JP2023102072A - 蓋体用積層シート、蓋体、食品用包装容器及び包装食品 - Google Patents

蓋体用積層シート、蓋体、食品用包装容器及び包装食品 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、食品用包装容器に用いられ、紙基材を含み、耐水性に優れた蓋体用積層シート、並びに、これを用いた蓋体、食品用包装容器及び包装食品を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の実施形態により、開口が設けられている容器本体と上記開口を覆う蓋体とを備える食品用包装容器の上記蓋体に用いられる蓋体用積層シート10が提供される。蓋体用積層シート10は、耐水性を有する機能層6と、耐水性補助層5と、紙基材4と、支持層2と、ヒートシール層1とをこの順序で含み、上記紙基材4の質量は、上記蓋体用積層シート10に含まれる他の何れの層の質量よりも大きい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蓋体用積層シート、蓋体、食品用包装容器及び包装食品に関する。
近年の核家族化による世帯構成の変化やライフスタイルの変化に加えて、流通及び冷凍・冷蔵技術の進歩に支えられて、コンビニエンスストアやスーパマーケットなどで販売されている調理又は加工済みチルド食品の需要が伸びている。それと同時にチルド食品を収容する包装容器の需要も伸びている。
一方、プラスチックごみの削減が進められている中、環境負荷が小さく、再生可能な資源である紙を基材に使用した食品用包装容器の需要が高まっている。このような状況の中、例えば、特許文献1には、紙基材上にエチレン変性ポリビニルアルコール樹脂を使用した2層のガスバリア層を積層してなる食品用包装材料が開示されている。
特開2009-184138号公報
チルド食品を収容する包装容器にも、基材として紙を使用した紙製の包装容器を使用することが求められている。
チルド食品は、食品別に最適な温度帯が設定されるが、一般には0乃至10℃の範囲の温度で流通・保管される食品である。チルド食品用包装容器にチルド食品を収容してなる包装物品は、製造された後、さまざまな流通経路を通って消費者の手に渡る。この過程において、例えば、消費者が店舗で包装物品を購入してから自宅の冷蔵庫に保管するまでの間や、消費者が包装物品を冷蔵庫から出して調理するまでの間、冷蔵環境下にあった包装物品は常温環境下に置かれる。
この場合、チルド食品が収容されている包装容器の外側表面に結露が生じる。チルド食品用包装容器の蓋体として紙基材が使用されている場合、結露の水分が紙基材に浸み込み紙基材を損傷し、更に、水分がその下に存在する例えばガスバリア層等に到達した場合、ガスバリア層のガスバリア機能等を低下させる。
このように基材として紙を使用した紙製の蓋体においては、水分の浸み込みを抑制することが可能な耐水性に優れることが所望される。本発明は、食品用包装容器に用いられ、紙基材を含み、耐水性に優れた蓋体用積層シート、並びに、これを用いた蓋体、食品用包装容器及び包装食品を提供することを目的とする。
本発明の第1側面によると、開口が設けられている容器本体と上記開口を覆う蓋体とを備える食品用包装容器の上記蓋体に用いられる蓋体用積層シートであって、耐水性を有する機能層と、耐水性補助層と、紙基材と、支持層と、ヒートシール層とをこの順序で含み、上記紙基材の質量は、上記蓋体用積層シートに含まれる他の何れの層の質量よりも大きい蓋体用積層シートが提供される。
本発明の第2側面によると、上記蓋体用積層シートからなる蓋体が提供される。
本発明の第3側面によると、開口が設けられている容器本体と、上記開口を覆う上記蓋体とを備え、上記支持層が上記紙基材と上記食品用包装容器の内部空間との間に配置されている食品用包装容器が提供される。
本発明の第4側面によると、上記食品用包装容器と、上記食品用包装容器に収容された食品とを備えた包装食品が提供される。
本発明によれば、食品用包装容器に用いられ、紙基材を含み、耐水性に優れた蓋体用積層シート、並びに、これを用いた蓋体、食品用包装容器及び包装食品が提供される。
図1は、本発明の第1実施形態に係る蓋体用積層シートの一例を概略的に示す部分断面図である。 図2は、一変形例に係る蓋体用積層シートを概略的に示す部分断面図である。 図3は、本発明の第3実施形態に係る食品用包装容器概略的に示す断面図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施形態は、上記側面の何れかをより具体化したものである。
なお、本開示において、「AAをBBの上に」という記載は、重力方向とは無関係に使用している。「AAをBBの上に」という記載によって特定される状態は、AAがBBと接触した状態を包含する。「AAをBBの上に」という記載は、AAとBBとの間に他の1以上の構成要素を介在させることを除外するものではない。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る蓋体用積層シートの一例を概略的に示す部分断面図である。
図1に示す蓋体用積層シート10は、開口が設けられている容器本体と、その開口を覆う蓋体とを備えた食品用包装容器において、蓋体に用いられるものである。即ち、蓋体用積層シート10は、それ自体が蓋体として使用されるか、又は、それから切り出された部分が蓋体として使用される蓋材である。
蓋体用積層シート10は、耐水性を有する機能層6と、耐水性補助層5と、紙基材4と、支持層2と、ヒートシール層1とをこの順序で含んでいる。
蓋体用積層シートには、様々な変形が可能である。本実施形態に係る蓋体用積層シートは、変形例として、ガスバリア層を更に含んでいてもよく、例えば、ガスバリア層を耐水性補助層5とヒートシール層1との間に含んでいてよい。
図2は、一変形例に係る蓋体用積層シートを概略的に示す部分断面図である。
図2に示す蓋体用積層シート11は、耐水性を有する機能層6と、耐水性補助層5と、紙基材4と、ガスバリア層3と、支持層2と、ヒートシール層1とをこの順序で含んでいる。図2に示す蓋体用積層シート11は、ガスバリア層3が紙基材4と支持層2との間に介在していること以外は、図1に示す蓋体用積層シート10と同様である。
図2に示す蓋体用積層シート11が含んでいる各層について、以下に説明する。
(耐水性を有する機能層及び耐水性補助層)
耐水性を有する機能層6は、蓋体として用いられたときに容器の内部空間側とは反対側の最外層に配置される層である。耐水性を有する機能層6は、隣接する耐水性補助層5と共に、後述する包装食品において、結露等による水分や油などの容器外部の液体が蓋体に浸透するのを抑制して、これらの液体が紙基材4や更にその下層に到達することを阻止する層である。耐水性を有する機能層6は、耐水性補助層5と共に、容器外部の液体が紙基材4やその下層に到達するのを抑制することで、例えば、これらの層の劣化、破壊又は密着性の低下を防ぐ。
