JP2023112106A - 水性眼科組成物 - Google Patents

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庸子 小川
Yoko Ogawa
紗衣子 林
Saeko Hayashi
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Abstract

【課題】析出物の発生が抑制された水性眼科組成物を提供すること。【解決手段】(A)アラントイン、並びにイプシロン-アミノカプロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)コンドロイチン硫酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、を含有する水性眼科組成物であって、(B)成分の含有量が該水性眼科組成物の総量を基準として0.7w/v%以上である、水性眼科組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、水性眼科組成物に関する。
一般に、水性眼科組成物は、開口部を備えた容器に充填されており、使用時に該開口部から水性眼科組成物を出すことにより繰り返し使用されている。その際、開口部に付着した水性眼科組成物が乾燥し析出物を発生させることがあり、様々な問題を引き起こすことが知られている。
例えば、開口部における析出物の蓄積は、該開口部だけでなくその周辺、さらには蓋やキャップの内側にも付着し、使用者に不快な印象を与えるだけでなく、繰り返し使用される場合には、該開口部の開閉を困難にする場合がある。また、点眼剤の場合には、開口部である注出口の口径が非常に小さいことが多く、ほんの僅かな析出物の付着であっても、水性眼科組成物の通路が塞がれて正確な液量が滴下されなくなるおそれがある。更に、点眼剤の注出口に析出物が蓄積した場合、点眼する際に析出物が一緒に眼に入ってしまうことも懸念される。
一方、眼粘膜に直接適用させる水性眼科組成物の場合、適用後眼外へ漏出する液が乾燥して析出が発生すると、まぶたやまつ毛、眼の下などの目の周辺部位に白色固形物が付着することから、水性眼科組成物の乾燥による析出物の発生は、外観や美容の観点からも問題である。
水性組成物における乾燥後の析出物発生を抑制する方法として、例えば特許文献1には、ニューキノロン剤を配合した水性組成物に、クロルフェニラミン類とアミノ酸類とを配合する方法が報告されている。
特開2012-250918号公報
しかしながら、アラントインやイプシロン-アミノカプロン酸を含有する水性眼科組成物について、乾燥後の析出物発生についてはこれまでに報告されていない。本発明者らは、アラントインやイプシロン-アミノカプロン酸を含有する水性眼科組成物について種々検討を行ったところ、水性眼科組成物が乾燥すると、白残りと呼ばれる白色固形物が析出してしまう問題があることを確認した。
本発明は、アラントイン、並びにイプシロン-アミノカプロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有しながら、乾燥後の析出物の発生が抑制された水性眼科組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、アラントイン、並びにイプシロン-アミノカプロン酸及びその塩を含有する水性眼科組成物に、コンドロイチン硫酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を特定量以上配合することで、意外にも水性眼科組成物における析出物の発生が抑制されることを見出した。本発明はこの知見に基づくものであり、以下の各発明を提供するものである。
[1]
(A)アラントイン、並びにイプシロン-アミノカプロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)コンドロイチン硫酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、を含有する水性眼科組成物であって、(B)成分の含有量が該水性眼科組成物の総量を基準として0.7w/v%以上である、水性眼科組成物。
[2]
(A)成分の含有量が、水性眼科組成物の総量を基準として、0.001w/v%~5w/v%である、[1]に記載の水性眼科組成物。
[3]
(B)成分の含有量が、水性眼科組成物の総量を基準として、1w/v%~5w/v%である、[1]又は[2]に記載の水性眼科組成物。
[4]
(C)メチル硫酸ネオスチグミンを更に含有する、[1]~[3]のいずれかに記載の水性眼科組成物。
[5]
(D)テルペノイドを更に含有する、[1]~[4]のいずれかに記載の水性眼科組成物。
[6]
水性眼科組成物に、(A)アラントイン、並びにイプシロン-アミノカプロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)該水性眼科組成物の総量を基準として0.7w/v%以上のコンドロイチン硫酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を配合することを含む、該水性眼科組成物における析出物の発生を抑制する方法。
本発明によれば、アラントイン、並びにイプシロン-アミノカプロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有しながら、乾燥後の析出物の発生が抑制された水性眼科組成物を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本明細書において、特に記載のない限り、含有量の単位「%」は「w/v%」を意味し、「g/100mL」と同義である。
〔1.水性眼科組成物〕
本実施形態に係る水性眼科組成物は、(A)アラントイン、並びにイプシロン-アミノカプロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種(単に「(A)成分」とも表記する。)を含有する。なお、以下において、イプシロン-アミノカプロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を「(A1)成分」と表記することがある。
〔(A)成分〕
(A)成分であるアラントイン、並びにイプシロン-アミノカプロン酸及びその塩は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。イプシロン-アミノカプロン酸は、遊離体であってもよく、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容される塩であってもよい。
アラントインは、2-ウレイドヒダントインとも称される公知の化合物である。
イプシロン-アミノカプロン酸の塩としては、例えば、無機塩基との塩が挙げられる。無機塩基との塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩が挙げられる。イプシロン-アミノカプロン酸及びその塩としては、イプシロン-アミノカプロン酸が好ましい。
アラントイン、イプシロン-アミノカプロン酸及びその塩は、市販されているものを使用することもできる。アラントイン、イプシロン-アミノカプロン酸及びその塩は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態に係る点眼剤における(A)成分の含有量は、水性眼科組成物の総量を基準として、(A)成分の総含有量が、0.001~5w/v%であることが好ましく、0.005~4w/v%であることがより好ましく、0.01~3w/v%であることが更に好ましく、0.06~2.5w/v%であることが更により好ましく、0.1~2w/v%であることが特に好ましく、0.2~2w/v%であることが特により好ましい。
