JP2023102071A - 積層体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む層と他の熱可塑性樹脂を含む層とを有し、膜厚にばらつきが少なく膜厚精度(厚薄精度)が良好で、耐熱性を有する積層体を提供することを課題としている。また本発明は、4-メチル-1-ペンテン系重合体と他の熱可塑性樹脂との積層インフレーション成形を可能とし、延伸を伴うインフレーションフィルム成形により、前記積層体を製造する方法を提供することを課題としている。【解決手段】要件(X-1)~(X-4)を満たす4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)を含むX層と、熱可塑性樹脂(Y)を含むY層とを含む積層体。要件(X-1):密度が0.82~0.88g/m3。要件(X-2):融点(Tm)が、190℃~220℃。要件(X-3):融解エンタルピーΔHが35J/g未満。要件(X-4):半結晶化時間が220秒以上であるか、または計測されない。【選択図】なし

Description

本発明は、4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む層を有する積層体およびその製造方法に関する。
4-メチル-1-ペンテン系重合体は、ポリエチレンやポリプロピレンに比べて、耐熱性、透明性、軽量性、耐スチーム性、離型性、耐汚染性、ガス透過性、電気特性など優れた特徴を有する。このような優れた特性を他素材に付与することができることから、4-メチル-1-ペンテン系重合体の層と、他素材の層との積層体は、食品容器、電子・情報部材用副資材、実験器具、文房具、架橋用工程部材、離型フィルム、電子・情報部材用フィルム、食品包材、合成紙など様々な分野での利用が期待される。
4-メチル-1-ペンテン系重合体を用いた積層フィルムの製造方法としては、キャストフィルム法が知られているが、キャストフィルム法では平板状のフィルムやシートしか得られないこと、またその端部の厚さが不均一となりやすく、不均一な部分(耳部)をトリミングで切除するため歩留まりが悪いことなどの問題がある。
このため、4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む層を有し、厚さの均質な積層体が求められ、特にインフレーションフィルム成形で得られる積層体が求められていた。
特許文献1には、4-メチル-1-ペンテン共重合体の層と、4-メチル-1-ペンテン共重合体以外の熱可塑性樹脂の層との積層体である多層インフレーションフィルムを、成形時の温度を特定の範囲とし、押出方向を上向きにすることにより製造することが記載されている。
特許文献2には、メルトフローレート(MFR)の異なる2種の4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む樹脂組成物を用いて、4-メチル-1-ペンテン系重合体の延伸性を改良する技術が提案されており、当該樹脂組成物を用いると、金型を用いたブロー成形が可能なことが示されている。
特開2001-62893号公報 特開2003-292704号公報
しかしながら、4-メチル-1-ペンテン系重合体は、一般に延伸性に乏しいことから、上特許文献1に記載の製造方法を採用したとしても、延伸を伴うインフレーションフィルム成形で4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む層を有する積層体を製造することは困難である。
また、特許文献2に記載の樹脂組成物は、ブロー成形は可能であったとしても、インフレーション成形に供した場合にはバブルの安定性が不十分であり、成形が困難であるという問題があった。このため、4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む樹脂組成物と、他素材とを組み合わせて、延伸を伴うインフレーションフィルム成形に供して膜厚の均一な積層体を製造するには、さらなる改良が必要である。
さらに、例えば、4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む層と、ポリオレフィンを含む層とを有する積層体を製造する場合、一般的な4-メチル-1-ペンテン系重合体の融点が220~250℃程度であるのに対して、ポリオレフィンの融点はポリエチレンで120℃前後、ポリプロピレンで150℃前後であって、融点が大きく異なる。両層の樹脂を十分に融解するために融点が高い樹脂に成形温度を合わせると、融点の低い樹脂が劣化するなどの不具合いが生じ、一方で融点が低い樹脂に成形温度を合わせると、融点の高い樹脂の融解不応が起こり成形ができなくなる不具合が生じる。そのため、成形温度の設定が困難であり、各層を同時に成形する積層インフレーション成形での積層体の製造は困難である。
本発明は、4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む層と他の熱可塑性樹脂を含む層とを有し、膜厚にばらつきが少なく膜厚精度(厚薄精度)が良好で、耐熱性を有する積層体を提供することを課題としている。また本発明は、4-メチル-1-ペンテン系重合体と他の熱可塑性樹脂との積層インフレーション成形を可能とし、延伸を伴うインフレーションフィルム成形により、前記積層体を製造する方法を提供することを課題としている。
本発明者は、このような状況に鑑みて鋭意検討した結果、4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む層に特定の4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物を用いることにより、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、例えば以下の〔1〕~〔8〕の事項に関する。
〔1〕下記要件(X-1)~(X-4)を満たす4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)を含むX層と、
熱可塑性樹脂(Y)を含むY層と
を含むことを特徴とする積層体。
要件(X-1):JIS K7112(密度勾配管法)に準拠して測定した密度が0.82~0.88g/m3
要件(X-2):示差走査熱量測定(DSC)で測定した融点(Tm)が、190℃~220℃。
要件(X-3):融解エンタルピーΔHが35J/g未満。
要件(X-4):DSCにより下記の測定方法で測定した215℃での半結晶化時間が220秒以上であるか、または計測されない。
半結晶化時間の測定方法:(株)パーキンエルマー製のDSC8500を用いて、500℃/分の昇温速度で30℃から280℃まで昇温し、10分間温度を保持した後、500℃/分の降温速度で215℃まで降温したときの215℃状態での半結晶化時間を計測する。
〔2〕前記4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)が、下記要件(X-5)および(X-6)を満たす、〔1〕に記載の積層体。
要件(X-5):4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位の含有量が90.0モル%以上、100モル%未満であり、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)から導かれる構成単位の含有量が0モル%を超え、10.0モル%以下である。
要件(X-6):135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.5~8.0dl/gである。
〔3〕前記4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)が、下記要件(X-7)を満たす、〔1〕または〔2〕に記載の積層体。
要件(X-7):260℃で測定した溶融張力(メルトテンション:MT)が25mN以上である。
〔4〕前記熱可塑性樹脂(Y)が、ポリエチレンまたはポリプロプレンである、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の積層体。
〔5〕厚さが0.1~100μmである、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の積層体。
〔6〕インフレーションフィルムである、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の積層体。
〔7〕包装用である、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の積層体。
〔8〕下記要件(X-1)~(X-4)を満たす4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)と、熱可塑性樹脂(Y)とを、膨比(バブル比)が1.0を超え、かつ、成形温度が250℃未満となる条件で、積層インフレーション成形する工程を有することを特徴とする積層体の製造方法。
要件(X-1):JIS K7112(密度勾配管法)に準拠して測定した密度が0.82~0.88g/m3
要件(X-2):示差走査熱量測定(DSC)で測定した融点(Tm)が、190℃~220℃。
要件(X-3):融解エンタルピーΔHが35J/g未満。
要件(X-4):DSCにより下記の測定方法で測定した215℃での半結晶化時間が220秒以上であるか、または計測されない。
半結晶化時間の測定方法:(株)パーキンエルマー製のDSC8500を用いて、500℃/分の昇温速度で30℃から280℃まで昇温し、10分間温度を保持した後、500℃/分の降温速度で215℃まで降温したときの215℃状態での半結晶化時間を計測する。
