JP2023108542A - 接続方法 - Google Patents

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剛志 加藤
Tsuyoshi Kato
博昭 近藤
Hiroaki Kondo
愛美子 ▲高▼橋
Emiko Takahashi
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Abstract

【課題】管材または継手部材と電気融着継手との接続を評価することが可能な接続方法を提供すること。【解決手段】接続方法におけるステップS1は、電気融着継手100の内側に管材300を挿入した際に電気融着継手100から少なくとも一部が露出するような、管材300の外周面350の所定部分を削り、接続状態を評価する第2外周部分340を作成する。ステップS2は、電気融着継手100の内側に管材300を挿入する。ステップS5は、ステップS2の後に、電気融着継手100に通電を行い加熱する。ステップS6は、ステップS2の後に、管材300を、電気融着継手100に押圧する。ステップS8は、ステップS5およびステップS6を開始した後に、電気融着継手100に対する第2外周部分340の位置関係を確認し、ステップS5より前の電気融着継手100に対する第2外周部分340の位置関係と比較して接続状態を評価する。【選択図】図18

Description

本開示は、管材または継手部材と電気融着継手との接続方法に関する。
水道管やガス管等として、樹脂製の管材や継手が使用されており、工事現場等において他の管材や継手と繋ぐ際に電気融着継手が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1に示す電気融着継手には、両端部それぞれに接続対象の管が挿し込まれる管受口が形成された熱可塑性樹脂製の継手本体と、継手本体の内周面に内側に向かって突出したストッパ部が設けられている。ストッパ部は、管受口に差し込まれた管の位置を規制する。管受口とストッパ部の各々に発熱体が設けられており、発熱体を発熱させることによって、発熱体周囲の樹脂と管の樹脂とが融着し、電気融着継手と管が接続される。
特開平5-87286号公報
しかしながら、電気融着継手の内側において管材または継手部材との融着が行われるため、融着による接続が良好に行われたか否かを確認し難かった。
本開示は、管材または継手部材と電気融着継手との接続を評価することが可能な接続方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の態様にかかる接続方法は、管材または継手部材と電気融着継手とを接続する接続方法であって、スクレープ工程と、挿入工程と、加熱工程と、押圧工程と、評価工程と、を備える。スクレープ工程は、電気融着継手の内側に管材または継手部材を挿入した際に電気融着継手から少なくとも一部が露出するような、管材または継手部材の外周面の所定部分を削り、接続状態を評価する指標部分を作成する。挿入工程は、電気融着継手の内側に管材または継手部材を挿入する。加熱工程は、確認工程の後に、電気融着継手に通電を行い加熱する。押圧工程は、確認工程の後に、管材もしくは継手部材を、電気融着継手、または対向して電気融着継手に挿入された他の管材もしくは継手部材に押圧する。評価工程は、加熱工程および押圧工程を開始した後に、電気融着継手に対する指標部分の位置関係を確認し、加熱工程より前の電気融着継手に対する指標部分の位置関係と比較して接続状態を評価する。
電気融着継手を加熱しながら、管材もしくは継手部材を、電気融着継手、または対向して電気融着継手に挿入された他の管材もしくは継手部材に押圧することによって、管材または継手部材が電気融着継手の内側に押し込まれ、融着部分にビードが形成される。ビードの高さが所定よりも大きい場合に融着による接続が良好と評価でき、ビードの高さは、管材または継手部材が電気融着継手の内側に押し込まれた量が多いほど高くなる。
そのため、加熱工程および押圧工程の開始前と開始後の電気融着継手と指標部分との位置関係を確認することによって、管材または継手部材と電気融着継手の接続の評価を行うことができる。
なお、例えば、外周面と内側の色が異なる管材または継手部材を用いることによって、スクレープ処理された指標部分の色が他の部分と異なるため、指標部分の位置を視認し易くできる。また、スクレープ処理された指標部分の色が他の部分と同じであっても、削られた部分と他の部分との間に生じる段差によって指標部分の位置を確認することができる。
第2の態様にかかる接続方法は、第1の態様にかかる接続方法であって、位置関係は、電気融着継手の端から指標部分の端までの長さを含む。評価工程では、電気融着継手の端から指標部分の端までの長さを計測し、計測した長さが、加熱工程より前の電気融着継手の端から指標部分の端までの長さから縮んだ量が所定量よりも大きい場合に、接続状態が良好と評価する。
これによって、電気融着継手の端から指標部分の端までの長さが加熱開始前から加熱開始後において短くなった量に基づいて接続の評価を行うことができる。
第3の態様にかかる接続方法は、第2の態様にかかる接続方法であって、指標部分は、評価工程において電気融着継手の端を跨ぐように配置されている。位置関係は、電気融着継手の端から指標部分の電気融着継手とは反対側の端までの長さを含む。
これによって、電気融着継手の端から指標部分の電気融着継手とは反対側の端までの長さが加熱開始前から加熱開始後において短くなった量に基づいて接続の評価を行うことができる。
第4の態様にかかる接続方法は、第1~3のいずれかの態様にかかる接続方法であって、確認工程を更に備える。確認工程は、挿入工程の後であって、加熱工程の前に、電気融着継手に対する指標部分の位置関係を確認する。
これによって、加熱開始前の電気融着継手に対する指標部分の位置関係を正確に把握でき、接続の評価を精密に行うことができる。
第5の態様にかかる接続方法は、第1の態様にかかる接続方法であって、電気融着継手は、継手受口部と、受口発熱部と、を有する。継手受口部は、管材または継手部材が挿入される。受口発熱部は、継手受口部に配置されている。スクレープ工程は、所定部分と同時に、管材または継手部材の端面から所定範囲の外周面の端部分も削る。加熱工程において、外周面の端部分は、受口発熱部に対向して配置されている。
このように、継手受口部との融着部分である外周面の端部分と、指標部分となる所定部分とを同時にスクレープ処理しているため、接続の終了後に指標部分を確認することによって、融着部分についてスクレ―プ処理が行われていることを確認することができる。
第6の態様にかかる接続方法は、第5の態様にかかる接続方法であって、電気融着継手は、筒状部と、ストッパ部と、ストッパ発熱部と、を有する。筒状部は、継手受口部を含む。ストッパ部は、筒状部の内面に内側に突出するように設けられ、継手受口部の内側に挿入された管材または継手部材の端面が押し当てられる。ストッパ発熱部は、ストッパ部に配置されている。スクレープ工程は、所定部分および外周面の端部分と同時に、管材または継手部材の端面も削る。
このように、ストッパ部との融着部分である端面と、継手受口部との融着部分である外周面の端部分と、指標部分となる所定部分とを同時にスクレープ処理しているため、接続の終了後に指標部分を確認することによって、融着部分についてスクレ―プ処理が行われていることを確認することができる。
本開示によれば、管材または継手部材と電気融着継手との接続を評価することが可能な接続方法を提供することができる。
本開示にかかる実施の形態のスクレーパ装置の斜視図。 本開示にかかる実施の形態のスクレーパ装置の斜視図。 本開示にかかる実施の形態のスクレーパ装置を上方から視た斜視図。 本開示にかかる実施の形態のスクレーパ装置に管材を挿入した状態を示す斜視図。 (a)管材の端部を示す斜視図、(b)スクレーパ装置によって削られた後の管材の端部を示す斜視図。 (a)本開示にかかる実施の形態のスクレープ装置の本体部材、蓋部、第1ローラ、第2ローラおよび端面用刃を示す斜視図、(b)中心軸と垂直な方向であって図6(a)の矢印Cの近傍を示す側面図。 蓋部を取り除いた状態のスクレーパ装置の平面図。 スクレーパ装置の外周用刃部材示す斜視図 (a)図7に示すEE´間におけるスクレーパ装置の断面図、(b)図9(a)のF部拡大図。 (a)図9のFF´間の位置におけるスクレーパ装置の矢視断面図、(b)図10(a)からカム部材を回転させた状態を示す図。 スクレーパ装置に管材を挿入して外周用第1刃および外周用第2刃を管材に喰い込ませた状態を示す断面図。 図11Aの状態からスクレープ処理した後の状態を示す図。 本開示の実施の形態における電気融着継手と、電気融着継手によって接続される管材と、管材とを示す図。 電気融着継手の断面構成図。 管材を挿し込んだ状態の電気融着継手の断面構成図。 本開示の実施の形態における治具を示す斜視図。 治具を示す平面模式図。 管材、電気融着継手、および管材を治具に取り付けた状態を示す図。 本開示における実施の形態の接続方法を示すフロー図。 (a)融着前の第1クランプ部の近傍の電気融着継手および管材の状態を示す図、(b)融着後の第1クランプ部の近傍の電気融着継手および管材の状態を示す図 管材、電気融着継手および管材が溶融して接続された状態を示す断面図。 本実施の形態の変形例における融着前の管材および電気融着継手を示す図、(b)本実施の形態の変形例における融着後の管材および電気融着継手を示す図
