JP2023100235A - 配管構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】サイフォン現象を適用して上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部において、枝管から本管に安定して雨水を合流させることができる配管構造を提供する。
【解決手段】配管構造10は、本管32の高さ方向における途中に合流部40を介して枝管50が接続されている。本管32は、第1縦配管33と、第2縦配管35と、を備えている。第2縦配管35は、第1縦配管33の下方側に配置されて第1縦配管33よりも大きな流路面積を有する。第2縦配管35には合流部40が設けられている。第2縦配管35の上部かつ合流部40の上部には、第1縦配管33が挿入される養生管36が配置されている。
【選択図】図1
【解決手段】配管構造10は、本管32の高さ方向における途中に合流部40を介して枝管50が接続されている。本管32は、第1縦配管33と、第2縦配管35と、を備えている。第2縦配管35は、第1縦配管33の下方側に配置されて第1縦配管33よりも大きな流路面積を有する。第2縦配管35には合流部40が設けられている。第2縦配管35の上部かつ合流部40の上部には、第1縦配管33が挿入される養生管36が配置されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、配管構造に関する。
従来、建築物において屋根の軒先から流れ落ちる雨水を軒樋で受けて下方に排水する配管構造としてサイフォン式排水部材を用いた配管構造が知られている。この配管構造は、サイフォン式排水部材から流入した雨水に管内でサイフォン現象を発生させ、発生したサイフォン現象によって満管流とし排水能力を向上させるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、サイフォン式排水部材を用いた配管構造によれば、本管の管内圧力は、上層階において負圧となるものの、下層階に近づくにつれて管内圧力が上昇する。すなわち、本管の管内圧力は、下層階において排水の管内圧力が正圧にまで上昇する。このため、枝管からの排水を本管に合流させることが徐々に困難となる。
この対策として、例えば、合流部の周辺において本管の上流側又は下流側を拡径することにより、管内圧力の上昇を抑制して合流部の排水を可能にする配管構造が知られている(例えば、特許文献2参照)。
この対策として、例えば、合流部の周辺において本管の上流側又は下流側を拡径することにより、管内圧力の上昇を抑制して合流部の排水を可能にする配管構造が知られている(例えば、特許文献2参照)。
ここで、配管構造は、降水時、上層階からの雨水と下層階の雨水とが合流部において同時に流れ込む。このため、合流部に流れ込む上層階および下層階の雨水の量によっては、下層階からの合流が困難となる可能性があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、サイフォン現象を適用して上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部において、枝管から本管に安定して雨水を合流させることができる配管構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
「1」本発明に係る配管構造は、建築物に配置され雨水を排水する配管構造であって、サイフォン式排水部材と、前記サイフォン式排水部材から流入する雨水を流下する本管と、前記本管の高さ方向における途中に位置される合流部に接続され、前記合流部に外部から排水を流入させる枝管と、を備え、前記本管は、前記サイフォン式排水部材の下流側に配置される第1縦配管と、前記第1縦配管の下方側に配置され前記第1縦配管よりも大きな流路面積を有する第2縦配管と、を備え、前記合流部は前記第2縦配管に設けられ、前記第2縦配管の上部かつ前記合流部の上部には、前記第1縦配管が挿入される外管が配置されている。
「1」本発明に係る配管構造は、建築物に配置され雨水を排水する配管構造であって、サイフォン式排水部材と、前記サイフォン式排水部材から流入する雨水を流下する本管と、前記本管の高さ方向における途中に位置される合流部に接続され、前記合流部に外部から排水を流入させる枝管と、を備え、前記本管は、前記サイフォン式排水部材の下流側に配置される第1縦配管と、前記第1縦配管の下方側に配置され前記第1縦配管よりも大きな流路面積を有する第2縦配管と、を備え、前記合流部は前記第2縦配管に設けられ、前記第2縦配管の上部かつ前記合流部の上部には、前記第1縦配管が挿入される外管が配置されている。
上述の配管構造であれば、本管に第1縦配管と第2縦配管とを備え、第1縦配管をサイフォン式排水部材の下流側に配置した。また、第2縦配管の流路面積を第1縦配管よりも大きくして、第2縦配管の上部で、かつ合流部の上部に外管(養生管)を配置した。さらに、第2縦配管の外管に第1縦配管を挿入した。加えて、第2縦配管に合流部を設けた。
よって、第1縦配管から第2縦配管に雨水を流下する際に、合流部の上部(すなわち、上流)において本管の管内圧力が正圧に上昇することを第2縦配管により抑制できる。これにより、サイフォン現象を適用して上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部において、枝管から本管に安定して雨水を合流させることができる。
よって、第1縦配管から第2縦配管に雨水を流下する際に、合流部の上部(すなわち、上流)において本管の管内圧力が正圧に上昇することを第2縦配管により抑制できる。これにより、サイフォン現象を適用して上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部において、枝管から本管に安定して雨水を合流させることができる。
また、合流部の上部に外管を配置し、外管に第1縦配管を挿入した。さらに、第2縦配管に合流部を設けた。よって、合流部の上流側周辺に外管と第1縦配管との隙間を配置できる。この隙間は、外管の上端開口部において外部に開口されている。
これにより、例えば、豪雨等により本管や枝管から合流部に多量の雨水が流れ込む場合に、仮に、何らかの事情により雨水を第2縦配管の下流から排水することが難しかったとしても、合流部に流れ込んだ多量の雨水の一部を、前述の隙間に導いて隙間の開口から外部に排水できる。したがって、上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部において、枝管から本管に安定して雨水を合流させることができる。
これにより、例えば、豪雨等により本管や枝管から合流部に多量の雨水が流れ込む場合に、仮に、何らかの事情により雨水を第2縦配管の下流から排水することが難しかったとしても、合流部に流れ込んだ多量の雨水の一部を、前述の隙間に導いて隙間の開口から外部に排水できる。したがって、上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部において、枝管から本管に安定して雨水を合流させることができる。
さらに、例えば、豪雨等により雨水が溜まって合流部の下方まで水没することが考えられる。この場合に、排水桝が水没して本管の下端から排水桝に雨水を排水が困難になる。この場合にも、合流部に流れ込んだ多量の雨水を、外管と第1縦配管との隙間に導いて隙間の開口から外部に排水できる。すなわち、隙間の開口が水没しない状態において隙間の開口から外部に排水できる。
さらに、外管の上端開口部(すなわち、隙間の開口)を枝管の上端の流入口(排水ドレン)より下方に配置することにより、本管及び枝管の空気を隙間の開口から排気でき、本管及び枝管の雨水を隙間の開口から排水できる。これにより、例えば、枝管内の雨水が枝管の上端開口部から溢れることを防止できる。
「2」本形態において、前記外管の上端に拡径継手を備えていてもよい。
この場合には、外管の上端(すなわち、上端開口部)に拡径継手を備えた。拡径継手は、例えば、一端側(第1縦配管側)の内径に対して他端側(外管側)の内径が大きく形成されている。よって、拡径継手の他端側(大径側)を外管の上端に配置し、拡径継手の一端側(小径側)を第1縦配管が配置できる。この場合、例えば、外管に第1縦配管を直接挿入する場合に比べて、第1縦配管と拡径継手の一端との間の隙間を小さく抑えつつ、外管(すなわち、第2縦配管)の呼び径を、第1縦配管の呼び径に対して2サイズ又は3サイズ大きくできる。隙間を小さく抑えることにより、通常の雨量の場合、拡径継手の一端と第1縦配管との隙間の開口から本管内の雨水が外部に噴き出し難くできる。また、隙間の開口から本管内にゴミや小動物が浸入し難くできる。そして、外管の呼び径を、第1縦配管の呼び径に対して、例えば、2サイズ又は3サイズ大きくすることにより、上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部において、枝管から本管に一層安定して雨水を合流させることができる。
