JP2023094956A - 吸収性パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】ホルダに着脱可能に固定された状態で着用される吸収性パッドであって、着用者の動作に起因するホルダからのパッドの剥離が起こりにくく、また着用者が意図せず該パッドを剥がしてしまうことを防止できる吸収性パッドを提供すること。【解決手段】吸収性パッド1は、着用状態において着用者の肌に近い側に位置する表面シート3と、着用者の肌から遠い側に位置する裏面シート4と、両シート3,4間に位置する吸収体5とを備え、縦方向X及びそれに直交する横方向Yを有し、着用者の腰周りに環状に装着されるホルダ11に着脱可能に固定されて使用される。吸収性パッド1は、縦方向Xの端部域に、ホルダ11との着脱が可能なパッド側止着構造8を有する。パッド側止着構造8は、横方向Yに延在するとともに、パッド側止着構造8の縦方向Xの外方端縁が、吸収性パッド1の縦方向Xの端縁と略一致するように配置されている。【選択図】図5

Description

本発明は、着用者の腰周りに装着されるホルダに着脱可能に固定されて使用される吸収性パッドに関する。
使い捨ておむつ等の吸収性物品の一種として、尿等の体液を吸収保持する吸収性パッドと、着用者の腰周りに環状に装着されるとともに、着用者の股間部に配置された吸収性パッドを保持するホルダとを備え、吸収性パッドがホルダに対して着脱自在に構成されたセパレートタイプのものが知られている。従来のセパレートタイプの吸収性物品においては、特許文献1~3に記載されているように、吸収性パッドの縦方向(着用者の前後方向に対応する方向)の端部域に、ホルダが有する止着構造(ホルダ側止着構造)との着脱が可能なパッド側止着構造が設けられている。
例えば特許文献1には、着用体に対して着脱可能な交換体の内面の前後両端部に、ループファスナーを固定させることが記載されている。
特許文献2には、吸収性パッドの裏面シートに樹脂フィルムと不織布との積層体を配置し、ベルトループ部を吸収性本体に固定させることが記載されている。
特許文献3には、背側部及び腹側部に対して着脱自在な股下部に、止着手段が設けられた使い捨ておむつが記載されている。
特開2003-175066号公報 特開2011-98032号公報 特開2011-136063号公報
セパレートタイプの吸収性物品を着用した着用者が立ち上がったり座ったりするなどして動いた場合、着用者の腰周りに装着された状態のホルダが着用者の身体の動きに伴って湾曲したり折れ曲ったりすることがある。このように着用状態のホルダが変形すると、該ホルダにパッド側止着構造を介して固定されている吸収性パッドの該パッド側止着構造に過度の負荷が加わり、該吸収性パッドが該ホルダから剥がれてしまうことがある。また、該吸収性物品の着用者が乳幼児である場合、該ホルダと該パッド側止着構造の境界に意図せず指をこじ入れて該吸収性パッドを該ホルダから剥がしてしまうおそれがある。このようなセパレートタイプの吸収性物品に特有の止着構造に関する課題を解決し得る技術は特許文献1ないし3では検討されていない。
したがって本発明の課題は、ホルダに着脱可能に固定された状態で着用される吸収性パッドにおいて、着用者の動作に起因するホルダからのパッドの剥離が起こりにくく、また着用者が意図せず該パッドを剥がしてしまうことを防止できる吸収性パッドを提供することにある。
本発明は、着用状態において着用者の肌に近い側に位置する表面シートと、着用者の肌から遠い側に位置する裏面シートと、両シート間に位置する吸収体とを備え、着用者の前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有し、着用者の腰周りに環状に装着されるホルダに着脱可能に固定されて使用可能な吸収性パッドに関する。
本発明の一実施形態では、前記縦方向の端部域に、前記ホルダとの着脱が可能なパッド側止着構造を有することが好ましい。
本発明の一実施形態では、前記パッド側止着構造は、前記横方向に沿って筋状に延びていることが好ましい。
本発明の一実施形態では、前記パッド側止着構造は、該パッド側止着構造における前記縦方向の外方端縁が、前記吸収性パッドにおける前記縦方向の端縁と一致するように配置されていることが好ましい。
本発明の他の特徴、効果及び実施形態は、以下に説明される。
本発明の吸収性パッドによれば、ホルダに着脱可能に固定された状態で着用される吸収性パッドにおいて、着用者の動作に起因するホルダからのパッドの剥離が起こりにくく、また着用者が意図せず該パッドを剥がしてしまうことを防止できる。
図1は、本発明の吸収性パッドの一実施形態を示す斜視図である。 図2は、図1に示す吸収性パッドの最大伸長状態における肌対向面側(表面シート側)を模式的に示す平面図である。 図3(a)ないし(c)は、図2に示す吸収性パッドの所定位置における横方向且つ厚み方向に沿う断面を模式的に示す断面図であり、図3(a)は図2のI-I線断面、図3(b)は図2のII-II線断面、図3(c)は図2のIII-III線断面である。 図4は、図2に示す吸収性パッドにおける腹側部側の縦方向の端部域を拡大して模式的に示す平面図である。 図5は、図1に示す吸収性パッドの使用例を示す図であり、ホルダ及びこれに止着された該吸収性パッドを含む使い捨ておむつの斜視図である。 図6は、図1に示す吸収性パッドの使用状態を示す図であり、ホルダ及びこれに固定された該吸収性パッドを含む使い捨ておむつの横方向中央部の縦方向且つ厚み方向に沿う断面を模式的に示す断面図である。 図6は、図1に示す吸収性パッドの使用状態を示す図であり、ホルダ及びこれに止着された該吸収性パッドを含む使い捨ておむつを着用者が装着している状態を示す図である。 図8は、本発明の吸収性パッドの他の実施形態を示す平面図(図4相当図)である。 図9は、本発明の吸収性パッドの他の実施形態を示す平面図(図4相当図)である。 図10は、本発明の吸収性パッドの他の実施形態を示す平面図(図4相当図)である。 図11は、本発明の吸収性パッドの他の実施形態を示す平面図(図4相当図)である。 図12は、本発明の吸収性パッドの他の実施形態を示す平面図(図4相当図)である。 図13は、本発明の吸収性パッドの他の実施形態を示す平面図(図4相当図)である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は基本的に模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合がある。
図1~図4には、本発明の吸収性パッドの一実施形態である吸収性パッド1が示されている。また図5には、本発明の吸収性パッドの使用例として、吸収性パッド1とこれを着用者に装着した状態に保持するホルダ11とを含む、吸収性物品としての使い捨ておむつ10が示されている。また図6には、おむつ10の使用状態、すなわち符号100で示す着用者がおむつ10を着用した状態が示されている。おむつ10は、図5及び図6に示すように、吸収性パッド1とホルダ11とがパッド側止着構造8及びホルダ側止着構造14を介して結合されたものであり、ホルダ11が有するウエスト開口部WHと、ホルダ11の高さ方向HDの下端部と吸収性パッド1の長手方向(後述する縦方向X)に沿う両側縁部とで画成される一対のレッグ開口部LH,LHとを有する。なお、ホルダ11は、吸収性パッド1の構成部材ではない。
