JP2023118606A - ヘモグロビンの分離用溶離液およびその分離方法 - Google Patents

ヘモグロビンの分離用溶離液およびその分離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カチオン交換クロマトグラフィーにおけるヘモグロビン分析においてA0以降に溶出される成分の分離能を向上させた溶離液およびその方法を提供することにある。【解決手段】カチオン交換クロマトグラフィーを用いたヘモグロビン混合物の分析において、前記ヘモグロビンA0成分から異常ヘモグロビンE、D、S、CまたはヘモグロビンA2の少なくとも1つ以上を分離・分析する際に通液され、ホフマイスター系列におけるコスモトロピック塩もしくはこれと類似の構造を有する塩種であるカルボン酸類、塩酸、硫酸から少なくとも1つ以上選択されるものを含む溶離液および該溶離液を用いる手法により解決する。【選択図】図10

Description

本発明は、ヘモグロビンA0からヘモグロビンA2もしくは異常ヘモグロビンE、D、S、Cを分離する溶離液およびその分離方法に関する
血液中のヘモグロビン分析は重要な診断項目である。例えば、血液中のヘモグロビンが糖化されたヘモグロビンA1cは糖尿病マーカであり種々の定量方法が利用されてきた。なかでも、短時間測定でも高い測定再現性を示すカチオン交換クロマトグラフィー法が当該診断分野で汎用されている。カチオン交換クロマトグラフィーは、ヘモグロビンA1c分析だけでなく、血色素異常症(異常ヘモグロビン症、サラセミア症)診断にも利用できるため、周辺技術の開発が活発に進められてきた。
カチオン交換クロマトグラフィーによる血色素異常症診断において、異常ヘモグロビンであるE、D、S、C成分やサラセミア症診断に重要なヘモグロビンA2をヘモグロビンA0成分から分離・定量をする。ヘモグロビンA1c値のみを測定したい場合でも、異常ヘモグロビンはヘモグロビンA1c値に影響を与えるため、異常ヘモグロビンを分離・検出できることが望ましい。しかし、これらのヘモグロビン分画を短時間かつ再現性よく分離するのは困難である。とくに、ヘモグロビンA2と異常ヘモグロビンであるE、D、S、CとヘモグロビンA0とは、イオン的性状が極めて近いため、カチオン交換クロマトグラフィーに用いられる充填剤に対して極めて近い相互作用をするため、クロマトグラフィーにおける溶出条件を精密に制御する必要がある。これらの成分とヘモグロビンA0よりも前に溶出される成分である胎児性ヘモグロビンFやヘモグロビンA1cとの短時間での同時分析が求められていることから、効率のよいヘモグロビンの分離・分析手法が必要不可欠となる。
これに対して、ヘモグロビン分析において溶離液に加える添加剤が分離性能を向上させることが示されてきた。具体的には、ヘモグロビンA0よりも前に溶出される成分であるA1cの分析においては過塩素酸などのホフマイスター系列における強いカオトロピック塩の有効性が示されている(特許文献1)。しかし、ヘモグロビンA0成分以降の分離においては溶出力の制御が難しく、ホフマイスター系列以外の異なる性質を有する塩種を中心に新手法の探索がされてきた。例えば、ヘモグロビンA0以降の成分の分離に有効な塩種としてイオン対試薬が見出された(特許文献2)。しかし、本手法において分離したいそれぞれのヘモグロビンの等電点(pH7.0前後)に対応して溶離液のpHを精密制御する必要があることから、ヘモグロビンA0より前に溶出される多種類のヘモグロビンとの同時分析は必ずしも容易ではない。
一方、用いる溶離液の大きなpHグラジエントを利用することでヘモグロビンA0以降に溶出される成分を効率よく分離する手法が報告されている(特許文献3)。具体的には、ヘモグロビンA0より前に溶出されるヘモグロビン成分の溶出に利用する溶離液Aと、ヘモグロビンA0以降に溶出されるヘモグロビン成分の溶出に利用する、溶離液AよりもpHの0.5以上高い溶離液Bとを順に通液する、ヘモグロビンA0とA2との分離手法が報告された。このようなpHグラジエントを利用する手法に加えて、複数の塩種を含む溶離液を使用するヘモグロビンA0分画の短時間分離法も報告されている(特許文献4)。
具体的には、本手法において、ヘモグロビンA0より前に溶出されるヘモグロビン成分の溶出に利用する溶離液Aが、カオトロピック塩と特定の範囲の酸解離定数を有する2種の塩との全てを含むことが特徴である。このような溶離液AがヘモグロビンA0より前に溶出されるヘモグロビン成分の分離能力を向上させ分析を短時間化させる一方で、ヘモグロビンA0以降に溶出されるヘモグロビン成分の分離は特許文献3と同様にpHグラジエントに依存している。
