JP2023096455A - セラミック焼成用セッター及びその製造方法 - Google Patents

セラミック焼成用セッター及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】強度を維持しつつ軽量化により熱容量を低下させることができるとともに、温度追従性に優れたセラミック焼成用セッター及びその製造方法を提供する。【解決手段】抄造によってセラミック繊維を含有して多孔質とされた多孔質層S1を内在する構造体を形成する抄造工程(S1~S3)と、抄造工程で得られた構造体を所定の形状に成形する成形工程S5と、成形工程S5で所定の形状に成形された構造体を含侵液に含侵させることにより、多孔質層S1の外表面に当該多孔質層S1より緻密な緻密層S2を形成するコート工程S6と、コート工程S6を経た構造体を所定温度で焼成する焼成工程S7とを有する製造方法で得られたものである。【選択図】図3

Description

本発明は、セラミック部品を載置して焼成させ得るセラミック焼成用セッター及びその製造方法に関するものである。
セラミックコンデンサ等のセラミック部品を焼成する焼成工程は、一般的に、セラミック焼成用セッター上に焼成前のセラミック部品を載置し、ヒータ等で焼成するよう構成されている。かかる焼成で使用される従来のセラミック焼成用セッターとして、例えば特許文献1に開示されているように、多孔質体又は無機繊維を用いることにより軽量化を図り、熱容量を低下させたものが挙げられる。
特開平3-1090号公報
しかしながら、上記従来のセラミック焼成用セッターは、多孔質体又は無機繊維を用いることにより軽量化を図り、熱容量を低下させることができるものの、軽量化に伴って強度が低下してしまう虞があった。また、セラミック焼成用セッターは、温度変化に対する高い追従性(温度追従性)が必要とされるが、従来のものにおいては、温度追従性が不十分であるという不具合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、強度を維持しつつ軽量化により熱容量を低下させることができるとともに、温度追従性に優れたセラミック焼成用セッター及びその製造方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、無機繊維が結合して多孔質とされた多孔質層を内在する基材から成ることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のセラミック焼成用セッターにおいて、前記基材は、その外周面に前記多孔質層より緻密な緻密層を有することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載のセラミック焼成用セッターにおいて、前記基材は、平面状に形成されたシート状基材と、折り曲げ形成されたコルゲート状基材とを有し、当該シート状基材及びコルゲート状基材が積層状態で一体化されてハニカム構造体を成すことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1~3の何れか1つに記載のセラミック焼成用セッターにおいて、前記多孔質層は、前記無機繊維と、粉末状無機物が固化して成る無機固化部とを有し、前記無機繊維が網状に結合されて成ることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1~4の何れか1つに記載のセラミック焼成用セッターにおいて、前記無機繊維は、セラミック繊維から成ることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1~5の何れか1つに記載のセラミック焼成用セッターにおいて、前記基材の多孔質層は、約60%の気孔率を有することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、セラミック部品を載置して焼成させ得るセラミック焼成用セッターの製造方法において、抄造によって無機繊維を含有して多孔質とされた多孔質層を内在する構造体を形成する抄造工程と、前記抄造工程で得られた前記構造体を所定の形状に成形する成形工程と、前記成形工程で所定の形状に成形された前記構造体を含侵液に含侵させることにより、前記多孔質層の外表面に当該多孔質層より緻密な緻密層を形成するコート工程と、前記コート工程を経た前記構造体を所定温度で焼成する焼成工程とを有することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、無機繊維が結合して多孔質とされた多孔質層を内在する基材から成るので、強度を維持しつつ軽量化により熱容量を低下させることができるとともに、温度追従性に優れたセラミック焼成用セッター及びその製造方法を提供することができる。