セパレートタイプの吸収性物品であるおむつ10は、吸収性パッド1とホルダ11とが止着構造8,14を介して結合・分離自在であるため、従来の非セパレートタイプの吸収性物品に比べて環境に対する負荷が低減されている。すなわち、着用者の腰周りに対応する部分(ホルダ相当部分)と着用者の股間部に対応する部分(吸収性パッド相当部分)とが一体不可分である従来の非セパレートタイプの吸収性物品を使用後に廃棄する場合、ホルダ相当部分は汚れていなくても、排泄物で汚れた状態の吸収性パッド相当部分とともに廃棄せざるを得なかったが、本実施形態のおむつ10であれば、ホルダ11はそのまま継続使用でき、吸収性パッド1のみを新品と交換すればよいため、非セパレートタイプの吸収性物品に比べてゴミ廃棄量、二酸化炭素排出量が低減され、環境に対する負荷の低減に貢献することができる。
また、おむつ10の着用中、吸収性パッド1はホルダ11に着脱可能に固定されているので、該吸収性パッド1を新品に交換する作業は簡単であり、おむつ10は、従来の非セパレートタイプの吸収性物品に比べて交換作業の負荷が大幅に軽減されている。
吸収性パッド1は、着用者の腰周りに環状に装着されるホルダ11に着脱可能に固定されて使用される。ここで、ホルダ11について図5を参照しながら簡単に説明すると、ホルダ11は、着用者の腰周りに環状に装着されるとともに、吸収性パッド1を着用者に装着した状態に保持するものであり、着用者の身長方向に沿う高さ方向HD及び胴周り方向に沿う周方向CDを有している。ホルダ11は、着用者の腹側(前側)に配置される腹側部11Fと、着用者の背側(後側)に配置される背側部11Rとを有し、ホルダ11の主体をなすホルダ本体部12を備える。ホルダ本体部12は、不織布等のシート状部材を主体として構成されており、典型的には、ホルダ本体部12の非肌対向面(外面)を形成する外層シートと、ホルダ本体部12の肌対向面(内面)を形成する内層シートとの積層構造を含んで構成されている。ホルダ11は、腹側部11F及び背側部11Rそれぞれのホルダ本体部12の長手方向両端部どうしが融着、接着剤等の公知の接合手段によって接合することで環状をなしており、腹側部11Fと背側部11Rとの一対の接合部S,Sと、ウエスト開口部WHとを有している。接合部Sは、一般的な非セパレートタイプのパンツ型使い捨ておむつにおけるサイドシール部に相当するものである。腹側部11E及び背側部11Rそれぞれのホルダ本体部12には、高さ方向HDと直交する方向に伸縮可能に配置された弾性部材13が、高さ方向HDに複数間欠配置されており、これにより、ホルダ11は周方向CDに伸縮性を有している。ホルダ本体部12の非肌対向面(外面)にはホルダ側止着構造14が配置されており、このホルダ側止着構造14に吸収性パッド1のパッド側止着構造8を止着させることで、吸収性パッド1をホルダ11に脱着可能に止着させることができる。
ホルダ11は、水分を吸収保持する吸収体を含んでいないため、ホルダ本体部12の構成部材として洗濯可能なものを用いれば、洗濯して繰り返し使用することが可能なものとなり得る。ホルダ11が洗濯可能なものであることは、ゴミ廃棄量、二酸化炭素排出量の低減につながり、環境に対する負荷の低減に貢献することができる。
なお、ホルダ11は、本発明の吸収性パッドが適用可能なホルダの一実施形態に過ぎず、本発明の吸収性パッドが適用可能なホルダは、該吸収性パッドのパッド側止着構造に止着可能なホルダ側止着構造を有していればよく、ホルダ11に限定されない。例えば、本発明の吸収性パッドが適用可能なホルダは、身体に装着したときに環状となればよく、ホルダ11のようにあらかじめ環状になっていてもよく、あるいは、身体への装着前は一方向に長い帯状をなし、装着する際に長手方向の一端部と他端部とを係合して環状とするものでもよい。
本明細書において、「肌対向面」とは、吸収性物品、ホルダ、吸収性パッド等の着用物品又はその構成部材(例えば吸収性パッドの吸収体)における、該着用物品の着用状態において着用者の肌側に向けられる面を指し、「非肌対向面」は、該着用物品又はその構成部材における、該着用物品の着用状態において肌側とは反対側に向けられる面を指す。
以下、吸収性パッド1について詳細に説明する。
吸収性パッド1は、着用状態において着用者の肌に近い側に位置する表面シート3と、着用者の肌から遠い側に位置する裏面シート4と、両シート3,4間に位置する吸収体5とを備え、縦方向X及びそれに直交する横方向Yを有している。吸収性パッド1の縦方向Xは、着用者の股下を通る前後方向に対応するとともに、ホルダ11の高さ方向HDに対応し、吸収性パッド1の横方向Yは、ホルダ11の周方向CDに対応する。
吸収性パッド1は、図2に示すように、着用者の股間部に配置される股下部Mと、股下部Mよりも着用者の腹側(前側)に配置される腹側部Fと、股下部Mよりも着用者の背側(後側)に配置される背側部Rとを有する。股下部Mは、吸収性パッド1の縦方向Xの中央部に位置し、着用時に着用者の陰茎等の排泄部に対向する排泄部対向部(図示せず)を含む。図5に示すように、吸収性パッド1をホルダ11に適正に止着させた場合、吸収性パッド1の腹側部Fは、ホルダ11の腹側部11Fと重なる部分を含み、吸収性パッド1の背側部Rは、ホルダ11の背側部11Rと重なる部分を含むが、吸収性パッド1の股下部Mは、ホルダ11と重ならない。
本実施形態では、吸収性パッド1は、図2に示す如き展開且つ最大伸長状態において、平面視長方形形状を有し、且つ横中心線CLyを挟んで一方側と他方側とで対称に形成されている。横中心線CLyは、図2に示す如き展開且つ最大伸長状態の吸収性パッド1を横方向Yに二等分して縦方向Xに延びる仮想直線である。
本明細書において「展開且つ最大伸長状態」とは、吸収性物品、ホルダ、吸収性パッド等の着用物品を平面状に拡げて展開状態とし、その展開状態の着用物品の各部の弾性部材を最大伸長させて、設計寸法、すなわち弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に広げたときの寸法と同じとなるまで拡げた状態をいう。前述したホルダ11の接合部Sの如き、サイドシール部を有する吸収性物品の場合は、該吸収性物品をサイドシール部で切り離して平面状に拡げて前記展開状態とする。
本実施形態では、吸収性パッド1は、表面シート3、裏面シート4及び吸収体5を含む吸収性本体2と、吸収性本体2の縦方向Xに沿う両側部に沿って配置された一対の第1防漏カフ6,6と、吸収性本体2の縦方向Xの両端部域に配置された一対の第2防漏カフ7,7とを備える。「縦方向の端部域」とは、吸収性パッド1を縦方向Xに三分割した場合の縦方向Xの端部の領域である。
吸収性本体2は、吸収性パッド1の主体をなすもので、尿等の排泄物を吸収保持する機能を有する。本実施形態では、吸収性本体2は、縦方向Xに長い形状をなし、その長手方向を縦方向Xに一致させて、腹側部Fから背側部Rにわたって縦方向Xに延在している。表面シート3は、吸収性本体2の肌対向面を形成し、着用時に着用者の肌と接触し得る。裏面シート4は、吸収性本体2の非肌対向面を形成する。表面シート3は、吸収体5の肌対向面と接触してその全域を被覆し、裏面シート4は、吸収体5の非肌対向面と接触してその全域を被覆している。吸収体5は、体液を吸収保持可能な吸収性コア51と、吸収性コア51の肌対向面及び非肌対向面を含む外面を被覆するコアラップシート52とを含んで構成されている。本発明では、吸収体5は少なくとも吸収性コア51を含んでいればよく、コアラップシート52は無くてもよい。吸収性本体2を構成する前記の複数の部材3,4,5どうしは、接着剤等の公知の接合手段により一体とされている。
吸収性本体2の構成部材としては、この種の吸収性物品において通常使用されているものを特に制限なく用いることができる。
表面シート3としては、液透過性のシートを用いることができ、例えば、各種製法による不織布、貫通孔を有する不織布である開孔不織布、不織布の少なくとも一方の面に凹凸形状が付与された凹凸不織布、貫通孔を有する樹脂製フィルムである開孔フィルム等が挙げられる。また、表面シート3は、単層構造でもよく、あるいは1種又は2種以上の層が複数積層された積層構造でもよい。