本発明によれば、4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む層と他の熱可塑性樹脂を含む層と有し、膜厚にばらつきが少なく膜厚精度(厚薄精度)が良好で、耐熱性を有する積層体を提供することができる。また本発明によれば、4-メチル-1-ペンテン系重合体と他の熱可塑性樹脂との積層インフレーション成形を可能とし、延伸を伴うインフレーションフィルム成形により、前記積層体を製造する方法を提供することができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
積層体
本発明の積層体は、4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)を含むX層と、熱可塑性樹脂(Y)を含むY層とを含む。
<4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)>
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)は、少なくとも1種の4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む。本発明において、4-メチル-1-ペンテン系重合体とは、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位を有する重合体あるいは共重合体であって、4-メチル-1-ペンテンの単独重合体または4-メチル-1-ペンテンと共重合可能なモノマーとの共重合体である。共重合体としては、好ましくは、4-メチル-1-ペンテンと、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)から選ばれる1種以上のオレフィンとの共重合体が挙げられる。
上記の炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)としては、例えば、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンが挙げられる。エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)の中でも、成形性の良い重合体組成物が得られるという観点から、炭素数10~20のα-オレフィンが好ましく、炭素数10~18のα-オレフィンがより好ましい。具体的には、1-デセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセンが好ましい。また、例えば、1-ヘキサデセンと1-オクタデセンとを合わせて用いることが好ましい。
4-メチル-1-ペンテン系重合体において、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)から導かれる構成単位の含有割合は、4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)全体中に含まれる4-メチル-1-ペンテン系重合体全体に占める構成単位量が所望の範囲となればよく、4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)が複数の4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む場合には個々の重合体について限定を要するものではないが、4-メチル-1-ペンテン系重合体を構成する全構成単位100モル%中、通常20モル%以下、好ましくは10モル%以下、より好ましくは0.1~10モル%、さらには好ましくは0.2~8モル%である。
また4-メチル-1-ペンテン系重合体を構成する全構成単位100モル%中、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位の含有割合は、通常80モル%以上、好ましくは90モル%以上である。
4-メチル-1-ペンテン系重合体は、本発明の目的を損なわない範囲で、4-メチル-1-ペンテン、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)以外の他の重合性化合物から導かれる構成単位をさらに有することができる。他の重合性化合物としては、例えば、スチレン、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキサン、ビニルノルボルナン等の環状構造を有するビニル化合物;酢酸ビニル等のビニルエステル;無水マレイン酸等の不飽和有機酸またはその誘導体;ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、2,3-ジメチルブタジエン等の共役ジエン;1,4-ヘキサジエン、1,6-オクタジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5-ビニルノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、6-クロロメチル-5-イソプロペンル-2-ノルボルネン、2,3-ジイソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-イソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,2-ノルボルナジエン等の非共役ポリエンが挙げられる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体において、4-メチル-1-ペンテン、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)以外の他の重合性化合物から導かれる構成単位の含有割合は、共重合体を構成する全構成単位100モル%中、通常は10モル%以下、好ましくは5モル%以下、より好ましくは3モル%以下である。
4-メチル-1-ペンテン系重合体は、例えば、後述する4-メチル-1-ペンテン系重合体の製造方法により製造することができる。また、4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)が後述する特性を満たす範囲で、市販の4-メチル-1-ペンテン系重合体を単独であるいは組み合わせて用いることもできる。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)は、上述の4-メチル-1-ペンテン系重合体を1種単独で含んでいてもよく、2種以上組み合わせて含んでいてもよい。
4-メチル-1-ペンテン系重合体の製造方法
4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)を構成する4-メチル-1-ペンテン系重合体は、例えば、4-メチル-1-ペンテンと、必要に応じてエチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィンと、さらに必要に応じて前記他の重合性モノマーとを重合することにより得ることができる。本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)を構成する4-メチル-1-ペンテン系重合体は、前記重合をメタロセン触媒の存在下で行うことにより好適に製造することができる。
メタロセン触媒としては、例えば、国際公開第01/53369号、国際公開第01/27124号、特開平3-193796号公報、特開平02-41303号公報、国際公開第06/025540号または国際公開第2013/099876号中に記載のメタロセン触媒が挙げられる。
メタロセン触媒としては、例えば、
メタロセン化合物(a)と、
担体(b)とから少なくとも構成される触媒が挙げられる。
《メタロセン化合物(a)》
メタロセン化合物(a)は、例えば、一般式(1)または(2)で表される。
Figure 2023102071000001
一般式(1)または(2)中の各記号の意味は以下のとおりである。
1~R14は、それぞれ独立に水素原子、炭化水素基、置換炭化水素基またはケイ素含有基である。R1からR4までの隣接した置換基は、互いに結合して環を形成してもよい。R5からR12までの隣接した置換基は、互いに結合して環を形成してもよい。
Yは、炭素原子またはケイ素原子である。
Aは、不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素数2~20の2価の炭化水素基である。Aは、Yと共に形成する環を含めて2つ以上の環構造を含んでいてもよい。
Mは、周期表第4族から選ばれる金属(遷移金属)であり、例えば、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウムが挙げられる。
Qは、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、アニオン配位子、または孤立電子対で配位可能な中性配位子である。jが2以上であるときは、各々のQは同一でも異なってもよい。
jは、1~4の整数、好ましくは2である。
1~R14における炭化水素基としては、例えば、炭素数1~20の炭化水素基が挙げられ、具体的には、炭素数1~20のアルキル基、炭素数3~20のシクロアルキル基、炭素数7~20のアリールアルキル基、炭素数6~20のアリール基、炭素数7~20のアルキルアリール基が挙げられる。
1~R14における置換炭化水素基(ただし、ケイ素含有基は除く)は、前記炭化水素基に含まれる水素原子の一部または全部が、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、水酸基およびアミノ基等の官能基で置換された基である。