以上のように、ヘモグロビンA0より前に溶出されるヘモグロビン成分を分離する際に有効な塩種が見出されてきた一方で、ヘモグロビンA0以降に溶出されるヘモグロビン成分の分離に有効な塩種はほとんど検討されていない。ヘモグロビンA0以降に溶出されるヘモグロビン成分の分離に溶離液のpHグラジエントやイオンペア試薬の添加が有効であることが示されてきたが、溶離液中に含まれる他の塩種はほとんどの場合では無秩序に選ばれてきた。例えば、特許文献5においてリン酸緩衝液を使用した分離方法が知られているもののその効果は精査されておらず、その他の塩種が分離に与える影響に関して系統的な理解がされてこなかった。
特開2000-055899号公報 特許第5322736号公報 特許第4420539号公報 特許第2014-095638号公報 米国特許第04810391号公報
A.M.Hyde,S.L.Zultanski,J.H.Waldman,Y.-L.Zhong,M.Shevlin,F.Peng,Org.Proess Res.Dev.2017,21,1355.
本発明では、カチオン交換クロマトグラフィーにおけるヘモグロビン分析においてA0以降に溶出される成分の分離能を向上させた溶離液およびその方法を提供する。
本発明者らは、ヘモグロビンA0成分の溶出およびヘモグロビンA0以降に利用する溶離液を鋭意検討した結果、コスモトロピック塩の添加がヘモグロビンA0以降に溶出される成分の分離に有効であることを見出した。
コスモトロピック塩は水と水との相互作用の安定性を増加させる塩を示す。一般的に、コスモトロピック性の強さはホフマイスター系列で示されている。本系列は種々の塩を検討した中で、塩析に要する最小塩濃度によって定義された。このなかでアニオンにおいては、塩素アニオン以上に塩析効果の高い塩をコスモトロピックとされ、逆に塩溶効果のあるものがカオトロピックとされる。ホフマイスター系列上の塩種は、類似の相互作用が影響を与える多様な現象にも関連性がある。例えば、これらの塩種の添加がクロマトグラフィーの溶出挙動に影響を与えることが知られている。しかし、古くからホフマイスター系列の重要性は認識されてきたものの、典型的な塩種を除いては系統的な研究はほとんどされておらず、近年になってようやく塩析効果の強さに関して再検討されてきた(非特許文献1)。
一方、ヘモグロビンのHPLC分析においては、代表的なカオトロピック塩の有効性が一部だけ示されてきたものの、その他の塩種の効果に関していまだに見過ごされている。とくに、ヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEやヘモグロビンA2との困難な分離の場合には、pHグラジエントやイオン対試薬などホフマイスター系列と異なる原理に基づく効果を使用した手法にのみ注視されており、緩衝作用のある塩種や溶出力の制御に使用する塩種の効果は無視されてきた。
これに対して本発明者らは、ホフマイスター系列中の塩種が分離に与える影響を精査した。すなわち、緩衝剤などに使用されてきた塩種のうち、ホフマイスター系列中もしくはこれと類似の構造を含む塩種を加えた溶離液を同じpHで調製し、異常ヘモグロビンEを含む検体を分析しA0との分離型を詳しく調べた。その結果、溶離液中に加えたホフマイスター系列においてカオトロピック塩と逆の性質を示すコスモトロピック塩により、A0成分とEとの分離能が向上することを見出し本発明の完成に至った。
以下、本発明について詳細に説明する。
[1]カチオン交換クロマトグラフィーを用いたヘモグロビン混合物の分析において、ヘモグロビンA0成分以降に溶出されるヘモグロビン成分の分析に利用する溶離液であって、前記ヘモグロビンA0成分から異常ヘモグロビンE、D、S、CまたはヘモグロビンA2の少なくとも1つを分離・分析する際に通液され、
ホフマイスター系列におけるコスモトロピック塩もしくはこれと類似の構造を有する塩種であるカルボン酸類、塩酸、硫酸から少なくとも1つ以上選択されるもの含む溶離液。
[2]前記コスモトロピック塩が、酢酸、コハク酸、もしくはヒドロキシカルボン酸類から少なくとも1つ以上選択されるものを含む[1]に記載の溶離液。
[3]前記コスモトロピック塩が、クエン酸である[1]から[2]いずれか1つに記載の溶離液。
[4]前記コスモトロピック塩が、カルボン酸類である前記ヘモグロビンA0とA2とを分離・分析する際に通液される、[1]から[3]いずれか1つに記載の溶離液。
[5]前記コスモトロピック塩がマロン酸、フマル酸、ヒドロキシカルボン酸から少なくとも1つ以上選択されるものである、[4]に記載の溶離液。
[6]前記コスモトロピック塩がクエン酸である、[4]から[5]いずれか1つに記載の溶離液。
