JP2023108942A - 電極用組成物、固体電池用結着剤およびポリマー - Google Patents

電極用組成物、固体電池用結着剤およびポリマー Download PDF

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Abstract

【課題】沈降安定性に優れる電極用組成物を提供すること。【解決手段】ポリマーおよび溶媒を含有する電極用組成物であって、前記ポリマーが、トリフルオロエチレン単位を含有しており、前記ポリマーのトリフルオロエチレン単位の含有量が、全単量体単位に対して、50モル%以上であり、前記溶媒が、一般式(1):R1COOR2(式中、R1およびR2は、独立に、H、C1~C10の直鎖状もしくは分岐鎖状の脂肪族基、または、C6~C10の芳香族基である。)で表されるエステル(1)および一般式(2):R3COR4(式中、R3およびR4は、独立に、H、C1~C10の直鎖状もしくは分岐鎖状の脂肪族基、または、C6~C10の芳香族基である。)で表されるケトン(2)からなる群より選択される少なくとも1種である電極用組成物を提供する。【選択図】 なし

Description

本開示は、電極用組成物、固体電池用結着剤およびポリマーに関する。
特許文献1には、フッ化ビニリデン単量体単位を含むフッ素系共重合体、正極活物質、及び溶媒又は分散媒を少なくとも含有する硫化物系固体電池用正極用スラリーであって、乾燥体積を100体積%としたとき、前記フッ素系共重合体の含有割合が1.5~10体積%であることを特徴とする、硫化物系固体電池用正極用スラリーが記載されている。前記溶媒又は分散媒は、下記式(1)により表されるエステル化合物を含む。
-CO-R 式(1)
(上記式(1)中、Rは、炭素数3~10の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族基又は炭素数6~10の芳香族基であり、且つ、Rは、炭素数4~10の直鎖又は分岐鎖の脂肪族基である。)
特開2014-007138号公報
本開示では、沈降安定性に優れる電極用組成物を提供することを目的とする。
また、本開示では、硫化物系固体電池に好適に用いられる溶媒に対して良好な溶解性または分散性を示し、得られる組成物中において沈降しにくい固体電池用結着剤を提供することを目的とする。
また、本開示では、硫化物系固体電池に好適に用いられる溶媒に対して良好な溶解性または分散性を示し、得られる組成物中において沈降しにくく、さらには、基材に対して良好な接着性を示すポリマーを提供することを目的とする。
本開示によれば、ポリマーおよび溶媒を含有する電極用組成物であって、前記ポリマーが、トリフルオロエチレン単位を含有しており、前記ポリマーのトリフルオロエチレン単位の含有量が、全単量体単位に対して、50モル%以上であり、前記溶媒が、一般式(1)で表されるエステル(1)および一般式(2)で表されるケトン(2)からなる群より選択される少なくとも1種である電極用組成物が提供される。
一般式(1):
Figure 2023108942000001
(式中、RおよびRは、独立に、H、C~C10の直鎖状もしくは分岐鎖状の脂肪族基、または、C~C10の芳香族基である。)
一般式(2):
Figure 2023108942000002
(式中、RおよびRは、独立に、H、C~C10の直鎖状もしくは分岐鎖状の脂肪族基、または、C~C10の芳香族基である。)
本開示の電極用組成物において、前記ポリマーが、フッ素化単量体単位(ただし、トリフルオロエチレン単位を除く)をさらに含有することが好ましい。
本開示の電極用組成物において、前記ポリマーが、一般式(3)で表される単量体(3)単位をさらに含有することが好ましい。
一般式(3):
Figure 2023108942000003
(式中、R~Rは、独立に、H、F、CHまたはCFであり、Xは単結合または主鎖が原子数1~20で構成される分子量500以下の原子団であり、ROHはHまたは少なくとも1つのOHを含有するC~Cの炭化水素基である。)
本開示の電極用組成物において、前記ポリマーの単量体(3)単位の含有量が、全単量体単位に対して、0.001~3.0モル%であることが好ましい。
本開示の電極用組成物において、前記ポリマーの含有量が、前記電極用組成物の質量に対して、0.1~20質量%であることが好ましい。
本開示の電極用組成物は、さらに、粉末電極材料を含有することが好ましい。
本開示の電極用組成物において、前記粉末電極材料が、固体電解質を含有することが好ましい。
本開示の電極用組成物において、前記粉末電極材料が、導電助剤を含有することが好ましい。
本開示の電極用組成物において、前記粉末電極材料が、電極活物質を含有することが好ましい。
本開示の電極用組成物において、前記粉末電極材料の含有量が、前記電極用組成物の重量に対して、20~75質量%であることが好ましい。
また、本開示によれば、トリフルオロエチレン単位を含有し、トリフルオロエチレン単位の含有量が、全単量体単位に対して、50モル%以上であるポリマーを含有する固体電池用結着剤が提供される。
本開示の固体電池用結着剤は、硫化物系固体電池用結着剤として好適に用いることができる。
また、本開示によれば、トリフルオロエチレン単位および一般式(3)で表される単量体(3)単位を含有し、トリフルオロエチレン単位の含有量が、全単量体単位に対して、50モル%以上であるポリマーが提供される。
一般式(3):
Figure 2023108942000004
(式中、R~Rは、独立に、H、F、CHまたはCFであり、Xは単結合または主鎖が原子数1~20で構成される分子量500以下の原子団であり、ROHはHまたは少なくとも1つのOHを含有するC~Cの炭化水素基である。)
本開示のポリマーにおいて、単量体(3)単位の含有量が、全単量体単位に対して、0.001~3.0モル%であることが好ましい。
本開示によれば、沈降安定性に優れる電極用組成物を提供することができる。
また、本開示によれば、硫化物系固体電池に好適に用いられる溶媒に対して良好な溶解性または分散性を示し、得られる組成物中において沈降しにくい固体電池用結着剤を提供することができる。
また、本開示によれば、硫化物系固体電池に好適に用いられる溶媒に対して良好な溶解性または分散性を示し、得られる組成物中において沈降しにくく、さらには、基材に対して良好な接着性を示すポリマーを提供することができる。
以下、本開示の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本開示は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本開示の電極用組成物は、ポリマーおよび溶媒を含有する。ポリマーは、電極用組成物を用いて電極を形成した場合に、電極中で結着剤として機能する。
このような結着剤を含有する組成物として、たとえば、特許文献1には、フッ化ビニリデン単量体単位を含むフッ素系共重合体、正極活物質、および、溶媒または分散媒を少なくとも含有する硫化物系固体電池用正極用スラリーが記載されている。この硫化物系固体電池用正極用スラリーにおいては、硫化物系固体電解質と混合した際にイオン電導度を低下させないために、溶媒または分散媒として、上記した式により表されるエステル化合物が用いられる。
しかしながら、特許文献1に記載の硫化物系固体電池用正極用スラリーでは、フッ素系共重合体がエステル化合物(溶媒または分散媒)に溶解しにくく、また、得られるスラリーの沈降安定性も十分ではない問題がある。
本開示の電極用組成物においては、エステル(1)およびケトン(2)からなる群より選択される少なくとも1種の溶媒とともに、特定の含有量でトリフルオロエチレン単位を含有するポリマーを用いる。このように、限定された組成を有するポリマーと、限定された種類の溶媒とを組み合わせることによって、ポリマーを容易に溶媒に溶解させることができるので、従来の電極用組成物に比べて、容易に電極用組成物を調製することができる。また、得られる電極用組成物は、沈降安定性に優れている。
(ポリマー)
本開示の電極用組成物が含有するポリマーは、トリフルオロエチレン単位を含有する。
上記ポリマーは、トリフルオロエチレン単位のみを含有するホモポリマーであってもよいし、トリフルオロエチレン単位およびトリフルオロエチレン以外の他の単量体単位を含有するコポリマーであってもよい。本開示の電極用組成物は、トリフルオロエチレン単位を含有するポリマーを、1種または2種以上含有することができる。
上記ポリマー中のトリフルオロエチレン単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは50モル%以上であり、より好ましくは60モル%以上であり、さらに好ましくは65モル%以上であり、特に好ましくは70モル%以上であり、上限は100モル%である。
上記ポリマー中の他の単量体単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは50モル%以下であり、より好ましくは40モル%以下であり、さらに好ましくは35モル%以下であり、特に好ましくは30モル%以上であり、下限は0モル%である。
上記ポリマーが他の単量体単位を含有する場合の他の単量体は、フッ素化単量体であってもよいし、非フッ素化単量体であってもよい。
