JP2023104737A - 容器、自動分析装置及び自動分析システム - Google Patents

容器、自動分析装置及び自動分析システム Download PDF

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瑶季 本田
Tamaki Honda
佳広 地福
Yoshihiro Chifuku
正和 北村
Masakazu Kitamura
笙平 川島
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Abstract

【課題】作業者が反応容器内に残存する液体に含まれる検体や試薬等に曝露する可能性を低減すること。【解決手段】容器110は、自動分析装置による測定対象物質120の測定に用いられる容器であって、開口部111と、本体部113と、変形部115と、を有する。本体部113は、測定対象物質を収容可能に構成される。変形部115は、変形することにより開口部111を閉止可能に構成される。【選択図】図6

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、容器、自動分析装置及び自動分析システムに関する。
従来、血液や尿などの検体試料の定性・定量分析を行う自動分析装置が知られている。自動分析装置では、反応容器(キュベット)内において、検体と各検査項目で用いられる試薬とを混合して反応させ、この混合液の物性値を例えば光学的に測定する。使い捨て型の反応容器が用いられる場合には、測定が終了すると、混合液を収容したままの反応容器を、自動分析装置内に設けられた回収部に投入する。回収部に蓄積された反応容器は、作業者により装置外に搬出され、廃棄される。
検体には、細菌やウィルス等の感染性物質が含まれていることがある。また、試薬には、人体に有害な化学物質が含まれていることがある。したがって、自動分析装置に関する作業を行う作業者が検体や試薬に曝露しないようにすることが重要である。
従来の自動分析装置では、回収部内において、反応容器内に残存する液体が飛散する可能性がある。また、回収部に蓄積された反応容器を廃棄する際にも、反応容器内に残存する液体が周囲に飛散する可能性がある。この場合、自動分析装置での分析作業、回収部に蓄積された反応容器の廃棄作業、自動分析装置のメンテナンス作業等の際に、作業者が反応容器内に残存する液体に含まれる検体や試薬等に曝露するおそれがある。
特表2011-522240号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、作業者が反応容器内に残存する液体に含まれる検体や試薬等に曝露する可能性を低減することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係る容器は、自動分析装置による測定対象物質の測定に用いられる容器であって、開口部と、本体部と、変形部と、を有する。本体部は、測定対象物質を収容可能に構成される。変形部は、変形することにより開口部を閉止可能に構成される。
図1は、本実施形態に係る自動分析装置を備えた自動分析システムの一例の機能構成を示すブロック図である。 図2は、自動分析装置の分析機構の構成の一例を示す図である。 図3は、分析機構の測定部を上面から見た図である。 図4は、測定部を側面から見た図である。 図5は、測定部の別の例を上面から見た図である。 図6は、自動分析システムの容器の一例を示す図である。 図7は、容器に収容された測定対象物質の測定方法の一例を説明するための図である。 図8は、容器の変形部の構成の一例を示す図である。 図9は、容器の変形部の構成の他の例を示す図である。 図10は、図9の容器の上面図である。 図11は、変形部の変形の態様の一例を示す図である。 図12は、変形部の変形の態様の他の例を示す図である。 図13は、変形部の変形の態様のさらに他の例を示す図である。 図14は、自動分析装置の回収機構及び変形機構の構成の一例を示す図である。 図15は、回収機構及び変形機構の構成の他の例を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺及び縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1は、本実施形態に係る自動分析システム100の機能構成の例を示すブロック図である。自動分析システム100は、自動分析装置1と、容器110とを含む。本実施形態においては、自動分析装置1は、例えば、血液凝固分析装置である。図1に示すように、本実施形態に係る自動分析装置1は、分析機構2と、解析回路3と、駆動機構4と、回収機構5と、変形機構6と、入力インターフェース7と、出力インターフェース8と、通信インターフェース9と、記憶回路10と、制御回路11とを備えて構成されている。
分析機構2は、被検者の検体である血液検体と、各検査項目で用いられる試薬である凝固試薬とを混合した混合液を生成する。また、分析機構2は、検査項目によっては、所定の倍率で希釈した標準液と、この検査項目で用いられる試薬とを混合する。分析機構2は、血液検体と試薬との混合液や標準液と試薬との混合液の光学的な物性値を連続的に測定する。この測定により、例えば、透過光強度、吸光度、散乱光強度等で表される標準データ、及び被検データが生成される。
解析回路3は、分析機構2により生成される標準データ、及び被検データを解析することで、血液検体の凝固に関する検量データ、及び分析データを生成するプロセッサである。解析回路3は、例えば、記憶回路10から解析プログラムを読み出し、読み出した解析プログラムに従って標準データ、及び被検データを解析する。なお、解析回路3は、記憶回路10で記憶されているデータの少なくとも一部を記憶する記憶領域を備えてもよい。
駆動機構4は、制御回路11の制御に従い、分析機構2を駆動させる。駆動機構4は、例えば、ギア、ステッピングモータ、ベルトコンベア、及びリードスクリュー等により実現される。
回収機構5は、測定終了後に反応ディスク201から容器110を回収して蓄積する。回収機構5は、回収アーム51と、回収部53とを含む(図14及び図15参照)。回収機構5の動作については後述する。