[7]前記[1]から[6]のいずれか1項に記載の溶離液を用いる手法であって、ヘモグロビンA0成分から異常ヘモグロビンE、D、S、CまたはヘモグロビンA2の少なくとも1つ以上を分離・分析する方法。
[8]前記[1]から[6]のいずれか1項に記載の溶離液を用いる手法であって、前記[1]から[6]のいずれか1つに記載のヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEもしくはA2との分離・分析する際に通液される溶離液に加えて、
これよりも溶出力が弱い少なくとも1つの溶離液を通液することで、A0成分よりも前に溶出されるヘモグロビン成分を分離・溶出し、
ヘモグロビンFとヘモグロビンA1cとのどちらかもしくは両方とを分離・溶出した後に、前記[1]から[6]のいずれか1つに記載の溶離液を通液してヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEもしくはA2とを分離・溶出する分析方法。
本発明では、カチオン交換クロマトグラフィーにおけるヘモグロビン分析においてA0成分の分離能を向上させた溶離液を提供する。具体的には、ヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEもしくはヘモグロビンA2の効率的な分離・分析ができる溶離液を提供する。
比較例1におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例1におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例2におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例3におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例4におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例5におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例6におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例7におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例8におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例9におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例10におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例11におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例12におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例13におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例14におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例15におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例16におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例17におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例18におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例19におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例20におけるクロマトグラムを示した図である。 実施例21におけるクロマトグラムを示した図である。
以下に本発明を詳細に説明する。但し本発明は異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態、実施例の例示にのみ限定されるものでは無い。
本発明は、カチオン交換基を有する分離剤が充填されたカラムを用いるカチオン交換クロマトグラフィーにおいて、A0よりも後に溶出されるヘモグロビンEの分離に使用する、酢酸アニオン以上のコスモトロピック塩を含む溶離液である。