(A)成分としてアラントインを使用する場合、アラントインの含有量としては、例えば、水性眼科組成物の総量を基準として、アラントインの総含有量が、0.01~1w/v%であることが好ましく、0.03~0.5w/v%であることがより好ましく、0.05~0.4w/v%であることが更に好ましく、0.06~0.3w/v%であることが更により好ましく、0.2~0.3w/v%であることが特に好ましい。
(A)成分としてイプシロン-アミノカプロン酸及びその塩を使用する場合、イプシロン-アミノカプロン酸及びその塩の含有量としては、例えば、水性眼科組成物の総量を基準として、イプシロン-アミノカプロン酸及びその塩の総含有量が、0.01~5w/v%であることが好ましく、0.05~4w/v%であることがより好ましく、0.1~3w/v%であることが更に好ましく、0.5~2w/v%であることが更により好ましい。また、イプシロン-アミノカプロン酸及びその塩の含有量が、水性眼科組成物の総量を基準として3w/v%未満であると、本発明の効果を顕著に奏することができる観点から好ましい。
〔(B)成分〕
本実施形態に係る水性眼科組成物は、(A)成分に加えて、(B)コンドロイチン硫酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種(単に「(B)成分」とも表記する。)を含有する。
(B)成分であるコンドロイチン硫酸及びその塩は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。コンドロイチン硫酸及びその塩の分子量は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されることを限度として、特に制限されないが、通常、重量平均分子量で0.1万~10万程度、好ましくは0.5万~5万程度、更に好ましくは1万~4万程度のものを使用できる。
コンドロイチン硫酸の塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩が挙げられる。アルカリ金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩が挙げられる。アルカリ土類金属塩としては、例えば、マグネシウム塩、カルシウム塩が挙げられる。
コンドロイチン硫酸及びその塩としては、コンドロイチン硫酸及びコンドロイチン硫酸のアルカリ金属塩が好ましく、コンドロイチン硫酸及びコンドロイチン硫酸ナトリウムがより好ましく、コンドロイチン硫酸ナトリウムが更に好ましい。
コンドロイチン硫酸及びその塩は、市販のものを用いることもできる。コンドロイチン硫酸及びその塩は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態に係る水性眼科組成物における(B)成分の含有量は、水性眼科組成物の総量を基準として、0.7w/v%以上である。(B)成分の含有量の下限値は0.7w/v%以上であれば特に限定されず、(B)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(B)成分の含有量の下限値としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、0.8w/v%以上であることが好ましく、0.9w/v%以上であることがより好ましく、1w/v%以上であることが更に好ましく、2w/v%以上であることが更により好ましく、2.5w/v%以上であることが特に好ましい。(B)成分の含有量の上限値は特に限定されず、(B)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(B)成分の含有量の上限値としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点、及び、使用感の観点から、例えば、5w/v%以下であることが好ましく、4w/v%以下であることがより好ましく、3.5w/v%以下であることが更に好ましく、3w/v%以下であることが更により好ましい。また、本実施形態に係る水性眼科組成物における(B)成分の含有量は、水性眼科組成物の総量を基準として、例えば、0.7~5w/v%、0.7~4w/v%、0.7~3w/v%、0.8~5w/v%、0.8~4w/v%、0.8~3w/v%、0.9~5w/v%、0.9~4w/v%、0.9~3w/v%、1~5w/v%、1~4w/v%、又は1~3w/v%であってもよい。別の態様として、本実施形態に係る水性眼科組成物における(B)成分の含有量は、水性眼科組成物の総量を基準として、例えば、2~4w/v%、2.5~3.5w/v%、又は3w/v%であってもよい。
本実施形態に係る水性眼科組成物における、(A)成分に対する(B)成分の含有比率は特に限定されず、(A)成分及び(B)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分に対する(B)成分の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る水性眼科組成物に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、(B)成分の総含有量が、0.05~50質量部であることが好ましく、0.1~30質量部であることがより好ましく、0.5~15質量部であることが更に好ましい。また、1~40質量部、1.5~30質量部も好ましい範囲として例示される。
(A)成分としてアラントインを使用する場合、(A)成分に対する(B)成分の含有比率としては、本実施形態に係る水性眼科組成物に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、(B)成分の総含有量が、0.3~100質量部であることが好ましく、1~50質量部であることがより好ましく、3~15質量部であることが更に好ましい。また、5~40質量部、10~30質量部も好ましい範囲として例示される。
(A)成分としてイプシロン-アミノカプロン酸及びその塩を使用する場合、(A)成分に対する(B)成分の含有比率としては、本実施形態に係る水性眼科組成物に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、(B)成分の総含有量が、0.05~20質量部であることが好ましく、0.1~10質量部であることがより好ましく、0.5~6質量部であることが更に好ましい。また、1~40質量部、1.5~30質量部も好ましい範囲として例示される。
〔(C)成分〕
本実施形態に係る水性眼科組成物は、(C)メチル硫酸ネオスチグミン(単に「(C)成分」とも表記する。)を更に含有してもよい。水性眼科組成物が(C)成分を含有することで、本発明による効果がより顕著に奏される。
(C)成分であるメチル硫酸ネオスチグミンは、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。
メチル硫酸ネオスチグミンは、メチル硫酸(3-ジメチルカルバモイルオキシフェニル)トリメチルアンモニウムとも称される公知の化合物である。
本実施形態に係る水性眼科組成物における(C)成分の含有量は特に限定されず、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(C)成分の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、水性眼科組成物の総量を基準として、(C)成分の総含有量が、0.00005~0.1w/v%であることが好ましく、0.0001~0.05w/v%であることがより好ましく、0.0005~0.01w/v%であることが更に好ましく、0.001~0.005w/v%であることが更により好ましい。
