JP2023108489A - 照明システム、制御装置、及び、照明方法 - Google Patents

照明システム、制御装置、及び、照明方法 Download PDF

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Yuki Naruse
尚子 竹井
Naoko Takei
健二 向
Kenji Mukai
一功 葛原
Kazunari Kuzuhara
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Abstract

【課題】光演出効果と、被照射体の違和感の低減とを両立することができる照明システム等を提供する。【解決手段】照明システム1は、対象面の領域10aに有色光を照射する映像装置10と、対象面の領域20aに白色光を照射する照明装置20と、領域10aに人が接近したことを検知する検知装置40と、を備え、領域10aと領域20aとは、一部が重なり、照明装置20は、検知装置40により人が接近したことが検知されたことに連動して、白色光の発光が制御される。【選択図】図2

Description

本発明は、照明システム、制御装置、及び、照明方法に関する。
従来、照明装置からの有色光で空間を演出することが行われている。特許文献1には、有色光(カラー光)を用いて光演出効果を得ることができる照明装置が開示されている。
特許第6614410号公報
ところで、照明装置からの有色光により演出される演出空間にある被照射体を当該演出空間の外部から見ると違和感を覚えることがある。照明システムとしては、光演出効果を得つつ、かつ、そのような被照射体に対する違和感が低減されることが望まれる場合がある。しかしながら、特許文献1には、被照射体の違和感を低減することについては開示されていない。
そこで、本発明は、光演出効果と、被照射体の違和感の低減とを両立することができる照明システム、制御装置、及び、照明方法を提供する。
本発明の一態様に係る照明システムは、対象面の第1領域に有色光を照射する映像装置と、前記対象面の第2領域に白色光を照射する照明装置と、前記第1領域に人が接近したことを検知する検知装置と、を備え、前記第1領域と前記第2領域とは、一部が重なり、前記照明装置は、前記検知装置により前記第1領域に人が接近したことが検知されたことに連動して、前記白色光の発光が制御される。
本発明の一態様に係る制御装置は、映像装置及び照明装置を備える照明システムを制御する制御装置であって、前記映像装置は、対象面の第1領域に有色光を照射し、前記照明装置は、前記対象面の第2領域に白色光を照射し、前記第1領域と前記第2領域とは、一部が重なり、前記制御装置は、前記第1領域に人が接近したことが検知されたことに連動して、前記照明装置の前記白色光の発光を制御する。
本発明の一態様に係る照明方法は、映像装置及び照明装置を備える照明システムにおける照明方法であって、前記映像装置は、対象面の第1領域に有色光を照射し、前記照明装置は、前記対象面の第2領域に白色光を照射し、前記第1領域と前記第2領域とは、一部が重なり、前記照明方法は、前記第1領域に人が接近したことが検知されたことに連動して、前記白色光の発光を制御することを含む。
本発明の一態様によれば、光演出効果と、被照射体の違和感の低減とを両立することができる照明システム等を実現することができる。
図1は、実施の形態に係る照明システムを模式的に示す図である。 図2は、実施の形態に係る照明システムの構成を示す図である。 図3は、実施の形態に係る映像装置の分解斜視図である。 図4は、実施の形態に係る制御装置の制御例を説明するための図である。 図5は、実施の形態に係る照明装置の発光の有無による色情報の違いを比較した図である。 図6は、実施の形態に係る検知装置の検知方法の第1例を説明するための図である。 図7は、実施の形態に係る検知装置の検知方法の第1例における、角度βと被照射体の色味の違和感との関係を示す実験結果である。 図8は、実施の形態に係る検知装置の検知方法の第2例における、被照射体までの距離と被照射体の色味の違和感との関係を示す実験結果である。 図9は、実施の形態に係る検知装置の検知方法の第3例を説明するための図である。 図10は、実施の形態に係る検知装置の検知方法の第3例における、被照射体に対する被験者の視野角と被照射体の色味の違和感との関係を示す実験結果である。 図11は、実施の形態に係る照明システムの動作の一例を示すフローチャートである。 図12は、実施の形態に係る照明システムの動作を模式的に示す図である。 図13は、実施の形態に係る照明システムの動作の他の一例を示すフローチャートである。 図14は、実施の形態の変形例に係る照明システムの構成を示す図である。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、本明細書及び図面において、X軸、Y軸及びZ軸は、右手系の三次元直交座標系の三軸を示している。実施の形態等では、Z軸方向を映像装置の発光面と直交する方向としている。本明細書において、「平面視」とは、Z軸方向に沿って各構成要素を見た場合を意味する。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺等は必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
また、本明細書において、平行、直交等の要素間の関係性を示す用語、及び、矩形等の要素の形状を示す用語、並びに、数値、及び、数値範囲は、厳格な意味のみを表す表現ではなく、実質的に同等な範囲、例えば数%程度(例えば、10%程度)の差異をも含むことを意味する表現である。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態に係る照明システムについて、図1~図13を参照しながら説明する。
[1.照明システムの構成]
まず、本実施の形態に係る照明システムの構成について、図1~図3を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態に係る照明システム1を模式的に示す図である。図2は、本実施の形態に係る照明システム1の構成を示す図である。
図1及び図2に示すように、照明システム1は、映像装置10と、照明装置20及び30と、検知装置40と、制御装置50とを備える。制御装置50は、映像装置10、照明装置20及び30、並びに、検知装置40のそれぞれと通信可能に接続される。なお、照明システム1が備える映像装置10、照明装置20及び30、並びに、検知装置40それぞれの数は、図1及び図2に示す数に限定されず、それぞれ1以上であればよい。
図1に示すように、照明システム1は、天面110、壁面120、床面130(図6を参照)等の構造物(例えば、造営材)に設置され、設置された空間Sにおいて特定の地点又は領域を目立たせ、人の興味を引く演出を行うためのシステムである。本実施の形態では、天面110に対して、映像装置10と、照明装置20及び30と、検知装置40とが配置されている場合について説明する。映像装置10と、照明装置20及び30と、検知装置40とは、例えば、同一の空間Sに配置される。
なお、空間Sは、天面110及び複数の壁面120等により形成された屋内空間である。空間Sは、例えば、屋内空間において数メートル離れた場所から視認でき、人の注目を引くこと等を目的とした空間演出を実施するための空間である。空間Sは、例えば、空間演出のための光が出射され、かつ、映像照射による被照射体の色味の違和感を低減することが求められる空間である。空間Sとしては、飲食店、商業施設、レジャー施設、美術館、店舗、ホール等が挙げられる。また、空間Sは、完全に閉塞されていなくてもよく、ある程度閉塞されていればよい。
映像装置10は、空間Sを演出するための装置であり、空間Sにおいて特定の地点又は領域を目立たせ、人の興味を引く演出を行うための有色光を出射する。映像装置10は、出射部(例えば、後述する光拡散部材15)に映し出された映像、及び、出射部から空間Sに照射された有色光によって、空間Sの雰囲気を変え、映像装置10が配置された位置の遠方からの当該特定の地点又は領域の視認性を向上させ、映像装置10の周辺を目立たせる。なお、有色光とは、白色光とは異なる光色の光であり、例えば、赤色、緑色、青色等のいずれか1色、又は、複数色の組み合わせにより実現される光である。
