JP2023092130A - 電力管理システム - Google Patents

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【課題】通信コストを低減すること。【解決手段】電力管理システムは、電力の取引先の電力会社の電力系統との間で電力を遣り取りするシステムであって、バッテリを搭載する複数の車両と、複数の車両のそれぞれのバッテリと電力系統との間の電力の遣り取りを管理するサーバとを備える。サーバは、電力系統からの電力の需給の要求に対する複数のバッテリの充放電する合計の電力のインバランスの積算値が、インバランスの補正の判断基準となる所定値を上回ったことを条件として、インバランスを補正する目的以外の複数の車両との間の通信(ステップS317)に加えて、インバランスを補正する目的の複数の車両との間の通信を実行する(ステップS333,ステップS334)。【選択図】図4

Description

この開示は、電力管理システムに関し、特に、電力の取引先の電力需給システムとの間で電力を遣り取りする電力管理システムに関する。
従来、DR(Demand Response)信号の受信に基づいて車両のバッテリの充放電制御を行う充電制御システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2021-027696号公報
特許文献1のシステムにおいて、DR信号に応じた電力の遣り取りに参加している車両群からの車両の離脱などの理由によって、車両群との間で予定している電力の需給量と実際の需給量との間のインバランスが大きくなることがある。このような場合に、電力の需給量を調整するために補正を行うことが考えられる。この補正において、インバランスの補正を優先するためにインバランスが生じる度に車両との間でDR要請のための通信をすると、データの通信の頻度および量が増大し、通信コストが問題となり得る。
この開示は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、通信コストを低減することが可能な電力管理システムを提供することである。
この開示に係る電力管理システムは、電力の取引先の電力需給システムとの間で電力を遣り取りする電力管理システムであって、蓄電装置を搭載する複数の車両と、複数の車両のそれぞれの蓄電装置と電力需給システムとの間の電力の遣り取りを管理するサーバとを備える。サーバは、電力需給システムからの電力の需給の要求に対する複数の蓄電装置の充放電する合計の電力のインバランスの積算値が、インバランスの補正の判断基準となる所定値を上回ったことを条件として、インバランスを補正する目的以外の複数の車両との間の通信に加えて、インバランスを補正する目的の複数の車両との間の通信を実行する。
このような構成によれば、電力需給システムからの電力の需給の要求に対する複数の蓄電装置の充放電する合計の電力のインバランスの積算値が、インバランスの補正の判断基準となる所定値を上回ったことを条件として、インバランスを補正する目的以外の複数の車両との間の通信に加えて、インバランスを補正する目的の複数の車両との間の通信が実行される。このため、インバランスが所定値を上回っていない場合は、インバランスを補正する目的の複数の車両との通信は実行されない。その結果、通信コストを低減することが可能な電力管理システムを提供することができる。
この開示によれば、通信コストを低減することが可能な電力管理システムを提供することができる。
この実施の形態に係る車両の構成を示す図である。 第1実施形態に係るサーバの通信態様を示す図である。 この実施の形態に係る電力管理システムの概略的な構成を示す図である。 この実施の形態におけるVPPのための処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係るサーバの通信態様を示す図である。 第3実施形態に係るサーバの通信態様を示す図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図中、同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。以下では、エネルギマネジメントシステム(Energy Management System)を、「EMS」と表記する。また、車両に搭載された電子制御ユニット(Electronic Control Unit)を、「ECU」と表記する。
[第1実施形態]
図1は、この実施の形態に係る車両50の構成を示す図である。図1を参照して、車両50は、走行用の電力を蓄電するバッテリ130を備える。車両50は、バッテリ130に蓄えられた電力を用いて走行可能に構成される。この実施の形態に係る車両50は、エンジン(内燃機関)を備えない電気自動車(BEV(Battery Electric Vehicle))である。
バッテリ130は、たとえばリチウムイオン電池またはニッケル水素電池のような二次電池を含んで構成される。この実施の形態では、二次電池として、複数のリチウムイオン電池を含む組電池を採用する。組電池は、複数の二次電池(一般に「セル」とも称される)が互いに電気的に接続されて構成される。
車両50は、ECU150を備える。ECU150は、バッテリ130の充電制御および放電制御を行なうように構成される。また、ECU150は、車両50の外部との通信を制御するように構成される。
車両50は、バッテリ130の状態を監視する監視モジュール131をさらに備える。監視モジュール131は、バッテリ130の状態(たとえば、電圧、電流、および温度)を検出する各種センサを含み、検出結果をECU150へ出力する。監視モジュール131は、上記センサ機能に加えて、SOC(State Of Charge)推定機能、SOH(State of Health)推定機能、セル電圧の均等化機能、診断機能、および通信機能をさらに有するBMS(Battery Management System)であってもよい。ECU150は、監視モジュール131の出力に基づいてバッテリ130の状態(たとえば、温度、電流、電圧、SOC、および内部抵抗)を取得することができる。
