JP2023097379A - 粒状肥料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温での焼成や、原料の中和をすることなく、簡易で効率のより粒状肥料の製造方法を提供する。【解決手段】カリウム含有量が0.0重量%以上15.0重量%以下の焼却灰を含む粒状肥料を製造する際に、以下の4工程を含む粒状肥料の製造方法。1)カリウム含有量が0.0重量%以上15.0重量%以下の焼却灰に、酸を添加することなく水を混合する工程2)1)で得られた混合物を乾燥する工程3)2)で得られた乾燥混合物を造粒して粒状にする工程4)3)で得られた造粒物を乾燥する工程【選択図】なし

Description

本発明は、下水汚泥焼却灰などカリウム含有量が少ない焼却灰を原料とし、簡易で効率の良い粒状肥料を製造する方法に関する。
焼却灰にはリンなどが含まれており、灰を有効活用して肥料等を製造する技術について多数の特許が出願されている。例えば特許文献1には、鶏糞燃焼灰を用いた造粒材製造技術において、より簡単に、かつより効率よく造粒材を製造するため、鶏糞燃焼灰に水を7%~15%添加混合し造粒した粒状肥料の製造方法が開示されている。
また特許文献2および特許文献3には、下水汚泥および/またはその由来物とカルシウム源として畜糞および/またはその由来物を含む原料を焼成して、リン酸肥料の製造することにより、リンの省資源や省エネルギーに寄与することができるリン酸肥料の製造方法が開示されている。
また、特許文献4には、取り扱いが容易で、機械散布にも耐えうる粒状肥料組成物を得るために、アルカリ性である鶏糞燃焼灰をリン酸で中和して中和灰を得、得られた中和灰に、水および粒状化促進材としてタルク添加し混合し、造粒する粒状肥料の製造方法が開示されている。
さらに、特許文献5には 、造粒加工の際にベルトコンベアなどの搬送機器や粒状肥料を製造する造粒機に原料が付着したり、保管時に固結して流動性が低下することを防ぐ方法として、鶏糞燃焼灰に水、酸性水溶液、およびバインダーを加えて混練し、次いで水分率3%以下になるまで転動熱風乾燥方式で乾燥した原料を用いて造粒すること粒状肥料の製造方法が開示されている。
特開第2018-061916号公報 特開第2013-053061号公報 特開第2013-032269号公報 特開第2016-160106号公報 特開第2018-100210号公報
前記の通り、焼却灰を原料とする粒状肥料の製造方法が提案されているが、高温での焼成や、原料の中和が必要であるなど、製造工程が複雑でかつ大型設備も必要となる。より簡易で効率のよい粒状肥料の製造が求められる。
本発明は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、原料としてカリウム含有量が15.0重量%以下の焼却灰を用いることで、高温での焼成や、原料の中和をすることなく粒状肥料を製造可能な簡易で効率のよい製造方法を見出した。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用する。
1.カリウム含有量が0.0重量%以上15.0重量%以下の焼却灰を含む粒状肥料を製造する際に、以下の4工程を含む粒状肥料の製造方法。
1)カリウム含有量が0.0重量%以上15.0重量%以下の焼却灰に、酸を添加することなく水を混合する工程
2)で得られた粒状肥料組成物を乾燥する工程
3)で得られた粒状肥料組成物を造粒して粒状にする工程
4)3)で得られた造粒物を乾燥する工程
2.3)もしくは4)の工程後に、形状を調節する工程を含むことを特徴とする1記載の粒状肥料の製造方法。
3.1)の工程で、他の肥料成分または粒状化促進剤のいずれか一種以上を添加することを特徴とする1または2に記載の粒状肥料の製造方法。
4.他の肥料成分が、窒素肥料成分、リン肥料成分、およびカリウム肥料成分から選ばれる少なくとも一種の肥料成分を含むことを特徴とする3記載の粒状肥料の製造方法。
5.前記窒素肥料成分は、硫安、塩安、硝安、および尿素から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする3または4に記載の粒状肥料の製造方法。
6.前記リン肥料成分は、リン酸一安またはリン酸二安、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、および熔成リン肥から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする3または4に記載の粒状肥料の製造方法。
7.前記カリウム肥料成分は、硫酸カリウム、塩化カリウム、硝酸カリウム、およびケイ酸カリウムから選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする3または4に記載の粒状肥料の製造方法。
8.粒状化促進剤が糖蜜、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、およびリグニンスルホン酸塩から選ばれる少なくとも一種を水に溶解した水溶液であることを特徴とする3記載の粒状肥料の製造方法。
9.1)の工程で添加する水の量が、焼却灰に肥料成分または粒状化促進剤のうち1種類以上混合された混合物100重量に対して10.0重量部以上30.0重量部以下である1~8のいずれか記載の粒状肥料の製造方法。
10.2)の工程において、水分率が1.0重量%以上10.0重量%以下に乾燥することを特徴とする1~9のいずれか記載の粒状肥料の製造方法。
11.3)の工程で造粒は、原料を一対のローラーを用いたブリケット方式により圧縮造粒することを特徴とする1~10のいずれかに記載の粒状肥料の製造方法。
12.4)の工程おいて、水分率1.0重量%未満に乾燥することを特徴とする1~11のいずれかに記載の粒状肥料の製造方法。
本発明によれば、高温での焼成や、原料の中和をすることなく粒状肥料を製造可能な簡易で効率のよい製造方法である。
以下、本発明について、実施形態とともに詳細に説明する。
<焼却灰>
焼却灰とは、排水処理や下水処理の各過程で、沈殿またはろ過等により取り除かれる下水汚泥を、濃縮、脱水前処理、脱水したものや、鶏、アヒル、鴨などの家禽および豚、牛、馬、山羊、羊、犬、猫などの家畜から得られる糞を焼却して得られる灰のことである。これらのうち、肥料としての有効成分であるリンを含んでおり、カリウムを含まないもしくは含有量が15.0重量%以下の焼却灰を用いる。カリウム含有量が1.0重量%以上13.0重量%以下であることがより好ましい。このような、焼却灰としては、下水汚泥焼却灰などが挙げられる。
<粒状肥料の製造方法>
上記に記載したような焼却灰を用いることで、中和工程なく粒状肥料が製造可能である。本発明の、カリウム含有量が15.0重量%以下の焼却灰を含む粒状肥料の製造方法は、以下の4工程から構成される。
<製造工程1>
焼却灰に、酸を添加することなく水を混合する工程。水の添加量は、焼却灰を湿潤させ、取り扱いを容易にさせること、および造粒でのバインダー効果を向上するため、焼却灰に肥料成分または粒状化促進剤のうち1種類以上混合された混合物100重量部あたり、8.0重量部以上35.0重量部以下が好ましい。より好ましくは、10.0重量部以上30.0重量部以下とすることがよい。さらに好ましくは、10.0重量部以上20.0重量部重量部以下である。焼却灰、肥料成分または粒状化促進剤と水の混合方法は、均一に混合されていれば、ミキサーを使用して予め混合してもよいし、造粒機内で混合してもよい。均一に混合できれば混合機の種類に特に制限はなく、水平円筒型、V型、ダブルコーン型等の容器回転型混合機や、リボン型、スクリュー型、パドル型等の容器固定型の混合機を使用することができるが、連続処理が可能であることからパドル型混合機が好ましく用いられる。混合時間は、5分以上15分以下が好ましく、さらに好ましくは5分以上10分以下である。混合時間が5分より短くなると、混合物中で異種の原料が均一に分散せず、粒状化した際に原料の偏りが生じる。混合時間が15分を超えて長くなると、肥料の連続製造においては混合機容量を大きくすることとなるため経済的に不利である。
