JP2023113521A - 機械式駐車装置のパレットと機械式駐車装置と車両の入庫方法と車両の出庫方法 - Google Patents

機械式駐車装置のパレットと機械式駐車装置と車両の入庫方法と車両の出庫方法 Download PDF

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Hiroshi Hamada
誠 大野
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Abstract

Figure 2023113521000001
【課題】パレットからの車両の落下を防止する。
【解決手段】本発明におけるパレット10は、機械式駐車装置1に備えられ、車両Cが進入可能な入庫位置と、車両が格納される格納位置と、の間を移動する。パレットは、車両が載置される載置面を備えるパレット本体11と、載置面に配置されて、載置面に載置された車両が備える複数のタイヤTのうち、第1タイヤT1の移動を規制する第1タイヤ止め17と、載置面に配置されて、複数の前記タイヤのうち、第1タイヤとは異なる第2タイヤT2の移動を規制する第2タイヤ止め18と、を有してなる。第2タイヤ止めは、磁石の磁力によりパレット本体に着脱自在である。
【選択図】図9


Description

本発明は、機械式駐車装置のパレットと、機械式駐車装置と、車両の入庫方法と、車両の出庫方法と、に関する。
機械式駐車装置は、限られたスペースに複数の車両を駐車するために利用されている。機械式駐車装置は、マンション、オフィスビル、ショッピングセンター等の建物の地下に配置、あるいは、建物に隣接する地上に併設される。
地下に配置される機械式駐車装置の一例として、水平循環方式の駐車装置(以下「水平循環式駐車装置」という。)が知られている。
水平循環式駐車装置は、入出庫部と、昇降路と、格納空間と、パレットと、リフトと、を有してなる。入出庫部は、車両の入庫と出庫とが行われる空間である。昇降路は、入出庫部と格納空間とを接続する、パレットの上下方向の搬送路である。格納空間は、複数の格納階に区画され、格納階ごとに複数の格納部が区画されている地下空間である。格納部は、格納階において、パレットと車両とが格納される空間である。パレットは、入出庫部に前進入庫した車両が載置(搭載)される搬送床である。パレットは、リフトの昇降により昇降路を上下に搬送されると共に、地下の格納空間を水平方向に搬送される。パレットは、平面視で矩形状である。格納空間において、パレットは、パレットの長手方向(パレットに載置された車両の前後方向)に搬送(縦送り)され、パレットの短手方向(パレットに載置された車両の幅方向)に搬送(横送り)される。リフトは、昇降路において、車両が載置されたパレット、または、車両が載置されていないパレット(以下「空パレット」という。)を昇降させる。
車両が載置されたパレットが縦送りされるとき、パレットに載置された車両は、縦送りの開始時に受ける加速度、および、終了時に受ける慣性により、パレット上の載置された位置から移動するおそれがある。換言すれば、車両が載置されたパレットが縦送りされるとき、パレットに載置された車両のタイヤの位置は、変わり得る。縦送りの際にタイヤが変位すると、車両は、移動して、パレットから落下し得る。このような問題を解決するため、タイヤの変位を規制するタイヤ止め(車止め)が上面に配置されたパレットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2021-046672号公報
特許文献1に開示されたタイヤ止め(車止め)は、パレット(トレー)の上面に固定された複数の棒状部材で構成される。複数の棒状部材は、例えば、溶接等によりパレットに固定される。複数の棒状部材は、パレットの長手方向の一方側(パレットへ入庫する車両の進入方向の前側)で、かつ、短手方向の一方側(例えば、車両の右前タイヤの位置付近)に、所定の間隔で配置される。各棒状部材同士の間は、パレットに載置された車両のタイヤ(右前タイヤ)が載置される位置(以下「停止位置」という。)を構成する。停止位置の前後に配置される各棒状部材は、車両がパレットに載置されたとき(停止位置にタイヤが載置されたとき)、縦送りによるタイヤの前後方向の移動を規制する。
ここで、パレットの縦送りの開始時および終了時、車両に対して断続的・突発的な加速度や慣性が発生する。加速度や慣性により、タイヤには、大きな前後方向への変位を生じさせる力が作用する。そのため、パーキングブレーキが正常に機能していない場合(掛け忘れや劣化など)、加速度や慣性により停止位置に載置されたタイヤがタイヤ止め(棒状部材)を乗り越えて、車両が移動することがあり得る。その結果、車両は、パレットから落下し得る。
これに対し、棒状部材の高さが高いと、棒状部材の高さが低い場合と比較して、縦送りの開始時や終了時に車両のタイヤ止めの乗り越えは防止される。しかしながら、棒状部材の高さが高過ぎると、車両の進入は、困難になる。すなわち、タイヤが高さの高い棒状部材を乗り越えるために、運転手は、アクセルペダルを強く踏み込む必要が生じる。アクセルペダルの踏み込み具合によっては、タイヤがタイヤ止めを乗り越えた後、車両は勢いよく移動してパレットを越えて入出庫部の壁に衝突し得る。
本発明は、パレットからの車両の落下を防止できる、機械式駐車装置のパレットと、機械式駐車装置と、車両の入庫方法と、車両の出庫方法と、を提供することを目的とする。
本発明に係る機械式駐車装置のパレットは、機械式駐車装置に備えられ、車両が進入可能な入庫位置と、車両が格納される格納位置と、の間を移動するパレットであって、車両が載置される載置面を備えるパレット本体と、載置面に配置されて、載置面に載置された車両が備える複数のタイヤのうち、第1タイヤの移動を規制する第1タイヤ止めと、載置面に配置されて、複数の前記タイヤのうち、第1タイヤとは異なる第2タイヤの移動を規制する第2タイヤ止めと、を有してなり、第2タイヤ止めは、磁石の磁力によりパレット本体に着脱自在である、ことを特徴とする。
本発明によれば、パレットからの車両の落下を防止できる。
本発明に係る機械式駐車装置の実施の形態を示す模式断面図である。 図1の機械式駐車装置が備える格納空間の模式平面図である。 図1の機械式駐車装置が備える入出庫部の模式平面図である。 図1の機械式駐車装置が備えるパレットの平面図である。 図4のパレットが備える第2タイヤ止めの模式図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。 図4のパレットに車両が載置されて、図5の第2タイヤ止めが保管位置に保管されている状態における、パレットの平面図である。 図6のAA線における断面図である。 図4のパレットに車両が載置されて、図5の第2タイヤ止めが規制位置に配置された状態における、パレットの平面図である。 図9のBB線における断面図である。 図5の第2タイヤ止めの他の例を示す模式図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る機械式駐車装置のパレットと、機械式駐車装置と、車両の入庫方法と、車両の出庫方法と、の実施の形態について説明する。各図において、同一の部材および要素については同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
以下に説明する本発明に係る機械式駐車装置(以下「本装置」という。)の実施の形態は、車両を前進入庫させる水平循環式駐車装置を例に、説明する。
なお、本明細書において、前方は車両が入出庫部内のパレットへ進入する方向(以下「進入方向」という。)であり、後方は前方の反対方向(進入方向とは反対の方向)である。左方は入出庫部内のパレットへ進入する車両の左方向(進入方向に対する左方向)であり、同車両の右方向(進入方向に対する右方向)である。下方は重力方向(前後左右に対する下方向)であり、上方は下方の反対方向(前後左右に対する上方向)である。パレットと入出庫部それぞれの詳細は、後述される。
●機械式駐車装置●
●機械式駐車装置の構成
図1は、本装置の実施の形態を示す断面模式図である。
同図は、地下の格納空間に複数の車両が格納(駐車)されている状態を模式的に示す。同図は、格納空間が複数の格納階(本実施の形態においては2階)に区画されていることを示す。また、同図では、後述するパレットの具体的構成の図示は、省略されている。