従来より、紙基材を含む紙製の積層シートに耐水性を付与するために、最外層として紙基材表面に耐水性を有する機能層を印刷等により形成する技術が用いられている。しかし、塗液中の気泡等による印刷抜けや、ハンドリング中に生じるシワ、スジ、打痕等による機能層の欠陥により、耐水性が低下する場合がある。油分など水以外の液体に対しても同様のことが考えられる。上記のような欠陥が生じた場合に備え、耐水性が低下することを抑制するために、機能層を厚膜化しておくことが考えられる。また、重ね塗りにより複数の機能層を形成することにより印刷抜けなどの製膜時に発生する欠陥を無くすことは可能となる。
ところで、最外層となる機能層には、耐摩耗性及び耐ブロッキング性などの性能に優れることが求められ、これら性能を向上させるためにワックスやフィラーなどの成分を添加することがある。これらの成分は添加層の表面付近に存在することで性能を発現するため、機能層中に均一に含有する必要はない。従って、機能層の厚膜化は、上記成分が機能層中に埋没する量も増えるため、結果的に不必要な材料コストが生じる。また、膜厚が厚い場合、乾燥に時間がかかるため、塗工速度が遅くなるなど生産性が低下する。重ね塗りにより生産性低下は解消するものの、無駄な成分を多量に含む課題は解消できない。
蓋体用積層シート11は、最外層である耐水性を有する機能層6と紙基材4との間に耐水性補助層5が介在しているため、最外層である機能層の膜厚を厚くすることなく、且つ、最外層である機能層が任意に含有し得るワックスやフィラーなどの成分を無駄にすることなく紙基材を含む紙製の積層シートに優れた耐水性を付与することができる。
一例によれば、耐水性を有する機能層6(以下において、「機能層6」ともいう。)は、耐水性補助層5と共に、蓋体用積層シート11のうち機能層6から紙基材4までの部分である部分積層シートの吸水度を制御する。機能層6は、耐水性補助層5と共に、以下に記載するコッブ法による蓋体用積層シートの吸水度を、20g/m以下にする耐水性を有していることが好ましい。
ここで、吸水度とは、JIS P8140:1998「紙及び板紙-吸水度試験方法-コッブ法」に規定された方法において、測定面を機能層6の表面とし、試験片と水との接触時間300秒とした場合に得られる吸水度である。この吸水度は、上記の通り20g/m以下であることが好ましく、10g/m以下であることがより好ましく、5g/m以下であることが更に好ましい。この吸水度の下限値は、理想的には0g/mである。一例によれば、この吸水度は1g/m以上である。
・耐水性を有する機能層6
耐水性を有する機能層6(機能層6)は、オーバープリントニス層(以下において、「OPニス層」という。)であることが好ましい。
機能層6は、一例によれば、耐水性樹脂を含有する。耐水性樹脂としては、上述した吸水度を実現可能な樹脂であれば、制限なく使用することができる。耐水性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、及び塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、又はウレタン系樹脂を使用することができる。機能層6は、例えば、耐水性樹脂を含有する塗料を、耐水性補助層5が形成された紙基材4上に公知の方法で塗工することにより得ることができる。上記塗料は、耐水性樹脂に加え、硬化剤、レベリング剤、ブロッキング防止剤、及び易滑剤等の添加剤や溶剤等を更に含有することができる。
機能層6は、耐水性に加え、高い耐摩耗性及び耐ブロッキング性を有していることが好ましい。このような観点から、機能層6はワックスを含有することが好ましい。機能層6が含有するワックスとしては、ポリエチレン及びポリプロピレン等を主成分とするポリオレフィン系の粒状ワックス、これらの酸化物、これらのカルボキシル基を付与した誘導体等の変性物、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、及びカルナウバワックス等を水に分散したタイプ、あるいは自己乳化、乳化剤によって強制乳化したエマルジョンタイプのワックスが挙げられ、中でも、機能層6の耐摩耗性を向上させる効果が優れている点で、ポリエチレンワックス又はポリプロピレンワックスの粒状ワックスが好ましい。また、シリカや酸化チタン等の金属酸化物粒子等の無機化合物を使用してもよい。
機能層6がワックスを含有する場合、上述した耐水性樹脂とワックスとの質量比(耐水性樹脂/ワックス)は、一例によれば99.5/0.5乃至60/40であり、他の例によれば99/1乃至50/50である。
蓋体用積層シート11において、耐水性を有する機能層6を形成するための塗料は、その塗布量が、一例によれば0.1g/m以上5.0g/m以下となるように塗布することができ、他の例によれば0.2g/m以上3.0g/m以下となるよう塗布することができる。ここで、「塗布量」は、面積当たりの固形分質量である。
また、耐水性を有する機能層6の膜厚(t)は、一例によれば0.1μm以上5.0μm以下であり、他の例によれば0.2μm以上3.0μm以下である。
なお、機能層6は、ラミネートによって耐水性補助層5上に設けてもよい。
・耐水性補助層
耐水性補助層5は、耐水性を有する機能層6と紙基材4との間に介在することにより、耐水性を有する機能層6と共に蓋体用積層シート11に耐水性を付与する層である。
耐水性補助層5は、紙基材4の一方の面の全面を被覆していてもよいし、全面を被覆せず一部を被覆したものであってもよい。本実施形態において、耐水性補助層5による被覆率は、一例によれば30%乃至100%であり、他の例によれば40%乃至100%であり、更に他の例によれば50%乃至100%である。ここで耐水性樹脂層5による被覆率とは、紙基材4の一方の面を被覆する耐水性補助層5の面積の総和の割合を意味する。耐水性補助層5による被覆の形態は、パターン化された形態であってもよいし、パターン化された形態でなくてもよい。耐水性補助層5による被覆の形態は、例えば、網点で密度を変えて印刷したものであってよい。
耐水性補助層5は、一例によれば、耐水性樹脂を含有する。耐水性樹脂としては、上述した吸水度を実現可能な樹脂であれば、制限なく使用することができる。耐水性樹脂の具体例としては、耐水性を有する機能層6で挙げた樹脂と同様の樹脂を挙げることができる。
本実施形態において、耐水性を有する機能層6と耐水性補助層5は、同じ樹脂種を含んでいることが好ましい。同じ樹脂種を含有することにより2層間の親和性が高まり、耐水性を更に高めることができる。ここで、「同じ樹脂種」とは、2つの樹脂が少なくとも1種の同じ繰り返し単位を含有し、各樹脂中の全繰り返し単位に対する当該同じ繰り返し単位の含有率が、各々50モル%以上であることを意味する。この要件を満たす限り、例えば各樹脂が互いに異なる繰り返し単位を含有していてもよいし、分子量等は異なっていてよい。ここで「同じ繰り返し単位」には、密着性向上等の物性調整のために異なる置換基や官能基を導入された繰り返し単位も含まれる。