<製造工程2>
製造工程1で得られた粒状肥料組成物を乾燥する工程。本発明では、粒状肥料組成物は、焼却灰に肥料成分または粒状化促進剤のうち1種類以上混合された混合物に水を加えたものを言う。粒状肥料組成物としては、焼却灰に、水および粒状化促進剤を添加し混合したもの(粒状肥料組成物1)と、焼却灰に、水および肥料成分を添加し混合したもの(粒状肥料組成物2)の2種がある。
粒状肥料組成物は、乾燥を行うことで、造粒原料として用いる際の搬送機器に付着することがなく、原料保管時に固結して流動性が低下しない粒状肥料組成物とすることができる。
該粒状肥料組成物は、乾燥機を用いて乾燥することが好ましい。乾燥機の種類について特に制限はなく、転動式乾燥機、流動層乾燥機など熱風受熱式乾燥機や、攪拌乾燥機、赤外線加熱乾燥機など伝導伝熱型乾燥機が用いられるが、乾燥機の導入コストが低いことや、連続処理が可能であること、および粒状肥料組成物の粒径の制御のしやすさから、転動熱風式乾燥機が好ましく用いられる。乾燥温度は、60℃以上150℃以下が好ましく、さらに好ましくは、100℃以上130℃以下である。乾燥温度が60℃より低くなると、乾燥による水分低減が不十分となり乾燥時間を長時間要して装置内部での粉化や生産性の悪化を招き、乾燥温度が150℃を超えて長くなると、肥料の変色を引き起こす。乾燥時間は、5分以上60分以下が好ましく、さらに好ましくは、10分以上30分以下である。乾燥時間が5分より短くなると、乾燥効果が低く、水分低減が不十分となり、乾燥時間が60分を超えて高くなると、長時間加熱により装置内部で粉化が発生し、生産性が低下する。乾燥は、粒状肥料組成物の水分率が1.0重量%以上10.0重量%以下になるまで行う。より好ましくは粒状肥料組成物の水分率が1.0重量%以上7.0重量%以下までの乾燥である。さらに好ましくは1.0重量%以上3.5重量%以下までの乾燥である。
<製造工程3>
製造工程2で得られた乾燥粒状肥料組成物を造粒して粒状にする工程。粒状肥料の造粒方法は、圧縮造粒が好ましく、圧縮造粒装置は、タブレット方式、板状方式、ブリケット方式の何れを用いても問題ないが、タブレット方式では生産効率が低く粒状肥料の大量生産が困難であり、また板状方式では球形でバリの少ない粒状肥料を生産することが困難であるため、ブリケット方式を用いることが好ましい。ブリケット方式の圧縮造粒装置としては、例えばブリケッタ(登録商標)BSS型(新東工業製)などを好ましく用いることができる。
粒状肥料組成物を圧縮造粒装置に供給する方法は、特に制限はされないが、例えばホッパーに貯蔵し、ホッパーに付帯した搬送コンベアより造粒装置に直接供給、またはホッパー搬送コンベアからベルトコンベアやバケットコンベア等を経由して造粒装置へ供給することができる。
造粒圧力とは、粒状肥料組成物に加わる総荷重を有効幅で割った値(線圧)を示し、有効幅とは、粒状肥料組成物に荷重が加わる部分における、圧縮機側の長径を示す。例えば、タブレット方式であれば有効幅はタブレット部分の長径であり、ローラーを用いたブリケット方式であれば、有効幅はローラーにて粒状肥料組成物が圧縮されている部分の長さである。造粒圧力は、ロール圧で0.6以上30.0kN/cm未満の範囲内にあることが好ましい。造粒圧力が上記を超えて低くなると、圧力不足のため、粒状肥料組成物の造粒自体が起こらない。造粒圧力が上記を超えて高くなると、圧縮造粒機に必要以上の荷重がかかるため、装置寿命が著しく低下する。
圧縮造粒機のバリ厚みとは、粒状肥料組成物に荷重が加わる部分における粒状肥料組成物の短径を示す。例えばタブレット方式であれば、バリ厚みはタブレット部分の短径であり、ローラーを用いたブリケット方式であれば、バリ厚みは造粒して得た造粒物の板状部分の厚みの長さである。バリ厚みは、1.0mm以上2.5mm以下の範囲内にあることが好ましく、1.2mm以上2.0mm以下の範囲内にあることがより好ましい。バリ厚みが1.2mm未満であると、粒状肥料の圧壊強度・収量ともに低下する傾向にある。バリ厚みが2.0mmを超えて厚くなると、粒状肥料の形状が肥料散布に不適となることや、造粒した粒状肥料を、例えば解砕ボールを用いた振動篩で解砕し粒径を揃える場合、篩の目詰まりの原因となるため好ましくない。
バリが少なく、圧壊強度が強く、粉塵の発生も少なく、製品保管時に固結が起こりにくい粒状肥料を得るために、圧縮造粒機を用いて原料を造粒し、解砕機を用いて圧縮造粒後の造粒物を解砕し、乾燥機を用いて乾燥し、球形整粒機を用いて造粒物を整粒し、分級機を用いて整粒の粒状肥料を分級することが好ましい。各工程における粒状肥料の輸送方法に制限はないが、自然落下・コンベア輸送・風送などを用いることが可能であり、コンベア輸送で造粒原料を造粒機に輸送した後、自然落下で解砕機・乾燥機・球形整粒機・分級機へ輸送する方法が好ましい。これら輸送機器を含めた機器の接粉部分については、粒状肥料に耐食性を持つ材質を用いることが好ましく、SUS316Lまたは樹脂を用いることが好ましい。
圧縮造粒機で造粒した粒状肥料は、解砕、乾燥、整粒、分級を行うことで、肥料として好ましい球形の粒状品を得ることができる。
粒径の揃った粒状肥料を得るために、解砕機を用いて圧縮造粒後の粒状肥料を解砕することが好ましい。解砕機の種類に特に制限は無く、例えば、ジョークラッシャー・ロールクラッシャーなどの各種クラッシャーや、ローラーミル・カッティングミルなどの各種ミル、解砕メディアを添加した振動篩などが好ましく用いられる。また、これらの解砕機を組み合わせ用いることも可能である。
<製造工程4>
製造工程3で得られた造粒物を乾燥する工程。整粒時の収率が高く、保管時の固結量が少なく、かつ粉化することが少ない粒状肥料を得るために、乾燥機を用いて低水分化することが好ましい。乾燥機の種類について特に制限はなく、転動式乾燥機、流動層乾燥機など熱風受熱式乾燥機や、攪拌乾燥機、赤外線加熱乾燥機など伝導伝熱型乾燥機が用いられるが、乾燥機の導入コストが低いことや、連続処理が可能であることから、転動式乾燥機が好ましく用いられる。乾燥温度は、60℃以上150℃以下が好ましく、さらに好ましくは、100℃以上130℃以下である。乾燥温度が60℃より低くなると、乾燥による水分低減が不十分となり乾燥時間を長時間要して装置内部での粉化や生産性の悪化を招き、乾燥温度が150℃を超えて高くなると、粒状肥料の分解により、肥料成分濃度の低下を引き起こす。乾燥時間は、5分以上60分以下が好ましく、さらに好ましくは、10分以上30分以下である。乾燥時間が5分より短くなると、乾燥効果が低く、水分低減が不十分となり、乾燥時間が60分を超えて高くなると、長時間加熱により装置内部で粉化が発生し、生産性が低下する。粒状肥料の乾燥は、粒状肥料の水分率が1.0重量%以下になるまで乾燥することが好ましい。長期保管中の粒状肥料どうしの固結を防止する観点で、0.5重量%以下になるまで乾燥することがより好ましく、完全に水分を乾燥させた0.0重量%であれば固結の可能性が最も低いため最も好ましい。
<整粒および分級>
