JP2023101238A - 包装用容器 - Google Patents

包装用容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2023101238A
JP2023101238A JP2022001743A JP2022001743A JP2023101238A JP 2023101238 A JP2023101238 A JP 2023101238A JP 2022001743 A JP2022001743 A JP 2022001743A JP 2022001743 A JP2022001743 A JP 2022001743A JP 2023101238 A JP2023101238 A JP 2023101238A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lid
main body
edge
packaging container
corner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022001743A
Other languages
English (en)
Inventor
歩 甲地
Ayumu Kouchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chuo Kagaku Co Ltd
Original Assignee
Chuo Kagaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chuo Kagaku Co Ltd filed Critical Chuo Kagaku Co Ltd
Priority to JP2022001743A priority Critical patent/JP2023101238A/ja
Publication of JP2023101238A publication Critical patent/JP2023101238A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Packages (AREA)
  • Closures For Containers (AREA)

Abstract

【課題】意匠性の確保に寄与し、また、所望の肉厚で耐衝撃性及び耐荷重性の確保に寄与する補強構造を備えた包装用容器を提供する。【解決手段】3つの平面で構成される頂点に基づいて形成された本体角部を備え、本体角部は、面からなる本体角面部13aと、本体角面部13aの周端縁から段差を介して形成された本体角縁部13bとを有し、この構成によれば、本体角面部13aや本体角縁部13bに対する応力が分散され、目立たずに容器本体のデザインを選択しやすく、また、成形時に引き延ばされる範囲が少なく肉厚を確保しやすい。【選択図】図3

Description

本発明は、所定の部位に対する補強構造を備えた包装用容器に関する。
従来から、例えば、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで販売される生鮮品や惣菜といった食品用の包装用容器では、配送時の振動による衝撃や陳列時の積み重ねによる荷重などの対策として、特に上記衝撃や上記荷重により変形しやすい部位の変形を抑制する補強構造が採用されている。上記補強構造は、食品を収容する容器本体にも、容器本体を覆う蓋体にも採用されている。
特許文献1には、包装用容器における収容部の底壁及び蓋部の天面壁の各角部に、リブ状の角部補強構造を設けることにより、薄肉化した場合の形状安定性、特に、蓋を開けた状態での安定性が高まることが開示されている(段落「0034」及び図7参照)。特許文献2には、包装用容器の蓋体に備わる周壁部と鍔部とに形成される角部に沿って延びる膨出状の補強部を設けることにより、上方向からの耐荷重性が高まることが開示されている(「要約」参照)。
特開2013-144575号公報 特開2018-83631号公報
しかしながら、特許文献1の角部補強構造は、小面積の角部に細長いリブを複数本形成する分、型が複雑なため成形しにくく、また、目立つため容器全体のデザインが限定されるおそれがある。また、特許文献2の補強部は、蓋体の外側に向かって幅広く膨出する分、視野に入りやすいため、容器内の内容物が見えにくくなるおそれがある。すなわち、包装用容器の補強構造は、目立ちにくく、かつ容器の中身に対する視界を遮らないことが望まれる。
また、熱可塑性樹脂シートから包装用容器を成形する場合、上記リブのような突出部分を成型するには、上記シートを引き延ばして形成する分、引き延ばされない平坦部分と比較して、上記突出部分が相対的に肉薄になることから、この部分の強度が低下するおそれもある。すなわち、配送時の振動による衝撃や陳列時の積み重ねによる荷重への対策として、上記突出部分のうち、特に外力を受けやすい部分の厚みが薄くならないことが望まれる。
そこで、本発明の第1の目的は、全体の意匠性の確保に寄与する補強構造を備えた包装用容器を提供することにある。本発明の第2の目的は、所望の肉厚で耐衝撃性及び耐荷重性の確保に寄与する補強構造を備えた包装用容器を提供することにある。
すなわち、本発明における包装用容器は、3つの平面で構成される頂点に基づいて形成された角部を備え、角部は、面からなる角面部と、角面部の周端縁から段差を介して形成された角縁部とを有することを特徴とする。角面部を形成する面は、平面・球面・非球面のいずれかでもよいが、平面より球面や非球面のほうが角部の補強効果を得やすい。
角面部と角縁部とは、オフセットの関係にあることが望ましい。
角縁部の周端縁は、上記平面の各々との境界に位置することが望ましい。
上記包装用容器は、容器本体と、容器本体に装着する蓋体を備え、角部は、容器本体及び/又は蓋体に備えられていることが望ましい。
また、本発明における包装用容器は、内容物を収容する容器本体と、容器本体に周方向を囲まれて装着される蓋体とを備え、蓋体は、容器本体を覆うカバー部と、カバー部の周囲に形成されたフランジ部とを備え、フランジ部は、カバー部の端縁から外方に延び出ている延出部と、延出部の端縁から上方に立ち上がる蓋体立設部とを有し、延出部には、カバー部側から蓋体立設部側に渡って架橋状に突出したフランジ補強部が形成されることを特徴とする。
延出部は、カバー部の端縁と連続して形成され、フランジ部を一周する周リブ部と、周リブ部と連続して形成され、周リブ部と高低差を有する平坦部とを有し、フランジ補強部は、平坦部に対して周リブ部側に連接されることが望ましい。
蓋体立設部は、蓋体の最外端に相当する幅狭で水平な蓋体立設末端部を有することが望ましい。
容器本体は、底部と、底部の端縁から上方に立ち上がる側部と、側部の上端から上方に立ち上がる本体立設部とを有し、側部は、上端付近から内方に凹むように形成された台座部を有し、フランジ補強部は、台座部と対向する位置に形成されることが望ましい。
