JP2023123266A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナー粒子と潤滑剤粒子とを含む現像剤を用いる画像形成装置において、無駄なトナー消費を抑制しつつ、フィルミングの悪化を抑制する。【解決手段】トナー粒子と潤滑剤粒子とを含む現像剤を用いる現像装置により潜像担持体上に作像した画像を記録材P上に形成する画像形成装置であって、画像形成動作中又は画像形成動作の開始前若しくは終了後の期間に、記録材上には形成されないトナーパターンTPを前記トナー粒子により作像するパターン作像制御を実行する制御手段を有し、前記制御手段は、前記トナーパターンが、前記画像形成動作時に形成される最大画像幅内の一部又は全部に対応する幅領域には作像されず、前記画像形成動作時に形成される最大画像幅外に対応する幅領域には作像されるように、前記パターン作像制御を実行する。【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来、トナー粒子と潤滑剤粒子とを含む現像剤を用いる現像装置により潜像担持体上に作像した画像を記録材上に形成する画像形成装置が知られている。
特許文献1には、前記画像形成装置として、トナー(トナー粒子)と、当該トナーの帯電極性とは逆極性に帯電する潤滑性外添剤(潤滑剤粒子)とを含む現像剤により感光体(潜像担持体)上にトナー像を形成する画像形成装置が開示されている。この画像形成装置では、感光体上の潤滑性外添剤の量を適正範囲に保つために、画像形成動作時に連続通紙される記録材間に対応する画像間領域に、最大画像幅内の全部と最大画像幅外とに延在する帯状のパッチ画像(トナーパターン)が作像される。
しかしながら、トナー粒子と潤滑剤粒子とを含む現像剤を用いる従来の画像形成装置では、無駄なトナー消費が多いという課題があった。
上述した課題を解決するために、本発明は、トナー粒子と潤滑剤粒子とを含む現像剤を用いる現像装置により潜像担持体上に作像した画像を記録材上に形成する画像形成装置であって、画像形成動作中又は画像形成動作の開始前若しくは終了後の期間に、記録材上には形成されないトナーパターンを前記トナー粒子により作像するパターン作像制御を実行する制御手段を有し、前記制御手段は、前記トナーパターンが、前記画像形成動作時に形成される最大画像幅内の一部又は全部に対応する幅領域には作像されず、前記画像形成動作時に形成される最大画像幅外に対応する幅領域には作像されるように、前記パターン作像制御を実行することを特徴とする。
本発明によれば、トナー粒子と潤滑剤粒子とを含む現像剤を用いる画像形成装置において、無駄なトナー消費を抑制しつつ、フィルミングの悪化を抑制することができる。
実施形態に係る電子写真方式の画像形成装置であるタンデム型カラー複写機の概略構成図。 同複写機の中間転写ベルト上における掻き取り用トナーパターンの形成位置の一例について説明する図。 同複写機の中間転写ベルト上における掻き取り用トナーパターンの形成位置の他の例について説明する図。 同複写機の中間転写ベルト上における掻き取り用トナーパターンの形成位置の更に他の例について説明する図。 実施形態における単位走行距離当たりの画像面積率と掻き取り用トナーパターンによるトナー消費量(トナー吐出し量)との関係の一例を示すグラフ。 同複写機の中間転写ベルト上における掻き取り用トナーパターンの形成位置の更に他の例について説明する図。 実施形態における掻き取り用トナーパターンのパターン作像制御の一例を示すフローチャート。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る電子写真方式の画像形成装置であるタンデム型カラー複写機(以下、単に「複写機」という。)の概略構成図である。
本実施形態の複写機1は、原稿を原稿読込部に搬送する原稿搬送部3、原稿の画像情報を読み込む原稿読込部4、出力画像が積載される排紙トレイ5、記録材である用紙Pが収容される給紙部7などを備えている。
また、複写機1は、用紙Pの搬送タイミングを調整するレジストローラ9(タイミングローラ)、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される潜像担持体たる感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKを備えている。また、複写機1は、各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKの表面を一様帯電する帯電装置12、入力画像情報に基づいたレーザー光を発し、各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上に静電潜像を書き込む書込み部(露光部)6を備えている。また、複写機1は、各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上に書き込まれた静電潜像を現像する現像装置13を備えている。また、複写機1は、複数色のトナー像が重ねて中間転写される中間転写体としての中間転写ベルト17を備えている。また、複写機1は、各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上に形成されたトナー像を中間転写ベルト17上に重ねて転写する一次転写バイアスローラ14を備えている。
また、複写機1は、中間転写ベルト17上のカラートナー像を用紙P上に転写するための二次転写ローラ18を備えている。また、複写機1は、用紙P上の未定着画像を定着する定着装置20、現像装置13に供給するための各色(イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック)のトナー(トナー粒子)と潤滑剤(潤滑剤粒子)とを含む現像剤が収容された現像剤貯留部としての現像剤容器28を備えている。また、複写機1は、中間転写ベルト17の表面に付着したトナー(未転写トナー)を除去するクリーニング部材を有するベルトクリーニング装置30を備えている。さらに、複写機1は、ベルトクリーニング装置30などにより除去された未転写トナーが廃トナーとして回収される廃トナー回収容器を備えている。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿は、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス上に載置された原稿の画像情報が光学的に読み取られる。
