JP2023110640A - 木造軸組み建物ユニット - Google Patents

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亮佑 松田
Ryosuke Matsuda
周平 丸谷
Shuhei Maruya
信賢 磯田
Nobumasa Isoda
優輝 河村
Yuki Kawamura
和之 大原
Kazuyuki Ohara
達▲郎▼ 大津
Tatsuro Otsu
大真 寺村
Daima Teramura
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Abstract

【課題】ユニット建築物を安定した状態で構築できると共に、吊り上げた際に歪みや変形が生じないように、十分な保形剛性を担保できる木造軸組み建物ユニットを提供する。【解決手段】上下方向及び左右方向に連設して組み付けられて建築物を形成するための、六面体形状を備える木造軸組み建物ユニット10であって、4か所の角部分に立設して配置された角部構造用柱部材11と、角部構造用柱部材11の上端部及び下端部を各々連結して配置された、上部構造用梁部材12及び下部構造用梁部材13とを含んで構成されており、且つ六面体形状の上面を閉塞して、周縁部が上部構造用梁部材12に接合されて取り付けられた平面部耐力面材14と、4方の側面の少なくとも一面に、上縁部及び下縁部が上部構造用梁部材12及び下部構造用梁部材13に各々接合されて取り付けられた側面部耐力面材15とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、木造軸組み建物ユニット及び建築物に関し、特に上下方向及び/又は左右方向に連設して組み付けられて建築物を形成するための木造軸組み建物ユニット、及び該木造軸組み建物ユニットを用いた建築物に関する。
近年、例えば住宅建築物等の建物を構築する際に、工期の短縮や作業効率の向上等を図ることを目的として、予め工場等において、好ましくは大型トラックの荷台に収まる大きさの六面体形状となるように製造した箱形の建物ユニットを、建築現場まで搬送して組み付けることにより施工される、ユニット建築物が提案されており、このようなユニット建築物を形成するための木造の建物ユニットが、種々開発されている(例えば、特許文献1~3参照)。
これらの特許文献1~3に記載の木造の建物ユニットは、好ましくは直交集成板からなる面状の構造用パネル部材を用いて形成されるものとなっており、これらの面状の構造用パネル部材によって、構築された後のユニット建築物に所望の構造耐力を付与できるようになっているが、その一方で、例えば構築されるユニット建築物が大掛かりなものであると、木造の建物ユニットには、相当の構造耐力が必要とされることになり、その強度を増加させるために構造用パネル部材の厚さを大きくすると、建物ユニットの重量が増加することになって、搬送時や組み付け時に多くの手間を要することになる。
これに対して、木造の建物ユニットの骨組みを形成する柱部材や梁部材を、軸組構法による建築物に応じた強度を備える構造用柱部材や構造用梁部材として、軸組構法によるユニット建築物を構築可能な軸組構法用の建物ユニットを製造することにより、軸組構法によるユニット建築物が大掛かりなものとなって各々の建物ユニットに相当の構造耐力が必要とされる場合でも、木造の建物ユニットの重量が増加するのを、効果的に抑制することが可能になると考えられる。
特開2008-14055号公報 特開2016-205022号公報 特開2020-20178号公報
軸組構法によるユニット建築物を構築可能な軸組構法用の木造の建物ユニットを、上下方向や左右方向に連設して組み付けることによって、大掛かりなユニット建築物を構築する場合に、その構造耐力により安定した状態で構築することが可能になると考えられるが、個々の建物ユニットは、骨組みとなる構造用柱部材や構造用梁部材による六面体形状の枠組み構造となっていることから、搬送時や、建築現場での設置時に当該建物ユニットを吊り上げた際に、保形剛性が不十分であると歪みや変形を生じ易くなる。このため、軸組構法用の木造の建物ユニットに、搬送時や建築現場での設置時に吊り上げた際に歪みや変形が生じないように、十分な保形剛性を担保できるようにすることが必要になる。
本発明は、軸組構法によるユニット建築物を、安定した状態で構築することができると共に、搬送時や建築現場での設置時に吊り上げた際に歪みや変形が生じないように、十分な保形剛性を担保することのできる木造軸組み建物ユニット、及び該木造軸組み建物ユニットを用いた建築物を提供することを目的とする。
本発明は、上下方向及び/又は左右方向に連設して組み付けられて建築物を形成するための、六面体形状を備える木造軸組み建物ユニットであって、前記六面体形状の4か所の角部分に各々立設して配置された4本の角部構造用柱部材と、これらの角部構造用柱部材の上端部及び下端部を各々連結して配置された、各4本の上部構造用梁部材及び下部構造用梁部材とを含んで構成されており、且つ前記六面体形状の上面及び下面の少なくとも一方の面を閉塞して、周縁部が前記上部構造用梁部材又は前記下部構造用梁部材に接合されて取り付けられた平面部耐力面材と、前記六面体形状の4方の側面の少なくとも一面に、上縁部及び下縁部が前記上部構造用梁部材及び下部構造用梁部材に各々接合されて取り付けられた側面部耐力面材とを備えている木造軸組み建物ユニットを提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の木造軸組み建物ユニットは、前記平面部耐力面材及び前記側面部耐力面材が、直交集成板からなっていることが好ましい。
