JP2023103119A - 筐体及びステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い加工精度及び組立精度を必要とすることなく、周辺部品との干渉防止を図れる、筐体の構造を実現する。【解決手段】筐体15を、軸方向に隣接して配置される前側筐体部品19及び中間筐体部品20を含む、複数の筐体部品を軸方向に組み合わせて構成される筐体本体16と、前側連結部品17とを備えたものとする。前側連結部品17を、薄板状の環状部材とし、前側筐体部品19と中間筐体部品20との境界を径方向外側から覆うように配置する。そして、前側筐体部品19と中間筐体部品20とを、前側連結部品17の一部に形成したかしめ部38a、38bにより、前側連結部品17を介して連結する。【選択図】図3

Description

本発明は、筐体及びステアリング装置に関する。
近年、ステアリングホイールの操作に必要な力の軽減を図れることから、電動アシスト装置を備えた電動パワーステアリング装置が広く普及している。
図46及び図47は、国際公開第2012/157702号(特許文献1)に記載された、コラムアシスト式の電動パワーステアリング装置100を示している。
電動パワーステアリング装置100は、ステアリングシャフト101と、ステアリングコラム102と、電動アシスト装置103とを備えている。
ステアリングシャフト101は、車体に支持されたステアリングコラム102の内側に回転自在に支持されている。ステアリングシャフト101の後側の端部には、ステアリングホイールが固定される。ステアリングシャフト101の前側の端部は、トーションバー104を介して、出力シャフト105に連結されている。なお、前後方向とは、電動パワーステアリング装置が組み付けられる、車体の前後方向をいう。
電動アシスト装置103は、ステアリングコラム102の前方に備えられている。電動アシスト装置103は、筐体(ハウジング)106と、トルクセンサ107と、制御装置(ECU)108と、電動モータ109と、ウォーム減速機110とを備えている。
筐体106は、ステアリングコラム102の前側の端部に固定されている。筐体106の内側には、出力シャフト105が回転自在に挿通支持されている。また、筐体106の内側には、トルクセンサ107及びウォーム減速機110が収容されている。
筐体106は、前後方向に組み合わされた前側筐体部品111及び後側筐体部品112を備える。前側筐体部品111の内側には、ウォーム減速機110が収容されている。後側筐体部品112の内側には、トルクセンサ107が収容されている。前側筐体部品111の内部空間と後側筐体部品112の内部空間は、隔壁部材113によって区切られている。前側筐体部品111と後側筐体部品112とは、隔壁部材113を挟むようにして、複数本(図示の例では3本)の連結ボルト114により連結されている。
トルクセンサ107は、出力シャフト105の周囲に配置されており、トーションバー104の捩れ方向及び捩れ量を検出する。制御装置108は、トルクセンサ107により検出されたトーションバー104の捩れ方向及び捩れ量に基づき算出した操舵トルクに関する情報、及び、図示しない車速センサにより測定される車速に関する情報などに基づいて、補助トルクを決定する。電動モータ109は、筐体106に支持されており、制御装置108によって通電方向及び通電量が制御されている。ウォーム減速機110は、電動モータ109の回転力を減速して出力シャフト105に伝達する。この結果、出力シャフト105に補助トルクが付与される。
出力シャフト105の回転は、自在継手及び中間シャフトなどを介して、ステアリングギヤユニットのピニオン軸に伝達される。そして、ピニオン軸の回転は、ピニオン軸と噛合する、ステアリングギヤユニットのラック軸の直線運動に変換される。これにより、左右の操舵輪に、ステアリングホイールの回転操作量に応じた舵角が付与される。したがって、電動アシスト装置103を備えた電動パワーステアリング装置100においては、運転者からステアリングホイールに加えられる力よりも大きな力で、操舵輪に舵角を付与することができるため、ステアリングホイールの操作に必要な力の軽減を図れる。
国際公開第2012/157702号 国際公開第2020/009074号 国際公開第2010/013490号
国際公開第2012/157702号に記載された従来構造では、筐体106の組立作業及び分解作業の作業性を確保するなどの理由から、前側筐体部品111及び後側筐体部品112の連結(固定)方法として、信頼性の高いボルト止めが採用されている。ボルト止めによる連結方法を採用する場合、連結ボルトを挿通させる挿通孔及び連結ボルトを螺合させる雌ねじ孔を形成する必要があるが、これら挿通孔及び雌ねじ孔は、筐体に収容されるウォーム減速機やトルクセンサなどと干渉しない位置に形成する必要がある。
このような事情に鑑みて、国際公開第2012/157702号に記載された従来構造では、前側筐体部品111の外周面の複数箇所(図示の例では3個所)に、径方向外側に突出した前側フランジ部115を形成し、それぞれの前側フランジ部115に対して、連結ボルト114を螺合させるための雌ねじ孔116を形成している。また、後側筐体部品112の外周面の複数箇所(図示の例では3個所)に、径方向外側に突出した後側フランジ部117を形成し、それぞれの後側フランジ部117に対して、連結ボルト114を挿通させるための挿通孔118を形成している。
したがって、従来構造の電動パワーステアリング装置100においては、前側フランジ部115及び後側フランジ部117が、筐体106の外周面から径方向外側に突出した構成を有している。このため、電動パワーステアリング装置100を車両に搭載する際に、前側フランジ部115及び後側フランジ部117が、周辺部品と干渉する可能性があり、電動パワーステアリング装置100の車両搭載性を低下させる可能性がある。
このような問題は、コラムアシスト式の電動パワーステアリング装置に限らず、電動アシスト装置を備えた、ピニオンアシスト式の電動パワーステアリング装置、及び、デュアルピニオン式の電動パワーステアリング装置でも同様に生じる問題である。
また、ステアリングホイールが取り付けられる操舵ユニットと、操舵輪に舵角を付与するための転舵ユニットとが電気的に接続された、ステアバイワイヤ式のステアリング装置においては、ステアリングホイールに操作反力を付与するために、反力発生装置を操舵ユニットに設けることが行われている。このような反力発生装置に関しても、国際公開第2020/009074号(特許文献2)に記載されるように、電動パワーステアリング装置の電動アシスト装置と同様、フランジ部を利用して、複数の筐体部品同士をボルト止めすることが行われている。したがって、反力発生装置を備えたステアバイワイヤ式のステアリング装置についても、車両搭載性が低下する問題が生じる可能性がある。
これに対して、国際公開第2010/013490号(特許文献3)には、電動パワーステアリング装置に備えられた電動アシスト装置の筐体に関して、複数の筐体部品同士を圧入嵌合することで連結する技術が記載されている。このような構造によれば、筐体と周辺部品とを干渉させにくくすることができ、電動パワーステアリング装置の車両搭載性が低下することを防止できる。ただし、筐体部品の嵌合部の直径は比較的大きいため、嵌合部の寸法精度を高くすることが難しくなる。また、筐体の組立精度を高度に管理する必要がある。
以上のような筐体が抱える問題は、車両に搭載される筐体に特有の問題ではなく、各種機械装置に搭載される筐体においても、同様に生じ得る問題である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、高い加工精度及び組立精度を必要とすることなく、周辺部品との干渉防止を図れる、筐体を提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかる筐体は、軸方向に隣接して配置される第1の筐体部品と第2の筐体部品とを含む複数の筐体部品を、軸方向に組み合わせて構成される筐体本体と、連結部品と、を備える。
前記連結部品は、薄板状の環状部材又は帯状部材であり、少なくとも前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品との境界を径方向外側から覆うように配置されている。
そして、少なくとも前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品とが、前記連結部品の一部又は前記筐体本体の一部に形成したかしめ部により、前記連結部品を介して連結されている。
本発明の一態様にかかる筐体では、前記かしめ部を、前記連結部品の一部又は前記筐体本体の一部を、径方向にのみかしめ変形させて形成したものとすることができる。
あるいは、本発明の一態様にかかる筐体では、前記かしめ部を、前記連結部品の一部又は前記筐体本体の一部を、径方向及び軸方向にかしめ変形させて形成したものとすることもできる。
本発明の一態様にかかる筐体では、前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品とを、嵌合させることができる。
本発明の一態様にかかる筐体では、前記かしめ部を、前記筐体本体の円周方向に離隔して複数備えることができ、複数の前記かしめ部を、前記筐体本体の直径方向反対側に配置することができる。
本発明の一態様にかかる筐体では、前記連結部品を、それぞれが帯状の複数の連結片を円周方向に連結することで、全体が環状に構成されたものとすることができる。
本発明の一態様にかかる筐体では、前記第1の筐体部品を、外周面に、円周方向に伸長しかつ軸方向一方側が開口した、第1収容半溝を有するものとし、前記第2の筐体部品を、外周面に、円周方向に伸長しかつ軸方向他方側が開口した、第2収容半溝を有するものとすることができる。
そして、前記連結部品を、前記第1収容半溝及び前記第2収容半溝を溝幅方向に連続させることで形成される収容溝の内側に、該収容溝から径方向に突出することなく配置することができる。
前記連結部品を、前記収容溝の内側に配置する態様を実施する場合には、前記第1の筐体部品を、前記第1収容半溝の底部に、径方向に凹んだ第1凹部を有するものとし、前記第2の筐体部品を、前記第2収容半溝の底部に、径方向に凹んだ第2凹部を有するものとすることができる。
そして、前記連結部品を、前記第1凹部及び前記第2凹部のそれぞれの内側に入り込む、前記かしめ部が形成されたものとすることができる。
前記連結部品を、前記収容溝の内側に配置する態様を実施する場合には、前記第1の筐体部品を、前記第1収容半溝の底部に、径方向に突出した第1凸部を有するものとし、前記第2の筐体部品を、前記第2収容半溝の底部のうち、円周方向に関する位相が前記第1凸部と一致する部分に、径方向に突出した第2凸部を有するものとすることができる。
また、前記連結部品を、前記第1凸部及び前記第2凸部を挿入可能な通孔を有するものとすることができる。
