JP2023098313A - レーザマーキング装置およびレーザマーキングシステム - Google Patents

レーザマーキング装置およびレーザマーキングシステム Download PDF

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Abstract

【課題】カメラ付きレーザマーキング装置の使い勝手を向上させる。【解決手段】レーザマーキング装置Lは、レーザ光生成部2と、レーザ光走査部3と、レーザ光生成部2およびレーザ光走査部3を収容する筐体10とを備える。筐体10は、レーザ光走査部3によって反射されたレーザ光を透過するカバーガラス62が設けられた第1収容部H1と、カバーガラス62を透過したレーザ光の光軸Alを挟み込むように、該レーザ光の出射方向に沿って第1収容部H1から延出した一対の延出部H21,H22と、一対の延出部H21,H22によって形成される光路区画部H3を撮像光軸Axが通過するように撮像装置92を取付可能なカメラ取付部19と、を有する。【選択図】図14

Description

本開示は、レーザマーキング装置およびレーザマーキングシステムに関する。
特許文献1には、モニタカメラを外付けしたレーザマーキング装置が開示されている。具体的に、このレーザマーキング装置は、被加工物を撮像するためのモニタカメラと、このモニタカメラより得られるモニタ画像を表示する表示手段と、を備えている。ここで、前記モニタカメラは、スキャニング・ヘッドの側面に取り付けられており、被加工物を斜め上方から撮像することができる。
そして、前記特許文献1によれば、スキャニング・ヘッドの下面と、被加工物の上面との間には一定のワークディスタンス(以下、単に「WD」という)が確保されている。これに伴い、モニタカメラも被加工物から離間させることが可能となり、広範囲にわたって撮像視野に収めることができるようになっている。
特開2016-034654号公報
しかしながら、前記特許文献1に開示されているようなケースほどWDを確保できない場合、スキャニング・ヘッドの下面と、被加工物との隙間は僅かなものとなる。この場合、従来のモニタカメラを用いたのでは、狭い範囲までしか撮像視野に収めることができず、その使い勝手という点で難がある。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、カメラ付きのレーザマーキング装置において、その使い勝手を向上させることにある。
本開示の第1の態様は、レーザ光を生成するレーザ光生成部と、前記レーザ光生成部により生成されたレーザ光を反射することで、該レーザ光をワークの表面上で走査するレーザ光走査部と、前記レーザ光生成部および前記レーザ光走査部を収容する筐体と、を備えるレーザマーキング装置に係る。
そして、本開示の第1の態様によれば、前記筐体は、前記レーザ光走査部によって反射されたレーザ光を透過する光学部材が設けられた収容部と、前記光学部材を透過したレーザ光の光軸を挟み込むように、該レーザ光の出射方向に沿って前記収容部から延出した一対の延出部と、前記一対の延出部によって形成される内部空間を撮像光軸が通過するように撮像装置を取付可能なカメラ取付部と、を有する。
前記第1の態様によると、一対の延出部の間の空間(前記内部空間)を通すように撮像光軸をレイアウトすることで、筐体とワークとの距離が非常に短い場合であっても、撮像装置からワーク表面まで至る撮像光軸を、より長く延ばすことが可能になる。そのことで、より広範囲にわたって撮像視野に収めることが可能となり、レーザマーキング装置の使い勝手を向上させることができる。
また、本開示の第2の態様によれば、前記筐体は、前記光学部材が設けられた底面と、該底面と対向する天面と、を有し、前記筐体は、前記天面を介して吊り下げるように構成されている、としてもよい。
前記第2の態様のように、筐体を上方から吊り下げた場合、側方、下方等から支持する場合と比べて、筐体とワークとの距離が短くなる恐れがある。本開示に係る構成は、そうしたレイアウトを採用した場合であっても、より広い撮像視野を確保することができ、レーザマーキング装置の使い勝手を向上させる上で好適に作用する。
また、本開示の第3の態様によれば、前記一対の延出部の少なくとも一方には、レーザ光生成部と熱的に結合したヒートシンクが収容されている、としてもよい。
前記第3の態様によると、一対の延出部の内部空間をヒートシンクの収容スペースとして用いることができる。これにより、一対の延出部の内部空間をデッドスペースとすることなく、有効活用することが可能となる。
また、本開示の第4の態様によれば、前記一対の延出部は、前記レーザ光の光軸に対し、第1方向の一側に配置される第1延出部と、前記レーザ光の光軸を挟んで前記第1方向の他側に配置され、前記第1延出部と間隔を空けて設けられる第2延出部と、からなり、前記筐体は、前記第1および第2延出部を接続するとともに前記内部空間を仕切る壁部と、前記壁部に設けられ、反射ミラーを取付可能に構成されたミラー取付部と、を有し、前記カメラ取付部は、前記壁部に対向する位置に形成された開口部に前記撮像光軸を通過させ、かつ該撮像光軸を前記反射ミラーの鏡面に交わらせるように前記撮像装置を設置する、としてもよい。
前記第4の態様によると、壁部に反射ミラーを取り付け可能に構成することで、その反射ミラーによって撮像光軸を折り曲げることが可能になる。これにより、内部空間を通すように撮像光軸を配置する際に、よりバリエーションに富んだレイアウトを採用することができるようになる。撮像光軸のレイアウトの自由度を向上させることは、レーザマーキング装置の使い勝手の向上に資する。
また、本開示の第5の態様によれば、前記ミラー取付部には前記反射ミラーが取り付けられていて、前記反射ミラーの鏡面は、前記撮像光軸を前記ワークの表面に向けて折り返すように配置される、としてもよい。
前記第5の態様によると、壁部に取り付けられた反射ミラーによって、撮像光軸をワークの表面に導くことが可能になる。これにより、ワーク表面上に設定されるレーザ光の照射領域と、撮像装置による撮像視野とを一致または近接させることができる。そのことで、例えばマーキング直後または直前のワークを撮像することができるようになり、レーザマーキング装置の使い勝手を向上させる上で有利になる。
また、本開示の第6の態様によれば、前記レーザマーキング装置は、前記内部空間の中に配置され、照明を取付可能に構成された照明取付部を備える、としてもよい。
前記第6の態様によると、内部空間の中に照明をレイアウトすることが可能になる。これにより、視認性等、撮像画像の品質を向上させることができ、ひいてはレーザマーキング装置の使い勝手を向上させる上で有利になる。
また、本開示の第7の態様によれば、前記照明取付部には前記照明が取り付けられていて、前記照明は、前記撮像光軸に対して交差する方向を指向するように配置される、としてもよい。
前記第7の態様によると、撮像光軸と照明光が照射される方向とが相違することになり、照明光の正反射に起因したハレーション等を抑制することができる。これにより、撮像画像の品質を向上させることができ、レーザマーキング装置の使い勝手を向上させる上で有利になる。
また、本開示の第8の態様によれば、前記撮像装置は、前記筐体内に取り付けられ、前記撮像装置は、広角レンズを有する広角カメラによって構成されている、としてもよい。
また、本開示の第9の態様は、前記レーザマーキング装置と、所定の搬送方向に沿ってワークを搬送する搬送装置と、を備え、前記ワーク表面には、前記搬送方向に沿って等間隔で並んだ複数の被印字領域が設定され、前記レーザマーキング装置が、前記搬送装置によって搬送される各被印字領域に対してマーキングを順次実行するように構成されたレーザマーキングシステムに係る。
そして、本開示の第9の態様によれば、前記レーザマーキングシステムは、前記筐体と一の被印字領域との接近を検知する接近監視部を備え、前記搬送装置は、前記接近監視部の検知信号を受けて搬送を停止し、前記レーザマーキング装置は、前記搬送装置が搬送を停止している最中に、前記一の被印字領域に対してマーキングを実行し、前記撮像装置は、前記搬送装置による搬送の停止中に、前記レーザマーキング装置によってマーキングが実行された前記一の被印字領域に対する撮像を実行する、としてもよい。
ことを特徴とするレーザマーキングシステム。
前記第9の態様によると、搬送が停止されている間に撮像を行うように構成することで、撮像画像の品質を向上させることができる。これにより、レーザマーキング装置の使い勝手を向上させる上で有利になる。
また、本開示の第10の態様によれば、前記レーザマーキングシステムは、前記撮像装置による撮像結果に基づいて、前記レーザマーキング装置によるマーキング内容を検査する検査装置を備え、前記検査装置は、前記撮像装置が前記一の被印字領域に対して撮像を実行してから前記搬送装置による搬送が再開された後に、前記一の被印字領域に関するマーキングの検査を実行する、としてもよい。
前記第10の態様によると、検査装置は、ワークの搬送中にマーキングの検査を実行する。マーキングの検査の是非は、ワークが搬送しているか否かには依存しない。そのため、より効率的に検査を行うことができるようになる。
また、本開示の第11の態様は、前記レーザマーキング装置と、所定の搬送方向に沿ってワークを搬送する搬送装置と、を備え、前記ワーク表面には、前記搬送方向に沿って等間隔で並んだ複数の被印字領域が設定され、前記レーザマーキング装置が、前記搬送装置によって搬送される各被印字領域に対してマーキングを順次実行するように構成されたレーザマーキングシステムに係る。
そして、本開示の第11の態様によれば、前記レーザマーキングシステムは、前記筐体と一の被印字領域との接近を検知する接近監視部を備え、前記レーザマーキング装置は、前記接近センサの検知信号を受ける度に、前記搬送装置によって搬送中の前記一の被印字領域に対してマーキングを実行し、前記撮像装置は、前記レーザマーキング装置が前記一の被印字領域に対してマーキングを実行してから、該一の被印字領域に続いて搬送される他の被印字領域に関して前記接近監視部が検知信号を出力するまでの期間内に、前記一の被印字領域に対する撮像を実行する、としてもよい。
また、本開示の第12の態様によれば、前記撮像装置は、前記搬送方向に直交する搬送幅方向に沿って延びる撮像視野を有するラインスキャンカメラによって構成される、としてもよい。
また、本開示の第13の態様によれば、前記レーザマーキングシステムは、前記撮像装置による撮像結果に基づいて、前記レーザマーキング装置によって行われたマーキング内容を検査する検査装置を備え、前記検査装置は、前記レーザマーキング装置が一の被印字領域に対してマーキングを実行してから、前記他の被印字領域に関して前記接近監視部が検知信号を出力するまでの期間内に、前記一の被印字領域に関するマーキングの検査を実行する、としてもよい。
以上説明したように、本開示によれば、カメラ付きレーザマーキング装置の使い勝手を向上させることができる。
図1は、レーザマーキングシステムの全体構成を例示する図である。 図2は、レーザマーキング装置の概略構成を例示するブロック図である。 図3は、印刷装置とマーカヘッドとの置換について説明するための図である。 図4は、マーカヘッドの外観を例示する斜視図である。 図5は、マーカヘッドからカバー部材を取り外した状態を例示する図4対応図である。 図6は、マーカヘッドの側面図である。 図7は、マーカヘッドからカバー部材を取り外した状態を例示する斜視図である。 図8は、マーカヘッドの収容構造を例示する斜視図である。 図9は、マーカヘッドの収容構造を例示する斜視図である。 図10は、マーカヘッドの内部構造を概略的に例示する横断面図である。 図11は、マーカヘッドとワークとの位置関係について説明するための図である。 図12は、支持部材に対するマーカヘッドの取付について説明するための斜視図である。 図13は、カメラ取付部およびカメラユニットの構成を例示する斜視図である。 図14は、撮像光軸と内部空間との関係を概略的に例示する図である。 図15は、照射エリアと撮像エリアとの関係を概略的に例示する図である。 図16は、レーザマーキングシステムを運転する際に行われる制御プロセスを、撮像装置に関連した処理に着目してフローチャート化した図である。 図17は、静止印字の時系列を例示するタイムチャートである。 図18は、移動印字の時系列を例示するタイムチャートである。 図19は、検査ログの内容を例示する表である。 図20は、レーザマーキング装置の第1変形例を示す図11対応図である。 図21は、レーザマーキング装置の第2変形例を示す図11対応図である。 図22は、カメラユニットの変形例を示す図である。
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明は例示である。
すなわち、本明細書では、レーザ加工装置の一例としてのレーザマーカについて説明するが、ここに開示する技術は、レーザ加工装置およびレーザマーカという名称に拘わらず、レーザ応用機器一般に適用することができる。