本実施形態に係る水性眼科組成物における、(A)成分に対する(C)成分の含有比率は特に限定されず、(A)成分及び(C)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分に対する(C)成分の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る水性眼科組成物に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、(C)成分の総含有量が、0.00005~0.5質量部であることが好ましく、0.0001~0.1質量部であることがより好ましく、0.0005~0.05質量部であることが更に好ましい。
本実施形態に係る水性眼科組成物における、(B)成分に対する(C)成分の含有比率は特に限定されず、(B)成分及び(C)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(B)成分に対する(C)成分の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る水性眼科組成物に含まれる(B)成分の総含有量1質量部に対して、(C)成分の総含有量が、0.00005~0.05質量部であることが好ましく、0.0001~0.01質量部であることがより好ましく、0.0003~0.005質量部であることが更に好ましい。また、0.0005~0.003質量部、0.001~0.002質量部も好ましい範囲として例示される。
〔(D)成分〕
本実施形態に係る水性眼科組成物は、(D)テルペノイド(単に「(D)成分」とも表記する。)を更に含有してもよい。水性眼科組成物が(D)成分を含有することで、本発明による効果がより顕著に奏される。
(D)成分であるテルペノイドは、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。
テルペノイドとしては、例えば、環式テルペン及び非環式テルペンが挙げられる。
環式テルペンは、分子内に少なくとも1つの環構造を有するテルペノイドである。環式テルペンとしては、例えば、メントール、カンフル、ボルネオール(「リュウノウ」ともいう)、メントン、シネオール、カルボン、アネトール、オイゲノール、リモネン、ピネン、それらの誘導体等が挙げられる。
非環式テルペンは、分子内に環構造を有しないテルペノイドである。非環式テルペンとしては、例えば、ゲラニオール、シトロネロール、リナロール、酢酸リナリル、それらの誘導体等が挙げられる。
本発明において、テルペノイドとして、上記化合物を含有する精油を使用してもよい。このような精油としては、例えば、ユーカリ油、ベルガモット油、ペパーミント油、クールミント油、スペアミント油、ハッカ油、ウイキョウ油、ケイヒ油、ローズ油等が挙げられる。
テルペノイドはd体、l体及びdl体のいずれでもよく、dl-メントール、d-メントール、l-メントール、dl-カンフル、d-カンフル、l-カンフル、dl-ボルネオール、d-ボルネオール、l-ボルネオール、dl-メントン、d-メントン、l-メントンが例示される。ただし、ゲラニオール及びシネオール等のようにテルペノイドによっては光学異性体が存在しない場合もある。
テルペノイドとしては、メントール、カンフル、ボルネオール、メントン、ゲラニオール、ユーカリ油及びベルガモット油が好ましく、メントール、カンフル及びボルネオールがより好ましく、l-メントール、d-カンフル、dl-カンフル及びd-ボルネオールが更に好ましく、l-メントールが更により好ましい。
テルペノイドは、市販されているものを使用してもよい。テルペノイドは、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態に係る水性眼科組成物における(D)成分の含有量は特に限定されず、(D)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(D)成分の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、水性眼科組成物の総量を基準として、(D)成分の総含有量が、0.00001~1w/v%であることが好ましく、0.00005~0.5w/v%であることがより好ましく、0.0001~0.1w/v%であることが更に好ましく、0.0005~0.05w/v%であることが更により好ましく、0.001~0.05w/v%であることが特に好ましい。
本実施形態に係る水性眼科組成物における、(A)成分に対する(D)成分の含有比率は特に限定されず、(A)成分及び(D)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分に対する(D)成分の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る水性眼科組成物に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、(D)成分の総含有量が、0.00001~5質量部であることが好ましく、0.00005~2質量部であることがより好ましく、0.0001~1質量部であることが更に好ましく、0.0005~0.5質量部であることが更により好ましい。
本実施形態に係る水性眼科組成物における、(B)成分に対する(D)成分の含有比率は特に限定されず、(B)成分及び(D)成分の種類、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(B)成分に対する(D)成分の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る水性眼科組成物に含まれる(B)成分の総含有量1質量部に対して、(D)成分の総含有量が、0.00005~0.5質量部であることが好ましく、0.0001~0.1質量部であることがより好ましく、0.0003~0.05質量部であることが更に好ましく、0.0003~0.03質量部であることが更により好ましい。
〔界面活性剤〕
本実施形態に係る水性眼科組成物は、界面活性剤を更に含有してもよい。水性眼科組成物が界面活性剤を更に含有することで、本発明による効果がより顕著に奏される。界面活性剤は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。
