JP2022114194A - 包装用容器、包装用容器の使用方法、包装用容器の開封方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本包装用容器は、スーパーマーケット等の小売店内で販売される生鮮食品・惣菜・弁当といった内容物を包装するものであり、内容物を収容する容器本体1と、容器本体1の開口を閉じる蓋体2とを備えている。本包装用容器は、小売店内の陳列棚に載置できる程度の大きさであり、好ましくは内容物を包装した状態で2つ以上積み重ねやすい形状であり、かつ強度や剛性を有する。
図1に示すように、容器本体1は、内容物を収容する収容部1aを有する。詳細には、容器本体1は、内容物を載置する底面部11と、底面部11の周端縁から上方向に連続して立ち上がる本体側壁部12とで形成される収容部1aと、蓋体2との内嵌合用として本体側壁部12の上端縁から上方向に連続して立ち上がる本体嵌合部13と、本体嵌合部13の上端縁から上方向に連続して立ち上がる本体外壁部14と、本体嵌合部13の上端縁及び本体外壁部14の外端縁から外方向に連続して延出する重畳片15とを備えている。容器本体1の平面視形状は、正方形の一角を切り落としたような五角形であり、互いに直交する2つの長辺と、隣接する長辺と直交する2つの短辺と、双方の短辺に対して傾斜している傾斜辺とで構成されているが、四角形でも六角形以上でもよい。
図1に示すように、蓋体2は、容器本体1の収容部1aを覆うカバー部2aと、カバー部2aの外方に向かうツマミ片26を有する。詳細には、蓋体2は、平面状の天面部21と、天面部21の周端縁から下方向に連続して立ち下がる蓋体側壁部22とで形成されるカバー部2aと、蓋体側壁部22の下端縁から外方向に連続して延出する蓋体フランジ部23と、容器本体1との内嵌合用として蓋体フランジ部23の外端縁から上方向に連続して立ち上がる蓋体嵌合部24と、蓋体嵌合部24の上端縁から外方向に連続して延出する蓋体外端部25と、カバー部2aの外方に向かうツマミ片26とを備えている。蓋体2の平面視形状は、容器本体1の平面視形状と同じだが、異なっていてもよい。
容器本体1は、例えば真空成型、熱板圧空成型、真空圧空成型、両面真空成型等のシート成型で、合成樹脂シートを熱成型することにより形成されてもよい。合成樹脂シートは、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂製やポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂製、ポリスチレン系樹脂製で、単層や多層のシートで形成されていてもよく、有色又は無色透明でも、不透明であってもよい。さらに、合成樹脂シートの表面及び/又は裏面を合成樹脂フィルムで覆ってもよく、表面を覆った場合は印刷を施してもよい。合成樹脂シートは、発泡樹脂製でも非発泡樹脂製でもよいが、本発明においては非発泡樹脂製のほうが所望の効果を得られやすい。合成樹脂シートの厚みは特に制限はないが、非発泡樹脂製の場合は0.25~1mmであればよく、好ましくは0.3~0.8mm、さらに好ましくは0.35~0.6mmである。発泡倍率が1.5~3倍の低発泡樹脂製の場合は0.5~3mmであればよく、好ましくは1~2mmである。また、発泡倍率が5~15倍の高発泡樹脂製の場合は1.5~5mmであればよく、好ましくは2~4mmであり、より好ましくは2.5~3.5mmである。なお、発泡倍率とは、発泡前のもの(発泡性組成物)と発泡後のもの(発泡シート)の比容積(単位:cc/g)を測定し、発泡後の比容積/発泡前の比容積によって算出されたものをいう。容器本体の大きさについて特に制限はないが、例えば幅150~350mm、奥行き150~350mmであってもよい。