請求項2の発明によれば、基材は、その外周面に多孔質層より緻密な緻密層を有するので、基材の強度をより向上させることができる。
請求項3の発明によれば、基材は、平面状に形成されたシート状基材と、折り曲げ形成されたコルゲート状基材とを有し、当該シート状基材及びコルゲート状基材が積層状態で一体化されてハニカム構造体を成すので、ハニカム構造体により強度及び気孔率を向上させることができる。
請求項4の発明によれば、多孔質層は、無機繊維と、粉末状無機物が固化して成る無機固化部とを有し、無機繊維が網状に結合されて成るので、多孔質層の気孔率をより向上させることができる。
請求項5の発明によれば、無機繊維は、セラミック繊維から成るので、他の材質の無機繊維に比べて耐熱性をより一層向上させることができる。
請求項6の発明によれば、基材の多孔質層は、約60%の気孔率を有するので、セラミック焼成用セッターの軽量化と強度向上とを同時且つ適切に図ることができる。
請求項7の発明によれば、抄造によって無機繊維を含有して多孔質とされた多孔質層を内在する構造体を形成する抄造工程と、抄造工程で得られた構造体を所定の形状に成形する成形工程と、成形工程で所定の形状に成形された構造体を含侵液に含侵させることにより、多孔質層の外表面に当該多孔質層より緻密な緻密層を形成するコート工程と、前記コート工程を経た前記構造体を所定温度で焼成する焼成工程とを有するので、多孔質層及び緻密層を有するセラミック焼成用セッターを容易に得ることができる。
本発明の実施形態に係るセラミック焼成用セッターを示す模式図 同セラミック焼成用セッターを示す断面模式図 同セラミック焼成用セッターの製造方法を示すフローチャート 同セラミック焼成用セッターの製造時の抄造工程を示す模式図 本発明の実施形態に係るセラミック焼成用セッター(実施例及び比較例)を示す表 本発明の実施形態に係るセラミック焼成用セッター((a)緻密層が形成されたもの、(b)緻密層が形成されないもの)を示す顕微鏡写真 本発明の実施形態に係るセラミック焼成用セッターの技術的優位性を示すグラフ 本発明の実施形態に係るセラミック焼成用セッターの技術的優位性を示すグラフ 本発明の他の実施形態に係るセラミック焼成用セッターを示す模式図 本発明の更に他の実施形態に係るセラミック焼成用セッターを示す模式図
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係るセラミック焼成用セッター1は、その表面に複数のセラミック部品Bを載置し、ベルトコンベア等で当該セラミック部品Bを載置しつつ搬送されるとともに、ヒータにてセラミック部品Bを焼成させ得るもので、図1、2に示すように、平面状に形成されたシート状基材Paと、折り曲げ形成されたコルゲート状基材Pbとを有し、シート状基材Pa及びコルゲート状基材Pbが積層状態で一体化されてハニカム構造体を成して構成されている。
具体的には、本実施形態に係るセラミック焼成用セッター1は、図1に示すように、波形に折り曲げ加工されたコルゲート部材Pbの上面及び裏面に対して平面状のシート状基材Paを積層し、これらを接着剤で接着させて一体化させることによりハニカム構造体を成している。なお、ハニカム構造体は、本実施形態の如く波形に折り曲げられたコルゲート状構造の他、三角形状に折り曲げられたトラフ状構造等であってもよい。
また、セラミック焼成用セッター1を構成する基材P(シート状基材Pa及びコルゲート状基材Pb)は、図2及び図6(a)に示すように、セラミック繊維(無機繊維)が結合して多孔質とされた多孔質層S1と、多孔質層S1より緻密な緻密層S2とを有する。多孔質層S1は、図2に示すように、セラミック繊維a(無機繊維)と、粉末状無機物が固化して成る無機固化部bとを有し、セラミック繊維a(無機繊維)が網状に結合されて成るものとされている。
緻密層S2は、図6(a)に示すように、基材Pの外周面(多孔質層S1の外側)に形成され、多孔質層S1より緻密な層から成り、本実施形態においては、所定のコート材を基材Pの外周部に含侵させることにより形成されている。緻密層S2を構成するコート材として、例えばセラミック粉を含む複数の成分を所定割合で混合したもの等が挙げられるが、緻密な層を形成可能な成分であれば、セラミック粉を含まないものであってもよい。
次に、本実施形態に係るセラミック焼成用セッター1の製造方法について、図3のフローチャートを用いて説明する。