裏面シート4としては、液不透過性若しくは液難透過性又は撥水性のシートを用いることができ、例えば、不織布、樹脂製フィルム、樹脂製フィルムと不織布等との積層体等が挙げられる。
吸収性コア51は、典型的には、吸水性材料を主体とし、該吸水性材料として、木材パルプ等の繊維材料及び吸水性ポリマーから選択される1種以上を含有する。前記吸水性材料は、吸収性コア51の全体に均一に分布していてもよく、縦方向X、横方向Y又は厚み方向等の所定方向において偏在していてもよい。吸収性コア51は、繊維材料を主体する積繊タイプでもよく、繊維シートとこれに固定された吸水性ポリマー粒子とを含むシートタイプでもよい。前記積繊タイプの吸収性コアは、例えば、積繊ドラムを備えた公知の積繊装置を用いて製造することができる。前記シートタイプの吸収性コアは、例えば、相対向する2枚の繊維シートの間に吸水性ポリマー粒子が介在配置された構成を有する。コアラップシート52は液透過性を有し、典型的には、紙、不織布等からなる。
吸収体5は、肌対向面及び非肌対向面の少なくとも一方に開口を有する凹部を有していてもよい。前記凹部は、例えば、吸収体5の肌対向面に開口を有する防漏溝であり得る。吸収体5は、密度が部分的に異なっていてもよく、その場合の相対的に密度が高い部分は、エンボス加工等の圧搾加工によって形成された部分であり得る。
第1防漏カフ6は、図2及び図3に示すように、第1防漏カフ6の主体をなす第1防漏シート60と、第1防漏シート60に固定され縦方向Xに伸縮可能な第1弾性部材61とを備える。第1防漏シート60は、吸収性パッド1の肌対向面の一部を形成している。第1防漏シート60は横方向Yに折り返されており、その折り返しによって相対向する第1防漏シート60,60の間に第1弾性部材61が配置されている。第1防漏カフ6(第1防漏シート60)は、吸収性本体2の縦方向Xの略全長にわたって、吸収性本体2の縦方向Xに沿う側部に沿って連続的に配置されている。
第1防漏カフ6は、少なくとも股下部Mに、吸収性パッド1(おむつ10)の着用時に着用者の肌に向かって起立する起立部62を有している。起立部62は、固定部63を起立起点として、着用者の肌側に起立する。起立部62は、第1防漏シート60における他の部材との非固定部である。固定部63は、第1防漏シート60が、接着剤、融着等の公知の接合手段によって他の部材に固定された部分であり、図示の形態では、該他の部材は表面シート3である。
第1防漏カフ6の縦方向Xの両端部域には、第1防漏シート60の起立が阻害された部分である起立阻害部64が形成されている。起立阻害部64は腹側部F及び背側部Rに形成されており、第1防漏カフ6における両起立阻害部64,64に挟まれた縦方向Xに沿う部分が、起立部62である。起立阻害部64は、第1防漏シート60における起立部62と横方向Yにおいて同位置にある部分が、表面シート3等の他の部材及び/又は第1防漏シート60における起立部62以外の他の部位に、接着剤、融着等の公知の接合手段によって接合された部分である。本実施形態では、図3に示すように、第1防漏カフ6における起立部62の横方向Y外方の側部域と、該側部域に対向するレッグカフ65との間が接合されて起立阻害部64が形成されている。第1防漏カフ6の縦方向Xの両端部域に一対の起立阻害部64,64が形成されていることで、吸収性パッド1(おむつ10)の着用時において、第1防漏カフ6における両起立阻害部64,64に挟まれた部分である起立部62が、第1弾性部材61の収縮により、固定部63を起立起点として着用者の肌側に起立する。これにより、着用者が排泄した尿等の排泄物が吸収性パッド1から横方向Yの外方へ漏れ出す、いわゆる横漏れが抑制される。
第1防漏シート60としては、この種の吸収性物品において防漏カフの素材として用いられているものを特に制限無く用いることができ、例えば、単層又は多層の撥水性不織布、樹脂製フィルムと不織布との積層体等を用いることができる。また、第1弾性部材61の配置数は特に制限されず、1本でも複数本でもよい。
本実施形態では、図3に示すように、吸収性パッド1における着用者の脚周りに対応するレッグ縁部にレッグカフ65が設けられている。前記レッグ縁部は、典型的には、股下部Mにおける吸収性パッド1の縦方向Xに沿う両側縁部を含む。レッグカフ65は、第1防漏カフ6を構成する第1防漏シート60とレッグカフ形成用弾性部材66とを含んで構成されている。より具体的には、第1防漏シート60の縦方向Xに沿う両側縁部のうち、一方(内側縁部)は前述した起立部62とされ、他方(外側縁部)は、吸収体5の横方向Yの外方にて他の部材(本実施形態では表面シート3、裏面シート4)に固定されているところ、その第1防漏シート60の他の部材との固定部に、縦方向Xに延びるレッグカフ形成用弾性部材66が同方向に伸縮可能に固定されてレッグカフ65が形成されている。レッグカフ形成用弾性部材66は、少なくとも股下部Mにおける吸収性パッド1の縦方向Xに沿う側縁部に配置されている。吸収性パッド1の着用状態又は自然状態では、レッグカフ形成用弾性部材66の収縮により、前記レッグ縁部に縦方向Xに実質的に連続したレッグギャザーが形成される。
第2防漏カフ7は、図2及び図4に示すように、第2防漏カフ7の主体をなす第2防漏シート70と、第2防漏シート70に固定され横方向Yに伸縮可能な第2弾性部材71とを備える。第2防漏シート70は、吸収性パッド1の腹側部F又は背側部Rの肌対向面の少なくとも一部を形成している。第2防漏シート70としては、第1防漏シート60と同様のものを用いることができる。
なお本実施形態では、腹側部Fと背側部Rとで、第2防漏カフ7の構成は同じであり、特に断らない限り、腹側部F及び背側部Rの一方の第2防漏カフ7についての説明は他方の第2防漏カフ7にも適宜適用される。
本実施形態では、第2防漏シート70は、平面視四角形形状をなし、吸収性本体2の縦方向Xの端部域の肌対向面の略全域を被覆している。図4に示すように、第2防漏シート70の縦方向Xの両端のうちの縦方向Xの外方に位置する縦方向外方端70Aは、第2防漏シート70が配置された吸収性本体2の縦方向端(腹側部F側又は背側部R側の縦方向端)と一致し、第2防漏シート70の横方向Yの両端70Y,70Yは、吸収性本体2の横方向Yの両端(縦方向Xに沿う両側縁)の近傍にある。すなわち本実施形態では、第2防漏シート70の縦方向外方端70Aは、吸収性パッド1の縦方向外方端縁1Xと一致し、第2防漏シート70の横方向端70Yは、吸収性パッド1の横方向外方端(縦方向Xに沿う側縁)1Yの近傍にある。第2防漏シート70の縦方向Xの両端のうち、縦方向Xの内方に位置する縦方向内方端70Bは、横方向Yに平行に延びている。
第2防漏シート70は、図4に示すように、他の部材に固定された固定部72(図4中、斜線を付した領域)と、他の部材に固定されていない非固定部75とを有する。第2防漏シート70が固定される前記「他の部材」は、第2防漏シート70に対向配置される部材であり、例えば、表面シート3、第1防漏シート60等である。第2防漏シート70と他の部材とは、例えば図6に示すとおり固定手段79によって接合されている。固定手段79の配置領域は、固定部72(図4中、斜線を付した領域)と同じである。固定手段79は特に制限されず、接着剤、融着等の公知の固定手段を用いることができる。
