JP2023119851A - 光量調節装置及び撮像装置 - Google Patents

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宏典 小宮谷
Hironori Komiyakoku
隆仁 吉澤
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【課題】カメラの電源供給が停止された場合でも、絞りを開いた状態に維持することができる光量調節装置を提供する。【解決手段】光が通過する開口部を形成するベース部材と、開口部の外側であってベース部材に設けられた駆動部と、駆動部に駆動される動力伝達部材であって、その一方側の係合部がベース部材の幅方向の一方側で回動し、他方側の係合部が幅方向の一方側とは反対側の他方側で回動する動力伝達部材と、動力伝達部材の一方側及び他方側の係合部に係合して、ベース部材上を移動し開口部に対して進退する複数の羽根からなる羽根群と、駆動部への給電が停止された場合に、羽根群が開口部内に進入していて、且つ、羽根群が形成する開口が所定量開いた状態となるように動力伝達部材の位置を保持する保持部とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、絞り装置などの光量調節装置及びそれを備えた撮像装置に関する。
絞り装置において形成される光通過開口としての絞り開口の形状は、できるだけ円形に近い方が好ましく、円形に近い絞り開口を形成するために3枚以上の多数枚の絞り羽根(光量調節羽根)が用いられる場合が多い。また、ベース部材(開口形成部材)に形成した固定開口の周囲で回動可能な駆動リングにより多数枚の絞り羽根を回動させることで、円形に近い多角形の絞り開口を形成するものも知られている。
ここで、ビデオカメラなどに使用される絞りにおいては、撮影を行っていない状態において撮像素子に光が入射しないよう、複数枚の絞り羽根からなる絞りを完全に閉じることができる閉じ切り可能な絞りが用いられることが多い。
例えば、特許文献1には、閉じ切り可能な絞りの構成が記載されている。
特開2017-102483号公報
しかしながら、絞り装置が監視カメラなどに使用される場合、監視カメラはその用途の性質上、被監視者により破壊される場合がある。カメラが破壊されるときに衝撃を受けると、カメラ内部や外部の部材や回路などの破損により電源の供給が停止され、絞りの駆動ができなくなる場合がある。このような状況において、従来の閉じ切り可能な絞り装置は、電源供給が停止されたときに、絞りの自然状態で閉じ切り位置となるように設計されている。そのため、例えば、絞りへの電源供給が停止されても、撮像系への電源供給が継続しているような場合、撮像系が撮影可能な状態であるにもかかわらず、絞りが閉じ切った状態となっているために、カメラが破壊されるときの状況を撮影することができない。もし、カメラが破壊されるときの状況が撮影されていれば、その後の処理のために有用であることは言うまでもない。
従って、本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、カメラの電源供給が停止された場合でも、絞りを開いた状態に維持することができる光量調節装置を提供することである。
本発明に係る光量調節装置は、光が通過する開口部を形成するベース部材と、前記開口部の外側であって前記ベース部材に設けられた駆動手段と、前記駆動手段に駆動される動力伝達部材であって、その一方側の係合部が前記ベース部材の幅方向の一方側で回動し、他方側の係合部が幅方向の前記一方側とは反対側の他方側で回動する動力伝達部材と、前記動力伝達部材の前記一方側及び他方側の係合部に係合して、前記ベース部材上を移動し前記開口部に対して進退する複数の羽根からなる羽根群と、前記駆動手段への給電が停止された場合に、前記羽根群が前記開口部内に進入していて、且つ、前記羽根群が形成する開口が所定量開いた状態となるように前記動力伝達部材の位置を保持する保持手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、カメラの電源供給が停止された場合でも、絞りを開いた状態に維持することが可能となる。