蓋体2は、例えば真空成型、熱板圧空成型、真空圧空成型、両面真空成型等のシート成型で、合成樹脂シートを熱成型することにより形成されてもよい。合成樹脂シートは、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂製やポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂製、二軸延伸ポリスチレン(OPS;Oriented Polystyrene)といったポリスチレン系樹脂製で、単層や多層のシートで形成されていてもよく、無色透明が好ましいが、有色又は不透明であってもよい。さらに、合成樹脂シートの表面及び/又は裏面を合成樹脂フィルムで覆ってもよく、表面を覆った場合は印刷を施してもよい。合成樹脂シートは、発泡樹脂製でも非発泡樹脂製でもよいが、本発明においては非発泡樹脂製のほうが所望の効果を得られやすい。合成樹脂シートの厚みは特に制限はないが、非発泡樹脂製の場合は0.18~1mmであればよく、好ましくは0.23~0.75mm、さらに好ましくは0.25~0.5mmである。容器本体の大きさについて特に制限はないが、例えば幅150~350mm、奥行き150~350mmであってもよい。
図1に示すように、底面部11の面積及び本体側壁部12の高さはいずれでもよく、これらによって定まる収容部1aの容量に特に制限はないが、例えば200~1500ccであればよい。本体側壁部12は、縦方向や横方向に所定の段差や内側に凹んだ図示しない補強リブを単数又は複数有していても、有さずに面一でもよい。容器本体1の開口に相当する収容部1aの開口は、本体側壁部12の上端縁で形成される。
図2に示すように、本体嵌合部13は、垂直方向の断面略L字型であり、本体側壁部12の上端縁の全部から周状に形成されており、かつ本体側壁部12より外方向に張り出ていてもよい。本体嵌合部13の高さはいずれでもよい。
図2に示すように、本体外壁部14は、本体嵌合部13の上端縁の一部を除いて周状に形成されており、換言すると、容器本体1の平面視形状における傾斜辺に相当する本体嵌合部13の上端縁の中央付近を除いて周状に形成されており、本体嵌合部13より外方向に張り出ている。本体外壁部14は、最内側に位置する本体外壁内端部14aと、最外側に位置する本体外壁外端部14bとを有し、垂直方向の断面で頂上が平坦な山型状だが、略三角形状でも円弧状でもよい。本体外壁部14の高さH、詳細には、本体外壁内端部14aの下端から上端までの距離は、3~8mmであり、好ましくは4~6mm、より好ましくは4.5~5.5mmであり、3mmより低いと蓋体外端部25に指が届きやすく密閉性が低下するおそれがあり、8mmより高いと突出し過ぎて成形性が低下するおそれがある。
図2に示すように、重畳片15は、閉蓋時にツマミ片26と重なるように収容部1aの外方に向かっており、換言すると、収容部1aより外側に位置してツマミ片26が載置するように成形された平面状の部位であり、また、ツマミ片26を挟む部位であり、詳細には、収容部1aに通じる基端片15aと、基端片15aと連続している折り返し片15bと、基端片15aと折り返し片15bとの間に位置するヒンジ15cと、ヒンジ15cを挟んで基端片15a及び折り返し片15bにそれぞれ形成される一対の固着部15d,15eとを有する。ここで、重畳片15の大きさには特に制限はないが、例えば15~35cm2であればよく、20~30cm2であればさらによい。
図2に示すように、基端片15aは、本体嵌合部13を隔てて収容部1aに間接的に通じるが、いずれの部位も隔てず直接的に通じてもよい。基端片15aは、周状に形成された本体外壁部14の周方向の端部に挟まれた位置に形成されており、換言すると、本体外壁部14の一部を切り欠いた箇所に形成されており、形状・面積・寸法を限定しない。
図2に示すように、折り返し片15bは、基端片15aと一体的に形成されており、基端片15aの外端縁から外方向に連続しており、具体的には、収容部1aとは逆側に位置する基端片15aの外端縁から外方向に連続しており、折り返し先端片15btを含む。折り返し片15bの外端縁は、本体外壁外端部14bと連続している。折り返し片15bを折り返していない状態で、折り返し片15bと本体外壁外端部14bとが、容器本体1の最外端を形成する。折り返し片15bは、平面視で三角形状だが、形状・面積・寸法を限定しない。