まず、所定量の水に対しセラミック繊維、セラミック粉末、有機繊維、有機バインダ(結合剤)、気孔調整剤等を投入して水溶液を作製し、これら含有物を均一に分散させたスラリーを作製する(スラリー生成工程S1)。そして、当該スラリーに凝集剤を添加してフロックを生成(フロック生成工程S2)した後、当該フロックを抄紙(湿式抄紙法)してシート状(ペーパー状)の多孔質構造を生成する(シート化工程S3)。
セラミック繊維及びセラミック粉末は、本実施形態においてはアルミナ若しくはムライトから成るものとされており、セラミック粉末に対するセラミック繊維の含有率は、50~200重量%の範囲で調整するのが好ましい。なお、セラミック粉末は、本実施形態の如くセラミック繊維と同一の材質から成るものに限定されず、セラミック繊維とは異なる材質のものであってもよい。
フロックを生成するための凝集剤は、高分子凝集剤と金属カチオンとを含有し、強い電荷を有しており、水溶液中でそれぞれ電荷を帯びて電気的に反発し合っている物質の電荷を中和し、強く絡み付かせるものである。このうち高分子凝集剤は、絡み付いた繊維の間に入り込み、更に結合力を強化する働きがあり、金属カチオンはミョウバン、硫酸アルミニウム等の水溶液にAl3+カチオンを含むものが使用される。
本実施形態においては、図4に示すように、アルミナ繊維や結合剤等を含む上記した如きフロック(スラリー生成工程S1及びフロック生成工程S2を経て生成されたフロック)を収容容器2内に所定量収容しておき、この収容容器2内の液面の上下を含む範囲で回転駆動する円網3(外周面にスラリーを一定量貼り付かせてローラ4に搬送する網状部材)にて掬い上げ、所定厚さのシート状構造体を得るようになっている。このシート状構造体は、ローラ4から順次ロールプレス5まで連続的に搬送され、当該ロールプレス5にて所定圧力が付与されることにより所望厚さに調整される。
そして、ロールプレス5にて圧力が付与されて所定厚さとされたシート状構造体は、乾燥機6に連続的に送られ、当該乾燥機6内を搬送される過程で乾燥処理される(乾燥工程S4)。その後、乾燥されたシート状構造体は、巻き取り装置7にて順次巻き取られることとなる。上記のスラリー生成工程S1~シート化工程S3は、抄造(抄紙)によってセラミック繊維を含有して多孔質とされた多孔質層S1を内在するシート状構造体を形成する抄造工程を構成するものである。
しかるに、抄造工程後、乾燥工程S4を経たシート状構造体は、成形工程S5にて所定形状とされる。成形工程S5は、巻き取り装置7にて巻き取られて所定寸法に切断されたシート状構造体(基材P)をハニカム構造体とする工程であり、図1に示すように、波形に折り曲げ加工されたコルゲート部材Pbの上面及び裏面に対して平面状のシート状基材Paを積層し、これらを接着剤で接着させて一体化させる工程である。
そして、成形工程S5の後、コート工程S6が行われる。コート工程S6は、成形工程S5で所定の形状(ハニカム形状)に成形された構造体を含侵液に含侵させる工程であり、本実施形態においては、水、セラミック粉、増粘剤及び分散剤等を所定割合で混合させてコート材を作製し、成形工程S5で所定の形状(ハニカム形状)に成形された構造体を当該コート材に含侵させる工程とされている。
最後に、コート工程S6によりコート材が含侵された構造体は、焼成工程S7にて焼成される。焼成工程S7は、コート工程S6を経た構造体を所定温度で焼成する工程であり、本実施形態においては、焼成炉で1300~1550℃の温度で焼成することにより、基材P(シート状基材Pa及びコルゲート状基材Pb)から成るセラミック焼成用セッター1を得ることができる。
上記の如く得られたセラミック焼成用セッター1は、セラミック繊維が結合して多孔質とされた多孔質層S1と、多孔質層S1より緻密な緻密層S2とを内在した基材から成り、多孔質層S1は、図2に示すように、セラミック繊維と、粉末状無機物が固化して成る無機固化部とを有し、セラミック繊維が網状に結合されて成るものとされている。また、本実施形態に係る基材(シート状基材Pa及びコルゲート状基材Pb)の多孔質層S1は、約60%の気孔率(空隙率)を有するものとされている。
次に、本実施形態に係るセラミック焼成用セッター1の技術的優位性を示す実験結果について説明する。
先ず、図5の表に示す実施例1~3及び比較例1~3を用意した。
(実施例1)
アルミナ若しくはムライト粉末、並びにアルミナ若しくはムライト繊維を有する材料を混合し、抄造工程、成形工程、コート工程及び焼成工程を経て、ハニカム形状の実施例1を得た。かかる実施例1においては、基材の気孔率が60%及び形状込みの気孔率(ハニカム形状全体の気孔率)が85%とされるとともに、図6(a)で示すように、基材P(シート状基材Pa及びコルゲート状基材Pb)内に多孔質層S1及び緻密層S2が形成されている。