フッ素化単量体(ただし、トリフルオロエチレンを除く)としては、たとえば、ビニリデンフルオライド(VdF)、テトラフルオロエチレン(TFE)、フッ化ビニル、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、フルオロアルキルビニルエーテル、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、(パーフルオロアルキル)エチレン、2,3,3,3-テトラフルオロプロペンおよびトランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペンが挙げられる。
フルオロアルキルビニルエーテルとしては、炭素数1~5のフルオロアルキル基を有するフルオロアルキルビニルエーテルが好ましく、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)およびパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)からなる群より選択される少なくとも1種がより好ましい。
フッ素化単量体としては、なかでも、VdF、TFE、CTFE、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン、HFPおよびフルオロアルキルビニルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、CTFE、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン、HFPおよびフルオロアルキルビニルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種がより好ましい。
フッ素化単量体は、極性基を有していても有していなくてもよい。フッ素化単量体として、極性基を有するフッ素化単量体を用いてもよい。
上記ポリマー中のビニリデンフルオライド単位の含有量は、一層優れる沈降安定性が得られる観点から、少ないことが好ましい。上記ポリマー中のビニリデンフルオライド単位の含有量としては、全単量体単位に対して、好ましくは40モル%未満であり、より好ましくは30モル%未満であり、さらに好ましくは20モル%未満であり、特に好ましくは10モル%未満であり、好ましくは0モル%以上であり、より好ましくは1モル%以上である。
非フッ素化単量体としては、エチレン、プロピレン等の極性基を有しない非フッ素化単量体、極性基を有する非フッ素化単量体等が挙げられる。以下では、極性基を有するフッ素化単量体および極性基を有する非フッ素化単量体を、あわせて、極性基含有単量体ということがある。
非フッ素化単量体として、極性基を有するものを用いると、ポリマーに極性基が導入され、これによって、電極材料層と集電体との優れた接着性が得られる。極性基としては、カルボニル基含有基、エポキシ基、ヒドロキシ基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基、アミノ基、アミド基およびアルコキシ基からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、カルボニル基含有基、エポキシ基およびヒドロキシ基からなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、カルボニル基含有基がさらに好ましい。上記ヒドロキシ基には、上記カルボニル基含有基の一部を構成するヒドロキシ基は含まれない。また、上記アミノ基とは、アンモニア、第一級または第二級アミンから水素を除去した1価の官能基である。
上記カルボニル基含有基とは、カルボニル基(-C(=O)-)を有する官能基である。上記カルボニル基含有基としては、一般式:-COOR(Rは、水素原子、アルキル基またはヒドロキシアルキル基を表す)で表される基またはカルボン酸無水物基が好ましく、一般式:-COORで表される基がより好ましい。アルキル基およびヒドロキシアルキル基の炭素数としては、好ましくは1~16であり、より好ましくは1~6であり、さらに好ましくは1~3である。一般式:-COORで表される基として、具体的には、-COOCHCHOH、-COOCHCH(CH)OH、-COOCH(CH)CHOH、-COOH、-COOCH、-COOC等が挙げられる。一般式:-COORで表される基が、-COOHであるか、-COOHを含む場合、-COOHは、カルボン酸金属塩、カルボン酸アンモニウム塩等のカルボン酸塩であってもよい。
また、上記カルボニル基含有基としては、一般式:-X-COOR(Xは主鎖が原子数1~20で構成される分子量500以下の原子団であり、Rは、水素原子、アルキル基またはヒドロキシアルキル基を表す)で表される基であってもよい。アルキル基およびヒドロキシアルキル基の炭素数としては、好ましくは1~16であり、より好ましくは1~6であり、さらに好ましくは1~3である。
上記アミド基としては、一般式:-CO-NRR’(RおよびR’は、独立に、水素原子または置換もしくは非置換のアルキル基を表す。)で表される基、または、一般式:-CO-NR”-(R”は、水素原子、置換もしくは非置換のアルキル基または置換もしくは非置換のフェニル基を表す。)で表される結合が好ましい。
上記極性基含有単量体としては、ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;メチリデンマロン酸ジメチル等のアルキリデンマロン酸エステル;ビニルカルボキシメチルエーテル、ビニルカルボキシエチルエーテル等のビニルカルボキシアルキルエーテル;2-カルボキシエチルアクリレート、2-カルボキシエチルメタクリレート等のカルボキシアルキル(メタ)アクリレート;アクリロイルオキシエチルコハク酸、アクリロイルオキシプロピルコハク酸、メタクリロイルオキシエチルコハク酸、アクリロイルオキシエチルフタル酸、メタクリロイルオキシエチルフタル酸等の(メタ)アクリロイルオキシアルキルジカルボン酸エステル;マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、シトラコン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノエチルエステル等の不飽和二塩基酸のモノエステル;一般式(4):
Figure 2023108942000005
(式中、R11~R13は、独立に、水素原子または炭素数1~8の炭化水素基を表す。R14は、単結合または炭素数1~8の炭化水素基を表す。Yは、無機カチオンおよび/または有機カチオンを表す。)で表される単量体(4);マレイン酸、無水マレイン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸等の不飽和二塩基酸;等が挙げられる。
ポリマーが含有し得る上記極性基含有単量体単位としては、一般式(4)で表される単量体(4)に基づく単位が好ましい。
一般式(4)において、Yは、無機カチオンおよび/または有機カチオンを表す。無機カチオンとしては、H、Li、Na、K、Mg、Ca、Al、Fe等のカチオンが挙げられる。有機カチオンとしては、NH、NH15、NH15 、NHR15 、NR15 (R15は、独立に、炭素数1~4のアルキル基を表す。)等のカチオンが挙げられる。Yとしては、H、Li、Na、K、Mg、Ca、Al、NHが好ましく、H、Li、Na、K、Mg、Al、NHがより好ましく、H、Li、Al、NHがさらに好ましく、Hが特に好ましい。なお、無機カチオンおよび有機カチオンの具体例は、便宜上、符号および価数を省略して記載している。
一般式(4)において、R11~R13は、独立に、水素原子または炭素数1~8の炭化水素基を表す。上記炭化水素基は、1価の炭化水素基である。上記炭化水素基の炭素数は4以下が好ましい。上記炭化水素基としては、上記炭素数のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられ、メチル基またはエチル基が好ましい。R11およびR12は、独立に、水素原子、メチル基またはエチル基であることが好ましく、R13は、水素原子またはメチル基であることが好ましい。
一般式(4)において、R14は、単結合または炭素数1~8の炭化水素基を表す。上記炭化水素基は、2価の炭化水素基である。上記炭化水素基の炭素数は4以下が好ましい。上記炭化水素基としては、上記炭素数のアルキレン基、アルケニレン基等が挙げられ、なかでも、メチレン基、エチレン基、エチリデン基、プロピリデン基およびイソプロピリデン基からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、メチレン基がより好ましい。
単量体(4)としては、(メタ)アクリル酸およびその塩、ビニル酢酸(3-ブテン酸)およびその塩、3-ペンテン酸およびその塩、4-ペンテン酸およびその塩、3-ヘキセン酸およびその塩、4-ヘプテン酸およびその塩、ならびに、5-ヘキセン酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
上記ポリマーは、電極材料層と集電体との優れた接着性が得られることから、他の単量体単位として、一般式(3)で表される単量体(3)単位をさらに含有することが好ましい。