このとき、酢酸アニオン以上のコスモトロピック塩もしくはこれと類似の構造を有する塩種とは次のものを示す。有機酸としてはモノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸などのカルボン酸類があげられる。無機酸としては硫酸、塩酸等があげられる。モノカルボン酸類としては酢酸、プロピオン酸などがあげられる。ジカルボン酸としてはコハク酸、マロン酸、フマル酸、マレイン酸、フタル酸などがあげられる。トリカルボン酸としてはトリカルバリル酸があげられる。ヒドロキシカルボン酸としては、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、イソクエン酸、乳酸などがあげられる。
好ましくはカルボン酸類を用いることであり、より好ましくは酢酸、コハク酸、もしくはヒドロキシカルボン酸類を用いることであり、さらにより好ましくはコスモトロピック塩としてヒドロキシカルボン酸類を用いることである。とくに望ましくはクエン酸を利用することである。また、ヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEとの分離よりも困難であるヘモグロビンA0とヘモグロビンA2との分離においても、カルボン酸類もしくは塩酸を利用できる。このなかでより好ましいのはジカルボン酸であるマロン酸もしくはフマル酸と、ヒドロキシカルボン酸類である。さらにより好ましくは、クエン酸を使用することである。これらのアニオン性のコスモトロピック塩のカウンターカチオンは公知のものでよくナトリウム塩、カリウム塩などがあげられる。
上記、塩素アニオンよりも強いコスモトロピック塩は、溶離液中に少なくとも1種含んでいればよく、複数のコスモトロピック塩を含んでいてもよい。また、コスモトロピック塩は緩衝剤として使用してもよく、コスモトロピック塩以外の緩衝剤を含む緩衝液に添加剤として加えても良い。コスモトロピック塩以外の緩衝剤として、有機酸として、アミノ酸、アミン、イミダゾール、ピリジン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、グリシルグリシン、ピロリン酸などがあげられる。無機酸としてはリン酸、炭酸などがあげられる。アミノ酸としては、アスパラギン酸、アスパラギン、グリシンなどがあげられる。アミン類としては、エチレンジアミン、トリエタノールアミンなどがあげられる。
上記緩衝剤以外に、Goodの緩衝液も使用できる。Goodの緩衝剤として2-(N-モリホリノ)エタンスルホン酸(MES)、N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N’-エタンスルホン酸(HEPES)、ビス(2-ヒドロキシエチル)イミノトリス-(ヒドロキシメチル)メタン(Bistris)、Tris、ADA、PIPES、BistrispropanE、ACES、MOPS、BES、TES、HEPES、HEPPS、TricinE、BicinE、グリシルグリシン、TAPS、CAPSなどがあげられる。用いる溶離液のpHが添加したコスモトロピック塩の緩衝域から外れた場合には、とくに用いる溶離液のpH範囲内に緩衝域を有するコスモトロピック塩かその他の緩衝剤を組み合わせることが望ましい。
上記溶離液には、コスモトロピック塩とそのほかの緩衝剤塩以外にも種々の添加剤を含んでいてもよい。例えば、コスモトロピック塩とは逆の性質を示すカオトロピック塩を加えてもよい。カオトロピック塩はとくにA0よりも前に溶出される成分の分離精度を改善できる場合があることから、A0よりも前に溶出される成分とA0よりも後に溶出される成分を同時分析する場合、コスモトロピック塩とカオトロピック塩の濃度を調整することでヘモグロビン類の分離を調整することができる。カオトロピック塩として、チオシアン酸イオン、ヨウ化物イオン、過塩素酸イオン、硝酸イオン、臭化物イオン等が好ましい。より好ましいのはヨウ化物イオン、硝酸イオン、チオシアン酸イオン、過塩素酸イオンである。これらのカオトロピック塩は単独でも複数種混合して用いてもよい。
上記溶離液のpHを調製する際にpH調節剤を加えてもよい。pH調節剤として公知の酸、塩基を用いてよく、酸として塩酸、リン酸、硝酸、硫酸などが、塩基として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウムなどがあげられる。これらの酸、塩基の濃度は限定されず、溶離液の目標pHに応じて適宜添加することができる。充填剤の性質に応じて水溶性有機溶媒も添加できる。水溶性有機溶媒としてメタノール、エタノール、アセトニトリル、アセトンなどがあげられ、溶離液中に添加している種々の塩が析出しない程度の量なら添加してもよい。また、EDTAなどのキレート剤やグルタチオンなどの酸化防止剤、分離能を向上させるアジ化ナトリウムなどの添加剤が含まれていても良い。
