JP2023122286A - 記録装置及び記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高濃度の画像を記録する画素の発色濃度の不足を抑えることを目的とする。【解決手段】 注目画素の直後の画素が、注目画素に熱が伝搬しないようなエネルギーを加える画素である場合には、注目画素に印加する熱エネルギーを大きくする。【選択図】 図9

Description

本発明は記録装置及び記録方法に関する。
これまで、サーマルプリントヘッドによる記録において、感熱紙を用いたモノクロ印刷や、インクリボンを用いたカラー印刷等が広く用いられてきた。一方、近年になり、複数色の発色層を具備した用紙を用いたカラー記録が提案され、簡便な写真等の印刷手段として普及している。上記複数の色の発色層はそれぞれ、発色に必要な加熱温度と加熱時間が異なり、その差異を利用して特定の発色層を発色させる事によってカラー画像を記録する(特許文献1)。
特表2011-523914号公報
しかしながら特許文献1では、発色濃度が足らない画素が出る虞がある。例えば高濃度の発色を行わせる領域の後端部は、後端部より後の画素に加えられるエネルギーが少ないと後端部より後の画素から後端部に熱が伝搬しない。そのため、後端部は高濃度の発色を行わせる領域の中心部よりも加えられるエネルギーが少なく、発色濃度が足りなくなる場合がある。
本発明は上記課題に鑑みて為されたものであり、高濃度の画像を記録する画素の発色濃度低下を抑えることを目的とする。
本発明は、複数の色に対応し、加熱に応じて発色する複数の発色層が重層されたシート状の記録媒体を加熱して、前記複数の発色層のうち所望の発色層を発色させて前記記録媒体に画像を形成する記録装置であって、所定の方向に並ぶ複数の発熱素子を備え、画像データに基づいて前記記録媒体の加熱を行う記録ヘッドと、前記所定の方向において注目画素と同じ位置であって前記注目画素の次に記録される直後画素が、前記注目画素の発色に影響することを視認できない色を発色させる画素または前記記録媒体のいずれの発色層も発色させない画素であるという第1条件を満たすか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段の判定結果に基づいて、前記注目画素を形成するときの前記記録ヘッドに印加するパルスを制御するパルス制御手段と、を有し、前記パルス制御手段は、前記画像データにおける前記注目画素の値が所定値であって、前記第1の条件を満たす場合には、前記画像データにおける前記注目画素の値が前記所定値であって、前記第1の条件を満たさない場合よりも、前記注目画素を形成するときに前記記録ヘッドが前記記録媒体に加える熱エネルギーが大きくなるように前記パルスを制御することを特徴とする。
本発明によれば、高濃度の画像を記録する画素の発色濃度低下を抑えることを目的とする。
記録装置全体の構成を説明する図である。 記録装置のシステム構成を説明する図である。 記録ヘッドと記録媒体の記録時の構成を説明する図である。 記録媒体の層構造を説明する図である。 記録媒体の各画像形成層を発色させる加熱時間と加熱温度を説明する図である。 プリントサービスを実行した時の記録装置とホストPCの処理を示すフローチャートである。 各色を発色させるパルスを説明する図である。 第1の実施形態における参照画素と画像パターンを説明する図である。 第1の実施形態のフローチャート。 第1の実施形態における画像形成を説明する図である。 第1の実施形態におけるパルス制御を説明する図である。 第1の実施形態における熱履歴で高濃度パルス制御を説明する図である。 第1の実施形態における熱履歴で通常度パルス制御を説明する図である。 第2の実施形態におけるパルス制御を説明する図である。 各色パルスの前後画素への熱影響を説明する図である。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について、さらに具体的かつ詳細に説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には、複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられても良い。さらに添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
(第1の実施形態)
<記録装置の概要(図1~図3)>
図1は、本発明の代表的な実施形態である記録装置の概略構成を示す側断面図である。
図1に示されるように、記録装置40には、記録ヘッド30、格納部41、搬送ローラ42、プラテン43、排出口44を備える。格納部41にはシート状の複数枚の記録媒体10を格納可能であり、カバー(不図示)を開閉する事で記録媒体10を補充する事が可能である。印刷時には、記録媒体10は搬送ローラ42によって記録ヘッド30の下部へと搬送され、プラテン43と記録ヘッド30との間で画像が形成された後、排出口44から排出されて印刷を完了する。
図2は、図1に示した記録装置とこれに接続されるホスト装置とにより構成される記録システムの制御構成を示すブロック図である。図2に示されるように、この記録システムは、図1に示した記録装置40と、そのホスト装置としてのパーソナルコンピュータ(ホストPC)50により構成される。
ホストPC50は、CPU501、RAM502、HDD503、データ転送インタフェース(I/F)504、キーボード・マウスインタフェース(I/F)505、ディスプレイインタフェース(I/F)506を含む。
CPU501は、HDD503やRAM502に保持されているプログラムに従った処理を実行する。RAM502は、揮発性ストレージであり、プログラムやデータを一時的に保持する。また、HDD503は、不揮発性ストレージであり、同じくプログラムやデータを保持する。データ転送I/F504は記録装置40との間におけるデータの送受信を制御する。このデータ送受信転送方式としては、USB、IEEE1394、LAN等の有線接続や、Bluetooth(登録商標)、WiFi等の無線接続を用いることができる。キーボード・マウス(登録商標)I/F505は、キーボードやマウス等のUI(ユーザインタフェース)を制御するインタフェースであり、ユーザはこれを介してホストPCに情報を入力できる。ディスプレイI/F506は、ディスプレイ(不図示)における表示を制御する。
一方、記録装置40は、CPU401、RAM402、ROM403、データ転送インタフェース(I/F)404、ヘッドコントローラ405、画像処理アクセラレータ406を含む。
CPU401は、ROM403やRAM402に保持されているプログラムに従い、後述する各実施形態の処理を実行する。RAM402は、揮発性ストレージであり、プログラムやデータを一時的に保持する。また、ROM403は不揮発性ストレージであり、後述する各実施形態の処理で使用されるテーブルデータやプログラムを保持する。また、データ転送I/F404はPC50との間におけるデータ送受信を制御する。
ヘッドコントローラ405は、記録ヘッド30に対して記録データに基づいて加熱動作(後述)を制御する。具体的には、ヘッドコントローラ405は、RAM402の所定のアドレスから制御パラメータと記録データを読込む構成になっている。つまり、CPU401が制御パラメータと記録データをRAM402の所定のアドレスに書込むと、ヘッドコントローラ405により処理が起動され、記録ヘッドの加熱動作が行われる。
画像処理アクセラレータ406は、ハードウェアによって構成され、CPU401よりも高速に画像処理を実行する。具体的には、画像処理アクセラレータ406は、RAM402の所定のアドレスから画像処理に必要なパラメータとデータを読込む構成になっている。そして、CPU401が上記パラメータとデータをRAM402の所定のアドレスに書込むと、画像処理アクセラレータ406が起動され、所定の画像処理が行われる。
