JP2023104138A - エレベータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動診断運転の可否判定をより正確にすることができるエレベータ装置を得る。【解決手段】昇降路2に設けられる昇降体4a、b、昇降路2内における昇降体4a、bの位置を検出する位置検出手段、エレベータ装置が設置される建物1に設けられ、設置された高さにおける水平方向の加速度を検出する地震感知器13a、b、c、及び制御装置12を備える。制御装置12は、地震が発生したとき、地震が発生したときの昇降体4a、bの位置及び地震が収束したときの昇降体4a、bの位置のうち少なくとも一方に基づいて地震発生から地震収束までの昇降体4a、bの存在範囲を決定し、加速度に基づいて推定される建物加速度が予め定められた運転不可閾値を超えない範囲A内で診断可能範囲Bを設定し、存在範囲が診断可能範囲Bに収まるとき、昇降体4a、bを昇降させて異常診断を行う自動診断運転が可能であると判定する。【選択図】図1

Description

本開示は、エレベータ装置に関する。
従来のエレベータ装置では、地震発生時のエレベータ機器の状態を判定するために、エレベータ装置が設置される建物に地震感知器を設け、設定震度以上の震度が検出されるとかごの位置を検出する。そして、地震感知器からの信号及びかごの位置を使用して自動診断運転の可否判定を行う(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2020/026384号
上記した従来のエレベータ装置において、自動診断運転の可否判定に用いられるかごの位置は、地震発生直後のかごの位置である。そのため、かごの位置検出後、自動診断運転可否判定前にかごが移動した場合に、検出したかごの位置と異なる位置でかごに所定の閾値を超える加速度が生じてガイドレールが損傷していたとしても、自動診断運転が可能であると判定されることがある。
本開示は上記の問題点を解決するためになされたものであり、自動診断運転の可否判定をより正確にすることができるエレベータ装置を得ることを目的とするものである。
本開示にかかるエレベータ装置は、昇降路に設けられる昇降体と、昇降路内における昇降体の位置を検出する位置検出手段と、エレベータ装置が設置される建物に設けられ、設置された高さにおける水平方向の加速度を検出する地震感知器と、地震が発生したとき、地震が発生したときの昇降体の位置及び地震が収束したときの昇降体の位置のうち少なくとも一方に基づいて地震発生から地震収束までの昇降体の存在範囲を決定し、加速度から推定される建物加速度が予め定められた診断運転不可閾値を超えない範囲内で診断可能範囲を設定し、存在範囲が診断可能範囲に収まるとき、昇降体を昇降させて異常診断を行う自動診断運転が可能であると判定する制御装置とを備えたものである。
本開示にかかるエレベータ装置によれば、自動診断運転の可否判定をより正確にすることができる。
実施の形態1におけるエレベータ装置を備えた建物の断面図である。 実施の形態1における制御装置のブロック図である。 実施の形態1における制御装置の制御を示すフローチャートである。 実施の形態1における地震感知器が検出した加速度レベル及び建物加速度関数を示すグラフである。 実施の形態1における建物加速度関数及び運転不可閾値関数を示すグラフである。 実施の形態1におけるエレベータ装置を備えた建物の断面図である。 実施の形態1における地震感知器が検出した加速度レベル及び建物加速度関数を示すグラフである。 実施の形態1における建物加速度関数及び運転不可閾値関数を示すグラフである。 実施の形態1におけるエレベータ装置を備えた建物の断面図である。 実施の形態1における地震感知器が検出した加速度レベル及び建物加速度関数を示すグラフである。 実施の形態1における建物加速度関数及び運転不可閾値関数を示すグラフである。 実施の形態1における診断可能範囲を示す建物の断面図である。 実施の形態1における制御部の制御用データを示す図である。 実施の形態2におけるエレベータ装置を備えた建物の断面図である。 実施の形態2における制御装置のブロック図である。
実施の形態1.
