JP2023121392A - 白色顔料分散液、水性インクジェット用インク組成物、及び印刷物 - Google Patents

白色顔料分散液、水性インクジェット用インク組成物、及び印刷物 Download PDF

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Abstract

【課題】白色顔料の再分散性、吐出安定性、印字適性、耐擦過性、及び保存安定性を有する水性インクジェット用インク組成物が得られる白色顔料分散液を提供すること。【解決手段】白色顔料、アルカリ可溶性樹脂、塩基性化合物、及び水を含む白色顔料分散液であって、前記白色顔料は、平均一次粒子径(D)が100nm以上190nm以下である酸化チタンであり、前記白色顔料分散液の平均分散粒子径(D50)が110nm以上250nm以下であり、前記平均一次粒子径(D)に対する前記平均分散粒子径(D50)の比(D50/D)が1.1以上2.0以下であり、前記アルカリ可溶性樹脂は、前記白色顔料100質量部に対して5~40質量部である白色顔料分散液。【選択図】なし

Description

本発明は、白色顔料分散液、水性インクジェット用インク組成物、及び印刷物に関する。
インクジェット印刷・記録方式は、非常に微細なノズルから水性インクジェット用インク組成物の液滴を印刷・記録用基材に直接吐出し、付着させて文字や画像を得る印刷・記録方式である。
水性インクジェット用インク組成物としては、例えば、顔料、アルカリ可溶性樹脂(顔料分散用樹脂)、界面活性剤、特定の水溶性溶剤、及び水等を含有する組成物が知られている(特許文献1-4)。これら文献には、保存安定性や吐出安定性が良好である水性インクジェット用インク組成物が開示されている。
上記のような顔料は、通常、それ自体でインク組成物に分散できないため、上記の特許文献のように、インク組成物の各成分を配合する前に、顔料にアルカリ可溶性樹脂(顔料分散用樹脂)を物理的に吸着又は化学的に結合させて、顔料分散液の状態で使用される。
このような顔料分散液としては、例えば、酸化チタン粒子、及び/又は表面が二酸化ケイ素の水和物により親水化されていない酸化亜鉛粒子からなる顔料と、質量平均分子量が10000以下の顔料分散剤としてのポリアクリル酸ナトリウムとを含み、前記酸化チタン粒子又は前記酸化亜鉛粒子の平均一次粒子径と、分散した酸化チタン粒子又は酸化亜鉛粒子の平均分散粒子径D50の比が、1:0.3~1:3の範囲内である白色顔料組成物が知られている(特許文献5)。
特開2020-56018号公報 特開2019-1955号公報 特開2018-104582号公報 特開2015-137319号公報 特開2018-188518号公報
上記の白色顔料組成物は、酸化チタンの分散性に優れ、酸化チタンの再凝集を防止でき得ることが示唆されているが、酸化チタンは比重が大きいため、通常、経時(例えば、長期間での保管)で沈降してしまうという問題がある。沈降してしまった酸化チタン顔料は硬く、再分散させるのが困難となる。従来の沈降抑制方法としては、例えば、粘度を高く設定する方法等があるが、沈降抑制効果が得られるほど粘度が高いインク組成物は、インクジェットの印字適性や保存安定性等の性能が悪くなる傾向がある。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、白色顔料の再分散性、吐出安定性、印字適性、耐擦過性、及び保存安定性を有する水性インクジェット用インク組成物が得られる白色顔料分散液を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記白色顔料分散液を含む水性インクジェット用インク組成物、及び当該組成物を印刷して得られる印刷物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、白色顔料、アルカリ可溶性樹脂、塩基性化合物、及び水を含む白色顔料分散液であって、前記白色顔料は、平均一次粒子径(D)が100nm以上190nm以下である酸化チタンであり、前記白色顔料分散液の平均分散粒子径(D50)が110nm以上250nm以下であり、前記平均一次粒子径(D)に対する前記平均分散粒子径(D50)の比(D50/D)が1.1以上2.0以下であり、前記アルカリ可溶性樹脂は、前記白色顔料100質量部に対して5~40質量部である白色顔料分散液に関する。
また、本発明は、前記白色顔料分散液、水溶性溶剤、樹脂微粒子、及び界面活性剤を含む水性インクジェット用インク組成物に関する。
また、本発明は、前記水性インクジェット用インク組成物を印刷して得られる印刷物に関する。
本発明の白色顔料分散液における効果の作用メカニズムの詳細は不明な部分があるが、以下のように推定される。ただし、本発明は、この作用メカニズムに限定されない。
