JP2023118310A - ベーカリー用穀粉組成物、及びこれを用いたベーカリー食品の製造方法 - Google Patents

ベーカリー用穀粉組成物、及びこれを用いたベーカリー食品の製造方法 Download PDF

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敦子 山下
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Masaaki Kimoto
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俊之 佐々木
Toshiyuki Sasaki
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Abstract

【課題】生地の二次加工性に優れ、かつ良好な食感を有するベーカリー食品の提供。【解決手段】コンカナバリンA法で分析された総澱粉中のアミロース含有量が40質量%以上の高アミロース小麦粉を、穀粉類中に30~100質量%含有し、かつ、グリアジンを、穀粉類100質量部あたり0.05~5質量部含有する、ベーカリー用穀粉組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ベーカリー用穀粉組成物、及びこれを用いたベーカリー食品の製造方法に関する。
近年、低糖質食品に対する需要が拡大しており、穀粉の代わりに食物繊維素材を配合した生地から製造される低糖質なベーカリー食品や麺類が提供されている。しかし、従来の食物繊維を多く含む生地は、作業性が低く、また該生地から得られた食品は食感が低下しがちである。特許文献1には、水不溶性食物繊維(IDF)と水溶性高分子食物繊維(HSDF)の総量が5質量%以下であり、水溶性低分子食物繊維(LSDF)の量が25質量%以上である加工澱粉からなる水溶性食物繊維強化剤、これをベーカリー食品や麺に使用すること、及び該食物繊維強化剤を添加した食品の食感が良好であることが記載されている。特許文献2には、難消化性澱粉を含むパンの製造において、原料小麦粉の一部として超強力粉を使用し、また活性グルテン及びグリアジン、ならびに架橋澱粉及び/又は増粘剤含有油脂を添加することで、パン生地の伸展性、膨張性及び弾力性の低下によるパン形状の劣化を抑制することが記載されている。特許文献3には、小麦粉、ふすま等の不溶性食物繊維含有粉、融点の異なる2種類の油脂、及びグリアジンを所定量で配合した焼き菓子が、不溶性食物繊維を豊富に含有しながらも、ソフトでなめらかな食感を有し、風味と甘味のいずれにも優れていることが記載されている。
穀物に含まれる澱粉にはアミロースとアミロペクチンが含まれる。アミロースは、消化酵素による消化性が悪く、そのため、ヒトの消化酵素で消化されない難消化性成分、すなわち食物繊維として機能し得、難消化性澱粉に分類される。高アミロース澱粉としては、高アミロース型トウモロコシ由来の高アミロースコーンスターチがよく知られている。また近年、澱粉合成に関連する酵素に変異を有することでアミロース含量を増加させた高アミロース小麦が開発されている(非特許文献1、2)。特許文献4~7には、澱粉分枝酵素SBEIIaの遺伝子の点変異を有し、SBEIIaの活性が低下しており、穀粒に含まれる澱粉のアミロース含有量が高い高アミロース小麦が開示されている。しかし一方で、アミロースは食品がパサついたり硬くなったりする原因でもある。例えば、前述の非特許文献2には、高アミロース小麦から製造したパンが、通常の小麦を使用したものと比べて膨らみが悪く品質に劣っていたこと、麺類のアミロース含量が多くなると硬くなり粘りがなくなることが記載されている。そのため、ベーカリーや麺類では、食品の食感をソフトで口当たりのよいものにしたい場合、アミロース含量の低い澱粉が利用されることがある。
特開2009-95316号公報 特開2007-124928号公報 特開2014-140365号公報 特表2007-504803号公報 特表2008-526690号公報 特表2015-504301号公報 特表2019-527054号公報
