JP2023125942A - 車両用灯具 - Google Patents

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Yoshihiko Hamashima
英治 鈴木
Eiji Suzuki
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Abstract

【課題】対向車や先行車への眩惑を抑制しつつパッシング時の運転者等の違和感を抑えることができる車両用灯具を提供する。【解決手段】車両用灯具10は、配光パターンPを形成する灯具ユニット11と、配光パターンP内における眩惑対象Dtを検出する検出部(13、42)と、灯具ユニット11の点灯制御を行う制御部12と、を備える。制御部12は、検出部が眩惑対象Dtを検出している場面においてパッシング信号を受けると、灯具ユニット11に対して、配光パターンPにおける眩惑対象Dtがいない領域を第1設定値V1の明るさで照射させつつ眩惑対象Dtが存在する領域を第1設定値V1よりも低減した第2設定値V2の明るさで照射させる。【選択図】図8

Description

本開示は、車両用灯具に関する。
車両用灯具は、ADB(Adaptive Driving Beam)を構成するものが考えられている(例えば、特許文献1等参照)。この車両用灯具は、すれ違い用配光パターンの上側に走行用配光パターンを形成した走行時の配光(所謂ハイビーム)において、搭載された車両の前方に対向車や先行車が存在すると眩惑抑制状態とする。その眩惑抑制状態では、走行用配光パターンにおける対向車や先行車が存在する領域を部分的に照射しない眩惑抑制配光パターンとすることにより、対向車や先行車の乗員に眩しさを感じさせる光が届くこと(眩惑すること)を抑えることができる。
また、この車両用灯具は、眩惑抑制状態において、パッシング操作されている間だけ、眩惑抑制配光パターンから眩惑抑制パッシングパターンに変更する。その眩惑抑制パッシングパターンは、眩惑抑制配光パターンを反転したもので、対向車や先行車が存在する領域を部分的に照射し、それ以外の領域に関しては照射しないものとすることにより、対向車や先行車の乗員のみに何らかの意図を知らせることができる。
特開2013-67288号公報
しかしながら、車両用灯具では、眩惑抑制配光パターンから眩惑抑制パッシングパターンに変更することにより、対向車や先行車が存在しない領域では一時的に暗くなるので、運転者等に違和感を与えてしまう。
本開示は、上記の事情に鑑みて為されたもので、対向車や先行車への眩惑を抑制しつつパッシング時の運転者等の違和感を抑えることができる車両用灯具を提供することを目的とする。
本開示の車両用灯具は、配光パターンを形成する灯具ユニットと、前記配光パターン内における眩惑対象を検出する検出部と、前記灯具ユニットの点灯制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記検出部が前記眩惑対象を検出している場面においてパッシング信号を受けると、前記灯具ユニットに対して、前記配光パターンにおける前記眩惑対象がいない領域を第1設定値の明るさで照射させつつ前記眩惑対象が存在する領域を前記第1設定値よりも低減した第2設定値の明るさで照射させることを特徴とする。
本開示の車両用灯具によれば、対向車や先行車への眩惑を抑制しつつパッシング時に運転者等が違和感を覚えることを抑えることができる。
本開示に係る実施例1の車両用灯具の制御系を含む全体構成を示すブロック図である。 対向車および先行車がいない場面において車両用灯具を走行時の配光とした様子を示す説明図である。 対向車が存在する場面において車両用灯具で眩惑抑制配光パターンを形成した様子を示す説明図である。 先行車が存在する場面において車両用灯具で眩惑抑制配光パターンを形成した様子を示す説明図である。 対向車および先行車が存在する場面において車両用灯具で眩惑抑制配光パターンを形成した様子を示す説明図である。 対向車が存在する場面において車両用灯具で眩惑抑制パッシングパターンPpを形成した様子を示す説明図である。 対向車および先行車が存在する場面において車両用灯具で眩惑抑制パッシングパターンPpを形成した様子を示す説明図である。 車両用灯具の制御部で実行される眩惑抑制処理(眩惑抑制方法)を示すフローチャートである。 異なる距離に2台の対向車が存在する場面において車両用灯具で他の例の眩惑抑制パッシングパターンPpを形成した様子を示す説明図である。 対向車および先行車が存在する場面において車両用灯具で他の例の眩惑抑制配光パターンを形成した様子を示す説明図である。 対向車が存在する場面において車両用灯具で他の例の眩惑抑制パッシングパターンPpを形成した様子を示す説明図である。
以下に、本開示に係る車両用灯具の一例としての車両用灯具10の実施例1について図面を参照しつつ説明する。なお、図2から図7、図9から図11では、すれ違い用配光パターンLPに走行用配光パターンHPが重ねられて配光パターンPが形成される様子を示しているが、必ずしも実際の様子とは一致するものではない。また、図2から図7、図9から図11では、走行用配光パターンHPが幅方向に複数の照射領域Arを分割された様子を示しているが、照射される様子の理解を容易とするために簡易的に示すものであり、必ずしも実際の様子とは一致するものではない。その図2から図7、図9から図11では、最も色が濃い箇所が照射されていない領域を示し、色を付けていない箇所が第1設定値の明るさで照射された領域を示している。また、図2から図7、図9から図11では、薄く色を付けた個所が第2設定値の明るさで照射された領域を示し、第2設定値よりも濃い色を付けた個所が第3設定値の明るさで照射された領域を示している。