固定部72は、第2防漏シート70と他の部材との固定部が吸収性本体2の横方向Yの全長にわたって連続的に延在する連続固定部73と、連続固定部73よりも縦方向Xの内方に位置して連続固定部73に隣接し、第2防漏シート70と他の部材との固定部が横方向Yに間欠的に存在する不連続固定部74とを含み、不連続固定部74においては横方向Yに隣り合う一対の固定領域Pの間に非固定部75が位置している。
連続固定部73は、第2防漏シート70がその横方向Yの全長にわたって他の部材に実質的に固定された領域であり、不連続固定部74のような、非固定部として意図的に形成された一定程度以上の面積を有する領域を含まない。
固定部72では前述したように、第2防漏シート70と他の部材とは固定手段79によって固定されているところ、連続固定部73における固定手段79の配置パターンは特に制限されず、例えば固定手段79が接着剤である場合、連続固定部73の全域に固定手段79が付与された状態(いわゆるベタ塗りの形態)でもよく、連続固定部73に間欠的に付与された形態でもよい。
不連続固定部74について詳述すると、本実施形態では、不連続固定部74のうち第1防漏シート60と第2防漏シート70とが平面視で重なる領域のみで両シート60,70が接合され、固定領域Pを形成している。一対の固定領域P,Pの間には、非固定部75が位置している。固定領域Pの横方向Yの内方の側縁の位置、すなわち非固定部75の横方向Yの側縁の位置は、第1防漏カフ6の横方向Yの内方の側縁の位置と一致している。
図4に示すように、第2防漏シート70の縦方向内方端70B側の縦方向Xの端部(縦方向Xの内方端部)には、横方向Yに延びる第2弾性部材71が横方向Yに伸縮可能に配置されている。本実施形態では第2弾性部材71は、一対の不連続固定部74,74とそれらの間の非固定部75とを横方向Yに跨ぐように配置されているが、本発明では第2弾性部材71の配置パターンは特に制限されず、例えば、図4に示す形態において、第2弾性部材71は、非固定部75と平面視で重なる領域のみに配置され、非固定部75の横方向Yの両側の一対の固定部72,72には延出していなくてもよい。あるいは、第2弾性部材71及びその仮想延長線と平面視で重なる領域(第2弾性部材71と縦方向Xにおいて同位置にある領域)に、固定部72が配置されていなくてもよい。
第2弾性部材71の配置数は特に制限されず、1本でも複数本でもよい。本実施形態では、第2防漏シート70の縦方向Xの内方端部が、第2防漏シート70の肌対向面側又は非肌対向面側に折り返されており、その折り返しによって形成された相対向する第2防漏シート70,70どうしの間に、第2弾性部材71が2本配置されている。
そして、吸収性パッド1の着用状態又は自然状態では、第2弾性部材71の収縮により、第2防漏シート70の非固定部75が着用者の肌側に向かって起立し、起立した非固定部75とこれに対向する他の部材(吸収性本体2等)とで画成された内部空間76(図3(b)参照)と、縦方向Xの内方に向かって開口する開口部77とを有するポケット部78(図1参照)が形成される。
吸収性パッド1(おむつ10)の着用時において、吸収性パッド1の股下部Mに排泄された排泄物が腹側部F又は背側部Rに移行した場合、その股下部Mから移行してきた排泄物は、開口部77を介してポケット部78の内部空間76に収容されるので、吸収性パッド1が止着しているホルダ11へは移行しない。したがって、吸収性パッド1がポケット部78を備えることで、ホルダ11に排泄物が付着する不都合が防止され、ホルダ11の使用可能期間が長くなる。
吸収性パッド1は、縦方向Xの端部域に、ホルダ11との着脱が可能なパッド側止着構造8を有している。本実施形態では、図1等に示すように、パッド側止着構造8は、吸収性パッド1の肌対向面(内面)に設けられている。
本実施形態では、パッド側止着構造8は、吸収性本体2の肌対向面(表面シート3等)を被覆する第2防漏シート70の肌対向面に固定されており、吸収性本体2の肌対向面に直接固定されていない。仮に、吸収性パッド1が第2防漏シート70(第2防漏カフ7)を備えておらず、パッド側止着構造8が吸収性本体2の肌対向面に直接固定されていると、吸収性パッド1の股下部Mに排泄された排泄物が腹側部F又は背側部Rに移行した場合に、ホルダ11に排泄物が付着し、ホルダ11の使用期間が短くなってしまうことが懸念される。しかしながら、本実施形態の吸収性パッド1では、パッド側止着構造8と吸収性本体2の肌対向面との間に第2防漏シート70が介在しているので、斯かる懸念が払拭されている。
パッド側止着構造8としては、ホルダ11が有するホルダ側止着構造14(図5参照)に脱着可能に止着可能なものであればよく、公知の着脱自在な止着構造を特に制限なく用いることができる。例えば、パッド側止着構造8及びホルダ側止着構造14の一方又は両方が、粘着剤を塗布して形成された粘着部を備え、該粘着部を介してパッド側止着構造8がホルダ側止着構造14に脱着可能に止着するようになされていてもよい。
本実施形態では、パッド側止着構造8及びホルダ側止着構造14を含む止着構造として、機械的面ファスナーを採用している。ここでいう「機械的面ファスナー」とは、鉤状の突起からなるフック材(係合部材)が一面に配置された面部材(オス部材)と、パイル状の突起からなるループ材が一面に配置された面部材(メス部材)とが、一組みとなった留め具を指す。機械的面ファスナーの具体例として、マジックテープ(登録商標)が挙げられる。
具体的には本実施形態では、パッド側止着構造8は、機械的面ファスナーのオス部材であり、典型的には、樹脂製フィルム、織布、不織布などからなる基材の表面に多数の前記フック材が配置された構成を有している。またホルダ側止着構造14は、機械的面ファスナーのメス部材であり、基材と、該基材の非肌対向面(外面)に設けられ、パッド側止着構造8が止着可能な被止着領域とを備える。
吸収性パッド1の主たる特徴の1つとして、図2及び図4に示すように、パッド側止着構造8が、所定の幅をもって横方向Yに延在するとともに、縦方向Xの外方端縁8Aが吸収性パッド1の縦方向外方端縁1Xと略一致するように配置されている点が挙げられる。これにより、例えば図5に示すように、吸収性パッド1をホルダ11にパッド側止着構造8を介して固定した状態で着用した場合において、その着用中に着用者が立ち上がったり座ったりするなどして激しく動いても、その着用者の身体の動きにパッド側止着構造8が追従し得るため、パッド側止着構造8に過度の負荷がかかり難く、そのため、着用中に吸収性パッド1がホルダ11から剥がれる不都合が効果的に防止される。「略一致」とは、パッド側止着構造8の縦方向Xの外方端縁8Aの位置と、吸収性パッド1の縦方向Xの外方端縁1Xの位置とが完全に一致している場合、及び両者の位置が縦方向Xに好ましくは5mm以下、より好ましくは3mm以下、更に好ましくは1mm以下離間している場合も包含する。パッド側止着構造8の外方端縁8Aと吸収性パッド1の外方端縁1Xとの間隔が一定でない場合は、間隔が最も大きい値を基準に判断する。両者の位置が離間している態様には、パッド側止着構造8の縦方向Xの外方端縁8Aが吸収性パッド1の縦方向外方端縁1Xよりも縦方向Xの外方に位置する場合と、パッド側止着構造8の縦方向Xの外方端縁8Aが吸収性パッド1の縦方向外方端縁1Xよりも縦方向Xの内方に位置する場合の両者が含まれる。
また、着用者が乳幼児である場合、パッド側止着構造8とホルダ側止着構造14との境界に意図せず指をこじ入れてしまい、吸収性パッド1をホルダ11から剥がしてしまうおそれがあるところ、本実施形態においては、パッド側止着構造8の縦方向Xの外方端縁8Aが吸収性パッド1の縦方向外方端縁1Xと略一致していることから、パッド側止着構造8とホルダ側止着構造14との境界に指が入る隙間が生じにくくなる。その結果、図7に示すとおり、パッド側止着構造8とホルダ側止着構造14との境界に指が入りにくく、そのことによって、着用者が意図せず吸収性パッド1をホルダ11から剥がすことが効果的に防止されるという効果も奏される。