以下に、本開示にかかる実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(スクレーパ装置1)
図1は、本実施の形態のスクレーパ装置1の斜視図である。図2は、図1と異なる方向から視たスクレーパ装置1の斜視図である。図3は、スクレーパ装置1を上方から視た斜視図である。図4は、スクレーパ装置1に管材300を挿入した状態を示す斜視図である。
図1~図3に示すスクレーパ装置1に管材300を挿入し、図4に示すように、スクレーパ装置1に対して管材300を一方向Aに回転させることによって、管材300の端部の外周面と端面が削られる。
はじめにスクレーパ装置1によってスクレープ処理が行われる管材300について説明する。
図5(a)は、管材300の端部310を示す斜視図である。図5(b)は、スクレーパ装置1によって削られた後の管材300の端部310を示す斜視図である。図5(b)では、削られた部分にドットが施されている。
管材300は、熱可塑性樹脂で形成されている。具体的には、管材300は、ポリエチレンなどのポリオレフィンから形成されている。
図5(b)に示すように、管材300の端面320と、第1外周部分330と、第2外周部分340が削られている。端面320は、管材300の端部310の端面である。第1外周部分330は、外周面350のうち管材300の軸線方向Jに沿って端面320から所定範囲の部分である。第2外周部分340は、外周面350のうち第1外周部分330から軸線方向Jに所定の間隔を空けて所定範囲に形成された部分である。第2外周部分340は、電気融着継手100と管材300の接続状態の評価の指標部分として用いられる。管材300のうち第1外周部分330と第2外周部分340の間には、スクレープ処理されていない未処理部分360が設けられている。
管材300の外周面350には被膜が形成しており、被膜は他の部分と色が異なっている。例えば、被膜を青色とし、内側部分を白色で形成できる。この場合、第1外周部分330と第2外周部分340は白色となり、他の部分の外周面350は青色となる。
次に、管材300の端面320と、第1外周部分330と、第2外周部分340を削るスクレーパ装置1について詳細に説明する。
スクレーパ装置1は、図1に示すように、本体部材2と、蓋部3と、第1ローラ4と、第2ローラ5と、端面用刃6(図3参照)と、付勢部材7と、外周用刃部材8と、カム部材9と、レバー10と、を備える。
図6(a)は、本体部材2、蓋部3、第1ローラ4、第2ローラ5および端面用刃6を示す斜視図である。
(本体部材2)
本体部材2は、図6(a)に示すように、台座11と、第1柱12と、第2柱13と、第3柱14と、を有する。台座11は、略円盤状である。
台座11は、表面15と裏面16を有する。表面15と裏面16の間の距離が台座11の厚みとなる。台座11の表面15は、第1表面部15aと第2表面部15bを有する。第1表面部15aと第2表面部15bの間には段差15cが形成されている。裏面16は平面に形成されている。第2表面部15bから裏面16までの厚みは、第1表面部15aから裏面までの厚みよりも薄く形成されている。表面15は、外縁の2か所を結ぶように形成された段差15cによって第1表面部15aと第2表面部15bに分けられている。第1表面部15aは、台座11の中心軸Bを含むように形成されている。中心軸Bは、管材300がスクレーパ装置1に挿入された状態では、軸線方向Jと一致する。
第1柱12と第2柱13と第3柱14は、台座11の表面15に配置されている。第1柱12と第2柱13と第3柱14は、表面15に対して垂直に配置されている。第1柱12と第2柱13と第3柱14は、第1表面部15aに配置されている。第1柱12と第2柱13と第3柱14は、台座11の外周近傍であって、中心軸Bの軸回りに沿って配置されている。第1柱12と第3柱14は、段差15cの近傍に配置されている。第2柱13は、中心軸Bの軸回りに沿って第1柱12と第3柱14の間に配置されている。段差15cは、第1柱12と第3柱14を結ぶように形成されている。
(蓋部3)
蓋部3は、第1柱12と第2柱13と第3柱14によって支持されている。蓋部3は、第1柱12と第2柱13と第3柱14の先端に固定されている。蓋部3は、円環形状である。蓋部3の内側には開口3a(挿入口の一例)が形成されている。蓋部3は、円盤状の部材の中央に開口3aが形成された形状である。この開口3aから管材300が挿入される。
(第1ローラ4、第2ローラ5)
第1ローラ4および第2ローラ5は、中心軸Bと平行に配置されている。中心軸Bを中心とした周方向において第1ローラ4は、第1柱12と第2柱13の間に配置され、第2ローラ5は、第2柱13と第3柱14の間に配置されている。
第1ローラ4の一端は、台座11に回転可能に支持され、他端は、蓋部3に回転可能に支持されている。第2ローラ5の一端は、台座11に回転可能に支持され、他端は、蓋部3に回転可能に支持されている。第1ローラ4および第2ローラ5は、中心軸Bと平行な方向を中心軸として回転可能である。第1ローラ4および第2ローラ5は、挿入された管材300の外周面350に当接可能であり、管材300の回転とともに回転する。
(端面用刃6)
端面用刃6は、管材300の端面320を削る。端面用刃6は、図3および図6(a)に示すように、台座11の表面15の第1表面部15aに配置されている。図6(b)は、中心軸Bと垂直な方向であって矢印Cの近傍を示す側面図である。端面用刃6は、第1表面部15aから突出するように配置されている。端面用刃6の先端6aから第1表面部15aまで間隔d1分、管材300の端面320が削られる。
(付勢部材7)
付勢部材7は、外周用刃部材8を中心軸B側に向かって付勢する。図7は、蓋部3を取り除いた状態のスクレーパ装置1の平面図である。付勢部材7は、略板状の部材を折り曲げることによって形成される。付勢部材7は、平面視においてL字形状の部材である。付勢部材7は、第1部分21と、第2部分22とを有する。第1部分21および第2部分22は、板状である。第1部分21は、第1柱12の外側面12aに固定されている。第1部分21は、第1柱12から第2表面部15b側に向かって突出している。第2部分22は、第1部分21の突出した先端から段差15cと略平行に延びるように配置されている。第2部分22の先端部22aには、外周用刃部材8が固定されている。
(外周用刃部材8)
外周用刃部材8は、管材300の第1外周部分330と、第2外周部分340を削る。外周用刃部材8は、第1柱12と第3柱14の間に配置される。外周用刃部材8は、図7に示すように、第2表面部15bの上側であって、段差15cに概ね沿うように配置されている。台座11、第1柱12、第2柱13、第3柱14、第1ローラ4、第2ローラ5、付勢部材7、および外周用刃部材8で囲まれた空間Sに管材300の端部310が挿入される。中心軸Bは、空間Sの中心であり、管材300の挿入方向と一致する。
図8(a)は、外周用刃部材8を示す斜視図である。外周用刃部材8は、外周用第1刃31と、外周用第2刃32と、当接面37aと、取付部34と、当接部30と、を有する。外周用第1刃31は、管材300の第1外周部分330を削る。外周用第2刃32は、管材300の第2外周部分340を削る。当接面37aは、管材300の外周面350に当接する。取付部34は、付勢部材7に取り付けられる。
外周用刃部材8は、略板状の部材である。外周用刃部材8は、図8(a)に示すように、第1縁部35と、第2縁部36と、中央部37と、を含む。第1縁部35は、外周用刃部材8の台座11側の縁部分であって、第2表面部15bと略平行に形成されている。第2縁部36は、外周用刃部材8の蓋部3側の部分であって、第2表面部15bと略平行に形成されている。中央部37は、外周用刃部材8の第1縁部35と第2縁部36の間の部分である。第1縁部35の空間S側の面35aと第2縁部36の空間S側の面36aは、中心軸Bに対して略平行に配置されている。中央部37の空間S側の面である当接面37aは、中心軸Bに対して略平行に配置されている。第1縁部35は、中央部37よりも空間S側に突出している。第2縁部36は、中央部37よりも空間S側に突出している。