「3」本形態において、前記本管からの雨水が流入する排水桝を備え、前記排水桝は、底部と、側部と、上部開口部と、蓋部と、を有し、前記本管は前記上部開口部から前記排水桝内に挿入され、前記本管の下端は前記排水桝内に位置していてもよい。
この場合には、本管を上部開口部から排水桝内に挿入し、本管の下端を排水桝内に位置させた。ここで、上部開口部を閉じる蓋部を備えている場合には、蓋部に貫通孔あるいは切欠きを形成し、貫通孔あるいは切欠きを通して本管の下端を排水桝内に位置させる。
排水桝内には空間が形成されている。よって、本管の下端を排水桝内に開口することができる。これにより、本管内の空気を本管の下端から排気しやすくでき、本管内の雨水を本管の下端から排水桝内に排水しやすくできる。したがって、上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部において、枝管から本管に一層安定して雨水を合流させることができる。
また、排水桝内には連結管(横管)が連通され、連結管が下水管等に接続されている。すなわち、排水桝内に排水された雨水は、連結管に導かれ、連結管を経て下水管等に排水される。よって、連結管の上方には雨水が溜まり難い。
そこで、本管の下端を連結管の上方に位置させる。よって、本管の下端が水没することを抑えることができる。これにより、本管内の空気を本管の下端から排気しやすくでき、本管内の雨水を本管の下端から排水桝内に排水しやすくできる。
そこで、本管の下端を連結管の上方に位置させる。よって、本管の下端が水没することを抑えることができる。これにより、本管内の空気を本管の下端から排気しやすくでき、本管内の雨水を本管の下端から排水桝内に排水しやすくできる。
「4」本形態において、前記本管からの雨水が流入する排水桝を備え、前記排水桝は、底部と、側部と、上部開口部と、蓋部と、を有し、前記本管は前記側部から前記排水桝内に挿入され、前記本管の下端は前記排水桝内に位置していてもよい。
この場合には、本管を側部から排水桝内に挿入し、本管の下端を排水桝内に位置させた。よって、本管の下部には横向きの管が備えられている。本管の下部に横向きの管を備えることにより、本管の下端から本管内の空気を本管の下端から排気し難くできる。これにより、本管内の空気を外管と第1縦配管との隙間の開口から外部に排気しやすくできる。したがって、本管内の雨水を本管の下部から排水桝内に良好に流入させることができる。
また、例えば、排水桝内には連結管(横管)が連通され、連結管が下水管等に接続されている。すなわち、排水桝内に排水された雨水は、連結管に導かれ、連結管を経て下水管等に排水される。よって、連結管の上方には雨水が溜まり難い。
そこで、本管の下端を連結管の上方に位置させる。よって、排水桝内に雨水が溜まった場合でも、本管の下端が水没することを抑えることができる。これにより、本管内の空気を本管の下端から排気でき、本管内の雨水を本管の下端から排水桝内に排水しやすくできる。
そこで、本管の下端を連結管の上方に位置させる。よって、排水桝内に雨水が溜まった場合でも、本管の下端が水没することを抑えることができる。これにより、本管内の空気を本管の下端から排気でき、本管内の雨水を本管の下端から排水桝内に排水しやすくできる。
本発明によれば、サイフォン現象を適用して上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部において、枝管から本管に安定して雨水を合流させることができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る配管構造について説明する。
<第1実施形態>
以下、図1から図5を参照して第1実施形態の配管構造について説明する。
図1は第1実施形態に係る配管構造の一例を示す概念図である。図2は図1のII部を拡大した概念図である。図3は図2のIII-III線に沿って破断した断面図である。図4は第1実施形態に係る配管構造が合流部の下方まで水没した状態を説明する概念図である。図5は図4のV部を拡大した概念図である。
<第1実施形態>
以下、図1から図5を参照して第1実施形態の配管構造について説明する。
図1は第1実施形態に係る配管構造の一例を示す概念図である。図2は図1のII部を拡大した概念図である。図3は図2のIII-III線に沿って破断した断面図である。図4は第1実施形態に係る配管構造が合流部の下方まで水没した状態を説明する概念図である。図5は図4のV部を拡大した概念図である。
図1において、符号10は配管構造を、符号20はサイフォン式排水部材を、符号30は雨水配管本体を、符号31は横配管を、符号32は本管を、符号33は第1縦配管を、符号35は第2縦配管を、符号36は養生管を、符号50は枝管を、符号60は排水桝を、示している。
配管構造10は、図1に示すように、例えば、8階建(例えば、高さ24m)の建築物(図示せず)に配置されている。建築物としては、例えば、高さ20m以上の工場やショッピングセンター、倉庫や大型の駐車場等に適用することが可能である。
また、配管構造10は、例えば、サイフォン式排水部材20と、サイフォン式排水部材20から流入する雨水を下層階に向かって排水する雨水配管本体30と、途中階の合流部40において、雨水配管本体30に接続される枝管50と、排水桝60と、を備えている。
そして、配管構造10は、上層階から流下した雨水と枝管50から合流した雨水を地中に埋設された排水桝60に流入するように構成されている。
そして、排水桝60に流入した雨水は、連結管(横管)61を介して系外に排水されるようになっている。なお、排水桝60の構造及び排水桝60に関連する作用効果については、後述の第3実施形態において詳述する。
そして、配管構造10は、上層階から流下した雨水と枝管50から合流した雨水を地中に埋設された排水桝60に流入するように構成されている。
そして、排水桝60に流入した雨水は、連結管(横管)61を介して系外に排水されるようになっている。なお、排水桝60の構造及び排水桝60に関連する作用効果については、後述の第3実施形態において詳述する。
サイフォン式排水部材20は、不図示の建築物の屋根の軒先に配置される大型の雨樋11の内側に設けられている。なお、雨樋11に限らず、建築物に設けられたバルコニーや車路の脇に設けられた排水溝、建築物の屋上(いわゆる陸屋根)に設けられたルーフドレンにサイフォン式排水部材20を設けてもよい。
雨樋11は、屋根の軒先から流下した雨水を受けて排水する。雨樋11は、硬質塩化ビニル樹脂やABS、AES等の合成樹脂の押出成形品である。雨樋11は、平坦な底壁11aの前端から前壁11bが立設され、かつ底壁11aの後端から後壁11cが立設された溝形断面に形成されている。
雨樋11は、屋根の軒先から流下した雨水を受けて排水する。雨樋11は、硬質塩化ビニル樹脂やABS、AES等の合成樹脂の押出成形品である。雨樋11は、平坦な底壁11aの前端から前壁11bが立設され、かつ底壁11aの後端から後壁11cが立設された溝形断面に形成されている。
サイフォン式排水部材20は、大雨時に雨樋11内に流入した雨水の排水能力を向上させるための高排水機能を有する排水部材である。サイフォン式排水部材20は硬質塩化ビニル樹脂やポリカーボネート、ABS、AES等の合成樹脂の射出成型品である。なお、合成樹脂に限るものではなく、鋳型を用いた鋳鉄製であっても良い。
サイフォン式排水部材20は、板状に形成された蓋部材21と、上端部内が落し口部とされた装着筒22と、蓋部材21と装着筒22とを接続し、上面視で落し口部に重ならない位置で周方向に間隔をあけて配置された複数の縦リブ23と、を備えている。
装着筒22は、雨樋11の底壁11aを上下方向に貫通している。装着筒22の上端には、鍔部22aが設けられている。鍔部22aは、底壁11aの上面に配置され、底壁11aによって下方から支持されている。蓋部材21の外周縁と鍔部22aの外周縁との間に形成される部分が、雨樋11に溜まった雨水を落し口部の開口に流入させる流入開口部24となる。
複数の縦リブ23は、装着筒22の鍔部22aと蓋部材21の外周部とを連結している。縦リブ23は、流入開口部24から落し口部に流入される雨水を整流する。
蓋部材21は、複数の縦リブ23を介して装着筒22に支持される。蓋部材21は、雨樋11の内側に配置され、落し口部から上方に離間した位置に設置される。
蓋部材21は、複数の縦リブ23を介して装着筒22に支持される。蓋部材21は、雨樋11の内側に配置され、落し口部から上方に離間した位置に設置される。
また、サイフォン式排水部材20は、落し口部に流れ込んだ雨水の中心近傍に空気柱が形成されるのを抑制して、雨水を階下に向かって効率的に流すようになっており、サイフォン式排水部材20は、横配管31および第1縦配管33内においてサイフォン現象の発生を促進する。例えば、サイフォン式排水部材20は、雨樋11内の雨水を雨水配管本体30に整流しながら流下させる。さらに例えば、サイフォン式排水部材20は、雨水への空気の混入を抑制する。これにより、サイフォン式排水部材20の下流側でサイフォン現象の発生が促進され、第1縦配管33からサイフォン式排水部材20にかけてサイフォン現象が発生し、雨樋11内の雨水をサイフォン式排水部材20から急速に排水できる。
