JP2023098477A - 連結構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】せん断荷重の伝達を担うことができるほか、剛性に優れており、また各部品を正確に配置することのできる連結構造を提供すること。【解決手段】一方材71と他方材81との連結構造は、留置具11と埋設具21と接続具31と拘束具41を用いる。そして留置具11は、一方材71に埋め込み接着剤で一体化するが、留置具11には先導ネジ18を形成してある。また埋設具21は、他方材81に埋め込むほか、一方材71と他方材81との接触面を跨ぐように接続具31を嵌め込み、接続具31を介して留置具11と埋設具21を連結する。さらに一方材71の反対側で埋設具21に拘束具41を螺合させ、一方材71を他方材81に引き寄せる。接続具31により、せん断荷重の伝達を担うことができるほか、留置具11と埋設具21の長尺化を回避でき、剛性に優れる。加えて先導ネジ18と接続具31により、各部品が正確に配置される。【選択図】 図1

Description

本発明は、木造建築において、隣接する部材同士を強固に一体化することのできる連結構造に関する。
木造建築を構成する柱や梁などの部材は、その骨格の強度を確保する上で重要な役割を担っており、隣接する部材同士を強固に連結することで、様々な荷重に耐え抜くことができる。このように隣接する部材同士を強固に連結できるよう、部材の端面に仕口を加工するなど、古くから様々な方法が導入されているが、近年はラグスクリューボルトなどの金属部品を使用することもある。ただしこのような金属部品は、強度や信頼性に優れているものの、木造建築が醸し出す自然な雰囲気を損ねる場合があるほか、熱伝導が良好であるため、結露を生じる場合がある。そのため金属部品は、部材の内部に埋め込むことが多い。
部材同士の連結に使用する金属部品の具体例として後記の特許文献が挙げられ、そのうち特許文献1では、隣接する二部材を連結するスタッドボルトが地震などで塑性変形した後も、ある程度の強度を維持することができるほか、全体を部材の内部に埋め込むことのできる連結具が開示されている。この連結具は、一方材および他方材と称される二部材を貫くようにスタッドボルトを差し込んでおり、しかもこのスタッドボルトと螺合できるよう、一方材にはラグスクリューを埋め込んでおり、対する他方材には埋設具を埋め込んでいる。そして施工時は、まず一方材の端面にラグスクリューを埋め込み、次にスタッドボルトを介してラグスクリューと埋設具を同心に並べ、一方材の端面から埋設具を突出させる。その後、埋設具に接着剤を塗布し、これを他方材に差し入れ、接着剤が凝固することで一方材と他方材が連結される。
次の特許文献2では、木造建築物の構造強度を向上することのできる接合具が開示されている。この接合具は、棒状の胴部と、尖鋭状の先端部と、ツバ状の頭部と、胴部の内部に形成された中空部と、中空部の入り口となる注入口と、中空部の出口となる吐出口と、を有しており、先端部と頭部は胴部を挟んで対向しており、先端部にはオネジを形成してある。また注入口は頭部に露出しているほか、吐出口は胴部の外周面に露出しており、頭部の注入口に供給された接着剤は、胴部の外周面を取り囲むように充填される。そして施工時、隣接する二部材を接合するため、一方の部材から他方の部材に向けて接合具を差し込む際、頭部を介して接合具を回転させており、接合具の先端部が他方の部材にねじ込まれることで部材同士が接合されるほか、注入口から供給された接着剤が胴部の外周面に充填されることで、部材同士を緊結することができ、剛接合が実現する。
特開2012-77545号公報 特開2000-257174号公報
前記の特許文献1で開示された連結具は、金属部品を完全に覆い隠すことができ、美観に優れるほか、スタッドボルトが塑性変形した後も、ある程度の強度を維持することができるなどの特徴を有する。ただしこの連結具では、スタッドボルトの軸線方向に直交する方向の荷重(せん断荷重)を受け止めることが難しい。そのためこの連結具を横向きで使用することは避けるべきであり、例えば、柱の側面と梁の端面が接触する箇所にこの連結具を使用したならば、連結具が横向きで配置され、梁に作用する下向きの荷重を受け止めることができない。加えてこの特許文献1と同様、連結される二部材を各種のボルトで引き寄せ合う連結構造は、必然的にそのボルトが二部材を貫くことになり、全長が伸びて弾塑性変形を誘発する。その結果、衝撃吸収の能力には優れているが、剛性については課題が残る。