本発明の白色顔料分散液は、白色顔料、アルカリ可溶性樹脂、塩基性化合物、及び水を含み、前記白色顔料は、平均一次粒子径(D)が100nm以上190nm以下である酸化チタンであり、前記白色顔料分散液の平均分散粒子径(D50)が110nm以上250nm以下であり、前記平均一次粒子径(D)に対する前記平均分散粒子径(D50)の比(D50/D)が1.1以上2.0以下であり、前記アルカリ可溶性樹脂は、前記白色顔料100質量部に対して5~40質量部である。本発明の白色顔料分散液は、上記ような平均一次粒子径(D)、白色顔料分散液の平均分散粒子径(D50)、及び平均一次粒子径(D)に対する前記平均分散粒子径(D50)の比(D50/D)を有するので、大部分の顔料が一次粒子に近い状態で安定して分散していることが推測され、また、特定量のアルカリ可溶性樹脂を含むため、白色顔料の再分散性、吐出安定性、印字適性、耐擦過性、及び保存安定性を有する水性インクジェット用インク組成物が得られる。
<白色顔料分散液>
本発明の白色顔料分散液は、白色顔料、アルカリ可溶性樹脂、塩基性化合物、及び水を含む。
<白色顔料>
前記白色顔料は、平均一次粒子径(D)が100nm以上190nm以下である酸化チタンである。前記白色顔料は、インク塗膜の隠蔽性確保の観点から、平均一次粒子径(D)が105nm以上であることが好ましく、110nm以上であることがより好ましく、そして、再分散性を向上させる観点から、180nm以下であることが好ましく、160nm以下であることがより好ましい。前記白色顔料は、結晶形がルチルやアナタース等であってもよく、その表面がアルミナ、シリカ等の種々の材料で表面処理されていてもよい。また、前記白色顔料は、その表面に極性官能基等が導入された自己分散白色顔料、その表面がポリマー粒子で被覆された被覆型顔料であってもよい。前記白色顔料は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記平均一次粒子径(D)は、一次粒子の平均粒子径を意味し、一次粒子とは一般的に粉末を構成する最も小さい粒子のことをいい、単結晶又はそれに近い結晶子が集まって形成している粒子を含む意味である。また、前記平均一次粒子径(D)は、酸化チタン粒子を電子顕微鏡で観察して求めた算術平均径である。粒子径分布は、単分散であってもよく多分散であってもよく、また、単分散の粒径分布を有する酸化チタンを2種以上混合して使用してもよい。前記酸化チタン粒子の形状は特に限定されず、球状、棒状、針状、紡錘状、板状等の任意の形状のものを使用することができる。なお、前記平均一次粒子径(D)は、市販品の場合、カタログ値を参考とする。
前記白色顔料の割合は、前記白色顔料分散液中、インク塗膜の隠蔽性確保の観点から、20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、そして、製造性及び分散安定性の観点から、70質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましい。
<アルカリ可溶性樹脂>
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、通常のインクや塗料の顔料分散用やバインダーとして利用できるアルカリ可溶性樹脂であって、塩基性化合物の存在下で水性媒体中に溶解できるものであれば特に制限はないが、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基(-P(=O)(OH))等のアニオン性基の1種又は2種以上を含有する樹脂が好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂は、さらに、主に顔料との吸着性を向上させるための疎水性部分を分子中に有することが好ましい。分子内に導入する疎水性部分としては、例えば、長鎖アルキル基、脂環族、芳香族の環状炭化水素基等の疎水性基が挙げられる。
前記アルカリ可溶性樹脂の酸価は、水性媒体への溶解性を高める観点から、40mgKOH/g以上であることが好ましく、70mgKOH/g以上であることがより好ましい。また、前記アルカリ可溶性樹脂の酸価は、印刷物の耐水性を向上させる観点から、300mgKOH/g以下であることが好ましく、250mgKOH/g以下であることがより好ましい。なお、前記酸価は、アルカリ可溶性樹脂を合成するために用いる単量体の組成に基づいて、アルカリ可溶性樹脂1gを中和するのに理論上要する水酸化カリウムのmg数を算術的に求めた理論酸価である。
前記アルカリ可溶性樹脂のガラス転移温度は、印刷物の耐ブロッキング性を向上させる観点から、0℃以上であることが好ましく、10℃以上であることがより好ましい。前記アルカリ可溶性樹脂のガラス転移温度は、印刷物の耐折り曲げ性を向上させる観点から、100℃以下であることが好ましく、80℃以下であることがより好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂のガラス転移温度は、アルカリ可溶性樹脂がアクリル系共重合体樹脂の場合、下記のwoodの式により求めた理論ガラス転移温度である。
