JP2024030942A - 電力授受システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両を用いてシナリオ通りに電力授受を行うことができる技術を提供する。【解決手段】電力授受システム1は、車両50と、車両50と電力授受を行うEVSE40と、EVSE40と車両50との間の電力授受を制御するサーバ装置30とを備える。サーバ装置30は、車両50が電力授受を開始する予定タイミングと車両50がEVSE40に到着する予定タイミングとの間の時間と、車両50が電力授受を終了する予定タイミングと車両50がEVSE40を出発する予定タイミングとの間の時間とに基づき、車両50のユーザに対して推奨する行動を提案する。【選択図】図1

Description

本開示は、電力授受を行う電力授受システムに関する。
電力会社などの電気事業者による発電に依存した従来型の電力供給システムが見直され、IoT(Internet of Things)を利用した高度なエネルギマネジメント技術により複数の分散型エネルギリソース(以下、「DER(Distributed Energy Resources)」とも称する。)を束ね、これらDERを遠隔・統合制御することによってあたかも1つの発電所のように機能させるVPP(Virtual Power Plant)と称される仕組みが考えられている。特開2021-87261号公報(特許文献1)には、VPPサーバからの調整依頼に基づいて、EV(Electric Vehicle)サーバがDERであるEVの電力授受を制御するVPPシステムが開示されている。
特開2021-87261号公報
特許文献1に開示されたVPPシステムによれば、EVサーバが過去の電力授受の実績データに基づいて、将来の電力授受のシナリオに応じた適切な電力調整可能量を推定することが可能である。しかしながら、EVのような車両においては、ユーザの急な予定の変更、または渋滞などの道路状況などによって、予定通りに電力授受を行うことができない場合がある。
本開示は上記課題を解決するためになされたものであり、本開示の目的は、車両を用いてシナリオ通りに電力授受を行うことができる技術を提供することである。
本開示のある局面に係る電力授受システムは、車両と、車両と電力授受を行う電力授受設備と、電力授受設備と車両との間の電力授受を制御するサーバ装置とを備える。サーバ装置は、車両が電力授受を開始する予定タイミングと車両が電力授受設備に到着する予定タイミングとの間の時間と、車両が電力授受を終了する予定タイミングと車両が電力授受設備を出発する予定タイミングとの間の時間とに基づき、車両のユーザに対して推奨する行動を提案する。
本開示によれば、車両が電力授受設備に到着するタイミング、または車両が電力授受設備を出発するタイミングが電力授受のシナリオ通りでない場合でも、車両のユーザに対して推奨する行動を提案することによって、車両を用いてシナリオ通りに電力授受を行うことができる。
実施の形態に係る電力授受システムの構成の一例を説明するための図である。 実施の形態に係る電力授受システムが適用されるVPPシステムの概要を説明するための図である。 電力授受のシナリオの一例を説明するための図である。 実施の形態に係るサーバ装置が記憶する計算モデルを説明するための図である。 実施の形態に係る電力授受システムにおいて実行される処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中、同一または相当部分には同一符号を付して、その説明を繰り返さない。
[電力授受システムの構成]
図1は、実施の形態に係る電力授受システム1の構成の一例を説明するための図である。図1に示すように、電力授受システム1は、電力系統PGと、車両50と、サーバ装置30と、EMS(Energy Management System)60と、EVSE(Electric Vehicle Supply Equipment)40と、スマートメータ13と、ユーザ端末80とを備え、車両50を利用したエネルギマネジメントによってVPPを実現する。
電力系統PGは、電力会社などの電気事業者によって提供される電力網である。電力系統PGは、複数のEVSE40と電気的に接続されており、各EVSE40に電力を供給するとともに、各EVSE40から電力を受け取る。
