JP2023119256A - 無線通信モジュールの出力調整方法、無線通信モジュールの製造方法および無線通信モジュールの出力調整装置 - Google Patents

無線通信モジュールの出力調整方法、無線通信モジュールの製造方法および無線通信モジュールの出力調整装置 Download PDF

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Abstract

【課題】無線通信モジュールの出力を精度よく調整できる出力調整方法を提供する。【解決手段】無線通信モジュールの出力調整方法は、温度調整工程と、送信工程と、フィードバック制御工程と、測定工程と、出力調整工程とを有する。温度調整工程は、温度調整機構20によって、無線通信モジュールの温度を予め定められた設定温度とする。送信工程は、無線通信モジュールに、予め定められた周波数の送信信号を送ることにより、第1アンテナ5から無線信号を送信させる。フィードバック制御工程は、送信信号を検波して得られた電力値と、予め定められた電力の閾値との比較結果に基づいて、送信信号の出力を制御する。測定工程は、無線信号を第2アンテナ62によって受信し、無線信号の実効放射電力を測定する。出力調整工程は、測定工程で測定された実効放射電力に基づいて、送信信号の出力を調整する。【選択図】図5

Description

本発明は、無線通信モジュールの出力調整方法、無線通信モジュールの製造方法および無線通信モジュールの出力調整装置に関する。
無線通信モジュール(例えば、特許文献1を参照)では、法上の規制などによって送信電力が制約を受けることがある。例えば、電波法には、実効放射電力(EIRP)の強度の上限が規定されている。そのため、無線通信モジュールでは、送信電力が規定の値を外れないことが求められる。無線通信モジュールでは、送信電力を安定させるため、自動レベル制御(ALC:Automatic Level Control)によって送信電力を調整する方法が採用されることがある(例えば、特許文献2,3を参照)。
特開2005-86424号公報 特開2006-121420号公報 特開2006-237822号公報
しかし、前述の調整方法では、自動レベル制御においてフィードバック回路で検出された電力と、実際の送信電力との間にズレが生じる場合がある。そのため、無線通信モジュールの出力を精度よく調整する方法が求められている。
本発明の一態様は、無線通信モジュールの出力を精度よく調整できる出力調整方法、無線通信モジュールの製造方法および無線通信モジュールの出力調整装置を提供することを課題とする。
本発明の一態様は、第1アンテナを有する無線通信モジュールの出力を調整する出力調整方法であって、前記無線通信モジュールの温度を調整する温度調整機構と、前記第1アンテナとの間で無線通信が可能な第2アンテナと、を用い、前記温度調整機構によって、前記無線通信モジュールの温度を予め定められた設定温度とする温度調整工程と、前記無線通信モジュールに、予め定められた周波数の送信信号を送ることにより、前記第1アンテナから無線信号を送信させる送信工程と、前記送信信号を検波して得られた電力値と、予め定められた電力の閾値との比較結果に基づいて、前記送信信号の出力を制御するフィードバック制御工程と、前記無線信号を前記第2アンテナによって受信し、前記無線信号の実効放射電力を測定する測定工程と、前記測定工程で測定された前記実効放射電力に基づいて、前記送信信号の出力を調整する出力調整工程と、を有する、無線通信モジュールの出力調整方法を提供する。
この構成によれば、無線通信モジュールから送信された無線信号の実効放射電力に基づいて送信信号の出力(送信電力)を調整するため、送信信号の出力を精度よく調整できる。よって、アンテナの周波数特性の変動、モジュールごとの特性のバラつきなどが生じた場合であっても、送信電力が規制値を越えるのを回避できる。また、送信電力が、製品の仕様で定められた値を外れるのを抑制できる。
前記出力調整工程では、前記実効放射電力が所定の範囲内であるか否かを判定し、判定結果に基づいて前記閾値を変更することができる。
前記無線通信モジュールの出力調整方法では、異なる複数の前記設定温度について、前記電力値と前記閾値との差分に基づくゲイン値を算出し、前記出力調整工程では、複数の前記ゲイン値の比較結果に基づいて前記閾値を変更することができる。
前記無線通信モジュールの出力調整方法では、異なる複数の前記設定温度について、前記温度調整工程、前記送信工程、前記フィードバック制御工程、前記測定工程および前記出力調整工程によって、前記送信信号の出力を調整することができる。
本発明の他の態様は、前記無線通信モジュールが、情報を記憶する記憶部をさらに備え、前記無線通信モジュールの出力調整方法の前記出力調整工程における適切な閾値を前記記憶部に書き込む、無線通信モジュールの製造方法を提供する。