すなわち、本実施形態では、レーザ光を用いたマーキングの代表例として印字加工(以下、「マーキング」と呼称したり、「印字」と呼称したり、単に「加工」と呼称したりする)について説明するが、本開示は、図形のマーキング等、複数の走査線からなる任意のマーキングに適用することができる。
<全体構成>
図1は、レーザマーキングシステムSの全体構成を例示する図であり、図2は、レーザマーキングシステムSにおけるレーザマーキング装置Lの概略構成を例示する図である。また、図3は、印刷装置1001とマーカヘッド1との置換について説明するための図であり、図11は、マーカヘッド1とワークWとの位置関係について説明するための図であり、図12は、支持部材501に対するマーカヘッド1の取付について説明するための斜視図である。
図1に例示されるレーザマーキングシステムSは、レーザマーキング装置Lと、これに接続される外部機器400と、レーザマーキング装置Lが取り付けられるとともにワークWを搬送する加工設備500と、を備えている。このうち、図1および図2に例示されるレーザマーキング装置Lは、所定の照射エリアR1に向けてレーザ光を照射するとともに、該レーザ光をワークWの表面上で走査する。
前述のようにレーザ光を走査することで、このレーザマーキング装置Lは、シート状の可撓性ワークWに対し、レーザ光を用いたマーキングを行うことができる(以下、「可撓性ワーク」を単にワークという)。なお、このマーキングは、事前に設定された印字パターンPp等に対応して行われるようになっている。
なお、ここでいう照射エリアR1とは、ワークWの表面上に設定される領域であり、表示部102上の設定平面R2に予め対応づけられた印字面に相当する領域である。印字面としての照射エリアR1は、レーザマーキング装置LとワークWとの相対的な位置関係、レーザマーキング装置Lの仕様、ワークWの移動経路等に応じて、種々の形態を取り得る。例えば、2次元平面に沿って移動するワークWの照射エリアR1は、その移動経路に沿った平面となる。一方、3次元空間内を移動するワークWの照射エリアR1は、その移動経路に沿った曲面となり得る。
また、以下の記載における印字パターンPpには、ワークWにマーキングされるべき文字のパターンに加え、「:」、「×」、バーコードやQRコード(登録商標)等、ワークWにマーキングされるべき図形のパターンが含まれる。
特に、本実施形態に係るレーザマーキング装置Lは、ワークWを加工するためのレーザ光として、350nm付近の波長を有するレーザ光を出射することができる。この波長は、紫外線の波長域に含まれる。そのため、以下の記載では、ワークWを加工するためのレーザ光を「UVレーザ光」と呼称して、近赤外線等、他のレーザ光と区別する場合がある。
以下、シート状のフィルムによって構成されたワーク(前述の「可撓性ワーク」)Wをマーキング対象とし、かつ、そのフィルムにUVレーザ光と化学反応するUV反応層(不図示)が含有された場合について説明する。
なお、本開示におけるワークWは、プラスチック製のフィルムによって構成してもよいし、アルミ層を含んだフィルムによって構成してもよいし、アルミ蒸着層を含んだフィルムによって構成してもよいし、紙層を含んだフィルムによって構成してもよい。種々の素材からなるフィルムによってワークWを構成することができる。また、ワークWを構成するフィルムは、三層構造を有していてもよいし、三層以上の多層構造を有していてもよい。
また、図1に示すように、本実施形態に係るワークWは、所定の搬送方向Atに沿って複数のワーク要素Weを並べてなる。各ワーク要素Weは、搬送方向Atに沿って一体的に繋がっていてもよいし、搬送方向Atに間隔を空けて配置してもよい。各ワーク要素Weには、それぞれ、レーザマーキング装置Lによって個別にマーキングが施されるようになっている。ワーク要素Weは、ワークW表面上に設定されかつ搬送方向Atに沿って等間隔で並んだ複数の被加工領域、または、被印字領域と言い換えることもできる。
ここで、複数のワーク要素Weのそれぞれに対して同様のマーキングを施すために、マーカヘッド1に対する各ワーク要素Weの相対位置を都度検知することが考えられる。そのために、ワークWの表面には、搬送方向に沿って等間隔で位置合わせ用マークMrが付されている。各位置合わせ用マークMrは、図1に示すように、搬送方向Atに並んだワーク要素Weの間の部位に付してもよい。あるいは、各位置合わせ用マークMrは、各ワーク要素Weの搬送幅方向一側(図1の+X側または-X側)に付してもよい(不図示)。
また、本実施形態に係るレーザマーキング装置Lは、レーザ光を2次元走査することで、いわゆる2次元印字を行うように構成されているが、このレーザマーキング装置Lは従来品よりも焦点深度が深くなるように構成されているため、いわゆる3次元印字を行うこともできる。そのため、このレーザマーキング装置Lは、3次元的な移動経路に沿って搬送されるワークWさえもマーキング対象とすることができる。
図1および図2に示すように、本実施形態に係るレーザマーキング装置Lは、マーカヘッド1と、マーカコントローラ100と、を備えている。マーカヘッド1およびマーカコントローラ100は、本実施形態においては互いに別体とされており、ケーブル200によって接続されている。本実施形態に係るケーブル200は、マーカコントローラ100の内部からマーカヘッド1に電力を伝送するための電気配線と、そうした電気配線と、アナログ信号、ディジタル信号等を送受するための信号配線と、の少なくとも一部を束ねることによって構成してもよい。
(マーカコントローラ100)
マーカコントローラ100は、マーカヘッド1を制御するためのコントローラ本体100aと、ユーザによる各種入力を受け付けるユーザ端末100bと、を有している。
このうち、コントローラ本体100aは、例えば印字パターンPpに関する設定にしたがってマーカヘッド1を制御することで、ワークW表面上でレーザ光を走査することができる。コントローラ本体100aは、そうした設定を記憶するための記憶装置120を有している。この記憶装置120は、揮発性メモリおよび/または非揮発性メモリを組み合わせてなる。
例えば、コントローラ本体100aは、マーカヘッド1を制御するための機能的要素として、図2に例示するマーキング制御部109を備えている。このマーキング制御部109は、マーカヘッド1における後述のレーザ光生成部2およびレーザ光走査部3と電気的に接続されており、これらを制御することで、ワークWに対してレーザ光を用いたマーキングを行うことができる。コントローラ本体100aにおけるその他の細部については後述する。
一方、ユーザ端末100bは、例えば中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)およびメモリを有しており、コントローラ本体100aに対し、有線または無線によって電気信号を送受可能に接続されている。
特に、本実施形態に係るユーザ端末100bは、タッチパネル式のコンソールによって構成することができる。ユーザ端末100bは、コントローラ本体100aと別体に構成してもよいし、一体に構成してもよい。別体に構成する場合、タッチパネル式のコンソールの代わりに、タブレット端末、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ等によってユーザ端末を構成することができる。
ユーザ端末100bは、種々の印字条件を設定するとともに、ワークWに対するマーキングに関連した情報をユーザに示すための端末として機能する。このユーザ端末100bは、ユーザに情報を表示するための表示部102と、ユーザによる操作入力を受け付ける操作部101と、種々の情報を記憶するための記憶装置(不図示)と、を備えている。なお、ユーザ端末100bは、種々の印字条件を設定するための印字設定装置と呼んでもよい。また、マーカヘッド1とマーカコントローラ100を纏めてレーザマーカと呼んでもよい。
表示部102は、直交座標により規定された設定平面R2を表示することができる。この表示部102は、本実施形態における「表示手段」の例示である。また、図1に示すように、表示部102により表示された設定平面R2上には、マーキングされるべき文字(以下、「印字パターンPp」という)の入力を受け付ける入力インターフェースIuが配置される。この入力インターフェースIuは、設定平面R2の範囲を示す枠、設定平面R2上での印字パターンPpの位置を示す図形等のユーザインターフェースからなり、操作部101に対する操作入力に基づいて、印字パターンPpの入力を受け付けるとともに、受け付けた印字パターンPpの内容を設定平面R2上に表示することができる。
具体的に、表示部102は、液晶ディスプレイ又は有機ELパネルによって構成することができる。ユーザ端末100bをコントローラ本体100aに組み込んだり、タッチパネル式のコンソールを用いたりした場合、コントローラ本体100aまたはコンソールに設けられた表示画面を表示部とすることができる。
操作部101は、キーボード、ポインティングデバイスによって構成することができる。ポインティングデバイスには、マウス、ジョイスティック等が含まれる。ユーザ端末100bをコントローラ本体100aに組み込んだり、タッチパネル式のコンソールを用いたりした場合、コントローラ本体100aまたはコンソールに設けられたスイッチ、ボタン、あるいは、ディスプレイそのものを操作部とすることができる。
前述のように構成されるユーザ端末100bは、ユーザによる操作入力に基づいて、マーキングにおける印字条件を設定することができる。この印字条件には、印字パターンPpの詳細に加え、レーザ光の目標出力(レーザパワー)およびワークW上でのレーザ光の走査速度(スキャンスピード)等が含まれる。
ユーザ端末100bにより設定される印字条件は、コントローラ本体100aに出力されて、該コントローラ本体100aの記憶装置120に記憶される。必要に応じて、ユーザ端末100bの記憶装置に印字条件を記憶してもよい。
(マーカヘッド1)
一方、マーカヘッド1は、マーカコントローラ100と電気的に接続されている。マーカヘッド1は、マーカコントローラ100と有線または無線で通信することができ、該マーカコントローラ100によって制御されることで、照射エリアR1に向けてUVレーザ光を出射することができる。
本実施形態に係るマーカヘッド1は、シート状のフィルムにより構成されたワークWを加工対象とした加工設備500上に設置される。この加工設備500は、図3に示すように、マーカヘッド1を支持する支持部材501と、ワークWが巻き掛けられる搬送ローラ502と、を備える。
また、図11および図12等に示すように、加工設備500はさらに、支持部材501を介してマーカヘッド1をスライド可能に支持する2本のレール部材503l,503rと、2本のレール部材503l,503rそれぞれの端部が取り付けられる2つの固定部材505,506と、搬送ローラ502の駆動によるワークWの搬送時に従動する第1従動ローラ504lおよび第2従動ローラ504rと、を備える。
このように、本実施形態に係るワークWは、搬送ローラ502に巻き掛けられた状態で搬送されるワークとすることができ、その際に用いられる搬送ローラ502は、例えば図11に示すように、上下方向(後述のZ方向)において照射エリアR1と重なり合うように配置してもよい。
また、図11に示すように、搬送ローラ502の回転軸を貫きかつZ方向に延びる中心線Arは、後述のレーザ出射軸Alに対して上流または下流側にオフセットするようになっている。さらに言い換えると、Z方向に延びるレーザ出射軸Alと、X方向に延びる搬送ローラ502の回転軸とは、互いに交差しないようにレイアウトされている。
このうち、支持部材501は、図3に示すように、レーザマーキング装置L、特にマーカヘッド1の筐体10を所定の被取付位置に取り付けることができる。図1および図3に示す支持部材501は、その構成の一例として、筐体10を上方から吊り下げることができる。特に本実施形態に係る筐体10は、その天面10uが吊り下げられるようになっている。
一方、搬送ローラ502は、ワークWの短尺方向に延びる中心軸を有する円筒状に構成されている。この場合、ワークWは、搬送ローラ502の回転によって、所定の移動経路に沿って長尺方向に搬送されることになる。
ここで、本実施形態に係る加工設備500は、図3の上図および下図に示すように、本実施形態に係るマーカヘッド1と、レーザ光によるマーキング以外の方式を用いて印刷する印刷装置1001と、の間で共有化されている。
すなわち、本実施形態に係るマーカヘッド1は、印刷装置1001を取り付けるべく構成された加工設備500の支持部材501に対し、その印刷装置1001の代わりに取り付けることができるように構成されている。
マーカヘッド1と置換可能な印刷装置1001としては、例えば熱転写式産業用サーマルプリンタ(Thermal Transfer Overprinter:TTO)が挙げられるが、他の印刷装置1001と置換することもできる。