なお、サイフォン式排水部材20の構成は一例であり、構成については任意に設定することが可能であり、例えば、蓋部材21、装着筒22、エルボ26、横配管31および第1縦配管33の全てを組合わせによってサイフォン現象を発生させる場合、サイフォン式排水部材20は蓋部材21、装着筒22、エルボ26、横配管31および第1縦配管33により構成されていてもよい。
なお、サイフォン式排水部材20の構成は一例であり、構成については任意に設定することが可能であり、例えば、蓋部材21、装着筒22、エルボ26、横配管31および第1縦配管33の全てを組合わせによってサイフォン現象を発生させる場合、サイフォン式排水部材20は蓋部材21、装着筒22、エルボ26、横配管31および第1縦配管33により構成されていてもよい。
サイフォン式排水部材20の下流側には、エルボ26が設置される。エルボ26は、サイフォン式排水部材20と雨水配管本体30(横配管31)とを接続する。
雨水配管本体30は、例えば、横配管31と、本管(縦配管)32と、を備えている。
また、本管32には、高さ方向の途中に合流部40が設けられ(形成され)、枝管50からの雨水を合流させることが可能に構成されている。合流部40は、本管32のうち、この合流部40よりも上側に位置する部分と、この合流部40よりも下側に位置する部分と、を接合する継手である。合流部40は、チーズにより形成され、合流部40の受口の1つが、枝管50に接続される。
また、本管32には、高さ方向の途中に合流部40が設けられ(形成され)、枝管50からの雨水を合流させることが可能に構成されている。合流部40は、本管32のうち、この合流部40よりも上側に位置する部分と、この合流部40よりも下側に位置する部分と、を接合する継手である。合流部40は、チーズにより形成され、合流部40の受口の1つが、枝管50に接続される。
横配管31は、例えば、略水平方向に沿って配置された直管により構成されていて、エルボ(不図示)を介して本管32に接続されている。
そして、横配管31は、サイフォン式排水部材20から流入した雨水を、本管32に流すようになっている。
そして、横配管31は、サイフォン式排水部材20から流入した雨水を、本管32に流すようになっている。
本管32は、図1から図3に示すように、サイフォン式排水部材20から横配管31を経て流入する雨水を流下する。本管32は、例えば、第1縦配管33と、第1縦配管33の下方側に配置される第2縦配管35と、第2縦配管35の下部35aに接続されるエルボ42、接続管43及びエルボ45と、を備えている。
第1縦配管33は、横配管31を介してサイフォン式排水部材20に接続されている。すなわち、第1縦配管33は、サイフォン式排水部材20の下流側に配置されている。
第1縦配管33は、肉厚のVP管や、肉薄のVU管が用いられる。具体的には、第1縦配管33は、例えば、呼び径75A,100A,125A,150Aの硬質な塩ビ製の円形直管により構成され、建築物の上下方向に沿って配置されている。
また、第1縦配管33の下側部分34は、第2縦配管35の養生管36(後述する)に径方向に対して間隔をあけて挿入されている。不図示のエルボと接続された第1縦配管33の上端から養生管36に挿入された第1縦配管33の下端までの、第1縦配管33の上下方向の長さは2m以上とされている。第1縦配管33の上下方向の長さは3m以上が好ましく、4m以上がより好ましい。
なお、第1縦配管33の材料及びサイズ(呼び径)については任意に設定することが可能である。
第1縦配管33は、肉厚のVP管や、肉薄のVU管が用いられる。具体的には、第1縦配管33は、例えば、呼び径75A,100A,125A,150Aの硬質な塩ビ製の円形直管により構成され、建築物の上下方向に沿って配置されている。
また、第1縦配管33の下側部分34は、第2縦配管35の養生管36(後述する)に径方向に対して間隔をあけて挿入されている。不図示のエルボと接続された第1縦配管33の上端から養生管36に挿入された第1縦配管33の下端までの、第1縦配管33の上下方向の長さは2m以上とされている。第1縦配管33の上下方向の長さは3m以上が好ましく、4m以上がより好ましい。
なお、第1縦配管33の材料及びサイズ(呼び径)については任意に設定することが可能である。
第2縦配管35は、第1縦配管33の下方側に配置されている。第2縦配管35は、肉厚のVP管や、肉薄のVU管が用いられる。具体的には、第2縦配管35は、例えば、硬質な塩ビ製の円形直管により構成され、第1縦配管33よりも大きな流路面積を有している。
また、第2縦配管35の高さ方向の途中に合流部40が設けられている。第2縦配管35の上部かつ合流部40の上部に養生管36が配置されている。すなわち、第2縦配管35の上部は、合流部40の上方に位置し、第2縦配管35の上部に養生管(外管)36が配置されている。養生管36には第1縦配管33の下側部分34が上方から挿入されている。すなわち、第2縦配管35の上部かつ合流部40の上部には、第1縦配管33の下側部分34が挿入される養生管36が配置されている。
また、第2縦配管35の高さ方向の途中に合流部40が設けられている。第2縦配管35の上部かつ合流部40の上部に養生管36が配置されている。すなわち、第2縦配管35の上部は、合流部40の上方に位置し、第2縦配管35の上部に養生管(外管)36が配置されている。養生管36には第1縦配管33の下側部分34が上方から挿入されている。すなわち、第2縦配管35の上部かつ合流部40の上部には、第1縦配管33の下側部分34が挿入される養生管36が配置されている。
養生管36は、第2縦配管35の上部を形成する管であり、第2縦配管35の他の部分と同じ呼び径で形成されている。すなわち、養生管36は、例えば、硬質な塩ビ製の円形直管により構成され、第1縦配管33よりも大きな流路面積を有している。
養生管36は、第1縦配管33よりも大きな流路面積を有するために、例えば、第1縦配管33よりも1サイズ、2サイズ、あるいは3サイズ大きい呼び径に形成されている。
養生管36は、第1縦配管33よりも大きな流路面積を有するために、例えば、第1縦配管33よりも1サイズ、2サイズ、あるいは3サイズ大きい呼び径に形成されている。
具体的には、養生管36は、第1縦配管33の呼び径が75Aの場合、1サイズ大きい呼び径100A、2サイズ大きい呼び径125A、あるいは3サイズ大きい呼び径150Aに形成されている。
また、養生管36は、第1縦配管33の呼び径が100Aの場合、1サイズ大きい呼び径120A、2サイズ大きい呼び径150A、あるいは3サイズ大きい呼び径200Aに形成されている。
さらに、養生管36は、第1縦配管33の呼び径が125Aの場合、1サイズ大きい呼び径150A、あるいは2サイズ大きい呼び径200Aに形成されている。
加えて、養生管36は、第1縦配管33の呼び径が150Aの場合、1サイズ大きい呼び径200Aに形成されている。
ここで、養生管36は、呼び径が200Aを超えないように形成されることが好ましい。
さらに、養生管36は、第1縦配管33の呼び径が125Aの場合、1サイズ大きい呼び径150A、あるいは2サイズ大きい呼び径200Aに形成されている。
加えて、養生管36は、第1縦配管33の呼び径が150Aの場合、1サイズ大きい呼び径200Aに形成されている。
ここで、養生管36は、呼び径が200Aを超えないように形成されることが好ましい。
また、養生管36は、例えば、第1縦配管33と同心に配置されていて、第1縦配管33(具体的には、下側部分34)の外周面と養生管36の内周面との間には、径方向にほぼ等しい間隙(隙間)Sが周方向全周にわたって形成されていることが好適である。
この状態において、養生管36の呼び径が第1縦配管33の呼び径より1サイズ大きい場合、第1縦配管33(具体的には、下側部分34)の外周面と養生管36の内周面との間の間隙Sは、2~19mmに形成され、好ましくは3~10mm形成されている。間隙Sは、養生管36の上端開口部(上端)36aで外部に開口されている。
養生管36の呼び径が第1縦配管33の呼び径より1サイズ大きい場合、間隙Sを狭く抑えることができる。これにより、サイフォン現象による大きな流量の雨水が第1縦配管33を流下しても、本管32内の雨水が間隙Sの開口(すなわち、養生管36の上端開口部36a)から外部に噴き出し難くできる。さらに、間隙Sの開口から本管32の内部にゴミや小動物が浸入し難くできる。
養生管36の呼び径が第1縦配管33の呼び径より1サイズ大きい場合、間隙Sを狭く抑えることができる。これにより、サイフォン現象による大きな流量の雨水が第1縦配管33を流下しても、本管32内の雨水が間隙Sの開口(すなわち、養生管36の上端開口部36a)から外部に噴き出し難くできる。さらに、間隙Sの開口から本管32の内部にゴミや小動物が浸入し難くできる。