本発明のさらに他の態様は、第1アンテナを有する無線通信モジュールの出力を調整する出力調整装置であって、前記無線通信モジュールの温度を調整する温度調整機構と、前記無線通信モジュールに、予め定められた周波数の送信信号を送ることにより、前記第1アンテナから無線信号を送信させる信号設定部と、前記送信信号を検波して得られた電力値と、予め定められた電力の閾値との比較結果に基づいて、前記送信信号の出力を制御するALC制御系と、前記第1アンテナとの間で無線通信が可能な第2アンテナと、前記第2アンテナが受信した前記無線信号の実効放射電力を測定する測定部と、前記測定部で測定された前記実効放射電力に基づいて、前記送信信号の出力を調整する出力判定部と、を有する、無線通信モジュールの出力調整装置を提供する。
この構成によれば、無線通信モジュールから送信された無線信号の実効放射電力に基づいて送信信号の出力(送信電力)を調整するため、送信信号の出力を精度よく調整できる。よって、アンテナの周波数特性の変動、モジュールごとの特性のバラつきなどが生じた場合でもあっても、送信電力が規制値を越えるのを回避できる。また、送信電力が、製品の仕様で定められた値を外れるのを抑制できる。
本発明の一態様によれば、無線通信モジュールの出力を精度よく調整できる。
実施形態の無線通信モジュールの出力調整装置の構成図である。 モジュール保持ユニットの一部の構成図である。 無線通信モジュールおよび温度調整機構の構成図である。 無線通信モジュールおよび温度調整機構の分解図である。 第1実施形態の無線通信モジュールの出力調整装置のブロック図である。 第1実施形態の無線通信モジュールの出力調整方法を示す流れ図である。 第2実施形態の無線通信モジュールの出力調整装置のブロック図である。 第2実施形態の無線通信モジュールの出力調整方法を示す流れ図である。
図1は、実施形態の無線通信モジュールの出力調整装置100の構成図である。無線通信モジュールの出力調整装置は、単に「出力調整装置」ということがある。図2は、モジュール保持ユニット10の一部の構成図である。図3は、無線通信モジュール1および温度調整機構20の構成図である。図3は、図2にAで示す部分の拡大図である。図4は、無線通信モジュール1および温度調整機構20の分解図である。
X方向、Y方向およびZ方向は次のように定義される。X方向は、モジュール保持ユニット10と測定用アンテナユニット60とが並ぶ方向である。+X方向は、測定用アンテナユニット60からモジュール保持ユニット10に向かう方向である。Z方向は上下方向である。+Z方向は上方である。Y方向は、X方向およびZ方向に直交する方向である。モジュール保持ユニット10については、測定用アンテナユニット60に近づく方向を「前方」という。測定用アンテナユニット60については、モジュール保持ユニット10に近づく方向を「前方」という。なお、ここで定める位置関係は、出力調整装置100の使用時の姿勢を限定しない。
[無線通信モジュール]
図1および図2に示すように、出力調整装置100は、無線通信モジュール1の出力を調整する。出力調整装置100の説明に先だって、無線通信モジュール1について説明する。
図4に示すように、無線通信モジュール1は、アンテナ基板2と、RFIC3とを備える。
アンテナ基板2は、矩形板状の基材4と、第1アンテナ5とを備える。基材4は、例えば、誘電正接が小さく(すなわち、高周波信号の損失が小さく)、高周波信号の伝送特性の良い材料で形成されている。第1アンテナ5は、基材4の一方の面4a(-X方向の面)または基材4の内部に形成されている。
第1アンテナ5は、特に限定されないが、例えば、複数の放射素子(図示略)が面4aに二次元状に形成されたアレーアンテナやフェーズドアレーアンテナであってよい。第1アンテナ5は、例えば、線状アンテナ、平面アンテナ、マイクロストリップアンテナ、パッチアンテナ等の任意のアンテナであってもよい。
RFIC3は、ミリ波帯などの高周波信号を処理する集積回路(RFIC:Radio Frequency Integrated Circuit)を備える。RFIC3に適用可能なICパッケージとしては、例えば、BGA(Ball Grid Alley)、CSP(Chip Size Package)、FOWLP(Fan Out Wafer Level Package)等がある。RFIC3は、アンテナ基板2の他方の面4b(+X方向の面)に実装されている。RFIC3は、例えば、はんだ(SnAgCu等)などで形成された接続部によって、アンテナ基板2の面4bに実装されている。RFIC3は、メモリなどの記憶部6(図4参照)を備えていてもよい。記憶部6は、情報を記憶できる。
RFIC3は、例えば、矩形板状とされている。RFIC3のY方向の寸法は、アンテナ基板2のY方向の寸法より小さい。RFIC3のZ方向の寸法は、アンテナ基板2のZ方向の寸法より小さい。
無線通信モジュール1は、例えば、ミリ波等の高周波信号の送受信を行う。無線通信モジュール1は、高周波信号の送信と受信の両方が可能であることが好ましいが、送信のみを行う無線通信モジュールであってもよい。高周波信号の周波数は、例えば、10GHz~300GHz、60GHz~80GHz等が挙げられる。