ここで、「蓋体立設部」及び「本体立設部」は、装着時に互いに向き合って面する平面状でも、互いに嵌め合う嵌合状であってもよい。本発明において、「成形」とは、製法を限定せず単に形作ること又は形作られたこと、「成型」とは、所定の型に嵌めて形作ること又は形作られたことを意味し、換言すると、「成形」は「成型」を含む表現とする。「R状」とは、2つ以上の面の組み合わせで表れる直角・鋭角・鈍角といった角部分の先端が曲面に面取られた状態を意味し、曲面の度合いを曲率半径で数値化されてもよい。
本発明における包装用容器によれば、全体の意匠性の確保に寄与し、また、所望の肉厚で耐衝撃性及び耐荷重性の確保に寄与する補強構造を備えられる効果を期待できる。
本発明の第1の実施形態における包装用容器の底面斜視図である。 上記包装用容器の構造を説明する模式図である 図1のX1-X1部分及びX2-X2部分拡大図である。 本発明の第1の実施形態における別の包装用容器の斜視図である。 本発明の第2の実施形態における包装用容器の平面斜視図である。 上記包装用容器に備わる蓋体の底面斜視図である。 上記蓋体の平面図である。 図6のY1-Y1部分及びY2-Y2部分拡大図である。 図7のZ1-Z1部分におけるZ2-Z2部分拡大断面図である。 上記蓋体の底面図である。 上記蓋体の正面図である。 上記蓋体の背面図である。 上記蓋体の左側面図である。 上記蓋体の右側面図である。 上記包装用容器に備わる容器本体の平面図である。 図15のL1-L1部分端面図である。 図15のL2-L2部分端面図である。 上記容器本体の底面図である。 上記容器本体の正面図である。 上記容器本体の背面図である。 上記容器本体の左側面図である。 上記容器本体の右側面図である。 本発明の第3の実施形態における包装用容器の(a)平面斜視図、(b)底面斜視図である。 上記包装用容器の(a)平面図、(b)(a)のX-X部分における部分拡大端面図である。 上記包装用容器における閉蓋時及び開蓋時の状態遷移図である。 上記包装用容器とは別の包装用容器の部分拡大端面図である。
<第1の実施形態>
以下、図1~図4を参照しつつ、本発明の第1の実施形態における包装用容器(以下「第1の包装用容器」ともいう。)の構造について説明する。これらの図において、複数個存在する同一の部位については、一つの部位のみに符番した部分もある。説明の便宜上、所定の部位やこの引き出し線をかくれ線(破線)で示し、断面をハッチングで示した部分もある。説明において、上方、下方、側方、垂直方向、水平方向等の方向を示す用語は、基本的に通常使用する向きで包装用容器を設置した状態を基準にし、これ以外を基準とする場合は適宜説明する。
<第1の包装用容器の概要>
図1に示すように、第1の包装用容器は、スーパーマーケット等の小売店内で販売される生鮮食品・惣菜・弁当といった内容物を包装する容器本体1である。第1の包装用容器は、小売店内の陳列棚に載置できる程度の大きさであり、好ましくは内容物を包装し、図示しない蓋体を装着した状態で、2つ以上積み重ねやすい形状であり、かつ強度や剛性を有する。
<容器本体1の概要>
図1に示すように、容器本体1は、内容物を載置する底面部11と、底面部11の周端縁から上方向に立ち上がる本体側壁部12と、底面部11と本体側壁部12、12との3つの平面で構成される頂点に基づいて形成される本体角部13とを備えている。容器本体1の平面視形状は、五角形状であるが、三角形や四角形以上の矩形でもよく、限定されない。底面部11及び本体側壁部12、12の形状及び寸法は、限定されない。
<容器本体1の形成方法・素材・寸法等の仕様>
容器本体1は、例えば、真空成型、熱板圧空成型、真空圧空成型、両面真空成型等のシート成型で、合成樹脂シートを熱成型することにより形成されてもよい。合成樹脂シートは、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂製やポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂製、ポリスチレン系樹脂製で、単層や多層のシートで形成されていてもよく、有色又は無色透明でも、不透明であってもよい。さらに、合成樹脂シートの表面及び/又は裏面を合成樹脂フィルムで覆ってもよく、表面を覆った場合は印刷を施してもよい。合成樹脂シートは、発泡樹脂製でも非発泡樹脂製でもよいが、本発明においては非発泡樹脂製のほうが所望の効果を得られやすい。合成樹脂シートの厚みは特に制限はないが、非発泡樹脂製の場合は0.25~1mmであればよく、好ましくは0.3~0.8mm、さらに好ましくは0.35~0.6mmである。発泡倍率が1.5~3倍の低発泡樹脂製の場合は0.5~3mmであればよく、好ましくは1~2mmである。また、発泡倍率が5~15倍の高発泡樹脂製の場合は1.5~5mmであればよく、好ましくは2~4mmであり、より好ましくは2.5~3.5mmである。なお、発泡倍率とは、発泡前のもの(発泡性組成物)と発泡後のもの(発泡シート)の比容積(単位:cc/g)を測定し、発泡後の比容積/発泡前の比容積によって算出されたものをいう。
<本体角部13>
図2に示すように、本体角部13は、底面部11と、本体側壁部12、12とが交わって形成される頂点Tに基づいて形成される。換言すると、本体角部13は、底面部11と本体側壁部12、12とのなす角、及び本体側壁部12、12のなす角により定まる頂点Tに基づいて形成され、また、底面部11の3次元座標及び本体側壁部12、12の3次元座標により定まる頂点Tに基づいて形成される。
本体角部13は、底面部11と本体側壁部12、12とのなす角及び本体側壁部12、12のなす角がいわゆるR形状に形成されることに伴って球面状または非球面状に形成されるが、上記R形状の半径を含む仕様は容器本体1の仕様に応じて決定してもよく、限定されない。本体角部13は、頂点Tに基づいて底面部11及び本体側壁部12、12と段差を介さず一続きに形成された図示しない仮想本体角部を変形した形状であり、換言すると、仮想本体角部を補強する形状である。
図3に示すように、本体角部13は、球面状または非球面状の本体角面部13aと、本体角面部13aの周端縁から段差を介して形成された湾曲状の本体角縁部13bとを有する。容器本体1に対して、本体角面部13aは、本体角縁部13bより内側に窪んでいるが、外側に出っ張っていてもよい。本体角部13に対して、本体角面部13aは、略中央に位置しているが、上下左右いずれかに片寄って位置していてもよい。
この構成によれば、本体角部13は、仮想本体角部と比較して、本体角面部13aや本体角縁部13bに対する応力が分散されるため、実質的な補強効果を期待できるのみならず、従来の角部補強構造として採用されていた複数本の細長いリブと比較して、シンプルな形状で成形しやすく、目立たずに容器本体1のデザインを選択しやすく、また、成形時に引き延ばされる範囲が少なく肉厚を確保しやすい効果を期待できる。