以下に実施の形態1にかかるエレベータ装置を詳細に説明する。なお、各図面における同一の符号は同一又は相当の構成を表している。図1に、エレベータ装置の構成図を示す。図1に示すように、建物1には、昇降路2及び機械室3が設けられている。機械室3は、昇降路2の上部に設けられている。
昇降路2内には、昇降体であるかご4a及び釣合おもり4bが設けられている。以下の説明においてかご4aと釣合おもり4bとを区別して説明しない場合は、昇降体4という。また、昇降路2内には、ガイドレールである一対のかごガイドレール5a及び一対の釣合おもりガイドレール5bが設置されている。以下の説明においてかごガイドレール5aと釣合おもりガイドレール5bとを区別して説明しない場合は、ガイドレール5という。かご4aは、一対のかごガイドレール5aに沿って昇降路2内を昇降する。釣合おもり4bは、一対の釣合おもりガイドレール5bに沿って昇降路2内を昇降する。地震が発生して建物1に水平方向の加速度が生じると、昇降体4に水平方向の加速度が生じる。このとき昇降体4には、昇降体4の質量に加速度を乗じた力が加えられる。この力がガイドレール5に作用すると、ガイドレール5が損傷することがある。
機械室3には、巻上機6及びそらせ車8が設置されている。巻上機6は、駆動シーブ7及びモータ(図示せず)を有しており、モータは駆動シーブ7を回転させる。モータには、駆動シーブ7の回転量を検出するための回転検出器11が設けられている。回転検出器11は、例えばエンコーダであって、昇降路2内における昇降体4の位置を検出する位置検出手段である。図2に示すように、回転検出器11は、図示しない入出力インタフェースを介して、駆動シーブ7の回転量を電気信号として計測部15に出力する。
駆動シーブ7及びそらせ車8には懸架体9が巻き掛けられている。懸架体9の一端にはかご4aが接続され、懸架体9の他端には、釣合おもり4bが接続されている。昇降体4は、駆動シーブ7が回転することにより、昇降路2内を昇降する。
建物1には、複数の地震感知器13a、13b、13cが設けられる。地震感知器13a、13b、13cは、設置された高さにおける建物1の水平方向の加速度を検出する。例えば、機械室3に第1の地震感知器13aが設けられ、昇降路2に第2の地震感知器13b及び第3の地震感知器13cが設けられ、これらが設けられる高さは互いに異なる。以下、地震感知器13a、13b、13cを区別しないときは、地震感知器13と称する。
地震感知器13は、検出した加速度に対応する予め定められたレベルを電気信号として出力する。例えば、加速度が0Gal(cm/s)から2Galのときは0レベルを出力し、加速度が3Galから19Galのときは1レベルを出力し、加速度が20Galから59Galのときは2レベルを出力し、加速度が60Galから109Galのときは3レベルを出力し、加速度が110Gal以上のときは4レベルを出力する。以下、加速度に対応するレベルを加速度レベルと称する。
機械室3には、制御装置12が設置されている。制御装置12は、エレベータ装置全体の制御を行うものである。
図2に、制御装置12のブロック図を示す。制御装置12は、半導体の集積回路を含むプロセッサ、メモリ、及び入出力インタフェースにより構成される制御基板等の装置である。制御装置12は、かご制御部14、計測部15、判定部16、選択部17及び記憶部18から構成される。
かご制御部14は、巻上機6を制御することで、かご4aの運行を制御するソフトウェアモジュールを備えている。
計測部15は、回転検出器11から得られる駆動シーブ7の回転量に基づいてかご4aの位置を検出するソフトウェアモジュールを備えている。
判定部16は、地震感知器13から得られる加速度レベルに基づいて、地震の発生、地震の収束及び強制的な運転の休止を判定するソフトウェアモジュールを備えている。また、判定部16は、自動診断運転の可否を判定するソフトウェアモジュールを備えている。さらに、判定部16は、自動診断運転の可否判定に基づいて、報知器10へ電気信号を出力するソフトウェアモジュールを備えている。さらに、判定部16は、自動診断運転の可否判定に基づいて、かご制御部14へ制御指令を出力するソフトウェアモジュールを備えている。制御指令には、自動診断運転制御指令及び運転休止制御指令が含まれる。
選択部17は、地震感知器13から得られる加速度レベルに基づいて、加速度レベルから推定される建物加速度が予め定められた診断運転不可閾値を超えない範囲A内で診断可能範囲Bを設定するソフトウェアモジュールを備えている。
記憶部18は、揮発性又は不揮発性のメモリにより構成される記憶装置である。記憶部18は、加速度レベルのパターンに対応する診断可能範囲Bを記憶している。
報知器10は、エレベータ装置の保守員等に報知する装置である。例えば、エレベータ装置を管理する管理会社の情報端末、エレベータ装置保守会社の情報センター、エレベータ装置の保守を実施している保守員が保有する情報携帯端末である。
次に、本実施の形態の動作について説明する。図3は、本実施の形態における制御装置12における制御を示すフローチャートである。