耐水性補助層5は、例えば、耐水性樹脂を含有する塗料を、紙基材4上に公知の塗布方法で塗工することにより得ることができる。塗布方法として、例えば、オフセット印刷法、グラビア印刷法、及びシルクスクリーン印刷法等の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、及びグラビアコート等の塗布方式を用いることができる。上記塗料は、耐水性樹脂に加え、顔料、染料、可塑剤、ワックス、硬化剤、レベリング剤、ブロッキング防止剤、及び易滑剤等の添加剤や溶剤等を更に含有することができる。
耐水性補助層5が顔料又は染料を含有する場合、耐水性補助層5により絵柄や文字等の情報表示を行うことも可能である。この場合、印刷層を省略することができるため、蓋体を構成する層数の増加を抑制し、生産上の負荷を抑制することができる。
耐水性補助層5が顔料又は染料を含有する場合、顔料又は染料と、上述した耐水性樹脂との質量比(顔料又は染料/耐水性樹脂)は、一例によれば、60/40乃至10/90であり、他の例によれば50/50乃至20/80である。ここで、耐水性補助層5が顔料と染料の双方を含む場合は、上記質量比における「顔料又は染料」の質量は合計質量を意味する。
蓋体用積層シート11において、耐水性補助層5を形成するための塗料は、その塗布量が、一例によれば0.1g/m以上5.0g/m以下となるように塗布することができ、他の例によれば0.2g/m以上3.0g/m以下となるよう塗布することができる。
また、耐水性補助層5の膜厚(t)は、一例によれば0.1μm以上5.0μm以下であり、他の例によれば0.2μm以上3.0μm以下である。
本実施形態において、耐水性を有する機能層6の膜厚(t)と耐水性補助層5の膜厚(t)との合計(t+t)は、一例によれば、0.2μm以上5.0μm以下であり、他の例によれば0.5μm以上5.0μm以下である。
また、本実施形態において、耐水性を有する機能層6の膜厚(t)と耐水性補助層5の膜厚(t)の比(t/t)は、一例によれば、5/95乃至95/5であり、他の例によれば、15/85乃至85/15である。
(紙基材)
蓋体用積層シート11は、紙基材4を含んでいる。紙基材4の質量は、蓋体用積層シート11が含んでいる他の何れの層の質量よりも大きい。蓋体用積層シート11の質量に占める紙基材4の質量の割合は、40%以上であることが好ましく、45%以上であることがより好ましく、50%以上であることが更に好ましく、50%超であることが更に好ましい。この割合は、一例によれば80%以下であり、他の例によれば70%以下であり、更に他の例によれば65%以下である。
蓋体用積層シート11が含んでいる紙基材4以外の層を、プラスチックからなる層とその他の層とに分類した場合に、紙基材4の質量は、プラスチックからなる層の合計質量及びその他の層の合計質量と比較してより大きいことが好ましい。この場合、日本国では、蓋体用積層シート11を、容器包装リサイクル法上の紙として扱うことができる。
ここで、上記の分類は、「容器包装リサイクル法 説明資料」に従う。即ち、「プラスチック」は、高分子を必須成分として含み、加工時に流動性を利用して賦形及び製品化した材料である。塗料及び接着剤は、「賦形」の概念と無関係であるため、プラスチックには含まれない。従って、図2に示す例では、支持層2及びこれに貼り合わされたヒートシール層1は、「プラスチックからなる層」である。また、図2に示す例では、塗工によって形成された耐水性を有する機能層6及び耐水性補助層5、並びに、接着剤からなる接着層(図示せず)は、「その他の層」である。
一方、ガスバリア層3については以下のように場合分けして分類する。すなわち、図2に示す例において、ガスバリア層3が紙基材4上に塗工や蒸着によって形成された層である場合、上記説明資料に沿えば「紙基材」として扱うことも可能であるが、ここでは「その他の層」として扱う。例えば、紙基材4が、その一方の面にガスバリア層3が塗工や蒸着されたバリア紙である場合、ガスバリア層3は「その他の層」である。また、バリア層に少なくとも押出加工等の溶融成型により作製された高分子フィルムを使用した場合は、「プラスチックからなる層」である。これに対し、図2に示す例において、ガスバリア層3が支持層2上に塗工、蒸着又は溶融成形によって形成された層である場合は、支持層2と同じ「プラスチックからなる層」である。例えば、支持層2が、その一方の面にガスバリア層3が形成されたガスバリアフィルムである場合、ガスバリア層3は「プラスチックからなる層」である。
紙基材4の坪量、即ち、面積当たりの質量は、一例によれば20乃至500g/mの範囲内にあり、他の例によれば30乃至100g/mの範囲内にある。紙基材4の坪量を大きくすると、蓋体が硬くなり、開封性が低下する。坪量を小さくすると、蓋体の強度が低下する。
なお、紙基材4の坪量を大きくすると、蓋体用積層シート11の質量に占める紙基材4の質量の割合も大きくなる。しかしながら、紙基材4の坪量を大きくすると、紙基材4の製造や蓋体用積層シート11の廃棄に伴う二酸化炭素の排出量が増加する。
紙基材4は、植物由来のパルプを主成分とするものであれば特に制限はない。紙基材4としては、例えば、上質紙、中質紙、微塗工紙などの塗工紙、片艶紙、晒及び未晒クラフト紙(酸性紙又は中性紙)が挙げられる。
紙基材4は、少なくとも一方の面にコート層を有する塗工紙であることが好ましい。即ち、紙基材4は、片面塗工紙であるか又は両面塗工紙であることが好ましい。塗工紙のコート層が設けられた面は、コート層が設けられていない紙の表面と比較して、平滑性に優れている。
紙基材4が一方の面にコート層を有する塗工紙である場合、耐水性補助層5は、例えば、コート層上に設けることができる。この場合、耐水性を有する機能層6の下地表面が平滑になるため、耐水性を有する機能層6の耐水性が向上する。また、例えば高い画質の画像を耐水性補助層5に表示させることも容易となる。
紙基材4が一方の面にコート層を有する塗工紙である場合、ガスバリア層3は、例えば、コート層上に設けることができる。こうすることにより、紙基材4に対するガスバリア層3の密着性が向上する。また、コート層の平滑性により接着剤を含む接着層を均一に形成し易くなるため、紙基材4に対するガスバリア層3の接着性が向上し、かつ接着剤の使用量を低減できる。また、バリア性の発現に必要なガスバリア層3の厚みを低減できる。また、紙基材4はガスバリア性を備えたコート層を有する塗工紙であってもよく、この場合、ガスバリア層3を省略することができる。
また、ガスバリア層3を含まない図1に示す蓋体用積層シート10において、紙基材4が一方の面にコート層を有する塗工紙である場合、支持層2は、例えば、コート層と向き合うように紙基材4に貼り合わせることができる。こうすることにより、紙基材4に対する支持層2の密着性が向上する。
紙基材4として、両面にコート層を有する塗工紙を使用すると、機能層6の耐水性を更に向上させることができる。また、例えば高い画質の画像を耐水性補助層5に表示させることも容易となる。また、紙基材4とガスバリア層3(図1に示す蓋体用積層シート10においては支持層2)との間で優れた密着性を実現することが容易になる。