詳しくは、原稿読込部4は、コンタクトガラス上の原稿の画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させ、原稿にて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿のカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理を行い、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部6に送信される。そして、書込み部6からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光Lが、それぞれ、対応する感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKの表面に向けて発せられる。
一方、4つの感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKは、それぞれ、図1の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKの表面は、帯電装置12との対向部で一様に帯電される(帯電処理)。こうして、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKの表面は所定の帯電電位に帯電される。その後、帯電された感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKの表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
書込み部6において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光処理)。
イエロー成分に対応したレーザ光は、紙面左側から1番目の感光体ドラム11Yの表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラーにより、感光体ドラム11Yの回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電装置12にて帯電処理された後の感光体ドラム11Yの表面には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、マゼンタ成分に対応したレーザ光は、紙面左から2番目の感光体ドラム11Mの表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光は、紙面左から3番目の感光体ドラム11Cの表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、紙面左から4番目の感光体ドラム11BKの表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKの表面は、それぞれ、現像装置13との対向位置に達する。そして、各現像装置13から感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上の潜像が現像される(現像処理)。
現像処理後の感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKの表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように一次転写バイアスローラ14が設置されている。そして、一次転写バイアスローラ14の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて一次転写される(一次転写処理)。
一次転写処理後の感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKの表面は、それぞれ、クリーニング部材を有するクリーニング部15との対向位置に達する。そして、クリーニング部15で、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上に残存する未転写トナーがクリーニング部材によって除去され回収される(クリーニング処理)。なお、クリーニング部15によって除去され回収された未転写トナーは、搬送経路を介して、廃トナーとして廃トナー回収容器に搬送され回収される。その後、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKの表面は、除電部を通過して、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKにおける一連の作像プロセスが終了する。
他方、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上の各色のトナー像が重ねて一次転写(担持)された中間転写ベルト17は、図1の反時計方向に走行して、二次転写ローラ18との対向位置に達する。二次転写ローラ18は、中間転写ベルト17に当接して、転写ニップたる二次転写ニップを形成している。この二次転写ニップにおいて、用紙P上に中間転写ベルト17上に担持されたカラーのトナー像が二次転写される(二次転写処理)。
二次転写ローラ18に中間転写ベルト17を介して対向する対向ローラ18Aに二次転写バイアスが印加され、二次転写ローラ18は、電気的に接地されている。中間転写ベルト17のカラーのトナー像を用紙Pに二次転写するときは、トナーの正規帯電極性であるマイナス極性の転写バイアスを対向ローラ18Aに印加し、中間転写ベルト上のマイナス極性の正規帯電トナーを用紙Pへ斥力転写する。
二次転写処理後の中間転写ベルト17の表面は、ベルトクリーニング装置30の位置に達する。ベルトクリーニング装置30は、クリーニング部材たるクリーニングブレード31を有している。このクリーニングブレード31により中間転写ベルト17上に付着したトナー(未転写トナー)が除去される。クリーニングブレード31により除去されたトナーは、搬送経路を介して、廃トナーとして廃トナー回収容器に搬送され回収される。