本装置1は、複数の車両Cを格納する。本装置1は、格納空間SPと、昇降路UDと、パレット10と、入出庫部20と、入出庫口30と、リフト装置40と、搬送装置50と、パレット支持装置60と、車両センサ70(図3参照)と、保管位置センサ80(図3参照)と、を有してなる。本装置1は、地下の格納空間SPにおいて、パレット10を前後左右方向に搬送することで、車両Cを格納する。
格納空間SPは、複数の車両Cが格納される空間である。格納空間SPは、複数の格納階(本実施の形態では第1格納階B1、第2格納階B2)に区画され、格納階ごとに複数の格納部(例えば、後述する図2に示される、第1格納階B1の各格納部B11、B12、・・・B111)が区画されている地下空間である。格納部は、格納空間SP内における車両Cが格納される領域である。第1格納階B1は、第2格納階B2の上方(地上側)に配置される。第2格納階B2は、第1格納階B1の下方に配置される。すなわち、例えば、第1格納階B1は、地下1階である。第2格納階B2は、地下2階である。
図2は、格納空間SPの模式平面図である。
同図は、格納空間SP内の第1格納階B1の平面図を模式的に示す。ただし、説明の便宜上、車両Cの図示は、省略されている。
第1格納階B1は、前述のとおり、複数(本実施の形態では11か所)の格納部B11、B12、・・・B111を備える。各格納部B11-B111は、パレット10(10a,10b・・・,10i,10z)と、パレット10に載置された車両C(不図示)と、が格納される空間である。格納部(例えば、各格納部B11-B111)は、本発明における「格納位置」の例である。
また、同図は、11箇所の格納部B1-B111のうちの9箇所の格納部B11-B14,B17-B111にパレット10が格納されていることを示す。すなわち、第1格納階B1には、2箇所のパレット10が格納されていない格納部(格納部B15,B16)が存在することを示す。つまり、本装置1は、第1格納階B1に最大9台の車両Cを格納できる。
なお、本発明において、第1格納階に格納される車両の最大数は、「9」に限定されない。
図1に戻る。
第2格納階B2の格納部の構成は、第1格納階B1の格納部の構成と同様である。すなわち、第2格納階B2は、第1格納階B1と同様に、複数の格納部(例えば、11箇所の格納部)を備える。
なお、本発明において、格納空間に配置される格納階の数は、「2」に限定されない。すなわち、例えば、格納階の数は、「1」でもよく、あるいは、「3」以上でもよい。
また、本発明において、各格納階に配置される格納部の数は、「11」に限定されない。すなわち、例えば、格納部の数は、「10」以下でもよく、あるいは、「12」以上でもよい。
昇降路UDは、入出庫部20と格納空間SPとに接続される、パレット10を上下方向に搬送する搬送路である。昇降路UD内では、リフト装置40が昇降する。
図1と図2とに戻る。
本装置1の構成に関する以下の説明において、パレット10の平面方向(水平方向)の搬送は、パレット10が第1格納階B1で搬送される場合を例に説明する。また、以下の説明において、パレット10を個別に特定して説明するときは、パレット10は個別の符号(10a-10i,10z)が付され、パレット10が個別に特定される必要がないときは、パレット10は単に「パレット10」と総称される。
パレット10は、車両Cが載置される搬送床である。パレット10は、後述する入庫位置と格納位置との間を移動する。パレット10は、搬送装置50を介して、リフト装置40と、格納部B11-B111のいずれかと、に搬送される。パレット10は、昇降路UDにおいて入出庫部20と格納空間SPとの間を上下方向に搬送されて、第1格納階B1において水平方向に搬送される。パレットは、前後方向に長い平面視矩形状である。パレット10は、本発明に係る「機械式駐車装置のパレット」の例である。パレット10の具体的構成は、後述される。
入出庫部20は、入出庫口30を介して車両Cの入庫と出庫とが行われる空間である。入出庫部20は、例えば、格納空間SPの上方の地上に設置される。入庫時において、車両Cは、入出庫部20に前進入庫する。出庫時において、車両Cは、入出庫部20から前進出庫する。入出庫部20は、プラットホーム21と開口22hとを備える。
プラットホーム21は、入出庫部20の床を構成する。
開口22hは、入出庫部20と昇降路UDとを連通させる平面視矩形状の孔である。開口22hは、プラットホーム21に配置される。パレット10は、開口22hを介して、入出庫部20と昇降路UDとの間を搬送される。開口22hの開口面積は、パレット10の平面積よりも若干広い。入出庫部20において車両Cが入出庫可能な状態のとき、パレット10は、開口22hに配置される。すなわち、パレット10が開口22hに配置されているとき、パレット10は、パレット10への車両Cが進入可能な入庫位置に位置している。つまり、開口22hの位置は、本発明における「入庫位置」の例である。パレット10が開口22hに配置されているとき、プラットホーム21の上面(表面)は、パレット10の上面(後述する載置面11a)と略平坦な面を構成する。
なお、本発明において、入出庫部の構成は、車両を前進入庫および前進出庫させる構成に限定されない。すなわち、例えば、入出庫部の構成は、車両を後進入庫および後進出庫させる構成でもよい。
入出庫口30は、入出庫部20への車両Cの出入口である。入出庫口30は、開閉式の扉31を備える。
扉31は、入出庫部20の内部と外部との間の車両Cの往来を抑止する。扉31は、本装置1の利用者や管理者などにより操作盤(不図示)の操作がされたときに開閉する。すなわち、例えば、扉31が開いているとき、車両Cは、入出庫部20の内部と外部との間を往来できる。扉31が閉まっているとき、車両Cは、入出庫部20の内部と外部との間を往来できない。扉31は、入出庫部20に前進入庫した車両Cの後方における入出庫部20と入出庫口30との境界に配置される。
「利用者」は、例えば、車両Cの運転手や同乗者である。「管理者」は、例えば、本装置1の利用者に対して入出庫を誘導する者、本装置1の管理人、または、保守員である。
リフト装置40は、昇降路UDを昇降することによりパレット10を昇降させて、入出庫部20と、第1格納階B1と、第2格納階B2と、の間でパレット10を搬送(移動)させる。すなわち、リフト装置40は、入出庫部20の開口22h(入庫位置)と、開口22hと異なる位置と、の間でパレット10を搬送させる。パレット10は、搬送装置50を介してリフト装置40に載置される。リフト装置40に載置されるパレット10は、車両Cが載置されたパレット10、または、車両Cが載置されていないパレット10(空パレット)である。リフト装置40は、水平方向におけるパレット10の向きを180度旋回させる旋回部(不図示)を備える。
なお、本発明において、リフト装置は、旋回部を備えなくてもよい。
搬送装置50は、格納空間(第1格納階B1)において、パレット10を水平方向(前後方向、左右方向)に搬送する。搬送装置50は、搬送ローラ51を備える。搬送ローラ51は、パレット10の下面(後述する縦レール12、横レール13)を支持すると共に、駆動部(不図示)の動力により回転して、パレット10を水平方向に搬送する。搬送装置50は、リフト装置40に載置された第1搬送装置50aと、格納部B11-B111それぞれに載置された第2搬送装置50bと、を備える。第1搬送装置50aは、第1搬送ローラ51aを備える。第2搬送装置50bは、第2搬送ローラ51bを備える。第2搬送装置50bの構成は、第1搬送装置50aの構成と同じである。
第1搬送装置50aは、第1搬送ローラ51aの回転により、リフト装置40に載置されたパレット10を、第2搬送装置50bに搬送する。換言すれば、第1搬送装置50aは、パレット10を第2搬送装置50bに送る。第2搬送装置50bは、第2搬送ローラ51bの回転により、第2搬送装置50bに載置されたパレット10を、隣接する他の第2搬送装置50b、または、第1搬送装置50aに搬送する。換言すれば、第2搬送装置50bは、パレット10を、他の第2搬送装置50b、または、第1搬送装置50aに送る。