一般式(3):
Figure 2023108942000006
(式中、R~Rは、独立に、H、F、CHまたはCFであり、Xは単結合または主鎖が原子数1~20で構成される分子量500以下の原子団であり、ROHはHまたは少なくとも1つのOHを含有するC~Cの炭化水素基である。)
~Rは、独立に、H、F、CHまたはCFである。R~Rとしては、HまたはCHが好ましい。
Xは単結合または主鎖が原子数1~20で構成される分子量500以下の原子団である。
原子団の主鎖の原子数は、1~20であり、より好ましくは1~14であり、さらに好ましくは1~8であり、特に好ましくは1~7である。原子団の主鎖の原子数とは、不飽和結合(CR=CR-)とカルボニル基(-C(=O)-)とを、最も少ない原子数で結ぶ鎖の、骨格部分の原子数を意味する。
原子団の分子量は、好ましくは450以下であり、より好ましくは390以下であり、さらに好ましくは340以下であり、好ましくは14以上であり、より好ましくは20以上であり、さらに好ましくは28以上である。
原子団としては、粘度が一層上昇しにくい電極合剤を得ることができ、集電体との接着性に一層優れる電極材料層を得ることができることから、以下のいずれか式で示される2価の基が好ましい。
一般式(3a):*-L
(式中、*-は、不飽和結合(CR=CR-)と結合する結合手であり、Lは、炭素数1~20のアルキレン基である。)
一般式(3b):*-CO-L
(式中、*-は、不飽和結合(CR=CR-)と結合する結合手であり、Lは、炭素数1~19のアルキレン基である。)
一般式(3c):*-O-L
(式中、*-は、不飽和結合(CR=CR-)と結合する結合手であり、Lは、炭素数1~19のアルキレン基である。)
一般式(3d):*-COO-L
(式中、*-は、不飽和結合(CR=CR-)と結合する結合手であり、Lは、炭素数1~18のアルキレン基である。)
一般式(3e):*-COO-L-OCO-L
(式中、*-は、不飽和結合(CR=CR-)と結合する結合手であり、LおよびLは、独立に、アルキレン基であり、LおよびLの炭素数の合計が2~16である。)
原子団としては、一般式(3a)で示される2価の基、一般式(3c)で示される2価の基、一般式(3d)で示される2価の基、および、一般式(3e)で示される2価の基からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、一般式(3c)で示される2価の基、一般式(3d)で示される2価の基、および、一般式(3e)で示される2価の基からなる群より選択される少なくとも1種がより好ましい。
~Lとしては、独立に、炭素数1~10のアルキレン基が好ましく、炭素数1~4のアルキレン基がより好ましく、炭素数1~3のアルキレン基がさらに好ましく、メチレン基またはエチレン基が特に好ましい。
OHは、Hまたは少なくとも1つのOHを含有するC~Cの炭化水素基である。ROHとしては、Hが好ましい。ROHがHである場合に構成されるカルボキシル基(-COOH)は、Li、Na、K、Mg、Ca、Al、NHなどのカチオンとともに塩を形成してもよい。
単量体(3)としては、(メタ)アクリル酸、ビニル酢酸(3-ブテン酸)、3-ペンテン酸、4-ペンテン酸、3-ヘキセン酸、4-ヘプテン酸、5-ヘキセン酸などの炭素数3~6の不飽和モノカルボン酸;ビニルカルボキシメチルエーテル、ビニルカルボキシエチルエーテルなどの炭素数3~6のビニルカルボキシアルキルエーテル;アクリロイルオキシエチルコハク酸カルボキシエチルアクリレート、2-カルボキシエチルメタクリレート等の炭素数5~12のカルボキシアルキル(メタ)アクリレート;アクリロイルオキシエチルコハク酸、アクリロイルオキシプロピルコハク酸、メタクリロイルオキシエチルコハク酸、アクリロイルオキシエチルフタル酸、メタクリロイルオキシエチルフタル酸など炭素数7~16の(メタ)アクリロイルオキシアルキルジカルボン酸エステル;これらの塩;などが挙げられる。
単量体(3)としては、なかでも、(メタ)アクリル酸、3-ブテン酸、4-ペンテン酸、2-カルボキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、アクリロイロキシエチルコハク酸およびこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、(メタ)アクリル酸がより好ましい。
他の単量体としては、VdF、TFE、CTFE、単量体(3)、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン、HFP、モノフルオロエチレン、および、フルオロアルキルビニルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、CTFE、単量体(3)、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン、HFP、モノフルオロエチレン、および、フルオロアルキルビニルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種がより好ましい。
上記ポリマー中の単量体(3)単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは0.001~3.0モル%であり、より好ましくは2.0モル%以下であり、より好ましくは0.10モル%以上であり、さらに好ましくは0.50モル%以上である。
上記ポリマーが単量体(3)単位を含有する場合の上記ポリマー中のトリフルオロエチレン単位の含有量は、全単量体単位に対して、好ましくは97.0~99.999モル%であり、より好ましくは98.0モル%以上であり、より好ましくは99.9モル%以下であり、さらに好ましくは99.5モル%以下である。
ポリマーとしては、特に、
トリフルオロエチレンホモポリマー、
トリフルオロエチレン/VdF共重合体、
トリフルオロエチレン/TFE共重合体、
トリフルオロエチレン/HFP共重合体、
トリフルオロエチレン/CTFE共重合体、
トリフルオロエチレン/フルオロアルキルビニルエーテル共重合体、
トリフルオロエチレン/2,3,3,3-テトラフルオロプロペン共重合体、
トリフルオロエチレン/VdF/CTFE共重合体、
トリフルオロエチレン/VdF/HFP共重合体、
トリフルオロエチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、
トリフルオロエチレン/3-ブテン酸共重合体、
トリフルオロエチレン/3-ブテン酸共重合体、
トリフルオロエチレン/2-カルボキシエチルアクリレート共重合体、
トリフルオロエチレン/アクリロイルオキシエチルコハク酸共重合体、
トリフルオロエチレン/VdF/(メタ)アクリル酸共重合体、
トリフルオロエチレン/TFE/(メタ)アクリル酸共重合体、
トリフルオロエチレン/HFP/(メタ)アクリル酸共重合体、
トリフルオロエチレン/CTFE/(メタ)アクリル酸共重合体、
トリフルオロエチレン/フルオロアルキルビニルエーテル/(メタ)アクリル酸共重合体、
トリフルオロエチレン/2,3,3,3-テトラフルオロプロペン/(メタ)アクリル酸共重合体、
トリフルオロエチレン/VdF/CTFE/(メタ)アクリル酸共重合体、
トリフルオロエチレン/VdF/HFP/(メタ)アクリル酸共重合体
などが挙げられる。
本開示において、ポリマーの組成は、たとえば、19F-NMR測定により測定できる。また、ポリマーが他の単量体単位として極性基含有単量体単位を含有する場合、極性基含有単量体単位の含有量は、たとえば、極性基がカルボン酸等の酸基である場合、酸基の酸-塩基滴定によって測定できる。
ポリマーの重量平均分子量(ポリスチレン換算)は、好ましくは10000~3000000であり、より好ましくは30000以上であり、さらに好ましくは50000以上であり、特に好ましくは200000以上であり、より好ましくは2400000以下であり、さらに好ましくは2200000以下であり、特に好ましくは2000000以下である。上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により溶媒としてジメチルホルムアミドを用いて測定することができる。
ポリマーの数平均分子量(ポリスチレン換算)は、好ましくは7000~1500000であり、より好ましくは21000以上であり、さらに好ましくは35000以上であり、より好ましくは1400000以下であり、さらに好ましくは1200000以下であり、特に好ましくは1100000以下である。上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により溶媒としてジメチルホルムアミドを用いて測定することができる。
ポリマーの溶液粘度は、好ましくは10~4000mPa・sであり、より好ましくは50mPa・s以上であり、さらに好ましくは100mPa・s以上であり、特に好ましくは150mPa・s以上であり、より好ましくは3000mPa・s以下であり、さらに好ましくは2000mPa・s以下であり、特に好ましくは1500mPa・s以下である。溶液粘度は、5質量%の共重合体を含有するN-メチル-2-ピロリドン(NMP)溶液の粘度である。NMP溶液の粘度は、B型粘度計を用いて25℃で測定することができる。