Woodの式:1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+W3/Tg3+・・・・・+Wx/Tgx
[式中、Tg1~Tgxはアルカリ可溶性樹脂を構成する単量体1、2、3・・・xのそれぞれの単独重合体のガラス転移温度、W1~Wxは単量体1、2、3・・・xのそれぞれの重合分率、Tgは理論ガラス転移温度を表す。ただし、woodの式におけるガラス転移温度は絶対温度である。]
前記アルカリ可溶性樹脂のガラス転移温度は、アルカリ可溶性樹脂がアクリル系共重合体樹脂以外の場合、熱分析により求めた理論ガラス転移温度である。熱分析の方法としては、JIS K7121(プラスチックの転移温度測定方法)に準じ、一例として、パーキンエルマー社製Pyris1 DSCを用いて、昇温速度20℃/分、窒素ガス流速20ミリリットル/分の条件下でガラス転移温度を測定することができる。
前記アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、印刷物の耐水性を向上させる観点から、5,000以上であることが好ましく、10,000以上であることがより好ましく、12,000以上であることがさらに好ましい。前記アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、水性媒体への溶解性を高める観点から、100,000以下であることが好ましく、50,000以下であることがより好ましい。
前記重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法によって測定することができる。一例として、GPC装置としてWater2690(ウォーターズ社製)、カラムとしてPLgel、5μ、MIXED-D(Polymer Laboratories社製)を使用して、展開溶媒としてテトラヒドロフラン、カラム温度25℃、流速1ミリリットル/分、RI検出器、試料注入濃度10ミリグラム/ミリリットル、注入量100マイクロリットルの条件下、クロマトグラフィーを行ない、ポリスチレン換算の重量平均分子量として求めることができる。
前記アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、アクリル系共重合樹脂、マレイン酸系共重合樹脂、縮重合反応によって得られるポリエステル樹脂、及びポリウレタン樹脂等が挙げられる。この様なアルカリ可溶性樹脂を合成するための材料については、例えば、特開2000-94825号公報に開示されており、該公報に記載されている材料を使用して得られるアクリル系共重合樹脂、マレイン酸系共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が利用可能である。さらには、これら以外のその他の材料を用いて得られた樹脂も利用可能である。前記アルカリ可溶性樹脂は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記アクリル系共重合樹脂としては、例えば、アニオン性基含有単量体と共重合可能な他の単量体の混合物を通常のラジカル発生剤(例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ターシャリブチルパーオキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリル等)の存在下、溶媒中で重合して得られるものが使用できる。
前記アニオン性基含有単量体としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基よりなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性基を有する単量体が挙げられ、これらの中でも、カルボキシル基を有する単量体が特に好ましい。
前記カルボキシル基を有する単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、2-カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2-カルボキシプロピル(メタ)アクリレート、無水マレイン酸、無水フマール酸、マレイン酸ハーフエステル等が挙げられる。また、前記スルホン酸基を有する単量体としては、例えば、スルホエチルメタクリレート等が挙げられる。また、前記ホスホン酸基を有する単量体としては、例えば、ホスホノエチルメタクリレート等が挙げられる。
前記アニオン基含有単量体と共重合可能な他の単量体としては、顔料との吸着性を向上させる観点から、疎水性基含有単量体を含むことが好ましい。