図3に示すように、本体角面部13aと本体角縁部13bとは、オフセットの関係にある。オフセットとは、基準となる形状から一定の距離を均一にずらして新たな形状を形成することである。すなわち、本体角面部13aと本体角縁部13bとは、基準となる仮想本体角部から一定の距離を均一にずらして形成した部位同士の関係にある。詳細には、本体角部13は、本体角面部13aが略中央に位置し、本体角縁部13bが周状に同幅であり、換言すると、本体角縁部13bの上端に相当する角縁外周端13bоから下端に相当する角縁内周端13biまでの距離が均一になるように形成されている。ここで、一定の距離とは、例えば0.2~2.0mmであればよく、0.3~1.5mmであればより好ましく、0.4~1.0であればさらに好ましい。
この構成によれば、本体角部13の強度を設計しやすく、よりシンプルで目立ちにくいことから、本体角部13のデザイン性を高めやすい効果を期待できる。
また、本体角縁部13bとオフセットの関係にある本体角面部13aには、その機能を損なわない範囲で突起やリブなど設けられていても良い。さらにまた、本体角面部13aの面積には特に制限はないが、好ましくは30~200mmであればよい。
図3に示すように、本体角縁部13bの角縁外周端13bоは、平面の各々である底面部11及び本体側壁部12、12との境界に位置する。換言すると、角縁外周端13bоは、仮想本体角部と底面部11及び本体側壁部12、12との境界であり、また、仮想本体角部の外周端でもある。上記境界とは、本体角縁部13bの接線の角度変化がゼロとなる箇所であり、また、上記接線の角度が底面部11及び本体側壁部12、12の角度と同等になる箇所である。
この構成によれば、本体角部13の範囲が最大限であることから、本体角面部13aの範囲も最大限にできるため、所望の強度を得られやすく、本体角部13の損傷を回避しやすい効果を期待できる。
図4に示すように、第1の包装用容器は、容器本体1と、容器本体1に装着される蓋体2とを備えていてもよい。本体角部13の補強構造は、容器本体1及び蓋体2に備えられていてもよく、蓋体2のみに備えられていてもよい。
<第2の実施形態>
以下、図5~9を参照しつつ、本発明の第2の実施形態における包装用容器(以下「第2の包装用容器」ともいう。)の構造について説明する。これらの図において、複数個存在する同一の部位については、一つの部位のみに符番した部分もある。説明の便宜上、所定の部位やこの引き出し線をかくれ線(破線)で示し、断面をハッチングで示した部分もある。説明において、上方、下方、側方、垂直方向、水平方向等の方向を示す用語は、基本的に通常使用する向きで包装用容器を設置した状態を基準にし、これ以外を基準とする場合は適宜説明する。第1の実施形態で説明した内容と同等の説明をしている部分もあるが、適宜省略している部分もある。
<第2の包装用容器の概要>
図5に示すように、第2の包装用容器は、内容物を収容する容器本体1と、容器本体1に内嵌合して装着される蓋体2とを備えている。
<容器本体1の概要>
図5に示すように、容器本体1は、内容物を載置する底面部11と、底面部11の端縁から上方に立ち上がる本体側壁部12と、本体側壁部12の上端から上方に立ち上がる本体立設部としての本体嵌合部13とを有する。
<蓋体2の概要>
図5~7に示すように、蓋体2は、容器本体を覆うカバー部2aと、カバー部2aの周囲に形成された蓋体フランジ部2bとを備えている。詳細には、蓋体2は、平面状の天面部21と、天面部21の周端縁から下方向に連続して立ち下がる蓋体側壁部22とで形成されるカバー部2aと、蓋体側壁部22の下端縁から外方向に連続して延出する蓋体フランジ部2bとを備えている。蓋体フランジ部2bは、カバー部2aの端縁から外方に延び出ている延出部23と、延出部23の端縁から上方に立ち上がる蓋体立設部としての蓋体嵌合部24とを有する。延出部23には、カバー部2a側から蓋体嵌合部24側に渡って架橋状に突出したフランジ補強部23aが形成される。フランジ補強部23aは、延出部23を基準にして下向きに窪んで形成されているが、上向きに突き出て形成されてもよい。
この構成によれば、フランジ補強部23aが延出部23の短手方向を横断していることから、延出部23を含む蓋体フランジ部2bの強度が向上しやすい。すなわち、蓋体2が薄いほど、捩れやすく、取り付け及び取り外ししにくいばかりでなく、この動作に伴い破損するおそれがあるため、フランジ補強部23aがカバー部2aと蓋体嵌合部24との間に介在する延出部23がフランジ補強部23aで補強されることで、上述したような効果を期待できる。
<蓋体2の形成方法・素材・寸法等の仕様>
蓋体2は、例えば真空成型、熱板圧空成型、真空圧空成型、両面真空成型等のシート成型で、合成樹脂シートを熱成型することにより形成されてもよい。合成樹脂シートは、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂製やポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂製、二軸延伸ポリスチレン(OPS;Oriented Polystyrene)といったポリスチレン系樹脂製で、単層や多層のシートで形成されていてもよく、無色透明が好ましいが、有色又は不透明であってもよい。さらに、合成樹脂シートの表面及び/又は裏面を合成樹脂フィルムで覆ってもよく、表面を覆った場合は印刷を施してもよい。合成樹脂シートは、発泡樹脂製でも非発泡樹脂製でもよいが、本発明においては非発泡樹脂製のほうが所望の効果を得られやすい。合成樹脂シートの厚みは特に制限はないが、非発泡樹脂製の場合は0.18~1mmであればよく、好ましくは0.23~0.75mm、さらに好ましくは0.25~0.5mmである。容器本体の大きさについて特に制限はないが、例えば幅150~350mm、奥行き150~350mmであってもよい。
<カバー部2a・蓋体フランジ部2b>
図5に示すように、カバー部2aの高さは、長手方向又は短手方向のいずれか短い方の長さに対して30分の1~10分の1でもよい。天面部21の面積及び蓋体側壁部22の高さはいずれでもよく、これらによって定まるカバー部2aの膨出量はいずれでもよく、球面のドーム状や角張った箱状といった形状も限定しない。蓋体フランジ部2bの高さは、カバー部2aより高くても低くても同等でもよい。ここで、容器本体1が蓋体2の上に積み重なった状態で、容器本体1の底部がカバー部2aに入り込むよう天面部21の周囲に段差を有する設計が好ましく、上述した設計におけるカバー部2aの膨出量(すなわち、上記段差の高さ)は4mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがより好ましい。こういった構成によれば、包装用容器同士を上下に積み重ねた際に、上側の包装用容器がズレ難くなる。
<延出部23>