第1縁部35から中央部37に亘って切り欠き部38が形成されている。第2縁部36から中央部37に亘って切り欠き部39が形成されている。第1切り欠き部38と第2切り欠き部39は、中心軸Bと平行な方向において並んで配置されている。
取付部34は、図7に示すように、外周用刃部材8の第1柱12側の端部である。取付部34は、第1切り欠き部38と第2切り欠き部39よりも第1柱12側に配置されている。
外周用第1刃31は、図8(a)に示すように、第1切り欠き部38の取付部34と反対側の第1縁部35の端に形成されている。第1切り欠き部38の取付部34と反対側の縁38aは、面35a側に向かうに従って取付部34側に位置するように傾斜して形成されている。縁38aの中央部37の当接面37aよりも空間S側に突出している部分が、外周用第1刃31を形成している。
図9(a)は、図7に示すEE´間におけるスクレーパ装置1の断面図である。図9(b)は、図9(a)のN部拡大図である。図9(a)および図9(b)に示すように、外周用刃部材8は、段差15cの外側(中心軸Bの反対側)に配置されている。軸Bに対して垂直な方向である側面視において外周用第1刃31は、第1表面部15aと重なっている。軸Bと平行な方向における位置において外周用第1刃31は、第1表面部15aと重なっているともいえる。詳細には、図9(b)に示すように、外周用第1刃31の台座11側の第1端31aは、第1表面部15aよりも裏面16側(開口3aの反対側)に配置されている。また、外周用第1刃31の開口3a側の第2端31bは、第1表面部15aよりも開口3a側に配置されている。
また、中心軸Bに垂直な側面視において、図9(b)に示すように、端面用刃6の先端6aは、外周用第1刃31と重なっている。軸Bと平行な方向における位置において端面用刃6の先端6aは、外周用第1刃31と重なっているともいえる。詳細には、図9(b)に示すように、外周用第1刃31の台座11側の第1端31aは端面用刃6の先端6aよりも裏面16側(開口3aの反対側)に配置されている。また、外周用第1刃31の開口3a側の第2端31bは、端面用刃6の先端6aよりも開口3a側に配置されている。
外周用第2刃32は、図8(a)に示すように、第2切り欠き部39の取付部34と反対側の第2縁部36の端に形成されている。第2切り欠き部39の取付部34と反対側の縁39aは、面36a側に向かうに従って取付部34側に位置するように傾斜して形成されている。縁39aの中央部37の当接面37aよりも空間S側に突出している部分が、外周用第2刃32を形成している。
図8(b)は、外周用刃部材8の平面図である。本実施の形態では、外周用第1刃31の面36aよりも突出している長さと、外周用第2刃32の面36aよりも突出している長さは、同じであり、d2として示されている。なお、外周用第1刃31と外周用第2刃32は、平面視において重なっているため、図8(b)では、外周用第2刃32だけが示されている。
当接面37aに管材300の外周面350が当接し、段差d2分、管材300の外周面350が削られる。
当接部30は、外周用刃部材8の第3柱14側の端部である。付勢部材7の付勢力によって外周用刃部材8の第3柱14側の端が空間S側に向かって付勢され、当接部30がカム部材9に押し当てられる。
(カム部材9、レバー10)
カム部材9は、管材300を空間Sに挿入する際には、外周用第1刃31と外周用第2刃32を外側に逃がし、管材300の外周面350を削る際には、外周用第1刃31と外周用第2刃32を管材300側(空間S側)に移動する。
カム部材9は、図9(a)に示すように、棒状の部材であり、一端が台座11に回転可能に支持され、他端が蓋部3に回転可能に支持されている。レバー10は、図1に示すように、カム部材9の蓋部3の近傍から突出している。図7に示すように、レバー10は、付勢部材7側に向かって延びている。作業者がレバー10を把持して回転させることによって、カム部材9を回転することができる(図10(a)の矢印G参照)。
図10(a)は、図9(a)のFF´間の位置におけるスクレーパ装置1の矢視断面図である。図10(a)に示すように、カム部材9は、外周用刃部材8が当接する被当接部9aの断面がD字形状に形成されている。
図10(a)に示すように、外周用第1刃31と外周用第2刃32は、管材300の外周面350を削る削り位置に配置されている。削り位置では、外周用刃部材8の当接部30は、カム部材9の被当接部9aの平面部分9bに当接している。平面部分9bは、概ね段差15cに沿うように配置されている。図10(a)の状態からレバー10を外側に回転させることによって、図10(b)に示すようにカム部材9が回転する(矢印G参照)。カム部材9が回転すると、平面部分9bの縁に押され、外周用刃部材8は中心軸Bに対して外側に移動する(図10(a)の矢印H参照)。この外周用刃部材8の移動によって、空間Sが広がり、管材300をスクレーパ装置1の空間に挿入することができる。図10(b)に示すような、外周用刃部材8がカム部材19によって外側に押された状態の外周用第1刃31および外周用第2刃32の位置が、退避位置となる。図10(b)に示す状態から管材300を第1表面部15aに端面320が当接するまで管材300を空間Sに挿入し、レバー10を元に戻すことによって図10(a)に示すようにカム部材9が回転し、外周用第1刃31および外周用第2刃32が削り位置に移動して管材300の外周面350に当たる。
図11Aは、スクレーパ装置1に管材300を挿入して外周用第1刃31および外周用第2刃32を管材300に突き当てた状態を示す断面図である。このように、管材300の端部310の端面320が第1表面部15aに当接し、当接面37aに管材300の外周面350が当接し、外周用第1刃31および外周用第2刃32を管材300に突き当てた状態で、管材300を矢印A方向(図3参照)に回転させる。これによって、端面用刃6によって管材300の端面320がスクレープ処理され、外周用第1刃31によって第1外周部分330がスクレープ処理され、外周用第2刃32によって第2外周部分340がスクレープ処理される。
図11Bは、スクレーパ装置1に管材300をスクレープ処理した後の状態を示す図である。図11Bに示すように、外周用第1刃31によってスクレープ処理された第1外周部分330および外周用第2刃32によってスクレープ処理された第2外周部分340は、未処理部分360よりも外径が小さくなる。
このため、スクレープ処理された後の管材300をスクレーパ装置1に挿入したとしても、図11Bに示すように未処理部分360が当接面37aに当接することになり、第1外周部分330が外周用第1刃31に当たらず、第2外周部分340が外周用第2刃32に当たらない。これにより、管材300を二度スクレープ処理することを防止できる。なお、管材400も管材300と同様にスクレープ処理が行われる。
(配管構造500の概要)
次に、上述したスクレーパ装置1を用いて管材300のスクレープ処理を行った後に電気融着継手100を介して融着して作成される配管構造500について説明する。
図12は、本開示の実施の形態における電気融着継手100と、電気融着継手100によって接続される管材300と、管材400とを示す図である。図12は、配管構造500の分解図ともいえる。配管構造500は、例えば、電気融着継手100と、管材300と、管材400と、を有する。
図に示すように、電気融着継手100は、スクレープ処理が行われた管材300および管材400と融着され、管材300と管材400を接続する。なお、管材400は、管材300と同じものであり、管材300と同様にスクレープ処理が行われている。すなわち、管材400の端部410の端面420が端面用刃6によって削られ、外周面450のうち軸線方向Jに沿って端面420から所定範囲の部分である第1外周部分430が外周用第1刃31によって削られ、外周面450のうち第1外周部分430から軸線方向Jに沿って所定の間隔を空けた所定範囲の第2外周部分440が外周用第2刃32によって削られている。管材400のうち第1外周部分430と第2外周部分440の間のスクレープ処理されていない部分は未処理部分460として示されている。
管材300及び管材400には、内部に断面円形状の流路300f、400fが延びている。電気融着継手100には、内部に断面円形状の流路100fが延びている。管材300と管材400が電気融着継手100によって接続された状態では、管材300と管材400と電気融着継手100の各々の流路の軸線は、同一直線上に配置される。