変形機構6は、測定終了後に容器110を回収する際に、反応ディスク201から取り出された容器110の変形部115を変形させる。とりわけ、変形機構6は、容器110の変形部115を変形させることにより、容器110の開口部111を閉止する。変形機構6及び容器110の詳細については後述する。
入力インターフェース7は、例えば、操作者から、又は病院内ネットワークNWを介して測定を依頼された血液検体に係る各検査項目の分析パラメータ等の設定を受け付ける。入力インターフェース7は、例えば、マウス、キーボード、及び、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチパッド等により実現される。入力インターフェース7は、制御回路11に接続され、操作者から入力される操作指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御回路11へ出力する。なお、本明細書において入力インターフェース7はマウス、及びキーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、自動分析装置1とは別体に設けられた外部の入力機器から入力される操作指示に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路11へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース7の例に含まれる。
出力インターフェース8は、制御回路11に接続され、制御回路11から供給される信号を出力する。出力インターフェース8は、例えば、表示回路、印刷回路、及び音声デバイス等により実現される。表示回路には、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、及びプラズマディスプレイ等が含まれる。なお、表示対象を表すデータをビデオ信号に変換し、ビデオ信号を外部へ出力する処理回路も表示回路に含まれる。印刷回路は、例えば、プリンタ等を含む。なお、印刷対象を表すデータを外部へ出力する出力回路も印刷回路に含まれる。音声デバイスは、例えば、スピーカ等を含む。なお、音声信号を外部へ出力する出力回路も音声デバイスに含まれる。
通信インターフェース9は、例えば、病院内ネットワークNWと接続する。通信インターフェース9は、病院内ネットワークNWを介してHIS(Hospital Information System)とデータ通信を行う。なお、通信インターフェース9は、病院内ネットワークNWと接続する検査部門システム(Laboratory Information System:LIS)を介してHISとデータ通信を行ってもよい。
記憶回路10は、磁気的、若しくは光学的記録媒体、又は半導体メモリ等の、プロセッサにより読み取り可能な記録媒体等を含む。なお、記憶回路10は、必ずしも単一の記憶装置により実現される必要は無い。例えば、記憶回路10は、複数の記憶装置により実現されてもよい。
記憶回路10は、解析回路3で実行される解析プログラム、及び制御回路11に備わる機能を実現するための制御プログラムを記憶している。記憶回路10は、解析回路3により生成される検量データを検査項目毎に記憶する。記憶回路10は、解析回路3により生成される分析データを血液検体毎に記憶する。記憶回路10は、操作者から入力された検査オーダ、又は通信インターフェース9が病院内ネットワークNWを介して受信した検査オーダを記憶する。
制御回路11は、自動分析装置1の中枢として機能するプロセッサである。制御回路11は、記憶回路10に記憶されているプログラムを実行することで、実行したプログラムに対応する機能を実現する。なお、制御回路11は、記憶回路10で記憶されているデータの少なくとも一部を記憶する記憶領域を備えてもよい。
図2は、図1に示される分析機構2の構成の一部における一例を示す模式図である。この図2に示すように、本実施形態に係る分析機構2は、反応ディスク201と、恒温部202と、ラックサンプラ203と、試薬庫204とを備えて構成されている。
反応ディスク201は、複数の容器110を、環状に配列させて保持する。容器110は、反応容器又はキュベットとも呼ばれる。反応ディスク201は、容器110を所定の経路に沿って搬送する。具体的には、検体の分析動作中、反応ディスク201は、駆動機構4により、既定の時間間隔で回動と停止とが交互に繰り返される。容器110は、例えば、ポリプロピレン(PP)又はアクリルにより形成されている。
恒温部202は、所定の温度に設定された熱媒体を貯留し、貯留する熱媒体に容器110を浸漬させることで、容器110に収容される混合液を昇温する。
ラックサンプラ203は、複数の試料容器を保持可能な試料ラック2031を、移動可能に支持しており、これら複数の試料容器には、測定を依頼された検体である血液検体が収容されている。図2に示す例では、5本の試料容器を並列して保持可能な試料ラック2031が示されている。
ラックサンプラ203には、試料ラック2031を搬送する搬送領域2032が設けられている。すなわち、この搬送領域2032を使用して、試料ラック2031が投入される投入位置から、測定が完了した試料ラック2031を回収する回収位置まで、試料ラック2031が搬送される。搬送領域2032では、長手方向に整列された複数の試料ラック2031が、駆動機構4により、方向D1へ移動される。
また、ラックサンプラ203には、試料ラック2031で保持される試料容器を所定のサンプル吸引位置へ移動させるため、試料ラック2031を搬送領域2032から引き込む引き込み領域2033が設けられている。サンプル吸引位置は、例えば、サンプル分注プローブ207の回動軌道と、ラックサンプラ203で支持されて試料ラック2031で保持される試料容器の開口部の移動軌道とが交差する位置に設けられる。引き込み領域2033では、搬送されてきた試料ラック2031が、駆動機構4により、方向D2へ移動される。
また、ラックサンプラ203には、試料が吸引された試料容器を保持する試料ラック2031を搬送領域へ戻すための戻し領域2034が設けられている。戻し領域2034では、試料ラック2031が、駆動機構4により、方向D3へ移動される。