[無線通信モジュールの出力調整装置]
図1に示すように、出力調整装置100は、モジュール保持ユニット10と、温度調整機構20と、収容ケース30と、気体供給部40と、移動機構50と、測定用アンテナユニット60と、チャンバ90と、を備える。
(モジュール保持ユニット)
モジュール保持ユニット10は、基台11と、背板12と、支持板13と、複数の支持柱14(図2参照)と、押さえ板15と、を備える。
背板12は、基台11の上部から上方に延出する。支持板13は、背板12の前面(-X方向の面)に重ねられている。本実施形態では、背板12および支持板13は、X方向に垂直である。
図2に示すように、支持柱14は、支持板13の前面(-X方向の面)から前方(-X方向)に延出する。支持柱14は、前から見て、押さえ板15の四隅にそれぞれ設けられている。支持柱14の先端面には、受け孔(図示略)が形成されている。
押さえ板15は、無線通信モジュール1を保持するホルダとして機能する。押さえ板15は、無線通信モジュール1で送受信される電波に対する影響が少ない材料、例えば、非金属材料(例えば、樹脂、ガラスなど)で構成される。押さえ板15は、樹脂製であることが好ましい。押さえ板15は、繊維強化樹脂で形成されていてもよい。押さえ板15は、例えば、絶縁性材料で構成される。
押さえ板15は、例えば、矩形状とされている。押さえ板15には、1または複数の貫通口16が形成されている。貫通口16は、押さえ板15の一方の面から他方の面にかけて、押さえ板15を貫通して形成されている。貫通口16は、押さえ板15の厚さ方向から見て、無線通信モジュール1の第1アンテナ5を包含する大きさとされている。
図2に示すように、押さえ板15は、固定具17によって支持柱14の先端面に固定されている。押さえ板15の四隅には挿通孔(図示略)が形成されている。固定具17は、前記挿通孔に挿通して、支持柱14の前記受け孔に挿入される。固定具17は、ネジ止めなどにより前記受け孔に固定される。これにより、押さえ板15は、無線通信モジュール1をヒートスプレッダ22に向けて押さえ込んでいる(図3参照)。
モジュール保持ユニット10は、Z方向に沿う回転軸の周りに回動することができる。これにより、モジュール保持ユニット10は、測定用アンテナユニット60に対する向きを任意に設定できる。本実施形態では、モジュール保持ユニット10は測定用アンテナユニット60に対して正対するが、モジュール保持ユニット10は、回動軸の周りの回動によって、左右方向に向きを変えることもできる。
(温度調整機構)
図3および図4に示すように、温度調整機構20は、無線通信モジュール1の温度を調整する。
温度調整機構20は、温度調整器21と、ヒートスプレッダ22と、調整用温度センサ23と、伝熱シート24と、モニタ用温度センサ25と、ヒートシンク26と、電源27と、温度制御部28と、露点計29(図2参照)と、を備える。
温度調整器21は、例えば、矩形の板状とされている。温度調整器21は、ヒートシンク26の前面(-X方向の面)に重ねられている。温度調整器21は、例えば、ペルチェ素子である。通電によってペルチェ素子に第1の方向の電流が流れると、ペルチェ素子の一方の面の温度は上昇し、他方の面の温度は降下する。ペルチェ素子に第2の方向(第1の方向とは反対の方向)の電流が流れると、ペルチェ素子の一方の面の温度は降下し、他方の面の温度は上昇する。ペルチェ素子の一方の面および他方の面の温度は、ペルチェ素子に流れる電流の大きさによって定められる。
温度調整器21は、ヒートスプレッダ22および伝熱シート24を介して、無線通信モジュール1のRFIC3に接触している。温度調整器21は、間接的に無線通信モジュール1のRFIC3に接触しているといえる。温度調整器21と無線通信モジュール1との間にはヒートスプレッダ22および伝熱シート24が設けられているため、温度調整器21は無線通信モジュール1のRFIC3に伝熱可能に接触している。
なお、本実施形態では、温度調整器21は間接的に無線通信モジュール1のRFIC3に接触して伝熱可能とされているが、温度調整器21は、直接、無線通信モジュール1のRFIC3に接触して伝熱可能であってもよい。すなわち、温度調整器21は、ヒートスプレッダ22および伝熱シート24を介在せずに、直接、無線通信モジュール1のRFIC3に接触していてもよい。このように、温度調整器21は、無線通信モジュール1のRFIC3に直接または間接的に接触して熱を伝えることができる。
図4に示すように、ヒートスプレッダ22は、温度調整器21からの熱を拡散させることができる。ヒートスプレッダ22は、第1部分22Aと、第2部分22Bとを有する多層構造(詳しくは、二層構造)とされている。第1部分22Aおよび第2部分22Bは、熱伝導率が高い材料、例えば、銅、アルミニウムなどの金属材料、炭素材料などによって形成される。