図2に示すように、ヒンジ15cは、基端片15aの外端縁に位置し、具体的には、収容部1aとは逆側に位置する基端片15aの外端縁に位置し、換言すると、収容部1aに向かって折り返し部15bが折れ曲がるように位置している。ヒンジ15cは、成形後の重畳片15に加工された部位であり、非切断部分と切断部分とが交互に形成されたミシン目でも、基端片15a及び折り返し片15bの厚みより薄く折れ曲がりやすい部位でもよく、別途成形された折り返し片15bを基端片15aと連結する部材でもよく、一体的に成形された基端片15aと折り返し片15bとを単に折り曲げた部位でもよい。ヒンジ15cは、本体外壁外端部14bに至っていてもいなくてもよい。
図2に示すように、固着部15d,15eは、略同形状かつ同サイズであり、閉蓋時の固着された状態で下方向に突出して嵌合するスナップ嵌合部であり、上方向に突出して嵌合してもよいが、蓋体2の開蓋動作や本包装容器の持ち運び・積み重ねに対する影響に鑑みると、下向きに突出していると望ましい。固着部15d,15eは、嵌合式ではなく、熱圧着式でもよい。固着部15d,15eは、基端片15aや折り返し片15dの中央付近かつヒンジ15cから等距離に配置されているが、ツマミ片26との相関に応じて配置されてもよい。固着部15d,15eは、破断部15fによる分離以外に、所定の手段による破壊や変形により、基端片15aや折り返し片15bから離脱してもよい。
図2に示すように、破断部15fは、折り返し片15b側の固着部15eを囲ってヒンジ15cに至っており、この構成によれば、破断部15fの破断により固着部15eを除いて折り返し片15bがヒンジ15cを軸に回動自在となるため、折り返し片15bを切り離さなくてもツマミ片26を露出でき、切れ端を除去する手間を省ける効果を期待できる。
図1に示すように、天面部21の面積及び蓋体側壁部22の高さはいずれでもよく、これらによって定まるカバー部2aの膨出量はいずれでもよく、球面のドーム状や角ばった箱状といった形状も限定しない。蓋体側壁部22は、縦方向や横方向に所定の段差や内側に凹んだ図示しない補強リブを単数又は複数有していても、有さずに面一でもよい。カバー部2aは、天面部21及び蓋体側壁部22の一部を切り欠いて内側に凹むように形成されたカバー凹部2bを有する。
図2に示すように、蓋体嵌合部24は、垂直方向の断面略L字型であり、蓋体フランジ部23の外端縁の全周から周状に形成されており、蓋体フランジ部23より外方向に張り出していてもよい。蓋体嵌合部24の高さは、本体嵌合部13の高さと同程度あればいずれでもよい。
図2に示すように、蓋体外端部25は、蓋体嵌合部24の上端縁の一部を除いて周状に形成されており、換言すると、容器本体1の平面視形状における傾斜辺に相当する蓋体嵌合部24の上端縁の中央付近を除いて周状に形成されている。蓋体外端部25は、ツマミ片26を含んでもよく、換言すると、一部をツマミ片26としてもよい。蓋体外端部25の幅W、詳細には、蓋体外端部25の最内端から最外端までの距離は、0.5~5mmであり、好ましくは1.5~4mmであり、より好ましくは2~3.5mmであり、0.5mmより短いと蓋体2の強度や剛性が低下するおそれがあり、5mmより長いと突出し過ぎて成型性が低下するおそれがある。
図2に示すように、ツマミ片26は、カバー部2aより外側に位置し、蓋体外端部25から外方向に連続して延出しているが、蓋体嵌合部24の上端縁又は蓋体フランジ部23から外方向に連続して延出していてもよい。ツマミ片26は、ヒンジ15cに至らない程度に延出しており、蓋体外端部25の最外端からの突出量は6~16mmであり、好ましくは8~14mmである。ツマミ片26は、2つの舌片26a,26bを有し、舌片26a,26bの各々は、ヒンジ15cと平行し、かつ固着部15dを左右両側から挟むように所定の距離を隔てて形成されている。ツマミ片26は、2つの舌片26a,26bを有さない替わりに、中央付近に固着部15dより大きめで、かつ閉蓋時に固着部15dと重ならない位置に図示しない貫通孔を有してもよい。
図3(a)及び(b)に示すように、本包装用容器の使用方法は、容器本体1の収容部1aに収容物を収容する工程と、収容物の入った容器本体1に対して、蓋体2のツマミ片26を容器本体1の基端片15aに配置して、図2に示す本体内嵌合13と蓋体嵌合部24とを嵌合する工程と、容器本体1の折り返し片15bを折り返し、ツマミ片26を折り返し片15bで覆い、ツマミ片26の端部を隠す工程と、固着部15d,15e同士を固着する工程とを含む。