試薬庫204は、標準液、及び血液検体に対して実施される各検査項目で用いられる試薬等を収容する複数の試薬容器200を保冷しながら保持する。試薬庫204内には、回転テーブルが回転自在に設けられている。回転テーブルは、複数の試薬容器200を円環状に載置して保持する。なお、本実施形態において、図2では図示していないが、試薬庫204は、着脱自在な試薬カバーにより覆われている。
さらに、図2に示される本実施形態に係る分析機構2は、サンプル分注アーム206と、サンプル分注プローブ207と、試薬分注アーム208と、試薬分注プローブ209とを備える。
サンプル分注アーム206は、反応ディスク201とラックサンプラ203との間に設けられている。サンプル分注アーム206は、駆動機構4により、鉛直方向に上下動自在、かつ、水平方向に回動自在に設けられている。サンプル分注アーム206は、一端にサンプル分注プローブ207を保持する。
サンプル分注プローブ207は、サンプル分注アーム206の回動に伴い、円弧状の回動軌道に沿って回動する。この回動軌道上には、ラックサンプラ203上の試料ラック2031で保持される試料容器から試料を吸引するためのサンプル吸引位置が設けられている。また、サンプル分注プローブ207の回動軌道上には、サンプル分注プローブ207が吸引した試料を容器110へ分注するためのサンプル分注位置が設けられている。サンプル分注位置は、例えば、サンプル分注プローブ207の回動軌道と、反応ディスク201に保持されている容器110の移動軌道との交点に相当する。
サンプル分注プローブ207は、駆動機構4によって駆動され、サンプル吸引位置、又はサンプル分注位置において上下方向に移動する。また、サンプル分注プローブ207は、制御回路11の制御に従い、サンプル吸引位置の直下に位置する試料容器から試料を吸引する。また、サンプル分注プローブ207は、制御回路11の制御に従い、吸引した試料を、サンプル分注位置の直下に位置する容器110へ分注する。これらサンプル分注アーム206とサンプル分注プローブ207とにより、本実施形態における分注機構の一例が構成される。
試薬分注アーム208は、反応ディスク201と試薬庫204との間に設けられている。試薬分注アーム208は、駆動機構4により、鉛直方向に上下動自在、かつ、水平方向に回動自在に設けられている。試薬分注アーム208は、一端に試薬分注プローブ209を保持する。
試薬分注プローブ209は、試薬分注アーム208の回動に伴い、円弧状の回動軌道に沿って回動する。この回動軌道上には、試薬吸引位置が設けられている。試薬吸引位置は、例えば、試薬分注プローブ209の回動軌道と、試薬庫204の回転テーブルに円環状に載置される試薬容器200の開口部の移動軌道とが交差する位置に設けられる。また、試薬分注プローブ209の回動軌道上には、試薬分注プローブ209が吸引した試薬を容器110へ分注するための試薬分注位置が設定されている。試薬分注位置は、例えば、試薬分注プローブ209の回動軌道と、反応ディスク201に保持されている容器110の移動軌道との交点に相当する。
試薬分注プローブ209は、駆動機構4によって駆動され、回動軌道上の試薬吸引位置、又は試薬分注位置において上下方向に移動する。また、試薬分注プローブ209は、制御回路11の制御に従い、試薬吸引位置で停止している試薬容器200から試薬を吸引する。また、試薬分注プローブ209は、制御回路11の制御に従い、吸引した試薬を、試薬分注位置の直下に位置する容器110へ分注する。これら試薬分注アーム208と試薬分注プローブ209とにより、本実施形態における分注機構の別の例が構成される。
さらに、本実施形態に係る分析機構2においては、その内部に、反応ディスク201に保持可能な容器110と同数の測光ユニット211が設けられている。この測光ユニット211が、本実施形態における測定部を構成する。したがって、本明細書では、測光ユニット211を測定部211とも呼ぶ。図3及び図4は、この測光ユニット211の構成例を示す模式図である。図3は、測光ユニット211を、反応ディスク201の上方向から臨んだ際の各構成要素の位置関係の例を表す模式図である。図4は、測光ユニット211を、反応ディスク201の断面方向から臨んだ際の各構成要素の位置関係の例を表す模式図である。
測光ユニット211は、容器110内に分注された試料と試薬との混合液(測定対象物質)の光学的な物性値を連続的に測定する。本実施形態に係る分析機構2においては、複数の測光ユニット211が設けられている。例えば、分析機構2には、反応ディスク201で保持可能な反応容器と同数の測光ユニット211が設けられている。すなわち、反応ディスク201で保持される1つの反応容器に対して、1つの測光ユニット211が設けられている。それぞれの測光ユニット211の構成は同様であるため、図3及び図4においては、1つの測光ユニット211を代表して図示している。
図3及び図4に示す測光ユニット211は、例えば、光源2111と、光検出器2112、2113とを有する。例えば、測光ユニット211は、反応ディスク201で環状に保持される容器110の環状中心側に光源2111を有する。光源2111は、容器110が配列されている環の外側へ向けて光を照射するように設けられている。
光源2111は、2種類の波長の光を発生する、光照射部の一例である。光源2111は、例えば、波長が長い第1の光と、波長が短い第2の光とを発生する。例えば、第1の光の波長は、620~750nmの赤色の波長域に含まれ、第2の光の波長は、380~495nmの紫から青色の波長域に含まれる。なお、第1及び第2の光の波長は、620~750nmの赤色の波長域にそれぞれ含まれていてもよい。光源2111は、例えば、複数の波長の光を発生可能な多波長LED、所定の波長の光をそれぞれ発生する2つのLED、及び広い波長域の光からフィルタによって所望の波長の光を透過させる光源ユニット等により実現される。
光源2111は、制御回路11の制御に従い、第1及び第2の光を発生する。具体的には、例えば、光源2111は、所定の周期で第1及び第2の光を交互に発生する。このとき、光源2111は、例えば、第1及び第2の光を、凝固の最小測定単位である、例えば0.1秒の半分である0.05秒周期で交互に光を発生する。光源2111から照射された光は、容器110へ入射される。
なお、光源2111は、制御回路11により指定される一方の波長の光を発生するようにしてもよい。また、光源2111は、第1及び第2の光を同時に発生するようにしてもよい。ただし、このとき、不要な波長の光を除外するためのフィルタを光検出器2112、2113に設ける必要がある。