詳しくは、上述のように置換可能な印刷装置1001としては、例えば、ワークW上の印刷エリアに接触する印刷部1006を露出させてなる印刷面1010dと、該印刷面1010dと相違する一面であって、かつ支持部材501に接続可能な接続面1010uと、を備える略直方体状に構成された筐体1010を具備するものであればよい。
この場合、図3の上図および下図に示すように、接続面1010uに接続可能な支持部材501によって、印刷装置1001と同様にマーカヘッド1が支持されることになる。そうして支持されたマーカヘッド1は、印刷エリア(印刷装置1001において印刷部1006と接触する領域)に対応して設定される照射エリアR1に向けてUVレーザ光を照射することで、ワークWに対してマーキングを行うことになる。
また、本実施形態に係るレーザマーキング装置Lは、マーキング結果を撮像するための撮像装置92を備えた構成とされている。この撮像装置92は、マーカヘッド1の筐体10外面、または、筐体10内部に配置されており、ワークW表面を撮像することができる。この撮像装置92は、外部機器400の一をなす画像センサ404と電気的に接続されている。この撮像装置92は、例えば図13に示すカメラ装着具91を介してマーカヘッド1の筐体10に装着することができる。
具体的に、本実施形態に係る撮像装置92は、搬送方向Atに直交する搬送幅方向(図1のX方向)に沿って延びる撮像視野を有するラインスキャンカメラによって構成されている。ラインスキャンカメラを用いることは、特に、後述の移動印字を実施する上で有効である。
外部機器400は、必要に応じてマーカコントローラ100に接続される。図1および図2に示す例では、外部機器400は、エンコーダ401と、プログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controller:PLC)402と、マーク検出センサ403と、前述した画像センサ404と、によって構成されている。これらの機器のうち、エンコーダ401は第1のインターフェース部106を介してマーカコントローラ100と接続されている。同様に、PLC402は第2のインターフェース部107を介してマーカコントローラ100と接続されており、マーク検出センサ403は第3のインターフェース部108を介してマーカコントローラ100と接続されている。図示は省略したが、いわば「第4のインターフェース部」を介して画像センサ404をマーカコントローラ100と接続してもよいし、レーザマーキング装置L外部のインターフェース部を介して画像センサ404をPLC402と接続してもよい。
以下、第1のインターフェース部106、第2のインターフェース部107、および、第3のインターフェース部108を、それぞれ、第1IF部106、第2IF部107および第3IF部108と呼称する場合がある。
エンコーダ401は、本実施形態ではロータリエンコーダによって構成されており、ワークWの搬送速度を検出することができる。エンコーダ401は、その検出結果を示す信号(検出信号)をマーカコントローラ100へ出力する。マーカコントローラ100は、エンコーダ401から入力された検出信号に基づいて、レーザ光の2次元走査等を制御する。
図1に例示するように、ロータリエンコーダによって構成されたエンコーダ401は、搬送ローラ502の回転に伴って、自らのホイールを回転させるように配置されている。エンコーダ401は、そのホイールの回転をパルス信号(いわゆる「エンコーダパルス」)に変換して出力するように構成されている。
PLC402は、例えばマイクロプロセッサによって構成されており、マーカコントローラ100に制御信号を入力することができる。PLC402は、予め定めたシーケンスに従ってレーザマーキングシステムSを制御するために用いられる。
マーク検出センサ403は、例えば受光量型の光電センサ(いわゆるカラーセンサ)によって構成されており、ワークW表面に付された位置合わせ用マークMrの位置を検出することができる。マーク検出センサ403は、その検出信号を示す信号(トリガ信号)をマーカコントローラ100へ出力する。マーカコントローラ100は、マーク検出センサ403から入力されたトリガ信号に基づいて、マーキングの開始タイミング等を制御する。
画像センサ404は、撮像装置92と電気的に接続されており、当該撮像装置92によって生成された画像信号(撮像装置92による撮像結果を示す信号)が入力されるようになっている。画像センサ404は、入力された画像信号に基づいて、レーザマーキング装置Lによって行われかつワークW表面に加工されたマーキング内容を検査する。その際、マーキングの形状、色、光沢等に基づいた検査を行ってもよいし、特に文字列をマーキングする場合にあっては、OCR(Optical Character Reader)を用いた検査を行ってもよい。また、画像センサ404による検査ログは、画像センサ404自身に記憶してもよいし、マーカコントローラ100の記憶装置120に記憶してもよい。撮像装置92および画像センサ404に関連した処理の詳細は、制御プロセスの具体例を参照して後述する。
なお、画像センサ404は、マーカコントローラ100に組み込んでもよい。言い換えると、撮像装置92とマーカコントローラ100とを直結することで、画像センサ404が行うべき機能をマーカコントローラ100に行わせることもできる。
レーザマーキング装置Lには、上述した機器および装置以外にも、操作および制御を行うための装置、その他の各種処理を行うためのコンピュータ、記憶装置、周辺機器等を無線または有線で接続することができる。
<マーカヘッド1>
図4は、マーカヘッド1の外観を例示する斜視図であり、図5は、マーカヘッド1からカバー部材13を取り外した状態を例示する図4対応図である。また、図6は、マーカヘッド1の側面図であり、図7は、マーカヘッド1からカバー部材13を取り外した状態を例示する斜視図である。また、図8および図9は、マーカヘッド1の収容構造を例示する斜視図であり、図10は、マーカヘッド1の内部構造を概略的に例示する横断面図である。
さらに、図13は、カメラ取付部19およびカメラユニット9の構成を例示する斜視図であり、図14は、撮像光軸Axと内部空間(光路区画部H3)との関係を概略的に例示する図であり、図15は、照射エリアR1と撮像エリアR3との関係を概略的に例示する図である。
(マーカヘッド1の概略構成)
図2に示すように、マーカヘッド1は、主たる構成要素として、レーザ光生成部2と、レーザ光走査部3と、を備えている。レーザ光生成部2は、マーカヘッド1の外部から供給される電力に基づいて、レーザ光(例えばUVレーザ光)を生成する。レーザ光走査部3は、レーザ光生成部2により生成されたレーザ光を所望の方向に反射することで、該レーザ光をワークWの表面上で走査する。
マーカヘッド1はまた、前述した構成要素、すなわち、レーザ光生成部2とレーザ光走査部3を収容する筐体10を備えている。この筐体10には、レーザ光走査部3によって反射されたレーザ光を透過する出射窓4が形成されている。詳細は省略するが、この筐体10は、略直方体状の外形を有しており、出射窓4が形成された出射面10dと、該出射面10dと相違する一面であって、かつ支持部材501に接続可能な取付面10uと、を有している。取付面10uは、アタッチメント5を介して支持部材501に接続されている(図3を参照)。本実施形態に係る取付面10uは、Z方向において出射面10dと対向する天面10uによって構成されている。
(レーザ光生成部2)
レーザ光生成部2は、ケーブル200を介して供給された電力に基づいて、該電力に応じた励起光を生成する。励起光を生成するための励起光源21は、例えばレーザダイオードとしてもよい。この励起光源21は、筐体10ではなくマーカコントローラ100に収容してもよい。その場合、レーザ光生成部は、その一部がマーカコントローラ100に収容され、その他部が筐体10に収容されることになる。
レーザ光生成部2はまた、生成した励起光に基づいて基本波を生成する固体レーザ結晶22と、その基本波を変調することでUVレーザ光を生成する非線形光学結晶(不図示)と、を有している。
固体レーザ結晶22としては、例えばロッド状のNd:YVO(イットリウム・バナデイト)を用いることができる。エンドポンピングによる1方向励起方式など、任意の方法で基本波を生成することができる。
非線形光学結晶は、第2高調波を生成するための光学結晶、および第3高調波を生成するための光学結晶など、複数の光学結晶によって構成することができる。各光学結晶としては、種々の光学材料を用いることができる。
(レーザ光走査部3)
レーザ光走査部3は、いわゆる2軸(X軸およびY軸)式のガルバノスキャナを用いて構成されており、Y方向にレーザ光を走査するように第1ミラー31aを駆動する第1スキャナ31と、X方向にレーザ光を走査するように第2ミラー32aを駆動する第2スキャナ32と、レーザ光走査部3の各部を制御するための制御基板33と、を有している(図10にのみ図示)。
レーザ光走査部3は、予め作成された印字データにしたがって第1スキャナ31および第2スキャナ32を駆動することで、照射エリアR1に向かって照射されるように、レーザ光生成部2によって生成されたレーザ光を偏光する。そうして偏向されたレーザ光は、出射窓4を透過して照射エリアR1に照射される。
(筐体10の外面)
図4に例示するように、マーカヘッド1の筐体10は、左右方向(図4において、筐体10を正面から見て左方かつ手前側から、同じく筐体10を正面から見て右方かつ奥行き側に向かう方向)に比して、前後方向(図4の前記右方かつ手前側から、前記左方かつ奥行き側に向かう方向)の寸法が長い略直方状に構成されている。なお、本明細書における「左右」とは、筐体10に相対したユーザから見た左右に相当する。
以下、筐体10の前後方向をX方向とし、左右方向をY方向とし、高さ方向をZ方向とみなす。詳細には、X方向における図4の紙面奥行側を+X方向とみなし、同図の紙面手前側を-X方向とみなす。同様に、Y方向における図4の紙面手前側を+Y方向とみなし、同図の紙面奥行側を-Y方向と見なす。同様に、Z方向における図4の紙面上側を-Z方向とみなし、同図の紙面下側を+Z方向とみなす。
便宜上、ここでは筐体10の外形を基準とした定義を例示したが、この定義に代えて、または、この定義と同時に、筐体10に収容される各構成要素の動作方向および位置関係を基準とした定義を用いることもできる。
例えば、第1ミラー31aの駆動によってレーザ光の照射位置が移動する方向をY方向とし、第2ミラー32aの駆動によってレーザ光の照射位置が移動する方向をX方向とすることができる。
以下の記載では、筐体10の外形を基準とした定義と、第1ミラー31aおよび第2ミラー32aの照射位置を基準とした定義とが一致しているものとして説明を進める。
図4~図7に示すように、筐体10は、出射窓4が形成された底面10dと、当該底面10dひいては出射窓4に対向する天面10uと、を有する。例えば、底面10dは+Z方向に面する一方、天面10uは-Z方向に面しており、双方ともZ方向に厚みを有する1つまたは複数の板状部材によって構成される。なお、ここでの「対向」とは、筐体10を概念的な直方体とみなした場合における概念的な対向を指す。
筐体10はさらに、底面10dおよび天面10uとともに、レーザ光生成部2およびレーザ光走査部3を包囲する前面10f、背面10b、左側面10lおよび右側面10rを有する。
前面10f、背面10b、左側面10lおよび右側面10rは、いずれも天面10uおよび底面10dに対して直交する方向(すなわち、XY平面に沿った方向)に面する。例えば、前面10fは-X方向に面する一方、背面10bは+X方向に面しており、双方ともX方向に厚みを有する1つまたは複数の板状部材によって構成される。同様に、例えば、左側面10lは+Y方向に面する一方、右側面10rは-Y方向に面しており、双方ともY方向に厚みを有する1つまたは複数の板状部材によって構成される。
以下、筐体10の6面について、順番に説明する。なお、底面10d、天面10u、前面10f、背面10b、左側面10lおよび右側面10rにおける「面」の語には、所定の厚みを有する板状部材も含まれる。また、これらの6面は、便宜上の分類に過ぎず、互いに別体とする必要はない。例えば、左側面10lおよび右側面10rの少なくとも一方と、底面10dの少なくとも一部(特に、後述の非オフセット部18)とを一体的に形成してもよい。
-天面10u-
図4に示すように、筐体10を構成する6面のうちの天面10uは、XY方向に沿って延び、かつY方向に比してX方向の寸法が長い矩形板状に形成されている。本実施形態に係る天面10uは、支持部材に接続されかつ前記被取付位置に取り付けられる取付面として構成されている。この場合、天面10uの板厚は、左側面10lおよび右側面10rの板厚よりも大きい。
そして、取付面としての天面10uには、被取付位置に取付可能なアタッチメント5が設けられる。このアタッチメント5は、天面10uと略平行な方向(XY方向)に沿って延び、かつ天面10uに直交する方向(Z方向)に厚みを有する板状部材として構成されている。アタッチメント5は、天面10uの上に載置されており、例えば図10に示すように、ボルト等の締結具5bによって天面10uに締結されている。前述したように、天面10uの板厚は、左側面10l、右側面10r等の板厚よりも大きい。天面10uの板厚を大きくすることで、締結具5bの挿入代を確保する上で有利になる。