また、養生管36の呼び径が第1縦配管33の呼び径より2サイズ大きい場合、間隙Sは、15~32mmに形成され、好ましくは15~22mm形成されている。
養生管36の呼び径が第1縦配管33の呼び径より2サイズ大きい場合、間隙Sをある程度広くできる。これにより、養生管36及び第1縦配管33が風や振動で振れた場合に養生管36と第1縦配管33の下側部分34との互いの接触を抑えることができ、接触により発生する騒音を防止できる。また、第1縦配管33による径方向の熱伸縮に対応できる。
養生管36の呼び径が第1縦配管33の呼び径より2サイズ大きい場合、間隙Sをある程度広くできる。これにより、養生管36及び第1縦配管33が風や振動で振れた場合に養生管36と第1縦配管33の下側部分34との互いの接触を抑えることができ、接触により発生する騒音を防止できる。また、第1縦配管33による径方向の熱伸縮に対応できる。
さらに、養生管36の呼び径が第1縦配管33の呼び径より3サイズ大きい場合、第1縦配管33の外周面と養生管36の内周面との間の間隙Sは、27~45mmに形成され、好ましくは28~33mm形成されている。
養生管36の呼び径が第1縦配管33の呼び径より3サイズ大きい場合、間隙Sを充分広くできる。これにより、養生管36及び第1縦配管33が風や振動で振れた場合に養生管36と第1縦配管33との互いの接触を抑えることができ、接触により発生する騒音を防止できる。また、第1縦配管33による径方向の熱伸縮に対応できる。
さらに、間隙Sを充分広くすることにより、間隙Sの面積を大きく確保できる。これにより、例えば、豪雨等により本管32内に多量の雨水が流れ込んだ場合に、本管32に流れ込んだ多量の雨水を間隙Sに導いて、間隙Sの開口から外部にオーバーフローさせて排水しやすくできる。
養生管36の呼び径が第1縦配管33の呼び径より3サイズ大きい場合、間隙Sを充分広くできる。これにより、養生管36及び第1縦配管33が風や振動で振れた場合に養生管36と第1縦配管33との互いの接触を抑えることができ、接触により発生する騒音を防止できる。また、第1縦配管33による径方向の熱伸縮に対応できる。
さらに、間隙Sを充分広くすることにより、間隙Sの面積を大きく確保できる。これにより、例えば、豪雨等により本管32内に多量の雨水が流れ込んだ場合に、本管32に流れ込んだ多量の雨水を間隙Sに導いて、間隙Sの開口から外部にオーバーフローさせて排水しやすくできる。
すなわち、例えば、養生管36を第1縦配管33よりも1サイズ、2サイズ、3サイズ大きい呼び径のなかから任意に選択することにより、第1縦配管33(下側部分34)の外周面と養生管36の内周面との間の間隙Sを調整できる。これにより、例えば、工場、ショッピングセンター、倉庫、大型の駐車場等の建築物に本管32を適用する場合に、それぞれの建築物に対して適正な間隙Sを確保できる。
また、養生管36は、例えば、長さL1が第1縦配管33(具体的には、下側部分34)の下端開口部34aが内部に位置するように形成されている。但し、第1縦配管33による長さ方向の熱伸縮を許容するために養生管36の長さL1を0.5m以上に設定することが好ましい。
さらに、養生管36の呼び径が第1縦配管33の呼び径に対して2サイズあるいは3サイズ大きい場合には、第1縦配管33(下側部分34)の外周面と養生管36の内周面との間の間隙Sが広く形成される。このため、サイフォン現象が発生した際に本管32内の雨水が間隙Sの開口から噴き出しやすくなる。そこで、養生管36の長さL1を1m以上で、かつ2m以下に設定することが好ましい。これにより、間隙Sの長さL2を充分に長く確保でき、サイフォン現象が発生しても間隙Sの開口から雨水が噴き出すことを好適に抑制できる。
さらに、養生管36の呼び径が第1縦配管33の呼び径に対して2サイズあるいは3サイズ大きい場合には、第1縦配管33(下側部分34)の外周面と養生管36の内周面との間の間隙Sが広く形成される。このため、サイフォン現象が発生した際に本管32内の雨水が間隙Sの開口から噴き出しやすくなる。そこで、養生管36の長さL1を1m以上で、かつ2m以下に設定することが好ましい。これにより、間隙Sの長さL2を充分に長く確保でき、サイフォン現象が発生しても間隙Sの開口から雨水が噴き出すことを好適に抑制できる。
また、養生管36は、例えば、厚さTを「養生管36の肉厚<第1縦配管33の肉厚」の関係を満たすように形成してもよい。このように、養生管36の肉厚を第1縦配管33の肉厚より薄く形成することにより、間隙Sを大きく形成できる。これにより、本管32に流れ込んだ雨水を間隙Sに好適に導いて、間隙Sの開口から外部にオーバーフローさせて排水しやすくできる。
一方、養生管36は、例えば、厚さTを「養生管36の肉厚>第1縦配管33の肉厚」の関係を満たすように形成してもよい。このように、養生管36の肉厚を第1縦配管33の肉厚より厚く形成することにより、間隙Sを小さく形成できる。これにより、本管32内の雨水が間隙Sの開口から外部に噴き出し難くできる。さらに、間隙Sの開口から本管32の内部にゴミや小動物が浸入し難くできる。
さらに、第1縦配管33は、下側部分34の下端開口部34aが養生管36の上端開口部36aより少なくとも下方に位置している。また、第1縦配管33は、その下端である下端開口部34aが合流部40まで挿入されていてもよい。第1縦配管33の下端開口部34aを合流部40まで挿入させることにより、養生管36の長さL1を短くできる。また、第1縦配管33の下端開口部34aを合流部40まで挿入させることにより、第1縦配管33内の雨水を間隙Sの開口から噴き出し難くできる。この場合、L2の長さはL1より長くなる。
あるいは、第1縦配管33は、合流部40より上方に下側部分34の下端開口部34aを位置させてもよい。下側部分34の下端開口部34aを合流部40より上方に位置させることにより、合流部40に接続された枝管50(後述する)の雨水を合流部40から第2縦配管35に流入させやすくなる。これにより、枝管50の雨水を合流部40から第2縦配管35に流入させて排水しやすくできる。
また、第1実施形態では、第2縦配管35は、下部35aが地中に埋設されていて、地中から立ち上がるように配置されている。
また、第2縦配管35は、例えば、下部35aがエルボ42、接続管43、エルボ45を介して排水桝60に接続されていて、第1縦配管33から流下した雨水を排水桝60に排水するようになっている。
また、第2縦配管35は、例えば、下部35aがエルボ42、接続管43、エルボ45を介して排水桝60に接続されていて、第1縦配管33から流下した雨水を排水桝60に排水するようになっている。
なお、養生管36(第2縦配管35)の材料については任意に設定することが可能である。
また、養生管36(すなわち、第2縦配管35)を第1縦配管33と同心とするかどうかは任意に設定することが可能であり、養生管36と第1縦配管33とを偏心させて配置してもよい。
また、養生管36(すなわち、第2縦配管35)を第1縦配管33と同心とするかどうかは任意に設定することが可能であり、養生管36と第1縦配管33とを偏心させて配置してもよい。
枝管50は、上端開口部50aの流入口(排水ドレン)が排水部材51に接続されている。排水部材51は雨樋52に設けられている。排水部材51は、一般に用いられている所謂自在ドレンと同様に構成されており、サイフォン式排水部材20と同様に構成されていてもよい。また、雨樋52は、雨樋11と同様に構成されている。
枝管50は、例えば、不図示の建築物の途中階(例えば3階)に位置する大庇(外部)から排水部材51を介して枝管50に流れ込んだ雨水を、合流部40に流入させる。枝管50から合流部40に流入した雨水を、合流部40において第2縦配管35に合流させる。
枝管50は、例えば、不図示の建築物の途中階(例えば3階)に位置する大庇(外部)から排水部材51を介して枝管50に流れ込んだ雨水を、合流部40に流入させる。枝管50から合流部40に流入した雨水を、合流部40において第2縦配管35に合流させる。
なお、枝管50に流れ込む雨水は、大庇から流れ込む雨水に限られず、例えば、建築物に設けられたバルコニーや車路(例えば、建築物の外周に設けられることで屋外に一部分が露出している車路)から流れ込む雨水であってもよい。
以上説明したように、第1実施形態の配管構造10によれば、本管32に第1縦配管33と第2縦配管35とを備え、第1縦配管33をサイフォン式排水部材20の下流側に配置した。また、第2縦配管35(すなわち、養生管36)の流路面積を第1縦配管33よりも大きくして、養生管36を第2縦配管35の上部で、かつ合流部40の上部に配置した。さらに、第2縦配管35の養生管36に第1縦配管33の下側部分34を上方から挿入した。加えて、第2縦配管35に合流部40を設けた。
よって、第1縦配管33から第2縦配管35に雨水を流下する際に、合流部40の上部(すなわち、上流)において本管32の管内圧力が正圧に上昇することを養生管36により抑制できる。これにより、サイフォン式排水部材20のサイフォン現象を適用して上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部40において、枝管50から本管32に安定して雨水を合流させることができる。