第1部分22Aは、例えば、矩形の板状とされている。第1部分22Aは、温度調整器21の前面(-X方向の面)に重ねられている。第1部分22Aは、厚さ方向から見て、温度調整器21を包含する大きさとされている。第1部分22Aは、温度調整器21に対向する。
第2部分22Bは、第1部分22Aの前面(-X方向の面)に重ねられている。第2部分22Bは、例えば、矩形の板状とされている。第2部分22Bは、厚さ方向から見て、無線通信モジュール1のRFIC3を包含する大きさとされている。第2部分22Bは、無線通信モジュール1に対向する。
第2部分22Bの後面と第1部分22Aの前面との間には、応力緩和層22Cが形成されている。応力緩和層22Cは、例えば、放熱グリスで構成される。第2部分22Bは、第1部分22Aの前面に、応力緩和層22Cを介して面的に接触している。
調整用温度センサ23(温度センサ)は、ヒートスプレッダ22の温度を検出する。調整用温度センサ23は、例えば、ヒートスプレッダ22の第1部分22Aに内蔵されている。調整用温度センサ23は、例えば、熱電対、サーミスタ、測温抵抗体等を備える。
伝熱シート24は、第2部分22Bの前面と、無線通信モジュール1のRFIC3の後面との間に設けられる。伝熱シート24は、第2部分22Bの前面と、RFIC3の後面とに接する。本実施形態では、伝熱シート24の前面の一部は、モニタ用温度センサ25を介してRFIC3の後面に接する。伝熱シート24は、第2部分22Bからの熱をRFIC3に伝えることができる。
モニタ用温度センサ25は、シート状とされている。モニタ用温度センサ25は、RFIC3の温度を検出する。モニタ用温度センサ25は、例えば、熱電対である。モニタ用温度センサ25は、伝熱シート24とRFIC3との間に設けられる。モニタ用温度センサ25は、厚さ方向から見て、RFIC3より小さい。モニタ用温度センサ25でRFIC3の温度を測定することによって、RFIC3の温度を正確に把握できる。
ヒートスプレッダ22、伝熱シート24およびモニタ用温度センサ25は、無線通信モジュール1のRFIC3と温度調整器21との間に介在している。
ヒートシンク26は、温度調整器21の後面側に設けられている。ヒートシンク26は、例えば、水冷式、空冷式などのヒートシンクである。ヒートシンク26は、水冷式であることが望ましい。ヒートシンク26は、支持板13の前面に設けられている(図2参照)。
ヒートシンク26は、温度調整器21と、無線通信モジュール1のRFIC3との温度を短時間で上昇または降下させることができる。
電源27は、温度調整器21に通電する。
温度制御部28は、調整用温度センサ23の検出値に基づいて、電源27から温度調整器21に流れる電流を制御することにより、温度調整器21の温度を調整する。
露点計29(図2参照)は、収容ケース30内の露点を測定する。
(収容ケース)
図2に示すように、収容ケース30は、無線通信モジュール1および温度調整器21を収容する。収容ケース30は、ケース本体31と、閉止板32とを備える。ケース本体31は、支持板13の前面から前方に延出する。ケース本体31は、底板33と、一対の側板(図示略)と、上板35とを備える。閉止板32は、ケース本体31の前面開口を覆う蓋材として機能する。閉止板32は、例えば、発泡体である誘電体により形成されている。
(気体供給部)
気体供給部40は、乾燥気体の供給源(図示略)と、複数の導入路42と、複数の放出部(図示略)と、を備える。導入路42は、供給源から供給された乾燥気体を放出部に導く。放出部は、乾燥気体を収容ケース30の内部に供給する。
(移動機構)
図1に示すように、移動機構50は、スライドレール51と、スライダ52とを備える。
スライドレール51は、チャンバ90の底面に設けられている。スライドレール51は、X方向に沿って延在する直線状のレールである。スライダ52は、モジュール保持ユニット10の下部に設けられている。スライダ52は、スライドレール51に沿って移動可能である。モジュール保持ユニット10は、スライダ52によって、スライドレール51に沿ってX方向に移動可能である。そのため、モジュール保持ユニット10は、測定用アンテナユニット60に対する離間距離を任意に定めることができる。
(測定用アンテナユニット)
測定用アンテナユニット60は、支持体61と、第2アンテナ62と、実効放射電力測定部63と、を備える。
第2アンテナ62は、測定用の電波を送受信する。第2アンテナ62は、例えば、ミリ波等の高周波信号の送受信を行う。高周波信号の周波数は、例えば、10GHz~300GHz、60GHz~80GHz等が挙げられる。第2アンテナ62は、無線通信モジュール1と対向する位置に設置される。第2アンテナ62は、無線通信モジュール1の第1アンテナ5との間で無線通信が可能である。第2アンテナ62は、支持体61の前面側に設けられている。
実効放射電力測定部63(測定部)は、第2アンテナ62が受信した無線信号の実効放射電力(EIRP:Equivalent Isotropic Radiated Power)を測定する。実効放射電力測定部63は、例えば、高周波電力を測定する電力計である。実効放射電力は「実効等方放射電力」ともいう。実効放射電力測定部63は、支持体61に支持される。実効放射電力測定部63は、「電力測定部63」ともいう。