このように、格納空間SPにおいて、パレット10は、第1搬送ローラ51a,第2搬送ローラ51bにより、前後方向(パレット10の長手方向)や左右方向(パレット10の短手方向)に搬送される。本明細書において、パレット10を前後方向に搬送させる本装置1の動作は「縦送り」であり、パレット10を左右方向に搬送させる本装置1の動作は「横送り」である。
ここで、第2格納階B2に配置される搬送装置50(第2搬送装置50b)の構成や機能は、第1格納階B1に配置される搬送装置50(第2搬送装置50b)の構成や機能と同じである。すなわち、例えば、第1格納階B1と同様に、第2格納階B2において、第2搬送装置50bは、格納部ごとに配置されている。
パレット支持装置60は、開口22h(入庫位置)に配置されたパレット10を支持する。パレット支持装置60は、パレット10の前端側と後端側それぞれの2点を支持する。すなわち、パレット支持装置60は、4点でパレットを支持する。パレット支持装置60は、プラットホーム21の下面(地下側の面)に配置される。
パレット支持装置60は、駆動装置(不図示)の駆動により、支持位置と退避位置との間を進退可能に移動する。
「支持位置」は、パレット10がパレット支持装置60に支持される位置である。パレット支持装置60が支持位置に位置するとき、パレット支持装置60の一部は、平面視で開口22h内に位置する。すなわち、パレット支持装置60が支持位置に位置するとき、パレット支持装置60は、パレット10を支持する。
「退避位置」は、パレット10の支持が解除されて、パレット10が開口22hを通過可能になるように、パレット支持装置60が支持位置から退避する位置である。パレット支持装置60が退避位置に位置するとき、パレット支持装置60の位置は、平面視でプラットホーム21に重なる位置となる。すなわち、パレット支持装置60が退避位置に位置するとき、パレット支持装置60は、開口22hに位置しない。
パレット10が開口22hに配置されるとき(パレット10が入庫位置に位置しているとき)、パレット支持装置60は、駆動装置(不図示)の駆動により、退避位置から支持位置に進出する。パレット10が開口22hから搬送されるとき(パレット10が入庫位置とは異なる位置に移動するとき)、パレット支持装置60は、駆動装置(不図示)の駆動により、支持位置から退避位置に退避する。
図3は、入出庫部20の模式平面図である。
同図は、入出庫部20にパレット10が配置されている様子を示す。また、同図は、車両センサ70と保管位置センサ80それぞれから投光されている光を一点鎖線で示す。同図において、車両C(図1参照)が進入する方向は、紙面下側から上側の方向である。
車両センサ70は、車両Cがパレット10上の所定位置に停車しているか否か(タイヤT(図1参照)が停止位置に有るか否か)を検知する。「所定位置」は、パレット10に車両を載置すべき適切な位置である。「停止位置」は、パレット10の載置面(上面)11aのうち、第1タイヤ止め17を構成する後述する複数の棒状部材の間である。車両センサ70は、例えば、投光器71と受光器72とを備える公知の光電センサである。投光器71は、受光器72に向けて光を投光する。受光器72は、投光器71から投光された光を受光する。投光器71は、開口22h(入庫位置)に配置されたパレット10に車両Cが停車されたとき、停止位置に位置している(載置されている)タイヤTに光が投光されるように入出庫部20の内部の壁面に配置される。受光器72は、車両Cが所定位置に停車されていないとき、投光器71からの光を受光するように入出庫部20の壁面に配置される。受光器72が投光器71からの光を受光しているとき、車両Cは所定位置に停車されていない。一方、受光器72が投光器71からの光を受光していないとき、車両Cは所定位置に停車されている。このように、車両センサ70は、受光器72の受光の有無に基づいて、車両Cがパレット10の所定位置に停車しているか否かを検知する。
保管位置センサ80は、後述する第2タイヤ止め18がパレット10の保管位置P1に有るか否かを検知する。保管位置P1については、後述する。保管位置センサ80は、例えば、投光器81と受光器82とを備える公知の光電センサである。投光器81は、受光器82に向けて光を投光する。受光器82は、投光器81から投光された光を受光する。投光器81は、開口22h(入庫位置)にパレット10が配置されたとき、保管位置P1に配置されている第2タイヤ止め18に光が投光されるように入出庫部20の壁面に配置される。受光器82は、第2タイヤ止め18が保管位置P1に配置されていないとき、投光器81からの光を受光するように入出庫部20の壁面に配置される。受光器82が投光器81からの光を受光しているとき、第2タイヤ止め18は保管位置P1に配置されていない。一方、受光器82が投光器81からの光を受光していないとき、第2タイヤ止め18は保管位置P1に配置されている。このように、保管位置センサ80は、受光器82の受光の有無に基づいて、第2タイヤ止め18がパレット10の保管位置P1に有るか否かを検知する。保管位置センサ80は、本発明における「センサ」の例である。
ここで、車両Cがパレット10上に停車しているにもかかわらず、車両センサ70が車両Cを検知しないとき、タイヤTは、パレット10上の停止位置に位置していない。すなわち、タイヤTは、第1タイヤ止め17の位置よりも前方または後方に有る。タイヤTが停止位置に無いとき、車両Cの前側または後側の少なくともいずれかの端部がパレットの前端または後端からはみ出し得る。すなわち、タイヤTが停止位置に無いとき、車両Cは、所定位置(適切な位置)に停車されていない。
なお、本発明において、車両センサ、および/または、保管位置センサは、入出庫部の内部の壁面ではなく、プラットホーム上またはパレット上に配置されてもよい。
●機械式駐車装置のパレット
図4は、パレット10の平面図である。
同図は、説明の便宜上、パレット10の所定位置に車両Cが停車したときのタイヤTを二点鎖線で示されている。
同図では、進入方向は、紙面左方向から右方向に向かう方向である。同様に、前後方向は紙面左右方向であり、左右方向は紙面上下方向である。
パレット10に関する以下の説明は、図1,2も適宜参照される。
パレット10は、パレット本体11と、縦レール12と、横レール13と、転向部14と、縦フレーム15と、横フレーム16と、第1タイヤ止め17と、第2タイヤ止め18と、を備える。
パレット本体11は、車両Cが載置される載置面11aを備える搬送床である。すなわち、載置面11aは、パレット本体11の上面である。パレット本体11は、例えば、鋼材で構成される板状部材である。パレット本体11の形状は、前後方向に長い平面視矩形状である。
縦レール12は、パレット本体11の前後方向に延びるように、パレット本体11の下面(裏面)に配置される。縦レール12は、パレット10が縦送りされるとき、搬送ローラ51(第1搬送ローラ51a,第2搬送ローラ51b)に支持される。縦レール12は、例えば、H形鋼で、パレット本体11と同じ鋼材で構成される。縦レール12は、パレット本体11の左右方向に間隔を空けて、パレット本体11の下面に2本配置される。縦レール12は、前後方向の所定箇所において、不連続である。
横レール13は、パレット本体11の左右方向に延びるように、パレット本体11の下面(裏面)に配置される。横レール13は、パレット10が横送りされるとき、搬送ローラ51(第1搬送ローラ51a,第2搬送ローラ51b)に支持される。横レール13は、例えば、H形鋼で、パレット本体11と同じ鋼材で構成される。横レール13は、パレット本体11の前後方向に間隔を空けて、パレット本体11の下面に2本配置される。横レール13は、左右方向の所定箇所において、不連続である。横レール13の不連続箇所は、縦レール12の不連続箇所との交差部(パレット本体11の下面において、縦レール12と横レール13とが連続すれば交差する位置)である。
転向部14は、パレット10の搬送方向を転向して、縦送りと横送りとを切り換える。転向部14は、交差部に配置される。転向部14の数は、例えば、「4」である。転向部14は、転向レール(不図示)を備える。
転向レールは、転向部14の下面に配置される。転向レールは、鉛直方向(図4における紙面垂直方向)を回転軸として回転する。すなわち、転向レールは、回転することにより、前後方向を向いた状態と、左右方向を向いた状態と、に切り換えられる。つまり、転向レールは、前後方向を向いた状態で縦レール12の不連続な部分に連続するように位置し、左右方向を向いた状態で横レール13の不連続な部分に連続するように位置する。換言すれば、転向レールが前後方向を向いた状態のとき、パレット10は縦送りされ、転向レールが左右方向を向いた状態のとき、パレット10は横送りされる。