コート層は、樹脂を含んでいる。コート層が含む樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン触媒(シングルサイト触媒)を使用して重合させたエチレン-α-オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、及びフマル酸等の不飽和カルボン酸で変性させた酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ナイロン樹脂、及びスチレン-ブタジエンゴム等の熱可塑性樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、2以上を組み合わせて使用してもよく、2以上を共重合させて使用してもよい。コート層は、添加剤、例えば、クレー、カオリン、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、及び酸化チタン等の充填材を更に含有していてもよい。
コート層の厚さは、0.5乃至50μmの範囲内にあることが好ましく、1乃至15μmの範囲内にあることがより好ましい。
(ガスバリア層)
ガスバリア層3は、酸素バリア性及び水蒸気バリア性などのガスバリア性を有している。ガスバリア層3は、後述する包装食品において、容器外部の酸素、水蒸気、及び香気成分等のガスが容器内へ侵入するのを抑制する。これにより、ガスバリア層3は、包装食品において、内容物である食品の劣化を抑制する。また、ガスバリア層3は、包装食品において、内容物の臭気成分等が容器外部へ拡散するのを抑制する。ガスバリア層3は、一例によれば、温度30℃、相対湿度70%の雰囲気下における酸素透過度が0.1乃至100cc/m/day/atmである。
ガスバリア層3は、例えば、金属層、無機酸化物層、樹脂含有層、又は、それらの2以上の組み合わせである。電子レンジによるマイクロ波加熱が想定される場合、ガスバリア層3は、無機酸化物層、樹脂含有層、又は、それらの組み合わせであることが好ましい。
ガスバリア層3は、塗工によって形成したものであってもよく、溶融成形によって形成したものであってもよく、無機酸化物を蒸着したものであってもよい。或いは、ガスバリア層3は、アルミニウム箔などの金属箔であってもよく、アルミニウムなどの金属を蒸着したものであってもよい。
無機酸化物としては、例えば、酸化珪素、酸化ホウ素、又は、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化カリウム、酸化錫、酸化ナトリウム、酸化チタン、酸化鉛、酸化ジルコニウム、及び酸化イットリウムなどの金属酸化物を使用できる。
樹脂含有層は、例えば、塗工で形成することができる。この場合、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン-ビニルアルコール共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、及びエポキシ樹脂などの樹脂を含んだ塗液を使用することができる。この塗液には、有機又は無機粒子、層状化合物、及び硬化剤などの添加剤を添加してもよい。
樹脂含有層を溶融成形によって形成する場合、例えば、Tダイやインフレーションなどの押出成形技術を利用することができる。溶融成形では、例えば、上記樹脂又は上記樹脂と添加剤との混合物を加熱溶融し、Tダイやインフレーション等によりガスバリア層3をフィルムやシートに加工する。このフィルム又はシートを紙基材4又は支持層2の少なくとも一方と貼り合わせる。
ガスバリア層3は、一方の面にガスバリア層3を有する支持層2からなるガスバリアフィルムを使用することにより、蓋体用積層シート11の紙基材4と支持層2との間に介在させてもよい。この場合、ガスバリアフィルムを、ガスバリア層3と紙基材4とが向き合うように紙基材4に貼り合わせる。ガスバリア層3が樹脂含有層である場合、ガスバリアフィルムは支持層2とともに共押出によって形成したものであってもよい。
紙基材4とガスバリアフィルムを貼り合わせる手段としては、溶剤系接着剤を用いるドライラミネート法、無溶剤系接着剤を用いるノンソルラミネート法、溶融樹脂を接着剤として用いるサンドラミネート法などの公知の方法を用いることができる。これらの紙基材とガスバリアフィルムを貼り合わる手段により支持層と紙基材を貼り合わせた後に支持層上にガスバリア層を形成することも可能である。
また、ガスバリアフィルムが樹脂含有のガスバリア層3と支持層2の共押出によって形成したものである場合は、紙基材4上に直接溶融共押出しする押出しで貼り合わせてもよいし、ガスバリア層3と支持層2の共押出フィルムを紙基材4上に貼り合わせてもよい。
ガスバリア層3は、一方の面にガスバリア層3を有する紙基材4からなるバリア紙を使用することにより、蓋体用積層シート11の紙基材4と支持層2との間に介在させてもよい。バリア紙を構成する紙基材4は、少なくとも一方の面にコート層を有する塗工紙であってもよい。バリア紙を構成する紙基材4が一方の面のみにコート層を有する場合、ガスバリア層3はコート層上に設けられていてもよいし、コート層が形成されていない紙基材4の面上に設けられていてもよい。
ガスバリア層3の厚さは、一例によれば0.01乃至30μmの範囲内にあり、他の例によれば0.1μm乃至12μmの範囲内にある。
(支持層)
支持層2は、蓋体用積層シート11の強度を向上させる。支持層2の破断強度は、蓋体と容器本体との間のヒートシール強さよりも大きい。支持層2の破断強度が蓋体と容器本体との間のヒートシール強さよりも大きいことは、即ち、MD(Machine Direction)において、支持層の破断強度が蓋体と容器本体との間のヒートシール強さよりも大きく、且つ、TD(Transverse Direction)において、支持層の破断強度が蓋体と容器本体との間のヒートシール強さよりも大きいことである。蓋体と容器本体との間のヒートシール強さについては後述する。支持層2の破断強度は、JIS Z1707:2019に準拠した引張力の測定方法で得られる。引張力(N/15mm)は試験片が破壊した時の最大力を試験片の幅15mm相当の力(N/15mm)に換算する。例えば、本発明においては破断強度と後述するヒートシール強さの対比には前述した引張力の測定方法により可能となる。
支持層2に必要な破断強度は、蓋体と容器本体とのヒートシール強さにより決まる。例えば、支持層2の破断強度が30N/15mmより大きい場合、ヒートシール強さが30N/15mm程度までは紙剥け発生を抑制できる。紙剥けとは、蓋体を容器本体から剥離した場合に、紙基材の凝集破壊が生じることで、蓋体の一部が容器本体に残留することである。本発明の蓋体用積層シートを包装容器に使用する場合、ヒートシール強さは、包装容器の用途や目的に応じて調整され、例えば、易開封性を付与するためにヒートシール強さを低くする場合がある。そのため、支持層に必要な破断強度は前述した破断強度に固定する必要はなく、破断強度並びにコスト等実用上の課題に応じて支持層2の薄膜化や、材質変更が可能である。従って、支持層2は包装容器の用途や目的により種々選定することが可能であり、その破断強度は特に限定されない。