本開示に係る車両用灯具の一例としての実施例1の車両用灯具10を、図1から図11を用いて説明する。実施例1の車両用灯具10は、自動車等の車両に用いられる灯具として用いられて運転者の視界を確保するための配光パターンPを形成するものであり、例えば、ヘッドランプやフォグランプ等に用いられる。実施例1の車両用灯具10は、車両の前部の左右両側で、ランプハウジングの開放された前端がアウターレンズで覆われて形成される灯室に、灯具ユニット11が上下方向用光軸調整機構や幅方向用光軸調整機構を介して設けられて構成される。以下の説明では、車両用灯具10において、搭載された車両C1(自車両)の直進時の進行方向を前後方向とし、車両C1に搭載された状態での鉛直方向を上下方向とし、前後方向および上下方向に直交する方向を幅方向として説明する。
車両用灯具10は、ADB(Adaptive Driving Beam)を構成するもので、図1に示すように、灯具ユニット11と制御部12とカメラ13と点灯スイッチ14とを備える。その灯具ユニット11は、ロービームユニット21とハイビームユニット22と有し、それぞれが制御部12により点灯制御される。このロービームユニット21は、すれ違い用配光パターンLP(図2等参照)を形成する。このすれ違い用配光パターンLPは、配光パターンPにおける下部を照射するもので、対向車C2(図3等参照)に相当する箇所を部分的に欠けさせるカットオフラインを有し、対向車C2(その乗員)への眩惑を防止できる。このロービームユニット21は、光源からの光の一部を遮光したり、発光面の一部を欠けさせたりすることにより、カットオフラインを形成している。
ハイビームユニット22は、走行用配光パターンHP(図2等参照)を形成する。この走行用配光パターンHPは、配光パターンPにおける上部を照射するもので、車両用灯具10が搭載された車両C1の乗員(主に運転者)の視認性を高めるために、車両C1の前方を広域に照射する。このハイビームユニット22は、複数の光源が幅方向に並べられており、各光源が個別に点消灯が可能であるとともに、個別に点灯時の明るさの調節が可能とされている。ハイビームユニット22は、幅方向に並べられた光源毎に照射領域Arを形成することができ、実施例1では9個の照射領域Arを形成できる。この照射領域Arは、個別に示す際には図2の左側から順に符号Arの後に1から9の数字を付して示す。ハイビームユニット22は、9個全ての照射領域Arを同時に形成することで走行用配光パターンHPを形成できる。また、ハイビームユニット22は、一部の光源を消灯したり明るさを弱くしたりするとともに残りの光源を点灯することで、走行用配光パターンHPにおける任意の一部の照射領域Arを消灯したり暗く点灯したりした配光パターン(図3の眩惑抑制配光パターンPd、図5の眩惑抑制パッシングパターンPp等参照)を形成できる。
この灯具ユニット11は、ロービームユニット21のみを点灯してすれ違い用配光パターンLPを形成することにより、すれ違い時の配光(所謂ロービーム)にできる。また、灯具ユニット11は、ロービームユニット21とハイビームユニット22とを点灯して、すれ違い用配光パターンLPの上方に重ねて走行用配光パターンHPを形成することにより、走行時の配光(所謂ハイビーム)にできる。このロービームユニット21とハイビームユニット22とは、制御部12の制御下で適宜点灯される。
制御部12は、カメラ13や点灯スイッチ14からの信号を用いて灯具ユニット11の点灯動作を統括的に制御する。この制御については後述する。制御部12は、カメラ13と点灯スイッチ14とが接続されてそれらからの信号(データ)を受け取ることが可能とされている。この接続は、カメラ13および点灯スイッチ14からの信号を受け取ることを可能とするものであれば、有線でもよく無線でもよい。
カメラ13は、後述する眩惑抑制処理に用いるために車両用灯具10が搭載された車両C1の前方の画像を取得するもので、実施例1では車両C1の前部に設けられて前方(進行方向前側)における少なくとも配光パターンPが形成される領域(それにより照射される領域)の画像(動画、静止画を含む)を取得できる。カメラ13は、車両C1の駆動システムが始動されると車両C1の前方を撮影し、その画像を示す信号(画像データ)を制御部12に出力する。この信号(画像データ)は、後述するように、制御部12(その識別部42)が画像解析することにより、対向車C2や先行車C3(図3、図4等参照)を検出するために用いられる。このカメラ13は、眩惑抑制処理のための専用に設けたものでもよいが、例えば、車両C1の全周囲の画像を取得して俯瞰画像を形成するために車両C1の前後左右に設けられたカメラのうちの車両C1の前部に設けられたものでもよく、ドライブレコーダや衝突防止機構のために設けられたものでもよい。
