JP2023109349A - 味残りが良くなる惣菜用醤油含有調味料 - Google Patents

味残りが良くなる惣菜用醤油含有調味料 Download PDF

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Abstract

【課題】醤油を使用した惣菜では、調理した直後は醤油の風味を強く感じられるが、時間が経つにつれ、醤油の風味などの作り立ての味が弱くなるという問題があった。本発明は、醤油を含有する調味料で調理された惣菜において、醤油の風味が弱くならず、調理後に時間が経っても、作りたてと同様の味わいが保持されることを課題とする。【解決手段】フェネチルアセテート濃度が2ppb以上20,000ppb未満である惣菜用醤油含有調味料を調製し、該惣菜用醤油含有調味料で惣菜を調味する。【選択図】なし

Description

本発明は、惣菜用醤油含有調味料、味残りの良い惣菜、その製造方法及び惣菜の味残り改善方法に関する。
野菜炒めなどの炒め物、焼鳥などの焼き物、から揚げなどの揚げ物、牛丼などの丼もの、焼そばなどの麺類、サンドイッチ、和え物など、そのまま食事として食べられる状態に調理された惣菜が、惣菜店、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店頭で販売されている。惣菜は調理されて店頭に並べられてから消費者の手に渡るまでに時間がかかり、その間に風味が低下する。そのため、できるだけ作り立ての風味を保つことが求められている。しかし、醤油を使用した惣菜では、調理した直後は醤油の風味を強く感じられるが、時間が経つにつれ、醤油の風味などの作り立ての味が弱くなるという問題があった。
特許文献1には、フェネチルアセテートの含有量が十分な量に達した酵母発酵物を火入れすることで、30ppb以上のフェネチルアセテートを含む火入れ醤油が得られることが記載されている。また、フェネチルアセテートは、加熱劣化を起こしにくく、保香性及び保存性に優れ、結果として醤油自体の風味、食材及び調理物の風味をより良いものとすることができる作用を有することが記載されている。しかし、従来の醤油を使用した惣菜において、時間が経つにつれ、醤油の風味などの作り立ての味が弱くなるという問題は解決されていなかった。
国際公開公報WO2021/193925A1
本発明は、醤油を含有する調味料で調理された惣菜において、醤油の風味が弱くならず、調理後に時間が経っても、作りたてと同様の味わいが保持されることを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、フェネチルアセテート濃度が2ppb以上である惣菜用醤油含有調味料を惣菜の調味に使用すると、製造日の翌日でも風味の低下が少なくなることを知り、この知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下に示す惣菜用醤油含有調味料、味残りの良い惣菜、その製造方法及び惣菜の味残り改善方法である。
(1)フェネチルアセテート濃度が2ppb以上20,000ppb未満である惣菜用醤油含有調味料。
(2)上記(1)に記載の惣菜用醤油含有調味料で調味された味残りの良い惣菜。
(3)フェネチルアセテート濃度が2ppb以上20,000ppb未満の惣菜用醤油含有調味料を調製し、該惣菜用醤油含有調味料で惣菜を調味することを特徴とする、味残りの良い惣菜の製造方法。
(4)フェネチルアセテート濃度が2ppb以上20,000ppb未満である惣菜用醤油含有調味料を調味に使用することを特徴とする、惣菜の味残り改善方法。
本発明により、醤油を含有する調味料で調理された惣菜において、醤油の風味が弱くならず、調理後に時間が経っても、作りたてと同様の味わいが保持される。