アタッチメント5の上面には、被取付位置に配置される支持部材501に対応した締結孔5aが設けられている。アタッチメント6上に支持部材501を載置した状態で、締結孔5aにボルト等の締結具を締結することで、アタッチメント5に支持部材501を取り付けることができる。これにより、アタッチメント5を介して天面10uが被取付位置に取り付けられることになると同時に、筐体10が支持部材501に吊り下げられることになる。
-底面10d-
図6に示すように、前記6面のうちの底面10dは、レーザ光走査部3を挟んで天面10uの反対側に配置されている。この底面10dは、図7に示すように、X方向に沿って延びかつY方向の中央部を-Z側に凹ませた曲面状に形成されている。
具体的に、本実施形態に係る底面10dは、図7および図10に示すように、Y方向の中央部に位置しかつ-Z側に向かってオフセットしたオフセット部16aと、同じくY方向の中央部に位置する傾斜部16bと、Y方向の両端部に位置しかつオフセット部16aに比して+Z側に突出した非オフセット部18と、を有する。オフセット部16aと非オフセット部18は、双方ともX方向に沿って略平坦に延びるように形成されている。
詳細には、本実施形態に係る底面10dには、オフセット部16aを上底としかつ+Z側に向かって拡径する断面台形状の溝が形成されている。出射窓4は、上底としてのオフセット部16aに設けられる。本実施形態に係る底面10dは、出射窓4が形成された出射面として構成されている。出射窓4の詳細は後述する。
さらに詳細には、図6に示すように、底面10dのY方向中央部は、-X側に配置されたオフセット部16aと、+X側に配置された傾斜部16bとを連続させることで構成されている。このうち、本実施形態に係るオフセット部16aは、図6、図7および図9に示すように、底面10dのY方向中央部から+X側に向かって平坦に延びている。
また傾斜部16bは、同じく底面10dのY方向中央部に配置されており、オフセット部16aの+X側端部から+X側に向かって傾斜しながら延びている。この傾斜部16bは、+X側に向かうに従って+Z側に向かうように傾斜しており、X方向およびZ方向に対して傾斜していてかつ、Y方向に対して平行な平面をなすように配置されている。傾斜部16bの+X側端部は、図7に示すように、非オフセット部18の+Z側端部と略同じ高さ位置となるように設定されている。
そして、傾斜部16bの表面は、-X側および+Z側に面する傾斜面16cを構成しており、この傾斜面16cは、図7等に例示する反射ミラー71を取付可能に構成されている。この傾斜面16cは、本実施形態における「ミラー取付部」の例示である。反射ミラー71は、図14に示すように、前述した撮像装置92の撮像光軸Axと交差しかつ、該撮像光軸を照射エリアR1に向けて折り返すことができる。
また、本実施形態に係る反射ミラー71は、ステンレス鋼材(いわゆるSUS)に鏡面加工を施したものが採用されている。ステンレス鋼材を用いることで、反射ミラー71の割れを抑制することができる。
一方、非オフセット部18は、底面10dにおいて、前記台形状の斜辺に相当する部位から+Z側端部にかけての部分を構成する。本実施形態に係る非オフセット部18は、オフセット部16aよりも+Y側に位置する第1板状部材18lと、オフセット部16aよりも-Y側に位置する第2板状部材18rと、によって構成されている。
第1板状部材18lは、図10に示すように薄板状に形成されており、-X側から見て逆L字形状を有している。ここで、「逆L字形状」とは、Z方向に延びる対称軸に関してL字形状を反転させた形状を指す。第1板状部材18lは、オフセット部16aを挟んで第2板状部材18rの反対側に配置されている。第1板状部材18lにおける逆L字形状の縦辺部が前記台形状における+Y側の斜辺を構成し、逆L字形状の横辺部が+Y側の+Z側端部を構成している。
第2板状部材18rは、図10に示すように薄板状に形成されており、-X側から見てL字形状を有している。第2板状部材18rは、オフセット部16aを挟んで第1板状部材18lの反対側に配置されている。第2板状部材18rにおけるL字形状の縦辺部が前記台形状における-Y側の斜辺を構成し、L字形状の横辺部が-Y側の+Z側端部を構成している。
また、図10に示すように、第1板状部材18lは、左側面10lの下半部とともに出射窓6を+Y側から覆い隠す。一方、第2板状部材18rは、右側面10rの下半部とともに出射窓6を-Y側から覆い隠す。このように、第1板状部材18lおよび第2板状部材18rは、左側面10lの下半部および右側面10rの下半部とともに、スカート状の覆い(スカート部)を構成するようになっている。
-前面10f-
図4、図5および図7に示すように、前記6面のうちの前面10fは、YZ方向に沿って延び、かつインジケータ11と、2つの通気口12,12と、切り欠き10cと、が設けられた板状に形成されている。
インジケータ11は、前面10fの上側かつ右端付近に設けられており、Y方向に沿って並んだ3つのランプ11a,11b,11cからなる(図7を参照)。3つのランプ11a,11b,11cは、それぞれ、マーカコントローラ100と電気的に接続された発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)によって構成されている。
図5および図7に示すように、2つの通気口12,12のうちの一方は、前面10fの下側かつ左端付近に設けられており、2つの通気口12,12のうちの他方は、前面10fの下側かつ右端付近に設けられている。2つの通気口12,12は、双方とも前面10fを厚み方向に貫通しており、それぞれ、後述の第2収容部H2に連通している。
図5Aおよび図7に示すように、切り欠き10cは、前面10fの下端部を含んだ部位を切り欠いてなり、オフセット部16aの前端部(-X方向側の端部)と繋がっている。切り欠き10cは、Y方向において、2つの通気口12,12の間に配置されるようになっている。
詳細には、切り欠き10cは、オフセット部16aを上底とした台形状の横断面と略一致する横断面を有するように、+Z方向に向かってテーパ状に拡径した略台形状に形成されている。本実施形態に係る前面10fは、その下半部に切り欠き10cが設けられることで、オフセット部16aを介して出射窓4に通じるように少なくとも部分的に開放されたユーザアクセス面(開放面)として構成されている。
その他、そして、開放面としての前面10fには、該前面10fの切り欠き10cを閉塞可能なカバー部材13が取り付けられている(図4および図6参照)。カバー部材13は、既存の前面カバー(例えば、切り欠き10c部分を開閉可能なヒンジが設けられたカバー)に対して置換可能とされている。カバー部材13の詳細は、後述する。
-背面10b-
図4~図6に等に示すように、前記6面のうちの背面10bは、レーザ光走査部3を挟んで前面10fの反対側に配置されており、YZ方向に沿って延びる板状に形成されている。本実施形態に係る背面10bは、筐体10の一外面(カバー部材13とは異なる外面)とみなすことができ、筐体10内aに電力を供給するケーブル200が接続される接続面をなす。接続面としての背面10bは、開放面としての前面10f、取付面としての天面10u、および出射面としての底面10dとともに、レーザ光走査部3を包囲する。
そして、接続面としての背面10bには、図6に示すように、該背面10bとケーブル200との接続部分を覆う接続カバー14が設けられる。この接続カバー14は、背面10bの面内方向(YZ方向)にケーブル200が繰り出されるように、ケーブル200の延び方向を規制する。
-左側面10l-
図4、図5および図10に示すように、前記6面のうちの左側面10lは、レーザ光走査部3に対して+Y側に配置されており、ZX方向に沿って延びる板状に形成されている。
-右側面10r-
図7および図10に示すように、前記6面のうちの右側面10rは、レーザ光走査部3に対して-Y側に配置されており、ZX方向に沿って延びる板状に形成されている。右側面10rは、レーザ光走査部3を挟んで左側面10lの反対側に配置されている。
(筐体10の内部空間)
筐体10は、底面10d、天面10u、前面10f、背面10b、左側面10l、右側面10rの6面によって包囲された内部空間を区画する。この内部空間は、筐体10内に配置される板状部材によって、複数の収容部に仕切られるようになっている。
そうした板状部材として、本実施形態に係るマーカヘッド1は、第1ベースプレート15と、第2ベースプレート16と、第3ベースプレート17と、を有している。第1ベースプレート15、第2ベースプレート16および第3ベースプレート17は、本実施形態では互いに別体とされている。また、これらの板状部材のうち、第1ベースプレート15は、固体レーザ結晶22を支持可能な支持プレートとして構成されている。
以下、各板状部材の構成について、順番に説明をする。
-第1ベースプレート15-
図8、図9および図10に示すように、第1ベースプレート15は、X方向に延びる金属製の板状部材として構成されており、筐体10に収容されている(言い換えると、筐体10の6面に包囲されている)。第1ベースプレート15の板厚は、筐体10の6面のうち、少なくとも左側面10lおよび右側面10rの板厚よりも大きくなるように設定されている。
特に、本実施形態に係る第1ベースプレート15は、-X側から見て逆L字形状を有している。ここで、「逆L字形状」とは、Z方向に延びる対称軸に関してL字形状を反転させた形状を指す。以下、第1ベースプレート15において逆L字形状の縦辺に相当する部位を縦辺部15aと呼称し、逆L字形状の横辺に相当する部位を横辺部15bと呼称する場合がある。
第1ベースプレート15は、Y方向においては左側面10lと右側面10rとの間に配置されており、第2ベースプレート16よりも+Y側に配置されている。第1ベースプレート15は、第2ベースプレート16を挟んで第3ベースプレート17よりも+Y側に配置されている。第1ベースプレート15は、Z方向においては、天面10uの下方に配置されている。第1ベースプレート15は、X方向においては、前面10fと背面10bとの間に配置されている。
支持プレートとしての第1ベースプレート15は、取付面としての天面10uに対しては非一体的な状態となりつつ、前面10fおよび背面10bを介して筐体10に取り付けられるようになっている。
続いて、縦辺部15aについて詳述すると、本実施形態に係る縦辺部15aは、照射方向としてのZ方向と、X方向とに沿って広がる厚板状に形成されている。
そして、縦辺部15aの左右両側面のうち、+Y側に向かって面する左側面は、後述の結晶収容部H12を区画する仕切面をなす。この仕切面には、固体レーザ結晶41をはじめとする種々の光学部品が締結される。
また、縦辺部15aの左右両側面のうち、-Y側に向かって面する右側面は、後述のミラー収容部H11を区画する第1ケーシング50を左方から支持する。この右側面によって第1ケーシング50を支持する代わりに、当該右側面がミラー収容部H11の一部を区画してもよい。
続いて、横辺部15bについて詳述すると、本実施形態に係る横辺部15bは、X方向と、Y方向とに沿って広がる厚板状に形成されている。図10に示すように、横辺部15bの下面には、本実施形態に係るヒートシンクとしての第1ヒートシンク81が設けられる。
第1ヒートシンク81は、+Z方向に向かって突出した複数のフィンによって構成される。これらのフィンは、Y方向に並んでいる。各フィンは、X方向に延びるように形成される。第1ヒートシンク81は、第1ベースプレート15を介してレーザ光生成部2の一部(具体的には、固体レーザ結晶22)と熱的に結合されることになる。
なお、図10に示す例では、横辺部15bと第1ヒートシンク81とが一体的に形成されているが、これに限らず、横辺部15bと第1ヒートシンク81とを別体に形成してもよい。
-第2ベースプレート16-
図8、図9および図10に示すように、第2ベースプレート16は、X方向に延びる金属製の板状部材として構成されており、筐体10の6面のうちの一部、特に底面10dのオフセット部16aと、傾斜部16bと、を区画している。
特に、本実施形態に係る第2ベースプレート16は、-Y側から見てZ型に形成されている。第2ベースプレート16をZ型とみなしたときの上辺がオフセット部16aに相当し、上辺と底辺を接続する一辺が傾斜部16bに相当する。X方向において、上辺としてのオフセット部16aの長さは、第2ベースプレート16をZ型とみなしたときの底辺の長さよりも長くなるように設定されている。
第2ベースプレート16は、Y方向においては左側面10lと右側面10rとの間、より詳細には、第1ベースプレート15と第3ベースプレート17との間に配置されている。