一例によると、支持層2の破断強度は、10N/15mm~100N/15mmの範囲内にあることが好ましく、25N/15mm~85N/15mmにあることがより好ましい。上述の破断強度が低すぎる場合は、紙剥けを抑制するために積層体を補強する効果が得られにくい。上述の破断強度が大きすぎる場合は、厚い支持層2や特殊な材料が必要になり、二酸化炭素排出量の増加やコスト増加など、紙基材を利用した包装容器としての効果が低下しやすい。
支持層2としては、例えば、エチレン・ビニルアルコール共重合フィルム、ナイロンフィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PAN(ポリアクリロニトリル)フィルム、PBT(ポリブチレンテレフタレート)フィルム、PMP(ポリメチルペンテン)などの無延伸もしくは2軸延伸などの延伸フィルムなどが挙げられるが、これらに限定されずポリビニルアルコール樹脂、オレフィン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などを使用したフィルムでもよい。硬化剤、フィラーなどの添加剤、電子線照射による硬化処理などにより破断強度を調整することができる。
支持層2の厚さは、3μm~50μmの範囲内にあることが好ましく、10μm~30μmの範囲内にあることがより好ましい。支持層2が厚すぎると、蓋体用積層シート11のコストが大きくなりやすく、本発明における紙基材を使用した積層体の二酸化炭素排出量の低減効果が得られにくい。支持層2が薄すぎると、高い破断強度を達成することが難しい。
(ヒートシール層)
ヒートシール層1は、後述する図3に示す食品用包装容器20の容器本体22への蓋体21のヒートシールを可能とし、これにより容器を密封できるものであればよい。ヒートシール層1としては、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体(Ethylene-vinyl acetate;EVA)、アイオノマー樹脂、又は、その他のポリオレフィン類からなるフィルムが使用される。ヒートシール層1は、好ましくは、直鎖状低密度ポリエチレン(Linear Low Density Polyethylene;LLDPE)、超低密度直鎖状ポリエチレン(Very Low Density Polyethylene;VLDPE)、又はポリプロピレンのいずれかを少なくとも含む層である。
ヒートシール層1として、イージーピール機能(簡易剥離機能)をもったシーラント層も使用することができる。イージーピール性とは、再剥離性及び易開封性に優れることを示す。
ヒートシール層1は、例えば、ラミネートによって支持層2上に設けることができる。また、ヒートシール層1は、溶融樹脂を支持層2上に押出し成形したものであってもよいし、ヒートシールニスを支持層2上に塗布して形成することもできる。
ヒートシール層1をラミネートによって支持層2上に設ける場合は、溶剤系接着剤を用いるドライラミネート法、無溶剤系接着剤を用いるノンソルラミネート法、溶融樹脂を接着剤として用いるサンドラミネート法などの公知の方法を用いることができる。また、ヒートシール層1を溶融樹脂を用いて押出し成形する場合には、押出しラミネート法を用いることもできる。さらにヒートシールニスなどの塗布型の材料を支持層2上に塗布してヒートシール層1を形成する場合には、グラビアコート法、ダイコート法、ブレードコート法、ナイフコート法、バーコート法などの各種コート法や印刷方法を用いることができる。
ヒートシール層1の厚さは、特に限定されるものではない。ヒートシール層1の厚さは、一例によれば0.5乃至60μmの範囲内にあってよく、他の例によれば1乃至30μmの範囲内にあってよい。
(接着層)
蓋体用積層シート11は、1以上の接着層を更に含むことができる。
例えば、蓋体用積層シート11は、ヒートシール層1と支持層2との間に、それらを接着する接着層を含んでいてもよい。或いは、蓋体用積層シート11は、支持層2とガスバリア層3との間に、それらを接着する接着層を含んでいてもよい。或いは、蓋体用積層シート11は、ガスバリア層3と紙基材4との間に、それらを接着する接着層を含んでいてもよい。或いは、蓋体用積層シート11は、上述した接着層の2層以上を含んでいてもよい。
接着層の材料には、これを介して接着する層の材料に応じて、必要な接着強度が得られる接着樹脂や接着剤を適宜選択して用いる。
接着樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、及びメタロセン触媒を利用して重合したエチレン-αオレフィンとの共重合体などのポリエチレン;エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体、及びエチレン-マレイン酸共重合体などのエチレン-不飽和カルボン酸共重合体;及びアイオノマー樹脂から選択される1種又は2種以上の樹脂を使用することができる。
接着剤は、例えば、主剤及び溶剤を含む第1組成物と、硬化剤及び溶剤を含む第2組成物とを混合してなる接着剤組成物である。この接着剤から得られる接着層は、接着剤組成物中の主剤と硬化剤とが反応して生成された硬化物を含む。
主剤の例としては、ポリオールを挙げることができる。硬化剤の例としては、イソシアネート化合物を挙げることができる。接着剤の例としては、エーテル系の二液反応型接着剤又はエステル系の二液反応型接着剤を挙げることができる。
エーテル系の二液反応型接着剤の硬化物は、例えば、ポリエーテルポリウレタンである。ポリエーテルポリウレタンは、主剤としてのポリエーテルポリオールと、硬化剤としてのイソシアネート化合物とが反応することにより生成する。
エステル系の二液反応型接着剤の硬化物は、例えば、ポリエステルポリウレタン及びポリエステルである。ポリエステルポリウレタンは、主剤としてのポリエステルポリオールと、硬化剤としてのイソシアネート化合物とが反応することにより生成する。
二液反応型接着剤では、主剤としてアクリルポリオールを用いてもよい。また、上記の接着剤組成物は、加熱による溶融や低粘度化を生じるものであれば、溶剤を含んでいなくてもよい。
この蓋体用積層シート11は、面積当たりの質量が、50乃至160g/mの範囲内にあることが好ましく、60乃至140g/mの範囲内にあることがより好ましく、90乃至130g/mの範囲内にあることがより好ましい。この値を小さくすると、蓋体の強度が低下する。この値を大きくすると、蓋体が硬くなり、開封性が低下する。また、この値を大きくすると、コストが高くなるのに加え、製造及び排気に伴う二酸化炭素の排出量が増加する。
上記の蓋体用積層シート11は、耐水性を有する機能層6と、それに隣接して紙基材4との間に介在する耐水性補助層5とを含むことで耐水性に優れる。このため蓋体用積層シート11を蓋体又は蓋材として使用した包装食品では、結露によって蓋体の外側表面に生じた水分は紙基材4に到達し難く、水分により紙基材4が破損したり、ガスバリア層3のガスバリア性が劣化することが抑制される。更に、耐水性補助層5を含むことで機能層6の膜厚を厚くすることなく優れた耐水性を発揮することができるため、機能層6が任意に含有し得るワックスやフィラーなどの成分を無駄にすることもない。また、耐水性補助層5に情報表示機能を付与することで印刷層を省略できるため、蓋体を構成する層数の増加を抑制し、製造上の負荷を抑制することができる。