1~R14におけるケイ素含有基としては、例えば、ケイ素原子数1~4かつ炭素原子数3~20のアルキルシリル基またはアリールシリル基が挙げられ、その具体例としては、トリメチルシリル、tert-ブチルジメチルシリル、トリフェニルシリルが挙げられる。
フルオレン環上のR5からR12までの隣接した置換基は、互いに結合して環を形成してもよい。そのような置換フルオレニル基として、例えば、ベンゾフルオレニル、ジベンゾフルオレニル、オクタヒドロジベンゾフルオレニル、オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニルが挙げられる。
フルオレン環上のR5からR12の置換基は、合成上の容易さから左右対称、すなわちR5=R12、R6=R11、R7=R10、R8=R9であることが好ましい。フルオレン環部分は、無置換フルオレン、3,6-二置換フルオレン、2,7-二置換フルオレンまたは2,3,6,7-四置換フルオレンが好ましい。フルオレン環上の3位、6位、2位、7位は、それぞれR7、R10、R6、R11に対応する。
13およびR14は、それぞれ独立に水素原子、炭化水素基または置換炭化水素基であることが好ましい。
一般式(1)の場合、R13およびR14はYと結合し、架橋部として置換メチレン基または置換シリレン基を構成する。置換メチレン基および置換シリレン基の具体例としては、例えば、ジアルキルメチレン、ジシクロアルキルメチレン、アルキルシクロアルキルメチレン、アルキルアリールメチレン、ジアリールメチレン、ジアルキルシリレン、ジシクロアルキルシリレン、アルキルシクロアルキルシリレン、アルキルアリールシリレン、ジアリールシリレン、これらがハロゲン化された基が挙げられる。
一般式(2)の場合、Yは前記2価の炭化水素基Aと結合し、シクロアルキリデン基またはシクロメチレンシリレン基等を構成する。シクロアルキリデン基およびシクロメチレンシリレン基の具体例としては、例えば、シクロプロピリデン、シクロブチリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデン、ビシクロ[3.3.1]ノニリデン、ノルボルニリデン、アダマンチリデン、テトラヒドロナフチリデン、ジヒドロインダニリデン、シクロジメチレンシリレン、シクロトリメチレンシリレン、シクロテトラメチレンシリレン、シクロペンタメチレンシリレン、シクロヘキサメチレンシリレン、シクロヘプタメチレンシリレンが挙げられる。
Qにおいて、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ;炭素数1~20の炭化水素基としては、R1~R14の炭化水素基と同様の基が挙げられ;アニオン配位子としては、アルコキシ基、アリーロキシ基、カルボキシレート基、スルホネート基等が挙げられ;孤立電子対で配位可能な中性配位子としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン等の有機リン化合物、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類等が挙げられる。Qの少なくとも一つは、ハロゲン原子または炭素数1~20のアルキル基であることが好ましい。
メタロセン化合物(a)の具体例として、例えば、国際公開第01/27124号、国際公開第2006/025540号または国際公開第2007/308607号中に例示される化合物が挙げられる。
メタロセン化合物(a)は、国際公開第2014/050817号などに記載の、下記一般式(3)で表される化合物が特に好ましい。
Figure 2023102071000002
一般式(3)中、R1bは炭化水素基、ケイ素含有基またはハロゲン含有炭化水素基であり、R2b~R12bは水素原子、炭化水素基、ケイ素含有基、ハロゲン原子およびハロゲン含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、それぞれの置換基は互いに結合して環を形成してもよい。Mは周期表第4族遷移金属であり、nは1~3の整数であり、Qは前記一般式(1)または(2)中のQと同義であり、jは1~4の整数である。
1bからR12bにおける炭化水素基としては、例えば、直鎖状アルキル基、直鎖状アルケニル基等の直鎖状炭化水素基;分岐状アルキル基等の分岐状炭化水素基;シクロアルキル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等の環状飽和炭化水素基;アリール基、シクロアルケニル基等の環状不飽和炭化水素基;アラルキル基等の、飽和炭化水素基が有する1または2以上の水素原子を環状不飽和炭化水素基に置換してなる基が挙げられる。炭化水素基の炭素数は、通常1~20、好ましくは1~15、より好ましくは1~10である。
1bからR12bにおけるケイ素含有基としては、例えば、式-SiR3(式中、複数あるRはそれぞれ独立に炭素数1~15のアルキル基またはフェニル基である。)で表される基が挙げられる。
1bからR12bにおけるハロゲン含有炭化水素基としては、例えば、トリフルオロメチル基等の、上記炭化水素基が有する1または2以上の水素原子をハロゲン原子に置換してなる基が挙げられる。
2bからR12bにおけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
一般式(3)において2つの置換基が互いに結合して形成された環(スピロ環、付加的な環)としては、例えば、脂環、芳香環が挙げられる。具体的には、シクロヘキサン環、ベンゼン環、水素化ベンゼン環、シクロペンテン環が挙げられ、好ましくはシクロヘキサン環、ベンゼン環および水素化ベンゼン環である。また、このような環構造は、環上にアルキル基等の置換基をさらに有していてもよい。
1bは、遊離原子価を有する炭素(シクロペンタジエニル環に結合する炭素)が3級炭素である置換基であることが特に好ましい。R1bとしては、具体的には、tert-ブチル基、tert-ペンチル基、1-メチルシクロヘキシル基、1-アダマンチル基である。
フルオレン環部分は公知のフルオレン誘導体から得られる構造であれば特に制限されないが、R4bおよびR5bは、分子量の観点から、好ましくは水素原子である。
2b、R3b、R6bおよびR7bは、好ましくは炭素数1~20の炭化水素基である。また、R2bとR3bが互いに結合して環を形成し、かつR6bとR7bが互いに結合して環を形成していてもよい。このような置換フルオレニル基としては、例えば、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、オクタヒドロジベンゾフルオレニル基、1,1,4,4,7,7,10,10-オクタメチル-2,3,4,7,8,9,10,12-オクタヒドロ-1H-ジベンゾ[b,h]フルオレニル基、1,1,3,3,6,6,8,8-オクタメチル-2,3,6,7,8,10-ヘキサヒドロ-1H-ジシクロペンタ[b,h]フルオレニル基、1',1',3',6',8',8'-ヘキサメチル-1'H,8'H-ジシクロペンタ[b,h]フルオレニル基が挙げられる。
8bは水素原子であることが好ましい。R9bは炭素数2以上のアルキル基であることが好ましい。また、合成上の観点からは、R10bおよびR11bは水素原子であることも好ましい。
あるいは、n=1である場合、R9bおよびR10bが互いに結合して環を形成していることがより好ましく、当該環がシクロヘキサン環等の6員環であることが特に好ましい。この場合、R11bは水素原子であることが好ましい。
12bは、アルキル基であることが好ましい。
Mは周期表第4族遷移金属であり、例えばTi、ZrまたはHfであり、好ましくはZrまたはHfであり、特に好ましくはZrである。
nは1~3の整数であり、好ましくは1または2であり、より好ましくは1である。nが上記値であることにより、生成する重合体を効率的に得る観点から好ましい。
jは1~4の整数であり、好ましくは2である。
一般式(3)で表される化合物としては、(8-オクタメチルフルオレン-12'-イル-(2-(アダマンタン-1-イル)-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン))ジルコニウムジクロライドまたは(8-(2,3,6,7-テトラメチルフルオレン)-12'-イル-(2-(アダマンタン-1-イル)-8-メチル-3,3b,4,5,6,7,7a,8-オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン))ジルコニウムジクロライドが特に好ましい。ここで、上記オクタメチルフルオレンとは1,1,4,4,7,7,10,10-オクタメチル-2,3,4,7,8,9,10,12-オクタヒドロ-1H-ジベンゾ[b,h]フルオレンのことである。
《担体(b)》
担体(b)は、好ましくは粒子状であり、その表面および内部にメタロセン化合物(a)を固定化させることで、前記メタロセン触媒が形成される。このような形態の触媒は一般にメタロセン担持触媒と呼ばれる。
担体(b)は、有機アルミニウム化合物(b-1)、有機ホウ素化合物(b-2)、もしくは無機化合物(b-3)、またはこれらから選ばれる2種以上の複合体を主成分とする。
有機アルミニウム化合物(b-1)としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド、トリシクロアルキルアルミニウムや、アルミノキサンに代表される有機アルミニウムオキシ化合物が挙げられる。また、有機アルミニウム化合物(b-1)としては、例えば、ホウ素原子を含む有機アルミニウムオキシ化合物や、国際公開第2005/066191号、国際公開第2007/131010号に例示されているようなハロゲンを含むアルミノキサン、国際公開第2003/082879号に例示されているようなイオン性アルミノキサンを挙げることもできる。