図3(b)及び(c)に示すように、本包装用容器の開封方法は、上述した使用方法でパッキングされた収容物の入った包装用容器に対し、所定の変形や破壊により少なくとも折り返し片15bから固着部15eを離脱する工程、具体的にはカバー凹部2bに親指と人差し指を挿入して折り返し片15bの折り返し先端片15btを摘まみ、固着部15d,15eを固着させたまま折り返し片15bを折り戻しつつ破断部15fを切断しながら折り返し片15bを基端片15aから離し、ツマミ片26を露出される工程とを含む。
ここで、図4は、図3(b)と同義であり、すなわち別の包装用容器における所定の部位の部分拡大端面図であり、容器本体と蓋体との嵌合パターンを説明するものである。
11 底面部
12 本体側壁部
13,113,213 本体嵌合部
14,114,214 本体外壁部、14a 本体外壁内端部、14b 本体外壁外端部
15 重畳片、15a 基端片、15b 折り返し片、15c ヒンジ、15d,15f 固着部、15e 破断部、15bt 折り返し先端片
116(116a,116b),216 本体フランジ部
2 蓋体、2a,102a,202a カバー部
21 天面部
22 蓋体側壁部
23,123,223 蓋体フランジ部
24,124,224 蓋体嵌合部
25,125,225 蓋体外端部
26 ツマミ片、26a,26b 舌片
Claims (10)
- 内容物を収容する収容部を有する容器本体と、
収容部を覆うカバー部の外方に向かうツマミ片を有する蓋体とを備え、
容器本体は、閉蓋時にツマミ片と重なるように収容部の外方に向かう重畳片を有し、
重畳片は、収容部に通じる基端片と、基端片と連続している折り返し片と、基端片と折り返し片との間に位置するヒンジと、ヒンジを挟んで基端片及び折り返し片にそれぞれ形成される一対の固着部とを有する
ことを特徴とする包装用容器。 - 重畳片は、少なくとも折り返し片側の固着部を囲うように形成された破断部を有する
ことを請求項1に記載の包装用容器。 - 蓋体は、ツマミ片を含む蓋体外端部を有し、
容器本体は、収容部より外側に形成されて閉蓋時にツマミ片を除いて蓋体外端部と対向する本体外壁部を有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の包装用容器。 - 蓋体外端部は、カバー部より外方に位置する蓋体嵌合部から連続して外方に向かい、
本体外壁部は、収容部より上方に位置する本体嵌合部から連続して上方に向かう
ことを特徴とする請求項3に記載の包装用容器。 - 破断部は、折り返し片側の固着部を囲ってヒンジに至る
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の包装用容器。 - ツマミ片は、2つの舌片からなり、
基端片側の固着部は、閉蓋時に双方の間に位置するように形成される
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の包装用容器。 - 一対の固着部は、固着時に下方に向かって突出する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の包装用容器。 - 折り返し片は、ヒンジと対向する位置に折り返し先端片を有し、
カバー部は、折り返し時に折り返し先端片を収めるカバー凹部を有する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の包装用容器。 - 請求項1~8のいずれかに記載の包装用容器の使用方法であって、
容器本体の収容部に収容物を収容する工程と、
収容物の入った容器本体に対して、蓋体のツマミ片を容器本体の基端片に配置して、嵌合する工程と、
容器本体の折り返し片を折り返し、ツマミ片を折り返し片で覆い、ツマミ片の端部を隠す工程と、
固着部同士を固着する工程とを含む
ことを特徴とする包装用容器の使用方法。 - 請求項9に記載の包装用容器の使用方法でパッキングされた収容物の入った包装用容器の開封方法であって、
少なくとも折り返し片から固着部を離脱する工程と、
折り返し片を基端片から離し、ツマミ片を露出する工程とを含む
ことを特徴とする包装用容器の開封方法。
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