JP2023121874A - 絶縁試験装置 - Google Patents

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信 小西
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Abstract

【課題】複数の端子を有する試験体の絶縁試験に適した絶縁試験装置を得る。【解決手段】筐体ベース部と、筐体ベース部と絶縁層を介して配置された複数の端子部とを有する試験体に関して耐電圧絶縁試験を行う絶縁試験装置であって、複数の端子部と筐体ベース部との間に高電圧を印加する絶縁試験機と、絶縁試験機により高電圧を印加する前に、外部との電気接続用に設けられた複数の端子部のそれぞれにコンタクトされる端子部電極および筐体ベース部にコンタクトされる筐体ベース部電極がコンタクト良であるか否かを判定するコンタクト試験回路とを備え、絶縁試験機は、コンタクト良であると判定された後に端子部電極と筐体ベース部電極との間に高電圧を印加する際に、筐体ベース部電極が絶縁試験機の正極側に接続され、端子部電極が絶縁試験機の負極側に接続される配線接続構成を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、例えば、パワー半導体モジュール製品等における複数の端子部と、複数の端子部と絶縁された絶縁部との耐電圧絶縁試験を行う絶縁試験装置に関する。
一般に、電気、電子機器を備えた製品の絶縁部位については、製造工程内において絶縁試験が実施され、製品の絶縁が妥当であることが出荷前試験によって確認される。絶縁試験としては、絶縁抵抗試験、DC耐電圧試験、AC耐電圧試験、部分放電試験等があり、選択的に使用される。
絶縁試験は、製品の絶縁部位の絶縁(=電流ゼロ)を試験する特質から、試験電極の接続に不良(例えば、汚れ、断線等で接続されていないオープン状態)があると、絶縁不適正製品を正常と判断する懸念がある。そこで、接続部位との接触子の接続(コンタクト)確認のチェックを絶縁試験前に行い、接続電極のコンタクトが担保されていることを確認することが必須である。
例えば、絶縁試験対象の2ヶ所それぞれに接触子と補助接触子を接続し、それぞれに接続検査装置を用いて接触子の接続を確認する従来技術がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1における対象製品は、電池構造体であり、従来は巻線製品でのエナメル被覆コイルとコア部、あるいはコンデンサ等の対象製品が多く、絶縁試験時に印加する電極は、正側、負側が各1ヶ所であることが多かった。
特開2000-173644号公報
しかしながら、このような従来技術には以下のような課題がある。
近年、自動車の電動化に対応して、モータ駆動用インバータユニットの電子機器製品は、半導体パワー素子をモジュール化し、複数の動力回路および信号回路が、筐体の絶縁層上に設置された基板上に搭載された構造となっている。複数の動力回路のそれぞれは、外部と電気接続されるための端子を備えている。
また、動力回路は、モータ容量が大きくなってきていることから、電源電圧が1.2kVを超える電圧値で使用される製品もある。これらの製品の絶縁試験は、複数の端子と絶縁層を挟んだ筐体部との間で数kVの電圧を印加する試験条件もあり、製品の耐電圧保証値も高耐圧仕様になってきている。
また、筐体に収納された電子機器は、筐体側がアース側に接地された状態で使用されるのが通常である。このため、電子機器の絶縁試験は、一般的には、筐体を絶縁試験機の負極側に接続し、さらにアース接地する一方で、端子側を正極側にして、絶縁試験機から高電圧を印加する条件下で実施される。
絶縁試験においては、試験体の絶縁層の絶縁(=電流ゼロ)を試験することからも、特許文献1に示されるように、絶縁試験対象品における絶縁試験電圧の印加部位に接続される電極のコンタクトが正常であることの確認試験を行うことが必須である。そして、複数の端子を有する試験体における絶縁試験電圧の印加部位に対する電極接続の接続確認を行うためのコンタクト試験は、端子の数に応じたコンタクト試験確認回路を形成して行う必要がある。