映像装置10が表示する映像は特に限定されず、空の映像であってもよいし、木の映像であってもよい。言い換えると、有色光は、青空、曇り空、夕焼け等の空を模した色の光であってもよいし、木(幹、葉っぱ)を模した色の光であってもよい。また、有色光は、青空の中で雲が動いている映像、葉っぱが揺れている映像を表示するための光であってもよい。このように、映像装置10は、動きのある映像を表示することで、演出効果を高めることができる。以下では、映像装置10が青空の映像を表示する(有色光が主に青色である)、つまり照明システム1は、太陽光を擬似的に再現することができる照明システムである例について説明する。この場合、映像装置10は、例えば、窓のない空間Sに対して設置されてもよい。
なお、図1に示す映像装置10の斜線領域は空を示しており青色であり、それ以外の領域は雲を示しており白色である。
映像装置10は、例えば、内照式の装置である。図3は、本実施の形態に係る映像装置10の分解斜視図である。
図3に示すように、映像装置10は、発光モジュール11と、光反射部材14と、光拡散部材15とを有する。映像装置10は、例えば、天面110に埋め込まれる埋め込み型の映像装置であってもよい。
発光モジュール11は、有色光を出射するための光源である。発光モジュール11は、光反射部材14の光拡散部材15とは逆側の端部(Z軸プラス側の端部)に固定される。発光モジュール11は、基板12と基板12に実装された複数の発光素子13とで構成されている。
基板12は、複数の発光素子13を実装するためのプリント配線基板であり、矩形状に形成されている。基板12としては、例えば、樹脂をベースとする樹脂基板、金属をベースとするメタルベース基板、セラミックからなるセラミック基板等を用いることができる。
発光素子13は、LED(Light Emitting Diode)素子で構成されている。本実施の形態では、発光素子13は、青色光、緑色光及び赤色光(つまり、光の3原色)を発光するRGBタイプのLED素子である。なお、発光素子13は、RGBタイプのLED素子に限定されない。例えば、青色光、緑色光、赤色光及び白色光を発光するRGBWタイプのLED素子であってもよいし、青色光及び白色光を発光するLED素子であってもよい。また、発光素子13は、有色光を発光することが可能なそれ以外の素子であってもよい。発光素子13は、基板12の床面130側(Z軸マイナス側)の面に複数配置されている。例えば、複数の発光素子13は、基板12の床面130側の面に、行列状に配置されている。例えば、複数の発光素子13はそれぞれ、等間隔ごとに配置されている。
なお、LED素子は、SMD(Surface Mount Device)型のLED素子であってもよいし、COB(Chip On Board)型のLED素子であってもよい。
光反射部材14は、複数の発光素子13を囲むように配置され、発光素子13から出射された光に対して反射性を有する光学部材である。つまり、光反射部材14は、発光素子13から出射され光反射部材14に入射した光を反射する。具体的には、光反射部材14は、発光素子13から光反射部材14の内面(言い換えると、光反射部材14の発光素子13側の面)に入射した光を、光拡散部材15側(Z軸マイナス側)に反射する。
光反射部材14は、例えばアルミニウム(Al)等の金属材料で形成された鏡面を有する反射板に対して拡散処理を施すことで形成される。光反射部材14の光反射率は、例えば、80%以上であるが、これに限定されない。光反射部材14は、複数の発光素子13を囲む枠部材の一例である。なお、枠部材は、光に対して反射性を有していなくてもよい。
光拡散部材15は、発光モジュール11側から入射した光を拡散して床面130側に出射する光学部材である。具体的には、光拡散部材15は、光拡散部材15の光入射面16(Z軸プラス側の面)から入射した光を拡散し、光出射面17(Z軸マイナス側の面)から出射する拡散パネルである。光拡散部材15は出射部の一例であり、光出射面17は発光面の一例である。
光拡散部材15は、発光モジュール11から出射された有色光に対して、透光性、及び、光を拡散させる光拡散性を有している。例えば、光拡散部材15は、透明なアクリル若しくはPET(Poly Ethylene Terephthalate)等の樹脂材料、又は、ガラスから構成された透明板に拡散加工が施されることで作製される。光拡散部材15が透明な材料から構成されることで、当該光拡散部材15は高い透過率を有する。例えば、光拡散部材15の全光線透過率は、80%以上であり、より好ましくは90%以上である。これにより、光拡散部材15による有色光のロスを低減し、明るい映像を表示することができる。
上記のように構成される映像装置10は、光拡散部材15から有色光が出射される。出射部である光拡散部材15には、全面にわたって擬似的な空を模した色が表現される。つまり、光拡散部材15の光出射面17上に空の映像が映し出される。領域10aの外にいる人H2は、光拡散部材15を観察することで、あたかもそこから空を眺めているような印象を受ける。また、光拡散部材15から出射された有色光は、領域10a内にある被照射体(例えば、人H1)、床面130等にも照射される。本実施の形態では、床面130は、対象面の一例である。なお、対象面は、天面110及び壁面120のいずれかであってもよい。
なお、領域10aは、映像装置10からの有色光が通過する空間S内の領域(照射範囲)であり、例えば、三角錐状、又は、円錐台形状の領域である。領域10aは、第1領域の一例である。領域10aの平面視形状は特に限定されず、矩形状であってもよいし、円形状であってもよいし、多角形状であってもよい。
なお、映像装置10は、プロジェクタ(例えば、画像投影用のプロジェクタ)のように対向する壁面120又は床面130に向けて映像を投影する装置であってもよい。また、映像装置10には、スポットライト等の単色の色の光を出射する照明装置は含まれない。
上記のような映像装置10が有色光を出射すると領域10a内にある被照射体は、色づいて見える。例えば、映像装置10が表示する映像が青空である場合、領域10aの外から当該領域10a内の被照射体を見ると当該被照射体が青みを帯びて見えるので、人は違和感を覚えることがある。
その対策として、例えば、他の照明装置からの白色光を有色光に重畳させる(合成させる)ことで違和感を低減することが検討されているが、白色光を有色光に重畳させると、映像装置10の主要な効果である特定の地点を目立たせ、人の興味を引きやすくするという効果(演出効果)が低減してしまう。
そこで、本実施の形態では、以下に示す照明装置20及び30、検知装置40並びに制御装置50を用いて、人の領域10aへの接近に応じて、照明装置20及び30の制御を切り替える(例えば、白色光の発光の有無を切り替える)ことで、映像装置10による演出効果と、被照射体の違和感の低減とを両立することができる照明システム1を実現する。
図1及び図2を再び参照して、照明装置20及び30は、映像装置10による被照射体(例えば、図1に示す人H1)の色味の違和感を低減するための光を出射する。照明装置20及び30は、映像装置10が出射する有色光の応じた色度(又は色温度)及び明るさの白色光を出射可能あり、例えば、調光及び調色の少なくとも一方を制御可能に構成される。本実施の形態では、照明装置20及び30は、調光及び調色の両方を制御可能に構成される。照明装置20及び30は、検知装置40により領域10aに人が接近したことが検知されたことに連動して、制御装置50により白色光の発光が制御される。また、照明装置20及び30は、例えば、調光及び調色が同じように制御される。なお、調色には、発光色又は色温度の調整が含まれる。
照明装置20は、領域20aに映像装置10が出射する有色光より白色である白色光(以降、単に白色光と記載する)を出射する。照明装置30は、領域30aに映像装置10が出射する有色光より白色である白色光を出射する。領域20a及び30aそれぞれの少なくとも一部は、平面視において領域10aと重なる。領域20a及び30aそれぞれの少なくとも一部は、例えば、床面130から1m以上2m以下(例えば、床面130から1.5m以上2m以下)の位置において領域10aと重なっていてもよい。領域20a及び30aそれぞれの少なくとも一部と、領域10aとは、例えば、領域10a内の人物の顔の位置、又は、領域10a内に置かれた物体(例えば、展示物等)の高さの位置において、重なっていてもよい。
領域20aは、照明装置20からの白色光が通過する空間S内の領域であり、例えば、三角錐状、又は、円錐台形状の領域(照射範囲)である。また、領域30aは、照明装置30からの白色光が通過する空間S内の領域(照射範囲)であり、例えば、三角錐状、又は、円錐台形状の領域である。領域20a及び30aは、第2領域の一例である。領域20a及び30aの平面視形状は特に限定されず、矩形状であってもよいし、円形状であってもよいし、多角形状であってもよい。
