JP2023121941A - サーマルプリントヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】熱をより効率よく伝達することが可能なサーマルプリントヘッドを提供する。【解決手段】サーマルプリントヘッドA1は、基板1と、基板1に支持され且つx方向に配列された複数の発熱部41を含む抵抗体層4と、基板1に支持され且つ抵抗体層4に導通する電極層3と、少なくとも複数の発熱部41を覆う保護層5と、を備え、保護層5は、主成分がセラミックスである第1層51を含む。【選択図】図4
Description
本開示は、サーマルプリントヘッドに関する。
特許文献1には、従来のサーマルプリントヘッドの一例が開示されている。同文献に開示されたサーマルプリントヘッドは、基板、電極層、抵抗体層および保護層を備えている。電極層は基板に積層され、抵抗体層は電極層の一部を覆うように配設されている。抵抗体層は、複数の発熱部を含む。保護層は、抵抗体層および電極層を覆うように積層されている。保護層は、ガラスを主成分としたガラスペーストを塗布して焼成することにより形成されている。
近年、印字速度の高速化が求められている。印字速度が高速化するには、複数の発熱部から保護層を通して印刷媒体に熱をより効率よく伝達することが求められる。
本開示は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、熱をより効率よく伝達することが可能なサーマルプリントヘッドを提供することをその課題とする。
本開示によって提供されるサーマルプリントヘッドは、基板と、前記基板に支持され且つ主走査方向に配列された複数の発熱部を含む抵抗体層と、前記基板に支持され且つ前記抵抗体層に導通する電極層と、少なくとも前記複数の発熱部を覆う保護層と、を備え、前記保護層は、主成分がセラミックスである第1層を含む。
本開示のサーマルプリントヘッドによれば、熱をより効率よく伝達することができる。
本開示のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本開示の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
本開示における「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、単に識別のために用いたものであり、必ずしもそれらの対象物に順列を付することを意図していない。
本開示において、「ある物Aがある物Bに形成されている」および「ある物Aがある物B上に形成されている」とは、特段の断りのない限り、「ある物Aがある物Bに直接形成されていること」、および、「ある物Aとある物Bとの間に他の物を介在させつつ、ある物Aがある物Bに形成されていること」を含む。同様に、「ある物Aがある物Bに配置されている」および「ある物Aがある物B上に配置されている」とは、特段の断りのない限り、「ある物Aがある物Bに直接配置されていること」、および、「ある物Aとある物Bとの間に他の物を介在させつつ、ある物Aがある物Bに配置されていること」を含む。同様に、「ある物Aがある物B上に位置している」とは、特段の断りのない限り、「ある物Aがある物Bに接して、ある物Aがある物B上に位置していること」、および、「ある物Aとある物Bとの間に他の物が介在しつつ、ある物Aがある物B上に位置していること」を含む。また、「ある物Aがある物Bにある方向に見て重なる」とは、特段の断りのない限り、「ある物Aがある物Bのすべてに重なること」、および、「ある物Aがある物Bの一部に重なること」を含む。また、「ある物Aがある物Bに接続されている」とは、物Aと物Bとが直接接する状態で固定されたもの、物Aおよび物Bとは別の1以上の部材を介在させて互いに固定されたもの、を含む。
<第1実施形態>
図1~図4は、本開示の第1実施形態に係るサーマルプリントヘッドの一例を示している。本実施形態のサーマルプリントヘッドA1は、基板1、グレーズ層2、電極層3、抵抗体層4、保護層5、駆動IC71、封止樹脂72、コネクタ73、配線基板74および放熱部材75を備えている。サーマルプリントヘッドA1は、プラテンローラ81との間に挟まれて搬送される印刷媒体82に印刷を施すプリンタに組み込まれるものである。このような印刷媒体82としては、たとえばバーコードシートやレシートを作成するための感熱紙が挙げられる。
図1~図4は、本開示の第1実施形態に係るサーマルプリントヘッドの一例を示している。本実施形態のサーマルプリントヘッドA1は、基板1、グレーズ層2、電極層3、抵抗体層4、保護層5、駆動IC71、封止樹脂72、コネクタ73、配線基板74および放熱部材75を備えている。サーマルプリントヘッドA1は、プラテンローラ81との間に挟まれて搬送される印刷媒体82に印刷を施すプリンタに組み込まれるものである。このような印刷媒体82としては、たとえばバーコードシートやレシートを作成するための感熱紙が挙げられる。
図1は、サーマルプリントヘッドA1を示す平面図である。図2は、図1のII-II線に沿う断面図である。図3は、サーマルプリントヘッドA1を示す要部拡大平面図である。図4は、図3のIV-IV線に沿う要部拡大断面図である。なお、理解の便宜上、図1および図3においては、保護層5を省略している。また、これらの図において、サーマルプリントヘッドA1の長手方向(主走査方向)をx方向とし、短手方向(副走査方向)をy方向とし、厚さ方向をz方向として説明する。また、y方向については、図1および図3の下方(図2および図4の左方)を印刷媒体が送られてくる上流側とし、図1および図3の上方(図2および図4の右方)を印刷媒体が排出される下流側とする。以下の図においても同様である。