そして、前記連結部品を、幅方向に関して前記通孔の両側に位置する部分に前記かしめ部が形成されたものとするか、又は、前記第1凸部及び前記第2凸部を、それぞれに前記かしめ部が形成されたものとすることができる。
本発明の一態様にかかる筐体では、前記筐体本体を、軸方向に関して前記第2の筐体部品を挟んで前記第1の筐体部品の反対側に、前記第2の筐体部品に対し軸方向に隣接して配置される第3の筐体部品をさらに有するものとすることができる。
また、前記連結部品を、前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品との境界だけでなく、前記第2の筐体部品と前記第3の筐体部品との境界を径方向外側から覆うように配置することができる。
そして、前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品と前記第3の筐体部品とを、前記連結部品を介して連結することができる。
この場合には、前記第1の筐体部品を、軸方向に関して前記第2の筐体部品とは反対側の端部に、円周方向に伸長した第1係合溝を有するものとし、前記第3の筐体部品を、軸方向に関して前記第2の筐体部品とは反対側の端部に、円周方向に伸長した第2係合溝を有するものとすることができる。
そして、前記連結部品を、幅方向両側の端部に、前記第1係合溝及び前記第2係合溝に対して係合する、前記かしめ部が形成されたものとすることができる。
本発明の一態様にかかる筐体では、軸方向に隣接して配置される第1の筐体部品と第2の筐体部品とを含む複数の筐体部品を、軸方向に組み合わせて構成されたものとし、前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品とを、これら第1の筐体部品と第2の筐体部品の少なくとも一方に形成したかしめ部により、直接連結されたものとすることができる。
前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品とを直接連結する場合には、前記第1の筐体部品を、軸方向一方側の端部に、連結筒部を有するものとし、前記第2の筐体部品を、外周面に、円周方向に伸長しかつ軸方向他方側が開口した、収容半溝を有するものとすることができる。
また、前記収容半溝を、底部に径方向に凹んだ凹部を有するものとし、前記連結筒部を、前記収容半溝を径方向外側から覆い、かつ、前記凹部の内側に入り込むかしめ部を有するものとすることができる。
そして、前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品とを、前記連結筒部に形成した前記かしめ部により、直接連結することができる。
本発明の一態様にかかる筐体は、ステアリング装置に用いることができる。
この場合、前記筐体を、ステアリングコラムを備えた操舵装置(操舵ユニット)に用いることもできるし、ラックアンドピニオンなどの回転直動変換装置を備えた転舵装置(転舵ユニット)に用いることもできる。
また、前記筐体を、ステアバイワイヤ式のステアリング装置を構成する反力発生装置に用いることができる。
あるいは、前記筐体を、電動パワーステアリング装置を構成する電動アシスト装置に用いることができる。
あるいは、前記筐体を、前記転舵装置の前記回転直動変換装置を構成する直動部材を内側に配置する、ラックハウジングとして用いることもできる。
本発明の一態様にかかるステアリング装置は、本発明の筐体と、該筐体の内側に支持され、ステアリングシャフトに対して接続されたシャフトと、を備える。
本発明によれば、高い加工精度及び組立精度を必要とすることなく、周辺部品との干渉防止を図れる、筐体を実現することができる。
図1は、実施の形態の第1例にかかるステアバイワイヤ式のステアリング装置を示す、模式図である。 図2は、実施の形態の第1例に関して、ステアリングシャフト及び反力発生装置を取り出して示す、斜視図である。 図3は、図2の部分拡大図である。 図4は、図3の部分拡大図である。 図5は、実施の形態の第1例に関して、反力発生装置を構成する筐体の前側連結部品周辺の部分断面模式図である。 図6は、実施の形態の第1例にかかる、反力発生装置の筐体を構成する前側筐体部品を取り出して示す、斜視図である。 図7は、実施の形態の第1例にかかる、反力発生装置の筐体を構成する中間筐体部品を取り出して示す、斜視図である。 図8は、実施の形態の第1例にかかる、反力発生装置の筐体を構成する後側筐体部品を取り出して示す、斜視図である。 図9の(A)は、実施の形態の第1例にかかる、かしめ部を形成する以前の前側連結部品を取り出して示す斜視図であり、図9の(B)は、実施の形態の第1例に関して、かしめ部を形成する以前の後側連結部品を取り出して示す斜視図である。 図10の(A)は、実施の形態の第1例にかかる、かしめ部を形成した後の前側連結部品を取り出して示す斜視図であり、図10の(B)は、実施の形態の第1例にかかる、かしめ部を形成した後の後側連結部品を取り出して示す斜視図である。 図11は、実施の形態の第1例に関して、かしめ用パンチを利用してかしめ部を形成する工程を説明するために示す、反力発生装置を構成する筐体の前側連結部品周辺の部分断面模式図である。 図12は、実施の形態の第2例にかかる、反力発生装置の筐体を取り出して示す、斜視図である。 図13は、実施の形態の第2例を示す、図5に相当する図である。 図14は、実施の形態の第2例を示す、図6に相当する図である。 図15は、実施の形態の第2例を示す、図7に相当する図である。 図16は、実施の形態の第2例を示す、図8に相当する図である。 図17は、実施の形態の第2例を示す、図11に相当する図である。 図18は、実施の形態の第3例を示す、図12に相当する図である。 図19は、実施の形態の第3例を示す、図6に相当する図である。 図20は、実施の形態の第3例を示す、図7に相当する図である。 図21は、実施の形態の第3例を示す、図8に相当する図である。 図22は、実施の形態の第3例を示す、図10に相当する図である。 図23は、実施の形態の第4例を示す、図12に相当する図である。 図24は、実施の形態の第4例を示す、図6に相当する図である。 図25は、実施の形態の第4例を示す、図7に相当する図である。 図26は、実施の形態の第4例を示す、図8に相当する図である。 図27は、実施の形態の第4例に関して、前側連結部品(後側連結部品)を取り出して示す、斜視図である。 図28は、実施の形態の第5例を示す、図12に相当する図である。 図29は、実施の形態の第5例に関して、反力発生装置を構成する筐体の前側連結部品周辺の部分断面模式図であり、(A)は、かしめ部を形成する以前の状態を示し、(B)はかしめ部を形成した後の状態を示す。 図30は、実施の形態の第5例を示す、図6に相当する図である。 図31は、実施の形態の第5例を示す、図7に相当する図である。 図32は、実施の形態の第5例を示す、図8に相当する図である。 図33は、実施の形態の第5例を示す、図27に相当する図である。 図34は、実施の形態の第5例に関して、前側連結部品(後側連結部品)を構成する連結片同士の連結部の拡大図である。 図35は、実施の形態の第6例を示す、反力発生装置を構成する筐体の部分断面模式図であり、(A)は、前側連結部周辺の断面図であり、(B)は、後側連結部周辺の断面図である。 図36は、実施の形態の第7例を示す、図12に相当する図である。 図37は、実施の形態の第7例を示す、図5に相当する図である。 図38は、実施の形態の第7例を示す、図6に相当する図である。 図39は、実施の形態の第7例を示す、図7に相当する図である。 図40は、実施の形態の第7例を示す、図8に相当する図である。 図41は、実施の形態の第8例を示す、図12に相当する図である。 図42は、実施の形態の第8例を示す、図5に相当する図である。 図43は、実施の形態の第8例を示す、図6に相当する図である。 図44は、実施の形態の第8例を示す、図7に相当する図である。 図45は、実施の形態の第8例を示す、図8に相当する図である。 図46は、従来構造のパワーステアリング装置を示す、斜視図である。 図47は、従来構造のパワーステアリング装置を示す、断面図である。
[実施の形態の第1例]
実施の形態の第1例について、図1~図11を用いて説明する。なお、以下の説明において、特に断りがない限り、前後方向は、車両の前後方向を意味し、上下方向は、車両の上下方向を意味し、幅方向は、車両の幅方向を意味する。
〔ステアリング装置の全体構成〕
本例のステアリング装置1は、ステアバイワイヤ式のステアリング装置である。ステアリング装置1は、図1に全体構成を示すように、ステアリングホイール2が取り付けられた操舵ユニット3と、1対の操舵輪4を転舵させる転舵ユニット5と、制御装置(ECU)6とを備える。ステアリング装置1は、操舵ユニット3と転舵ユニット5とが、電気的に接続されたリンクレス構造を有する。
操舵ユニット3は、運転者によるステアリングホイール2の操作を、図示しないトルクセンサや舵角センサにより測定し、その測定結果を、制御装置6に出力する。制御装置6には、トルクセンサにより測定された操舵トルク、舵角センサにより測定された操舵角、車速、ヨーレイト、加速度など、運転状況を示す各種信号が入力される。制御装置6は、運転状況を示す各種信号に基づいて、転舵ユニット5が備える転舵用アクチュエータ7を駆動する。これにより、ラック軸やねじ軸などの直動部材を幅方向に変位させ、1対のタイロッドを押し引きして、1対の操舵輪4に舵角を付与する。
制御装置6は、たとえば、操舵トルク、操舵角、車速などの運転状況を示す各種信号に基づいて、操舵ユニット3が備える後述の反力発生装置9の反力付与モータ12の駆動を制御し、ステアリングホイール2に運転状況に応じた操舵反力を付与する。
操舵ユニット3は、ステアリングコラム装置8と反力発生装置9とを備えている。
ステアリングコラム装置8は、ステアリングホイール2が固定されたステアリングシャフト10を、車体に対し回転可能に支持するためのもので、円筒形状のステアリングコラム11を備える。
ステアリングコラム装置8は、必要に応じて、ステアリングホイール2の位置を調整するための位置調整機構を備えることができる。すなわち、ステアリングコラム装置8は、ステアリングホイール2の前後位置を調整するためのテレスコピック機構、及び/又は、ステアリングホイール2の上下位置を調整するためのチルト機構を備えることができる。
〈反力発生装置〉
反力発生装置9は、ステアリングコラム装置8の前方に配置されており、ステアリングコラム装置8に対して支持固定されている。反力発生装置9は、制御装置6によって制御されており、ステアリングホイール2の舵角や車速などの運転状況に応じた大きさ及び方向の操舵反力を、ステアリングホイール2に付与する。
反力発生装置9は、反力付与モータ12と、図示しないウォーム減速機と、トルクセンサ13と、入力シャフト14と、筐体(ハウジング)15とを備える。