また、本発明の木造軸組み建物ユニットは、前記上部構造用梁部材及び前記下部構造用梁部材の少なくともいずれか一方の外周部側面には、左右方向接合金物を構成する第1側面金物と第2側面金物のいずれか一方が、左右に隣接して設置される当該軸組み木造ユニットに取り付けられるいずれか他方の金物の位置と対応する、所定の位置に取り付けられていることが好ましい。
さらに、本発明の木造軸組み建物ユニットは、前記左右方向接合金物が、係合凹部を有する前記第1側面金物と、係合凸部を有する前記第2側面金物と、前記第1側面金物と前記第2側面金物とを係合させた状態で固定する固定金物とを含んで構成されていることが好ましい。
さらにまた、本発明の木造軸組み建物ユニットは、前記第1側面金物の係合凹部が、凹部側位置合せ傾斜面を有しており、前記第2側面金物の係合凸部は、凸部側位置合せ傾斜面を有していることが好ましい。
また、本発明の木造軸組み木造建物ユニットは、前記第1側面金物及び前記第2側面金物には、固定係止孔が各々穿孔形成さており、前記固定金物は、連結部を介して一体として連結された、各々の固定係止孔に挿入係止される一対の固定係止ロッドを備えており、各々の固定係止ロッドを固定係止孔に挿入係止することによって、前記固定金物は、前記第1側面金物と前記第2側面金物とを係合させた状態で固定するようになっていることが好ましい。
さらに、本発明の木造軸組み建物ユニットは、前記固定金物の前記連結部が、伸縮可能に形成されていることが好ましい。
さらにまた、本発明の木造軸組み建物ユニットは、前記上部構造用梁部材の側面及び前記下部構造用梁部材の側面の少なくともいずれか一方には、上下方向接合金物を構成する第1上下金物と第2上下金物のいずれか一方が、上下に積重ねて設置される当該軸組み木造ユニットに取り付けられるいずれか他方の金物の位置と対応する、所定の位置に取り付けられていることが好ましい。
また、本発明の木造軸組み建物ユニットは、前記上下方向接合金物が、前記上部構造用梁部材の側面又は前記下部構造用梁部材の側面に密着して接合される密着接合プレート部と、該密着接合プレート部から側方に張り出して設けられた、固定係止開口を有する重合せプレート部とを有する前記第1上下金物及び前記第2上下金物と、前記第1上下金物及び前記第2上下金物の重合せプレート部を重ね合わせることで合致させた前記固定係止開口に挿入係止される、固定ボルト部材とを含んで構成されていることが好ましい。
さらに、本発明の木造軸組み建物ユニットは、前記第1上下金物及び前記第2上下金物の前記重合せプレートに形成された前記固定係止開口は、長円形状又は楕円形状を有する開口穴となっており、前記第1上下金物の前記固定係止開口と前記第2上下金物の前記固定係止開口は、開口穴の長軸方向が互いに交差するように、長軸方向を前記密着接合プレート部に対して反対側に斜めに延設させて形成されていることが好ましい。
さらにまた、本発明の木造軸組み建物ユニットは、前記上下方向接合金物の前記第1上下金物は、前記重合せプレート部が、前記密着接合プレート部に対して鈍角に、くの字形状に折れ曲がった状態で側方に張り出して設けられており、前記第2上下金物は、前記重合せプレート部が、前記密着接合プレート部に対して鋭角に、レの字形状に折れ曲がった状態で内側に張り出して設けられていることが好ましい。
また、本発明は、上記の木造軸組み建物ユニットが、左右方向に複数連設していると共に、上下方向に複数積み重ねられた状態で、一体化されて形成されている建築物を提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の建築物は、全ての木造軸組み建物ユニットが、当該木造軸組み建物ユニットを構成する4本の前記角部構造用柱部材と、各4本の前記上部構造用梁部材及び前記下部構造用梁部材とが、同様の形状を備えるものとなっていることが好ましい。
本発明の木造軸組み建物ユニット、又は該木造軸組み建物ユニットを用いた建築物によれば、軸組構法によるユニット建築物を、安定した状態で構築することができると共に、搬送時や建築現場での設置時に、当該木造軸組み建物ユニットを吊り上げた際に歪みや変形が生じないように、当該木造軸組み建物ユニットに十分な保形剛性を担保することができる。
図1は、本発明の好ましい一実施形態に係る木造軸組み建物ユニットを例示して説明する斜視図である。 図2は、木造軸組み建物ユニットを上下方向及び左右方向に連設して組み付けた状態を例示して説明する斜視図である。 図3は、木造軸組み建物ユニットの上下の組み合わせを変えて施工する際の説明図である。 図4は、左右方向に連設して組に付けられる木造軸組み建物ユニットの接合部の説明図である。 図5は、左右方向接合金物を構成する第1側面金物及び第2側面金物を接合部に取り付けた状態を説明する、図4のA部拡大図である。 図6(a)は、左右方向接合金物を構成する第1側面金物及び第2側面金物の斜視図、図6(b)は、固定金物を用いて第1側面金物及び第2側面金物を固定する状態を説明する斜視図である。 図7は、上下方向接合金物を構成する第1上下金物及び第2上下金物を接合部に取り付けた状態の説明図である。 図8(a)、(b)は、固定ボルト部材を用いて第1上下金物及び第2上下金物を固定する状態を説明する斜視図である。 図9は、第1上下金物及び第2上下金物の重合せプレートに開口形成される固定係止開口の他の形態を例示する略示正面図である。 図10(a)、(b)は、上下方向接合金物の他の形態を例示する略示側面図である。