本発明の実施形態1である絞り装置の分解斜視図。 実施形態1の絞り装置の正面図。 実施形態1の絞り装置の地板と絞り駆動部と駆動アームとを抜き出した平面図。 本発明の実施形態2である絞り装置の分解斜視図。 実施形態2の絞り装置の地板と絞り駆動部と駆動アームとを抜き出した平面図。 本発明の実施形態3である絞り装置の分解斜視図。 実施形態3の絞り装置の地板と絞り駆動部と駆動アームとを抜き出した平面図。 実施形態3の絞り装置の地板と絞り駆動部とを抜き出した平面図。 本発明の実施形態4である絞り装置の分解斜視図。 実施形態4の絞り装置の正面図。 実施形態4の絞り装置の地板と絞り駆動部と駆動アームとを抜き出した平面図。 絞り装置を搭載した撮像装置の概略図。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1である光量調節装置としての絞り装置100を分解して示した図である。図1(a)は、絞り装置100を上方から見た斜視図であり、図1(b)は、絞り装置100を裏返して見た斜視図である。また、図2は、絞り装置100を、絞り羽根4~9により形成される絞り開口を光が通過する方向(光軸方向)から見て示した図である。図2(a)は、絞り装置100の開放状態を示し、図2(b)は、中間絞り状態を示し、図2(c)は、小絞り状態を示している。なお、図2では、図1中に示すカバー板10を取り除いた状態を示している。また、図2において絞り装置の上下方向を長手方向という。また、これらの図における絞り装置の左右方向を幅方向(短手方向)という。長手方向、及び、幅方向は、「光通過方向に直交する方向」に含まれ、以下の説明ではレンズの光軸があるものとして光軸直交方向という。
図1及び図2において、ベース部材としての地板2には、光を通過させる固定開口(開口部)2bが形成されている。地板2は、プレス加工や樹脂成形等によって製作されている。
地板2の外面(光軸方向一方の面)のうち、固定開口2bから図2の上方向に離れた位置(固定開口2bの外側の位置)には、絞り駆動部1が取り付けられている。本実施形態では、絞り駆動部1は、ロータマグネットと、ロータマグネットと一体で回転する出力軸1aと、通電されてロータマグネットを回転させる磁力を発生するコイルにより構成される電磁駆動モータからなる。
絞り駆動部1の出力軸1aは、地板2を貫通して地板2の内面側に突出している。そして、出力軸1aには、駆動レバーとしての駆動アーム(動力伝達部材)3が圧入によって取り付けられている。駆動アーム3は、固定開口2bから上方向に離れて位置する軸回りにおいて、出力軸1aとともに所定の角度範囲で回動する。駆動アーム3は、樹脂成形等によって製作されている。なお、出力軸1aと駆動アーム3とを一体形成することも可能である。
駆動アーム3は、出力軸1aの位置を挟んだ両側の先端に、絞り羽根4~9を駆動するための伝達部としての羽根駆動ピン3i,3jを有する。羽根駆動ピン3iは、回転絞り羽根5、リニア絞り羽根6および回転絞り羽根7の3枚の絞り羽根(羽根群)に係合している。また、羽根駆動ピン3jは、回転絞り羽根4,8およびリニア絞り羽根9の3枚の絞り羽根(羽根群)に係合している。
なお、絞り駆動部1と駆動アーム3を地板2の外面側に配置し、駆動アーム3に形成された羽根駆動ピン3i,3jを、地板2を貫通させて地板2の内面側に突出させるようにしてもよい。