反力付与モータ12は、筐体15に支持固定されている。反力付与モータ12の回転は、ウォーム減速機及び入力シャフト14を介して、ステアリングシャフト10に伝達される。
ウォーム減速機は、ウォームと、ウォームホイールとを備える。ウォームは、筐体15を構成する後述のウォーム収容部23の内側に回転自在に支持されており、反力付与モータ12の図示しないモータ出力軸に連結されている。ウォームホイールは、筐体15を構成する後述のウォームホイール収容部22の内側に配置されており、入力シャフト14に外嵌されている。
入力シャフト14は、軸方向を前後方向に向けて配置され、筐体15の内側に、複数の転がり軸受を介して回転自在に支持されている。入力シャフト14の前側の端部は、ステアリングシャフト10の前側の端部に対して、トーションバーを介して連結されている。入力シャフト14の周囲には、運転者からステアリングホイール2に入力された操舵トルクを測定するためのトルクセンサ13が配置されている。トルクセンサ13は、筐体15を構成する後述の中間筐体部品20と後側筐体部品21との間の空間に配置される。
反力発生装置9により、ステアリングホイール2に操舵反力を付与するには、たとえば、操舵トルク、操舵角、車速などの運転状況を示す各種信号に基づいて、制御装置6により反力付与モータ12を駆動する。反力付与モータ12の回転は、ウォーム減速機を介して入力シャフト14に伝達され、ステアリングホイール2に操舵反力として付与される。
〈筐体〉
筐体15は、ウォーム減速機及びトルクセンサ13などの装置を内部に収容し、該装置を外部から保護する機能を有するとともに、トーションバーを介してステアリングシャフト10に間接的に接続された入力シャフト14を回転自在に支持する機能を有する。
本例のステアリング装置1の反力発生装置9を構成する筐体15は、周辺部品との干渉防止を図るために、以下のような構造を有している。
筐体15は、内部に収容空間を有する筐体本体16と、前側連結部品17及び後側連結部品18とを備えている。
筐体本体16は、全体が略中空円筒形状を有しており、軸方向を前後方向に向けて配置されている。このため本例では、筐体本体16の軸方向は前後方向に一致している。
なお、筐体15に関する以下の説明で、軸方向、径方向及び円周方向とは、それぞれ筐体本体16の軸方向、径方向及び円周方向をいう。また、筐体15の軸方向、並びに、前側連結部品17及び後側連結部品18の幅方向は、いずれも車両の前後方向に一致するため、以下の説明では、筐体15の軸方向、並びに、前側連結部品17及び後側連結部品18の幅方向のことを、前後方向という。
筐体本体16は、複数(図示の例では3つ)の筐体部品19、20、21を、前後方向に組みわせて構成されている。具体的には、筐体本体16は、前側筐体部品19と中間筐体部品20と後側筐体部品21とを、前後方向に組み合わせて構成されている。前側筐体部品19と中間筐体部品20とは、前後方向に隣接して配置されており、中間筐体部品20と後側筐体部品21とは、前後方向に隣接して配置されている。
なお、本例の筐体本体16は、前側筐体部品19と中間筐体部品20との関係においては、前側筐体部品19が特許請求の範囲に記載した第1の筐体部品に相当し、中間筐体部品20が特許請求の範囲に記載した第2の筐体部品に相当する。一方、中間筐体部品20と後側筐体部品21との関係においては、中間筐体部品20が特許請求の範囲に記載した第1の筐体部品に相当し、後側筐体部品21が特許請求の範囲に記載した第2の筐体部品に相当する。また、いずれの場合にも、後側が軸方向一方側に相当し、前側が軸方向他方側に相当する。
前側筐体部品19、中間筐体部品20及び後側筐体部品21のそれぞれは、鉄系合金もしくはアルミニウム合金などの軽合金の鋳造品(ダイキャスト成形品を含む)である。
《前側筐体部品》
前側筐体部品19は、内側にウォーム減速機を構成するウォームホイールを収容するウォームホイール収容部22と、内側にウォーム減速機を構成するウォーム軸を収容するウォーム収容部23とを、一体に備えている。
ウォームホイール収容部22は、段付円筒形状を有している。図6に示すように、ウォームホイール収容部22は、外周面の後側の端部に、円周方向に伸長しかつ後側が開口した、前側第1収容半溝24を有する。前側第1収容半溝24は、矩形の断面形状を有しており、ウォームホイール収容部22の外周面に全周にわたり形成されている。前側第1収容半溝24の溝深さ(径方向寸法)は、前側連結部品17の板厚と同じか又は前側連結部品17の板厚よりも大きい。また、前側第1収容半溝24の溝幅(前後方向寸法)は、前側連結部品17の幅寸法の1/2よりもわずかに大きい。
前側第1収容半溝24の底部の前側半部には、径方向に凹んだ前側第1凹部25が形成されている。前側第1凹部25は、径方向視で矩形状であり、かつ、矩形の断面形状を有している。前側第1凹部25は、ステアリング装置1を車両に搭載した状態で、ウォームホイール収容部22の上下両側に位置する部分に複数個(図示の例では4つ)ずつ備えられており、かつ、ウォームホイール収容部22の幅方向両側に位置する部分に1つずつ備えられている。ウォームホイール収容部22の上下両側に形成された前側第1凹部25は、ウォームホイール収容部22の直径方向反対側に配置されている。同様に、ウォームホイール収容部22の幅方向両側に形成された前側第1凹部25は、ウォームホイール収容部22の直径方向反対側に配置されている。図示の例では、前側第1凹部25の前側の端部を、前側第1収容半溝24の前側の端部よりも少しだけ前方に位置させている。これにより、後述するかしめ用パンチ39の先端部を、前側連結部品17の前側の端縁よりも前方に配置できるようにして、前側連結部品17の一部を径方向にかしめ変形させやすくしている。
ウォーム収容部23は、カップ形状を有している。ウォーム収容部23は、ウォームホイール収容部22の外径側部分の円周方向一部で、ステアリング装置1を車両に搭載した状態で下側に位置する部分に配置されている。ウォーム収容部23の内部空間は、ウォームホイール収容部22の内部空間に連通している。ウォーム収容部23の中心軸は、ウォームホイール収容部22の中心軸と捩れの位置関係にある。ウォーム収容部23は、開口側端部に、径方向外方に張り出したモータ取付フランジ26を備える。モータ取付フランジ26には、反力付与モータ12が図示しないボルトを利用して取り付けられる。
《中間筐体部品》
中間筐体部品20は、段付円筒形状を有している。図7に示すように、中間筐体部品20は、前側の端部に、円筒面状の外周面を有する前側嵌合部27を有しており、かつ、後側の端部に、部分円筒状の後側嵌合部28を有している。前側嵌合部27及び後側嵌合部28の外径は、中間筐体部品20の前後方向中間部における外径よりも小さい。
中間筐体部品20は、前後方向中間部の外周面の前側の端部、すなわち、前側嵌合部27の後側に隣接する部分に、円周方向に伸長しかつ前側が開口した、前側第2収容半溝29を有する。前側第2収容半溝29は、矩形の断面形状を有しており、中間筐体部品20の外周面に全周にわたり形成されている。前側第2収容半溝29は、前側筐体部品19に備えられた前側第1収容半溝24の輪郭形状と合致した輪郭形状を有している。前側第2収容半溝29の溝深さは、前側第1収容半溝24の溝深さと同じであり、かつ、前側第2収容半溝29の溝幅は、前側第1収容半溝24の溝幅と同じである。
前側第2収容半溝29の底部の後側半部には、径方向に凹んだ前側第2凹部30が形成されている。前側第2凹部30は、前側第1凹部25と同形かつ同大である。前側第2凹部30は、前側筐体部品19と中間筐体部品20とを連結した状態で、円周方向に関する位相が前側第1凹部25と一致する部分に配置される。このため、前側第1凹部25と前側第2凹部30とは、前後方向に並んで配置されている。図示の例では、前側第2凹部30の後側の端部を、前側第2収容半溝29の後側の端部よりも少しだけ後方に位置させている。これにより、後述するかしめ用パンチ39の先端部を、前側連結部品17の後側の端縁よりも後方に配置できるようにして、前側連結部品17の一部を径方向にかしめ変形させやすくしている。
中間筐体部品20は、前後方向中間部の外周面の後側の端部、すなわち、後側嵌合部28の前側に隣接する部分に、円周方向に伸長しかつ後側が開口した、後側第1収容半溝31を有する。後側第1収容半溝31は、矩形の断面形状を有しており、中間筐体部品20の外周面に全周にわたり形成されている。後側第1収容半溝31の溝深さ(径方向寸法)は、後側連結部品18の板厚と同じか又は後側連結部品18の板厚よりも大きい。また、後側第1収容半溝31の溝幅(前後方向寸法)は、後側連結部品18の幅寸法の1/2よりもわずかに大きい。
後側第1収容半溝31の底部の前側半部には、径方向に凹んだ後側第1凹部32が形成されている。後側第1凹部32は、径方向視で矩形状であり、矩形の断面形状を有している。後側第1凹部32は、円周方向に関する位相が前側第2凹部30と一致する部分に備えられている。このため、後側第1凹部32は、前側第2凹部30と同数備えられており、ステアリング装置1を車両に搭載した状態で、中間筐体部品20の上下両側に位置する部分に複数個(図示の例では4つ)ずつ備えられており、かつ、中間筐体部品20の幅方向両側に位置する部分に1つずつ備えられている。ただし、本発明を実施する場合には、後側第1凹部32を、前側第2凹部30から位相のずれた位置に形成することもできる。また、後側第1凹部32の形成数と前側第2凹部30の形成数とを異ならせることもできる。図示の例では、後側第1凹部32の前側の端部を、後側第1収容半溝31の前側の端部よりも少しだけ前方に位置させている。これにより、後述するかしめ用パンチ39の先端部を、後側連結部品18の前側の端縁よりも前方に配置できるようにして、後側連結部品18の一部を径方向にかしめ変形させやすくしている。
《後側筐体部品》
後側筐体部品21は、略円筒形状を有している。図8に示すように、後側筐体部品21は、外周面の前側の端部に、円周方向に伸長しかつ前側が開口した、後側第2収容半溝33を有する。後側第2収容半溝33は、矩形の断面形状を有しており、後側筐体部品21の外周面に全周にわたり形成されている。後側第2収容半溝33は、中間筐体部品20に備えられた後側第1収容半溝31の輪郭形状と合致した輪郭形状を有している。後側第2収容半溝33の溝深さは、後側第1収容半溝31の溝深さと同じであり、かつ、後側第2収容半溝33の溝幅は、後側第1収容半溝31の溝幅と同じである。
後側第2収容半溝33の底部の後側半部には、径方向に凹んだ後側第2凹部34が形成されている。後側第2凹部34は、後側第1凹部32と同形かつ同大である。後側第2凹部34は、中間筐体部品20と後側筐体部品21とを連結した状態で、円周方向に関する位相が後側第1凹部32と一致する部分に備えられている。このため、後側第1凹部32と後側第2凹部34とは、前後方向に並んで配置される。図示の例では、後側第2凹部34の後側の端部を、後側第2収容半溝33の後側の端部よりも少しだけ後方に位置させている。これにより、後述するかしめ用パンチ39の先端部を、後側連結部品18の後側の端縁よりも後方に配置できるようにして、後側連結部品18の一部を径方向にかしめ変形させやすくしている。