ポリマーの融点は、好ましくは100~250℃である。ポリマーの融点は、示差走査熱量測定(DSC)装置を用い、30℃から300℃まで10℃/分の速度で昇温し、その後10℃/分で30℃まで降下させ、再度10℃/分の速度で300℃まで昇温したときの融解熱曲線における極大値に対する温度として求めることができる。
電極用組成物中のポリマーの含有量は、電極用組成物の質量に対して、好ましくは0.1~20質量%であり、より好ましくは0.2~10質量%であり、さらに好ましくは0.5~3質量%である。
ポリマーは、トリフルオロエチレン、および、要すれば他の単量体を反応器中で重合する製造方法により、好適に製造することができる。
重合方法としては、懸濁重合、乳化重合、溶液重合などの方法が採用できるが、後処理の容易さ等の点から、懸濁重合、乳化重合が好ましい。
重合温度は、特に限定されないが、重合速度および調温に要するコストの観点から、好ましくは0~95℃であり、より好ましくは15~95℃である。特に、懸濁重合における重合温度は、好ましくは15~45℃である。特に、乳化重合における重合温度は55~95℃である。
重合圧力は、特に限定されないが、重合速度および反応器の耐圧の観点から、好ましくは0.3~1MPaGであり、より好ましくは0.4MPaG以上であり、より好ましくは0.8MPaG以下である。
上記の重合においては、重合開始剤、界面活性剤、連鎖移動剤および溶媒を使用することができ、それぞれ従来公知のものを使用することができる。上記重合開始剤としては、油溶性ラジカル重合開始剤または水溶性ラジカル重合開始剤を使用できる。
油溶性ラジカル重合開始剤としては、公知の油溶性の過酸化物であってよく、たとえば、
ジノルマルプロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジsec-ブチルパーオキシジカーボネートなどのジアルキルパーオキシカーボネート類;
t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキシピバレート、t-ヘキシルパーオキシ2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-アミルパーオキシピバレートなどのパーオキシエステル類;
ジt-ブチルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類;
ジ[フルオロ(またはフルオロクロロ)アシル]パーオキサイド類;
などが代表的なものとしてあげられる。
ジ[フルオロ(またはフルオロクロロ)アシル]パーオキサイド類としては、[(RfCOO)-](Rfは、パーフルオロアルキル基、ω-ハイドロパーフルオロアルキル基またはフルオロクロロアルキル基)で表されるジアシルパーオキサイドが挙げられる。
ジ[フルオロ(またはフルオロクロロ)アシル]パーオキサイド類としては、たとえば、ジ(ω-ハイドロ-ドデカフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(ω-ハイドロ-テトラデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイド、ジ(ω-ハイドロ-ヘキサデカフルオロノナノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロブチリル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロパレリル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロヘプタノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロノナノイル)パーオキサイド、ジ(ω-クロロ-ヘキサフルオロブチリル)パーオキサイド、ジ(ω-クロロ-デカフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(ω-クロロ-テトラデカフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ω-ハイドロ-ドデカフルオロヘプタノイル-ω-ハイドロヘキサデカフルオロノナノイル-パーオキサイド、ω-クロロ-ヘキサフルオロブチリル-ω-クロロ-デカフルオロヘキサノイル-パーオキサイド、ω-ハイドロドデカフルオロヘプタノイル-パーフルオロブチリル-パーオキサイド、ジ(ジクロロペンタフルオロブタノイル)パーオキサイド、ジ(トリクロロオクタフルオロヘキサノイル)パーオキサイド、ジ(テトラクロロウンデカフルオロオクタノイル)パーオキサイド、ジ(ペンタクロロテトラデカフルオロデカノイル)パーオキサイド、ジ(ウンデカクロロトリアコンタフルオロドコサノイル)パーオキサイドなどが挙げられる。
水溶性ラジカル重合開始剤としては、公知の水溶性過酸化物であってよく、たとえば、過硫酸、過ホウ酸、過塩素酸、過リン酸、過炭酸等のアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、ジコハク酸パーオキシド、ジグルタル酸パーオキシド等の有機過酸化物、t-ブチルパーマレエート、t-ブチルハイドロパーオキサイド等が挙げられる。サルファイト類のような還元剤を過酸化物に組み合わせて使用してもよく、その使用量は過酸化物に対して0.1~20倍であってよい。
重合方法としては、パーオキサイド重合開始剤の存在下に懸濁重合する方法、レドックス重合開始剤の存在下に乳化重合する方法が好ましい。パーオキサイド重合開始剤としては、上記した油溶性の過酸化物が挙げられる。レドックス重合開始剤としては、上記した過酸化物と還元剤との組み合わせが挙げられる。
界面活性剤としては、公知の界面活性剤が使用でき、たとえば、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤等が使用できる。なかでも、含フッ素アニオン性界面活性剤が好ましく、エーテル結合を含んでもよい(すなわち、炭素原子間に酸素原子が挿入されていてもよい)、炭素数4~20の直鎖または分岐した含フッ素アニオン性界面活性剤がより好ましい。界面活性剤の添加量(対溶媒)は、好ましくは50~5000ppmである。
連鎖移動剤の存在下に重合することにより、得られるポリマーの溶液粘度、重量平均分子量などを適切に調整することができる。連鎖移動剤としては、たとえば、エタン、イソペンタン、n-ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類;トルエン、キシレン等の芳香族類;アセトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;メタノール、エタノール等のアルコール類;メチルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、塩化メチル等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
連鎖移動剤の添加量は、連鎖移動剤の連鎖移動定数の大きさにより変わりうるが、通常、溶媒に対して0.01~20質量%である。
溶媒としては、水、水とアルコールとの混合溶媒等が挙げられる。
懸濁重合などの重合において、水に加えて、フッ素系溶媒を使用してもよい。フッ素系溶媒としては、CHCClF、CHCClF、CFCFCClH、CFClCFCFHCl等のハイドロクロロフルオロアルカン類;CFClCFClCFCF、CFCFClCFClCF等のクロロフルオロアルカン類;パーフルオロシクロブタン、CFCFCFCF、CFCFCFCFCF、CFCFCFCFCFCF等のパーフルオロアルカン類;CFHCFCFCFH、CFCFHCFCFCF、CFCFCFCFCFH、CFCFCFHCFCF、CFCFHCFHCFCF、CFHCFCFCFCFH、CFHCFHCFCFCF、CFCFCFCFCFCFH、CFCH(CF)CFCFCF、CFCF(CF)CFHCFCF、CFCF(CF)CFHCFHCF、CFCH(CF)CFHCFCF、CFHCFCFCFCFCFH、CFCFCFCFCHCH、CFCHCFCH等のハイドロフルオロカーボン類;F(CFOCH、F(CFOC、(CFCFOCH、F(CFOCH等の(ペルフルオロアルキル)アルキルエーテル類;CFCHOCFCHF、CHFCFCHOCFCHF、CFCFCHOCFCHF等のヒドロフルオロアルキルエーテル類等が挙げられ、なかでも、パーフルオロアルカン類またはヒドロフルオロアルキルエーテル類が好ましい。フッ素系溶媒の使用量は、懸濁性および経済性の面から、溶媒に対して10~100質量%が好ましい。
懸濁重合においては、メチルセルロース、メトキシ化メチルセルロース、プロポキシ化メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ゼラチン等の懸濁剤を用いることができる。懸濁剤の添加量(対溶媒)は、好ましくは0.005~1.0質量%、より好ましくは0.01~0.4質量%である。