上記成分を含む溶離液のpH範囲には制限がなく、ヘモグロビン分析に一般的に使用される範囲であれば、コスモトロピック塩によるA0以後の分離能力の向上効果が得られる。具体的には、望ましくはpH4.0~8.0の範囲であり、より望ましくはpH5.0~7.0である。コスモトロピック塩の効果自体は、ヘモグロビンの等電点(pH6.0~8.0)付近において大きくなるが、イオン交換基によるヘモグロビンの保持も必要となる。また、公知の技術と組み合わせることで分離能を向上させることができる。例えば、コスモトロピック塩を有する溶離液で上記特許文献3のようなpHグラジエントを適用すればより分離性能が向上する。コスモトロピック塩の濃度は用いる充填剤の保持力によって変わるが、緩衝剤として用いる場合には、緩衝作用がある範囲であればよく、0.1~1000mMであり、好ましくは1~500mMである。添加剤として用いる場合には、0.1~1000mMであればよく、好ましくは10~100mMである。
上記コスモトロピック塩以外の緩衝剤濃度は、緩衝作用がある範囲であればよく、0.1~1000mMであり、好ましくは1~500mMである。上記カオトロピック塩の濃度は、公知の分離能向上効果が得られる範囲内であればよい。すなわち、0.1mM~3000mMが好ましく、1mM~1000mMがより好ましく、特に好ましくは、10mM~500mMである。これは、0.1mMより低いと、分離効果が低下し測定精度が悪くなるためであり、3000mMよりも高くてもヘモグロビン類の分離効果はそれ以上向上しないためである。
前記溶離液を用いたヘモグロビン混合物の分析において、前記3種のヘモグロビン成分A0とA2もしくはEの分析だけでなく、異常ヘモグロビンE、D、S、Cの分離もできる。このとき、複数種の溶離液を用いたグラジエントを使用してもよく、ステップグラジエントとリニアグラジエントのどちらでもよい。たとえば、ヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEもしくはA2分離後に、ピーク形状をよくするために、前記溶離液よりも溶出力の高い1種以上の溶離液を使用してもよい。
とくにヘモグロビンA0、A2、異常ヘモグロビンEと、これより後に溶出される異常ヘモグロビンD、S、Cとは保持力に大きな差があることから、精度の高い分析のために前記溶離液に加えて溶出力の高い溶離液を組み合わせて分析することが望ましい。くわえて、カラム内に保持力の強い成分が残留すると、カラム耐久性を著しく損なうことから、前記溶出力の高い溶離液にくわえて、さらに溶出力の高い溶離液を用いることが望ましい。3種以上の溶離液を用いる場合それぞれ用意した溶離液を利用してもよいし、分析装置内におけるグラジエント操作によって系内で調製してもよい。
前記溶離液を用いたヘモグロビン混合物の分析において、ヘモグロビンA0よりも前に溶出されるヘモグロビン成分の分析のため、前記コスモトロピック塩を含む溶離液に加えて、これよりも溶出力の弱い溶離液使用してもよい。この溶出力の低い溶離液はひとつでも複数種でもよい。溶出力の低い溶離液を用いることでA0よりも前に溶出される成分を分離でき、とくにヘモグロビンFとヘモグロビンA1cを分析できる。
前記コスモトロピック塩を含む溶離液にくわえて用いる、溶出力の高い溶離液と低い溶離液とはその成分に制限はなく公知の緩衝剤を使用することができ、前記コスモトロピック塩を含む溶離液と同じ成分を含んでいてもよいし、異なる成分を含んでいてもよく、コスモトロピック塩を含んでいなくてもよい。溶出力の強さは塩濃度もしくはpHを変えることで調整できるが、その範囲には制限はない。しかし、前記コスモトロピック塩を含む溶離液よりも後に使用する溶出力の高い溶離液は、保持力の高いヘモグロビンを十分に溶出できる強さであることが望ましく、とくに異常ヘモグロビンS以降の成分を溶出する際には、ヘモグロビンの等電点付近のpH6.0~8.0の溶離液を用いることが望ましい。前記溶出力の弱い溶離液は、A0よりも前に溶出される成分を分離するために、pH4.0~6.0であることが望ましい。
また、これらの成分の分離度を上げるために公知の技術を使用してもよい。たとえば、コスモトロピック塩を含む前記溶離液を通液したのちに、これよりも溶出力の強い溶離液を通液する場合に、これらの間でコスモトロピック塩を含む前記溶離液よりも溶出力の弱い溶離液を通液し、ヘモグロビンピーク間の分離度を高める手法などがあげられる。
本発明の溶離液を用いた分離に使用する液体クロマトグラフィー装置にとくに制限はなく、公知のものでもよい。例えば、送液ポンプ、試料注入装置、カラム、カラムオーブン、検出器などで構成される装置が使用できる。また、溶離液の脱気装置などの付属装置を適宜とりつけてもよい。