なお、画像処理アクセラレータ406は必ずしも必要な構成要素でなく、記録装置の仕様などに応じて、CPU401による処理のみで上記のテーブルパラメータの作成処理および画像処理を実行してもよい。
<記録ヘッドの構成概要(図3)>
図3は記録ヘッドの構成と記録ヘッドと記録媒体との間の接触領域の様子を示す側断面図である。
記録ヘッド30は、基板31上にグレーズ32を備える。グレーズ32は「凸面グレーズ」33を更に備えていても良い。抵抗34は、凸面グレーズ33が存在する場合にはその表面に配置され、存在しない場合には平坦なグレーズ32の表面に配置される。なお、保護膜層が、抵抗34、グレーズ32、および凸面グレーズ33上に形成されることが好ましい。一般的に同一の材料からできているグレーズ32および凸面グレーズ33の組み合わせを、以下「記録ヘッドのグレーズ」という。また、サーミスタ36は、グレーズ32上の抵抗34の近傍に配置される。
基板31はヒートシンク35と接しており、ファンなどを使用して冷却される。記録媒体10は、一般的に実際の加熱抵抗の長さより実質的に大きな長さの記録ヘッドのグレーズと接触する。抵抗34は、これに電流を供給することにより発熱する電気熱変換素子(ヒータ又は発熱素子)である。抵抗34が発熱すると、近傍に配置されたサーミスタ36の抵抗値が変化して、サーミスタ近傍の温度を推定できる。ただ、サーミスタ36によって、記録ヘッド表面に相当する抵抗34の温度を直接測定できない。そこで、実験的にサーミスタ36近傍の温度に対応する記録ヘッド表面の温度を予め実験的に対応づけておくことで、記録ヘッド表面の温度を推定できる。典型的な抵抗は、記録媒体10の搬送方向に約120μm程度の長さであるが、一般的な記録ヘッドのグレーズとの記録媒体の熱的接触領域は、200μmまたはそれ以上となる。
<記録原理の概要(図4~図5)>
図4は、熱源として赤外線を用いた画像形成に用いるためのシート状の記録媒体の構造を示す断面図である。記録媒体10は以下に詳述するように抵抗34に電流を供給することで抵抗から放射される熱線(赤外線)により加熱されて発色する複数の色の発色層が重層され、これら発色層が発色することで、フルカラー画像が形成されるので、赤外線画像部材とも呼ばれる。従って、このような意味では記録媒体10を以下の説明では赤外線画像部材として言及する。
図4に示されるように、赤外線画像部材10には、光を反射する基材12の上に、画像形成層14、16、18、スペーサ層15、17、保護膜層13が形成されている。画像形成層14、16、18はそれぞれ、フルカラー印刷時には一般的には黄(Y)、マゼンタ(M)、およびシアン(C)であるが、他の色の組み合わせであっても良い。
各画像形成層は当初は無色であるが、各層は活性化温度と呼ばれる特定の温度まで加熱されると有色へ変化する。画像形成層の色の順番は任意に選択可能である。1つの好適な色順は、上述したとおりである。もう1つの好適な順は、3つの画像形成層14、16、18それぞれ、シアン(C)、マゼンタ(M)、黄(Y)である順である。ここでは、上述の黄(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の順番で構成されている例について説明する。
スペーサ層15は、スペーサ層17より薄いことが好ましいが、両方の層を備える材料が、実質的に同一の熱拡散率を有する場合にはその限りでは無い。スペーサ層の機能は、赤外線画像部材10内での熱拡散の制御である。好適には、スペーサ層17は、スペーサ層15と同じ部材で構成される場合には、少なくとも四倍厚い事が望ましい。基材12に配置されたすべての層は、画像形成の前は実質的に透明である。基材12が反射する色(例えば、白色)である場合、赤外線画像部材10に形成されたカラー画像は、基材12によって提供される反射背景に対して、保護膜層13を通して視認される。基材12に配置された層が透明であるので、各画像形成層に形成された色の組み合わせが見える。
なお、赤外線画像部材10の3つの画像形成層14、16、18は、基材12の同一の側に配置されているが、いくつかの画像形成層が、基材12の反対側に配置されていても良い。
画像形成層14、16、18は、2つの調節可能なパラメータ、つまり、温度と時間の変化によって、少なくとも部分的に独立して処理される。これらのパラメータは調節可能であり、赤外線画像部材が加熱される間の記録ヘッドの温度と時間の期間を選択することによって、所望の画像形成層に画像が形成される。
ここでは、画像形成層14、16、18それぞれは、記録ヘッド30が部材の最上層、即ち、赤外線画像部材10の保護膜層13に接触しながら、加熱されることによって処理される。画像形成層14(基材12から数えて第3の層であり、赤外線画像部材10の表面に最も近い画像形成層)の活性化温度(Ta3)は、画像形成層16の活性化温度(Ta2)より大きく、同様に、画像形成層18の活性化温度(Ta1)18より大きい。
記録ヘッド30からより遠い距離での画像形成層の加熱は、スペーサ層を通じてそれらの層に熱が拡散するための加熱に必要な時間分、遅延する。このような加熱遅れにより、これらの活性化温度がより低い画像形成層(記録ヘッドからさらに遠い層)に対し、実質的に活性化温度より高くても、記録ヘッドにより近い画像形成層が、それより下の画像形成層を活性化することはない。そして、それらの活性化温度より上まで加熱することが可能になる。従って、最上層の画像形成層14を処理する際、記録ヘッド30は短時間ではあるが、比較的高い温度まで加熱され、画像形成層16、18のいずれに対しても不十分な加熱となり、これらの層は活性化されない。
基材12に近い画像形成層(この場合、画像形成層16又は18)のみを活性化させるには、より基材12から遠い画像形成層の活性化温度より下の温度で十分長い期間加熱する。このようにして、より低い画像形成層が活性化されている場合、より高い画像形成層は活性化されない。
赤外線画像部材10の加熱は、記録ヘッド30を用いて行われるのが好ましいが、赤外線画像部材に対して制御された熱を付与する何らかの方法が用いられてもよい。例えば、変調された光源(例えば、レーザ光源)を用いる等、何らかの既知の手段が用いられてもよい。
図5は、図4に示した3つの画像形成層を処理するのに必要な記録ヘッドの加熱温度と時間を説明する図である。
図5において、縦軸は記録ヘッド30に接触する赤外線画像部材10の表面での加熱温度を示し、横軸は加熱時間を示す。領域21(記録ヘッドが比較的高い温度でかつ比較的短い加熱時間)は画像形成層14の画像化を提供し、領域22(記録ヘッドが中間的な温度でかつ中間的な加熱時間)は画像形成層16の画像化を提供する。また、領域23(記録ヘッドが比較的低い温度でかつ比較的長い加熱時間)は画像形成層18の画像化を提供する。画像形成層18の画像化に必要な時間は、実質的に画像形成層14を画像化するために必要な時間より長い。
画像形成層のために選択される活性化温度は、一般的に約90℃から約300℃の範囲内である。画像形成層18の活性化温度(Ta1)は、出荷および保管の間、赤外線画像部材の熱安定性にできるだけ一貫して低いことが好ましく、好適には約100℃またはそれ以上である。画像形成層14の活性化温度(Ta3)は、この実施形態の加熱方法によって活性化することなく、この層を通じて加熱することによって、画像形成層16、18の活性化に対し一貫して低いことが好ましく、好適には約200℃またはそれ以上である。画像形成層16の活性化温度(Ta2)は、Ta1<Ta2<Ta3であって、好適には約140℃から約180℃の間である。