本発明を実施するには、フェネチルアセテート濃度を2ppb以上となるように惣菜用醤油含有調味料を調製する。前記特許文献1のフェネチルアセテートを30ppb以上含有する火入れ醤油を惣菜用調味料の原材料として使用してもよい。該惣菜用醤油含有調味料で調味された惣菜は、醤油の風味が弱くならず、調理後に時間が経っても、作りたてと同様の味わいを保持することができる。
本発明において「味残りの良い」とは、醤油を含有する調味料で調理された惣菜において、醤油の風味が弱くならず、調理後に時間が経っても、作りたてと同様の味わいを保持することを言う。
本発明の惣菜用醤油含有調味料におけるフェネチルアセテート濃度は、風味改善作用が認められる程度の量であり、具体的には、2ppb以上の濃度であり、優れた風味改善作用を奏するという観点から3ppb以上であることが好ましく、5ppb以上であることがより好ましい。ただし、フェネチルアセテートは、それ自体でバラの香りを有し、香りの閾値は約3,000ppbとされている。そこで、フェネチルアセテートの含有量が十分に多い場合、具体的には20,000ppb以上のフェネチルアセテートを含む場合、喫食時に所望としない花様の異質な香りを付与する可能性がある。そこで、フェネチルアセテートの含有量の上限は、20,000ppbよりも少ない量であることが好ましく、15,000ppb以下であることがより好ましく、10,000ppb以下であることがさらに好ましく、3,000ppb以下であることがなおさらに好ましい。
本発明の惣菜用醤油含有調味料は、フェネチルアセテートを2ppb以上の濃度となるようにフェネチルアセテート添加することで得られるが、フェネチルアセテートを含有する醤油を原料として使用してもよい。フェネチルアセテートを2ppb以上の濃度含有する醤油のみでも惣菜用調味料として使用することができる。
フェネチルアセテートを含有する醤油は、国際公開公報WO2021/193925A1に記載されているように、例えば、乳酸発酵後の醤油諸味の液汁を酵母で発酵させて火入れすることにより、30ppb以上のフェネチルアセテートを含む火入れ醤油が得られる。フェネチルアセテート含有量は、国際公開公報WO2021/193925A1に記載の方法でGC-MSにより測定することができる。
本発明の惣菜用醤油含有調味料に含有される醤油は、こいくちしょうゆ、うすくちしょうゆなど、通常知られているとおりの調味料として用いられる醤油を意味する。液体の醤油だけでなく、濃縮した醤油、ペースト状の醤油、粉末醤油も使用することができる。
本発明の惣菜用醤油含有調味料において醤油以外に使用する原材料としては、砂糖や果糖ぶどう糖液糖などの糖類、みりんや酒精含有調味料などの酒類調味料、たん白加水分解物、酵母エキス、昆布エキス、魚介エキス、野菜エキス、畜肉エキスなどのうまみ原料、キサンタンガムなどの増粘剤、唐辛子、胡椒、ターメリックなどの香辛料、食塩などが挙げられる。また、ネギ、ショウガやニンニクなどの具材を加えてもよい。
本発明の惣菜とは、そのまま食べられるように調理された料理のことである。料理のジャンルは限定されず、和え物など和風の惣菜だけでなく、麻婆豆腐、チャーハンなどの中華風惣菜、ハンバーグ弁当、サンドイッチなどの洋風惣菜でもよい。
肉野菜炒めや焼きそばのように肉や野菜などの食材を鉄板やフライパンなどで加熱調理した炒め物の惣菜、焼きおにぎり、焼鳥、鶏の照り焼きなど炭火やオーブンなどで加熱して調理した焼き物の惣菜、肉じゃが、筑前煮、麻婆豆腐、おでんなど肉や野菜を調味液で煮込んだ煮物の惣菜、天ぷらや唐揚げのように肉や野菜などの食材を油で加熱調理した揚げ物の惣菜などが挙げられる。
また、例えば、焼き肉弁当は、焼き物の焼肉を炊飯米に載せた惣菜であり、牛丼、親子丼は、煮物を炊飯米に載せた惣菜であるが、このように惣菜を組み合わせたものも惣菜として挙げられる。
以下、実施例を示して本発明の効果をより具体的に説明する。
(フェネチルアセテート添加試験)