(チャンバ90)
チャンバ90は、モジュール保持ユニット10、温度調整機構20、収容ケース30、気体供給部40、移動機構50、および測定用アンテナユニット60を収容する。チャンバ90の内面には、電波吸収体91が設けられている。チャンバ90は、外部からの電磁波の影響を受けず、かつ外部への電磁波の漏洩を抑制できる。チャンバ90は、内部での電磁波の反射を抑制できる。
[無線通信モジュールの出力調整方法]
図1に示す出力調整装置100を用いて無線通信モジュール1の出力を調整する方法の例を説明する。
図5は、第1実施形態の出力調整装置100のブロック図である。
図5に示すように、出力調整装置100は、温度調整機構20(図3および図4参照)と、信号設定部101と、可変利得増幅器102と、増幅器103と、方向性結合器104と、検波器105と、ALC制御部106と、第2アンテナ62(図1参照)と、電力検出部110と、電力測定部63と、出力判定部108と、閾値設定部109と、を備える。
信号設定部101は、予め定められた周波数の送信信号を送り、第1アンテナ5から無線信号を送信させる。信号設定部101では、送信信号を、無線通信に適合するように変調することができる。
可変利得増幅器102は、信号設定部101からの送信信号の送信電力を制御することができる。可変利得増幅器102は、閾値設定部109で設定した閾値を基に、検波器105で得られた電力値が閾値内に入るように利得を変更し、送信電力を制御する。
増幅器103は、可変利得増幅器102からの送信信号を、無線通信に適合するレベルまで増幅する。
方向性結合器104は、増幅器103からの送信信号を第1アンテナ5と検波器105とに分配する。
第1アンテナ5は、方向性結合器104からの送信信号を受け、無線信号を送信する。
可変利得増幅器102と、増幅器103と、方向性結合器104と、検波器105と、ALC制御部106とは、ALC制御系107を構成する。
「ALC」は、自動レベル制御(ALC:Automatic Level Control)を意味する。ALC制御部は「自動レベル制御部」である。ALC制御系は「自動レベル制御系」である。
検波器105は、方向性結合器104からの送信信号の送信電力を検波し、電力値を得る。
ALC制御部106は、検波器105で得られた電力値と、予め定められた電力の閾値とを比較し、前記電力値と前記閾値との差分を比較結果として得る。ALC制御部106は、前記比較結果に基づいて可変利得増幅器102の利得を調整する。
なお、ALC制御系の構成は、ここに示す例に限定されない。
電力検出部110は、第2アンテナ62が受信した無線信号の電力を検出する。
電力測定部63は、電力検出部110で得られた検出値に基づいて実効放射電力(EIRP)を測定する。
出力判定部108は、電力測定部63で取得した実効放射電力が、予め仕様で定められた範囲内か否かを判定する。
図6は、第1実施形態の無線通信モジュールの出力調整方法を示す流れ図である。以下、図6を参照して第1実施形態の出力調整方法を具体的に説明する。
(ステップS1)信号設定部101は、送信信号の周波数を設定する(周波数設定工程)。複数のチャンネルで送受信が可能な無線通信モジュール1を用いる場合、送信信号の周波数は、例えば、複数のチャンネルから選択された1つのチャンネルの周波数であってよい。本実施形態では、周波数を「第1の周波数」に設定する。
(ステップS2)温度調整機構20は、無線通信モジュール1の温度を、予め定められた設定温度とする。本実施形態では、設定温度を「第1の温度」とする。
図3および図4に示すように、温度調整器21を用いて、無線通信モジュール1の温度を設定する(温度調整工程)。温度制御部28は、調整用温度センサ23の検出値に基づいて、電源27から温度調整器21に流れる電流を制御することにより、温度調整器21の温度を調整することができる。温度制御部28は、例えば、検出値が、予め定められた設定範囲の下限値を下回った場合に、温度調整器21に流れる電流を大きくし、温度調整器21の温度を上昇させる。温度制御部28は、例えば、検出値が、予め定められた設定範囲の上限値を上回った場合に、温度調整器21に流れる電流を小さくし、温度調整器21の温度を降下させる。これにより、無線通信モジュール1の温度を目的の温度とする。
(ステップS3)閾値設定部109は、ALC制御で用いる閾値を設定する(図6参照)。
図5に示すように、ALC制御部106は、検波器105で得られた電力値と前記閾値とを比較する。前記電力値が閾値内にない場合、次に示すように、可変利得増幅器102の利得を調整する。