本例では、前後方向に隣接して配置される前側筐体部品19と中間筐体部品20とを、互いに嵌合させている。具体的には、中間筐体部品20の前側の端部に備えられた前側嵌合部27を、前側筐体部品19の後側部に対してインロー嵌合させている。これにより、前側筐体部品19と中間筐体部品20との径方向に関する相対変位を防止している。前側筐体部品19と中間筐体部品20とを前後方向に組み合わせた状態で、前側筐体部品19の前側第1収容半溝24と中間筐体部品20の前側第2収容半溝29とが、溝幅方向(前後方向)に連続して、前側収容溝35が形成される。
また、前後方向に隣接して配置される中間筐体部品20と後側筐体部品21とを、互いに嵌合させている。具体的には、中間筐体部品20の後側の端部に備えられた後側嵌合部28を、後側筐体部品21の前側部に対してインロー嵌合させている。これにより、中間筐体部品20と後側筐体部品21との径方向に関する相対変位を防止している。中間筐体部品20と後側筐体部品21とを前後方向に組み合わせた状態で、中間筐体部品20の後側第1収容半溝31と後側筐体部品21の後側第2収容半溝33とが、溝幅方向(前後方向)に連続して、後側収容溝36が形成される。
《連結部品》
前側連結部品17及び後側連結部品18は、鉄系金属製で、薄板状の環状部材である。本例の前側連結部品17及び後側連結部品18は、プレス成形品で、板厚が全周にわたり一定であり、略円環形状を有している。
前側連結部品17は、図9の(A)に示すように、後述するかしめ部38a、38bを形成する以前の状態で、前側収容溝35(前側第1収容半溝24及び前側第2収容半溝29)の輪郭形状に合致した形状を有している。前側連結部品17は、円周方向の1乃至複数箇所に、トルクセンサ13などのコネクタを内側に配置する、又は、前側筐体部品19若しくは中間筐体部品20の外周部の一部と係合する、切り欠き37aを有している。
後側連結部品18は、図9の(B)に示すように、後述するかしめ部40a、40bを形成する以前の状態で、後側収容溝36(後側第1収容半溝31及び後側第2収容半溝33)の輪郭形状に合致した形状を有している。後側連結部品18は、円周方向の1乃至複数箇所に、トルクセンサ13などのコネクタを内側に配置する、又は、中間筐体部品20若しくは後側筐体部品21の外周部の一部と係合する、切り欠き37bを有している。
前側連結部品17は、前側筐体部品19と中間筐体部品20とを連結するものであり、図5に示すように、前側筐体部品19と中間筐体部品20との境界を径方向外側から覆うように、前側筐体部品19及び中間筐体部品20に外嵌されている。具体的には、前側連結部品17は、前側収容溝35の内側に、該前側収容溝35から突出することなく配置されており、前側第1収容半溝24と前側第2収容半溝29との突き合わせ部である境界を、径方向外側から全周にわたり覆っている。なお、前側連結部品17は、前側筐体部品19と中間筐体部品20とを前後方向に組み合わせる(インロー嵌合させる)際に、前側収容溝35の内側に配置する。
前側連結部品17には、前側の端部のうちで、円周方向に関する位相が前側第1凹部25と一致する部分にかしめ部38aが形成されており、後側の端部のうちで、円周方向に関する位相が前側第2凹部30と一致する部分にかしめ部38bが形成されている。別の言い方をすれば、前側連結部品17には、前側第1凹部25の径方向外側に位置する部分にかしめ部38aが形成されており、前側第2凹部30の径方向外側に位置する部分にかしめ部38bが形成されている。このため、かしめ部38aとかしめ部38bとは、前後方向に並んで配置されている。また、このように前後方向に配置されたかしめ部38a、38bが、円周方向に離隔して複数備えられている。さらに本例では、前後方向に並んで配置されたかしめ部38a、38bの組が、筐体15の直径方向反対側の複数箇所に位相をずらして配置されている。図示の例では、かしめ部38a、38bは、前側連結部品17の一部がせん断されて形成されているため、かしめ部38a、38bは、略矩形板状に構成されており、基端部(前側のかしめ部38a、38bの後端部、後側のかしめ部38bの前端部)のみが、前側連結部品17のうちのかしめ部38a、38b以外の部分とつながっている。
かしめ部38aは、前側第1凹部25の内側に入り込み、前側第1凹部25の後側の端部(内側面)に押し付けられている。これに対し、かしめ部38bは、前側第2凹部30の内側に入り込み、前側第2凹部30の前側の端部(内側面)に押し付けられている。これにより、複数組のかしめ部38a、38bが、前側筐体部品19と中間筐体部品20とを前後方向両側から挟持している。さらに、かしめ部38aは、前側第1凹部25に対して円周方向に係合しており、かしめ部38bは、前側第2凹部30に対して円周方向に係合している。別の言い方をすれば、かしめ部38aの幅方向端面が、前側第1凹部25の円周方向側面に近接対向又は当接しており、かしめ部38bの幅方向端面が、前側第2凹部30の円周方向側面に近接対向又は当接している。
この結果、本例の筐体15では、前側筐体部品19と中間筐体部品20とが、前側連結部品17に形成したかしめ部38a、38bにより、前側連結部品17を介して連結されている。そして、前側筐体部品19と中間筐体部品20との前後方向及び円周方向に関する相対変位が防止されている。なお、前側筐体部品19と中間筐体部品20とを前側連結部品17を介して連結した状態で、前側連結部品17の切り欠き37aは、筐体15の内側に収容されたトルクセンサ13などのコネクタを挿通させるために筐体15に備えられた通孔の周囲に配置される。
図11に示すように、かしめ部38a、38bは、前側連結部品17の前後両側の端部のうちで、円周方向に関する位相が前側第1凹部25及び前側第2凹部30と一致する部分を、先端部が断面U字形状になったかしめ用パンチ39を利用して、同時に径方向内側にかしめ変形させることで形成されている。つまり、前側連結部品17の前後両側の端部の円周方向複数箇所を略直角(径方向及び前後方向(軸方向))に塑性変形させることで、当該部分にかしめ部38a、38bを形成している。本例では、2つのかしめ用パンチ39を筐体本体16の直径方向反対側に配置することで、筐体本体16の直径方向反対側に位置する2組のかしめ部38a、38bを同時に加工する(合計4つのかしめ部38a、38bを同時に形成する)ことで、かしめ部38a、38bの加工作業の作業性の向上を図っている。
後側連結部品18は、中間筐体部品20と後側筐体部品21とを連結するものであり、中間筐体部品20と後側筐体部品21との境界を径方向外側から覆うように、中間筐体部品20及び後側筐体部品21に外嵌されている。具体的には、後側連結部品18は、後側収容溝36の内側に、該後側収容溝36から突出することなく配置されており、後側第1収容半溝31と後側第2収容半溝33との突き合わせ部である境界を、径方向外側から全周にわたり覆っている。なお、後側連結部品18は、中間筐体部品20と後側筐体部品21とを前後方向に組み合わせる(インロー嵌合させる)際に、後側収容溝36の内側に配置する。
後側連結部品18には、前側の端部のうちで、円周方向に関する位相が後側第1凹部32と一致する部分にかしめ部40aが形成されており、後側の端部のうちで、円周方向に関する位相が後側第2凹部34と一致する部分にかしめ部40bが形成されている。別の言い方をすれば、後側連結部品18には、後側第1凹部32の径方向外側に位置する部分にかしめ部40aが形成されており、後側第2凹部34の径方向外側に位置する部分にかしめ部40bが形成されている。このため、かしめ部40aとかしめ部40bとは、前後方向に並んで配置されている。また、このように前後方向に配置されたかしめ部40a、40bが、円周方向に離隔して複数備えられている。さらに本例では、前後方向に並んで配置されたかしめ部40a、40bの組が、筐体15の直径方向反対側の複数箇所に位相をずらして配置されている。図示の例では、かしめ部40a、40bは、後側連結部品18の一部がせん断されて形成されているため、かしめ部40a、40bは、略矩形板状に構成されており、基端部(前側のかしめ部40aの後端部、後側のかしめ部40bの前端部)のみが、後側連結部品18のうちのかしめ部40a、40b以外の部分とつながっている。
かしめ部40aは、後側第1凹部32の内側に入り込み、後側第1凹部32の後側の端部(内側面)に押し付けられている。これに対し、かしめ部40bは、後側第2凹部34の内側に入り込み、後側第2凹部34の前側の端部(内側面)に押し付けられている。これにより、複数組のかしめ部40a、40bが、中間筐体部品20と後側筐体部品21とを前後方向両側から挟持している。さらに、かしめ部40aは、後側第1凹部32に対して円周方向に係合しており、かしめ部40bは、後側第2凹部34に対して円周方向に係合している。別の言い方をすれば、かしめ部40aの幅方向端面が、後側第1凹部32の円周方向側面に近接対向又は当接しており、かしめ部40bの幅方向端面が、後側第2凹部34の円周方向側面に近接対向又は当接している。
この結果、本例の筐体15では、中間筐体部品20と後側筐体部品21とが、後側連結部品18に形成したかしめ部40a、40bにより、後側連結部品18を介して連結されている。そして、中間筐体部品20と後側筐体部品21との前後方向及び円周方向に関する相対変位が防止されている。なお、中間筐体部品20と後側筐体部品21とを後側連結部品18を介して連結した状態で、後側連結部品18の切り欠き37bは、筐体15の内側に収容されたトルクセンサ13などのコネクタを挿通させるために筐体15に備えられた通孔の周囲に配置される。なお、かしめ部40a、40bは、かしめ部38a、38bの同じ加工方法により加工することができる。
以上のような本例では、高い加工精度及び組立精度を必要とすることなく、周辺部品との干渉防止を図れる、筐体15を実現することができる。
すなわち、本例では、筐体本体16を構成する前側筐体部品19と中間筐体部品20とを、環状部品である前側連結部品17にかしめ部38a、38bを形成することで、前側連結部品17を介して連結することができる。同様に、筐体本体16を構成する中間筐体部品20と後側筐体部品21とを、環状部品である後側連結部品18にかしめ部40a、40bを形成することで、後側連結部品18を介して連結することができる。
このため、ボルト止めの連結方法を採用した、国際公開第2012/157702号に記載の従来構造のように、筐体部品19、20、21に径方向に突出したフランジ部を形成する必要がないため、筐体15をコンパクトに構成することが可能になる。したがって、筐体15と周辺部品との干渉を防止できる。しかも、本例の筐体15は、前側筐体部品19と中間筐体部品20とを前側連結部品17を介して連結し、かつ、中間筐体部品20と後側筐体部品21とを後側連結部品18を介して連結している。このため、国際公開第2010/013490号に記載された従来構造のように、筐体部品の寸法精度を高くしたり、筐体の組立精度を高度に管理したりする必要もない。