図1に示す重複領域D1は、映像装置10からの有色光と、照明装置20からの白色光とが混色する領域であり、重複領域D2は、映像装置10からの有色光と、照明装置30からの白色光とが混色する領域であり、重複領域D3は、映像装置10からの有色光と、照明装置20及び30からの白色光とが混色する領域である。重複領域D1は、映像装置10からの有色光と、照明装置20からの白色光との合成光により、有色光より白色に近い光色の領域であり、重複領域D2は、映像装置10からの有色光と、照明装置30からの白色光との合成光により、有色光より白色に近い光色の領域であり、重複領域D3は、映像装置10からの有色光と、照明装置20及び30からの白色光との合成光により、有色光より一層白色に近い光色の領域である。
照明装置20及び30は、投影式の照明装置であり、例えばスポットライト、ダウンライト等である。照明装置20及び30は、例えば、光源として、LED、蛍光灯、HID(High Intensity Discharge)ランプ等が例示されるがこれらに限定されない。光源がLEDである場合、赤色光、緑色光及び青色光を発光するRGBタイプのLEDであってもよい。
図1の例では、照明装置20及び30は、映像装置10と同一面において、映像装置10を挟むように配置されているが、配置はこれに限定されない。また、照明システム1が3つ以上の照明装置を備える場合、当該3つの照明装置は、映像装置10を囲むように配置されていてもよい。
照明装置20及び30は、天面110、壁面120、又は、床面130に設置されていてもよいし、空間S内の設置物又は他の構造物(例えば、柱)に設置されていてもよい。また、照明装置20及び30は、映像装置10と一体となって構成されていてもよい。照明装置20及び30は、映像装置10に内蔵されていてもよい。
検知装置40は、空間Sにおいて人がいる位置を検知する。検知装置40は、領域10aの外部の人が当該領域10aに接近したことを検知する。検知装置40は、例えば、平面視において映像装置10の外部の人が当該映像装置10に接近したことを検知する。また、検知装置40は、例えば、領域10aの外部の人が当該領域10aに接近したこと、及び、人が当該領域10aから離れたことのそれぞれを区別して検知してもよい。また、検知装置40は、領域10a内に被照射体があるか否かを検知してもよい。検知装置40としては、人感センサ、温度センサ、カメラ等が挙げられるが、これに限定されない。
図1の例では、検知装置40は、映像装置10、並びに、照明装置20及び30と同一面において、映像装置10、並びに、照明装置20及び30と離間して配置されるが、これに限定されない。検知装置40は、映像装置10、又は、照明装置20及び30と一体となって構成されていてもよい。検知装置40は、映像装置10、又は、照明装置20及び30に内蔵されていてもよい。
制御装置50は、照明システム1の各構成要素を制御する。本実施の形態では、制御装置50は、検知装置40の検知結果に基づいて、照明装置20及び30の動作(点灯、消灯、調光、及び、調色)を制御する。具体的には、制御装置50は、人H2が領域10aに接近すると照明装置20及び30からの白色光をより強く発光させてもよい。例えば、制御装置50は、人H2が領域10aに接近すると照明装置20及び30からの白色光の発光を開始してもよい。
例えば、制御装置50は、人H2が領域10aに接近すると、照明装置20及び30を非低減モードから低減モードに切り替えてもよい。非低減モードとは、映像装置10からの有色光による色味の違和感の低減を行わないモードであり、例えば、照明装置20及び30が実質的に光を出射しない、又は、照明装置20及び30が有色光を出射するモードである。また、低減モードとは、映像装置10からの有色光による色味の違和感の低減を行うモードであり、例えば、照明装置20及び30が白色光を出射するモードである。
制御装置50は、検知装置40により領域10aに人が接近したことが検知されたことに連動して、照明装置20及び30の白色光の発光を制御するとも言える。ここでの連動とは、検知装置40により領域10aに人が接近したことが検知されたことをトリガとすることを意味する。言い換えると、制御装置50は、検知装置40により領域10aに人が接近したことが検知されていない場合、照明装置20及び30の白色光の発光を制御しない。また、制御装置50は、検知装置40により人が接近したことが検知されたことに連動して、さらに、映像装置10の発光を制御してもよい。映像装置10の発光を制御するとは、有色光の調光及び調色の少なくとも一方を制御することである。調光及び調色の少なくとも一方の制御は、被照射体の色味を変化させるための制御であり、有色光の強度を弱める、有色光の色温度を黒体軌跡に近づける制御であってもよい。
制御装置50は、パーソナルコンピュータ(例えば、据え置き型又は携帯型のパソコン)、スマートフォン、タブレット端末等により実現されるが、これに限定されない。また、制御装置50は、照明システム1の照明制御用の専用の装置であってもよいし、汎用的な情報端末であってもよい。
制御装置50は、映像装置10、照明装置20及び30の近くに配置されてもよいし、遠隔に配置されてもよい。
[2.制御装置の制御例]
続いて、制御装置50による照明装置20及び30の調光及び調色の制御例について、図4及び図5を参照しながら説明する。図4は、本実施の形態に係る制御装置50の制御例を説明するための図である。図4に示すドットハッチングがある丸は、映像装置10からの有色光のuv色度図上の色度座標を示しており、ドットハッチングのない丸(L21、L22、L31、L32が指す丸)は、照明装置20及び30からの白色光のuv色度図上の色度座標を示している。また、黒体放射軌跡(黒体軌跡)上の丸(R1、R2が指す丸)は、有色光と白色光との合成光のuv色度図上の色度座標を示している。
図4に示すように、制御装置50は、合成光のuv色度図上の色度座標が有色光のuv色度図上の色度座標より黒体軌跡に近づくように照明装置20及び30の調光及び調色を制御してもよい。制御装置50は、例えば、黒体軌跡に対して有色光と反対側の色度座標の白色光を出射するように照明装置20及び30の調色を制御してもよい。例えば、制御装置50は、黒体軌跡に対して有色光と反対側の色度座標の白色光であって、有色光の色度座標を通る等色温度線上の色度座標の白色光を出射するように照明装置20及び30の調色を制御してもよい。なお、等色温度線は、色度図上(ここでは、uv色度図上)で同じ色温度となる色度座標をプロットした直線である。
例えば、図4に示す有色光の色度座標がL11(u11、v11)である場合、制御装置50は、照明装置20の白色光の色度座標がL21(u21、v21)となり、かつ、照明装置30の白色光の色度座標がL31(u31、v31)となるように、照明装置20及び30の調色を制御してもよい。これにより、例えば、合成光の色度座標は、R1(u1、v1)となり得る。合成光の色度座標R1は、有色光単体での色度座標L11より黒体軌跡に近い色度であり、例えば、黒体軌跡の座標、又は、黒体軌跡から所定の色差内の座標である。
また、例えば、図4に示す有色光の色度座標がL12(u12、v12)である場合、制御装置50は、照明装置20の白色光の色度座標がL22(u22、v22)となり、かつ、照明装置30の白色光の色度座標がL32(u32、v32)となるように、照明装置20及び30の調色を制御してもよい。これにより、例えば、合成光の色度座標は、R2(u2、v2)となり得る。合成光の色度座標R2は、有色光単体での色度座標L12より黒体軌跡に近い色度である。なお、制御装置50は、照明装置20及び30の白色光を同じ色度座標を有する光に制御してもよいし、互いに異なる色度座標を有する光に制御してもよい。