界面活性剤としては、例えば、非イオン界面活性剤、イオン(陰イオン性、両性、陽イオン性)界面活性剤が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、例えば、モノラウリン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート20)、モノパルミチン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート40)、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、トリステアリン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート65)、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート80)等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類;ポロクサマー407、ポロクサマー235、ポロクサマー188、ポロクサマー403、ポロクサマー237、ポロクサマー124等のPOE・POPグリコール類;POE硬化ヒマシ油40、POE硬化ヒマシ油50、POE硬化ヒマシ油60、POE硬化ヒマシ油80等のPOE硬化ヒマシ油;POEヒマシ油3、POEヒマシ油4、POEヒマシ油6、POEヒマシ油7、POEヒマシ油10、POEヒマシ油13.5、POEヒマシ油17、POEヒマシ油20、POEヒマシ油25、POEヒマシ油30、POEヒマシ油35、POEヒマシ油50等のPOEヒマシ油;モノステアリン酸ポリエチレングリコール(2E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(4E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(9E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(10E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(23E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(32E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40E.O.、ステアリン酸ポリオキシル40)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(45E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(55E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(75E.O.)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(140E.O.)等のモノステアリン酸ポリエチレングリコール;POE(9)ラウリルエーテル等のPOEアルキルエーテル類;POE(20)POP(4)セチルエーテル等のPOE-POPアルキルエーテル類;POE(10)ノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類等が挙げられる。なお、上記例示した化合物において、POEはポリオキシエチレン、POPはポリオキシプロピレン、及び括弧内の数字は付加モル数を示す。
陰イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、N-アシルタウリン塩が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシンが挙げられる。
陽イオン界面活性剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、臭化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸ポリドロニウム、塩化セチルピリジニウムが挙げられる。
界面活性剤としては、非イオン界面活性剤が好ましい。非イオン界面活性剤としては、POEソルビタン脂肪酸エステル類;POE・POPグリコール類;POE硬化ヒマシ油;POEヒマシ油;モノステアリン酸ポリエチレングリコールが好ましく、ポリソルベート80、ポロクサマー407、POE硬化ヒマシ油40、POE硬化ヒマシ油60、POEヒマシ油3、POEヒマシ油10、POEヒマシ油35、ステアリン酸ポリオキシル40がより好ましく、ポリソルベート80、POE硬化ヒマシ油40、POE硬化ヒマシ油60、ステアリン酸ポリオキシル40が更に好ましく、ポリソルベート80、POE硬化ヒマシ油60が特に好ましい。
界面活性剤は、市販されているものを使用してもよい。界面活性剤は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態に係る水性眼科組成物における界面活性剤の含有量は特に限定されず、界面活性剤の種類、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。界面活性剤の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、水性眼科組成物の総量を基準として、界面活性剤の総含有量が、0.00001~5w/v%であることが好ましく、0.00005~1w/v%であることがより好ましく、0.0001~0.5w/v%であることが更に好ましく、0.001~0.3w/v%であることが更により好ましい。
界面活性剤が非イオン界面活性剤である場合、界面活性剤の含有量としては、例えば、水性眼科組成物の総量を基準として、界面活性剤の総含有量が、0.001~5w/v%であることが好ましく、0.005~1w/v%であることがより好ましく、0.01~0.5w/v%であることが更に好ましい。
界面活性剤が陽イオン界面活性剤である場合、界面活性剤の含有量としては、例えば、水性眼科組成物の総量を基準として、界面活性剤の総含有量が、0.00001~1w/v%であることが好ましく、0.00005~0.1w/v%であることがより好ましく、0.0001~0.05w/v%であることが更に好ましく、0.001~0.01w/v%であることが更により好ましい。
本実施形態に係る水性眼科組成物における、(A)成分に対する界面活性剤の含有比率は特に限定されず、(A)成分及び界面活性剤の種類、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分に対する界面活性剤の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る水性眼科組成物に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、界面活性剤の総含有量が、0.0005~100質量部であることが好ましく、0.001~50質量部であることがより好ましく、0.005~10質量部であることが更に好ましい。
本実施形態に係る水性眼科組成物における、(B)成分に対する界面活性剤の含有比率は特に限定されず、(B)成分及び界面活性剤の種類、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(B)成分に対する界面活性剤の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る水性眼科組成物に含まれる(B)成分の総含有量1質量部に対して、界面活性剤の総含有量が、0.00001~5質量部であることが好ましく、0.0005~3質量部であることがより好ましく、0.0001~3質量部であることが更に好ましく、0.001~1質量部であることが更により好ましく、0.005~0.5質量部であることが特に好ましく、0.01~0.5質量部であることが特により好ましい。
〔緩衝剤〕
本実施形態に係る水性眼科組成物は、更に緩衝剤を含有することが好ましい。水性眼科組成物が緩衝剤を更に含有することで、本発明による効果がより顕著に奏される。緩衝剤は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。
緩衝剤としては、例えば、無機酸由来の緩衝剤である無機緩衝剤、及び有機酸又は有機塩基由来の緩衝剤である有機緩衝剤が挙げられる。