ステップS1において、判定部16は、地震感知器13から得られる加速度レベルに基づいて地震が発生したか判定する。具体的には、判定部16は、図示しない入出力インタフェースを介して、地震感知器13から加速度レベルを電気信号として受信する。例えば、地震が発生したと判定する地震発生閾値を1レベルと予め定めた場合、地震感知器13が出力した加速度レベルのうち少なくとも1つが1レベル以上のとき、地震が発生したと判定し、処理をステップS2へ進める。地震感知器13が出力した加速度レベルのうちいずれも1レベルより小さい、つまり0レベルのとき、地震が発生していないと判定し、処理をステップS1へ進める。
ステップS2において、計測部15は、回転検出器11から得られる駆動シーブ7の回転量に基づいてかご4aの位置を検出する。回転検出器11は、常に駆動シーブ7の回転量を検出している。計測部15は、図示しない入出力インタフェースを介して、現在の駆動シーブ7の回転量を電気信号として受信する。そして、計測部15は、受信した回転量に基づいてかご4aの位置を検出する。なお、かご4aの位置とは、昇降路2の高さ方向におけるかご4aの位置である。例えば、昇降路2の底面を0mとする。ここで検出される位置は、地震が発生したときのかご4aの位置である。
ステップS3において、判定部16は、地震感知器13から得られる加速度レベルに基づいて地震が収束したか判定する。具体的には、判定部16は、図示しない入出力インタフェースを介して、地震感知器13から加速度レベルを電気信号として受信する。例えば、地震発生閾値を1レベルと設定した場合、地震感知器13が出力した加速度レベルのうちいずれも1レベルより小さい、つまり0レベルのとき、地震が収束したと判定し、処理をステップS4へ進める。地震感知器13が出力した加速度レベルのうち少なくとも1つが1レベル以上のとき、地震が継続していると判定し、処理をステップS3へ進める。
ステップS4において、計測部15は、回転検出器11から得られる駆動シーブ7の回転量に基づいて地震が収束したときのかご4aの位置を検出する。具体的な処理については、ステップS2と同様である。また、計測部15は、地震が発生したときのかご4aの位置及び地震が収束したときのかご4aの位置に基づいて、地震発生から地震収束までのかご4aの存在範囲を決定する。つまり、ステップS2で検出したかご4aの位置からステップS4で検出したかご4aの位置までをかご4aの存在範囲と決定する。
ステップS5において、選択部17は、地震感知器13から加速度レベルを取得し、取得した加速度レベルに基づいて推定される建物加速度が予め定められた診断運転不可閾値を超えない範囲A内で診断可能範囲Bを設定する。具体的には、選択部17は、地震感知器13が出力した加速度レベルのパターンに対応する診断可能範囲Bを記憶部18から読み出して診断可能範囲Bを設定する。以下、設計者が記憶部18に記憶するための診断可能範囲Bを作成する工程を説明する。
まず、設計者は、加速度レベルのパターンに対応する建物加速度関数を推定する。図4は、縦軸に地震感知器13が設置される高さ、横軸に地震感知器13が出力した加速度レベルを表している。例えば、第1の地震感知器13a及び第2の地震感知器13bが1レベルを出力し、第3の地震感知器13cが2レベルを出力したときのパターンに対応する建物加速度関数について説明する。この加速度レベルのパターンの場合、地震感知器13が出力した加速度レベルは、図4の黒丸の位置にプロットされる。このとき、第1の地震感知器13a及び第2の地震感知器13bが、1レベルに対応する加速度である3Galから19Galの加速度を検出し、2レベル以上に対応する加速度である20Gal以上の加速度を検出していないことがわかる。同様に、第3の地震感知器13cが、2レベルに対応する加速度である20Galから59Galの加速度を検出し、3レベル以上に対応する60Gal以上の加速度は検出していないことがわかる。
設計者は、地震感知器13が検出した加速度レベルより確実に大きい値を建物加速度と推定する。つまり、第1の地震感知器13a及び第2の地震感知器13bが設置される位置の建物加速度を2レベルと推定し、第3の地震感知器13cが設置される位置の建物加速度を3レベルと推定する。このように建物加速度を推定することで、実際の建物加速度の値が推定した建物加速度の値を下回ることを防ぐことができる。すなわち、実際は昇降体4によってガイドレール5が損傷しているにも関わらず、誤って自動診断運転が可能であると判定することを防ぐことができる。
第1の地震感知器13a及び第2の地震感知器13bが設置される位置の建物加速度を2レベルと推定し、第3の地震感知器13cが設置される位置の建物加速度を3レベルと推定すると、図4の白丸の位置にプロットされる。これらの点を線形補間することによって得た式を建物加速度関数と推定することができる。なお、線形補間ではなく、2次補間又は3次補間等であってもよい。また、補間ではなく、線形回帰又は多項式回帰によって求めた回帰式を建物加速度関数としてもよい。このように建物加速度関数を推定することで、加速度レベルに基づいて昇降路2の全範囲における建物加速度を推定することができる。