図8及び図9に示すように、延出部23は、カバー部2aの端縁と連続している周リブ部23bと、周リブ部23bと連続している平坦部23cとを有する。フランジ補強部23aは、平坦部23cに対して周リブ部23b側に形成されている。換言すると、延出部23は、カバー部2aの端縁である蓋体側壁部22の下端縁から蓋体フランジ部2bの端縁である蓋体嵌合部24の下端縁に渡って平坦状でもよいが、蓋体側壁部22の下端縁と連続して形成された周リブ部23bを有していてもよく、蓋体側壁部22の下端縁より高い位置に周リブ部23bと連続して形成された平坦部23cを有していてもよい。フランジ補強部23aは、平坦部23cを基準にして下側に形成された周リブ部23bと同じ下向きに窪み、周リブ部23bと連続して形成されているが、連続せず別々に形成されてもよい。
この構成によれば、周リブ部23bがカバー部2aの端縁を周状に囲むことから、延出部23を含む蓋体フランジ部2bの強度がさらに向上しやすい。すなわち、延出部23が周リブ部23bと平坦部23cとの二段になる分、カバー部2aがさらに捻じれにくくなる効果を期待でき、また、補強の向きがフランジ補強部23aと周リブ部23bとが直交して二方向になる分、上述した効果を期待できる。
<フランジ補強部23a>
図8及び図9に示すように、フランジ補強部23aは、付番しない突出底部と、蓋体側壁部22側を除いて突出底部の端縁から上方向に立ち上がる突出壁部とを有する。突出底部は、周リブ部23bと連続している。突出壁部は、周リブ部23b・平坦部23c・蓋体嵌合部24と連続している。フランジ補強部23aは、突出底部が蓋体側壁部22と蓋体嵌合部24との間隔より狭い短手幅であり、また、突出壁部が突出底部に向かって先細るテーパ状であることで、補強効果を発揮しやすい。フランジ補強部23aは、延出部23の周方向に等間隔に配されても、任意に配されてもよい。フランジ補強部23aは、延出部23の直線部分に配されているが、コーナー部分に配されてもよい。
<周リブ部23b>
図8及び図9に示すように、周リブ部23bは、付番しない周リブ底部と、周リブ底部から湾曲して上方向に立ち上がる付番しない周リブ側壁部とを有する。周リブ底部は、蓋体側壁部22の下端縁から蓋体嵌合部24の下端縁に向かって形成されている。周リブ側壁部は、平坦部23cと連続している。周リブ底部から周リブ側壁部の上端に相当する平坦部23cまでの距離は、フランジ補強部23aの高さと同等であり、特に限定されない。蓋体側壁部22及び周リブ側壁部が周リブ底部に向かって先細るテーパ状であることで、補強効果を発揮しやすい。
<平坦部23c>
図8及び図9に示すように、平坦部23cは、周リブ部23bと蓋体嵌合部24との間に位置し、それぞれと連続している。平坦部23cは、略水平だが、蓋体嵌合部24に向かって下向きに傾斜していても、上向きに傾斜していてもよい。
<蓋体嵌合部24・蓋体嵌合末端部24a>
図5及び図9に示すように、蓋体嵌合部24は、容器本体1に備わる本体嵌合部13に内嵌合する部位であり、端面視で略S字状で、蓋体2の最外端に相当する幅狭で水平な蓋体立設部としての蓋体嵌合末端部24aを有する。蓋体嵌合末端部24aは、蓋体2の成型時の裁断箇所に相当し、端面視で略水平であるが、上又は下方向に所定の角度で傾斜していてもよい。蓋体嵌合末端部24aの内端縁から外端縁までの距離Wは、裁断の切り代を含まなくてよい。
この構成によれば、蓋体嵌合末端部24aの距離Wが最短になることから、1枚の成型シートに対する蓋体2の生産量を増やしやすく、また、容器本体1への装着時に蓋体嵌合末端部24aが容器本体1に密着しやすく、容器本体1より外側にはみ出しにくくなるため、蓋体嵌合末端部24aが容易に摘ままれにくくでき、不正開封を予防する効果を期待できる。
なお、図10~図14は、各実施形態における蓋体2であり、付番その他説明を省略する。
<本体側壁部12・台座部12a>
図5及び図15に示すように、本体側壁部12は、上端付近から内方に凹むように形成された台座部12aを有する。本体側壁部12の下端及び台座部12aの下端は、底面部11の端縁上にあるが、台座部12aの下端は、本体側壁部12上にあってもよい。台座部12aは、本体側壁部12と連続して内方に形成された台座側部12asと、台座側部12asと連続して形成された台座正面部12afと、台座上面部12abとを有する。図16及び図17に示すように、本体側壁部12は、底面部11に対して30~70°傾斜しているのに対し、台座正面部12afは、本体側壁部12よりさらに10~20°傾斜している。すなわち、本体側壁部12は、上端付近の水平方向の端面視凹凸状であり、上端付近ほど凹凸の奥行が大きい。
<フランジ補強部23aと台座部12aとの関係>
図5に示すように、フランジ補強部23aは、台座部12aと対向する位置に形成される。この構成によれば、容器本体1に装着されたとき、蓋体2は台座部12aに支持されると共に、フランジ補強部23aが台座部12aに接触するため、さらに補強効果が得られやすい。
なお、図18~図22は、各実施形態における容器本体1であり、付番その他説明を省略する。
<第3の実施形態>
以下、図23~26を参照しつつ、本発明の第3の実施形態における包装用容器(以下「第3の包装用容器」ともいう。)の構造について説明する。これらの図において、複数個存在する同一の部位については、一つの部位のみに符番した部分もある。説明の便宜上、断面部分をハッチングで示した部分もある。説明において、上方、下方、側方、垂直方向、水平方向等の方向を示す用語は、基本的に通常使用する向きで包装用容器を設置した状態を基準にし、これ以外を基準とする場合は適宜説明する。第1及び第2の実施形態で説明した内容と同等の説明をしている部分もあるが、適宜省略している部分もある。
<第3の包装用容器の概要>
第3の包装用容器は、スーパーマーケット等の小売店内で販売される生鮮食品・惣菜・弁当といった内容物を包装するものであり、内容物を収容する容器本体1と、容器本体1の開口を閉じる蓋体2とを備えている。第3の包装用容器は、小売店内の陳列棚に載置できる程度の大きさであり、好ましくは内容物を包装した状態で2つ以上積み重ねやすい形状であり、かつ強度や剛性を有する。
<容器本体1の概要>
図23に示すように、容器本体1は、内容物を収容する収容部1aを有する。詳細には、容器本体1は、内容物を載置する底面部11と、底面部11の周端縁から上方向に連続して立ち上がる本体側壁部12とで形成される収容部1aと、蓋体2との内嵌合用として本体側壁部12の上端縁から上方向に連続して立ち上がる本体嵌合部13と、本体嵌合部13の上端縁から上方向に連続して立ち上がる本体外壁部14と、本体嵌合部13の上端縁及び本体外壁部14の外端縁から外方向に連続して延出する重畳片15とを備えている。容器本体1の平面視形状は、正方形の一角を切り落としたような五角形であり、互いに直交する2つの長辺と、隣接する長辺と直交する2つの短辺と、双方の短辺に対して傾斜している傾斜辺とで構成されているが、四角形でも六角形以上でもよい。
