JP2023094954A - 吸収性パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】ホルダに着脱可能に固定された状態で着用される吸収性パッドであって、防漏性及びホルダに対する固定性に優れた吸収性パッドを提供すること。【解決手段】吸収性パッド1は、縦方向Xの端部域に、ホルダとの着脱が可能なパッド側止着構造8を有するとともに、防漏カフ7を有する。防漏カフ7は、他の部材との固定部72を含む基端部74と、基端部74よりも縦方向Xの内方に位置し且つ他の部材との非固定部73を含む自由端部75とを有する。基端部74及び自由端部75は、それぞれ、平面視において横方向Yに延びる帯状をなしている。吸収性パッド1の着用状態において基端部74を起点として自由端部75が起立するようになされている。平面視において、吸収体5が存在する位置でパッド側止着構造8と基端部74とが重なる。【選択図】図4

Description

本発明は、着用者の腰周りに装着されるホルダに着脱可能に固定されて使用される吸収性パッドに関する。
使い捨ておむつ等の吸収性物品の一種として、尿等の体液を吸収保持する吸収性パッドと、着用者の腰周りに環状に装着されるとともに、着用者の股間部に配置された吸収性パッドを保持するホルダとを備え、吸収性パッドがホルダに対して着脱自在に構成されたセパレートタイプのものが知られている。従来のセパレートタイプの吸収性物品においては、特許文献1~3に記載されているように、吸収性パッドの縦方向(着用者の前後方向に対応する方向)の端部域に、ホルダが有する止着構造(ホルダ側止着構造)との着脱が可能なパッド側止着構造が設けられている。特許文献1~3には、吸収性パッドの縦方向の端部域に、着用時に着用者の肌側に起立する防漏カフを配置し、該防漏カフの肌対向面にホルダ側止着構造を配置することが記載されている。このような起立可能な防漏カフを吸収性パッドの縦方向の端部域に設けることで、着用者の排泄物の縦方向の移動範囲が制限され、吸収性パッドの防漏性が向上する。
特開平8-60402号公報 特開2003-175066号公報 特開2011-136063号公報
特許文献1~3に記載の如き、吸収性パッドの縦方向の端部域に配置された起立可能な防漏カフは、典型的には、該防漏カフの主体をなすシートと、該シートの縦方向内方側の自由端部に横方向(着用者の左右方向に対応する方向)に伸長状態で固定された弾性部材とを含み、該弾性部材の収縮によって該シートの自由端部が起立するようになされているところ、このような伸縮性を有する防漏カフとパッド側止着構造とが平面視で重なるように配置されていると、防漏カフの収縮により、パッド側止着構造にヨレ、ねじれ、シワ等の望ましくない変形が発生することがある。そして、変形したパッド側止着構造を介して吸収性パッドをホルダに止着させると、パッド側止着構造とホルダ側止着構造とが密着せずに両者の間に隙間が発生し、止着力の低下による吸収性パッドの脱落等の不都合を招くおそれがある。このようなセパレートタイプの吸収性物品に特有の止着構造に関する課題を解決し得る技術は未だ提供されていない。
したがって本発明の課題は、ホルダに着脱可能に固定された状態で着用される吸収性パッドであって、防漏性及びホルダに対する固定性に優れた吸収性パッドを提供することに関する。
本発明は、着用状態において着用者の肌に近い側に位置する表面シートと、着用者の肌から遠い側に位置する裏面シートと、両シート間に位置する吸収体とを備え、着用者の股下を通る前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有し、着用者の腰周りに環状に装着されるホルダに着脱可能に固定されて使用される吸収性パッドである。
本発明の吸収性パッドの一実施形態は、前記縦方向の端部域に、前記ホルダとの着脱が可能なパッド側止着構造を有するとともに、防漏カフを有する。
本発明の吸収性パッドの一実施形態では、前記防漏カフは、他の部材との固定部を含む基端部と、該基端部よりも前記縦方向の内方に位置し且つ他の部材との非固定部を含む自由端部とを有し、該基端部及び該自由端部は、それぞれ、平面視において前記横方向に延びる帯状をなし、前記吸収性パッドの着用状態において該基端部を起点として該自由端部が起立するようになされている。
本発明の吸収性パッドの一実施形態では、平面視において、前記吸収体が存在する位置で前記パッド側止着構造と前記基端部とが重なる。
本発明の他の特徴、効果及び実施形態は、以下に説明される。
本発明の吸収性パッドは、縦方向の端部域に配置された防漏カフにより、縦方向端部からの排泄物の漏れが生じにくく、防漏性に優れ、且つパッド側止着構造にヨレ等の変形が生じにくく、ホルダとの固定性に優れる。
図1は、本発明の吸収性パッドの一実施形態の斜視図である。 図2は、図1に示す吸収性パッドの最大伸長状態における肌対向面側(表面シート側)を模式的に示す平面図である。 図3は、図2に示す吸収性パッドの所定位置における横方向且つ厚み方向に沿う断面を模式的に示す断面図であり、図3(a)は図2のI-I線断面、図3(b)は図2のII-II線断面、図3(c)は図2のIII-III線断面を示す。 図4は、図2に示す吸収性パッドにおける縦方向の端部域を拡大して模式的に示す平面図であり、図4(a)は腹側部側、図4(b)は背側部側を示す。 図5は、図1に示す吸収性パッドの使用例を示す図であり、ホルダ及びこれに止着された該吸収性パッドを含む使い捨ておむつの斜視図である。 図6は、図1に示す吸収性パッドの使用状態を示す図であり、ホルダ及びこれに固定された該吸収性パッドを含む使い捨ておむつの横方向中央部の縦方向且つ厚み方向に沿う断面を模式的に示す断面図である。 図7は、本発明の吸収性パッドの他の実施形態の図4(a)相当図である。 図8は、本発明の吸収性パッドの更に他の実施形態の図4(a)相当図である。 図9は、本発明の吸収性パッドの更に他の実施形態の図4(a)相当図である。 図10は、本発明の吸収性パッドの更に他の実施形態の図5相当図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は基本的に模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合がある。