前記疎水性基含有単量体としては、例えば、長鎖アルキル基を有する単量体として、(メタ)アクリル酸等のラジカル重合性不飽和カルボン酸の炭素数が8以上のアルキルエステル類(例えば、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシステアリル(メタ)アクリレート等)、炭素数が8以上のアルキルビニルエーテル類(例えば、ドデシルビニルエーテル等)、炭素数が8以上の脂肪酸のビニルエステル類(例えば、ビニル2-エチルヘキサノエート、ビニルラウレート、ビニルステアレート等);脂環族炭化水素基を有する単量体として、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等;芳香族炭化水素基を有する単量体として、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系単量体等が挙げられる。前記疎水性基含有単量は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記アニオン性基含有単量体と共重合可能な他の単量体としては、水性媒体中でアルカリ可溶性樹脂の凝集を抑制する観点から、親水性基含有単量体を含むことができる。
前記親水性基含有単量体としては、例えば、(ポリ)オキシアルキレン鎖を有する単量体として、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリエチレンポリプロピレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール、プロポキシポリエチレングリコール、プロポキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アルキル封鎖(ポリ)アルキレングリコールと(メタ)アクリル酸等のラジカル重合性不飽和カルボン酸とのエステル化物や、(メタ)アクリル酸等のラジカル重合性不飽和カルボン酸へのエチレンオキシド付加物及び/又はプロピレンオキシド付加物等;塩基性基含有単量体として、例えば、1-ビニル-2-ピロリドン、1-ビニル-3-ピロリドン等のビニルピロリドン類、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、5-メチル-2-ビニルピリジン、5-エチル-2-ビニルピリジン等のビニルピリジン類、1-ビニルイミダゾール、1-ビニル-2-メチルイミダゾール等のビニルイミダゾール類、3-ビニルピペリジン、N-メチル-3-ビニルピペリジン等のビニルビペリジン類、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸第3ブチルアミノエチル、(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-メトキシ(メタ)アクリルアミド、N-エトキシ(メタ)アクリルアミド、N-ジメチルアクリルアミド、N-プロピルアクリルアミド等の(メタ)アクリル酸の含窒素誘導体類等;水酸基を有する単量体として、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類等;エポキシ基を有する単量体として、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。前記親水性基含有単量体は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記疎水性基含有単量体、及び親水性基含有単量体以外の共重合可能な他の単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル等の(メタ)アクリル酸の炭素数が8未満のアルキルエステル類等が挙げられる。前記疎水性基含有単量体、及び親水性基含有単量体以外の共重合可能な他の単量体は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記アルカリ可溶性樹脂の含有量は、前記白色顔料100質量部に対して、5~40質量部である。前記アルカリ可溶性樹脂の含有量は、顔料の分散性を高める観点から、6質量部以上であることが好ましく、8質量部以上であることがより好ましい。前記アルカリ可溶性樹脂の含有量は、前記白色顔料100質量部に対して、水性インクジェット用組成物の粘度を低下させる観点から、35質量部以下であることが好ましく、30質量部以下であることがより好ましい。
<塩基性化合物>
前記塩基性化合物は、前記アルカリ可溶性樹脂を水中に溶解させることができればよく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基性化合物;アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、モノエタノールアミン、N、N-ジメチルエタノールアミン、N、N-ジエチルエタノールアミン、N、N-ジブチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン等の有機塩基性化合物等が挙げられる。前記塩基性化合物は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記白色顔料分散液中、前記塩基性化合物の割合は、前記アルカリ可溶性樹脂を媒体中に溶解させる量であればよいが、通常、アルカリ可溶性樹脂の分散安定性を高める観点から、0.05質量%以上であることが好ましく、そして、印刷物の耐水性を高める観点から、1.0質量%以下であることが好ましい。