<蓋体2の概要>
図23に示すように、蓋体2は、容器本体1の収容部1aを覆うカバー部2aと、カバー部2aの外方に向かうツマミ片26を有する。詳細には、蓋体2は、平面状の天面部21と、天面部21の周端縁から下方向に連続して立ち下がる蓋体側壁部22とで形成されるカバー部2aと、蓋体側壁部22の下端縁から外方向に連続して延出する蓋体フランジ部23と、容器本体1との内嵌合用として蓋体フランジ部23の外端縁から上方向に連続して立ち上がる蓋体嵌合部24と、蓋体嵌合部24の上端縁から外方向に連続して延出する蓋体外端部25と、カバー部2aの外方に向かうツマミ片26とを備えている。蓋体2の平面視形状は、容器本体1の平面視形状と同じだが、異なっていてもよい。
<容器本体1の形成方法・素材・寸法等の仕様>
容器本体1は、例えば真空成型、熱板圧空成型、真空圧空成型、両面真空成型等のシート成型で、合成樹脂シートを熱成型することにより形成されてもよい。合成樹脂シートは、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂製やポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂製、ポリスチレン系樹脂製で、単層や多層のシートで形成されていてもよく、有色又は無色透明でも、不透明であってもよい。さらに、合成樹脂シートの表面及び/又は裏面を合成樹脂フィルムで覆ってもよく、表面を覆った場合は印刷を施してもよい。合成樹脂シートは、発泡樹脂製でも非発泡樹脂製でもよいが、本発明においては非発泡樹脂製のほうが所望の効果を得られやすい。合成樹脂シートの厚みは特に制限はないが、非発泡樹脂製の場合は0.25~1mmであればよく、好ましくは0.3~0.8mm、さらに好ましくは0.35~0.6mmである。発泡倍率が1.5~3倍の低発泡樹脂製の場合は0.5~3mmであればよく、好ましくは1~2mmである。また、発泡倍率が5~15倍の高発泡樹脂製の場合は1.5~5mmであればよく、好ましくは2~4mmであり、より好ましくは2.5~3.5mmである。なお、発泡倍率とは、発泡前のもの(発泡性組成物)と発泡後のもの(発泡シート)の比容積(単位:cc/g)を測定し、発泡後の比容積/発泡前の比容積によって算出されたものをいう。容器本体の大きさについて特に制限はないが、例えば幅150~350mm、奥行き150~350mmであってもよい。
<蓋体2の形成方法・素材・寸法等の仕様>
蓋体2は、例えば真空成型、熱板圧空成型、真空圧空成型、両面真空成型等のシート成型で、合成樹脂シートを熱成型することにより形成されてもよい。合成樹脂シートは、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂製やポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂製、二軸延伸ポリスチレン(OPS;Oriented Polystyrene)といったポリスチレン系樹脂製で、単層や多層のシートで形成されていてもよく、無色透明が好ましいが、有色又は不透明であってもよい。さらに、合成樹脂シートの表面及び/又は裏面を合成樹脂フィルムで覆ってもよく、表面を覆った場合は印刷を施してもよい。合成樹脂シートは、発泡樹脂製でも非発泡樹脂製でもよいが、本発明においては非発泡樹脂製のほうが所望の効果を得られやすい。合成樹脂シートの厚みは特に制限はないが、非発泡樹脂製の場合は0.18~1mmであればよく、好ましくは0.23~0.75mm、さらに好ましくは0.25~0.5mmである。容器本体の大きさについて特に制限はないが、例えば幅150~350mm、奥行き150~350mmであってもよい。
以下、容器本体1の詳細な構造を説明する。
<収容部1a>
図23に示すように、底面部11の面積及び本体側壁部12の高さはいずれでもよく、これらによって定まる収容部1aの容量に特に制限はないが、例えば200~1500ccであればよい。本体側壁部12は、縦方向や横方向に所定の段差や内側に凹んだ図示しない補強リブを単数又は複数有していても、有さずに面一でもよい。容器本体1の開口に相当する収容部1aの開口は、本体側壁部12の上端縁で形成される。
<本体嵌合部13>
図24に示すように、本体嵌合部13は、垂直方向の断面略L字型であり、本体側壁部12の上端縁の全部から周状に形成されており、かつ本体側壁部12より外方向に張り出ていてもよい。本体嵌合部13の高さはいずれでもよい。
<本体外壁部14>
図24に示すように、本体外壁部14は、本体嵌合部13の上端縁の一部を除いて周状に形成されており、換言すると、容器本体1の平面視形状における傾斜辺に相当する本体嵌合部13の上端縁の中央付近を除いて周状に形成されており、本体嵌合部13より外方向に張り出ている。本体外壁部14は、最内側に位置する本体外壁内端部14aと、最外側に位置する本体外壁外端部14bとを有し、垂直方向の断面で頂上が平坦な山型状だが、略三角形状でも円弧状でもよい。本体外壁部14の高さH、詳細には、本体外壁内端部14aの下端から上端までの距離は、3~8mmであり、好ましくは4~6mm、より好ましくは4.5~5.5mmであり、3mmより低いと蓋体外端部25に指が届きやすく密閉性が低下するおそれがあり、8mmより高いと突出し過ぎて成形性が低下するおそれがある。
<重畳片15>
図24に示すように、重畳片15は、閉蓋時にツマミ片26と重なるように収容部1aの外方に向かっており、換言すると、収容部1aより外側に位置してツマミ片26が載置するように成形された平面状の部位であり、また、ツマミ片26を挟む部位であり、詳細には、収容部1aに通じる基端片15aと、基端片15aと連続している折り返し片15bと、基端片15aと折り返し片15bとの間に位置するヒンジ15cと、ヒンジ15cを挟んで基端片15a及び折り返し片15bにそれぞれ形成される一対の固着部15d,15eとを有する。ここで、重畳片15の大きさには特に制限はないが、例えば15~35cmであればよく、20~30cmであればさらによい。
この構成によれば、少なくともツマミ片26の先端部分が重畳片15と重なって隠れ、詳細には、ツマミ片26が基端片15aと折り返し片15bとに挟まれて隠れるため、閉蓋時に折り返し片15bを折り返して一対の固着部15d,15eを固着後、固着部15eを離脱して折り返し片15bを折り戻さない限り、ツマミ片26が現れず開封しようがないため、蓋体2の不正な開封の抑止効果と共に、開封の有無の容易な識別を期待できる。また、開封時には一連の動作が必要であるため需要者に対するアイキャッチ性も高く、固着部15eを離脱しても鋭利な部位が表れない限り安全性も高いことから、ユーザフレンドリーな開封構造としての認知も期待できる。また、固着部15d,15eの固着強度に適した材料で容器本体1を成形すればよい分、蓋体2の材料・剛性・強度といった仕様を柔軟に決定しやすくなる効果を期待できる。
