JP2023103558A - メタネーション反応器 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒の局所的な温度上昇を抑制できるメタネーション反応器を提供する。【解決手段】本発明のメタネーション反応器は、内管及び外管を有する二重管と、二重管の内管と外管との間に配置される触媒とを備える。そして、内管は、軸方向一方側の端部に原料ガスの供給口が配置され、軸方向他方側の端部に内管の内側と外側との間を連通して外管内に開口する連通口が配置され、外管は、軸方向他方側の端部が閉塞され、軸方向一方側の端部にメタン含有ガスが排出される排出口が配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、メタネーション反応器に関する。
近年、再生可能エネルギーや余剰電力を気体燃料に変換(気体変換)して貯蔵・利用する技術が注目されている。主な変換方法として、電力で水を電気分解して水素を取り出す方法、あるいは水の電気分解で得られた水素と二酸化炭素を触媒により化学反応させメタンを生成する方法がある。メタンへの変換は、工場等から回収した二酸化炭素を燃料化することができ、炭素の循環利用が期待されている。また、メタンの生成には、天然ガスのインフラを活用できる利点がある。
メタン製造プロセスの普及に向けた課題の一つとして、水素と二酸化炭素を触媒により反応させるガス反応器の触媒反応熱による局所的な温度上昇が挙げられる。ガス反応器は、メタネーション触媒が充填されて原料ガスが流通される流路を有する。反応器の入口付近の触媒は、急激な発熱反応による温度上昇により、触媒の凝集・粗大化等が進行し、劣化が早まる。このため、従来のガス反応器では、触媒量を減らして反応速度を抑制する、反応流路を細くして伝熱距離を短縮し冷却を促進する、といった対策が必要になるが、反応流路が長くなり反応器全体が大型化するという課題がある。一方で、メタネーション触媒は、200℃以下では活性が得られず、メタン生成反応が停止するため、原料ガスを予め加温する予熱が必要である。
上記の課題に対して、例えば特許文献1には、合成ガス製造用反応器の上流部および下流部に加熱、冷却機構を配置し、その稼働および停止により上記反応器の温度を制御する方法が記載されている。
また、特許文献2には、触媒活性の異なる触媒を円筒状に成形し、傾斜をかけて配置した反応器の構成が示されている。そして、上流側から下流側にかけて触媒活性が増加していくことで、反応器入口付近の反応熱を抑制し、反応器内の温度の均一化を図ることが記載されている。
特開平11-189552号公報 特開2020―124665号公報
上記の特許文献1に記載の方法では、複数の冷却/加熱装置の設置により細かい温度制御が可能であるが、装置が複雑になり、加熱/冷却のための消費電力が必要である。また、特許文献2に記載の方法では、複数の触媒を円筒状に成形する準備が必要であり、反応器を製造プロセスが複雑になり、また高濃度側での触媒の凝集・粗大化/劣化が抑制できないという懸念がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、触媒の局所的な温度上昇を抑制できるメタネーション反応器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、原料ガスを触媒に接触させてメタン含有ガスを生成するメタネーション反応器であって、内管及び外管を有する二重管と、該二重管の内管と外管との間に配置される第1触媒と、を備え、前記内管は、軸方向一方側の端部に前記原料ガスの供給口が配置され、軸方向他方側の端部に前記内管の内側と外側との間を連通して前記外管内に開口する連通口が配置され、前記外管は、軸方向他方側の端部が閉塞され、軸方向一方側の端部に前記メタン含有ガスが排出される排出口が配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、触媒の局所的な温度上昇を抑制できる。本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1実施形態に係るメタネーション反応器の概略構成を、触媒における反応熱分布とともに示す図。 図1に示すメタネーション反応器における反応管の内径に対する、触媒の断面積増加率及び反応管の体積増加率の関係を示すグラフ。 図1に示すメタネーション反応器における外管内径と内管内径との関係を説明する図。 第1実施形態の変形例に係るメタネーション反応器の概略構成を示す図。 