このように、本実施形態では、絞り駆動部1の出力軸1aに直接取り付けられた(または一体形成された)1つの駆動アーム3に2つの羽根駆動ピン3i,3j(係合部)を設け、同一(共通)の羽根駆動ピン3iに、1枚のリニア絞り羽根6と2枚の回転絞り羽根5,7を係合させている。また、他の同一(共通)の羽根駆動ピン3jに、1枚のリニア絞り羽根9と2枚の回転絞り羽根4,8を係合させている。そして、このように複数(2つ)の羽根駆動ピン3i,3jのそれぞれに3枚ずつの絞り羽根が係合した駆動アーム3を回動させることで、2枚のリニア絞り羽根6,9を地板2上(ベース部材上)で光軸直交方向に移動させ、かつ4枚の回転絞り羽根5,7,4,8を光軸に直交する面(以下、光軸直交面という)内で回転させる。これにより、これら6枚の絞り羽根4~9が固定開口2b内(開口部内)に進入し、円形に近い多角形状の絞り開口を形成するとともにそのサイズ(径)を変化させる。
このとき、地板2の幅方向の一方側で駆動ピン3iが回動し、幅方向の一方側とは反対側の他方側で駆動ピン3jが回動するが、駆動アーム3の回転中心と駆動ピン3i、3jが一直線上に並んでいる必要はなく、駆動ピン3i及び駆動ピン3jの少なくとも何れか一方のアームを曲げて形成してもよく、回転中心と駆動ピンの間に部材を係合させて別体としてもよい。
以上の構成を採用することで、絞り開口の周囲に配置された駆動リング(環板)を回転させ、駆動リングにおける互いに異なる駆動軸部によって直進絞り羽根や回転絞り羽根を駆動する場合に比べて、絞り装置の小型化に有利でありながらも、良好な形状の絞り開口を形成することができる。
カバー板10は、地板2との間に絞り羽根4~9が移動する空間を形成するように地板2に取り付けられる。カバー板10は、地板2に形成された固定開口2bに対応する開口10bを有する。カバー板10は、プレス加工や樹脂成形等により製作されている。カバー板10の内面(地板側の面)には、絞り羽根4~9との摺動抵抗を低減するための不図示のレールが形成されている。
リニア絞り羽根6は、その上端に形成された駆動長孔部6iにて、駆動アーム3の羽根駆動ピン3iと摺動可能に係合している。また、リニア絞り羽根6に光軸直交方向に延びるように形成されたガイド長孔部(ガイド溝部ともいう)6c,6dにはそれぞれ、地板2に形成された突起部としての軸部(ピン部又はボス部ともいう)2c,2dが摺動可能に係合している。長孔部6fは、地板2に形成された軸部2fを回避した逃げ形状である。
駆動アーム3が上述した所定の角度範囲で回動すると、リニア絞り羽根6は、駆動長孔部6iにて羽根駆動ピン3iから駆動力を受け、ガイド長孔部6c,6dがそれぞれ、軸部2c,2dによってガイドされながら光軸直交方向に移動する。
リニア絞り羽根9は、その上端に形成された駆動長孔部9jにて、駆動アーム3の羽根駆動ピン3jと摺動可能に係合している。また、リニア絞り羽根9に光軸直交方向に延びるように形成されたガイド長孔部(ガイド溝部ともいう)9f,9eにはそれぞれ、前述した地板2の軸部2fおよび同様に地板2に形成された突起部としての軸部(ピン部又はボス部ともいう)2eが摺動可能に係合している。長孔部9cは、地板2の軸部2cを回避した逃げ形状である。
駆動アーム3が上述した所定の角度範囲で回動すると、リニア絞り羽根9は、駆動長孔部9jにて羽根駆動ピン3jから駆動力を受け、ガイド長孔部9e,9fがそれぞれ、軸部2e,2fによってガイドされながら光軸直交方向に移動する。
一方、回転絞り羽根4は、その上部に形成された駆動カム溝部4jにて、駆動アーム3の羽根駆動ピン3jと摺動可能に係合している。また、回転絞り羽根4に形成された回転中心孔部4dには、地板2に形成された回転中心部(回転中心軸部)としての軸部2dが回転可能に係合している。すなわち、軸部2dは、前述したようにリニア絞り羽根6のガイド長孔部6dと摺動可能に係合してリニア絞り羽根6をその移動方向にガイドする機能だけでなく、回転絞り羽根4の回転中心孔部4dに係合して回転絞り羽根4の回転中心を形成する機能をも有する。