そのほか特許文献1の埋設具や特許文献2の接合具のように、棒状の金属部品を接着剤で部材に固定する場合、部材には、この金属部品を収容するため、下穴を加工することになる。そしてこの下穴は、接着剤を充填する空間を確保するため、金属部品よりも一回り大きくする必要がある。その結果、金属部品の配置が不安定になり、下穴の中心から偏った状態で接着剤が凝固したならば、隣接する他の部品との配置にずれを生じてしまい、施工時の手間が増える恐れがある。またこのような偏りが生じることで、接着剤の充填量にも偏りが生じることから、接着剤が本来の機能を発揮できない恐れもある。
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、せん断荷重の伝達を担うことができるほか、剛性に優れており、また各部品を正確に配置することのできる連結構造の提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、一方材と他方材との連結構造であって、該他方材の側面に該一方材が接触しており、該一方材と該他方材との接触面を起点として該一方材側には下穴を設けてあり、対して該他方材側には貫通穴を設けてあり、該下穴と該貫通穴は同心に揃えてあり、前記下穴には棒状の留置具を埋め込み、該留置具は接着剤によって前記一方材と一体化させるほか、該留置具の先端側には先導ネジを形成してあり、該先導ネジは該下穴の底部に食い込ませ、また前記貫通穴には棒状の埋設具を埋め込み、且つ該留置具と該埋設具の双方にはオネジを形成してあり、前記下穴の入り口には、その内径を拡大させたホゾ溝を設けてあり、これと対向するように前記貫通穴にもホゾ溝を設けてあり、双方のホゾ溝で構成される空間には接続具を嵌め込んであり、該接続具の内周面にはメネジを形成してあり、該メネジには、前記留置具と前記埋設具の双方の前記オネジが螺合することで該留置具と該埋設具が連結され、前記他方材において前記ホゾ溝の反対側の側面では、前記埋設具が前記一方材側に変位することを拘束しており、該埋設具によって該一方材を該他方材に引き寄せていることを特徴とする。
本発明による連結構造は、柱と梁など、隣接する二部材を強固に一体化するものであり、この二部材のうちの一方を一方材と称しており、残る一方を他方材と称しており、一方材と他方材のいずれも木材であることを前提とするが、純粋な木材に限定される訳ではなく、各種の集成材も含むものとする。また一方材と他方材のいずれも、棒状や板状に加工してあり、しかも一方材は、他方材の側面に接触するものとする。そして一方材には留置具を埋め込み、他方材には埋設具を埋め込み、一方材と他方材との接触面には接続具を埋め込む。なお留置具と埋設具と接続具は、いずれも金属を所定の形状に仕上げたものである。
留置具は棒状であり、一方材に設けた下穴に埋め込むが、下穴の入り口は、一方材と他方材との接触面に位置するものとする。そして留置具は、接着剤によって一方材と一体化させる。そのため留置具を一方材に埋め込む際は、あらかじめ留置具や下穴に接着剤を塗布することになる。なお下穴は、接着剤を充填する空間を確保するため、留置具よりも一回り大きくする必要がある。さらに接着剤を確実に付着させるため、留置具の側周面には、何らかの凹凸を設けることが多い。
留置具において、下穴の底部に到達する側(先端側)は小径化してあり、そこに先導ネジを形成してある。先導ネジは木ネジと同様の形状だが、その最大径は下穴の内径よりも小さく、先導ネジが下穴の底部に接触した後は、一方材の内部に食い込み、留置具が一方材と一体化する。ただし先導ネジは小径であることから、一方材に作用する引張荷重などの伝達を担うことは想定していない。なお下穴の底部は、その加工に使用するドリルの先端形状に応じて円錐形になるため、必然的に先導ネジは下穴の中心に誘導されることになる。その結果、下穴と留置具は同心で並び、留置具の全周に接着剤が充填される空間が確保される。