コンタクト試験は、絶縁試験電圧の印加部位に接続される2つの電極において、一方から通電し、他方から電流が流れていることを確認する電流検出、あるいは電極の接続回路がオープンになっていないことを確認する電圧検出、のいずれかの方法で行われる。
図5は、コンタクト試験用電源のブロック図である。コンタクト試験のために通電する電源は、商業用電源から整流回路、平滑回路、スイッチング回路などの回路構成を経て、直流電圧が出力される。そして、出力端には、ノイズ抑制用として、一端が筐体アースに接続されたYコンデンサが接続されている。
図6は、試験体の耐電圧絶縁試験を行う従来の絶縁試験装置の配線接続構成を示した図である。図6では、上述した条件下において、筐体側を負極とし、端子側を正極とした場合の絶縁試験の配線接続構成を示している。
絶縁試験において高電圧が印加された場合、端子部13(U、V、W・・・P、N)の接続電極部13a、13bの配線に挿入されているリレー23と、電極コンタクト試験用電源21の出力段に設置されているYコンデンサとによって、高電圧が分圧されることになる。
しかしながら、コンタクト試験用の電極切替のためのリレー23の接点部に高電圧の大部分がかかる。このため、リレー23として、高電圧に耐える仕様のリレーを複数の端子部13の回路分、配置する必要がある。耐電圧が高電圧仕様のリレーは、低電圧仕様のリレーに比べ、価格が高く、サイズも大きい。
このため、絶縁試験対象である試験体において端子数が多い場合には、絶縁試験装置の価格が高くなるという課題があった。さらに、高耐電圧仕様のリレーの設置を考慮した装置構造にする必要があり、装置が大掛かりになるという課題があった。換言すると、複数の端子を有する試験体の絶縁試験に適した絶縁試験装置が望まれている。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、複数の端子を有する試験体の絶縁試験に適した絶縁試験装置を得ることを目的とするものである。
この開示による耐電圧絶縁試験装置は、筐体ベース部と、筐体ベース部と絶縁層を介して配置された複数の端子部とを有する試験体に関して、筐体ベース部と複数の端子部との耐電圧絶縁試験を行う絶縁試験装置であって、耐電圧絶縁試験を行う際に、複数の端子部と筐体ベース部との間に高電圧を印加する絶縁試験機と、絶縁試験機により高電圧を印加する前に、外部との電気接続用に設けられた複数の端子部のそれぞれにコンタクトされる端子部電極のコンタクト試験、および筐体ベース部にコンタクトされる筐体ベース部電極のコンタクト試験を行い、端子部電極および筐体ベース部電極のすべてがコンタクト良であるか否かを判定するコンタクト試験回路とを備え、絶縁試験機は、コンタクト試験回路によりコンタクト良であると判定された後に端子部電極と筐体ベース部電極との間に高電圧を印加する際に、筐体ベース部電極が絶縁試験機の正極側に接続され、端子部電極が絶縁試験機の負極側に接続される配線接続構成を有するものである。
本開示によれば、複数の端子を有する試験体の絶縁試験に適した絶縁試験装置を得ることができる。
本開示の実施の形態1における試験体の耐電圧絶縁試験を実施する絶縁試験装置の全体構成図である。 本開示の実施の形態1に係る絶縁試験装置において、コンタクト試験および絶縁試験を行う手順に関するタイムチャートを示した図である。 従来の絶縁試験装置において、試験体の筐体側を絶縁試験機の負極側に接続するとともにアース接地し、端子側を絶縁試験機の高電圧印加の正極側に接続する配線接続構成により耐電圧絶縁試験を行う際の、低圧領域と高圧領域を識別表示した説明図である。 本開示の実施の形態1の絶縁試験装置において、試験体の端子側を絶縁試験機の負極側に接続するとともにアース接地し、筐体側を絶縁試験機の高電圧印加の正極側に接続する配線接続構成により耐電圧絶縁試験を行う際の、低圧領域と高圧領域を識別表示した説明図である。 コンタクト試験用電源のブロック図である。 試験体の耐電圧絶縁試験を行う従来の絶縁試験装置の配線接続構成を示した図である。
以下、図を参照して本開示の絶縁試験装置について詳細に説明する。本開示の絶縁試験装置は、試験体における複数の端子部と絶縁部位に相当する筐体ベース部との間に絶縁試験用の高電圧を印加する際に、従来装置と比較して、極性が逆転するような配線接続構成を採用している点を技術的特徴としている。
実施の形態1.