EVSE(Electric Vehicle Supply Equipment)40は、制御部41と電源回路44と充電ケーブル42とを備える。制御部41および電源回路44は、EVSE40の本体に内蔵される。充電ケーブル42は、EVSE40の本体に接続される。充電ケーブル42は、常にEVSE40の本体に接続されていてもよいし、EVSE40の本体に対して着脱可能であってもよい。充電ケーブル42は、先端にコネクタ43を有し、内部に電力線を含む。制御部41は、電源回路44を制御する。
車両50は、接触充放電のためのインレット110および充放電器120を備える。インレット110は、車両50の外部との間で電力を送受電するように構成される。インレット110は、充電ケーブル42のコネクタ43が接続可能に構成される。EVSE40の本体につながる充電ケーブル42のコネクタ43が車両50のインレット110に接続(プラグイン)されることによって、車両50が充電可能状態(すなわち、EVSE40から給電を受けられる状態)および車両50から放電可能状態(すなわち、EVSE40に送電する状態)になる。なお、図1には、EVSE40の給電方式に対応するインレット110および充放電器120のみを示しているが、車両50は、複数種の給電方式(たとえば、AC方式およびDC方式)に対応できるように複数のインレットを備えてもよい。
充放電器120は、インレット110とバッテリ130との間に位置する。充放電器120は、インレット110からバッテリ130までの電力経路の接続/遮断を切り替えるリレーと、電力変換回路と(いずれも図示せず)を含んで構成される。電力変換回路は、双方向コンバータを含んでもよい。充放電器120に含まれるリレーおよび電力変換回路の各々は、ECU150によって制御される。車両50は、充放電器120の状態を監視する監視モジュール121をさらに備える。監視モジュール121は、充放電器120の状態を検出する各種センサを含み、検出結果をECU150へ出力する。この実施の形態では、監視モジュール121が、上記電力変換回路に入力される電圧および電流と、上記電力変換回路から出力される電圧および電流とを検出するように構成される。監視モジュール121は、バッテリ130の充電電力および放電電力を検出可能に構成される。
充放電可能状態の車両50では、外部充電(すなわち、EVSE40から供給される電力によってバッテリ130を充電すること)と外部給電(すなわち、車両50からEVSE40へ給電を行なうこと)とが可能になる。外部充電のための電力は、たとえばEVSE40から充電ケーブル42を通じてインレット110に供給される。充放電器120は、インレット110が受電した電力をバッテリ130の充電に適した電力に変換し、変換された電力をバッテリ130へ出力するように構成される。外部給電のための電力は、バッテリ130から充放電器120に供給される。充放電器120は、バッテリ130から供給される電力を外部給電に適した電力に変換し、変換された電力をインレット110へ出力するように構成される。外部充電および外部給電のいずれかが実行されるときには充放電器120のリレーが閉状態(接続状態)にされ、外部充電および外部給電のいずれも実行されないときには充放電器120のリレーが開状態(遮断状態)にされる。
ECU150は、プロセッサ151、RAM(Random Access Memory)152、記憶装置153、およびタイマ154を含んで構成される。ECU150はコンピュータであってもよい。プロセッサ151はCPU(Central Processing Unit)であってもよい。RAM152は、プロセッサ151によって処理されるデータを一時的に記憶する作業用メモリとして機能する。記憶装置153は、格納された情報を保存可能に構成される。記憶装置153は、たとえばROM(Read Only Memory)および書き換え可能な不揮発性メモリを含む。記憶装置153には、プログラムのほか、プログラムで使用される情報(たとえば、マップ、数式、および各種パラメータ)が記憶されている。この実施の形態では、記憶装置153に記憶されているプログラムをプロセッサ151が実行することで、ECU150における各種制御が実行される。ただし、ECU150における各種制御は、ソフトウェアによる実行に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で実行することも可能である。なお、ECU150が備えるプロセッサの数は任意であり、所定の制御ごとにプロセッサが用意されてもよい。
タイマ154は、設定時刻の到来をプロセッサ151に知らせるように構成される。タイマ154に設定された時刻になると、タイマ154からプロセッサ151へその旨を知らせる信号が送信される。この実施の形態では、タイマ154としてタイマ回路を採用する。ただし、タイマ154は、ハードウェア(タイマ回路)ではなく、ソフトウェアによって実現されてもよい。また、ECU150は、ECU150に内蔵されるリアルタイムクロック(RTC)回路(図示せず)を利用して現在時刻を取得できる。
車両50は、走行駆動部140と、入力装置161と、メータパネル162と、ナビゲーションシステム(以下、「NAVI」と称する)170と、通信機器180と、駆動輪Wとをさらに備える。なお、車両50の駆動方式は、図1に示される前輪駆動に限られず、後輪駆動または4輪駆動であってもよい。
走行駆動部140は、PCU(Power Control Unit)とMG(Motor Generator)とを含み、バッテリ130に蓄えられた電力を用いて車両50を走行させるように構成される。PCUは、たとえば、インバータと、コンバータと、リレー(以下、「SMR(System Main Relay)」と称する)とを含んで構成される。PCUは、ECU150によって制御される。MGは、たとえば三相交流モータジェネレータである。MGは、PCUによって駆動され、駆動輪Wを回転させるように構成される。PCUは、バッテリ130から供給される電力を用いてMGを駆動する。また、MGは、回生発電を行ない、発電した電力をバッテリ130に供給するように構成される。SMRは、バッテリ130からMGまでの電力経路の接続/遮断を切り替えるように構成される。SMRは、車両50の走行時に閉状態(接続状態)にされる。