本発明の溶離液を使用したカチオン交換クロマトグラフィーにおいて、少なくとも1種のカチオン交換基を有する分離剤を充填したカラムを使用する。例えば、ベースとして高分子粒子を用いてこれの表面にカチオン交換基を導入したものを分離剤として使用できる。このとき、表面に導入するカチオン交換基にはとくに制限はないが、公知のものであればカルボキシ基、スルホ基、リン酸基などを利用できる。なかでも、スルホ基やカルボキシ基を用いることが好ましい。上記分離剤を充填して使用するカラムのサイズには制限がなく、分離条件に応じて適切なものを選択すればよい。カラムの素材に関してもとくに制限されないが、公知のものであればステンレスなどの金属、ガラス、PEEKなどの樹脂を使用できる。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明は本実施例により限定されるものではない。
(実施例1~11、比較例1)
実施例1~11、比較例1において、下記のように作製したカラムを使用した。本カラムには特開2018-17560号公報のヘモグロビンA0とA2と異常ヘモグロビンEとの分離に好適な充填剤を使用した。本カラムを使用した検討において、ホフマイスター系列における酢酸以上のコスモトロピック塩もしくはこれと類似の構造を有する塩種で作製した溶離液を用いてヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEとの分離を検討した。カラム充填剤は下記のように作製した。
グリシジルメタクリレート350gとエチレングリコールジメタクリレート70g、メチルメタクリレート30g及びt-ブチルパーピバレート10gの混合液を硫酸ナトリウム40gとポリビニルアルコール200gを溶かした水溶液中で撹拌し、反応温度60℃で12時間架橋重合反応を行い粒子径3.2μmの非多孔性の架橋ポリマー粒子を得た。
この架橋ポリマー粒子20g、1,4-シクロヘキサンジメタノール20gを1,4-ジオキサン200g中に分散させ三フッ化ホウ素ジエチルエーテル1mLを加え70℃
で16時間反応させた。反応後、ゲルを1,4-ジオキサンおよび水で洗浄し、洗浄後風乾させサクションドライ状態とした。サクションドライゲル15gを42%水酸化ナトリウム水溶液中に分散させ液温を40℃に保ちながらアリルグリシジルエーテルを滴下した。得られたポリマー粒子は再び水洗したのち亜硫酸ナトリウム水溶液中に分散させ酸素ガスを吹き込み16時間反応させた。
得られた液体クロマトグラフィー用充填剤を内径4.6mm、長さ0.8cmのカラムに充填し、ヘモグロビン測定用カラムとした。下記の条件で異常ヘモグロビンEを含む血液検体を測定した。
流速:2.0mL/min
モニター波長:415nm
Step gradient:
溶離液A液:表1記載緩衝液(0-4.0min)
溶離液B液:表1記載緩衝液の3倍の塩濃度(4.0-5.0min)
使用した2種の溶離液は下記の表1のとおりである。このとき、ヘモグロビン成分の分離には溶離液Aのみが使用されており、溶離液Bは溶離液Aの3倍の塩濃度で作製しカラム洗浄用に使用している。比較例と各実施例において、ヘモグロビンA0の保持時間が一定となるように溶離液Aの塩濃度を決定した。
上記表1において、比較例1では、本発明の範囲外である強いカオトロピック塩である過塩素酸で調製した溶離液を使用した。一方、実施例1~10ではコスモトロピック塩を使用した。比較例1において、図1に示したように、ヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEとの分離が不十分だった。具体的には、比較例1のような過塩素酸のような強いカオトロピック塩のみで作製した溶離液を使用した場合において、A0以後の成分はブロード化した上に分離能が極めて低かった。一方、各種コスモトロピック塩で作製した溶離液を使用した実施例1~10の場合、図2~11のようにヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEとの分離が良好だった。
実施例1では硫酸を使用して比較例1よりも良好にヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEを分離できた。実施例2のモノカルボン酸である酢酸の場合、これらのピーク間は大きく開きピーク形状も良好だった。実施例3~6のようなジカルボン酸類も良好な分離特性を示した。この中で、実施例4のようにコハク酸を用いた場合に、ヘモグロビンA0の保持時間は変わらずにヘモグロビンEの保持時間差が大きくなった。実施例7~9のようなヒドロキシカルボン酸類において最もヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEとの保持時間差が大きくなった。実施例10のように塩酸を用いた場合も問題なくこれらを分離できた。