前述のパッド側止着構造8の特徴的な構成による作用効果をより一層確実に奏させるようにする観点から、各部の寸法は以下のように設定することが好ましい。
パッド側止着構造8の縦方向Xの長さ(幅)W1(図4参照)は、好ましくは5mm以上、より好ましくは10mm以上、そして、好ましくは100mm以下、より好ましくは90mm以下である。幅W1がパッド側止着構造8の横方向Yの全長にわたって一定ではない場合、最小幅W1が前記範囲にあることが好ましい。
本実施形態においては、例えば図4に示すとおり、パッド側止着構造8における縦方向Xの外方端縁8Aと縦方向Xの内方端縁8Bとをいずれも直線とすることができ、また両者を平行とすることができる。パッド側止着構造8は、吸収体5の縦方向Xの端縁5Aと重なっておらず、パッド側止着構造8における内方端縁8Bは、吸収体5の端縁5Aよりも縦方向Xの外方で終端している。つまり、パッド側止着構造8と吸収体5とは重なっていない。これによって、吸収体5の剛性がパッド側止着構造8に伝達されにくくなるので、パッド側止着構造8をホルダ11に止着させる操作を行いやすくなる。
また、本実施形態においては、例えば図4に示すとおり、パッド側止着構造8における横方向Yの両側縁8C,8Dをいずれも直線とすることができ、また両者を平行とすることができる。更に、両側縁8C,8Dは、吸収性パッド1における側縁1Yに達しておらず、該側縁1Yよりも、横方向Yの内方で終端している。パッド側止着構造8がこのような構成を有することによって、吸収性パッド1とホルダ11とを含むおむつ10を着用した着用者から介助者吸収性パッド1を剥がすときに、吸収性パッド1の両端を把持して吸収性パッド1をホルダ11から剥がしやすくなるという効果が奏される。この効果をより一層確実に奏させるようにする観点から、パッド側止着構造8の縦方向Xの外方端縁の長さH1は、吸収性パッド1の横方向Yの長さHの好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上、そして、好ましくは97%以下、より好ましくは95%以下である。
同様の観点から、吸収性パッド1における側縁1Yからパッド側止着構造8における横方向の両側縁8C,8Dまでの距離をH2としたときに、距離H2が吸収性パッド1の横方向Yの長さHの好ましくは1.5%以上、より好ましくは2.5%以上、そして好ましくは12.5%以下、より好ましくは10%以下である。
図8~13には、本発明で採用可能なパッド側止着構造の各種形態が例示されている。図8~13に示す吸収性パッドの実施形態については、図1~7に示す吸収性パッド1と異なる構成を主に説明し、吸収性パッド1と同様の構成は同一の符号を付して説明を省略する。図8~13に示す吸収性パッドの実施形態において特に説明しない構成は、図1~7に示す吸収性パッド1についての説明が適宜適用される。また、図8~13に示す吸収性パッドの実施形態については、腹側部Fについて説明するが、特に断らない限り、腹側部Fについての説明は背側部Rにも適宜適用される。
図8に示す吸収性パッド1Aでは、パッド側止着構造8における外方端縁8Aと内方端縁8Bとがいずれも直線であり且つ平行となっている。また、本実施形態においては、例えば図8に示すとおり、横方向Yの両側縁8C,8Dをいずれも直線とすることができ、また両者を平行とすることができる。更に、パッド側止着構造8は、その両側縁8C,8Dが、吸収性パッド1Aにおける側縁1Yと略一致するように配置されている。パッド側止着構造8がこのような構成を有することによって、着用者が激しく動いてパッド側止着構造8に過度な負荷がかかった場合でも、吸収性パッド1Aがホルダ11から一層剥がれにくくなるという効果が奏される。「略一致」とは、パッド側止着構造8の横方向Yの両側縁8C,8Dの位置と、吸収性パッド1Aにおける側縁1Yの位置とが完全に一致している場合、及び両者の位置が横方向Yに好ましくは5mm以下、より好ましくは3mm以下、更に好ましくは1mm以下離間している場合を包含する。パッド側止着構造8の横方向Yの両側縁8C,8Dと吸収性パッド1Aにおける側縁1Yの間隔が一定でない場合は、間隔が最も大きい値を基準に判断する。両者の位置が離間している態様には、パッド側止着構造8の横方向Yの両側縁8C,8Dが吸収性パッド1Aにおける側縁1Yよりも横方向Yの外方に位置する場合と、パッド側止着構造8の横方向Yの両側縁8C,8Dが吸収性パッド1Aにおける側縁1Yよりも横方向Yの内方に位置する場合の両者が含まれる。なお、パッド側止着構造8の横方向Yの一方の側縁の位置が吸収性パッド1Aにおける側縁1Yの位置に完全に一致し、パッド側止着構造8の横方向Yの他方の側縁の位置が吸収性パッド1Aにおける側縁1Yと離間していてもよい。
図9に示す吸収性パッド1Bでは、パッド側止着構造8における外方端縁8Aと内方端縁8Bとがいずれも直線であり且つ平行となっている。そしてパッド側止着構造8は、外方端縁8Aの長さH1が、内方端縁8Bの長さH2よりも短い台形をしている。内方端縁8Bの長さは、吸収性パッド1の横方向Yの長さよりも短くなっている。つまり、内方端縁8Bの両端は、吸収性パッド1の側縁1Yに達しておらず、該側縁1Yよりも横方向Yの内方で終端している。パッド側止着構造8がこのような構成を有することによって、吸収性パッド1Bの着用中はホルダ11から吸収性パッド1Bが剥がれにくく、育児者が吸収性パッド1Bをホルダ11から剥がすとき育児者は吸収性パッド1Bの両端を把持して吸収性パッド1Bをホルダ11から剥がしやすくなるという効果が奏される。この効果をより一層確実に奏させるようにする観点から、外方端縁8Aの長さH1と内方端縁8Bの長さH2との比率H1/H2は、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.6以上、そして、好ましくは0.98以下、より好ましくは0.95以下である。
図10に示す吸収性パッド1Cでは、パッド側止着構造8における外方端縁8Aが直線をなしている。一方、内方端縁8Bは、吸収性パッド1の縦方向Xの内方に向けて凸の円弧形状を有している。また、パッド側止着構造8における横方向Yの両側縁8C,8Dがいずれも直線であり且つ平行となっている。更に、両側縁8C,8Dは、吸収性パッド1Bにおける横方向Yの側縁1Yに達しておらず、該側縁1Yよりも、横方向Yの内方で終端している。パッド側止着構造8がこのような構成を有することによって、吸収性パッド1Cの着用中に着用者が脚を激しく動かした場合において、パッド側止着構造8の内方端縁8Cよりも股下部M寄りの領域に過度な負荷がかかることで吸収性パッド1Cがホルダ11から剥がれやすくなることを防ぐことができるという効果が奏される。この効果をより一層確実に奏させるようにする観点から、パッド側止着構造8における外方端縁8Aから円弧形状の内方端縁8Bまでの直線距離のうち、最長距離をW1とし、最短距離をW2とすると、比率W1/W2は、好ましくは1.2以上、より好ましくは2以上、そして、好ましくは15以下、より好ましくは12以下である。
図11及び図12に示す実施形態は、パッド側止着構造8が、該パッド側止着構造8における縦方向Xの端部8Eに、ホルダ11への止着不能領域を有する吸収性パッドに係るものである。止着不能領域は、パッド側止着構造8の他の領域に比べ、ホルダ11への止着能が低下している領域であるか、又は止着能を有していない領域である。