入力装置161は、ユーザからの入力を受け付ける装置である。入力装置161は、ユーザによって操作され、ユーザの操作に対応する信号をECU150へ出力する。入力装置161の例としては、各種スイッチ、各種ポインティングデバイス、キーボード、タッチパネルが挙げられる。入力装置161は、音声入力を受け付けるスマートスピーカを含んでもよい。
メータパネル162は、車両50に関する情報を表示するように構成される。メータパネル162は、たとえば車両50に搭載された各種センサによって計測された車両50に関する各種情報を表示する。メータパネル162に表示される情報は、外気温、車両50の走行速度、バッテリ130のSOC、平均電費、および車両50の走行距離の少なくとも1つを含んでもよい。メータパネル162は、ECU150によって制御される。ECU150は、所定の条件が成立する場合に、ユーザに対するメッセージまたは警告灯をメータパネル162に表示させてもよい。
NAVI170は、プロセッサと、記憶装置と、タッチパネルディスプレイと、GPS(Global Positioning System)モジュールとを含んで構成される。記憶装置は、地図情報を記憶している。タッチパネルディスプレイは、ユーザからの入力を受け付けたり、地図およびその他の情報を表示したりする。GPSモジュールは、GPS衛星からの信号(以下、「GPS信号」と称する)を受信するように構成される。NAVI170は、GPS信号を用いて車両50の位置を特定することができる。NAVI170は、ユーザからの入力に基づき、車両50の現在位置から目的地までの走行ルート(たとえば、最短ルート)を見つけるための経路探索を行ない、経路探索により見つかった走行ルートを地図上に表示するように構成される。
通信機器180は、各種通信I/F(インターフェース)を含んで構成される。ECU150は、通信機器180を通じて、後述するEMS60(図3)と通信を行なうように構成される。また、ECU150は、通信機器180を通じて、後述するサーバ30B(図3)と無線通信を行なうように構成される。
図2は、第1実施形態に係るサーバ30の通信態様を示す図である。図2を参照して、電力管理システム1は、電力系統PGと、サーバ30Aと、EVSE40と、車両50と、携帯端末80とを含む。
車両50は、図1に示した構成を有する。この実施の形態では、EVSE40として、交流電力を提供するAC給電設備を採用する。充放電器120は、AC給電設備に対応する回路を有する。ただし、こうした形態に限られず、EVSE40は、直流電力を提供するDC給電設備であってもよい。充放電器120は、DC給電設備に対応する回路を有してもよい。
携帯端末80は、車両50のユーザが携帯する端末に相当する。この実施の形態では、携帯端末80として、タッチパネルディスプレイを具備するスマートフォンを採用する。ただしこれに限られず、携帯端末80としては、任意の携帯端末を採用可能であり、タブレット端末、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ)、電子キー、またはサービスツールなども採用可能である。
電力系統PGは、電気事業者(たとえば、電力会社)によって提供される電力網である。電力系統PGは、複数のEVSE(EVSE40を含む)と電気的に接続されており、各EVSEに交流電力を供給する。EVSE40に内蔵される電源回路44は、制御部41に制御されて、電力系統PGから供給される電力を外部充電に適した電力に変換する。電源回路44は、充放電電力を検出するためのセンサを含んでもよい。
充放電可能状態の車両50において、充放電器120のリレーが閉状態になることで、バッテリ130が電力系統PGと電気的に接続される。電力系統PGから電源回路44、充電ケーブル42、および充放電器120を経由してバッテリ130へ電力が供給されることで、バッテリ130の外部充電が行なわれる。バッテリ130から充放電器120、充電ケーブル42、および電源回路44を経由して電力系統PGへ電力が供給されることで、電力系統PGへの外部給電が行われる。
サーバ30は、車両50と直接的には通信しない。すなわち、サーバ30は、車両50と無線通信しない。サーバ30は、EMS60を介して車両50と通信する。EMS60は、サーバ30からの指令に従い、EVSE40を介して車両50と通信を行なう。車両50に搭載された通信機器180は、充電ケーブル42を介してEVSE40と通信するように構成される。EVSE40と車両50との通信方式は任意であり、たとえば、CAN(Controller Area Network)であってもよいし、PLC(電力線通信)であってもよい。EVSE40と車両50との通信に関する規格は、ISO/IEC15118でもよいし、IEC61851でもよい。
この実施の形態では、通信機器180と携帯端末80とが相互に無線通信するように構成される。通信機器180と携帯端末80との通信は、Bluetooth(登録商標)のような近距離通信(たとえば、車内および車両周辺の範囲での直接通信)であってもよい。
サーバ30は、携帯端末80と通信可能に構成される。携帯端末80には所定のアプリケーションソフトウェア(以下、単に「アプリ」と称する)がインストールされている。携帯端末80は、車両50のユーザによって携帯され、上記アプリを通じてサーバ30と情報のやり取りを行なうことができる。ユーザは、たとえば携帯端末80のタッチパネルディスプレイを通じて、上記アプリを操作できる。ユーザは、上記アプリを操作することにより、たとえば車両50の出発予定時刻をサーバ30へ送信することができる。
サーバ30は、制御装置31と記憶装置32と通信装置33と入力装置34とを含んで構成される。制御装置31は、プロセッサおよび記憶装置を含み、所定の情報処理を行なうとともに通信装置33を制御するように構成される。記憶装置32は、各種情報を保存可能に構成される。通信装置33は各種通信I/Fを含む。制御装置31は、通信装置33を通じて外部と通信するように構成される。入力装置34は、ユーザからの入力を受け付ける装置である。入力装置34は、ユーザからの入力を制御装置31へ出力する。
図3は、この実施の形態に係る電力管理システム1の概略的な構成を示す図である。この実施の形態では、電力管理システム1がVPP(仮想発電所)として機能する。VPPは、IoT(モノのインターネット)を利用した高度なエネルギマネジメント技術により多数の分散型エネルギリソース(以下、「DER(Distributed Energy Resources)」とも称する)を束ね、これらDERを遠隔・統合制御することによってあたかも1つの発電所のように機能させる仕組みである。電力管理システム1では、電動車両(たとえば、図1に示した車両50)を利用したエネルギマネジメントによってVPPが実現される。