基板1は、本実施形態においては、たとえば窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al2O3)、ジルコニア(ZrO2)などのセラミックからなり、たとえばその厚さが0.6~1.0mm程度とされている。図1に示すように、基板1は、x方向に長く延びる長矩形状とされている。基板1の下面には、たとえばAlなどの金属からなる放熱部材75が設けられている。本実施形態では、サーマルプリントヘッドA1は、基板1に加えて、配線基板74を備えている。配線基板74は、たとえばガラスエポキシ樹脂からなる基材層とCuなどからなる配線層とが積層された基板である。基板1および配線基板74は、放熱部材75上で、互いに隣接して配置され、基板1上の駆動IC71と配線基板74の配線とが、ワイヤ61によって接続されている。配線基板74には、図1および図2に示すコネクタ73が設けられている。なお、サーマルプリントヘッドA1は、配線基板74を備えず、コネクタ73が基板1に設けられていてもよい。また、基板1、配線基板74および放熱部材75の材料や寸法は限定されない。
グレーズ層2は、基板1上に形成されており、たとえば非晶質ガラスなどのガラス材料からなる。このガラス材料の軟化点は、たとえば800~850℃である。グレーズ層2は、ガラスペーストを厚膜印刷したのちに、これを焼成することにより形成されている。本実施形態においては、基板1の図中上面すべてがグレーズ層2によって覆われている。
本実施形態においては、図4に示すように、グレーズ層2は、膨出部22および平坦部23を有する。膨出部22は、x方向と直角である断面の形状がz方向に膨出した形状であり、x方向に長く延びるz方向視帯状である。平坦部23は、膨出部22のy方向の両側に配置されており、基板1の上面を覆っている。平坦部23は、z方向の厚さが概ね一定である。
なお、グレーズ層2の構成は特に限定されず、様々な構成とすることができる。また、グレーズ層2は、基板1の一部のみを覆う構成であってもよい。
電極層3は、抵抗体層4に通電するための経路を構成するためのものであり、導電性材料によって形成されている。電極層3は、たとえば添加元素としてロジウム、バナジウム、ビスマス、シリコンなどが添加されたAuを主成分とする層である。電極層3は、レジネートAuのペーストを厚膜印刷したのちに、これを焼成することにより形成されている。電極層3は、複数のAu層を積層させることによって構成してもよい。電極層3の厚さは、たとえば0.6~1.2μm程度である。本実施形態においては、電極層3は、グレーズ層2上に形成されている。図3に示すように、電極層3は、共通電極33および複数の個別電極36を有している。
共通電極33は、複数の共通電極帯状部34および連結部35を有している。連結部35は、基板1のy方向下流側端寄りに配置されており、x方向に延びる帯状である。複数の共通電極帯状部34は、各々が連結部35からy方向に延びており、x方向に等ピッチで配列されている。また、本実施形態においては、連結部35には、Ag層351が積層されている。Ag層351は、連結部35の抵抗値を低減させるためのものである。
複数の個別電極36は、抵抗体層4に対して部分的に通電するためのものであり、共通電極33に対して逆極性となる部位である。個別電極36は、抵抗体層4から駆動IC71に向かって延びている。複数の個別電極36は、x方向に配列されており、各々が個別電極帯状部38、連結部37およびボンディング部39を有している。
各個別電極帯状部38は、y方向に延びた帯状部分であり、共通電極33の隣り合う2つの共通電極帯状部34の間に位置している。隣り合う個別電極36の個別電極帯状部38と共通電極33の共通電極帯状部34との間隔はたとえば40μm以下となっている。
連結部37は、個別電極帯状部38から駆動IC71に向かって延びる部分である。連結部37は、平行部371および斜行部372を有する。平行部371は、一端がボンディング部39につながり、かつy方向に沿っている。斜行部372は、y方向に対して傾斜している。斜行部372は、y方向において平行部371と、個別電極帯状部38との間に挟まれている。また、複数の個別電極36は、駆動IC71に集約される。
ボンディング部39は、個別電極36のy方向端部に形成されており、平行部371に繋がっている。ボンディング部39には、個別電極36と駆動IC71とを接続するためのワイヤ61がボンディングされている。複数のボンディング部39は、第1ボンディング部39Aと第2ボンディング部39Bとを含む。隣り合う2つの第1ボンディング部39Aに挟まれた平行部371の幅(x方向における長さ)は、たとえば10μm以下とされている。また、第2ボンディング部39Bは、y方向において第1ボンディング部39Aよりも抵抗体層4から遠ざかる側に位置する。第2ボンディング部39Bは、隣り合う2つの第1ボンディング部39Aに挟まれた平行部371につながっている。このような構成により、複数のボンディング部39は、連結部37のほとんどの部位よりも幅が大きいにも関わらず、たがいに干渉することが回避されている。連結部37のうち隣り合う第1ボンディング部39Aに挟まれた部位は、個別電極36において最も幅が小さい。
なお、電極層3の各部の形状および配置は特に限定されず、様々な構成とすることができる。また、電極層3の各部の材料も限定されない。