無機緩衝剤としては、例えば、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤等が挙げられる。ホウ酸緩衝剤としては、ホウ酸又はその塩(ホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。リン酸緩衝剤としては、リン酸又はその塩(リン酸アルカリ金属塩、リン酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。炭酸緩衝剤としては、炭酸又はその塩(炭酸アルカリ金属塩、炭酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。また、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤又は炭酸緩衝剤として、ホウ酸塩、リン酸塩又は炭酸塩の水和物を用いてもよい。より具体的な例として、ホウ酸緩衝剤として、ホウ酸又はその塩(ホウ酸ナトリウム、テトラホウ酸カリウム、メタホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ砂等);リン酸緩衝剤として、リン酸又はその塩(リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム等);炭酸緩衝剤として、炭酸又はその塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム等)などが例示できる。
有機緩衝剤としては、例えば、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、乳酸緩衝剤、コハク酸緩衝剤、トリス緩衝剤、AMPD緩衝剤等が挙げられる。クエン酸緩衝剤としては、クエン酸又はその塩(クエン酸アルカリ金属塩、クエン酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。酢酸緩衝剤としては、酢酸又はその塩(酢酸アルカリ金属塩、酢酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。乳酸緩衝剤としては、乳酸又はその塩(乳酸アルカリ金属塩、乳酸アルカリ土類金属塩等)が挙げられる。コハク酸緩衝剤としては、コハク酸又はその塩(コハク酸アルカリ金属塩等)が挙げられる。また、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、乳酸緩衝剤又はコハク酸緩衝剤として、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩又はコハク酸塩の水和物を用いてもよい。より具体的な例として、クエン酸緩衝剤として、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム、クエン酸二水素ナトリウム、クエン酸二ナトリウム等);酢酸緩衝剤として、酢酸又はその塩(酢酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム等);乳酸緩衝剤として、乳酸又はその塩(乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、乳酸カルシウム等);コハク酸緩衝剤としてコハク酸又はその塩(コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム等)などが例示できる。トリス緩衝剤としては、例えば、トロメタモール又はその塩(トロメタモール塩酸塩等)が挙げられる。AMPD緩衝剤としては、例えば、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール又はその塩が挙げられる。
緩衝剤としては、ホウ酸緩衝剤(例えば、ホウ酸とホウ砂の組み合わせ等)、リン酸緩衝剤(例えば、リン酸水素二ナトリウムとリン酸二水素ナトリウムの組み合わせ等)、トリス緩衝剤(例えば、トロメタモール)が好ましく、ホウ酸緩衝剤がより好ましく、ホウ酸及びその塩が更に好ましく、ホウ酸とホウ砂の組み合わせが更により好ましい。
緩衝剤は、市販されているものを使用してもよい。緩衝剤は、1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態に係る水性眼科組成物における緩衝剤の含有量は特に限定されず、緩衝剤の種類、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。緩衝剤の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、水性眼科組成物の総量を基準として、緩衝剤の総含有量が、0.01~10w/v%であることが好ましく、0.05~5w/v%であることがより好ましく、0.1~3w/v%であることが更に好ましい。
本実施形態に係る水性眼科組成物における、(A)成分に対する緩衝剤の含有比率は特に限定されず、(A)成分及び緩衝剤の種類、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(A)成分に対する緩衝剤の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る水性眼科組成物に含まれる(A)成分の総含有量1質量部に対して、緩衝剤の総含有量が、0.01~10質量部であることが好ましく、0.1~5質量部であることがより好ましく、0.5~3質量部であることが更に好ましい。
本実施形態に係る水性眼科組成物における、(B)成分に対する緩衝剤の含有比率は特に限定されず、(B)成分及び緩衝剤の種類、他の配合成分の種類及び含有量、水性眼科組成物の用途及び製剤形態等に応じて適宜設定される。(B)成分に対する緩衝剤の含有比率としては、本発明による効果をより一層高める観点から、例えば、本実施形態に係る水性眼科組成物に含まれる(B)成分の総含有量1質量部に対して、緩衝剤の総含有量が、0.01~10質量部であることが好ましく、0.1~5質量部であることがより好ましく、0.5~3質量部であることが更に好ましく、0.5~1質量部であることが更により好ましい。
本実施形態に係る水性眼科組成物のpHは、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容される範囲内であれば、特に限定されるものではない。本実施形態に係る水性眼科組成物のpHとしては、例えば、4.0~9.5であってよく、4.0~9.0であることが好ましく、4.5~9.0であることがより好ましく、4.5~8.5であることが更に好ましく、5.0~8.5であることが更により好ましく、5.5~8.0であることが特に好ましく、6.0~7.0であることが特により好ましい。
本実施形態に係る水性眼科組成物は、必要に応じて、生体に許容される範囲内の浸透圧比に調節することができる。適切な浸透圧比は適用部位、剤型等により異なるが、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、0.05~6とすることが好ましく、0.4~5とすることがより好ましく、0.6~3とすることが更に好ましく、0.8~2とすることが更により好ましい。浸透圧の調整は無機塩類、多価アルコール等を用いて、当該技術分野で既知の方法で行うことができる。浸透圧比は、第十七改正日本薬局方に基づき、286mOsm(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液の浸透圧)に対する試料の浸透圧の比とし、浸透圧は日本薬局方記載の浸透圧測定法(凝固点降下法)を参考にして測定する。なお、浸透圧比測定用標準液(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)は、塩化ナトリウム(日本薬局方標準試薬)を500~650℃で40~50分間乾燥した後、デシケーター(シリカゲル)中で放冷し、その0.900gを正確に量り、精製水に溶かし正確に100mLとして調製するか、市販の浸透圧比測定用標準液(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)を用いることができる。