球形でバリの少ない粒状肥料を得るために、整粒機を用いて整粒することが好ましい。整粒するタイミングは、製造工程3または製造工程4のあとに実施することが好ましい。乾燥後は、粒硬度が向上し、整粒での粉化が発生しにくく収量が向上するため、乾燥する後(製造工程4後)に整粒するのがさらに好ましい。整粒機の種類に特に制限はなく、例えば高速転動方法、オシレータ式、架砕方式、遠心回転方式などが好ましく用いられ、高速転動方式の球形整粒機であるマルメライザー(登録商標:ダルトン製)を用いて粒状肥料を整粒することがより好ましい。
整粒機の処理時間は、0.3以上5.0分以下の範囲内にあることが好ましく、0.5以上3.0分以下の範囲内であることがより好ましい。整粒機の処理時間が上記を超えて低くなると、粒状肥料のバリ除去が不十分となる。整粒機の処理時間が上記を超えて高くなると、バリ以外の部分が切削される量が増加し、粒状肥料の収量が低下する。さらに整粒処理に必要な時間が多くなるため、単位時間あたりの造粒状肥料収量も低下する。
整粒機の回転速度は、50以上2000回転/分以下の範囲内にあることが好ましく、100以上1500回転/分以下の範囲内にあることがより好ましい。整粒機の回転速度が上記の範囲より低くなると、粒状肥料のバリ除去が不十分となり、さらに整粒処理に必要な時間が多くなるため、単位時間あたりの粒状肥料収量も低下する。整粒機の回転速度が上記の範囲を超えて高くなると、騒音増加および機器寿命の低下といった問題が生ずる。
所定の粒径以上の粒状肥料を得るために、分級機を用いて粒状肥料を分級することが望ましい。乾式分級が可能なものであれば、分級機の種類に特に制限はないが、振動篩を用いることが好ましい。篩の目開きは、所定の粒径を得られる大きさであれば特に制限はないが、1.8以上2.2mm以下、および3.8以上4.2mm以下の目開きであることが好ましく、これら目開きを有する篩を組み合わせて粒径2.0以上4.0mm以下の粒状肥料を得る分級方法が好ましい。
圧縮造粒機を用いて原料を造粒し、解砕機を用いて圧縮造粒後の造粒物を解砕し、転動式乾燥機を用いて乾燥し、また球形整粒機を用いて粒硬度上昇後の造粒物を整粒し、分級機を用いて整粒後の粒状肥料を分級した際に得られる篩下の微粉は、原料中にリサイクルして混合し、原料として使用することができる。
<固結防止材>
造粒、解砕、乾燥および整粒して粒状肥料を製造した後、粒状肥料に、固結防止材としてタルク、クレー、カオリン、ベントナイト、ポリエチレングリコール、ステアリン酸金属塩、ラウリル硫酸金属塩、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、テレフタル酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、リン酸カルシウム、およびフッ化リチウムから選ばれる少なくとも一種を粒状肥料表面に被覆して粒状肥料とすることができる。被覆する方法としては、造粒および整粒し、分級機で分級した後に均一に被覆されていれば、分級機出口で添加してもよいし、ミキサーを用いて混合し被覆してもよいし、ベルトコンベア上で吹き付けを行って被覆してもよい。
粒状肥料に対する固結防止材の添加量は、粒状肥料100重量部に対して0.05重量部以上3.0重量部以下が好ましく、装置への付着によるロスや、単位重量当たりの肥料成分含有量への影響がなく、肥料として溶解性がよい粒硬度の肥料を得るためには粒状肥料100重量部に対して0.1重量部以上0.3重量部以下がより好ましい。装置への付着ロスをより少なくするためには、粒状肥料100重量部に対して0.15重量部以上0.25重量部以下がさらに好ましい。
ここで得た粒状肥料と他の粒状肥料とを任意の割合でドライブレンドして得られるバルクブレンド肥料として使用することも可能である。このバルクブレンド肥料は任意の割合でブレンドできるため、作物毎に対応したブレンドを行うことができる。
<粒状化促進材>
粒状化促進材として、糖蜜、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、およびリグニンスルホン酸塩から選ばれる少なくとも一種を水に溶解した水溶液から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする。これらの物質は、添加量を調整することで粒状肥料の粒硬度を制御し、収率向上を達成することができる。さらには、滑剤の効果を持つため、造粒装置内での粉体のつまりを防止する効果も期待できる。
上記粒状化促進材の添加量は、農林水産告示第2160号の資料できる材料一覧で添加できる上限が定められており、その範囲内で添加量を定める。カルボキシメチルセルロースであれば、焼却灰100重量部に対して、1.0重量部以上5.0重量部以下が好ましく、装置への付着ロスをより少なくするためには、2.0重量部以上4.0重量部以下がより好ましい。また、糖蜜、でんぷん、およびリグニンスルホン酸塩であれば、焼却灰100重量部に対して、10.0重量部以上30.0重量部以下が好ましく、装置への付着ロスをより少なくするためには、15.0重量部以上25.0重量部以下がより好ましい。
<窒素肥料成分>
本発明で原料として用いる窒素肥料成分は特に制限が無く、公知の植物の栄養素である窒素肥料成分を用いることができる。窒素肥料成分の具体例としては、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素、石灰窒素、硝酸石灰、硝酸カリ等が挙げられる。このうち硫酸アンモニウムは、例えば、コークス炉廃ガスを硫酸と接触させて得られる硫酸アンモニウム水溶液や、カプロラクタムの製造において、カプロラクタム硫酸塩にアンモニアを添加して得られるカプロラクタムと硫酸アンモニウムを得た後に、カプロラクタム水溶液と硫酸アンモニウム水溶液を分離して得られる硫酸アンモニウム水溶液から、晶析により硫酸アンモニウムを結晶化した細粒結晶硫安として使用される。結晶と母液の分離については、公知の方式で行われる。例えば、遠心によって液体から分離した後、結晶を乾燥することで得られる。細粒結晶硫安は、晶析時に過飽和度が高すぎると結晶が急激に凝集して母液を取り込み、粒径が大きく、水分が高く、不純物が多くなるため、圧力10.1kPaABS以上の圧力として晶析することで、結晶配向した、結晶性の高い細粒結晶硫安を得ることができる。結晶性の高さは、二次元X線回折を行うことで測定することができ、測定結果から求められる配向度が0.995以上であることが好ましい。さらに好ましくは配向度が0.997以上であり、配向度が1.0であれば、結晶性が最も高い場合であり、最も好ましい。また細粒結晶硫安を含む割合は、30.0重量%以上が好ましく、さらに好ましくは50.0重量%以上である。なお、配向度とは、結晶の揃い具合を示す指標であり、二次元X線回折において、あおり角χ(°)に応じて得られた配向性ピークの半値幅(°)より下記式(1)で示される。
配向度=(180-配向性ピーク半値幅)/180・・・(1)
また細粒結晶硫安の粒径は、結晶同士が凝集して母液を取り込んでいない小さい粒径ほど固結性の改善につながるため、1.7mm以下が好ましい。より好ましくは、1.4mm以下であり、さらに好ましくは1.18mm以下である。細粒結晶硫安の粒径は、篩(目開き10メッシュ=1.7mm、12メッシュ=1.4mm、14メッシュ=1.18mm)で分級して求めることができる。
細粒結晶硫安中のアンモニア性窒素の含有率は、単位重量あたりの窒素源としての肥料効果の面から、20.5重量%以上が好ましく、21.0重量%以上がさらに好ましい。なお、細粒結晶硫安中のアンモニア性窒素の含有率は、公定肥料分析法に従い蒸留法(肥料等試験法4.1.2.a(2021))で測定した値である。