電力管理システム1は、VGI(Vehicle Grid Integration)システムである。電力管理システム1には複数の電動車両と複数のEVSEとが含まれる(図3には、各々1つのみ図示)。電力管理システム1に含まれる電動車両およびEVSEの数は、各々独立して任意であり、10個以上であってもよいし、100個以上であってもよい。電力管理システム1は、POVとMaaS車両との少なくとも一方を含んでもよい。POVは、個人が所有する車両である。MaaS車両は、MaaS(Mobility as a Service)事業者が管理する車両である。電力管理システム1は、特定のユーザのみが使用可能な非公共のEVSE(たとえば、家庭用のEVSE)と、不特定多数のユーザが使用可能な公共のEVSEとの少なくとも一方を含んでもよい。図2に示した携帯端末80は、車両50のユーザごとに携帯される。
図2とともに図3を参照して、電力管理システム1は、電力会社E1と、電力会社E1に連絡する上位アグリゲータE2と、需要家に連絡する下位アグリゲータE3とを含む。
電力会社E1は、発電事業者および送配電事業者を兼ねる。電力会社E1は、発電所11および送配電設備12によって電力網(すなわち、図2に示した電力系統PG)を構築するとともに、サーバ10によって電力系統PGを保守および管理する。発電所11は、電気を発生させるための発電装置を備え、発電装置によって生成された電力を送配電設備12に供給するように構成される。発電所11の発電方式は任意である。発電所11の発電方式は、火力発電、水力発電、風力発電、原子力発電、および太陽光発電のいずれであってもよい。送配電設備12は、送電線、変電所、および配電線を含み、発電所11から供給される電力の送電および配電を行なうように構成される。
スマートメータ13は、所定時間経過ごと(たとえば、30分経過ごと)に電力使用量を計測し、計測した電力使用量を記憶するとともにサーバ10へ送信するように構成される。スマートメータ13は、電力を使用する需要家(たとえば、個人または会社)ごとに付与される。サーバ10は、各需要家のスマートメータ13から需要家ごとの電力使用量を取得する。電力会社E1は、電力使用量に応じた電気料金を各需要家から受け取ってもよい。この実施の形態では、電力会社E1が、電力系統PGの管理者に相当する。
DERを束ねてエネルギマネジメントサービスを提供する電気事業者は、「アグリゲータ」と称される。電力会社E1は、たとえばアグリゲータと連携することにより、電力系統PGの電力調整を行なうことができる。上位アグリゲータE2は、複数のサーバ(たとえば、サーバ20A,20B)を含む。上位アグリゲータE2に含まれる各サーバは、異なる事業者に帰属する。下位アグリゲータE3は、複数のサーバ(たとえば、サーバ30A,30B)を含む。下位アグリゲータE3に含まれる各サーバは、異なる事業者に帰属する。以下、区別して説明する場合を除いて、上位アグリゲータE2に含まれる各サーバを「サーバ20」と称し、下位アグリゲータE3に含まれる各サーバを「サーバ30」と称する。サーバ20,30の数は、各々独立して任意であり、5個以上であってもよいし、30個以上であってもよい。
この実施の形態では、1つのサーバ10が複数のサーバ20へエネルギマネジメントを要請し、サーバ10から要請を受けた各サーバ20が複数のサーバ30へエネルギマネジメントを要請する。さらに、サーバ20から要請を受けた各サーバ30が複数のDERユーザへエネルギマネジメントを要請する。電力会社E1は、こうした階層構造(ツリー構造)を利用して、多くの需要家(たとえば、車両50のユーザ)にエネルギマネジメントを要請することができる。要請は、DR(ディマンドリスポンス)によって行なわれてもよい。
サーバ30は、サーバ20からエネルギマネジメントの要請を受けたときに、サーバ30に登録されたDERの中から、その要請に応えるためのDERを選定する。このように選定されたDERを、以下では「EMDER」とも称する。
サーバ30は、管轄エリアのエネルギマネジメントを行なう。サーバ30が管轄するエリアは、1つの街(たとえば、スマートシティ)であってもよいし、工場であってもよいし、大学キャンパスであってもよい。アグリゲータは、サーバ30の管轄エリアに存在するDERのユーザと、エネルギマネジメントに関する契約を結ぶ。この契約を結んだユーザは、アグリゲータからの要請に従ってDERにエネルギマネジメントを行なわせることによって所定のインセンティブを受け取ることができる。また、要請に従うことを承認したにもかかわらず、要請に従わなかったユーザには、上記契約によって所定のペナルティが科される。契約でエネルギマネジメントが義務付けられたDERおよびそのユーザは、サーバ30に登録される。
サーバ30は、上記EMDERの選定後、各EMDERへ指令を送信する。この指令により、サーバ20からの要請に従うエネルギマネジメント(たとえば、電力系統PGの需給調整)が行なわれる。
サーバ30は、所定の電力量計によってEMDERごとの電力調整量(たとえば、所定期間における充電電力量および/または放電電力量)を計測する。電力調整量は、インセンティブの算定に用いられてもよい。所定の電力量計は、スマートメータ13であってもよいし、車両に搭載された電力量計(たとえば、図1に示した監視モジュール121)であってもよい。電力量計の設置場所は任意である。EVSE40に電力量計が内蔵されてもよい。持運び可能な充電ケーブルに電力量計を付けてもよい。
この実施の形態では、サーバ30が、サーバ10からスマートメータ13の検出値を受信するように構成される。ただしこれに限られず、サーバ30は、スマートメータ13の検出値を直接的に(サーバ10を介さずに)取得するように構成されてもよい。