この結果、本例の筐体15によれば、高い加工精度及び組立精度を必要とすることなく、周辺部品との干渉防止を図ることができる。また、筐体15を備える本例のステアリング装置1によれば、車両搭載性の向上を図ることができる。
しかも、前側連結部品17を、前側収容溝35の内側に該前側収容溝35から径方向に突出させることなく配置し、かつ、後側連結部品18を、後側収容溝36の内側に該後側収容溝36から径方向に突出させることなく配置している。このため、前側連結部品17及び後側連結部品18を、筐体本体16の外周面から径方向外側に張り出させずに済む。したがって、筐体15と周辺部品との干渉防止をより効果的に図れる。
さらに、前側連結部品17及び後側連結部品18のそれぞれを環状部品としているため、かしめ部38a、38b、40a、40bの形成が万が一不完全であった場合にも、前側連結部品17及び後側連結部品18が、筐体本体16から脱落するのを防止することもできる。
なお、本発明を実施する場合には、前側連結部品及び後側連結部品のうちで、かしめ部を形成する部分に、予め切れ目を形成しておくこともできる。このような切れ目を形成しておけば、かしめ作業を軽い力で容易に行うことができる。
[実施の形態の第2例]
実施の形態の第2例について、図12~図17を用いて説明する。
本例の筐体15aでは、前側連結部品17aに対するかしめ部38c、38dの形成方法、及び、後側連結部品18aに対するかしめ部40c、40dの形成方法を、実施の形態の第1例の構造から変更している。
すなわち、本例では、前側連結部品17aの前後両側の端部のそれぞれを、径方向及び前後方向(軸方向)にそれぞれかしめ変形させることで、かしめ部38c、38dを形成している。具体的には、前側連結部品17aの前側の端部のうちで、円周方向に関する位相が前側第1凹部25と一致する部分を、径方向内側にかしめ変形させた後、後側に向けてかしめ変形させることで、かしめ部38cを形成している。また、前側連結部品17aの後側の端部のうちで、円周方向に関する位相が前側第2凹部30と一致する部分を、径方向内側にかしめ変形させた後、前側に向けてかしめ変形させることで、かしめ部38dを形成している。
本例では、上述のようなかしめ部38c、38dを形成するために、前側筐体部品19aの外周面に、前後方向に伸長した直線状のかしめ用溝41aを複数形成している。かしめ用溝41aは、前側筐体部品19aの外周面のうち、前側第1凹部25と円周方向に関する位相が一致した部分に備えられている。かしめ用溝41aは、前側第1凹部25と同じ大きさの溝深さ及び円周方向幅を有している。したがって、かしめ用溝41aと前側第1凹部25とは、前後方向に滑らかにつながっている。
また、中間筐体部品20aの外周面に、前後方向に伸長した直線状のかしめ用溝41bを複数形成している。かしめ用溝41bは、中間筐体部品20aの外周面のうち、前側第2凹部30と円周方向に関する位相が一致した部分に備えられている。かしめ用溝41bは、前側第2凹部30と同じ大きさの溝深さ及び円周方向幅を有している。したがって、かしめ用溝41bと前側第2凹部30とは、前後方向に滑らかにつながっている。かしめ用溝41bの後側の端部は、後側第1凹部32につながっている。このため、かしめ用溝41bは、前側第2凹部30と後側第1凹部32とを、前後方向につないでいる。
本例では、図17に示すように、1対のかしめ用パンチ39aを、かしめ用溝41a、41bの内側に配置した後、かしめ用溝41a、41bに沿って互いに近づけるように移動させる。これにより、前側連結部品17aのうちで、径方向内側にかしめ変形した部分を、前後方向(軸方向)にかしめ変形させて、当該部分にかしめ部38c、38dを形成している。
さらに本例では、後側連結部品18aの前後両側の端部のそれぞれを、径方向及び前後方向(軸方向)にそれぞれかしめ変形させることで、かしめ部40c、40dを形成している。具体的には、後側連結部品18aの前側の端部のうちで、円周方向に関する位相が後側第1凹部32と一致する部分を、径方向内側にかしめ変形させた後、後側に向けてかしめ変形させることで、かしめ部40cを形成している。また、後側連結部品18aの後側の端部のうちで、円周方向に関する位相が後側第2凹部34と一致する部分を、径方向内側にかしめ変形させた後、前側に向けてかしめ変形させることで、かしめ部40dを形成している。
本例では、上述のようなかしめ部40c、40dを形成するために、中間筐体部品20aの外周面に、上述したかしめ用溝41bを形成することに加えて、後側筐体部品21aの外周面に、前後方向に伸長した直線状のかしめ用溝41cを形成している。かしめ用溝41cは、後側筐体部品21aの外周面のうち、後側第2凹部34と円周方向に関する位相が一致した部分に備えられている。かしめ用溝41cは、後側第2凹部34と同じ大きさの溝深さ及び円周方向幅を有している。したがって、かしめ用溝41cと後側第2凹部34とは、前後方向に滑らかにつながっている。
中間筐体部品20aの外周面に備えられたかしめ用溝41b、及び、後側筐体部品21aの外周面に備えられたかしめ用溝41cを利用して、後側連結部品18aにかしめ部40c、40dを形成する方法については、前側連結部品17aにかしめ部38c、38dを形成する方法と同じである。
以上のような本例の筐体15aでは、かしめ部38c、38dが、前側筐体部品19aと中間筐体部品20aとを前後方向両側から挟持する力を大きくできる。したがって、前側筐体部品19aと中間筐体部品20aの連結力を高めることができる。同様に、かしめ部40c、40dが、中間筐体部品20aと後側筐体部品21aとを前後方向両側から挟持する力を大きくできる。したがって、中間筐体部品20aと後側筐体部品21aの連結力を高めることができる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
[実施の形態の第3例]
実施の形態の第3例について、図18~図22を用いて説明する。
本例の筐体15bでは、前側連結部品17bに形成するかしめ部38e、38fの形状、及び、後側連結部品18bに形成するかしめ部40e、40fの形状を、実施の形態の第1例の構造から変更している。
すなわち、本例では、かしめ部38e、38fを、実施の形態の第1例の構造に比べて円周方向に長い形状としている。具体的には、かしめ部38e、38fの円周方向長さは、かしめ部38e、38fの前後方向幅の5倍以上、好ましくは10倍以上である。これにより、本例では、かしめ部38e、38fの形成数を、実施の形態の第1例の構造に比べて少なくしている。
また、かしめ部38e、38fの円周方向寸法(及び形成数)を変更するのと同時に、前側筐体部品19bの外周面に形成する前側第1凹部25a、及び、中間筐体部品20bの外周面に形成する前側第2凹部30aのそれぞれを、実施の形態の第1例の構造に比べて円周方向に長い形状としている。前側第1凹部25a及び前側第2凹部30aのそれぞれの円周方向寸法は、かしめ部38e、38fの円周方向寸法よりもわずかに大きい。
さらに本例では、かしめ部40e、40fを、実施の形態の第1例の構造に比べて円周方向に長い形状としている。具体的には、かしめ部40e、40fの円周方向長さは、かしめ部40e、40fの前後方向幅の5倍以上、好ましくは10倍以上である。これにより、本例では、かしめ部40e、40fの形成数を、実施の形態の第1例の構造に比べて少なくしている。
また、かしめ部40e、40fの円周方向寸法(及び形成数)を変更するのと同時に、中間筐体部品20bの外周面に形成する後側第1凹部32a、及び、後側筐体部品21bの外周面に形成する後側第2凹部34aのそれぞれを、実施の形態の第1例の構造に比べて円周方向に長い形状としている。後側第1凹部32a及び後側第2凹部34aのそれぞれの円周方向寸法は、かしめ部40e、40fの円周方向寸法よりもわずかに大きい。
以上のような本例の筐体15bでは、かしめ部38e、38f、40e、40fの形成数を少なくできるため、かしめ作業の工数を低減できる。また、前側第1凹部25a、前側第2凹部30a、後側第1凹部32a及び後側第2凹部34aの形成数を少なくすることもできるため、これら各凹部25a、30a、32a、34aを加工する工数を低減できる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
[実施の形態の第4例]
実施の形態の第4例について、図23~図27を用いて説明する。
本例の筐体15cでは、前側筐体部品19cと中間筐体部品20cとを、複数(図示の例では2つ)の前側連結部品17c、17dを介して連結しており、かつ、中間筐体部品20cと後側筐体部品21cとを、複数(図示の例では2つ)の後側連結部品18c、18dを介して連結している。
図27に示すように、前側連結部品17c、17dのそれぞれは、薄板状の帯状部材であり、円弧状に湾曲している。このため、前側連結部品17c、17dは、全体が略C字形状を有している。前側連結部品17c、17dは、円周方向に互いに連結されておらず、円周方向に分離した独立部品である。
後側連結部品18c、18dのそれぞれは、薄板状の帯状部材であり、円弧状に湾曲している。このため、後側連結部品18c、18dは、全体が略C字形状を有している。後側連結部品18c、18dは、円周方向に互いに連結されておらず、円周方向に分離した独立部品である。
前側筐体部品19cを構成するウォームホイール収容部22は、外周面の後側の端部に、それぞれが円周方向に伸長しかつ後側が開口した、複数(前側連結部品17c、17dと同数)の前側第1収容半溝24a、24bを備えている。前側第1収容半溝24a、24bは、円周方向に離隔して配置されている。
中間筐体部品20cは、前後方向中間部の外周面の前側の端部、すなわち、前側嵌合部27の後側に隣接する部分に、それぞれが円周方向に伸長しかつ前側が開口した、複数(前側連結部品17c、17dと同数)の前側第2収容半溝29a、29bを備えている。前側第2収容半溝29a、29bは、前側筐体部品19cと中間筐体部品20cとを連結した状態で、円周方向に関する位相が前側第1収容半溝24a、24bとそれぞれ一致する部分に配置されている。
中間筐体部品20cは、前後方向中間部の外周面の後側の端部、すなわち、後側嵌合部28の前側に隣接する部分に、それぞれが円周方向に伸長しかつ後側が開口した、複数(後側連結部品18c、18dと同数)の後側第1収容半溝31a、31bを備えている。図示の例では、後側第1収容半溝31a、31bは、円周方向に関する位相が前側第2収容半溝29a、29bとそれぞれ一致する部分に備えられている。本発明を実施する場合には、後側第1収容半溝31a、31bを、前側第2収容半溝29a、29bと位相が異なる部分に設けることもできる。