さらに、重畳片15は、少なくとも折り返し片15b側の固着部15eを囲うように形成された破断部15fを有する。具体的には、破断部15fは、固着部15eを半周程度囲ってヒンジ15cに至っていても、全周を円状に囲ってもよい。この構成によれば、破断部15fの破断により固着部15dを折り返し片15bから容易に分離でき、破断しても鋭利な部位が表れないため安全性が高くなり、破断部15fの破断強度に適した材料で容器本体1の仕様を決定しやすい効果を期待できる。
<基端片15a>
図24に示すように、基端片15aは、本体嵌合部13を隔てて収容部1aに間接的に通じるが、いずれの部位も隔てず直接的に通じてもよい。基端片15aは、周状に形成された本体外壁部14の周方向の端部に挟まれた位置に形成されており、換言すると、本体外壁部14の一部を切り欠いた箇所に形成されており、形状・面積・寸法を限定しない。
<折り返し片15b>
図24に示すように、折り返し片15bは、基端片15aと一体的に形成されており、基端片15aの外端縁から外方向に連続しており、具体的には、収容部1aとは逆側に位置する基端片15aの外端縁から外方向に連続しており、折り返し先端片15btを含む。折り返し片15bの外端縁は、本体外壁外端部14bと連続している。折り返し片15bを折り返していない状態で、折り返し片15bと本体外壁外端部14bとが、容器本体1の最外端を形成する。折り返し片15bは、平面視で三角形状だが、形状・面積・寸法を限定しない。
<ヒンジ15c>
図24に示すように、ヒンジ15cは、基端片15aの外端縁に位置し、具体的には、収容部1aとは逆側に位置する基端片15aの外端縁に位置し、換言すると、収容部1aに向かって折り返し部15bが折れ曲がるように位置している。ヒンジ15cは、成形後の重畳片15に加工された部位であり、非切断部分と切断部分とが交互に形成されたミシン目でも、基端片15a及び折り返し片15bの厚みより薄く折れ曲がりやすい部位でもよく、別途成形された折り返し片15bを基端片15aと連結する部材でもよく、一体的に成形された基端片15aと折り返し片15bとを単に折り曲げた部位でもよい。ヒンジ15cは、本体外壁外端部14bに至っていてもいなくてもよい。
<固着部15d,15e>
図24に示すように、固着部15d,15eは、略同形状かつ同サイズであり、閉蓋時の固着された状態で下方向に突出して嵌合するスナップ嵌合部であり、上方向に突出して嵌合してもよいが、蓋体2の開蓋動作や本包装容器の持ち運び・積み重ねに対する影響に鑑みると、下向きに突出していると望ましい。固着部15d,15eは、嵌合式ではなく、熱圧着式でもよい。固着部15d,15eは、基端片15aや折り返し片15dの中央付近かつヒンジ15cから等距離に配置されているが、ツマミ片26との相関に応じて配置されてもよい。固着部15d,15eは、破断部15fによる分離以外に、所定の手段による破壊や変形により、基端片15aや折り返し片15bから離脱してもよい。
<破断部15f>
図24に示すように、破断部15fは、折り返し片15b側の固着部15eを囲ってヒンジ15cに至っており、この構成によれば、破断部15fの破断により固着部15eを除いて折り返し片15bがヒンジ15cを軸に回動自在となるため、折り返し片15bを切り離さなくてもツマミ片26を露出でき、切れ端を除去する手間を省ける効果を期待できる。
破断部15fは、非切断部分と切断部分とが交互に形成されたミシン目であり、固着部15eのみ囲っており、破断部15fの破断により固着部15d,15eの固着状態からヒンジ15cを軸に折り返し片15bを回動自在にするが、双方の固着部15d,15eを囲っている場合、破断部15fの破断により固着部15d,15eの固着状態のまま固着部15d,15eを除去してもよく、固着部15d,15eを折り返し片15b及び基端片15aから分離可能にする。破断部15fの非切断部分は1~5mmあればよく、切断部分は10~50mmあればよい。固着部15d,15e同士が外れる前に破断部15fが破断するために、破断部15fの破断強度が固着部15d,15eの嵌合強度より小さいことが好ましい。
以下、蓋体2の詳細な構造を説明する。
<カバー部2a>
図25に示すように、天面部21の面積及び蓋体側壁部22の高さはいずれでもよく、これらによって定まるカバー部2aの膨出量はいずれでもよく、球面のドーム状や角張った箱状といった形状も限定しない。蓋体側壁部22は、縦方向や横方向に所定の段差や内側に凹んだ図示しない補強リブを単数又は複数有していても、有さずに面一でもよい。カバー部2aは、天面部21及び蓋体側壁部22の一部を切り欠いて内側に凹むように形成されたカバー凹部2bを有する。
<蓋体嵌合部24>
図24に示すように、蓋体嵌合部24は、垂直方向の断面略L字型であり、蓋体フランジ部23の外端縁の全周から周状に形成されており、蓋体フランジ部23より外方向に張り出していてもよい。蓋体嵌合部24の高さは、本体嵌合部13の高さと同程度あればいずれでもよい。
<蓋体外端部25>
図24に示すように、蓋体外端部25は、蓋体嵌合部24の上端縁の一部を除いて周状に形成されており、換言すると、容器本体1の平面視形状における傾斜辺に相当する蓋体嵌合部24の上端縁の中央付近を除いて周状に形成されている。蓋体外端部25は、ツマミ片26を含んでもよく、換言すると、一部をツマミ片26としてもよい。蓋体外端部25の幅W、詳細には、蓋体外端部25の最内端から最外端までの距離は、0.5~5mmであり、好ましくは1.5~4mmであり、より好ましくは2~3.5mmであり、0.5mmより短いと蓋体2の強度や剛性が低下するおそれがあり、5mmより長いと突出し過ぎて成型性が低下するおそれがある。
<ツマミ片26>
図24に示すように、ツマミ片26は、カバー部2aより外側に位置し、蓋体外端部25から外方向に連続して延出しているが、蓋体嵌合部24の上端縁又は蓋体フランジ部23から外方向に連続して延出していてもよい。ツマミ片26は、ヒンジ15cに至らない程度に延出しており、蓋体外端部25の最外端からの突出量は6~16mmであり、好ましくは8~14mmである。ツマミ片26は、2つの舌片26a,26bを有し、舌片26a,26bの各々は、ヒンジ15cと平行し、かつ固着部15dを左右両側から挟むように所定の距離を隔てて形成されている。ツマミ片26は、2つの舌片26a,26bを有さない替わりに、中央付近に固着部15dより大きめで、かつ閉蓋時に固着部15dと重ならない位置に図示しない貫通孔を有してもよい。
以下、上述した重畳片15の作用効果を増進する容器本体1と蓋体2との関係性について説明する。