詳細には、図11に示す吸収性パッド1Dでは、パッド側止着構造8における縦方向Xの外方端縁8Aと縦方向Xの内方端縁8Bとがいずれも直線であり且つ平行となっている。また、パッド側止着構造8における横方向Yの両側縁8C,8Dがいずれも直線であり且つ平行となっている。更に、両側縁8C,8Dは、吸収性パッド1Dにおける横方向Yの側縁に達しておらず、該側縁1Yよりも、横方向Yの内方で終端している。パッド側止着構造8における端部8Eには、該パッド側止着構造8の一部が切り欠かれた欠落部9が存在しており、該欠落部9が、上述した止着不能領域として機能する。図11においてはパッド側止着構造8に複数の欠落部9が存在している状態が示されているが、欠落部9は単数であってもよい。パッド側止着構造8に欠落部9が存在していることで、該パッド側止着構造8における外方端縁8Aは不連続に延びている。換言すれば、欠落部9は、パッド側止着構造8における外方端縁8Aの位置から、縦方向Yの内方へ向けて、パッド側止着構造8を一部切り欠くことで形成されている。
一般に吸収性パッドは、流通過程に置かれている場合などの未使用状態では、肌対向面を内側にして縦方向に二つ折りされた状態とされる場合が多いところ、例えば、欠落部を有さない吸収性パッド1を斯かる二つ折り状態にすると、相対向する腹側部Fと背側部Rとがパッド側止着構造8を介して結合してしまい、使用する際にこの結合を解く手間が必要になる。また、結合を無理に解くことで吸収性パッドが破損するおそれもある。これに対し、本実施形態によれば、パッド側止着構造8に欠落部9が存在しているので、前記のように二つ折りしても腹側部Fと背側部Rとが結合しにくく、前記の不都合が生じ難い。
各欠落部9は、図11に示すとおり直角四辺形をしているが、欠落部9を存在させることに関する上述の効果が奏される限りにおいて、欠落部9はこの形状に制限されない。また、各欠落部9の形状はいずれも同一であるが、これに代えて欠落部9ごとに形状を異ならせてもよい。
欠落部9が図11に示すとおり、いずれも同形の直角四辺形である場合、該欠落部9の縦方向Xの長さW9を、パッド側止着構造8の縦方向の長さW1に対して好ましくは3%以上、より好ましくは5%以上、そして、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下に設定すると、欠落部9を存在させることに関する上述の効果が一層顕著になる。各欠落部9の寸法及び/又は形状が異なる場合、それぞれの欠落部9が独立して上述の関係を満たすことが好ましい。
また、各欠落部9が図11に示すとおり、いずれも同形の直角四辺形である場合、該欠落部9の横方向Yの長さH9を、パッド側止着構造8の横方向の長さH1に対して好ましくは5%以上、より好ましくは7%以上、そして、好ましくは30%以下、より好ましくは25%以下に設定すると、欠落部9を存在させることに関する上述の効果が一層顕著になる。各欠落部9の寸法及び/又は形状が異なる場合、それぞれの欠落部9が独立して上述の関係を満たすことが好ましい。
更に、横方向Yにおいて隣り合う欠落部9間の間隔D1を、それぞれ独立に、好ましくは5mm以上、より好ましくは10mm以上、そして、好ましくは130mm以下、より好ましくは100mm以下に設定すると、欠落部9を存在させることに関する上述の効果が一層顕著になる。
図12に示す吸収性パッド1Eでは、パッド側止着構造8における縦方向Xの外方端縁8Aと縦方向Xの内方端縁8Bとがいずれも直線であり且つ平行となっている。また、パッド側止着構造8における横方向Yの両側縁8C,8Dがいずれも直線であり且つ平行となっている。更に、両側縁8C,8Dは、吸収性パッド1Bにおける横方向Yの側縁に達しておらず、該側縁1Yよりも、横方向Yの内方で終端している。パッド側止着構造8における端部8Eにはエンボス加工部91が形成されており、該エンボス加工部91が、上述した止着不能領域として機能する。エンボス加工部91においては、パッド側止着構造8に対して、熱を伴うか又は伴わないエンボス加工が施されることで、パッド側止着構造8が本来有するホルダ11への止着能が低減されているか、又は止着能が喪失されている。
図12に示すとおり、本実施形態においてはエンボス加工部91は横方向Yに沿って波形に延びた形状をしている。同図に示すとおり、この波形形状のエンボス加工部91が複数条形成されている。
複数条形成された波形形状のエンボス加工部91においては、縦方向Xの最も外方に位置するエンボス加工部91における凸の頂点92の位置が、吸収性パッド1の外方端縁1Xと概ね一致しており、且つ、凹の底部93の位置が、吸収性パッド1の外方端縁1Xから距離を隔てていることが好ましい。こうすることで、本発明の所期の効果を減殺することなく、止着不能領域をパッド側止着構造8に存在させることに関する上述の効果が有効に奏される。
エンボス加工部91は、パッド側止着構造8の一方の側縁8Cから他方の側縁8Dまでの間に連続して形成されている。尤も、エンボス加工部91の形成位置はこれに限られず、エンボス加工部91の各端部は、パッド側止着構造8の側縁8C,8Dに達しておらず、該側縁8C,8Dよりも横方向Yの内方で終端していてもよい。
なお、上述した止着不能領域の寸法に関する説明は、止着不能領域が欠落部9である場合の説明であるが、本説明は、止着不能領域がエンボス加工部91である場合にも同様に適用される。
図13に示す吸収性パッド1Fでは、パッド側止着構造8よりも縦方向Xの内方寄りの位置に、該パッド側止着構造8から距離を隔て、横方向Yに沿って延びる第2パッド側止着構造81が配置されている。また、第2パッド側止着構造81よりも縦方向Xの内方寄りの位置に、第2パッド側止着構造81から距離を隔て、横方向Yに沿って延びる第3パッド側止着構造82が配置されている。第2及び第3パッド側止着構造81及び82は、パッド側止着構造8と同様に、吸収性パッド1の肌対向面側に配されている。パッド側止着構造8に加えて第2及び第3パッド側止着構造81,82を採用することによって、パッド側止着構造8にかかる負荷を減少させることができる。また、ホルダ11が変形した場合、隣り合うパッド側止着構造8と第2及び第3パッド側止着構造81及び82との間を起点に吸収性パッド1Fが変形し、吸収性パッド1Fがホルダ11に一層追従しやすくなる。これにより、おむつ10の着用中に吸収性パッド1Fがホルダ11から剥がれる不都合が一層効果的に防止される。
パッド側止着構造8並びに第2及び第3パッド側止着構造81,82は、いずれも平面視長方形形状をなし、その長手方向を吸収性パッド1の横方向Yに略一致させて存在している。パッド側止着構造8並びに第2及び第3パッド側止着構造81,82は、平面視において互いに同形状・同寸法である。パッド側止着構造8並びに第2及び第3パッド側止着構造81,82は、互いに平行に配置されている。パッド側止着構造8並びに第2及び第3パッド側止着構造81,82それぞれにおける一方の端部の位置と、他方の端部の位置とは、横方向Yにおいて一致している。パッド側止着構造8並びに第2及び第3パッド側止着構造81,82それぞれにおけるそれぞれの端部は、吸収性パッド1の各側縁にまで達しておらず、該側縁よりも横方向Yの内方で終端している。「略一致」とは、図13に示すように、パッド側止着構造8並びに第2及び第3パッド側止着構造81,82の横方向Yの両側縁の位置と、吸収性パッド1Fにおける側縁1Yの位置とが完全に一致している場合、及び両者の位置が横方向Yに好ましくは5mm以下、より好ましくは3mm以下、更に好ましくは1mm以下離間している場合を包含する。パッド側止着構造8並びに第2及び第3パッド側止着構造81,82の横方向Yの両側縁と吸収性パッド1Fにおける側縁1Yとの間隔が一定でない場合は、間隔が最も大きい値を基準に判断する。両者の位置が離間している態様には、パッド側止着構造8並びに第2及び第3パッド側止着構造81,82の横方向Yの両側縁が吸収性パッド1Fにおける側縁1Yよりも横方向Yの外方に位置する場合と、パッド側止着構造8並びに第2及び第3パッド側止着構造81,82の横方向Yの両側縁が吸収性パッド1Fにおける側縁1Yよりも横方向Yの内方に位置する場合の両者が含まれる。なお、パッド側止着構造8並びに第2及び第3パッド側止着構造81,82の横方向Yの一方の側縁の位置が吸収性パッド1Fにおける側縁1Yの位置に完全に一致し、パッド側止着構造8並びに第2及び第3パッド側止着構造81,82の横方向Yの他方の側縁の位置が吸収性パッド1Fにおける側縁1Yと離間していてもよい。