埋設具は棒状であり、他方材に設けた貫通穴に埋め込むが、貫通穴は、一方材の下穴と同心で配置するほか、貫通穴は、他方材の両側面を貫くものとする。そして埋設具は、貫通穴と同等の長さを確保するが、埋設具については、接着剤などで他方材と一体化する必要はない。なお留置具と埋設具は同心で並ぶことになるが、通常は一箇所の連結構造において、留置具と埋設具を二組以上配置して剛性を確保する。
接続具は、一方材と他方材との接触面を跨ぐように配置し、一方材と他方材との間でせん断荷重の伝達を担うほか、同心で並ぶ留置具と埋設具を連結する役割を担う。しかも接続具は、留置具や埋設具よりも大きく、内部にこれらを収容することができる。そして接続具の内部にはメネジを形成してあり、これに留置具や埋設具を螺合させる。そのため留置具や埋設具の側周面にはオネジを形成してある。なお留置具のオネジは、接着剤の付着を向上させる役割も担っている。
接続具は、一方材と他方材との接触面に嵌め込まれる。そのため一方材の下穴の入り口は、内径を拡大させたホゾ溝を設けてある。他方材についても同様に、貫通穴の内径を拡大させたホゾ溝を設けてある。これらのホゾ溝は、接続具を緩みなく収容できる大きさとしてあり、しかも接続具は、双方のホゾ溝を跨ぐように配置されるため、一方材と他方材との間でせん断荷重の伝達を担うことができる。なお下穴の底部では、先導ネジにより、下穴と留置具が同心に揃うことになり、その逆の下穴の入り口側では、接続具により、下穴と留置具が同心に揃うことになる。このように留置具は、その両端部で変位が拘束されるため、接着剤が充填される空間が偏ることなく均等に確保される。
留置具と埋設具は、前記のように接続具を介して連結される。そのため埋設具を他方材に対して変位不能に拘束することで、一方材を他方材から離脱不能にすることができ、さらに、埋設具に軸線方向の荷重を作用させることで、一方材を他方材に引き寄せることができる。これを実現するため、他方材において、一方材と接触する側面の反対側では、埋設具が一方材側に変位することを拘束する必要がある。その具体例については、埋設具において、一方材の反対側に位置する端部にナットを螺合させる方法が挙げられる。これとは別に埋設具として頭付ボルトを使用し、その頭部を他方材の側面で受け止めた上、先端部を接続具に螺合させる方法が挙げられる。
施工時は、一方材の下穴や留置具に接着剤を塗布した後、留置具を下穴に埋め込み、その際、留置具の先導ネジを下穴の底部に食い込ませ、最終的には留置具の全体を一方材に埋め込む。次に一方材のホゾ溝に接続具を嵌め込み、併せて接続具を回転させて留置具と螺合させるが、接続具の全体をホゾ溝に嵌め込む訳ではなく、半分程度を一方材から突出させる。その後、一方材を他方材に接近させていき、他方材のホゾ溝に接続具を嵌め込み、一方材と他方材を密着させる。そして最後には、他方材の貫通穴に埋設具を埋め込み、その一端側を接続具に螺合させるほか、他端側にナットなどを取り付け、埋設具の変位を拘束すると留置具も変位不能になり、一方材が他方材に引き寄せられる。
このように、一方材には留置具を埋め込み、留置具を接着剤で一方材に一体化させるほか、他方材には埋設具を埋め込み、また一方材と他方材との接触面を跨ぐように接続具を嵌め込み、接続具を介して留置具と埋設具を連結した上、ナットなどで埋設具の変位を拘束することで、接続具と留置具を介して一方材を他方材に引き寄せることができる。さらに接続具により、一方材と他方材との間でせん断荷重の伝達を担うことができる。そのほか本発明では、接続具を介して留置具と埋設具を連結するため、従来の連結構造と比較してボルトの長尺化を避けることができる。
請求項1記載の発明のように、一方材と他方材との連結構造として留置具と埋設具と接続具を用い、一方材には留置具を埋め込み、留置具を接着剤で一方材に一体化させるほか、他方材には埋設具を埋め込み、また一方材と他方材との接触面を跨ぐように接続具を嵌め込み、接続具を介して留置具と埋設具を連結した上、ナットなどで埋設具の変位を拘束することで、接続具と留置具を介して一方材を他方材に引き寄せることができる。さらに接続具により、一方材と他方材との間でせん断荷重の伝達を担うことができる。そのため本発明を柱と梁との連結に使用した場合、接続具によって梁に作用する下向きの荷重を受け止めることができ、強度面で優れている。