ここで、中間転写ベルト17と二次転写ローラ18との間(二次転写ニップ)に搬送される用紙Pは、給紙部7からレジストローラ9等を経由して搬送されるものである。詳しくは、用紙Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された用紙Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ9に導かれる。レジストローラ9に達した用紙Pは、タイミングを合わせて、二次転写ニップに向けて搬送される。
二次転写処理でフルカラー画像が転写された用紙Pは、その後に定着装置20に導かれる。定着装置20では、定着ローラと加圧ローラとのニップにて、カラー画像が用紙P上に定着される。そして、定着処理後の用紙Pは、排紙ローラによって装置本体外に出力画像として排出されて、排紙トレイ5上にスタックされて、一連の画像形成プロセスが完了する。
本複写機においては、トナーの母体成分や、トナーに添加されたシリカや酸化チタン、その他、いわゆるトナーの外添剤が感光体ドラム11から中間転写ベルト17へ転移する。この中間転写ベルト17へ転移したトナーの外添剤が中間転写ベルト17に固着して、中間転写ベルト17上にフィルミングが発生することがある。また、本複写機においては、感光体ドラム11の表面に現像装置13からトナーと一緒に潤滑剤も供給されるため、トナーの外添剤に加えて、潤滑剤に含まれる各種成分も、感光体ドラム11から中間転写ベルト17へ転移する。そして、トナーの外添剤と潤滑剤とが相互作用して、中間転写ベルト17のフィルミングが悪化する場合がある。
このような中間転写ベルト17のフィルミングは、中間転写ベルト17への外部からの圧力(主に感光体ドラムとの接触圧)によって、シリカなどのトナー外添剤および潤滑剤に含まれる各種成分などのフィルミング物質が固着して発生する。中間転写ベルト17にフィルミングが発生すると、全ベタ画像やハーフトーン画像を出力するときにフィルミングに対応する部分へトナーが適切に担持されずに白く抜けてしまう所謂白抜けなどの異常画像が発生する。
また、フィルミングが発生すると、中間転写ベルト17の表面の光沢度が低下する。そのため、中間転写ベルト17の表面に対向するトナー付着量センサなどの光学センサ40と対向するベルト幅領域にフィルミングが発生すると、光学センサ40の出力信号が変化し、中間転写ベルト17上の階調パターン等のトナー付着量を良好に検知できなくなる。
フィルミングは、クリーニングブレード31と中間転写ベルト17の表面との当接箇所(以下「クリーニング箇所」という。)に滞留するトナーによって掻き取られ、中間転写ベルト17表面上から除去することが可能である。具体的には、クリーニング箇所に滞留するトナー表面の凹凸とトナーにかかるクリーニングブレード31の圧とにより、中間転写ベルト17上のフィルミングが掻き取られる。
そのため、本複写機1では、中間転写ベルト17のフィルミングを抑制するために、所定のタイミングで中間転写ベルト17上に掻き取り用トナーパターンを形成する。そして、この掻き取り用トナーパターンをクリーニングブレード31に入力することで、クリーニング箇所に、フィルミング除去の効果を得るのに十分な量のトナーが滞留するようにしている。
図2は、中間転写ベルト17上における掻き取り用トナーパターンTPの形成位置(幅領域)の一例について説明する図である。
図2に示す例は、本複写機1で使用可能な最大通紙幅の用紙に画像形成を行う例である。
本実施形態の複写機1においては、感光体ドラム11並びに中間転写ベルト17上に潤滑剤を供給する方法として、トナーと潤滑剤とを含む現像剤を用いる供給方法を採用している。この供給方法を採用する場合、別途、潤滑剤供給装置(例えば、ブラシに付着させた粉体状の潤滑剤を感光体ドラムに塗布する装置)を設けることなく、感光体ドラム11並びに中間転写ベルト17へ潤滑剤を供給することができる。なお、本発明は、この供給方法を採用する構成であれば、別途、潤滑剤供給装置を備える構成であってもよい。
この供給方法を採用する場合、現像装置13から感光体ドラム11上へ供給される潤滑剤の中には、現像処理時に感光体ドラム11上へ供給されるトナー(静電潜像に付着してトナー像を構成するトナー)とは無関係に供給されるものが含まれる。特に、本実施形態における潤滑剤は、非帯電性粒子であるため、帯電性粒子であるトナー(本実施形態ではマイナス極性に帯電するトナー)との間に静電的な付着力が発生しない。そのため、本実施形態の潤滑剤は、現像処理時に感光体ドラム11へ移動するトナーに影響されず、感光体ドラム11及び現像ローラが回転駆動している間は、現像処理時にも非現像処理時にも、現像領域幅全域にわたってほぼ一様に感光体ドラム11へ供給され続ける。
そのため、本実施形態においては、図2に示すように、画像形成動作によりトナーが付着する最大画像幅(以下、単に「最大画像幅」という。)内よりも外側の幅方向領域(最大画像幅外)にも、現像装置13から感光体ドラム11上へ潤滑剤が供給され続けることになる。
なお、本実施形態における現像領域幅は、図2に示すように、本複写機1で画像形成可能な最幅広の画像(本複写機1で使用可能な最大通紙幅の用紙に形成される画像)の最大画像幅よりも広い。したがって、本複写機1において最幅広の画像を形成する場合でも、最大画像幅外に現像装置13から感光体ドラム11上へ潤滑剤が供給されることになる。すなわち、潤滑剤によるフィルミングは、本複写機1で形成可能な最幅広の画像を形成するときの最大画像幅よりも広い現像領域幅の全域にわたって発生し得る。
フィルミングは、特にクリーニングブレード31などの当接部材へのトナーの出入りが少ない幅方向領域において悪化しやすい。そのため、画像形成動作時にトナーが付着しない最大画像幅外においてはフィルミングの悪化が起こりやすい。