本発明者らは、特に、食品用包装容器にチルド食品を収容してなる包装食品は、蓋体が紙基材を含んでいる場合、蓋体を容器本体から剥離する際に紙剥けを生じ易いことを更に見出している。上記の通り、支持層2の破断強度を、蓋体と容器本体との間のヒートシール強さよりも大きくすることにより、紙剥けを生じ難くすることができる。
なお、内容物がチルド食品である場合について上述した問題は、内容物が冷凍食品である場合にも生じ得る。ここで説明した構成は、内容物が冷凍食品である場合であっても、内容物がチルド食品である場合について上述したのと同様の効果を奏し得る。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る蓋体は、上述した第1実施形態又は変形例に係る蓋体用積層シートから得られる蓋体である。第2実施形態に係る蓋体の一例は、後で図3を参照しながら説明する蓋体21である。本実施形態に係る蓋体は、蓋体用積層シート10及び11に関連して説明した通り、耐水性に優れている。
[第3実施形態]
図3は、本発明の第3実施形態に係る食品用包装容器を概略的に示す断面図である。図3に示す食品用包装容器20は、開口が設けられている容器本体22と、上記開口を覆う蓋体21とを備えている。
容器本体22は、例えば、有底筒状である。容器本体22は、ここでは、底部と胴部(又は側壁部)とフランジ22aとを備えている。フランジ22aは、胴部の上方開口の位置で外側へ向けて広がっている。
容器本体22は、例えば、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂を含む。容器本体22は、そのガスバリア性を高めるために、エチレン-ビニルアルコール共重合体等の成分を更に含んでいてもよい。また、容器本体22は、添加剤、例えば、加工性、意匠性、及び化学的耐久性の向上を目的とした添加剤を更に含んでいてもよい。
容器本体22は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。この多層構造は、二層構造であってもよく、3以上の層を含むものであってもよい。後者の場合、多層構造は、ガスバリア層、例えば上述したエチレン-ビニルアルコール共重合体等の成分を含んだ層を中間層として含んでいてもよい。
容器本体22には、紙を用いることもできる。内容物が液状物を含む場合、容器本体22には、紙基材と、これに液状物が浸み込むのを防止するべく、その内容物側の面に設けられた、樹脂等からなる層とを含んだ多層構造を採用することができる。紙基材を含んだ容器本体22の材料としては、例えば、紙葉、紙粉、パルプ、又は古紙を使用することができる。容器本体22への成形には、紙パックの製造において行うような紙葉を含むシートの折り曲げや貼り付けによる方法、金型を使用したシートのプレス成型、及びパルプモールドなどの汎用技術を利用可能である。容器本体22に紙を用いることで、食品用包装容器20の全体で、その製造及び廃棄に伴う二酸化炭素の排出量の低減を図ることが可能となり、それ故、環境への負荷が小さくなる。
蓋体21は、蓋体用積層シート10及び11の一方であるか、又は、それらの一方を切り出したものである。蓋体21は、容器本体22内への内容物を収容後に、ヒートシール層1を介してフランジ22aにヒートシールされる。このヒートシールにおいて、シール温度、シール圧力、及びシール時間は、適宜設定することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に係る包装食品は、上述した第3実施形態に係る食品用包装容器に食品を収容してなるものである。収容される食品は、特に限定されるものではないが、チルド食品又は冷凍食品であることが好ましい。チルド食品及び冷凍食品は、例えば、調理又は加工済みの食品である。チルド食品及び冷凍食品は、例えば、焼き魚、煮魚、又は総菜である。
この包装食品では、上記の通り、蓋体21と容器本体22との間のヒートシール強さは、蓋体21に含まれる支持層2の破断強度よりも小さいことが好ましい。このヒートシール強さは、5N/15mm乃至60N/15mmの範囲内にあることが好ましく、10N/15mm乃至50N/15mmの範囲内にあることがより好ましい。支持層2の破断強度と、蓋体21と容器本体22との間のヒートシール強さとの差は、5乃至60N/15mmの範囲内にあることが好ましく、10乃至40N/15mmの範囲内にあることがより好ましい。ここで、ヒートシール強さは、JIS Z0238:1998「ヒートシール軟包装袋及び半剛性容器の試験方法」に規定される方法で得られる値である。
この包装食品の製造においては、蓋体21を容器本体22へヒートシールする前に、例えば、容器本体22内へ内容物を収容した後であって、蓋体21を容器本体22へヒートシールする前に、容器本体22内のガスを公知の方法で置換してもよい。例えば、容器本体22内に不活性ガスを充填してもよい。容器内のガス組成を適切に変更することで、細菌の増殖を抑えて品質保持期間を長くしたり、酸化防止により食品の風味や色彩等を長く維持したり、ビタミンの損失を防止したりすることができる。置換ガスは、内容物である食品の種類に応じて適宜選択する。置換ガスとしては、酸素ガス、窒素ガス及び炭酸ガスの混合ガスが好適に用いられる。
以下に、本発明に関連して行った試験について記載する。
<1>蓋体用積層シートの製造
(例1)
図2に示す蓋体用積層シート11を、以下の方法により製造した。
先ず、紙基材4として、坪量が52.3g/mの片面コート紙を準備した。この紙基材4のコート層上に、グラビア多色印刷機を使用して、耐水性補助層5及び耐水性を有する機能層6を順次形成した。
耐水性補助層5は、ニトロセルロース系樹脂と可塑剤からなるバインダ成分(ニトロセルロース系樹脂/可塑剤の質量比が85/15)を酢酸エチルに溶解した塗液Aを、乾燥後の膜厚が1μmとなるよう紙基材4上に塗布して形成した。塗膜部の塗布量(面積あたりの固形分質量)は、例1と後述する他の例において1~2g/mの範囲内であった。耐水性補助層5の被覆率は、120mm×120mmのサンプル寸法に対し、100%(べた印刷)とした。
機能層6は、ニトロセルロース系樹脂とポリエチレン系粒状ワックスとを主成分とするOPニス剤を使用して形成した。OPニス剤の塗布量は0.5g/mであり、膜厚は0.5μmであった。
次に、支持層2として、厚さが12μmのPETフィルムを準備した。この支持層2の一方の面上に、無機酸化物としてシリカを蒸着し、次いでこの蒸着層上にポリビニルアルコール(PVA)を主成分とする塗液を塗工することにより、PETフィルムからなる支持層2と、無機酸化物層及びPVA層からなるガスバリア層3とを備えたガスバリアフィルムを得た。このガスバリアフィルムの面積当たりの質量は17.6g/mであった。