(1)実施の形態1に係る絶縁試験装置の構成・作用についての詳細説明
図1は、本開示の実施の形態1における試験体の耐電圧絶縁試験を実施する絶縁試験装置の全体構成図である。試験体(Device Under Test:DUT)10は、パワー素子をモジュール化した製品に相当し、一例として、モータ駆動用のインバータユニットが挙げられる。
近年、インバータユニットは複合化してきており、筐体ベース部12のヒートシンク上に絶縁層11を介して配置されたパターン上に、複数の動力回路および信号入出力回路が搭載されている。各回路は、外部との配線接続のための端子を備えている。端子数は、インバータユニットの機能にもよるが、例えば、100を超える製品もある。
インバータユニットは、通常、筐体側が負極のアース接地側となるように設置される。しかしながら、図1に示した本実施の形態1における絶縁試験装置では、先の図6に示した従来の絶縁試験装置と比較すると、電位関係を逆としている。
具体的には、本実施の形態1では、筐体ベース部12側の配線を絶縁試験機30の正極側Pに接続し、試験体10の複数の端子部13(1)~13(n)側配線を絶縁試験機30の負極側Nに接続し、負極側Nを絶縁試験機30のアースに接地した配線接続構造としている。なお、図1では、端子部13の一例として、U、V、W・・・P、Nの端子を示し、それ以外の端子は省略している。
図1において、試験体10の端子部13のうちのU端子13(1)に関して着目すると、U端子13(1)には第1の電極13aがコンタクトされ、さらにU端子13(1)上における第1の電極13aとは異なる部位に、第2の電極13bがコンタクトされる。同様に、試験体10のすべての端子部13(2)~13(n)について、第1の電極13aおよび第2の電極13bがコンタクトされ、さらに、各端子の第1の電極13a同士は短絡線25で接続される。
ここで、端子部13(1)~13(n)は、外部との電気接続用に設けられた複数の端子部に相当する。また、端子部13(1)~13(n)のそれぞれにコンタクトされる第1の電極13aおよび第2の電極13bは、端子部電極に相当する。
絶縁試験機30から試験体10の端子部13および筐体ベース部(ヒートシンク)12の間に高電圧を印加するための配線経路26、27には、絶縁の耐電圧性能が高電圧仕様(例えば、10kV耐圧)の絶縁試験用リレー31pと絶縁試験用リレー31nが挿入されている。ここで、配線経路26は、正側の高電圧が印加される配線経路に相当し、配線経路27は、負側の高電圧が印加される配線経路に相当する。
電極コンタクト試験用電源21は、出力電圧としては5V程度の電源であり、試験体10の各端子部13にコンタクトされた第1の電極13aと第2の電極13bの、端子部13へのコンタクト良否を確認するための電極コンタクト試験用電源である。第2の電極13bと電極コンタクト試験用電源21との間には、耐電圧性能が低電圧仕様の端子部コンタクト試験用リレー23がそれぞれの配線経路に挿入されている。
また、筐体ベース部12側にコンタクトされた第1の電極12aおよび第2の電極12bに対して電極コンタクト試験用電源21から接続されるそれぞれの配線経路には、筐体ベース部コンタクト試験用リレー24として、耐電圧性能が高電圧仕様(例えば10kV)のリレーが挿入されている。
ここで、第1の電極12aおよび第2の電極12bは、筐体ベース部12にコンタクトされた筐体ベース部電極に相当する。また、筐体ベース部コンタクト試験用リレー24は、第1の電極12aおよび第2の電極12bに関して、電極コンタクト試験用電源21からコンタクト試験用の低電圧を印加する際に閉となり、絶縁試験機30から絶縁試験用の高電圧を印加する際に開となる切替を行うためのリレーである。
このように構成された複数の端子部13を有する半導体モジュール製品である試験体10の耐電圧絶縁試験を行うに当たっては、高電圧が印加される筐体ベース部12における第1の電極12aと第2の電極12b、および端子部13における第1の電極13aと第2の電極13bのそれぞれの接続が保証されていることを確認することが必須となる。
すなわち、図1に示す回路では、絶縁試験用の高電圧を印加する前段階として、高電圧印加部である各端子上における異なる部位にコンタクトさせた第1の電極と第2の電極とのコンタクト良を確認することにより、絶縁試験用電極の接続を保証するシステムとなっている。