抵抗体層4は、電極層3を構成する材料よりも抵抗率が大であるたとえば酸化ルテニウムなどを含む。本実施形態の抵抗体層4は、膨出部22上でx方向に延びる帯状に形成されている。抵抗体層4は、共通電極33の複数の共通電極帯状部34と複数の個別電極36の個別電極帯状部38とに交差している。さらに、抵抗体層4は、共通電極33の複数の共通電極帯状部34と複数の個別電極36の個別電極帯状部38に対して基板1とは反対側に積層されている。
抵抗体層4のうち各共通電極帯状部34と各個別電極帯状部38とに挟まれた部位が、電極層3によって部分的に通電されることにより発熱する発熱部41とされている。発熱部41の発熱によって印字ドットが形成される。抵抗体層4の厚さは、たとえば3~6μmである。なお、抵抗体層4の材料および厚さは限定されない。
保護層5は、電極層3および抵抗体層4を保護するためのものであり、抵抗体層4および電極層3のほぼ全体を覆っている。ただし、保護層5は、複数の個別電極36のボンディング部39を含む領域を露出させている。本実施形態の保護層5は、第1層51、第2層52および第3層53を含む。
第1層51は、抵抗体層4の複数の発熱部41を覆っている。本実施形態においては、第1層51は、複数の発熱部41に直接接している。なお、本実施形態とは異なり、第1層51と複数の発熱部41との間に、他の層(たとえばガラスを含む層)が介在する構成であってもよい。図4に示すように、図示された例においては、第1層51は、z方向に視て膨出部22と重なる位置に形成されており、平坦部23から離隔している。第1層51は、抵抗体層4の全体を覆っている。また、第1層51は、複数の個別電極帯状部38および複数の共通電極帯状部34の一部ずつを覆っている。
第1層51は、主成分がセラミックスである。第1層51におけるセラミックスの含有率は、たとえば90重量%以上である。セラミックスの具体的な種類は何ら限定されず、たとえばアルミナ(Al2O3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、窒化アルミニウム(AiN)等が例示される。図示された例においては、第1層51は、アルミナ(Al2O3)を含む。また、第1層51は、主成分としてのセラミックス以外に、たとえばガラスを含む。本例の第1層51は、白色を呈する。このような第1層51の具体例としては、たとえばLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics:低温同時焼成セラミックス)が挙げられる。第1層51の熱伝導率は、たとえば2.0W/(m・K)以上5.0W/(m・K)以下であり、第2層52の熱伝導率よりも高い。また、第1層51の厚さは何ら限定されず、たとえば4μm以上10μm以下である。
第2層52は、少なくとも一部が第1層51に対して基板1とは反対側に積層されている。図4に示すように、図示された例においては、第2層52は、第1領域521および第2領域522を有する。第1領域521は、z方向に視て第1層51と重なる領域であり、図示された例においては、第1層51のy方向の両端部分に覆われている。第1領域521は、膨出部22、電極層3または抵抗体層4(発熱部41)と第1層51との間に介在している。第2領域522は、z方向に視て第1層51と重ならない領域である。第2領域522は、z方向に視て、平坦部23と重なっている。第2層52は、電極層3に直接当接する。第2層52は、y方向において、基板1の下流側端縁手前(たとえば端縁より0.1~0.5mm手前)から個別電極36のボンディング部39の手前にわたる領域に形成されており、電極層3の大部分を覆っている。なお、第2層52は、y方向において、基板1の下流側端縁まで形成されていてもよい。第2層52は、主成分がたとえば非晶質ガラスなどのガラス材料である。このガラス材料の軟化点は、たとえば700℃程度である。第2層52の厚さは何ら限定されず、たとえば4μm以上7μm以下である。第2層52は、たとえばガラスペーストを厚膜印刷した後に、これを焼成することによって形成される。なお、第1層51と第2層52との積層順序は、逆であってもよい。
第3層53は、第1層51および第2層52に対して基板1とは反対側に積層されている。第3層53の形成領域は何ら限定されず、図示された例においては、z方向視において、第1層51のすべてと重なっており、第2層52の一部と重なっている。第3層53は、y方向において、第1層51のy方向下流側の端縁から個別電極36の斜行部372のたとえば中央付近にわたる領域に形成されている。また、本実施形態では、第3層53は、第2層52のy方向下流側の端部を覆って基板1に接しており、第2層52の端部から第3層53の厚みの分だけy方向下流側まで形成されている。なお、第3層53が形成される範囲は限定されず、第3層53は、z方向視において、少なくとも抵抗体層4の印字に寄与する部分の全体を覆っていればよい。ただし、第3層53は、z方向視において第1層51の全体を覆うように形成されるのが望ましい。
第3層53は、例えばSiALONにより形成されている。SiALONは、チッ化珪素(Si3N4)にアルミナ(Al2O3)とシリカ(SiO2)を合成したチッ化珪素系のエンジニアリングセラミックスである。第3層53は、例えばスパッタリング法によって形成される。したがって、第3層53の厚さは全領域で均一であり、第1層51および第2層52の表面形状がそのまま第3層53の表面形状として表れる。第3層53の厚さは、たとえば3μm以上6μm以下である。なお、第3層53は、熱伝導率が第1層51および第2層52の熱伝導率よりも高い材料が好ましく、たとえばSiCなどにより形成されていてもよい。また、第3層53は、Siを主成分とするものに限られず、たとえばC(炭素)を主成分とするものなどの他の材料により形成されていてもよい。第3層53は、熱伝導性、耐摩耗性、耐熱性に優れているものが望ましい。