さらに、回転絞り羽根5は、その上部に形成された駆動カム溝部5iにて、駆動アーム3の羽根駆動ピン3iと摺動可能に係合している。また、回転絞り羽根5に形成された回転中心孔部5eには、地板2に形成された回転中心部(回転中心軸部)としての軸部2eが回転可能に係合している。すなわち、軸部2eは、前述したようにリニア絞り羽根9のガイド長孔部9eと摺動可能に係合してリニア絞り羽根9をその移動方向にガイドする機能だけでなく、回転絞り羽根5の回転中心孔部5eに係合して回転絞り羽根5の回転中心を形成する機能をも有する。
駆動アーム3が上記所定の角度範囲で回動すると、回転絞り羽根4,5は、駆動カム溝部4j,5iが羽根駆動ピン3j,3iから駆動力を受け、回転中心孔部4d,5eに係合した軸部2d,2eを中心として光軸直交面内で回転(旋回)する。この回転の速さは、駆動カム溝部4j,5iの形状によって調整可能である。
また、回転絞り羽根7および回転絞り羽根8はそれぞれ、その上端部に形成された駆動カム溝部7i,8jにて、駆動アーム3の羽根駆動ピン3i,3jと摺動可能に係合している。回転絞り羽根7,8に形成された回転中心孔部7d,8eにはそれぞれ、地板2に形成された回転中心部(回転中心軸部)としての軸2d,2eが回転可能に係合している。すなわち、軸部2d,2eは、前述したようにリニア絞り羽根6,9のガイド長孔部6d,9eと摺動可能に係合してリニア絞り羽根6,9をその移動方向にガイドする機能だけでなく、回転絞り羽根7,8の回転中心孔部7d,8eに係合して回転絞り羽根7,8の回転中心を形成する機能をも有する。
駆動アーム3が上記所定の角度範囲で回動すると、回転絞り羽根7,8はそれぞれ、駆動カム溝部7i,8jが羽根駆動ピン3i,3jから駆動力を受け、回転中心孔部7d,8eに係合した軸部2d,2eを中心として光軸直交面内で回転(旋回)する。この回転の速さは、駆動カム溝部7i,8jの形状によって調整可能である。
そして、駆動アーム3の回動位置に対する回転絞り羽根4,5,7,8の回転位置、つまりは絞り開口の形状を、それぞれの回転絞り羽根4,5,7,8に形成された駆動カム溝部4j,5i,7i,8jの形状を調整することで適宜設定することができる。これにより、図2(a)に示す開放絞りから、図2(b)に示す中間絞りを経て、図2(c)に示す小絞りまでの各絞り状態において、絞り羽根4~9の開口形成用縁部4b,5b,6b,7b,8b,9bによって絞り開口を形成することができる。絞り開口は、円形である開放開口を除き、円形に近いほぼ正六角形の形状を有する。なお、本実施形態では、背景技術の欄でも説明したように、絞り装置100が搭載されたカメラなどが破壊されるなどの原因により、絞り装置100への給電が停止された場合でも、撮影を継続できるように、最小絞り端でも絞り切りを行わないように構成されている。
次に、図3は、絞り装置100の地板2と絞り駆動部1と駆動アーム3とを抜き出して、光軸方向から見た平面図である。図3(a)は、絞り装置100の開放状態を示し、図3(b)は、中間絞り状態を示し、図3(c)は、小絞り状態を示している。
絞り駆動部1は、後述するように、ロータマグネット1cの両側に配置された一対のコイル1d,1eに流す電流を調節することにより、時計方向及び反時計方向に回動し、出力軸1aに固定あるいは一体成形された駆動アーム3を回動させる。これにより、絞り羽根を図3(a)の開放状態から図3(c)の小絞り状態へ、或いは図3(c)の小絞り状態から図3(a)の開放状態へと駆動する。
地板2には、絞りの開放端で駆動アーム3に当接し、開放端の位置決めを行うストッパ2gが形成されている。また、絞りの最小絞り位置で駆動アーム3に当接し、最小絞り端での位置決めを行うストッパ2hが形成されている。
ここで、絞り駆動部1は、一般にガルバノメータと呼ばれるものであり、その構造はよく知られているが、本実施形態の特徴部分を分かりやすくするために、絞り駆動部1の構造について、簡単に説明する。図3(d)は、図3(a)~図3(c)から、絞り駆動部1の部分を抜き出して示した図である。