光検出器2112は、容器110を挟んで光源2111と対向する位置に配設される。光源2111から出射された光は、容器110の第1側壁から入射され、第1側壁と対向する第2側壁から出射される。光検出器2112は、容器110から出射された光を検出する。光検出器2112は、例えば、透過光受光部の一例である。
具体的には、例えば、光検出器2112は、容器110内の標準液と試薬との混合液を透過した光を検出する。光検出器2112は、検出した光を所定の時間間隔、例えば、0.1秒間隔でサンプリングし、透過光強度、又は吸光度等で表される標準データを生成する。所定の時間間隔は、例えば、第1の光の発生頻度と同期する。なお、光検出器2112は、例えば、第1の光の波長と対応した波長の光のみを検出するようにしてもよい。また、光検出器2112は、容器110内の血液検体と試薬との混合液を透過した光を検出する。光検出器2112は、検出した光を所定の時間間隔でサンプリングし、透過光強度、又は吸光度等により表される被検データを生成する。光検出器2112は、生成した標準データ、及び被検データを解析回路3へ出力する。
光検出器2113は、光源2111の光の照射軸と、光検出器2113の受光軸とが容器110内において略90度で交わるように配設される。光源2111から出射された光は、容器110の第1側壁から入射され、混合液内の粒子により散乱された後、第1側壁と90度隔てて隣接する第3側壁から出射される。光検出器2113は、容器110から出射された光を検出する。光検出器2113は、例えば、散乱光受光部の一例である。
具体的には、例えば、光検出器2113は、容器110内の標準液と試薬との混合液で散乱された光を検出する。光検出器2113は、検出した光を所定の時間間隔、例えば、0.1秒間隔でサンプリングし、散乱光強度等で表される標準データを生成する。所定の時間間隔は、例えば、第2の光の発生頻度と同期する。なお、光検出器2113は、例えば、第2の光の波長と対応した波長の光のみを検出するようにしてもよい。また、光検出器2113は、容器110内の血液検体と試薬との混合液で散乱された光を検出する。光検出器2113は、検出した光を所定の時間間隔でサンプリングし、散乱光強度等により表される被検データを生成する。光検出器2113は、生成した標準データ、及び被検データを解析回路3へ出力する。
なお、光検出器2112、2113は、検出した光の強度を検出信号として解析回路3へ出力してもよい。このとき、解析回路3が、所定の時間間隔、例えば、0.1秒間隔で検出信号をサンプリングし、標準データ、及び被検データを生成する。
図5は、本実施形態に係る測光ユニット211の別の構成例を表す模式図である。図5は、図3と同様に、測光ユニット211を、反応ディスク201の上方向から臨んだ際の各構成要素の位置関係の例を表している。図5に示される測光ユニット211は、光源2111として、2つのLED51、52を有している。図5に示される例では、LED52の光の照射軸が、LED51の光の照射軸に対して所定の角度だけ傾けられている。
光検出器2112は、図3及び図4の例と同様に、容器110を挟んでLED51と対向する位置に配設されている。一方、光検出器2113は、LED52の光の照射軸と、光検出器2113の受光軸とが容器110内において略90度で交わるように配設されている。
再び図1に示すように、解析回路3は、記憶回路10に記憶されている解析プログラムを実行することで、当該プログラムに対応する機能を実現する。例えば、解析回路3は、解析プログラムを実行することで、解析機能31、及び複合解析機能32を有する。すなわち、解析回路3は、本実施形態において、測光ユニット211で測定した結果に基づいて、検体に含まれる成分の分析結果を求める分析処理部を構成する。なお、本実施形態では、単一のプロセッサによって解析機能31、及び複合解析機能32が実現される場合を説明するが、これに限定されない。例えば、複数の独立したプロセッサを組み合わせて解析回路を構成し、各プロセッサが解析プログラムを実行することにより解析機能31、及び複合解析機能32を実現してもよい。
解析機能31は、分析機構2により生成される標準データ、及び被検データを解析する機能であり、解析部の一例である。具体的には、例えば、解析機能31において解析回路3は、標準データに基づいて凝固時間を算出し、算出した凝固時間から検量データを生成する。解析回路3は、生成した検量データを制御回路11へ出力する。
また、解析機能31において解析回路3は、例えば、被検データを解析することで、混合液中の凝固の過程を測定する。具体的には、解析回路3は、例えば、反応が強い試薬が添加された混合液の解析については、透過光を検出して得られる被検データを解析する。解析回路3は、被検データに基づいて血液凝固反応についての受光強度変化を取得する。なお、以下では、受光強度変化を反応曲線として説明を進める。解析回路3は、反応曲線における変曲点、及び飽和到達点等を凝固終了点として検出する。このときの変曲点、及び飽和到達点等の検出は、数学的なアルゴリズム、例えば、反応曲線の1次微分、2次微分、又は他の演算法を用いて実施される。解析回路3は、検出した凝固終了点に基づき、凝固点と、凝固点に到達する時間である凝固時間を算出する。なお、解析回路3は、反応が強い試薬を添加した後、凝固が進まない異常検体に対しては、散乱光を検出して得られる被検データを解析してもよい。
また、解析回路3は、例えば、反応が弱くて遅い試薬を添加した混合液の解析については、散乱光を検出して得られる被検データを解析する。なお、本実施形態において、反応が弱くて遅い試薬について、反応が弱い試薬と記載する箇所もあるが、これらは同意のものとして扱うものとする。解析回路3は、被検データに基づいて反応曲線を取得し、取得した反応曲線から、血液検体の凝固に関する情報、例えば、凝固終了点、凝固点、及び凝固時間を算出する。
また、解析回路3は、検査項目によっては、算出した凝固時間と、この被検データに対応する検査項目の検量データとに基づき、濃度値等を算出する。解析回路3は、凝固終了点、凝固点、凝固時間、及び濃度値等を含む分析データを制御回路11へ出力する。