図1~図4には、本発明の吸収性パッドの一実施形態である吸収性パッド1が示されている。また図5には、本発明の吸収性パッドの使用例として、吸収性パッド1とこれを着用者に装着した状態に保持するホルダ11とを含む、使い捨ておむつ10が示されている。また図6には、おむつ10の使用状態、すなわち符号100で示す着用者がおむつ10を着用した状態が示されている。おむつ10は、図5及び図6に示すように、吸収性パッド1とホルダ11とがパッド側止着構造8及びホルダ側止着構造14を介して結合されたものであり、ホルダ11が有するウエスト開口部WHと、ホルダ11の高さ方向HDの下端部と吸収性パッド1の長手方向(後述する縦方向X)に沿う両側縁部とで画成される一対のレッグ開口部LH,LHとを有する。なお、ホルダ11は、吸収性パッド1の構成部材ではない。
セパレートタイプの吸収性物品であるおむつ10は、吸収性パッド1とホルダ11とが止着構造8,14を介して結合・分離自在であるため、従来の非セパレートタイプの吸収性物品に比べて環境に対する負荷が低減されている。すなわち、着用者の腰周りに対応する部分(ホルダ相当部分)と着用者の股間部に対応する部分(吸収性パッド相当部分)とが一体不可分である従来の非セパレートタイプの吸収性物品を使用後に廃棄する場合、ホルダ相当部分は汚れていなくても、排泄物で汚れた状態の吸収性パッド相当部分とともに廃棄せざるを得なかったが、おむつ10であれば、ホルダ11はそのままで吸収性パッド1のみを新品と交換すればよいため、非セパレートタイプの吸収性物品に比べてゴミ廃棄量、二酸化炭素排出量が低減され、環境に対する負荷の低減に貢献することができる。
また、おむつ10の着用中、吸収性パッド1はホルダ11に着脱可能に固定されているので、該吸収性パッド1を新品に交換する作業は簡単であり、おむつ10は、従来の非セパレートタイプの吸収性物品に比べて交換作業の負荷が大幅に軽減されている。
吸収性パッド1は、着用者の腰周りに環状に装着されるホルダ11に着脱可能に固定されて使用される。ここで、ホルダ11について図5を参照しながら簡単に説明すると、ホルダ11は、着用者の腰周りに環状に装着されるとともに、吸収性パッド1を着用者に装着した状態に保持するものであり、着用者の身長方向に沿う高さ方向HD及び胴周り方向に沿う周方向CDを有している。ホルダ11は、着用者の腹側(前側)に配置される腹側部11Fと、着用者の背側(後側)に配置される背側部11Rとを有し、ホルダ11の主体をなすホルダ本体部12を備える。ホルダ本体部12は、不織布等のシート状部材を主体として構成されており、典型的には、ホルダ本体部12の非肌対向面(外面)を形成する外層シートと、ホルダ本体部12の肌対向面(内面)を形成する内層シートとの積層構造を含んで構成されている。ホルダ11は、腹側部11F及び背側部11Rそれぞれのホルダ本体部12の長手方向両端部どうしが融着、接着剤等の公知の接合手段によって接合することで環状をなしており、腹側部11Fと背側部11Rとの一対の接合部S,Sと、ウエスト開口部WHとを有している。接合部Sは、一般的な非セパレートタイプのパンツ型使い捨ておむつにおけるサイドシール部に相当するものである。腹側部11F及び背側部11Rそれぞれのホルダ本体部12には、高さ方向HDと直交する方向に伸縮可能に配置された弾性部材13が、高さ方向HDに複数間欠配置されており、これにより、ホルダ11は周方向CDに伸縮性を有している。ホルダ本体部12の非肌対向面(外面)にはホルダ側止着構造14が配置されており、このホルダ側止着構造14に吸収性パッド1のパッド側止着構造8を止着させることで、吸収性パッド1をホルダ11に脱着可能に止着させることができる。
ホルダ11は、水分を吸収保持する吸収体を含んでいないため、ホルダ本体部12の構成部材として洗濯可能なものを用いれば、洗濯して繰り返し使用することが可能なものとなり得る。ホルダ11が洗濯可能なものであることは、ゴミ廃棄量、二酸化炭素排出量の低減につながり、環境に対する負荷の低減に貢献することができる。
なお、ホルダ11は、本発明の吸収性パッドが適用可能なホルダの一実施形態に過ぎず、本発明の吸収性パッドが適用可能なホルダは、該吸収性パッドのパッド側止着構造に止着可能なホルダ側止着構造を有していればよく、ホルダ11に限定されない。例えば、本発明の吸収性パッドが適用可能なホルダは、身体に装着したときに環状となればよく、ホルダ11のようにあらかじめ環状になっていてもよく、あるいは、身体への装着前は一方向に長い帯状をなし、装着する際に長手方向の一端部と他端部とを係合して環状とするものでもよい。
本明細書において、「肌対向面」とは、吸収性物品、ホルダ、吸収性パッド等の着用物品又はその構成部材(例えば吸収性パッドの吸収体)における、該着用物品の着用状態において着用者の肌側に向けられる面を指し、「非肌対向面」は、該着用物品又はその構成部材における、該着用物品の着用状態において肌側とは反対側に向けられる面を指す。
以下、吸収性パッド1について詳細に説明する。