このとき、最大画像幅内だけでなく最大画像幅外にも延在する帯状の掻き取り用トナーパターンを作像する従来装置であれば、フィルミングの悪化が起こりやすい最大画像幅外にもトナーが供給される。したがって、この従来装置によれば、現像領域幅の全域にわたって発生し得るフィルミングの悪化を全体的に抑制することが可能である。しかしながら、この従来装置で採用する帯状の掻き取り用トナーパターンは、最大画像幅内の全部にわたってトナーを付着させるものである。最大画像幅内は、画像形成動作時にトナーが付着する幅領域であるため、クリーニングブレード31等の当接部材へのトナーの出入りが頻繁に生じる幅領域であり、フィルミングの悪化がもともと十分に抑制される。したがって、このようにトナーの出入りが頻繁に生じる最大画像幅内について、更に掻き取り用トナーパターンでトナーを供給しても、フィルミングの悪化抑制効果はほとんど得られず、無駄なトナー消費を生じさせることになる。
そこで、本実施形態においては、図2に示すように、画像形成動作中の期間に、当該画像形成動作時の最大画像幅内の全域(全部)に対応する幅領域には作像されず、当該最大画像幅外に対応する幅領域には作像されるような掻き取り用トナーパターンTPを作像する。これによれば、フィルミングの悪化が起こりやすい最大画像幅外については、掻き取り用トナーパターンTPによりトナーが供給されることで、フィルミングの悪化が抑制される。一方、もともとフィルミングの悪化が起こりにくい最大画像幅内については、その全域にわたってトナーパターンTPを作像しないので、無駄なトナー消費を抑制することができる。その結果、無駄なトナー消費を抑制しつつ、本複写機1で生じ得るフィルミングの悪化を全体的に抑制することができる。
また、上述した従来装置では、画像形成動作時の最大画像幅内に作像される掻き取り用トナーパターンを採用するため、当該画像形成動作時に形成される画像と同じ用紙搬送方向位置(副走査方向位置)には作像できない。そのため、画像形成動作の前後の期間(非画像形成動作中の期間)や、画像形成動作中の用紙間に対応する画像間領域(紙間領域)に、掻き取り用トナーパターンを作像する必要がある。この場合、画像形成動作の前後の期間に掻き取り用トナーパターンを作像するための時間を設けるためにダウンタイムが発生したり、画像間領域(紙間領域)に掻き取り用トナーパターンを作像するために紙間を広げる結果、画像の生産性が低下したりする。
これに対し、本実施形態の掻き取り用トナーパターンTPは、画像形成動作時の最大画像幅内の全域(全部)に対応する幅領域には作像されないものである。そのため、図2に示すように、画像形成動作時に形成される画像と同じ用紙搬送方向位置(副走査方向位置)に掻き取り用トナーパターンTPを作像することができる。したがって、上述したダウンタイムの発生や画像の生産性低下などが抑制される。
なお、本実施形態の掻き取り用トナーパターンTPは、画像形成動作時の最大画像幅内の全域(全部)に対応する幅領域には作像されないものであるが、画像形成動作時の最大画像幅内の一部に対応する幅領域には作像されず、当該最大画像幅内の残部に対応する幅領域には作像されるような掻き取り用トナーパターンであってもよい。この場合でも、当該最大画像幅内の全部にわたって作像される従来の掻き取り用トナーパターンよりも、無駄なトナー消費を抑制することができる。
また、本実施形態の掻き取り用トナーパターンTPは、画像形成動作時の最大画像幅外の一部(当該画像形成動作時の通紙幅外)に対応する幅領域に作像されるトナーパターンであるが、最大画像幅外の全部に対応する幅領域に作像されるトナーパターン(例えば、当該画像形成動作時の通紙幅内にも掛かるようなトナーパターン)であってもよい。ただし、掻き取り用トナーパターンTPを画像形成動作時の通紙幅外に対応する幅領域に作像することで、用紙Pへのトナー汚れを抑制することが可能である。
すなわち、掻き取り用トナーパターンTPが作像される幅領域においては、経時的にトナー付着量が多くなることから、当該幅領域に対応する帯電装置12の箇所のトナー汚れが進行して、当該幅領域に対応する箇所に縦スジ等の異常画像が発生するおそれがある。また、当該幅領域に対応する現像装置13の箇所(入口シール等の当該箇所)や、当該幅領域に対応するクリーニング部15及びベルトクリーニング装置30の箇所(入口シール等の当該箇所)のトナー汚れが進行して、当該幅領域に対応する箇所にトナー落ち等の異常画像が発生するおそれがある。本実施形態のように、掻き取り用トナーパターンTPを画像形成動作時の通紙幅外に対応する幅領域に作像すれば、当該異常画像が用紙Pに形成されることを抑制することができる。
図3は、中間転写ベルト17上における掻き取り用トナーパターンTPの形成位置(幅領域)の他の例について説明する図である。
図3に示す例は、本複写機1で使用可能な最大通紙幅よりも狭い通紙幅の用紙(幅狭用紙)に画像形成を行う例である。
図3に示す例においても、図2の例と同様、画像形成動作中の期間に、当該画像形成動作時の最大画像幅内の全域(全部)に対応する幅領域には作像されず、当該最大画像幅外に対応する幅領域には作像されるような掻き取り用トナーパターンTPを作像する。したがって、無駄なトナー消費を抑制しつつ、本複写機1で生じ得るフィルミングの悪化を全体的に抑制することができる。
幅狭用紙に画像形成する場合、この幅狭用紙への画像形成動作時における最大画像幅外に対応する幅領域においては、これよりも幅広の用紙へ画像形成する他の画像形成動作時の最大画像幅内と重複する部分にトナーが供給され得る。そのため、この重複部分については、フィルミングの悪化が比較的起きにくいと言える。しかしながら、この重複部分であっても、幅狭用紙への画像形成動作時にはトナーが供給されないため、フィルミングの悪化が懸念される。
よって、図3に示す例においては、上述した重複部分についても作像されるような掻き取り用トナーパターンTPを作像している。これにより、より幅広の用紙への他の画像形成動作時の最大画像幅内と重複する部分におけるフィルミングの悪化も抑制することができる。
本実施形態においては、図2や図3の例で示したように、画像形成動作時に形成される最大画像幅が小さいほどトナーパターンの幅が大きくなるような掻き取り用トナーパターンTPを作像するパターン作像制御が実行される。これによれば、画像形成動作時に形成される最大画像幅に応じた適切な幅をもつ掻き取り用トナーパターンTPを作像することができる。すなわち、画像形成動作時に形成される最大画像幅が違っても、無駄なトナー消費を抑制しつつフィルミングの悪化を抑制できる効果を適切に得ることができる。
図4は、中間転写ベルト17上における掻き取り用トナーパターンTPの形成位置(幅領域)の更に他の例について説明する図である。