次に、設計者は、運転不可閾値関数を設定する。運転不可閾値とは、ガイドレール5の強度に基づいて設定される値である。すなわち、地震が発生したときに昇降体4からガイドレール5に作用した力によって、昇降体4をガイドレール5に沿わせて昇降させることができない程度にガイドレール5が損傷する最低の建物加速度である。
昇降体4に生じる加速度は、建物加速度に起因する。つまり、建物加速度に応答倍率を乗じることで、昇降体4に生じる加速度となる。したがって、上述のように運転不可閾値を建物加速度に基づいて設定することができる。
また、応答倍率とは、建物1の構造及び高さ等によって変化する値である。例えば、高さが高い場所において応答倍率が小さく、低い場所において応答倍率が大きいとき、運転不可閾値は高い場所において大きい値を設定することができ、低い場所において小さい値を設定することができる。具体的には、例えば、高さが高い場所において応答倍率が0.3であって、低い場所において0.9であって、昇降体4に90Gal以上の加速度が生じたときにガイドレール5が損傷する場合、高い場所では建物加速度が300Galのとき昇降体4に90Galの加速度が生じ、ガイドレール5が損傷する。一方、低い場所では建物加速度が100Galのとき昇降体4に90Galの加速度が生じ、ガイドレール5が損傷する。このように、高さによってガイドレール5が損傷する最低の建物加速度が異なる。したがって、運転不可閾値関数は、図5の破線で示すように、高さによって値が異なるよう設定することができる。なお、運転不可閾値関数は、エレベータ装置毎に設定してもよいし、建物1に複数のエレベータ装置が設置される場合には各エレベータ装置に共通の運転不可閾値関数を設定してもよい。
最後に、設計者は、建物加速度が運転不可閾値を超えない範囲A内で診断可能範囲Bを作成する。図5では、建物加速度関数を実線で示し、運転不可閾値関数を破線で示している。
建物加速度が運転不可閾値を超えない範囲Aとは、図5に示すように、高さ方向において建物加速度が運転不可閾値より小さい範囲を指す。
図6を用いて、診断可能範囲Bの作成について説明する。かご4aと釣合おもり4bとは懸架体9の端部にそれぞれ接続されている。したがって、かご4aが上昇すると釣合おもり4bは降下し、かご4aが降下すると釣合おもり4bが上昇する。そのため、設計者は、かご4aの位置及び釣合おもり4bの位置を考慮し、建物加速度が運転不可閾値を超えない範囲A内に昇降体4が位置するように診断可能範囲Bを作成する。よって、診断可能範囲Bは、図6の中部に示す範囲となる。
以上のように、設計者が予め診断可能範囲Bを作成し、記憶部18に記憶しておくことで、選択部17は、地震感知器13が出力した加速度レベルのパターンに対応する診断可能範囲Bを読み出して診断可能範囲Bを設定することができる。
設計者が作成する診断可能範囲Bついて、他の例を2つ説明する。
1つ目の他の例について、図7、8、9を用いて説明する。この例では、第1の地震感知器13aが1レベルを出力し、第2の地震感知器13b及び第3の地震感知器13cが2レベルを出力したときのパターンに対応する診断可能範囲Bについて説明する。
図7は、縦軸に地震感知器13が設置される高さ、横軸に地震感知器13が出力した加速度レベルを表している。まず、設計者は、加速度レベルのパターンに対応する建物加速度関数を推定する。この例の加速度レベルのパターンの場合、地震感知器13が出力した加速度レベルは図7の黒丸の位置にプロットされる。設計者は、地震感知器13が検出した加速度レベルより確実に大きい値を建物加速度と推定する。つまり、第1の地震感知器13aが設置される位置の建物加速度を2レベルと推定し、第2の地震感知器13b及び第3の地震感知器13cが設置される位置の建物加速度を3レベルと推定すると、図7の白丸の位置にプロットされる。これらの点を線形補間することによって得た式を建物加速度関数と推定することができる。
運転不可閾値関数は、上述の運転不可閾値関数を用いる。
最後に、設計者は、建物加速度が運転不可閾値を超えない範囲A内で診断可能範囲Bを作成する。図8では、建物加速度関数を実線で示し、運転不可閾値関数を破線で示している。建物加速度が運転不可閾値を超えない範囲Aは、高さ方向において建物加速度が運転不可閾値より小さい範囲を指す。したがって、建物加速度が運転不可閾値を超えない範囲Aは、図8の上部に示す範囲となる。
図9を用いて、診断可能範囲Bの作成について説明する。設計者は、かご4aの位置及び釣合おもり4bの位置を考慮し、建物加速度が運転不可閾値を超えない範囲A内に昇降体4が位置するように診断可能範囲Bを作成する。しかし、かご4aと釣合おもり4bとは懸架体9の端部にそれぞれ接続されているため、建物加速度が運転不可閾値を超えない範囲A内に昇降体4が位置するように診断可能範囲Bを作成するのは、不可能である。この場合、設計者は、診断可能範囲Bを作成しない。