本発明の第2実施形態に係るメタネーション反応器の概略構成を、触媒における反応熱分布とともに示す図。 本発明の第3実施形態に係るメタネーション反応器の概略構成を、触媒における反応熱分布とともに示す図。 図6に示すメタネーション反応器において、原料ガスの導入場所と、原料ガスの導入量、反応量との関係を比較するグラフ。 第3実施形態の変形例に係るメタネーション反応器の概略構成を示す図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態におけるガス反応器について具体的に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
<第1実施形態>
図1を用いて、第1実施形態に係るメタネーション反応器1について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るメタネーション反応器1の概略構成を、触媒30(第1触媒30ともいう)における反応熱分布とともに示す図である。メタネーション反応器1は、水素と二酸化炭素とを含む原料ガス40を触媒30に接触させてメタン含有ガス42を生成する装置である。メタネーション反応器1は、内管10とそれを囲む外管20から成る二重管70として構成されている。
内管10は、軸方向一方側の端部に原料ガス40の供給口12が配置され、軸方向他方側の端部に内管10の内側と外側との間を連通して外管20内に開口する連通口14が配置されている。具体的には、内管10は、軸方向に延在する内管胴体16を有し、供給口12及び連通口14はそれぞれ、内管胴体16の軸方向の両端部に形成されている。外管20は、軸方向他方側の端部が閉塞壁28により閉塞されており、軸方向一方側の端部には、メタン含有ガス42が排出される排出口22が配置されている。具体的には、外管20は、軸方向に延在する外管胴体26を有し、閉塞壁28及び排出口22はそれぞれ、外管胴体26の軸方向の両端部に形成されている。内管10の連通口14は、内管10の軸方向他方側の端部において軸方向に開口している。内管10の軸方向一方側の端部は、外管20の軸方向一方側の端部との間に所定の間隙を有して離れた位置に配置されている。
内管10と外管20の間の空間には第1触媒30が配置されている。第1触媒30は、外管20の内周面と内管10の外周面との間に充填されている。第1触媒30は、原料ガス40を接触させることによってメタン含有ガス42を生成する。第1触媒30は、内管10の軸方向他方側の端部から外管20の軸方向一方側の端部までの間(以下、重複領域Cともいう)に亘って充填されている。また、本実施形態では、第1触媒30は、外管20の軸方向他方側の端部と内管10の軸方向他方側の端部との間にも充填されている。つまり、本実施形態では、第1触媒30は、外管20と内管10との間の全体に亘って充填されている。
外管20の外側には、外管20の外周面に沿って冷却媒体50が通流する冷却媒体流路52が設けられている。冷却媒体50は、外管20の軸方向に沿って、軸方向他方側から軸方向一方側へ流通している。外管20は、外部を流れる冷却媒体50によって外側から冷却される。
原料ガス40は、軸方向一方側の端部から内管10に流入して内管10内を軸方向一方側から他方側に向かって流れる。そして、内管10の軸方向他方側の端部の連通口14を通過して内管10から外管20内に排出される。そして、内管10と外管20との間に流入し、流れの向きを変えて、外管20の軸方向他方側から一方側に向かう方向に流れる。
原料ガス40は、内管10の軸方向一方側の端部から内管10に流入し、内管10内を軸方向一方側から他方側に向かって流れる間に、内管10を介して第1触媒30と熱交換して加温され、温度が上昇する。原料ガス40は、内管10内を通過する際に第1触媒30を内部から冷却することができる。続いて、原料ガス40は、内管10の連通口14から外管20内に流れ出て、内管10と外管20との間を軸方向に沿って通過する間に、第1触媒30に接触し、メタン含有ガス42に変換される。このとき、原料ガス40の濃度低下に応じて、反応熱量が減少していく。この際、接触した部分の第1触媒30の温度は200℃以上を維持する。
内管10の軸方向他方側の端部には、内管10内部への第1触媒30の移動を防ぐためパンチングメタル60等のガスが流通可能な仕切りを設置してもよい。また、外管20の軸方向一方側の端部には、外管20外部への第1触媒30の移動を防ぐためパンチングメタル62等のガスが流通可能な仕切りを設置してもよい。内管10と外管20の温度は反応熱により500℃程度まで達する可能性があり、これらの材料として例えばSUS等を用いることができる。