縦方向Xに隣り合うパッド側止着構造8と第2パッド側止着構造81との間隔L1と、は、縦方向Xに隣り合う第2パッド側止着構造81と第3パッド側止着構造82との間隔L2とは、同一でもよく、あるいは異なっていてもよい。隣り合うパッド側止着構造8と第2及び第3パッド側止着構造81及び82との間を起点に吸収性パッド1Fが変形し、吸収性パッド1Fがホルダ11へ追従しやすくする観点から、間隔L1,L2はそれぞれ独立に好ましくは1mm以上、より好ましくは3mm以上、そして、好ましくは50mm以下、より好ましくは40mm以下である。
なお、本実施形態においては、パッド側止着構造8並びに第2及び第3パッド側止着構造81,82の横方向Yの長さは互いに異なっていてもよい。縦方向Xの長さについても同様である。
本発明の吸収性パッドの更に別の実施形態について以下に説明する。図1~13に示す実施形態では、伸縮性のレッグカフ65が、吸収体5の縦方向Xに沿う側縁よりも横方向Yの外方の位置に、縦方向Xに沿って延びており、レッグカフ65の伸縮開始位置が、パッド側止着構造8における縦方向Xの内方端縁8Bよりも縦方向Xの内方に位置しているが、これに代えて、腹側又は背側の少なくとも一方において、レッグカフ65の伸縮開始位置が、パッド側止着構造8における縦方向Xの内方端縁8Bと縦方向Xにおいて一致しているか、又は該内方端縁8Bを超えて縦方向Xの外方に位置していてもよい(図示せず)。「腹側」とは、吸収性パッドの腹側部Fを指し、「背側」とは、吸収性パッドの背側部Rを指す。「レッグカフ65の伸縮開始位置」とは、レッグカフ65を構成するレッグカフ形成用弾性部材66が縦方向Xに伸縮可能に配された伸縮領域の縦方向Xの一端を指し、起立部62の配置領域と一致する。前記伸縮領域は、典型的には、少なくとも股下部Mの縦方向Xの全長にわたって同方向に延在し、更には腹側部F及び背側部Rそれぞれに延出している。「パッド側止着構造8における縦方向Xの内方端縁」とは、図13に示すように、パッド側止着構造8よりも縦方向Xの内方寄りの位置に、該パッド側止着構造8から距離を隔てて複数のパッド側止着構造81,82が形成されている場合には、縦方向Xの最内方に位置するパッド側止着構造の縦方向Xの内方端縁を指す。
更に、図1~図13に示す実施形態では、レッグカフ65よりも横方向Yの内方の位置に、縦方向Xに沿って延びる伸縮性の第1防漏カフ6を備えており、第1防漏カフ6の伸縮開始位置が、パッド側止着構造8における縦方向Xの内方端縁8Bよりも縦方向Xの内方に位置しているが、これに代えて、腹側又は背側の少なくとも一方において、第1防漏カフ6の伸縮開始位置が、パッド側止着構造8における縦方向Xの内方端縁8Bと縦方向Xにおいて一致しているか、又は該内方端縁8Bを超えて縦方向Xの外方に位置していてもよい(図示せず)。また、「第1防漏カフ6の伸縮開始位置」とは、第1防漏カフ6を構成する第1弾性部材61が縦方向Xに伸縮可能に配された伸縮領域の縦方向Xの一端を指し、起立部62の配置領域と一致する。前記伸縮領域は、典型的には、少なくとも股下部Mの縦方向Xの全長にわたって同方向に延在し、更には腹側部F及び背側部Rそれぞれに延出している。
上述のように、レッグカフ65及び第1防漏カフ6の各伸縮開始位置が、パッド側止着構造8における縦方向Xの内方端縁8Bの位置と一致しているか、又は該内方端縁8Bを超えて縦方向Xの外方に位置するように構成することによって、第1防漏カフ6がパッド側止着構造8の縦方向Xの内方端縁8B及びその近傍の位置から効果的に起立しやすくなる。その結果、吸収性パッド1をホルダ11に固定して装着したときに吸収性パッド1とホルダ11との間に隙間が生じにくくなる。これに加えて、レッグギャザーが着用者の脚周りの上部まで形成されることによって、吸収性パッド1をホルダ11に固定して装着したときに吸収性パッド1とホルダ11との間に隙間が生じにくくなる。その結果、吸収性パッド1の装着状態において、吸収性パッド1とホルダ11との間からの排泄物の漏れが生じにくくなる。更に、起立した第1防漏カフ6及びレッグギャザーが着用者に密着するので、吸収性パッド1の装着状態でフィット性が向上する。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に何ら制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、図9ないし図12に示す実施形態においては、パッド側止着構造8における各側縁8C,8Dが、吸収性パッド1の側縁1Yまで達していないが、これに代えて、パッド側止着構造8における各側縁8C,8Dの位置を、吸収性パッド1の側縁1Yの位置と一致させてもよい。
また、本発明の吸収性パッドは、廃棄用テープ、着用者の排泄を知らせるインジケーターを備えていてもよい。前記廃棄用テープは、使用済みの吸収性パッドを小さく丸めて廃棄する場合にその丸められた吸収性パッドの状態を維持するためのものである。前記廃棄用テープは、典型的には、吸収性パッドの非肌対向面(外面)に設けられ、使用時には、肌対向面(内面)を内側にして縦方向に丸められた該吸収性パッドの、外面に露出した縦方向の一端を同方向に跨ぐように配置されることで、該吸収性パッドの丸められた状態を維持する。また、前記インジケーターは、吸収性パッドの交換時期を知らせる目的で使用されるもので、典型的には、尿との接触により変色するなどして視覚的に変化するようになされているとともに、そのインジケーターの変色を吸収性パッドの外部から目視で視認可能になされている。前記の廃棄用テープ及びインジケーターとしては、それぞれ、この種の吸収性物品において従来使用されているものを特に制限なく用いることができる。
また、前記実施形態では、パッド側止着構造8が機械的面ファスナーのオス部材、ホルダ側止着構造14が機械的面ファスナーのメス部材であったが、本発明ではこれとは逆に、パッド側止着構造8が機械的面ファスナーのメス部材、ホルダ側止着構造14が機械的面ファスナーのオス部材でもよい。
更に、本発明の吸収性パッドは乳幼児用のものであってもよく、あるいは成人用のものであってもよい。本発明の吸収性パッドによれば、上述のとおり、ホルダに着脱可能に固定された状態で着用した場合、着用者が意図せず該パッドを剥がしてしまうことを防止できるので、本発明の吸収性パッドを乳幼児を対象として用いると本発明の効果が一層顕著となる。
前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
<1>
着用状態において着用者の肌に近い側に位置する表面シートと、着用者の肌から遠い側に位置する裏面シートと、両シート間に位置する吸収体とを備え、
着用者の前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有し、
着用者の腰周りに環状に装着されるホルダに着脱可能に固定されて使用可能な吸収性パッドであって、
前記縦方向の端部域に、前記ホルダとの着脱が可能なパッド側止着構造を有し、