可変利得増幅器102は、ALC制御部106からの制御信号に基づいて、送信信号の送信電力を制御する(フィードバック制御工程)。例えば、検波器105で得られた電力値が前記閾値の範囲の上限値を上回る場合、可変利得増幅器102の利得を下げて送信電力を低くする。電力値が前記閾値の範囲の下限値を下回る場合、可変利得増幅器102の利得を上げて送信電力を高くする。このように、ALC制御部106は、検波器105で得られた電力値と前記閾値との比較結果に基づいて、送信信号の出力(送信電力)を制御する。
(ステップS4)第1アンテナ5は、方向性結合器104からの送信信号を受け、無線信号を送信する(送信工程)。
第2アンテナ62は、第1アンテナ5からの無線信号を受信する。電力検出部110は、第2アンテナ62が受信した無線信号の電力を検出する。電力測定部63は、電力検出部110で得られた検出値に基づいて実効放射電力(EIRP)を測定する(測定工程)(図6参照)。
(ステップS5)出力判定部108は、電力測定部63で測定された実効放射電力が、予め定められた所定の範囲内であるか否かを判定する。前記実効放射電力が前記範囲内ではないという判定結果が得られた場合は、ステップS3に戻り、閾値設定部109において前記閾値の変更(再設定)を行う。
前記閾値が変更されると、前記電力値と前記閾値との差分が変わる。そのため、ALC制御部106からの制御信号も変わり、可変利得増幅器102からの送信信号の送信電力も変わる。その結果、電力検出部110で検出される無線信号の電力が変わり、電力測定部63で得られる実効放射電力も変わる。
図6に示すように、ステップS5において、前記実効放射電力が前記所定の範囲内ではないと判定された場合は、再び、ステップS3に戻る。
このように、前記実効放射電力が前記所定の範囲内ではないと判定された場合は、前記実効放射電力が前記所定の範囲内であると判定されるまで、ステップS3~S5を繰り返す。
前記実効放射電力が前記所定の範囲内であると判定された場合は、前記閾値の変更を行わず、ステップS1に戻る。この閾値は適切であると判定される。これにより、第1の周波数および第1の温度において適切な閾値が決定される。このようにして、送信信号の出力(送信電力)を調整する(出力調整工程)。出力判定部108は、前述の判定を行うため、送信信号の出力を調整する工程に関与している。
設定温度を第1の温度から第2の温度に変更して、同様の出力調整を行ってもよい。これにより、第2の温度における適切な閾値が得られる。
実効放射電力は、通常、温度が低いほど高くなる傾向がある。ALC制御にも温度特性があり、温度が低いほど実効放射電力が高くなりやすい。そのため、第1の温度が、無線通信モジュール1の使用環境における下限温度に近い温度(例えば、-10℃)である場合、実効放射電力の変動範囲の上限値に近い値を把握できる。よって、送信電力が規制値(例えば、電波法による規制値)を超えるのを回避しやすくなる。
第2の温度が無線通信モジュール1の使用環境における温度として高い温度(例えば、60℃)である場合、実効放射電力の変動範囲の下限値に近い値を把握できる。よって、送信電力が、製品の仕様で定められた値を大きく下回るのを回避できる。
適切な閾値を決めることが必要となる温度条件の数は、1または2に限らない。温度条件の数は、1でもよいし、複数(2以上の任意の数)でもよい。
第1の周波数とは異なる周波数(第2の周波数)における適切な閾値が必要となる場合、信号設定部101は、ステップS1において、周波数を第2の周波数に変更(再設定)する。第2の周波数は、複数のチャンネルから選択された他のチャンネルの周波数であってよい。第1の周波数における出力調整と同様にして、第2の周波数における適切な閾値を決定する(ステップS2~S5)。
適切な閾値を決めることが必要となる周波数条件の数は、1または2に限らない。周波数条件の数は、1でもよいし、複数(2以上の任意の数)でもよい。
新たな周波数の設定が必要ない場合は、処理を終了する(ステップS1)。
[無線通信モジュールの製造方法]
前述の出力調整方法で得られた「適切な閾値」は、RFIC3の記憶部6(図4参照)に書き込むことができる。これによって、適切な閾値の情報を有する無線通信モジュール1が得られる。よって、出力調整は容易となる。
[第1実施形態の出力調整方法が奏する効果]
本実施形態の出力調整方法によれば、無線通信モジュール1から送信された無線信号の実効放射電力に基づいて送信信号の出力(送信電力)を調整するため、送信信号の出力を精度よく調整できる。よって、アンテナの周波数特性の変動、モジュールごとの特性のバラつきなどが生じた場合であっても、送信電力が規制値を越えるのを回避できる。また、送信電力が、製品の仕様で定められた値を外れるのを抑制できる。
本実施形態の出力調整方法によれば、出力調整工程において、実効放射電力が前記所定の範囲内であるか否かを判定し、判定結果に基づいて、必要に応じて閾値を変更(再設定)するため、容易な処理で、適切な閾値を決定することができる。
本実施形態の出力調整方法によれば、複数の設定温度(例えば、第1の温度および第2の温度)について出力調整を行うことができる。その場合、送信電力が規制値を超えるのを回避でき、かつ、送信電力が、製品の仕様で定められた値を大きく下回るのを回避できる。よって、送信電力の安定性を高めることができる。