駆動IC71は、複数の個別電極36を選択的に通電させることにより、抵抗体層4を部分的に発熱させる機能を果たす。駆動IC71には、複数のパッドが設けられている。駆動IC71のパッドと複数の個別電極36とは、それぞれにボンディングされた複数のワイヤ61を介して接続されている。ワイヤ61は、たとえばAuからなる。図1および図2に示すように、駆動IC71およびワイヤ61は、封止樹脂72によって覆われている。封止樹脂72は、たとえば黒色の軟質樹脂からなる。また、駆動IC71とコネクタ73とは、図示しない信号線によって接続されている。
次に、サーマルプリントヘッドA1の製造方法の一例について、図5~図7を参照しつつ以下に説明する。図5~図7は、図4に相当する要部拡大断面図である。
まず、たとえば窒化アルミニウム(AlN)からなる基板1を用意する。次いで、基板1上にガラスペーストを厚膜印刷した後に、これを焼成することを複数回繰り返すことにより、膨出部22および平坦部23を有するグレーズ層2を形成する。次いで、レジネートAuのペーストを厚膜印刷した後に、これを焼成することにより、金属膜を形成する。次いで、金属膜に対してたとえばエッチング等を用いたパターニングを施すことにより、電極層3を形成する。次いで、電極層3の連結部35上の所定領域にAgを含むペーストを厚膜印刷した後に、これを焼成することにより、Ag層351を形成する。そして、図5に示すように、たとえば酸化ルテニウムなどの抵抗体を含む抵抗体ペーストを厚膜印刷し、これを焼成することにより、抵抗体層4を形成する。
次いで、図6に示すように、膨出部22のy方向両端部分と、膨出部22に対してy方向の両側に位置する領域に、ガラスペーストを厚膜印刷する。そして、このガラスペーストを焼成することにより、第2層52を形成する。
次いで、図7に示すように、抵抗体層4(複数の発熱部41)を覆うように、ガラスペーストを厚膜印刷する。この際、図示された例においては、z方向に視て、膨出部22を覆うようにガラスペーストを厚膜印刷する。また、第2層52のうち膨出部22上に位置する部分を覆うようにガラスペーストを厚膜印刷する。このペーストは、セラミックスの一例であるアルミナ(Al2O3)を主成分として含み、さらにガラスを含む。このペーストを焼成することにより、第1層51を形成する。第1層51の焼成温度は、通常のセラミックスの焼成温度(高い場合で、たとえば1,600℃程度)に対して低い温度であり、たとえば1,000℃以下である。なお、第1層51と第2層52との形成順序は、逆であってもよい。
次いで、第3層53をスパッタリング法により形成する。そして、駆動IC71の実装およびワイヤ61のボンディング、基板1および配線基板74の放熱部材75への取り付けなどを行うことにより、サーマルプリントヘッドA1が得られる。
次に、サーマルプリントヘッドA1の作用について説明する。
サーマルプリントヘッドA1の保護層5は、第1層51を有する。第1層51は、主成分がセラミックスである。この第1層51の熱伝導率は、たとえばガラスを主成分とする第2層52よりも高い。このため、複数の発熱部41からの熱を印刷媒体により効率よく伝達することが可能である。これは、たとえばサーマルプリントヘッドA1が用いられたプリンタの印字速度の高速化に好ましい。
第1層51におけるセラミックスの含有率は、90重量%以上である。これにより、第1層51の熱伝導率を十分に高めることが可能である。
第1層51の熱伝導率が高いため、たとえば、ガラスを主成分とする層と同程度の効率の熱伝達を、より厚い第1層51によって達成可能である。この場合、第1層51の強度を向上させることができる。
第1層51が、ガラスをさらに含むことにより、第1層51を形成するための焼成温度を、たとえば1,000℃以下に抑えることが可能である。これにより、ガラスを含むグレーズ層2や第2層52を備えるサーマルプリントヘッドA1を適切に製造することができる。
第2層52の第1領域521は、膨出部22のy方向の両端付近に配置されている。これにより、保護層5のうち第1領域521を含む部分が、隆起した形状となったとしても、印刷媒体に干渉することを抑制することができる。
図8~図11は、本開示の変形例および他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。また、各変形例および各実施形態における各部の構成は、技術的な矛盾を生じない範囲において相互に適宜組み合わせ可能である。
<第1実施形態 第1変形例>
図8は、サーマルプリントヘッドA1の第1変形例を示している。本変形例のサーマルプリントヘッドA11は、第1層51の構成が、上述したサーマルプリントヘッドA1の第1層51と異なっている。
図8は、サーマルプリントヘッドA1の第1変形例を示している。本変形例のサーマルプリントヘッドA11は、第1層51の構成が、上述したサーマルプリントヘッドA1の第1層51と異なっている。
本変形例の第1層51は、サーマルプリントヘッドA1において保護層5が配置されたすべてに形成されている。あるいは、第1層51は、複数のボンディング部39からy方向の下流側に離れた領域に形成されている。第2層52は、そのすべてが、第1層51下に形成されている。したがって、本変形例の第2層52は、そのすべてが、第1領域521となっている。
本変形例によっても、熱をより効率よく伝達することができる。また、本変形例から理解されるように、第1層51は、複数の発熱部41を覆う構成であれば、その形成領域は何ら限定されない。