図4に示す例も、図3の例と同様、本複写機1で使用可能な最大通紙幅よりも狭い幅狭用紙に画像形成を行う例である。
図4に示す例においても、画像形成動作中の期間に、当該画像形成動作時の最大画像幅内の全域(全部)に対応する幅領域には作像されず、当該最大画像幅外に対応する幅領域には作像されるような掻き取り用トナーパターンTPを作像する。したがって、無駄なトナー消費を抑制しつつ、本複写機1で生じ得るフィルミングの悪化を全体的に抑制することができる。
また、図3の例では、より幅広の用紙への他の画像形成動作時の最大画像幅内と重複する部分におけるフィルミングの悪化も抑制するために、この重複部分にも作像されるような掻き取り用トナーパターンTPを作像している。しかしながら、例えば幅狭用紙への画像形成動作の前あるいは後に、より幅広の用紙への他の画像形成動作が行われる場合には、当該重複部分に対して当該他の画像形成動作時にトナーが十分に供給される。そのような場合、当該重複部分に対して更に掻き取り用トナーパターンでトナーを供給しても、フィルミングの悪化抑制効果はほとんど得られず、無駄なトナー消費を生じさせることになる。
図4の例では、幅狭用紙への画像形成動作の前あるいは後に、より幅広の用紙への他の画像形成動作が行われる場合には、当該幅狭用紙への画像形成動作中の期間には、当該幅広の用紙への他の画像形成動作時における最大画像幅内と重複する部分に作像されない掻き取り用トナーパターンを用いる。
具体的には、図4の例では、今回の画像形成動作よりも前(例えば直前)の画像形成動作(他の画像形成動作)時の最大画像幅内の全域(全部)に対応する幅領域には作像されず、当該最大画像幅外に対応する幅領域には作像されるような掻き取り用トナーパターンTPを作像する。これによれば、今回の画像形成動作時の最大画像幅内の全域(全部)に対応する幅領域には作像されず、当該最大画像幅外に対応する幅領域には作像されるような掻き取り用トナーパターンTPを作像する場合よりも、無駄なトナー消費を更に抑制することができる。
なお、図4の例に代えて、今回の画像形成動作よりも後(例えば直後)の画像形成動作(他の画像形成動作)時の最大画像幅内の全域(全部)に対応する幅領域には作像されず、当該最大画像幅外に対応する幅領域には作像されるような掻き取り用トナーパターンTPを作像してもよい。この場合も無駄なトナー消費を更に抑制することが可能である。
本実施形態においては、画像形成動作時に消費されるトナー消費量(画像形成に消費されるトナー量)が少ないほど、掻き取り用トナーパターンTPの作像時に消費されるトナー消費量(トナー吐出し量)が多くなるように、掻き取り用トナーパターンTPの作像制御が実行される。これは、次の理由による。
本実施形態においては、予めトナーと潤滑剤とが混合された現像剤を現像剤容器28から現像装置13へ補給する構成を採用する。このような構成においては、画像形成動作時に消費されるトナー消費量(画像形成に消費されるトナー量)が少ない場合(例えば、画像面積率が比較的低い画像が形成される場合)、現像剤容器28から現像装置13へ補給される現像剤補給量(中間転写ベルト17の単位走行距離あたりの現像剤補給量)が少ない。一方で、画像形成動作時に消費されるトナー消費量に関わらず、現像装置13から感光体ドラム11へ供給される潤滑剤の量(潤滑剤消費量)はほぼ同じで、一定量以上の潤滑剤は消費され続ける。そうすると、画像形成動作時に消費されるトナー消費量が少ない場合には、現像剤容器28から補給される潤滑剤の補給量が足りなくなって、現像装置13から感光体ドラム11へ供給される潤滑剤の量が不足してしまうという不具合が生じ得る。
本実施形態では、この不具合を抑制するため、上述したとおり、画像形成動作時に消費されるトナー消費量が少ないほど、掻き取り用トナーパターンTPの作像時に消費されるトナー消費量(トナー吐出し量)が多くなるように、掻き取り用トナーパターンTPの作像制御が実行される。これによれば、画像形成動作時に消費されるトナー消費量が少ないときでも、掻き取り用トナーパターンTPによるトナー消費量(トナー吐出し量)が増える結果、現像剤容器28から現像装置13へ補給される現像剤補給量が増える。そのため、補給される潤滑剤の補給量が増え、現像装置13から感光体ドラム11へ供給される潤滑剤量の不足が抑制される。
図5は、本実施形態における単位走行距離当たりの画像面積率と掻き取り用トナーパターンTPによるトナー消費量との関係の一例を示すグラフである。
図5に示すように、画像形成される画像のベルト走行距離(像担持体の表面移動距離)当たりの画像面積率が低いほど、画像形成動作時に消費されるトナー消費量が少ないので、掻き取り用トナーパターンTPによるトナー消費量(トナー吐出し量)が増えるように、パターン作像制御が実行される。
特に、図5の例では、ベルト走行距離当たりの画像面積率(以下、単に「画像面積率」という。)が5%以下である場合、掻き取り用トナーパターンTPによるトナー消費量(トナー吐出し量)を調整(変更)して、画像形成によるトナー消費量とトナーパターンTPによるトナー消費量(トナー吐出し量)との合計量(中間転写ベルト17への合計トナー付着量)が、画像面積率が5%である場合の画像形成によるトナー消費量(中間転写ベルト17へのトナー付着量)と略同じになるようにしている。これによれば、画像面積率が5%以下である場合におけるベルト走行距離当たりの現像剤補給量が略一定となり、補給される潤滑剤の最低補給量を確保することができる結果、現像装置13から感光体ドラム11へ供給される潤滑剤量の不足を抑制することができる。
掻き取り用トナーパターンTPによるトナー消費量(トナー吐出し量)の調整(変更)方法としては、例えば、掻き取り用トナーパターンTPの記録材搬送方向長さ(副走査方向長さ)を変える方法が挙げられる。また、掻き取り用トナーパターンTPの幅向長さを変える方法であってもよい。また、掻き取り用トナーパターンTPの単位面積当たりのトナー付着量を変える方法であってもよい。また、これらの方法を互いに組み合わせた方法、あるいは、これらの方法と更に他の方法とを組み合わせた方法であってもよい。