J Jpn Assoc Dietary Fiber Res, 2003, 7(1):20-25 Trends in Food Science and Technology, 2006, 17:448-456
本発明は、食物繊維を豊富に含有しているにもかかわらず生地の二次加工性に優れ、かつ良好な食感を有するベーカリー食品を提供することに関する。
本発明は、コンカナバリンA法で分析された総澱粉中のアミロース含有量が40質量%以上の高アミロース小麦粉を、穀粉類中に30~100質量%含有し、かつ、グリアジンを、穀粉類100質量部あたり0.05~5質量部含有する、ベーカリー用穀粉組成物を提供する。
また本発明は、コンカナバリンA法で分析された総澱粉中のアミロース含有量が40質量%以上の高アミロース小麦粉を、穀粉類中に30~100質量%含有し、かつグリアジンを、穀粉類100質量部あたり0.05~5質量部含有する原料粉を用いる、ベーカリー食品の製造方法を提供する。
本発明の穀粉組成物によれば、食物繊維を豊富に含有しているにもかかわらず二次加工性に優れたベーカリー用生地を製造することができる。また本発明の穀粉組成物により製造したベーカリー食品は、食物繊維を豊富に含有しているにもかかわらず、良好な食感を有することができる。
本明細書において、「ベーカリー食品」(又は単に「ベーカリー」と称することもある。)とは、一般に、穀粉と副材料を含む生地を、必要に応じて発酵させた後、加熱(例えば、焼成、蒸し、揚げ等)することで製造される食品である。前記ベーカリー食品としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、食パン(角型食パン、イギリスパン等)、ロールパン、菓子パン(あんパン、クリームパン等)、総菜パン(カレーパン等)、ハード系のパン(フランスパン、ドイツパン等)、クロワッサン、デニッシュ、イタリアパン、ナン、ピタパン等のパン類;ピザ;中華まん及び蒸しパン;パネトーネ、クグロフ、シュトーレン、ワッフル、マフィン、マドレーヌ、フィナンシェ、クッキー、クラッカー、ビスケット等の焼き菓子類、ドーナツ等の揚げ菓子類などが挙げられる。これらの中でも、二次加工性やその食感において効果が奏されやすい点で、発酵させた生地から製造される発酵ベーカリー食品が好ましい。前記発酵ベーカリー食品としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、パン類;パネトーネ、クグロフ、シュトーレン、ワッフル、イーストドーナツ等の発酵菓子類などが挙げられる。
本発明は、ベーカリー用穀粉組成物、及びそれを用いるベーカリー食品の製造方法を提供する。本発明で製造されるベーカリー食品は、その原料穀粉中に、高アミロース小麦粉を含有することを特徴とする。本発明で使用される高アミロース小麦粉は、アミロース含有量が、好ましくは40質量%以上、より好ましくは43質量%以上である。
小麦粉のアミロース含有量とは、該小麦粉に含まれる総澱粉中のアミロース含有量をいう。本明細書における小麦粉のアミロース含有量は、コンカナバリンA(ConA)法により分析された値として定義され、例えば、該小麦粉をMegazyme社のアミロース/アミロペクチン分析キット(AMYLOSE/AMYLOPECTIN ASSAY KIT)で分析することで測定することができる。従来一般的なアミロース含有量の分析方法としては、(1) アミロースのヨウ素に対する結合能の高さを利用した方法(ヨウ素親和力測定法;例えば電流滴定法、比色定量法、AACC61-03法など)、(2) アミロペクチンとConAが特異的に結合することを利用した方法(ConA法)が知られている。しかし(1)を利用した方法ではアミロース量がより高く算出される傾向がある。例えば、非特許文献1や非特許文献2に記載されるSGP-1遺伝子の機能欠失型変異(null変異)を有する高アミロース小麦粉のアミロース含有量は、ヨウ素親和力測定法では37質量%程度であるが、ConA法では31質量%程度である。なお、従来一般的な小麦粉のアミロース含有量は、ヨウ素法では32質量%未満、ConA法では28質量%未満である。