<水>
前記水としては、例えば、イオン交換水、純水、蒸留水、工業用水等が挙げられる。前記水は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記水の割合は、前記白色顔料分散液中、製造性及び分散安定性の観点から、20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、そして、隠蔽性確保の観点から、70質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましい。
さらに、前記白色顔料分散液には、目的に応じて任意の成分を含有しても良く、例えば、後述する水性インクジェット用インク組成物に含まれる成分が挙げられる。
<白色顔料分散液の調製方法>
前記白色顔料分散液を調製(製造)する方法としては、特に限定されず、上記の成分を順番に、あるいは同時に添加して、混合すればよいが、例えば、(1)塩基性化合物の存在下にアルカリ可溶性樹脂を水に溶解した水性樹脂ワニス、白色顔料、必要に応じて顔料分散剤等を混合した後、各種分散機、例えばボールミル、アトライター、ロールミル、サンドミル、アジテーターミル等を利用して白色顔料分散液(ホワイトインクベース)を調製する方法や、(2)上記の方法で顔料を分散した後、酸析法や再公表特許WO2005/116147号公報に記載のイオン交換手段等により、顔料表面にアルカリ可溶性樹脂を析出させた樹脂被覆顔料を得、次いで得られた樹脂被覆顔料を塩基性化合物で中和し、各種分散機(高速攪拌装置等)を用いて水に再分散する方法が挙げられる。
前記白色顔料分散液の平均分散粒子径(D50)が110nm以上250nm以下である。前記白色顔料分散液の平均分散粒子径(D50)は、隠蔽性及び分散安定性の観点から、120nm以上であることが好ましく、150nm以上であることがより好ましく、そして、沈降抑制の観点から、240nm以下であることが好ましく、220nm以下であることがより好ましい。なお、前記白色顔料分散液の平均分散粒子径(D50)は、日機装(株)社製、製品名「9340-UPA150」を使用し、動的光散乱法により測定した値である。
また、前記白色顔料分散液は、前記平均一次粒子径(D)に対する前記平均分散粒子径(D50)の比(D50/D)が1.1以上2.0以下である。前記平均一次粒子径(D)に対する前記平均分散粒子径(D50)の比(D50/D)は、分散安定性の観点から、1.2以上であることが好ましく、そして、1.5以下であることが好ましい。
<水性インクジェット用インク組成物>
本発明の水性インクジェット用インク組成物は、前記白色顔料分散液、水溶性溶剤、樹脂微粒子、及び界面活性剤を含む。
<水溶性溶剤>
前記水溶性溶剤は、水性インクジェット用インク組成物に使用される公知の水溶性溶剤が使用でき、例えば、モノアルコール類、多価アルコール類、多価アルコールの低級アルキルエーテル類、窒素含有化合物類、ケトン類、エーテル類、エステル類等が挙げられる。前記水溶性溶剤は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記モノアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール等が挙げられる。
前記多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-シクロヘキサンジオール、ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール等が挙げられる。
前記多価アルコールの低級アルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテル等が挙げられる。
前記窒素含有化合物としては、例えば、ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン等が挙げられる。
前記ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
前記エーテル類としては、例えば、イソプロピルエーテル、n-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン等が挙げられる。
前記エステル類としては、例えば、プロピレンカルボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エチル、酪酸エチル、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート;ε-カプロラクトン、ε-カプロラクタム等の環状エステル等が挙げられる。