そのほか本発明では、接続具を介して留置具と埋設具を連結している。そのため従来の連結構造のように、連結される二部材を貫くような長尺のボルトを使用する必要がなく、そのボルトの弾塑性変形による剛性の低下を招くことがない。しかも本発明では、接着剤の塗布との兼ね合いから、留置具や埋設具の横断面を大きくする必要があり、その結果、留置具や埋設具による弾塑性変形も抑制されるため、剛性については一段と有利になる。また留置具は、先導ネジと接続具により、その両端部で下穴と同心に揃い、これに基づいて各部品を正確に配置することができる。加えて本発明では、埋設具の一端側だけが外部に露出し、留置具や接続具は、完全に部材の内部に埋め込まれるため、美観にも優れている。
本発明による連結構造の具体例を示す斜視図であり、一方材と他方材をL字状に連結することを想定している。 図1の一方材と他方材を連結していく過程を示す斜視図であり、図の上方では、一方材に接続具を嵌め込むまでの流れを描いてあり、図の下方では、一方材と他方材を接触させた状態を描いてある。 図2の後、一方材と他方材が連結された状態を示す斜視図と縦断面図である。 図1と同一の連結構造を示す斜視図だが、埋設具については、頭部が一体化した物に置き換えている。 一方材と対向材を対向するように配置し、その間で他方材の側面を挟み込んだ丁字状の連結構造を示す斜視図である。 図5の対向材を他方材に連結していく過程を示す斜視図である。 図6の後、一方材と他方材と対向材が丁字状に連結された状態を示す斜視図と縦断面図である。
図1は、本発明による連結構造の具体例を示しており、一方材71と他方材81をL字状に連結することを想定している。ここでの一方材71と他方材81は、いずれも木材だが、一方材71は水平に伸びる梁であり、他方材81は直立する柱であり、一方材71の端面が他方材81の側面に接触し、双方の接触面を跨ぐように複数の部品が配置される。またこの図の連結構造は、留置具11と埋設具21と接続具31と拘束具41で構成されており、留置具11は一方材71に埋め込まれ、埋設具21は他方材81に埋め込まれ、接続具31は一方材71と他方材81との接触面に嵌め込まれる。
留置具11は、丸棒状の胴部14と、この胴部14の先端側から突出する先導ネジ18とからなり、胴部14の側周面にはオネジ15を形成してある。また先導ネジ18は木ネジと同様の構成だが、その最大径は胴部14よりも小さくしてある。そのほか胴部14において、先導ネジ18の反対側の端面には、工具を掛けるための六角溝16を形成してある。そして一方材71の端面には、留置具11を埋め込むため、下穴74を加工してあるが、下穴74の入り口については、接続具31を嵌め込むため、内径を拡大させたホゾ溝73を加工してある。なお先導ネジ18は、下穴74の底部から一方材71の内部に食い込ませるものとする。そのため下穴74の延長は、胴部14の形状に基づいて決める必要がある。
留置具11は、接着剤によって一方材71に取り付ける。そのため一方材71の下穴74は、留置具11の胴部14よりも大きくしてあり、双方の隙間に接着剤が充填される。なお胴部14のオネジ15は、接着剤を確実に付着させる役割を担っている。そのほか先導ネジ18は、その大きさから、一方材71と留置具11を一体化する役割を担うものではなく、あくまでも下穴74と胴部14を同心に揃える役割を担う。通常、下穴74の加工にはドリルを使用するため、下穴74の底部は円錐形になり、先導ネジ18は、自然に下穴74の中心に誘導され、下穴74と胴部14は同心で並ぶことになり、胴部14の側周面に接着剤が均等に充填され、留置具11は一方材71と確実に一体化する。
埋設具21は、単純な丸棒状であり、その側周面にはオネジ25を形成してあるほか、その一端面には、工具を掛けるための六角溝26を形成してある。なお埋設具21は、留置具11の胴部14と同径であり、双方のオネジ15、25のピッチも等しい。そして他方材81の側面には、埋設具21を埋め込むため、貫通穴84を加工してある。貫通穴84は他方材81の両側面を貫いているが、貫通穴84の両端のうち一方材71側には、接続具31を嵌め込むため、内径を拡大させたホゾ溝83を加工してある。また貫通穴84の反対側には、内径を拡大させた格納溝86を加工してある。そのほか当然ではあるが、一方材71の下穴74と他方材81の貫通穴84は、同心に揃うように加工してあり、双方のホゾ溝73、83も同径に揃えてある。