有機ホウ素化合物(b-2)としては、例えば、トリアルキルアンモニウムテトラアリールボレート、トリアルキルアンモニウムテトラ(ハロゲン化アリール)ボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラアリールボレート、ジオクタデシルメチルアンモニウムテトラ(ハロゲン化アリール)ボレート、N,N-ジアルキルアニリニウムテトラアリールボレート、N,N-ジアルキルアニリニウムテトラ(ハロゲン化アリール)ボレートが挙げられる。
無機化合物(b-3)としては、例えば、多孔質酸化物、無機ハロゲン化物、粘土、粘土鉱物、またはイオン交換性層状化合物が挙げられる。多孔質酸化物としては、例えば、SiO2、Al2O3、MgO、ZrO2、TiO2、B2O3、CaO、ZnO、BaO、ThO2等の酸化物、またはこれらを含む複合物もしくは混合物が挙げられる。例えば、天然または合成ゼオライト、SiO2-MgO、SiO2-Al2O3、SiO2-TiO2、SiO2-V2O5、SiO2-Cr2O3、SiO2-TiO2-MgOなどを例示することができる。無機ハロゲン化物としては、例えば、MgCl2、MgBr2、MnCl2、MnBr2が挙げられる。無機ハロゲン化物は、そのまま用いてもよいし、ボールミル、振動ミルにより粉砕した後に用いてもよい。また、アルコール等の溶媒に無機ハロゲン化物を溶解させた後、析出剤によって微粒子状に析出させたものを用いることもできる。
担体(b)として、高活性かつ溶媒可溶部量をさらに抑制する観点から、アルミニウム原子を含有する担体が好ましい。担体(b)中のアルミニウム原子の含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは20~60質量%、さらに好ましくは30~50質量%、特に好ましくは35~47質量%である。
このような担体(b)としては、固体状アルミノキサンが好適に用いられ、例えば、国際公開第2010/055652号、国際公開第2013/146337号、あるいは、国際公開第2014/123212号で開示される固体状アルミノキサンが特に好適に用いられる。
「固体状」とは、固体状アルミノキサンが用いられる反応環境下において、当該アルミノキサンが実質的に固体状態を維持することを意味する。より具体的には、例えばオレフィン重合触媒を構成する各成分を接触させてオレフィン重合固体触媒成分を調製する際、反応に用いられるヘキサンやトルエン等の不活性炭化水素媒体中、特定の温度・圧力環境下において前記アルミノキサンが固体状態であることを表す。
固体状アルミノキサンは、好ましくは下記式(4)で表される構成単位および下記式(5)で表される構成単位から選ばれる少なくとも1種の構成単位を有するアルミノキサンを含有し、より好ましくは下記式(4)で表される構成単位を有するアルミノキサンを含有し、さらに好ましくは下記式(4)で表される構成単位のみからなるポリメチルアルミノキサンを含有する。
Figure 2023102071000003
Figure 2023102071000004
一般式(4)中、Meはメチル基である。
一般式(5)中、R1は炭素数2~20の炭化水素基、好ましくは炭素数2~15の炭化水素基、より好ましくは炭素数2~10の炭化水素基である。炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基が挙げられる。
固体状アルミノキサンの構造は必ずしも明らかにされておらず、通常は、式(4)および/または式(5)で表される構成単位が2~50程度繰り返されている構成を有すると推定されるが、当該構成に限定されない。また、その構成単位の結合態様は、例えば、線状、環状またはクラスター状と種々であり、アルミノキサンは、通常、これらのうちの1種からなるか、または、これらの混合物であると推定される。また、アルミノキサンは、式(4)または式(5)で表される構成単位のみからなってもよい。
固体状アルミノキサンとしては、固体状ポリメチルアルミノキサンが好ましく、式(4)で表される構成単位のみからなる固体状ポリメチルアルミノキサンがより好ましい。
固体状アルミノキサンは、触媒担体として機能する。このため、固体状アルミノキサンの他に、触媒担体として、例えば、シリカ、アルミナ、シリカ・アルミナ、塩化マグネシウム等の固体状無機担体、またはポリスチレンビーズ等の固体状有機担体を用いなくともよい。
固体状アルミノキサンは、例えば、国際公開第2010/055652号および国際公開第2014/123212号に記載された方法により調製することができる。
《有機化合物成分(c)》
メタロセン触媒は、さらに必要に応じて、有機化合物成分(c)を含有することもできる。有機化合物成分(c)は、必要に応じて、重合性能および生成ポリマーの物性を向上させる目的で使用される。有機化合物成分(c)としては、前述の有機アルミニウム化合物(b-1)を用いうる。その他に例えば、アルコール類、フェノール性化合物、カルボン酸、リン化合物、アミド、ポリエーテルおよびスルホン酸塩が挙げられる。
《重合条件》
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)に含まれる、4-メチル-1-ペンテン共重合体を得るための4-メチル-1-ペンテンと、必要に応じてエチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィンとの重合は、溶解重合、懸濁重合等の液相重合法または気相重合法のいずれにおいても実施できる。液相重合法においては、不活性炭化水素溶媒を用いることができ、具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロロベンゼン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン等のハロゲン化炭化水素;これらから選ばれる2種以上の混合溶媒が挙げられる。また、4-メチル-1-ペンテンを含むオレフィン自身を重合溶媒として用いることができる。
上述した重合の際には、各成分の使用法、添加順序は任意に選ばれるが、以下のような方法が例示される。以下では、メタロセン化合物(a)、担体(b)および有機化合物成分(c)を、それぞれ「成分(a)~(c)」ともいう。また、有機アルミニウム化合物(b-1)、有機ホウ素化合物(b-2)および無機化合物(b-3)を、それぞれ「成分(b-1)~(b-c)」ともいう。
方法(i):成分(a)と成分(b)を任意の順序で重合器に添加する方法。
方法(ii):成分(a)を成分(b)に担持した触媒成分を重合器に添加する方法。
上記(i)~(ii)の各方法においては、任意の段階でさらに成分(c)が添加されてもよい。また、各触媒成分の少なくとも2つは予め接触されていてもよい。
また、成分(b)に成分(a)が担持された固体触媒成分においては、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン等のオレフィンが予備重合されていてもよく、予備重合された固体触媒成分上に、さらに触媒成分が担持されていてもよい。
メタロセン触媒を用いて4-メチル-1-ペンテン等の単量体の重合を行うに際して、メタロセン触媒を構成しうる各成分の使用量は以下のとおりである。また、メタロセン触媒において、各成分の含有量を以下のとおりに調節することができる。
成分(a)は、反応容積1リットル当り、通常は10-10~10-2モル、好ましくは10-8~10-3モルとなるような量で用いられる。成分(b-1)は、成分(b-1)中のアルミニウム原子と成分(a)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔Al/M〕が通常は10~10000、好ましくは30~2000、特に好ましくは150~500となるような量で用いることができる。成分(b-2)は、成分(b-2)と成分(a)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔(b-2)/M〕が通常は10~10000、好ましくは30~2000、さらに好ましくは150~500となるような量で用いることができる。成分(b-3)は、成分(b-3)と成分(a)中の全遷移金属原子(M)とのモル比〔(b-3)/M〕が通常は10~10000、好ましくは30~2000、さらに好ましくは150~500となるような量で用いることができる。
成分(c)を用いる場合は、成分(b)が成分(b-1)の場合には、成分(b-1)中のアルミニウム原子と成分(c)のモル比〔Al/(c)〕が通常は0.002~500、好ましくは0.01~60となるような量で、成分(b)が成分(b-2)の場合には、成分(b-2)と成分(c)のモル比〔(b-2)/(c)〕が通常は0.002~500、好ましくは0.01~60となるような量で、成分(b)が成分(b-3)の場合は、成分(b-3)と成分(c)のモル比〔(b-3)/(c)〕が通常は0.002~500、好ましくは0.01~60となるような量で用いることができる。
重合温度は、通常は-50~200℃、好ましくは0~100℃、より好ましくは20~100℃である。重合圧力は、通常は常圧~10MPaゲージ圧、好ましくは常圧~5MPaゲージ圧の条件下である。重合反応は、回分式、半連続式および連続式のいずれの方法でも行うことができる。生成重合体の分子量または重合活性を制御する目的で、重合系に水素を添加することができ、水素の添加量は、オレフィン1kgあたり0.001~100NL程度が適当である。