また、合流部40の上部に養生管36を配置し、養生管36に第1縦配管33の下側部分34を挿入した。さらに、第2縦配管35に合流部40を設けた。よって、合流部40の上流側周辺に養生管36と第1縦配管33との間隙Sを配置できる。この間隙Sは、養生管36の上端開口部36aにおいて外部に開口されている。
これにより、例えば、豪雨などにより本管32や枝管50から合流部40に多量の雨水が流れ込む場合に、仮に、何らかの事情により雨水を第2縦配管35の下流から排水することが難しかったとしても、合流部40に流れ込んだ多量の雨水の一部を間隙Sに導いて、間隙Sの開口から外部にオーバーフローさせて排水できる。したがって、上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部40において、枝管50から本管32に安定して雨水を合流させることができる。
これにより、例えば、豪雨などにより本管32や枝管50から合流部40に多量の雨水が流れ込む場合に、仮に、何らかの事情により雨水を第2縦配管35の下流から排水することが難しかったとしても、合流部40に流れ込んだ多量の雨水の一部を間隙Sに導いて、間隙Sの開口から外部にオーバーフローさせて排水できる。したがって、上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部40において、枝管50から本管32に安定して雨水を合流させることができる。
つぎに、第1実施形態の配管構造10が合流部40の下方まで水没する場合を図4、図5に基づいて説明する。図4、図5中における点模様(ドットのハッチング)は、雨水を表している。
図4、図5に示すように、例えば、豪雨などにより雨水70が溜まって合流部40の下方(すなわち、第2縦配管35の途中)まで水没することが考えられる。この状態において、溜まった雨水70により排水桝60が水没する。このため、本管32の下部35aからエルボ42、接続管43、エルボ45を経て排水桝60に雨水を排水することが困難になる。
この場合にも、合流部40に流れ込んだ多量の雨水を、養生管36と第1縦配管33の下側部分34との間隙Sに導いて間隙Sの開口から外部に矢印Aの如くオーバーフローさせて排水できる。すなわち、間隙Sの開口が水没しない状態において間隙Sの開口から外部に排水できる。
図4、図5に示すように、例えば、豪雨などにより雨水70が溜まって合流部40の下方(すなわち、第2縦配管35の途中)まで水没することが考えられる。この状態において、溜まった雨水70により排水桝60が水没する。このため、本管32の下部35aからエルボ42、接続管43、エルボ45を経て排水桝60に雨水を排水することが困難になる。
この場合にも、合流部40に流れ込んだ多量の雨水を、養生管36と第1縦配管33の下側部分34との間隙Sに導いて間隙Sの開口から外部に矢印Aの如くオーバーフローさせて排水できる。すなわち、間隙Sの開口が水没しない状態において間隙Sの開口から外部に排水できる。
さらに、養生管36は、上端開口部36a(すなわち、間隙Sの開口)が枝管50の上端開口部50aの流入口(排水部材51)より下方に配置されている。よって、本管32及び枝管50の空気を間隙Sの開口から排気でき、本管32及び枝管50の雨水を間隙Sの開口から排水できる。これにより、例えば、枝管50内の雨水が枝管50の上端開口部50a(すなわち、排水部材51)から溢れることを防止できる。
ついで、比較例1の配管構造、比較例2の配管構造が合流部の下方まで水没する場合について説明する。
比較例1の配管構造は、例えば、本管の途中に流路面積が大きな管を密封状態に備えることにより、枝管から本管に安定して雨水を合流させるように構成されている。
しかし、比較例1の配管構造によれば、溜まった雨水により排水桝が水没した場合、本管内の雨水を排水することが困難になる。よって、本管内の空気の逃げ場は、サイフォン式排水部材等の雨水流入口になる。
比較例1の配管構造は、例えば、本管の途中に流路面積が大きな管を密封状態に備えることにより、枝管から本管に安定して雨水を合流させるように構成されている。
しかし、比較例1の配管構造によれば、溜まった雨水により排水桝が水没した場合、本管内の雨水を排水することが困難になる。よって、本管内の空気の逃げ場は、サイフォン式排水部材等の雨水流入口になる。
このため、軒樋や屋根の雨水や、枝管側の雨水の排水が困難になり、例えば、本管内の雨水が枝管の上端開口部側から噴き出すおそれがある。ここで、陸屋根に設備が備えられている場合、あるいは枝管側がバルコニーや通路に備えられている場合、枝管の上端開口部側から噴き出された雨水による浸水被害が深刻になる。
また、比較例2の配管構造は、例えば、合流部の下方に養生管と第1縦配管の下側部分との間に間隙を形成することにより、枝管から本管に安定して雨水を合流させるように構成されている。
しかし、比較例2の本管によれば、合流部の下方に間隙の開口(すなわち、養生管の上端開口部)が配置されている。このため、溜まった雨水により養生管の上端開口部が水没しやすい。養生管の上端開口部が水没した場合、本管内の雨水を排水することが困難になる。よって、本管内の空気の逃げ場は、サイフォン式排水部材等の雨水流入口になる。
しかし、比較例2の本管によれば、合流部の下方に間隙の開口(すなわち、養生管の上端開口部)が配置されている。このため、溜まった雨水により養生管の上端開口部が水没しやすい。養生管の上端開口部が水没した場合、本管内の雨水を排水することが困難になる。よって、本管内の空気の逃げ場は、サイフォン式排水部材等の雨水流入口になる。
このため、軒樋や屋根の雨水や、枝管側の雨水の排水が困難になり、例えば、本管内の雨水が枝管の上端開口部側から噴き出すおそれがある。ここで、陸屋根に設備が備えられている場合、あるいは枝管側がバルコニーや通路に備えられている場合、枝管の上端開口部側から噴き出された雨水による浸水被害が深刻になる。
以下、第2実施形態から第5実施形態の配管構造を図6から図10に基づいて説明する。なお、第2実施形態から第5実施形態において第1実施形態の配管構造10と同一類似部材については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
<第2実施形態>
以下、図6、図7を参照して第2実施形態の配管構造について説明する。
図6は、第2実施形態に係る配管構造の一例を示す概念図である。図7は図6の配管構造に備えた拡径継手を示す断面図である。
図6、図7に示すように、配管構造100は、養生管36の上端開口部(上端)36aに拡径継手102を備えたもので、その他の構成は第1実施形態の配管構造10と同様である。
以下、図6、図7を参照して第2実施形態の配管構造について説明する。
図6は、第2実施形態に係る配管構造の一例を示す概念図である。図7は図6の配管構造に備えた拡径継手を示す断面図である。
図6、図7に示すように、配管構造100は、養生管36の上端開口部(上端)36aに拡径継手102を備えたもので、その他の構成は第1実施形態の配管構造10と同様である。
拡径継手102は、例えば、硬質な塩ビ樹脂により形成されている。なお、拡径継手102を形成する材料については任意に設定することが可能である。拡径継手102は、例えば、一端105側の呼び径に対して他端103側の呼び径が1サイズ大きく形成されたインクリーザが適用される。また、拡径継手102は、一端105が第1縦配管33の下側部分34の挿入側に配置され、他端103が養生管36側に配置されている。なお、一端105側の呼び径に対して他端103側の呼び径が2サイズ以上大きくてもよい。
拡径継手102の一端105は、第1縦配管33の下側部分34が挿入可能に形成されている。拡径継手102の他端103は、養生管36が嵌入された状態において接続可能に形成されている。すなわち、拡径継手102は、第1縦配管33の下側部分34が挿入される一端105の内径に対して、養生管36が嵌入により接続される他端103の内径が大きく形成されている。
以下、配管構造100の一端105を「小径受け部105」、配管構造100の他端103を「大径受け部103」ということがある。
以下、配管構造100の一端105を「小径受け部105」、配管構造100の他端103を「大径受け部103」ということがある。
具体的には、拡径継手102は、例えば、大径受け部103と、拡径部104と、小径受け部105と、を備えている。大径受け部103は、例えば、円筒状に形成され、養生管36の上端開口部36aが嵌入された状態において接続されている。拡径部104は、大径受け部103の上端に形成され、小径受け部105に向けて徐々に縮径する筒状に形成されている。
小径受け部105は、例えば、拡径部104の上端において円筒状に形成されている。小径受け部105は、第1縦配管33の下側部分34が上方から挿入された状態において、内周面と下側部分34の外周面との間に間隙(隙間)Sが周方向全周にわたって形成されている。