本実施形態に係る水性眼科組成物の粘度は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容される範囲内であれば、特に限定されるものではない。本実施形態に係る水性眼科組成物の粘度としては、例えば、回転粘度計(TV-20型粘度計、東機産業社製、ローター;1°34’×R24)で測定した20℃における粘度が0.1~10000mPa・sであることが好ましく、1~3000mPa・sであることがより好ましく、1~1000mPa・sであることが更に好ましく、1~100mPa・sであることが更により好ましく、1~50mPa・sであることが特に好ましく、1~10mPa・sであることが特により好ましく、1.3~5mPa・sであることが特に更に好ましく、1.5~3mPa・sであることが最も好ましい。
本実施形態に係る水性眼科組成物は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記成分の他に種々の薬理活性成分及び生理活性成分から選択される成分を組み合わせて適当量含有していてもよい。当該成分は特に制限されず、例えば、一般用医薬品製造販売承認基準2012年版(一般社団法人 レギュラトリーサイエンス学会 監修)に記載された眼科用薬における有効成分が例示できる。眼科用薬において用いられる成分として、具体的には、例えば、次のような成分が挙げられる。
抗アレルギー剤:例えば、クロモグリク酸ナトリウム、トラニラスト、ペミロラストカリウム等。
抗ヒスタミン剤:例えば、塩酸ジフェンヒドラミン、イプロヘプチン、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸レボカバスチン、フマル酸ケトチフェン、ペミロラストカリウム、塩酸オロパタジン等。本実施形態に係る水性眼科組成物は、本発明による効果をより高める観点から、ジフェンヒドラミン又はその塩を含有しないことが好ましい。
(A)成分以外の消炎剤:例えば、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、グリチルリチン酸二カリウム、トラネキサム酸、ベルベリン、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリン、リゾチーム、塩化リゾチーム、アズレンスルホン酸、アズレンスルホン酸ナトリウム、インドメタシン、プラノプロフェン、イブプロフェン、イブプロフェンピコノール、ケトプロフェン、フェルビナク、ベンダザック、ピロキシカム、ブフェキサマク、フルフェナム酸ブチル、硫酸亜鉛等。
ステロイド剤:例えば、プロピオン酸フルチカゾン、フランカルボン酸フルチカゾン、フランカルボン酸モメタゾン、プロピオン酸ベクロメタゾン、フルニソリド等。
充血除去剤:例えば、塩酸テトラヒドロゾリン、硝酸テトラヒドロゾリン、塩酸ナファゾリン、硝酸ナファゾリン、エピネフリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸フェニレフリン、dl-塩酸メチルエフェドリン等。本実施形態に係る水性眼科組成物は、本発明による効果をより高める観点から、塩酸フェニレフリンを含有しないことが好ましい。
(C)成分以外の眼筋調節薬剤:例えば、アセチルコリンと類似した活性中心を有するコリンエステラーゼ阻害剤、具体的にはトロピカミド、ヘレニエン、硫酸アトロピン等。
ビタミン類:例えば、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、酢酸トコフェロール、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、シアノコバラミン、塩酸ピリドキシン、パンテノール、パントテン酸カルシウム、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム等。
アミノ酸類:例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸、アルギニン、アミノエチルスルホン酸(タウリン)及びそれらの塩等。
無機塩類:例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の金属の塩化物;塩化アンモニウム;硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウム等の金属の硫酸塩等。
収斂剤:例えば、亜鉛華、乳酸亜鉛、硫酸亜鉛等。
その他:例えば、スルファメトキサゾール、スルフイソキサゾール、スルフイソミジン及びそれらの塩等。
本実施形態に係る水性眼科組成物には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、その用途及び製剤形態に応じて、常法に従い、様々な添加物を適宜選択し、1種又はそれ以上を併用して適当量含有させてもよい。このような添加物として、例えば、医薬品添加物事典2007(日本医薬品添加剤協会編集)に記載された各種添加物が例示できる。代表的な成分として次の添加物が挙げられる。
担体:例えば、水、含水エタノール等の水性溶媒。
キレート剤:例えば、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、エチレンジアミン三酢酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)等。
基剤:例えば、オクチルドデカノール、酸化チタン、臭化カリウム、プラスチベース等。
pH調節剤:例えば、塩酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等。
安定化剤:例えば、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、モノステアリン酸アルミニウム、モノステアリン酸グリセリン、シクロデキストリン、モノエタノールアミン、ジブチルヒドロキシトルエン等。
防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤:例えば、塩化亜鉛、安息香酸ナトリウム、エタノール、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、ビグアニド化合物(具体的には、塩酸ポリヘキサニド(ポリヘキサメチレンビグアニド)等)、グローキル(ローディア社製 商品名)等。本実施形態に係る水性眼科組成物は、本発明による効果をより高める観点から、パラオキシ安息香酸エステル(パラベン)を含有しないことが好ましい。
等張化剤:例えば、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、グリセリン、プロピレングリコール等。なお、本実施形態に係る水性眼科組成物がプロピレングリコールを含む場合、プロピレングリコールの含有量は、水性眼科組成物の総量を基準として3w/v%を超えて含有すると、浸透圧が高くなり過ぎることから、3w/v%以下であることが好ましい。