懸濁重合に用いる重合開始剤としては、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジノルマルプロピルパーオキシジカーボネート、ジノルマルヘプタフルオロプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(セカンダリーブチル)パーオキシカーボネート、イソブチリルパーオキサイド、ジ(クロロフルオロアシル)パーオキサイド、ジ(パーフルオロアシル)パーオキサイド、t-ブチルパーオキシピバレート、t-アミルパーオキシピバレートなどが挙げられる。その使用量は、単量体合計量に対して0.1~5質量%であることが好ましい。重合開始剤の添加量を調整することにより、得られるポリマーの溶液粘度、重量平均分子量などを適切に調整することができる。
懸濁重合において、酢酸エチル、酢酸メチル、アセトン、メタノール、エタノール、n-プロパノール、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、プロピオン酸エチル、四塩化炭素等の連鎖移動剤を添加して、得られる重合体の重合度を調節してもよい。その使用量は、通常は、単量体合計量に対して0.1~5質量%、好ましくは0.5~3質量%である。連鎖移動剤の添加量を調整することにより、得られるポリマーの溶液粘度、重量平均分子量などを適切に調整することができる。
単量体の合計仕込量は、単量体合計量:水の質量比で1:1~1:10、好ましくは1:2~1:5である。
重合終了後、重合反応によりポリマーを含む水性分散液が得られる場合は、水性分散液中に含まれるポリマーを凝析させ、洗浄し、乾燥することにより、ポリマーを回収できる。また、重合反応によりポリマーがスラリーとして得られる場合は、反応器からスラリーを取り出し、洗浄し、乾燥することにより、ポリマーを回収できる。乾燥することによりパウダーの形状でポリマーを回収できる。
(溶媒)
本開示の電極用組成物は、一般式(1)で表されるエステル(1)および一般式(2)で表されるケトン(2)からなる群より選択される少なくとも1種の溶媒を含有する。
一般式(1):
Figure 2023108942000007
(式中、RおよびRは、独立に、H、C~C10の直鎖状もしくは分岐鎖状の脂肪族基、または、C~C10の芳香族基である。)
一般式(2):
Figure 2023108942000008
(式中、RおよびRは、独立に、H、C~C10の直鎖状もしくは分岐鎖状の脂肪族基、または、C~C10の芳香族基である。)
一般式(1)におけるRおよびRは、独立に、H、C~C10の直鎖状もしくは分岐鎖状の脂肪族基、または、C~C10の芳香族基である。
の脂肪族基の炭素数は、1~10であり、好ましくは2以上であり、より好ましくは3以上であり、好ましくは7以下であり、より好ましくは5以下である。Rの脂肪族基としては、アルキル基が好ましい。アルキル基は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよい。
の芳香族基の炭素数は、6~10である。芳香族基の芳香族環の炭素原子に結合する水素原子は、置換されていてもよいし、置換されていなくてもよい。置換基としては、メチル基などのアルキル基、塩素原子などのハロ基などが挙げられる。Rの芳香族基としては、フェニル基またはベンジル基が好ましい。
としては、C~C10の直鎖状または分岐鎖状の脂肪族基が好ましく、C~C10の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基またはC~C10の直鎖状または分岐鎖状のアルケニル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ビニル基、イソプロペニル基、ブチル基またはペンチル基が好ましく、プロピル基、ブチル基またはペンチル基がより好ましい。これらの基は、直鎖状または分岐鎖状のいずれであってもよいが、直鎖状であることが好ましい。
の脂肪族基の炭素数は、1~10であり、好ましくは3以上であり、より好ましくは4以上であり、好ましくは8以下であり、より好ましくは6以下である。Rの脂肪族基としては、アルキル基が好ましい。アルキル基は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよい。
の芳香族基の炭素数は、6~10である。芳香族基の芳香族環の炭素原子に結合する水素原子は、置換されていてもよいし、置換されていなくてもよい。置換基としては、メチル基などのアルキル基、塩素原子などのハロ基などが挙げられる。Rの芳香族基としては、フェニル基またはベンジル基が好ましい。
としては、C~C10の直鎖状または分岐鎖状の脂肪族基が好ましく、C~C10の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基が好ましく、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基がより好ましい。これらの基は、直鎖状または分岐鎖状のいずれであってもよいが、直鎖状であることが好ましい。
一般式(1)で表されるエステル(1)としては、酢酸エチル、酪酸エチル、メタクリル酸ブチル、プロピオン酸プロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ペンタン酸ブチル、ヘキサン酸ブチル、酪酸ペンチル、ペンタン酸ペンチル、ヘキサン酸ペンチル、酪酸ヘキシル、ペンタン酸ヘキシルおよびヘキサン酸ヘキシルからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、酪酸ブチルがより好ましい。
一般式(2)におけるRおよびRは、独立に、H、C~C10の直鎖状もしくは分岐鎖状の脂肪族基、または、C~C10の芳香族基である。
およびRの脂肪族基の炭素数は、1~10であり、好ましくは3以下であり、より好ましくは2以下である。Rの脂肪族基としては、アルキル基が好ましい。アルキル基は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよい。
およびRの芳香族基の炭素数は、6~10である。芳香族基の芳香族環の炭素原子に結合する水素原子は、置換されていてもよいし、置換されていなくてもよい。置換基としては、メチル基などのアルキル基、塩素原子などのハロ基などが挙げられる。RおよびRの芳香族基としては、フェニル基またはベンジル基が好ましい。
およびRとしては、C~C10の直鎖状または分岐鎖状の脂肪族基が好ましく、C~C10の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基またはヘキシル基が好ましく、メチル基またはエチル基がより好ましい。これらの基は、直鎖状または分岐鎖状のいずれであってもよいが、直鎖状であることが好ましい。
一般式(2)で表されるケトン(2)としては、アセトンおよびメチルエチルケトンからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
(粉末電極材料)
本開示の電極用組成物は、さらに、粉末電極材料を含有することが好ましい。粉末電極材料としては、固体電解質、導電助剤、電極活物質などが挙げられる。
粉末電極材料は、固体電解質を含有することが好ましい。固体電解質として、リチウムイオンなどの金属イオンを吸蔵・放出可能な固体の電解質を用いることができる。固体電解質としては、硫化物系固体電解質、酸化物系固体電解質、結晶質酸化物・酸窒化物などが挙げられる。粉末電極材料は、なかでも、硫化物系固体電解質を含有することが好ましい。本開示の電極用組成物は、トリフルオロエチレン単位を含有するポリマーおよび上記した溶媒を含有することから、粉末電極材料が硫化物系固体電解質を含有する場合であっても、ポリマーおよび粉末電極材料が十分に分散された電極用組成物を容易に得ることができ、電極用組成物を用いて電極材料層を形成した場合には、粉末電極材料が十分に結着されているとともに、十分なイオン電導度を示す電極材料層を得ることができる。
硫化物系固体電解質としては、硫黄原子を含有する固体電解質であれば特に限定されないが、LiS-P、LiS-P、LiS-P-P、LiS-SiS、LiI-LiS-SiS、LiI-LiS-P、LiI-LiS-P、LiI-LiPO-P、LiI-LiS-SiS-P、LiS-SiS-LiSiO、LiS-SiS-LiPO、LiPS-LiGeS、Li3.40.6Si0.4、Li3.250.25Ge0.76、Li4-xGe1-xなどが挙げられる。
酸化物系固体電解質としては、LiPON(リン酸リチウムオキシナイトライド)、LiO-B-P、LiO-SiO、Li1.3Al0.3Ti0.7(PO、La0.51Li0.34TiO0.74、LiPO、LiSiO、LiSiO、Li0.5La0.5TiO、Li1.5Al0.5Ge1.5(POなどが挙げられる。
結晶質酸化物・酸窒化物としては、LiI、LiN、LiLaTa12、LiLaZr12、LiBaLaTa12、LiPO(4-3/2w)(w<1)、Li3.6Si0.60.4などが挙げられる。
粉末電極材料は、導電助剤を含有することが好ましい。導電助剤としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック;多層カーボンナノチューブ、単層カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、及び気相成長炭素繊維(VGCF)等の炭素繊維;SUS粉、アルミニウム粉等の金属粉末等を挙げることができる。