後側筐体部品21cは、外周面の前側の端部に、それぞれが円周方向に伸長しかつ前側が開口した、複数(後側連結部品18c、18dと同数)の後側第2収容半溝33a、33bを備えている。後側第2収容半溝33a、33bは、中間筐体部品20cと後側筐体部品21cとを連結した状態で、円周方向に関する位相が後側第1収容半溝31a、31bとそれぞれ一致する部分に配置されている。
本例の筐体15cでは、前側筐体部品19cと中間筐体部品20cとを前後方向に組み合わせた状態で、前側第1収容半溝24aと前側第2収容半溝29aとが溝幅方向(前後方向)に連続して、前側収容溝35aが形成されるとともに、前側第1収容半溝24bと前側第2収容半溝29bとが溝幅方向に連続して、前側収容溝35bが形成される。
本例では、前側連結部品17cを、前側収容溝35aの内側に該前側収容溝35aから突出することなく配置している。そして、前側連結部品17cには、前側の端部のうちで、円周方向に関する位相が前側第1凹部25と一致する部分に、かしめ部38aを形成し、後側の端部のうちで、円周方向に関する位相が前側第2凹部30と一致する部分に、かしめ部38bを形成している。同様に、前側連結部品17dを、前側収容溝35bの内側に該前側収容溝35bから突出することなく配置している。そして、前側連結部品17dには、前側の端部のうちで、円周方向に関する位相が前側第1凹部25と一致する部分に、かしめ部38aを形成し、後側の端部のうちで、円周方向に関する位相が前側第2凹部30と一致する部分に、かしめ部38bを形成している。このように本例では、前側筐体部品19cと中間筐体部品20cとを、それぞれが帯状部品である2つの前側連結部品17a、17bを介して連結している。
本例の筐体15cでは、中間筐体部品20cと後側筐体部品21cとを前後方向に組み合わせた状態で、後側第1収容半溝31aと後側第2収容半溝33aとが溝幅方向に連続して、後側収容溝36aが形成されるとともに、後側第1収容半溝31bと後側第2収容半溝33bとが溝幅方向に連続して、後側収容溝36bが形成される。
本例では、後側連結部品18cを、後側収容溝36aの内側に該後側収容溝36aから突出することなく配置している。そして、後側連結部品18cには、前側の端部のうちで、円周方向に関する位相が後側第1凹部32と一致する部分に、かしめ部40aを形成し、後側の端部のうちで、円周方向に関する位相が後側第2凹部34と一致する部分に、かしめ部40bを形成している。同様に、後側連結部品18dを、後側収容溝36bの内側に、該後側収容溝36bから突出することなく配置している。そして、後側連結部品18dには、前側の端部のうちで、円周方向に関する位相が後側第1凹部32と一致する部分に、かしめ部40aを形成し、後側の端部のうちで、円周方向に関する位相が後側第2凹部34と一致する部分に、かしめ部40bを形成している。このように本例では、中間筐体部品20cと後側筐体部品21cとを、それぞれが帯状部品である2つの後側連結部品18a、18bを介して連結している。
以上のような本例では、前側筐体部品19cと中間筐体部品20cと後側筐体部品21cとを前後方向に組み合わせて、筐体本体16aを形成した後に、前側筐体部品19cと中間筐体部品20cとを前側連結部品17a、17bを介して連結し、中間筐体部品20cと後側筐体部品21cとを後側連結部品18a、18bを介して連結することができる。つまり、筐体本体16aを一旦形成した後に、筐体部品19c、20c、21c同士を連結する作業を行うことができる。このため、筐体15cの組み立て作業の容易化を図ることができる。また、環状の連結部品を使用した場合に比べて、筐体15cの軽量化を図ることもできる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
[実施の形態の第5例]
実施の形態の第5例について、図28~図34を用いて説明する。
本例の筐体15dでは、前側連結部品48に形成するかしめ部56の構造、及び、後側連結部品49に形成するかしめ部57の構造を、実施の形態の第1例~第4例までの構造とは異ならせている。
前側筐体部品19dは、図30に示すように、前側第1収容半溝24の底部の後側半部に、径方向に突出した前側第1凸部42を備えている。前側第1凸部42は、径方向視で矩形状であり、矩形の断面形状を有している。すなわち、前側第1凸部42は、直方体形状を有している。前側第1凸部42は、ステアリング装置1を車両に搭載した状態で、ウォームホイール収容部22の上下両側に位置する部分に複数個(図示の例では4つ)ずつ備えられており、かつ、ウォームホイール収容部22の幅方向両側に位置する部分に1つずつ備えられている。ウォームホイール収容部22の上下両側に形成された前側第1凸部42は、ウォームホイール収容部22の直径方向反対側に配置されている。同様に、ウォームホイール収容部22の幅方向両側に形成された前側第1凸部42は、ウォームホイール収容部22の直径方向反対側に配置されている。
中間筐体部品20dは、図31に示すように、前側第2収容半溝29の底部の前側半部に、径方向に突出した前側第2凸部43を備えている。前側第2凸部43は、前側第1凸部42と同形かつ同大である。前側第2凸部43は、前側筐体部品19dと中間筐体部品20dとを連結した状態で、円周方向に関する位相が前側第1凸部42と一致する部分に配置される。このため、前側第1凸部42と前側第2凸部43とは、前後方向に並んで配置されている。
中間筐体部品20dは、後側第1収容半溝31の底部の後側半部に、径方向に突出した後側第1凸部44を備えている。後側第1凸部44は、径方向視で矩形状であり、矩形の断面形状を有している。すなわち、後側第1凸部44は、直方体形状を有している。後側第1凸部44は、円周方向に関する位相が前側第2凸部43と一致する部分に備えられている。ただし、本発明を実施する場合には、後側第1凸部44を、前側第2凸部43から位相のずれた位置に形成することもできる。
後側筐体部品21dは、図32に示すように、後側第2収容半溝33の底部の前側半部に、径方向に突出した後側第2凸部45を備えている。後側第2凸部45は、後側第1凸部44と同形かつ同大である。後側第2凸部45は、中間筐体部品20dと後側筐体部品21dとを連結した状態で、円周方向に関する位相が後側第1凸部44と一致する部分に配置される。このため、後側第1凸部44と後側第2凸部45とは、前後方向に並んで配置されている。
前側筐体部品19dと中間筐体部品20dとを前後方向に組み合わせた状態で、前側第1凸部42と前側第2凸部43とが前後方向に組み合わされて、直方体状の前側凸部46が形成される。
同様に、中間筐体部品20dと後側筐体部品21dとを前後方向に組み合わせた状態で、後側第1凸部44と後側第2凸部45とが前後方向に組み合わされて、直方体状の後側凸部47が形成される。
図33に示すように、前側連結部品48及び後側連結部品49のそれぞれは、薄板状の環状部品である。ただし、前側連結部品48及び後側連結部品49のそれぞれは、帯状の複数(図示の例では2つ)の連結片50a、50bを円周方向に連結することで構成されている。
具体的には、連結片50aの円周方向両側の端部にそれぞれ備えられた雄側係合部51と、連結片50bの円周方向両側の端部にそれぞれ備えられた雌側係合部52とを、円周方向に凹凸係合させている。
雄側係合部51は、基端部より先端部が幅広の先太り状の複数(図示の例では2つ)の係合凸部53から構成される。雌側係合部52は、奥部よりも開口部が幅狭の先細り状の複数(図示の例では2つ)の係合凹部54から構成される。本例では、係合凸部53と係合凹部54とを係合させることで、連結片50aの円周方向端部と連結片50bの円周方向端部とを円周方向に連結している。
さらに本例では、図34に示すように、雄側係合部51と雌側係合部52とを凹凸係合させた状態で、かしめ用パンチ39bを利用して、雄側係合部51を構成する係合凸部53を板厚方向に押し潰す(かしめ変形させる)。そして、係合凸部53を、係合凹部54の内側で押し拡げることで、係合凸部53と係合凹部54とをより強固に連結している。
前側連結部品48は、前後方向(幅方向)中間部に、前側凸部46を径方向に挿通可能な通孔55aを、円周方向複数箇所に有している。また、後側連結部品49は、前後方向中間部に、後側凸部47を径方向に挿通可能な通孔55bを、円周方向複数箇所に有している。通孔55a、55bは、いずれも矩形孔である。
本例の場合にも、前側連結部品48を、前側収容溝35の内側に該前側収容溝35から径方向に突出させることなく配置している。そして、前側連結部品48に備えられた通孔55aに対し、前側凸部46を径方向内側から挿通している。
特に本例では、図29の(A)→(B)に示すように、前側連結部品48のうちで、前後方向(幅方向)に関して通孔55aの両側に位置する部分を、径方向にかしめ変形(板厚方向に塑性変形)させることにより押し拡げて、当該部分にかしめ部56を形成している。これにより、かしめ部56を、前側凸部46と前側収容溝35との間で突っ張らせている。このため、前側凸部46を構成する前側第1凸部42と前側第2凸部43とは、1対のかしめ部56により前後方向両側から挟持される。また、前側凸部46は通孔55aと円周方向に係合する。
この結果、本例の筐体15dでは、前側筐体部品19dと中間筐体部品20dとが、前側連結部品48に形成したかしめ部56により、前側連結部品48を介して連結される。そして、前側筐体部品19dと中間筐体部品20dとの前後方向及び円周方向に関する相対変位が防止される。
また、後側連結部品49を、後側収容溝36の内側に該後側収容溝36から径方向に突出させることなく配置している。そして、後側連結部品49に備えられた通孔55bに対し、後側凸部47を径方向内側から挿通している。
そして、後側連結部品49のうちで、前後方向に関して通孔55bの両側に位置する部分を、径方向にかしめ変形させることにより押し拡げて、当該部分にかしめ部57を形成している。これにより、かしめ部57を、後側凸部47と後側収容溝36との間で突っ張らせている。このため、後側凸部47を構成する後側第1凸部44と後側第2凸部45とは、1対のかしめ部57により前後方向両側から挟持される。また、後側凸部47は通孔55bと円周方向に係合する。
この結果、本例の筐体15dでは、中間筐体部品20dと後側筐体部品21dとが、後側連結部品49に形成したかしめ部57により、後側連結部品49を介して連結される。そして、中間筐体部品20dと後側筐体部品21dの前後方向及び円周方向に関する相対変位が防止される。
本例では、前側連結部品48により、前側筐体部品19dと中間筐体部品20dとを連結する作業は、たとえば次のようにして行うことができる。
先ず、前側筐体部品19dと中間筐体部品20dとを前後方向に組み合わせる(インロー嵌合させる)。次いで、前側筐体部品19d及び中間筐体部品20dの外周面に形成された前側収容溝35の内側に、連結片50a、50bをそれぞれ径方向外側から嵌め込む。この際、連結片50a、50bに備えられた通孔55aの内側に、前側凸部46を挿通させる。次いで、連結片50a、50b同士を円周方向に連結して、環状部品の前側連結部品48を得る。その後、前側連結部品48にかしめ部56を形成することで、前側筐体部品19dと中間筐体部品20dとを、前側連結部品48を介して連結する。