従って、本実施の形態1における絶縁試験装置は、絶縁試験用電極の接続を保証するための電極コンタクト試験用電源21、コンタクト検出手段22、および端子部コンタクト試験用リレー23を備えたコンタクト試験回路20を有している。そして、筐体ベース部12における第1の電極12aと第2の電極12b、および端子部13における第1の電極13aと第2の電極13bのすべてのコンタクト試験結果が良と判定された後に、絶縁試験が行われるタイムチャートとなる。
図2は、本開示の実施の形態1に係る絶縁試験装置において、コンタクト試験および絶縁試験を行う手順に関するタイムチャートを示した図である。具体的には、図2に示すようなタイムチャートによる手順に従って、コンタクト試験が行われた後に、絶縁試験が行なわれることとなる。
本実施の形態1の配線接続構成を示す図1を参照し、図2のタイムチャートに示した各STEPについて説明する。試験体10のすべての端子部13には、それぞれ第1の電極13aおよび第2の電極13bがコンタクトされている。STEP0として、すべてのリレーがOFF状態であり、絶縁試験機30からの高電圧出力がOFFである初期化された状態が示されている。
次に、STEP1として、U端子13(1)に接続の電極のコンタクト試験が実施される。第1の電極13aから電極コンタクト試験用電源21のP側までの接続経路に挿入されたリレーRY_Ua、およびU端子13(1)の他方の電極である第2の電極13bから電極コンタクト試験用電源21のN側までの接続経路に挿入されたリレーRY_Ubを閉とし、U端子13(1)に接続した2つの電極から構成された経路に定電流を通電する。
この通電経路は、U端子13(1)にコンタクトされた2つの電極が直列になった経路であり、通電したときのU端子13(1)に接続された2つの電極の両端電圧値Vcをコンタクト検出手段22である電圧計で計測する。
電圧値Vcがコンタクトの閾値以下のほぼゼロであった場合、コンタクト試験対象の端子U13(1)にコンタクトしている第1の電極13aと第2の電極13bのコンタクトは良であると判定され、次のSTEP2のV端子13(2)にコンタクトしている第1の電極13aと第2の電極13bのコンタクト試験に移行する。
なお、コンタクト検出手段22としては、図1に示したように、2つの電極の両端電圧値Vcを計測する電圧計の代わりに、2つの電極から構成された経路を流れる電流計を採用することも可能である。
STEP2では、リレーRY_Uaは閉の状態で、リレーRY_Ubを開、リレーRY_Vを閉とし、電極コンタクト試験用電源21との通電経路を確立させ、V端子13(2)にコンタクトしている2つの電極のコンタクト試験が行われる。
同様の要領で、STEP3~STEPnとして、すべての端子部13(1)~13(n)側にコンタクトされた第1の電極13aと第2の電極13bのコンタクト試験を行う。その後、STEPn+1として、筐体ベース部12側にコンタクトされた2つの電極12a、12bのコンタクト試験を図2に示す内容で実施する。
すなわち、端子部コンタクト試験用リレー23をすべて開とした後、筐体ベース部コンタクト試験用リレー24を閉とすることで、第1の電極12aと第2の電極12bのコンタクト試験が行われる。
そして、試験体10の絶縁試験電圧を印加するためのすべての電極のコンタクトが良であると確認された後、STEPn+2として、絶縁試験対応としてリレーRY_HVが閉となるように切替え、絶縁試験機30にて試験体10のすべての端子部と筐体ベース部12との間に絶縁試験電圧を印加して、絶縁試験が実施される。
このようにして、ステップ1~ステップnを実行することで、試験体10の端子部13にコンタクトされた第1の電極13aおよび第2の電極13bのコンタクト試験が、順次端子毎に行われる。そして、コンタクト試験結果が、あるSTEPで不良となった場合には、STEP番号の試験条件に対応した端子の電極において「コンタクト状態が不良」であると判定することができる。
ただし、例えば、100を超える端子への電極のコンタクト試験について時間短縮をしたい場合には、すべての電極を直列になるように配線しておき(図示していない)、電極コンタクト試験用電源21より通電し、1番目の電極と最後の電極との両端の電圧値Vcをコンタクト検出手段22である電圧計にて計測することもできる。計測の結果、計測値Vcが閾値以下の場合には、「すべての接続電極がコンタクト良」と判定できるため、このように、一括コンタクト試験を実施するようにしてもよい。
(2)実施の形態1の要点と特徴