スマートメータ13は、図2に示した電力系統PG(すなわち、発電所11および送配電設備12が構築する電力網)からEVSE40に供給される電力量を計測するように構成される。この実施の形態では、EVSE40およびEMS60が1つの住宅または事業所(たとえば、工場または商業施設)に設置される。EMS60は、たとえばHEMS(Home Energy Management System)、FEMS(Factory Energy Management System)またはBEMS(Building Energy Management System)である。スマートメータ13は、電力系統PGからその住宅または事業所に供給される電力量(すなわち、家庭または事業所で使用される電力量)を計測する。
サーバ30Aは、サーバ20からエネルギマネジメントの要請を受けたときに、EMS60およびEVSE40を経由して車両50へ充電開始指令を送信することにより、バッテリ130の充電を通じてエネルギマネジメントを行なう。また、サーバ30Aは、車両50と無線通信を行なうように構成される。
上述の電力管理システム1において、DR信号に応じた電力の遣り取りに参加している車両群からの車両の離脱などの理由によって、車両群との間で予定している電力の需給量と実際の需給量との間のインバランスが大きくなることがある。このような場合に、電力の需給量を調整するために補正を行うことが考えられる。この補正において、インバランスの補正を優先するためにインバランスが生じる度に車両との間でDR要請のための通信をすると、データの通信の頻度および量が増大し、通信コストが問題となり得る。
そこで、サーバ10,20,30は、電力会社E1からの電力の需給の要求に対する複数の車両50のバッテリ130の充放電する合計の電力のインバランスの積算値が、インバランスの補正の判断基準となる所定値を上回ったことを条件として、インバランスを補正する目的以外の複数の車両50との間の通信に加えて、インバランスを補正する目的の複数の車両50との間の通信を実行する。
これにより、電力会社E1からの電力の需給の要求に対する複数のバッテリ130の充放電する合計の電力のインバランスが、インバランスの補正の判断基準となる所定値を上回ったことを条件として、インバランスを補正する目的以外の複数の車両50との間の通信に加えて、インバランスを補正する目的の複数の車両50との間の通信が実行される。このため、インバランスが所定値を上回っていない場合は、インバランスを補正する目的の複数の車両50との通信は実行されない。その結果、通信コストを低減することができる。
図4は、この実施の形態におけるVPPのための処理の流れを示すフローチャートである。図4を参照して、サーバ側処理は、サーバ30の制御装置31によって実行されている上位の処理から所定周期ごとに呼出されて実行される。サーバ側処理において、まず、サーバ30の制御装置31は、DRの要請を計画または再計画するタイミングであるか否かを判断する(ステップS311)。DRの要請を計画するタイミングは、たとえば、上位アグリゲータE2からDRの依頼を受けたタイミングである。DRの要請を再計画するタイミングは、計画されたDRの要請が計画通りに許諾されていないと判断したタイミングである。
DRの要請を(再)計画するタイミングである(ステップS311でYES)と判断した場合、サーバ30の制御装置31は、上位アグリゲータE2などの上位からのDRの要求に応じてDRの要請をする車両の組合せを決定する(ステップS312)。DRの要求に含まれる情報には、たとえば、DRを実施する日時を示す情報、上げDR/下げDRの区別を示す情報、および、DRで要求される電力を示す情報が含まれる。
上位からのDRの要求は、たとえば、7月から8月の月曜日から金曜日の13時から15時に下げDRで15(MW)の需要を抑制して欲しいとの第1の要求例、または、1月から2月の月曜日から金曜日の0時から5時に上げDRで9(MW)の需要を増加して欲しいとの第2の要求例である。
たとえば、第1の要求例の場合、全車両のうちの平均10(%)がDRに参加可能であり、各車両が平均1.5(kW/台)の電力を供給可能であれば、15(MW)/1.5(kW/台)/10(%)=100000(台)の車両の組合せが決定される。これにより、100000台の車両50の10%によって、15(MW)の電力を供給することが可能となり、15(MW)の需要の抑制を見込むことができる。
また、第2の要求例の場合、各車両が平均3.0(kW/台)の電力で充電可能であれば、9(MW)/3.0(kW/台)/10(%)=30000(台)の車両の組合せが決定される。これにより、30000台の車両50の10%によって、9(MW)の電力を消費することが可能となり、9(MW)の需要の増加を見込むことができる。
次に、サーバ30の制御装置31は、ステップS312で決定された車両50のユーザの携帯端末80にDRの要請をするための情報を送信する(ステップS313)。DRの要請をするための情報には、たとえば、DRを実施する日時を示す情報、上げDR/下げDRの区別を示す情報、および、DRで要求される車両50の1台当りの電力を示す情報が含まれる。
ユーザ端末処理は、VPP用のアプリにおいて、携帯端末80のCPUによって実行されている上位の処理から所定周期ごとに呼出されて実行される。携帯端末80において、バックグラウンドで実行されるVPP用のアプリによって、携帯端末80のCPUは、サーバ30からDRの要請をするための情報を受信したか否かを判断する(ステップS811)。DRの要請を受信した(ステップS811でYES)と判断した場合、携帯端末80のCPUは、DRの要請を許諾するかを確認するための画面をディスプレイに表示させる(ステップS812)。DRの要請を許諾するかを確認するための画面には、たとえば、許諾の意思を入力するためのボタン画像が表示される。
DRの要請を受信していない(ステップS811でNO)と判断した場合、または、ステップS812の後、携帯端末80のCPUは、ディスプレイのタッチパネルで、DRの要請を許諾するかを確認するための画面において、許諾の意思を入力するためのボタン画像がタップされることで、許諾の入力がされたか否かを判断する(ステップS813)。
許諾の入力がされた(ステップS813でYES)と判断した場合、携帯端末80のCPUは、DRの要請を許諾する旨の情報をサーバ30に送信する(ステップS814)。許諾の入力がされていない(ステップS813でNO)と判断した場合、または、ステップS814の後、携帯端末80のCPUは、実行する処理をこのユーザ端末処理の呼出元の上位の処理に戻す。