点灯スイッチ14は、車両用灯具10を点灯させるために操作される。この操作は、点消灯の切り替え、点灯時のすれ違い時の配光(ロービーム)と走行時の配光(ハイビーム)との切り替え、パッシングの実行があげられる。そのパッシングとは、消灯中のまたはすれ違い時の配光(ロービーム)としている車両用灯具10を一時的に走行時の配光(ハイビーム)とするものであり、対向車C2や先行車C3等に運転者が合図を送るために行われる。点灯スイッチ14は、上記の各操作を可能とするもので、実施例1では車両C1のハンドルの周辺から突出して設けられた操作レバーとされている。点灯スイッチ14は、操作レバーの先端部を回転させる動作が点灯させる操作となり、元の回転位置に戻す動作が消灯させる操作となる。また、点灯スイッチ14は、操作レバーの先端部を一段階だけ回転させる動作がすれ違い時の配光とする操作となり、その先端部を二段階まで回転させる動作が走行時の配光とする操作となる。さらに、点灯スイッチ14は、点消灯に拘らず、操作レバーを手前に引く動作がパッシング操作となる。なお、点灯スイッチ14は、運転者が上記の各操作をできるものであれば、他の構成でも良く、実施例1の構成に限定されない。
制御部12は、図1に示すように、点灯駆動部41と識別部42と領域設定部43とを有する。点灯駆動部41は、灯具ユニット11を点灯駆動させるもので、ロービームユニット21とハイビームユニット22とを個別にまたは同時に点灯させることができる。また、点灯駆動部41は、ハイビームユニット22の各光源を個別にまたは同時に点灯させることができるとともに、その各光源の点灯時の明るさを個別に調整できる。点灯駆動部41は、実施例1では、点灯スイッチ14に為された操作に応じて灯具ユニット11を点灯駆動させる。
点灯駆動部41は、基本的には、点灯スイッチ14から一段階回転された信号が入力されると、ロービームユニット21のみを点灯させてすれ違い時の配光とする。また、点灯駆動部41は、点灯スイッチ14から二段階回転された信号が入力されると、ロービームユニット21とハイビームユニット22とを点灯させて走行時の配光とする。さらに、点灯駆動部41は、点灯スイッチ14からパッシング操作された信号が入力されると、その信号が入力されている間だけ、ハイビームユニット22を点灯させるパッシング制御を行う。なお、点灯駆動部41は、パッシング操作の他の操作に関しては、例えば、車両C1の周辺の明るさを検知する明るさセンサの検出信号に応じて灯具ユニット11を点灯駆動させる等のように、自動で点灯駆動させるものでもよく、実施例1の構成に限定されない。そして、点灯駆動部41は、識別部42および領域設定部43からの信号に応じて、後述する眩惑抑制制御を行う。
識別部42は、カメラ13が取得した画像の中の眩惑対象Dtを識別するもので、実施例1では眩惑対象Dtとして対向車C2や先行車C3を識別する。識別部42は、カメラ13が取得した画像の信号(画像データ)が入力されると、その画像において局所的に明るい箇所が移動する様子やコントラスト等に基づいて各種の形状を認識し、その認識した形状等に基づいて建物、道路、車、標識等の判別を行う。そして、識別部42は、車として判別したものを眩惑対象Dtとして識別する。このとき、識別部42は、道路に対する車の位置や、認識した形状や、点灯しているライト(前照灯、車幅灯)の明るさや形状等に基づいて、眩惑対象Dtを対向車C2と先行車C3とで見分けることもできる。識別部42は、眩惑対象Dtとして識別したデータを、領域設定部43に出力する。このため、識別部42は、カメラ13と協働して、配光パターンPが形成される領域の画像内における眩惑対象Dtを検出する検出部として機能する。なお、検出部は、配光パターンP内における眩惑対象Dtを検出するものであれば、他の構成でもよく、実施例1の構成に限定されない。
領域設定部43は、識別部42により識別された眩惑対象Dtが、走行用配光パターンHPにおけるどの照射領域Arに存在するのかを判断し、その存在する領域を眩惑対象領域Adとして設定する(図3等参照)。この眩惑対象領域Adは、眩惑対象Dtに重なる照射領域Arで構成されるもので、単一の照射領域Arで構成される場合(図4等参照)があるとともに複数の照射領域Arで構成される場合(図3等参照)がある。また、眩惑対象領域Adは、複数の対向車C2が存在する場合や対向車C2と先行車C3とが同時に存在する場合等のように眩惑対象Dtが複数存在する場合には、複数設定される(図5等参照)。領域設定部43は、設定した眩惑対象領域Adのデータを点灯駆動部41に出力する。
点灯駆動部41は、領域設定部43から眩惑対象領域Adのデータが入力されると、眩惑抑制制御を実行する。この眩惑抑制制御は、基本的には、眩惑対象Dt(対向車C2、先行車C3)の乗員に眩しさを感じさせる光が届くこと(眩惑すること)を抑制するものである。眩惑抑制制御は、走行時の配光(ハイビーム)としている場面では、走行用配光パターンHPにおいて領域設定部43が設定した眩惑対象領域Adを部分的に消灯して、眩惑抑制配光パターンPd(図3から図5参照)を形成する。ここで、点灯駆動部41は、走行時の配光とする際、ハイビームユニット22において、全ての照射領域Arを第1設定値V1の明るさで照射させて走行用配光パターンHPを形成している。その第1設定値V1は、予め定められた任意の明るさにできる。そして、点灯駆動部41は、眩惑抑制配光パターンPdを形成する際、眩惑対象領域Adとされた照射領域Arに対応する光源を消灯するとともに、残りの照射領域Arを第1設定値V1の明るさで照射させる。
また、眩惑抑制制御は、灯具ユニット11がどのような態様であるかに拘らず、点灯スイッチ14からパッシング操作された信号が入力されると、領域設定部43が設定した眩惑対象領域Adとされた照射領域Arに対して明るさを低減して照射する。点灯駆動部41は、ハイビームユニット22において、パッシング操作に合わせて、眩惑対象領域Adとされた照射領域Arを第1設定値V1の明るさよりも低減した第2設定値V2で照射させるとともに、残りの照射領域Arを第1設定値V1の明るさで照射させて眩惑抑制パッシングパターンPp(図6、図7参照)を形成する。