前記水溶性溶剤は、インクジェットノズル内でのインク組成物の乾燥抑制、および基材上でのインク層(皮膜)の形成のしやすさの観点から、モノアルコール類、多価アルコール類、多価アルコールの低級アルキルエーテル類、および窒素含有化合物類からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、およびジエチレングリコールモノブチルエーテル、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールからなる群より選ばれる少なくとも1種類を含むことがより好ましい。
<樹脂微粒子>
前記樹脂微粒子は、水性インクジェット用インク組成物に使用される公知の樹脂微粒子が使用でき、例えば、ポリウレタン樹脂微粒子、アクリル樹脂微粒子、ワックス微粒子、ポリエステル樹脂微粒子等が挙げられる。前記樹脂微粒子の態様として、ポリエステル系ポリウレタン樹脂エマルジョン、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂エマルジョン、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂エマルジョン等のポリウレタン樹脂エマルジョン;スチレン-アクリル樹脂エマルジョン等のアクリル樹脂エマルジョン;パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等のワックスエマルジョン;ポリエステル樹脂エマルジョン等、各種の樹脂エマルジョンが挙げられる。前記樹脂エマルジョンは、印刷物の塗膜の乾燥性や基材への密着性を向上させる観点から、樹脂のガラス転移温度が20℃以下であることが好ましい。なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)によって求められ、通常、ガラス転移が起こる温度範囲の中点により算出される。前記樹脂微粒子は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
<界面活性剤>
前記界面活性剤は、水性インクジェット用インク組成物に使用される公知の界面活性剤が特に制限なく使用でき、例えば、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ベタイン界面活性剤が挙げられる。前記界面活性剤の具体例としては、例えば、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、アセチレン系界面活性剤等が挙げられる。前記界面活性剤は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
さらに、前記水性インクジェット用インク組成物には、目的に応じて任意の成分を含有しても良く、例えば、公知の樹脂、顔料分散剤、防黴剤、防錆剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、保存性向上剤、消泡剤、pH調整剤等の添加剤が挙げられる。
以下、前記水性インクジェット用インク組成物に含まれる各成分の割合について説明する。
前記白色顔料の割合は、前記水性インクジェット用インク組成物中、4質量%以上であることが好ましく、8質量%以上であることがより好ましく、そして、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。
前記水溶性溶剤の割合は、前記水性インクジェット用インク組成物中、吐出安定性を向上させる観点から、15質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、そして、塗膜乾燥性を向上させる観点から、60質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましい。
前記樹脂微粒子の固形分の割合は、前記水性インクジェット用インク組成物中、塗膜耐性付与の観点から、0.5質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましく、2質量%以上であることがより好ましく、そして、インクジェット印刷適正の観点から、25質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。
前記界面活性剤の割合は、前記水性インクジェット用インク組成物中、ドット拡張性、印刷物のベタ均一性を向上させる観点から、0.05質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましく、そして、保存安定性を向上させる観点から、2質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。
前記水(各成分に含有する水を含む)の割合は、水性インクジェット用インク組成物中、塗膜乾燥性を向上させる観点から、40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、そして、吐出安定性を向上させる観点から、70質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましい。