温度調整機構20は、ヒートスプレッダ22と、調整用温度センサ23と、温度制御部28とを備える。温度制御部28は、調整用温度センサ23の検出値に基づいて、電源27から温度調整器21に流れる電流を制御することにより、温度調整器21の温度を調整する。よって、無線通信モジュール1の温度を安定的に定めることができる。よって、無線通信モジュール1の送信信号の出力(送信電力)を精度よく調整することができる。
温度調整器21は、無線通信モジュール1に直接または間接的に接触して伝熱可能である。そのため、チャンバ90内の気体の温度を調整することによって無線通信モジュール1の温度を定める場合とは異なり、無線通信モジュール1を短時間で目的の温度とすることができる。さらに、温度調整器21との直接または間接的な接触を介した伝熱を利用するため、無線通信モジュール1の温度を安定的に定めることができる。よって、無線通信モジュール1の送信信号の出力(送信電力)を精度よく調整することができる。
[実施形態の出力調整装置が奏する効果]
本実施形態の出力調整装置100によれば、無線通信モジュール1から送信された無線信号の実効放射電力に基づいて送信信号の出力(送信電力)を調整するため、送信信号の出力を精度よく調整できる。よって、アンテナの周波数特性の変動、モジュールごとの特性のバラつきなどが生じた場合であっても、送信電力が規制値を越えるのを回避できる。また、送信電力が、製品の仕様で定められた値を外れるのを抑制できる。
図7は、第2実施形態の出力調整装置200のブロック図である。図8は、第2実施形態の無線通信モジュールの出力調整方法を示す流れ図である。図5および図6に示す第1実施形態との共通構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、出力調整装置200は、ゲイン判定部111を備える点で、図5に示す出力調整装置100と異なる。
図8を参照して第2実施形態の出力調整方法を具体的に説明する。
図8に示すように、ステップS1~S3は、図6に示す第1実施形態の出力調整方法と同様である。初期設定温度は第1の温度とする。周波数は第1の周波数である。検波器105で得られた電力値は、例えば、前記閾値の範囲内にある。
(ステップS104)第1アンテナ5は、方向性結合器104からの送信信号を受け、無線信号を送信する(送信工程)。第2アンテナ62は、第1アンテナ5からの無線信号を受信する。電力検出部110は、第2アンテナ62が受信した無線信号の電力を検出する。電力測定部63は、電力検出部110で得られた検出値に基づいて実効放射電力(EIRP)を測定する(測定工程)。
ALC制御部106は、検波器105で得られた電力値と前記閾値との差分に基づいてゲイン値を算出する。
(ステップS105,S106)設定温度を、第1の温度より高い温度とする。第1アンテナ5は、無線信号を送信する(送信工程)。第2アンテナ62は無線信号を受信する。電力検出部110は、第2アンテナ62が受信した無線信号の電力を検出する。電力測定部63は、検出値に基づいて実効放射電力を測定する(測定工程)。ALC制御部106は、検波器105で得られた電力値と前記閾値との差分に基づいてゲイン値を算出する。
(ステップS107)ゲイン判定部111(図7参照)は、設定温度が第1の温度である場合に対する、ゲイン値の変化の有無を判定する。検波器105で得られた電力値が前記閾値の範囲内であれば、ゲイン値は変化しない。前記電力値が前記閾値の範囲を外れると、ゲイン値は変化する。
ゲイン値の変化がない場合、ステップS105に戻る。設定温度をさらに高い温度として(ステップS105)、第1アンテナ5は無線信号を送信する。電力測定部63は実効放射電力を測定する。ALC制御部106はゲイン値を算出する(ステップS106)。
このように、設定温度を段階的に高めながら、ゲイン値が変化するまでステップS105~S107のサイクルを繰り返す。
(ステップS108)出力判定部108は、ゲイン値の変化が生じたサイクルのひとつ前のサイクル(「直前サイクル」という)における実効放射電力が所定の範囲内であるか否かを判定する。前記実効放射電力が前記範囲内にないという判定結果が得られた場合は、ステップS3に戻り、前記閾値の変更(再設定)を行う。
直前サイクルにおける実効放射電力が所定の範囲内であると判定された場合は、前記閾値の変更を行わず、ステップS1に戻る。直前サイクルにおける閾値は適切であると判定される。これにより、適切な閾値が決定される。このようにして、送信信号の出力(送信電力)を調整する(出力調整工程)。
初期設定温度を第1の温度から第2の温度に変更して、同様の出力調整を行ってもよい。適切な閾値を決めることが必要となる温度条件の数は、1でもよいし、複数(2以上の任意の数)でもよい。