なお、電気融着継手100、管材300、および管材400の流路に対して、それぞれの軸線が延びる方向を軸線方向Jとする。また、電気融着継手100、管材300、および管材400において、それぞれの軸線に直交して近接・離間する方向を径方向Kとし、それぞれの軸線回りに回る方向を周方向Lとする。
管材300は軸線方向Jのうち電気融着継手100に対して矢印J1方向に相対移動して電気融着継手100に接続される。また、管材400は軸線方向Jのうち電気融着継手100に対して矢印J2方向に相対移動して電気融着継手100に接続される。電気融着継手100に管材300および管材400が融着して接続された状態が、配管構造500を構成する。
(電気融着継手100)
図13は、電気融着継手100の断面構成を示す図である。
電気融着継手100は、図12及び図13に示すように、本体部120と、受口発熱部130、140と、ストッパ発熱部150と、コネクタ取付部160と、を有する。
(本体部120)
本体部120は、熱可塑性樹脂で形成されており、図13に示すように、筒状部121と、ストッパ部122と、を有する。筒状部121は、筒状であって、継手受口部123と、継手受口部124と、連設部125と、を有する。継手受口部123の内側には、管材300が挿入される。継手受口部124の内側には、管材400が挿入される。
本体部120で用いられる熱可塑性樹脂としては特に限定されないが、230℃未満の融点のものが好ましい。
図14は、電気融着継手100の継手受口部123の内側に管材300を挿し込み、継手受口部124の内側に管材400を挿し込んだ状態を示す断面構成図である。図14では、管材300および管材400は断面でなく、電気融着継手100のみ断面を示す。管材300および管材400は、上述したスクレーパ装置1によってスクレープ処理が行われている。本実施の形態では、継手受口部123と継手受口部124の内径は、同じであるが、異なっていてもよい。異なっている場合、継手受口部の内径に合わせて管材の外径も設定される。
連設部125は、図13に示すように継手受口部123と継手受口部124に連なっており、継手受口部123と継手受口部124を接続する。連設部125は、継手受口部123と継手受口部124の間を繋ぐ部分であり、後述するストッパ部122が径方向Kの内側に設けられている。
(ストッパ部122)
ストッパ部122は、円環状部分である。ストッパ部122は、図13に示すように、筒状部121の内面121aに周方向Lに沿って突条に全周にわたって形成されている。ストッパ部122も熱可塑性樹脂が含まれ、好ましくは筒状部121で用いられる熱可塑性樹脂と同一の樹脂で形成される。
ストッパ部122は、筒状部121の内面121aから径方向の内側に向かって突出するように形成されている。また、ストッパ部122は、筒状部121の連設部125の径方向Kの内側に配置されている。なお、ストッパ部122は、筒状部121と一つの部材として形成されてもよいし、筒状部121と別部材として形成されてもよい。
ストッパ部122は、第1側面122aと、第2側面122bと、周面122cとを有する。周面122cは、ストッパ部122の径方向内側の端面である。
第1側面122aは、ストッパ部122のうち継手受口部123側の側面である。第1側面122aは、筒状部121の内面121aから径方向Kの内側に向かって軸線方向Jに対して略垂直に形成されている。
第2側面122bは、ストッパ部122のうち継手受口部124側の側面である。第2側面122bは、筒状部121の内面121aから径方向Kの内側に向かって軸線方向Jに対して略垂直に形成されている。
周面122cは、第1側面122aの径方向内側の端と、第2側面122bの径方向内側の端を繋ぐ。周面122cは、筒状部121の内面121aと概ね平行に形成されている。
図13に示すように、継手受口部123の内面121aと継手受口部124の内面121aを結ぶ仮想面をM3とすると、本体部120のうちストッパ部122は、仮想面M3よりも内側の部分である。また、第1側面122aを径方向Kに延ばした仮想面をM1とし、第2側面122bを径方向Kに延ばした仮想面をM2とすると、連設部125は、本体部120のうち仮想面M1と仮想面M2と仮想面M3で囲まれた部分である。
継手受口部123の内側に管材300が挿入されると、図14に示すように、ストッパ部122の第1側面122aに管材300の端面320が接触し、端面320の挿入位置が規制される。なお、第1側面122aに端面320が接触するとは、第1側面122aに端面320が直接接触する場合と、端面320がストッパ発熱部150の電熱線151(後述する)を介して第1側面122aに間接的に接触する場合を含む。
継手受口部124の内側に管材400が挿入されると、図14に示すように、ストッパ部122の第2側面122bに管材400の端面420が接触し、端面420の挿入位置が規制される。なお、第2側面122bに端面420が接触するとは、第2側面122bに端面420が直接接触する場合と、端面420がストッパ発熱部150の電熱線151(後述する)を介して第2側面122bに間接的に接触する場合を含む。
(受口発熱部130、140)
受口発熱部130、140は、図13に示すように、継手受口部123、124に設けられている。受口発熱部130は、筒状部121の一方の端である継手受口部123において内面121aに埋め込まれた電熱線131を有している。
電熱線131は、内面121aに沿って周方向に2周巻き回されるように配置されている。電熱線131は、内面121aの近傍に配置されている。なお、電熱線131は、一部が流路100f側に露出するように筒状部121に埋められていてもよいし、完全に埋設されていてもよい。
受口発熱部140は、図13に示すように筒状部121の他方の端である継手受口部124において内面121aに埋め込まれた電熱線141を有している。
電熱線141は、内面121aに沿って周方向に2周巻き回されるように配置されている。電熱線141は、内面121aの近傍に配置されている。なお、電熱線141は、一部が流路100f側に露出するように筒状部121に埋められていてもよいし、完全に埋設されていてもよい。
電熱線131は、例えば導線131aと、絶縁皮膜131bを有している。電熱線141は、例えば導線141aと、絶縁皮膜141bを有している。導線131a、141aは、例えばニクロム線、鉄クロム2種線,鉄クロム1種線,ニッケルクロム線などを用いることができる。
絶縁皮膜131b、141bは、導線の周囲を覆うように設けられている。絶縁皮膜131b、141bは、融点が230度以上である。これは、本実施の形態において熱可塑性樹脂が溶融する温度(例えばポリエチレンの場合、電熱線は220度まで加熱する)でも溶融しない温度に設定されている方が好ましい。絶縁皮膜131b、141bは、例えばフッ素系樹脂またはイミド系樹脂で形成することができるが、ポリイミド系樹脂で形成する方がより好ましい。なお、電熱線131、141は、絶縁皮膜131b、141bを有していなくてもよい。
受口発熱部140は、受口発熱部130とストッパ部122を基準に左右対称に設けられている。受口発熱部130は、継手受口部123に電熱線131が接触するように軸線方向Jに沿って2周巻き回されて構成されている。受口発熱部140は、継手受口部124に電熱線141が接触するように軸線方向Aに沿って2周巻き回されて構成されている。なお、本実施の形態では、電熱線131、141は軸線方向Jにおいて接触するように巻き回されているが、接触せずに隙間が設けられていてもよい。
図13に示すように、軸線方向Jにおいて、受口発熱部130はストッパ部122に隣り合うように配置されている。また、軸線方向Jにおいて、受口発熱部140はストッパ部122に隣り合うように配置されている。例えば、図13に示すように、第1側面122aを径方向Kに延ばした仮想面M1に接するように電熱線131は配置されている。また、例えば、図13に示すように、第2側面122bを径方向Kに延ばした仮想面M2に接するように電熱線141は配置されている。
このように、受口発熱部130、140は、軸線方向Jにおいてストッパ部122の隣に仮想面M2、M3に接するように配置されているが、受口発熱部130、140とストッパ部122の間に所定の間隔が設けられていてもよい。
また、受口発熱部130、140の各々において、電熱線131、141が2周接触して巻き回されているが、2周に限らなくてもよい。また、全部または一部が接しくしなくてもよい。また、所定数が隣接する部分が複数設けられていてもよい。
また、受口発熱部130と受口発熱部140は、ストッパ部122を挟んで左右対称に設けられているが、これに限らなくてもよい。例えば、ストッパ部122を挟んで一方の継手受口部123では電熱線131が2周巻き回されており、他方の継手受口部124では電熱線141が3周巻き回されていてもよい。