絞り駆動部1は、地板2に出力軸1aとともに回転自在に支持されたロータマグネット1cと、ロータマグネット1cの両側に配置されロータマグネット1cを回転駆動する一対のコイル1d,1eと、地板2に配置された磁性体からなるヨーク1bとを備えて構成されている。コイル1d,1eは、図3(d)に示す図中左右方向に延びる軸線1fを中心に巻かれている。ロータマグネット1cは、中心線1hを境界としてN極とS極が形成されるように、2極に着磁されている。
このように構成される絞り駆動部1においては、一対のコイル1d,1eに流す電流を調節することにより、ロータマグネット1cを任意の回動角度で停止させることができる。なお、本実施形態では、例えば、駆動アーム3の長手方向が、ロータマグネット1cの中心線1hと一致するように配置されているものとする。
ここで、本実施形態では、前述したように、絞り装置100が搭載されたカメラなどが破壊されるなどの原因で、絞り装置100への給電が停止された場合でも、撮影を継続できるように、最小絞り端でも絞り切りを行わないように構成されている。しかし、絞り装置100への給電が停止されると、絞り装置100は開いた状態にはなるが、開放から小絞りのどの位置で停止するかは決まらず、また、振動などにより駆動アーム3の回動位置が容易に変化してしまう。
そこで、本実施形態では、絞り装置100への給電が停止された場合でも、一定の絞り位置で駆動アーム3が停止するように配慮されている。具体的には、図3(d)に示すように、ロータマグネット1cの外周に配置されたヨーク1bの円周上の一部に磁性体が無い開放部分1iを設けている。ヨーク1bは磁性体で形成されているため、ヨーク1bに開放部分1iが形成されていると、コイル1d,1eへの給電が停止された場合、磁力の作用により、ロータマグネット1cのN極とS極の境界である中心線1hが、開放部分1iの中央と一致する方向に向くようになる。つまり、ロータマグネット1cの中心線1hは、図3(d)における垂直線1jから開放部分1hの中央までの角度θの位置と一致した角度位置で停止する。
本実施形態では、この角度θを、図3(c)に示す最小絞り状態での駆動アーム3の向きと一致するように設定する。これにより、絞り装置100への給電が停止した場合でも、駆動アーム3の位置を最小絞り位置に保持することが可能となる。
なお、本実施形態では、ヨーク1bの開放部分1iの位置を、駆動アーム3の最小絞り位置と一致するように設定しているが、開放部分1jの中央の角度位置を角度θよりも小さく設定し、駆動アーム3が最小絞り位置のストッパ2hに突き当たった状態に付勢されるようにしてもよい。このようにすれば、駆動アーム3の停止位置がより安定する。
また、地板2に絞り駆動部1のヨーク1bを組み込むときに、ヨーク1bの開放部分1iの円周方向の位置を調節することにより、組み立て時点で、給電停止時の絞りの停止位置を任意の位置に調節することも可能である。これにより、最小絞り位置以外の位置、例えば中間絞り位置などで絞りを停止させることもできる。
以上説明したように、上記の実施形態によれば、絞り装置への給電が停止された場合でも、絞りを所定量開いた状態に維持することができ、撮影を継続することが可能となる。
なお、ヨークは、開放部分があるヨークを用いて説明したが、円筒形状の内側に凸部を形成して、凸部に対して磁気的吸引力が働くようにして、マグネットの停止位置を決めてもよい。
また、絞り切りを行わない構成とすることにより、絞り切りが可能な構成に比べて絞り羽根の駆動ストロークを小さくできるため、絞り装置の小型化を図ることができる。このとき、駆動ピン3i、駆動ピン3jの地板2の長手方向への移動量は、固定開口2bの半径の長さよりも少なく、ストッパ2gとアーム3とが当接する部分と、ストッパ2hとアーム3とが当接する部分との距離は、固定開口2bの半径の長さ以下となる。本実施形態では、給電が停止された場合に、駆動アーム3に所定位置に向かう力を加える絞り駆動部1と、ストッパ2hとが、駆動アーム3の位置を保持する保持手段を構成する。このように、本実施形態は、保持手段がストッパを有する構成としたが、磁気的、または、当接部により保持するようにすれば各種変形が考えられる。