ここで使用される記録ヘッド30は、複数の抵抗が実質的には画像の全体幅(赤外線画像部材の搬送方向に直交する方向)にわたって伸長するように直線的に配置された抵抗体列を含む。
なお、記録ヘッドの記録幅は、画像の幅よりも短くても良いが、このような場合、記録ヘッドは、画像の全体幅を処理するために、赤外線画像部材10に対して移動されるように構成されるか、他の記録ヘッドと併用する。
これらの抵抗に電流を供給することによって、加熱パルスが提供される一方で、赤外線画像部材が記録ヘッドの抵抗の配列方向とは直交する方向に搬送されている間に画像化される。記録ヘッド30によって赤外線画像部材10が加熱される時間は、典型的には画像の1ラインごとに約0.001~約100ミリ秒の範囲である。その上限は画像印刷時間との兼ね合いで合理的に設定されるが、その下限は電子回路の制約によって定義される。形成画像のドット間隔は一般的に、赤外線画像部材10の搬送方向および垂直方向の両方向に、それぞれ1インチごとに100~600ラインの範囲であり、それぞれの方向に異なる間隔となっていても良い。
以上説明した記録装置はサーマルプリンタの一種であるが、その装置が採用する記録方式はZINK(Zero Ink)方式、Zero Ink technology(登録商標)とも呼ばれている。
<記録システムのフローチャート>
図6は上述した記録システムにおいて従来のプリントサービスを実行した時の記録装置40とホストPC50の処理を示すフローチャートである。図6において、ステップS601、S602、S604~S606はホストPC50の処理を示し、ステップS611~S614、S616~S617は記録装置40の処理を示す。また、図6に示されるように、ユーザが印刷を望む場合、ホストPC50の処理がスタートし、これに応じて、記録装置40の処理がスタートする。従って、記録装置40ではステップS611で自らが印刷可能である事を確認して印刷サービスをスタートし、印刷準備完了状態(Ready)となっている。
この状態でホストPC50がステップS601で印刷サービスDiscoveryを実行すると、ステップS612で記録装置40はそのDiscoveryに対して応答し、自らが印刷サービスを提供可能な機器である事を通知する。続いて、ステップS602でホストPC50が印刷可能情報を取得する。基本的には記録装置40に対して印刷可能情報を要求して、それに対し、ステップS614では記録装置40が自らが提供出来る印刷サービスの情報を通知する。
さらにホストPC50はステップS604で通知された印刷可能情報に基づいて印刷ジョブ作成用のユーザインタフェースを構築する。具体的には、記録装置40の印刷可能情報に基づいて、印刷サイズ、印刷可能用紙サイズ等と適切な選択肢をディスプレイに表示してユーザへ提供する。続いてステップS605では、ホストPC50が印刷ジョブを発行する。
これに応じて記録装置40はステップS614で印刷ジョブを受信して、ステップS616で印刷ジョブを実行する。記録装置40での印刷ジョブに基づく印刷が完了すると、ステップS617で記録装置40は印刷完了をホストPC50に通知する。ホストPC50はステップS606で印刷完了通知を受信して、その旨をユーザに通知する。
印刷ジョブが完了したら、ホストPC50と記録装置40とはそれぞれ、一連の印刷サービス処理を完了する。
上記の説明では、種々の情報伝達はいずれもホストPC50から記録装置40に対して要求を行い、その要求に対して記録装置40が応答するという例で説明した。しかしながら、ホストPCと記録装置との間の通信は、いわゆるプル型に限定されるものではなく、記録装置40がネットワークに存在するホストPC50(及び他のホストPC)に対して自発的に発信する、いわゆるプッシュ型であっても良い。
<記録ヘッドの印加パルス>
図7は記録装置の記録ヘッドに印加される加熱パルスの例を示す図ある。図7において、タイミングp0が時間的には最も早く時間軸を左側から右側にいくにつれて時間的には遅くなる。
図7の左側には各発色させたい色が記されており、その右側には対応する加熱パルスが記されている。例えば、黄(Y)を発色させる場合、図5の領域21の加熱温度と加熱時間とを実現させる為に、p0のタイミングでΔt1の時間加熱を1回実行している。また、マゼンタ(M)を発色させる場合、図5の領域22の加熱温度と加熱時間を実現させる為に、まずp0のタイミングでΔt1より短い時間加熱を1回実行する。この加熱は予熱目的であり、発色はしない。p0からΔt1+Δt2経時したp1のタイミングでΔt3の時間加熱を合計5回、Δt4の間隔をおいて実行している。シアン(C)を発色させる場合、図5の領域23の加熱温度と加熱時間を実現させる為に、まずp0のタイミングでΔt1より短い時間加熱を1回実行する。Mよりもさらに加熱時間でもよい。この加熱は予熱目的であり、発色はしない。p0からΔt1+Δt2+((Δt3+Δ4)×4+Δt3)+Δt5経時したp3のタイミングでΔt6の時間加熱を合計6回、それぞれΔt7の間隔をおいて実行している。
Yの加熱時間=Δt1
Mの加熱時間=Δt3×4+Δt3
Cの加熱時間=Δt6×5+Δt6
であり、各画像形成層への加熱時間の相対的な関係を以下としている。
Yの加熱時間 < Mの加熱時間 < Cの加熱時間
ここで、Y、M、Cは画像形成層14、16、18を指している。
また、記録ヘッド30によって印加される熱量は、パルス間隔Δt2、Δt4、Δt5、Δt7のように加熱されていない間に記録ヘッド30のグレーズ32、基板31、ヒートシンク35に熱伝導される為に赤外線画像部材10の温度は低下する。同様に、赤外線画像部材10に熱伝導された熱量は、プラテン43等にも熱伝達される為、その分、赤外線画像部材10の温度は低下する。同じ温度のときに印加される熱量が同じ場合、間隔が大きい程、温度の低下は大きくなる。加熱時間と加熱間隔と加熱時間によって、各画像形成層のみを発色させる場合のピーク温度の関係を以下としている。
Yのピーク温度>Ta3
Ta3>Mのピーク温度>Ta2
Ta2>Cのピーク温度>Ta1
以上のように制御する事で、Y、M、Cそれぞれの色を独立に発色させる事ができる。
次に、二次色であるR、G、Bおよび三次色であるKの発色を制御する加熱パルスについて説明する。
図7における赤(R)は、黄(Y)→マゼンタ(M)の順に発色するように加熱パルスを制御している。また、図7における緑(G)は、黄(Y)→シアン(C)の順に発色するように加熱パルスを制御している。同様に、図7における青(B)は、マゼンタ(M)→シアン(C)の順に発色するように加熱パルスを制御している。最後に、図7における黒(K)は、黄(Y)→マゼンタ(M)→シアン(C)の順に発色するように加熱パルスを制御している。
Rを発色させる場合、Y発色用の加熱パルスはY単色発色と同じΔt1だが、M発色用の加熱パルスはM単色発色と比べて1回少ない。少ない理由は、Cの画像形成層が発色温度に到達することを防止する為である。Gを発色させる場合、Y単色パルスとC単色パルスをORした加熱パルスである。Y発色用とC発色用の加熱パルス間で記録媒体内の温度を下げて、Mが発色しないようにしている。Bを発色させる場合、p0のタイミングでΔt6の加熱パルスを合計10回、Δt7の間隔をおいて実行している。C単色用の加熱パルスよりも回数を多くすることで、Mの画像形成層も発色温度に到達するようにしている。Kを発色させる場合、Rを発色させるパルスとC単色パルスをORした加熱パルスを実行している。