粉末電極材料は、電極活物質を含有することが好ましい。電極活物質としては、正極活物質および負極活物質のいずれであってもよい。
正極活物質としては、たとえば、LiCoO、Li(Ni,Co,Al)O、Li1+xNi1/3Mn1/3Co1/3(xは0以上の実数)、LiNiO、LiMn、LiCoMnO、LiNiMn、LiFe(PO、Li(PO、Li1+xMn2-x-y(Mは、Al、Mg、Co、Fe、Ni、Znからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属、yは0以上の実数)により表される組成を有する異種元素置換Li-Mnスピネル、チタン酸リチウム(LiTiO)、LiMPO(Mは、Fe、Mn、Co又はNi)により表される組成を有するリン酸金属リチウム等を挙げることができる。
正極活物質としては、なかでも、LiCoO、Li(Ni,Co,Al)O、LiNi1/3Mn1/3Co1/3が好ましい。また、本開示においては、これら各材料の表面をコーティングした正極活物質を用いてもよい。本開示に使用できるコーティング材は、リチウムイオン伝導性を有し、且つ、活物質の表面において被覆層の形態を維持し得る物質を含んでいればよい。コーティング材としては、例えば、LiNbO、LiTi12、LiPO等が挙げられる。正極活物質の形状は特に限定されないが、粉末状が好ましい。
正極活物質の平均粒径は、例えば1~50μm、中でも1~20μm、特に3~7μmが好ましい。正極活物質の平均粒径が小さすぎると、取り扱い性が悪くなる可能性があり、正極活物質の平均粒径が大きすぎると、平坦な正極材料層を得るのが困難になる場合があるからである。なお、正極活物質の平均粒径は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)により観察される活物質担体の粒径を測定して、平均することにより求めることができる。
負極活物質としては、たとえば、人造黒鉛、黒鉛炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長炭素、コークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、天然黒鉛及び、難黒鉛化性炭素等の炭素質材料を含むもの、ケイ素及びケイ素合金等のシリコン含有化合物、LiTi12等から選択されるいずれか、又は2種類以上の混合物等を挙げることができる。なかでも、炭素質材料を少なくとも一部に含むものや、シリコン含有化合物を特に好適に使用することができる。
電極用組成物中の粉末電極材料の含有量は、電極用組成物の質量に対して、好ましくは20~75質量%であり、より好ましくは30~70質量%である。
本開示の電極用組成物は、上記材料以外の材料を含んでいてもよい。電極用組成物中の上記材料以外の材料の含有量は、電極用組成物の質量に対して、好ましくは8質量%以下であり、より好ましくは4質量%以下である。
電極用組成物を調製する方法としては、ポリマーを溶媒に溶解または分散させた溶液または分散液に上記粉末電極材料を分散、混合させるといった方法が挙げられる。そして、得られた電極用組成物を、金属箔、金属網等の集電体に均一に塗布、乾燥、必要に応じてプレスして集電体上へ電極材料層を形成し電極とする。そのほか、ポリマーと電極材料の粉末とを先に混合した後、溶媒を添加し電極用組成物を調製してもよい。
本開示の電極用組成物は、二次電池、キャパシタなどの電池の電極を形成する材料として好適に用いることができる。電池は、一次電池であってもよく、蓄電池(二次電池)または蓄電素子であってもよい。電池は非水電解液電池であってもよいし、固体電池であってもよい。本開示の電極用組成物は、特に、硫化物系固体電池などの固体電池の電極用組成物として好適に利用できる。硫化物系固体電池としては、電解質として硫化物系固体電解質を用いた全固体リチウムイオン二次電池が好ましい。
本開示の電極用組成物は、正極の作製に用いる正極用組成物であってもよく、負極の作製に用いる負極形成用組成物であってもよい。本開示の電極用組成物から形成される電極材料層は、正極材料層であってもよいし、負極材料層であってもよい。
(電極)
本開示の電極は、上記の電極用組成物により形成される電極材料層のみを備えるものであってもよいし、集電体と上記の電極用組成物により形成される電極材料層とを備えるものであってもよい。電極材料層は、本開示の電極用組成物を用いて形成され、集電体の片面に設けられていてもよいし、両面に設けられていてもよい。
電極材料層の厚さは、目的とする硫化物系固体電池の用途等により異なるものであるが、好ましくは10~250μmであり、より好ましくは20~200μmであり、さらに好ましくは30~150μmである。
集電体の材質としては、アルミニウム、ステンレス(SUS)、ニッケル、鉄、チタン、クロム、金、白金、亜鉛などを挙げることができ、中でもアルミニウムおよびステンレス(SUS)が好ましい。また、集電体の形状としては、例えば、箔状、板状、メッシュ状等を挙げることができ、中でも箔状が好ましい。
電極は、たとえば、上記の電極用組成物を、集電体に塗工し、えられる塗膜を乾燥することにより作製することができる。塗工方法としては、スプレー法、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、バーコート法、ロールコート法、グラビア印刷法、ダイコート法などが挙げられる。また、乾燥方法としては、例えば、減圧乾燥、加熱乾燥、減圧加熱乾燥などが挙げられる。減圧乾燥、加熱乾燥における具体的な条件に制限はなく、適宜設定すればよい。
電極用組成物の塗工量は、電極用組成物の組成や目的とする電極の用途等によって異なるが、乾燥状態で5~30mg/cm 程度である。また、電極の厚さは、特に限定されないが、10~250μm程度である。
(電池)
本開示の電池は、少なくとも正極および負極を備えており、正極および負極の一方または両方が、上記の電極用組成物により形成される電極材料層のみを備える電極、または、集電体と上記の電極用組成物により形成される電極材料層とを備える電極により形成されている。
本開示の電池は、二次電池、キャパシタなどであってよい。また、本開示の電池は、一次電池であってもよく、蓄電池(二次電池)または蓄電素子であってもよい。電池は非水電解液電池であってもよいし、固体電池であってもよい。本開示の電池は、特に、硫化物系固体電池などの固体電池であることが好ましい。硫化物系固体電池としては、電解質として硫化物系固体電解質を用いた全固体リチウムイオン二次電池が好ましい。
本開示の固体電池は、正極、負極、ならびに、正極および負極の間に介在する固体電解質層を備える固体電池であって、正極および負極の一方または両方が、上記の電極用組成物により形成される電極材料層のみを備える電極、または、集電体と上記の電極用組成物により形成される電極材料層とを備える電極により形成されている。
正極および負極のいずれかが、上記の電極用組成物により形成される電極材料層を備えていない場合には、そのいずれかの電極は、公知の電極と同じ構成を備えることができる。
固体電解質層は、硫化物系固体電解質、酸化物系固体電解質、結晶質酸化物・酸窒化物などの固体電解質を含有することができるが、硫化物系固体電解質を含有することが好ましい。
本開示の電池は、正極および負極の間にセパレータを備えていてもよい。上記セパレータとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜;及びポリプロピレン等の樹脂製の不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を挙げることができる。
本開示の電池は、さらに電池ケースを備えていてもよい。電池ケースの形状としては、上述した正極、負極、硫化物系固体電解質層等を収納できるものであれば特に限定されるものではないが、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型等を挙げることができる。
(固体電池用結着剤)
上述したポリマーは、固体電池用結着剤としても好適に用いることができる。次に本開示の固体電池用結着剤の具体的な実施形態について詳細に説明する。
本開示の固体電池用結着剤は、トリフルオロエチレン単位を含有するポリマーを含有する。本開示の固体電池用結着剤が含有するトリフルオロエチレン単位を含有するポリマーは、本開示の電極用組成物が含有するポリマーと同様の構成を有することができ、同様の構成を有することが好ましい。
本開示の固体電池用結着剤は、電解質として、硫化物系固体電解質、酸化物系固体電解質、結晶質酸化物・酸窒化物などの固体電解質を用いた固体電池のいずれにも用いることができるが、特に硫化物系固体電池に好適に用いることができる。硫化物系固体電池としては、電解質として硫化物系固体電解質を用いた全固体リチウムイオン二次電池が好ましい。
固体電池は、通常、正極、負極、ならびに、正極および負極の間に介在する固体電解質層を備えている。本開示の固体電池用結着剤は、正極、負極および固体電解質層のいずれにも用いることができる。本開示の固体電池用結着剤は、固体電池の正極用結着剤または負極用結着剤であることが、好適な形態の1つである。