(実施形態2)
実施形態2では、絞り装置100の構成は、ほぼ実施形態1の絞り装置の構成と同様である。図4は、実施形態2の絞り装置100を分解して示した図である。図4(a)は、絞り装置100を上方から見た斜視図であり、図4(b)は、絞り装置100を裏返して見た斜視図である。図5は、絞り装置100の地板2と絞り駆動部1と駆動アーム3とを抜き出して、光軸方向から見た平面図である。図5(a)は、絞り装置100の開放状態を示し、図5(b)は、中間絞り状態を示し、図5(c)は、小絞り状態を示している。
実施形態2が実施形態1と異なる点は、図4、図5に示すように、駆動レバー3と地板2の間に、駆動レバー3を反時計方向に付勢する捩りバネ12が配置されている点である。捩りバネ12のバネ力は、絞り駆動部1による駆動レバー3の駆動の妨げにならず、且つ、絞り装置100への給電が停止された場合に、駆動レバー3を最小絞り端のストッパ2hに押し付けることができる程度の力量に設定されている。
この構成により、絞り装置100への給電が停止された場合でも、駆動レバー3の位置を最小絞り端の位置に保持することが可能となる。本実施形態では、捩りバネ12及びストッパ2hが、駆動アーム3の位置を保持する保持手段を構成する。
なお、本実施形態では、捩りバネ12により駆動レバー3を最小絞り端に付勢する構成としているが、これに限定されず、例えば、捩りバネ12の自然状態の位置が駆動レバー3の中間絞り位置となるように設定すれば、給電が停止されたときの駆動レバー3の位置を中間絞り位置とすることもできる。また、それ以外の任意の位置とすることもできる。この場合には、捩りバネ12及びストッパ2hが、駆動アーム3の位置を保持する保持手段を構成する。
(実施形態3)
実施形態3では、絞り装置100の構成は、ほぼ実施形態1の絞り装置の構成と同様である。図6は、実施形態3の絞り装置100を分解して示した図である。図6(a)は、絞り装置100を上方から見た斜視図であり、図6(b)は、絞り装置100を裏返して見た斜視図である。図7は、絞り装置100の地板2と絞り駆動部1と駆動アーム3とを抜き出して、光軸方向の逆方向から見た平面図、つまり図3の裏側から見た図である。図7(a)は、絞り装置100の開放状態を示し、図7(b)は、中間絞り状態を示し、図7(c)は、最小絞り状態を示している。
実施形態3が実施形態1と異なる点は、図6、図7に示すように、絞り駆動部1のヨーク1bの内側に、磁性体からなる突起片14を備える点である。実施形態1のように、ヨーク1bに開放部分1iを設けると、ロータマグネット1cのN極とS極の境界である中心線1hが、開放部分1iの中央と一致して停止する。これに対し、ヨーク1bの内側に磁性体からなる突起片14を設けると、ロータマグネット1cのN極またはS極の中央が突起片14の位置と一致する位置で停止する。
本実施形態では、この突起片14の位置を、図7(c)、(d)に示すように、駆動アーム3が最小絞り状態の位置となるように設定する。これにより、絞り装置100への給電が停止した場合でも、駆動アーム3の位置を最小絞り位置に保持することが可能となる。
また、図8は、実施形態3の変形例を示す図である。図8(a)は、絞り装置100の地板2と絞り駆動部1と駆動アーム3とを抜き出して、光軸方向の逆方向から見た平面図であり、図8(b)は、絞り駆動部1を示す図である。
この変形例では、磁性体からなる突起片14の位置を、図8(b)の14a,14b,14cの3つの位置から選べるようにしている(選択可能)。具体的には、地板2に、突起片14を挿入できる穴などを3箇所形成し、絞り駆動部1の組み立て時に、その3箇所の穴のいずれに突起片14を装着するかを選択する。これにより、絞り装置100への給電が停止された場合の絞りの停止位置を、最小絞り位置、中間絞り位置などから選択することができる。
なお、この変形例では、突起片14の位置を3箇所から選べるようにしたが、突起片14の位置は、2箇所や4箇所以上の位置から選べるようにしてもよい。