本発明において使用され得る高アミロース小麦粉の例としては、澱粉分枝酵素SBEIIaの活性が低い改変小麦由来の小麦粉が挙げられる。そのような改変小麦由来の小麦粉の例としては、特許文献4~7に記載される、SBEIIaの遺伝子の変異を有し、SBEIIaの活性が低下している高アミロース小麦由来の小麦粉が挙げられる。より具体的な例としては、穀粒中のSBEIIaタンパク質の量又は活性が野生型小麦穀粒中の量又は活性の2%よりも低い高アミロース小麦由来の小麦粉、1つ以上、例えば1つ又は2つのSBEIIa遺伝子のnull変異を有する高アミロース小麦由来の小麦粉、などが挙げられる。
本発明で使用される高アミロース小麦粉は、前述した高アミロース小麦の穀粒を通常の手順で製粉することによって製造することができる。例えば、本発明で使用される高アミロース小麦粉は、該高アミロース小麦の穀粒の胚乳画分のみを実質的に含む小麦粉であってもよく、又は、該高アミロース小麦の穀粒の胚乳画分に加えてさらに胚芽やふすま画分を含む小麦粉(例えば全粒粉)であってもよい。
本発明で使用される高アミロース小麦粉は、灰分が、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.2~0.8質量%である。本明細書における小麦粉の灰分は、直接灰化法(ISS Standard Methods No.104/1)に従って測定した値をいう。
本発明において、前述した高アミロース小麦粉は、ベーカリー食品の原料穀粉として使用される。すなわち、該高アミロース小麦粉を含有する原料穀粉は、ベーカリー用穀粉組成物として使用され、該穀粉組成物を用いてベーカリー食品が製造される。当該原料穀粉のうち、好ましくは30~100質量%、より好ましくは35~100質量%、さらに好ましくは45~100質量%が該高アミロース小麦粉である。したがって、本発明のベーカリー用穀粉組成物は、該高アミロース小麦粉を、該穀粉組成物に含まれる穀粉類の全質量中、好ましくは30~100質量%、より好ましくは35~100質量%、さらに好ましくは45~100質量%含有し得る。
本発明のベーカリー用穀粉組成物は、前述した高アミロース小麦粉以外の他の穀粉類を含有していてもよい。当該他の穀粉類の例としては、前述した高アミロース小麦粉以外の小麦粉(典型的にはアミロース含有量が28質量%未満の小麦粉)、ライ麦粉、大麦粉、コーンフラワー、米粉、そば粉、ふすま粉などが挙げられ、これらのいずれか1種又は2種以上を使用することができる。好ましくは、該他の穀粉類は該高アミロース小麦粉以外の小麦粉であり、その例としては、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム粉、全粒粉などから選択される1種又は2種以上が挙げられ、このうち、通常ベーカリー製造に使用される小麦粉、例えば強力粉、準強力粉、及びそれらの混合粉が好ましい。
本発明のベーカリー用穀粉組成物は、グリアジンを含有する。本発明で使用されるグリアジンは、グルテンから有機酸やエタノール水溶液を用いて抽出した可溶性画分を乾燥粉末化することで調製される、グリアジンを主体とするグリアジン製剤をいう。このようなグリアジン製剤の例としては、市販のグリアジン製剤(例えばグリアA;アサマ化成、など)が挙げられる。好適には、該グリアジン製剤における蛋白質の含有量は、該製剤の全質量中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上である。本発明のベーカリー用穀粉組成物におけるグリアジンの含有量は、該組成物中の穀粉類及び添加剤であるグルテンに含有されている成分を含まないグリアジン製剤の量として、該穀粉組成物に含まれる穀粉類100質量部あたり、好ましくは0.05~5質量部、より好ましくは0.15~3.5質量部、さらに好ましくは0.2~2質量部である。
本発明のベーカリー用穀粉組成物は、前記高アミロース小麦粉を含有する原料穀粉、及びグリアジン以外に、他の材料を含有することができる。当該他の材料としては、ベーカリー食品の製造に通常使用され得るもの、例えば、澱粉(未加工又は加工澱粉)、糖類;イーストや発酵種;イーストフード;重曹、ベーキングパウダー等の膨張剤;全卵粉、卵黄粉、卵白粉等の卵製品;グルテン、大豆粉等の蛋白質類;乳製品;油脂類;乳化剤、増粘剤、甘味料、香料、着色料、アスコルビン酸等の添加剤;食塩等の無機塩類;酵素類、などが挙げられ、これらのいずれか1種又は2種以上を使用することができる。