図1に例示する本発明の一実施形態に係る木造軸組み建物ユニット10は、好ましくは上下方向及び左右方向に組み付けられて、例えば図2に示すような軸組構法による木造の建築物の骨組み構造30を形成可能な建物ユニットとなっており、構造用柱部材11及び構造用梁部材12,13による、骨組みとなる六面体形状の枠組み構造を備えている。本実施形態の木造軸組み建物ユニット10は、構造用柱部材11及び構造用梁部材12を用いたことで、相当の構造耐力を備えることになり、大掛かりな建築物をも形成することが可能な建物ユニットとなっている。また本実施形態の木造軸組み建物ユニット10は、予め工場等において製造された後に、トラック等によって建築現場まで搬送されて組み付けられることで、効率良く建築物を構築することを可能にすると共に、大掛かりな建築物を形成する場合でも、ユニット自体の重量が増加するのを抑制して、搬送時や建築現場での設置時の手間を軽減できるようにすることに加えて、吊り上げた際に歪みや変形が生じないような、十分な保形剛性を担保できるようになっている。
そして、本実施形態の木造軸組み建物ユニット10は、上下方向及び/又は左右方向(本実施形態では、上下方向及び左右方向)に連設して組み付けられて建築物を形成するための、六面体形状を備える建物ユニットであって、六面体形状の4か所の角部分に各々立設して配置された4本の角部構造用柱部材11と、これらの角部構造用柱部材11の上端部及び下端部を各々連結して配置された、各4本の上部構造用梁部材12及び下部構造用梁部材13とを含んで構成されており、且つ六面体形状の上面及び下面の少なくとも一方の面(本実施形態では、上面)を閉塞して、周縁部が上部構造用梁部材12又は下部構造用梁部材13(本実施形態では、上部構造用梁部材12)に接合されて取り付けられた平面部耐力面材14と、六面体形状の4方の側面の少なくとも一面に、上縁部及び下縁部が上部構造用梁部材12及び下部構造用梁部材13に各々接合されて取り付けられた側面部耐力面材15とを備えている。
また、本実施形態では、好ましくは図4及び図5に示すように、上部構造用梁部材12及び下部構造用梁部材13の少なくともいずれか一方の外周部側面(本実施形態では、上部構造用梁部材12の外周部側面)には、左右方向接合金物16を構成する第1側面金物17と第2側面金物18のいずれか一方が、左右に隣接して設置される当該軸組み木造ユニット10に取り付けられるいずれか他方の金物17,18の位置と対応する、所定の位置に取り付けられている。
さらに、本実施形態では、好ましくは図7に示すように、上部構造用梁部材12の側面及び下部構造用梁部材13の側面の少なくともいずれか一方(本実施形態では、上部構造用梁部材12の側面)には、上下方向接合金物20を構成する第1上下金物21と第2上下金物22のいずれか一方(本実施形態では、第1上下金物21)が、上下に積重ねて設置される当該軸組み木造ユニット10に取り付けられるいずれか他方の金物(本実施形態では、第2上下金物22)の位置と対応する、所定の位置に取り付けられている。
本実施形態では、木造軸組み建物ユニット10は、図1に示すように、各々、六面体形状の4か所の角部分に各々立設して配置される4本の角部構造用柱部材11と、これらの角部構造用柱部材11を連結するように配置された各4本の上部構造用梁部材12及び下部構造用梁部材13と、六面体形状の上面を閉塞して取り付けられた平面部耐力面材14と、上縁部及び下縁部が上部構造用梁部材12及び下部構造用梁部材13に各々接合されて取り付けられた側面部耐力面材15とを含んで構成されている。木造軸組み建物ユニット10は、例えばトラックの荷台に積み組むことが可能で、且つ建物の1階層分の高さを有する大きさとして、例えば長さが600~700cm程度、横幅が180~250cm程度、高さが250~320cm程度の大きさの、六面体状の枠形状を備えるように形成される。
角部構造用柱部材11は、例えば縦横105~180mm程度の大きさ正方形を含む矩形の断面形状を備える木製の角材からなり、軸組構法による建物の骨組みとなる軸組部材として、十分な構造耐力を備えるものとなっている。角部構造用柱部材11は、六面体形状の建物ユニット10の4か所の角部分に、互いに平行に垂直に立設して配置される。これらの4本の角部構造用柱部材11の上端部が、4本の上部構造用梁部材12を介して互いに連結され、下端部が、4本の下部構造用梁部材13を介して互いに連結されることで、角部構造用柱部材11は、これらの4本の上部構造用梁部材12や4本の下部構造用梁部材13と共に、強固な六面体状の骨組み構造を形成する。隣接する各一対の角部構造用柱部材11の間の部分には、補強用や補助用の間柱11’を、適宜取り付けておくこともできる。間柱11’は、構造用柱部材を構成するものでなくても良い。
上部構造用梁部材12は、例えば縦横105~300mm程度の大きさ矩形の断面形状を備える木製の角材からなり、後述する上下方向接合金物20を介して接合される下部構造用梁部材13と共に、軸組構法による建物の骨組みとなる軸組部材として、十分な構造耐力を備えるものとなっている。上部構造用梁部材12は、六面体形状の長さ方向に沿った長辺部分に配置される一対の長辺部上部梁部材12aと、横幅方向に沿った短辺部分に配置される一対の短辺部上部梁部材12bとからなる。一対の短辺部上部梁部材12bの間の部分には、補強用や補助用の中間梁12b’を、好ましくは短辺部上部梁部材12bと平行に配置して、適宜取り付けておくこともできる。中間梁12b’は、構造用梁部材を構成するものでなくても良い。本実施形態では、この中間梁12b’と上部構造用梁部材12との側面に周縁部が接合されることで、平面部耐力面材14が、分断された状態で六面体形状の上面を閉塞して取り付けられている。