接続具31は、長さが抑制された丸棒状であり、一方材71と他方材81との接触面において、双方のホゾ溝73、83で構成される空間に嵌め込まれる。そのため接続具31は、一方材71と他方材81との接触面を跨ぐように配置され、一方材71に作用する下向きの荷重を他方材81に伝達することができる。当然ながらホゾ溝73、83は、接続具31を緩みなく嵌め込み可能な大きさにしてある。そのほか接続具31の内部には、メネジ35を形成してある。このメネジ35は接続具31の両端面を貫いており、その一端面側には留置具11のオネジ15が螺合し、他端面側には埋設具21のオネジ25が螺合する。その結果、留置具11と埋設具21は、接続具31を介して連結されることになる。なお接続具31を回転させることを考慮し、その端面には、工具を掛けるためのツメ穴36を四箇所に形成してある。
拘束具41は、埋設具21の変位を規制するため、他方材81において一方材71の反対側の側面に配置する。拘束具41は、接続具31と同様の丸棒状であり、その内部にはメネジ45を形成してあり、そこに埋設具21のオネジ25を螺合させるほか、拘束具41の端面にはツメ穴46を形成してある。また貫通穴84の両端のうちホゾ溝83の反対側には、拘束具41を嵌め込むための格納溝86を加工してある。ただし拘束具41は、接続具31よりも厚さを抑制してあり、その全体が格納溝86に嵌め込まれる。そして埋設具21の端部(図の左側の端部)に拘束具41を螺合させると、埋設具21が一方材71に向けて変位することを規制され、さらに拘束具41を締め付けると、接続具31と留置具11を介して一方材71を他方材81に引き寄せることができる。なおこの図では、留置具11と埋設具21と接続具31と拘束具41を上下に二組配置して必要な強度を確保している。
図2は、図1の一方材71と他方材81を連結していく過程を示しており、図の上方では、一方材71に接続具31を嵌め込むまでの流れを描いてあり、図の下方では、一方材71と他方材81を接触させた状態を描いてある。一方材71と他方材81との連結に先立ち、一方材71には留置具11を埋め込む必要がある。その際は、まず留置具11や下穴74に接着剤を塗布しておき、その後に留置具11を下穴74に埋め込んでいき、その先導ネジ18が下穴74の底部に接触した際、六角溝16に工具を掛けて留置具11を回転させ、先導ネジ18を下穴74の底部から一方材71の内部に食い込ませていく。そして図の左上のように、一方材71と留置具11の双方の端面が揃うと、留置具11の埋め込みが完了する。
次に一方材71のホゾ溝73に接続具31を嵌め込んでいく。その際は、接続具31のツメ穴36に工具を掛けて回転させ、留置具11のオネジ15と接続具31のメネジ35を螺合させていき、最終的には図の右上のように、接続具31の概ね半分をホゾ溝73に嵌め込む。したがって接続具31の概ね半分は、一方材71の端面から突出することになる。なお接続具31は、緩みなくホゾ溝73に嵌め込まれており、せん断荷重の伝達を担うことができる。また接続具31により、留置具11の端部は変位不能に拘束されるため、留置具11の胴部14は、必然的に下穴74と同心に揃うことになる。このように留置具11は、先導ネジ18と接続具31により、その両端部で下穴74と同心に揃うように拘束され、接着剤が偏ることなく充填されることになる。
一方材71に接続具31を嵌め込み、接着剤が凝固した後、一方材71の端面を他方材81の側面に接近させていき、一方材71から突出する接続具31を他方材81のホゾ溝83に嵌め込み、図の下方のように、一方材71の端面を他方材81の側面に接触させる。その際、接続具31により、一方材71は他方材81で支持された状態になる。次に、他方材81の側面に露出する貫通穴84に埋設具21を埋め込み、その端面を接続具31に接触させた後、六角溝26に工具を掛けて埋設具21を回転させ、そのオネジ25を接続具31のメネジ35に螺合させる。これによって埋設具21は、接続具31を介して留置具11と連結される。なお埋設具21を接続具31に螺合させた際、その反対側の端部は、他方材81の格納溝86に入り込んでおり、そこに拘束具41を螺合させ、これを締め付けると、留置具11を介して一方材71が他方材81に引き寄せられる。