車両50は、たとえば電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)またはプラグインハイブリッド車(PHEV:Plug-in Hybrid Electric Vehicle)である。なお、車両50は、個人が所有するPOV(Personally Owned Vehicle)であってもよいし、MaaS(Mobility as a Service)事業者が管理する車両であってもよい。車両50は、バッテリ130と、ECU(Electronic Control Unit)150と、通信機器180と、インレット110と、充放電器120とを備える。
バッテリ130は、たとえばリチウムイオン電池またはニッケル水素電池のような二次電池を含む。二次電池には、たとえば、複数のリチウムイオン電池が互いに電気的に接続された組電池を採用することができる。車両50は、バッテリ130に蓄えられた電力を用いて走行可能である。なあ、バッテリ130に蓄えられた電力量は、SOC(State Of Charge)とも称する。
ECU150は、プロセッサ、RAM(Random Access Memory)、および記憶装置などを含むコンピュータである。プロセッサは、たとえば、マイクロコントローラ(microcontroller)、CPU(central processing unit)、またはMPU(Micro-processing unit)などで構成される。なお、プロセッサは、プログラムを実行することによって各種の処理を実行する機能を有するが、これらの機能の一部または全部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)などの専用のハードウェア回路を用いて実装してもよい。「プロセッサ」は、CPUまたはMPUのようにストアードプログラム方式で処理を実行する狭義のプロセッサに限らず、ASICまたはFPGAなどのハードワイヤード回路を含み得る。このため、プロセッサは、コンピュータ読み取り可能なコードおよび/またはハードワイヤード回路によって予め処理が定義されている、処理回路(processing circuitry)と読み替えることもできる。RAMは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)またはSRAM(Static Random Access Memory)などの揮発性メモリであり、プロセッサによって処理されるデータを一時的に記憶する作業用メモリとして機能する。記憶装置は、ROM(Read Only Memory)またはフラッシュメモリなどの不揮発性メモリであり、プログラムの他、プログラムで使用される各種のデータ(たとえば、マップ、数式、および各種パラメータ)を記憶する。なお、ECU150は、1チップで構成されてもよいし、複数のチップで構成されてもよい。
通信機器180は、各種の通信I/F(インターフェース)を含む。ECU150は、通信機器180を介して、ユーザ端末80と通信可能に構成されている。
インレット110は、充電ケーブル42のコネクタ43が接続可能に構成されており、充電ケーブル42を介して、車両50の外部から供給される電力を受け取ったり、車両50の外部に対して電力を供給したりする。たとえば、車両50は、EVSE40に接続された充電ケーブル42のコネクタ43が車両50のインレット110に接続(プラグイン)されることによって、充放電可能な状態になる。
充放電器120は、インレット110とバッテリ130との間に配置される。充放電器120は、インレット110からバッテリ130までの電力経路を接続と遮断とで切り替えるリレーと、電力変換回路(たとえば、双方向コンバータ)とを含む。充放電器120に含まれるリレーおよび電力変換回路の各々は、ECU150によって制御される。