下部構造用梁部材13は、例えば縦横90~120mm程度の大きさ正方形を含む矩形の断面形状を備える木製の角材からなり、後述する上下方向接合金物20を介して接合される上部構造用梁部材12や土台(図示せず)と共に、軸組構法による建物の骨組みとなる軸組部材として、十分な構造耐力を備えるものとなっている。下部構造用梁部材13は、六面体形状の長さ方向に沿った長辺部分に配置される一対の長辺部下部梁部材13aと、横幅方向に沿った短辺部分に配置される一対の短辺部下部梁部材13bとからなる。一対の短辺部下部梁部材13bの間の部分には、補強用や補助用の中間梁13b’を、好ましくは短辺部下部梁部材13bと平行に配置して、適宜取り付けておくこともできる。中間梁13b’は、構造用梁部材を構成するものでなくても良い。
角部構造用柱部材11、上部構造用梁部材12、及び下部構造用梁部材13による、六面体形状の骨組み構造の上面を閉塞して取り付けられる平面部耐力面材14は、本実施形態では、上述のように、周囲の上部構造用梁部材12及び中間梁12b’に周縁部が接合されることで、分断された状態で設けられている。平面部耐力面材14は、例えば90~150mm程度の厚さを有する直交集成板(CLT)からなっていることが好ましい。平面部耐力面材14が直交集成板からなっていることにより、地震発生時等における構造躯体の変形抑制効果、天井仕上げ材として美観の向上、火災時における上部への延焼抑制等を図ることが可能になる。
角部構造用柱部材11、上部構造用梁部材12、及び下部構造用梁部材13による六面体形状の骨組み構造の、4方の側面の少なくとも一面に取り付けられる側面部耐力面材15は、本実施形態では、図1に示すように、好ましくは上部構造用梁部材12と、下部構造用梁部材13と、角部構造用柱部材11や間柱11’とによって周囲を囲まれる領域において、上縁部及び下縁部が上部構造用梁部材12及び下部構造用梁部材13に各々接合されると共に、好ましくは左右の側縁部が角部構造用柱部材11や間柱11’に接合された状態で、六面体形状の側面の適宜の位置に、1か所又は2か所に部分的に配置されて取り付けられている。側面部耐力面材15は、平面部耐力面材14と同様の理由で、直交集成板からなっていることが好ましい。平面部耐力面材14や側面部耐力面材15は、直交集成板の他、構造用合板等の、その他の公知の種々の耐力面材を用いて形成することもできる。
上述の構成を備える本実施形態の木造軸組み建物ユニット10は、予め工場等において製造された後に、トラック等よって建築現場まで搬送され、建築現場において好ましくは上下方向及び左右方向に組み付けられて、例えば図2に示すような、軸組構法による木造の建築物を形成するための、骨組み構造30を構成することができる。すなわち、木造軸組み建物ユニット10は、工場等において、例えば吊上げ用重機を用いて吊り上げられてトラック等に積み込まれると共に、搬送先の建築現場においても同様に、吊上げ用重機等を用いてトラック等から吊り上げられて、所定の取り付け位置に設置されることになる。本実施形態の木造軸組み建物ユニット10は、角部構造用柱部材11や、上部構造用梁部材12及び下部構造用梁部材13による軸組部材を用いた耐力構造となっているので、耐力壁パネルを用いて耐力構造となっている従来の建物ユニットと比較して、大掛かりな建築物を形成する場合でも、パネルの壁厚を大きくする必要を生じてユニット自体の重量が増加するのを、効果的に抑制することが可能になる。これによって搬送時や建築現場での設置時の手間を、効果的に軽減することが可能になる。また六面体形状の一部に平面部耐力面材14や側面部耐力面材15を備えていることで、吊り上げた際に歪みや変形が生じないような、十分な保形剛性を担保することが可能になる。
したがって、本実施形態の木造軸組み建物ユニット10によれば、軸組構法による大掛かりなユニット建築物を構築する場合でも、安定した状態で効率良く構築することが可能になると共に、搬送時や建築現場での設置時に、当該木造軸組み建物ユニット10を吊り上げた際に歪みや変形が生じないように、当該木造軸組み建物ユニット10に十分な保形剛性を担保することが可能になる。
また、本実施形態の木造軸組み建物ユニット10は、好ましくは後述する左右方向接合金物16や上下方向接合金物20を用いて、左右方向に複数連設すると共に、上下方向に複数積み重ねた状態で一体化することによって、好ましくは軸組構法によるユニット建築物や、このようなユニット建築物を一部に含む建築物を、より一層効率よく容易に形成することが可能になる。
さらに、本実施形態では、好ましくは軸組構法によるユニット建築物を構成する全ての木造軸組み建物ユニット10を、当該木造軸組み建物ユニット10を構成する、4本の角部構造用柱部材11と、各4本の上部構造用梁部材12及び下部構造用梁部材13とが、同様の形状を備えるものとして仕様を統一しておくことによって、例えば図3に示すように、好ましくはユニット建築物を解体して、解体後の複数の木造軸組み建物ユニット10を別の構築現場に搬送し、搬送した複数の木造軸組み建物ユニット10を再度組み付けて新たにユニット建築物を構築し直す際に、木造軸組み建物ユニット10の仕様か統一されていることで、例えば上下階の木造軸組み建物ユニット10を入れ替える等、異なる木造軸組み建物ユニット10の配置で、新たにユニット建築物を容易に構築することが可能になる。