(実施例2)
アルミナ若しくはムライト粉末、並びにアルミナ若しくはムライト繊維を有する材料を混合し、抄造工程、成形工程及び焼成工程を経て、ハニカム形状の実施例2を得た。かかる実施例2においては、基材の気孔率が60%及び形状込みの気孔率(ハニカム形状全体の気孔率)が80%とされるとともに、コート材(含浸材)に含侵しないため、図6(b)で示すように、基材P(シート状基材Pa及びコルゲート状基材Pb)内に多孔質層S1が形成されるものの緻密層S2は形成されていない。
(実施例3)
アルミナ若しくはムライト粉末、並びにアルミナ若しくはムライト繊維を有する材料を混合し、抄造工程及び焼成工程を経て、シート形状の実施例3を得た。かかる実施例3においては、基材の気孔率が60%とされるとともに、シート状基材Paのみ(コルゲート状基材Pbが接着されずハニカム形状とされない)とされ、コート材(含浸材)に含侵しないため、図6(b)で示すように、基材P(シート状基材Pa)内に多孔質層S1が形成されるものの緻密層S2は形成されていない。
(比較例1)
アルミナ若しくはムライト粉末を有する材料を混合し、抄造工程及び焼成工程を経て、シート形状の比較例1を得た。かかる比較例1においては、基材の気孔率が40%とされるとともに、シート状基材Paのみ(コルゲート状基材Pbが接着されずハニカム形状とされない)とされ、アルミナ若しくはムライト繊維を含有せずコート材(含浸材)に含侵しないため、基材P(シート状基材Pa)内に多孔質層S1及び緻密層S2が形成されていない。
(比較例2)
アルミナ若しくはムライト粉末を有する材料を混合し、抄造工程及び焼成工程を経て、シート形状の比較例2を得た。かかる比較例2においては、基材の気孔率が70%とされるとともに、シート状基材Paのみ(コルゲート状基材Pbが接着されずハニカム形状とされない)とされ、アルミナ若しくはムライト繊維を含有せずコート材(含浸材)に含侵しないため、基材P(シート状基材Pa)内に多孔質層S1及び緻密層S2が形成されていない。
(比較例3)
アルミナ若しくはムライト粉末を有する材料を混合し、抄造工程及び焼成工程を経て、シート形状の比較例3を得た。かかる比較例3においては、基材の気孔率が34%とされるとともに、シート状基材Paのみ(コルゲート状基材Pbが接着されずハニカム形状とされない)とされ、アルミナ若しくはムライト繊維を含有せずコート材(含浸材)に含侵しないため、基材P(シート状基材Pa)内に多孔質層S1及び緻密層S2が形成されていない。
そして、上記実施例1~3及び比較例1~3をアムスラー試験機に載置して3点曲げ強度試験を行ったところ、図5に示す通りの結果となった。かかる実験結果によれば、実施例3が最も強度が高いことが分かった。続いて、上記実施例1~3及び比較例1~3をガスバーナで急激に加熱することにより、耐熱衝撃性の優劣について観察した。なお、かかる実験については、図7に示すようなヒートカーブを示すようにガスバーナにて加熱した。その結果、実施例1、2及び比較例3が10サイクルのヒートカーブによっても割れが生じず、耐熱衝撃性が高いことが分かった。
最後に、熱衝撃性が高い実施例1、2及び比較例3について、温度追従性について実験した。かかる実験においては、電気炉内の温度を変化させることにより、電気炉内の雰囲気温度と実施例1、2及び比較例3の表面温度とをそれぞれ計測して温度追従性について観察した。その結果、図8に示すように、比較例3に比べて実施例1、2の方が温度追従性が高いことが分かった。
本実施形態によれば、セラミック繊維が結合して多孔質とされた多孔質層S1を内在する基材Pから成るので、強度を維持しつつ軽量化により熱容量を低下させることができるとともに、温度変追従性に優れたセラミック焼成用セッター1及びその製造方法を提供することができる。特に、本実施形態に係る基材Pは、その外周面に多孔質層S1より緻密な緻密層S2を有するので、基材Pの強度をより向上させることができる。
また、本実施形態に係る基材Pは、平面状に形成されたシート状基材Paと、折り曲げ形成されたコルゲート状基材Pbとを有し、当該シート状基材Pa及びコルゲート状基材Pbが積層状態で一体化されてハニカム構造体を成すので、ハニカム構造体により強度及び気孔率を向上させることができる。さらに、本実施形態に係る多孔質層S1は、セラミック繊維(無機繊維)と、セラミック粉末(粉末状無機物)が固化して成る無機固化部とを有し、セラミック繊維が網状に結合されて成るので、多孔質層S1の気孔率をより向上させることができる。