以上のとおり、本実施の形態1における絶縁試験装置は、絶縁試験対象製品が設置される状態の筐体側アース接地とは逆となる、製品の端子側をアース接地するとともに絶縁試験機30の負極側に接続し、筐体側を絶縁試験機30の高電圧印加正極側と接続した配線接続構成となっている。
このような配線接続構成は、絶縁試験精度を向上させるポイントにもなっている。そこで、図3および図4を用いて、本実施の形態1における絶縁試験精度を向上させるポイントについて詳細に説明する。
図3は、従来の絶縁試験装置において、試験体10の筐体側を絶縁試験機30の負極側に接続するとともにアース接地し、端子側を絶縁試験機30の高電圧印加の正極側に接続する配線接続構成により耐電圧絶縁試験を行う際の、低圧領域と高圧領域を識別表示した説明図である。
図3の配線接続構成は、先の図6の配線接続構成に対応しており、図3では、絶縁試験時における低電圧域が縦横のストライプで示されており、絶縁試験時における高電圧域が斜めのストライプで示されている。
一方、図4は、本開示の実施の形態1の絶縁試験装置において、試験体10の端子側を絶縁試験機30の負極側に接続するとともにアース接地し、筐体側を絶縁試験機30の高電圧印加の正極側に接続する配線接続構成により耐電圧絶縁試験を行う際の、低圧領域と高圧領域を識別表示した説明図である。
図4の配線接続構成は、先の図1の配線接続構成に対応しており、図4では、図3と同様に、絶縁試験時における低電圧域が縦横のストライプで示されており、絶縁試験時における高電圧域が斜めのストライプで示されている。
図3と図4とを比較しながら、本実施の形態1に係る絶縁試験装置の特徴について説明する。端子部13へ高電圧を印加するに当たって、電極のコンタクトが保証されていることを確認する手段として、各端子部13上における異なる部位に第1の電極13aおよび第2の電極13bをコンタクトさせる方式とすることは、図3および図4で共通している。
しかしながら、コンタクト試験用として、電極13a、13bに接続される配線経路上の端子部コンタクト試験用リレー23の耐電圧仕様が、図3と図4とでは異なっている。絶縁試験において高電圧が印加された場合、端子部13(U、V、W・・・P、N)の接続電極部13a、13bの配線に挿入されている端子部コンタクト試験用リレー23と、電極コンタクト試験用電源21の出力段に設置されているYコンデンサとによって、高電圧が分圧されることになる。
しかしながら、端子部コンタクト試験用リレー23の接点部に高電圧の大部分がかかる。このため、図3に示した配線接続構成では、端子部コンタクト試験用リレー23として、高電圧に耐える仕様のリレーを複数の端子部13の回路分、配置する必要がある。
このような理由から、従来の絶縁試験装置を示した図3の構成では、端子部13に高電圧を印加するために、耐電圧性能が高電圧仕様の端子部コンタクト試験用リレー23が装着されている。端子部コンタクト試験用リレー23は、高電圧仕様のリレーであるが、接点間には10GΩ以上の絶縁抵抗値があるものとして、図3では抵抗のシンボルを並記している。
高電圧仕様の端子部コンタクト試験用リレー23は、例えば、耐電圧が10kVDCであっても、絶縁抵抗は∞ではなく、端子部コンタクト試験用リレー23は、接点がオープン状態でも抵抗があると考えられ、接点間の電位差が大きいと漏れ電流が生じる。
さらに、端子部コンタクト試験用リレー23は、試験体10の端子数だけ装着されており、端子部コンタクト試験用リレー23を構成する複数のリレーは、並列回路として装着されたこととなる。従って、並列回路の抵抗値計算の理論より、並列回路全体としては抵抗値が下がる。また、リレー接点間は高電位差のため、電位差と抵抗値に応じた漏れ電流が生じる。
この結果、本来、試験体10の絶縁層11からの漏れ電流のみの計測により絶縁性能良否判定を実施すべきところが、並列回路となる端子部コンタクト試験用リレー23からの漏れ電流も絶縁試験機30で計測されることになり、試験体10の絶縁層11のみの絶縁性能計測が正確に行えないこととなる。
すなわち、従来の絶縁試験装置を示した図3の構成では、端子部コンタクト試験用リレー23として耐電圧性能が高電圧仕様のものを使用しなくてはならず、低電圧仕様のリレーに比べ、価格が高く、サイズも大きくなってしまう問題がある。さらに、従来の配線接続構成では、並列回路となる端子部コンタクト試験用リレー23からの漏れ電流も絶縁試験機30で計測されることになり、絶縁性能計測が正確に行えない問題がある。