さらにまた、本実施形態では、予め工場等において木造軸組み建物ユニット10を製造する際に、木造軸組み建物ユニット10の上部構造用梁部材12や下部構造用梁部材13の所定の位置に、左右方向接合金物16や上下方向接合金物20を取り付けておくことによって、建物の建築現場において、搬送された複数の木造軸組み建物ユニット10を、左右方向に連設して接合したり、上下方向に積み重ねて接合したりして、一体化することにより組み付ける作業を、よりスムーズに効率良く容易に行うことが可能になる。
すなわち、本実施形態では、好ましくは図4及び図5に示すように、木造軸組み建物ユニット10を構成する上部構造用梁部材12及び下部構造用梁部材13の少なくともいずれか一方として、好ましくは上部構造用梁部材12の外周部側面には、左右方向接合金物16の第1側面金物17と第2側面金物18のいずれか一方が、左右に隣接して設置される当該軸組み木造ユニット10に取り付けられるいずれか他方の金物17,18の位置と対応する、所定の位置として、好ましくは、一対の長辺部上部梁部材12aにおける六面体形状の角部に近接する部分の、4か所に取り付けられている。
本実施形態では、左右方向接合金物16は、図6(a)、(b)に示すように、第1側面金物17と、第2側面金物18と、固定金物19とを含んで構成されている。第1側面金物17は、例えば縦横50~100mm程度の大きさの矩形の正面形状を備える金属製の厚板部材となっており、第1側面金物17の第2側面金物18と対向する面には、好ましくは断面形状が横長等脚台形状の係合凹部17aが、一対の長辺部分に跨るように横断して形成されている。係合凹部17aは、横長等脚台形状の断面形状を有していることにより、長辺方向の両側部分に、凹部側位置合せ傾斜面17bを備えることになる。第1側面金物17の長辺部分の側端面には、係合凹部17aを挟んだ両側に配置されて、固定金物19の固定係止ロッド19aを挿入係止するための一対の固定係止孔17cが、一対の長辺部分の間を貫通するように穿孔形成されて、平行に延設して設けられている。固定係止孔17cは、好ましくは円形の中空断面形状を有している。また第1側面金物17には、正面部分の表裏を貫通して、適宜の位置に、固定用のビス孔(図せず)が複数形成されている。これらのビス孔に固定ビスを、上部構造用梁部材12の外周部側面に向けて打ち込むことによって、第1側面金物17を、上部構造用梁部材12の外周部側面の所定の位置に、強固に取り付けておくことが可能になる。
本実施形態では、第2側面金物18もまた、例えば縦横50~100mm程度の大きさの矩形の正面形状を備える例えば金属製の厚板部材となっており、第2側面金物18の第1側面金物17と対向する面には、好ましくは断面形状が横長等脚台形状の係合凸部18aが、一対の長辺部分に跨るように横断して形成されている。係合凸部18aは、横長等脚台形状の断面形状を有していることにより、長辺方向の両側部分に、凸部側位置合せ傾斜面18bを備えていることになる。第2側面金物18の長辺部分の側端面には、係合凸部18aを挟んだ両側に配置されて、固定金物19の固定係止ロッド19aを挿入係止するための一対の固定係止孔18cが、一対の長辺部分の間を貫通するように穿孔形成されて、平行に延設して設けられている。固定係止孔18cは、好ましくは円形の中空断面形状を有している。また第2側面金物18には、正面部分の表裏を貫通して、適宜の位置に、固定用のビス孔(図せず)が複数形成されている。これらのビス孔に固定ビスを、上部構造用梁部材12の外周部側面に向けて打ち込むことによって、第2側面金物18を、上部構造用梁部材12の外周部側面の所定の位置に強固に取り付けておくことが可能になる。
第1側面金物17と第2側面金物18とを係合させた状態で固定する固定金物19は、本実施形態では、金属製の材料からなり、第1側面金物17の固定係止孔17c及び第2側面金物18の固定係止孔18cの双方に、各々同時に挿入係止される一対の固定係止ロッド19aと、これらの一対の固定係止ロッド19aの一端部を一体として連結する、連結部19bとを含んで構成されている。一対の固定係止ロッド19aは、好ましくは係合凸部18aを係合凹部17aに嵌め込むようにして、隣接する一方の木造軸組み建物ユニット10の上部構造用梁部材12に取り付けられた第1側面金物17に、他方の木造軸組み建物ユニット10の上部構造用梁部材12に取り付けられた第2側面金物18を、好ましくは密着させて重ね合わせた状態で、これらの金物17,18の一対の固定係止孔17c,18cに各々同時に挿入係止されることで、固定金物16は、第1側面金物17と第2側面金物18とを、係合させた状態で固定できるようになっている。これによって固定金物16は、第1側面金物17と第2側面金物18とが重ね合わされた状態を、連結部19bを介して強固に維持できるようになっており、またこれによって、これらの金物17,18が取り付けられた隣接する木造軸組み建物ユニット10を、一体として容易に連結できるようになっている。
また、本実施形態によれば、第1側面金物17の係合凹部17aは、横長等脚台形状の断面形状の両側部分に、凹部側位置合せ傾斜面17bを有しており、第2側面金物18の係合凸部18aは、横長等脚台形状の断面形状の両側部分に、凸部側位置合せ傾斜面18bを有しているので、これらの位置合せ傾斜面18bを擦り合わせることで、隣接する一方の木造軸組み建物ユニット10の側方に隣接して他方の木造軸組み建物ユニット10を設置する際に、他方の木造軸組み建物ユニット10の位置決めを、容易に行うことが可能になる。