窒素肥料成分の水分率は、5.0重量%以下であることが好ましい。より好ましくは4.0重量%以下であり、さらに好ましくは3.0重量%以下である。窒素肥料成分が細粒結晶硫安の場合の水分率は、0.3重量%以下であることが好ましい。より好ましくは0.2重量%以下であり、さらに好ましくは0.1重量%以下であり、完全に水分を乾燥させた0.0重量%であれば最も好ましい。なお、窒素肥料成分の水分率は、公定肥料分析法に従い加熱減量法(肥料等試験法3.1.a(2021))で測定した値である。
<リン肥料成分>
本発明で原料として用いるリン肥料成分は特に制限が無く、公知の植物の栄養素であるリン肥料成分を用いることができる。リン肥料成分の具体例としては、リン酸一安、リン酸二安、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、熔成リン肥等が挙げられる。このうちリン酸二安は、リン酸とアンモニアの中和反応により生成し、リン酸二安のP換算でのリン含有量は、単位重量あたりのリン源としての肥料効果の面から、46.0重量%以上含むことが好ましく、47.0重量%以上含むことがさらに好ましい。また、過リン酸石灰は、粉末状に粉砕したリン鉱石に硫酸を作用させて生成し、過リン酸石灰のP換算でのリン含有量は、単位重量あたりのリン源としての肥料効果の面から、17.0重量%以上含むことが好ましく、18.0重量%以上含むことがさらに好ましい。なお、リン酸二安および過リン酸石灰のP換算でのリン含有量は、公定肥料分析法に従い、バナドモリブデン酸アンモニウム吸光光度法(肥料等試験法4.2.1.a(2021))で測定した値である。リン肥料成分の粒径は、2.0mm以下が好ましい。より好ましくは1.4mm以下であり、さらに好ましくは1.0mm以下である。リン肥料成分の粒径および量は、篩(例えば、目開き9メッシュ=2.0mm、12メッシュ=1.4mm、目開き16メッシュ=1.0mm)で分級して求めることができる。リン肥料成分の水分率は、5重量%以下であることが好ましい。より好ましくは2.0重量%以下であり、さらに好ましくは1.0重量%以下である。なお、リン肥料成分の水分率は、公定肥料分析法に従い加熱減量法(肥料等試験法3.1.a(2021))で測定した値である。
<カリウム肥料成分>
本発明で原料として用いるカリウム肥料成分は特に制限が無く、公知の植物の栄養素であるカリウム肥料成分を用いることができる。カリウム肥料成分の具体例としては、硫酸カリウム、塩化カリウム、ケイ酸カリウム等が挙げられる。このうち塩化カリウムは、例えばシルビンやカーナリット等の塩化カリウム鉱物に含まれ、加里鉱脈を掘削して塩化カリウム鉱物を取得し、精製工場にて純度の高い塩化カリウム含有物を製造した後、解砕機にて任意の粒径分布をもつ粉粒体状にすることで得られ、塩化カリウムのK2O換算でのカリウム含有率は、単位重量あたりのカリウム源としての肥料効果の面から、60.0重量%以上含むことが好ましく、62.0重量%以上含むことがさらに好ましい。また硫酸カリウムは、塩化カリウムと硫酸とを反応させることで生成し、硫酸カリウムのK2O換算でのカリウム含有率は、単位重量あたりのカリウム源としての肥料効果の面から、50.0重量%以上含むことが好ましく、52.0重量%以上含むことがさらに好ましい。なお、塩化カリウムおよび硫酸カリウムのK2O換算でのカリウム含有率は、公定肥料分析法に従いフレーム原子吸光法(肥料等試験法4.3.1.a(2021))で測定した値である。カリウム肥料成分の粒径は、2.0mm以下が好ましい。より好ましくは1.4mm以下であり、さらに好ましくは1.0mm以下である。カリウム肥料成分の粒径および量は、篩(例えば、目開き9メッシュ=2.0mm、12メッシュ=1.4mm、目開き16メッシュ=1.0mm)で分級して求めることができる。カリウム肥料成分の水分率は、2.0重量%以下であることが好ましい。より好ましくは1.5重量%以下であり、さらに好ましくは1.0重量%以下である。なお、カリウム肥料成分の水分率は、公定肥料分析法に従い加熱減量法(肥料等試験法3.1.a(2021))で測定した値である。
本発明の実施例を以下に示すが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。物性等の測定方法は以下の通りである。
(1)カリウム濃度
カリウム濃度は、肥料等試験法4.3.1.a(2021)記載のフレーム原子吸光法に準じて測定した。
(2)粒径
粒径は、目開き2.0mmおよび4.0mmの篩いを使用して、下記式により2.0~4.0mmの粒径の割合を算出した。
2.0~4.0mm粒径(%)=粒径2.0~4.0mmの重量/篩い分けサンプル重量×100。
(3)収率
投入原料の重量に対する造粒および整粒して得られた粒状肥料組成物の重量であって、下記式により算出した。
収率(%)=(粒状肥料組成物の重量)/(投入原料重量)×100
(4)粒硬度
木屋式硬度計で粒状肥料20粒それぞれの粒硬度を測定し、その平均を求めた値である。
(5)水分率
粒状肥料組成物の水分率は、乾燥前の粒状肥料組成物を130℃で3時間乾燥後重量測定を行った際の加熱減量により求めた値であり、下記式で算出した。
水分率(%)=(乾燥前の粒状肥料組成物重量-乾燥後の粒状肥料組成物)
/(加熱前の粒状肥料組成物)×100。
(実施例1)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰97重量部と、水17重量部、カルボキシメチルセルロース(富士フイルム和光純薬株式会社)3重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.7重量%であり、粒状肥料組成物とした。該粒状肥料組成物を造粒機としてブリケッタ(登録商標)BSS-IV型(新東工業製)に供給し、ロール有効幅を185mm、ロール圧力を8.4kN/cm、バリ厚みを1.70mm、ポケットサイズを3.9mm、ローラー回転数50rpmで造粒を行い、板状の造粒物を得た。該板状造粒物を粗砕機にて破砕した後、目開き6.7mm、5.2mm、2.2mmの篩を有する3段解砕篩機(興和工業所製)に投入し、解砕メディア(ナイロン硬球ボール上段200個、下段200個)で振動解砕し、篩上品を回収した。その後、該篩上品をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで20分間回転して加熱した。続いて、マルメライザー(ダルトン製)に投入し、回転速度225rpmで0.5分間整粒処理を行った後に、目開き2.0mmの篩を有する円形振動篩機(ダルトン製)に送り、分級を行った後、目開き2.0mmの篩上品を粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は75.1重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は93.4重量%で、粒硬度は3.2kgfであった。また、粒状肥料の水分率は1.0重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例2)
カリウム含有量が4.8重量%の下水汚泥焼却灰97重量部と、水17重量部、カルボキシメチルセルロース(富士フイルム和光純薬株式会社)3重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は2.7重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は77.2重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は92.1重量%で、粒硬度は2.8kgfであった。また、粒状肥料の水分率は1.1重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例3)