吸収性パッド1は、着用状態において着用者の肌に近い側に位置する表面シート3と、着用者の肌から遠い側に位置する裏面シート4と、両シート3,4間に位置する吸収体5とを備え、縦方向X及びそれに直交する横方向Yを有している。吸収性パッド1の縦方向Xは、着用者の股下を通る前後方向に対応するとともに、ホルダ11の高さ方向HDに対応し、吸収性パッド1の横方向Yは、ホルダ11の周方向CDに対応する。
吸収性パッド1は、図2に示すように、着用者の股間部に配置される股下部Mと、股下部Mよりも着用者の腹側(前側)に配置される腹側部Fと、股下部Mよりも着用者の背側(後側)に配置される背側部Rとを有する。股下部Mは、吸収性パッド1の縦方向Xの中央部に位置し、着用時に着用者の陰茎等の排泄部に対向する排泄部対向部(図示せず)を含む。図5に示すように、吸収性パッド1をホルダ11に適正に止着させた場合、吸収性パッド1の腹側部Fは、ホルダ11の腹側部11Fと重なる部分を含み、吸収性パッド1の背側部Rは、ホルダ11の背側部11Rと重なる部分を含むが、吸収性パッド1の股下部Mは、ホルダ11と重ならない。
本実施形態では、吸収性パッド1は、図2に示す如き展開且つ最大伸長状態において、平面視長方形形状を有し、且つ横中心線CLyを挟んで一方側と他方側とで対称に形成されている。横中心線CLyは、図2に示す如き展開且つ最大伸長状態の吸収性パッド1を横方向Yに二等分して縦方向Xに延びる仮想直線である。
本明細書において「展開且つ最大伸長状態」とは、吸収性物品、ホルダ、吸収性パッド等の着用物品を平面状に拡げて展開状態とし、その展開状態の着用物品の各部の弾性部材を最大伸長させて、設計寸法、すなわち弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に広げたときの寸法と同じとなるまで拡げた状態をいう。前述したホルダ11の接合部Sの如き、サイドシール部を有する吸収性物品の場合は、該吸収性物品をサイドシール部で切り離して平面状に拡げて前記展開状態とする。
本実施形態では、吸収性パッド1は、表面シート3、裏面シート4及び吸収体5を含む吸収性本体2と、吸収性本体2の縦方向Xに沿う両側部(横方向Yの両端部)に沿って配置された一対の第1防漏カフ6,6と、吸収性本体2の縦方向Xの両端部域に配置された一対の第2防漏カフ7,7とを備える。第1防漏カフ6は、横方向Yの端部域に位置して排泄物の横方向Yの外方への漏れ出しを防止するものであり、「横方向防漏カフ」と言うことができる。第2防漏カフ7は、縦方向Xの端部域に位置して排泄物の縦方向Xの外方への漏れ出しを防止するものであり、「縦方向防漏カフ」と言うことができる。ここで言う、「縦方向の端部域」は、吸収性パッド1を縦方向Xに三分割した場合の縦方向Xの端部の領域(縦方向Xの中央以外の領域)であり得る。
吸収性本体2は、吸収性パッド1の主体をなすもので、尿等の排泄物を吸収保持する機能を有する。本実施形態では、吸収性本体2は、縦方向Xに長い形状をなし、その長手方向を縦方向Xに一致させて、腹側部Fから背側部Rにわたって縦方向Xに延在している。表面シート3は、吸収性本体2の肌対向面を形成し、着用時に着用者の肌と接触し得る。裏面シート4は、吸収性本体2の非肌対向面を形成する。表面シート3は、吸収体5の肌対向面と接触してその全域を被覆し、裏面シート4は、吸収体5の非肌対向面と接触してその全域を被覆している。吸収体5は、体液を吸収保持可能な吸収性コア51と、吸収性コア51の肌対向面及び非肌対向面を含む外面を被覆するコアラップシート52とを含んで構成されている。本発明では、吸収体5は少なくとも吸収性コア51を含んでいればよく、コアラップシート52は無くてもよい。吸収性本体2を構成する前記の複数の部材3,4,5どうしは、接着剤等の公知の接合手段により一体とされている。
吸収性本体2の構成部材としては、この種の吸収性物品において通常使用されているものを特に制限なく用いることができる。
表面シート3としては、液透過性のシートを用いることができ、例えば、各種製法による不織布、貫通孔を有する不織布である開孔不織布、不織布の少なくとも一方の面に凹凸形状が付与された凹凸不織布、貫通孔を有する樹脂製フィルムである開孔フィルム等が挙げられる。また、表面シート3は、単層構造でもよく、あるいは1種又は2種以上の層が複数積層された積層構造でもよい。
裏面シート4としては、液不透過性若しくは液難透過性又は撥水性のシートを用いることができ、例えば、不織布、樹脂製フィルム、樹脂製フィルムと不織布等との積層体等が挙げられる。
吸収性コア51は、典型的には、吸水性材料を主体とし、該吸水性材料として、木材パルプ等の繊維材料及び吸水性ポリマーから選択される1種以上を含有する。前記吸水性材料は、吸収性コア51の全体に均一に分布していてもよく、縦方向X、横方向Y又は厚み方向等の所定方向において偏在していてもよい。吸収性コア51は、繊維材料を主体する積繊タイプでもよく、繊維シートとこれに固定された吸水性ポリマー粒子とを含むシートタイプでもよい。前記積繊タイプの吸収性コアは、例えば、積繊ドラムを備えた公知の積繊装置を用いて製造することができる。前記シートタイプの吸収性コアは、例えば、相対向する2枚の繊維シートの間に吸水性ポリマー粒子が介在配置された構成を有する。コアラップシート52は液透過性を有し、典型的には、紙、不織布等からなる。
吸収体5は、肌対向面及び非肌対向面の少なくとも一方に開口を有する凹部を有していてもよい。前記凹部は、例えば、吸収体5の肌対向面に開口を有する防漏溝であり得る。吸収体5は、密度が部分的に異なっていてもよく、その場合の相対的に密度が高い部分は、エンボス加工等の圧搾加工によって形成された部分であり得る。