2つ目の他の例について、図10、11、12を用いて説明する。この例では、第1の地震感知器13aが1レベルを出力し、第2の地震感知器13b及び第3の地震感知器13cが0レベルを出力したときのパターンに対応する診断可能範囲Bについて説明する。
図10は、縦軸に地震感知器13が設置される高さ、横軸に地震感知器13が出力した加速度レベルを表している。まず、設計者は、加速度レベルのパターンに対応する建物加速度を推定する。この例の加速度レベルのパターンの場合、地震感知器13が出力した加速度レベルは図10の黒丸の位置にプロットされる。設計者は、地震感知器13が検出した加速度レベルより確実に大きい値を建物加速度と推定する。つまり、第1の地震感知器13aが設置される位置の建物加速度を2レベルと推定し、第2の地震感知器13b及び第3の地震感知器13cが設置される位置の建物加速度を1レベルと推定すると、図11の白丸の位置にプロットされる。これらの点を線形補間することによって得た式を建物加速度関数と推定することができる。
運転不可閾値関数は、上述の運転不可閾値関数を用いる。
最後に、設計者は、建物加速度が運転不可閾値を超えない範囲A内で診断可能範囲Bを作成する。図11では、建物加速度関数を実線で示し、運転不可閾値関数を破線で示している。建物加速度が運転不可閾値を超えない範囲Aは、高さ方向において建物加速度が運転不可閾値より小さい範囲を指す。したがって、建物加速度が運転不可閾値を超えない範囲Aは、図11に示すように、高さ方向の全範囲となる。
図12を用いて、診断可能範囲Bの作成について説明する。設計者は、かご4aの位置及び釣合おもり4bの位置を考慮し、建物加速度が運転不可閾値を超えない範囲A内に昇降体4が位置するように診断可能範囲Bを作成する。建物加速度が運転不可閾値を超えない範囲Aは高さ方向の全範囲であるため、昇降体4がどの位置にあったとしても、建物加速度が運転不可閾値を超えない範囲Aに収まる。したがって、設計者は、図12に示すように、高さ方向の全範囲を診断可能範囲Bとして作成する。
作成した診断可能範囲Bは、記憶部18に記憶されている。つまり、地震感知器13が出力する加速度レベルは0レベルから4レベルであるため、地震感知器13a、13b、13cが出力する加速度レベルのパターンは125通りである。
図13は、選択部17が指定する診断可能範囲Bが記憶されたデータテーブルの一例である。このテーブルは記憶部18に予め記憶される。左列に地震感知器13が検出した加速度レベルのパターンを記載しており、右列に加速度レベルに対応する診断可能範囲Bを記載している。左列の「(13a,13b,13c)」とは、地震感知器13a、13b、13cが検出した加速度レベルを表している。右列の「(最低位,最高位)」とは、診断可能範囲Bの最低の高さと最高の高さを表している。例えば、加速度レベルのパターンが「(0,0,1)」のとき、これに対応する診断可能範囲Bは12.5mから87.5mである。
また、上述の1つ目の他の例のように、診断可能範囲Bを作成しないときは、加速度レベルのパターンに対応する診断可能範囲Bがないことがわかるように数値を設定しておく。設計者が作成する診断可能範囲Bがマイナスの値になることはない。そのため、例えば、診断可能範囲Bを「(-1,-1)」としておくと、加速度レベルのパターンに対応する診断可能範囲Bがないことがわかる。
上述のように記憶部18は、全ての加速度レベルのパターンに対応する診断可能範囲Bを記憶している。そのため、選択部17は、地震感知器13が出力した加速度レベルのパターンに対応する診断可能範囲Bを読み出して診断可能範囲Bを設定することができる。
ステップS6において、判定部16は、自動診断運転の可否を判定する。具体的には、ステップS4において決定したかご4aの存在範囲がステップS5で設定した診断可能範囲Bに収まるとき、自動診断運転が可能であると判定する。かご4aの存在範囲が診断可能範囲Bに収まるとは、診断可能範囲Bの最低の高さから最高の高さの間にかご4aの存在範囲が位置することをいう。かご4aの存在範囲は、ステップS2で検出したかご4aの位置からステップS4で検出したかご4aの位置までである。これらのかご4aの位置が診断可能範囲Bの最低の高さ以上、かつ、診断可能範囲Bの最高の高さ以下ならば、かご4aの存在範囲が診断可能範囲Bに収まっている。診断可能範囲Bはかご4aの位置及び釣合おもり4bの位置を考慮して設定されているため、かご4aの存在範囲のみを用いて判定することができる。一方で、ステップS2で検出したかご4aの位置又はステップS4で検出したかご4aの位置が上記の条件を満たさないとき、かご4aの存在範囲が診断可能範囲Bに収まらない。つまり、かご4aの存在範囲が診断可能範囲Bから一部でも外れていたら、かご4aの存在範囲が診断可能範囲Bに収まっていないとして、自動診断運転が不可能であると判定する。判定部16が、自動診断運転が可能であると判定すると、処理をステップS7へ進める。判定部16が、自動診断運転が不可能であると判定すると、処置をステップS9へ進める。