カリウム含有量が12.5重量%の下水汚泥焼却灰97重量部と、水17重量部、カルボキシメチルセルロース(富士フイルム和光純薬株式会社)3重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は2.2重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は76.3重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は91.1重量%で、粒硬度は2.9kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例4)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰97重量部と、水10重量部、カルボキシメチルセルロース(富士フイルム和光純薬株式会社)3重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は2.0重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は72.1重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は93.1重量%で、粒硬度は2.8kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.8重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例5)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰97重量部と、水30重量部、カルボキシメチルセルロース(富士フイルム和光純薬株式会社)3重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は3.1重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は74.1重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は92.2重量%で、粒硬度は2.2kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.8重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例6)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰97重量部と、水8重量部、カルボキシメチルセルロース(富士フイルム和光純薬株式会社)3重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.0重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は60.2重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は92.2重量%で、粒硬度は1.5kgfであった。また、粒状肥料の水分率は1.3重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例7)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰97重量部と、水35重量部、カルボキシメチルセルロース(富士フイルム和光純薬株式会社)3重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は3.5重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は44.4重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は92.5重量%で、粒硬度は0.8kgfであった。また、粒状肥料の水分率は1.4重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例8)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰80重量部と、水14重量部、糖蜜(日本食品工業株式会社)20重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率1.7重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は80.2重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は90.5重量%で、粒硬度は4.9kgfであった。また、粒状肥料の水分率は1.0重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例9)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰80重量部と、水14重量部、でんぷん(西田澱粉工場)20重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は2.5重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は77.7重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は92.4重量%で、粒硬度は2.7kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例10)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰80重量部と、水14重量部、リグニンスルホン酸塩(東京化成工業株式会社)20重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.5重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は74.9重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は91.4重量%で、粒硬度は2.7kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例11)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰33重量部と、水14重量部、硫安(東レ株式会社)67重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.5重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は78.1重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は91.1重量%で、粒硬度は3.2kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例12)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰33重量部と、水28重量部、硫安(東レ株式会社)67重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.3重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は73.6重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は92.4重量%で、粒硬度は3.2kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例13)