重合条件としては、反応条件の異なる2段以上の重合を行う多段重合を採用することも可能である。例えば、水素使用量、または4-メチル-1-ペンテンと、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)との比率の異なる2種の条件で段階的に重合を実施することにより、所望の分子量分布または組成分布の重合体を得ることが可能である。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体は、上述したメタロセン触媒などの重合用触媒の存在下で、4-メチル-1-ペンテンと、必要に応じてα-オレフィンなどの重合可能なモノマーとを、重合あるいは共重合することにより製造することができる。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)が2種類の4-メチル-1-ペンテン系重合体の混合組成物である場合、第一の4-メチル-1-ペンテン系重合体と第二の4-メチル-1-ペンテン系重合体とを別々に製造して所望の配合比で混合してもよく、また、例えば、第一の4-メチル-1-ペンテン系重合体をスラリー重合により製造する工程(1)と、工程(1)で得られた重合体の存在下で、第二の4-メチル-1-ペンテン系重合体を、第一および第二の重合体の合計量を100質量%とした場合に第二の重合体の量が所望の質量%となるように、スラリー重合により製造する工程(2)とを有する多段重合法によっても製造することができる。
前記多段重合法は、重合条件の異なる工程(1)と工程(2)とを有するが、工程(1)および(2)の二段式重合でもよく、工程(1)および(2)に加えて他の工程をさらに含む三段式以上の重合であってもよい。
《工程(1)》
工程(1)では、第一の4-メチル-1-ペンテン系重合体をスラリー重合により製造する。工程(1)において、4-メチル-1-ペンテンと、必要に応じて用いられるエチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)からなる群より選ばれる少なくとも1つの単量体との比は、それぞれから導かれる構成単位の量が所望の量比となるように設定される。
工程(1)では、第一の4-メチル-1-ペンテン系重合体を含むスラリーが得られる。スラリー濃度、すなわち第一の4-メチル-1-ペンテン系重合体粒子濃度は、通常は0.015~45質量%、好ましくは0.03~35質量%である。
《工程(2)》
工程(2)では、工程(1)で得られた第一の4-メチル-1-ペンテン系重合体の存在下で、第二の4-メチル-1-ペンテン共重合体をスラリー重合により製造する。工程(2)において、4-メチル-1-ペンテンと、必要に応じて用いられるエチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)からなる群より選ばれる少なくとも1つの単量体との供給量比は、それぞれから導かれる構成単位の量が所望の量比となるように設定される。
工程(2)では、工程(1)で得られた第一の4-メチル-1-ペンテン系重合体および工程(2)で得られる第二の4-メチル-1-ペンテン系重合体の合計量を100質量%とした場合に、第二の4-メチル-1-ペンテン系重合体の量が所望の質量%となるように、第二の4-メチル-1-ペンテン系重合体を製造する。
工程(2)では、一実施態様では、第一の4-メチル-1-ペンテン系重合体を含むスラリーに、4-メチル-1-ペンテンと、必要に応じてエチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)からなる群より選ばれる少なくとも1つの単量体とを添加し、これら単量体のスラリー重合を行う。
工程(2)では、第一の4-メチル-1-ペンテン系重合体および第二の4-メチル-1-ペンテン系重合体を含有する粒子を含むスラリーが得られる。スラリー濃度、すなわち粒子濃度は、通常は3~50質量%、好ましくは5~40質量%である。
上記多段重合法ではスラリー重合を採用できるが、「スラリー重合」とは、重合により生じる重合体が、重合時に用いた上記媒体に実質的に溶解することなく、例えば微粒子として上記媒体に分散した形で存在することを特徴とする重合をいう。上記多段重合は本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)を得ることができれば上記スラリー重合に限定されず、例えば溶液重合や気相重合で行う事も可能である。
《固液分離工程》
工程(2)で得られた、第一の4-メチル-1-ペンテン系重合体および第二の4-メチル-1-ペンテン系重合体を含有する4-メチル-1-ペンテン系重合体粒子を含むスラリーを、固液分離する、例えば濾過することにより、前記粒子を分離回収することができる。
《後処理工程》
上記多段重合法で得られた4-メチル-1-ペンテン系重合体粒子、例えば上記固液分離工程で得られた粒子に対しては、上記方法で製造した後に、必要に応じて公知の触媒失活処理工程、触媒残渣除去工程、乾燥工程等の後処理工程を行ってよい。
以上のようにして、第一の4-メチル-1-ペンテン系重合体および第二の4-メチル-1-ペンテン系重合体の混合物を得ることができる。
添加剤
本発明の重合体組成物(X)は、従来公知の添加剤を含有することができる。
添加剤としては、例えば、二次抗酸化剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、充填剤、塩酸吸収剤が挙げられる。添加剤の含有量は特に制限されないが、共重合体(A)および(B)等を含む重合体成分100質量部に対して、それぞれ、通常は0~50質量部、好ましくは0~10質量部である。
本発明の4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)は、1種または2種以上の添加剤を含有することができる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)の特性
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)は、従来の4-メチル-1-ペンテン系重合体が有する優れた耐熱性、透明性、軽量性、離型性、耐汚染性などの物性を備えながら、従来の4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む重合体組成物よりも長い半結晶化時間を有し、延伸性を有する。また本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)は、特定の融点を有し、比較的低温での積層インフレーション成形を行うことが可能である。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)は、1種以上の4-メチル-1-ペンテン系重合体を含むものであって、以下の要件(X-1)~(X-4)を満たす。また、4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)は、さらに以下の要件(X-5)~(X-8)の一つ以上を満たすことも好ましい。
要件(X-1):JIS K7112(密度勾配管法)に準拠して測定した密度が0.82~0.88g/m3
前記密度は、好ましくは0.82~0.86g/m3であり、より好ましくは0.82~0.84g/m3である。
4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)の密度が前記範囲にあることにより、軽量なフィルムとすることができる。
要件(X-2):示差走査熱量測定(DSC)で測定した融点(Tm)が、190℃~220℃。
前記融点(Tm)は、好ましくは190℃~215℃、より好ましくは190℃~210℃である。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)の融点(Tm)は、一般的な4-メチル-1-ペンテン系重合体の融点(Tm)が220~250℃程度であるのに対して、比較的低い前記の範囲を満たす。
4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)は、融点(Tm)が前記の比較的低い特定の範囲を満たすことにより、後述する熱可塑性樹脂(Y)と同条件での成形が可能となり、熱可塑性樹脂(Y)との積層インフレーション成形を好適に行うことができるとともに、熱可塑性樹脂(Y)を含む層との密着性に優れた層を形成することができる。
要件(X-3):融解エンタルピーΔHが35J/g未満。
前記融解エンタルピーΔHは、4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)を用いて、JIS K7122に準拠して測定した値である。
前記融解エンタルピーΔHは、好ましくは5J/g以上35J/g未満であり、より好ましくは8~32J/gである。
4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)の前記融解エンタルピーΔHが前記範囲にあることにより、成形性が向上し、後述する熱可塑性樹脂(Y)との積層インフレーション成形を好適に行うことができる。
要件(X-4):DSCにより下記の測定方法で測定した215℃での半結晶化時間(Tc1/2)が220秒以上であるか、または計測されない。
半結晶化時間(Tc1/2)の測定方法:(株)パーキンエルマー製のDSC8500を用いて、500℃/分の昇温速度で30℃から280℃まで昇温し、10分間温度を保持した後、500℃/分の降温速度で215℃まで降温したときの215℃状態での半結晶化時間を計測する。
前記半結晶化時間は、500秒以上であるか、または計測されないことが好ましく、800秒以上であるか、または計測されないことがより好ましく、1000秒以上であるか、または計測されないことがさらに好ましく、1500秒以上であるか、または計測されないことがまたさらに好ましく、2000秒以上であるか、または計測されないことが特に好ましい。
4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)の前記半結晶化時間が、前記条件を満たすことにより、溶融成形時の結晶化速度が遅くなり、延伸性が向上し、延伸を伴う積層インフレーション成形を好適に行うことができるという効果が得られる。