複合解析機能32は、分析機構2により生成される2種類の被検データを複合して解析する機能であり、複合解析部の一例である。具体的には、複合解析機能32において解析回路3は、透過光を検出して得られる被検データと、散乱光を検出して得られる被検データとを取得する。解析回路3は、透過光についての被検データに基づく反応曲線、及び、散乱光についての被検データに基づく反応曲線から、血液検体の凝固に関する情報、例えば、凝固終了点、凝固点、及び凝固時間等を算出する。
複合解析機能32は、例えば、制御回路11からの制御、及び解析機能31での解析結果に従って実施される。例えば、解析回路3は、制御回路11からの指示に応じ、複合解析機能32を実施する。また、解析回路3は、例えば、解析機能31において、反応が弱い試薬を添加した後、想定よりも反応が遅い等の場合、複合解析機能32を実施する。
解析回路3は、凝固終了点、凝固点、及び凝固時間等を含む分析データを制御回路11へ出力する。
図1に示される制御回路11は、記憶回路10に記憶されている制御プログラムを実行することで、当該プログラムに対応する機能を実現する。例えば、制御回路11は、制御プログラムを実行することで、システム制御機能91と、測光制御機能92と、回収制御機能93と、変形制御機能94とを有する。なお、本実施形態では、単一のプロセッサによってシステム制御機能91と、測光制御機能92と、回収制御機能93と、変形制御機能94とが実現される場合を説明するが、これに限定されない。例えば、複数の独立したプロセッサを組み合わせて制御回路を構成し、各プロセッサが制御プログラムを実行することにより、これらの各種機能を実現してもよい。
システム制御機能91は、入力インターフェース7から入力される入力情報に基づき、自動分析装置1における各部を統括して制御する機能である。例えば、システム制御機能91において、制御回路11は、検査項目に応じた解析を実施するように解析回路3を制御する。
測光制御機能92は、測定に用いられる光の波長を制御する機能であり、測光制御部の一例である。具体的には、測光制御機能92において制御回路11は、例えば、記憶回路10に記憶されている検査オーダを参照し、次に測定される検査項目で用いられる試薬情報を取得する。制御回路11は、例えば、取得した試薬情報に含まれる検査項目名、試薬名、反応に関する情報、及び再検に関する情報等に基づき、次に使用される試薬の反応が弱いか否かを判断する。
回収制御機能93は、回収機構5を制御する機能である。例えば、回収制御機能93において、制御回路11は、測光ユニット211による測定が終了した容器110を反応ディスクから取り出し、取り出された容器110を蓄積部に移送するように、回収アーム51を制御する。
変形制御機能94は、容器110の変形部115を変形させる機能である。例えば、変形制御機能94において、制御回路11は、反応ディスク201から取り出された容器110の変形部115を変形させるように、変形機構6を制御する。
次に、図6~図10を参照して、本実施形態の容器110について説明する。図6は、容器110の一例を示す図であり、図7は、容器110に収容された測定対象物質120の測定方法の一例を説明するための図である。
本実施形態の容器110は、測定対象物質120を収容する容器である。測定対象物質120は、自動分析装置1の測定部(測光ユニット)211における測定の対象となる物質である。測定対象物質120は、例えば、検体と試薬を混合した混合液であってもよい。自動分析装置1が血液凝固分析装置である場合、測定対象物質120は、例えば、血液検体と凝固試薬とを混合した混合液であってもよい。
容器110は、開口部111と、本体部113と、変形部115とを含んでいる。開口部111は、容器110内に測定対象物質120を導入するための開口である。容器110内に収容される検体、標準液、試薬等は、開口部111を介して分注される。本体部113は、測定対象物質120を保持する部分である。開口部111を介して分注された検体、標準液、試薬等は、本体部113に保持され、必要に応じて混合される。また、混合された検体、標準液、試薬等は、本体部113内において互いに反応することもある。
変形部115は、変形することにより開口部111を閉止可能に構成された部分である。本明細書において、開口部111の「閉止」とは、開口部111の開口面積を減少させることを意味し、開口部111を完全に閉塞すること(すなわち開口面積をゼロにすること)に限定されない。変形部115を変形させた際に、開口部111が完全に閉塞しなくても、開口部111の開口面積が減少することによって、測定対象物質120を収容した容器110を反応ディスク201から回収部53へ搬送する際や、容器110が回収部53に蓄積されている間に、容器110から測定対象物質120が漏出することを抑制することができる。とりわけ、測定対象物質120が容器110内で凝固している場合、開口部111の開口面積を減少させることによって、容器110から測定対象物質120が漏出することをより効果的に抑制することができる。変形部115の変形後の開口部111の開口面積は、変形部115の変形前における開口部111の開口面積の50%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましく、10%以下であることがさらに好ましい。
容器110は、通常、測定対象物質120がこぼれ出ることがないよう、開口部111が上方に位置するようにして使用される。本明細書では、容器110において、開口部111が位置する側を上方とし、開口部111に対して本体部113が位置する側を下方とする。また、開口部111と本体部113とを結ぶ方向を第1方向d1とする。反応ディスク201に保持された状態において、第1方向d1は鉛直方向と概ね一致する。第1方向d1と直交する方向に第2方向d2及び第3方向d3を定義する。第1方向d1、第2方向d2、第3方向d3は、互いに直交する。
図6に示された例では、変形部115は、本体部113の上方に位置している。換言すると、本体部113は、変形部115の下方に位置している。変形部115は、開口部111と本体部113との間に位置している。なお、図6~図9では、本体部113と変形部115との境界が一点鎖線で示されている。ただし、本体部113と変形部115との境界は、実際には線として視認できない場合もある。この場合、例えば、後述の溝117,119が配置されている領域や、熱応答性を有する材料で形成されている領域が、変形部115を構成する。