調味液中のフェネチルアセテート濃度と調理翌日の味残り効果の関係について検討した。
(1ppmフェネチルアセテート溶液の調製)
100ml容メスフラスコに純度98%フェネチルアセテート(シグマアルドリッチ社製)1gを入れ、95%エタノールでメスアップして、フェネチルアセテート原液を調製した。さらに蒸留水で適宜希釈して、1ppmのフェネチルアセテート溶液を調製した。
(炊き込みご飯用調味液の調製)
キッコーマン食品社製、特選丸大豆しょうゆ582.5mlにグラニュー糖30gと水を加えて1Lにメスアップし混合溶解して炊き込みご飯用調味液原液を調製した。炊き込みご飯用調味液原液に前記1ppmフェネチルアセテート溶液を下記表1に示した量添加し、水で200mlになるように調整して、フェネチルアセテートの含有量の異なる炊き込みご飯用調味液を得た。なお、上記特選丸大豆しょうゆはフェネチルアセテートが検出されなかった。
Figure 2023109349000001
(炊き込みご飯の調製)
無洗米160gに上記表1の炊き込みご飯用調味液200mlを混合し10分間浸漬した後、常法に従って炊飯した。炊飯した後10分間蒸らして、炊き込みご飯を調製した。
(炊き込みご飯の評価)
炊き込みご飯の風味の経時変化を官能検査により評価した。フェネチルアセテート濃度の異なる炊き込みご飯用調味液を用いて調製した炊き込みご飯について、当日調製した炊き込みご飯を基準として、前日(評価の約24時間前)に調製した炊き込みご飯の風味を10名の官能検査パネルが評価した。なお、前日に調製した炊き込みご飯は調理後に約10℃の冷蔵庫で保存し、評価前に電子レンジで温めて評価した。
評価は次の5段階の基準で評価点を付け、10名の官能検査パネルの平均値をとった。結果を表2に示した。
5:作りたてとほとんど風味が変わらない
4:味残り効果をとても感じる
3:味残り効果を感じる
2:味残り効果を少し感じる
1:味残り効果を全く感じない
Figure 2023109349000002
フェネチルアセテート濃度2ppbの炊き込みご飯用調味液では、味残り効果が少し感じられた。3ppbでは、味残り効果がはっきりと感じられ、5ppbでは、10名中6名のパネルが、作りたてとほとんど風味が変わらないと評価した。
(焼きおにぎり用調味液)
フェネチルアセテートを含有する醤油A(キッコーマン食品社製、香味発酵しょうゆ(丸大豆))を使用し、対照の醤油としてフェネチルアセテートが検出されなかった醤油B(キッコーマン食品社製、特選丸大豆しょうゆ)を使用して焼きおにぎり用調味液を調製した。醤油A及び醤油Bにグラニュー糖と水を加えて混合溶解してそれぞれ1Lの焼きおにぎり用の調味液A及び対照調味液Bを得た。調味液Aには食塩と95%エタノールを添加して、調味液A及び対照調味液Bの食塩濃度とアルコール濃度を食塩濃度9.6w/v%、アルコール濃度1.68v/v%に調整した。調味液Aのフェネチルアセテート濃度は15.9ppbであった。表3に配合を示す。
Figure 2023109349000003
(焼きおにぎりの調製)
炊飯米100gを常法により底面の一辺が約7cmの正三角形で高さが約3.5cmの三角柱(いわゆる三角おにぎり)に形成した。調味液11gをおにぎりの表面に均一に塗布し、230℃に加熱したトースターで4分間加熱し、おにぎりを裏返してさらに4分間加熱して焼きおにぎりを得た。
(焼きおにぎりの評価)
焼きおにぎりの風味の経時変化は官能検査により評価した。当日調製した焼きおにぎりを基準として、前日(評価の約24時間前)に調製した焼きおにぎりの風味を10名の官能検査パネルにより評価した。なお、前日に調製した焼きおにぎりは調理後に約10℃の冷蔵庫で保存し評価前に電子レンジで温めて評価した。
調味液Aで調味した焼きおにぎり(A)について、前日に調製した焼きおにぎり(A1)と当日調製した焼きおにぎり(A0)を比較した。同様に対照調味液Bで調味した焼きおにぎり(B)について、前日に調製した焼きおにぎり(B1)と当日調製した焼きおにぎり(B0)を比較した。風味の差が少ない方を味残りが良いと評価した。