このように、制御装置50は、有色光と白色光との合成光が、uv色度図(色度座標の一例)において有色光より黒体軌跡に近い色度を有するように照明装置20及び30の調光及び調色の少なくとも一方を制御してもよい。制御装置50は、照明装置20及び30からの白色光により有色光の色度座標L11から合成光の色度座標R1への補色を実行する際、色度座標L11から色度座標R1へ直ぐに色度座標を変更してもよい。また、制御装置50は、照明装置20及び30からの白色光により有色光の色度座標L11から合成光の色度座標R1への補色を実行する際、色度座標L11から色度座標R1へ徐々に又は段階的に色度を変更してもよい。制御装置50は、例えば、検知装置40が人の接近を検知してからの経過時間が過ぎるほど、又は、人が領域10aに近づくほど、合成光の色度が色度座標R1に近づくように、照明装置20及び30からの白色光の調色を制御してもよい。制御装置50は、例えば、検知装置40が人の接近を検知してからの経過時間が過ぎるほど、又は、人が領域10aに近づくほど、照明装置20の白色光の色度座標がL21に近づき、かつ、照明装置30の白色光の色度座標がL31に近づくように照明装置20及び30からの白色光の調色を制御してもよい。
また、制御装置50は、例えば、有色光の色度座標からの色差が最も小さくなる黒体軌跡上の点(色温度)を特定し、黒体軌跡における特定した点を通る接線をひき、当該接線に対して有色光の色度座標と線対象となる色度座標を白色光の色度座標としてもよい。これにより、合成光の色味が、黒体軌跡上における色味のうち有色光の色味と近い色味となるので、より自然な白色の色味とすることができる。
なお、合成光の相関色温度は、2000K以上10000K以下であることが望ましい。制御装置50は、合成光の相関色温度が、有色光に対し2000K以上10000K以下の中で最も近い相関色温度となるように、照明装置20及び30の調色を制御してもよい。制御装置50は、例えば、合成光の相関色温度が、黒体軌跡上の相関色温度のうち、映像装置10から照射される有色光の相関色温度に対して、2000K以上10000K以下の中で最も近い相関色温度となるように、照明装置20及び30の調色を制御してもよい。また、制御装置50は、有色光の色温度が10000Kを超える場合、合成光の相関色温度が10000Kに近づくように(例えば、10000Kとなるように)、照明装置20及び30の調色を制御してもよい。例えば、図4に示す有色光の色度座標がL13(u13、v13)(相関色温度>10000K)である場合、制御装置50は、合成光の相関色温度が10000Kとなるように照明装置20及び30の調色を制御してもよい。
なお、以降において、相関色温度を単に色温度とも記載する。
図5は、本実施の形態に係る照明装置20及び30の発光の有無による色情報の違いを比較した図である。図5では、照明装置を発光させた場合と発光させていない場合とで、色温度及びDuv(色度偏差)にどの程度の差がでるかを検証した結果である。図5に示す比較例は照明装置20を発光させていない場合の結果を示し、実施例は照明装置20を発光させた場合の結果を示す。なお、Duvは、光の色度の黒体軌跡からの偏差量を表す値であり、JISZ8725:2015において定義される。
なお、図5では、映像装置10として、直下1mでの水平面照度が600lxであり、青空の映像を投影する映像装置を用いている。また、図5では、照明装置20として、直下1mでの水平面照度が300lxであり、相関色温度4700Kのダウンライトを用いている。映像装置10と照明装置20とは、2mの間隔をあけて天面110に配置されており、色温度の測定は、映像装置10と照明装置20との天面110上の中間地点の直下1mの位置で行っている。
図5に示すように、色温度が13000KでありDuvが+25である映像装置10からの有色光が、照明装置20を発光させることで、その合成光において色温度が10000KでありDuvが+8である合成光となっている。このように照明装置20を発光させることで、合成光の色温度を黒体軌跡に使づける(Duvを0に近づける)ことができるので、映像装置10の領域10a内の被照射体の色味を自然な白色の色味とすることができる。
なお、照明装置20を発光させた後のDuvの値は、-20以上+20以下であるが、好ましくは-15以上+15以下であり、さらに好ましくは-10以上+10以下である。
なお、合成光の特性(色温度及びDuv)を評価する位置は、上記の位置であることに限定されない。合成光の特性を評価する位置(平面視における位置)は、例えば、映像装置10の直下の領域であってもよい。また、合成光の特性を評価する位置(高さ)は、領域10a内にあると想定される被照射体の高さに応じた高さであればよく、例えば、床面130からの高さが1.5m以上2.0m以下であってもよい。
[3.検知装置の検知例]
続いて、検知装置40による人の検知例について、図6~図10を参照しながら説明する。まずは、人H2の視野角を考慮して人H2を検知する例ついて、図6及び図7を参照しながら説明する。図6は、本実施の形態に係る検知装置40の検知方法の第1例を説明するための図である。図6は、人が領域10aに接近したことを検知装置40が検知する検知方法の第1例を示す。図6は、天面110と床面130とを結ぶ直線と直交する方向(例えば、図3に示すX軸方向又はY軸方向)から空間Sを見た模式図である。
図6に示す角度αは、人H2が水平方向を見ていると仮定した場合の、当該人H2の頭部からの水平線と、映像装置10及び人H2の頭部を結ぶ線分との間の角度である。線分は、映像装置10の光出射面17(例えば、光出射面17の平面視における中心)と、人H2の頭部とを結ぶ線分であり、第2仮想線の一例である。
図6に示す角度βは、映像装置10から下ろした垂線と、映像装置10及び人H2の頭部を結ぶ線分(第2仮想線の一例)との間の角度であり、(90-α)度で算出される。両矢印の破線が示す角度βは、人H2が位置P1にいるときの角度であり、両矢印の実線が示す角度βは、人H2が位置P2にいるときの角度である。垂線は、映像装置10の光出射面17(例えば、平面視における光出射面17の中心)と直交する直線であり、第1仮想線の一例である。
なお、角度α及びβは、鋭角となる角度である。
ここで、人の上下方向の視野角(有効視野)は、例えば、20°程度であるといわれている。そのため、角度αが20°より大きくなる、つまり、角度βが70より小さくなると、人H2は映像装置10の映像が認識しづらくなる。以下では、図6に示す位置P1における角度αが20°であり、図6に示す位置P2における角度αが20°より大きい場合について説明する。
図6に示す位置P1では、有効視野の範囲内に映像装置10が含まれる境界の位置である。つまり、人H2が位置P1より遠い位置にいる(角度βが70°より小さい)場合には、映像装置10の映像(例えば、青空の映像)が見えており、人H2が位置P1より映像装置10に近い位置にいる(角度βが70°より大きい)場合には、映像装置10の映像(例えば、青空の映像)が見えづらい。そのため、人H2が位置P1より遠い位置にいる場合には、映像装置10における演出効果、及び、照明装置20及び30における違和感低減効果のうち、演出効果が優先され、人H2が位置P1より映像装置10に近い位置にいる場合には、演出効果、及び、違和感低減効果のうち、違和感低減効果が優先されるとよい。
検知装置40は、角度βが70°以下となる位置(例えば、位置P1)まで人が接近した場合、領域10aに人が接近したことを検知してもよい。
制御装置50は、例えば、角度βが70°より大きい(検知装置40が人の接近を検知していない)場合、人H2の有効視野に映像装置10が含まれるので、照明装置20及び30を非低減モードで動作させ、検知装置40により角度βが70°以下となる位置まで人H2が接近したことが検知されると、低減モードに遷移し、照明装置20及び30を低減モードで動作させる。
また、図6に示す位置P2では、有効視野の範囲内に映像装置10が含まれていない。つまり、位置P2にいる人H2には映像装置10の映像(例えば、青空の映像)が見えていない、又は、人H2は映像装置10から有効な情報が得られていない。そのため、映像装置10における演出効果、及び、照明装置20及び30における違和感低減効果のうち、違和感低減効果が優先される。
制御装置50は、例えば、角度βが70°以下であるので、照明装置20及び30を低減モードで動作させる。例えば、制御装置50は、人H2が位置P1から位置P2へ移動している間、照明装置20及び30から白色光を発光させ続ける。
なお、人H2が位置P1にいる場合、及び、人H2が位置P2にいる場合のそれぞれにおいて、人H2は領域10a内の被照射体を視認可能である。位置P1にいるときには、人H2から被照射体までの距離が遠いので、人H2は、被照射体の色味に違和感を覚えにくいと考えられる。