<第1実施形態 第2変形例>
図9は、サーマルプリントヘッドA1の第2変形例を示している。本変形例のサーマルプリントヘッドA12は、グレーズ層2の膨出部22の構成が上述した例と異なっている。
図9は、サーマルプリントヘッドA1の第2変形例を示している。本変形例のサーマルプリントヘッドA12は、グレーズ層2の膨出部22の構成が上述した例と異なっている。
本変形例の膨出部22は、上述の第1層51と同様に、主成分がセラミックスである。膨出部22におけるセラミックスの含有率は、たとえば90重量%以上である。セラミックスの具体的な種類は何ら限定されず、たとえばアルミナ(Al2O3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、窒化アルミニウム(AiN)等が例示される。図示された例においては、膨出部22は、アルミナ(Al2O3)を含む。また、膨出部22は、主成分としてのセラミックス以外に、たとえばガラスを含む。本例の膨出部22は、白色を呈する。このような膨出部22の具体例としては、たとえばLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics:低温同時焼成セラミックス)が挙げられる。膨出部22の熱伝導率は、たとえば2.0W/(m・K)以上5.0W/(m・K)以下であり、平坦部23の熱伝導率よりも高い。
膨出部22の形成は、たとえば、ペーストを膨出形状に厚膜印刷する。このペーストは、セラミックスの一例であるアルミナ(Al2O3)を主成分として含み、さらにガラスを含む。このペーストを焼成することにより、膨出部22を形成する。膨出部22の焼成温度は、通常のセラミックスの焼成温度(高い場合で、たとえば1,600℃程度)に対して低い温度であり、たとえば1,000℃以下である。
本変形例によっても、熱をより効率よく伝達することができる。また、膨出部22がセラミックスを主成分とすることにより、複数の発熱部41の熱を基板1により効率よく伝えることが可能である。これにより、発熱を終えた発熱部41の温度を、より早く低下させることが可能であり、高速印字に寄与する。
<第2実施形態>
図10は、本開示の第2実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示している。本実施形態のサーマルプリントヘッドA2は、いわゆる薄膜タイプのサーマルプリントヘッドとして構成されている。
図10は、本開示の第2実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示している。本実施形態のサーマルプリントヘッドA2は、いわゆる薄膜タイプのサーマルプリントヘッドとして構成されている。
基板1上には、グレーズ層2が形成されている。グレーズ層2は、基板1の全面を覆っており、図示された例においては、厚さがほぼ均一である。
抵抗体層4は、グレーズ層2上に形成されている。抵抗体層4は、たとえば酸化ルテニウム等の抵抗体材料を、CVDまたはスパッタリング等の薄膜形成手法によってグレーズ層2上に成膜し、これに対して所定のパターニング処理を施すことによって形成されている。
電極層3は、抵抗体層4上に形成されている。電極層3は、たとえばAl等の金属材料を、CVDまたはスパッタリング等の薄膜形成手法によって抵抗体層4上に成膜し、これに対して所定のパターニング処理を施すことによって形成されている。本例においては、共通電極帯状部34の先端と、個別電極帯状部38の先端とが、y方向に罹患している。抵抗体層4のうち共通電極帯状部34と個別電極帯状部38との間に位置する部位が、発熱部41とされている。
第1層51は、複数の発熱部41を覆うように、x方向に延びる帯状に形成されている。本例においても、第1層51は、主成分がセラミックスである。第1層51は、主成分がセラミックスである。第1層51におけるセラミックスの含有率は、たとえば90重量%以上である。セラミックスの具体的な種類は何ら限定されず、たとえばアルミナ(Al2O3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、窒化アルミニウム(AiN)等が例示されず。図示された例においては、第1層51は、アルミナ(Al2O3)を含む。また、第1層51は、主成分としてのセラミックス以外に、たとえばガラスを含む。本例の第1層51は、白色を呈する。このような第1層51の具体例としては、たとえばLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics:低温同時焼成セラミックス)が挙げられる。第1層51の熱伝導率は、たとえば2.0W/(m・K)以上5.0W/(m・K)以下であり、第2層52の熱伝導率よりも高い。また、第1層51の厚さは何ら限定されず、たとえば4μm以上10μm以下である。
このような実施形態によっても、熱をより効率よく伝達することができる。また、本実施形態から理解されるように、本開示に係るサーマルプリントヘッドの基本構成は、何ら限定されない。
<第3実施形態>
図11は、本開示の第3実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示している。本実施形態のサーマルプリントヘッドA3は、主に、基板1の構成が上述した実施形態と異なっている。
図11は、本開示の第3実施形態に係るサーマルプリントヘッドを示している。本実施形態のサーマルプリントヘッドA3は、主に、基板1の構成が上述した実施形態と異なっている。