点灯駆動部41は、ロービームユニット21およびハイビームユニット22を消灯している場面では、ハイビームユニット22のみを駆動して眩惑抑制パッシングパターンPpのみを形成させる。また、点灯駆動部41は、すれ違い時の配光としている場面では、ロービームユニット21の点灯を維持したままハイビームユニット22を駆動して、すれ違い用配光パターンLPの上方に眩惑抑制パッシングパターンPpを重ねて形成する。さらに、点灯駆動部41は、走行時の配光としている場面ではロービームユニット21の点灯を維持するとともに、ハイビームユニット22に対して眩惑対象領域Ad以外の照射領域Arを第1設定値V1の明るさでの照射を維持したまま、眩惑対象領域Adを第2設定値V2の明るさで照射させる。このため、点灯駆動部41は、走行時の配光としている場面では、点灯させていない眩惑対象領域Adを、パッシング操作に合わせて一時的に第2設定値V2で照射させることとなり、眩惑対象領域Adに存在する眩惑対象Dtの乗員に何らかの意図を知らせることができる。
次に、車両用灯具10を用いて、搭載された車両C1の周辺に対する眩惑を抑制する一例としての眩惑抑制処理(眩惑抑制方法)について、図7を用いて説明する。この眩惑抑制処理は、内部メモリ等に記憶されたプログラムに基づいて、制御部12が実行する。以下では、この図7のフローチャートの各ステップ(各工程)について説明する。この図7のフローチャートは、車両C1の駆動システムが始動されてカメラ13が駆動されることにより開始され、車両C1の駆動システムが停止されるまで繰り返される。
ステップS1では、眩惑対象Dtが存在するか否かを判断し、YESの場合はステップS2へ進み、NOの場合はステップS3へ進む。ステップS1では、識別部42が、カメラ13が取得した画像を解析することで、車両C1の前方に眩惑対象Dtが存在するか否かを判断し、眩惑対象Dtが存在する場合には識別したデータを領域設定部43に出力し、眩惑対象Dtが存在しない場合にはその旨を示す信号を領域設定部43に出力する。
ステップS2では、眩惑対象領域Adを設定して、ステップS4へ進む。ステップS2では、領域設定部43が、識別部42から眩惑対象Dtを識別したデータを受け取ると、その眩惑対象Dtが走行用配光パターンHPにおけるどの照射領域Arに存在するのかを判断し、その存在する領域を眩惑対象領域Adとして設定する。そして、ステップS2では、設定した眩惑対象領域Adのデータを点灯駆動部41に出力する。
ステップS3では、眩惑対象領域Adがない状態である旨を設定して、ステップS4へ進む。ステップS3では、領域設定部43が、識別部42から眩惑対象Dtが存在しない旨を示す信号を受け取ったので、眩惑対象領域Adがない状態である旨を設定する。そして、ステップS2では、眩惑対象領域Adがない状態である旨を示す信号を点灯駆動部41に出力する。
ステップS4では、パッシング操作がされた否かを判断し、YESの場合はステップS5へ進み、NOの場合はステップS6へ進む。ステップS4では、点灯駆動部41が、点灯スイッチ14からパッシング操作された信号が入力されたか否かを判断する。
ステップS5では、パッシング制御を行い、ステップS1へ戻る。ステップS5では、点灯駆動部41が、点灯スイッチ14からパッシング操作された信号が入力されている間だけ、ハイビームユニット22を点灯させる。このとき、点灯駆動部41は、眩惑対象領域Adのデータが入力されている場合には、眩惑対象領域Adとされた照射領域Arを第2設定値V2の明るさで照射させつつ残りの照射領域Arを第1設定値V1の明るさで照射させて、ハイビームユニット22に眩惑抑制パッシングパターンPpを形成させる。また、点灯駆動部41は、眩惑対象領域Adがない状態である旨を示す信号が入力されている場合には、全ての照射領域Arを第1設定値V1の明るさで照射させて、ハイビームユニット22に走行用配光パターンHPを形成させる。
ステップS6では、点灯操作がされた否かを判断し、YESの場合はステップS7へ進み、NOの場合はステップS1に戻る。ステップS6では、点灯駆動部41が、点灯スイッチ14から点灯させる操作の信号が入力さたか否かを判断する。
ステップS7では、すれ違い時の配光とされた否かを判断し、YESの場合はステップS8へ進み、NOの場合はステップS9へ進む。ステップS7では、点灯駆動部41が、点灯スイッチ14から一段階回転された信号が入力されると、すれ違い時の配光とされたと判断してステップS8へ進む。また、ステップS7では、点灯駆動部41が、点灯スイッチ14から二段階回転された信号が入力されると、走行時の配光とされたと判断してステップS9へ進む。
ステップS8では、すれ違い時の配光として、ステップS10へ進む。ステップS8では、点灯駆動部41が、ロービームユニット21を点灯させて、すれ違い用配光パターンLPを形成させる。