図24に示すように、蓋体2は、ツマミ片26を含む蓋体外端部25を有し、容器本体1は、収容部1aより外側に形成されて閉蓋時にツマミ片26を除いて蓋体外端部25と対向し、好ましくは密着している本体外壁部14を有する。この構成によれば、蓋体外端部25が本体外壁部14に包囲されており、ツマミ片26を除いて開蓋時に摘ままれる部分が露出していないため、蓋体2の不正な開封が困難であり、重畳片15の作用効果を増進する効果を期待できる。
図24に示すように、蓋体外端部25は、カバー部2aより外方に位置する蓋体嵌合部24から連続して外方に向かい、本体外壁部14は、収容部1aより上方に位置する本体嵌合部13から連続して上方に向かう。この構成によれば、蓋体2が容器本体1の内側で嵌合する分、蓋体2の密閉性が高まると共に、蓋体2の不正な開封が困難であり、重畳片15の作用効果をさらに増進する効果を期待できる。
図24に示すように、ツマミ片26は、舌片26a,26bからなり、基端片15a側の固着部15dは、閉蓋時に舌片26a,26bの間に位置するように形成される。この構成によれば、ツマミ片26及び固着部15dのサイズ・位置や舌片26a,26bの間隔といった仕様を厳密に決定しなくても、固着部15d,15eを互いに固着させ、かつ折り返し片15bの折り返しによりツマミ片26を基端片15aと共に挟み込めるため、蓋体2の不正な開封を予防する構造を形成しやすい効果を期待できる。
図24に示すように、折り返し片15bは、ヒンジ15cと対向する位置に折り返し先端片15btを有し、カバー部2aは、折り返し時に折り返し先端片15btを収めるカバー凹部2bを有する。この構成によれば、閉蓋時に固着部15d,15eを固着するため折り返し部15bを折り返すが、折り返し先端片15btをカバー凹部2bに収めて天面部21を超えて突出させない効果を期待でき、開蓋時にカバー凹部2bから指を挿入して折り返し先端片15btを摘まみやすくできる効果を期待できる。
<第3の包装用容器の使用方法の一例>
図25(a)及び(b)に示すように、第3の包装用容器の使用方法は、容器本体1の収容部1aに収容物を収容する工程と、収容物の入った容器本体1に対して、蓋体2のツマミ片26を容器本体1の基端片15aに配置して、図24に示す本体内嵌合13と蓋体嵌合部24とを嵌合する工程と、容器本体1の折り返し片15bを折り返し、ツマミ片26を折り返し片15bで覆い、ツマミ片26の端部を隠す工程と、固着部15d,15e同士を固着する工程とを含む。
この工程によれば、蓋体2で容器本体1の開口を閉じるだけで、舌片26a,26bで基端片15aの固着部15dを挟むようにツマミ片26を配置でき、換言すると、ツマミ片26を基端片15aに載置するだけで、容器本体1の開口を閉じる蓋体の位置を決定できるため、迷わず容易に閉蓋でき、そして、折り返し片15bをヒンジ15cで折り返し、かつ固着部15d,15eが固着する程度に押圧するだけで不正開封の予防構造が完成する効果を期待できる。
<第3の包装用容器の開封方法の一例>
図25(b)及び(c)に示すように、第3の包装用容器の開封方法は、上述した使用方法でパッキングされた収容物の入った包装用容器に対し、所定の変形や破壊により少なくとも折り返し片15bから固着部15eを離脱する工程、具体的にはカバー凹部2bに親指と人差し指を挿入して折り返し片15bの折り返し先端片15btを摘まみ、固着部15d,15eを固着させたまま折り返し片15bを折り戻しつつ破断部15fを切断しながら折り返し片15bを基端片15aから離し、ツマミ片26を露出される工程とを含む。
この工程によれば、開蓋時に、平面視で折り返し片15bが折られていて、かつツマミ片26が隠れているため、不正開封の予防構造を一見して認識しやすいアイキャッチ性を伴い、カバー凹部2bを介して折り返し先端片15btを容易に摘まめ、折り返し片15bを戻すだけで破断部15fを破断して折り返し片15bから固着部15eを容易に切り離せるため、迷わず容易に開蓋できる効果を期待できる。
次に、図26を参照しつつ、本発明の第3の実施形態における別の包装用容器について、上述した包装用容器と相違する部分を説明し、同等の部分の説明を省略する。図23~25で示した部品又は部位と同等なものは、参照を容易にするため、図26(a)及び(b)では一律100及び200を加えた番号にしている。
ここで、図26は、図24(b)と同義であり、すなわち別の包装用容器における所定の部位の部分拡大端面図であり、容器本体と蓋体との嵌合パターンを説明するものである。
図26(a)に示すように、容器本体101は、収容部101aと、収容部101aを形成する付番しない本体側壁部の上端縁から外方向に連続して延出する平坦状の本体フランジ部116aと、蓋体102との側面外嵌合用として本体フランジ部116aの外端縁から下方向に連続して立ち下がる本体嵌合部113と、本体嵌合部113の下端縁から外方向に連続して延出する平坦状の本体フランジ部116bと、本体フランジ部116bの外端縁から上方向に連続して立ち上がる本体外壁部114と、本体外壁部114を除く本体フランジ部116bの外端縁から外方向に連続して延出する図示及び付番しない重畳片とを備えている。
そして、蓋体102は、カバー部102aと、カバー部102aを形成する付番しない蓋体側壁部の下端縁から外方向に連続して延出する蓋体フランジ部123と、容器本体101との側面外嵌合用として蓋体フランジ部123の外端縁から下方向に連続して立ち下がる蓋体嵌合部124と、蓋体嵌合部124の下端縁から外方向に連続して延出する蓋体外端部125と図示及び付番しないツマミ片とを備えている。
図26(b)に示すように、容器本体201は、収容部201aと、収容部201aを形成する付番しない本体側壁部の上端縁から蓋体202との内外嵌合用として外方向かつ上方向に連続して突出する凸型の本体嵌合部213と、本体嵌合部213の外端縁から外方向に連続して延出する平坦状の本体フランジ部216と、本体フランジ部216の外端縁から上方向に連続して立ち上がる本体外壁部214と、本体外壁部214を除く本体フランジ部216の外端縁から外方向に連続して延出する図示及び付番しない重畳片とを備えている。
そして、蓋体202は、カバー部202aと、カバー部202aを形成する付番しない蓋体側壁部の下端縁から外方向に連続して延出する蓋体フランジ部223と、容器本体201との内外嵌合用として蓋体フランジ部223の外端縁から外方向かつ上方向に連続して突出する凸型の蓋体嵌合部224と、蓋体嵌合部224の下端縁から外方向に連続して延出する蓋体外端部225と図示及び付番しないツマミ片とを備えている。
なお、本実施形態に示した包装用容器は、上述した内容に限定されず、同等の効果を得られる限り、あらゆる部位の位置・形状・寸法や、部位同士の関係を含む。
<第1の実施形態>
1 容器本体
11 底面部
12 本体側壁部
13 本体角部
13a 本体角面部
13b 本体角縁部、13bо 角縁外周端、13bi 角縁内周端
<第2の実施形態>
1 容器本体
11 底面部
12 本体側壁部
12a 台座部
13 本体嵌合部
2 蓋体