縦フレーム15は、パレット本体11の前後方向に延びるように、パレット本体11の左右方向の両側辺の下面に配置される。縦フレーム15には、横レール13の端部が配置される(固定される)。縦フレーム15は、例えば、角形鋼管で、パレット本体11と同じ鋼材で構成される。
横フレーム16は、パレット本体11の左右方向に延びるように、パレット本体11の前後方向の両側辺の下面に配置される。横フレーム16は、縦フレーム15と共に、パレット10を補強する。横フレーム16には、縦レール12の端部が配置される(固定される)。横フレーム16は、例えば、角形鋼管で、パレット本体11と同じ鋼材で構成される。
第1タイヤ止め17は、載置面11aに載置された車両Cの移動、つまり、タイヤTの移動を規制する。第1タイヤ止め17は、パレット本体11の載置面11a、かつ、パレット本体11の右前部に配置される。すなわち、第1タイヤ止め17は、載置面11aに載置された車両Cの複数のタイヤTのうち、右前タイヤT1の移動を規制する。右前タイヤT1は、本発明における「第1タイヤ」の例である。
第1タイヤ止め17は、左右方向に延びる棒状部材で構成され、本実施の形態では、3つの棒状部材で構成される。各棒状部材は、前後方向に所定の間隔を空けて載置面11aに溶接されて固定される。第1タイヤ止め17の載置面11aからの高さ(載置面11aに直交する垂直方向の高さ。以下同じ。)は、例えば、約35mmである。第1タイヤ止め17は、円柱状で、パレット本体11と同じ鋼材である。第1タイヤ止め17は、車両Cを所定位置に停車させるための指標としても機能する。
なお、本発明において、第1タイヤ止めが移動を規制するタイヤは、右前タイヤに限定されない。すなわち、例えば、第1タイヤ止めは、車両の左前タイヤ、左後タイヤ、右後タイヤのいずれかのタイヤの移動を規制してもよい。また、第1タイヤ止めは、「右前タイヤと左後タイヤ」などの組み合わせによる2以上のタイヤの移動を規制してもよい。
なお、本発明において、第1タイヤ止めを構成する棒状部材の数は、「3」に限定されない。すなわち、例えば、棒状部材の数は、「1」以上であればよい。
第2タイヤ止め18は、載置面11aに載置された車両Cの移動、つまり、タイヤTの移動を規制する。第2タイヤ止め18は、車両Cの移動を規制するとき、パレット本体11の載置面11aで、かつ、第1タイヤ止め17が配置されている箇所とは異なる箇所に配置される。第2タイヤ止め18は、磁石の磁力により、パレット本体11に吸着して固定される。すなわち、第2タイヤ止め18は、パレット本体11から引き離す方向に磁力よりも強い力が加えられると、パレット本体11から取り外すことができる。すなわち、第2タイヤ止め18は、着脱自在である。換言すれば、第2タイヤ止め18は、移動可能な手動式のタイヤ止めである。
第2タイヤ止め18は、前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rとを備える。前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rそれぞれの形状は、側面視台形状の台形柱状である。前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rとの構成は、後述する。
●第2タイヤ止めの構成
図5は、第2タイヤ止め18の模式図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。
同図は、第2タイヤ止め18が規制位置に配置されている場合を例に説明される。同図では、右後タイヤT2(第2タイヤ)が二点鎖線破線で示されている。
第2タイヤ止め18に関する以下の説明は、図4も適宜参照される。
第2タイヤ止め18は、車両Cが載置面11aに載置されているとき、車両Cの複数のタイヤTのうち、右前タイヤT1とは異なるタイヤTの移動を規制する位置(以下「規制位置」という。)に配置される。本実施の形態において、「右前タイヤT1とは異なるタイヤT」は、例えば、右後タイヤT2である。右後タイヤT2は、本発明における「第2タイヤ」の例である。また、「規制位置」は、載置面11aにおいて、右後タイヤT2の接地面に第2タイヤ止め18を当接あるいは対向させる位置である。本実施の形態において、規制位置は、右後タイヤT2の前後の位置(規制位置P2,P3)である。すなわち、規制位置は、前部タイヤ止め18Fを載置するための右後タイヤT2の前側の規制位置P2と、後部タイヤ止め18Rを載置するための右後タイヤT2の後側の規制位置P3である。第2タイヤ止め18が規制位置P2,P3に配置されているときの第2タイヤ止め18の載置面11aからの高さは、例えば、約50mmである。すなわち、第2タイヤ止め18の載置面11aからの高さは、第1タイヤ止め17の載置面11aからの高さよりも高い。
なお、本発明において、第2タイヤは、第1タイヤ止めにより移動が規制されるタイヤ(第1タイヤ)と異なるタイヤであればよく、右後タイヤに限定されない。すなわち、例えば、第2タイヤは、左前タイヤ、あるいは、左後タイヤでもよい。この場合、左前タイヤ、あるいは、左後タイヤに対して第2タイヤ止めが配置され、移動が規制される。また、第2タイヤは、第1タイヤと異なるタイヤであれば、複数のタイヤのうち、「2」のタイヤ、あるいは、「3」のタイヤでもよい。つまり、例えば、第2タイヤは、右後タイヤと左後タイヤ、あるいは、右後タイヤと左後タイヤと左前タイヤ、でもよい。この場合、右後タイヤと左後タイヤそれぞれに対して第2タイヤ止めが配置され、あるいは、右後タイヤと左後タイヤと左前タイヤそれぞれに対して第2タイヤ止めが配置され、移動が規制される。
第2タイヤ止め18は、車両Cが載置面11aに載置されていないとき、保管位置P1に配置される(位置している)。「保管位置P1」は、例えば、載置面11aのうち、第2タイヤ止め18がパレット10に進入する車両Cに当たらない位置、および、車両Cにより第2タイヤ止め18の移動が妨害されない位置である。換言すれば、保管位置P1は、載置面11aのうち、第2タイヤ止め18が車両Cと干渉しない位置である。保管位置P1は、例えば、載置面11aのうち、左右方向における中央部で、かつ、第1タイヤ止め17よりも前方の位置である。
なお、本発明において、保管位置は、載置面のうち、第1タイヤ止めよりも前方の位置であれば、載置面のうち左右方向の位置は限定されない。すなわち、例えば、保管位置は、載置面のうち、第1タイヤ止めよりも前方、かつ、左右方向における左部または右部でもよい。
このように、第2タイヤ止め18は、車両Cが載置面11aに載置されていないとき、載置面11aのうち、パレット10に進入する車両Cと干渉しない位置に保管され、車両Cが載置面11aに載置された後、管理者により保管位置P1から規制位置P2,P3に移動されて配置(設置)される。管理者は、本発明における第2タイヤ止め18を移動させる移動者の例である。
第2タイヤ止め18は、前述のとおり、前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rとを備える。
前部タイヤ止め18Fは、車両Cが載置面11aに載置されているとき、右後タイヤT2(第2タイヤ)の前側の規制位置P2に配置されて、右後タイヤT2の前方向への移動を規制する。
前部タイヤ止め18Fは、前部磁石部材181Fと、前部移動規制部材182Fと、前部スイッチ183Fと、前部持手部184Fと、を備える。
前部磁石部材181Fは、磁力のオン/オフが切り替え可能に構成された磁石を有する部材である。前部磁石部材181Fの底面181Faは、磁力がオンのとき、磁力により載置面11aに吸着して固定され、磁力がオフのとき、載置面11aへの固定が解除されて取り外し可能な吸着面である。前部磁石部材181Fは、規制位置に配置されたときに左右方向に長辺を有する略直方体状である。前部磁石部材181Fは、例えば、公知のマグネットホルダである。前部磁石部材181Fの磁力がオンにされたとき、底面(吸着面)181Faの載置面11aに対する吸着力は、例えば、約1500Nである。前部磁石部材181Fは、本発明における「磁石部材」の例である。