増粘剤:例えば、セルロース系高分子化合物(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等)、ポリビニル系高分子化合物(ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等)、カルボキシビニルポリマー、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、アラビアゴム、カラヤガム、キサンタンガム、寒天、アルギン酸及びその塩(ナトリウム塩等)、ムコ多糖類(例えば、ヘパリン類似物質、ヘパリン、ヘパリン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリノイド、ヒアルロン酸及びその塩(ナトリウム塩等))、デンプン、キチン及びその誘導体、キトサン及びその誘導体、カラギーナン等。
糖類:例えば、グルコース、シクロデキストリン等。
糖アルコール類:例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセリン等。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
油類:例えば、ゴマ油、ヒマシ油、ダイズ油、オリーブ油等の植物油、スクワラン等の動物油、流動パラフィン、ワセリン等の鉱物油等。
本実施形態に係る水性眼科組成物が水を含有する場合、水の含有量としては、本発明による効果をより顕著に奏する観点から、例えば、水性眼科組成物の総量を基準として、水の含有量が、80w/v%以上100w/v%未満であることが好ましく、85w/v%以上99.5w/v%以下であることがより好ましく、90w/v%以上99.2w/v%以下であることが更に好ましい。
本実施形態に係る水性眼科組成物に用いられる水は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであればよい。このような水として、例えば、蒸留水、常水、精製水、滅菌精製水、注射用水及び注射用蒸留水等を挙げることができる。これらの定義は第十七改正日本薬局方に基づく。
本実施形態に係る水性眼科組成物は、例えば、(A)成分、(B)成分、及び必要に応じて他の含有成分を所望の含有量となるように添加及び混和することにより調製することができる。具体的には、例えば、精製水で上記成分を溶解又は懸濁させ、所定のpH及び浸透圧に調整し、濾過滅菌等により滅菌処理することで調製できる。
本実施形態に係る水性眼科組成物は、目的に応じて種々の剤型をとることができ、例えば、液剤、ゲル剤、半固形剤(軟膏等)等が挙げられる。これらの中でも、液剤が好ましく、水性液剤がより好ましい。
本実施形態に係る水性眼科組成物は、例えば、点眼剤(点眼液又は点眼薬ともいう。また、点眼剤には人工涙液、コンタクトレンズ装用中に点眼可能な点眼剤を含む。)、洗眼剤(洗眼液又は洗眼薬ともいう。また、洗眼剤にはコンタクトレンズ装用中に洗眼可能な洗眼剤を含む。)、コンタクトレンズ用組成物[コンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズケア用組成物(コンタクトレンズ消毒剤、コンタクトレンズ用保存剤、コンタクトレンズ用洗浄剤、コンタクトレンズ用洗浄保存剤)等]として用いることができる。なお、「コンタクトレンズ」は、ハードコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズ(イオン性及び非イオン性の双方を包含し、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ及び非シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの双方を包含する)を含む。
本実施形態に係る水性眼科組成物は、本発明による効果をより顕著に発揮できることから、点眼剤(コンタクトレンズ装用中に点眼可能な点眼剤を含む。)であることが好ましい。本実施形態に係る水性眼科組成物が点眼剤である場合、その用法・用量としては、効果を奏し、副作用の少ない用法・用量であれば特に限定されないが、例えば成人(15歳以上)及び7歳以上の小児の場合、1回1~2滴を1日2~4回、又は4回点眼して用いる方法、1回1~2滴、1~3滴、又は2~3滴を1日5~6回点眼して用いる方法を例示できる。
本実施形態に係る水性眼科組成物は、任意の容器に収容して提供される。本実施形態に係る水性眼科組成物を収容する容器については特に制限されず、例えば、ガラス製であってもよく、またプラスチック製であってもよい。好ましくはプラスチック製である。プラスチックとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド及びこれらを構成するモノマーの共重合体、並びにこれら2種以上を混合したものが挙げられる。好ましくは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートであり、より好ましくは、ポリエチレンテレフタレートである。また、本実施形態に係る水性眼科組成物を収容する容器は、容器内部を視認できる透明容器であってもよく、容器内部の視認が困難な不透明容器であってもよい。好ましくは透明容器である。ここで、「透明容器」とは、無色透明容器及び有色透明容器の双方が含まれる。
本実施形態に係る水性眼科組成物を収容する容器には、ノズルが装着されてもよい。ノズルの材質については特に制限されず、例えば、ガラス製であってもよく、またプラスチック製であってもよい。好ましくはプラスチック製である。プラスチックとしては、例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレート及びこれらを構成するモノマーの共重合体、並びにこれら2種以上を混合したものが挙げられる。ノズルの材質としては、本発明の効果をより一層高めるという観点から、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ましく、ポリエチレンがより好ましい。
本実施形態に係る水性眼科組成物を収容する容器は、複数回の使用量が収容されるマルチドーズ型であってもよく、単回の使用量が収容されるユニットドーズ型であってもよいが、本発明による効果をより顕著に発揮できることから、マルチドーズ型であることが好ましい。
〔2.水性眼科組成物における析出物の発生を抑制する方法〕
本実施形態に係る水性眼科組成物は、アラントイン、並びにイプシロン-アミノカプロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、該水性眼科組成物の総量を基準として0.7w/v%以上のコンドロイチン硫酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を配合することで、水性眼科組成物における析出物の発生が顕著に抑制されている。したがって、本発明の一実施形態として、水性眼科組成物に(A)アラントイン、並びにイプシロン-アミノカプロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)該水性眼科組成物の総量を基準として0.7w/v%以上のコンドロイチン硫酸及びその塩からなる群より選択される1種以上を配合することを含む、該水性眼科組成物における析出物の発生を抑制する方法が提供される。
なお、本実施形態における、(A)成分の種類及び含有量等、(B)成分の種類及び含有量等、その他の成分の種類及び含有量等、水性眼科組成物の製剤形態及び用途等については、〔1.水性眼科組成物〕で説明したとおりである。
〔3.水性眼科組成物における投与後の不快な味を改善する方法〕