図8は本実施形態において加熱パルスを制御するために参照する画素を説明する図である。矢印は記録媒体10の搬送方向を示している。図8(a)~(h)はそれぞれ搬送方向の〇印の注目画素とその直前の3画素、および注目画素の直後の画素を◎印で示している。直前の3画素において斜線画素は赤発色させた画素を示しており、3画素の赤発色パターンを示している。尚、矢印の先側(図の上側)が先に記録される画素である。図8(a)は3画素全てを発色させているので、注目画素の記録の開始直前において、記録ヘッド30と記録媒体10の温度は、図8(a)~(h)の中で最も高い。図8(h)は3画素全て発色させないので、注目画素の記録の開始直前において、記録ヘッド30と記録媒体10の温度は、図8(a)~(h)の中で最も低い。赤発色させる画素が注目画素に近い程、注目画素の記録の開始直前の記録ヘッド30と記録媒体10の温度は高くなる。よって、図8(a)~(h)の順に、注目画素直前の記録ヘッド30と記録媒体10の温度は高い。注目画素より前の画素に対して印加した加熱パルスによる記録ヘッド30または記録媒体10の温度を熱履歴と呼ぶ。本実施形態では熱履歴を記録ヘッド30の表面温度とする。尚、ここでは参照する直前の3画素を参照する例で説明するが、画素数はこれに限らず注目画素より1画素以上前の画素を参照することで注目画素の直前の記録ヘッド30の表面温度を推定することができる。ただし、温度は注目画素より前の複数画素の履歴によって変動するので、複数画素参照することが温度推定の精度観点から望ましい。また、参照する画素が多過ぎると処理負荷が増すため、予め実験によって適当な参照画素を設定するとよい。予め実験によって図8(a)~(h)の各パターンに対する記録ヘッド30の表温度を測定しておき、各パターンと記録ヘッド30の温度の対応関係を記録装置40のROM403に記憶しておく。こうして、図8(a)~(h)のパターンから記録ヘッド30の表面温度を推定できる。また、記録媒体10の画像形成層14、画像形成層16、画像形成層18の各温度を熱履歴としてもよい。記録ヘッド30の場合と同様に、予め実験によって図8(a)~(h)のパターンと各画像形成層の温度を対応づけしておけばよい。発色は最終的に各画像形成層を発色するような温度にすることによって発色するため、各層の熱履歴を使うことは制御が複雑になるが、制御の精度をあげることができる。更に、同じパルスであっても記録ヘッド30の表面温度によって、各画像形成層の温度は変わるので、記録ヘッド30と記録媒体10の両方を使うと精度が最もよくなる。記録ヘッド30と記録媒体10の前記温度は、前述した通り画像の記録時に実測してもよいし、シミュレーション値でもよい。シミュレーション値を用いる場合には、記録ヘッド30と記録媒体10を構成する材料の比熱、密度、熱伝導率、また記録ヘッド30が備えるヒータの発熱、パルスデータ、各サイズをパラメータとして用意する。用意したパラメータを熱伝導方程式に代入して、経過時間と搬送方向について、熱伝導方程式を解くことによって、前述した各温度のシミュレーション値を得ることができる。また、温度をシミュレーションしなくても、判定の対象とする画素値について、図8(a)~(h)のパターンを判定するだけでもよい。よって、画素値パターンを熱履歴としてもよい。
図9は図6のステップS616の印刷ジョブ実行処理のフローチャートである。この処理では、図8に示した画素を参照して加熱パルスを生成して生成したパルスによって印刷を行う。以下、図9のステップ順にフローを説明する。図9の処理はCPUがROM403に格納されたプログラムに従って実行する必要がある。
ステップS901では、図6のステップS616の印刷ジョブ実行における印刷処理をスタートする。
ステップS902では、図6のステップS614で受信した印刷ジョブ中の画像データを入力する。
ステップS903では、画像データが圧縮や符号化されていた場合に復号処理を実行する。
ステップS904では、画像データの注目画素であるnラインの画素が赤画像であるか否かを判定する。赤を発色する赤画像であるか否かは、入力した画像データのR、G、B値から判定できる。RGB値がR=r0~r1、G=g0~g1、B=b0~b1である画素を赤とする、というように値域を決めておくことで判定することができる。r0、g0、b0は赤としたい値域に合わせてそれぞれ設定すればよい。r0=255、g0=0、b0=0、r1=255、g=0、b=0とした場合、R=255、G=0、B=0の画素データ赤と判定され、それ以外の値をもつデータの場合には赤ではないと判定される。
ステップS905では、図8の〇印であるnラインの画素を注目画素とした場合に、図8に示すn-3ラインからn+1ラインの画素がデータ領域として存在するかを判定する。nラインが注目画素であり、n-3~n-1が直前3画素であり、n+1ラインが直後1画素である。判定結果がYesならステップS906に移行し、判定結果がNoならステップS909に移行する。
ステップS906では、n-3~n+1ラインの画素データである8ビット(0~255)のR,G,Bの値をS907以降の処理に流す。
ステップS907では、熱履歴判定1を実行する。熱履歴判定1では図8の〇印の注目画素から搬送方向上流の直前3画素であるn-3ライン~n-1ラインの画素が図8(a)~(h)どの赤発色パターンであるか否かを判定する。赤発色であるか否かは、入力した画素データのR,G,Bから判定できる。RGB値がR=r0~r1、G=g0~g1、B=b0~b1に対して赤とする値域で判定することができる。r0、g0、b0、r1、g1、b1は赤としたい値域に合わせてそれぞれ設定すればよい。r0=255、g0=0、b0=0、r1=255、g=0、b=0とした場合、R=255、G=0、B=0の画素データは赤(図8の斜線)と判定され、それ以外の値を持つデータの場合には赤ではない(図8の白画素)と判定される。以上により、直前3画素が図8の(a)~(h)のいずれかに判定される。
ステップS908では、直後画素判定1を実行する。直後画素判定1では、図8の〇印の注目画素から搬送方向上流の直後1画素である◎印の画素が記録媒体10の発色層である画像形成層14、画像形成層16、画像形成層18のいずれも発色を略不要とする画素であるという条件を満たすか否かを判定する条件判定を行う。少なくとも発色をしない白画素(R=255、G=255、B=255)は発色略不要と判定する。R=r2~255、G=g2~255、B=b2~255のすべてを満たすかで発色略不要であるかを判定することができる。r2、g2、b2は、直後画素の加熱パルスがその前の注目画素の発色に影響することを視認できない色とすればよい。例えば、255の約4分の3の値を閾値としてr2=191、g2=191、b2=191としてもよい。また、発色層毎に熱伝搬の仕方が変わるので、色ごとに値を変えてもよい。r2=255、g2=255、b2=255とした場合、図8の◎印の直後画素がR=255、G=255、B=255である場合には直後画素は発色略不要であると判定される。ここで、注目画素の直後画素に着目する理由を説明する。図10は、赤を搬送方向に記録していく過程の発色の様子を示す模式図である。搬送方向にn-3ライン目の画素からn+1ライン目の画素までの合計5画素を示している。図10(0)は、5画素全てが記録されていない状態を白画素として示している。図10(1)は、n-3ライン目の画素に対して図7のRパルスを印加した結果を細斜線で示している。図10(2)は、n-3ライン目とn-2ライン目の画素に対して図7のRパルスを印加した結果を示している。また、n-2ライン目の画素に印加したパルスによる熱が、直前画素であるn-3ライン目の画素の発色を増すだけ伝播した結果、n-3ライン目の画素はn-2ライン目の画素よりも濃く発色している。この、濃い発色を太斜線で示している。以後、図10(3)と図10(4)も同様にして、それぞれ図10(3)はn-3ライン目の画素からn-1ライン目の画素に対して、図10(4)はn-3ライン目の画素からnライン目の画素に対して図7のRパルスを印加した結果を斜線で示している。