図3は、図2の後、一方材71と他方材81が連結された状態を示しており、図の下方では、その縦断面を描いてある。拘束具41を締め付けることで、埋設具21は図の左側に引き寄せられ、これに併せて接続具31と留置具11も引き寄せられるため、一方材71の端面が他方材81の側面に密着する。その際に拘束具41は、他方材81の格納溝86に嵌まり込んでおり、大半の部品が一方材71や他方材81に埋め込まれる。なおこの図の連結構造では、一方材71を加工する際、留置具11の埋め込みや接続具31の嵌め込みを一括して実施することができ、現地では接続具31を他方材81に嵌め込んだ後、他方材81に埋設具21を埋め込み、拘束具41を締め付けることになる。
また縦断面図のように、留置具11は、先導ネジ18と接続具31により、その両端部が変位不能に拘束されており、必然的に留置具11の全体が下穴74と同心に揃うため、接着剤が偏ることなく充填され、十分な強度を確保できるほか、留置具11と接続具31と埋設具21が確実に同心に揃うことになる。なお、他方材81に埋め込まれる埋設具21については、接着剤は不要である。そのため埋設具21の側周面には、隙間が確保されている。そのほか留置具11と埋設具21は、接続具31の内部で接触しており、留置具11と埋設具21は緩みなく連結されている。
図4は、図1と同一の連結構造だが、埋設具22については、頭部28が一体化した物に置き換えている。なお図の上方は、一方材71と他方材81を接触させる直前の状態であり、図の下方は、連結後の状態である。この図の一方材71は、図1と同一の留置具11を埋め込んであるほか、図1と同一の接続具31を嵌め込んである。また他方材81についても、図1と同一の貫通穴84とホゾ溝83と格納溝86を加工してある。ただし埋設具22については、六角形の頭部28から軸部が突出しており、そこにオネジ25が形成された「六角ボルト」を使用しており、そのオネジ25を貫通穴84に埋め込み、接続具31のメネジ35に螺合させる。そして埋設具22を締め付けることで一方材71が他方材81に引き寄せられるほか、埋設具22の頭部28が格納溝86に収容される。
図5は、一方材71と対向材91を対向するように配置し、その間で他方材81の側面を挟み込んだ丁字状の連結構造を示している。対向材91は、一方材71と横断面が同一の木材であり、しかも一方材71と同一の高さに配置される。また一方材71と他方材81との連結構造については、図1と同一であり、一方材71には留置具11を埋め込んであり、双方を接着剤で一体化させているほか、一方材71の端面には接続具31を嵌め込んであり、そのほか他方材81については、丸棒状の埋設具21を埋め込んである。ただしこの図では、他方材81の両側面に接続具31を配置しており、そのうち対向材91側の接続具31は、他方材81の格納溝86に嵌め込まれるほか、埋設具21の端部に螺合させる。その結果、この接続具31を締め付けることで、一方材71を他方材81に引き寄せることができる。
対向材91には固定具51を埋め込み、双方を接着剤で一体化させる。固定具51は、埋設具21と同様、単純な丸棒状であり、その側周面にはオネジ55を形成してあるほか、その一端面には、工具を掛けるための六角溝56を形成してある。なお固定具51は、留置具11の胴部14および埋設具21と同径であり、オネジ15、25、55のピッチも全て等しい。また対向材91の端面には、固定具51を埋め込むため、下穴94を加工してあり、その入り口については、接続具31を嵌め込むため、内径を拡大させた格納溝96を加工してある。そして他方材81の格納溝86に嵌め込まれた接続具31は、その概ね半分が他方材81の側面から突出し、それが対向材91の格納溝96に嵌め込まれる。さらに固定具51のオネジ55は、接続具31のメネジ35に螺合させ、埋設具21と固定具51を連結する。