前部移動規制部材182Fは、前部タイヤ止め18Fが載置面11aに載置されたときに、右後タイヤT2の前方向への移動を規制する。前部移動規制部材182Fは、前部磁石部材181Fと別体である。前部移動規制部材182Fは、三角柱状である。前部移動規制部材182Fは、右後タイヤT2に当接したとき、右後タイヤT2の後方向への移動を規制する移動規制面182Faを備える。前部移動規制部材182Fは、ゴム製である。前部移動規制部材182Fは、本発明における「移動規制部材」の例である。
移動規制面182Faは、右後タイヤT2の接地面(円周面)に当接、あるいは、同接地面に対向する面である。移動規制面182Faは、前部タイヤ止め18Fが規制位置に配置されているときに載置面11aに対して傾斜する(右後タイヤT2の接地面に沿うように傾斜する)面である。接地面は、車両Cの進退時に載置面11aに当接するタイヤTの円周面である。移動規制面182Faに右後タイヤT2が当接することで、右後タイヤT2の前方向への移動は、規制される。
前部移動規制部材182Fの前面182Fbは、前部磁石部材181Fの後面181Fbに接着剤(不図示)、あるいは、ボルト(不図示)により取り付けられる。前部磁石部材181Fに前部移動規制部材182Fが取り付けられることにより、前部タイヤ止め18Fの形状は、側方視において台形状の台形柱状である。このように、前部磁石部材181Fと前部移動規制部材182Fとが別体に構成されることにより、前部磁石部材181Fと前部移動規制部材182Fとの何れかが劣化により損傷したとしても、これらは部分的に交換可能となる。
なお、本発明において、前部移動規制部材は、前部磁石部材とは別体で構成されていればよく、樹脂、プラスチックなど、ゴム製以外の素材で構成されていてもよい。
また、本発明において、移動規制面は、右後タイヤの接地面に沿うように湾曲した湾曲面でもよい。
前部スイッチ183Fは、前部磁石部材181Fの磁力のオン/オフを切り替えるときに管理者に操作される操作部である。前部スイッチ183Fがオンにされた(切り替えられた)とき、前部磁石部材181Fの底面181Faは、磁力により載置面11aに吸着して固定される。前部スイッチ183Fがオフにされた(切り替えられた)とき、前部磁石部材181Fの底面181Faは、載置面11aへの固定が解除されて取り外し可能になる。前部スイッチ183Fは、前部タイヤ止め18Fが規制位置に配置されたときに右側面(車両の側方に向けられる面)となる前部磁石部材181Fの操作面181Fcに配置される。前部スイッチ183Fは、本発明における「スイッチ」の例である。
前部持手部184Fは、前部タイヤ止め18Fを保管位置P1と規制位置との間で移動させるときに管理者に把持される持ち手である。前部持手部184Fは、前部磁石部材181Fの上面181Fdに接着剤(不図示)あるいはボルト(不図示)により取り付けられる。前部持手部184Fは、本発明における「持手部」の例である。
後部タイヤ止め18Rは、車両Cが載置面11aに載置されているとき、右後タイヤT2の後側の規制位置に配置されて、右後タイヤT2の後方向への移動を規制する。
後部タイヤ止め18Rの構成や形状は、前部タイヤ止め18Fの構成や形状と前後方向において鏡像関係であることを除き、共通する。すなわち、後部タイヤ止め18Rは、後部磁石部材181Rと、後部移動規制部材182Rと、後部スイッチ183Rと、後部持手部184Rと、を備える。
後部磁石部材181Rは、載置面11aに対する吸着面である底面181Raと、後部移動規制部材182Rが取り付けられる後面181Rbと、後部タイヤ止め18Rが規制位置に配置されたときに右側面となる面に後部スイッチ183Rが配置される操作面181Rcと、後部持手部184Rが取り付けられる上面181Rdと、を備える。
また、後部移動規制部材182Rは、右後タイヤT2の後方向への移動を規制する移動規制面182Raと、後部磁石部材181Rが取り付けられる前面182Rbと、を備える。
後部磁石部材181Rは、本発明における「磁石部材」の例である。後部移動規制部材182Rは、本発明における「移動規制部材」の例である。後部スイッチ183Rは、本発明における「スイッチ」の例である。
●機械式駐車装置の動作
次に、本装置1の動作について、図1-3と、後述の各図と、を参照して、本装置1に駐車する車両Cの動作と共に説明する。本装置1の動作は、入庫動作と出庫動作とを含む。
●入庫動作
先ず、車両Cが入出庫口30の扉31の手前に停車された後に、利用者または管理者により操作盤が操作されると、扉31は、開く。このとき、パレット10z(空パレット10)は、入出庫部20の開口22h(入庫位置)に配置されて、パレット支持装置60に支持されている。第2タイヤ止め18は、保管位置P1に保管(配置)されている。このとき、パレット本体11の載置面11aより突出した第2タイヤ止め18が投光器81から投光された光を遮っているため、保管位置センサ80は、保管位置P1に保管されている第2タイヤ止め18を検知する。また、受光器72が投光器71から投光された光を受光することにより、車両センサ70は、パレット10zの上面の車両Cを検知しない。
なお、本発明において、パレットが入出庫部の開口に配置されていないとき、扉は開かない。パレットが入出庫部の開口に配置されていないとき、本装置は、空パレットを格納部から入出庫部の開口まで搬送する。
次いで、車両Cが入出庫口30から入出庫部20に進入する。このとき、本装置1は、スピーカ(不図示)からの音声案内や、表示盤(不図示)への表示などにより、例えば、車両Cの運転手に「前進」「後退」「停止」などの案内をする。車両Cが入出庫口30から入出庫部20に進入し、パレット10zの所定位置に到達したとき、右前タイヤ(第1タイヤ)T1は、停止位置に到達する。これにより、右前タイヤT1は、第1タイヤ止め17により移動が規制される。このとき、右前タイヤT1が投光器71から投光された光を遮っているため、車両センサ70は、パレット10の所定位置に停車している車両Cを検知する。
次いで、利用者は、車両Cをパレット10zの所定位置に停車させると、車両Cから降車して、本装置1の外に退出する。
図6は、パレット10に車両Cが載置されて、第2タイヤ止め18が保管位置P1に保管されている状態におけるパレット10の平面図である。
図7は、図6のAA線における断面図である。
図6,7では、車両Cは二点鎖線で示されている。図7では、説明の便宜上、縦フレーム15の図示は省略されている。
次いで、管理者は、第2タイヤ止め18を保管位置P1から右後タイヤ(第2タイヤ)T2の前後(規制位置P2,P3)に移動させる。このとき、管理者は、前部スイッチ183Fと後部スイッチ183Rそれぞれをオンからオフにして、前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rそれぞれを規制位置P2,P3に移動させる。すなわち、管理者は、前部タイヤ止め18Fを保管位置P1から規制位置P2に移動させ、後部タイヤ止め18Rを保管位置P1から規制位置P3に移動させる。その結果、前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rそれぞれは、規制位置P2,3に配置される。これにより、右後タイヤT2の前後方向への移動は、第2タイヤ止め18により規制される。
図8は、第2タイヤ止め18が規制位置に配置された状態におけるパレット10の平面図である。
図9は、図8のBB線における断面図である。
図8,9では、車両Cは二点鎖線で示されている。図9では、説明の便宜上、縦フレーム15の図示は省略されている。
次いで、管理者は、前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rそれぞれを規制位置P2,P3に移動させた後、前部スイッチ183Fと後部スイッチ183Rそれぞれをオフからオンにする。その結果、前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rそれぞれは、磁石の磁力により、規制位置P2,P3に固定される。
次いで、利用者または管理者は、本装置1の外に退出した後、操作盤の操作をして、扉31を閉める。