前記パッド側止着構造は、前記横方向に沿って延びており、
前記パッド側止着構造は、該パッド側止着構造における前記縦方向の外方端縁が、前記吸収性パッドにおける前記縦方向の端縁と略一致するように配置されている、吸収性パッド。
<2>
前記パッド側止着構造における前記縦方向の前記外方端縁と該縦方向の内方端縁とが平行となっており、
前記パッド側止着構造は、該パッド側止着構造における前記横方向の側縁が、前記吸収性パッドにおける前記横方向の端縁と略一致するように配置されている、前記<1>に記載の吸収性パッド。
<3>
前記パッド側止着構造における前記横方向の側縁が、前記吸収性パッドにおける前記横方向の側縁に達していない、前記<1>に記載の吸収性パッド。
<4>
前記パッド側止着構造における前記縦方向の前記外方端縁と該縦方向の内方端縁とが平行となっており、
前記パッド側止着構造は、前記縦方向の前記外方端縁の長さが、該縦方向の内方端縁の長さよりも短い台形をしている、前記<1>に記載の吸収性パッド。
<5>
前記パッド側止着構造における前記縦方向の内方端縁が、前記吸収性パッドの前記縦方向の内方に向けて凸の円弧形状を有する、前記<1>に記載の吸収性パッド。
<6>
前記パッド側止着構造は、該パッド側止着構造における前記縦方向の端部に、前記ホルダへの止着不能領域を有する、前記<1>に記載の吸収性パッド。
<7>
前記止着不能領域の前記縦方向の長さは、前記パッド側止着構造の前記縦方向の長さに対して、3%以上50%以下、好ましくは5%以上40%以下である、前記<6>に記載の吸収性パッド。
<8>
前記パッド側止着構造における前記縦方向の端部に欠落部が一部存在しており、該欠落部が前記止着不能領域となっているか、又は
前記パッド側止着構造における前記縦方向の前記端部域にエンボス加工部が形成されており、該エンボス加工部が前記止着不能領域となっている、前記<1>に記載の吸収性パッド。
<9>
前記パッド側止着構造が、着用時に着用者の肌側に向けられる肌対向面側に配されている、前記<1>ないし<8>のいずれか一に記載の吸収性パッド。
<10>
前記パッド側止着構造よりも前記縦方向の内方寄りの位置に、該パッド側止着構造から距離を隔て、前記横方向に沿って延びる第2パッド側止着構造が配置されている、前記<9>に記載の吸収性パッド。
<11>
前記パッド側止着構造の前記縦方向の外方端縁の長さは、前記吸収性パッドの前記横方向の長さの75%以上97%以下、好ましくは80%以上95%以下である、前記<1>ないし<10>のいずれか一に記載の吸収性パッド。
<12>
前記パッド側止着構造は、外方端縁の長さが、内方端縁の長さよりも短い、前記<1>、<3>、<4>及び<6>ないし<8>のいずれか一に記載の吸収性パッド。
<13>
前記パッド側止着構造における外方端縁の長さと内方端縁の長さとの比率は、0.5以上0.98以下、好ましくは0.6以上0.95以下である、前記<12>に記載の吸収性パッド。
<14>
前記パッド側止着構造における外方端縁が直線をなしており、前記パッド側止着構造における内方端縁は、前記吸収性パッドの縦方向の内方に向けて凸の円弧形状を有している、前記<1>、<3>、<5>ないし<8>のいずれか一に記載の吸収性パッド。
<15>
前記吸収体の側縁よりも前記横方向の外方の位置に、前記縦方向に沿って延びる伸縮性のレッグカフを有し、
腹側または背側の少なくとも一方において、前記レッグカフの伸縮開始位置が、前記止着構造における前記縦方向の内方端縁の位置と一致しているか、又は該内方端縁を越えて前記縦方向の外方に位置している、前記<1>ないし<14>のいずれか一に記載の吸収性パッド。
<16>
前記吸収体の側縁よりも前記横方向の外方の位置に、前記縦方向に沿って延びる伸縮性のレッグカフを有し、
前記レッグカフよりも前記横方向の内方の位置に、前記縦方向に沿って延びる伸縮性の防漏カフを有し、
腹側または背側の少なくとも一方において、前記防漏カフの伸縮開始位置が、前記止着構造における前記縦方向の内方端縁の位置と一致しているか、又は該内方端縁を越えて前記縦方向の外方に位置している、前記<1>ないし<15>のいずれか一に記載の吸収性パッド。
<17>
前記<1>ないし<16>のいずれか一に記載の吸収性パッドと、
前記吸収性パッドが装着可能なホルダと、
を備える吸収性物品。
1,1A~1F 吸収性パッド
F 腹側部
M 股下部
R 背側部
2 吸収性本体
3 表面シート
4 裏面シート
5 吸収体
6 第1防漏カフ
7 第2防漏カフ
8 パッド側止着構造
81 第2パッド側止着構造
82 第3パッド側止着構造
91 エンボス加工部
10 使い捨ておむつ(セパレートタイプの吸収性物品)
11 ホルダ
14 ホルダ側止着構造
X 縦方向
Y 横方向

Claims (9)

  1. 着用状態において着用者の肌に近い側に位置する表面シートと、着用者の肌から遠い側に位置する裏面シートと、両シート間に位置する吸収体とを備え、
    着用者の前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有し、
    着用者の腰周りに環状に装着されるホルダに着脱可能に固定されて使用可能な吸収性パッドであって、
    前記縦方向の端部域に、前記ホルダとの着脱が可能なパッド側止着構造を有し、
    前記パッド側止着構造は、前記横方向に沿って延びており、
    前記パッド側止着構造は、該パッド側止着構造における前記縦方向の外方端縁が、前記吸収性パッドにおける前記縦方向の端縁と略一致するように配置されている、吸収性パッド。
  2. 前記パッド側止着構造における前記縦方向の前記外方端縁と該縦方向の内方端縁とが平行となっており、
    前記パッド側止着構造は、該パッド側止着構造における前記横方向の側縁が、前記吸収性パッドにおける前記横方向の端縁と略一致するように配置されている、請求項1に記載の吸収性パッド。
  3. 前記パッド側止着構造における前記横方向の側縁が、前記吸収性パッドにおける前記横方向の側縁に達していない、請求項1に記載の吸収性パッド。
  4. 前記パッド側止着構造における前記縦方向の前記外方端縁と該縦方向の内方端縁とが平行となっており、
    前記パッド側止着構造は、前記縦方向の前記外方端縁の長さが、該縦方向の内方端縁の長さよりも短い台形をしている、請求項1に記載の吸収性パッド。
  5. 前記パッド側止着構造における前記縦方向の内方端縁が、前記吸収性パッドの前記縦方向の内方に向けて凸の円弧形状を有する、請求項1に記載の吸収性パッド。
  6. 前記パッド側止着構造は、該パッド側止着構造における前記縦方向の端部に、前記ホルダへの止着不能領域を有する、請求項1に記載の吸収性パッド。
  7. 前記パッド側止着構造における前記縦方向の端部に欠落部が一部存在しており、該欠落部が前記止着不能領域となっているか、又は
    前記パッド側止着構造における前記縦方向の前記端部域にエンボス加工部が形成されており、該エンボス加工部が前記止着不能領域となっている、請求項1に記載の吸収性パッド。
  8. 前記パッド側止着構造が、着用時に着用者の肌側に向けられる肌対向面側に配されている、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の吸収性パッド。
  9. 前記パッド側止着構造よりも前記縦方向の内方寄りの位置に、該パッド側止着構造から距離を隔て、前記横方向に沿って延びる第2パッド側止着構造が配置されている、請求項8に記載の吸収性パッド。
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