小径受け部105は、例えば、拡径部104の上端において円筒状に形成されている。小径受け部105は、第1縦配管33の下側部分34が上方から挿入された状態において、内周面と下側部分34の外周面との間に間隙(隙間)Sが周方向全周にわたって形成されている。
以上説明したように、第2実施形態の配管構造100によれば、養生管36の上端開口部36aに大径受け部103を接続することにより、小径受け部105に第1縦配管33の下側部分34を挿入させることができる。よって、例えば、養生管36に第1縦配管33の下側部分34を直接挿入する場合に比べて、間隙Sを小さく抑えた状態において、養生管36(すなわち、第2縦配管35)の呼び径を、第1縦配管33の呼び径に対して2サイズ又は3サイズ大きくできる。
したがって、上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部40において、枝管50から本管32に一層安定して雨水を合流させることができる。
したがって、上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部40において、枝管50から本管32に一層安定して雨水を合流させることができる。
また、拡径継手102のうち内径の小さい小径受け部105側に第1縦配管33の下側部分34を挿入した。これにより、養生管36(第2縦配管35)の呼び径を第1縦配管33の呼び径に対して2サイズ又は3サイズ大きくした場合でも、拡径継手102の小径受け部105と第1縦配管33の下側部分34との間隙Sを小さく抑えることができる。
これにより、例えば、通常の雨量の場合、拡径継手102の小径受け部105と第1縦配管33の下側部分34との間隙Sの開口から本管32内の雨水が外部に噴き出し難くできる。また、間隙Sの開口から本管32内にゴミや小動物が浸入し難くできる。
これにより、例えば、通常の雨量の場合、拡径継手102の小径受け部105と第1縦配管33の下側部分34との間隙Sの開口から本管32内の雨水が外部に噴き出し難くできる。また、間隙Sの開口から本管32内にゴミや小動物が浸入し難くできる。
<第3実施形態>
以下、図8を参照して第3実施形態の配管構造について説明する。
図8は、第3実施形態に係る配管構造の一例を示す概念図である。
図8に示すように、配管構造110は、本管112に他の養生管114を備えたもので、その他の構成は第1実施形態の配管構造10と同様である。
以下、第3実施形態において、養生管36を「第1養生管36」、他の養生管114を「第2養生管114」ということがある。また、第1縦配管33の下側部分34と養生管36との間の間隙Sを「第1間隙S1」ということがある。
以下、図8を参照して第3実施形態の配管構造について説明する。
図8は、第3実施形態に係る配管構造の一例を示す概念図である。
図8に示すように、配管構造110は、本管112に他の養生管114を備えたもので、その他の構成は第1実施形態の配管構造10と同様である。
以下、第3実施形態において、養生管36を「第1養生管36」、他の養生管114を「第2養生管114」ということがある。また、第1縦配管33の下側部分34と養生管36との間の間隙Sを「第1間隙S1」ということがある。
第2養生管114は、第2縦配管35よりも大きな流路面積を有している。具体的には、第2養生管114は、例えば、第2縦配管35よりも1サイズ、2サイズ、あるいは3サイズ大きい呼び径に形成されている。第2養生管114には、第2縦配管35の下側部分37が上方から挿入されている。
第2養生管114は、例えば、第2縦配管35の下側部分37と同心に配置されていて、下側部分37の外周面と第2養生管114の内周面との間には、径方向にほぼ等しい第2間隙(隙間)S2が周方向全周にわたって形成されていることが好適である。第2間隙S2は、開口が合流部40の下方に配置されている。
第2養生管114は、例えば、第2縦配管35の下側部分37と同心に配置されていて、下側部分37の外周面と第2養生管114の内周面との間には、径方向にほぼ等しい第2間隙(隙間)S2が周方向全周にわたって形成されていることが好適である。第2間隙S2は、開口が合流部40の下方に配置されている。
また、第2養生管114は、下部114aが地中に埋設されていて、地中から立ち上がるように配置されている。第2養生管114は、例えば、下部114aがエルボ42、接続管43、エルボ45を介して排水桝60に接続されていて、第2養生管114から流下した雨水を排水桝60に排水するようになっている。
このように、本管112に第1養生管36を備え、加えて、本管112に第2養生管114を備えた。よって、第1養生管36及び第2養生管114により、合流部40における管内圧を一層好適に負圧とすることができる。これにより、枝管50から本管112に一層安定させて雨水を合流させることができる。
ここで、排水桝60は、底部63と、側部64と、上部開口部65と、蓋部66と、を有する。上部開口部65は、蓋部66により上方から閉じられている。排水桝60は、側部64から接続管43が内部に挿入されている。接続管43は、側部64から排水桝60内に挿入されるために横向きに配置されている。すなわち、本管112の下部には横向きの接続管(横向きの管)43が備えられている。
この状態において、エルボ(すなわち、本管112の下端)45は、排水桝60内に位置している。すなわち、本管112は側部64から排水桝60内に挿入されている。また、本管112の下端(すなわち、エルボ45)は排水桝60内に位置している。エルボ45は、下端開口部45aが排水桝60内に開口されている。
以上説明したように、第3実施形態の配管構造110によれば、本管112の接続管43を側部64から排水桝60内に挿入し、エルボ45を排水桝60内に位置させた。よって、本管112の下部には横向きの接続管43が備えられている。本管112の下部に横向きの接続管43を備えることにより、本管112内の空気を本管112の下部から排気し難くできる。これにより、本管112内の空気を第2間隙S2の開口および第1間隙S1の開口から外部に排気しやすくできる。
特に、第2間隙S2は、開口が合流部40の下方に配置されている。すなわち、第2間隙S2の開口は、本管112の下部に近い位置に配置されている。よって、本管112において、下部内の空気を第2間隙S2の開口から外部に好適に排気しやすくできる。これにより、本管112内の雨水をエルボ45から排水桝60内に良好に流入させることができる。したがって、上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部40において、枝管50から本管112に一層安定して雨水を合流させることができる。
また、排水桝60内には連結管(横管)61が連通され、連結管61が不図示の下水管等に接続されている。すなわち、排水桝60内に排水された雨水は、連結管61に導かれ、連結管61を経て下水管等に排水される。よって、連結管61の上方には雨水が溜まり難い。
そこで、エルボ45の下端開口部45aを連結管61の上方に位置させた。よって、エルボ45の下端開口部45aが水没することを抑えることができる。これにより、本管112内の空気を下端開口部45aから排気しやすくでき、本管112内の雨水を下端開口部45aから排水桝60内に排水しやすくできる。
そこで、エルボ45の下端開口部45aを連結管61の上方に位置させた。よって、エルボ45の下端開口部45aが水没することを抑えることができる。これにより、本管112内の空気を下端開口部45aから排気しやすくでき、本管112内の雨水を下端開口部45aから排水桝60内に排水しやすくできる。
<第4実施形態>
以下、図9を参照して第4実施形態の配管構造について説明する。
図9は、第4実施形態に係る配管構造の一例を示す概念図である。
図9に示すように、配管構造120は、本管122に拡径継手123及び第3縦配管124を備えたもので、その他の構成は第1実施形態の配管構造10と同様である。
以下、図9を参照して第4実施形態の配管構造について説明する。
図9は、第4実施形態に係る配管構造の一例を示す概念図である。
図9に示すように、配管構造120は、本管122に拡径継手123及び第3縦配管124を備えたもので、その他の構成は第1実施形態の配管構造10と同様である。
拡径継手123は、例えば、第2実施形態の拡径継手102と同様に形成されている。すなわち、拡径継手123は、例えば、小径受け部123aの呼び径に対して大径受け部123bの呼び径が1サイズ大きく形成されている。拡径継手123は、小径受け部123aに第2縦配管35の下端が嵌入されて接続され、大径受け部123bに第3縦配管124の上端が嵌入されて接続されている。すなわち、第2縦配管35の下端が拡径継手123を介して第3縦配管124の上端に接続されている。
これにより、第3縦配管124は、例えば、第2縦配管35に対して呼び径が1サイズ大きく形成され、第2縦配管35に対して流路面積が拡大されている。