基板1は、電極層3および抵抗体層4を支持するものである。基板1は、x方向を長手方向とし、y方向を幅方向とする細長矩形状である。基板1の大きさは特に限定されないが、一例を挙げると、基板1の厚さは、たとえば725μmである。また、基板1のx方向寸法は、たとえば100mm~150mmであり、y方向寸法は、たとえば2.0mm~5.0mmである。
本実施形態においては、基板1は、単結晶半導体からなり、たとえばSiによって形成されている。基板1は、主面11および裏面12を有する。主面11および裏面12は、z方向において互いに反対側を向いている。電極層3および抵抗体層4は、主面11上に設けられる。
基板1は、凸部13を有する。凸部13は、主面11からz方向に突出しており、x方向に長く延びている。図示された例においては、凸部13は、基板1のy方向下流側寄りに形成されている。また、凸部13は、基板1の一部であることから、単結晶半導体であるSiからなる。
本実施形態においては、凸部13は、頂部130、一対の第1傾斜部131および一対の第2傾斜部132を有する。
頂部130は、凸部13のうち主面11からの距離が最も大きい部分である。本実施形態においては、頂部130は、主面11と平行な平面からなる。頂部130は、z方向視においてx方向に長く延びる細長矩形状の面である。
一対の第1傾斜部131は、頂部130のy方向両側に繋がっている。一対の第1傾斜部131は、各々が主面11に対して傾斜している。第1傾斜部131は、z方向視においてx方向に長く延びる細長矩形状の平面である。なお、凸部13は、一対の第1傾斜部131に繋がり、頂部130のx方向両端に隣接する傾斜部(図示略)を有していてもよい。
一対の第2傾斜部132は、一対の第1傾斜部131に対してy方向両側に繋がっている。一対の第2傾斜部132は、各々が主面11に対して第1傾斜部131よりも大きい傾斜している。第2傾斜部132は、z方向視においてx方向に長く延びる細長矩形状の平面である。本実施形態においては、一対の第2傾斜部132は、主面11に繋がっている。なお、凸部13は、一対の第2傾斜部132に繋がり、頂部130のx方向両端のx方向外方に位置する傾斜部(図示略)を有していてもよい。
本実施形態においては、主面11が(100)面である。凸部13は、たとえばKOHを用いた異方性エッチングによって形成される。この場合、第1傾斜部131が主面11となす角度は、30.1度であり、第2傾斜部132が主面11となす角度は、54.8度である。凸部13のz方向寸法は、たとえば、150μm~300μmである。
グレーズ層2は、主面11および凸部13を覆っており、基板1の主面11側をより確実に絶縁するためのものである。グレーズ層2は、絶縁性材料からなり、たとえば酸化ケイ素(SiO2)や窒化ケイ素(SiN)からなり、本実施形態においては、酸化ケイ素(SiO2)が採用されている。グレーズ層2の厚さは特に限定されず、その一例を挙げるとたとえば5μm~15μmであり、好ましくは10μm程度である。
抵抗体層4は、基板1に支持されており、本実施形態においては、グレーズ層2を介して基板1に支持されている。抵抗体層4は、複数の発熱部41を有している。複数の発熱部41は、各々に選択的に通電されることにより、印刷媒体を局所的に加熱するものである。複数の発熱部41は、x方向に沿って配置されており、x方向において互いに離間している。発熱部41の形状は特に限定されず、本実施形態においては、z方向視においてy方向を長手方向とする長矩形状である。抵抗体層4は、たとえばTaNからなる。抵抗体層4の厚さは特に限定されず、たとえば0.02μm~0.1μmであり、好ましくは0.05μm程度である。
電極層3は、複数の発熱部41に通電するための通電経路を構成するためのものである。電極層3は、基板1に支持されており、本実施形態においては、抵抗体層4上に積層されている。電極層3は、抵抗体層4よりも低抵抗な金属材料からなり、たとえば銅(Cu)を含む。また、電極層3は、銅(Cu)を含む層と、当該層と抵抗体層4との間に介在するTiを含む100nm程度の厚さの層とを有する構成であってもよい。電極層3の厚さは特に限定されず、たとえば0.3μm~2.0μmである。
本実施形態においても、第1層51は、複数の発熱部41を覆っており、x方向に延びる帯状である。図示された例においては、第1層51は、基板1の凸部13と、主面11のうち凸部13のy方向の両側に隣接する部分とを覆っている。第2層52は、第1層51のy方向の両端部分に重なっている。
このような実施形態によっても、熱をより効率よく伝達することができる。また、本実施形態から理解されるように、本開示に係るサーマルプリントヘッドの基本構成は、何ら限定されない。
本開示に係るサーマルプリントヘッドは、上述した実施形態に限定されるものではない。本開示に係るサーマルプリントヘッドの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
〔付記1〕
基板と、
前記基板に支持され且つ主走査方向に配列された複数の発熱部を含む抵抗体層と、
前記基板に支持され且つ前記抵抗体層に導通する電極層と、
少なくとも前記複数の発熱部を覆う保護層と、を備え、
前記保護層は、主成分がセラミックスである第1層を含む、サーマルプリントヘッド。
〔付記2〕
前記第1層は、前記複数の発熱部に直接接する、付記1に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記3〕
前記第1層は、ガラスをさらに含む、付記1または2に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記4〕