なお、角度α及びβは、例えば、カメラ(図示しない)で撮像された画像から人H2の頭部の位置を検出し、検出された頭部の位置と、予め取得されている映像装置10の位置(例えば、平面視における光出射面17の中心)とに基づいて、算出可能である。角度α及びβの算出は、例えば、検知装置40において行われるが、これに限定されない。また、角度α及びβの算出方法は、上記に限定されず、いかなる方法が用いられてもよい。
図7は、本実施の形態に係る検知装置40の検知方法の第1例における、角度βと被照射体の色味の違和感との関係を示す実験結果である。図7に示す実施例1及び2並びに比較例3及び4は、照明装置20及び30から白色光が発光されていない(図7に示す制御光「なし」に相当)場合を示し、実施例3及び4並びに比較例1及び2は、照明装置20及び30から白色光が発光されている(図7に示す制御光「あり」に相当)場合を示す。また、実施例1~4のそれぞれ、及び、比較例1~4のぞれぞれは、角度βが異なる。図7は、照明装置20及び30からの白色光の発光の有無、及び、角度βごとの、違和感があると回答した人の割合、及び、興味の引きやすさ(演出効果)の関係を示す。なお、興味の引きやすさにおける「〇」は、興味を引く効果がある(又は所望の効果が得られる)ことを示し、「×」は、興味を引く効果がない(又は所望の効果が得られない)ことを示す。
また、実験は、天面110に設置され、有色光を床面130に向けて発している映像装置10の直下に身長1.7m、顔の幅が0.2mの人(被照射体の一例)を立たせて行われている。さらに、20人の被験者(身長1.6~1.8m)を用意し、角度βごとに、制御光(白色光)がある場合とない場合とのそれぞれで、被照射体の人の顔の色味の違和感の有無、及び、映像装置10の映像等が興味を引くか否かの印象を評価している。
まず、図7に示す実施例2と、実施例3及び4とから、人H2が被照射体に近づいたにも関わらず、違和感があると回答した人の割合が低下しているので、照明装置20及び30(制御光)の効果が表れていることがわかる。また、比較例において、角度βが70°以下となると、違和感があると回答した人の割合が急激に上昇していることから、違和感低減効果を優先する場合、角度βが70°以下のときに、照明装置20及び30に白色光(制御光)を発光させた方がよいことがわかる。つまり、検知装置40は、角度βが70°以下(例えば、70°)である場合に、人H2を検知するとよい。
また、図7に示す比較例1及び2から人H2が遠くにいる段階から照明装置20及び30に白色光(制御光)を発光させると、興味の引きやすさが得られないことがわかる。また、実施例1及び2では、興味の引きやすさが「〇」であることから、比較例1及び2において興味の引きやすさが「×」である原因は、照明装置20及び30の白色光(制御光)であると考えられる。よって、演出効果を優先する観点から、角度βが70°より大きい場合、照明装置20及び30の白色光は発光されない方がよい。つまり、検知装置40は、角度βが70°より大きい場合に、人H2を検知しないとよい。
このように実験結果からも、検知装置40が、角度βが70°以下の場合に人の接近を検知し、制御装置50の制御により照明装置20及び30から白色光が発光されるとよいことがわかる。
次に、人H2と被照射体との距離を考慮して人H2を検知する例ついて、図8を参照しながら説明する。図8は、本実施の形態に係る検知装置40の検知方法の第2例における、被照射体までの距離と被照射体の色味の違和感との関係を示す実験結果である。なお、距離とは、人H2と被照射体との直線距離であり、例えば、平面視における距離である。
図8に示す実施例1~4及び比較例1~4における制御光の有無は、図7と同様である。また、実施例1~4のそれぞれ、及び、比較例1~4のぞれぞれは、人H2と被照射体との距離が異なる。図8は、照明装置20及び30からの白色光の発光の有無、及び、距離ごとの、違和感があると回答した人の割合、及び、興味の引きやすさ(演出効果)の関係を示す。
また、実験は、天面110に設置され、有色光を床面130に向けて発している映像装置10の直下に身長1.7m、顔の幅が0.2mの人(被照射体の一例)を立たせて行われている。さらに、20人の被験者(身長1.6~1.8m)を用意し、距離ごとに、制御光がある場合とない場合とのそれぞれで、被照射体の人の顔の色味の違和感の有無、及び、映像装置10の映像等が興味を引くか否かの印象を評価している。
まず、図8に示す実施例2と、実施例3及び4とから、人H2が被照射体に近づいたにも関わらず、違和感があると回答した人の割合が低下しているので、照明装置20及び30(制御光)の効果が表れていることがわかる。また、比較例において、距離が3m以下となると、違和感があると回答した人の割合が急激に上昇していることから、違和感低減効果を優先する場合、距離が3m以下のときに、照明装置20及び30に白色光(制御光)を発光させた方がよいことがわかる。つまり、検知装置40は、被照射体と人H2との距離が3m以内(例えば、3m)である場合に、人H2を検知するとよい。なお、当該距離は、領域10aの平面視形状が円形である場合、円形の半径より大きい値であってもよい。
また、図8に示す比較例1及び2から人H2が遠くにいる段階から照明装置20及び30に白色光(制御光)を発光させると、興味の引きやすさが得られないことがわかる。また、実施例1及び2では、興味の引きやすさが「〇」であることから、比較例1及び2において興味の引きやすさが「×」である原因は、照明装置20及び30の白色光(制御光)であると考えられる。よって、演出効果を優先する観点から、距離が3mより離れている場合、照明装置20及び30の白色光は発光されない方がよい。つまり、検知装置40は、距離が3mより離れている場合に、人H2を検知しないとよい。
なお、3mは、所定範囲(例えば、半径3mの範囲)の一例である。所定範囲は、3mであることに限定されず、実験等により適宜決定されてもよい。所定範囲は、例えば、2m以上7m以下の距離の範囲であってもよい。検知装置40は、例えば、平面視(例えば、映像装置10の光出射面17に対する平面視)において、光出射面17の中心地点から距離が所定範囲以内となる位置まで人H2が接近した場合、人H2が接近したことを検知してもよい。
なお、距離は、例えば、カメラ(図示しない)で撮像された画像(例えば、俯瞰画像)から人H2及び被照射体の位置を検出し、検出された2つの位置の平面視上の直線距離として算出可能である。距離の算出は、例えば、検知装置40において行われるが、これに限定されない。また、距離の算出方法は、上記に限定されず、いかなる方法が用いられてもよい。
次に、被照射体に対する被験者の視野角を考慮して人H2を検知する例ついて、図9及び図10を参照しながら説明する。図9は、本実施の形態に係る検知装置40の検知方法の第3例を説明するための図である。図9は、人が領域10aに接近したことを検知装置40が検知する検知方法の第3例を示す。図9は、天面110側から床面130側を見た図(平面図)である。人H1は、平面視における領域10a内に位置しており、被照射体の一例である。また、人H2は、平面視における領域10a外に位置しており、被験者の一例である。
図9に示す視野角θは、人H1に対する人H2の左右方向の視野角である。視野角θは、人H2から人H1を見たときの当該人H1の幅y(m)と、人H1及び人H2の距離とに基づいて算出される。なお、図9の例では、距離を3mとしているが、距離は3mであることに限定されない。なお、視野角θは、鋭角となる角度である。
視野角θが小さい場合、被照射体(例えば、人H1)が小さく、人H2は被照射体に対する色味の違和感を覚えにくいので、演出効果が優先されるとよい。また、視野角θが大きい場合、被照射体(例えば、人H1)が大きく、人H2は被照射体に対する色味の違和感を覚えやすいので、演出効果より色味の違和感を低減することが優先されるとよい。このように、照明システム1において、被照射体に対する人H2の視野角θに応じて照明装置20及び30の白色光の発光の有無が制御されることで、映像装置10による演出効果と、被照射体の違和感の低減とを両立することが可能である。
なお、視野角θは、例えば、カメラ(図示しない)で撮像された画像(例えば、俯瞰画像)から人H2の位置と、被照射体の位置及び幅yを検出し、検出された人H2及び被照射体の位置と、被照射体の幅yとに基づいて、算出可能である。視野角θの算出は、例えば、検知装置40において行われるが、これに限定されない。また、視野角θの算出方法は、上記に限定されず、いかなる方法が用いられてもよい。