第1防漏カフ6は、図2及び図3に示すように、第1防漏カフ6の主体をなす第1防漏シート60と、第1防漏シート60に固定され縦方向Xに伸縮可能な第1弾性部材61とを備える。第1防漏シート60は、吸収性パッド1の肌対向面の一部を形成している。第1防漏シート60は横方向Yに折り返されており、その折り返しによって相対向する第1防漏シート60,60の間に第1弾性部材61が配置されている。第1防漏カフ6(第1防漏シート60)は、吸収性本体2の縦方向Xの略全長にわたって、吸収性本体2の縦方向Xに沿う側部に沿って連続的に配置されている。
第1防漏カフ6は、少なくとも股下部Mに、吸収性パッド1(おむつ10)の着用時に着用者の肌に向かって起立する起立部62を有している。起立部62は、固定部63を起立起点として、着用者の肌側に起立する。起立部62は、第1防漏シート60における他の部材との非固定部である。固定部63は、第1防漏シート60が、接着剤、融着等の公知の接合手段によって他の部材に固定された部分であり、図示の形態では、該他の部材は表面シート3である。
第1防漏カフ6の縦方向Xの両端部域には、第1防漏シート60の起立が阻害された部分である起立阻害部64が形成されている。起立阻害部64は腹側部F及び背側部Rに形成されており、第1防漏カフ6における両起立阻害部64,64に挟まれた縦方向Xに沿う部分が、起立部62である。起立阻害部64は、第1防漏シート60における起立部62と横方向Yにおいて同位置にある部分が、表面シート3等の他の部材及び/又は第1防漏シート60における起立部62以外の他の部位に、接着剤、融着等の公知の接合手段によって接合された部分である。第1防漏カフ6の縦方向Xの両端部域に一対の起立阻害部64,64が形成されていることで、吸収性パッド1(おむつ10)の着用時において、第1防漏カフ6における両起立阻害部64,64に挟まれた部分である起立部62が、第1弾性部材61の収縮により、固定部63を起立起点として着用者の肌側に起立する。これにより、着用者が排泄した尿等の排泄物が吸収性パッド1から横方向Yの外方へ漏れ出す、いわゆる横漏れが抑制される。
第1防漏シート60としては、この種の吸収性物品において防漏カフの素材として用いられているものを特に制限無く用いることができ、例えば、単層又は多層の撥水性不織布、樹脂製フィルムと不織布との積層体等を用いることができる。また、第1弾性部材61の配置数は特に制限されず、1本でも複数本でもよい。
本実施形態では、図3に示すように、吸収性パッド1における着用者の脚周りに対応するレッグ縁部にレッグカフ65が設けられている。前記レッグ縁部は、典型的には、股下部Mにおける吸収性パッド1の縦方向Xに沿う両側縁部を含む。レッグカフ65は、第1防漏カフ6を構成する第1防漏シート60とレッグカフ形成用弾性部材66とを含んで構成されている。より具体的には、第1防漏シート60の縦方向Xに沿う両側縁部のうち、一方(内側縁部)は前述した起立部62とされ、他方(外側縁部)は、吸収体5の横方向Yの外方にて他の部材(本実施形態では表面シート3、裏面シート4)に固定されているところ、その第1防漏シート60の他の部材との固定部に、縦方向Xに延びるレッグカフ形成用弾性部材66が同方向に伸縮可能に固定されてレッグカフ65が形成されている。レッグカフ形成用弾性部材66は、少なくとも股下部Mにおける吸収性パッド1の縦方向Xに沿う側縁部に配置されている。吸収性パッド1の着用状態又は自然状態では、レッグカフ形成用弾性部材66の収縮により、前記レッグ縁部に縦方向Xに実質的に連続したレッグギャザーが形成される。
第2防漏カフ7は、図2及び図4に示すように、第2防漏カフ7の主体をなす第2防漏シート70と、第2防漏シート70に固定され横方向Yに伸縮可能な第2弾性部材71とを備える。第2防漏シート70は、吸収性パッド1の腹側部F又は背側部Rの肌対向面の少なくとも一部を形成している。第2防漏シート70としては、第1防漏シート60と同様のものを用いることができる。
なお本実施形態では、腹側部Fと背側部Rとで、第2防漏カフ7の構成は同じであり、特に断らない限り、腹側部F及び背側部Rの一方の第2防漏カフ7についての説明は他方の第2防漏カフ7にも適宜適用される。
本実施形態では、第2防漏シート70は、平面視四角形形状をなし、吸収性本体2の縦方向Xの端部域の肌対向面の略全域を被覆している。図4に示すように、第2防漏シート70の縦方向Xの両端のうちの縦方向Xの外方に位置する縦方向外方端70X1は、第2防漏シート70が配置された吸収性本体2の縦方向端(腹側部F側又は背側部R側の縦方向端)と一致し、第2防漏シート70の横方向Yの両端70Y,70Yは、吸収性本体2の横方向Yの両端(縦方向Xに沿う両側縁)の近傍にある。すなわち本実施形態では、第2防漏シート70の縦方向外方端70X1は、吸収性パッド1の縦方向外方端1Xと一致し、第2防漏シート70の横方向端70Yは、吸収性パッド1の横方向外方端(縦方向Xに沿う側縁)1Yの近傍にある。第2防漏シート70の縦方向Xの両端のうち、縦方向Xの内方に位置する縦方向内方端70X2は、横方向Yに平行に延びている。
第2防漏シート70は、図4に示すように、他の部材に固定された固定部72と、他の部材に固定されていない非固定部73とを有する。第2防漏シート70が固定される前記「他の部材」は、第2防漏シート70に対向配置される部材であり、例えば、表面シート3、第1防漏シート60等である。第2防漏シート70と他の部材とは固定手段79(図6参照)によって接合されている。固定手段79の配置領域は、固定部72(図4中、斜線を付した領域)と同じである。固定手段79は特に制限されず、接着剤、融着等の公知の固定手段を用いることができる。