ステップS9では、走行時の配光として、ステップS10へ進む。ステップS9では、点灯駆動部41が、ロービームユニット21とハイビームユニット22とを点灯させる。このとき、点灯駆動部41は、眩惑対象領域Adのデータが入力されている場合には、ハイビームユニット22に対して眩惑対象領域Adとされた照射領域Arを消灯させつつ残りの照射領域Arを第1設定値V1の明るさで照射させて、すれ違い用配光パターンLPの上方に眩惑抑制配光パターンPdを重ねて形成させる。また、点灯駆動部41は、眩惑対象領域Adがない状態である旨を示す信号が入力されている場合には、ハイビームユニット22に対して全ての照射領域Arを第1設定値V1の明るさで照射させて、すれ違い用配光パターンLPの上方に走行用配光パターンHPを重ねて形成させる。
ステップS10では、消灯操作がされた否かを判断し、YESの場合はステップS11へ進み、NOの場合はステップS1に戻る。ステップS10では、点灯駆動部41が、点灯スイッチ14から元の回転位置に戻す信号が入力されると、点灯スイッチ14から消灯させるための操作が為されたと判断する。
ステップS11では、消灯させて、この眩惑抑制処理を終了する。ステップS11は、点灯させていたロービームユニット21とハイビームユニット22とを消灯させる。
次に、車両用灯具10が点灯される代表的な場面について説明する。
先ず、車両用灯具10は、眩惑対象Dtがいない場合、点灯スイッチ14にパッシング操作が為されると、その操作されている間だけハイビームユニット22で走行用配光パターンHP(図2参照)を形成する(ステップS1→S3→S4→S5)。また、車両用灯具10は、車両C1の前方に眩惑対象Dtがいない場合、点灯スイッチ14が二段階回転されると、ロービームユニット21ですれ違い用配光パターンLPを形成しつつハイビームユニット22で走行用配光パターンHPを形成して、図2に示す走行時の配光(ハイビーム)とする(ステップS1→S3→S4→S6→S7→S9)。そして、車両用灯具10は、点灯スイッチ14が一段階回転されると、眩惑対象Dtの有無に拘らず、ロービームユニット21ですれ違い用配光パターンLPを形成して、すれ違い時の配光(ロービーム)とする(ステップS1→S2またはS3→S4→S6→S7→S8)。
車両用灯具10は、車両C1の前方に眩惑対象Dtがいる場合、点灯スイッチ14が二段階回転されると、ロービームユニット21ですれ違い用配光パターンLPを形成しつつハイビームユニット22で眩惑抑制配光パターンPdを形成する(ステップS1→S2→S4→S6→S7→S9)。ここで、車両用灯具10は、図3に示すように、眩惑対象Dtとして対向車線に対向車C2が存在する場合、その場所を含む眩惑対象領域Adを部分的に消灯した眩惑抑制配光パターンPdを形成するので、対向車C2の乗員の眩惑を抑制できる。また、車両用灯具10は、図4に示すように、眩惑対象Dtとして自らの車両C1の前方に先行車C3が存在する場合、その場所を含む眩惑対象領域Adを部分的に消灯した眩惑抑制配光パターンPdを形成するので、先行車C3の乗員の眩惑を抑制できる。
そして、車両用灯具10は、眩惑対象Dtが存在して眩惑抑制配光パターンPdを形成している場合、点灯スイッチ14にパッシング操作が為されると、その操作されている間だけハイビームユニット22で眩惑抑制パッシングパターンPpを形成する(ステップS1→S2→S4→S6→S7→S9→S10→S1→S2→S4→S5)。ここで、車両用灯具10は、図6に示すように、眩惑対象Dtとして対向車線に対向車C2が存在する場合、その場所を含む眩惑対象領域Adを第2設定値V2で点灯しつつ残りの照射領域Arを第1設定値V1で点灯した眩惑抑制パッシングパターンPpを形成する。また、車両用灯具10は、図7に示すように、眩惑対象Dtとして対向車線に対向車C2と自らの車両C1の前方に先行車C3とが存在する場合、それらの場所を含む眩惑対象領域Adを第2設定値V2の明るさで照射しつつ残りの照射領域Arを第1設定値V1の明るさで照射して眩惑抑制パッシングパターンPpを形成する。このように、車両用灯具10は、眩惑対象Dtが存在して眩惑抑制配光パターンPdを形成している場合、消灯している眩惑対象領域Adに対して(図3、図5参照)、パッシング操作が為されている間だけ第2設定値V2の明るさで照射でき(図6、図7参照)、対向車C2や先行車C3の乗員に何らかの意図を知らせることができる。
ここで、先行技術文献に記載の従来の車両用灯具は、対向車や先行車が存在する領域を部分的に照射しない眩惑抑制配光パターンにしている場面では、パッシング操作されると眩惑抑制配光パターンを反転した眩惑抑制パッシングパターンを形成する。このため、従来の車両用灯具は、パッシング操作が為されている間だけ対向車や先行車を照射でき、それらの乗員に対して、何らかの意図を知らせることができる。しかしながら、従来の車両用灯具は、眩惑抑制パッシングパターンが眩惑抑制配光パターンを反転したものなので、それらを切り替える際に対向車や先行車が存在しない領域を照射している状態から消灯した状態へと変化させ、その領域が暗くなってしまう。このことは、一時的ではあっても、運転者の視界を奪う虞があるとともに、運転者等に違和感を与えてしまう虞がある。また、従来の車両用灯具は、眩惑抑制配光パターンから眩惑抑制パッシングパターンに切り替えられると、対向車や先行車に対しては、消灯した状態から点灯した状態に変化させるので、それらの乗員を必要以上に眩惑する虞がある。