図6~図10に示された例では、容器110は、第1方向d1と直交する断面において矩形の形状を有しているが、容器110の具体的な形状はこれに限られない。例えば、容器110は、第1方向d1と直交する断面において、三角形、五角形、六角形等の多角形、円形、楕円形等の他の形状を有してもよい。また、容器110は、第1方向d1と直交する断面において、直線と曲線とを組み合わせた形状を有してもよい。また、第1方向d1と直交する断面の形状は、第1方向d1における位置によって変化してもよい。例えば、容器110は、開口部111及び変形部115において矩形の断面形状を有し、本体部113において円形の断面形状を有してもよい。
図7に示されているように、自動分析装置1の測定部211においては、光源2111から出射した光は、容器110の本体部113に入射する。光検出器2112,2113は、本体部113から出射した光を検出する。したがって、測定部211は、変形部115よりも下方に位置する本体部113において測定を行う。なお、図7では、測定部211において、光源2111から出射した光が進む方向と第3方向d3とが一致するように、容器110が配置されているが、容器110の向きはこれに限られない。例えば、測定部211において、光源2111から出射した光が進む方向と第2方向d2とが一致するように、容器110が配置されてもよい。また、測定部211において、光源2111から出射した光が進む方向に対して、第2方向d2及び第3方向d3が水平面内で任意の角度を有するように第1方向d1周りに回転した状態で容器110が配置されてもよい。
図8は、容器110の変形部115の構成の一例を示す図であり、図9は、変形部115の構成の他の例を示す図であり、図10は、図9の容器110の上面図である。
図8に示された例では、変形部115は、少なくとも1つの螺旋状の溝117を含んでいる。溝117は、変形部115における容器110の側面を構成する壁部に形成されている。変形部115は、連続する1つの溝117のみを含んでもよいし、複数の溝117を含んでもよい。図示された例では、溝117は、容器110の外面に形成されているが、溝117は、容器110の内面に形成されてもよい。変形部115の壁部における溝117が形成された部分は、その厚さが小さくなっている。これにより、変形部115の壁部における溝117が形成された部分は、他の部分よりも強度が低くなっている。したがって、変形部115に外力が作用すると、溝117が形成された部分を起点として変形部115が変形する。図8に示された容器110では、自動分析装置1の変形機構6により、第1方向d1に延びる軸線の周りに変形部115又は開口部111が本体部113に対して捩られることにより、開口部111が閉止される。
図9及び図10に示された例では、変形部115は、第1方向d1に延びる少なくとも1つの溝119を含んでいる。とりわけ、溝119は、第1方向d1に平行に延びている。溝119は、変形部115における容器110の側面を構成する壁部に形成されている。変形部115は、1つの溝119のみを含んでもよいし、複数の溝119を含んでもよい。なお、図示された例では、溝119は、容器110の外面に形成されているが、溝119は、容器110の内面に形成されてもよい。
図9及び図10に示された例では、変形部115は、第1方向d1に直交する断面において矩形の形状を有しており、第3方向d3に対向する2つの壁部に、それぞれ溝119が形成されている。この例では、第2方向d2に対向する2つの壁部には、溝119が形成されていない。図8を参照して説明した例と同様に、変形部115の壁部における溝119が形成された部分は、他の部分よりも強度が低くなっている。これにより、第3方向d3に対向する2つの壁部の強度は、第2方向d2に対向する2つの壁部の強度よりも小さくなっている。変形部115に外力が作用すると、溝119が形成された部分を起点として変形部115が変形する。図9に示された容器110では、自動分析装置1の変形機構6により、変形部115が第2方向d2に押し潰されることにより、開口部111が閉止される。
図11及び図12を参照して、図9及び図10に示された容器110の開口部111を閉止する方法の例について説明する。図11は、変形部115の変形の態様の一例を示す図であり、図12は、変形部115の変形の態様の他の例を示す図である。図11及び図12では、容器110は、上方から見て示されている。
図11に示された例では、変形機構6は、一対の押圧部材61を有している。一対の押圧部材61は、互いに近接する方向及び互いに離間する方向に移動可能に構成されている。この例では、まず、一対の押圧部材61の間に変形部115が位置するように、容器110を配置する。このとき、一対の押圧部材61が対向する方向と容器110の第2方向d2とが一致するように、容器110を配置する。すなわち、第1方向d1に直交する断面において、溝119が形成された壁部が、一対の押圧部材61が対向する方向に沿って延びるように、容器110を配置する。次に、一対の押圧部材61を互いに近接する方向に移動させて、変形部115を押し潰す。これにより、溝119が形成された部分を起点として変形部115が変形して、開口部111が閉止される。
図12に示された例では、変形機構6は、一対のガイド部材65を有している。一対のガイド部材65は、容器110の変形部115が2つのガイド部材65の間を進むことができるように構成されている。容器110の進行方向に沿った下流に向かうほど、2つのガイド部材65の間の間隔は小さくなっている。一対のガイド部材65が対向する方向と容器110の第2方向d2とが一致する状態で、2つのガイド部材65の間を容器110が進む。すなわち、第1方向d1に直交する断面において、溝119が形成された壁部が、一対の押圧部材61が対向する方向に沿って延びる状態で、2つのガイド部材65の間を容器110が進む。この例では、変形部115が2つのガイド部材65の間を進むにつれて2つのガイド部材65の間の間隔が小さくなるので、2つのガイド部材65により変形部115が押し潰される。これにより、溝119が形成された部分を起点として変形部115が変形して、開口部111が閉止される。