図10は、本実施の形態に係る検知装置40の検知方法の第3例における、被照射体に対する被験者の視野角と被照射体の色味の違和感との関係を示す実験結果である。図10に示す実施例1~4及び比較例1~4における制御光の有無は、図7と同様である。また、実施例1~4のそれぞれ、及び、比較例1~4のぞれぞれは、視野角θが異なる。図10は、照明装置20及び30からの白色光の発光の有無、及び、視野角θごとの、違和感があると回答した人の割合、及び、興味の引きやすさ(演出効果)の関係を示す。
また、実験は、天面110に設置され、有色光を床面130に向けて発している映像装置10の直下に高さ1.7m、幅が0.2mの物体(被照射体の一例)を置いて行われている。さらに、20人の被験者(身長1.6~1.8m)を用意し、当該物体から3m離れた位置から視野角θで、物体の色味の違和感の有無、及び、映像装置10の映像等が興味を引くか否かの印象を評価している。
図10の結果から、制御光なしの場合に、被照射体に対する人H2の視野角θが3.8°以上になると違和感があると回答した人の割合が急激に増加しているので、視野角θが3.8°以上になると色味の違和感が強くなり、被照射体の印象の悪化が懸念されることがわかる。このことから、視野角θが3.8°以上の場合に、照明装置20及び30に白色光(制御光)を発光させた方がよいことがわかる。つまり、検知装置40は、被照射体に対する人H2の視野角θが3.8°以上(例えば、3.8°)である場合に、人H2を検知するとよい。
なお、3.8°は、所定角度の一例である。所定角度は、3.8°であることに限定されず、実験等により適宜決定されてもよい。検知装置40は、例えば、平面視(例えば、映像装置10の光出射面17に対する平面視)において、領域10a内の被照射体の幅yの両端と、人H2とのなす角度(視野角θ)が所定角度以上となる位置まで人H2が接近した場合、人H2が接近したことを検知してもよい。
[4.照明システムの動作]
続いて、上記のように構成される照明システム1における動作について、図11~図13を参照しながら説明する。図11は、本実施の形態に係る照明システム1の動作(照明方法)の一例を示すフローチャートである。図12は、本実施の形態に係る照明システム1の動作を模式的に示す図である。
図11に示すように、制御装置50は、映像装置10の発光を開始させる(S10)。制御装置50は、例えば、映像の内容と時間帯とが対応付けられたスケジュール情報、又は、ユーザからの操作に応じて、映像装置10に所望の映像を表示させる。制御装置50は、ステップS10において、映像装置10に有色光を発光させるとも言える。これにより、映像装置10の出射部に映像が映し出され、かつ、出射部から空間Sに照射された有色光によって、空間S内の物体、人等の色味が当該有色光に応じた色味となる。なお、例えば、ステップS10の時点で照明装置20及び30は消灯している(非低減モードである)。また、検知装置40は、映像装置10が発光を開始したことをトリガとして、人の検知を開始してもよい。
次に、検知装置40は、人の接近を検知したか否かを判定する(S20)。検知装置40は、上記で説明した角度β、距離及び視野角θのいずれかにより、ステップS20の判定を行う。ステップS20の判定は、映像装置10が発光している(映像装置10が映像を表示している)間、連続して行われてもよいし、所定の時間間隔ごとに行われてもよい。検知装置40は、検知結果を制御装置50に出力する。
次に、制御装置50は、検知装置40が人の接近を検知した場合(S20でYes)、照明装置20及び30の発光を開始する(S30)。制御装置50は、映像装置10からの有色光の色情報(例えば、色度座標、色温度等)に応じた白色光を照明装置20及び30から出射させる。制御装置50は、映像装置10が表示している映像の映像データから有色光の色情報を取得してもよいし、被照射体付近に設置された色度センサの測定値を有色光の色情報として取得してもよい。また、制御装置50は、検知装置40が人の接近を検知しない場合(S20でNo)、ステップS60に進む。
図12の(a)に示すように、人H2(被験者)が人H1(被照射体)から離れている場合(ステップS20でNoの場合)、照明装置20及び30は白色光を発しておらず、映像装置10が有色光を発している。この状態では、演出効果が高いので、特定の地点を目立たせ、人の興味を引きやすい。
図12の(b)に示すように、人H2(被験者)が人H1(被照射体)に接近し、検知装置40が人H2を検知した場合(ステップS30が実行された場合)、制御装置50の制御により照明装置20及び30は白色光を発する。これにより、人H2が人H1に近づいても、人H2が人H1の色味に違和感を覚えることを抑制することができる。
図11を再び参照して、次に、検知装置40は、人H2の立ち去りを検知したか否かを判定する(S40)。検知装置40は、上記で説明した角度β、距離及び視野角θのいずれかにより、ステップS40の判定を行う。検知装置40は、例えば、人H2の角度βが所定角度より大きくなった(例えば、70°より大きくなった)場合、距離が所定距離より大きくなった(例えば、3mより大きくなった)場合、又は、視野角θが所定角度未満となった(例えば、3.8°未満となった)場合、人の立ち去りを検知してもよい。検知装置40は、検知結果を制御装置50に出力する。
次に、制御装置50は、検知装置40が人の立ち去りを検知した場合(S40でYes)、照明装置20及び30の発光を停止する(S40)。これにより、制御装置50は、映像装置10の演出効果を十分に発揮させることができる。また、制御装置50は、検知装置40が人の立ち去りを検知しない場合(S40でNo)、ステップS40に戻り処理を継続する。例えば、制御装置50は、人H2の角度βが所定角度以下(例えば、70°以下)である間、距離が所定距離以下(例えば、3m以下)である間、又は、視野角θが所定角度以上(例えば、3.8°以上)である間、照明装置20及び30の発光を継続させる。制御装置50は、連続して又は所定の時間間隔ごとに人の立ち去りの検知を検知装置40に行わせる。
次に、制御装置50は、映像装置10の発光を終了するか否かを判定する(S60)。制御装置50は、スケジュール情報、又は、ユーザからの操作に応じて、映像装置10の映像の表示を停止するか否かを判定する。
次に、制御装置50は、映像装置10の発光を終了すると判定する場合(S60でYes)、映像装置10の発光を停止する(S70)。制御装置50は、映像装置10からの有色光の発光を停止する。また、制御装置50は、映像装置10の発光を終了しないと判定する場合(S60でNo)、ステップS20に戻り処理を継続する。
なお、照明システム1における動作は、図11に示す動作に限定されない。照明システム1の動作の他の例について、図13を参照しながら説明する。図13は、本実施の形態に係る照明システム1の動作の他の一例を示すフローチャートである。図13に示すフローチャートは、図11に示すフローチャートに加えて、ステップS80の処理を含む。なお、図13に示す各ステップのうちステップS80以外のステップは、図11と同様であり説明を省略する。
図13に示すように、検知装置40は、人の接近を検知した場合(S20でYes)、さらに検知された人が被照射体の方を向いているか否かを判定する(S80)。ステップS20でYesと検知された人が被照射体の方を向いていない(例えば、当該人の視界に被照射体がいない)場合、違和感低減のために白色光を発光する必要がない。そこで、制御装置50は、検知装置40からのステップS80の判定結果に応じて照明装置20及び30を発光させるか否かを決定する。制御装置50は、検知装置40によりステップS20で検知された人が被照射体の方を向いていると判定された場合(S80でYes)、照明装置20及び30の発光を開始し(S30)、検知装置40によりステップS20で検知された人が被照射体の方を向いていないと判定された場合(S80でNo)、ステップS60に進む。つまり、検知装置40によりステップS20で検知された人が被照射体の方を向いていないと判定された場合、照明装置20及び30の白色光の発光は行われない。
このように、照明装置20及び30は、検知装置40により人が接近したことが検知され、かつ、検知された人が映像装置10側を向いていない場合、白色光の発光の制御を禁止してもよい。映像装置10側を向いていないとは、被照射体の方を向いていないことであってもよいし、領域10aの方を向いていないことであってもよい。平面視において、検知された人の視線の方向が、映像装置10、被照射体及び領域10aの少なくとも1つと重ならない場合、白色光の発光の制御が禁止されてもよい。白色光の発光の制御が禁止されるとは、照明装置20及び30から白色光が発光されないことであってもよい。