サーバ30において、携帯端末80からDRの要請を許諾する旨の応答を受信したか否かを判断する(ステップS314)。DRの要請を許諾する旨の応答を受信した(ステップS314でYES)と判断した場合、サーバ30の制御装置31は、この応答を送信してきた携帯端末80のユーザに関する情報をDRの要請を許諾したユーザのリストに追加する(ステップS315)。
もし、上位からのDRの要求で示されるDRを実施する日時の所定期間前になっても、DRで要求される電力を確保するために必要な数のユーザがDR要請リストに含まれていない場合、サーバ30の制御装置31は、ステップS311からステップS313の処理を、再度、実行する。
DRの要請を許諾する旨の応答を受信していない(ステップS314でNO)と判断した場合、または、ステップS315の後、サーバ30の制御装置31は、現在がDRの要求で示されるDRの実行タイミングであるか否かを判断する(ステップS316)。
DRの実行タイミングである(ステップS316でYES)と判断した場合、サーバ30の制御装置31は、DRの実行を開始させるためのDR信号を、DR要請リストに含まれるユーザに対応するEMS60に送信するとともに、DRの実行を開始する旨をDR要請リストに含まれるユーザの携帯端末80に送信する(ステップS317)。DR信号には、たとえば、当該車両50のVPPへの参加時のバッテリ130のSOCの制御範囲の上下限値、DRを開始する日時を示す情報、上げDR/下げDRの区別を示す情報、および、DRで要求される車両50の1台当りの電力を示す情報が含まれる。
DR要請を許諾したユーザは、DRの実行タイミングになる前に、予め指定されたEVSE40のコネクタ43を車両50に接続して、充放電が可能な状態にしておく。
EMS側処理は、EMS60のCPUによって実行されている上位の処理から所定周期ごとに呼出されて実行される。EMS側処理において、EMS60のCPUは、サーバ30からDR信号を受信したか否かを判断する(ステップS611)。DR信号を受信した(ステップS611でYES)と判断した場合、EMS60のCPUは、DR信号に応じて、DRの実行タイミングになると、車両50のバッテリ130の充放電を実行するよう、EVSE40および車両50を制御する(ステップS612)。サーバ30は、車両50のバッテリ130の充放電電力をスマートメータ13から取得する。
たとえば、DR信号で示されるDRの区別が下げDRである場合、EMS60は、EVSE40および車両50に、DR信号で示される電力のワット数で車両50への充電を開始するための信号を送信する。これにより、EVSE40による車両50への指定された電力での充電が開始される。その結果、車両50への充電によって、指定された電力の分の下げDRを実行することができる。加えて、バッテリ130のSOCが、DR信号で示されるSOCの上限値に達した場合、充電が禁止されるよう制御される。
また、DR信号で示されるDRの区別が上げDRである場合、EMS60は、EVSE40および車両50に、DR信号で示される電力のワット数で車両50からの放電を開始するための信号を送信する。これにより、EVSE40による車両50への指定された電力での放電が開始される。その結果、車両50からの放電によって、指定された電力の分の上げDRを実行することができる。加えて、バッテリ130のSOCが、DR信号で示されるSOCの下限値に達した場合、放電が禁止されるよう制御される。
なお、DR信号で示されるDRの区別が上げDRである場合、DR実行タイミングの直前まで車両50に充電していた場合は、EMS60は、EVSE40および車両50に、DR信号で示される電力のワット数の分、車両50への充電電力を削減するための信号を送信するようにしてもよい。これにより、EVSE40による車両50への充電電力からDR信号で指定された電力を削減した電力での充電を継続することができる。その結果、車両50への充電電力の削減によって、指定された電力の分の上げDRを実行することができる。
DR信号を受信していない(ステップS611でNO)と判断した場合、または、ステップS612の後、EMS60のCPUは、実行する処理をこのEMS側処理の呼出元の上位の処理に戻す。
サーバ30において、DRの実行タイミングでない(ステップS316でNO)と判断した場合、サーバ30の制御装置31は、上位アグリゲータE2(または電力会社E1)からのDRで要求される所定期間の電力量に対する、DRに参加している複数の車両50の合計の充放電電力のインバランス量の積算が、所定値を超えるか否かを判断する(ステップS331)。なお、ここでは、「超える」か否かを判断するようにしたが、「以上」か否かを判断するようにしてもよい。
所定期間は、ペナルティ算出期間(たとえば、30分、1時間)の要求された電力量に対する実際に充放電された電力量の乖離に応じてペナルティが課せられる場合、この期間より短い期間であって、たとえば、5分であってもよいし、10分であってもよい。ペナルティが課せられる基準は、たとえば、ペナルティ算出期間の要求された電力量に対する実際に充放電された電力量の乖離が、要求された電力量の所定割合(たとえば、10%)を超えるとの基準である。
所定値は、インバランスの補正の判断基準となる値であって、この所定値を超えてから補正をしたとしてもインバランスの解消が可能となる値であり、DRで要求された電力量およびDRに参加する車両の台数などから予め定められる固定値であってもよいし、DRで要求された電力量およびDRに参加する車両の台数などによって変動する変動値であってもよい。この実施の形態においては、所定値は、ペナルティが課せられる基準の半分の値であることとする。
たとえば、ペナルティ算出期間が30分であり、DRでこのペナルティ算出期間で要求される電力量が20kWhであるとする。この場合、所定値は、ペナルティが課せられる基準が、ペナルティ算出期間の要求された電力量に対する実際に充放電された電力量の乖離が、要求された電力量20kWhの10%であるとの基準であるとする。そうすると、所定値は、20kWh×10%×1/2=1kWhとなる。
この場合、ステップS331において、20kWh/0.5h=40kWの電力に対する瞬時インバランス量を積算したインバランス量が、所定値である1kWhを超えるか否かが判断される。