前記第1層におけるセラミックスの含有率は、90重量%以上である、付記3に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記5〕
前記セラミックスは、Al2O3(アルミナ)である、付記4に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記6〕
前記第1層は、白色である、付記4または5に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記7〕
前記保護層は、少なくとも一部が前記第1層に対して前記基板とは反対側に積層された第2層を含む、付記1ないし6のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記8〕
前記第2層は、前記保護層の最表層をなす、付記7に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記9〕
前記第2層は、SiC(炭化ケイ素)またはサイアロンを含む、付記7または8に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記10〕
前記第1層と前記第2層とは、直接接する、付記7ないし9のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記11〕
前記保護層は、前記複数の発熱部に対して副走査方向に離隔した第3層をさらに含む、付記7ないし10のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記12〕
前記第3層は、主成分がガラスである、付記11に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記13〕
前記第3層は、前記第1層と重なる第1領域と、前記第1層とは重ならない第2領域と、を含む、付記11または12に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記14〕
前記第1領域は、前記基板と前記第1層との間に介在する、付記13に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記15〕
前記基板と前記複数の発熱部との間に介在し且つ前記基板の厚さ方向に膨出した形状である膨出部を含むグレーズ層をさらに備え、
前記第1領域は、前記基板の厚さ方向に視て、前記膨出部に重なる、付記13または14に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記16〕
前記膨出部は、主成分がセラミックスである、付記15に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記17〕
前記第2層は、前記第1層および前記第2層の一部ずつを覆う、付記11ないし16のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
基板と、
前記基板に支持され且つ主走査方向に配列された複数の発熱部を含む抵抗体層と、
前記基板に支持され且つ前記抵抗体層に導通する電極層と、
少なくとも前記複数の発熱部を覆う保護層と、を備え、
前記保護層は、主成分がセラミックスである第1層を含む、サーマルプリントヘッド。
〔付記2〕
前記第1層は、前記複数の発熱部に直接接する、付記1に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記3〕
前記第1層は、ガラスをさらに含む、付記1または2に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記4〕
前記第1層におけるセラミックスの含有率は、90重量%以上である、付記3に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記5〕
前記セラミックスは、Al2O3(アルミナ)である、付記4に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記6〕
前記第1層は、白色である、付記4または5に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記7〕
前記保護層は、少なくとも一部が前記第1層に対して前記基板とは反対側に積層された第2層を含む、付記1ないし6のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記8〕
前記第2層は、前記保護層の最表層をなす、付記7に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記9〕
前記第2層は、SiC(炭化ケイ素)またはサイアロンを含む、付記7または8に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記10〕
前記第1層と前記第2層とは、直接接する、付記7ないし9のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記11〕
前記保護層は、前記複数の発熱部に対して副走査方向に離隔した第3層をさらに含む、付記7ないし10のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記12〕
前記第3層は、主成分がガラスである、付記11に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記13〕