次に、紙基材4と耐水性補助層5と機能層6とからなる積層体に、ドライラミネートによって上記ガスバリアフィルムを貼り合わせた。ドライラミネートに当たっては、先ず、上記ガスバリアフィルムのガスバリア層3の面に、グラビアコータを使用してドライラミネート剤を塗布して、接着層を形成した。ドライラミネート剤としては、エステル系ポリオールとイソシアネート系硬化剤を含む二液反応型の接着剤を使用した。ドライラミネート剤の塗布量は3.0g/mとした。次いで、この接着層を間に挟んで、ガスバリア層3が上記積層体の紙基材4の面と向き合うように、上記積層体と上記ガスバリアフィルムとを貼り合わせた。
その後、支持層2とガスバリア層3と紙基材4と耐水性補助層5と機能層6とを含んだ積層体に、ドライラミネートによってヒートシール層1を貼り合わせた。ヒートシール層1としては、サポート層とイージーピール層とを含み、面積当たりの質量が27.6g/mであり、イージーピール層とは逆の面にコロナ処理が施されたイージーピール性を有するフィルムを使用した。ドライラミネートに当たっては、先ず、支持層2の面に、グラビアコータを使用してドライラミネート剤を塗布して、接着層を形成した。ドライラミネート剤としては、エステル系ポリオールとイソシアネート系硬化剤とを含む二液反応型の接着剤を使用した。ドライラミネート剤の塗布量は3.0g/mとした。次いで、この接着層を間に挟んでヒートシール層1のコロナ処理された面と向き合うように、上記積層体とヒートシール層1とを貼り合わせた。
その後、これを40℃で2日間エージングした。以上のようにして、図2に示す蓋体用積層シート11を得た。
(例2)
以下の点を除き、例1と同様の方法により、蓋体用積層シート11を製造した。即ち、本例では、耐水性補助層5の形成において、ニトロセルロース系樹脂と可塑剤からなるバインダ成分を酢酸エチルに溶解した塗液Aを使用する替わりに、塗液Aに更に顔料としてフタロシアニンブルーを配合した塗液Bを使用した。塗液Bにおける顔料とバインダ成分の配合質量比(顔料/バインダ成分)は40/60とした。
(例3)
以下の点を除き、例2と同様の方法により、蓋体用積層シート11を製造した。即ち、本例では、耐水性補助層5の被覆率を、120mm×120mmのサンプル寸法に対し、べた印刷による100%からドットパターン印刷による90%に変更した。
(例4)
以下の点を除き、例2と同様の方法により、蓋体用積層シート11を製造した。即ち、本例では、耐水性補助層5の被覆率を、120mm×120mmのサンプル寸法に対し、べた印刷による100%からドットパターン印刷による50%に変更した。
(例5)
以下の点を除き、例2と同様の方法により、蓋体用積層シート11を製造した。即ち、本例では、耐水性補助層5の被覆率を、120mm×120mmのサンプル寸法に対し、べた印刷による100%からドットパターン印刷による30%に変更した。
(例6)
以下の点を除き、例2と同様の方法により、蓋体用積層シート11を製造した。即ち、本例では、耐水性補助層5の被覆率を、120mm×120mmのサンプル寸法に対し、べた印刷による100%からドットパターン印刷による20%に変更した。
(比較例1)
本比較例では、耐水性補助層5を形成しなかった点を除き、例1と同様の方法により、蓋体用積層シートを製造した。
<2>評価
(紙、プラスチック及びその他の質量割合)
例1乃至6並びに比較例1に係る蓋体用積層シートに含まれる層構成を、「容器包装リサイクル法 説明資料」に従い、上掲で説明した通りに「紙」、「プラスチック」及び「その他」に分類し、蓋体用積層シートに占める質量割合を算出した。この場合、紙基材4が「紙」、ヒートシール層1、支持層2、及び支持層2上に塗工及び蒸着されたガスバリア層3が「プラスチック」、耐水性補助層5、機能層6及び接着層が「その他」に分類される。
各質量測定では、200mm×250mmサイズで質量を測定し、g/mに換算した。ヒートシール層1、支持層2とガスバリア層3からなるガスバリアフィルム、及び、紙基材4は、各々の質量を直接測定し、その他(耐水性補助層5、機能層6及び接着層)の質量は、蓋体用積層シートの全質量からヒートシール層1、ガスバリアフィルム及び紙基材4の質量を差し引くことにより算出した。
(破断強度)
例1乃至6及び比較例1で使用した支持層の破断強度を、上述した方法によって測定した。すなわち、JIS Z1707:2019に準拠した引張力の測定方法を使用した。
ここでは、支持層から、長さ方向がMDに平行な3つの試験片と、長さ方向がTDに平行な3つの試験片とを切り出した。各試験片は、幅が15mmであり、長さが100mmである短冊形状とした。
初期長は50mmとし、引張速度は1000mm/分とした。破断強度の測定は、テンシロン万能試験機を用いて行った。
長さ方向がMDに平行な試験片を用いて得られた測定値を算術平均することによって、MDにおける破断強度を得た。また、長さ方向がTDに平行な試験片を用いて得られた測定値を算術平均することによって、TDにおける破断強度を得た。
(ヒートシール(HS)強さ)
例1乃至6並びに比較例1に係る蓋体用積層シートについて、上述した方法により、樹脂シートに対するヒートシール(HS)強さを測定した。すなわち、JIS Z0238:1998に準拠した測定方法を使用した。
ここでは、樹脂シートとして、一対のポリプロピレン層と、それらの間に介在した、ポリプロピレンと4質量%のエチレン-ビニルアルコール共重合体との混合物からなる層とを含んだ三層構造のシート(PP/PP+EVOH4%質量/PP)を使用した。
各蓋体用積層シートと樹脂シートとは、テスター産業社製TP-701-Bヒートシールテスターを使用してヒートシールした。ここで使用したヒートシールテスターは、シールバーの幅が5mmであった。シールバーの長さ方向は、MDに対して垂直にした。ヒートシールは、各ヒートシール位置で、蓋体用積層シートと樹脂シートとの積層体へ、190℃の温度及び0.2MPaの圧力を2秒間加えることにより行った。このようにして部分的にヒートシールした各積層体から、幅が15mmの短冊形状を有し、長さ方向がMDに平行であり、一端側ではヒートシールされておらず、他端側で30乃至50mmの長さに亘ってヒートシールされた3つの試験片を切り出した。
また、これとは別に、各蓋体用積層シートと樹脂シートとを、シールバーの長さ方向をTDに対して垂直にしたこと以外は上記と同様の方法によりヒートシールした。このようにして部分的にヒートシールした各積層体から、幅が15mmの短冊形状を有し、長さ方向がTDに平行であり、一端側ではヒートシールされておらず、他端側で30乃至50mmの長さに亘ってヒートシールされた3つの試験片を切り出した。
次に、各試験片のヒートシール強さを、上述した方法により測定した。具体的には、ヒートシール強さの測定には、テンシロン万能試験機を使用した。各試験片のヒートシールされていない蓋体用積層シート部及び樹脂シート部を試験機の掴み具に掴ませ、それら掴み具を剥離角度180度において移動させた。それら掴み具の相対移動速度、即ち、剥離速度は1000mm/分とした。各試験片について引張荷重の最大値を記録した。