車両50は、充放電可能な状態において、外部充電(すなわち、EVSE40から供給される電力によってバッテリ130を充電すること)と外部放電(すなわち、車両50からEVSE40に対して放電すること)とが可能になる。外部充電のための電力は、EVSE40から充電ケーブル42を介してインレット110に供給される。充放電器120は、インレット110が受電した電力をバッテリ130の充電に適した電力に変換し、変換された電力をバッテリ130に出力する。外部放電のための電力は、バッテリ130から充放電器120に供給される。充放電器120は、バッテリ130から供給される電力を外部放電に適した電力に変換し、変換された電力をインレット110に出力する。ECU150は、外部充電および外部放電のいずれかを実行する場合、充放電器120のリレーを閉状態(接続状態)に制御し、外部充電および外部放電のいずれも実行しない場合、充放電器120のリレーを開状態(遮断状態)に制御する。
サーバ装置30は、制御装置31と、記憶装置32と、通信装置33とを備え、たとえば、一部または全ての機能をクラウド型のサーバ装置として実現させる。
制御装置31は、プロセッサおよびRAMなどを含むコンピュータである。プロセッサは、たとえば、マイクロコントローラ、CPU、またはMPUなどで構成される。なお、プロセッサは、プログラムを実行することによって各種の処理を実行する機能を有するが、これらの機能の一部または全部を、ASICまたはFPGAなどの専用のハードウェア回路を用いて実装してもよい。「プロセッサ」は、CPUまたはMPUのようにストアードプログラム方式で処理を実行する狭義のプロセッサに限らず、ASICまたはFPGAなどのハードワイヤード回路を含み得る。このため、プロセッサは、コンピュータ読み取り可能なコードおよび/またはハードワイヤード回路によって予め処理が定義されている、処理回路(processing circuitry)と読み替えることもできる。RAMは、DRAMまたはSRAMなどの揮発性メモリであり、プロセッサによって処理されるデータを一時的に記憶する作業用メモリとして機能する。
記憶装置32は、ROMまたはフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、SSD(solid state drive)またはHDD(hard disk drive)などの記憶装置であり、プログラムの他、プログラムで使用される各種のデータ(たとえば、マップ、数式、および各種パラメータ)を記憶する。
通信装置33は、各種の通信I/F(インターフェース)を含む。制御装置31は、通信装置33を介して、ユーザ端末80と通信可能に構成されている。通信装置33とユーザ端末80との間の通信は、WiFiまたはBluetooth(登録商標)などの無線通信が適用され得る。
EMS60は、サーバ装置30の指令に従い、EVSE40と通信を行う。EMS60は、たとえばHEMS(Home Energy Management System)、FEMS(Factory Energy Management System)、またはBEMS(Building Energy Management System)である。サーバ装置30は、EVSE40と直接的に通信することなく、EMS60を介してEVSE40と通信する。
EVSE40は、「電力授受設備」の一例である。EVSE40は、たとえば、交流電力を供給可能なAC給電設備であり、この場合、車両50の充放電器120は、AC給電設備に対応する回路を有する。なお、EVSE40は、直流電力を供給可能なDC給電設備であってもよく、この場合、車両50の充放電器120は、DC給電設備に対応する回路を有してもよい。EVSE40としては、特定のユーザのみが利用可能な非公共のEVSE(たとえば、家庭用のEVSE)と、不特定多数のユーザが利用可能な公共のEVSEとがある。EVSE40は、制御部41と、電源回路44と、充電ケーブル42とを備える。
制御部41は、電源回路44を制御して、充電ケーブル42を介して車両50のバッテリ130に電力を供給したり、車両50のバッテリ130からの電力を受け取ったりする。
電源回路44には、充電ケーブル42が接続される。電源回路44は、制御部41の制御に従って、充電ケーブル42を介して車両50のバッテリ130に電力を供給したり、車両50のバッテリ130からの電力を受け取ったりする。
充電ケーブル42は、EVSE40の本体に常に接続されていてもよいし、EVSE40の本体に対して着脱可能であってもよい。充電ケーブル42は、先端にコネクタ43を有するとともに、内部に電力線を含む。