前記第3層は、前記第1層と重なる第1領域と、前記第1層とは重ならない第2領域と、を含む、付記11または12に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記14〕
前記第1領域は、前記基板と前記第1層との間に介在する、付記13に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記15〕
前記基板と前記複数の発熱部との間に介在し且つ前記基板の厚さ方向に膨出した形状である膨出部を含むグレーズ層をさらに備え、
前記第1領域は、前記基板の厚さ方向に視て、前記膨出部に重なる、付記13または14に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記16〕
前記膨出部は、主成分がセラミックスである、付記15に記載のサーマルプリントヘッド。
〔付記17〕
前記第2層は、前記第1層および前記第2層の一部ずつを覆う、付記11ないし16のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
A1,A11,A12,A2,A3:サーマルプリントヘッド
1 :基板
2 :グレーズ層
3 :電極層
4 :抵抗体層
5 :保護層
11 :主面
12 :裏面
13 :凸部
22 :膨出部
23 :平坦部
33 :共通電極
34 :共通電極帯状部
35 :連結部
36 :個別電極
37 :連結部
38 :個別電極帯状部
39 :ボンディング部
39A :第1ボンディング部
39B :第2ボンディング部
41 :発熱部
51 :第1層
52 :第2層
53 :第3層
61 :ワイヤ
71 :駆動IC
72 :封止樹脂
73 :コネクタ
74 :配線基板
75 :放熱部材
81 :プラテンローラ
82 :印刷媒体
130 :頂部
131 :第1傾斜部
132 :第2傾斜部
351 :Ag層
371 :平行部
372 :斜行部
521 :第1領域
522 :第2領域
1 :基板
2 :グレーズ層
3 :電極層
4 :抵抗体層
5 :保護層
11 :主面
12 :裏面
13 :凸部
22 :膨出部
23 :平坦部
33 :共通電極
34 :共通電極帯状部
35 :連結部
36 :個別電極
37 :連結部
38 :個別電極帯状部
39 :ボンディング部
39A :第1ボンディング部
39B :第2ボンディング部
41 :発熱部
51 :第1層
52 :第2層
53 :第3層
61 :ワイヤ
71 :駆動IC
72 :封止樹脂
73 :コネクタ
74 :配線基板
75 :放熱部材
81 :プラテンローラ
82 :印刷媒体
130 :頂部
131 :第1傾斜部
132 :第2傾斜部
351 :Ag層
371 :平行部
372 :斜行部
521 :第1領域
522 :第2領域
Claims (17)
- 基板と、
前記基板に支持され且つ主走査方向に配列された複数の発熱部を含む抵抗体層と、
前記基板に支持され且つ前記抵抗体層に導通する電極層と、
少なくとも前記複数の発熱部を覆う保護層と、を備え、
前記保護層は、主成分がセラミックスである第1層を含む、サーマルプリントヘッド。 - 前記第1層は、前記複数の発熱部に直接接する、請求項1に記載のサーマルプリントヘッド。
- 前記第1層は、ガラスをさらに含む、請求項1または2に記載のサーマルプリントヘッド。
- 前記第1層におけるセラミックスの含有率は、90重量%以上である、請求項3に記載のサーマルプリントヘッド。
- 前記セラミックスは、Al2O3(アルミナ)である、請求項4に記載のサーマルプリントヘッド。
- 前記第1層は、白色である、請求項4または5に記載のサーマルプリントヘッド。
- 前記保護層は、前記複数の発熱部に対して副走査方向に離隔した第2層をさらに含む、請求項1ないし6のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
- 前記第2層は、主成分がガラスである、請求項7に記載のサーマルプリントヘッド。
- 前記第2層は、前記第1層と重なる第1領域と、前記第1層とは重ならない第2領域と、を含む、請求項7または8に記載のサーマルプリントヘッド。
- 前記第1領域は、前記第1層上に形成されている、請求項9に記載のサーマルプリントヘッド。
- 前記基板と前記複数の発熱部との間に介在し且つ前記基板の厚さ方向に膨出した形状である膨出部を含むグレーズ層をさらに備え、
前記第1領域は、前記基板の厚さ方向に視て、前記膨出部に重なる、請求項9または10に記載のサーマルプリントヘッド。 - 前記膨出部は、主成分がセラミックスである、請求項11に記載のサーマルプリントヘッド。
- 前記保護層は、少なくとも一部が前記第1層に対して前記基板とは反対側に積層された第3層を含む、請求項7ないし12のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
- 前記第3層は、前記保護層の最表層をなす、請求項13に記載のサーマルプリントヘッド。
- 前記第3層は、SiC(炭化ケイ素)またはサイアロンを含む、請求項13または14に記載のサーマルプリントヘッド。
- 前記第1層と前記第3層とは、直接接する、請求項13ないし15のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
- 前記第3層は、前記第1層および前記第2層の一部ずつを覆う、請求項13ないし16のいずれかに記載のサーマルプリントヘッド。
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