(ストッパ発熱部150)
ストッパ発熱部150は、ストッパ部122に設けられている。ストッパ発熱部150は、電熱線151を有している。電熱線151は、軸線方向Jに沿って周方向Lに巻き回されるようにストッパ部122に設けられている。電熱線151は、本実施の形態では、ストッパ部122に例えば4周巻き回されている。本実施の形態のストッパ発熱部150では、隣り合う電熱線151は全て接触しているが、隙間が設けられていてもよい。
電熱線151は、ストッパ部122の周面122cに接するようにストッパ部122に埋め込まれているが、一部が第1側面122a、第2側面122bまたは周面122cから流路100f側に露出するようにストッパ部122に埋められていてもよいし、ストッパ部122の周面122cから所定間隔をおいて埋設されていてもよい。
電熱線151は、例えば図13に示すように、導線151aと、絶縁皮膜151bと、を有している。導線151aは、例えばニクロム線、鉄クロム2種線,鉄クロム1種線,ニッケルクロム線などを用いることができる。
絶縁皮膜151bは、導線151aの周囲を覆うように設けられている。絶縁皮膜151bは、融点が230度以上である。これは、本実施の形態において熱可塑性樹脂が溶融する温度(例えばポリエチレンの場合、電熱線は220度まで加熱する)でも溶融しない温度に設定されている方が好ましい。絶縁皮膜151bは、例えばフッ素系樹脂またはイミド系樹脂で形成することができるが、ポリイミド系樹脂で形成する方がより好ましい。なお、電熱線151は、絶縁皮膜151bを有していなくてもよい。
なお、本実施の形態では、ストッパ発熱部150において1本の電熱線151が隣と接触するように4周巻き回されているが、これに限られるものではなく、3周以下または5周以上であってもよい。また、1本に限らず、2本以上の電熱線151を巻き回してストッパ発熱部150を形成してもよい。電熱線151は、全部または一部が隣と接触しないように巻き回されていてもよい。
(コネクタ取付部160)
コネクタ取付部160は、図13に示すように、2本のピン161を有する。2本のピン161は、筒状部121の外面121dから径方向の外側に向かって突出するように設けられている。2本のピン161のうち一方のピン161は、図13に示すように、筒状部121の端121bの近傍に配置され、他方のピン161は端121cの近傍に配置されている。2本のピン161は、図示していないが、受口発熱部130、140の電熱線131、141およびストッパ発熱部150の電熱線151と接続されている。ピン161に、電気融着装置のコネクタが取り付けられ、通電が行われると、電熱線131、141、151が発熱する。本実施の形態では、電熱線131、141、151は繋がっており、一本の電熱線である。
<治具200>
次に、本開示にかかる実施の形態の接続方法に用いる治具200について説明する。治具200に管材300、電気融着継手100および管材400が配置される。図15は、治具200を示す図である。図16は、治具200を示す平面模式図である。図17は、管材300、電気融着継手100、および管材400を治具200に取り付けた状態を示す図である。
治具200は、第1クランプ部210と、第2クランプ部220と、軸部230と、押圧部240と、台座250と、を備える。
(台座250)
台座250は、板状の部材である。台座250は、その上面側に配置された第1クランプ部210、第2クランプ部220、軸部230を支持する。また、台座250は、押圧部240を支持する。
(第1クランプ部210)
第1クランプ部210は、管材300を挟み込んで固定する。第1クランプ部210は、下側クランプ部211と、上側クランプ部212と、ヒンジ部213と、締結部214と、軸受け部215と、を有する。下側クランプ部211は、上面に半円形状の凹部211aが形成された部材である。本実施の形態では、下側クランプ部211は、上面に半円形状の凹部が形成された概略直方体形状の部材である。
軸受け部215は、下側クランプ部211に設けられている。軸受け部215は、下側クランプ部211に形成された貫通孔に挿入されている。軸受け部215は、凹部211aよりも下側に配置されている。軸受け部215の内側に、後述する軸部230が挿通される。軸受け部215の軸方向は、凹部211aの中心軸と平行に配置されている。これにより、第1クランプ部210は、軸部230に沿って移動することができる。管材300、管材400および電気融着継手100を治具に配置した状態では、軸受け部215の軸方向は、軸線方向Jと平行である。
上側クランプ部212は、半円形状の凹部212aが形成された部材である。本実施の形態では、上側クランプ部212は、所定の一面に半円形状の凹部212aが形成された概略直方体形状の部材である。
上側クランプ部212と下側クランプ部211は、それらに形成された凹部212aおよび凹部211aで管材300の外周を挟み込むことができる。管材300を挟み込んだ状態において凹部212aと凹部211aの中心軸は概ね一致する。また、管材300を挟み込んだ状態において、この中心軸は上述した軸線方向Jと一致する。
ヒンジ部213は、下側クランプ部211と上側クランプ部212の端同士を回動可能に連結する。ヒンジ部213を中心にして下側クランプ部211に対して上側クランプ部212が回動可能に構成されている。上側クランプ部212は、ヒンジ部213を中心にして回転した際に、その凹部212aが下側クランプ部211の凹部211aと対向するようにヒンジ部213を介して下側クランプ部211に取り付けられている。
ヒンジ部213を中心に、下側クランプ部211と上側クランプ部212の間が開いた状態で、管材300が下側クランプ部211の凹部211aに沿って配置される。その後、上側クランプ部212がヒンジ部213を中心に回動し、管材300が凹部212aに嵌るように配置される。
締結部214は、いわゆるスナップ錠である。締結部214は、錠本体214aと、突起214bと、を有する。締結部214は、下側クランプ部211および上側クランプ部212の凹部211a、212aを挟んでヒンジ部213とは反対側に設けられている。錠本体214aは、下側クランプ部211の側面に配置されている、突起214bは、上側クランプ部212の側面に配置されている。錠本体214aは、レバー214cと、環状部214dと、を有する。上側クランプ部212を下側クランプ部211の上側に回動した状態で、環状部214dを突起214bに引っ掛けてレバー214cを下側に倒すことによって、下側クランプ部211に対して上側クランプ部212を閉じた状態で締結することができる。
(第2クランプ部220)
第2クランプ部220は、管材400を挟み込んで固定する。第2クランプ部220は、管材400の中心軸が管材300の中心軸と一致するように管材400を固定する。
第2クランプ部220は、下側クランプ部221と、上側クランプ部222と、ヒンジ部223と、締結部224と、を有する。下側クランプ部221は、上面に半円形状の凹部221aが形成された部材である。本実施の形態では、下側クランプ部221は、上面に半円形状の凹部が形成された概略直方体形状の部材である。下側クランプ部211は、ブラケット270を介して台座250に固定されている。
上側クランプ部222は、半円形状の凹部222aが形成された部材である。本実施の形態では、上側クランプ部222は、所定の一面に半円形状の凹部222aが形成された概略直方体形状の部材である。
上側クランプ部222と下側クランプ部221は、それらに形成された凹部222aおよび凹部221aで管材400の外周を挟み込むことができる。管材400を挟み込んだ状態において凹部222aと凹部221aの中心軸は概ね一致する。また、管材400を挟み込んだ状態において、この中心軸は上述した軸線方向Jと一致する。
ヒンジ部223は、下側クランプ部221と上側クランプ部222の端同士を回動可能に連結する。ヒンジ部223を中心にして下側クランプ部221に対して上側クランプ部222が回動可能に構成されている。上側クランプ部222は、ヒンジ部223を中心にして回転した際に、その凹部222aが下側クランプ部221の凹部221aと対向するようにヒンジ部223を介して下側クランプ部221に取り付けられている。
ヒンジ部223を中心に、下側クランプ部221と上側クランプ部222の間が開いた状態で、管材400が下側クランプ部221の凹部221aに沿って配置される。その後、上側クランプ部222がヒンジ部223を中心に回動し、管材400が凹部222aに嵌るように配置される。