また、それぞれの直前画素であるn-2ライン目の画素とn-1ライン目の画素の発色が増した結果を太斜線で示している。このように、Rパルスを連続して印加してRを発色させる場合、直前画素の発色は直前画素の後の画素(注目画素)への加熱によって増加し、濃度を高くすることができる。図7に示すようにRパルスは、画素中の前半にパルスが集中している為、記録媒体10において注目画素にパルスを印加すると、注目画素のなかでも直前画素との境界付近の画像形成層14と画像形成層16の温度が上昇する。熱は温度が低い周囲に伝播する為、温度が上昇した場所に近い直前画素にも熱が伝播する。その結果、直前画素の記録媒体10において、画像形成層14または画像形成層16が発色温度に到達して、直前画素の発色濃度が濃くなる。一方、Rパルスを印加した画素の温度上昇した場所からの距離は、直前画素と直後画素を比べると直前画素の方が近い。その為、注目画素にRパルスを印加しときに注目画素から伝播する熱は、直前画素に比べて、直後画素は小さい。その結果、搬送方向に前後連続する2画素に図7のRパルスを印加すると、後に記録する画素は前に記録する画素よりも濃度が低くなる。つまり、赤画素が連続する印字中において注目画素にRパルスを印加した直後は、注目画素は直前画素よりも濃度が低い。そのため、赤ベタ画像の後端画素は、赤ベタ画像の内部画素よりも濃度が低くなる。以上の理由から、本実施形態では、加熱パルス制御において、注目画素の直後画素に着目する。
ステップS909では、図8に示すn-3ラインからn+1ラインの画素のうち存在するラインの画素データである8ビット(0~255)のR,G,Bの値をS910以降の処理に流す。
ステップS910では、熱履歴判定2を実行する。熱履歴判定2では、図8の〇印の注目画素から搬送上流方向の直前3画素であるn-3ライン~n-1ラインの画素が図8(a)~(h)のどの赤発色パターンであるかを判定する。赤発色であるかは、ステップS907のように入力した画素データのR,G,Bから赤であるかを判定できる。n-3ライン~n-1ライン全てが入力されている場合は、ステップS907と同様にして、直前3画素が図8の(a)~(h)のいずれかに判定される。n-2ライン~n-1ラインのみが入力されている場合は、図8の(b)、(d)、(f)、(h)のn-2ラインとn-1ラインを参照して、いずれのパターンであるかを判定する。n-1ラインのみが入力されている場合は、図8の(d)、(h)のn-1ラインを参照して、いずれのパターンであるかを判定する。n-1ラインも入力されていない場合は、図8の(h)のパターンであると判定する。
ステップS911では、直後画素判定2を実行する。直後画素判定2では、n+1画素が入力されている場合は、ステップS908と同様にして、注目画素から搬送方向の直後1画素である◎印の画素が記録媒体10の発色層である画像形成層14、画像形成層16、画像形成層18のいずれも発色を略不要とするかを判定する。n+1画素が入力されていない場合は、直後画素は発色を略不要だと判定する。
ステップS912では、図8の〇印の注目画素が赤ベタ画像の後端画素の可能性があるかを判定する。ここでは、ステップS907において、図8の(a)~(d)のいずれかに判定され、かつステップS908において、直後画素は発色略不要と判定された場合に、ステップS913に移行する。そうでない場合はステップS914に移行する。
ステップS913では、図8の〇印の注目画素に対して、高濃度パルスを設定する。3次元ルックアップテーブル(3D_LUT)を用いて以下のように設定できる。
高濃度パルス = 3D_LUT[R][G][B][0]
ここで、上記の3D_LUTは256×256×256×3個のデータテーブルから構成される。各データは図7のように印加する加熱パルスのタイミング、幅、個数をR,G,B値の組み合わせによって設定されている。高濃度パルスは、特定色のベタ画像後端画素の発色を重視したパルスが設定される。図11は特定色としてR=255、G=0、B=0である赤に対する(0a)と(0b)の高濃度パルスを2種と、(1)の通常パルスと(2)の先端パルスを示している。横軸は時間軸である。このステップS910では、図11(0a)または(0b)に示す高濃度パルスが設定される。通常パルスについてはステップS915で後述し、先端パルスについてはステップS916で後述する。図11(0a)の高濃度パルスは、py0のタイミングで印加するY発色用のパルス幅が図11(1)の通常パルス幅よりも長い。そのため、注目画素に対して図11(0a)の方が大きい熱エネルギーを与えることができる。図11(0a)のpy0のタイミングを図11(1)と同じにすると、py0のパルス幅が大きい為に直前画素に伝播する熱も大きくなる。その為、注目画素の濃度も増すが、直前画素の濃度もさらに増すことになり、画素間に濃度差が発生してしまう。図11(0a)のpy0のタイミングを遅くするのは、直前画素に伝播する熱を抑制して、注目画素と直前画素の濃度差を抑える目的である。また図11(0a)はpm0のタイミングで印加するM発色用のパルス数を図11(1)の通常パルスよりも多くしている。この結果、M発色する画像形成層16への熱エネルギーを増すことができる。もう1つの高濃度パルスである図11(0b)を説明する。図11(0b)のpm0とpy0のタイミングで印加するY発色用パルスとM発色用パルスは、図11(1)の通常パルスと同じである。違いは、図11(0b)の方にpy1とpm1のタイミングでY発色用パルスとM発色用パルスを追加している点である。図11(0b)の最初に印加するパルス(py0のタイミングで印加するパルス)から最後に印加するパルス(pm1のタイミングで印加する最後のパルス)までの長さが、通常の図11(1)の最初に印加するパルスから最後に印加するパルスまでの長さより長い。熱エネルギーが増す為、濃度を高くすることができる。また、py1のタイミングは直前画素との境界タイミングから時間が経過している為、このタイミングに追加されたパルスによる熱は、直前画素の発色を増す程には伝播しない。また、直後画素との境界からも離れている為、直後画素を発色させることもない。高濃度パルスによって、赤ベタ画像の後端画素に対する熱エネルギーを増しつつ、直前画素に伝播する熱エネルギーは通常パルスと同等にすることで、赤ベタ画像の後端画素と内部画素の濃度差を抑えることができる。高濃度パルスとは、通常パルスと比べて、パルス幅が広いまたはパルス間隔が狭い所謂Duty比を高くすることで、またはパルス数を多くする、の少なくとも1つを行うことで、熱エネルギーを大きくしたパルスである。尚、高濃度パルスを設定する特定色は、図10で説明したように、搬送方向に前後連続する2画素にパルス印加した際に前画素の濃度が増す色とすればよい。そして、特定色に対応するR,G,B値のテーブル位置にその特定色用の高濃度パルスを設定すればよい。特定色ではない色のR,G,B値のテーブル位置にはその色用の通常パルスを設定すればよい。
ステップS914では、注目画素が赤ベタ画像の内部画素であるかを判定する。ここでは、ステップS907において、熱履歴が所定値以上である図8の(a)~(d)のいずれかに判定され、かつステップS908において、直後画素は発色対象と判定された場合に、ステップS915に移行する。熱履歴が所定値以上でないと判定された場合はステップS916に移行する。
ステップS915では、図8の〇印の注目画素に対して、通常パルスを設定する。3次元ルックアップテーブル(3D_LUT)を用いて以下のように設定できる。
通常パルス = 3D_LUT[R][G][B][1]