図13は、変形部115の変形の態様のさらに他の例を示す図である。図13では、容器110は、上方から見て示されている。図13に示された例では、変形部115を構成する4つの壁部のうち、隣り合う2つの壁部にそれぞれ溝119が形成されている。これにより、溝119が形成された隣り合う2つの壁部の強度は、他の2つの壁部の強度よりも小さくなっている。この例では、変形機構6により、溝119が形成された隣り合う2つの壁部が合流する角部に、他の2つの壁部が合流する角部に向かって外力を加えると、溝119が形成された隣り合う2つの壁部が変形して、開口部111が閉止される。
変形部115の他の例として、変形部115は、熱応答性を有する材料で形成されていてもよい。熱応答性を有する材料とは、加熱されることにより変形が生じる材料である。熱応答性の材料としては、例えば、熱収縮性を有する材料や熱可塑性を有する材料が挙げられる。熱収縮性を有する材料としては、例えば、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等を用いることができる。熱可塑性を有する材料としては、例えば、ポリエチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)等を用いることができる。なお、この場合、容器110の本体部113と変形部115とは、互いに異なる材料で構成されてもよい。例えば、本体部113は、熱応答性を有しない材料で形成されてもよい。
変形部115が熱応答性を有する材料で形成されている場合、変形機構6は、変形部115を加熱することにより変形部115を変形させる機構であってもよい。このような変形機構6は、変形部115を加熱する加熱部を有する。加熱部は、例えば、電熱線等の加熱装置を有する。変形部115が熱収縮性を有する材料で形成されている場合、変形部115は、加熱装置で加熱されることにより収縮して変形する。これにより、開口部111が閉止される。また、変形部115が熱可塑性を有する材料で形成されている場合、変形部115は、加熱装置で加熱されることにより軟化して変形する。これによっても、開口部111が閉止される。なお、変形機構6は、加熱装置に加えて、変形部115に外力を与える装置を有してもよい。変形部115に外力を与える装置としては、例えば、変形部115又は開口部111を本体部113に対して捩るように力を加える装置や、変形部115を押し潰すように力を加える装置を用いることができる。加熱装置で加熱することにより収縮又は軟化した変形部115に対して外力を与えることにより、変形部115をさらに大きく変形させることができる。したがって、開口部115の開口面積をさらに減少させることができる。
図14は、回収機構5及び変形機構6の構成の一例を示す図であり、図15は、回収機構5及び変形機構6の構成の他の例を示す図である。図14及び図15では、回収機構5及び変形機構6は、上方から見て示されている。
図14に示された例では、回収機構5は、回収アーム51と、回収部53とを有している。回収アーム51は、例えばロボットアームであり、回転軸線52を中心として回転可能に構成されている。回収部53は、使用済みの容器110を蓄積する部分である。回収部53は、例えば箱状の部材であり、上部に開口を有している。回収アーム51は、測定部211による測定が終了した容器110をつかんで反応ディスク201から取り出し、回転軸線52周りに回転して、回収部53の開口の上で容器110を開放する。これにより、容器110が回収部53内に投入される。回収部53内に所定量の容器110が蓄積されると、作業者が回収部53内の容器110を回収部53の外部に搬出して廃棄する。なお、回収部53は、自動分析装置1と一体に配置されてもよいし、自動分析装置1と別体に配置されてもよい。
図14に示された例では、反応ディスク201と回収部53との間における、回収アーム51に保持された容器110の移動経路内に、変形機構6が配置されている。この場合、反応ディスク201から取り出された容器110は、回収アーム51が回転することにより移動し、変形機構6に到達する。変形機構6では、容器110の変形部115が変形され、開口部111が閉止される。その後、回収アーム51が回転することにより容器110が移動し、回収部53へ向かう。変形機構6をこのように構成すると、変形機構6を追加するために回収アーム51に変更を加える必要がない。
図15に示された例では、変形機構6は、回収アーム51に取り付けられており、回収アーム51とともに移動する。この例では、反応ディスク201から取り出された容器110は、回収アーム51が回転することにより移動し、回収部53へ向かう。容器110の変形部115は、回収アーム51に取り付けられた変形機構6により変形される。すなわち、変形機構6は、容器110を反応ディスク201から回収部53へ搬送しながら変形部115を変形させる。これにより、容器110を反応ディスク201から取り出してから回収部53内へ投入するまでの時間が短縮される。
本実施形態の容器110は、自動分析装置1による測定対象物質120の測定に用いられる容器110であって、開口部111と、測定対象物質120を収容可能な本体部113と、変形することにより開口部111を閉止可能な変形部115と、を有する。
本実施形態の容器110では、変形部115は、本体部113の上方に位置する。
本実施形態の自動分析装置1は、開口部111と、測定対象物質120を収容可能な本体部113と、変形することにより開口部111を閉止可能な変形部115と、を有する容器110に収容された測定対象物質120に対して任意の測定を行う測定部211を有し、測定部211は、変形部115よりも下方に位置する本体部113において測定を行う。
本実施形態の自動分析装置1は、変形部115を変形させて開口部111を閉止する変形機構6を有する。
本実施形態の自動分析システム100は、開口部111と、測定対象物質120を収容可能な本体部113と、変形することにより開口部111を閉止可能な変形部115と、を有する容器110と、容器110に収容された測定対象物質120に対して任意の測定を行う測定部211を有する自動分析装置1と、を備え、測定部211は、変形部115よりも下方に位置する本体部113において測定を行う。