ステップS7において、判定部16は、地震感知器13から得られる加速度レベルに基づいて、強制的な運転の休止を判定する。具体的には、判定部16は、地震感知器13から加速度レベルを取得する。例えば、強制休止閾値を4レベルと予め定めた場合、地震感知器13が出力したレベルのうち少なくとも1つが4レベルのとき、強制的に運転を休止すると判定する。つまり、自動診断運転及び通常運転を含むかご4aの運転が不可能であると判定する。そして、処理をステップS9へ進める。地震感知器13が出力したレベルのうちいずれも4レベルより小さいとき、処理をステップS8へ進める。
ステップS8において、判定部16は、自動診断運転の可否を判定に基づいて、かご制御部14へ自動診断運転制御指令を出力する。つまり、自動診断運転が可能であると判定したとき、判定部16がかご制御部14へ自動診断運転制御指令を出力することにより、昇降体4を昇降させて異常診断を行う自動診断運転が開始される。
ステップS9において、判定部16は、自動診断運転の可否を判定に基づいて、かご制御部14へ運転休止制御指令を出力する。つまり、自動診断運転が不可能である、又は運転を休止すると判定したとき、判定部16がかご制御部14へ運転休止制御指令を出力することにより、自動診断運転及び通常運転を含むかご4aの運転を休止する。
ステップS10において、判定部16は、自動診断運転の可否を判定に基づいて報知器10へ電気信号を出力する。つまり、自動診断運転が不可能であると判定したとき、判定部16は報知器10にエレベータ装置が休止状態であるとする電気信号を出力する。
以上のように、実施の形態1におけるエレベータ装置にあっては、地震が発生したとき、地震が発生したときのかご4aの位置及び地震が収束したときのかご4aの位置に基づいて、地震発生から地震収束までのかご4aの存在範囲を決定し、存在範囲が診断可能範囲に収まるとき、自動診断運転が可能であると判定する。そのため、たとえ地震発生中に昇降体4が移動したとしても昇降体4によってガイドレール5が損傷している可能性がある範囲を特定することができる。そして、ガイドレール5が損傷している可能性がある範囲について、自動診断運転の可否判定をすることで、より正確に判定をすることができる。
さらに、実施の形態1におけるエレベータ装置にあっては、記憶部18が加速度レベルのパターンに対応する診断可能範囲Bを記憶している。診断可能範囲Bは、建物1の構造及び高さ等によって異なるため、建物1ごとに作成する必要がある。記憶部18に診断可能範囲Bを記憶させるにあたり、加速度レベルではなく、加速度をそのまま用いた場合、地震感知器13が出力する加速度のパターン対応する診断可能範囲Bを無数に作成し、記憶させておかなければならない。一方で、加速度レベルを用いた場合、地震感知器13が出力する加速度レベルのパターンが限られる。そのため、記憶部18に記憶させるために診断可能範囲Bを作成する手間を削減することができる。
さらに、実施の形態1におけるエレベータ装置にあっては、かご4aの存在範囲が診断可能範囲Bに収まらないとき、自動診断運転が不可能であると判定する。つまり、かご4aの存在範囲が診断可能範囲Bから一部でも外れていたら、かご4aの存在範囲が診断可能範囲Bに収まっていないとして、自動診断運転が不可能であると判定する。そのため、ガイドレール5が損傷している可能性があるときに自動診断運転を開始することがない。
さらに、実施の形態1におけるエレベータ装置にあっては、地震感知器13で検出された加速度が予め定められた強制休止閾値より大きい値のとき、自動診断運転が不可能であると判定する。例えば、建物1が倒壊する又は建物1の内部が損壊する等の地震が発生した場合、昇降体4に起因せずにガイドレール5が損傷することが想定される。このとき、昇降体4の存在範囲に関わらずに自動診断運転が不可能であると判定するため、昇降体4が損傷したガイドレール5に沿って昇降することを防ぐことができる。
なお、地震感知器13の設置個数が3つである例について説明したが、2つ又は4つ以上であってもよい。また、地震感知器13を1つのみ設けてもよい。例えば、第3の地震感知器13cのみを設置した場合、第1の地震感知器13a及び第2の地震感知器13bが設置される高さにおける加速度応答倍率を予め定める。第3の地震感知器13cが検出した加速度に、第1の地震感知器13aの加速度応答倍率を乗じることで、第1の地震感知器13aが設置される高さにおける建物加速度を推定することができる。同様に、第3の地震感知器13cが検出した加速度に、第2の地震感知器13bの加速度応答倍率を乗じることで、第2の地震感知器13bが設置される高さにおける建物加速度を推定することができる。
なお、地震感知器13が昇降路2及び機械室3に設けられる例について説明したが、エレベータ装置が設置される建物1に設けられればよい。例えば、エレベータホール、非常階段等であってもよい。
なお、地震感知器13が検出した加速度を加速度レベルとして電気信号を出力する例について説明したが、地震感知器13が検出した加速度を電気信号として出力し、制御装置12で加速度レベルに変換してもよい。