カリウム含有量が4.8重量%の下水汚泥焼却灰33重量部と、水28重量部、硫安(東レ株式会社)67重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.1重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は80.1重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は90.4重量%で、粒硬度は3.3kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例14)
カリウム含有量が12.5重量%の下水汚泥焼却灰33重量部と、水14重量部、硫安(東レ株式会社)67重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.7重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は79.4重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は92.2重量%で、粒硬度は2.9kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.8重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例15)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰33重量部と、水8重量部、硫安(東レ株式会社)67重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は2.1重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は42.2重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は89.0重量%で、粒硬度は0.9kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例16)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰33重量部と、水34重量部、硫安(東レ株式会社)67重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は2.9重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は22.2重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は88.1重量%で、粒硬度は0.5kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例17)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰33重量部と、水14重量部、塩安(林純薬工業株式会社)67重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は3.3重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は77.2重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は93.3重量%で、粒硬度は3.4kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例18)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰33重量部と、水14重量部、尿素(林純薬工業株式会社)67重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.8重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は77.7重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は93.3重量%で、粒硬度は3.2kgfであった。また、粒状肥料の水分率は1.1重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例19)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰50重量部と、水14重量部、りん酸1アンモニウム(関東化学株式会社)50重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は2.9重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は70.8重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は91.1重量%で、粒硬度は2.3kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.8重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例20)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰50重量部と、水14重量部、りん酸2アンモニウム(関東化学株式会社)50重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.2重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は71.1重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は90.8重量%で、粒硬度は2.5kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.8重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例21)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰50重量部と、水14重量部、塩化カリウム(林純薬工業株式会社)50重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.5重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は73.3重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は93.2重量%で、粒硬度は2.8kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.8重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例22)