第2ベースプレート16は、Z方向においては天面10uの下方に配置されている。第2ベースプレート16は、第1ベースプレート15の横辺部15bよりも-Z側に配置される。具体的に、第2ベースプレート16において、Z型の上辺としてのオフセット部16aは、第1ベースプレート15の縦辺部15aをZ方向に2分したときの+Z側部分(下側部分)と略同じZ位置に配置されている。また、第2ベースプレート16において、Z型の底辺に相当する部分は、左側面10lおよび右側面10rにおける+Z側の端部(下端部)と略同じZ位置に配置されている。
第2ベースプレート16は、X方向においては、前面10fと背面10bとの間に配置されている。第2ベースプレート16は、第1ベースプレート15および第3ベースプレート17を介して前面10fおよび背面10bに固定されるようになっている。第2ベースプレート16と前面10fおよび背面10bとを直に締結してもよい。
続いて、オフセット部16aについて今一度詳述すると、本実施形態に係るオフセット部16aは、X方向と、Y方向とに沿って広がる厚板状に形成されている。そして、オフセット部16aをX方向に2分したときの+X側部分(前後方向における後側部分)には、本実施形態に係る出射窓6が形成されている。この出射窓6は、オフセット部16aにおける、傾斜部16bとの境界付近に配置されるようになっている。
出射窓4は、オフセット部16aの+X側部分を貫く出射孔41と、この出射孔41に嵌め込まれるカバーガラス42と、出射孔41およびカバーガラス42の隙間を液密状に封止するシール部材(不図示)と、を有する(図10を参照)。カバーガラス42は、レーザ光走査部3によって反射されて照射エリアR1に向かうレーザ光を透過する光学部材として構成されている。このカバーガラス42は、照射エリアR1の形状に対応した矩形状、例えば照射エリアR1と略相似の関係にあり、かつ当該照射エリアR1よりも小サイズの矩形状に形成することができる。
また、図8、図9および図10に示すように、オフセット部16aの上下両面のうち、-Z側に向かって面する上面は、第1ケーシング50を下方から支持する。より詳細には、オフセット部16aの上面には第1ケーシング50を締結することができ、この締結によって、第2ベースプレート16に対して第1ケーシング50を固定することができるようになっている。オフセット部16aの上面によって第1ケーシング50を支持する代わりに、当該上面がミラー収容部H11の一部を区画してもよい。
-第3ベースプレート17-
図8、図9および図10に示すように、第3ベースプレート17は、X方向に延びる金属製の板状部材として構成されており、筐体10に収容されている(言い換えると、筐体10の6面に包囲されている)。第3ベースプレート17の板厚は、筐体10の6面のうち、少なくとも左側面10lおよび右側面10rの板厚よりも大きくなるように設定されている。
特に、本実施形態に係る第3ベースプレート17は、-X側から見てL字形状を有している。以下、第3ベースプレート17においてL字形状の縦辺に相当する部位を縦辺部17aと呼称し、L字形状の横辺に相当する部位を横辺部17bと呼称する場合がある。
第3ベースプレート17は、Y方向においては左側面10lと右側面10rとの間に配置されており、第2ベースプレート16よりも-Y側に配置されている。第3ベースプレート17は、第2ベースプレート16を挟んで第1ベースプレート15よりも-Y側に配置されている。
第3ベースプレート17は、Z方向においては、天面10uの下方に配置されている。
第3ベースプレート17は、X方向においては、前面10fと背面10bとの間に配置されている。第3ベースプレート17は、不図示の締結具によって前面10fおよび背面10bに固定されるようになっている。
続いて、第3ベースプレート17の縦辺部17aについて詳述すると、本実施形態に係る縦辺部17aは、照射方向としての-Z方向と、X方向とに沿って広がる厚板状に形成されている。Z方向において、第3ベースプレート17の縦辺部17aの寸法は、第1ベースプレート15の縦辺部15aの寸法よりも短い。この縦辺部17aは、第2ベースプレート16を-Y側から支持する。
続いて、第3ベースプレート17の横辺部17bについて詳述すると、本実施形態に係る横辺部17bは、X方向と、Y方向とに沿って広がる厚板状に形成されている。この横辺部17bには、種々の部品を取り付けることができる。横辺部17bに取り付けられる部品には、レーザ光走査部3における前記制御基板33が含まれる。また、図10に示すように、横辺部15bにおいて-Z側に向かって面する下面には、本実施形態に係るヒートシンクとしての第2ヒートシンク82が設けられる。
第2ヒートシンク82は、+Z方向に向かって突出した複数のフィンによって構成される。これらのフィンは、Y方向に並んでいる。各フィンは、X方向に延びるように形成される。この第2ヒートシンク82は、第3ベースプレート17を介してレーザ光生成部2の他部(具体的には、励起光源21)と熱的に結合されることになる。
つまり本実施形態では、固体レーザ結晶22を冷却するための第1ヒートシンク81は、励起光源21を冷却するための第2ヒートシンク82とは別体に構成されるようになっている。
なお、図10に示す例では、横辺部17bと第2ヒートシンク82とが一体的に形成されているが、これに限らず、横辺部17bと第2ヒートシンク82とを別体に形成してもよい。
また本実施形態のように、第1ベースプレート15および第3ベースプレート17を別体とした場合、第1ベースプレート15に設けられる第1ヒートシンク81と、第3ベースプレート17に設けられる第2ヒートシンク82は、互いに別体となる。しかしながら、本開示はそうした構成には限定されず、第1ヒートシンク81と第2ヒートシンク82とを一体的に構成することもできる。
(第1収容部H1および第2収容部H2の概略)
前述したように、筐体10の内部空間は、第1ベースプレート15、第2ベースプレート16および第3ベースプレート17によって複数の収容部に仕切られる。
そうした収容部として、本実施形態に係る筐体10は、光学部材としてのカバーガラス62が設けられた第1収容部H1と、カバーガラス62の周囲の少なくとも一部を該カバーガラス62よりも照射エリアR1に向けて突出させてなる第2収容部H2と、を有する(図10の破線Slを参照)。
第1収容部H1と第2収容部H2は、照射方向(-Z方向)に沿って並んでおり、照射方向の一側(-Z側)には第1収容部H1が配置される一方、照射方向の他側(+Z側)には第2収容部H2が配置される。第1収容部H1と第2収容部H2との境界は、第1ベースプレート15、第2ベースプレート16および第3ベースプレート17によって区画される。
第1収容部H1は、励起光の生成、レーザ光の生成およびレーザ光の偏向に関連した光学部品を収容する。具体的に、本実施形態に係る第1収容部H1は、レーザ光生成部2と、レーザ光走査部3と、を収容する。
図10に示す例では、第1収容部H1は、天面10uと、前面10fの上側部分と、背面10bの下側部分と、左側面10lの上側部分と、右側面10rの上側部分と、底面10dのうち第2ベースプレート16によって構成される部分と、第1ベースプレート15と、第3ベースプレート17と、によって包囲された空間として構成されている。
一方、第2収容部H2は、第1収容部H1に収容される光学部品の冷却に関連した冷却部品を収容する。具体的に、本実施形態に係る第2収容部H2は、第1収容部H1に収容される光学部品と熱的に結合された第1ヒートシンク81および第2ヒートシンク82と、第1ヒートシンク81および第2ヒートシンク82に送風ファン(不図示)と、を収容する。一対の延出部としての結晶側収容部H21および光源側収容部H22は、第1ヒートシンク81および第2ヒートシンク82の収容スペースを区画している。
(第1収容部H1の詳細)
ここで、前述した第1収容部H1および第2収容部H2のうち、第1収容部H1はさらに、照射方向に直交する方向(XY方向)、例えばY方向に沿って並んだ3つの収容部に仕切られている。具体的に、本実施形態に係る筐体10は、ミラー収容部H11と、結晶収容部H12と、基板収容部H13と、を有する。
ミラー収容部H11は、レーザ光走査部3の第1ミラー31aおよび第2ミラー32aを収容する。本実施形態に係るミラー収容部H11は、第1ミラー31aおよび第2ミラー32aを気密状に封止可能な第1ケーシング50によって区画される。前述のように、オフセット部16aを用いて第1ケーシング50を区画してもよい。
結晶収容部H12は、照射方向に沿って広がる仕切面15gを有する支持プレート(第1ベースプレート15)によって区画され、該仕切面15gに対してミラー収容部H11とは反対側(図例では、+Y側)に配置されて固体レーザ結晶22を収容する。結晶収容部H12は、固体レーザ結晶22等、レーザ光生成部2を構成する光学部品の一部を収容する。結晶収容部H12は、そうした光学部品を気密状に封止可能な第2ケーシング40によって区画される。本実施形態に係る結晶収容部H12は、密閉状態で非線形光学結晶等を収容することができる。
基板収容部H13は、ミラー収容部H11に対して結晶収容部H12とは反対側に配置され、前記制御基板33を収容する。本実施形態に係る基板収容部H13は、第1収容部H1の内部空間のうち、ミラー収容部H11および結晶収容部H12を除いた空間として区画される。
(第2収容部H2の詳細)
一方、第2収容部H2は、板状部材として第1板状部材18lおよび第2板状部材18rによって、筐体10内の+Z側部分に仕切られる。この第2収容部H2は、照射方向に直交する方向、例えば、ミラー収容部H11、結晶収容部H12および基板収容部H13の並び方向(Y方向)に間隔を空けて配置された2つの空間を有する。
そうした2つの空間として、本実施形態に係る第2収容部H2は、結晶側収容部H21および光源側収容部H22を有する。ここで、結晶側収容部H21と光源側収容部H22とY方向に離れて配置されることから、結晶側収容部H21と光源側収容部H22との間には、第2収容部H2に属さない空間が仕切られることになる。
本実施形態に係る第1板状部材18lおよび第2板状部材18rは、部材を収容する空間としての第2収容部H2に加え、スキャナミラーとしての第1ミラー31aと照射エリアR1とを結ぶレーザ光の光路のうち、照射エリアR1寄りの光路(+Z側の光路)を含んだ空間を仕切るように構成されている。以下、この空間を「光路区画部」と呼称し、これに符号H3を付す。本実施形態に係る光路区画部H3は、第1板状部材18l、第2板状部材18rおよびカバーガラス62によって、+Y側、-Y側および-Z側の3方が囲われた空間として構成されている。
なお、図例では、光路区画部H3は、+Z側の下端部が開放された空間として構成されているが、そうした構成には限定されない。光路区画部H3の+Z側端部をガラス等の光学部材によって覆ってもよい。光路区画部H3の+Z側端部を覆う光学部材は、カバーガラス62と択一的に具備してもよいし、カバーガラス62と併用してもよい。
また、第2収容部H2を構成する2つの空間のうち、結晶側収容部H21は、第1ヒートシンク81を収容する。本実施形態に係る第1ヒートシンク81は、レーザ光生成部2を構成する光学部品のうち、少なくとも第1ベースプレート15に取り付けられる固体レーザ結晶22と熱的に結合する。
光源側収容部H22は、第2ヒートシンク82を収容する。本実施形態に係る第2ヒートシンク82は、基板収容部H13に収容される光学部品のうち、少なくとも第3ベースプレート17に取り付けられる励起光源21と熱的に結合する。
(撮像装置のレイアウトに関連した構成)
レーザ光生成部2において生成されたレーザ光は、レーザ光走査部3の第2ミラー32aと、第1ミラー31aとによって順番に反射される。第1ミラー31aによって反射されたレーザ光は、図10等に示すデフォーカスレンズ37を透過するようになっている。このデフォーカスレンズ37は、当該レンズ37を透過したレーザ光を照射方向に直交する外方向に拡散するように構成されている。本実施形態のように、Z方向を照射方向とした場合、拡散方向としての外方向は、XY平面に沿った方向となる。
具体的に、デフォーカスレンズ37は、例えば1枚の両凹レンズによって構成することができる。この場合、デフォーカスレンズ37は、その中心軸をZ方向に沿わせた状態で、第1ケーシング50の貫通孔に嵌め込まれることになる。
デフォーカスレンズ37はまた、第1ミラー31aと、出射窓4におけるカバーガラス42の中央部と、を結ぶ直線状に配置される。デフォーカスレンズ37は、Z方向において、第1ミラー31aとカバーガラス32との間(言い換えると、第1ミラー31aよりも+Z側、かつカバーガラス42よりも-Z側)に配置される。
デフォーカスレンズ37はさらに、該デフォーカスレンズ37の光軸がカバーガラ42の光軸と同軸になるように配置されている。以下、デフォーカスレンズ37およびカバーガラス42の光軸を「レーザ出射軸」と総称し、これに符号Alを付す(図6も参照)。このレーザ出射軸Alは、Z方向に沿って延びており、第2ミラー32aに対しては+Y側にオフセットする一方、第1ミラー31aの鏡面には交わるように構成されている。レーザ出射軸Alは、第1ミラー31aによって反射されたレーザ光の光軸と略一致するようになっているため、以下の記載では2つの軸を同一視する。