また、地板2に取り付けるように説明したが、ヨーク1bに接着などにより直接取り付けるようにしてもよい。本実施形態では、磁性体からなる突起辺14を設けた絞り駆動部1が、駆動アーム3の位置を保持する保持手段を構成する。
(実施形態4)
実施形態4では、絞り装置100の構成は、ほぼ実施形態1の絞り装置の構成と同様である。図9は、実施形態4の絞り装置100を分解して示した図である。図9(a)は、絞り装置100を上方から見た斜視図であり、図9(b)は、絞り装置100を裏返して見た斜視図である。図10は、絞り装置100の地板2と絞り駆動部1と駆動アーム3とを抜き出して、光軸方向から見た平面図である。図10(a)は、絞り装置100の開放状態を示し、図10(b)は、中間絞り状態を示し、図10(c)は、小絞り状態を示し、図10(d)は、閉じ切りの状態を示している。また、図11は、絞り装置100の地板2と絞り駆動部1と駆動アーム3とを抜き出して、光軸方向から見た平面図である。図11(a)は、絞り装置100の開放状態を示し、図11(b)は、中間絞り状態を示し、図11(c)は、小絞り状態を示し、図11(d)は、閉じ切り状態を示している。
実施形態4が実施形態1と異なる点は、図10、図11に示すように、閉じ切りが可能に構成されている点である。
本実施形態では、絞りを絞ったときのストッパ2hの位置は閉じ切り位置であるため、給電が停止されたときの駆動レバー3をストッパ2hに突き当たる位置とすると、給電停止時に絞りは完全に閉じてしまい、絞りを開いた状態に保つことができない。
そのため、本実施形態では、図11(c)に示すように、ヨーク1bの開放部分1iの位置を、駆動アーム3が絞り切りの手前の位置となるように設定する。これにより、絞り装置100への給電が停止した場合でも、駆動アーム3の位置を所定量開いた位置に保持することが可能となる。つまり、本実施形態においては、絞り駆動部1が駆動アーム3の位置を保持する保持手段を構成する。なお、閉じ切りを行う場合は、絞りを開く場合とは、反対向きの電流を流すことで閉じ切りを行う。
実施形態1~4においては、1組のリニア絞り羽根と、2組の回転絞り羽根を例示した。本発明は、これらの羽根の組み合わせに限らず、駆動ピン3i、駆動ピン3jそれぞれにより、駆動される少なくとも2枚の羽根があればよい。また、リニア絞り羽根、回転絞り羽根に限らず、ガイド長孔部の長孔を屈曲させて、揺動する絞り羽根など各種の絞り羽根を用いることができる。
(実施形態5)
図12は、実施形態1~実施形態4で説明した絞り装置を搭載した撮像装置としての、レンズ鏡筒221、及びそのレンズ鏡筒221が装着される開始カメラ本体の内部構成を示している。
レンズ鏡筒221の鏡筒内には、変倍レンズ232、光路を絞る実施形態1~実施形態4のいずれかの絞り装置100、およびフォーカスレンズ229を含む撮影光学系が収容されている。
CCDセンサやCMOSセンサ等の光電変換素子により構成される撮像素子225はカメラ本体内に配置され、レンズ鏡筒221により形成された被写体像を光電変換して電気信号を出力する。絞り装置100の絞り開口を変化させたり不図示のNDフィルタを進退させたりすることにより、撮像素子225上に形成される被写体像の明るさ(つまりは撮像素子225に到達する光量)を適正に設定することができる。
撮像素子225から出力された電気信号は、画像処理回路226においてデジタル信号に変換されるとともに、種々の画像処理を施される。これにより、画像信号が生成される。
ユーザは、ズームリング231を回転操作することにより、変倍レンズ232を移動させて変倍(ズーミング)を行わせることが出来る。コントローラ222は、画像信号のコントラストを検出し、そのコントラストに応じてフォーカスモータ228を制御し、フォーカスレンズ229を移動させてオートフォーカスを行う。あるいは、コントローラ222は、不図示の位相差検出方式を用いた焦点検出手段の検出信号に基づいて、フォーカスモータ228を制御し、フォーカスレンズ229を移動させてオートフォーカスを行ってもよい。