2a カバー部、2b 蓋体フランジ部
21 天面部
22 蓋体側壁部
23 延出部
23a フランジ補強部、23b 周リブ部、23c 平坦部
24 蓋体嵌合部
24a 蓋体嵌合末端部
<第3の実施形態>
1,101,201 容器本体、1a,101a,201a 収容部
11 底面部
12 本体側壁部
13,113,213 本体嵌合部
14,114,214 本体外壁部、14a 本体外壁内端部、14b 本体外壁外端部
15 重畳片、15a 基端片、15b 折り返し片、15c ヒンジ、15d,15f 固着部、15e 破断部、15bt 折り返し先端片
116(116a,116b),216 本体フランジ部
2 蓋体、2a,102a,202a カバー部
21 天面部
22 蓋体側壁部
23,123,223 蓋体フランジ部
24,124,224 蓋体嵌合部
25,125,225 蓋体外端部
26 ツマミ片、26a,26b 舌片

Claims (8)

  1. 3つの平面で構成される頂点に基づいて形成された角部を備え、
    角部は、面からなる角面部と、角面部の周端縁から段差を介して形成された角縁部とを有する
    ことを特徴とする包装用容器。
  2. 角面部と角縁部とは、オフセットの関係にある
    ことを特徴とする請求項1に記載の包装用容器。
  3. 角縁部の外周端は、前記平面の各々との境界に位置する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の包装用容器。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の包装用容器は、
    容器本体と、容器本体に装着する蓋体を備え、
    角部は、容器本体及び/又は蓋体に備えられている
    ことを特徴とする包装用容器。
  5. 内容物を収容する容器本体と、容器本体に囲まれて装着される蓋体とを備え、
    蓋体は、容器本体を覆うカバー部と、カバー部の周囲に形成されたフランジ部とを備え、
    フランジ部は、カバー部の端縁から外方に延び出ている延出部と、延出部の端縁から上方に立ち上がる蓋体立設部とを有し、
    延出部には、カバー部側から蓋体立設部側に渡って架橋状に突出したフランジ補強部が形成される
    ことを特徴とする包装用容器。
  6. 延出部は、カバー部の端縁と連続して形成され、フランジ部を一周する周リブ部と、周リブ部と連続して形成され、周リブ部と高低差を有する平坦部とを有し、
    フランジ補強部は、平坦部に対して周リブ部に連接される
    ことを特徴とする請求項5に記載の包装用容器。
  7. 蓋体立設部は、蓋体の最外端に相当する幅狭で水平な蓋体立設末端部を有する
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の包装用容器。
  8. 容器本体は、底面部と、底面部の端縁から上方に立ち上がる側壁部と、側壁部の上端から上方に立ち上がる本体立設部とを有し、
    側壁部は、上端付近から内方に凹むように形成された台座部を有し、
    フランジ補強部は、台座部と対向する位置に形成される
    ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の包装用容器。
JP2022001743A 2022-01-07 2022-01-07 包装用容器 Pending JP2023101238A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022001743A JP2023101238A (ja) 2022-01-07 2022-01-07 包装用容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022001743A JP2023101238A (ja) 2022-01-07 2022-01-07 包装用容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023101238A true JP2023101238A (ja) 2023-07-20

Family

ID=87201726

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022001743A Pending JP2023101238A (ja) 2022-01-07 2022-01-07 包装用容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023101238A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4854450A (en) Blister package
US12024348B2 (en) Tamper-evident plastic container
US8459460B1 (en) Accessible display package and method of use
JPH05506831A (ja) カラー状巻装体を備えたパッケージ
US7281630B2 (en) Packaging
JP2009018866A (ja) 包装用容器および蓋体
US20190112105A1 (en) Containers With Removal Tray Inserts
JP6997528B2 (ja) 包装用容器
WO1999021778A1 (en) A food package including a tray surrounded by a sleeve having an end flap
JP5300342B2 (ja) 包装用容器及び包装食品
JP2023101238A (ja) 包装用容器
JP7202086B2 (ja) 包装用容器
GB2234741A (en) Packaging for foodstuffs and the like
JP2022114194A (ja) 包装用容器、包装用容器の使用方法、包装用容器の開封方法
WO2019204697A1 (en) Container with frangible element
JP2023098753A (ja) プラスチック成形品
JP2018199503A (ja) ラップ包装用容器
JP5789447B2 (ja) 包装容器用蓋体
JP6295683B2 (ja) 二重容器
JP2750501B2 (ja) 包装用容器用蓋体のコーナー部構造
JP7218890B2 (ja) 包装用容器
GB2190066A (en) Blister package
US20130313150A1 (en) Packaging
US20120187026A1 (en) Rapid assembly display pack
JP7277906B2 (ja) 包装用容器