さらに、本実施形態では、左右方向接合金物16の固定金物19は、連結部19bを、例えば一方の固定係止ロッド19aの一端部に一体として接合された袋ナットと、他方の固定係止ロッド19aの一端部に一体として接合された雄ねじボルトとによって構成して、雄ねじボルトを袋ナットに螺着させることで、好ましくは伸縮可能に形成することもできる。これによって、第1側面金物17に第2側面金物18を重ね合わせるようにして、隣接する一方の木造軸組み建物ユニット10に他方の木造軸組み建物ユニット10を位置決めする際に、木造軸組み建物ユニット10に誤差等があってこれらの金物17,18を精度良く重ね合わせることができず、固定係止孔17c,18cの位置が相対的にずれている場合でも、伸縮させることによってこれらの誤差等を吸収することで、一対の固定係止ロッド19aを各々の固定係止孔17c,18cに挿入係止することを可能にして、隣接する一対の木造軸組み建物ユニット10を、固定金物19によって安定した状態で一体として接合することが可能になる。
また、本実施形態では、好ましくは図7に示すように、上部構造用梁部材12の側面及び下部構造用梁部材13の側面の少なくともいずれか一方として、例えば上部構造用梁部材12の好ましくは内側側面には、上下方向接合金物20を構成する第1上下金物21と第2上下金物22のいずれか一方として、第1上下金物21が、上下に積重ねて設置される当該軸組み木造ユニット10として、上方に積重ねて設置される当該軸組み木造ユニット10の下部構造用梁部材13の好ましくは内側面に取り付けられる、いずれか他方の金物である第2上下金物22の位置と対応する、所定の位置に取り付けられている。すなわち、上下方向接合金物20を構成する第1上下金物21は、第2上下金物22の位置と対応させて、好ましくは一対の長辺部上部梁部材12aにおける六面体形状の角部に近接する各々の両側部分、及びこれらの中間部分の、合計6か所に配置されて取り付けられている。
本実施形態では、上下方向接合金物20は、図8(a)、(b)にも示すように、上部構造用梁部材12の側面又は下部構造用梁部材13の側面に密着して接合される密着接合プレート部21a,22aと、密着接合プレート部21a,22aから側方に張り出して設けられた、固定係止開口21c,22cを有する重合せプレート部21b,22bとを有する第1上下金物21及び第2上下金物22と、これらの第1上下金物21及び第2上下金物22の重合せプレート部21b,22bを重ね合わせることで合致させた固定係止開口21c,22cに挿入係止される、固定ボルト部材23とを含んで構成されている。
第1上下金物21は、例えば厚さが6~9mm程度、横幅が150~300mm程度の大きさの金属製のプレート部材からなり、例えば150~300mm程度の縦幅の密着接合プレート部21aに対して、例えば縦幅が50~150mm程度の重合せプレート部21bが、くの字形状に鈍角に折れ曲がった状態となるように、溶接等によって接合されている。重合せプレート部21bは、上部構造用梁部材12の好ましくは内側側面に密着接合プレート部21aが密着して接合された際に、好ましくは内側側方に張り出して設けられるようになっている。重合せプレート部21bの好ましくは中央部分には、固定ボルト部材23を締着させる固定係止開口21cが形成されている。密着接合プレート部21aには、これの表裏を貫通して、固定用のビス孔21dが適宜の位置に複数形成されている。これらのビス孔21dに固定ビス(図示せず)を、上部構造用梁部材12の好ましくは内側側面に向けて打ち込むことによって、第1上下金物21を、上部構造用梁部材12の所定の位置に、強固に取り付けておくことが可能になる。
第2上下金物22は、第1上下金物21と同様に、例えば厚さが6~9mm程度、横幅が150~300mm程度の大きさの金属製のプレート部材からなり、例えば150~300mm程度の縦幅の密着接合プレート部22aに対して、例えば縦幅が150~300mm程度の重合せプレート部22bが、レの字形状に鋭角に折れ曲がった状態となるように、溶接等によって接合されている。重合せプレート部22bは、下部構造用梁部材13の好ましくは内側側面に密着接合プレート部22aが密着して接合された際に、好ましくは内側側方に張り出して設けられるようになっている。重合せプレート部22bの好ましくは中央部分には、固定ボルト部材23を定着させる固定係止開口22cが形成されている。密着接合プレート部22aには、これの表裏を貫通して、固定用のビス孔22dが適宜の位置に複数形成されている。これらのビス孔22dに固定ビス(図示せず)を、下部構造用梁部材13の好ましくは内側側面に向けて打ち込むことによって、第2上下金物22を、上部構造用梁部材13の所定の位置に、強固に取り付けておくことが可能になる。
上下方向に積重ねて設置される一対の木造軸組み建物ユニット10を組み付ける際に合致させた、第1上下金物21及び第2上下金物22の固定係止開口21c,22cに挿入係止される固定ボルト部材23として、本実施形態では、例えば外周面に雄ネジ突条が形成された雄ネジボルトを用いることができる。この雄ネジボルトを、合致した固定係止開口21c,22cに挿通して、例えばナット部材を用いて締着することによって、第1上下金物21の重合せプレート部21bと第2上下金物22の重合せプレート部22bとを、密着させた状態で強固に固定できるようになっている。これによって、これらの第1上下金物21や第2上下金物22が固定された、積重ねて設置される一対の木造軸組み建物ユニット10を、上下方向に一体として容易に連結して組み付けることが可能になる。