なお、制御装置12が加速度レベルを用いて自動診断運転の可否判定を行うことについて説明したが、加速度を用いて自動診断運転の可否判定を行ってもよい。
なお、制御装置12がかご4aの位置を用いて自動診断運転の可否判定を行うことについて説明したが、釣合おもり4bの位置を用いて自動診断運転の可否判定を行ってもよい。
なお、記憶部18を制御装置12に備える例について説明したが、記憶部18を例えば外付けのハードディスクとし、制御装置12の外に設置して有線ケーブルで接続してもよい。
なお、ステップS1において、地震感知器を新たに設け、この地震感知器で検出される加速度が地震発生閾値より大きい値のとき、地震が発生したことを判定してもよい。また、ステップS3においても同様に、新たに設けた地震感知器で検出される加速度が地震発生閾値より小さい値のとき、地震が収まったことを判定してもよい。
なお、ステップS3において、判定部16は、予め定めた待機時間が経過したときに地震が収束したと判定してもよい。また、判定部16は、地震感知器13が検出した加速度の大きさによって、待機時間を変更してもよい。
なお、ステップS5において、判定部16は、地震が発生したときの昇降体4の位置又は地震が収束したときの昇降体4の位置いずれかに基づいて昇降体4の存在範囲を決定してもよい。例えば、地震が発生したときの昇降体4の位置を取得し、取得した位置から前後3mを存在範囲としてもよい。また、地震が発生したときの昇降体4の位置を取得し、回転検出器11から一定時間の回転量を取得してかご4aの移動距離を算出して、昇降体4の存在範囲を決定してもよい。また、地震発生から地震収束までの時間を計測するタイマを新たに設け、昇降体4の存在範囲を決定してもよい。具体的には、地震が発生したときの昇降体4の位置を取得し、タイマを起動させ、回転検出器11から回転量の取得を開始する。地震が収束したとき、タイマを停止させ、回転検出器11からの回転量の取得を停止する。回転量から昇降体4の平均速度を算出し、タイマの時間を乗ずると地震が収束したときの昇降体4の位置を算出することができる。また、より簡易的な方法として、平均速度を求めず、地震が発生したときのかご4aの速度を用いて、同様に、地震が収束したときのかご4aの位置を算出してもよい。このようにして、昇降体4の存在範囲を決定してもよい。なお、地震が収束したときの昇降体4の位置についても、同様に存在範囲を決定することができる。
なお、ステップS5において設計者が記憶部18に記憶するための診断可能範囲Bを作成する工程を説明したが、制御装置12で算出して診断可能範囲Bを作成してもよい。この場合、制御装置12に記憶部18を設けなくてもよい。
このように構成されたエレベータ装置であっても、地震が発生したとき、地震が発生したときのかご4aの位置及び地震が収束したときのかご4aの位置に基づいて、地震発生から地震収束までのかご4aの存在範囲を決定し、存在範囲が診断可能範囲に収まるとき、自動診断運転が可能であると判定するため、たとえ地震発生中にかご4aが移動したとしても昇降体4によってガイドレール5が損傷している可能性がある範囲を特定することができる。そして、ガイドレール5が損傷している可能性がある範囲について、自動診断運転の可否判定をすることで、より正確に判定を行うことができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、建物1にエレベータ装置が1基設けられる例について説明したが、実施の形態2では、建物1にエレベータ装置が複数基設けられる例について説明する。具体的には、共通の地震感知器13及び共通の報知器10が設けられる点が実施の形態1と相違するため、以下に相違点について説明する。共通の地震感知器13は、実施の形態1における地震感知器13に相当する構成である。共通の報知器10は、実施の形態1における報知器10に相当する構成である。
図14に示すように、本実施の形態のエレベータ装置は、建物1に2基設置される。共通の地震感知器13は、建物1の互いに異なる高さに複数設けられている。
図15に示すように、共通の地震感知器13は、各制御装置12の判定部16及び選択部17に加速度レベルを電気信号として出力する。各制御装置12は、共通の地震感知器13から出力された加速度レベルを用いて、処理を実行する。
共通の報知器10は、エレベータ装置の保守員等に報知する装置である。図3のステップS11において、各判定部16は、自動診断運転の可否を判定に基づいて共通の報知器10へ電気信号を出力する。つまり、自動診断運転が不可能である、又は運転を休止すると判定したとき、各判定部16は共通の報知器10にエレベータ装置が休止状態であるとする電気信号を出力する。
このように構成された実施の形態2に示されたエレベータ装置にあっても、昇降体4によってガイドレール5が損傷している可能性がある範囲を特定することができる。そして、ガイドレール5が損傷している可能性がある範囲について、自動診断運転の可否判定をすることで、より正確に判定をすることができる。