以上説明したとおり、本実施形態のメタネーション反応器1によれば、原料ガス40が内管10を流れる間に熱交換により原料ガス40を加温でき、第1触媒30を内側から冷却することができる。これにより、原料ガス40の予熱のための熱交換器が不要になり、第1触媒30の局所的な温度上昇は抑制され、第1触媒30とメタネーション反応器1の劣化を低減できる。さらに、外管20の断面積あたりの触媒層の面積が増えるため、メタネーション反応器1の長さを短縮可能である。
次いで、内管10の内径と外管20の内径との関係について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、図1に示すメタネーション反応器1における反応管の内径に対する、触媒の断面積増加率及び反応管の体積増加率の関係を示すグラフである。図3は、図1に示すメタネーション反応器1における外管内径と内管内径との関係を説明する図である。なお、反応管とは、後述する図3(1)の事例では内管10を意味し、後述する図3(2)、(3)の事例では外管20を意味する。
図3(1)は、内管10のみを有する単管の場合、即ち、外管20を有さず、内管10の内管胴体16に第1触媒30が充填された構成を示す。図3(1)に示すD1は、第1触媒30で発生した反応熱を反応管(即ち内管10)の外部へ伝達するために必要となる伝熱距離(即ち、内管10の内径)であり、1とする。
図3(2)、(3)は、内管10及び外管20が同心となるように配置された二重管であり、内管10と外管20との間に第1触媒30が充填された構成を示す。図3(2)、(3)に示す構成では、D1は外管20の内径であり、D2は内管10の内径である。図3(2)、(3)に示すD1とD2は、その差(D1-D2)が、図3(1)と同じ伝熱距離(即ち1)となるように、D1及びD2が設定されている。図3(2)に示す構成では、D1=1.5、D2=0.5に設定され、図3(3)に示す構成では、D1=3.5、D2=2.5に設定されている。そして、第1触媒30の体積を図3(1)に示す構造と同じにする場合、外管20及び内管10の軸方向長さが、図3(2)に示す構成では1/2になり、図3(3)に示す構成では、1/6になる。
図2は、D1の倍率と触媒層断面積増加率及び反応管体積増加率との関係を示すグラフであり、D1-D2=1(熱の拡散長)が固定され、第1触媒30の体積が一定であることを前提にしている。
図2に示すように、D1の倍率を1から1.5に変化させた場合、第1触媒30の断面積は2倍になる。この場合、反応管の体積は1.125倍となる。また、D1を1から3.5に変化させた場合、第1触媒30の断面積は6倍になる。この場合、反応管の体積は2倍となる。第1触媒30の断面積を増加させつつ、許容可能な外管20の体積増加幅を考慮すると、反応管の体積増加幅は2倍までに抑えることがよい。このため、内管10の内径D2に対する外管20の内径D1の比(D1/D2)が、1.4より大きく且つ3.0より小さいことが好ましい。
内管10と外管20の間の距離、すなわち内径の差分(D1-D2)は、例えば単管の場合と同等の伝熱距離(図3の事例では1)を想定して、単管の内径D1と同じ距離に設定することができる。二重管70の内管10が単管の内管10と同じ内径を有する場合、第1触媒30の充填空間は、単管の3倍になり、1つのメタネーション反応器1あたりに充填可能な触媒量が多くなる。このため、二重管70では、同等量の原料ガス40を反応させる場合、単管よりも軸方向の長さを短縮することができる。このように、反応器1の触媒充填部分の断面積が単管の場合に比べ増加するため、短い伝熱距離を保ちながら、触媒充填量を増やすことが可能になり、反応器1を短尺化できる。
<変形例>
次いで、本発明の第1実施形態の変形例に係るメタネーション反応器1aについて、図4に基づいて説明する。図4は、第1実施形態の変形例に係るメタネーション反応器1aの概略構成を示す図である。本変形例に係るメタネーション反応器1aにおいて、第1実施形態に係るメタネーション反応器1と同様の構成及び動作については、同一の符号を付してその説明を省略する。本変形例に係るメタネーション反応器1aは、第1実施形態に係るメタネーション反応器1に対し、第1触媒30の充填部分が異なる。