これに対して、本実施の形態1の絶縁試験装置を示した図4の配線接続構成を採用することで、これらの問題を解決することができる。図4に示した本実施の形態1の絶縁試験装置による配線接続構成は、図3に示した従来の絶縁試験装置の配線接続構成と比較すると、試験体10における筐体ベース部12と端子部13との電位関係の極性が逆転している。
この結果、本実施の形態1に係る絶縁試験装置によれば、端子部コンタクト試験用リレー23として耐電圧性能が低電圧仕様のものが使用可能になり、さらに、試験体10の絶縁層11のみの絶縁性能計測を正確に行うことができる。
より具体的には、図4の配線接続構成を採用することで、端子部コンタクト試験用リレー23および筐体ベース部コンタクト試験用リレー24に関して、コンタクト回路の高電圧を遮断する高電圧仕様のリレーが必要となる部分が、筐体ベース部12に接続される筐体ベース部コンタクト試験用リレー24のみとなる。
さらに、図4の配線接続構成を採用することで、端子部コンタクト試験用リレー23の接点間が負極側で同電位となるため、漏れ電流が発生しない。この結果、漏れ電流が計測されることがなく、絶縁層11の絶縁性能計測の精度を保つことが可能となる。
以上のように、実施の形態1によれば、近年の自動車用インバータユニットのような半導体モジュール製品の絶縁試験装置に適した、図1および図3に示した配線接続構成を備えている。実施の形態1に係る絶縁試験装置の構成上の特徴をまとめると、以下のようになる。
特徴:高電圧印加の電極について、接続の確実性を判定するためのコンタクト試験手段を備えており、試験体10における複数の端子部と絶縁部位に相当する筐体ベース部との間に絶縁試験用の高電圧を印加する際に、従来と比較して、極性が逆転するような配線接続構成を採用している。
この結果、絶縁試験回路に使用されるリレーの大部分について、耐電圧性能が低電圧仕様である低価格のリレーを使用することができ、コストおよびサイズの増大の抑制を図った絶縁試験装置を構築できる。
さらに、絶縁試験における漏れ電流計測を、本来の絶縁検査対象部に限定した計測とすることができる。すなわち、絶縁試験の対象となる製品の絶縁計測部位の絶縁(=漏れ電流ゼロ)を計測する際の計測精度を保証し、従来と比較して、絶縁性能計測の精度を向上させることができる。
10 試験体、11 絶縁層、12 筐体ベース部(ヒートシンク)、12a 筐体ベース部の第1の電極、12b 筐体ベース部の第2の電極、13 端子部、13a 端子部の第1の電極、13b 端子部の第2の電極、20 コンタクト試験回路、21 電源(電極コンタクト試験用電源)、22 コンタクト検出手段、23 端子部コンタクト試験用リレー、24 筐体ベース部コンタクト試験用リレー、25 短絡線、26、27 配線経路、30 絶縁試験機、31p 絶縁試験用リレー、31n 絶縁試験用リレー。

Claims (2)

  1. 筐体ベース部と、前記筐体ベース部と絶縁層を介して配置された複数の端子部とを有する試験体に関して、前記筐体ベース部と前記複数の端子部との耐電圧絶縁試験を行う絶縁試験装置であって、
    前記耐電圧絶縁試験を行う際に、前記複数の端子部と前記筐体ベース部との間に高電圧を印加する絶縁試験機と、
    前記絶縁試験機により前記高電圧を印加する前に、外部との電気接続用に設けられた前記複数の端子部のそれぞれにコンタクトされる端子部電極のコンタクト試験、および前記筐体ベース部にコンタクトされる筐体ベース部電極のコンタクト試験を行い、前記端子部電極および前記筐体ベース部電極のすべてがコンタクト良であるか否かを判定するコンタクト試験回路と
    を備え、
    前記絶縁試験機は、前記コンタクト試験回路により前記コンタクト良であると判定された後に前記端子部電極と前記筐体ベース部電極との間に前記高電圧を印加する際に、前記筐体ベース部電極が前記絶縁試験機の正極側に接続され、前記端子部電極が前記絶縁試験機の負極側に接続される配線接続構成を有する
    絶縁試験装置。
  2. 前記コンタクト試験回路は、前記端子部電極のコンタクト試験を行うために設けられた端子部コンタクト試験用リレーと、前記筐体ベース部電極のコンタクト試験を行うために設けられた筐体ベース部コンタクト試験用リレーとを有し、
    前記端子部コンタクト試験用リレーは、耐電圧性能が低電圧仕様のリレーで構成され、
    前記筐体ベース部コンタクト試験用リレーは、耐電圧性能が高電圧仕様のリレーで構成される
    請求項1に記載の絶縁試験装置。
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