締結部224は、いわゆるスナップ錠である。締結部224は、錠本体224aと、突起224bと、を有する。締結部224は、下側クランプ部221および上側クランプ部222の凹部221a、222aを挟んでヒンジ部223とは反対側に設けられている。錠本体224aは、下側クランプ部221の側面に配置されている、突起224bは、上側クランプ部222の側面に配置されている。錠本体224aは、レバー224cと、環状部224dと、を有する。上側クランプ部222を下側クランプ部221の上側に回動した状態で、環状部224dを突起224bに引っ掛けてレバー224cを下側に倒すことによって、下側クランプ部221に対して上側クランプ部222を閉じた状態で締結することができる。
管材300と管材400を電気融着継手100に挿入した状態で、第1クランプ部210で管材300を挟み、第2クランプ部220で管材400を挟むことによって、治具200に管材300と管材400と電気融着継手100を配置することができる。
(軸部230)
軸部230は、台座250に支持されている。軸部230は、第1クランプ部210の凹部211aおよび凹部212aの中心軸と平行に配置されている。軸部230は、第2クランプ部220の凹部221aおよび凹部222aの中心軸と平行に配置されている。また、軸部230は、第1クランプ部210に固定された管材300および第2クランプ部220に固定された管材400の中心軸と平行に配置されている。軸部230は、上述した軸線方向Jに沿って配置されている。
軸部230は、第2クランプ部220から第1クランプ部210側に向かって伸びている。軸部230には、第1クランプ部210が、軸部230に沿って移動可能に取り付けられている。軸部230は、下側クランプ部221から下側クランプ部211に亘って配置されている。第1クランプ部210の下側クランプ部211の凹部211aよりも下方の部分に軸受け部215が配置されており、軸受け部215に軸部230が挿通されている。
(押圧部240)
押圧部240は、第1クランプ部210を第2クランプ部220側に向けて軸部230に沿って押圧する。押圧部240は、例えば、図16に示すように、電動シリンダ241と、連結部242と、を有する。
図16に示すように、電動シリンダ241は、台座250の側方に配置されている。電動シリンダ241は、モータ(不図示)と、ロッド243と、シリンダ244と、を有する。ロッド243は、軸線方向Jと平行に配置されている。ロッド243は、モータの駆動によって、シリンダ244に対して軸線方向Jと平行な方向に沿って移動可能である。
連結部242は、ロッド243と下側クランプ部211と繋ぐ。連結部242は、略板状の部材である。連結部242は、平面視において軸線方向Jに対して垂直な方向(幅方向)に配置されている。連結部242の幅方向における一方の端部242aは、ロッド243に固定されている。連結部242の幅方向における他方の端部242bは、軸部230に貫通されている。端部242bは、下側クランプ部211に固定されている。
ロッド243がシリンダ244に向かって移動すると、下側クランプ部211を含む第1クランプ部210が、軸部230に沿って第2クランプ部220側に向かって移動する(J1方向)。
なお、図17に示すように、治具200に管材300と管材400と電気融着継手100を配置した状態で押圧部240によって第1クランプ部210に荷重をかけることによって、管材300の端面320と管材400の端面420がストッパ部122に押し付けられるように荷重が付与される。
<接続方法>
次に、上述した治具200を用いた接続方法について説明する。図18は、本実施の形態の接続方法を示すフロー図である。
はじめに、ステップS1(スクレープ工程の一例)において、管材300の端部310がスクレーパ装置1に開口3aから挿入されて、端面320が第1表面部15aに当接した状態で図4の矢印Aに示すように管材300を回転させる。これによって、図5(b)に示すように、端面320、第1外周部分330、および第2外周部分340が削られる。また、同様に、管材400の端部410もスクレーパ装置1に挿入され、端面420、第1外周部分430、および第2外周部分440が削られる。
次に、ステップS2(挿入工程の一例)において、管材300および管材400が電気融着継手100に挿入される。図14に示すように、ストッパ部122によって管材300の端面320の相対的な移動が規制されるまで、電気融着継手100の継手受口部123の内側に管材300が挿入される。次に、ストッパ部122によって管材400の端面420の相対的な移動が規制されるまで、電気融着継手100の継手受口部124の内側に管材400が挿入される。
この状態で、ステップS3(配置工程の一例)において、図17に示すように、第1クランプ部210によって管材300を挟み込んで固定し、第2クランプ部220によって管材400を挟み込んで固定し、治具200に管材300、電気融着継手100および管材400が配置される。
図14および図17に示すように、管材300の第2外周部分340は、継手受口部123の端121bを跨ぐような位置に形成されている。また、管材400の第2外周部分440は、継手受口部124の端121cを跨ぐような位置に形成されている。図19(a)は、第1クランプ部210の近傍を示す図である。図19(a)に示すように、管材300の第2外周部分340は、電気融着継手100の端121bから露出している。同様に、管材400の第2外周部分440も、電気融着継手100の端121cから露出している。
ステップS4(確認工程の一例)において、第2外周部分340の電気融着継手100から露出している軸線方向Jに沿った長さが計測される。図19(a)における電気融着継手100の端121bから第2外周部分340の露出している端340aまでの長さd3が計測される。管材400の第2外周部分440の電気融着継手100から露出している部分についても同様に計測される。管材400の第2外周部分440の電気融着継手100と反対側の端440aが、図14に示されている。
次に、ステップS5(加熱工程の一例)において、コネクタ取付部160の2本のピン161に電気融着装置のコネクタが取り付けられ、通電が所定時間行われる。この通電によって電熱線131、141、151が発熱し、受口発熱部130、140およびストッパ発熱部150の周囲の樹脂と、管材300の端面320および第1外周部分330と、管材400の端面420および第1外周部分430が溶融し、互いに密着する。通電時の電熱線温度は本体部120を溶融させる温度であればよく、例えば、230℃で加熱が行われる。ポリオレフィンの場合は220度以下が好ましい。
なお、管材300のスクレープ処理が行われた端面320がストッパ部122に当接し、第1外周部分330が受口発熱部130に対向して配置され、管材400のスクレープ処理が行われた端面420がストッパ部122に当接し、第1外周部分430が受口発熱部140に対向して配置されるため、融着が良好に行わる。
次に、ステップS6(押圧工程の一例)において、加熱された状態で電動シリンダ241を駆動させてロッド243をJ1側に向かって移動することによって、第1クランプ部210に第2クランプ部220に向かう荷重が付与される。第1クランプ部210の第2クランプ部220に向かう荷重の付与により、管材300の端面320がストッパ部122の第1側面122aに押し付けられ、管材400の端面420がストッパ部122の第2側面122bに押し付けられる。なお、一例として、約24N・m程度の荷重を付加することができる。
次に、所定時間の経過後、ステップS7(冷却工程の一例)において、溶融された管材300、電気融着継手100および管材400の冷却が所定時間行われる。なお、押圧は、ステップS7における冷却が終了するまで行っていてもよいし、加熱の停止とともに停止してもよい。
次に、ステップS8(評価工程の一例)において、第2外周部分340の電気融着継手100から露出している軸線方向Jに沿った長さd4が計測され、融着が良好であるか不良であるかの評価が行われる。図19(b)は、図19(a)の状態から融着された状態の第1クランプ部210の近傍を示す図である。図19(b)における電気融着継手100の端121bから第2外周部分340の露出している端440aまでの長さd4が計測される。管材400の第2外周部分440の電気融着継手100から露出している部分についても同様に計測される。
図20は、管材300、電気融着継手100および管材400が溶融して接続された状態を示す断面図である。図20に示すように、ストッパ部122が溶融し、管材300、400によって押されて狭まり、管材300と管材400の間を埋めて、ビードRが形成される。このとき、押圧部240の押圧によって、管材300,400はストッパ部122を潰しながら電気融着継手100の内側へと移動し、移動した量に応じてビードRが形成される。