図4に示すように、メタネーション反応器1aでは、第1触媒30は重複領域Cにだけ充填されている。つまり、第1触媒30は、外管20の内周面と内管10の外周面との間に充填されているが、外管20の軸方向他方側の端部と内管10の軸方向他方側の端部との間には充填されておらず、第1触媒30が充填されない非充填空間Sが形成される。したがって、内管10の連通口14から外管20の内部に排出された原料ガス40を非充填空間Sに流れ込ませ、非充填空間Sから外管20と内管10との間の第1触媒30が充填された領域を通過させて、外管20の排出口22から排出させることができる。冷却媒体50は外管20の外周面に沿って流れているため、本変形例に係るメタネーション反応器1aの第1触媒30は、その全体に亘って冷却媒体50と熱交換する。よって、第1触媒30の局所的な温度上昇は抑制され、第1触媒30とメタネーション反応器1の劣化を低減できる。
<第2実施形態>
次いで、本発明の第2実施形態に係るメタネーション反応器1bについて、図5に基づいて説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係るメタネーション反応器1bの概略構成を、第1触媒30及び第2触媒32における反応熱分布とともに示す図である。図5では、実線により、本実施形態に係るメタネーション反応器1bでの反応熱分布が示され、破線により、第1実施形態のメタネーション反応器1での反応熱分布が示される。第2実施形態のメタネーション反応器1bにおいて、第1実施形態のメタネーション反応器1と同様の構成及び動作については、同一の符号を付してその説明を省略する。第2実施形態に係るメタネーション反応器1bは、第1実施形態に係るメタネーション反応器1に対し、第2触媒32を有する点で異なる。
第2触媒32は、内管10内に配置されている。第2触媒32は、内管10の軸方向他方側の端部から外管20の軸方向一方側の端部までの間(即ち、重複領域C)において、内管10の軸方向他方側の端部より外管20の軸方向一方側の端部に近い位置に充填されている。つまり、第2触媒32は、内管10内の重複領域Cにおいて、軸方向に部分的に設けられており、本実施形態では、外管20の排出口22の近傍に充填されている。
原料ガス40は、内管10の軸方向一方側の端部の供給口12から内管10に流入し、内管10内で第2触媒32に接触する。この際に、一部の原料ガス40がメタン含有ガス42に変換されて、原料ガス40の濃度が低下する。このように濃度が低下した状態の原料ガス40が連通口14を通過して内管10から外管20内に排出されるため、外管20内で第1触媒30と接触した際の反応熱の発生が、上記第1実施形態の場合と比べて抑制される。第2触媒32には、原料ガス40の濃度が高い状態で接触する。したがって、過剰な反応を防止するため、第2触媒32は、第1触媒30と比べ、低い密度で充填する、あるいは活性が低い種類の触媒を選択するとよい。つまり、第2触媒32は、第1触媒30より、同濃度の原料ガス40に対し低活性に形成されているとよい。
上記の反応を、図5を用いて説明する。図5に破線で示すように、第1実施形態に係るメタネーション反応器1では、反応器1の軸方向一方側の端部から第1触媒30に接触を開始する軸方向他方側の端部にかけて、一様に反応熱が高くなっている。これは、外管20の第1触媒30を通過する間に原料ガス40の濃度が低下するため、反応熱は、メタネーション反応器1の軸方向他方側で高く、軸方向一方側で低くなっていることを表している。一方、図5の実線で示すように、本実施形態に係るメタネーション反応器1bは、反応器1bの軸方向一方側の端部で一度反応が増加・減少したのち、反応器1と同様に、軸方向他方側の端部にかけて上昇する。しかし、第2触媒32において一部の原料ガス40がメタン含有ガス42に変換されて原料ガス40の濃度が低下するため、反応熱の上昇幅は抑制されている。
以上説明したとおり、本実施形態のメタネーション反応器1bによれば、原料ガス40の一部が第2触媒32によって、内管10の内部でメタン含有ガス42に変換されるため、外管20の軸方向一方側と他方側での反応熱の差が緩和される。これにより、第1触媒30及び第2触媒32内の温度の分布が平滑化される。
<第3実施形態>
次いで、本発明の第3実施形態に係るメタネーション反応器1cについて、図6に基づいて説明する。図6は、本発明の第3実施形態に係るメタネーション反応器1cの概略構成を、第1触媒30における反応熱分布とともに示す図である。図6では、実線により、本実施形態に係るメタネーション反応器1cでの反応熱分布が示され、破線により、第1実施形態のメタネーション反応器1での反応熱分布が示される。本実施形態に係るメタネーション反応器1cにおいて、第1実施形態に係るメタネーション反応器1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施形態に係るメタネーション反応器1cは、第1実施形態に係るメタネーション反応器1に対し、別の連通口18を有する点が異なる。