第2防漏カフ7は、図4に示すように、他の部材との固定部72を含む基端部74と、基端部74よりも縦方向Xの内方に位置し且つ他の部材との非固定部73を含む自由端部75とを有する。基端部74及び自由端部75は、それぞれ、平面視において横方向Yに延びる帯状をなしている。本実施形態では、基端部74は、吸収性パッド1の縦方向Xの最外方に位置し、自由端部75は、基端部74と縦方向Xにおいて隣接する。
基端部74は、第2防漏カフ7がその横方向Yの全長にわたって他の部材に実質的に固定された領域であり、非固定部73のような、非固定部として意図的に形成された一定程度以上の面積を有する領域を含まない。基端部74では、図4に示すように、固定部72が吸収性パッド1(吸収性本体2)の横方向Yの全長にわたって連続的に延在している。固定部72では前述したように、第2防漏シート70と他の部材とは固定手段79によって固定されているところ、基端部74における固定手段79の配置パターンは特に制限されず、例えば固定手段79が接着剤である場合、基端部74の全域に固定手段79が付与された形態(いわゆるベタ塗りの形態)でもよく、基端部74に間欠的に付与された形態でもよい。
また本発明では、自由端部75は、少なくとも非固定部73を含んでいればよく、固定部72を含んでいてもよい。本実施形態では、自由端部75は、図4に示すように、固定部72を含んでおり、具体的には、横方向Yに隣り合う一対の固定部72,72の間に非固定部73が位置している。非固定部73は、吸収性パッド1の横方向Yの中央部に位置している。
第2防漏カフ7は、以下に説明するように、吸収性パッド1の着用状態において基端部74を起点として自由端部75が起立するようになされている。
図4に示すように、第2防漏カフ7の自由端部75、より具体的には、第2防漏シート70の縦方向内方端70X2側の縦方向Xの端部(縦方向Xの内方端部)には、横方向Yに延びる第2弾性部材71が横方向Yに伸縮可能に配置されている。本実施形態では第2弾性部材71は、一対の固定部72,72とそれらの間の非固定部73とを横方向Yに跨ぐように配置されているが、本発明では第2弾性部材71の配置パターンは特に制限されず、例えば、図4に示す形態において、第2弾性部材71は、非固定部73と平面視で重なる領域のみに配置され、非固定部73の横方向Yの両側の一対の固定部72,72には延出していなくてもよい。あるいは、第2弾性部材71及びその仮想延長線と平面視で重なる領域(第2弾性部材71と縦方向Xにおいて同位置にある領域)に、固定部72が配置されていなくてもよい。
そして、吸収性パッド1の着用状態又は自然状態では、第2弾性部材71の収縮により、第2防漏カフ7(第2防漏シート70)の自由端部75における非固定部73が着用者の肌側に起立し、起立した非固定部73とこれに対向する他の部材(吸収性本体2等)とで画成された内部空間76(図3(b)参照)と、縦方向Xの内方に向かって開口する開口部77とを有するポケット部78(図1参照)が形成される。第2防漏カフ7の自由端部75における非固定部73は、横方向Yに伸縮可能な伸縮領域である。
図6に示す如き吸収性パッド1(おむつ10)の着用時において、吸収性パッド1の股下部Mに排泄された排泄物が腹側部F又は背側部Rに移行した場合、その股下部Mから移行してきた排泄物は、開口部77を介してポケット部78の内部空間76に収容されるので、吸収性パッド1が止着しているホルダ11へは移行しない。したがって、吸収性パッド1がポケット部78を備えることで、ホルダ11に排泄物が付着する不都合が防止され、ホルダ11の使用可能期間が長くなる。
吸収性パッド1は、縦方向Xの端部域に、ホルダ11との着脱が可能なパッド側止着構造8を有している。本実施形態では、図1等に示すように、パッド側止着構造8は、吸収性パッド1の肌対向面(内面)に設けられており、平面視長方形形状をなし、その長手方向を横方向Yに一致させて、吸収性パッド1の横方向Yの全長にわたって連続している。
本実施形態では、パッド側止着構造8は、吸収性本体2の肌対向面(表面シート3等)を被覆する第2防漏シート70の肌対向面に固定されており、吸収性本体2の肌対向面に直接固定されていない。仮に、吸収性パッド1が第2防漏シート70(第2防漏カフ7)を備えておらず、パッド側止着構造8が吸収性本体2の肌対向面に直接固定されていると、吸収性パッド1の股下部Mに排泄された排泄物が腹側部F又は背側部Rに移行した場合に、ホルダ11に排泄物が付着し、ホルダ11の使用期間が短くなってしまうことが懸念される。しかしながら、本実施形態の吸収性パッド1では、パッド側止着構造8と吸収性本体2の肌対向面との間に第2防漏シート70が介在しているので、斯かる懸念が払拭されている。
パッド側止着構造8としては、ホルダ11が有するホルダ側止着構造14(図5参照)に脱着可能に止着可能なものであればよく、公知の着脱自在な止着構造を特に制限なく用いることができる。例えば、パッド側止着構造8及びホルダ側止着構造14の一方又は両方が、粘着剤を塗布して形成された粘着部を備え、該粘着部を介してパッド側止着構造8がホルダ側止着構造14に脱着可能に止着するようになされていてもよい。
本実施形態では、パッド側止着構造8及びホルダ側止着構造14を含む止着構造として、機械的面ファスナーを採用している。ここでいう「機械的面ファスナー」とは、鉤状の突起からなるフック材(係合部材)が一面に配置された面部材(オス部材)と、パイル状の突起からなるループ材が一面に配置された面部材(メス部材)とが、一組みとなった留め具を指す。機械的面ファスナーの具体例として、マジックテープ(登録商標)が挙げられる。
具体的には本実施形態では、パッド側止着構造8は、機械的面ファスナーのオス部材であり、典型的には、樹脂製フィルム、織布、不織布などからなる基材の表面に多数の前記フック材が配置された構成を有している。またホルダ側止着構造14は、機械的面ファスナーのメス部材であり、基材と、該基材の非肌対向面(外面)に設けられ、パッド側止着構造8が止着可能な被止着領域とを備える。