さらに、コントローラ222は、不図示の測光手段の測光値あるいは画像信号に基づいて、絞り装置100の絞り駆動部1を制御し、光量を調節する。これにより、撮影時のボケやゴーストを自然な形状にすることができ、高画質の画像を記録することができる。また、絞り装置100へ給電が停止された場合には、絞り状態で撮影が行われるので、被写界深度の深い撮像結果を得られるため、被監視者の情報を確認し易い。
なお、本発明は、上述した鏡筒内に絞り装置が内蔵された監視カメラに限定されず、レンズ交換型のデジタルカメラ、ビデオカメラ等の光学機器にも広く適用可能である。
1:絞り駆動部、2:地板、3:駆動アーム、4~9:絞り羽根、10:カバー板

Claims (9)

  1. 光が通過する開口部を形成するベース部材と、
    前記開口部の外側であって前記ベース部材に設けられた駆動手段と、
    前記駆動手段に駆動される動力伝達部材であって、その一方側の係合部が前記ベース部材の幅方向の一方側で回動し、他方側の係合部が幅方向の前記一方側とは反対側の他方側で回動する動力伝達部材と、
    前記動力伝達部材の前記一方側及び他方側の係合部に係合して、前記ベース部材上を移動し前記開口部に対して進退する複数の羽根からなる羽根群と、
    前記駆動手段への給電が停止された場合に、前記羽根群が前記開口部内に進入していて、且つ、前記羽根群が形成する開口が所定量開いた状態となるように前記動力伝達部材の位置を保持する保持手段と、
    を備えることを特徴とする光量調節装置。
  2. 前記保持手段は、前記動力伝達部材が当接するストッパを有することを特徴とする請求項1に記載の光量調節装置。
  3. 前記駆動手段は、2極に着磁されたロータマグネットと、該ロータマグネットを回転駆動するコイルと、前記ロータマグネットの周囲を取り囲む磁性体からなるヨークとを有し、前記保持手段は、前記ヨークの形状に対する2極に着磁された前記ロータマグネットの作用により、前記動力伝達部材を所定の位置に保持することを特徴とする請求項1または2に記載の光量調節装置。
  4. 前記駆動手段は、2極に着磁されたロータマグネットと、該ロータマグネットを回転駆動するコイルと、前記ロータマグネットの周囲を取り囲む磁性体からなるヨークとを有し、前記保持手段は、前記ヨークの円周方向の一部に配置された磁性体からなる突起片と、2極に着磁された前記ロータマグネットの作用により、前記動力伝達部材を所定の位置に保持することを特徴とする請求項1に記載の光量調節装置。
  5. 前記突起片の取り付け位置は、前記ヨークの内側の複数の位置から選択可能であることを特徴とする請求項4に記載の光量調節装置。
  6. 前記保持手段は、前記ベース部材と前記動力伝達部材との間に掛けられた捩りバネの力により、前記動力伝達部材を前記ストッパに当接させて保持することを特徴とする請求項2に記載の光量調節装置。
  7. 前記所定量開いた状態は、前記羽根群が形成する開口が、最小絞りとなる状態であることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の光量調節装置。
  8. 前記羽根群は閉じ切りが可能であり、前記保持手段は、前記羽根群が形成する開口が閉じ切り位置から所定量開いた状態となるように前記動力伝達部材の位置を保持することを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の光量調節装置。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の光量調節装置と、前記光量調節装置を通過した光を撮像する撮像素子とを備えたことを特徴とする撮像装置。
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