なお、後側連結部品49により、中間筐体部品20dと後側筐体部品21dとを連結する作業も、前側連結部品48による上記連結作業と同様に行える。
以上のような本例では、前側筐体部品19d、中間筐体部品20d及び後側筐体部品21dのそれぞれの外周面に備えられた収容半溝24、29、31、33の底部に、凹部を形成する必要がない。このため、前側筐体部品19d、中間筐体部品20d及び後側筐体部品21dの外周面形状を簡略化することができ、加工コストの低減を図れる。また、外周面に凹部を形成しなくて済むため、前側筐体部品19d、中間筐体部品20d及び後側筐体部品21dの強度低下を防止することもできる。なお、本例の変形例としては、第1凸部及び第2凸部を半円柱形状とし、かつ、連結部品に備えられた通孔を円孔とすることもできる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
[実施の形態の第6例]
実施の形態の第6例について、図35を用いて説明する。
本例は、実施の形態の第5例の変形例である。
本例の筐体15eでは、前側連結部品48及び後側連結部品49のそれぞれにかしめ部を形成せずに、前側連結部品48の通孔55aを挿通した前側凸部46にかしめ部58を形成し、かつ、後側連結部品49の通孔55bを挿通した後側凸部47にかしめ部59を形成している。
具体的には、前側凸部46を構成する前側第1凸部42と前側第2凸部43とを、前後方向に互いに離隔するようにかしめ拡げて(塑性変形させて)、当該部分にかしめ部58を形成している。同様に、後側凸部47を構成する後側第1凸部44と後側第2凸部45とを、前後方向に互いに離隔するようにかしめ拡げて、当該部分にかしめ部59を形成している。なお、前側第1凸部42と前側第2凸部43との間部分、及び、後側第1凸部44と後側第2凸部45との間部分は、かしめ部58、59を形成した後に、溶接することもできる。
これにより、かしめ部58が形成された前側凸部46を、前側連結部品48の通孔55aの内側で前後方向に突っ張らせることができる。また、かしめ部59が形成された後側凸部47を、後側連結部品49の通孔55bの内側で前後方向に突っ張らせることができる。
この結果、本例の筐体15eでは、前側筐体部品19dと中間筐体部品20dとが、前側凸部46に形成したかしめ部58により、前側連結部品48を介して連結される。また、中間筐体部品20dと後側筐体部品21dとが、後側凸部47に形成したかしめ部59により、後側連結部品49を介して連結される。
以上のような本例では、前側凸部46を構成する前側第1凸部42と前側第2凸部43との境界に、図示しないかしめ用パンチの先端部を押し込むことで、かしめ部58を形成することができる。同様に、後側凸部47を構成する後側第1凸部44と後側第2凸部45との境界に、図示しないかしめ用パンチの先端部を押し込むことで、かしめ部59を形成することができる。このため、かしめ部58、59の加工作業を簡略化することができる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形骸の第1例及び第5例と同じである。
[実施の形態の第7例]
実施の形態の第7例について、図36~図40を用いて説明する。
本例の筐体15fでは、筐体本体16bを構成する前側筐体部品19eと中間筐体部品20eと後側筐体部品21eとを、1つの連結部品60を介して連結している。
なお、本例の筐体本体16bでは、前側筐体部品19eが特許請求の範囲に記載した第1の筐体部品に相当し、中間筐体部品20eが特許請求の範囲に記載した第2の筐体部品に相当し、後側筐体部品21eが特許請求の範囲に記載した第3の筐体部品に相当する。
前側筐体部品19eは、前後方向に関して中間筐体部品20eとは反対側に位置する前側の端面の径方向外側の端部に、円周方向に伸長した第1係合溝61を有する。第1係合溝61は、略矩形の断面形状を有しており、円弧状又は円環状に構成されている。
後側筐体部品21eは、前後方向に関して中間筐体部品20eとは反対側に位置する後側の端面の径方向外側の端部に、円周方向に伸長した第2係合溝62を有する。第2係合溝62は、略矩形の断面形状を有しており、円弧状又は円環状に構成されている。
連結部品60は、帯形状を有しており、円弧状に湾曲している。連結部品60は、実施の形態の第1例~第6例の前側連結部品及び後側連結部品に比べて幅広である。具体的には、連結部品60は、筐体本体16bの外周面を軸方向の全長にわたって径方向外側から覆うことができるだけの幅寸法(前後方向寸法)を有している。
連結部品60は、筐体本体16bの外周面の円周方向一部を径方向外側から覆うことで、前側筐体部品19eと中間筐体部品20eとの境界、及び、中間筐体部品20eと後側筐体部品21eとの境界を、それぞれ径方向外側から覆っている。
連結部品60の前側の端部には、連結部品60の前側の端部を径方向内側にかしめ変形させた後、当該変形部分を後側(軸方向)にかしめ変形させて得られる、かしめ部63aが形成されている。かしめ部63aは、前側筐体部品19eに備えられた第1係合溝61に対して、前後方向、円周方向及び径方向にそれぞれ係合している。かしめ部63aは、略L字形の断面形状を有しており、連結部品60の円周方向の全長にわたり形成されている。
連結部品60の後側の端部には、連結部品60の後側の端部を径方向内側にかしめ変形させた後、当該変形部分を前側(前後方向)にかしめ変形させて得られる、かしめ部63bが形成されている。かしめ部63bは、後側筐体部品21eに備えられた第2係合溝62に対して、前後方向、円周方向及び径方向にそれぞれ係合している。かしめ部63bは、略L字形の断面形状を有しており、連結部品60の円周方向の全長にわたり形成されている。
本例では、連結部品60に形成した1対のかしめ部63a、63bにより、前側筐体部品19eと中間筐体部品20eと後側筐体部品21eとをまとめて、前後方向両側から挟持している。さらに、かしめ部63aは第1係合溝61と円周方向に係合しており、かつ、かしめ部63bは第2係合溝62と円周方向に係合している。
この結果、本例の筐体15fでは、前側筐体部品19eと中間筐体部品20eと後側筐体部品21eとが、連結部品60の前後方向両側の端部に形成されたかしめ部63a、63bにより、連結部品60を介して連結されている。
以上のような本例では、前側筐体部品19eと中間筐体部品20eと後側筐体部品21eとを連結するための連結部品60の数を減らすことができる。このため、部品管理コストの低減、及び、加工工数の低減を図れる。また、筐体部品19e、20e、21eの外周面形状を簡略化することができるため、加工コストの低減を図れる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
[実施の形態の第8例]
実施の形態の第8例について、図41~図45を用いて説明する。
本例の筐体15gは、実施の形態の第1例~第7例の筐体とは異なり、筐体本体16cを構成する前側筐体部品19fと中間筐体部品20fとを、直接連結している。また、中間筐体部品20fと後側筐体部品21fとを、直接連結している。すなわち、本例の筐体15gは、筐体本体16cのみからなる。
前側筐体部品19fは、後側の端部に、前後方向(軸方向)に伸長した前側連結筒部64を有している。前側連結筒部64は、前側筐体部品19fの後側の端部に、全周にわたり設けられている。
中間筐体部品20fは、実施の形態の第1例の構造と同様に、前後方向中間部の外周面の前側の端部に、円周方向に伸長しかつ前側が開口した、前側収容半溝65を有する。前側収容半溝65は、矩形の断面形状を有しており、中間筐体部品20fの外周面に全周にわたり形成されている。前側収容半溝65の底部の後側半部には、径方向に凹んだ前側凹部66が形成されている。
中間筐体部品20fは、前後方向中間部の外周面の後側の端部に、円周方向に伸長しかつ後側が開口した、後側収容半溝67を有する。後側収容半溝67は、矩形の断面形状を有しており、中間筐体部品20fの外周面に全周にわたり形成されている。後側収容半溝67の底部の前側半部には、径方向に凹んだ後側凹部68が形成されている。
後側筐体部品21fは、前側の端部に、前後方向(軸方向)に伸長した後側連結筒部69を有している。後側連結筒部69は、後側筐体部品21fの前側の端部に、全周にわたり設けられている。
本例の場合にも、前側筐体部品19fと中間筐体部品20fとを、互いに嵌合させている。具体的には、中間筐体部品20fの前側の端部に備えられた前側嵌合部27を、前側筐体部品19fの後側部に対してインロー嵌合させている。これにより、前側筐体部品19fと中間筐体部品20fとの径方向に関する相対変位を防止している。また、前側筐体部品19fと中間筐体部品20fとを前後方向に組み合わせた状態で、前側連結筒部64を前側収容半溝65に外嵌している。
そして、前側連結筒部64には、先端部(後側の端部)のうちで、円周方向に関する位相が前側凹部66と一致する部分に、径方向に折れ曲がったかしめ部70aを形成している。かしめ部70aは、前側凹部66の内側に入り込み、前側凹部66の前側の端部(内側面)に押し付けられている。
この結果、本例の筐体15gでは、前側筐体部品19fと中間筐体部品20fとが、前側筐体部品19fの前側連結筒部64に形成したかしめ部70aにより、直接連結されている。そして、前側筐体部品19fと中間筐体部品20fとの前後方向及び円周方向に関する相対変位が防止される。
また、本例では、中間筐体部品20fと後側筐体部品21fとを、互いに嵌合させている。具体的には、中間筐体部品20fの後側の端部に備えられた後側嵌合部28を、後側筐体部品21fの前側部に対してインロー嵌合させている。これにより、中間筐体部品20fと後側筐体部品21fとの径方向に関する相対変位を防止している。また、中間筐体部品20fと後側筐体部品21fとを前後方向に組み合わせた状態で、後側連結筒部69を後側収容半溝67に外嵌している。
そして、後側連結筒部69には、先端部(前側の端部)のうちで、円周方向に関する位相が後側凹部68と一致する部分に、径方向に折れ曲がったかしめ部70bを形成している。かしめ部70bは、後側凹部68の内側に入り込み、後側凹部68の後側の端部(内側面)に押し付けられている。
この結果、本例の筐体15gでは、中間筐体部品20fと後側筐体部品21fとが、後側筐体部品21fの後側連結筒部69に形成したかしめ部70bにより、直接連結されている。そして、中間筐体部品20fと後側筐体部品21fとの前後方向及び円周方向に関する相対変位が防止される。
以上のような本例では、連結部品が不要になるため、部品点数の低減を図ることができる。また、筐体15gの軽量化を図ることもできる。