カリウム含有量が2.0重量%の下水汚泥焼却灰31重量部と、水16重量部、硫安(東レ株式会社)52重量部、塩化カリウム(林純薬工業株式会社)17重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.9重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は77.7重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は93.3重量%で、粒硬度は3.2kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例23)
カリウム含有量が4.8重量%の下水汚泥焼却灰31重量部と、水16重量部、硫安(東レ株式会社)52重量部、塩化カリウム(林純薬工業株式会社)17重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は2.4重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は78.9重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は92.7重量%で、粒硬度は3.3kgfであった。また、粒状肥料の水分率は1.1重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(実施例24)
カリウム含有量が12.5重量%の下水汚泥焼却灰31重量部と、水16重量部、硫安(東レ株式会社)52重量部、塩化カリウム(林純薬工業株式会社)17重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.1重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は79.9重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は94.2重量%で、粒硬度は3.4kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.7重量%であり、保管時の潮解性や原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(比較例1)
カリウム含有量が20.0重量%の鶏糞燃焼灰97重量部と、水17重量部、カルボキシメチルセルロース(富士フイルム和光純薬株式会社)3重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は2.7重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は56.2重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は91.1重量%で、粒硬度は1.2kgfであった。また、粒状肥料の水分率は1.0重量%であり、保管時に潮解性があった。一方、原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(比較例2)
カリウム含有量が35.0重量%の鶏糞燃焼灰97重量部と、水17重量部、カルボキシメチルセルロース(富士フイルム和光純薬株式会社)3重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.2重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は52.4重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は90.3重量%で、粒硬度は1.1kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時に潮解性があった。一方、原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(比較例3)
カリウム含有量が20.0重量%の鶏糞燃焼灰80重量部と、水14重量部、糖蜜(日本食品工業株式会社)20重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は2.9重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は45.6重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は78.1重量%で、粒硬度は1.1kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時に潮解性があった。一方、原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(比較例4)
カリウム含有量が20.0重量%の鶏糞燃焼灰80重量部と、水14重量部、でんぷん(西田澱粉工場)20重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1,8重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は49.3重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は77.9重量%で、粒硬度は1.2kgfであった。また、粒状肥料の水分率は1.2重量%であり、保管時に潮解性があった。一方、原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(比較例5)
カリウム含有量が20.0重量%の鶏糞燃焼灰80重量部と、水14重量部、リグニンスルホン酸塩(東京化成工業株式会社)20重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は3.3重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は39.4重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は80.1重量%で、粒硬度は0.5kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時に潮解性があった。一方、原料混合、造粒時の有毒ガス発生は確認されなかった。
(比較例6)
カリウム含有量が20.0重量%の鶏糞燃焼灰33重量部と、水14重量部、硫安(東レ株式会社)67重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.2重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は38.1重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は90.2重量%で、粒硬度は1.1kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時に潮解性は確認されなかった。一方、原料混合、造粒時のアンモニアガスの発生を確認した。
(比較例7)
カリウム含有量が35.0重量%の鶏糞燃焼灰33重量部と、水14重量部、硫安(東レ株式会社)67重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.8重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は43.3重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は89.9重量%で、粒硬度は1.3kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.8重量%であり、保管時に潮解性は確認されなかった。一方、原料混合、造粒時のアンモニアガスの発生を確認した。