要件(X-5):4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位の含有量が90.0モル%以上、100モル%未満であり、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)から導かれる構成単位の含有量が0モル%を超え、10.0モル%以下である。
4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位の含有量は、好ましくは91.0~99.5モル%、より好ましくは92.0~99.0モル%である。エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)から導かれる構成単位の含有量は、好ましくは0.5~9.0モル%、より好ましくは1.0~8.0モル%である。
4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)の構成単位含有量が、前記条件を満たすことにより、積層体のX層を耐熱性、透明性、離型性に優れたものとすることができる。
要件(X-6):135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.5~8.0dl/gである。具体的には、たとえば、後述する実施例に記載の測定方法により測定することができる。
前記極限粘度[η]は、好ましくは0.8~7.0dL/g、より好ましくは0.9~6.0dL/g、さらに好ましくは1.0~5.0dL/g、より一層好ましくは1.1~4.0dL/g、特に好ましくは1.2~4.0dL/gである。
4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)は、前記範囲を満たす極限粘度を有することにより、成形性が良好となり、延伸を伴う積層インフレーション成形を好適に行うことができる。
要件(X-7):260℃で測定した溶融張力(メルトテンション:MT)が25mN以上である。
前記溶融張力は、好ましくは26mN以上、より好ましくは26~100mN、さらに好ましくは27~50mNである。溶融張力は、例えば重合体の分子量のコントロールにより調整することができる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)が、前記範囲を満たす比較的高い溶融張力を有することにより、延伸性が向上し、延伸を伴う積層インフレーション成形を好適に行うことができる。
要件(X-8)
後述する実施例に記載の方法により、示差走査熱量計(DSC)で測定した発熱・吸熱曲線(融解(吸熱)曲線)における吸熱終了温度(TmE)が、好ましくは230℃以下であり、より好ましくは228℃以下、さらに好ましくは225℃以下、さらに好ましくは220℃以下である。ここで、吸熱終了温度とは、融解が終了した温度を意味し、一般にいう、ベースラインと定常ライン接線との交点であるオンセット、オフセットとは異なる指標である。
前記吸熱終了温度は、例えば、4-メチル-1-ペンテン系重合体を重合する際のオレフィン重合用触媒を適切に選択すること、構成単位の含有割合を制御することなどにより所望の値とすることができる。
吸熱終了温度が上記範囲にある4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)は、耐熱性に優れる。このため、吸熱終了温度が上記範囲にある4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)を含むX層も耐熱性に優れる傾向がある。
本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)は、前記の要件(X-1)~(X-4)を満たすものであり、好ましくはさらに要件(X-5)~(X-8)のうちの一つ以上を満たす。好ましい態様としては、要件(X-1)~(X-6)を満たすもの、要件(X-1)~(X-4)と要件(X-7)を満たすもの、要件(X-1)~(X-7)をすべて満たすもの、要件(X-1)~要件(X-8)をすべて満たすものなどが挙げられる。
<熱可塑性樹脂(Y)>
熱可塑性樹脂(Y)としては、4-メチル-1-ペンテン系重合体以外の公知の熱可塑性樹脂を特に制限なく用いることができ、例えば、オレフィン系重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリアセタール、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、塩素系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸樹脂やこれらのアイオノマー樹脂、ビニルアルコール系樹脂、セルロース樹脂、熱可塑性エラストマー、各種共重合ゴムなどを挙げることができる。本発明では、熱可塑性樹脂(Y)が、250℃未満で成形可能な樹脂であることが好ましく、融点(Tm)が210℃以下であることがより好ましい。
熱可塑性樹脂(Y)としては、ポリオレフィン系重合体が好ましく、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ-1-ブテン、ポリメチルブテン、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体などを挙げることができる。
本発明では、これらのうちでも、熱可塑性樹脂(Y)がポリエチレンまたはポリプロピレンであることが特に好ましい。
ポリエチレンとしては、エチレン単独重合体、および、エチレンを主成分とするモノマーの共重合体が挙げられる。エチレンを主成分とするモノマーの共重合体としては、エチレンと炭素原子数3~12のα-オレフィンとの共重合体が好ましい。炭素原子数3~12のα-オレフィンの例には、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン等の直鎖状または分岐状のα-オレフィンが含まれる。ポリエチレンの具体例には、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等が含まれる。
ポリプロピレンとしては、プロピレン単独重合体、および、プロピレンを主成分とするモノマーの共重合体が挙げられる。プロピレンを主成分とするモノマーの共重合体としては、プロピレンと、エチレンおよび炭素原子数4~12のα-オレフィンとの共重合体が好ましい。炭素原子数4~12のα-オレフィンの例には、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン等の直鎖状または分岐状のα-オレフィンが含まれる。
なお、ポリエチレンを構成するエチレン以外のモノマー、あるいはポリプロピレンを構成するプロピレン以外のモノマーは、1種単独でも2種以上であってもよく、α-オレフィン以外の共重合性モノマーを含んでいてもよい。
<積層体>
本発明の積層体は、前記4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)を含むX層と、前記熱可塑性樹脂(Y)を含むY層とを含む積層体である。本発明の積層体は、X層とY層とをそれぞれ1層以上有する構成であればよく、特に限定されるものではないが、例えばその層構成が、X層/Y層、X層/X層/Y層、X層/Y層/X層、X層/Y層/Y層、Y層/X層/Y層、X層/Y層/X層/Y層などのものを例示することができる。
積層体が2層以上のX層を含む場合、X層同士は同一の4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)を含むものであってもよく、異なる4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)を含むものであってもよい。また、積層体が2層以上のY層を含む場合、Y層同士は同一の熱可塑性樹脂(Y)を含むものであってもよく、異なる熱可塑性樹脂(Y)を含むものであってもよい。
本発明の積層体は、その形状を限定するものではないが、シート状あるいはフィルム状の積層体であることが好ましい。積層体の厚さは、特に限定されるものではないが、好ましくは0.1~100μm、より好ましくは1~50μmである。このような厚さの積層体は、延伸を伴う積層インフレーション成形により好適に製造できるため好ましい。積層体を構成する各層の厚さは、同一であっても異なっていてもよい。
本発明の積層体は、膜厚にばらつきが少なく膜厚の精度に優れたものとすることができる。好ましくは、本発明の積層体は、充分な測定箇所で測定して得た膜厚の平均値(a)と、膜厚のばらつきの標準偏差(σ)とから、2σ÷a×100(%)として求められる厚薄精度が、32以下、より好ましくは30以下、さらに好ましくは25以下、特に好ましくは20以下である。膜厚の平均値(a)および標準偏差(σ)は、フィルムの大きさ等にもよるが、たとえば後述する実施例に示すように、等間隔に50点厚みを測定した値から求めることができる。
本発明の積層体は、上述の4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)からなる層と、熱可塑性樹脂(Y)からなる層とを含むものであればよく、従来公知の積層体の成形方法により製造することができるが、本発明に係る4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)が延伸性に優れ、比較的低い融点を有することから、熱可塑性樹脂(Y)との積層インフレーション成形法により好適に製造することができ、積層インフレーション成形時のバブル安定性に優れ、安定成形することができる。本発明の積層体がインフレーション成形法により製造したものである場合、膜厚にばらつきが少なく膜厚精度に優れたものとなるため好ましい。また、積層インフレーション成形法では、全体に膜厚の均一なフィルムが得られやすく、不均一な部分の除去が不要で、製造時の歩留まりにも優れるため好ましい。