<水性インクジェット用インク組成物の調製>
前記水性インクジェット用インク組成物の調製方法は、特に限定されず、例えば、水に、前記白色顔料分散液、前記水溶性溶剤、前記樹脂微粒子、及び前記界面活性剤、必要に応じて、上記の各種添加剤等を加え、ディスパー等で撹拌混合することにより製造できる。
前記水性インクジェット用インク組成物は、製造後の初期粘度が2.0~15.0mPa・s、好ましくは3.0~12.0mPa・sの範囲である。粘度は、例えば、E型粘度計(商品名「RE100L型粘度計」、東機産業社製)により測定できる。
<印刷物>
本発明の印刷物は、前記水性インクジェット用インク組成物を印刷して得られる。具体的には、前記水性インクジェット用インク組成物を、基材にインクジェット印刷機を用いて塗工(印刷)して得られる。
前記基材としては、例えば、アート紙、インクジェット専用紙、インクジェット光沢紙等のコート紙、ポリプロピレンフィルムやポリ塩化ビニルシートのようなプラスチック系基材等の非吸収性印刷媒体;普通紙、オフセット紙等の未コート紙;綿等の布帛等が挙げられる。
<インクジェット印刷方法>
本発明のインクジェット印刷方法は、従来公知の条件が適宜採用できるが、例えば、前記水性インクジェット用インク組成物をインクカートリッジに収容し、該インクカートリッジをシングルパス方式等のインクジェット記録装置に装着して、ノズルから基材へ噴射することによりインクジェット印刷をする方法が挙げられる。
以下に本発明を実施例等によって説明するが、本発明はこれらのみに限定されない。
<実施例1>
<白色顔料分散液の調製>
アルカリ可溶性樹脂(アクリル酸/ラウリルアクリレート/スチレン共重合体、重量平均分子量15,000、酸価150mgKOH/g、ガラス転移温度80℃)30質量部を、水酸化カリウム3.8質量部と水66.2質量部との混合溶液に溶解させて、固形分30質量%の水性樹脂ワニスを得た。続いて、上記水性樹脂ワニスの33.3質量部に水16.7質量部を加え混合し、顔料分散用樹脂ワニスを調製した。このワニスに、酸化チタン(商品名「PT-501R」、平均一次粒子径(D):180nm、石原産業社製)50質量部を加え、攪拌混合後、湿式サーキュレーションミルで練肉を行い、白色顔料分散液(白色顔料濃度50%)を調製した。当該白色顔料分散液の平均分散粒子径(D50)は218nmであった。
<水性インクジェット用インク組成物の調製>
表1の質量割合になるように、前記白色顔料分散液、水溶性溶剤としてプロピレングリコール、樹脂微粒子としてワックスエマルジョン(商品名「AQUACER531」、固形分45%、BYK社製)、界面活性剤としてアセチレン系界面活性剤(商品名「サーフィノール440(固形分100%、HLB:8、EVONIK社製)」、及び水を攪拌混合し、実施例1の水性インクジェット用インク組成物を製造した。
<実施例2~20、比較例1~9>
<白色顔料分散液の調製、水性インクジェット用インク組成物の調製>
各実施例及び各比較例において、使用する原料及びその量を、表1-3に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様の方法により、各実施例及び各比較例の白色顔料分散液、及び水性インクジェット用インク組成物を調製した。なお、各白色顔料分散液の平均分散粒子径(D50)は表1-3に示す。
各実施例及び各比較例の白色顔料分散液、及び水性インクジェット用インク組成物について、以下の方法により評価し、それらの結果を表1-3に示す。なお、以下の評価において、1つでも×がある組成物は不合格とする。
<沈降物の柔らかさの評価>
上記で調製した水性インクジェット用インク組成物100mLを、100mLサンプル瓶に充填し、60℃の環境下で1週間静置した。1週間後のインク組成物の外観を観察すると底部に酸化チタンが沈降しており、スパチュラを用いて底部を掻いて、沈降物の柔らかさを評価した。
○:沈降物が柔らかく粘り気はなく、スパチュラで掻いたときに抵抗が無い。
△:沈降物の硬さが中間で、粘り気はなく、スパチュラで掻いたときに少し抵抗がある。
×:沈降物が硬く粘り気があり、スパチュラで掻くと大きな抵抗があり、沈降物に突き刺さる。
<再分散性の評価>
上記で調製した水性インクジェット用インク組成物100mLを、100mLサンプル瓶に充填し、60℃の環境下で1週間静置した。1週間後のインク組成物の外観を観察すると底部に酸化チタンが沈降しており、サンプル瓶を上下に手ぶりで50回振とうし(高さ約30cm)、沈降物が再分散しているかどうかを目視で評価した。
○:底部にほとんど沈降物はなく、再分散する。
△:大部分は再分散するが、底部に少し沈降物が残る。
×:沈降物に変化はなく、再分散しない。
<吐出性安定性の評価>
エプソン社製プリンターPX105に上記で調製した水性インクジェット用インク組成物を導入し、吐出安定性について評価した。
○:印字の乱れがなく、安定して吐出できる。