通常パルスは、各色のベタ画像の内部画素の発色に適したパルスが設定される。このステップS915では、赤画素に対して図11(1)に示す通常パルスが設定される。通常パルスは高濃度パルスと比較して、パルス幅を狭くまたはパルス数を少なくする。また、パルス間隔を広くしてもよい。こうして、記録媒体10に印加する熱エネルギーを高濃度パルスよりも小さくする。赤の通常パルスは、注目画素に印加すると、図10で説明したように直前画素の赤の濃度を増す。
ステップS916では、図8の〇印の注目画素に対して、先端パルスを設定する。3次元ルックアップテーブル(3D_LUT)を用いて以下のように設定できる。
先端パルス = 3D_LUT[R][G][B][2]
このステップS916では、赤画素に対して図11(2)に示す先端パルスが設定される。先端パルスは高濃度パルスと比較して、パルス幅広くするまたはパルス数を多くする。このようにして、記録媒体10に印加する熱エネルギーを高濃度パルスよりも大きくすると好ましい。ステップS916の注目画素は、画像の先端である可能性が高く、直前画素からの熱伝搬がベタ画像の内部画素よりも小さい。その為、高濃度パルスよりも大きい熱エネルギーを記録媒体10に印加することで画像先端の発色をよくできるからである。
ステップS917では、ヘッド制御を実行する。ステップS913またはステップS915またはステップS916で設定されたパルスをヘッドに印加して記録媒体10を発色させる。
ステップS918では、当該ページの記録が完了したかを調べ、その結果がNoの場合、処理はステップS903に戻って次の画素を注目画素(n+1ラインの画素)として当該ページの続きを記録する。ステップS918がYesの場合にはステップS919にて印刷処理を終了する。
図7の各色のパルスのように、色によって熱エネルギーが異なる。したがって、図8の発色パターンの色によって、熱履歴は異なる。上記説明した、赤は所定の熱履歴の範囲となる。
以上説明した方法によって、熱履歴が所定値範囲かつ直後画素が発色略不要である場合、熱履歴は同じでも直後画素が発色対象である場合と比べて、赤の注目画素に熱エネルギーが大きいパルスが印加される。図11に示すようにパルス幅を広げるまたはパルス間隔を短くする、つまりパルスDutyを大きくすると、熱エネルギーを大きくできる。また、パルス数を多くすると、熱エネルギーを大きくできる。このように熱エネルギーの大きな結果、赤ベタ画像後端画素の高濃度パルス印加によって、赤ベタ画像内部画素との濃度差を抑えて記録を行うことができる。
次に、熱履歴に応じて加熱パルスを細かく制御する方法を説明する。同じ加熱パルスを印加する画素数が搬送方向に連続する程、記録ヘッド30の温度は上昇していく。その為、記録媒体10に記録ヘッドから伝播する熱エネルギーも大きくなる為、印加する加熱パルスに対応する発色温度も高くなる。そして、さらに温度が上昇していくと、発色を意図していない画像形成層が発色温度を超えて、発色してしまうことがある。そこで、熱履歴に応じた加熱パルスを制御して画素間の濃度変化を抑えることを説明する。ただし、赤ベタ画像において、内部画素は熱履歴に応じた加熱パルスによって画素間の濃度変化を抑えることができるが、後端画素は直後画素からの熱伝播がない為、内部画素よりも濃度は低くなる。その為、以下で説明するように熱履歴制御と後端画素への高濃度パルスを組み合わせて実施することが望ましい。
図12は高濃度パルスを熱履歴に応じて細かく制御する例を示している。横軸は時間軸である。この制御はステップS913において実行する。ステップS907またはステップS910において、赤発色画素のパターンが図8の(a)~(d)のいずれかに判定された場合。かつステップS908またはステップS911において、直後画素が発色略不要と判定された場合で説明する。S912において、上記2つの条件を満たしているかを判定し、図8の〇印の注目画素が赤ベタ画像の後端画素であると判定する。そして、S913において、図8の(a)~(d)にそれぞれ対応する図12の(a)~(d)の加熱パルスを設定する。3D_LUTを使って設定できる。
高濃度パルス(a)=3DLUT[R][G][B][0][0]
高濃度パルス(b)=3DLUT[R][G][B][0][1]
高濃度パルス(c)=3DLUT[R][G][B][0][2]
高濃度パルス(d)=3DLUT[R][G][B][0][3]
上記の3D_LUTは256×256×256×3×4個のデータテーブルから構成される。図12(d)の加熱パルスは、図11(0a)の高濃度パルスと同じであり、熱履歴から推定される温度が高くなると、図12(a)と(b)のように図12(d)より熱エネルギーが小さい加熱パルスを設定する。図8(c)と図8(d)との注目画素直前の熱履歴の差は十分小さい為、図12(c)のパルスは、図12(d)と同じである。図12の(a)~(d)の高濃度パルスは、図13の(a)~(d)の通常パルスよりもそれぞれ熱エネルギーを大きくする。
図13は通常パルスを熱履歴に応じて細かく制御する例を示している。横軸は時間軸である。この制御はステップS915において実行する。ステップS907またはステップS910において、図8の(a)~(d)のいずれかに判定された場合。かつステップS908またはステップS911において、直後画素が発色対象であると判定された場合で説明する。S913において、上記場2つの条件を満たしているかを判定し、図8の〇印の注目画素が赤ベタ画像の内部画素であると判定する。そして、S915において、図8の(a)~(d)にそれぞれ対応する図13の(a)~(d)の加熱パルスを設定する。
通常パルス(a)=3DLUT[R][G][B][1][0]
通常パルス(b)=3DLUT[R][G][B][1][1]
通常パルス(c)=3DLUT[R][G][B][1][2]
通常パルス(d)=3DLUT[R][G][B][1][3]
図13(d)の加熱パルスは、図11(1)の通常パルスと同じであり、熱履歴から推定される温度が高くなると、図13(a)と(b)のように図13(d)より熱エネルギーが小さい加熱パルスを設定する。図8(c)と図8(d)との注画素直前の熱履歴は十分小さい為、図13(c)のパルスは、図13(d)と同じである。図13の(a)~(d)の通常パルスは、図12の(a)~(d)のように高濃度パルスよりもそれぞれ熱エネルギーを小さくする。
熱履歴によってパルスを細かく制御する場合にも、ステップS916においは図11(2)のパルスデータを3DLUTに保持しておくことで先端パルスを設定できる。図8の(e)~(h)の場合に図11(2)と同じ先端パルスが適用する。
先端パルス(e)=3DLUT[R][G][B][2][0]
先端パルス(f)=3DLUT[R][G][B][2][1]
先端パルス(g)=3DLUT[R][G][B][2][2]
先端パルス(h)=3DLUT[R][G][B][2][3]
図13を使って説明した熱履歴に応じた通常パルスの制御によって、記録ヘッド30の温度上昇による赤ベタ画像内部画素の濃度変化を抑えることができる。加えて、図12を使って説明した熱履歴に応じた高濃度パルスの制御によって、赤ベタ画像後端画素と赤ベタ画像内部画素との濃度差を抑える記録を実現できる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、加熱パルスのDuty比または印加回数の少なくとも1つを大きくして高濃度パルスとした例を説明した。本実施形態では後端画素のパルスと直前画素のパルスとのパルスを印加しないブランク時間を内部画素の通常パルスより短くすることで高濃度パルスとする例を説明する。