さらに、実施の形態2におけるエレベータ装置にあっては、共通の地震感知器13を備えるため、エレベータ装置の基数が増加したとしても、共通の地震感知器13の台数を増加させることがない。したがって、共通の地震感知器13の設置コストを削減することができる。
なお、エレベータ装置が建物1に2基設置される例について説明したが、エレベータ装置は3基以上であってもよい。
1 建物、2 昇降路、4 昇降体、4a かご、4b 釣合おもり、5 ガイドレール、11 回転検出器、12 制御装置、13 地震感知器、15 計測部、16 判定部、17 選択部、18 記憶部
本開示にかかるエレベータ装置は、昇降路に設けられる昇降体と、昇降路内における昇降体の位置を検出する位置検出手段と、エレベータ装置が設置される建物に設けられ、設置された高さにおける水平方向の加速度を検出する地震感知器と、地震が発生したとき、地震が発生したときの昇降体の位置及び地震が収束したときの昇降体の位置のうち少なくとも一方に基づいて地震発生から地震収束までに移動した昇降体の存在範囲を決定し、加速度から推定される建物加速度が予め定められた診断運転不可閾値を超えない範囲内で診断可能範囲を設定し、存在範囲が診断可能範囲に収まるとき、昇降体を昇降させて異常診断を行う自動診断運転が可能であると判定する制御装置とを備えたものである。
本開示にかかるエレベータ装置は、昇降路に設けられる昇降体と、昇降路内における昇降体の位置を検出する位置検出手段と、エレベータ装置が設置される建物に設けられ、設置された高さにおける水平方向の加速度を検出する地震感知器と、地震が発生したとき、地震が発生したときの昇降体の位置及び地震が収束したときの昇降体の位置に基づいて地震発生から地震収束までに移動した昇降体の存在範囲を決定し、加速度から推定される建物加速度が予め定められた診断運転不可閾値を超えない範囲内で診断可能範囲を設定し、存在範囲が診断可能範囲に収まるとき、昇降体を昇降させて異常診断を行う自動診断運転が可能であると判定する制御装置とを備えたものである。
なお、ステップSにおいて、判定部16は、地震が発生したときの昇降体4の位置又は地震が収束したときの昇降体4の位置いずれかに基づいて昇降体4の存在範囲を決定してもよい。例えば、地震が発生したときの昇降体4の位置を取得し、取得した位置から前後3mを存在範囲としてもよい。また、地震が発生したときの昇降体4の位置を取得し、回転検出器11から一定時間の回転量を取得してかご4aの移動距離を算出して、昇降体4の存在範囲を決定してもよい。また、地震発生から地震収束までの時間を計測するタイマを新たに設け、昇降体4の存在範囲を決定してもよい。具体的には、地震が発生したときの昇降体4の位置を取得し、タイマを起動させ、回転検出器11から回転量の取得を開始する。地震が収束したとき、タイマを停止させ、回転検出器11からの回転量の取得を停止する。回転量から昇降体4の平均速度を算出し、タイマの時間を乗ずると地震が収束したときの昇降体4の位置を算出することができる。また、より簡易的な方法として、平均速度を求めず、地震が発生したときのかご4aの速度を用いて、同様に、地震が収束したときのかご4aの位置を算出してもよい。このようにして、昇降体4の存在範囲を決定してもよい。なお、地震が収束したときの昇降体4の位置についても、同様に存在範囲を決定することができる。

Claims (4)

  1. 昇降路に設けられる昇降体と、
    前記昇降路内における前記昇降体の位置を検出する位置検出手段と、
    エレベータ装置が設置される建物に設けられ、設置された高さにおける水平方向の加速度を検出する地震感知器と、
    地震が発生したとき、
    地震が発生したときの前記昇降体の位置及び地震が収束したときの前記昇降体の位置のうち少なくとも一方に基づいて地震発生から地震収束までの前記昇降体の存在範囲を決定し、
    前記加速度に基づいて推定される建物加速度が予め定められた運転不可閾値を超えない範囲内で診断可能範囲を設定し、
    前記存在範囲が前記診断可能範囲に収まるとき、前記昇降体を昇降させて異常診断を行う自動診断運転が可能であると判定する制御装置と
    を備えたエレベータ装置。
  2. 前記加速度に対応するレベルのパターンに対応する前記診断可能範囲を記憶する記憶部と
    をさらに備え、
    前記地震感知器は、互いに異なる高さに複数設けられ、
    前記制御装置は、前記レベルのパターンに対応する前記診断可能範囲を前記記憶部から読み出すことで前記診断可能範囲を設定する
    請求項1に記載のエレベータ装置。
  3. 前記制御装置は、前記存在範囲が一部でも前記診断可能範囲外にあるとき、前記自動診断運転が不可能であると判定する
    請求項1又は2に記載のエレベータ装置。
  4. 前記地震感知器で検出された前記加速度が予め定められた強制休止閾値以上のとき、前記自動診断運転が不可能であると判定する
    請求項1から3のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
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