そのため、管材300,400の端面320、420がどれだけの長さ押しつぶされたかを計測することによって、融着が良好であるか不良であるかの評価を行うことができる。ステップS8で計測した長さd4と、ステップS4で計測した長さd3の差を算出し、その差が、所定量以上の場合に、良好に融着が行われたと判定することができる。一例として、d3が4mmでd4が1mmの場合、融着後に融着前よりも3mm縮んだことになり、この3mmが閾値以上である場合に、良好に融着が行われたと判定することができる。
なお、融着が良好ではないと判定した場合には、再び管材300、400および電気融着継手100を用意して接続作業をやり直してもよいし、再度加熱および押圧を行ってもよい。
なお、図19(b)に示すように、第2外周部分340、440は、融着後も電気融着継手100から露出するような範囲に形成されている方が好ましい。本実施の形態のスクレーパ装置1では、管材300の端部310の端面320、第1外周部分330、および第2外周部分340が同時にスクレープ処理されるため、スクレープ跡である第2外周部分340を視認することによって、融着前のスクレープ処理が確実に行われたことを確認することができる。管材400に対しても同様である。
<配管構造500の超純水用途>
本開示にかかる実施の形態の配管構造500は、例えば超純水の輸送に用いることができる。具体的には、本開示にかかる実施の形態の超純水用の配管構造500は、超純水製造装置内の配管、超純水製造装置からユースポイントに超純水を輸送する配管、及びユースポイントからの超純水返送用配管等として用いることができる。
超純水とは、極度に純度の高い水であり、例えば半導体素子などの電子機器の洗浄に好適に用いられるものである。超純水のグレードを表すための指標は多々あるが、この実施形態では、超純水の電気抵抗率は18.2MΩ・cm以上であり、TOCは50ppb以下である。
本開示にかかる実施の形態の配管構造500は、超純水に対する要求水質が特に厳格な、原子力発電用水配管、若しくは、医薬品の製造工程、半導体素子又は液晶、より好ましくは半導体素子の製造工程における洗浄などの湿式処理工程で用いられる超純水の輸送配管であることが好ましい。当該半導体素子としても、より高い集積度を有するものが好ましく、具体的には、最小線幅65nm以下の半導体素子の製造工程で用いられることがより好ましい。半導体製造に使用される超純水の品質等に関する規格としては、例えばSEMI F75が挙げられる。
また、本発開示にかかる実施の形態の配管構造500はポリエチレン系樹脂層を有しているため、施工性に優れる。たとえば、比較的低温で、EF(電気融着)接合といった融着施工を容易に行うことができる。
<特徴>
(1)
本実施の形態にかかる接続方法は、管材300、400と電気融着継手100とを接続する接続方法であって、ステップS1(スクレープ工程の一例)と、ステップS2(挿入工程の一例)と、ステップS5(加熱工程の一例)と、ステップS6(押圧工程の一例)と、ステップS8(評価工程の一例)と、を備える。ステップS1は、電気融着継手100の内側に管材300、400を挿入した際に電気融着継手100から少なくとも一部が露出するような、管材300、400の外周面350、450の所定部分を削り、接続状態を評価する第2外周部分340、440(指標部分の一例)を作成する。ステップS2は、電気融着継手100の内側に管材300、400を挿入する。ステップS5は、ステップS2の後に、電気融着継手100に通電を行い加熱する。ステップS6は、ステップS2の後に、管材300、400を、電気融着継手100に押圧する。ステップS8は、ステップS5およびステップS6を開始した後に、電気融着継手100に対する第2外周部分340、440の位置関係を確認し、ステップS5より前の電気融着継手100に対する第2外周部分340、440の位置関係と比較して接続状態を評価する。
電気融着継手100を加熱しながら、管材300、400を、電気融着継手100に押圧することによって、管材300、400が電気融着継手100の内側に押し込まれ、融着部分にビードRが形成される(図20参照)。ビードRの高さが所定よりも大きい場合に融着による接続が良好と評価でき、ビードRの高さは、管材300、400が電気融着継手の内側に押し込まれた量が多いほど高くなる。
そのため、ステップS5およびステップS6の開始前と開始後の電気融着継手100と第2外周部分340、440との位置関係を確認することによって、管材300、400と電気融着継手100の接続の評価を行うことができる。
なお、例えば、外周面350、450と内側の色が異なる管材または継手部材を用いることによって、第2外周部分340、440の色が他の部分と異なるため、第2外周部分340、440の位置を視認し易くできる。また、スクレープ処理された第2外周部分340、440の色が他の部分と同じであっても、第2外周部分340、440と他の部分との間に生じる段差によって第2外周部分340、440の位置を確認することができる。
(2)
本実施の形態にかかる接続方法では、位置関係は、電気融着継手100の端121b、121cから第2外周部分340、440の端までの長さを含む。ステップS8では、電気融着継手100の端121b、121cから第2外周部分340、440の端までの長さを計測し、計測した長さが、ステップS5より前の電気融着継手100の端121b、121cから第2外周部分340、440の端までの長さから縮んだ量が所定量よりも大きい場合に、接続状態が良好と評価する。
これによって、電気融着継手100の端121b、121cから第2外周部分340、440の端までの長さが加熱開始前から加熱開始後において短くなった量に基づいて接続の評価を行うことができる。
(3)
本実施の形態にかかる接続方法では、第2外周部分340、440は、ステップS8において電気融着継手100の端121b、121cを跨ぐように配置されている。位置関係は、電気融着継手100の端121b、121cから第2外周部分340、440の電気融着継手100とは反対側の端340a、440aまでの長さを含む。
これによって、電気融着継手100の端121b、121cから第2外周部分340、440の電気融着継手100とは反対側の端340a、440aまでの長さが加熱開始前から加熱開始後において短くなった量に基づいて接続の評価を行うことができる。
(4)
本実施の形態にかかる接続方法は、ステップS4(確認工程の一例)を更に備える。ステップS4は、ステップS2の後であって、ステップS5の前に、電気融着継手100に対する第2外周部分340、440の位置関係を確認する。
これによって、加熱開始前の電気融着継手100に対する第2外周部分340、440の位置関係を正確に把握でき、接続の評価を精密に行うことができる。
(5)
本実施の形態にかかる接続方法では、電気融着継手100は、継手受口部123、124と、受口発熱部130、140と、を有する。継手受口部123、124は、管材300、400が挿入される。受口発熱部130、140は、継手受口部123、124に配置されている。ステップS1は、第2外周部分340、440と同時に、管材300、400の端面320、420から所定範囲の外周面350、450の第1外周部分330、430(端部分の一例)も削る。ステップS5において、外周面350、450の第1外周部分330、430は、受口発熱部130、140に対向して配置されている。
このように、継手受口部123、124との融着部分である外周面350、450の第1外周部分330、430と第2外周部分340、440とを同時にスクレープ処理で形成しているため、接続の終了後に第2外周部分340、440を確認することによって、融着部分についてスクレ―プ処理が行われていることを確認することができる。
(6)
本実施の形態にかかる接続方法では、電気融着継手100は、筒状部121と、ストッパ部122と、ストッパ発熱部150と、を有する。筒状部121は、継手受口部123、124を含む。ストッパ部122は、筒状部121の内面121aに内側に突出するように設けられ、継手受口部123、124の内側に挿入された管材300、400の端面320、420が押し当てられる。ストッパ発熱部150は、ストッパ部122に配置されている。ステップS1は、第2外周部分340、440および外周面350の端部分である第1外周部分330、430と同時に、管材300、400の端面320、420も削る。