本開示の固体電池用結着剤は、トリフルオロエチレン単位を含有するポリマーを含有することから、硫化物系固体電池の正極、負極または固体電解質層を形成するための組成物に好適に用いることができる溶媒、たとえば、一般式(1)で表されるエステル(1)および一般式(2)で表されるケトン(2)からなる群より選択される少なくとも1種の溶媒に対して良好な溶解性または分散性を示し、得られる組成物中において沈降しにくい。さらに、本開示の固体電池用結着剤は、固体電池の正極および負極に含まれる粉末電極材料、ならびに、正極および負極の間に介在する固体電解質層に含まれる固体電解質や導電助剤を強固に結着させることができる。
本開示の固体電池用結着剤が含有するポリマーは、トリフルオロエチレン単位に加えて、単量体(3)単位を含有することが好ましい。単量体(3)単位を含有することによって、たとえば、本開示の固体電池用結着剤を正極または負極を形成するために用いる場合に、集電体などの基材と強固に接着する電極材料層を形成することができる。
(接着性ポリマー)
本開示は、トリフルオロエチレン単位および単量体(3)単位を含有するポリマーにも関している。次に本開示のトリフルオロエチレン単位および単量体(3)単位を含有するポリマーの具体的な実施形態について詳細に説明する。
本開示のポリマーは、トリフルオロエチレン単位に加えて、単量体(3)単位を必須の単量体単位として含有する以外は、本開示の電極用組成物が含有するポリマーと同様の構成を有することができ、同様の構成を有することが好ましい。
本開示のポリマーは、トリフルオロエチレン単位および単量体(3)単位を含有することから、硫化物系固体電池の正極、負極および固体電解質層を形成するための組成物に好適に用いることができる溶媒、たとえば、一般式(1)で表されるエステル(1)および一般式(2)で表されるケトン(2)からなる群より選択される少なくとも1種の溶媒に対して良好な溶解性または分散性を示し、得られる組成物中において沈降しにくい。また、本開示のポリマーを結着剤として用いる場合には、電池の正極および負極に含まれる粉末電極材料などを強固に結着させることができる。さらに、本開示のポリマーは、他材との接着性にも優れており、たとえば、本開示のポリマーを正極または負極を形成するための結着剤として用いる場合には、集電体などの基材と強固に接着する電極材料層を形成することができる。
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
つぎに本開示の実施形態について実験例をあげて説明するが、本開示はかかる実験例のみに限定されるものではない。
<ポリマーにおけるアクリル酸単位の含有量>
ポリマーにおけるアクリル酸単位の含有量は、カルボン酸基の酸-塩基滴定によって測定した。具体的には、約0.5gのポリマーを、70~80℃の温度でアセトンに溶解させた。5mlの水を、ポリマーの凝固を回避するように激しい撹拌下に滴々加えた。約-270mVでの中性転移で、酸性度の完全な中和まで0.1Nの濃度を有するNaOH水溶液での滴定を実施した。測定結果から、ポリマー1g中に含まれるアクリル酸単位の含有物質量を求め、アクリル酸単位の含有量を算出した。
<ポリマーにおけるトリフルオロエチレン単位とフッ素化モノマー単位との比率>
ポリマーにおけるトリフルオロエチレン単位とフッ素化モノマー単位との比率は、NMR分析装置(アジレント・テクノロジー社製、VNS400MHz)を用いて、19F-NMR測定でポリマーのアセトンまたはNMP溶液状態にて測定した。
<重量平均分子量>
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。東ソー社製のAS-8010、CO-8020、カラム(GMHHR-Hを3本直列に接続)、および、島津製作所社製RID-10Aを用い、溶媒としてジメチルホルムアミド(DMF)を流速1.0ml/分で流して測定したデータ(リファレンス:ポリスチレン)より算出した。
<融点>
示差走査熱量測定(DSC)装置を用い、50℃から300℃まで10℃/分の速度で昇温し、その後10℃/分で30℃まで降下させ、再度10℃/分の速度で300℃まで昇温したときの融解熱曲線における極大値に対する温度を、融点として求めた。
<正極材料層と集電体との密着性>
実験例および比較例で作製した正極を切り取ることにより、1.2cm×7.0cmの試験片を作製した。試験片の正極材料層側を両面テープで可動式治具に固定した後、正極集電体の表面にテープを張り、100mm/分の速度でテープを90度に引っ張った時の応力(N/cm)をオートグラフにて測定した。オートグラフのロードセルには1Nを用いた。
<スラリーの安定性試験>
混合液作製直後のスラリー粘度および混合液作製後5日後のスラリー粘度を測定し、以下の計算式に基づいてスラリーの安定性を評価した。スラリー粘度は、B型粘度計(東機産業社製、TV-10M)を用いて、25℃、ロータNo.M4、回転速度6rpmの条件にて測定した。測定開始から10分経過後の値を混合液のスラリー粘度として採用した。
スラリーの安定性(%)=混合液作製5日後の粘度/混合液作製直後の粘度×100
また、実験例および比較例では、次の正極活物質および導電助剤を用いた。
NMC111:LiNi0.33Mn0.33Co0.33
AB:アセチレンブラック
<合成例1>
(トリフルオロエチレンホモポリマー(ポリマーa)の合成)
容積が4.11Lのオートクレーブに水1200g、パーフルオロシクロブタン800g、シクロヘキサン1gを仕込み、槽内を20℃にした。そこにトリフルオロエチレンを圧力が0.6MPaGになるまで加え、開始剤として8重量%のジ(ω-ハイドロ-ドデカフルオロヘキサノイル)パーオキサイド(以下「DHP」と略す)のパーフルオロヘキサン溶液15gを仕込み、重合反応を行った。重合反応中、圧力を0.6MPaで維持するようにトリフルオロエチレンを追加し、追加したトリフルオロエチレンが80gとなったところまで重合反応を行い、オートクレーブ内の単量体をパージし、生成した重合体(ポリマーa)を回収した。ポリマーaは、GPC測定により測定した重量平均分子量が34万であり、DSC測定により測定した融点が196℃であった。
<合成例2>
(トリフルオロエチレン-アクリル酸共重合体(ポリマーb)の合成)
容積が100mLのオートクレーブに、1,1,2,2-テトラフルオロ-1-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エタン(HFE-347pc-f)40g、トリフルオロエチレン15g、アクリル酸0.05g、開始剤として8重量%のDHPのパーフルオロヘキサン溶液0.5gを仕込み、25℃に昇温し、重合反応を行った。圧力が0.72MPaから0.67MPaになるまで反応させ、オートクレーブ内の単量体をパージし、生成した共重合体(ポリマーb)を回収した。ポリマーbは、カルボン酸基の酸-塩基滴定により測定したトリフルオロエチレンに基づく重合単位/アクリル酸に基づく重合単位の比率が98.9/1.1(モル比)であり、GPC測定により測定した重量平均分子量が85万であり、DSC測定により測定した融点が199℃であった。
<合成例3>
(トリフルオロエチレン-アクリル酸共重合体(ポリマーc)の合成)
容積が100mLのオートクレーブにHFE-347pc-f 40g、トリフルオロエチレン15g、アクリル酸0.12g、開始剤として8重量%のDHPのパーフルオロヘキサン溶液0.5gを仕込み、25℃に昇温し、重合反応を行った。圧力が0.55MPaから0.50MPaになるまで反応させ、オートクレーブ内の単量体をパージし、生成した共重合体(ポリマーc)を回収した。ポリマーcは、カルボン酸基の酸-塩基滴定により測定したトリフルオロエチレンに基づく重合単位/アクリル酸に基づく重合単位の比率が98.3/1.7(モル比)であり、GPC測定により測定した重量平均分子量が52万であり、DSC測定により測定した融点は201℃であった。
<合成例4>
(トリフルオロエチレン-クロロトリフルオロエチレン-アクリル酸共重合体(ポリマーe)の合成)
容積が100mLのオートクレーブにHFE-347pc-f 40g、アクリル酸0.02g、トリフルオロエチレン9.0g、クロロトリフルオロエチレン1.4g、開始剤として8重量%のDHPのパーフルオロヘキサン溶液0.5gを仕込み、25℃に昇温し、重合反応を行った。圧力が0.60MPaから0.50MPaになるまで反応させ、オートクレーブ内の単量体をパージし、生成した共重合体(ポリマーe)を回収した。ポリマーeは、NMR測定およびカルボン酸基の酸-塩基滴定により測定したトリフルオロエチレンに基づく重合単位/クロロトリフルオロエチレンに基づく重合単位/アクリル酸に基づく重合単位の比率が92.1/7.6/0.3(モル比)であり、GPC測定により測定した重量平均分子量が33万であり、DSC測定により測定した融点が179℃であった。
<合成例5>
(トリフルオロエチレン-クロロトリフルオロエチレン-アクリル酸共重合体(ポリマーf)の合成)