インバランス量が所定値を超えない(ステップS331でNO)と判断した場合、サーバ30の制御装置31は、そのままDRに応じた充放電を継続し、実行する処理をこのサーバ側処理の呼出元の上位の処理に戻す。
一方、インバランス量が所定値を超える(ステップS331でYES)と判断した場合、サーバ30の制御装置31は、インバランス量が所定値を超えてから所定時間(たとえば、ペナルティ算出期間より短い期間であり、たとえば、15分)が経過したか否かを判断する(ステップS332)。
インバランス量が所定値を超えてから所定時間が経過していない(ステップS332でNO)と判断した場合、サーバ30の制御装置31は、DR信号で示される電力の補正量を算出し、補正量を指示するDR信号を、DR要請リストに含まれるユーザに対応するEMS60に送信する(ステップS333)。補正量の初期値は、たとえば、所定値の電力量に1時間で達する電力(上述の例では、所定値1kWhに1時間で達する電力1kW)とされる。その後、サーバ30の制御装置31は、実行する処理をこのサーバ側処理の呼出元の処理に戻す。
EMS側処理において、補正量を指示するDR信号を受信した(ステップS611でYES)と判断した場合、EMS60のCPUは、DR信号に応じて、補正量で補正した電力で、車両50のバッテリ130の充放電を実行するよう、EVSE40および車両50を制御する(ステップS612)。
インバランス量が所定値を超えてから所定時間が経過した(ステップS332でYES)と判断した場合、サーバ30の制御装置31は、DR要請リストに含まれるユーザの車両50の状態を取得する頻度を増加させ、DR信号の頻度を増加させ、必要に応じて増加させた補正量を算出し、補正量を指示するDR信号を、DR要請リストに含まれるユーザに対応するEMS60に送信する(ステップS334)。その後、サーバ30の制御装置31は、実行する処理をこのサーバ側処理の呼出元の処理に戻す。
[第2実施形態]
第1実施形態では、図2で示したように、サーバ30が、車両50が接続されたEVSE40を管理するEMS60へ充放電開始指令を送信するように構成された。第2実施形態では、サーバ30は、EMS60を介さずに充放電開始指令をEVSE40に送信するように構成する。
図5は、第2実施形態に係るサーバ30の通信態様を示す図である。図5を参照して、サーバ30は、充電開始指令をEVSE40に直接的に送信するように構成される。サーバ30の通信装置33は、EVSE40と通信可能に構成される。また、EVSE40が、サーバ30と通信するための通信装置(図示せず)を備える。EVSE40の通信装置は、EVSE40の本体に搭載されてもよいし、充電ケーブル42に設けられてもよい。サーバ30とEVSE40との通信方式は、有線でも無線でもよい。
第1実施形態では、図4のステップS317、ステップS333およびステップS334において、サーバ30の制御装置31は、EMS60にDR信号を送信し、EMS60のCPUは、DR信号に応じて車両50のバッテリ130の充放電を実行するよう、EVSE40および車両50を制御するようにした。
第2実施形態においては、図4のステップS317、ステップS333およびステップS334において、サーバ30の制御装置31は、EVSE40にDR信号を送信し、EVSE40の制御部41は、DR信号に応じて車両50のバッテリ130の充放電を実行するよう、EVSE40の電源回路44および車両50を制御するようにする。
なお、EVSE40は、EVSE管理用クラウドと通信可能に構成されてもよい。EVSE40とEVSE管理用クラウドとの通信プロトコルは、OCPP(Open Charge Point Protocol)であってもよい。
[第3実施形態]
第1実施形態では、図2で示したように、サーバ30が、車両50が接続されたEVSE40を管理するEMS60へ充放電開始指令を送信するように構成された。第3実施形態では、サーバ30は、EMS60またはEVSE40を介さずに、充放電開始指令を直接的に車両50に送信するように構成する。
図6は、第3実施形態に係るサーバ30の通信態様を示す図である。図6を参照して、サーバ30は、充電開始指令を無線通信で直接的に車両50へ送信するように構成される。サーバ30は、車両50と無線通信するための通信装置33を備える。また、車両50の通信機器180は、サーバ30と通信するための通信I/Fを含む。通信機器180は、DCM(Data Communication Module)を含んでもよい。
第1実施形態では、図4のステップS317、ステップS333およびステップS334において、サーバ30の制御装置31は、EMS60にDR信号を送信し、EMS60のCPUは、DR信号に応じて車両50のバッテリ130の充放電を実行するよう、EVSE40および車両50を制御するようにした。
第2実施形態においては、図4のステップS317、ステップS333およびステップS334において、サーバ30の制御装置31は、車両50にDR信号を送信し、車両50のECU150は、DR信号に応じて車両50のバッテリ130の充放電を実行するよう、EVSE40および車両50の充放電器120を制御する。
[その他の変形例]
(1) 前述した実施の形態においては、電力管理システム1の電力の取引先が、図3で示したように、電力会社E1であることとした。しかし、これに限定されず、電力の取引先は、一般送配電事業者および小売電気事業者などの電力会社に限定されず、再生可能エネルギ発電事業者であってもよいし、工場、ビルまたは家庭などの需要家であってもよい。
(2) 前述した実施の形態においては、電力の取引先の電力需給システムが、図2および図3で示したように、発電所11および送配電設備12によって構築される電力網である電力系統PGであることとした。しかし、これに限定されず、電力の取引先の電力需給システムは、風力発電機、太陽電池またはバイオマス発電所のような再生可能エネルギの発電システム、送電網、蓄電設備、または、送受電設備であってもよいし、工場、ビルまたは家庭などの電気機器、蓄電設備、または、送受電設備などの電気設備であってもよいし、定置式電池であってもよい。