上記調製した焼きおにぎりを10名のパネルで評価したところ、9名のパネルが、対照調味液Bで調味した焼きおにぎり(B)に比べて、調味液Aで調味した焼きおにぎり(A)の方が、前日に調製した焼きおにぎり(A1)と当日調製した焼きおにぎり(A0)の風味の差が少なく味残りが良いと評価した。
(基本調味液)
実施例2と同様にフェネチルアセテートを含有する醤油C(キッコーマン食品社製、香味発酵しょうゆ(丸大豆))を使用し、対照の醤油としてフェネチルアセテートを検出されなかった醤油D(キッコーマン食品社製、特選丸大豆しょうゆ)を使用して基本調味液を調製した。醤油C及び醤油Dにグラニュー糖と水を加えて混合溶解してそれぞれ1Lの調味液C及び対照調味液Dを得た。調味液Cには95%エタノールを、対照調味液Dには食塩を添加して下記表4の配合で調製し、調味液C及び対照調味液Dの規格を食塩濃度9.48w/v%、アルコール濃度1.63v/v%、総窒素濃度は1.00w/v%とした。調味液Cのフェネチルアセテート濃度は15.9ppbであった。
Figure 2023109349000004
(牛丼の具の調製)
100mlの上記調味液Cに水300mlを加え牛丼の具の調味液を調製した。この牛丼の具の調味液に約1cm幅のくし切りにしたタマネギ約15gを加えて中火で加熱し沸騰させた後、牛肉こま切れ100gを入れて2分間加熱した。ざるで具材と煮汁を分けて、具材のみを官能評価した。上記牛丼の具の調味液のフェネチルアセテート濃度は4.0ppbである。
(牛丼の具の評価)
実施例2と同様にして、牛丼の具の風味の経時変化を官能検査により評価した。当日調製した牛丼の具を評価の基準として、前日(評価の約24時間前)に調製した牛丼の具の風味を5名の官能検査パネルにより評価した。なお、前日に調製した牛丼の具は調理後に約10℃の冷蔵庫で保存し評価前に電子レンジで温めて評価した。
調味液Cで調味した牛丼の具(C)について、前日に調製した牛丼の具(C1)と当日調製した牛丼の具(C0)を比較した。同様に対照調味液Dで調味した牛丼の具(D)について、前日に調製した牛丼の具(D1)と当日調製した牛丼の具(D0)を比較した。
対照調味液Dで調味した牛丼の具(D)に比べて、調味液Cで調味した牛丼の具(C)の方が、前日に調製した牛丼の具(C1)と当日調製した牛丼の具(C0)の風味の差が少なく味残りが良かった。また、牛丼の具(C1)は、甘い香り、後に伸びる旨味が強く、畜肉臭のマスキング効果があった。
(肉野菜炒めの調製)
フライパンにサラダ油3gをひいて加熱し、牛肉こま切れ50gを入れて牛肉に焼き色がつくまで加熱した。さらに、カットしたキャベツ100gと実施例3の調味液Cを30g加えて、約30秒炒めて肉野菜炒め(C)を調製した。対照の野菜炒めとして対照調味液Dを使用して同様に肉野菜炒め(D)を調製した。
(肉野菜炒めの評価)
実施例2と同様にして、肉野菜炒めの風味の経時変化を官能検査により評価した。当日調製した肉野菜炒めを評価の基準として、前日(評価の約24時間前)に調製した肉野菜炒めの風味を4名の官能検査パネルにより評価した。なお、前日に調製した肉野菜炒めは調理後に約10℃の冷蔵庫で保存し評価前に電子レンジで温めて評価した。
実施例3の調味液Cで調味した肉野菜炒め(C)について、前日に調製した肉野菜炒め(C1)と当日調製した肉野菜炒め(C0)を比較した。同様に対照調味液Dで調味した肉野菜炒め(D)について、前日に調製した肉野菜炒め(D1)と当日調製した肉野菜炒め(D0)を比較した。
対照調味液Dで調味した肉野菜炒め(D)に比べて、調味液Cで調味した肉野菜炒め(C)の方が、前日に調製した肉野菜炒め(C1)と当日調製した肉野菜炒め(C0)の風味の差が少なく味残りが良かった。また、肉野菜炒め(C1)は、甘い香り、後に伸びる旨味が強く、畜肉臭や野菜の臭みのマスキング効果があった。一方、肉野菜炒め(D1)は塩角が立っていて塩味を強く感じた。