また、画像形成動作中の期間に形成する掻き取り用トナーパターンTPは、図6に示すように、連続通紙される用紙間に対応する領域(紙間領域)に作像されないようにするのが好ましい。紙間領域では掻き取り用トナーパターンTPが作像されないことで、クリーニングブレード31等の当接部材に対して間欠的にトナーを入力することができ、当接部材への過剰なトナー入力を抑制できる。これにより、クリーニング負荷の低減を図ることができる。
図7は、掻き取り用トナーパターンTPのパターン作像制御の一例を示すフローチャートである。
制御部80は、印刷指令を受けて中間転写ベルト17の駆動を開始したら、中間転写ベルト17の走行距離の計測を開始する(S1)。中間転写ベルト17の駆動が停止したら、計測した中間転写ベルト17の走行距離に基づいて、中間転写ベルト17の表面上のフィルミング状況に基づくクリーニングブレード31への必要トナー入力量を算出する。具体的には、中間転写ベルト17の走行距離に係数を乗算して必要トナー入力量を算出する。そして、算出した必要トナー入力量を加算して、必要トナー入力量の積算値を算出する(S2)。
積算値が閾値を超えた場合(S3のYes)は、次回の中間転写ベルト17の駆動時に掻き取り用トナーパターンTPを形成する。そして、形成した掻き取り用トナーパターンによるトナー消費量(クリーニングブレードへの入力トナー量)を、前記積算値から減算する(S4)。
前記係数は、一定の値でもよいし、例えば、カラー画像モードとモノクロ画像モードとで、係数を変えてもよい。これは、カラー画像モードの方がモノクロ画像モードよりもフィルミングが悪化する場合があるからである。カラー画像モードの方がモノクロ画像モードより定着設定温度が高いことやモーター稼働台数が増加することにより機内温度が高くなる傾向にある。機内温度が高くなることで、クリーニングブレード31のスティックスリップ量が増加し、フィルミングが悪化するおそれがある。また、感光体ドラム11の表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布部を有する場合、カラー画像モードでは、中間転写ベルト17に付着するフィルミング物質の成分となる潤滑剤量がモノクロモードより増加する。そのため、カラー画像モードの方がモノクロ画像モードよりもフィルミングは悪化するおそれがある。
そのため、例えば、カラー画像モードの係数Bを、モノクロ画像モードの係数Aよりも高い値(A<B)とする。そして、画像形成時(中間転写ベルト駆動時)に、モノクロ画像モードかカラー画像モードかを判定する。モノクロ画像モードの時は、係数Aを用いて必要トナー入力量を算出し、カラー画像モードのときは、係数Bを用いて必要トナー入力量を算出する。
例えば、カラー画像モードが多い場合は、上述したようにフィルミングの悪化するおそれがモノクロ画像モードよりも高い。しかし、カラー画像モードが多い場合は、短い中間転写ベルト17の走行距離で必要トナー入力量の積算値が閾値を超えるため、早いタイミングで掻き取り用トナーパターンTPの形成が行われる。一方、モノクロ画像モードが多い場合は、カラー画像モードに比べてフィルミングが悪化し難い。そのため、モノクロ画像モードが多い場合は、必要トナー入力量の積算値が閾値を超える走行距離が長くなり、遅いタイミングで掻き取り用トナーパターンTPの形成が行われる。
このように、画像モードに基づいて、掻き取り用トナーパターンの形成が行われることで、適切なタイミングで、掻き取り用トナーパターンの形成を行うことができ、無駄なトナー消費や、フィルミングの悪化を良好に抑制することができる。
なお、上述では、中間転写方式の画像形成装置に本発明を適用した実施形態について説明したが、感光体ドラム上のトナー像を直接、記録材たる用紙に転写する直接転写方式の画像形成装置にも本発明を適用することができる。この直接転写方式の画像形成装置については、像担持体が感光体ドラムに対応し、クリーニング部材が感光体表面をクリーニングする感光体クリーニングブレードに対応する。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
[第1態様]
第1態様は、トナー粒子と潤滑剤粒子とを含む現像剤を用いる現像装置13により潜像担持体(例えば感光体ドラム11)上に作像した画像を記録材(例えば用紙P)上に形成する画像形成装置(例えば複写機1)であって、画像形成動作中又は画像形成動作の開始前若しくは終了後の期間に、記録材上には形成されないトナーパターン(例えば掻き取り用トナーパターンTP)を前記トナー粒子により作像するパターン作像制御を実行する制御手段(例えば制御部80)を有し、前記制御手段は、前記トナーパターンが、前記画像形成動作時に形成される最大画像幅内の一部又は全部に対応する幅領域には作像されず、前記画像形成動作時に形成される最大画像幅外に対応する幅領域には作像されるように、前記パターン作像制御を実行することを特徴とするものである。
潜像担持体へのトナー添加剤の付着抑制や潜像担持体の摩耗抑制などの目的で、潜像担持体上に潤滑剤粒子を付着させる画像形成装置が存在する。このような画像形成装置では、潜像担持体あるいは中間転写体(以下「像担持体」という。)に当接するクリーニング部材等の当接部材により、像担持体上に潤滑剤粒子を固着させるフィルミングが発生する。フィルミングが悪化すると、クリーニング不良、画像センサの検知不良などの不具合が発生する。
ここで、像担持体上に潤滑剤粒子を供給する方法として、トナー粒子と潤滑剤粒子とを含む現像剤を用いる方法がある。この方法を採用する画像形成装置では、現像装置から潤滑剤粒子を潜像担持体上あるいは潜像担持体を経由して中間転写体上へ供給することができる。ただし、現像装置から潜像担持体上へ供給される潤滑剤粒子の中には、現像処理時に潜像担持体上へ供給されるトナー粒子とは無関係に供給されるものが含まれる。そのため、画像形成動作によりトナー粒子が付着する最大画像幅(以下、単に「最大画像幅」という。)内よりも外側の幅方向領域(最大画像幅外)にも、現像装置から潜像担持体上へ潤滑剤粒子が供給される。この事象は、現像装置から潜像担持体へ現像剤が供給される現像領域の幅は当該画像形成装置で形成可能な最幅広の画像を形成するときの最大画像幅よりも広いので、当該最幅広の画像を形成する場合でも生じる。したがって、トナー粒子と潤滑剤粒子とを含む現像剤を用いる場合、潤滑剤粒子によるフィルミングは、当該画像形成装置で形成可能な最幅広の画像を形成するときの最大画像幅よりも広い現像領域幅の全域にわたって発生し得る。