さらに、実施例2~10のように、用いるコスモトロピック塩がカルボン酸類もしくは塩酸の場合には、ヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEとの分離に加えて、これらのピークの間にヘモグロビンA2が検出された。実施例2~6のジカルボン酸類のうちマロン酸とフマル酸を用いた場合にヘモグロビンA0とヘモグロビンA2との分離能が高かった。一方、実施例7~9のようなヒドロキシカルボン酸類はどれも効率よくヘモグロビンA0とヘモグロビンA2とを分離できた。なかでも、実施例9のクエン酸を用いた場合に、ヘモグロビンA0とA2との保持時間差が実施例2~10の中で最も大きかった。
実施例10の塩酸を用いた場合は、他のカルボン酸類と比べて分離性能は高くはないが、同じ無機塩である硫酸と異なりヘモグロビンA2を分離できた。以上のように、ホフマイスター系列における酢酸以上のコスモトロピック塩もしくはこれと類似の構造を有する塩種を用いて、ヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEもしくはヘモグロビンA2とを分離できた。類似構造であるジカルボン酸類の検討で示したように、ヘモグロビン種によって最適な溶媒は異なる場合はあるものの、コスモトロピック塩がヘモグロビンA0以降に溶出されるヘモグロビン成分の分離に有効であることが示された。
また、これらのコスモトロピック塩は溶離液中にひとつ以上含んでいれば効果が得られる。実施例11のように、ヘモグロビンA0以降の分離に使用するのに不利な強いカオトロピック塩である過塩素酸を含む溶離液においても、クエン酸を加えることでヘモグロビンA0からヘモグロビンA2と異常ヘモグロビンEを分離できた。
(実施例12~16)
実施例12~16では、実施例1~11に使用した充填剤と比較してヘモグロビンA0とA2と異常ヘモグロビンEとの分離性能の悪い充填剤が使用されたカラムを用いて検討した。具体的には、親水性の高い東ソー製TSKgel SP-NPR(内径4.6mm、長さ3.5cm)を用いてヘモグロビンをした。測定検体として異常ヘモグロビンEを含む血液を使用した。本検討では、ヘモグロビンA0とEとの分離にくわえて、ヘモグロビンA0よりも前に溶出される成分であるヘモグロビンFの分離も行った。
流速:1.5mL/min
モニター波長:415nm
Step gradient:
溶離液A液:リン酸緩衝液(50mM、pH6.0)(0-0.5min)
溶離液B液:表2記載緩衝液(0.5-3.0min)
溶離液C液:リン酸緩衝液(200mM、pH6.0)(3.0-5.0min)
使用した溶離液B液は下記の表2のとおりである。本検討において、溶離液Aを用いてヘモグロビンFを分離し、溶離液Bを用いてヘモグロビンA0とEとを分離し、溶離液Cを洗浄液として使用している。本検討では、上記実施例においてヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEの分離に好適な充填剤では効果の差が観測しにくかった、コハク酸もしくはヒドロキシカルボン酸類を含む溶離液を検討した。各実施例において、ヘモグロビンA0の保持時間が一定となるように溶離液Bの塩濃度を決定した。
実施例12~14では、特許文献2においてA0以降の成分の分離に不利となることが知られている、A0より前に溶出される成分の分離に使用する溶離液AとA0より後に溶出される成分を溶出する溶離液Bの溶離液のpHが同じ条件を用いた(表2)。実施例12~14において、どの場合でもヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEとの分離ができた。このとき、ジカルボン酸であるコハク酸よりも、ヒドロキシカルボン酸である酒石酸やクエン酸がよい分離を示した。また、実施例13においてpKaが4.8である酒石酸の緩衝域外であるpH6.0の溶離液にもかかわらずA0とEとの分離能向上効果が得られたことから、これらのコスモトロピック塩は緩衝剤としてクロマトグラムの測定結果を安定化させているだけではなく、ヘモグロビンの分離に大きく寄与していることがわかる。