(3) 前述した実施の形態においては、複数の車両50のそれぞれのバッテリ130と電力需給システムとの間の電力の遣り取りを管理するサーバが、下位アグリゲータE3のサーバ30であることとしたが、これに限定されず、上位アグリゲータE2のサーバ20であってもよいし、電力会社E1のサーバ10であってもよいし、これらのサーバ10,20,30が、適宜、組合わせられて構成されてもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、サーバ10,20,30を備える主体が、電力会社E1、上位アグリゲータE2および下位アグリゲータE3であり、3者が別々の主体であることとした。しかし、これに限定されず、サーバ10,20,30のいずれかを同じ主体が備えるようにしてもよい。
(5) 前述した実施の形態においては、蓄電装置を搭載し移動可能な機械が車両50であることとしたが、これに限定されず、ドローンなどの飛行可能な機械などの他の機械であってもよい。
(6) 前述した実施の形態においては、車両50は、電気自動車(BEV(Battery Electric Vehicle))であることとした。しかし、これに限定されず、車両50は、外部との電力の遣り取りのためのインレット110と、バッテリ130のような蓄電装置とを備える車両であればよく、たとえば、プラグインハイブリッド車(PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle))であってもよい。
(7) 前述した実施の形態においては、充放電設備がEVSE40であることとした。しかし、これに限定されず、充放電設備は、車両50等の充電または放電が可能な設備であれば、他の設備であってもよく、充電スタンドに設置されるような急速充電設備または普通充電設備であってもよいし、家庭に設置される充電設備であってもよいし、家庭用コンセントなどのコンセントに接続可能な充電ケーブルであってもよい。
(8) 前述した実施の形態においては、ステップS331において、インバランス量が所定値を超えると判断される前は、サーバ30と車両50との通信については、特に示さなかった。しかし、サーバ30と車両50とは、インバランスを補正する目的以外の通信(たとえば、インバランスを算出するためのデータを取得するための通信)は実行されるようにしてもよい。いずれにしても、インバランス量が所定値を超えると、インバランスを補正するための通信が実行される。
インバランスを補正するための通信としては、ステップS333およびステップS334で示したように、補正量を指示するDR信号の送信する通信、所定時間を経過してもインバランス量が収束しない場合、ステップS334で示したように、車両の状況を取得するために頻度を増加した通信、ステップS334で示したように、補正量を指示するDR信号の頻度を増加した送信が含まれる。
(9) 前述した実施形態を電力管理システム1のような電力管理システムの開示と捉えることができるし、電力の遣り取りを管理するサーバ10,20,30のような電力管理サーバの開示と捉えることができるし、電力管理システム1に含まれる車両50の開示と捉えることができるし、電力管理システム1における電力管理方法または電力管理プログラムの開示と捉えることができる。
[まとめ]
(1) 図1から図3、図5および図6で示したように、電力管理システム1は、電力の取引先の電力会社E1の電力系統PGとの間で電力を遣り取りするシステムであって、バッテリ130を搭載する複数の車両50と、複数の車両50のそれぞれのバッテリ130と電力系統PGとの間の電力の遣り取りを管理するサーバ10,20,30とを備える。図4で示したように、サーバ10,20,30は、電力系統PGからの電力の需給の要求に対する複数のバッテリ130の充放電する合計の電力のインバランスの積算値が、インバランスの補正の判断基準となる所定値を上回ったことを条件として、インバランスを補正する目的以外の複数の車両50との間の通信(たとえば、ステップS317)に加えて、インバランスを補正する目的の複数の車両50との間の通信を実行する(たとえば、ステップS333,ステップS334)。
これにより、電力会社E1からの電力の需給の要求に対する複数のバッテリ130の充放電する合計の電力のインバランスが、インバランスの補正の判断基準となる所定値を上回ったことを条件として、インバランスを補正する目的以外の複数の車両50との間の通信に加えて、インバランスを補正する目的の複数の車両50との間の通信が実行される。このため、インバランスが所定値を上回っていない場合は、インバランスを補正する目的の複数の車両50との通信は実行されない。その結果、通信コストを低減することができる。
今回開示された各実施の形態は、適宜組合わせて実施することも予定されている。そして、今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電力管理システム、10,20,20A,20B,30,30A,30B サーバ、11 発電所、12 送配電設備、13 スマートメータ、31 制御装置、32,153 記憶装置、33 通信装置、34,161 入力装置、40 EVSE、41 制御部、42 充電ケーブル、43 コネクタ、44 電源回路、50 車両、60 EMS、80 携帯端末、110 インレット、120 充放電器、121,131 監視モジュール、130 バッテリ、140 走行駆動部、150 ECU、151 プロセッサ、152 RAM、154 タイマ、162 メータパネル、170 NAVI、180 通信機器、E1 電力会社、E2 上位アグリゲータ、E3 下位アグリゲータ、PG 電力系統、W 駆動輪。

Claims (1)

  1. 電力の取引先の電力需給システムとの間で電力を遣り取りする電力管理システムであって、
    蓄電装置を搭載する複数の車両と、
    複数の前記車両のそれぞれの前記蓄電装置と前記電力需給システムとの間の電力の遣り取りを管理するサーバとを備え、
    前記サーバは、前記電力需給システムからの電力の需給の要求に対する複数の前記蓄電装置の充放電する合計の電力のインバランスの積算値が、前記インバランスの補正の判断基準となる所定値を上回ったことを条件として、前記インバランスを補正する目的以外の複数の前記車両との間の通信に加えて、前記インバランスを補正する目的の複数の前記車両との間の通信を実行する、電力管理システム。
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