また、本発明の積層体は、4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)を含むことにより、耐熱性などに優れ、表面にX層を有する場合には離型性にも優れる。
本発明の積層体は、例えば、日用雑貨包装材、食品包材、食品容器、レトルト容器、保護フィルム、化粧フィルム・シート、シュリンクフィルム、輸液バッグ、熱融着フィルム、医療容器、離型フィルム等の材料として好適に使用でき、特に包装用に好適に使用することができる。
積層体の製造方法
本発明の積層体は、どのような方法で得られたものであってもよいが、本発明の積層体の製造方法により得られたものであることが好ましい。
本発明の積層体の製造方法は、上述の4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)と、熱可塑性樹脂(Y)とを、積層インフレーション成形する工程を有する。
積層インフレーション成形は、積層(多層)成形可能なインフレーション成形用装置を用い、各層を構成する複数の樹脂をインフレーション用ダイから共押出して行うことが望ましい。
積層インフレーション成形する工程は、成形温度が250℃未満の条件で行う。ここで成形温度とは、成形する時点での温度を意味し、通常ダイス温度を意味する。積層インフレーション成形における成形温度は、250℃未満、かつ、4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)と熱可塑性樹脂(Y)との融点以上の温度であることが望ましく、用いる4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)および熱可塑性樹脂(Y)にもよるが、好ましくは180℃以上250℃未満、より好ましくは190℃以上250℃未満、さらに好ましくは200~245℃の範囲であることが望ましい。本発明では、用いる4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)の融点(Tm)が通常の4-メチル-1-ペンテン系重合体よりも低く、半結晶化時間が長いことにより、また好ましくは高い溶融張力をさらに有することにより、延伸性が良好で、一般に4-メチル-1-ペンテン系重合体よりも融点の低い熱可塑性樹脂(Y)との積層インフレーション成形が可能となる。
積層インフレーション成形における共押出は、特に限定されるものではないが、重力方向とは逆方向の上向き方向に共押出することにより行うことが好ましい。
本発明の製造方法では、積層インフレーション成形を、膨比(バブル比)が1.0を超える条件で行う。ここで、膨比(バブル比)はダイスの径に対するバブル最大径の比をいい、1.0を超える場合、共押出された各層の樹脂が延伸されることとなる。積層インフレーション成形は、膨比(バブル比)が好ましくは1.1~5.0、より好ましくは1.2~4.5、さらに好ましくは1.5~4.0、より一層好ましくは1.8~3.0の条件で行うことが望ましい。本発明では、4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)が上述の要件を満たすことにより、延伸性に優れ、膨比(バブル比)が1.0を超える延伸を伴う積層インフレーション成形においても、膜厚にばらつきが少なく膜厚精度(厚薄精度)が良好な積層体を得ることができる。
積層インフレーション成形する工程において、積層体である積層インフレーションフィルムの引き取り速度は、通常2~40m/分、好ましくは5~30m/分である。また本発明の方法によって得られる積層体の厚さは特に限定されるものではないが、好ましくは0.1~100μm、より好ましくは1~50μmである。積層体を構成する各層の厚さは、同一であっても異なっていてもよい。
本発明の積層体は、例えば日用雑貨包装材、食品包材、食品容器、レトルト容器、保護フィルム、化粧フィルム・シート、シュリンクフィルム、輸液バッグ、熱融着フィルム、医療容器、離型フィルム等の材料として好適に使用できる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下において、各物性値等は、以下の方法により測定あるいは評価した。
<エチレンまたはα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)から導かれる構成単位の含有量>
重合体組成物(または各重合体)中の4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位の含有量、およびエチレンまたはα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)含有量は、以下の装置および条件により、13C-NMRにより測定した結果から算出した。
日本電子(株)製ECP500型核磁気共鳴装置を用い、溶媒としてオルトジクロロベンゼン/重ベンゼン(80/20容量%)混合溶媒,試料濃度55mg/0.6mL、測定温度120℃、観測核は13C(125MHz)、シーケンスはシングルパルスプロトンデカップリング、パルス幅は4.7μ秒(45°パルス)、繰り返し時間は5.5秒、積算回数は1万回以上、27.50ppmをケミカルシフトの基準値として測定した。得られた13C-NMRスペクトルにより、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位の含有量、エチレンまたはα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)から導かれる構成単位の含有量を定量した。
<極限粘度[η]>
重合体または重合体組成物の極限粘度[η]は、デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した。すなわち重合パウダー、ペレットまたは樹脂塊約20mgをデカリン15mLに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5mL追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿したときのηsp/Cの値を極限粘度として求めた(下式参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
<密度>
密度は、JIS K7112(密度勾配管法)に準拠して測定した。
<融点(Tm)および融解エンタルピー(ΔH)>
セイコーインスツル(株)製のDSC測定装置(DSC220C)により、発熱・吸熱曲線を求め、昇温時の融解ピーク位置の温度を融点(Tm)とした。また、前記融解ピークにおける融解ピーク面積を融解エンタルピー(ΔH)とした。
熱量測定は、以下のようにして行った。0.5mm厚の射出試験片から試料約5mgを切り出し、測定用アルミパンにつめ、10℃/分の加熱速度で20℃から280℃に昇温し、280℃で5分間保持した後、10℃/分の冷却速度で20℃まで降温し、20℃で5分間保持した後、再度10℃/分の加熱速度で20℃から280℃に昇温し、再度50℃/分の冷却速度で50℃まで降温した。2回目の昇温時に発現した融解ピークを、融点(Tm)とした。
融解ピークが複数ある場合には、ピーク温度の高い方の値を融点(Tm)とし、前記高い方の融点におけるピーク面積を融解エンタルピー(ΔH)とした。
<半結晶化時間(Tc1/2)>
(株)パーキンエルマー製のDSC測定装置(DSC8500)により、発熱・吸熱曲線を求め、215℃のピーク面積の半分となる時間を半結晶化時間(Tc1/2)とした。測定は、以下のようにして行った。0.5mm厚の射出試験片から試料約5mgを切り出し、測定用アルミパンにつめ、500℃/分の加熱速度で30℃から280℃に昇温し、280℃で10分間保持した後、500℃/分の冷却速度で215℃まで降温し、測定した。
<吸熱終了温度(TmE)>
上記発熱・吸熱曲線(融解(吸熱)曲線)の、吸熱が終了した時の温度を吸熱終了温度(TmE)とした。上記終了点は、吸熱の終了時に熱量が一定になるベースラインに対し、ベースラインから曲線が乖離して熱量に差が出始めたことが確認できる点である。
<溶融張力(メルトテンション)>
東洋精機製作所の装置であるキャピログラフ1Dを用いた。260℃に設定した溶融炉(径9.55 mm)にサンプルを仕込み十分溶融させた後に、押出速度15mm/minにて、L/D:8/2.095mm、流入角 180°であるキャピラリーを通過させ、キャピラリー下部から58cmの位置に固定した滑車を通過させ、溶融樹脂を15m/minの速度で巻取った際に滑車部にかかる応力を測定し、その応力を溶融張力とした。
<バブル安定性>
インフレーション成形においてのバブルの安定性を以下の基準で評価した。
◎:バブルが長時間にわたり安定し、良好なフィルムが得られた。
○:バブルに微動が生じるが、安定成形が可能であった。
×:バブルが上下に変動し、フィルム幅の変動が生じるか、または、成形ができなかった。
<目やに評価>
連続的に製膜した際に、押出ダイリップ付近に黒色や茶褐色の樹脂劣化堆積物が見られた場合を目やに現象と呼ぶ。30分間連続で製膜した際に、これが見られた場合を×、見られない場合を○として評価した。
<積層体の厚さ、厚薄精度>
1cm間隔で厚さを、厚み測定ダイヤルゲージにて50点測定して平均値を算出した。また、そのバラツキの標準偏差(σ)の2倍の値(2σ)を、上記平均値で除して、%(×100)で表示した値をもって厚薄精度とした。