(比較例8)
カリウム含有量が20.0重量%の鶏糞燃焼灰33重量部と、水14重量部、尿素(林純薬工業株式会社)67重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.4重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は40.4重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は88.2重量%で、粒硬度は1.1kgfであった。また、粒状肥料の水分率は1.1重量%であり、保管時に潮解性があった。また、原料混合、造粒時のアンモニアガスの発生を確認した。
(比較例9)
カリウム含有量が35.0重量%の鶏糞燃焼灰33重量部と、水14重量部、尿素(林純薬工業株式会社)67重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は2.1重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は45.4重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は87.3重量%で、粒硬度は1.1kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.9重量%であり、保管時に潮解性があった。また、原料混合、造粒時のアンモニアガスの発生を確認した。
(比較例10)
カリウム含有量が20.0重量%の鶏糞燃焼灰31重量部と、水16重量部、硫安(東レ株式会社)52重量部、塩化カリウム(林純薬工業株式会社)17重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は1.6重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は48.2重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は87.2重量%で、粒硬度は1.3kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.7重量%であり、保管時に潮解性は確認されなかった。一方、原料混合、造粒時のアンモニアガスの発生を確認した。
(比較例11)
カリウム含有量が35.0重量%の鶏糞燃焼灰31重量部と、水16重量部、硫安(東レ株式会社)52重量部、塩化カリウム(林純薬工業株式会社)17重量部をリボンミキサー(シグマ工業製)に投入して混合した。次いで、該混合物をロータリーキルン(栗本鉄工所製)に供給し、加熱温度130℃、回転数40rpmで12分間回転して加熱した。該乾燥物の水分率は2.4重量%であり、粒状肥料組成物とした。次いで、実施例1と同様の方法で造粒、解砕、乾燥、整粒、分級して粒状肥料として回収した。その結果、粒状肥料の収率は50.2重量%で、2.0mm以上4.0mm以下粒径の割合は86.3重量%で、粒硬度は1.3kgfであった。また、粒状肥料の水分率は0.7重量%であり、保管時に潮解性は確認されなかった。一方、原料混合、造粒時のアンモニアガスの発生を確認した。
実施例および比較例の結果を表1、表2および表3に示す。
Figure 2023097379000001
Figure 2023097379000002
Figure 2023097379000003
本発明による粒状肥料の製造方法は、高温での焼成や、原料の中和が必要ないため、大型設備も必要なく、製造工程が簡易で効率よく粒状肥料を得ることができる。本発明で得られる粒状肥料は、小規模農場での人の手による施肥のみならず、大規模農場での機械散布を行うことができる。また、用途・目的に応じて窒素肥料成分、リン肥料成分、およびカリウム肥料成分から選ばれる少なくとも一種以上を混合した原料により製造でき、さらには該粒状肥料を他の粒状肥料と任意の割合でドライブレンドしたバルクブレンド肥料にできるため、米、野菜、果物等の生育に使用することができる。

Claims (12)

  1. カリウム含有量が0.0重量%以上15.0重量%以下の焼却灰を含む粒状肥料を製造する際に、以下の4工程を含む粒状肥料の製造方法。
    1)カリウム含有量が0.0重量%以上15.0重量%以下の焼却灰に、酸を添加することなく水を混合する工程
    2)1)で得られた混合物を乾燥する工程
    3)2)で得られた乾燥混合物を造粒して粒状にする工程
    4)3)で得られた造粒物を乾燥する工程
  2. 3)もしくは4)の工程後に、形状を調節する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の粒状肥料の製造方法。
  3. 1)の工程で、他の肥料成分または粒状化促進剤のいずれか一種以上を添加することを特徴とする請求項1または2に記載の粒状肥料の製造方法。
  4. 他の肥料成分が、窒素肥料成分、リン肥料成分、およびカリウム肥料成分から選ばれる少なくとも一種の肥料成分を含むことを特徴とする請求項3記載の粒状肥料の製造方法。
  5. 前記窒素肥料成分は、硫安、塩安、硝安、および尿素から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項3または4に記載の粒状肥料の製造方法。
  6. 前記リン肥料成分は、リン酸一安またはリン酸二安、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、および熔成リン肥から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項3または4に記載の粒状肥料の製造方法。
  7. 前記カリウム肥料成分は、硫酸カリウム、塩化カリウム、硝酸カリウム、およびケイ酸カリウムから選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項3または4に記載の粒状肥料の製造方法。
  8. 粒状化促進剤が糖蜜、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、およびリグニンスルホン酸塩から選ばれる少なくとも一種を水に溶解した水溶液であることを特徴とする請求項3記載の粒状肥料の製造方法。
  9. 1)の工程で添加する水の量が、焼却灰に肥料成分または粒状化促進剤のうち1種類以上混合された混合物100重量に対して10.0重量%以上30.0重量%以下である請求項1~8のいずれか記載の粒状肥料の製造方法。
  10. 2)の工程において、水分率が1.0重量%以上10.0重量%以下に乾燥することを特徴とする請求項1~9のいずれか記載の粒状肥料の製造方法。
  11. 3)の工程で造粒は、原料を一対のローラーを用いたブリケット方式により圧縮造粒することを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の粒状肥料の製造方法。
  12. 4)の工程おいて、水分率1.0%未満に乾燥することを特徴とする請求項1~11のいずれかに記載の粒状肥料の製造方法。
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