前述したように、吸収性パッド1は、縦方向Xの端部域、具体的には、腹側部F及び背側部Rそれぞれの縦方向Xの端部域に、ホルダ11との着脱が可能なパッド側止着構造8を有するとともに、第2防漏カフ(縦方向防漏カフ)7を有しているところ、吸収性パッド1の主たる特徴の1つとして、図4に示すように、平面視において、吸収体5が存在する位置、すなわち平面視で吸収体5(吸収性コア51)と重なる領域で、パッド側止着構造8と第2防漏カフ7の基端部74とが重なる点が挙げられる。
前述したとおり、第2防漏カフ7は横方向Yに伸縮性を有し、着用者の肌側に起立可能に構成されているところ、このような伸縮性を有する第2防漏カフ7とパッド側止着構造8とが平面視で重なるように配置されていると、前述したように、第2防漏カフ7の収縮力に起因するパッド側止着構造8のヨレ等の変形により、本来パッド側止着構造8と密着するべきホルダ11のホルダ側止着構造14との間に隙間が発生し、おむつ10の着用中に吸収性パッド1が脱落する等の不都合が発生することが懸念される。
これに対し、吸収性パッド1に代表される本発明の吸収性パッドでは、パッド側止着構造8は、比較的剛性の高い吸収体5(吸収性コア51)が存在する位置で、第2防漏カフ7の他の部材との固定部72を含む基端部74と重なるように配置されているため、第2防漏カフ7の収縮力の影響を受け難く、ヨレ等の変形が発生し難い。そのため、おむつ10の着用状態においては図6に示すように、パッド側止着構造8とホルダ側止着構造14とが密着しやすく、前記懸念が払拭されている。したがって本発明の吸収性パッドは、縦方向Xの端部域に配置された第2防漏カフ7により、縦方向Xの端部からの排泄物の漏れが生じにくく、防漏性に優れ、且つパッド側止着構造8にヨレ等の変形が生じにくく、ホルダとの固定性に優れる。
また、第2防漏カフ7の基端部74は、比較的剛性の高い吸収体5(吸収性コア51)が存在する位置でパッド側止着構造8と重なるように配置されているため、第2防漏カフ7の他の部分(自由端部75)の収縮力の影響を受け難く、ヨレ等の変形が発生し難い。そのため、第2防漏カフ7の自由端部75は、非固定部73の起立性に優れ、排泄物を収容可能なポケット部78(図1参照)を形成しやすい。したがって本発明の吸収性パッドは、ポケット部78による作用効果(吸収性パッドと併用されるホルダへの排泄物の移動防止効果、縦方向端部からの排泄物の漏れ防止効果等)を確実に奏し得る。
本実施形態では前述したとおり、第2防漏カフ7の自由端部75における非固定部73は、横方向Yに伸縮可能な伸縮領域であるところ、図2に示す如き吸収性パッド1の展開且つ最大伸長状態において、パッド側止着構造8は、第2防漏カフ7の伸縮領域(非固定部73)に比べて、横方向Yの長さが長い(図4参照)。なお、ここで対比するパッド側止着構造8と第2防漏カフ7の伸縮領域とは、縦方向Xにおいて同じ側(腹側部F又は背側部R)にあるものどうしである。
斯かる「パッド側止着構造8の横方向長さ>第2防漏カフ7の伸縮領域(非固定部73)の横方向長さ」という大小関係が成立することで、パッド側止着構造8に対する該伸縮領域の収縮力の影響が限定的なものとなるため、前述の本発明の特徴的な構成と相俟って、本発明の所定の効果が一層確実に奏される。
吸収性パッド1の展開且つ最大伸長状態におけるパッド側止着構造8の横方向Yの長さと、同状態における第2防漏カフ7の伸縮領域(非固定部73)の横方向Yの長さとの比率は、前者>後者を前提として、前者/後者として、好ましくは1.1以上、より好ましくは1.3以上、そして、好ましくは4.0以下、より好ましくは3.0以下である。
また本実施形態では、吸収性パッド1の展開且つ最大伸長状態において、吸収体5(吸収性コア51)は、第2防漏カフ7の伸縮領域(非固定部73)に比べて、横方向Yの長さが長い(図4参照)。なお、ここで言う「吸収体5の横方向Yの長さ」とは、吸収体5における、これと対比する第2防漏カフ7の伸縮領域(非固定部73)と縦方向Xにおいて同位置にある部分の横方向Yの最大長さを指す。
斯かる「吸収体5の横方向長さ>第2防漏カフ7の伸縮領域(非固定部73)の横方向長さ」という大小関係が成立することで、比較的剛性が高く該伸縮領域の収縮力の影響を受け難い吸収体5が存在する位置での、パッド側止着構造8に対する該伸縮領域の収縮力の影響が低減されるため、前述の本発明の特徴的な構成と相俟って、本発明の所定の効果が一層確実に奏される。
吸収性パッド1の展開且つ最大伸長状態における吸収体5の横方向Yの長さと、同状態における第2防漏カフ7の伸縮領域(非固定部73)の横方向Yの長さとの比率は、前者>後者を前提として、前者/後者として、好ましくは1.05以上、より好ましくは1.25以上、そして、好ましくは3.0以下、より好ましくは2.5以下である。
図7~9には、本発明で採用可能な「パッド側止着構造と第2防漏カフの基端部との重なり方」が例示されている。後述する吸収性パッドの実施形態については、前述の吸収性パッド1と異なる構成を主に説明し、吸収性パッド1と同様の構成は同一の符号を付して説明を省略する。後述する吸収性パッドの実施形態において特に説明しない構成は、吸収性パッド1についての説明が適宜適用される。また、後述する吸収性パッドの実施形態については、腹側部Fについて説明するが、特に断らない限り、腹側部Fについての説明は背側部Rにも適宜適用される。