その値が25未満のものを〇、25以上32以下のものを△、32より大きいものを×として評価した。
<フィッシュアイ評価>
特にポリエチレンのような架橋系の樹脂を連続的に製膜した際に、成形温度が高すぎるとシリンダー内外でゲルが発生して、フィルム中にフィッシュアイとして観察されることがある。30分間連続で製膜した際に、これが見られた場合を×、見られない場合を○として評価した。
<表面張力>
JIS K6768に従い、積層体の上にぬれ試薬混合液を数滴滴下して、直ちに綿棒を使用して試験用混合液を広げ、2秒経過した時点での液膜の中央部の状態が、破れを生じないでもとの状態を維持しているとき、"濡れている"と判定し、破れが生じているときは、"濡れていない"と判定した。濡れていない混合液組成から、ちょうど積層体を濡らすと判定された混合液組成に切り替わったときの表面張力(mN/m)を記録した。
なお、表面張力は離型性の指標である。
[重合体組成物X-1~X-4の製造]
国際公開2017/150265の比較例1(段落[0158])に記載の重合方法に準じて、α-オレフィンを表1に記載のα-オレフィンに変更し、得られる共重合体中の物性が表1の値になるように、4-メチル-1-ペンテン、α-オレフィン、水素の使用割合を変更することによって、4-メチル-1-ペンテン共重合体を得た。
この共重合体に、耐熱安定剤としてn-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)プロピオネートを0.5質量部配合した。次いで、得られた混合物を、(株)プラスチック工学研究所社製二軸押出機BT-30(スクリュー系30mmφ、L/D=46)を用い、設定温度270℃、樹脂押出量60g/minおよび200rpmの条件で造粒し、重合体組成物X-1~X-4のペレットをそれぞれ得た。物性を表1に示す。
[重合体組成物X-5の製造]
国際公開2006/054613号の比較例9に記載の重合方法に準じて、4-メチル-1-ペンテン、その他のα-オレフィン(1-ヘキサデセン、1-オクタデセン等質量混合物)、水素の割合を変更する以外は、重合体組成物X-1~X-4の製造と同様にして、重合体組成物X-5のペレットを得た。物性を表1に示す。
[実施例1]
リングダイ径300mmφ、リップ開度1.0mmφのインフレーション成形機で、20mmφ2本の押出機を使用して2種2層の上吹空冷インフレーション成形を行った。
リングダイの内側(インフレーション成形時の成形体内層)にポリエチレンとしてLLDPE(プライムポリマー製 エボリュー(登録商標)SP3010)を用い、押出機温度200℃、ダイス温度240℃として押し出した。
リングダイの外側(インフレーション成形時の成形体外層)に、上記で得られた重合体組成物X-1を用い、押出機温度245℃、ダイス温度240℃として押し出した。
リングダイ径に対してバブル径が600mmφすなわち膨比(バブル比)が2.0になるように調整し、内層と外層のフィルム厚さがそれぞれ20μmと10μmになるように調整し、積層体の成膜を行った。得られた積層体の評価結果を表2に示す。
[実施例2~4]
使用する重合体組成物を、それぞれ前記で得られた重合体組成物X-2~X-4に変更したこと以外は、実施例1と同様に積層体の製膜を行った。得られた積層体の評価結果を表2に示す。
[実施例5]
使用するポリエチレンをHDPE(プライムポリマー製 ハイゼックス(登録商標)3300F)に変更したこと以外は、実施例1と同様に積層体の製膜を行った。得られた積層体の評価結果を表2に示す。
[実施例6]
使用するポリエチレンをホモポリプロピレン(プライムポリマー製 F113G)とし、押出機温度を230℃に変更したこと以外は、実施例1と同様に積層体の製膜を行った。得られた積層体の評価結果を表2に示す。
実施例1~6では、バブルが長時間に渡り安定し、良好な積層体が得られた。また、長時間連続成形しても、ダイスリップ付近への目やにの発生や、積層体へのフィッシュアイの発生は見られなかった。
[実施例7]
2種3層の上吹空冷インフレーション成形を行った。
内層および外層に重合体組成物X-1を用いて、20mmφ2本の押出機を使用し、押出機温度245℃、ダイス温度240℃で押し出した。
中間層としてポリエチレンのLLDPE(プライムポリマー製 エボリュー(登録商標)SP3010)を用い、25mmφの押出機を使用し、押出機温度200℃、ダイス温度240℃で押し出した。
内層と外層のフィルム厚さを7.5μmとし、中間層が15μmになるように調整した。それ以外は実施例1と同様に積層体の製膜を行った。得られた積層体の評価結果を表2に示す。
実施例7では、バブルに微動が生じたが、安定した成形が可能であった。一方、長時間連続成形すると、ダイスリップ付近に黒色の劣化物と見られる目やにが発生し、積層体へのフィッシュアイの発生が確認できた。
[実施例8]
リングダイの外側(インフレーション成形時の成形体外層)に用いる重合体組成物の押出機温度及び、ダイス温度を260℃とした以外は、実施例1と同様に積層体の製膜を行った。得られた積層体の評価結果を表2に示す。
[比較例1]
使用する重合体組成物を前記で得られた重合体組成物X-5に変更した以外は、実施例1と同様に積層体の製膜を行ったが、製膜ができなかった。
比較例1では、押出機内部の圧力が異常に上昇して成形不可であった。これは溶融温度が低いため重合体組成物X-5の溶融が不足していることが原因と推察する。
[比較例2]
使用する重合体組成物を前記で得られた重合体組成物X-5に変更し、押出機温度及び、ダイス温度を260℃とした以外は、実施例1と同様に積層体の製膜を行った。得られた積層体の評価結果を表2に示す。
比較例2では、バブルに微動が生じたが、安定した成形が可能であった。厚薄精度は悪かった。また、長時間連続成形すると、ダイスリップ付近に黒色の劣化物と見られる目やにが発生し、積層体へのフィッシュアイの発生が確認できた。

Claims (8)

  1. 下記要件(X-1)~(X-4)を満たす4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)を含むX層と、
    熱可塑性樹脂(Y)を含むY層と
    を含むことを特徴とする積層体。
    要件(X-1):JIS K7112(密度勾配管法)に準拠して測定した密度が0.82~0.88g/m3
    要件(X-2):示差走査熱量測定(DSC)で測定した融点(Tm)が、190℃~220℃。
    要件(X-3):融解エンタルピーΔHが35J/g未満。
    要件(X-4):DSCにより下記の測定方法で測定した215℃での半結晶化時間が220秒以上であるか、または計測されない。
    半結晶化時間の測定方法:(株)パーキンエルマー製のDSC8500を用いて、500℃/分の昇温速度で30℃から280℃まで昇温し、10分間温度を保持した後、500℃/分の降温速度で215℃まで降温したときの215℃状態での半結晶化時間を計測する。
  2. 前記4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)が、下記要件(X-5)および(X-6)を満たす、請求項1に記載の積層体。
    要件(X-5):4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位の含有量が90.0モル%以上、100モル%未満であり、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)から導かれる構成単位の含有量が0モル%を超え、10.0モル%以下である。
    要件(X-6):135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]が0.5~8.0dl/gである。
  3. 前記4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)が、下記要件(X-7)を満たす、請求項1または2に記載の積層体。
    要件(X-7):260℃で測定した溶融張力(メルトテンション:MT)が25mN以上である。
  4. 前記熱可塑性樹脂(Y)が、ポリエチレンまたはポリプロプレンである、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 厚さが0.1~100μmである、請求項1~4のいずれか1項に記載の積層体。
  6. インフレーションフィルムである、請求項1~5のいずれか1項に記載の積層体。
  7. 包装用である、請求項1~6のいずれか1項に記載の積層体。
  8. 下記要件(X-1)~(X-4)を満たす4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物(X)と、熱可塑性樹脂(Y)とを、膨比(バブル比)が1.0を超え、かつ、成形温度が250℃未満となる条件で、積層インフレーション成形する工程を有することを特徴とする積層体の製造方法。
    要件(X-1):JIS K7112(密度勾配管法)に準拠して測定した密度が0.82~0.88g/m3
    要件(X-2):示差走査熱量測定(DSC)で測定した融点(Tm)が、190℃~220℃。
    要件(X-3):融解エンタルピーΔHが35J/g未満。
    要件(X-4):DSCにより下記の測定方法で測定した215℃での半結晶化時間が220秒以上であるか、または計測されない。
    半結晶化時間の測定方法:(株)パーキンエルマー製のDSC8500を用いて、500℃/分の昇温速度で30℃から280℃まで昇温し、10分間温度を保持した後、500℃/分の降温速度で215℃まで降温したときの215℃状態での半結晶化時間を計測する。
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