なお、光学素子としてのデフォーカスレンズ37の構成は、1枚の両凹レンズを用いたものには限定されない。複数枚のレンズを用いて光学素子を構成してもよいし、両凹レンズ以外のレンズを用いて光学素子を構成してもよい。
ここで、図11に示すように、第2収容部H2を構成する結晶側収容部H21および光源側収容部H22は、光学部材としてのカバーガラス42を透過したレーザ光の光軸(レレーザ出射軸Al)を挟み込むように、該レーザ光の照射方向(出射方向)に沿って第1収容部H1から延出した部材とみなすことができる。
以下の記載では、結晶側収容部H21および光源側収容部H22の形状に着目した呼称として、これらの部材を「一対の延出部」と呼称する場合がある。
一対の延出部H21,H22は、レーザ出射軸Alに対し、第1方向(Y方向)の一側(+Y側)に配置される第1延出部(結晶側収容部)H21と、レーザ出射軸Alを挟んで第1方向の他側(-Y側)に配置される第2延出部(光源側収容部)H22と、に分類することができる。図10および図11に示すように、第2延出部H22は、第1延出部H21に対してY方向に間隔を空けて設けられるようになっている。
そして、一対の延出部H21,H22は、前述のように、内部空間としての光路区画部H3を形成する。この光路区画部H3は、第1延出部H21と第2延出部H22との間のスペースに形成されるようになっている。
図7に示すように、第1延出部H21と第2延出部H22は、壁部としての傾斜部16bによって接続されるようになっている。壁部としての傾斜部16bは、第1延出部H21および第2延出部H22とともに光路区画部H3を形成する。カバー部材13もまた、第1延出部H21および第2延出部H22とともに光路区画部H3を形成する。カバー部材13は、傾斜部16bに対してX方向に対向するように配置される。
詳しくは、本実施形態に係るカバー部材13は、前面10fの上半部から、下半部の切り欠き10cにかけての領域を覆うことができる矩形板状に形成されている。カバー部材13は、ネジ等の締結具によって前面10fに固定されている。
カバー部材13には、インジケータ11と略同じ位置に形成された貫通孔(符号省略)と、2つの通気口12,12と略同じ位置に形成された貫通孔(符号省略)と、が形成されている。これらの貫通孔についての説明は省略する。
さらに、カバー部材13の下半部には、前述した撮像装置92を取付可能なカメラ取付部19が設けられている。このカメラ取付部19は、反射ミラー71が配置された傾斜部(壁部)16bに対向する位置に形成された第1開口部(開口)19aと、図13に示すようなカメラ装着具91を装着するための第2開口部19bと、によって構成されている。
そして、本実施形態に係るカメラ取付部19は、図13および図14に示すように、一対の延出部H21,H22によって形成される光路区画部H3を撮像光軸Axが通過するように、撮像装置92を取付可能に構成されている。
詳しくは、本実施形態に係るカメラ取付部19は、撮像装置92が装着されたカメラユニット9を取付可能に構成されており、このカメラユニット9を介して撮像装置92を支持するように構成されている。
ここで、カメラユニット9は、図13に示すように、カメラ装着具91と、撮像装置92と、照明93と、を備えている。カメラ装着具91は、L字状の板状部材をY方向に関して鏡映対称とした逆L字状の板状部材として構成されており、第1開口部19aに対応した位置に、複数の締結孔91bが設けられている。カメラユニット9を用いることで、撮像装置92に対する照明93の相対位置が固定される。これにより、撮像装置92と照明93を独立して位置決めするような構成と比べて、撮像光軸Axに対する照明光の光軸の位置決めを容易に行うことができるようになる。
また、カメラ装着具91の一部は、-X側に向かって突出している。その突出部は、撮像装置92を装着可能なカメラ装着部91cを構成している。撮像装置92をカメラ装着部91cに装着した状態で、カメラ装着具91をカメラ取付部19に取り付けることで、マーカヘッド1に対する撮像装置92の取付が完了する。
また、カメラ装着具91の一部は、+X側に向かって突出している。その突出部は、照明93を取付可能に構成された照明取付部91dを構成している。照明93を照明取付部91dに取り付けた状態でカメラ装着具91をカメラ取付部19に取り付けると、照明93は、図14に示すように、内部空間としての光路区画部H3の中に配置されることになる。図13に示すように、照明93は、撮像光軸Axに対して交差する方向を指向するように配置されている。特に本実施形態に係る照明93は、撮像光軸Axおよび照射方向(Z方向)の双方に直交するように配置されている。照明93の点灯制御は、例えば画像センサ404が行うことができる。
なお、本実施形態では、照明93は、撮像光軸Axに対して交差する方向を指向するように配置されることとしたが、本発明はこれに限られず、撮像光軸Axに対して略同一方向を指向するように配置されてもよい。例えば、図22に示すカメラユニット9’では、照明93’は、撮像装置92と同様に、筐体10の外側に設けられている。この照明93’は、いわゆるバー型の照明によって構成されており、その長手方向(発光素子の並び方向)をY方向に沿わせるとともに、その発光面を略+X方向に向けた姿勢で配置されている。この照明93’のように、撮像光軸Axに対して略同一方向(図例では、略+X方向)を指向する(図22の光軸Afを参照)とともに、第1開口部19aを介してワークを斜めから照明するようにしてもよい。このような配置とすることで、照明取付具も筐体10の外部に設けることができ、設置しやすさが向上する。また、第1開口部19aを介してワークを斜めから照明することで、ワークからの正反射を防ぐことができる。
ここで、カメラ取付部19の説明に戻ると、カメラ取付部19を構成する第1開口部(開口)19aは、撮像装置92の撮像光軸Axと、照明93とを通過させるようになっている。その際、本実施形態に係るカメラ取付部19は、傾斜部16bに対向する位置に第1開口部19aを形成したことに起因して、撮像光軸Axを反射ミラー71の鏡面に交わらせるように撮像装置92を設置することができる。
そして、反射ミラー71の鏡面は、撮像光軸AxをワークWの表面に向けて折り返すように配置されている。これにより、撮像光軸AxをワークWの表面に交差させ、その表面を撮像することができるようになっている。
なお、図14に示すように、筐体10の下面にカバーガラス72を設けてもよい。この場合、レーザ出射軸Alおよび撮像光軸Axは、双方とも、カバーガラス72越しにワークWの表面と交わることになる。図示は省略するが、レーザ出射軸Alが透過するカバーガラスと、撮像光軸Axが透過するカバーガラスとを別体としてもよい。
また、図15に示すように、撮像装置92による撮像エリアR3は、レーザ光の照射エリアR1と相似形を有していてもよく、照射エリアR1よりも小さくなるように設定されている。さらに、撮像エリアR3の中心位置は、照射エリアR1の中心位置Opと一致するように配置されている。なお、図15は、撮像装置92として一般的なカメラを用いた場合を例示しているが、前述のようにラインスキャンカメラによって撮像装置92を構成した場合、その撮像エリアR3は、搬送方向Atに沿って縦長の領域となる。
また、撮像装置92をカメラ装着部91cに装着した状態で、カメラ装着具91をカメラ取付部19に取り付けると、第1開口部(開口)19aは、外部に開放された状態となる。そこで、この第1開口部19aを撮像装置92ごと遮光板で覆ってもよい。この遮光板は、金属、紫外線を透過しない透明樹脂等の素材で構成することが好ましい。例えば紫外線を透過しない透明樹脂で覆った場合、その透明樹脂越しに撮像装置92による撮像を行ってもよい。
<マーカコントローラ100のさらなる詳細>
マーカコントローラ100は、前述のユーザ端末100bに加えて、マーカヘッド1を制御するためのコントローラ本体100aを備えている。このコントローラ本体100aは、主たる構成要素として、設定部103と、受付部104と、表示制御部105と、前述の第1IF部106、第2IF部107および第3IF部108と、同じく前述したマーキング制御部109と、トリガ監視部110と、を備えている。
(設定部103)
設定部103は、操作部101を通じたユーザ入力に基づいて、マーキング制御部109によって各ワーク要素Weにマーキングされるべき文字列(印字パターンPp)と、その印字パターンPpの属性情報と、が対応付けられた印字ブロックを設定する。
ここで、印字パターンPpの属性情報には、例えば、文字のフォント、フォントサイズ、文字の太さ、文字間隔、および、設定平面R2上で見た印字パターンPpの位置のうちの1つ以上が含まれる。
設定部103によって設定された各種情報・パラメータは、記憶装置120に一時的にまたは継続的に記憶されるようになっている。
その他、設定部103は、複数の印字ブロックからなる印字ジョブの属性情報(以下、「ジョブ情報」ともいう)として、ワークWの搬送速度、マーキングの開始タイミングを特徴付けるパラメータ等、文字列以外の情報を設定することもできる。
例えば設定部103は、ジョブ情報として、所定のトリガ信号を受信したときの、レーザ光走査部3によるレーザ光の照射エリアR1から、各ワーク要素Weにおける印字パターンPpのマーキング開始位置までのオフセット量(いわゆる「トリガーディレイ」)を設定することができる。ここで、トリガ信号は、マーク検出センサ403が位置合わせ用マークMrを検出するたびに出力されるようになっている。
したがって、マーク検出センサ403が位置合わせ用マークMrを検出してから、その位置合わせ用マークMrに対応したワーク要素Weにマーキングを開始するまでの待機時間を「遅延時間」と呼称すると、ここでいうトリガーディレイは、その遅延時間におけるワークWの移動量とみなすことができる。トリガーディレイを適切に設定することで、各ワーク要素Weに対し、より適切なタイミングでマーキングを行うことができる。
その他、設定部103は、ジョブ情報として、ワークWの搬送を一時的に停止させた状態での印字(いわゆる「静止印字」)を行うか、あるいは、ワークWの搬送を停止せずに継続させた状態での印字(いわゆる「移動印字」)を行うかを設定することもできる。
設定部103はまた、ユーザによる印字ジョブの選択操作を受け付けるとともに、選択された印字ジョブへの切替を実行する。その後、設定部103は、選択された印字ジョブを構成する印字ブロックの各々について、各印字ブロックをなす文字列のマーキングに際してレーザ光が辿るべき軌跡を決定する。レーザ光が辿るべき軌跡は、文字の太さ、文字間隔等、前述した属性情報に応じて変化する。設定部103によって決定されたデータは、コントローラ本体100aの記憶装置120に一時的または継続的に記憶される。
以下、レーザ光が辿るべき軌跡を示すデータを「展開データ」と呼称するとともに、その展開データを決定するための処理を「展開処理」と呼称する場合がある。
(受付部104)
受付部104は、操作部101を通じたユーザ入力を受け付けるとともに、その入力内容を設定部103による設定項目等に反映させる。設定項目等に反映された内容は、記憶装置120に上書き保存されるようになっている。例えば受付部104は、印字ジョブの切替に際し、印字ブロックの文字列変更を受け付けることができる。
(第1IF部106)
第1IF部106は、PLC402と電気的に接続されており、レーザマーキングシステムSの運用に際し、PLC402から出力された制御信号を受信する。この制御信号は、第1IF部106を介してマーキング制御部109等に入力されて、コントローラ本体100aの制御に用いられるようになっている。
(第2IF部107)
第2IF部107は、マーク検出センサ403と電気的に接続されており、ワークWの搬送に際し、位置合わせ用マークMrが検出される度に、当該マークMrが検出されたことを示すトリガ信号を受信する。
第2IF部107が受信したトリガ信号は、第2IF部107を介して、トリガ監視部110とマーキング制御部109とに入力されるようになっている。トリガ信号は、前述したトリガーディレイとともに、各ワーク要素Weに対してマーキングを行うタイミングを制御するために用いられる。
(第3IF部108)
第3IF部108は、ワークWの搬送速度に応じたパルス信号(エンコーダパルス)を出力するエンコーダ401に対し、該エンコーダパルスを受信可能に接続されている。第
第3IF部108が受信したエンコーダパルスは、第3IF部108を介して、トリガ監視部110とマーキング制御部109と設定部103とに入力されるようになっている。
(トリガ監視部110)
トリガ監視部110は、第2IF部107および第3IF部108と電気的に接続されており、第2IF部107がトリガ信号を受信する度に、該トリガ信号に対応したワーク要素Weの移動量が、設定部103によって設定されたオフセット量(トリガーディレイ)に達したか否かを判定する。