スマートメータ13は、電力を使用する需要家(たとえば、個人または事業者)ごとに付与され、所定時間(たとえば、30分間)が経過するごとに需要家における電力調整量を計測する。たとえば、スマートメータ13は、電力系統PGからEVSE40に供給される電力量またはEVSE40から電力系統PGに供給される電力量を計測する。スマートメータ13は、計測した電力調整量を示す情報を含む信号をサーバ装置30に送信する。なお、スマートメータ13の代わりに、車両50に搭載された電力量計を用いてもよいし、EVSE40に内蔵された電力量計を用いてもよい。
上述したEVSE40およびEMS60は、1つの住宅または事業所(たとえば、工場または商業施設)に設置される。スマートメータ13は、電力系統PGと住宅または事業所との間で調整される電力調整量を計測する。
ユーザ端末80は、デスクトップ型のPC(personal computer)、ラップトップ型のPC、スマートフォン、スマートウォッチ、ウェアラブルデバイス、およびタブレットPCなど、ネットワークを介してサーバ装置30および車両50の各々と通信可能な情報端末である。ユーザ端末80は、ユーザが携帯可能な携帯端末であってもよいし、ナビゲーションシステムなどの車両50に搭載された情報端末であってもよい。
図示は省略するが、ナビゲーションシステムは、プロセッサと、記憶装置と、タッチパネルディスプレイと、GPS(Global Positioning System)モジュールとを含む。記憶装置は、地図情報を記憶する。タッチパネルディスプレイは、ユーザからの入力を受け付けたり、地図およびその他の情報を表示したりする。GPSモジュールは、GPS衛星からGPS信号を受信する。ナビゲーションシステムは、GPS信号を用いて車両50の位置を特定することができる。ナビゲーションシステムは、ユーザからの入力に基づき、車両50の現在位置から目的地までの走行ルート(たとえば、最短ルート)を見つけるための経路探索を行い、経路探索により見つかった走行ルートをタッチパネルディスプレイの地図上に表示することができる。
ユーザ端末80には、所定のアプリケーションソフトウェア(以下、単に「アプリ」とも称する。)がインストールされている。ユーザ端末80は、車両50のユーザによって用いられ、アプリを通じてサーバ装置30と情報の遣り取りを行う。たとえば、ユーザは、ユーザ端末80にインストールされたVPP用のアプリを用いて、サーバ装置30と情報の遣り取りを行うことで、VPPに参加することができる。
[VPPシステムの概要]
図2は、実施の形態に係る電力授受システム1が適用されるVPPシステムの概要を説明するための図である。図2に示すように、電力授受システム1は、電力会社E1と、上位アグリゲータE2と、下位アグリゲータE3と、複数の車両50A,50B,50Cとを備える。複数の車両50A,50B,50Cの各々は、図1に示す車両50に対応する。なお、図2の例において、電力授受システム1は、車両50Aに対応するようにして、EMS60およびスマートメータ13を備えているが、他の車両50B,50Cの各々に対しても、図示しないEMS60およびスマートメータ13を備えている。
電力会社E1は、発電事業者または送配電事業者などの電気事業者である。図2の例においては、電力会社E1は、発電事業者および送配電事業者を兼ねている。電力会社E1は、発電所11と、送配電設備12と、サーバ装置10とを備える。電力会社E1は、発電所11および送配電設備12によって電力系統PGを構築し、サーバ装置10を用いて電力系統PGを保守および管理する。発電所11は、電気を発生させるための発電装置を備え、発電装置によって生成された電力を送配電設備12に供給する。発電所11による発電方式には、火力発電、水力発電、風力発電、原子力発電、および太陽光発電など、公知の発電方式が適用され得る。送配電設備12は、送電線、変電所、および配電線を備え、発電所11から供給される電力の送電および配電を行う。