次いで、リフト装置40は、車両センサ70と保管位置センサ80それぞれの後述する一連の検知結果に基づいて、開口22h(入庫位置)から格納空間SP内の所定の格納部(本実施の形態では、第1格納階B1の格納部)へパレット10zの搬送を開始する。
ここで、入庫時において、扉31およびリフト装置40の動作は、保管位置センサ80の検知結果に基づいて、制御される。すなわち、例えば、保管位置センサ80が第2タイヤ止め18を検知しているとき、扉31は操作盤が操作されても閉まらず、リフト装置40はパレット10zを搬送不可能である(パレット10zを搬送させない)。つまり、第2タイヤ止め18が保管位置P1から移動されていないとき、扉31は操作盤が操作されても閉まらず、リフト装置40はパレット10zを搬送不可能である。一方、保管位置センサ80が第2タイヤ止め18を検知していないとき(第2タイヤ止め18が規制位置P2,P3に移動されているとき)、扉31は操作盤の操作により閉まり、リフト装置40はパレット10zを搬送可能である(パレット10zを搬送させる)。
なお、本発明において、扉およびリフト装置の動作は、保管位置センサの検知結果に加えて、車両センサの検知結果に基づいて制御されてもよい。すなわち、例えば、車両センサがタイヤ(第1タイヤ)を検知していないとき、扉は操作盤が操作されても閉まらず、リフト装置はパレットを搬送不可能としてもよい。
次いで、リフト装置40は、扉31が閉まった後、保管位置センサ80の検知結果に基づいて、昇降路UDにおいて、車両Cが載置されたパレット10zを降下させる。
次いで、リフト装置40は、開口22h(入庫位置)から格納空間SP内の所定の格納部へ、パレット10zを搬送させる。リフト装置40は、扉31が閉まった後、昇降路UDにおいて、車両Cが載置されたパレット10zを降下させる。
リフト装置40は、パレット10zを第1格納階B1に停止させる。第1格納階B1に停止したパレット10zは、第1搬送ローラ51aの回転により縦送りまたは横送りされて、第1搬送装置50aから、第1格納階B1において隣接する第2搬送装置50bに搬送される。
第2搬送装置50bに搬送されたパレット10zは、第2搬送ローラ51bの回転により、隣接する他の第2搬送装置50bに縦送りまたは横送りされて、他のパレット10a-10iが載置されていない任意の格納部(例えば、図2における格納部B16)に搬送される。パレット10zが任意の格納部に搬送されるとき、第2搬送装置50bに載置されている他のパレット10a-10iは、適宜縦送りや横送りされる。すなわち、本装置1は、パレット10zや、第2搬送装置50bに載置されている他のパレット10a-10iを、パズルのように移動させることにより、パレット10zを任意の格納部に格納する。
パレット10zが第1搬送装置50aや第2搬送装置50bにより縦送りされるとき(縦送りの開始時および終了時)、車両Cに対して断続的・突発的な加速度や慣性が発生する。パレット10zに載置された車両Cや、他のパレット10a-10iに載置された他の車両Cには、右前タイヤT1の前後に位置する第1タイヤ止め17が配置されていて、右後タイヤT2の前後の規制位置P2,P3に前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rそれぞれが配置されている。これにより、パレット10zに載置された車両Cや、他のパレット10a-10iに載置された他の車両CのタイヤTの前後方向への移動は、規制される。このとき、前述のとおり、第2タイヤ止め18は磁力によりパレット本体11(載置面11a)に吸着して固定されている。そのため、縦送りにより車両Cがパレット10zに対して前後方向に移動しようとしても、第2タイヤ止め18はパレット本体11から外れず、右後タイヤT2の移動は第2タイヤ止め18により規制される。
●出庫動作
次に、本装置1の出庫動作について説明する。出庫動作は、入庫動作の略反対の動作である。
先ず、パレット10zに載置された車両Cの利用者または管理者が、車両Cを呼び出すために操作盤(不図示)を操作すると、本装置1は、パレット10zに載置された車両Cを呼び出す。
このとき、入出庫部20の開口22h(入庫位置)には、空パレット10(パレット10a-10i)が配置されていて、リフト装置40は、空パレット10を格納空間SP(例えば、第1格納階B1)まで降下させる。
ここで、出庫動作において、例えば、リフト装置40の動作は、車両センサ70の検知結果に基づいて、制御される。すなわち、例えば、車両センサ70がタイヤTを検知していないとき、リフト装置40は空パレット10を搬送可能である。空パレット10は、格納空間SPにおいて、搬送装置50により、他のパレット10が格納されていない格納部B11-B15,B17-B111のいずれかに格納される。空パレット10が格納部B11-B15,B17-B111のいずれかに格納されるまでの動作は、パレット10zが任意の格納部に格納されるまでの動作と共通する。
パレット10zは、格納部B16に載置された第2搬送装置50bの第2搬送ローラ51bの回転により縦送りや横送りされて、昇降路UDにおけるリフト装置40に載置された第1搬送装置50aまで搬送される。このとき、他のパレット10a-10iは、適宜縦送りや横送りされる。
パレット10zが第2搬送装置50bにより縦送りされるとき(縦送りの開始時および終了時)、パレット10zに載置された車両Cの前後方向への移動は、入庫動作と同様に、第1タイヤ止め17と第2タイヤ止め18とにより規制される。すなわち、例えば、第2タイヤ止め18は磁力によりパレット本体11(載置面11a)に吸着して固定されている。そのため、縦送りにより車両Cがパレット10zに対して前後方向に移動しようとしても、第2タイヤ止め18はパレット本体11から外れず、右後タイヤT2の移動は第2タイヤ止め18により規制される。
第1搬送装置50aにパレット10zが載置された後、リフト装置40は、昇降路UDにおいて、パレット10zを開口22h(入庫位置)の少し上方まで上昇させる。上昇後、パレット10zは、旋回部(不図示)の回転により180度旋回される。パレット10zは、旋回後、開口22h(入庫位置)まで下降する。パレット10zは、入出庫部20の開口22h(入庫位置)に配置されて、パレット支持装置60に支持される。その結果、車両Cの前部側は、扉31に対向して配置される。
次いで、扉31が開き、管理者は、右後タイヤT2の前後に配置された第2タイヤ止め18を、パレット本体11の載置面11aから取り外す。このとき、管理者は、前部スイッチ183Fをオンからオフにすると共に、後部スイッチ183Rをオンからオフにして、前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rそれぞれを載置面11aから取り外す。
次いで、利用者は、車両Cに乗車して、車両Cを入出庫部20(本装置1)から前進出庫させる。このとき、第1タイヤ止め17による右前タイヤ(第1タイヤ)T1の移動の規制は、解除される。つまり、右前タイヤT1は、第1タイヤ止め17を乗り越えて、停止位置から扉31にくけて移動する。車両Cを出庫させた後、管理者は、第2タイヤ止め18を保管位置P1に移動させる。このとき、管理者は、前部スイッチ183Fをオフからオンにすると共に、後部スイッチ183Rをオフからオンにする。その結果、第2タイヤ止め18は、保管位置P1に固定(保管)される。車両Cが出庫された後、利用者または管理者による操作盤の操作により、扉31は、閉められる。
なお、管理者が第2タイヤ止めを保管位置に移動させるタイミングは、車両が出庫された後に限定されない。すなわち、例えば、管理者は、前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rそれぞれを載置面11aから取り外した後で、車両が出庫される前に第2タイヤ止めを保管位置に移動させてもよい。
●まとめ●
以上説明した実施の形態によれば、パレット10は、車両Cの右前タイヤ(第1タイヤ)T1の移動を規制する第1タイヤ止め17と、車両Cの右後タイヤ(第2タイヤ)T2の移動を規制する第2タイヤ止め18と、を有する。このため、パーキングブレーキが正常に機能していない場合(掛け忘れや劣化など)であっても、第2タイヤ止め18により、パレット10の縦送り時に生じる慣性や加速度による車両Cの移動は、抑制(規制)できる。その結果、車両Cがパレット10から落下することは、防止される。