(鶏の照り焼きの調製)
約30gの大きさにカットした鶏もも肉8個に対して、実施例3の調味液C24gをもみ込んで30分間漬け込んだ。フライパンで皮目から焼き少し焦げ目がついたらひっくり返し、蓋をして3分間蒸し焼きにして鶏の照り焼き(C)を調製した。同様に対照の鶏の照り焼きとして実施例3の対照調味液Dを使用して鶏の照り焼き(D)を調製した。
(鶏の照り焼きの評価)
実施例2と同様にして、鶏の照り焼きの風味の経時変化を官能検査により評価した。当日調製した鶏の照り焼きを評価の基準として、前日(評価の約24時間前)に調製した鶏の照り焼きの風味を3名の官能検査パネルにより評価した。なお、前日に調製した鶏の照り焼きは調理後に約10℃の冷蔵庫で保存し評価前に電子レンジで温めて評価した。
実施例3の調味液Cで調味した鶏の照り焼き(C)について、前日に調製した鶏の照り焼き(C1)と当日調製した鶏の照り焼き(C0)を比較した。同様に対照調味液Dで調味した鶏の照り焼き(D)について、前日に調製した鶏の照り焼き(D1)と当日調製した鶏の照り焼き(D0)を比較した。
対照調味液Dで調味した鶏の照り焼き(D)に比べて、調味液Cで調味した鶏の照り焼き(C)の方が、前日に調製した鶏の照り焼き(C1)と当日調製した鶏の照り焼き(C0)の風味の差が少なく味残りが良かった。また、鶏の照り焼き(C1)は、甘い香り、後に伸びる旨味が強かった。一方、鶏の照り焼き(D1)は先味に塩味や醤油の風味があるが、中味から後味は塩味や醤油の風味がなくなり、鶏の臭みがあった。
(鶏から揚げの調製)
約30gの大きさにカットした鶏もも肉10個に対して、30gの実施例3の調味液Cをもみ込んで30分間漬け込んだ。表面に片栗粉をまぶして、170℃の油で約5分間加熱して鶏から揚げ(C)を調製した。同様に、対照の鶏から揚げとして対照調味液Dを使用して鶏から揚げ(D)を調製した。
(鶏から揚げの評価)
実施例2と同様に、鶏から揚げの風味の経時変化を官能検査により評価した。当日調製した鶏から揚げを評価の基準として、前日(評価の約24時間前)に調製した鶏から揚げの風味を5名の官能検査パネルで評価した。なお、前日に調製した鶏から揚げは調理後に約10℃の冷蔵庫で保存し評価前に電子レンジで温めて評価した。
実施例3の調味液Cで調味した鶏から揚げ(C)について、前日に調製した鶏から揚げ(C1)と当日調製した鶏から揚げ(C0)を比較した。同様に対照調味液Dで調味した鶏から揚げ(D)について、前日に調製した鶏から揚げ(D1)と当日調製した鶏から揚げ(D0)を比較した。
対照調味液Dで調味した鶏から揚げ(D)に比べて、調味液Cで調味した鶏から揚げ(C)の方が、前日に調製した鶏から揚げ(C1)と当日調製した鶏から揚げ(C0)の風味の差が少なく味残りが良かった。また、鶏から揚げ(C1)は、甘い香り、後に伸びる旨味が強かった。一方、鶏から揚げ(D1)は中味から後味は塩味や醤油の風味がなくなり、鶏の臭みがあった。

Claims (4)

  1. フェネチルアセテート濃度が2ppb以上20,000ppb未満である惣菜用醤油含有調味料。
  2. 請求項1に記載の惣菜用醤油含有調味料で調味された味残りの良い惣菜。
  3. フェネチルアセテート濃度が2ppb以上20,000ppb未満の惣菜用醤油含有調味料を調製し、該惣菜用醤油含有調味料で惣菜を調味することを特徴とする、味残りの良い惣菜の製造方法。
  4. フェネチルアセテート濃度が2ppb以上20,000ppb未満である惣菜用醤油含有調味料を調味に使用することを特徴とする、惣菜の味残り改善方法。
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