本実施形態に係る水性眼科組成物は、イプシロン-アミノカプロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、該水性眼科組成物の総量を基準として0.7w/v%以上のコンドロイチン硫酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を配合することで、水性眼科組成物における投与後の不快な味(苦味雑味)が改善されている。したがって、本発明の一実施形態として、水性眼科組成物に(A1)イプシロン-アミノカプロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)該水性眼科組成物の総量を基準として0.7w/v%以上のコンドロイチン硫酸及びその塩からなる群より選択される1種以上を配合することを含む、該水性眼科組成物における投与後の不快な味を改善する方法が提供される。また、本発明の一実施形態として、水性眼科組成物に(A1)イプシロン-アミノカプロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)該水性眼科組成物の総量を基準として0.7w/v%以上のコンドロイチン硫酸及びその塩からなる群より選択される1種以上を配合することを含む、該水性眼科組成物における投与後の不快な苦味雑味を改善する方法が提供される。
なお、本実施形態における、(A1)成分の種類及び含有量等、(B)成分の種類及び含有量等、その他の成分の種類及び含有量等、水性眼科組成物の製剤形態及び用途等については、〔1.水性眼科組成物〕で説明したとおりである。
以下、試験例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔試験例1:析出物の発生評価(1)〕
表1に示す各実施例及び比較例の水性眼科組成物(100mL)を常法により調製した。表1における各成分の単位はw/v%である。次に、各水性眼科組成物0.5mLを24ウェルプレート(IWAKI MICROPLATE:3820-024)に入れ、実験器具用乾燥機(LabWareDryingOven、DG82;ヤマト科学株式会社製)内にて60℃で終夜静置して乾燥させた。乾燥後の各水性眼科組成物の状態を目視にて観察し、以下の評価基準に従って析出物の発生について評価を行った(N=2)。結果は表1に示す。
<析出物発生の評価基準>
ウェルの底面全体に、明確に確認できる析出物がある:+++
ウェルの一部に、明確に確認できる析出物がある :++
ウェルの一部に、不明瞭な析出物がある :+
析出物がない :-
尚、コンドロイチン硫酸ナトリウムとしては、局外規コンドロイチン硫酸ナトリウム 点眼・注射用(株式会社マルハニチロ食品製)を用いた。
Figure 2023112106000001
アラントインのみを含有する比較例1-1の水性眼科組成物においては析出物の発生が認められた。また、アラントインに0.5w/v%のコンドロイチン硫酸ナトリウムを配合した比較例1-2の水性眼科組成物においても析出物の発生が認められた。これに対して、アラントインに1w/v%又は3w/v%のコンドロイチン硫酸ナトリウムを配合した実施例1-1及び1-2の水性眼科組成物では、析出物が発生しないことが確認された。
〔試験例2:析出物の発生評価(2)〕
表2及び3に示す各実施例及び比較例の水性眼科組成物(100mL)を常法により調製した。表2及び3における各成分の単位はw/v%である。次に、試験例1と同様の方法で各水性眼科組成物を乾燥し、乾燥後の析出物の発生について評価を行った。結果は表2及び3に示す。
尚、コンドロイチン硫酸ナトリウムとしては、局外規コンドロイチン硫酸ナトリウム 点眼・注射用(株式会社マルハニチロ食品製)を用いた。
Figure 2023112106000002
Figure 2023112106000003
イプシロン-アミノカプロン酸のみを含有する比較例2-1及び2-3の水性眼科組成物においては析出物(白残り)の発生が認められた。また、イプシロン-アミノカプロン酸に0.5w/v%のコンドロイチン硫酸ナトリウムを配合した比較例2-2及び2-4の水性眼科組成物においても析出物(白残り)の発生が認められた。これに対して、イプシロン-アミノカプロン酸に1w/v%又は3w/v%のコンドロイチン硫酸ナトリウムを配合した実施例2-1、2-2及び2-3の水性眼科組成物では、析出物が発生しないことが確認された。
〔試験例3:味覚評価〕
表4に示す各実施例及び比較例の水性眼科組成物(100mL)を常法により調製した。表4における各成分の単位はw/v%である。次に、味認識装置(SA402B;株式会社インテリジェントセンサーテクノロジー製)を用いて、各水性眼科組成物の苦味雑味の指標について測定した。測定方法はSA402Bの取扱説明書に従い、基準液と、各水性眼科組成物との電位差を苦味雑味の指標として測定した。得られた測定値を用い、下記式にて実施例3-1の苦味雑味について比較例3-1との差を算出した。結果は表4に示す。
[式1]比較例3-1との指標の差=比較例3-1の測定値-実施例3-1の測定値
尚、コンドロイチン硫酸ナトリウムとしては、局外規コンドロイチン硫酸ナトリウム 点眼・注射用(株式会社マルハニチロ食品製)を用いた。
Figure 2023112106000004
イプシロン-アミノカプロン酸に1w/v%又は3w/v%のコンドロイチン硫酸ナトリウムを配合した実施例3-1及び3-2の水性眼科組成物では、イプシロン-アミノカプロン酸のみを含有する比較例3-1の水性眼科組成物と比較して、苦味雑味の指標が顕著に低下することが確認された。
〔試験例4:析出物の発生評価(3)〕
表5に示す各実施例及び比較例の水性眼科組成物(100mL)を常法により調製した。表5における各成分の単位はw/v%である。次に、試験例1と同様の方法で各水性眼科組成物を乾燥し、乾燥後の析出物の発生について評価を行った。結果は表5に示す。
尚、コンドロイチン硫酸ナトリウムとしては、局外規コンドロイチン硫酸ナトリウム(生化学工業株式会社製、重量平均分子量約20000)を用いた。
Figure 2023112106000005
アラントインのみを含有する比較例4-1及び4-3の水性眼科組成物、並びにアラントインにホウ酸緩衝剤を配合した比較例4-2の水性眼科組成物においては析出物の発生が認められた。これに対して、アラントインに1w/v%又は3w/v%のコンドロイチン硫酸ナトリウムを配合した実施例4-1~4-4、4-6及び4-7の水性眼科組成物、並びにアラントインに3w/v%のコンドロイチン硫酸ナトリウムとメチル硫酸ネオスチグミンを配合した実施例4-5の水性眼科組成物では、析出物が発生しないことが確認された。
〔製剤例〕
以下の表6及び7に製剤例を示す。表6及び7における各成分の単位は表中に明記したもの以外は全てw/v%である。製剤例1~13は全て点眼剤である。各製剤例をポリエチレンテレフタレート製容器に10mLずつ充填し、ポリエチレン製のノズルを装着したものを製剤例1´~13´とする。各製剤例をポリエチレンテレフタレート製の容器に10mLずつ充填し、ポリブチレンテレフタレート製のノズルを装着したものを製剤例1´´~13´´とする。なお、製剤例1~13の点眼剤は、ハードコンタクトレンズ装用時に点眼可能な点眼剤、ソフトコンタクトレンズ装用時に点眼可能な点眼剤、又はコンタクトレンズ非装用時に点眼可能な点眼剤として用いることができる。
Figure 2023112106000006
Figure 2023112106000007

Claims (1)

  1. (A)アラントイン、並びにイプシロン-アミノカプロン酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)コンドロイチン硫酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、を含有する水性眼科組成物であって、(B)成分の含有量が該水性眼科組成物の総量を基準として0.7w/v%以上である、水性眼科組成物。
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