内管10は、内管10の径方向に放射状に開口する複数の連通口18を有している。複数の連通口18は、内管10と外管20との間の空間に原料ガス40を流通させるための孔であり、軸方向に所定間隔をおいて並ぶように複数個所に設けられている。ここで、図7は、図6に示すメタネーション反応器1cにおいて、原料ガス40の導入場所と、原料ガスの導入量、反応量との関係を比較するグラフである。図6に示すように、内管10の軸方向他方側の端部の連通口18の位置を100として、軸方向一方側に移行するに従い、連通口18の位置をそれぞれ、200、300、400、500とした。
図7(1)(端からのみ供給)では、連通口14のみから原料ガス40を供給した場合の、原料ガス40の導入量比と反応量比が示されている。ここで、導入量比は、内管10に供給される原料ガス40の量に対する、外管20に導入される原料ガス40の量の比である。また、反応量比は、原料ガス40の供給量に対する、第1触媒30における反応物の生産量の比である。図7(2)(分散供給1)では、図6に示す100の位置で50%の原料ガス40を供給し、200の位置で40%の原料ガス40を供給し、300の位置で10%の原料ガス40を供給した場合の、原料ガス40の導入量比と反応量比が示されている。図7(3)(端からのみ供給)のグラフ及び図7(2)(分散供給1)のグラフからは、連通口14のみから原料ガス40を供給するよりも、連通口14を介して原料ガス40を分散して供給した方が、反応率(反応量比/導入量比)が高いことが把握される。
図7(3)(分散供給2)では、図6に示す100の位置で50%の原料ガス40を供給し、200の位置で50%の原料ガス40を供給した場合の、原料ガス40の残量及び反応物量(即ち、反応物の生産量)が示されている。図7(3)(分散供給2)からは、図6に示す200の位置で原料ガス40の残量が増えていることから、ここでの反応熱が高いことが把握される。また、図7に示す200の位置での反応時間が短くなるため、反応率(反応物量/導入量)が低下することが把握される。このことから、図7(2)(分散供給1)の場合の方が、図7(3)(分散供給2)の場合よりも、反応率が向上する。
図7(2)(分散供給1)で示すように、複数の連通口18は、内管10の軸方向に、軸方向他方側から軸方向一方側にかけて原料ガス40の流出量が減少するように配置することが好ましく、第1触媒30の温度分布を均一化することができる。たとえば、複数の連通口18は、内管10の軸方向他方側から軸方向一方側に向かって孔径が減少する形状としてもよい。
なお、図6では、内管10の軸方向に所定間隔をおいて並ぶ複数の連通口18がそれぞれ、内管10の周方向において同じ位相位置に設けられている。しかし、軸方向に分布する連通口18は、互いの位相位置をオフセットしてもよい。たとえば、軸方向に分布する連通口18は、周方向に等間隔でオフセットされてもよい。たとえば、軸方向他方側の端部に設けられた連通口18を、内管10の周方向で0°及び180°の位置に形成した場合、この連通口18よりも軸方向一方側に設けられる連通口18は、内管10の周方向で90°及び270°の位置に形成するとよい。
原料ガス40は、内管10の軸方向一方側の端部から内管10に流入して、軸方向他方側へ流れる。この間に、一部の原料ガス40が、連通口18から内管10と外管20の間の空間に流出し、第1触媒30と接触して反応する。他方、残りの原料ガス40は、内管10の軸方向他方側の端部の連通口14を通過して内管10から外管20内に排出される。そして、内管10と外管20との間に流入し、流れの向きを変えて、外管20の軸方向他方側から一方側に向かう方向に流れる。このように、原料ガス40は途中で少しずつ第1触媒30と反応するため、内管10の軸方向他方側の端部まで達し、リターンフローで第1触媒30を流通する原料ガス40の量が減る。このため、メタネーション反応器1c内の温度分布は、第1実施形態の場合と比べて平滑化される。
上記の反応を、図6を用いて説明する。図6に破線で示すように、第1実施形態に係るメタネーション反応器1では、反応器1の軸方向一方側の端部から第1触媒30に接触を開始する軸方向他方側下部の端部にかけて、一様に反応熱が高くなっている。一方、図6の実線で示すように、本実施形態に係るメタネーション反応器1cでは、反応器1cの軸方向一方側から複数回にわたり反応熱が増減しており、軸方向他方側の端部での反応熱は抑制されている。