なお、人が被照射体の方を向いているか否かの判定は、例えば、当該人を含む画像を撮像し、画像から当該人の視線を検出し、視線の方向と、被照射体の位置とに基づいて行われるが、これに限定されない。
[5.効果等]
本発明の一態様に係る照明システム1は、床面130(対象面の一例)の領域10a(第1領域の一例)に有色光を照射する映像装置10と、床面130の領域20a(第2領域の一例)に白色光を照射する照明装置20と、領域10aに人が接近したことを検知する検知装置40とを備える。領域10aと領域20aとは、一部が重なっている。そして、照明装置20は、検知装置40により領域10aに人が接近したことが検知されたことに連動して、白色光の発光が制御される。
これにより、映像装置10からの有色光により光演出効果を実現することができ、かつ、領域10aに人が接近した場合に白色光の発光が制御されることで有色光による被照射体の色味の違和感を和らげることができる。よって、照明システム1によれば、光演出効果と、被照射体の違和感の低減とを両立することができる。
また、照明装置20は、検知装置40により人が接近したことが検知された場合、白色光の発光の制御として、白色光をより強める制御を行ってもよい。
これにより、人が接近した場合に照明装置20からの白色光の強度が強くなるので、被照射体の違和感を低減することができる。
また、照明装置20は、検知装置40により人が接近したことが検知された場合、白色光の発光の制御として、白色光の発光を開始してもよい。
これにより、人が接近した場合に照明装置20から白色光が発光されるので、被照射体の違和感を低減することができる。また、人が接近していない場合に照明装置20から白色光が発光されないので、光演出効果が低下することを抑制することができる。
また、有色光と白色光との合成光は、色度座標において有色光より黒体軌跡に近い色度を有する。
これにより、合成光を自然光に近づけることができるので、被照射体の違和感をより低減することができる。
また、合成光の色度偏差Duvは、-20以上+20以下である。
これにより、合成光がより自然光に近づくので、被照射体の違和感をさらに低減することができる。
また、合成光の相関色温度は、2000K以上10000K以下である。
これにより、合成光の相関色温度が一般的な照明光で用いられる相関色温度の範囲内におさまるので、当該範囲内におさまらない場合に比べて被照射体の違和感を低減することができる。
また、合成光の相関色温度は、黒体軌跡上の色温度のうち、映像装置10から照射される有色光の相関色温度に対して、2000K以上10000K以下の中で最も近い色温度である。
これにより、有色光と合成光との色味を近づけることができるので、有色光と合成光との色味が異なる場合に比べて被照射体の違和感を低減することができる。
また、検知装置40は、映像装置10の光出射面17(発光面の一例)と直交する第1仮想線と、光出射面17と人H2と結んだ第2仮想線とのなす角度βが70°以内となる位置まで人H2が接近した場合、人H2が接近したことを検知してもよい。
これにより、人H2に対する光演出効果が薄い場合に、被照射体の違和感を低減することができるので、被照射体の違和感を効果的に低減することができる。
また、検知装置40は、映像装置10の光出射面17に対する平面視において、光出射面17の中心地点から距離が所定範囲以内となる位置まで人H2が接近した場合、人H2が接近したことを検知してもよい。
これにより、光出射面17の中心地点から距離の影響により被照射体の違和感が発生することを効果的に抑制することができる。
また、検知装置40は、映像装置10の光出射面17に対する平面視において、領域10a内の被照射体(例えば、人H1)の幅yの両端と、人H2とのなす視野角θ(角度の一例)が所定角度以上となる位置まで人H2が接近した場合、人H2が接近したことを検知してもよい。
これにより、視野角θの影響により被照射体の違和感が発生することを効果的に抑制することができる。
また、照明装置20は、検知装置40により人H2が接近したことが検知され、かつ、検知された人H2が映像装置10側を向いていない場合、発光の制御を禁止する。
これにより、人H2が接近しても、被照射体の違和感を低減する必要がない場合に、白色光が発光される(つまり、光演出効果が損なわれる)ことを抑制することができる。
また、映像装置10は、検知装置40により人H2が接近したことが検知されたことに連動して、発光が制御される。
これにより、さらに映像装置10の発光が制御されるので、照明システム1によれば、被照射体の違和感をより低減することができる。
また、本発明の一態様に係る制御装置50は、映像装置10及び照明装置20を備える照明システム1を制御する制御装置である。映像装置10は、床面130の領域10aに有色光を照射し、照明装置20は、床面130の領域20aに白色光を照射し、領域10aと領域20aとは、一部が重なっている。そして、制御装置50は、領域10aに人が接近したことが検知されたことに連動して、照明装置20の白色光の発光を制御する。
これにより、上記の照明システム1と同様の効果を奏する。
また、本発明の一態様に係る照明方法は、映像装置10及び照明装置20を備える照明システム1における照明方法である。映像装置10は、床面130の領域10aに有色光を照射し、照明装置20は、床面130の領域20aに白色光を照射し、領域10aと領域20aとは、一部が重なっている。そして、照明方法は、領域10aに人が接近したことが検知されたことに連動して、白色光の発光を制御することを含む。
これにより、上記の照明システム1と同様の効果を奏する。
(実施の形態の変形例)
以下では、本変形例に係る照明システムの構成について、図14を参照しながら説明する。図14は、本変形例に係る照明システム1aの構成を示す図である。以下では、実施の形態との相違点を中心に説明し、実施の形態と同一又は類似の内容については説明を省略又は簡略化する。本変形例に係る照明システム1aは、照明装置20及び30を備えていない点において、実施の形態に係る照明システム1と相違する。
図14に示すように、照明システム1aは、映像装置10と、検知装置40と、制御装置50とを備える。本変形例では、制御装置50は、検知装置40により人の接近が検知されると、被照射体の色味の違和感が低減するように映像装置10が出射する有色光を制御する。制御装置50は、有色光の調光及び調色の少なくとも一方を制御する。制御装置50は、例えば、有色光の色度を黒体軌跡上の色度に近づける。
これにより、照明システム1aは、実施の形態に係る照明システム1と同様の効果を奏する。また、照明システム1aは、さらに、構成を簡素化することができるので、小型化、低コスト化を実現することができる。
(その他の実施の形態)
以上、一つ又は複数の態様に係る照明システム等について、実施の形態等に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態等に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明に含まれてもよい。
例えば、上記実施の形態等では、検知装置40が人の接近を検知すると照明装置20及び30の両方が白色光を発光する例について説明したが、これに限定されない。検知装置40は、人が接近する方向を検知し、制御装置50は、照明装置20及び30のうち人が接近する側に配置された照明装置のみを白く発光させてもよい。
また、上記実施の形態等における照明装置20及び30の形状は特に限定されず、例えば、円環状の照明装置であり、平面視において映像装置10を囲むように配置されていてもよい。
また、上記実施の形態等では、映像装置10の発光面が天面110と平行である(例えば、面一である)例について説明したが、これに限定されず、天面110に対して傾斜するように設けられてもよい。例えば、天面110と直交する方向と、映像装置10の発光面と直交する方向とは、平行であってもよいし、交差してもよい。また、例えば、天面110と直交する方向と、映像装置10の光軸とは、平行であってもよいし、交差してもよい。
また、上記実施の形態等では、検知装置40が人の接近を検知すると照明装置20及び30に加えて映像装置10の発光が制御される例について説明したが、これに限定されない。例えば、検知装置40が人の接近を検知すると、照明装置20及び30、並びに、映像装置10のうち映像装置10のみの発光が制御されてもよい。例えば、映像装置10、並びに、照明装置20及び30のそれぞれが有色光を発光している場合、映像装置10のみの発光が制御されてもよい。