フィルミングは、特に当接部材へのトナー粒子の出入りが少ない幅方向領域において悪化しやすいため、画像形成動作時にトナー粒子が付着しない最大画像幅外ではフィルミングの悪化が起こりやすい。このとき、最大画像幅内だけでなく最大画像幅外にも延在するトナーパターン(記録材上には形成されないトナーパターン)を作像する従来の画像形成装置であれば、フィルミングの悪化が起こりやすい最大画像幅外にもトナー粒子が供給される。したがって、従来の画像形成装置によれば、現像領域幅の全域にわたって発生し得るフィルミングの悪化を全体的に抑制することが可能である。
しかしながら、従来の画像形成装置では、最大画像幅内の全部にわたってトナー粒子が付着するトナーパターンを採用している。最大画像幅内は画像形成動作時にトナー粒子が付着する幅領域であるため、当接部材へのトナー粒子の出入りが頻繁に生じており、フィルミングの悪化が十分に抑制されている。したがって、トナーパターンにより最大画像幅内にもトナー粒子を供給することは、フィルミングの悪化抑制にほとんど寄与せず、無駄なトナー消費を生じさせるものと言える。
本態様においては、制御手段により、画像形成動作時の最大画像幅内の一部又は全部に対応する幅領域には作像されず、当該最大画像幅外に対応する幅領域には作像されるようなトナーパターンを作像するパターン作像制御が実行される。これによれば、画像形成動作時にトナー粒子が付着しないためにフィルミングの悪化が起こりやすい最大画像幅外については、トナーパターンによりトナー粒子が供給されることで、フィルミングの悪化が抑制される。一方、画像形成動作時にトナー粒子が付着するためにフィルミングの悪化が起こりにくい最大画像幅内については、その一部又は全部に対してトナーパターンを作像しないことで、無駄なトナー消費を抑制することができる。その結果、無駄なトナー消費を抑制しつつ、当該画像形成装置で生じ得るフィルミングの悪化を全体的に抑制することができる。
[第2態様]
第2態様は、第1態様において、前記トナー粒子は帯電性粒子であり、前記潤滑剤粒子は非帯電性粒子であることを特徴とするものである。
本態様によれば、現像剤中の潤滑剤粒子が非帯電性粒子であるため、帯電性粒子であるトナー粒子との間に静電的な付着力が発生しない。そのため、現像処理時に潜像担持体へ移動するトナー粒子に影響されず、画像形成動作中であれば現像領域幅全域にわたってほぼ一様に、潤滑剤粒子を潜像担持体へ供給することができる。よって、潜像担持体へ供給される潤滑剤量が、画像形成により消費されるトナー消費量(画像面積率など)によって左右されず、安定した量の潤滑剤粒子を潜像担持体へ供給することができる。
[第3態様]
第3態様は、第1又は第2態様において、前記潜像担持体をクリーニングするクリーニング部材(例えばクリーニング部15のクリーニング部材)、及び、該潜像担持体上の画像が中間転写される中間転写体(例えば中間転写ベルト17)をクリーニングするクリーニング部材(例えばクリーニングブレード31)のうちの少なくとも一方のクリーニング部材を有することを特徴とするものである。
これによれば、トナーパターンにより供給されるトナーを、像担持体に強く当接するクリーニング部材の当接箇所に入力して、フィルミング悪化を効果的に抑制することができる。
[第4態様]
第4態様は、第1乃至第3態様のいずれかにおいて、前記制御手段は、前記画像形成動作時に形成される最大画像幅が小さいほど、前記トナーパターンの幅を大きくするように、前記パターン作像制御を実行することを特徴とするものである。
これによれば、画像形成動作時に形成される最大画像幅に応じた適切な幅をもつトナーパターンを作像することができるので、画像形成動作時に形成される最大画像幅が違っても、無駄なトナー消費を抑制しつつフィルミングの悪化を抑制できる効果を適切に得ることができる。
[第5態様]
第5態様は、第1乃至第4態様のいずれかにおいて、前記制御手段は、画像形成動作中の期間には、前記画像形成動作時に形成される最大画像幅内の全部に対応する領域に前記トナーパターンが作像されないように、前記パターン作像制御を実行することを特徴とするものである。
これによれば、画像形成動作時に形成される画像と同じ記録材搬送方向位置(副走査方向位置)にトナーパターンを作像することが可能になる。したがって、画像形成動作の前後の期間にトナーパターンを作像するための時間を設ける必要がなく、ダウンタイムの発生を抑制できる。また、画像間領域(紙間領域)にトナーパターンを作像する必要がなく、紙間領域を広げることによる画像の生産性低下を抑制することができる。
[第6態様]
第6態様は、第5態様において、前記制御手段は、画像形成動作中の期間のみ、前記トナーパターンが作像されるように、前記パターン作像制御を実行することを特徴とするものである。
これによれば、画像形成動作の前後の期間にトナーパターンを作像するための時間を設ける必要がなく、ダウンタイムの発生を抑制できる。
[第7態様]
第7態様は、第1乃至第6態様のいずれかにおいて、前記現像剤を貯留する現像剤貯留部(例えば現像剤容器28)から現像装置13へ該現像剤を補給する現像剤補給手段を有し、前記制御手段は、前記画像形成動作時に消費されるトナー消費量が少ないほど、前記トナーパターンの作像時に消費されるトナー消費量(例えばトナー吐出し量)が多くなるように、前記パターン作像制御を実行することを特徴とするものである。
トナーと潤滑剤とを含む現像剤を現像剤貯留部から現像装置へ補給する構成においては、画像形成動作時に消費されるトナー消費量が少ないとき、現像剤貯留部から現像装置へ補給される現像剤補給量が少ない。一方で、現像装置から潜像担持体へ供給される潤滑剤粒子の量(潤滑剤消費量)は、画像形成動作時に消費されるトナー消費量に影響されず、一定量以上は消費され続ける。そのため、画像形成動作時に消費されるトナー消費量が少ないとき、現像剤貯留部から補給される潤滑剤の補給量が足りなくなって、現像装置から潜像担持体へ供給される潤滑剤の量が不足してしまうという不具合が生じ得る。
本態様によれば、画像形成動作時に消費されるトナー消費量が少ないほど、トナーパターンによるトナー消費量(トナー吐出し量)が多くなる結果、現像剤貯留部から現像装置へ補給される現像剤補給量が増える。そのため、補給される潤滑剤の補給量が増え、現像装置から潜像担持体へ供給される潤滑剤量の不足が抑制される。