また、以上説明した実施の形態によれば、第2タイヤ止め18の載置面11aからの高さは、第1タイヤ止め17の載置面11aからの高さよりも高い。その結果、車両Cがパレット10から落下することは、より確実に防止される。
さらに、以上説明した実施の形態によれば、第2タイヤ止め18は、磁石の磁力によりパレット10に着脱自在である。このため、車両Cがパレット10に進入する際、第2タイヤ止め18は、タイヤTの進退に影響の無い位置に移動させることができる。例えば、車両Cが載置面11aに載置されていないとき、第2タイヤ止め18は、載置面11aのうち、パレット10に進入する車両Cと干渉しない保管位置P1に保管される。その結果、パレット10への車両Cの進入は、容易になる。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、第2タイヤ止め18は、前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rとを備えて、右後タイヤT2の前後方向への移動を規制する。その結果、パレット10の縦送りの開始時および終了時、車両Cに対して断続的・突発的に発生する加速度や慣性に対しても、車両Cの移動を抑制(規制)できる。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、第2タイヤ止め18は、磁石の磁力のオン/オフを切り替え可能なスイッチ(前部スイッチ183F,後部スイッチ183R)を備える。このため、第2タイヤ止め18は、容易にパレット10に着脱される。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、第2タイヤ止め18の移動規制面182Fa,182Raは、前部タイヤ止め18Fが規制位置に配置されているときに載置面11aに対して傾斜、あるいは、右後タイヤT2の接地面に沿うように湾曲している。このため、第2タイヤ止め18は、載置面11aと右後タイヤT2の接地面とに対する楔止め効果により、右後タイヤT2の前後方向への移動を規制できる。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、第2タイヤ止め18は、持手部(前部持手部184F,後部持手部184R)を備える。これにより、第2タイヤ止め18は持ちやすくなり、パレット10上での移動が容易になる。
さらにまた、以上説明した実施の形態によれば、第2タイヤ止め18は、磁石部材(前部磁石部材181F,後部磁石部材181R)と、磁石部材とは別体の移動規制部材(前部移動規制部材182F,後部移動規制部材182R)と、を備える。このため、例えば、磁石部材と移動規制部材との何れかが劣化しても、これらは部分的に交換可能である。その結果、第2タイヤ止め18(前部タイヤ止め18F,後部タイヤ止め18R)の全てを交換する必要がなくなり、維持コストが低減され得る。
また、以上説明した実施の形態によれば、本装置1は、保管位置センサ80を備える。リフト装置40は、入庫時において、保管位置センサ80が保管位置P1に保管されている第2タイヤ止め18を検知しているとき、パレット10zを搬送不可能である。これにより、管理者は、右後タイヤT2に対して第2タイヤ止め18が設置されていないことが分かる。このため、第2タイヤ止め18は、右後タイヤT2に対して、管理者によって確実に配置される。その結果、パレット10が縦送りされるとき、パレット10に載置された車両Cの右後タイヤT2の前後方向への移動は、右後タイヤT2の前後に配置された第2タイヤ止め18により、規制される。
なお、以上説明した実施の形態では、第2タイヤ止め18は、磁石部材(前部磁石部材181F,後部磁石部材181R)と、磁石部材とは別体の移動規制部材(前部移動規制部材182F,後部移動規制部材182R)と、で構成されていた。これに代えて、本発明における第2タイヤ止めは、磁石部材のみで構成されてもよい。この場合、第2タイヤ止めは、磁石部材のうち、右後タイヤ(第2タイヤ)の接地面と当接し得る部分(直方体上の長辺部分)は、樹脂やゴムなどの保護部材により保護されてもよい。また、同部分には、面取り加工(R面取り加工)が施されてもよい。さらに、石部材の形状は直方体形状ではなく、右後タイヤ(第2タイヤ)の接地面と当接し得る部分は、磁石部材の筐体が傾斜面または湾曲面となる前面を備えていてもよい。
また、車両センサは、投光機能と受光機能とを備えた1つの投受光器で構成されてもよい。同様に、保管位置センサは、投光機能と受光機能とを備えた1つの投受光器で構成されてもよい。
さらにまた、車両センサは、タイヤが停止位置に有るか否かを検知するセンサに限定されない。すなわち、例えば、車両センサは、車両がパレットからはみ出していることを検知するセンサでもよい。
さらにまた、本装置1は、車両センサおよび/または保管位置センサを備えなくてもよい。
さらにまた、第1タイヤ止めを構成する各棒状部材の形状は、円柱状に限定されない。
さらにまた、第2タイヤ止めを構成する磁石部材の形状は、直方体状に限定されない。同様に、第2タイヤ止めを構成する移動規制部材の形状は、三角柱状に限定されない。これにより、第2タイヤ止めの形状は、台形柱状に限定されない。
さらにまた、以上説明した実施の形態では、第2タイヤ止め18は、前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rとを備えていた。これに代えて、本発明における第2タイヤ止めは、前部タイヤ止め、あるいは、後部タイヤ止めのいずれか一方のタイヤ止めのみを備えていてもよい。
さらにまた、第2タイヤ止めを構成する磁石部材は、スイッチにより磁力のオン/オフが切り替え可能に構成された磁石を有する部材に限定されない。これに代えて、磁石部材は、永久磁石を有する部材でもよい。
さらにまた、第2タイヤ止めを保管位置と規制位置との間で移動させる者は、管理者に限定されない。すなわち、利用者が、第2タイヤ止めを保管位置と規制位置との間で移動させてもよい。
さらにまた、以上説明した実施の形態では、第2タイヤ止め18は、前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rとで構成されると共に、前部タイヤ止め18Fと後部タイヤ止め18Rとは、それぞれ別体として分離して構成されていた。これに代えて、第2タイヤ止めを構成する前部タイヤ止めと後部タイヤ止めとは、一体として構成されてもよい。
図10は、本発明における第2タイヤ止めの他の例を示す模式図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。
同図は、第2タイヤ止め18Aがパレット10の載置面11aの規制位置に配置されている状態を示す。同図では、説明の便宜上タイヤT(右後タイヤT2)が二点鎖線で示されている。
第2タイヤ止め18Aは、前部タイヤ止め18AFと、後部タイヤ止め18ARと、持手部19Aと、を備える。前部タイヤ止め18AFは、前部磁石部材181Fと、前部移動規制部材182Fと、前部スイッチ183Fと、を備える。後部タイヤ止め18ARは、後部磁石部材181Rと、後部移動規制部材182Rと、後部スイッチ183Rと、を備える。持手部19Aは、平面視「U」字状の板状部材で構成され、持手部19Aの一端が前部磁石部材181Fの操作面181Fcに取り付けられ、持手部19Aの他端が後部磁石部材181Rの操作面181Rcに取り付けられる。すなわち、第2タイヤ止め18Aは、前部タイヤ止め18AFと後部タイヤ止め18ARとが持手部19Aを介して一体に連結される。これにより、管理者は、1つの持手部19Aを把持することにより、前部タイヤ止め18AFと後部タイヤ止め18ARとを同時に移動させることができる。
1 機械式駐車装置
10 パレット
11 パレット本体
11a 載置面
12 縦レール
13 横レール
14 転向部
15 縦フレーム枠
16 横フレーム枠
17 第1タイヤ止め
18 第2タイヤ止め
18F 前部タイヤ止め
181F 前部磁石部材(磁石部材)
182F 前部移動規制部材(移動規制部材)
182Fa 移動規制面
183F 前部スイッチ(スイッチ)
184F 前部持手部(持手部)
18R 後部タイヤ止め
181R 後部磁石部材(磁石部材)
182R 後部移動規制部材(移動規制部材)
182Ra 移動規制面