本発明のベーカリー用穀粉組成物における、穀粉類の総量、ならび他の材料の配合量は、製造するベーカリー食品の種類や所望される性質に応じて適宜変更することができる。好ましくは、該穀粉組成物における穀粉類(前記高アミロース小麦粉及び他の穀粉を含む)の総量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上である。また好ましくは、該ベーカリー用穀粉組成物はグルテンを含有し、該穀粉組成物におけるグルテンの含有量(ただし穀粉類中に含有されている成分は含まない)は、穀粉類100質量部あたり、好ましくは0.3~10質量部、より好ましくは0.5~5質量部である。
本発明で提供されるベーカリー食品は、原料粉として前記本発明のベーカリー用穀粉組成物を用いる以外は、通常の手順に従って製造することができる。具体的には、原料粉から生地を調製し、必要に応じて発酵させた後、加熱(例えば、焼成、蒸し、揚げ等)することにより、本発明のベーカリー食品を製造することができる。本発明のベーカリー食品は、原料粉として該本発明のベーカリー用穀粉組成物を用いる以外は、該ベーカリー食品の種類に応じた通常のレシピに従って製造することができる。好ましくは、本発明のベーカリー食品は発酵ベーカリー食品である。好ましくは、本発明の発酵ベーカリー食品は、調製された生地を、一次発酵、成形、及び二次発酵させ、次いで焼成することで製造される。本発明による発酵ベーカリー食品の製造は、ストレート法、中種法、速成法、液種法、冷凍生地法等の各種常法に従って行うことができる。必要に応じて、調製した生地を、そのまま、又は発酵もしくは成形した状態で冷蔵又は冷凍保存し、必要に応じて解凍した後、該生地を加熱して本発明のベーカリー食品を製造してもよい。本発明のベーカリー食品の生地は、食物繊維を豊富に含有しているにもかかわらず伸展性や機械耐性がよく二次加工性に優れているので、成形等の作業が比較的容易であり、得られるベーカリー食品の外観も良好である。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
材料
・高アミロース小麦由来小麦粉(HAW):SBEIIa変異遺伝子を有する、SBEIIaの発現量の低い小麦穀粒から得られた小麦粉。アミロース含有量47.4質量%(総澱粉中)、灰分0.57質量%。
・強力粉:1CW(No.1 Canada Wheat)由来小麦粉。アミロース含有量25.1質量%(総澱粉中)、灰分0.43質量%。
・グリアジン:グリアA(アサマ化成)、蛋白質含有量75質量%以上
・グルテン:H-10(小川製粉)
アミロース含量はアミロース/アミロペクチン分析キット(Megazyme社)により測定した。
試験例1 食パンの製造(ストレート法)
ストレート法により食パンを製造した。パン生地の配合、及び製造工程は下記のとおりとした。
〔生地配合:質量部〕
小麦粉(表1のとおり) 100
グリアジン 表1
グルテン 表1
生地改良剤 0.1
(オリエンタルC;オリエンタル酵母工業(株))
乳化剤 0.3
(パンマック200V;理研ビタミン(株))
パン酵母 3
(レギュラーイースト;オリエンタル酵母工業(株))
食塩 2
上白糖 8
脱脂粉乳 2
油脂(ショートニング) 4
油脂(マーガリン) 4
水 78~100
〔工程〕
ミキシング 低速3分→(油脂添加)低速7分
→中低速7分→中高速2~3分
捏上温度 27.5℃
フロアタイム(27℃・75%) 60分
分割重量 210g
ベンチタイム 20分
成形 手成形、210g×4個
2斤型(3300cc)に型詰めを行う。
ホイロ(38℃・85%) 60分
焼成(200℃/230℃) 45分
パン製造中の生地の二次加工性、焼成後30分間室温に放置したパン(「焼成後」)及びその後ビニール袋に包装して72時間保管したパン(「保管後」)の食感、ならびに焼成後のパンの外観を、訓練されたパネラー10名により下記基準で評価した。二次加工性及びパンの食感については、10名の評価の平均点を求めた。パンの外観については、最も多くの人数につけられた評点を採用した。結果を表1に示す。
<評価基準>
二次加工性(生地の伸展性、縮みにくさ、機械耐性)
5点:対照よりも非常に優れる