DERを束ねてエネルギマネジメントを行う事業者は、「アグリゲータ」とも称される。電力会社E1は、たとえばアグリゲータと連携することにより、電力系統PGにおける電力を調整することができる。上位アグリゲータE2は、複数のサーバ装置(たとえば、サーバ装置20A,20B)を含む。上位アグリゲータE2に含まれる複数のサーバ装置は、互いに異なる事業者に帰属する。下位アグリゲータE3は、複数のサーバ装置(たとえば、サーバ装置30A,30B)を含む。下位アグリゲータE3に含まれる複数のサーバ装置は、互いに異なる事業者に帰属する。なお、図2に示す下位アグリゲータE3に含まれる各サーバ装置は、図1に示すサーバ装置30に対応する。以下、区別して説明する場合を除いて、上位アグリゲータE2に含まれる各サーバ装置を「サーバ装置20」とも称し、下位アグリゲータE3に含まれる各サーバ装置を「サーバ装置30」とも称する。サーバ装置20の数およびサーバ装置30の数は、互いに独立しており、任意に設定され得る。
図2の例においては、1つのサーバ装置10が上位アグリゲータE2である複数のサーバ装置20に対してエネルギマネジメントを要請し、サーバ装置10から要請を受けた各サーバ装置20が下位アグリゲータE3である複数のサーバ装置30に対してエネルギマネジメントを要請する。さらに、サーバ装置20から要請を受けた各サーバ装置30が複数のDERユーザ(たとえば、車両50のユーザ)に対してエネルギマネジメントを要請する。電力会社E1は、このような階層構造(ツリー構造)を利用して、多くのユーザに対してエネルギマネジメントを要請することができる。なお、上位アグリゲータE2および下位アグリゲータE3は、同一のサーバ装置によって機能するように構成されてもよい。
電力会社E1(サーバ装置10)から上位アグリゲータE2(サーバ装置20)に対する要請、上位アグリゲータE2(サーバ装置20)から下位アグリゲータE3(サーバ装置30)に対する要請、および下位アグリゲータE3(サーバ装置30)から各ユーザに対する要請は、DR(デマンドレスポンス)要請とも称される。DRとは、DERを制御して電力授受量を調整することによって電力需要パターンを変化させることである。各ユーザに対してDERを用いて電力を積極的に使って電力需要を引き上げるようなDRを「上げDR」とも称する。一方、各ユーザに対して節電または放電によって電力需要を引き下げるようなDRを「下げDR」とも称する。
サーバ装置30は、管轄エリアのエネルギマネジメントを行う。サーバ装置30が管轄するエリアは、1つの街(たとえば、スマートシティ)であってもよいし、工場であってもよいし、大学のキャンパスであってもよい。下位アグリゲータE3は、サーバ装置30の管轄エリアに存在するDERユーザとエネルギマネジメントに関する契約を結ぶ。このような契約を結んだユーザは、下位アグリゲータE3からのDR要請に従ってDERを用いてエネルギマネジメントを行うことによって、下位アグリゲータE3から所定のインセンティブを受け取ることができる。一方、下位アグリゲータE3からのDR要請に従うことを許諾したにもかかわらず、DR要請に従わなかったユーザには、上述した契約によって所定のペナルティが科される。契約によってエネルギマネジメントが義務付けられたDERおよびDERユーザは、サーバ装置30に登録される。
サーバ装置30は、サーバ装置20からDR要請を受けたときに、サーバ装置30に登録されたDERの中から、当該DR要請に応えるためのDERを選択する。このように選択されたDERを「EMDER」とも称する。サーバ装置30は、EMDERの選択後、各EMDERのユーザに対して指令を送信する。各EMDERのユーザは、サーバ装置30から受けた指令に基づき、サーバ装置30からのDR要請に従うエネルギマネジメント(たとえば、電力系統PGの需給調整)を行う。
EMDERごとの電力調整量(たとえば、所定期間における充電電力および/または放電電力)は、スマートメータ13によって計測される。スマートメータ13によって計測された電力調整量は、サーバ装置10に送信される。なお、図2の例において、サーバ装置30は、サーバ装置10を介してスマートメータ13によって計測された電力調整量を取得するが、スマートメータ13から直接的に電力調整量を取得してもよい。スマートメータ13によって計測された電力調整量は、インセンティブの算定に用いられてもよい。