これに対して、車両用灯具10は、眩惑抑制配光パターンPdが眩惑対象領域Adを部分的に照射せずに残りの照射領域Arを第1設定値V1の明るさで照射し、眩惑抑制パッシングパターンPpが眩惑対象領域Adを第2設定値V2の明るさで照射しつつ残りの照射領域Arを第1設定値V1の明るさで照射する。このため、車両用灯具10は、眩惑抑制配光パターンPdから眩惑抑制パッシングパターンPpに切り替えても、その切り替えの前後で残りの照射領域Arを第1設定値V1の明るさで照射したままとなるので、運転者の視界を確保したままで、運転者等に違和感を与えることはない。また、車両用灯具10は、眩惑抑制配光パターンPdから眩惑抑制パッシングパターンPpに切り替えても、眩惑対象領域Adに対しては、消灯した状態から第2設定値V2の明るさで照射した状態に変化させるので、第1設定値V1の明るさとする場合と比較して、明るさの変化の度合いを抑えることができる。このため、車両用灯具10は、対向車C2や先行車C3の乗員に対する眩惑を抑制しつつ、それらの乗員に何らかの意図を知らせることができる。また、車両用灯具10は、眩惑抑制配光パターンPdから眩惑抑制パッシングパターンPpに切り替えても、その切り替えの前後で残りの照射領域Arを第1設定値V1の明るさで照射したままにできるので、従来のように残りの照射領域が消灯されることと比較して、運転者等の視認性の低下を抑制できる。
加えて、車両用灯具10は、眩惑対象Dtが存在していて消灯またはすれ違い時の配光としている場面において、パッシング操作されると眩惑抑制パッシングパターンPpを形成して、眩惑対象領域Adを第2設定値V2の明るさで照射しつつ残りの照射領域Arを第1設定値V1の明るさで照射する。このため、車両用灯具10は、一時的に眩惑抑制パッシングパターンPpに切り替えると、走行用配光パターンHPの全域を照射するので、広域に渡り何らかの意図を知らせることができる。ここで、パッシングは、周辺の者に対して注意喚起するために行われることが多いので、眩惑抑制パッシングパターンPpが走行用配光パターンHPの全域を照射することにより、確実に注意喚起することができる。また、車両用灯具10は、消灯またはすれ違い時の配光から眩惑抑制パッシングパターンPpに切り替えた場合であっても、眩惑対象領域Adに対しては第2設定値V2の明るさで照射するので、対向車C2や先行車C3の乗員に対する眩惑を抑制しつつ何らかの意図を知らせることができる。
実施例1の車両用灯具10は、以下の各作用効果を得ることができる。
車両用灯具10は、制御部12が、検出部(カメラ13、識別部42)が眩惑対象Dtを検出している場面においてパッシング信号を受けると、灯具ユニット11に対して、配光パターンPにおける眩惑対象Dtがいない領域を第1設定値V1の明るさで照射しつつ眩惑対象Dtが存在する領域を第1設定値V1よりも低減した第2設定値V2の明るさで照射して眩惑抑制パッシングパターンPpを形成させる。このため、車両用灯具10は、眩惑抑制パッシングパターンPpにおいて、眩惑対象Dtがいない領域を第1設定値V1の明るさで照射しているので、眩惑抑制配光パターンPdから眩惑抑制パッシングパターンPpに切り替えられても運転者の視界を確保したままで、運転者等に違和感を与えることを防止できる。また、車両用灯具10は、眩惑抑制配光パターンPdから眩惑抑制パッシングパターンPpに切り替えられても、眩惑対象Dtに対しては、第1設定値V1の明るさとする場合と比較して、明るさの変化の度合いを抑えることができるので、眩惑対象Dtの乗員に対する眩惑を抑制しつつ、それらの乗員に何らかの意図を知らせることができる。
車両用灯具10は、制御部12が、検出部が眩惑対象Dtを検出している場面において走行時の配光とする信号を受けると、灯具ユニット11に対して、眩惑対象Dtがいない領域を第1設定値V1の明るさで照射しつつ眩惑対象Dtが存在する領域を消灯して眩惑抑制配光パターンPdを形成させる。このため、車両用灯具10は、眩惑抑制配光パターンPdと眩惑抑制パッシングパターンPpとにおいて、眩惑対象Dtがいない領域を等しい明るさで照射しているので、それらを切り替えた際の違和感をより効果的に防止できる。
車両用灯具10は、灯具ユニット11が、すれ違い用配光パターンLPを形成するロービームユニット21と、走行用配光パターンHPを形成するハイビームユニット22と、を有する。そのハイビームユニット22は、制御部12の制御下で、走行用配光パターンHPを複数の照射領域Arに分割して照射可能であるとともに、複数の照射領域Arを個別に明るさの調整が可能である。そして、ハイビームユニット22は、制御部12がパッシング信号を受けると、眩惑対象Dtが存在する照射領域Arを第2設定値V2の明るさで照射しつつ眩惑対象Dtが存在しない照射領域Arを第1設定値V1の明るさで照射して眩惑抑制パッシングパターンPpを形成する。このため、車両用灯具10は、ハイビームユニット22における各照射領域Arの点消灯や明るさを調整するだけで、眩惑抑制配光パターンPdや眩惑抑制パッシングパターンPpを形成できる。
したがって、本開示に係る車両用灯具としての実施例1の車両用灯具10は、対向車C2や先行車C3への眩惑を抑制しつつパッシング時の運転者等の違和感を抑えることができる。
以上、本開示の車両用灯具を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