また、これらの全般的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータで読み取り可能なCD-ROM等の非一時的記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又は記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
また、上記実施の形態等において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、フローチャートにおける各ステップが実行される順序は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が他のステップと同時(並列)に実行されてもよいし、上記ステップの一部は実行されなくてもよい。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
また、上記実施の形態等に係る制御装置50は、単一の装置として実現されてもよいし、複数の装置により実現されてもよい。制御装置50が複数の装置によって実現される場合、当該制御装置50が有する各構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。制御装置50が複数の装置で実現される場合、当該複数の装置間の通信方法は、特に限定されず、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。また、装置間では、無線通信及び有線通信が組み合わされてもよい。
また、上記実施の形態等で説明した各構成要素は、ソフトウェアとして実現されても良いし、典型的には、集積回路であるLSIとして実現されてもよい。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路(専用のプログラムを実行する汎用回路)又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)又は、LSI内部の回路セルの接続若しくは設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。更には、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて構成要素の集積化を行ってもよい。
システムLSIは、複数の処理部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含んで構成されるコンピュータシステムである。ROMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
また、本発明の一態様は、図11及び図13のいずれかに示される照明方法に含まれる特徴的な各ステップをコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであってもよい。
また、例えば、プログラムは、コンピュータに実行させるためのプログラムであってもよい。また、本発明の一態様は、そのようなプログラムが記録された、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体であってもよい。例えば、そのようなプログラムを記録媒体に記録して頒布又は流通させてもよい。例えば、頒布されたプログラムを、他のプロセッサを有する装置にインストールして、そのプログラムをそのプロセッサに実行させることで、その装置に、上記各処理を行わせることが可能となる。
また、これらの全般的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータで読み取り可能なCD-ROM等の非一時的記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又は記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
1、1a 照明システム
10 映像装置
10a 領域(第1領域)
17 光出射面(発光面)
20、30 照明装置
20a、30a 領域(第2領域)
40 検知装置
50 制御装置
110 天面(対象面)
120 壁面(対象面)
130 床面(対象面)
H1 人(被照射体)
H2 人
y 幅
β 角度
θ 視野角(角度)

Claims (14)

  1. 対象面の第1領域に有色光を照射する映像装置と、
    前記対象面の第2領域に白色光を照射する照明装置と、
    前記第1領域に人が接近したことを検知する検知装置と、を備え、
    前記第1領域と前記第2領域とは、一部が重なり、
    前記照明装置は、前記検知装置により前記第1領域に人が接近したことが検知されたことに連動して、前記白色光の発光が制御される
    照明システム。
  2. 前記照明装置は、前記検知装置により人が接近したことが検知された場合、前記白色光の発光の制御として、前記白色光をより強める制御を行う
    請求項1に記載の照明システム。
  3. 前記照明装置は、前記検知装置により人が接近したことが検知された場合、前記白色光の発光の制御として、前記白色光の発光を開始する
    請求項1又は2に記載の照明システム。
  4. 前記有色光と前記白色光との合成光は、色度座標において前記有色光より黒体軌跡に近い色度を有する
    請求項1~3のいずれか1項に記載の照明システム。
  5. 前記合成光の色度偏差Duvは、-20以上+20以下である
    請求項4に記載の照明システム。
  6. 前記合成光の相関色温度は、2000K以上10000K以下である
    請求項4又は5に記載の照明システム。
  7. 前記合成光の相関色温度は、黒体軌跡上の色温度のうち、前記映像装置から照射される前記有色光の相関色温度に対して、2000K以上10000K以下の中で最も近い色温度である
    請求項4~6のいずれか1項に記載の照明システム。
  8. 前記検知装置は、前記映像装置の発光面と直交する第1仮想線と、前記発光面と前記人と結んだ第2仮想線とのなす角度が70°以内となる位置まで前記人が接近した場合、前記人が接近したことを検知する
    請求項1~7のいずれか1項に記載の照明システム。
  9. 前記検知装置は、前記映像装置の発光面に対する平面視において、前記発光面の中心地点からの距離が所定範囲以内となる位置まで前記人が接近した場合、前記人が接近したことを検知する
    請求項1~8のいずれか1項に記載の照明システム。
  10. 前記検知装置は、前記映像装置の発光面に対する平面視において、前記第1領域内の被照射体の幅の両端と、前記人とのなす角度が所定角度以上となる位置まで前記人が接近した場合、前記人が接近したことを検知する
    請求項1~9のいずれか1項に記載の照明システム。
  11. 前記照明装置は、前記検知装置により前記人が接近したことが検知され、かつ、検知された前記人が前記映像装置側を向いていない場合、前記発光の制御を禁止する
    請求項1~10のいずれか1項に記載の照明システム。
  12. 前記映像装置は、前記検知装置により前記人が接近したことが検知されたことに連動して、発光が制御される
    請求項1~11のいずれか1項に記載の照明システム。
  13. 映像装置及び照明装置を備える照明システムを制御する制御装置であって、
    前記映像装置は、対象面の第1領域に有色光を照射し、
    前記照明装置は、前記対象面の第2領域に白色光を照射し、
    前記第1領域と前記第2領域とは、一部が重なり、
    前記制御装置は、前記第1領域に人が接近したことが検知されたことに連動して、前記照明装置の前記白色光の発光を制御する
    制御装置。
  14. 映像装置及び照明装置を備える照明システムにおける照明方法であって、
    前記映像装置は、対象面の第1領域に有色光を照射し、
    前記照明装置は、前記対象面の第2領域に白色光を照射し、
    前記第1領域と前記第2領域とは、一部が重なり、
    前記照明方法は、
    前記第1領域に人が接近したことが検知されたことに連動して、前記白色光の発光を制御することを含む
    照明方法。
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