△:多少印字の乱れがあるものの、吐出できる。
×:印字の乱れがあり、安定して吐出できない。
<印字適性の評価>
エプソン社製プリンターPX105に上記で調製した水性インクジェット用インク組成物を導入し、遮蔽紙に約0.3mmの幅の細線と、ベタ画像を印刷した。インク組成物の着弾精度を細線部分で、ベタの埋まり度合いをベタ画像で評価した。
〇:細線が直線であり、ベタ部の埋まりが良好である。
×:細線が直線でない、あるいはベタ部にスジが観察される。
<耐擦過性の評価>
上記で調製した水性インクジェット用インク組成物を、エプソン社製プリンターPX105のカートリッジに詰めて、遮蔽紙にベタ画像(100%duty)を印刷し、60℃の温風乾燥機にて3分間乾燥させた印刷物を1晩放置し、2.5cm×25cmに切断して試験片とし、学振摩擦試験機(大栄科学精器製作所製)を使用して、晒し布を印刷面に当てて、500gの荷重で100回往復し、インクの脱落した度合いから耐擦過性を評価した。
○:インク塗膜が全く剥がれなかった。
△:インク塗膜が少し剥がれた。
×:インク塗膜が殆ど剥がれた。
<保管安定性の評価>
上記で調製した水性インクジェット用インク組成物をガラス瓶に充填し、60℃で4週間静置した後、水性顔料型インクジェット用インク組成物の粘度を測定した。
○:初期粘度からの変化率が10%未満である。
△:初期粘度からの変化率が10%以上、20%未満である。
×:初期粘度からの変化率が20%以上である。
表1-3中、PT-501Rは、酸化チタン(商品名「PT-501R」、平均一次粒子径(D):180nm、石原産業社製);
PT-401Lは、酸化チタン(商品名「PT-401L」、平均一次粒子径(D):130nm、石原産業社製);
MPT-141は、酸化チタン(商品名「MPT-141、平均一次粒子径(D):110nm、石原産業社製);
W-2641は、酸化チタン(商品名「W-2641」、平均一次粒子径(D):150nm、堺化学社製);
A-190は、酸化チタン(商品名「A-190」、平均一次粒子径(D):150nm、堺化学社製);
SA-1は、酸化チタン(商品名「SA-1」、平均一次粒子径(D):150nm、テイカ社製);
CR-90は、酸化チタン(商品名「CR-90」、平均一次粒子径(D):250nm、石原産業社製);
CR-50は、酸化チタン(商品名「CR-50」、平均一次粒子径(D):250nm、石原産業社製);
PF-726は、酸化チタン(商品名「PF-726」、平均一次粒子径(D):210nm、石原産業社製);
PF-736は、酸化チタン(商品名「PF-736」、平均一次粒子径(D):250nm、石原産業社製);
PF-671は、酸化チタン(商品名「PF-671」、平均一次粒子径(D):210nm、石原産業社製);
TTO-55(B)は、酸化チタン(商品名「TTO-55(B)」、平均一次粒子径(D):35nm、石原産業社製);
ワックスエマルジョンは、ポリエチレンワックスエマルジョン(商品名「AQUACER531」、固形分45%、BYK社製);
アクリル樹脂エマルジョンは、アクリル樹脂エマルジョン(商品名「Neocryl A-1105」、固形分50%、DSM社製);
ポリウレタン樹脂エマルジョンは、ポリウレタン樹脂エマルジョン(商品名「NeoRez R-966」、固形分33%、DSM社製);
ポリエステル樹脂エマルジョンは、ポリエステル樹脂エマルジョン(商品名「セポルジョンES」、固形分50%、住友精化社製);
アセチレン系界面活性剤は、アセチレン系界面活性剤(商品名「サーフィノール440」、固形分100%、HLB:8、EVONIK社製);
シリコーン系界面活性剤は、シリコーン系界面活性剤(商品名「Tego WET280」、固形分100%、EVONIK社製);を示す。

Claims (4)

  1. 白色顔料、アルカリ可溶性樹脂、塩基性化合物、及び水を含む白色顔料分散液であって、
    前記白色顔料は、平均一次粒子径(D)が100nm以上190nm以下である酸化チタンであり、
    前記白色顔料分散液の平均分散粒子径(D50)が110nm以上250nm以下であり、
    前記平均一次粒子径(D)に対する前記平均分散粒子径(D50)の比(D50/D)が1.1以上2.0以下であり、
    前記アルカリ可溶性樹脂は、前記白色顔料100質量部に対して5~40質量部であることを特徴とする白色顔料分散液。
  2. 前記白色顔料分散液中、白色顔料の割合が20質量%以上70質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の白色顔料分散液。
  3. 請求項1又は2に記載の白色顔料分散液、水溶性溶剤、樹脂微粒子、及び界面活性剤を含むことを特徴とする水性インクジェット用インク組成物。
  4. 請求項3に記載の水性インクジェット用インク組成物を印刷して得られることを特徴とする印刷物。
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