183R 後部前部スイッチ(スイッチ)
184R 後部持手部(持手部)
20 入出庫部
21 プラットホーム
22h 開口
60 パレット支持装置
70 車両センサ
71 投光器
72 受光器
80 保管位置センサ(センサ)
81 投光器
82 受光器
SP 格納空間
B1 第1格納階
B2 第2格納階
UD 昇降路
C 車両
T タイヤ
T1 右前タイヤ(第1タイヤ)
T2 右後タイヤ(第2タイヤ)
P 保管位置

Claims (15)

  1. 機械式駐車装置に備えられ、車両が進入可能な入庫位置と、前記車両が格納される格納位置と、の間を移動するパレットであって、
    前記車両が載置される載置面を備えるパレット本体と、
    前記載置面に配置されて、前記載置面に載置された前記車両が備える複数のタイヤのうち、第1タイヤの移動を規制する第1タイヤ止めと、
    前記載置面に配置されて、複数の前記タイヤのうち、前記第1タイヤとは異なる第2タイヤの移動を規制する第2タイヤ止めと、
    を有してなり、
    前記第2タイヤ止めは、磁石の磁力により前記パレット本体に着脱自在である、
    ことを特徴とする機械式駐車装置のパレット。
  2. 前記磁石は、前記磁力のオン/オフを切り替え可能に構成され、
    前記第2タイヤ止めは、
    前記磁力のオン/オフを切り替えるスイッチ、
    を備える、
    請求項1記載の機械式駐車装置のパレット。
  3. 前記第2タイヤ止めは、
    前記車両が前記載置面に載置されていないとき、前記載置面のうち、前記パレットに進入する前記車両と干渉しない位置に設定される保管位置に保管され、
    前記車両が前記載置面に載置された後、前記保管位置から、前記第2タイヤの移動を規制する規制位置まで移動されて、配置される、
    請求項2記載の機械式駐車装置のパレット。
  4. 前記保管位置は、前記パレットに進入する前記車両の進入方向において、前記載置面のうち、前記第1タイヤ止めよりも前方に設定される、
    請求項3記載の機械式駐車装置のパレット。
  5. 前記第2タイヤは、
    前記車両の進退時に、地面に接する接地面、
    を備え、
    前記第2タイヤ止めは、
    前記第2タイヤの移動を規制する移動規制面、
    を備え、
    前記第2タイヤ止めが前記規制位置に配置されているとき、前記移動規制面は、前記接地面に沿うように傾斜し、または湾曲している、
    請求項3記載の機械式駐車装置のパレット。
  6. 前記第2タイヤ止めは、
    前記磁力により前記載置面に吸着する磁石部材と、
    前記第2タイヤの移動を規制する移動規制部材と、
    を備え、
    前記移動規制部材は、前記磁石部材と別体であり、前記磁石部材に取り付けられる、
    請求項2記載の機械式駐車装置のパレット。
  7. 前記第2タイヤ止めは、
    前記第2タイヤ止めを移動させる移動者に把持される持手部、
    を備え、
    前記持手部は、前記磁石部材に取り付けられる、
    請求項6記載の機械式駐車装置のパレット。
  8. 前記第2タイヤ止めは、前記車両が前記載置面に載置されているとき、
    前記パレットに進入する前記車両の進入方向において、前記タイヤの前側に配置される前部タイヤ止めと、
    前記進入方向において、前記タイヤの後側に配置される後部タイヤ止めと、
    を含む、
    請求項2記載の機械式駐車装置のパレット。
  9. 前記前部タイヤ止めは、
    前記磁力により前記載置面に吸着する前部磁石部材と、
    前記前部磁石部材に取り付けられる前部移動規制部材と、
    を備え、
    前記後部タイヤ止めは、
    前記磁力により前記載置面に吸着する後部磁石部材と、
    前記後部磁石部材に取り付けられる後部移動規制部材と、
    を備え、
    前記前部移動規制部材は、前記前部磁石部材と別体であり、前記前部磁石部材に取り付けられ、
    前記後部移動規制部材は、前記後部磁石部材と別体であり、前記後部磁石部材に取り付けられる、
    請求項8記載の機械式駐車装置のパレット。
  10. 前記前部タイヤ止めは、前記後部タイヤ止めと連結される、
    請求項8または9記載の機械式駐車装置のパレット。
  11. 前記第2タイヤ止めは、
    前記第2タイヤ止めを移動させる移動者に把持される持手部、
    を備え、
    前記前部磁石部材は、前記持手部を介して前記後部磁石部材に連結される、
    請求項9記載の機械式駐車装置のパレット。
  12. 車両が進入可能な入庫位置と、前記車両が格納される格納位置と、の間を移動するパレット、
    を有してなり、
    前記パレットは、
    前記車両が載置される載置面を備えるパレット本体と、
    前記載置面に配置されて、前記載置面に載置された前記車両が備える複数のタイヤのうち、第1タイヤの移動を規制する第1タイヤ止めと、
    前記載置面に配置されて、複数の前記タイヤのうち、前記第1タイヤとは異なる第2タイヤの移動を規制する第2タイヤ止めと、
    を有してなり、
    前記第2タイヤ止めは、磁石の磁力により前記パレット本体に着脱自在である、
    ことを特徴とする機械式駐車装置。
  13. 前記第2タイヤ止めは、
    前記車両が前記載置面に載置されていないとき、前記載置面のうち、前記パレットに進入する前記車両と干渉しない位置に設定される保管位置に配置され、
    前記車両が前記載置面に載置された後、前記保管位置から、前記第2タイヤの移動を規制する規制位置に移動され、
    前記第2タイヤ止めが前記保管位置に配置されているか否かを検知するセンサ、
    を有してなる、
    請求項12記載の機械式駐車装置。
  14. 車両が進入可能な入庫位置と、前記車両が格納される格納位置と、の間を移動するパレットを備える機械式駐車装置への車両の入庫方法であって、
    前記パレットは、
    前記車両が載置される載置面を備えるパレット本体と、
    前記載置面に配置されて、前記載置面に載置された前記車両が備える複数のタイヤのうち、第1タイヤの移動を規制する第1タイヤ止めと、
    前記載置面に配置されて、複数の前記タイヤのうち、前記第1タイヤとは異なる第2タイヤの移動を規制する第2タイヤ止めと、
    を備え、
    前記第2タイヤ止めは、磁石の磁力により前記パレット本体に着脱自在であり、
    前記車両が前記載置面に載置されていないとき、前記第2タイヤ止めが、前記載置面のうち、前記パレットに進入する前記車両と干渉しない位置に設定される保管位置に配置されるステップと、
    前記車両が前記載置面に載置されたとき、前記第1タイヤ止めが、前記第1タイヤの移動を規制するステップと、
    前記第1タイヤの移動が前記第1タイヤ止めにより規制されたとき、前記第2タイヤ止めが、前記保管位置から、前記第2タイヤの移動を規制する規制位置に移動されるステップと、
    を含む、
    ことを特徴とする車両の入庫方法。
  15. 車両が進入可能な入庫位置と、前記車両が格納される格納位置と、の間を移動するパレットを備える機械式駐車装置への車両の出庫方法であって、
    前記パレットは、
    前記車両が載置される載置面を備えるパレット本体と、
    前記載置面に配置されて、前記載置面に載置された前記車両が備える複数のタイヤのうち、第1タイヤの移動を規制する第1タイヤ止めと、
    前記載置面に配置されて、複数の前記タイヤのうち、前記第1タイヤとは異なる第2タイヤの移動を規制する第2タイヤ止めと、
    を備え、
    前記第2タイヤ止めは、磁石の磁力により前記パレット本体に着脱自在であり、
    前記第2タイヤ止めが、前記第2タイヤの移動を規制する規制位置から取り外されるステップと、
    前記第1タイヤ止めによる前記第1タイヤの移動の規制が解除されるステップと、
    前記規制位置から取り外された前記第2タイヤ止めが、前記載置面のうち、前記パレットに進入する前記車両と干渉しない位置に設定される保管位置に配置されるステップと、
    を含む、
    ことを特徴とする車両の出庫方法。


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