また、本実施形態では、第1上下金物21及び第2上下金物22の重合せプレート21b,22bに開口形成される固定係止開口21c,22cは、例えば図9に示すように、好ましくは細長い長円形状又は楕円形状を有する開口穴とすることができ、第1上下金物21の固定係止開口21cと第2上下金物22の固定係止開口22cは、これらの開口穴21c,22cの長軸方向が互いに交差するように、長軸方向を密着接合プレート部21a,22aに対して反対側に斜めに延設させた状態で形成することができる。これによって、第1上下金物21の重合せプレート21bに第2上下金物22の重合せプレート22bを重ね合わせて、下方の木造軸組み建物ユニット10の上に上方の木造軸組み建物ユニット10を位置決めする際に、木造軸組み建物ユニット10に誤差等があってこれらの重合せプレート21b,22bを精度良く重ね合わせることができず、固定係止開口21c,22cの位置が相対的にずれる場合でも、これらの位置ずれを吸収し、一対の固定係止開口21c,22cをこれらの交差部分において合致させることで、合致した部分において固定係止開口21c,22cに固定ボルト部材23を締着させることを可能にして、上下方向に隣接する一対の木造軸組み建物ユニット10を、安定した状態で一体として接合することが可能になる。
さらに、本実施形態では、第1上下金物21は、下方の木造軸組み建物ユニット10の上部構造用梁部材12の両側の長辺部上部梁部材12aにおける、好ましくは内側側面に、斜めに傾斜する重合せプレート部21bを外側に向けた状態で各々取り付けられており、第2上下金物22は、上方の木造軸組み建物ユニット10の下部構造用梁部材13の両側の長辺部下部梁部材13aにおける、好ましく内側側面の、上方の造軸組み建物ユニット10に取り付けられた第1上下金物21と対応する位置に、斜めに傾斜する重合せプレート部22bを内側に向けた状態で各々取り付けられている。これらによって、下方の木造軸組み建物ユニット10の上に上方の木造軸組み建物ユニット10を位置決めする際に、下方の木造軸組み建物ユニット10の両側の長辺部上部梁部材12aに取り付けられた第1上下金物21の、外側を向いた重合せプレート部21bに、上方の木造軸組み建物ユニット10の両側の長辺部下部梁部材13aに取り付けられた第2上下金物22の、内側を向いた重合せプレート部22bを擦り合わせながら、上方の木造軸組み建物ユニット10を吊り降ろすことにより、下方の木造軸組み建物ユニット10に対する上方の木造軸組み建物ユニット10の横幅方向の位置決めを、容易に行うことが可能になる。
さらにまた、本実施形態では、第1上下金物21を、下方の木造軸組み建物ユニット10の上部構造用梁部材12の両側の短辺部上部梁部材12bにおける、好ましくは内側側面に、斜めに傾斜する重合せプレート部21bを外側に向けた状態で各々取り付けておき、第2上下金物22を、上方の木造軸組み建物ユニット10の下部構造用梁部材13の両側の短辺部下部梁部材13bにおける、好ましく内側側面の、上方の造軸組み建物ユニット10に取り付けた第1上下金物21と対応する位置に、斜めに傾斜する重合せプレート部22bを内側に向けた状態で各々取り付けておくこともできる。これらによって、下方の木造軸組み建物ユニット10の上に上方の木造軸組み建物ユニット10を位置決めする際に、下方の木造軸組み建物ユニット10の両側の短辺部上部梁部材12bに取り付けられた第1上下金物21の、外側を向いた重合せプレート部21bに、上方の木造軸組み建物ユニット10の両側の短辺部下部梁部材13bに取り付けられた第2上下金物22の、内側を向いた重合せプレート部22bを擦り合わせながら、上方の木造軸組み建物ユニット10を吊り降ろすことにより、下方の木造軸組み建物ユニット10に対する上方の木造軸組み建物ユニット10の長さ方向の位置決めもまた、容易に行うことが可能になる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、上下方向接合金物は、第1上下金物がくの字状に折れ曲がった形状を備えており、第2上下金物がレの字状に折れ曲がった形状を備えている必要は必ずしもなく、図10(a)に示すように、第1上下金物や第2上下金物は、L字状に折れ曲がった形状を備えていても良い。図10(b)に示すように、第1上下金物及び第2上下金物を、双方共にレの字状に折れ曲がった形状に形成して、これらを別途に設けたくの字形状の補助金物を介して、一体として接合固定することもできる。上下方向接合金物を構成する第1上下金物や第2上下金物は、例えば地震力を負担する上下階の耐力壁同士を接合する金物や、耐力壁と基礎とを接合する金物等の、当該木造軸組み建物ユニットに取り付けられるその他の種々の金物と一体化して、これらの金物の一部として用いることもできる。本発明の木造軸組み建物ユニットは、当該木造軸組み建物ユニットとは異なる、例えば構造用パネル部材を用いた建物ユニットと組み合わせて、軸組構法による建築物ではない建物を形成することもできる。
10 木造軸組み建物ユニット
11 構造用柱部材
11’ 間柱
12 上部構造用梁部材
12a 長辺部上部梁部材
12b 短辺部上部梁部材
12b’ 中間梁
13 下部構造用梁部材
13a 長辺部下部梁部材
13b 短辺部下部梁部材
13b’ 中間梁
14 平面部耐力面材