トリガ監視部110による判定は、例えば、トリガ信号の受信後に第3IF部108に入力されたエンコーダパルスのパルス数、または、トリガ信号の受信後に経過した時間に基づいて行うことができる。トリガ信号の受信後にオフセット量に達したと判定された場合、トリガ監視部110は、そのことを示す信号をマーキング制御部109に入力する。
ワーク要素Weの移動量がオフセット量に達したとき、マーカヘッド1の筐体10と、トリガ信号に対応した一のワーク要素Weとが、マーキング可能な程度に接近することになる。そのため、本実施形態に係るトリガ監視部110は、マーカヘッド1の筐体10と、一の被印字領域(つまり、一のワーク要素We)との接近を検知することができるという点で、本実施形態における「接近監視部」を例示している。
(マーキング制御部109)
マーキング制御部109は、記憶装置120に事前に記憶されている展開データを読み出すとともに、読み出された展開データが示す軌跡に沿ってレーザ光が走査されるように、レーザ光走査部3を走査する。
マーキング制御部109は、各ワーク要素Weの表面上でレーザ光を走査することで、各ワーク要素Weに対してマーキングを行う。各ワーク要素Weにおいてマーキングを開始するタイミングは、前述したように、トリガ信号と、オフセット量に係る判定とによって制御することができる。
詳しくは、マーキング制御部109は、第2IF部107がトリガ信号を受信した場合において、トリガ監視部110による判定結果に基づいて、設定部103により設定された印字パターンPpが可撓性ワークWにマーキングされるようにレーザ光走査部3を制御する。
さらに詳しくは、マーキング制御部109は、トリガ信号の受信後に、そのトリガ信号に対応したワーク要素Weの移動量がオフセット量(トリガーディレイ)に達したと判定された場合に、展開データの読出と、その展開データを用いたレーザ光走査部3の制御と、を行うように構成されている。
(表示制御部105)
表示制御部105は、種々の電気信号に基づいて、表示部102に所定の表示画面を表示させると同時に、キースイッチのオン/オフ、ユーザ入力等に基づいて、その表示画面を適宜切り替えることができる。さらにまた、表示制御部105は、レーザマーキングシステムSの状態に基づいて、各表示画面の表示態様を遷移させるように構成されている。表示態様の詳細は省略する。
<レーザマーキングシステムLの運用例>
図16は、レーザマーキングシステムSを運転する際に行われる制御プロセスを、撮像装置92に関連した処理に着目してフローチャート化した図である。また、図17は、静止印字の時系列を例示するタイムチャートであり、図18は、移動印字の時系列を例示するタイムチャートである。そして、図19は、検査ログの内容を例示する表である。
(移動印字)
移動印字の場合、ステップS1で、マーカコントローラ100は、PLC402等の外部機器400から印字トリガ信号を受信したか否かを判定する。この判定がYESの場合はステップS2に制御プロセスを進める一方、NOの場合はステップS1に係る判定を繰り返す。この印字トリガ信号は、例えば、加工設備500によるワークWの搬送を停止させるべく、PLC402から加工設備500に電気信号(停止信号)が入力される際に、その入力タイミングから僅かに遅れたタイミングで、PLC402からマーカコントローラ100に入力されるように構成することができる。
図16の最上段には、停止信号の入力期間Ts0が例示されている。この期間中、ワークWの搬送は停止されることになる。また、図16の2段目において、PLC402からマーカコントローラ100に印字トリガ信号が入力されるまでの遅延時間Ts1は、ワークWが静止するまでに要する時間を意味する。
続くステップS2で、トリガ監視部110は、ワークWの移動量がトリガーディレイに達したか否かを判定する。この判定がYESの場合はステップS3に制御プロセスを進める一方、NOの場合はステップS2に係る判定を繰り返す。なお、ステップS2に係る判定は、トリガーディレイに対応した経過時間、入力パルス数等に基づいて行ってもよい。
続くステップS3で、搬送装置としての加工設備500は、接近監視部としてのトリガ監視部110の検知信号を受けてワークWの搬送を停止する。そして、レーザマーキング装置Lは、加工設備500がワークWの搬送を停止している最中に、一のワーク要素Weに対してマーキングを実行する(図16の期間Ts2を参照)。期間Ts2は、マーキングの所要時間を意味している。
そして、撮像装置92は、加工設備500による搬送の停止中に、レーザマーキング装置Lによってマーキングが実行された一のワーク要素Weに対する撮像を実行する。
詳しくは、ステップS3から続くステップS4において、画像センサ404は、PLC402および/またはマーカコントローラ100から、マーキングが完了したことを示す信号(印字完了信号)を受信する。印字完了信号を受けて、画像センサ404は、照明93を点灯させる。
その後、ステップS4から続くステップS5において、画像センサ404は、印字完了信号を受信してからの経過時間が所定の撮像ディレイTs3に達したたか否かを判定する。この判定がYESの場合は制御プロセスをステップS6へ進める一方、NOの場合はステップS5に係る処理を繰り返すようになっている。
撮像ディレイTs3を設定することで、マーキングが完了してから一定時間経過した後に撮像が行われることになる。そのことで、マーキングによって発生した煙の、画像への写り込みを抑制することができる。これにより、画像センサ404による検査を精度よく行うことができるようになる。
また、撮像装置92からワークWへの伝熱が懸念されるものの、実際のところ、ワークWが筐体10付近に滞在する時間は短いため、そうした伝熱は、可能な限り抑制することができる。
その後、ステップS5から続くステップS6において、画像センサ404は、撮像装置92に撮像トリガ信号を入力し、一のワーク要素Weに対する撮像を実行する。ここで、図16に示すように、レーザマーキング装置Lによってマーキングが行われるタイミング、および、撮像装置92によって撮像されるタイミングは、前記停止信号の入力期間Ts0に収まっている。つまり、これらの工程は、いずれも、ワークWの停止中に行われることになる。撮像完了後、画像センサ404は、照明93を消灯する。
その後、ステップS6から続くステップS7において、検査装置としての画像センサ404は、撮像装置92が一のワーク要素Weに対して撮像を実行してから加工設備500による搬送が再開された後に、該一のワーク要素Weに関するマーキングの検査を実行する。図16に示すように、撮像検査の実行タイミングは、前記停止信号の入力期間Ts0に収まっていない。なお、ワークWの搬送を停止している最中に、画像センサ404による検査を行ってもよい。図16の期間Ts4は、マーキング内容の読み取りに要する時間を意味している。
そして、ステップS7から続くステップS8において、画像センサ404は、その検査結果が良好であったか否かを判定する。この判定がYESの場合、画像センサ404は、制御プロセスをステップS9へ進める。この判定がNOの場合、画像センサ404は、制御プロセスをステップS10へ進める。
また、このステップS8において、画像センサ404は、図19に例示されるような検査ログを作成する。この検査ログの1列目は、印字ジョブに振られた識別番号(JOB番号)を示している。検査ログの2列目は、マーキングが施されたワーク要素Weの積算個数を示している。検査ログの3列目は、マーカコントローラ100によって事前設定された、印字ジョブの印字内容を示している。検査ログの4列目は、画像センサ404によるOCR結果を示している。この場合、3列目の文字列と4列目の文字列とが一致していれば、ステップS8の判定はYESとなり、3列目の文字列と4列目の文字列とが不一致であれば、ステップS8の判定はNOとなる。検査ログの5列目は、そうした判定結果を示している。そして、検査ログの6列目は、OCR画像のファイル名を示している。なお、検査ログの各レコード(列)に対し、マーカコントローラ100側のパラメータ(例えばレーザパワーやスキャンスピード等)を関連付けるようにしてもよい。
また、文字列ではなくバーコード、QRコード(登録商標)等がマーキングされる場合、それらのコードが良好に読み取られたか否か、および、読取内容が事前に設定された内容と一致しているか否かに基づいて、ステップS8の判定を行ってもよい。または、マーキングが施されているか否か(ワークW表面にマーキングの痕跡が存在するか否か)を判定してもよい。さらに、これらの判定を、例えばOR条件で組み合わせてもよい。
続くステップS9において、画像センサ404は、OCR画像を各種記憶装置に記憶させてリターンする。一方、ステップS10において、画像センサ404は、ステップS9と同様にOCR画像を各種記憶装置に記憶させてリターンする。後者の場合、画像センサ404は、PLC402等を介してレーザマーキングシステムL全体の運転を停止してもよい。
また、図16に示すフローは、マーキング後にマーキング内容を検査をすることを前提としたものであるが、マーキング前にワークWの表面状態等を検査してもよい。その場合の検査項目としては、例えば、ワークWの表面に孔が存在するか否か等を監視するための欠陥検査、ワークWのアライメントに関する検査、ワークWの表面上に異物が存在するか否かを監視するための異物検査等が挙げられる。
(移動印字)
移動印字の場合、ステップS1で、マーカコントローラ100は、マーク検出センサ403からトリガ信号を受信したか否か(位置合わせ用マークMrが検出されたか否か)を判定する。この判定がYESの場合はステップS2に制御プロセスを進める一方、NOの場合はステップS1に係る判定を繰り返す。
図17の最上段には、トリガ信号が受信されたことを示すパルスが例示されている。こトリガ信号を受信したか否かにかかわらず、ワークWの搬送は継続されることになる。
続くステップS2で、トリガ監視部110は、ワークWの移動量がトリガーディレイに達したか否かを判定する。この判定がYESの場合はステップS3に制御プロセスを進める一方、NOの場合はステップS2に係る判定を繰り返す。なお、ステップS2に係る判定は、トリガーディレイに対応した経過時間、入力パルス数等に基づいて行ってもよい。
また、図17の2段目における期間Td2は、ワークWの移動量がトリガーディレイに達するまでの経過時間を示している。
続くステップS3で、レーザマーキング装置Lは、加工設備500によって搬送中の一のワーク要素Weに対してマーキングを実行する。ここで、図17の期間Td2は、図16の期間Ts2と同様に、マーキングの所要時間を意味している。
そして、撮像装置92は、レーザマーキング装置Lが一のワーク要素Weに対してマーキングを実行してから、その一のワーク要素Weに続いて搬送される他のワーク要素Weに関してトリガ監視部110が検知信号を受信するまでの期間Td0内に、前者の一のワーク要素Weに対する撮像を実行するように構成されている。
詳しくは、ステップS3から続くステップS4において、画像センサ404は、PLC402および/またはマーカコントローラ100から、マーキングが完了したことを示す信号(印字完了信号)を受信する。印字完了信号を受けて、画像センサ404は、照明93を点灯させる。
その後、ステップS4から続くステップS5において、画像センサ404は、印字完了信号を受信してからの経過時間が所定の撮像ディレイTd3に達したたか否かを判定する。この判定がYESの場合は制御プロセスをステップS6へ進める一方、NOの場合はステップS5に係る処理を繰り返すようになっている。
その後、ステップS5から続くステップS6において、画像センサ404は、撮像装置92に撮像トリガ信号を入力し、一のワーク要素Weに対する撮像を実行する。撮像完了後、画像センサ404は、照明93を消灯する。
その後、ステップS6から続くステップS7において、検査装置としての画像センサ404は、撮像装置92が一のワーク要素Weに対してマーキングを実行してから、他のワーク要素Weに関してトリガ監視部110が検知信号を受信するまでの期間Td0内に、前者の一のワーク要素Weに関するマーキングの検査を実行する。
これ以降、検査に関する処理の詳細は、静止印字のケースと同様であるため、説明を省略する。
<撮像光軸Axのレイアウトについて>
以上説明したように、本実施形態によれば、一対の延出部H21,H22の間の内部空間(光路区画部H3)を通すように撮像光軸Axをレイアウトすることで、筐体10とワークWとの距離が非常に短い場合であっても、撮像装置92からワークW表面まで至る撮像光軸Axを、より長く延ばすことが可能になる(例えば図14を参照)。そのことで、より広範囲にわたって撮像視野に収めることが可能となり、レーザマーキング装置Lの使い勝手を向上させることができる。