図14はパルス値域における後述するブランク時間を変えたパルスを示す。横軸は時間軸である。図14(0a)と図14(0b)は赤ベタ画像の後端画素の直前画素の通常パルスと後端画素の高濃度パルスを示している。図14(1)は赤ベタ画像の内部領域における前後2画素の通常パルスを示している。図14(0a)と図14(0b)と図14(1)の通常パルスは同じパルスとして説明する。通常パルスは各画素において、前後にパルスブランク時間を設け、中央寄りに加熱パルスを設ける。これにより前後画素間のパルスブランク時間を確保する。図14(0a)と図14(0b)の高濃度パルスは、図14(1)の通常パルスと比較して、前後画素のパルスブランク時間が短いことが特徴である。ブランク時間では、記録ヘッド30と記録媒体10の温度が降下する。その為、後端画素に通常パルスを印加するよりも、ブランク時間が短い図14(0a)と図14(0b)のパルスは1画素において、温度の降下が小さい。結果として、後端画素は直後画素からの熱伝播がなくても、画像内部画素と同等に画像形成層の発色温度以上となる温度または発色温度以上となる時間を確保できる。また、図14(0a)の後端画素の先頭パルスであるY発色用パルスが、後端直前画素より短くしているのは次の理由である。前後のブランク時間が短い為、後端画素の熱エネルギーが直前画素に伝播し易い状況となる。そこで、直前画素への熱伝播を図14(1)の通常パルスと同等になるようにY発色用パルス幅を短くする。これにより後端直前画素は図14(1)の内部画素と同等の濃度にする。図14(0b)は、後端画素のパルスにおいて、M発色用のパルスを先に印加する。直前画素とのブランク時間は短いが、M発色用パルスはY発色用パルスよりも高温にならない為、直前画素への過剰な熱伝播を抑制できる。
熱パルスを制御して印刷するフローは、第1の実施形態の図9を使って説明した同様のフローが使える。異なる点は以下である。
ステップS913において、
高濃度パルス=3DLUT[R][G][B][0]
の3DLUTに図11(0a)または図11(0b)の代わりに、図14(0a)または図14(0b)のパルスデータを設定しておく。そうすれば、ステップS912において、赤ベタ画像の後端画素と判定された注目画素の赤に対して、図14(0a)または図14(0b)の高濃度パルスを設定できる。
また、ステップS915において、
通常パルス=3DLUT[R][G][B][1]
の3DLUTに図11(1)の代わりに、図14(1)のパルスデータを設定しておく。そうすれば、ステップS914において、赤ベタ画像の内部画素と判定された注目画素の赤に対して、図14(1)の通常パルスを設定できる。
以上説明した方法によって、熱履歴が所定値範囲かつ直後画素が発色略不要である場合、熱履歴は同じでも直後画素が発色対象である場合と比べて、赤の注目画素に直前画素とのブランク時間が短いパルスが印加される。この結果、赤ベタ画像後端画素の高濃度パルス印加によって、画像後端画像の濃度低下を抑え、赤ベタ画像内部画素との濃度差を抑えた記録を実現できる。
(その他の実施形態)
第1の実施形態において、R=255、G=0、B=0の赤で説明をしたが、r0、g0、b0、r1、g1、b1に別の数値を設定してもよい。つまり、熱伝搬が足りずに後端の画素の発色が足りなくなる可能性の高いような色であれば本実施形態を適用できる。例えばR=0、G=0、B=255の青でも良い。ただし、熱履歴によって、注目画素直前に温度が所定の範囲と推定される、直後画素が発色略不要であることを判定できる、ベタ画像後端画素に高濃度パルスを適用することでベタ画像の後端画素と内部画素の濃度差を抑えられる色を対象とする数値設定が好ましい。
第1の実施形態と第2の実施形態では赤に対して高濃度パルスと通常パルスを制御する例を説明した。図15を用いて赤に着目した理由を説明する。図15はY,M、C、R、G,Bの6色相各色のベタ画像内部の搬送方向における前後画素の加熱パルスを示している。図15の矢印は前後画素間の熱伝播の大きい向きを示しており、矢印がない場合は、前後への熱伝播は小さい。図15において、一方のパルスによる熱エネルギーによって、他方のパルスによる発色に影響する場合に、熱伝播が大きいとしている。図15のRパルスは後のパルスが前のパルスの発色に影響する為、第1の実施形態と第2の実施形態において、赤に着目した。図15のBパルスは前後が互いに発色に影響する。後のパルスによる影響が、前のパルスによる影響よりも大きい場合は、第1の実施形態と第2の実施形態において、青のベタ画像後端画素に高濃度パルスを適用し、内部画素に通常パルスを適用するとよい。青の判定は、r0=0、g0=0、b0=255、r1=0、g1=0、b1=0とすれば、R=0、G=0、B=255を青として判定できる。処理フローは図9のフローと同様である。また、通常パルスは図7に示すBパルスを使えばよい。高濃度パルスは図7のBパルスのパルス幅とパルス間隔で、Bパルスの後半のブランク領域に追加すればよい。追加する数は、内部画素との濃度差を低減できるように調整すればよい。
10 記録媒体(赤外線画像部材)
14、16、18 画像形成層
30 記録ヘッド
34 抵抗、
35 ヒートシンク
36 サーミスタ
40 記録装置
41 格納部
42 搬送ローラ、
43 プラテン
44 排出口
50 ホストPC

Claims (17)

  1. 複数の色に対応し、加熱に応じて発色する複数の発色層が重層されたシート状の記録媒体を加熱して、前記複数の発色層のうち所望の発色層を発色させて前記記録媒体に画像を形成する記録装置であって、
    所定の方向に並ぶ複数の発熱素子を備え、画像データに基づいて前記記録媒体の加熱を行う記録ヘッドと、
    前記所定の方向において注目画素と同じ位置であって前記注目画素の次に記録される直後画素が、前記注目画素の発色に影響することを視認できない色を発色させる画素または前記記録媒体のいずれの発色層も発色させない画素であるという第1条件を満たすか否かを判定する第1条件判定手段と、
    前記第1条件判定手段の判定結果に基づいて、前記注目画素を形成するときの前記記録ヘッドに印加するパルスを制御するパルス制御手段と、を有し、
    前記パルス制御手段は、前記画像データにおける前記注目画素の値が所定値であって、前記第1条件を満たす場合には、前記画像データにおける前記注目画素の値が前記所定値であって、前記第1条件を満たさない場合よりも、前記注目画素を形成するときに前記記録ヘッドが前記記録媒体に加える熱エネルギーが大きくなるように前記パルスを制御することを特徴とする記録装置。
  2. 前記パルス制御手段は、前記記録ヘッドが前記記録媒体に加える熱エネルギーを大きくするときには、前記記録ヘッドが前記記録媒体に加える熱エネルギーを大きくしないときに比べて、前記記録ヘッドの加熱温度または加熱時間の少なくとも1つが大きくなるように前記パルスを制御することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記パルス制御手段は、前記記録ヘッドが前記記録媒体に加える熱エネルギーを大きくするときには、前記記録ヘッドが前記記録媒体に加える熱エネルギーを大きくしないときに比べて、前記所定の方向において前記注目画素と同じ位置であって前記注目画素の直前に記録される直前画素に印加するパルスと、前記注目画素に印加するパルスの間隔を長くすることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記パルス制御手段は、前記記録ヘッドが前記記録媒体に加える熱エネルギーを大きくする時には、前記記録ヘッドが前記記録媒体に加える熱エネルギーを大きくしないときに比べて、前記注目画素に最初に印加するパルスから最後に印加するパルスまでの長さを長くすることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  5. 前記所定の方向において前記注目画素と同じ位置であって前記注目画素の前に記録される前画素の形成において、前記記録ヘッドまたは前記記録媒体の各画像形成層の温度である熱履歴が所定値以上となっていることを示す第2条件を満たすか否かを判定する第2条件判定手段を有し、