蓋体用積層シート毎に、長さ方向がMDに平行な3つの試験片について得られた引張荷重の最大値を算術平均することによって、MDにおけるヒートシール強さを得た。また、蓋体用積層シート毎に、長さ方向がTDに平行な3つの試験片について得られた引張荷重の最大値を算術平均することによって、TDにおけるヒートシール強さを得た。
(耐水性)
例1乃至6並びに比較例1に係る蓋体用積層シートについて、JIS P8140:1998に規定されたコッブ法吸水度試験により吸水量を測定し、以下の基準で耐水性を評価した。なお、吸水量の測定では、測定面を機能層6の表面とし、水との接触時間を300秒とした。
A:耐水性補助層5を含まない比較例1の吸水量に対し、吸水量が5質量%以上減少。
B:耐水性補助層5を含まない比較例1の吸水量に対し、吸水量が1質量%以上5質量%未満減少。
(耐油性)
例1乃至6並びに比較例1に係る蓋体用積層シートについて、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.41 紙および板紙 はつ油度試験方法-キット法に準拠した方法で、機能層6側から油分を滴下し、以下の基準で耐油性を評価した。
A:耐水性補助層5を含まない比較例1と目視にて対比したとき、油分による表面状態の劣化が抑制されている。
B:耐水性補助層5を含まない比較例1と目視にて対比したとき、油分による表面状態の劣化の状態が同等か、悪化している。
(紙剥け)
例1乃至6並びに比較例1に係る蓋体用積層シートから、蓋体を切り出した。これら蓋体を用いて、図3に示す食品用包装容器20を製造した。ここでは、容器本体22として、ヒートシール強さの測定に使用した樹脂シートをトレイ形状へ成形してなるものを使用した。容器本体22は、長辺方向の寸法が120mmであり、短辺方向の寸法が90mmである略長方形状の開口を有しており、高さが30mmであった。蓋体21のフランジ22aへのヒートシールは、フランジ22aの形状に沿うように作製した、幅が5mmのシールバーを使用し、160℃の温度及び0.2MPaの圧力を1.5~2.5秒間加えることにより行った。
次に、各食品用包装容器20について、容器本体22の角から蓋体21を手で剥離した。紙剥けの発生の有無、発生状態を以下の基準で評価した。
A:ヒートシール層(イージーピールシーラント層)において凝集破壊を生じ、紙剥けは発生しなかった。
B:紙剥けが発生したが、シール部又はその周辺に蓋材が残留する程度で、内容物の取り出しには問題がなさそうな程度であった。
C:トレイの開口部の全体又は大部分を塞ぐような2重蓋や、蓋が切れる激しい紙剥けが発生し、内容物の取り出しにも問題がありそうな程度であった。
上記の測定及び試験の結果を、以下の表に纏める。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…ヒートシール層
2…支持層
3…ガスバリア層
4…紙基材
5…耐水性補助層
6…耐水性を有する機能層
10、11…蓋体用積層シート
20…食品用包装容器
21…蓋体
22…容器本体
22a…フランジ

Claims (20)

  1. 開口が設けられている容器本体と前記開口を覆う蓋体とを備える食品用包装容器の前記蓋体に用いられる蓋体用積層シートであって、耐水性を有する機能層と、耐水性補助層と、紙基材と、支持層と、ヒートシール層とをこの順序で含み、前記紙基材の質量は、前記蓋体用積層シートに含まれる他の何れの層の質量よりも大きい蓋体用積層シート。
  2. 前記耐水性補助層は前記紙基材の一方の面の全面又は一部を被覆し、前記耐水性補助層による前記紙基材の前記面の被覆率が30%乃至100%である請求項1に記載の蓋体用積層シート。
  3. 前記耐水性を有する機能層がワックスを含有する請求項1又は2に記載の蓋体用積層シート。
  4. 前記耐水性補助層は、顔料又は染料を含んでいる請求項1乃至3の何れか1項に記載の蓋体用積層シート。
  5. 前記耐水性を有する機能層の膜厚t及び前記耐水性補助層の膜厚tが、それぞれ0.1μm以上5.0μm以下である請求項1乃至4の何れか1項に記載の蓋体用積層シート。
  6. 前記耐水性を有する機能層と前記耐水性補助層の合計膜厚(t+t)が0.2μm以上5.0μm以下であり、膜厚の比(t/t)が、5/95乃至95/5である請求項5に記載の蓋体用積層シート。
  7. 前記耐水性を有する機能層と前記耐水性補助層は同じ樹脂種を含んでいる請求項1乃至6の何れか1項に記載の蓋体用積層シート。
  8. 前記耐水性補助層と前記ヒートシール層との間にガスバリア層を含んでいる請求項1乃至7の何れか1項に記載の蓋体用積層シート。
  9. 前記支持層の破断強度は、前記蓋体と前記容器本体との間のヒートシール強さより大きい請求項1乃至8の何れか1項に記載の蓋体用積層シート。
  10. 前記紙基材は、一方の面にコート層を有する塗工紙であり、前記耐水性補助層は前記コート層上に設けられている請求項1乃至9の何れか1項に記載の蓋体用積層シート。
  11. 前記紙基材は、一方の面にコート層を有する塗工紙であり、前記支持層は、前記コート層と向き合うように前記紙基材に貼り合わされている請求項1乃至10の何れか1項に記載の蓋体用積層シート。
  12. 前記ヒートシール層はイージーピール性を有するシーラントである請求項1乃至11の何れか1項に記載の蓋体用積層シート。
  13. 前記紙基材は坪量が30乃至100g/mの範囲内にある請求項1乃至12の何れか1項に記載の蓋体用積層シート。
  14. 前記蓋体用積層シートに含まれる、前記紙基材以外の層を、プラスチックからなる層と、その他の層とに分類した場合に、前記紙基材の質量は、前記プラスチックからなる層の合計質量及び前記その他の層の合計質量と比較してより大きい請求項1乃至13の何れか1項に記載の蓋体用積層シート。
  15. 請求項1乃至14の何れか1項に記載の蓋体用積層シートからなる蓋体。
  16. 開口が設けられている容器本体と、前記開口を覆う請求項15に記載の蓋体とを備え、前記支持層が前記紙基材と前記食品用包装容器の内部空間との間に配置されている食品用包装容器。
  17. 前記容器本体は前記開口の周りにフランジを有し、前記蓋体は前記ヒートシール層を介して前記フランジにヒートシールされている請求項16に記載の食品用包装容器。
  18. 前記食品用包装容器の前記内部空間は、酸素ガス、窒素ガス及び炭酸ガスを含む混合ガスで充填されている請求項16又は17に記載の食品用包装容器。
  19. 前記食品用包装容器はチルド食品用包装容器又は冷凍食品用包装容器である請求項16乃至18の何れか1項に記載の食品用包装容器。
  20. 請求項16乃至19の何れか1項に記載の食品用包装容器と、前記食品用包装容器に収容された食品とを備えた包装食品。
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