なお、実施例1では、灯具ユニット11が、ロービームユニット21とハイビームユニット22とを有している。しかしながら、灯具ユニットは、配光パターンPを形成するものであって、眩惑対象Dtがいない領域を第1設定値V1の明るさで照射しつつ眩惑対象Dtが存在する領域を第1設定値V1よりも低減した第2設定値V2の明るさで照射した眩惑抑制パッシングパターンPpや、眩惑対象Dtがいない領域を第1設定値V1の明るさで照射しつつ眩惑対象Dtが存在する領域を消灯した眩惑抑制配光パターンPdを、形成できるものであればよく、実施例1の構成に限定されない。このような構成としては、例えば、マトリクス状に並べられた光源(スクリーン)を投影するものがあげられる。この構成の場合、各光源における点灯の態様を設定するだけで投影する配光パターンの形状や明るさを任意に設定できるので、すれ違い用配光パターンや走行用配光パターンも含めて、眩惑抑制パッシングパターンや眩惑抑制配光パターンを容易に形成できる。
また、実施例1では、眩惑抑制パッシングパターンPpにおける眩惑対象Dtが存在する領域の明るさを第2設定値V2としていたが、眩惑対象Dtの距離が短くなるにしたがって明るさを低減させるものとしてもよい。ここで、眩惑対象Dtの距離は、識別部42が、道路に対する車の位置や、その車の大きさや、点灯しているライトの間隔等に基づいて、検出できる。そして、点灯駆動部41は、ハイビームユニット22に対して、第1設定値V1よりも低減した明るさとすることを前提として、眩惑対象Dtの距離が短くなると暗くなるように眩惑対象Dtを照射させる。この一例を図9に示す。その図9では、眩惑対象Dtとして対向車線に2台の対向車(C2a、C2b)が間隔を置いて存在する場合を示している。車両用灯具10は、遠くにいる対向車C2aが存在する照射領域Ar6を第2設定値V2の明るさで照射するとともに、近くにいる対向車C2bが存在する照射領域Ar8、9を第2設定値V2よりも低減した第3設定値V3の明るさで照射して眩惑抑制パッシングパターンPpを形成している。この車両用灯具10は、眩惑対象Dtの距離が短くなるにしたがって明るさを低減させているので、遠くの眩惑対象Dtの乗員に対しても何らかの意図を確実に知らせることができるとともに、近くの眩惑対象Dtの乗員に対しては過度に明るい光で照射することを防止でき、より効果的に眩惑を抑制できる。なお、図9では、2台の対向車C2が存在する場面を示しているが、単一の対向車C2のみが存在する場面であっても、車両C1から遠くに存在するときには第2設定値V2として、車両C1に近付いてきた場合には第3設定値V3とするように、距離が短くなるにしたがって明るさを低減させるものとする。また、この距離に対する明るさの変化は、先行車C3であっても同様に適用できる。
さらに、実施例1では、眩惑抑制パッシングパターンPpにおいて、眩惑対象Dtの方向の差異に拘らず第2設定値V2の明るさで眩惑対象Dtを照射していたが、眩惑対象Dtの方向に応じて異なる明るさで照射してもよい。そして、点灯駆動部41は、ハイビームユニット22に対して、第1設定値V1よりも低減した明るさとすることを前提として、眩惑対象Dtの方向に応じて明るさを変化させて眩惑対象Dtを照射させる。この一例を図10に示す。その図10では、眩惑対象Dtとして対向車C2と先行車C3とが存在する場合を示している。車両用灯具10は、対向車C2(車両C1(自車両)の前方以外にいる眩惑対象)が存在する照射領域Ar7、8を第2設定値V2の明るさで照射するとともに、先行車C3(車両C1(自車両)の前方にいる眩惑対象)が存在する照射領域Ar5を第2設定値V2よりも低減した第3設定値V3の明るさで照射して眩惑抑制パッシングパターンPpを形成している。この車両用灯具10は、先行車C3に対しては過度に明るい光で照射することを防止できるので、先行車C3の乗員が煽り運転されたと感じる虞を抑制できる。なお、眩惑対象Dtの方向に応じた明るさの変化の態様は適宜設定すればよく、図10に示す例に限定されない。また、自車両である車両C1の前方を第3設定値V3の明るさで照射するものであればよく、図10に示す例に限定されない。その車両C1(自車両)の前方とは、片側に複数の車線が設定されている場合には、同一方向に進行する車線の全てを含むものすなわち車両C1とは異なる車線であっても同一方向に進行する車を先行車として扱うことができ、それらの先行車を第3設定値V3の明るさで照射してもよい。さらに、自車両の前方以外にいる眩惑対象としては、対向車線にいる対向車C2の他に、車両C1(自車両)が走行する車線へと進入する車両や、車両C1(自車両)が走行する車線の周囲にいる人を含むものとしてもよい。
実施例1では、眩惑対象Dtが存在する眩惑対象領域Adを一様な明るさで照射していたが、眩惑対象領域Ad内において位置に応じて明るさを変化させてもよい。そして、点灯駆動部41は、ハイビームユニット22に対して、第1設定値V1よりも低減した明るさとすることを前提として、眩惑対象領域Ad内でさらに明るさを変化させて照射させる。この例では、灯具ユニット11(ハイビームユニット22)が、照射領域Arをさらに細かく分割してそれぞれを個別に点消灯が可能であるとともに、個別に点灯時の明るさの調節が可能としている。このような構成は、例えば、ハイビームユニット22における光源の数を増やすことや、上記したマトリクス状に並べられた光源(スクリーン)を用いることで、実現できる。この一例を図11に示す。その図11では、眩惑対象Dtとして対向車C2が存在する場合を示している。この例において、制御部12は、眩惑対象領域Ad内において、第2設定値V2の明るさで照射させる位置として対向車C2が存在する照射領域Ar7、8を設定し、第2設定値V2よりも低減した第3設定値V3の明るさで照射させる位置として運転者Drが存在する照射領域Ar7aを設定する。この運転者Drは、識別部42が、検出した車の中での形状や位置に基づいて、検出できる。そして、車両用灯具10は、対向車C2が存在する照射領域Ar7、8を第2設定値V2の明るさで照射し、その中で対向車C2の運転者Drが存在する照射領域Ar7aを第3設定値V3の明るさで照射して眩惑抑制パッシングパターンPpを形成している。この車両用灯具10は、対向車C2の全体に対しては第2設定値V2の明るさで照射しているので何らかの意図を確実に知らせることができるとともに、その運転者Drに対しては過度に明るい光で照射することを防止でき、より効果的に眩惑を抑制できる。なお、眩惑対象領域Ad内における、第2設定値V2の明るさで照射させる位置と、第3設定値V3の明るさで照射させる位置と、は、眩惑対象の態様や車両C1(自車両)が走行している場面(状況)等に応じて適宜設定すればよく、この図11の例に限定されない。