    前記パルス制御手段は、前記画像データにおける前記注目画素の値が所定値であって、前記第1条件を満たし、前記第2条件を満たす場合は、前記画像データにおける前記注目画素の値が前記所定値であって、前記第1条件を満たし、前記第2条件を満たさない場合よりも、前記注目画素を形成するときに前記記録ヘッドが前記記録媒体に加える熱エネルギーが大きくなるように前記パルスを制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記パルス制御手段は、前記第2条件を満たし、前記熱履歴が示す温度が第1の温度の場合は、前記第2条件を満たし、前記熱履歴が示す温度が第1の温度よりも大きい第2の温度の場合よりも前記記録ヘッドが前記記録媒体に加える熱エネルギーが大きくなるように前記パルスを制御することを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 前記第2条件判定手段は、前記所定の方向において前記注目画素と同じ位置であって前記注目画素の前に記録される複数の前画素の形成における前記熱履歴に基づいて前記第2条件を満たすか否かを判定することを特徴とする請求項5または6に記載の記録装置。
  8. 前記パルス制御手段は、前記第1条件を満たさず、前記画像データにおける前記注目画素の値は前記所定値であって、前記画像データにおける前記所定の方向において前記注目画素と同じ位置であって前記注目画素の直前に記録される直前画素はいずれの発色層も発色させない画素であることを示す値である場合は、前記第1条件を満たさず、前記画像データにおける前記注目画素の値と前記直前画素の値とが前記所定値である場合よりも、前記注目画素を形成するときに前記記録ヘッドが前記記録媒体に加える熱エネルギーが大きくなるように前記パルスを制御することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の記録装置。
  9. 前記注目画素は赤を発色させる画素であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の記録装置。
  10. 前記注目画素は青を発色させる画素であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の記録装置。
  11. 複数の色に対応し、加熱に応じて発色する複数の発色層が重層されたシート状の記録媒体を加熱して、前記複数の発色層のうち所望の発色層を発色させて前記記録媒体に画像を形成する記録装置であって、
    所定の方向に並ぶ複数の発熱素子を備え、画像データに基づいて前記記録媒体の加熱を行う記録ヘッドを有し、
    前記画像データが、注目画素に赤を発色させ、前記所定の方向において前記注目画素と同じ位置であって前記注目画素の次に記録される直後画素に前記記録媒体のいずれの発色層も発色させないデータである場合は、前記画像データが、前記注目画素に赤を発色させ、前記直後画素に赤を発色させるデータである場合よりも、前記注目画素を形成するときに前記記録ヘッドが加える熱エネルギーを大きくすることを特徴とする記録装置。
  12. 前記画像データが、前記注目画素に赤を発色させ、前記直後画素に赤を発色させ、前記所定の方向において前記注目画素と同じ位置であって前記注目画素の直前に記録される直前画素が前記記録媒体のいずれの発色層も発色させないデータである場合は、前記画像データが、前記注目画素に赤を発色させ、前記直後画素に赤を発色させ、前記直前画素に赤を発色させるデータである場合よりも、前記注目画素を形成するときに前記記録ヘッドが加える熱エネルギーを大きくすることを特徴とする請求項11に記載の記録装置。
  13. 前記記録ヘッドが加える熱エネルギーを大きくする際、前記画像データが前記注目画素に赤を発色させ、前記直後画素にいずれの発色層も発色させないデータである場合のパルスを、前記画像データが前記注目画素に赤を発色させ、前記直後画素に赤を発色させ、前記直前画素にいずれの発色層も発色させないデータである場合のパルスと比べて、前記直前画素に印加するパルスと前記注目画素に印加するパルスの間隔を長くすることを特徴とする請求項12に記載の記録装置。
  14. 前記記録ヘッドが加える熱エネルギーを大きくする際、前記画像データが前記注目画素に赤を発色させ、前記直後画素にいずれの発色層も発色させないデータである場合のパルスを、前記画像データが前記注目画素に赤を発色させ、前記直後画素に赤を発色させ、前記直前画素にいずれの発色層も発色させないデータである場合のパルスと比べて、前記注目画素に印加するパルスと前記直後画素に印加するパルスの間隔を短くすることを特徴とする請求項12に記載の記録装置。
  15. 前記記録ヘッドが加える熱エネルギーを大きくする際、前記画像データが前記注目画素に赤を発色させ、前記直後画素にいずれの発色層も発色させないデータである場合のパルスを、前記画像データが前記注目画素に赤を発色させ、前記直後画素に赤を発色させ、前記直前画素にいずれの発色層も発色させないデータである場合のパルスと比べて、前記注目画素に最初に印加するパルスから最後に印加するパルスまでの長さを長くすることを特徴とする請求項12に記載の記録装置。
  16. 複数の色に対応し、加熱に応じて発色する複数の発色層が重層されたシート状の記録媒体を加熱して、前記複数の発色層のうち所望の発色層を発色させて前記記録媒体に画像を形成する記録方法であって、
    所定の方向に並ぶ複数の発熱素子を備える記録ヘッドを画像データに基づいて加熱する加熱ステップと、
    前記所定の方向において注目画素と同じ位置であって前記注目画素の次に記録される直後画素が、前記注目画素の発色に影響することを視認できない色を発色させる画素または前記記録媒体のいずれの発色層も発色させない画素であるという条件を満たすか否かを判定する条件判定ステップと、
    前記条件判定ステップの判定結果に基づいて、前記注目画素を形成するときの前記記録ヘッドに印加するパルスを生成する生成ステップと、を有し、
    前記生成ステップは、前記画像データにおける前記注目画素の値が所定値であって前記条件を満たす場合は、前記画像データにおける前記注目画素の値が前記所定値であって前記条件を満たさない場合よりも、前記注目画素を形成するときに前記記録ヘッドが前記記録媒体に加える熱エネルギーが大きくなるように前記パルスを生成し、
    前記加熱ステップでは、前記生成ステップで生成したパルスに従って前記記録ヘッドを加熱することを特徴とする記録方法。
  17. 複数の色に対応し、加熱に応じて発色する複数の発色層が重層されたシート状の記録媒体を加熱して、前記複数の発色層のうち所望の発色層を発色させて前記記録媒体に画像を形成する記録方法であって、
    所定の方向に並ぶ複数の発熱素子を備える記録ヘッドを画像データに基づいて加熱する加熱ステップを有し、
    前記加熱ステップにおいて、前記画像データが、注目画素に黒を発色させ、前記所定の方向において前記注目画素と同じ位置であって前記注目画素の次に記録される直後画素に前記記録媒体のいずれの発色層も発色させないデータである場合は、前記画像データが、前記注目画素に赤を発色させ、前記直後画素に赤を発色させるデータである場合よりも、前記注目画素を形成するときに前記記録ヘッドが加える熱エネルギーを大きくすることを特徴とする記録方法。
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