[第8態様]
第8態様は、第7態様において、前記制御手段は、前記画像を担持する像担持体の表面移動距離当たりの現像剤補給量が略一定となるように、前記トナーパターンの作像時に消費されるトナー消費量を変更することを特徴とするものである。
これによれば、補給される潤滑剤の最低補給量を確保することができるので、現像装置から潜像担持体へ供給される潤滑剤量の不足を安定して抑制することができる。
[第9態様]
第9態様は、第7又は第8態様において、前記制御手段は、前記トナーパターンの記録材搬送方向長さを変えることにより、前記トナーパターンの作像時に消費されるトナー消費量を変更することを特徴とするものである。
これによれば、トナーパターンの作像時に消費されるトナー消費量を簡易に変更することができる。
[第10態様]
第10態様は、第7乃至第9態様のいずれかにおいて、前記制御手段は、前記トナーパターンの幅向長さを変えることにより、前記トナーパターンの作像時に消費されるトナー消費量を変更することを特徴とするものである。
これによれば、トナーパターンの作像時に消費されるトナー消費量を簡易に変更することができる。
[第11態様]
第11態様は、第7乃至第10態様のいずれかにおいて、前記制御手段は、前記トナーパターンの単位面積当たりのトナー付着量を変えることにより、前記トナーパターンの作像時に消費されるトナー消費量を変更することを特徴とするものである。
これによれば、トナーパターンの作像時に消費されるトナー消費量を簡易に変更することができる。
1 :複写機
3 :原稿搬送部
4 :原稿読込部
5 :排紙トレイ
6 :書込み部
7 :給紙部
8 :給紙ローラ
9 :レジストローラ
11 :感光体ドラム
12 :帯電装置
13 :現像装置
14 :一次転写バイアスローラ
15 :クリーニング部
17 :中間転写ベルト
18 :二次転写ローラ
18A :対向ローラ
20 :定着装置
28 :現像剤容器
30 :ベルトクリーニング装置
31 :クリーニングブレード
40 :光学センサ
80 :制御部
TP :掻き取り用トナーパターン
特許第6164232号公報

Claims (11)

  1. トナー粒子と潤滑剤粒子とを含む現像剤を用いる現像装置により潜像担持体上に作像した画像を記録材上に形成する画像形成装置であって、
    画像形成動作中又は画像形成動作の開始前若しくは終了後の期間に、記録材上には形成されないトナーパターンを前記トナー粒子により作像するパターン作像制御を実行する制御手段を有し、
    前記制御手段は、前記トナーパターンが、前記画像形成動作時に形成される最大画像幅内の一部又は全部に対応する幅領域には作像されず、前記画像形成動作時に形成される最大画像幅外に対応する幅領域には作像されるように、前記パターン作像制御を実行することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記トナー粒子は帯電性粒子であり、前記潤滑剤粒子は非帯電性粒子であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
    前記潜像担持体をクリーニングするクリーニング部材、及び、該潜像担持体上の画像が中間転写される中間転写体をクリーニングするクリーニング部材のうちの少なくとも一方のクリーニング部材を有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記画像形成動作時に形成される最大画像幅が小さいほど、前記トナーパターンの幅を大きくするように、前記パターン作像制御を実行することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、画像形成動作中の期間には、前記画像形成動作時に形成される最大画像幅内の全部に対応する領域に前記トナーパターンが作像されないように、前記パターン作像制御を実行することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、画像形成動作中の期間のみ、前記トナーパターンが作像されるように、前記パターン作像制御を実行することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記現像剤を貯留する現像剤貯留部から現像装置へ該現像剤を補給する現像剤補給手段を有し、
    前記制御手段は、前記画像形成動作時に消費されるトナー消費量が少ないほど、前記トナーパターンの作像時に消費されるトナー消費量が多くなるように、前記パターン作像制御を実行することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記画像を担持する像担持体の表面移動距離当たりの現像剤補給量が略一定となるように、前記トナーパターンの作像時に消費されるトナー消費量を変更することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項7又は8に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記トナーパターンの記録材搬送方向長さを変えることにより、前記トナーパターンの作像時に消費されるトナー消費量を変更することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項7乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記トナーパターンの幅向長さを変えることにより、前記トナーパターンの作像時に消費されるトナー消費量を変更することを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項7乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記トナーパターンの単位面積当たりのトナー付着量を変えることにより、前記トナーパターンの作像時に消費されるトナー消費量を変更することを特徴とする画像形成装置。
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