測定部211による測定が終了し廃棄される容器110には、測定対象物質120が収容されたままになっている。測定対象物質120には、検体や試薬等が含まれている。検体には、細菌やウィルス等の感染性物質が含まれていることがある。また、試薬には、人体に有害な化学物質が含まれていることがある。本実施形態の容器110、自動分析装置1及び自動分析システム100によれば、変形部115を変形させることにより、開口部111を閉止することができる。これにより、測定対象物質120を収容した容器110を反応ディスク201から回収部53へ搬送する際や、容器110が回収部53に蓄積されている間に、容器110から測定対象物質120が漏出することを抑制することができる。したがって、自動分析装置1での分析作業、回収部53に蓄積された容器110の廃棄作業、自動分析装置1のメンテナンス作業等の際に、作業者が、容器110から漏出した測定対象物質120に含まれる検体や試薬等に曝露する可能性を低減することができる。すなわち、作業者が、検体に含まれ得る細菌やウィルス等の感染性物質や、試薬に含まれ得る人体に有害な化学物質等に曝露することが効果的に抑制される。
本実施形態の容器110では、変形部115は、少なくとも1つの螺旋状の溝117を含む。
本実施形態の自動分析装置1では、変形機構6は、変形部115を捩ることにより変形部115を変形させる。
このような容器110及び自動分析装置1によれば、変形部115を捩ることにより、簡単に変形部115を変形させることができる。
本実施形態の容器110では、変形部115は、上下方向に延びる少なくとも1つの溝119を含む。
本実施形態の自動分析装置1では、変形機構6は、変形部115を押し潰すことにより変形部115を変形させる。
このような容器110及び自動分析装置1によれば、変形部115を押し潰すことにより、簡単に変形部115を変形させることができる。
本実施形態の容器110では、変形部115は、熱応答性を有する材料で形成されている。
本実施形態の自動分析装置1では、変形機構6は、変形部115を加熱することにより変形部115を変形させる。
このような容器110及び自動分析装置1によれば、変形部115を加熱することにより、簡単に変形部115を変形させることができる。
なお、上記説明における「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(central processing unit)、GPU (Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出して実行することで各処理機能を実現する。一方、プロセッサが例えばASICである場合、プログラムが記憶回路に保存される代わりに、当該処理機能がプロセッサの回路内に論理回路として直接組み込まれる。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その処理機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその処理機能を実現するようにしてもよい。
いくつかの実施形態及び変形例を説明したが、これらの実施形態及び変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態及び変形例同士の組み合わせを行うことができる。これらの実施形態及び変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 自動分析装置
2 分析機構
3 解析回路
4 駆動機構
5 回収機構
6 変形機構
7 入力インターフェース
8 出力インターフェース
9 通信インターフェース
10 記憶回路
11 制御回路
51 回収アーム
52 回転軸線
53 回収部
61 押圧部材
65 ガイド部材
91 システム制御機能
92 測光制御機能
93 回収制御機能
94 変形制御機能
100 自動分析システム
110 容器
111 開口部
113 本体部
115 変形部
117 溝
119 溝
120 測定対象物質
200 試薬容器
201 反応ディスク
202 恒温部
203 ラックサンプラ
204 試薬庫
206 サンプル分注アーム
207 サンプル分注プローブ
208 試薬分注アーム
209 試薬分注プローブ
211 測定部(測光ユニット)

Claims (11)

  1. 自動分析装置による測定対象物質の測定に用いられる容器であって、
    開口部と、
    前記測定対象物質を収容可能な本体部と、
    変形することにより前記開口部を閉止可能な変形部と、を有する容器。
  2. 前記変形部は、前記本体部の上方に位置する、請求項1に記載の容器。
  3. 前記変形部は、少なくとも1つの螺旋状の溝を含む、請求項1又は2に記載の容器。
  4. 前記変形部は、上下方向に延びる少なくとも1つの溝を含む、請求項1又は2に記載の容器。
  5. 前記変形部は、熱応答性を有する材料で形成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の容器。
  6. 開口部と、測定対象物質を収容可能な本体部と、変形することにより前記開口部を閉止可能な変形部と、を有する容器に収容された前記測定対象物質に対して任意の測定を行う測定部を有し、
    前記測定部は、前記変形部よりも下方に位置する前記本体部において前記測定を行う、自動分析装置。
  7. 前記変形部を変形させて前記開口部を閉止する変形機構を有する、請求項6に記載の自動分析装置。
  8. 前記変形機構は、前記変形部を捩ることにより前記変形部を変形させる、請求項7に記載の自動分析装置。
  9. 前記変形機構は、前記変形部を押し潰すことにより前記変形部を変形させる、請求項7に記載の自動分析装置。
  10. 前記変形機構は、前記変形部を加熱することにより前記変形部を変形させる、請求項7~8のいずれか一項に記載の自動分析装置。
  11. 開口部と、測定対象物質を収容可能な本体部と、変形することにより前記開口部を閉止可能な変形部と、を有する容器と、
    前記容器に収容された前記測定対象物質に対して任意の測定を行う測定部を有する自動分析装置と、を備え、
    前記測定部は、前記変形部よりも下方に位置する前記本体部において前記測定を行う、自動分析システム。
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