図7に示す吸収性パッド1Aでは、第2防漏カフ7の自由端部75の大部分が非固定部73である。自由端部75の固定部72は、第2防漏カフ7の横方向Yの両端及びその近傍に限られており、具体的には、第2防漏カフ7の横方向Yの全長の好ましくは25%以下、より好ましくは20%以下である。そして吸収性パッド1Aでは、平面視において、吸収体5(吸収性コア51)が存在する位置で、パッド側止着構造8の全部が第2防漏カフ7の基端部74(固定部72)と重なる。このように、パッド側止着構造8の全部が基端部74と重なる点は、前述の吸収性パッド1と同じである(図4参照)。
図8に示す吸収性パッド1Bでは、平面視において、吸収体5(吸収性コア51)が存在する位置で、パッド側止着構造8の一部(具体的には縦方向Xの外方側)のみが第2防漏カフ7の基端部74(固定部72)と重なり、パッド側止着構造8の他の一部(具体的には縦方向Xの内方側)が第2防漏カフ7の自由端部75と重なる点で、パッド側止着構造8の全部が基端部74と重なり、パッド側止着構造8と自由端部75とが重ならない吸収性パッド1Aと異なる。吸収性パッド1Bによっても、吸収性パッド1,1Aと同様の効果が奏される。
図9に示す吸収性パッド1Cは、パッド側止着構造8が平面視において縦方向Xの内方に向かって凸状に湾曲している点で、パッド側止着構造8が平面視において横方向Yに延びる直線状である吸収性パッド1Bと異なる。そして、このようにパッド側止着構造8が湾曲している吸収性パッド1Cでは、平面視において、吸収体5(吸収性コア51)が存在する位置で、パッド側止着構造8の横方向Yの両端部の一部のみが第2防漏カフ7の基端部74(固定部72)と重なり、パッド側止着構造8の横方向Yの中央部を含む他の一部が第2防漏カフ7の自由端部75と重なる。吸収性パッド1Cによっても、吸収性パッド1Bと同様の効果が奏される。
本発明は前記実施形態に何ら制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本発明の吸収性パッドは、廃棄用テープ、着用者の排泄を知らせるインジケーターを備えていてもよい。前記廃棄用テープは、使用済みの吸収性パッドを小さく丸めて廃棄する場合にその丸められた吸収性パッドの状態を維持するためのものである。前記廃棄用テープは、典型的には、吸収性パッドの非肌対向面(外面)に設けられ、使用時には、肌対向面(内面)を内側にして縦方向に丸められた該吸収性パッドの、外面に露出した縦方向の一端を同方向に跨ぐように配置されることで、該吸収性パッドの丸められた状態を維持する。また、前記インジケーターは、吸収性パッドの交換時期を知らせる目的で使用されるもので、典型的には、尿との接触により変色するなどして視覚的に変化するようになされているとともに、そのインジケーターの変色を吸収性パッドの外部から目視で視認可能になされている。前記の廃棄用テープ及びインジケーターとしては、それぞれ、この種の吸収性物品において従来使用されているものを特に制限なく用いることができる。
本発明では、パッド側止着構造8は、前記実施形態のように横方向Yに連続に延びていてもよく、あるいは横方向Yに不連続に延びていてもよい。
前記実施形態では、吸収性パッド1の縦方向Xの一方の端部域におけるパッド側止着構造8の配置数が1個であったが、複数でもよく、例えば、縦方向X及び/又は横方向Yに間欠配置してもよい。複数のパッド側止着構造8が横方向Yに間欠配置された形態において、各パッド側止着構造8の平面視形状が横方向Yに長い形状(例えば長方形形状)である場合、前記の「パッド側止着構造8が横方向Yに不連続に延びる」に相当する。また、複数のパッド側止着構造8が縦方向Xに間欠配置された形態においては、平面視において、吸収体5が存在する位置で、その複数のパッド側止着構造8の全部と第2防漏カフ7の基端部74とが、前述の吸収性パッド1A~1Cのように重なっていてもよい。
本発明には、「パッド側止着構造8は、横方向Yに延在するとともに、縦方向Xに複数が間欠配置されている形態」が含まれる。斯かる形態において、吸収性パッドの縦方向Xの端部に、横方向Yの全長にわたって吸収体5が存在しない吸収体非存在領域が存在する場合、縦方向Xに間欠配置された複数のパッド側止着構造8の一部は、平面視で吸収体5と重ならずに前記吸収体非存在領域と重なってもよい。なお、前述の吸収性パッド1、1A~1Cは、何れも図示のとおり前記吸収体非存在領域を有している。
前記実施形態では、パッド側止着構造8が吸収性パッド1の肌対向面(内面)に設けられていたが、本発明では、前述したように、平面視において吸収体5が存在する位置でパッド側止着構造8と基端部74とが重なることを条件として、パッド側止着構造8が吸収性パッド1の非肌対向面(外面)に設けられていてもよい。その場合は例えば、裏面シート4の非肌対向面にパッド側止着構造8を固定することができる。図10に示す吸収性パッド1Dは、パッド側止着構造8が吸収性パッド1Dの非肌対向面に設けられている点以外は、吸収性パッド1と同様に構成されている。この場合、吸収性パッド1Dと併用されておむつ10を構成するホルダ11Aでは、パッド側止着構造8が止着されるホルダ側止着構造14は、ホルダ本体部12の肌対向面(内面)に配置される。
前記実施形態では、パッド側止着構造8が機械的面ファスナーのオス部材、ホルダ側止着構造14が機械的面ファスナーのメス部材であったが、本発明ではこれとは逆に、パッド側止着構造8が機械的面ファスナーのメス部材、ホルダ側止着構造14が機械的面ファスナーのオス部材でもよい。
前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
<1>
着用状態において着用者の肌に近い側に位置する表面シートと、着用者の肌から遠い側に位置する裏面シートと、両シート間に位置する吸収体とを備え、