このように、ストッパ部122との融着部分である端面320、420と、継手受口部123、124との融着部分である外周面350の端部分である第1外周部分330、430と、第2外周部分340、440とを同時にスクレープ処理で形成しているため、接続の終了後に第2外周部分340、440を確認することによって、融着部分についてスクレ―プ処理が行われていることを確認することができる。
<他の実施の形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施の形態では、図14に示すように、第2外周部分340は、電気融着継手100の端121bを跨ぐように形成されているが、これに限らなくてもよい。例えば、ストッパ部122に管材300の端面320を突き当てた状態で、第2外周部分340の全体が電気融着継手100から露出していてもよい。図21(a)は、第2外周部分340、440の全体が電気融着継手100から露出した電気融着継手100、管材300、および管材400を示す図である。
この場合、第2外周部分340の電気融着継手100と反対側の端340aだけでなく、電気融着継手100側の端340bも露出している。同様に管材400においても、第2外周部分440の両端である端440aと端440bが電気融着継手100から露出する。図21(b)は、ステップS5およびステップS6の後の電気融着継手100、管材300、および管材400を示す図である。図21(b)に示すように、融着後には、第2外周部分340が電気融着継手100に近づき、第2外周部分440が電気融着継手100に近づく。このため、第2外周部分340、440が電気融着継手100に近づいた距離から接続の評価を行うことができる。なお、電気融着継手100から第2外周部分340、440の端340a、440aまでの距離と、電気融着継手100から第2外周部分340、440の端340b、440bまでの距離のいずれを接続評価に用いてもよい。
このように、融着前後における電気融着継手100に対する第2外周部分340、440の位置関係に基づいて接続の評価を行うことができる。
(B)
上記実施の形態では、ステップS4において、加熱および加圧前の電気融着継手100の端121b、121cから第2外周部分340、440の端340a、440aまでの長さd3を計測しているが、ステップS4が設けられていなくてもよい。これは、電気融着継手100の各寸法および第2外周部分340、440の端面320、420からの位置が決まっているため、d3を予め算出することができるためである。
(C)
上記実施の形態では、電気融着継手100にストッパ部122が設けられているが、ストッパ部122が設けられていなくてもよい。この場合、管材300の第1外周部分330と受口発熱部130の周囲の樹脂が融着し、管材400の第1外周部分430と受口発熱部130の周囲の樹脂が融着する。また、端面320、420はスクレープ処理されなくてもよく、スクレーパ装置1に端面用刃6が設けられていなくてもよい。
(D)
上記実施の形態のスクレーパ装置1では、端面用刃6が配置されているが、ストッパ部が設けられていない電気融着継手が用いられる場合には、端面320,420を削らなくてもよく、端面用刃6が設けられていなくてもよい。
(E)
上記実施の形態では、ステップS5の加熱工程とステップS6の押圧工程を終了し、ステップS7の冷却が終了した後、ステップS8においてd4を計測しているが、これに限らなくてもよく、ステップS5およびステップS6の開始後、終了前からd4を計測しd3から所定量以上移動したことを確認してもよい。また、ステップS5とステップS6はいずれから開始してもよい。
(F)
上記実施の形態では、電気融着継手100と融着する対象として管材300,400が用いられているが、管材に限らなくてもよく、継手部材であってもよい。
(G)
上記実施の形態では、電気融着継手100の流路はいずれも直線状に形成されているが、流路が曲がっているエルボ継手であってもよい。
(H)
上記実施の形態では、受口発熱部130の電熱線131と受口発熱部140の電熱線141とストッパ発熱部150の電熱線151が1本の電熱線によって構成されているが、これに限らなくてもよく、別々の電熱線が接続されていてもよい。また、すべての電熱線131、141、151に絶縁皮膜が設けられているが、これに限らなくてもよい。しかしながら、少なくとも電熱線151には絶縁皮膜が設けられているほうが好ましい。これは、管材300および管材400によって加圧されるため、電熱線151同士が接触しやすいためである。
(I)
上記実施の形態では、管の一例として管材300、400が用いられているが、これに限らず、金属補強層を有する金属補強複合管などの樹脂が用いられた管であってもよい。
(J)
上記実施の形態では、受口発熱部130と受口発熱部140は、同時に加熱されているが、受口発熱部130と受口発熱部140の各々に対してコネクタ接続部が設けられている場合には、受口発熱部130と受口発熱部140のいずれか一方を加熱してから他方を加熱してもよい。
(K)
上記実施の形態では、第1クランプ部210に対して荷重を付加する押圧部として、モータやシリンダ等が用いられているが、バネが用いられてもよい。本実施の形態のように、モータやシリンダを用いて荷重を負荷する場合、電気融着装置と連動して制御されてもよい。たとえば、あらかじめ設定されたプログラムに従って、所定以上の荷重が維持されるように、電気融着装置による加熱時間の経過に従ってモータやシリンダを制御してもよい。
100 :電気融着継手
300 :管材
340 :第2外周部分
350 :外周面

Claims (6)

  1. 管材または継手部材と電気融着継手とを接続する接続方法であって、
    前記電気融着継手の内側に前記管材または前記継手部材を挿入した際に前記電気融着継手から少なくとも一部が露出するような、前記管材または前記継手部材の外周面の所定部分を削り、接続状態を評価する指標部分を作成するスクレープ工程と、
    前記電気融着継手の内側に前記管材または前記継手部材を挿入する挿入工程と、
    前記挿入工程の後に、前記電気融着継手に通電を行い加熱する加熱工程と、
    前記挿入工程の後に、前記管材もしくは前記継手部材を、前記電気融着継手、または対向して前記電気融着継手に挿入された他の管材もしくは継手部材に押圧する押圧工程と、
    前記加熱工程および前記押圧工程を開始した後に、前記電気融着継手に対する前記指標部分の位置関係を確認し、前記加熱工程より前の前記電気融着継手に対する前記指標部分の位置関係と比較して接続状態を評価する評価工程と、を備えた、
    接続方法。
  2. 前記位置関係は、前記電気融着継手の端から前記指標部分の端までの長さを含み、
    前記評価工程では、前記電気融着継手の端から前記指標部分の端までの長さを計測し、計測した前記長さが、前記加熱工程より前の前記電気融着継手の端から前記指標部分の端までの長さから縮んだ量が所定量よりも大きい場合に、前記接続状態が良好と評価する、
    請求項1に記載の接続方法。
  3. 前記指標部分は、前記評価工程において前記電気融着継手の端を跨ぐように配置されており、
    前記位置関係は、前記電気融着継手の端から前記指標部分の前記電気融着継手とは反対側の端までの長さを含む、
    請求項2に記載の接続方法。
  4. 前記挿入工程の後であって、前記加熱工程の前に、前記電気融着継手に対する前記指標部分の位置関係を確認する確認工程を更に備えた、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の接続方法。
  5. 前記電気融着継手は、
    前記管材または前記継手部材が挿入される継手受口部と、
    前記継手受口部に配置された受口発熱部と、を有し、
    前記スクレープ工程は、前記所定部分と同時に、前記管材または前記継手部材の端面から所定範囲の前記外周面の端部分も削り、
    前記加熱工程において、前記外周面の端部分は、前記受口発熱部に対向して配置されている、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の接続方法。
  6. 前記電気融着継手は、
    前記継手受口部を含む筒状部と、
    前記筒状部の内面に内側に突出するように設けられ、前記継手受口部の内側に挿入された前記管材または前記継手部材の前記端面が押し当てられるストッパ部と、
    前記ストッパ部に配置されたストッパ発熱部と、を有し、
    前記スクレープ工程は、前記所定部分および前記外周面の端部分と同時に、前記管材または前記継手部材の前記端面も削る、
    請求項5に記載の接続方法。

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