これにより、第3縦配管124は、例えば、第2縦配管35に対して呼び径が1サイズ大きく形成され、第2縦配管35に対して流路面積が拡大されている。
なお、第3縦配管124の呼び径や流路面積については任意に設定することが可能である。例えば、第3縦配管124の呼び径を第2縦配管35の呼び径に対して2サイズ以上大きく設定してもよい。また、第3縦配管124の流路面積を、第2縦配管35の流路面積に対して呼び径で1サイズ未満の面積差で大きく設定してもよいし2サイズよりも大きい面積差に設定してもよい。
また、第3縦配管124は、合流部40の下方に配置されている。第3縦配管124は、例えば、地中に埋設され、地中において立ち上がるように配置されている。第3縦配管124は、例えば、下部124aがエルボ42、接続管43、エルボ45を介して排水桝60に接続されていて、第3縦配管124から流下した雨水を排水桝60に排水するようになっている。
以上説明したように、第4実施形態の配管構造120によれば、本管122に養生管36を備え、加えて、本管112に第3縦配管124を備えた。よって、養生管36及び第3縦配管124により、合流部40における管内圧を一層好適に負圧とすることができる。これにより、枝管50から本管122に一層安定させて雨水を合流させることができる。
<第5実施形態>
以下、図10を参照して第5実施形態の配管構造について説明する。
図10は、第5実施形態に係る配管構造の一例を示す概念図である。
図10に示すように、配管構造130は、第2縦配管35の下部(すなわち、本管32の下端)35aが排水桝60の上部開口部65から排水桝60内に挿入するように構成されたもので、その他の構成は第1実施形態の配管構造10と同様である。
以下、図10を参照して第5実施形態の配管構造について説明する。
図10は、第5実施形態に係る配管構造の一例を示す概念図である。
図10に示すように、配管構造130は、第2縦配管35の下部(すなわち、本管32の下端)35aが排水桝60の上部開口部65から排水桝60内に挿入するように構成されたもので、その他の構成は第1実施形態の配管構造10と同様である。
すなわち、排水桝60は、上部開口部65が蓋部66により上方から閉じられている。蓋部66には、貫通孔67あるいは切欠き(図示せず)が形成されている。蓋部66の貫通孔67あるいは切欠きを通して第2縦配管35の下部35aが排水桝60の上部開口部65から排水桝60内に挿入されている。よって、第2縦配管35の下部35aは、排水桝60内に位置している。すなわち、下部35aは、下端開口部35bが排水桝60内に位置し、排水桝60内に開口されている。
以上説明したように、第5実施形態の配管構造130によれば、第2縦配管35の下部35aを貫通孔67あるいは切欠きを通して排水桝60内に位置させることにより、下部35aの下端開口部35bを排水桝60内に開口させた。
ここで、排水桝60内には空間が形成されている。よって、第2縦配管35の下部35a(具体的には、下端開口部35b)を排水桝60内に開口させることができる。
ここで、排水桝60内には空間が形成されている。よって、第2縦配管35の下部35a(具体的には、下端開口部35b)を排水桝60内に開口させることができる。
これにより、第2縦配管35内の空気を第2縦配管35の下端開口部35bから排気しやすくでき、さらに、第2縦配管35内の雨水を下端開口部35bから排水桝60内に排水しやすくできる。よって、第2縦配管35の雨水を下端開口部35bから排水桝60内に良好に流入させることができる。したがって、上層階から階下に向かって雨水を排水する際に、途中階に設けられた合流部40において、枝管50から本管32に一層安定して雨水を合流させることができる。
また、排水桝60内には連結管(横管)61が連通され、連結管61が不図示の下水管等に接続されている。すなわち、排水桝60内に排水された雨水は、連結管61に導かれ、連結管61を経て下水管等に排水される。よって、連結管61の上方には雨水が溜まり難い。
そこで、第2縦配管35の下部35aを連結管61の上方に位置させた。よって、第2縦配管35の下部35a(具体的には、下端開口部35b)が水没することを抑えることができる。これにより、第2縦配管35内の空気を下端開口部35bから排気しやすくでき、第2縦配管35内の雨水を下端開口部35bから排水桝60内に排水しやすくできる。
そこで、第2縦配管35の下部35aを連結管61の上方に位置させた。よって、第2縦配管35の下部35a(具体的には、下端開口部35b)が水没することを抑えることができる。これにより、第2縦配管35内の空気を下端開口部35bから排気しやすくでき、第2縦配管35内の雨水を下端開口部35bから排水桝60内に排水しやすくできる。
<第6実施形態>
以下、図11を参照して第6実施形態の排水システムについて説明する。
図11は、第6実施形態に係る排水システムの一例を示す概念図である。
図11に示すように、排水システム140は、雨樋11および雨樋52から雨水を排水するシステムである。
ここで、雨樋11および雨樋52は、建築物141に設けられている。建築物141としては、前述したように、工場やショッピングセンター、倉庫や大型の駐車場等が例示される。
以下、図11を参照して第6実施形態の排水システムについて説明する。
図11は、第6実施形態に係る排水システムの一例を示す概念図である。
図11に示すように、排水システム140は、雨樋11および雨樋52から雨水を排水するシステムである。
ここで、雨樋11および雨樋52は、建築物141に設けられている。建築物141としては、前述したように、工場やショッピングセンター、倉庫や大型の駐車場等が例示される。
雨樋11は、建築物141の屋根142に設けられている。雨樋52は、建築物141の開口部143の上方に設けられている。開口部143は、第1開口部143aと、第2開口部143bと、を含む。第1開口部143aは、建築物141内に出入りする車両や人が通る出入口である。第2開口部143bは、窓である。図示の例では、複数の第1開口部143aが建築物141に設けられている。各第1開口部143aの上方には、庇144が設けられており、雨樋52は、各庇144に設けられている。建築物141は、複数の庇144と、複数(庇144と同数)の雨樋52と、を備えている。雨樋11および雨樋52は、いわゆる軒樋である。
本実施形態では、排水システム140が、複数の配管構造150を備えている。図示の例では、複数の配管構造150の構造は、いずれも共通している。
各配管構造150は、サイフォン式排水部材20と、本管32と、排水部材51と、枝管50と、を備えている。
各配管構造150は、サイフォン式排水部材20と、本管32と、排水部材51と、枝管50と、を備えている。
本管32は、サイフォン式排水部材20に直接(横配管31を介さずに)接続されている。本管32は、第1縦配管33と、第2縦配管35と、を備えている。第2縦配管35は、合流部40と、養生管36と、を備えている。合流部40は、雨樋52よりも下方に位置している。図示の例では、合流部40は、いわゆる90度チーズである。
枝管50は、排水部材51からの排水を合流部40に合流させる。枝管50は、第1管151と、エルボ152と、第2管153と、を備えている。第1管151、エルボ152、第2管153は、上流から下流に向けてこの順に並んでいる。第1管151は、排水部材51に接続されている。第2管153は、合流部40に接続されている。エルボ152は、第1管151と第2管153とを接続している。本実施形態では、エルボ152は、いわゆる90度エルボである。
各養生管36の上端(上端開口部36a)は、隣り合う雨樋52の側面の間に設けられている。各養生管36の上端は、各雨樋52の底部よりも上方で、かつ、各雨樋52の側面の上端よりも下方に位置している。
この排水システム140によれば、雨樋52の上限まで水位が達するときに、雨樋52の排水を枝管50および合流部40を通して養生管36の上端(上端開口部36a)から排水できる。
なお前述したように、雨樋11や雨樋52(いわゆる軒樋)が、排水溝であってもよい。例えば、雨樋11が、屋上に設けられた排水溝であってもよく、雨樋52が、バルコニーに設けられた排水溝であってもよい。
なお前述したように、雨樋11や雨樋52(いわゆる軒樋)が、排水溝であってもよい。例えば、雨樋11が、屋上に設けられた排水溝であってもよく、雨樋52が、バルコニーに設けられた排水溝であってもよい。
<第7実施形態>
以下、図12を参照して第7実施形態の排水システムについて説明する。
図12は、第7実施形態に係る排水システムの一例を示す概念図である。
図12に示すように、本実施形態に係る排水システム160では、第6実施形態に係る排水システム140に対して、配管構造170が異なっている。具体的には、本実施形態に係る排水システム160では、第6実施形態に係る排水システム140に対して、枝管50における第1管151が短いか、または第1管151を備えず、枝管50側の排水部材51とエルボ152とが直接接続されている。これにより、第1開口部143aと枝管50との間のクリアランスを大きく確保でき、第1開口部143aと枝管50との干渉が回避される。