実施例1では、対向車C2や先行車C3を眩惑対象Dtとしている。しかしながら、眩惑対象Dtは、歩行者や自転車等のように路上に存在し得る人を含むものとしてもよく、実施例1の構成に限定されない。
実施例1では、幅方向に並べた9個の照射領域Arで走行用配光パターンHPを形成するものとしている。しかしながら、照射領域は、配光パターンPを分割するものであって、個別に点消灯が可能であるとともに、個別に点灯時の明るさの調節が可能とされていれば、分割する数や態様は適宜設定すればよく、実施例1の構成に限定されない。その分割する態様は、幅方向に加えて上下方向でも複数に区画した所謂マトリクス状とすることができる。このような構成とすると、第2設定値V2とした眩惑対象領域Ad内において対向車C2の運転者Drの顔の位置のみを第3設定値V3の明るさで照射することもできる。
実施例1では、運転手が運転する車両C1に車両用灯具10を設けている。しかしながら、車両用灯具は、自動運転機能を有する車両に設けられてもよく、実施例1の構成に限定されない。この場合、車両用灯具は、危険を検出した等のように周囲に対して何らかの意図を知らせる場合に眩惑抑制パッシングパターンPpを形成するものとできる。
10 車両用灯具 11 灯具ユニット 12 制御部 13 (一例としての検出部を構成する)カメラ 21 ロービームユニット 22 ハイビームユニット 42 (一例としての検出部を構成する)識別部 Ar 照射領域 Dt 眩惑対象 HP 走行用配光パターン LP すれ違い用配光パターン P 配光パターン V1 第1設定値 V2 第2設定値

Claims (6)

  1. 配光パターンを形成する灯具ユニットと、
    前記配光パターン内における眩惑対象を検出する検出部と、
    前記灯具ユニットの点灯制御を行う制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記検出部が前記眩惑対象を検出している場面においてパッシング信号を受けると、前記灯具ユニットに対して、前記配光パターンにおける前記眩惑対象がいない領域を第1設定値の明るさで照射させつつ前記眩惑対象が存在する領域を前記第1設定値よりも低減した第2設定値の明るさで照射させることを特徴とする車両用灯具。
  2. 前記制御部は、前記検出部が前記眩惑対象を検出している場面において走行時の配光とする信号を受けると、前記灯具ユニットに対して、前記眩惑対象がいない領域を前記第1設定値の明るさで照射させつつ前記眩惑対象が存在する領域を消灯させることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記灯具ユニットは、すれ違い用配光パターンを形成するロービームユニットと、走行用配光パターンを形成するハイビームユニットと、を有し、
    前記ハイビームユニットは、前記制御部の制御下で、前記走行用配光パターンを複数の照射領域に分割して照射可能であるとともに、複数の前記照射領域を個別に明るさの調整が可能であり、前記制御部が前記パッシング信号を受けると、前記眩惑対象が存在する前記照射領域を前記第2設定値の明るさで照射しつつ前記眩惑対象が存在しない前記照射領域を前記第1設定値の明るさで照射することを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具。
  4. 前記制御部は、前記パッシング信号を受けると、前記灯具ユニットに対して、前記眩惑対象と自車両との距離が短くなるにしたがって、前記配光パターンにおける前記眩惑対象が存在する領域の明るさを低減させることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の車両用灯具。
  5. 前記制御部は、前記パッシング信号を受けると、前記灯具ユニットに対して、自車両の前方にいる前記眩惑対象に対しては前記第2設定値よりも低減した第3設定値の明るさで照射させつつ、自車両の前方以外にいる前記眩惑対象に対しては前記第2設定値の明るさで照射させることを請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両用灯具。
  6. 前記制御部は、前記パッシング信号を受けると、前記灯具ユニットに対して、前記眩惑対象が存在する領域において、前記第2設定値の明るさで照射させる位置と、前記第2設定値よりも低減した第3設定値の明るさで照射させる位置と、を設定することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の車両用灯具。
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