また、図3に示したように、筐体10を上方から吊り下げた場合、側方、下方等から支持する場合と比べて、筐体10とワークWとの距離が短くなる恐れがある。本開示に係る構成は、そうしたレイアウトを採用した場合であってもより広い撮像視野を確保することができ、レーザマーキング装置Lの使い勝手を向上させる上で好適に作用する。
また、図10および図11に示したように、一対の延出部H21,H22のうちの少なくとも一方(本実施形態では両方)を、ヒートシンク81,82の収容スペースとして用いることができる。これにより、一対の延出部H21,H22の内部空間をデッドスペースとすることなく、有効活用することが可能となる。
また、図14を用いて説明したように、壁部としての傾斜部16bに反射ミラー71を取付可能に構成することで、その反射ミラー71によって撮像光軸Axを折り曲げることが可能になる。これにより、光路区画部H3を通すように撮像光軸Axを配置する際に、よりバリエーションに富んだレイアウトを採用することができるようになる。撮像光軸Axのレイアウトの自由度を向上させることは、レーザマーキング装置Lの使い勝手の向上に資する。
さらに、図14を用いて説明したように、反射ミラー71によって、撮像光軸AxをワークWの表面に導くことが可能になる。これにより、図15に示すように、ワークW表面上に設定されるレーザ光の照射エリアR1と、撮像装置92による撮像視野(撮像エリアR3)とを一致または近接させることができる。そのことで、例えばマーキング直後または直前のワークWを撮像することができるようになり、レーザマーキング装置Lの使い勝手を向上させる上で有利になる。
また、図14および図15を用いて説明したように、光路区画部H3の中に照明93をレイアウトすることが可能になる。これにより、視認性等、撮像画像の品質を向上させることができ、ひいてはレーザマーキング装置Lの使い勝手を向上させる上で有利になる。
また、図14および図15を用いて説明したように、撮像光軸Axと照明光が照射される方向とが相違することになり、照明光の正反射に起因したハレーション等を抑制することができる。これにより、撮像画像の品質を向上させることができ、レーザマーキング装置Lの使い勝手を向上させる上でさらに有利になる。
《その他の実施形態》
前記実施形態に係る撮像装置92は、筐体10の外面(前面10f)に装着されるように構成されていたが、本開示は、そうした構成には限定されない。例えば、筐体10の内部に撮像装置92をレイアウトしてもよい。
ここで、図20は、レーザマーキング装置の第1変形例を示す図11対応図であり、図21は、レーザマーキング装置の第2変形例を示す図12対応図である。
第1変形例に係るマーカヘッド1’の場合、カメラ取付部は、第1ケーシング50、および、その底面に設けた貫通孔によって構成される。この場合、撮像装置92は、筐体10内に取り付けられかつ第1ミラー31aと同様にミラー収容部H11に収容されることになる。撮像装置92の撮像光軸Axは、+Z側に向かって斜めに傾斜しながら延びることとなり、カバーガラス42と、内部空間としての光路区画部H3と、を順番に通過することになる。
一方、第2変形例に係るマーカヘッド1”の場合、カメラ取付部は、デフォーカスレンズ37とカバーガラス42との間の空間に構成される。この場合、撮像装置92は、筐体10内に取り付けられかつデフォーカスレンズ37とカバーガラス42との間の空間に収容されることになる。撮像装置92の撮像光軸Axは、第1変形例に係るレーザマーキング装置1’と同様に、+Z側に向かって斜めに傾斜しながら延びることとなり、カバーガラス42と、内部空間としての光路区画部H3と、を順番に通過することになる。
なお、第1変形例および第2変形例のように筐体10内に撮像装置92を収容させる場合、その撮像装置92は、広角レンズを有するいわゆる広角カメラによって構成することが好ましい。
また、本実施形態では、筐体10外に撮像装置92を配置することとしたが、例えば、撮像装置92に代えて、集塵機(掃除機)を配置してもよい。すなわち、第1開口部19aに、集塵機のホースの先端を取り付け可能に構成してもよい。これにより、フィルム印字時に発生するヒューム(煙)を吸い込むことができるので、撮像装置92により印字結果のより鮮明な画像(煙が映り込んでいない画像)を取得することができる。
また、筐体10に取り付けられたカバーガラス42は、上述したヒューム等によって汚れる可能性がある。カバーガラス42が汚れると、レーザ出力低下に繋がって印字品質に悪影響を与える虞がある。そこで、細長い柄の先端にゴムローラが取り付けられた、清掃用ツールを提供してもよい。この清掃用ツールは、第1開口部19aから挿入することで、カバーガラス42に付着した汚れを拭き取ることができる。
ここで、清掃用ツールによりカバーガラス42を拭く際に、カバーガラス42に強い力が加わると、カバーガラス42が損傷する(割れる等)虞がある。そこで、筐体10の内壁にガイド溝(ガイドレール)を設け、そのガイド溝に沿って清掃用ツールを正面から前後(抜き差し)動作するようにしてもよい。これにより、カバーガラス42に必要以上の余計な力が加わることを防止できる。
S レーザマーキングシステム
L レーザマーキング装置
1 マーカヘッド
2 レーザ光生成部
3 レーザ光走査部
4 出射窓
42 カバーガラス(光学部材)
10 筐体
10u 天面
10d 底面
16b 傾斜部(壁部)
16c 傾斜面(ミラー取付部)
19 カメラ取付部
71 反射ミラー
81 第1ヒートシンク
82 第2ヒートシンク
9 カメラユニット
91 カメラ装着具
91d 照明取付部
92 撮像装置
93 照明
100 マーカコントローラ
100a コントローラ本体
100b ユーザ端末
110 トリガ監視部(接近監視部)
404 画像センサ(検査装置)
500 加工設備(搬送装置)
At 搬送方向
Al レーザ出射軸
Ax 撮像光軸
H1 第1収容部(収容部)
H21 結晶側収容部(第1延出部)
H22 光源側収容部(第2延出部)
H3 光路区画部(内部空間)
W ワーク
We ワーク要素(被印字領域)

Claims (13)

  1. レーザ光を生成するレーザ光生成部と、
    前記レーザ光生成部により生成されたレーザ光を反射することで、該レーザ光をワークの表面上で走査するレーザ光走査部と、
    前記レーザ光生成部および前記レーザ光走査部を収容する筐体と、を備えるレーザマーキング装置であって、
    前記筐体は、
    前記レーザ光走査部によって反射されたレーザ光を透過する光学部材が設けられた収容部と、
    前記光学部材を透過したレーザ光の光軸を挟み込むように、該レーザ光の出射方向に沿って前記収容部から延出した一対の延出部と、
    前記一対の延出部によって形成される内部空間を撮像光軸が通過するように撮像装置を取付可能なカメラ取付部と、を有する
    ことを特徴とするレーザマーキング装置。
  2. 請求項1に記載されたレーザマーキング装置において、
    前記筐体は、前記光学部材が設けられた底面と、該底面と対向する天面と、を有し、
    前記筐体は、前記天面を介して吊り下げられるように構成されている
    ことを特徴とするレーザマーキング装置。
  3. 請求項1または2に記載されたレーザマーキング装置において、
    前記一対の延出部の少なくとも一方には、レーザ光生成部と熱的に結合したヒートシンクが収容されている
    ことを特徴とするレーザマーキング装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載されたレーザマーキング装置において、
    前記一対の延出部は、
    前記レーザ光の光軸に対し、第1方向の一側に配置される第1延出部と、
    前記レーザ光の光軸を挟んで前記第1方向の他側に配置され、前記第1延出部と間隔を空けて設けられる第2延出部と、からなり、
    前記筐体は、
    前記第1および第2延出部を接続するとともに前記内部空間を仕切る壁部と、
    前記壁部に設けられ、反射ミラーを取付可能に構成されたミラー取付部と、を有し、
    前記カメラ取付部は、前記壁部に対向する位置に形成された開口部に前記撮像光軸を通過させ、かつ該撮像光軸を前記反射ミラーの鏡面に交わらせるように前記撮像装置を設置する
    ことを特徴とするレーザマーキング装置。
  5. 請求項4に記載されたレーザマーキング装置において、
    前記ミラー取付部には前記反射ミラーが取り付けられていて、
    前記反射ミラーの鏡面は、前記撮像光軸を前記ワークの表面に向けて折り返すように配置される
    ことを特徴とするレーザマーキング装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載されたレーザマーキング装置において、
    前記内部空間の中に配置され、照明を取付可能に構成された照明取付部を備える
    ことを特徴とするレーザマーキング装置。
  7. 請求項6に記載されたレーザマーキング装置において、
    前記照明取付部には前記照明が取り付けられていて、
    前記照明は、前記撮像光軸に対して交差する方向を指向するように配置される
    ことを特徴とするレーザマーキング装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載されたレーザマーキング装置において、
    前記撮像装置は、前記筐体内に取り付けられ、
    前記撮像装置は、広角レンズを有する広角カメラによって構成されている
    ことを特徴とするレーザマーキング装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載されたレーザマーキング装置と、
    所定の搬送方向に沿ってワークを搬送する搬送装置と、を備え、
    前記ワーク表面には、前記搬送方向に沿って等間隔で並んだ複数の被印字領域が設定され、
    前記レーザマーキング装置が、前記搬送装置によって搬送される各被印字領域に対してマーキングを順次実行するように構成されたレーザマーキングシステムであって、
    前記筐体と一の被印字領域との接近を検知する接近監視部を備え、
    前記搬送装置は、前記接近監視部の検知信号を受けて搬送を停止し、
    前記レーザマーキング装置は、前記搬送装置が搬送を停止している最中に、前記一の被印字領域に対してマーキングを実行し、
    前記撮像装置は、前記搬送装置による搬送の停止中に、前記レーザマーキング装置によってマーキングが実行された前記一の被印字領域に対する撮像を実行する
    ことを特徴とするレーザマーキングシステム。
  10. 請求項9に記載されたレーザマーキングシステムにおいて、
    前記撮像装置による撮像結果に基づいて、前記レーザマーキング装置によるマーキング内容を検査する検査装置を備え、
    前記検査装置は、前記撮像装置が前記一の被印字領域に対して撮像を実行してから前記搬送装置による搬送が再開された後に、前記一の被印字領域に関するマーキングの検査を実行する
    ことを特徴とするレーザマーキングシステム。
  11. 請求項1から8のいずれか1項に記載されたレーザマーキング装置と、
    所定の搬送方向に沿ってワークを搬送する搬送装置と、を備え、
    前記ワーク表面には、前記搬送方向に沿って等間隔で並んだ複数の被印字領域が設定され、
    前記レーザマーキング装置が、前記搬送装置によって搬送される各被印字領域に対してマーキングを順次実行するように構成されたレーザマーキングシステムであって、
    前記筐体と一の被印字領域との接近を検知する接近監視部を備え、
    前記レーザマーキング装置は、前記接近センサの検知信号を受ける度に、前記搬送装置によって搬送中の前記一の被印字領域に対してマーキングを実行し、
    前記撮像装置は、前記レーザマーキング装置が前記一の被印字領域に対してマーキングを実行してから、該一の被印字領域に続いて搬送される他の被印字領域に関して前記接近監視部が検知信号を出力するまでの期間内に、前記一の被印字領域に対する撮像を実行する
    ことを特徴とするレーザマーキングシステム。
  12. 請求項11に記載されたレーザマーキングシステムにおいて、
    前記撮像装置は、前記搬送方向に直交する搬送幅方向に沿って延びる撮像視野を有するラインスキャンカメラによって構成される
    ことを特徴とするレーザマーキングシステム。
  13. 請求項11または12に記載されたレーザマーキングシステムにおいて、
    前記撮像装置による撮像結果に基づいて、前記レーザマーキング装置によって行われたマーキング内容を検査する検査装置を備え、
    前記検査装置は、前記レーザマーキング装置が一の被印字領域に対してマーキングを実行してから、前記他の被印字領域に関して前記接近監視部が検知信号を出力するまでの期間内に、前記一の被印字領域に関するマーキングの検査を実行する
    ことを特徴とするレーザマーキングシステム。
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