その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、発明の技術思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、実施の形態の各例の構造は、矛盾を生じない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。
本発明を実施する場合に、筐体本体を構成する筐体部品の数は、2つ以上であれば、実施の形態の各例で示した構造のように3つに限定されない。また、筐体本体を、3つ以上の筐体部品から構成する場合には、筐体部品同士の連結構造を互いに異ならせることもできる。たとえば、筐体本体を、前側筐体部品と中間筐体部品と後側筐体部品とから構成する場合に、前側筐体部品と中間筐体部品とを、実施の形態の第1例の構造の連結構造により連結し、中間筐体部品と後側筐体部品とを、実施の形態の第5例の連結構造により連結することができる。
本発明を実施する場合に、筐体本体の形状は、実施の形態の各例で説明した略円筒形状に限定されず、略矩形筒状、多角形筒状などを採用することができる。また、連結部品を環状に構成する場合にも、略円環状に限らず、筐体本体の輪郭形状に合わせて、略矩形環状、多角形環状などの形状を採用することができる。
実施の形態ではいずれも、ステアバイワイヤ式のステアリング装置の反力発生装置を構成する筐体に、本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、反力発生装置を構成する筐体に限らず、たとえば、電動パワーステアリング装置の電動アシスト装置を構成する筐体に適用することもできる。この場合、電動アシスト装置は、コラムアシスト式の電動パワーステアリング装置に使用するものに限らず、ピニオンアシスト式の電動パワーステアリング装置、及び、デュアルピニオン式の電動パワーステアリング装置に使用するものに適用できる。また、本発明は、ステアリング装置のステアリングギヤユニットを構成するラック軸などの直動部材を収容する筐体(ラックハウジング)に適用することもできる。また、本発明は、モータハウジングとギヤハウジングを構成するウォーム収容部との連結構造にも適用することができる。この場合には、モータハウジング及びウォーム収容部のそれぞれが、第1の筐体部品及び第2の筐体部品に相当する。さらに、本発明は、ステアリング装置を構成する筐体に限らず、各種機械装置を構成する筐体に適用することができる。
1 ステアリング装置
2 ステアリングホイール
3 操舵ユニット
4 操舵輪
5 転舵ユニット
6 制御装置
7 転舵用アクチュエータ
8 ステアリングコラム装置
9 反力発生装置
10 ステアリングシャフト
11 ステアリングコラム
12 反力付与モータ
13 トルクセンサ
14 入力シャフト
15、15a~15g 筐体
16、16a、16b、16c 筐体本体
17、17a~17d 前側連結部品
18、18a~18d 後側連結部品
19、19a~19f 前側筐体部品
20、20a~20f 中間筐体部品
21、21a~21f 後側筐体部品
22 ウォームホイール収容部
23 ウォーム収容部
24、24a、24b 前側第1収容半溝
25、25a 前側第1凹部
26 モータ取付フランジ
27 前側嵌合部
28 後側嵌合部
29、29a、29b 前側第2収容半溝
30、30a 前側第2凹部
31、31a、31b 後側第1収容半溝
32 後側第1凹部
33、33a、33b 後側第2収容半溝
34 後側第2凹部
35、35a、35b 前側収容溝
36、36a、36b 後側収容溝
37a、37b 切り欠き
38a~38f かしめ部
39、39a、39b かしめ用パンチ(治具)
40a~40f かしめ部
41a、41b、41c かしめ用溝
42 前側第1凸部
43 前側第2凸部
44 後側第1凸部
45 後側第2凸部
46 前側凸部
47 後側凸部
48 前側連結部品
49 後側連結部品
50a、50b 連結片
51 雄側係合部
52 雌側係合部
53 係合凸部
54 係合凹部
55a、55b 通孔
56 かしめ部
57 かしめ部
58 かしめ部
59 かしめ部
60 連結部品
61 第1係合溝
62 第2係合溝
63a、63b かしめ部
64 前側連結筒部
65 前側収容半溝
66 前側凹部
67 後側収容半溝
68 後側凹部
69 後側連結筒部
70a、70b かしめ部
100 電動パワーステアリング装置
101 ステアリングシャフト
102 ステアリングコラム
103 電動アシスト装置
104 トーションバー
105 出力シャフト
106 筐体
107 トルクセンサ
108 制御装置
109 電動モータ
110 ウォーム減速機
111 前側筐体部品
112 後側筐体部品
113 隔壁部材
114 連結ボルト
115 前側フランジ部
116 雌ねじ孔
117 後側フランジ部
118 挿通孔

Claims (17)

  1. 軸方向に隣接して配置される第1の筐体部品と第2の筐体部品とを含む複数の筐体部品を、軸方向に組み合わせて構成される筐体本体と、連結部品と、を備え、
    前記連結部品は、薄板状の環状部材又は帯状部材であり、少なくとも前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品との境界を径方向外側から覆うように配置されており、
    少なくとも前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品とは、前記連結部品の一部又は前記筐体本体の一部に形成したかしめ部により、前記連結部品を介して連結されている、
    筐体。
  2. 前記かしめ部は、前記連結部品の一部又は前記筐体本体の一部を、径方向にのみかしめ変形させることで形成されている、請求項1に記載した筐体。
  3. 前記かしめ部は、前記連結部品の一部又は前記筐体本体の一部を、径方向及び軸方向にかしめ変形させることで形成されている、請求項1に記載した筐体。
  4. 前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品とは、嵌合している、請求項1~3のうちのいずれか1項に記載した筐体。
  5. 前記かしめ部は、前記筐体本体の円周方向に離隔して複数備えられており、
    複数の前記かしめ部は、前記筐体本体の直径方向反対側に配置されている、
    請求項1~4のうちのいずれか1項に記載した筐体。
  6. 前記連結部品は、それぞれが帯状の複数の連結片を円周方向に連結することで、全体が環状に構成されている、請求項1~5のうちのいずれか1項に記載した筐体。
  7. 前記第1の筐体部品は、外周面に、円周方向に伸長しかつ軸方向一方側が開口した、第1収容半溝を有し、
    前記第2の筐体部品は、外周面に、円周方向に伸長しかつ軸方向他方側が開口した、第2収容半溝を有し、
    前記連結部品は、前記第1収容半溝及び前記第2収容半溝を溝幅方向に連続させてなる収容溝の内側に、該収容溝から径方向に突出することなく配置されている、
    請求項1~6のうちのいずれか1項に記載した筐体。
  8. 前記第1の筐体部品は、前記第1収容半溝の底部に、径方向に凹んだ第1凹部を有しており、
    前記第2の筐体部品は、前記第2収容半溝の底部に、径方向に凹んだ第2凹部を有しており、
    前記連結部品には、前記第1凹部及び前記第2凹部のそれぞれの内側に入り込む、前記かしめ部が形成されている、
    請求項7に記載した筐体。
  9. 前記第1の筐体部品は、前記第1収容半溝の底部に、径方向に突出した第1凸部を有しており、
    前記第2の筐体部品は、前記第2収容半溝の底部のうち、円周方向に関する位相が前記第1凸部と一致する部分に、径方向に突出した第2凸部を有しており、
    前記連結部品は、前記第1凸部及び前記第2凸部を挿入可能な通孔を有しており、
    前記連結部品のうちで幅方向に関して前記通孔の両側に位置する部分、又は、前記第1凸部及び前記第2凸部のそれぞれには、前記かしめ部が形成されている、
    請求項7に記載した筐体。
  10. 前記筐体本体は、前記第2の筐体部品に対し軸方向に隣接して配置される第3の筐体部品をさらに有しており、
    前記連結部品は、前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品との境界だけでなく、前記第2の筐体部品と前記第3の筐体部品との境界を径方向外側から覆うように配置されており、
    前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品と前記第3の筐体部品とは、前記連結部品を介して連結されている、
    請求項1~4のうちのいずれか1項に記載した筐体。
  11. 前記第1の筐体部品は、軸方向に関して前記第2の筐体部品とは反対側の端部に、円周方向に伸長した第1係合溝を有し、
    前記第3の筐体部品は、軸方向に関して前記第2の筐体部品とは反対側の端部に、円周方向に伸長した第2係合溝を有し、
    前記連結部品には、幅方向両側の端部に、前記第1係合溝及び前記第2係合溝に対して係合する、前記かしめ部が形成されている、
    請求項10に記載した筐体。
  12. 軸方向に隣接して配置される第1の筐体部品と第2の筐体部品とを含む複数の筐体部品を、軸方向に組み合わせて構成されており、
    前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品とは、これら第1の筐体部品と第2の筐体部品の少なくとも一方に形成したかしめ部により、直接連結されている、
    筐体。
  13. 前記第1の筐体部品は、軸方向一方側の端部に、連結筒部を有しており、
    前記第2の筐体部品は、外周面に、円周方向に伸長しかつ軸方向他方側が開口した、収容半溝を有しており、
    前記収容半溝は、底部に、径方向に凹んだ凹部を有しており、
    前記連結筒部は、前記収容半溝を径方向外側から覆っており、かつ、前記凹部の内側に入り込むかしめ部を有しており、
    前記第1の筐体部品と前記第2の筐体部品とは、前記連結筒部に形成した前記かしめ部により、直接連結されている、
    請求項12に記載した筐体。
  14. ステアリング装置に用いられる、請求項1~13のうちのいずれか1項に記載した筐体。
  15. ステアバイワイヤ式のステアリング装置を構成する反力発生装置に用いられる、請求項14に記載した筐体。
  16. 電動パワーステアリング装置を構成する電動アシスト装置に用いられる、請求項14に記載した筐体。
  17. 請求項1~16のうちのいずれか1項に記載した筐体と、
    ステアリングシャフトに対して接続され、前記筐体の内側に支持されたシャフトと、
    を備える、ステアリング装置。
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