15 側面部耐力面材
16 左右方向接合金物
16’ 下側間柱材(縦枠部材)
17 第1側面金物
17a 係合凹部
17b 凹部側位置合せ傾斜面
17c 固定係止孔
18 第2側面金物
18a 係合凸部
18b 凸部側位置合せ傾斜面
18c 固定係止孔
19 固定金物
19a 固定係止ロッド
19b 連結部
20 上下方向接合金物
21 第1上下金物
21a 密着接合プレート部
21b 重合せプレート部
21c 固定係止開口
21d ビス孔
22 第2上下金物
22a 密着接合プレート部
22b 重合せプレート部
22c 固定係止開口
22d ビス孔
23 固定ボルト部材

Claims (13)

  1. 上下方向及び/又は左右方向に連設して組み付けられて建築物を形成するための、六面体形状を備える木造軸組み建物ユニットであって、
    前記六面体形状の4か所の角部分に各々立設して配置された4本の角部構造用柱部材と、これらの角部構造用柱部材の上端部及び下端部を各々連結して配置された、各4本の上部構造用梁部材及び下部構造用梁部材とを含んで構成されており、
    且つ前記六面体形状の上面及び下面の少なくとも一方の面を閉塞して、周縁部が前記上部構造用梁部材又は前記下部構造用梁部材に接合されて取り付けられた平面部耐力面材と、前記六面体形状の4方の側面の少なくとも一面に、上縁部及び下縁部が前記上部構造用梁部材及び下部構造用梁部材に各々接合されて取り付けられた側面部耐力面材とを備えている木造軸組み建物ユニット。
  2. 前記平面部耐力面材及び前記側面部耐力面材が、直交集成板からなる請求項1記載の木造軸組み建物ユニット。
  3. 前記上部構造用梁部材及び前記下部構造用梁部材の少なくともいずれか一方の外周部側面には、左右方向接合金物を構成する第1側面金物と第2側面金物のいずれか一方が、左右に隣接して設置される当該軸組み木造ユニットに取り付けられるいずれか他方の金物の位置と対応する、所定の位置に取り付けられている請求項1又は2記載の木造軸組み建物ユニット。
  4. 前記左右方向接合金物は、係合凹部を有する前記第1側面金物と、係合凸部を有する前記第2側面金物と、前記第1側面金物と前記第2側面金物とを係合させた状態で固定する固定金物とを含んで構成されている請求項3記載の木造軸組み建物ユニット。
  5. 前記第1側面金物の係合凹部は、凹部側位置合せ傾斜面を有しており、前記第2側面金物の係合凸部は、凸部側位置合せ傾斜面を有している請求項4記載の木造軸組み建物ユニット。
  6. 前記第1側面金物及び前記第2側面金物には、固定係止孔が各々穿孔形成さており、前記固定金物は、連結部を介して一体として連結された、各々の固定係止孔に挿入係止される一対の固定係止ロッドを備えており、各々の固定係止ロッドを固定係止孔に挿入係止することによって、前記固定金物は、前記第1側面金物と前記第2側面金物とを係合させた状態で固定するようになっている請求項4又は5記載の木造軸組み建物ユニット。
  7. 前記固定金物の前記連結部は、伸縮可能に形成されている請求項6記載の木造軸組み建物ユニット。
  8. 前記上部構造用梁部材の側面及び前記下部構造用梁部材の側面の少なくともいずれか一方には、上下方向接合金物を構成する第1上下金物と第2上下金物のいずれか一方が、上下に積重ねて設置される当該軸組み木造ユニットに取り付けられるいずれか他方の金物の位置と対応する、所定の位置に取り付けられている請求項1~7のいずれか1項記載の木造軸組み建物ユニット。
  9. 前記上下方向接合金物は、前記上部構造用梁部材の側面又は前記下部構造用梁部材の側面に密着して接合される密着接合プレート部と、該密着接合プレート部から側方に張り出して設けられた、固定係止開口を有する重合せプレート部とを有する前記第1上下金物及び前記第2上下金物と、前記第1上下金物及び前記第2上下金物の重合せプレート部を重ね合わせることで合致させた前記固定係止開口に挿入係止される、固定ボルト部材とを含んで構成されている請求項8記載の木造軸組み建物ユニット。
  10. 前記第1上下金物及び前記第2上下金物の前記重合せプレートに形成された前記固定係止開口は、長円形状又は楕円形状を有する開口穴となっており、前記第1上下金物の前記固定係止開口と前記第2上下金物の前記固定係止開口は、開口穴の長軸方向が互いに交差するように、長軸方向を前記密着接合プレート部に対して反対側に斜めに延設させて形成されている請求項9記載の木造軸組み建物ユニット。
  11. 前記上下方向接合金物の前記第1上下金物は、前記重合せプレート部が、前記密着接合プレート部に対して鈍角に、くの字形状に折れ曲がった状態で側方に張り出して設けられており、前記第2上下金物は、前記重合せプレート部が、前記密着接合プレート部に対して鋭角に、レの字形状に折れ曲がった状態で内側に張り出して設けられている請求項9又は10記載の木造軸組み建物ユニット。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載の木造軸組み建物ユニットが、左右方向に複数連設していると共に、上下方向に複数積み重ねられた状態で、一体化されて形成されている建築物。
  13. 全ての木造軸組み建物ユニットが、当該木造軸組み建物ユニットを構成する4本の前記角部構造用柱部材と、各4本の前記上部構造用梁部材及び前記下部構造用梁部材とが、同様の形状を備えるものとなっている請求項12記載の建築物。
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