着用者の股下を通る前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有し、
着用者の腰周りに環状に装着されるホルダに着脱可能に固定されて使用可能な吸収性パッドであって、
前記縦方向の端部域に、前記ホルダとの着脱が可能なパッド側止着構造を有するとともに、防漏カフを有し、
前記防漏カフは、他の部材との固定部を含む基端部と、該基端部よりも前記縦方向の内方に位置し且つ他の部材との非固定部を含む自由端部とを有し、該基端部及び該自由端部は、それぞれ、平面視において前記横方向に延びる帯状をなし、前記吸収性パッドの着用状態において該基端部を起点として該自由端部が起立するようになされており、
平面視において、前記吸収体が存在する位置で前記パッド側止着構造と前記基端部とが重なる、吸収性パッド。
<2>
前記パッド側止着構造は、前記横方向に連続又は不連続に延びている、前記<1>に記載の吸収性パッド。
<3>
前記防漏カフは、前記横方向に伸縮可能な伸縮領域を有し、
前記吸収性パッドの展開且つ最大伸長状態において、前記パッド側止着構造は、前記伸縮領域に比べて、前記横方向の長さが長い、前記<1>又は<2>に記載の吸収性パッド。
<4>
前記吸収性パッドの展開且つ最大伸長状態において、前記伸縮領域の前記横方向の長さに対する、前記パッド側止着構造の前記横方向の長さの比率が、1.1以上4.0以下、好ましくは1.3以上3.0以下である、前記<3>に記載の吸収性パッド。
<5>
前記防漏カフは、前記横方向に伸縮可能な伸縮領域を有し、
前記吸収性パッドの展開且つ最大伸長状態において、前記吸収体は、前記伸縮領域に比べて、前記横方向の長さが長い、前記<1>~<4>の何れか1に記載の吸収性パッド。
<6>
前記吸収性パッドの展開且つ最大伸長状態において、前記伸縮領域の前記横方向の長さに対する前記吸収体の前記横方向の長さの比率が、1.05以上3.0以下、好ましくは1.25以上2.5以下である、前記<5>に記載の吸収性パッド。
<7>
前記パッド側止着構造は、前記横方向に延在するとともに、前記縦方向に複数が間欠配置されている、前記<1>~<6>の何れか1に記載の吸収性パッド。
<8>
前記吸収性パッドの前記縦方向の端部に、前記横方向の全長にわたって吸収体が存在しない吸収体非存在領域が存在し、
前記複数のパッド側止着構造の一部は、平面視で前記吸収体と重ならずに前記吸収体非存在領域と重なる、前記<7>に記載の吸収性パッド。
<9>
前記<1>~<8>の何れか1に記載の吸収性パッドと、
前記吸収性パッドが装着可能なホルダと、
を備える吸収性物品。
1,1A~1D 吸収性パッド
F 腹側部
M 股下部
R 背側部
2 吸収性本体
3 表面シート
4 裏面シート
5 吸収体
6 第1防漏カフ(横方向防漏カフ)
60 第1防漏シート
61 第1弾性部材
7 第2防漏カフ(縦方向防漏カフ)
70 第2防漏シート
71 第2弾性部材
72 固定部
73 非固定部
74 基端部
75 自由端部
76 内部空間
77 開口部
78 ポケット部
79 固定手段
8 パッド側止着構造
10 使い捨ておむつ(セパレートタイプの吸収性物品)
11,11A ホルダ
14 ホルダ側止着構造
X 縦方向
Y 横方向

Claims (7)

  1. 着用状態において着用者の肌に近い側に位置する表面シートと、着用者の肌から遠い側に位置する裏面シートと、両シート間に位置する吸収体とを備え、
    着用者の股下を通る前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有し、
    着用者の腰周りに環状に装着されるホルダに着脱可能に固定されて使用可能な吸収性パッドであって、
    前記縦方向の端部域に、前記ホルダとの着脱が可能なパッド側止着構造を有するとともに、防漏カフを有し、
    前記防漏カフは、他の部材との固定部を含む基端部と、該基端部よりも前記縦方向の内方に位置し且つ他の部材との非固定部を含む自由端部とを有し、該基端部及び該自由端部は、それぞれ、平面視において前記横方向に延びる帯状をなし、前記吸収性パッドの着用状態において該基端部を起点として該自由端部が起立するようになされており、
    平面視において、前記吸収体が存在する位置で前記パッド側止着構造と前記基端部とが重なる、吸収性パッド。
  2. 前記パッド側止着構造は、前記横方向に連続又は不連続に延びている、請求項1に記載の吸収性パッド。
  3. 前記防漏カフは、前記横方向に伸縮可能な伸縮領域を有し、
    前記吸収性パッドの展開且つ最大伸長状態において、前記パッド側止着構造は、前記伸縮領域に比べて、前記横方向の長さが長い、請求項1又は2に記載の吸収性パッド。
  4. 前記防漏カフは、前記横方向に伸縮可能な伸縮領域を有し、
    前記吸収性パッドの展開且つ最大伸長状態において、前記吸収体は、前記伸縮領域に比べて、前記横方向の長さが長い、請求項1~3の何れか1項に記載の吸収性パッド。
  5. 前記パッド側止着構造は、前記横方向に延在するとともに、前記縦方向に複数が間欠配置されている、請求項1~4の何れか1項に記載の吸収性パッド。
  6. 前記吸収性パッドの前記縦方向の端部に、前記横方向の全長にわたって吸収体が存在しない吸収体非存在領域が存在し、
    前記複数のパッド側止着構造の一部は、平面視で前記吸収体と重ならずに前記吸収体非存在領域と重なる、請求項5項に記載の吸収性パッド。
  7. 請求項1~6の何れか1項に記載の吸収性パッドと、
    前記吸収性パッドが装着可能なホルダと、
    を備える吸収性物品。
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