以上説明したとおり、本実施形態に係るメタネーション反応器1cによれば、原料ガス40の一部が徐々に内管10から第1触媒30の層へ流出することによって、メタネーション反応器1cにおける軸方向両側の端部での反応熱の差が緩和される。これにより、第1触媒30内の温度分布が平滑化される。
<変形例>
次いで、本発明の第3実施形態の変形例に係るメタネーション反応器1dについて、図8に基づいて説明する。図8は、第3実施形態の変形例に係るメタネーション反応器1dの概略構成を示す図である。本変形例に係るメタネーション反応器1dにおいて、第3実施形態に係るメタネーション反応器1Cと同様の構成及び動作については、同一の符号を付してその説明を省略する。本変形例に係るメタネーション反応器1dは、第3実施形態に係るメタネーション反応器1Cに対し、内管10が、軸方向他方側の端部において、閉塞壁28に接触している点が異なる。
内管10は、軸方向他方側の端部において、閉塞壁28に接触している。つまり、本変形例において、原料ガス40は、連通口18のみを通じて第1触媒30へ供給される。原料ガス40は、外管20の軸方向他方側の端部と内管10の軸方向他方側の端部との間を通流しない。このため、連通口18を通じて分散供給される原料ガス40の供給量をコントロールしやすくなる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1、1a、1b、1c、1d:メタネーション反応器、10:内管、12:供給口、14、18:連通口、20:外管、22:排出口、30:第1触媒、32:第2触媒、40:原料ガス、42:メタン含有ガス、50:冷却媒体、52:冷却媒体流路、70:二重管

Claims (11)

  1. 原料ガスを触媒に接触させてメタン含有ガスを生成するメタネーション反応器であって、
    内管及び外管を有する二重管と、
    該二重管の内管と外管との間に配置される第1触媒と、を備え、
    前記内管は、軸方向一方側の端部に前記原料ガスの供給口が配置され、軸方向他方側の端部に前記内管の内側と外側との間を連通して前記外管内に開口する連通口が配置され、
    前記外管は、軸方向他方側の端部が閉塞され、軸方向一方側の端部に前記メタン含有ガスが排出される排出口が配置されている、ことを特徴とするメタネーション反応器。
  2. 前記第1触媒は、前記外管の内周面と前記内管の外周面との間に充填されている、ことを特徴とする請求項1に記載のメタネーション反応器。
  3. 前記第1触媒は、前記内管の軸方向他方側の端部から前記外管の軸方向一方側の端部までの間に亘って充填されている、ことを特徴とする請求項2に記載のメタネーション反応器。
  4. 前記第1触媒は、前記外管の軸方向他方側の端部と前記内管の軸方向他方側の端部との間に充填されている、ことを特徴とする請求項3に記載のメタネーション反応器。
  5. 前記内管内に第2触媒が配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載のメタネーション反応器。
  6. 前記第2触媒は、前記内管の軸方向他方側の端部から前記外管の軸方向一方側の端部までの間において、前記内管の軸方向他方側の端部より前記外管の軸方向一方側の端部に近い位置に充填されている、ことを特徴とする請求項5に記載のメタネーション反応器。
  7. 前記第2触媒は、前記第1触媒より、同濃度の前記原料ガスに対し低活性に形成されている、ことを特徴とする請求項5又は6に記載のメタネーション反応器。
  8. 前記内管の連通口は、前記内管の軸方向他方側の端部において軸方向に開口している、ことを特徴とする請求項1に記載のメタネーション反応器。
  9. 前記内管の連通口は、複数個所において前記内管の径方向に放射状に開口している、ことを特徴とする請求項1に記載のメタネーション反応器。
  10. 前記内管の連通口は、複数個所において軸方向に形成されており、
    前記連通口は、前記内管の軸方向他方側から前記内管の軸方向一方側に向かって孔径が減少する、請求項7に記載のメタネーション反応器。
  11. 前記外管の外側に設けられ、前記外管の外周面に沿って冷却媒体が通流する冷却媒体流路をさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載のメタネーション反応器。
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