またさらに、本実施形態に係る無機繊維は、セラミック繊維から成るので、他の材質の無機繊維に比べて耐熱性をより一層向上させることができる。特に、本実施形態に係る基材Pの多孔質層S1は、約60%の気孔率を有するので、セラミック焼成用セッター1の軽量化と強度向上とを同時且つ適切に図ることができる。
加えて、本実施形態によれば、抄造によって無機繊維を含有して多孔質とされた多孔質層を内在する構造体を形成する抄造工程(スラリー生成工程S1、フロック生成工程S2及びシート化工程S3)と、抄造工程で得られた構造体を所定の形状(ハニカム形状)に成形する成形工程S5と、成形工程S5で所定の形状に成形された構造体を含侵液に含侵させることにより、多孔質層S1の外表面に当該多孔質層S1より緻密な緻密層S2を形成するコート工程S6と、コート工程S6を経た構造体を所定温度で焼成する焼成工程S7とを有するので、多孔質層S1及び緻密層S2を有するセラミック焼成用セッター1を容易に得ることができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えばセラミック繊維に代えて他の無機繊維を用いるもの、緻密層S2を有さないもの、ハニカム構造とは異なる構造のもの、気孔率が異なるもの等であってもよい。また、コート工程S6で用いられる含侵液(コート剤)について緻密層S2を形成可能な他の材質のものとしてもよく、或いは焼成工程S7による条件(焼成温度等)を他の条件としてもよい。
さらに、図9に示すように、シート状基材Pa(上下のシート状基材Paのそれぞれ)の表面において、セラミック焼成用セッター1とその表面に載置されたセラミック部品Bとの反応抑制やセラミック焼成用セッター1のコンタミを防ぐために表面層Cを形成するようにしてもよい。かかる表面層Cは、例えばジルコニア、イットリア、アルミナ等の材料から成り、コート工程S6の後、或いは焼成工程S7の後に材料を塗布又は材料に浸漬等することにより形成することができる。また、取り扱い時に端面が欠けてしまうのを防止するため、図10に示すように、セラミック焼成用セッター1の端面に目封じDを形成するようにしてもよい。さらに、焼結助剤としてシリカを含むものとしてもよい。
無機繊維が結合して多孔質とされた多孔質層を内在する基材から成るセラミック焼成用セッター及びその製造方法であれば、他の構成及び製造方法で得られたものにも適用することができる。
1 セラミック焼成用セッター
2 収容容器
3 円網
4 ローラ
5 ロールプレス
6 乾燥機
7 巻き取り装置
P 基材
Pa シート状基材
Pb コルゲート状基材
a 無機繊維
b 無機固化部

Claims (7)

  1. セラミック部品を載置して焼成させ得るセラミック焼成用セッターにおいて、
    無機繊維が結合して多孔質とされた多孔質層を内在する基材から成ることを特徴とするセラミック焼成用セッター。
  2. 前記基材は、その外周面に前記多孔質層より緻密な緻密層を有することを特徴とする請求項1記載のセラミック焼成用セッター。
  3. 前記基材は、平面状に形成されたシート状基材と、折り曲げ形成されたコルゲート状基材とを有し、当該シート状基材及びコルゲート状基材が積層状態で一体化されてハニカム構造体を成すことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のセラミック焼成用セッター。
  4. 前記多孔質層は、前記無機繊維と、粉末状無機物が固化して成る無機固化部とを有し、前記無機繊維が網状に結合されて成ることを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載のセラミック焼成用セッター。
  5. 前記無機繊維は、セラミック繊維から成ることを特徴とする請求項1~4の何れか1つに記載のセラミック焼成用セッター。
  6. 前記基材の多孔質層は、約60%の気孔率を有することを特徴とする請求項1~5の何れか1つに記載のセラミック焼成用セッター。
  7. セラミック部品を載置して焼成させ得るセラミック焼成用セッターの製造方法において、
    抄造によって無機繊維を含有して多孔質とされた多孔質層を内在する構造体を形成する抄造工程と、
    前記抄造工程で得られた前記構造体を所定の形状に成形する成形工程と、
    前記成形工程で所定の形状に成形された前記構造体を含侵液に含侵させることにより、前記多孔質層の外表面に当該多孔質層より緻密な緻密層を形成するコート工程と、
    前記コート工程を経た前記構造体を所定温度で焼成する焼成工程と、
    を有することを特徴とするセラミック焼成用セッターの製造方法。
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