また、実施例15と16では塩種としてクエン酸を用いた溶離液BのpHを検討した。その結果、溶離液AよりもpHが0.5高いpH6.5の溶離液Bを用いた場合、ヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEとの分離が極めて良好だった。一方、溶離液AよりもpHが0.5低いpH5.5の溶離液Bを用いた場合でも、ヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEとの分離性能が高く、ヒドロキシカルボン酸類の添加により分離能の特別な向上効果が見られた。以上のことから、特性の異なる充填剤を使用した場合においても、ヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEとの分離に適切なコスモトロピック塩の使用が有効であることが示された。
(実施例17~19)
実施例17~19では、実施例12~16で使用したカラムを用いて。測定検体として、Cantabery社製コントロールレベル2を使用した。本検体には異常ヘモグロビンSが含まれている。
流速:1.5mL/min
モニター波長:415nm
Step gradient:
溶離液A液:リン酸緩衝液(50mM、pH6.0)(0-0.5min)
溶離液B液:表3記載緩衝液(0.5-3.0min)
溶離液C液:リン酸緩衝液(200mM、pH6.0)(3.0-5.0min)
使用した溶離液B液は下記の表3のとおりである。本検討において、溶離液Aを用いてヘモグロビンFを分離し、溶離液Bを用いてヘモグロビンA0とA2とを分離し、溶離液Cを洗浄液として使用している。各比較例と実施例において、ヘモグロビンA0の保持時間が一定となるように溶離液Bの塩濃度を決定した。
ヘモグロビンA0とA2の分離に好適な充填剤を用いていない際においても、実施例17のようにクエン酸を用いた場合、効率よくこれらのピークを分離できた。また、実施例18のようにクエン酸とリン酸の混合液の場合も、問題なく分離できた。また、実施例19のように過塩素酸のような強いカオトロピック塩を有していてもヒドロキシカルボン酸であるクエン酸を加えることでヘモグロビンA0とA2とを分離できた。
(実施例20、21)
実施例20と21では、本溶離液系を用いることで、ヘモグロビンA0から異常ヘモグロビンDやCも分離できることを確認した。具体的には、実施例13の条件を用いて、異常ヘモグロビンDを含む検体を測定(実施例20)と異常ヘモグロビンCを含む検体を測定(実施例21)したところ、それぞれの異常ヘモグロビンを問題なく分離できた(図21:実施例20、図22:実施例21)。

Claims (8)

  1. カチオン交換クロマトグラフィーを用いたヘモグロビン混合物の分析において、ヘモグロビンA0成分以降に溶出されるヘモグロビン成分の分析に利用する溶離液であって、
    前記ヘモグロビンA0成分から異常ヘモグロビンE、D、S、CまたはヘモグロビンA2の少なくとも1つ以上を分離・分析する際に通液され、
    ホフマイスター系列におけるコスモトロピック塩もしくはこれと類似の構造を有する塩種であるカルボン酸類、塩酸、硫酸から少なくとも1つ以上選択されるものを含む溶離液。
  2. 前記コスモトロピック塩が、酢酸、コハク酸、もしくはヒドロキシカルボン酸類から少なくとも1つ以上選択されるものである、請求項1に記載の溶離液。
  3. 前記コスモトロピック塩が、クエン酸である、請求項1から2のいずれか1項に記載の溶離液。
  4. 前記コスモトロピック塩が、カルボン酸類である、前記ヘモグロビンA0とA2とを分離・分析する際に通液される、請求項1から3のいずれか1項に記載の溶離液。
  5. 前記コスモトロピック塩が、マロン酸、フマル酸、ヒドロキシカルボン酸から少なくとも1つ以上選択されるものである、請求項4に記載の溶離液。
  6. 前記コスモトロピック塩がクエン酸である、請求項4から5のいずれか1項に記載の溶離液。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の溶離液を用いる手法であって、ヘモグロビンA0成分から異常ヘモグロビンE、D、S、CまたはヘモグロビンA2の少なくとも1つ以上を分離・分析する方法。
  8. 前記1から6のいずれか1項に記載の溶離液を用いる手法であって、請求項1から6のいずれか1項に記載のヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEもしくはA2との分離・分析する際に通液される溶離液に加えて、
    これよりも溶出力が弱い少なくとも1つの溶離液を通液することで、A0成分よりも前に溶出されるヘモグロビン成分を分離・溶出し、
    ヘモグロビンFとヘモグロビンA1cとのどちらかもしくは両方とを分離・溶出した後に、請求項1から6のいずれか1項に記載の溶離液を通液してヘモグロビンA0と異常ヘモグロビンEもしくはA2とを分離・溶出する分析方法。
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