4点:対照よりも優れる
3点:対照よりもやや優れる
2点:対照と同等である
1点:対照よりも劣る
食感(しっとりさ)
5点:対照よりも非常に優れる
4点:対照よりも優れる
3点:対照よりもやや優れる
2点:対照と同等である
1点:対照よりも劣る
食感(ざらつき)
5点:対照よりも非常に優れる
4点:対照よりも優れる
3点:対照よりもやや優れる
2点:対照と同等である
1点:対照よりも劣る
外観(ボリューム)
3点:対照よりもボリュームが大きい
2点:対照と同等のボリュームである
1点:対照よりもボリュームが小さい
Figure 2023118310000001
試験例2 ロールパンの製造(中種法)
中種法により生地を調製し、ロールパンを製造した。パン生地の配合、及び製造工程は下記のとおりとした。
〔生地配合:質量部〕
中種 本捏
小麦粉(表2のとおり) 70 30
グリアジン 表2 表2
グルテン 表2 表2
生地改良剤 0.08 -
(オリエンタルC;オリエンタル酵母工業(株))
乳化剤 0.3 -
(パンマック200V;理研ビタミン(株))
パン酵母 2.5 0.5
(レギュラーイースト;オリエンタル酵母工業(株))
食塩 - 1.5
ブドウ糖 2 -
上白糖 - 15
脱脂粉乳 - 3
油脂(ショートニング) - 5
油脂(マーガリン) - 5
全卵 - 5
水 55 27.5
〔工程〕
(中種)
ミキシング 低速5分中速1分
捏上温度 25℃
発酵時間(27℃・75%) 3時間
(本捏)
ミキシング (油脂添加)低速3分→(油脂添加)低速4分
→中低速5分→中高速1~3分
捏上温度 27~28℃
フロアタイム(27℃・75%) 30分
分割重量 80g
ベンチタイム 15分
成形 モルダー使用(3.6-0.5mm)
18cmのロール成形
ホイロ(38℃・85%) 65~70分
焼成(220℃・190℃:) 9~10分
パン製造中の生地の二次加工性、焼成後及び保管後のパンの食感、及び焼成後のパンの外観を、試験例1と同様の手順で評価した。結果を表2に示す。
Figure 2023118310000002
試験例3 ピザの製造
下記のとおりの生地の配合、及び製造工程によりピザを製造した。ピザは具材を載せずに生地のみで焼成した。
〔生地配合:質量部〕
小麦粉(表3のとおり) 100
グリアジン 表3
グルテン 表3
パン酵母 1.3
(レギュラーイースト;オリエンタル酵母工業(株))
モルトシロップ 0.5
(ユーロモルト;日仏商事(株))
食塩 2.5
油脂(オリーブオイル) 4
水 88
〔工程〕
ミキシング 低速7分→中低速8分→中高速2~4分
捏上温度 24℃
発酵(室温) 10分
分割 200g
発酵 オーバーナイト冷蔵発酵(4℃・18時間程度)
復温 60分程度、室温に静置
成形 生地を延ばす(直径28cm程度)
焼成 400℃、1分30秒程度
製造中の生地の二次加工性、焼成後のピザの食感を、試験例1と同様の手順で評価した。結果を表3に示す。
Figure 2023118310000003

Claims (6)

  1. コンカナバリンA法で分析された総澱粉中のアミロース含有量が40質量%以上の高アミロース小麦粉を、穀粉類中に30~100質量%含有し、かつ、グリアジンを、穀粉類100質量部あたり0.05~5質量部含有する、ベーカリー用穀粉組成物。
  2. 前記高アミロース小麦粉がSBEIIaの活性が低い改変小麦由来の小麦粉である、請求項1記載の穀粉組成物。
  3. 穀粉類100質量部あたり0.3~10質量部のグルテンを含有する、請求項1又は2記載の穀粉組成物。
  4. コンカナバリンA法で分析された総澱粉中のアミロース含有量が40質量%以上の高アミロース小麦粉を、穀粉類中に30~100質量%含有し、かつグリアジンを、穀粉類100質量部あたり0.05~5質量部含有する原料粉を用いる、ベーカリー食品の製造方法。
  5. 前記高アミロース小麦粉がSBEIIaの活性が低い改変小麦由来の小麦粉である、請求項4記載の方法。
  6. 前記原料粉が穀粉類100質量部あたり0.3~10質量部のグルテンを含有する、請求項4又は5記載の方法。
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