容積が100mLのオートクレーブにHFE-347pc-f 40g、トリフルオロエチレン7.0g、クロロトリフルオロエチレン4.2g、アクリル酸0.03g、開始剤として8重量%のDHPのパーフルオロヘキサン溶液0.5gを仕込み、25℃に昇温し、重合反応を行った。圧力が0.60MPaから0.50MPaになるまで反応させ、オートクレーブ内の単量体をパージし、生成した共重合体(ポリマーf)を回収した。ポリマーfは、NMR測定およびカルボン酸基の酸-塩基滴定により測定したトリフルオロエチレンに基づく重合単位/クロロトリフルオロエチレンに基づく重合単位/アクリル酸に基づく重合単位の比率が59.5/40.0/0.5(モル比)であり、GPC測定により測定した重量平均分子量が24万であり、DSC測定により測定した融点が123℃であった。
<合成例6>
(トリフルオロエチレン-フッ化ビニリデン共重合体(ポリマーg)の合成)
容積が3Lのオートクレーブに水1000g、HFE-347pc-f 500g、開始剤として8重量%のDHPのパーフルオロヘキサン溶液5g、n-ペンタン1g、トリフルオロエチレンとフッ化ビニリデンの混合ガスを0.54MPaGになるまで加え、20℃で重合反応を行った。圧力が0.54MPaGを維持するようにトリフルオロエチレンとフッ化ビニリデンの混合ガスを追加し、追加した混合ガスが380gになるまで反応させ、オートクレーブ内の単量体をパージし、生成した共重合体(ポリマーg)を回収した。ポリマーgは、NMR測定により、トリフルオロエチレンに基づく重合単位/フッ化ビニリデンに基づく重合単位の比率が43.0/57.0(モル比)であり、GPC測定により測定した重量平均分子量が56万であり、DSC測定により測定した融点が165℃であった。
<合成例7>
(トリフルオロエチレン-フッ化ビニリデン-アクリル酸共重合体(ポリマーh)の合成)
容積が100mLのオートクレーブにHFE-347pc-f 40g、トリフルオロエチレン12g、フッ化ビニリデン4g、アクリル酸0.1g、開始剤として8重量%のDHPのパーフルオロヘキサン溶液0.5gを仕込み、25℃に昇温し、重合反応を行った。圧力が0.7MPaから0.4MPaになるまで反応させ、オートクレーブ内の単量体をパージし、生成した共重合体(ポリマーh)を回収した。ポリマーhは、NMR測定およびカルボン酸基の酸-塩基滴定により測定したトリフルオロエチレンに基づく重合単位/フッ化ビニリデンに基づく重合単位/アクリル酸に基づく重合単位の比率が41.9/57.7/0.4(モル比)であり、GPC測定により測定した重量平均分子量が131万であり、DSC測定により測定した融点が170℃であった。
各合成例で得られたポリマーについて、上記した方法により物性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2023108942000009
<実験例1>
(正極合剤の調製)
バインダーとしてポリマーa、正極活物質としてNMC111、導電助剤としてAB、溶媒として酪酸ブチルを用いて、活物質/導電助剤/バインダーの組成比が96/2/2となるように撹拌機を用いて混合し、混合液を得た。混合液を室温下で静置させ、混合液のスラリー安定性を評価した。結果を表2に示す。
(正極の作製)
得られた混合液を、正極集電体(厚さ20μmのアルミ箔)の片面に均一に塗布し、酪酸ブチルを完全に揮発させた後、ロールプレス機を用いて、10tの圧力を印加してプレスすることにより、正極材料層および正極集電体を備える正極を作製した。正極集電体に対する正極材料層の密着性を表2に示す。
<実験例2>
(正極合剤の調製および正極の作製)
バインダーとしてポリマーbを用いた以外は、実験例1と同様の方法で、正極合剤の調製および正極の作製を行い、同様の評価を行った結果を表2に示す。
<実験例3>
(正極合剤の調製および正極の作製)
バインダーとしてポリマーcを用いた以外は、実験例1と同様の方法で、正極合剤の調製および正極の作製を行い、同様の評価を行った結果を表2に示す。
<実験例4>
(正極合剤の調製および正極の作製)
バインダーとしてポリマーeを用いた以外は、実験例1と同様の方法で、正極合剤の調製および正極の作製を行い、同様の評価を行った結果を表2に示す。
<実験例5>
(正極合剤の調製および正極の作製)
溶媒としてプロピオン酸プロピルを用いた以外は、実験例1と同様の方法で、正極合剤の調製および正極の作製を行い、同様の評価を行った結果を表2に示す。
<実験例6>
(正極合剤の調製および正極の作製)
バインダーとしてポリマーf、溶媒としてプロピオン酸プロピルを用いた以外は、実験例1と同様の方法で、正極合剤の調製および正極の作製を行い、同様の評価を行った結果を表2に示す。
<実験例7>
(正極合剤の調製および正極の作製)
バインダーとしてポリマーb、溶媒としてアセトンを用いた以外は、実験例1と同様の方法で、正極合剤の調製および正極の作製を行い、同様の評価を行った結果を表2に示す。
<実験例8>
(正極合剤の調製および正極の作製)
バインダーとしてポリマーc、溶媒としてメチルエチルケトン(MEK)を用いた以外は、実験例1と同様の方法で、正極合剤の調製および正極の作製を行い、同様の評価を行った結果を表2に示す。
<比較例1>
(正極合剤の調製および正極の作製)
バインダーとしてポリマーgを用いた以外は、実験例1と同様の方法で、正極合剤の調製を行ったが、スラリーが沈降してしまい、正極の作製はできなかった。原因としては、ポリマーgが酪酸ブチルに溶解しないことが考えられる。
<比較例2>
(正極合剤の調製および正極の作製)
バインダーとしてポリマーhを用いた以外は、実験例1と同様の方法で、正極合剤の調製を行ったが、スラリーが沈降してしまい、正極の作製はできなかった。原因としては、ポリマーhが酪酸ブチルに溶解しないことが考えられる。
以上の結果を表2に示す。
Figure 2023108942000010

Claims (14)

  1. ポリマーおよび溶媒を含有する電極用組成物であって、
    前記ポリマーが、トリフルオロエチレン単位を含有しており、前記ポリマーのトリフルオロエチレン単位の含有量が、全単量体単位に対して、50モル%以上であり、
    前記溶媒が、一般式(1)で表されるエステル(1)および一般式(2)で表されるケトン(2)からなる群より選択される少なくとも1種である
    電極用組成物。
    一般式(1):
    Figure 2023108942000011
    (式中、RおよびRは、独立に、H、C~C10の直鎖状もしくは分岐鎖状の脂肪族基、または、C~C10の芳香族基である。)
    一般式(2):
    Figure 2023108942000012
    (式中、RおよびRは、独立に、H、C~C10の直鎖状もしくは分岐鎖状の脂肪族基、または、C~C10の芳香族基である。)
  2. 前記ポリマーが、フッ素化単量体単位(ただし、トリフルオロエチレン単位を除く)をさらに含有する請求項1に記載の電極用組成物。
  3. 前記ポリマーが、一般式(3)で表される単量体(3)単位をさらに含有する請求項1または2に記載の電極用組成物。
    一般式(3):
    Figure 2023108942000013
    (式中、R~Rは、独立に、H、F、CHまたはCFであり、Xは単結合または主鎖が原子数1~20で構成される分子量500以下の原子団であり、ROHはHまたは少なくとも1つのOHを含有するC~Cの炭化水素基である。)
  4. 前記ポリマーの単量体(3)単位の含有量が、全単量体単位に対して、0.001~3.0モル%である請求項3に記載の電極用組成物。
  5. 前記ポリマーの含有量が、前記電極用組成物の質量に対して、0.1~20質量%である請求項1~4のいずれかに記載の電極用組成物。
  6. さらに、粉末電極材料を含有する請求項1~5のいずれかに記載の電極用組成物。
  7. 前記粉末電極材料が、固体電解質を含有する請求項6に記載の電極用組成物。
  8. 前記粉末電極材料が、導電助剤を含有する請求項6または7に記載の電極用組成物。
  9. 前記粉末電極材料が、電極活物質を含有する請求項6~8のいずれかに記載の電極用組成物。
  10. 前記粉末電極材料の含有量が、前記電極用組成物の重量に対して、20~75質量%である請求項6~9のいずれかに記載の電極用組成物。
  11. トリフルオロエチレン単位を含有し、トリフルオロエチレン単位の含有量が、全単量体単位に対して、50モル%以上であるポリマーを含有する固体電池用結着剤。
  12. 硫化物系固体電池用である請求項11に記載の固体電池用結着剤。
  13. トリフルオロエチレン単位および一般式(3)で表される単量体(3)単位を含有し、トリフルオロエチレン単位の含有量が、全単量体単位に対して、50モル%以上であるポリマー。
    一般式(3):
    Figure 2023108942000014
    (式中、R~Rは、独立に、H、F、CHまたはCFであり、Xは単結合または主鎖が原子数1~20で構成される分子量500以下の原子団であり、ROHはHまたは少なくとも1つのOHを含有するC~Cの炭化水素基である。)
  14. 単量体(3)単位の含有量が、全単量体単位に対して、0.001~3.0モル%である請求項13に記載のポリマー。
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