図6は、図5の対向材91を他方材81に連結していく過程を示している。図2と同様、一方材71には留置具11を埋め込み、一方材71と他方材81との接触面には接続具31を嵌め込み、また他方材81の側面には埋設具21を埋め込み、図の上方のように、接続具31を介して留置具11と埋設具21を連結する。その際、埋設具21の端部(対向材91側の端部)は、他方材81の格納溝86に収容されており、そこに新たな接続具31を接近させ、そのメネジ35を埋設具21のオネジ25に螺合させ、接続具31の概ね半分を格納溝86に嵌め込み、残りを他方材81の側面から突出させる。これにより、一方材71と他方材81が連結された状態になる。
その後、図の下方のように、格納溝86に嵌め込まれた接続具31に固定具51を螺合させ、固定具51の端面を埋設具21に接触させると、同心で並ぶ留置具11と埋設具21と固定具51は、二個の接続具31を介して連結された状態になり、さらに固定具51は他方材81の側面から突出した状態になる。次に、固定具51の側周面や対向材91の下穴94に接着剤を塗布し、その後、対向材91の下穴94に固定具51を埋め込み、併せて格納溝96に接続具31を嵌め込む。
図7は、図6の後、一方材71と他方材81と対向材91が丁字状に連結された状態を示しており、図の下方では、その縦断面を描いてある。留置具11と埋設具21と固定具51は、接続具31を介して連結されているほか、対向材91は、接着剤によって固定具51と一体化しており、固定具51を介して他方材81と対向材91が連結されている。なお対向材91の端面には接続具31が嵌め込まれるため、固定具51は、対向材91の下穴94と確実に同心に揃うことになり、接着剤が均等に充填される。したがって一方材71と対向材91のいずれも、確実に他方材81と連結されることになる。
11 留置具
14 胴部
15 オネジ
16 六角溝
18 先導ネジ
21 埋設具
22 埋設具
25 オネジ
26 六角溝
28 頭部
31 接続具
35 メネジ
36 ツメ穴
41 拘束具
45 メネジ
46 ツメ穴
51 固定具
55 オネジ
56 六角溝
71 一方材
73 ホゾ溝
74 下穴
81 他方材
83 ホゾ溝
84 貫通穴
86 格納溝
91 対向材
94 下穴
96 格納溝

Claims (1)

  1. 一方材(71)と他方材(81)との連結構造であって、該他方材(81)の側面に該一方材(71)が接触しており、該一方材(71)と該他方材(81)との接触面を起点として該一方材(71)側には下穴(74)を設けてあり、対して該他方材(81)側には貫通穴(84)を設けてあり、該下穴(74)と該貫通穴(84)は同心に揃えてあり、
    前記下穴(74)には棒状の留置具(11)を埋め込み、該留置具(11)は接着剤によって前記一方材(71)と一体化させるほか、該留置具(11)の先端側には先導ネジ(18)を形成してあり、該先導ネジ(18)は該下穴(74)の底部に食い込ませ、また前記貫通穴(84)には棒状の埋設具(21または22)を埋め込み、且つ該留置具(11)と該埋設具(21または22)の双方にはオネジ(15、25)を形成してあり、
    前記下穴(74)の入り口には、その内径を拡大させたホゾ溝(73)を設けてあり、これと対向するように前記貫通穴(84)にもホゾ溝(83)を設けてあり、双方のホゾ溝(73、83)で構成される空間には接続具(31)を嵌め込んであり、該接続具(31)の内周面にはメネジ(35)を形成してあり、該メネジ(35)には、前記留置具(11)と前記埋設具(21または22)の双方の前記オネジ(15、25)が螺合することで該留置具(11)と該埋設具(21または22)が連結され、
    前記他方材(81)において前記ホゾ溝(83)の反対側の側面では、前記埋設具(21または22)が前記一方材(71)側に変位することを拘束しており、該埋設具(21または22)によって該一方材(71)を該他方材(81)に引き寄せていることを特徴とする連結構造。
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