第1の周波数とは異なる周波数(第2の周波数)における適切な閾値が必要となる場合、信号設定部101は、ステップS1において、周波数を第2の周波数に変更(再設定)する。適切な閾値を決めることが必要となる周波数条件の数は、1でもよいし、複数(2以上の任意の数)でもよい。
なお、本実施形態では、設定温度を段階的に高めつつ、ステップS105~S107のサイクルを繰り返すが、設定温度を段階的に低くしつつ、ステップS105~S107のサイクルを繰り返すこともできる。
[第2実施形態の出力調整方法が奏する効果]
本実施形態の出力調整方法によれば、無線通信モジュール1から送信された無線信号の実効放射電力に基づいて送信信号の出力(送信電力)を調整するため、送信信号の出力を精度よく調整できる。よって、アンテナの周波数特性の変動、モジュールごとの特性のバラつきなどが生じた場合であっても、送信電力が規制値を越えるのを回避できる。また、送信電力が、製品の仕様で定められた値を外れるのを抑制できる。
本実施形態の出力調整方法によれば、異なる複数の設定温度についてゲイン値を算出し、複数のゲイン値の比較結果(詳しくは、前回のゲイン値に対するゲイン値の変化)に基づいて、必要に応じて閾値を変更(再設定)するため、容易な処理で、適切な閾値を第1実施形態よりも精度よく決定することができる。
本発明は前記の例に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
図3および図4に示す温度調整器21としては、ペルチェ素子を例示したが、温度調整器は特に限定されない。温度調整器は、ニクロム線等の電熱線などのヒータであってもよい。温度調整器は、熱媒体(流体)を流通させる熱媒体流通構造を有していてもよい。温度調整器は、チラー(冷却水循環装置)などの冷却機構を備えていてもよい。
1…無線通信モジュール、5…第1アンテナ、20…温度調整機構、62…第2アンテナ、63…実効放射電力測定部(測定部)、100,200…無線通信モジュールの出力調整装置、101…信号設定部、107…ALC制御系、108…出力判定部。

Claims (6)

  1. 第1アンテナを有する無線通信モジュールの出力を調整する出力調整方法であって、
    前記無線通信モジュールの温度を調整する温度調整機構と、
    前記第1アンテナとの間で無線通信が可能な第2アンテナと、
    を用い、
    前記温度調整機構によって、前記無線通信モジュールの温度を予め定められた設定温度とする温度調整工程と、
    前記無線通信モジュールに、予め定められた周波数の送信信号を送ることにより、前記第1アンテナから無線信号を送信させる送信工程と、
    前記送信信号を検波して得られた電力値と、予め定められた電力の閾値との比較結果に基づいて、前記送信信号の出力を制御するフィードバック制御工程と、
    前記無線信号を前記第2アンテナによって受信し、前記無線信号の実効放射電力を測定する測定工程と、
    前記測定工程で測定された前記実効放射電力に基づいて、前記送信信号の出力を調整する出力調整工程と、
    を有する、無線通信モジュールの出力調整方法。
  2. 前記出力調整工程では、前記実効放射電力が所定の範囲内であるか否かを判定し、判定結果に基づいて前記閾値を変更する、
    請求項1記載の無線通信モジュールの出力調整方法。
  3. 異なる複数の前記設定温度について、前記電力値と前記閾値との差分に基づくゲイン値を算出し、
    前記出力調整工程では、複数の前記ゲイン値の比較結果に基づいて前記閾値を変更する、
    請求項1記載の無線通信モジュールの出力調整方法。
  4. 異なる複数の前記設定温度について、前記温度調整工程、前記送信工程、前記フィードバック制御工程、前記測定工程および前記出力調整工程によって、前記送信信号の出力を調整する、
    請求項1~3のうちいずれか1項に記載の無線通信モジュールの出力調整方法。
  5. 前記無線通信モジュールは、情報を記憶する記憶部をさらに備え、
    請求項2に記載の無線通信モジュールの出力調整方法の前記出力調整工程における適切な閾値を前記記憶部に書き込む、無線通信モジュールの製造方法。
  6. 第1アンテナを有する無線通信モジュールの出力を調整する出力調整装置であって、
    前記無線通信モジュールの温度を調整する温度調整機構と、
    前記無線通信モジュールに、予め定められた周波数の送信信号を送ることにより、前記第1アンテナから無線信号を送信させる信号設定部と、
    前記送信信号を検波して得られた電力値と、予め定められた電力の閾値との比較結果に基づいて、前記送信信号の出力を制御するALC制御系と、
    前記第1アンテナとの間で無線通信が可能な第2アンテナと、
    前記第2アンテナが受信した前記無線信号の実効放射電力を測定する測定部と、
    前記測定部で測定された前記実効放射電力に基づいて、前記送信信号の出力を調整する出力判定部と、
    を有する、無線通信モジュールの出力調整装置。
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