以下、図12を参照して第7実施形態の排水システムについて説明する。
図12は、第7実施形態に係る排水システムの一例を示す概念図である。
図12に示すように、本実施形態に係る排水システム160では、第6実施形態に係る排水システム140に対して、配管構造170が異なっている。具体的には、本実施形態に係る排水システム160では、第6実施形態に係る排水システム140に対して、枝管50における第1管151が短いか、または第1管151を備えず、枝管50側の排水部材51とエルボ152とが直接接続されている。これにより、第1開口部143aと枝管50との間のクリアランスを大きく確保でき、第1開口部143aと枝管50との干渉が回避される。
排水システム160は、配管構造170として、構造が異なる3種類の配管構造170a、170b、170c(以下、第1配管構造170a、第2配管構造170b、第3配管構造170cともいう)を備えている。
第1配管構造170a(紙面右手)では、養生管36の上端(上端開口部36a)が、雨樋52(排水溝)の上端よりも上方に位置している。
この場合、雨樋52の上限まで水位が達したときにおいても、雨樋52の雨水が養生管36から排水されない。しかしながら、養生管36は本来、雨水がかからない屋根142の下方にあり、このような観点からは、養生管36から雨水をオーバーフローさせること自体が好ましくないとも言える。さらに、養生管36は、合流部40の上方にあり、合流部40には枝管50が接続されるところ、枝管50は第1開口部143aの近くにあり、養生管36から雨水がオーバーフローすると、第1開口部143aを通過する車両や人に、オーバーフローした雨水が飛散するおそれもある。このような観点からは、養生管36の上端(上端開口部36a)が、雨樋52(排水溝)の上端よりも上方に位置し、養生管36の上端から雨樋52の雨水のオーバーフローを抑制することが好ましい。なおこの場合でも雨樋11からのオーバーフローは可能である。また、例えば、雨樋52に、他のオーバーフロー排水経路を設けることが好ましい。
この場合、雨樋52の上限まで水位が達したときにおいても、雨樋52の雨水が養生管36から排水されない。しかしながら、養生管36は本来、雨水がかからない屋根142の下方にあり、このような観点からは、養生管36から雨水をオーバーフローさせること自体が好ましくないとも言える。さらに、養生管36は、合流部40の上方にあり、合流部40には枝管50が接続されるところ、枝管50は第1開口部143aの近くにあり、養生管36から雨水がオーバーフローすると、第1開口部143aを通過する車両や人に、オーバーフローした雨水が飛散するおそれもある。このような観点からは、養生管36の上端(上端開口部36a)が、雨樋52(排水溝)の上端よりも上方に位置し、養生管36の上端から雨樋52の雨水のオーバーフローを抑制することが好ましい。なおこの場合でも雨樋11からのオーバーフローは可能である。また、例えば、雨樋52に、他のオーバーフロー排水経路を設けることが好ましい。
第2配管構造170b(紙面中央)、第3配管構造170c(紙面左手)では、いずれも、養生管36の上端(上端開口部36a)が、雨樋52の上端よりも下方に位置している。そのため、第1配管構造170aとは異なり、雨樋52の上限まで水位が達するときに、雨樋52の排水を枝管50および合流部40を通して養生管36の上端(上端開口部36a)から排水できる。なお図示の例では、第2配管構造170bは、第1配管構造170aと同一の雨樋52から排水しており、第2配管構造170bは、第1配管構造170aについての前記「他のオーバーフロー排水経路」に相当している。
第2配管構造170bでは、養生管36の長さ(上下方向の大きさ)が短くなっている。そして、第1縦配管33の下端が、合流部40の内部に位置している。
第3配管構造170cでは、合流部40がいわゆる45度チーズであり、枝管50のエルボ152がいわゆる45度エルボである。その結果、合流部40が、第2配管構造170bにおける合流部40よりも下方に位置している。これにより、養生管36が、第2配管構造170bの養生管36よりも長くなり、第1縦配管33の下端が、養生管36内に収まっている。
第3配管構造170cでは、合流部40がいわゆる45度チーズであり、枝管50のエルボ152がいわゆる45度エルボである。その結果、合流部40が、第2配管構造170bにおける合流部40よりも下方に位置している。これにより、養生管36が、第2配管構造170bの養生管36よりも長くなり、第1縦配管33の下端が、養生管36内に収まっている。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、枝管50側の排水部材51が、養生管36の上端開口部36aよりも下方に位置していてもよい。
枝管50側の雨樋52に排水部材51がなくてもよい。
また、枝管50側の排水部材51が蓋部材21と装着筒22と縦リブ23とを備えたサイフォン式排水部材とされ、第1縦配管33の上流側はサイフォン式排水部材20を備えず、一般的な排水部材としてもよい。
また、第1縦配管33と養生管36との間にゴム輪やパッキン等を配置してもよい。この場合、養生管36の内面にゴム輪やパッキンを収納する凹部を設けてもよく、円環状のゴム輪やパッキンに第1縦配管33を挿入してもよい。
また、養生管36と合流部40とは別部材の場合に限らず、養生管36が合流部40の上端に一体となるように成形された合流部材を用いてもよい。
また、枝管50側に養生管を設け、第2縦配管35には養生管36を設けても、設けなくてもよい。この場合、排水部材51と合流部40の間に第2縦配管35と同じ呼び径の養生管が設けられ、養生管には排水部材51と接続され、養生管よりも1サイズ以上小さな呼び径の枝管50が挿入される。
枝管50側の雨樋52に排水部材51がなくてもよい。
また、枝管50側の排水部材51が蓋部材21と装着筒22と縦リブ23とを備えたサイフォン式排水部材とされ、第1縦配管33の上流側はサイフォン式排水部材20を備えず、一般的な排水部材としてもよい。
また、第1縦配管33と養生管36との間にゴム輪やパッキン等を配置してもよい。この場合、養生管36の内面にゴム輪やパッキンを収納する凹部を設けてもよく、円環状のゴム輪やパッキンに第1縦配管33を挿入してもよい。
また、養生管36と合流部40とは別部材の場合に限らず、養生管36が合流部40の上端に一体となるように成形された合流部材を用いてもよい。
また、枝管50側に養生管を設け、第2縦配管35には養生管36を設けても、設けなくてもよい。この場合、排水部材51と合流部40の間に第2縦配管35と同じ呼び径の養生管が設けられ、養生管には排水部材51と接続され、養生管よりも1サイズ以上小さな呼び径の枝管50が挿入される。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
10,100,120,120,130、150、170…配管構造、20…サイフォン式排水部材、32,112,122…本管、33…第1縦配管、35…第2縦配管、35a…第2縦配管の下部(本管の下端)、36…養生管(外管)、36a…上端開口部(上端)、40…合流部、45…エルボ(本管の下端)、50…枝管、60…排水桝、63…底部、64…側部、65…上部開口部、66…蓋部、102…拡径継手。
Claims (4)
- 建築物に配置され雨水を排水する配管構造であって、
サイフォン式排水部材と、
前記サイフォン式排水部材から流入する雨水を流下する本管と、
前記本管の高さ方向における途中に位置される合流部に接続され、前記合流部に外部から排水を流入させる枝管と、を備え、
前記本管は、
前記サイフォン式排水部材の下流側に配置される第1縦配管と、
前記第1縦配管の下方側に配置され前記第1縦配管よりも大きな流路面積を有する第2縦配管と、を備え、
前記合流部は前記第2縦配管に設けられ、
前記第2縦配管の上部かつ前記合流部の上部には、前記第1縦配管が挿入される外管が配置されていることを特徴とする配管構造。 - 前記外管の上端に拡径継手を備えていることを特徴とする請求項1に記載の配管構造。
- 前記本管からの雨水が流入する排水桝を備え、
前記排水桝は、底部と、側部と、上部開口部と、蓋部と、を有し、
前記本管は前記上部開口部から前記排水桝内に挿入され、前記本管の下端は前記排水桝内に位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配管構造。 - 前記本管からの雨水が流入する排水桝を備え、
前記排水桝は、底部と、側部と、上部開口部と、蓋部と、を有し、
前記本管は前記側部から前記排水桝内に挿入され、前記本管の下端は前記排水桝内に位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配管構造。
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