上述のように構成された電力授受システム1において、サーバ装置30は、電力会社E1(サーバ装置10)または上位アグリゲータE2(サーバ装置20)からの要請に従って電力授受の電力調整量を充足させるために、登録された複数の車両50の中からDR要請を行う少なくとも1つの車両を選択し、選択した少なくとも1つの車両50のユーザのユーザ端末80に対してDR要請を送信する。DR要請を受信したユーザがユーザ端末80を用いてDR要請を許諾すると、サーバ装置30は、電力授受(DR要請)を実行するために確保されたDRブロック時間において、選択した少なくとも1つの車両50を用いた電力授受を予定する。DRブロック時間においてEVSE40が設置された場所に車両50が到着して電力授受の準備ができていた場合、サーバ装置30は、DR信号をEMS60に送信することで、DR要請の電力調整量を充足させるように、DR要請を許諾したユーザの車両50にEVSE40との間で電力授受を行わせることができる。
なお、「電力授受」とは、EVSE40を用いて車両50のバッテリ130を充電することによって電力系統PGから車両50に対して電力が供給されること、および、EVSE40を用いて車両50のバッテリ130が放電することによって車両50から電力系統PGに対して電力が供給されることのうち、少なくとも1つを含む概念である。たとえば、サーバ装置30から車両50のユーザに対して上げDRが要請された場合は、電力授受として、電力系統PGから車両50に対して電力が供給されたり、供給される電力が上げられたりする。一方、サーバ装置30から車両50のユーザに対して下げDRが要請された場合は、電力授受として、電力系統PGから車両50に対して供給される電力が下げられたり、逆に、車両50から電力系統PGに対して電力が供給されたりする。
[電力授受のシナリオの一例]
図3は、電力授受のシナリオの一例を説明するための図である。図3においては、横軸に時間をとったタイミングチャートにおいて、各イベントが示されるとともに、各イベント間での時間についての説明が示されている。
具体的には、図3においては、ユーザを乗せた車両50がユーザの自宅に帰宅して自宅に設置されたEVSE40に到着した後、DRブロック時間において車両50がEVSE40との間で電力授受を行い、その後、再びユーザを乗せた車両50が自宅(EVSE40)を出発する例が示されている。たとえば、外出先から帰宅した車両50が自宅のEVSE40を用いて充電を行い、満充電状態になった車両50が再び自宅を出発するような状況を想定する。
電力授受(DR要請)を実行するために確保されたDRブロックが開始する開始タイミングT1と、車両50がEVSE40に到着する到着タイミングT2との間の時間は、到着時間差「Tarr」で示される。車両50がEVSE40との間で電力授受を行う時間は、電力授受時間「Tdsoc」で示される。DRブロックが開始する開始タイミングT1と、DRブロックが終了する終了タイミングT4との間の時間は、DRブロック時間「Tdr」で示される。DRブロック時間Tdrが終了する終了タイミングT4と、車両50がEVSE40を出発する出発タイミングT5との間の時間は、出発時間差「Tdep」で示される。DRブロック時間Tdrから電力授受時間Tdsocを減算することによって得られる時間は、DRブロック残時間「Tdr-Tdsoc」で示される。
DR要請を許諾した車両50のユーザは、DRブロック時間Tdr内で電力授受時間Tdsocを確保することができるように義務づけられている。たとえば、サーバ装置30は、到着時間差TarrがDRブロック残時間Tdr-Tdsoc以下である場合、DRブロック時間Tdr内で電力授受時間Tdsocを確保することができる。また、サーバ装置30は、DRブロック以外で実行することが予定されている電力授受をDRブロック内で実行することによってDR要請を満たす。すなわち、サーバ装置30は、DRブロック以外で予定されている電力授受量を、DRブロック内の電力調整量に置き換えることによってDR要請を満たす。たとえば、サーバ装置30は、DRブロック時間Tdrが終了してから車両50がEVSE40を出発するまでに予定されている電力授受を前倒しして、DRブロック内で実行することによって、DRブロック時間Tdrが終了してから車両50がEVSE40を出発するまでに予定されている電力授受量を、DRブロック内の電力調整量に置き換えることによってDR要請を満たす。このため、サーバ装置30は、出発時間差Tdepが電力授受時間Tdsoc以上である場合、DR要請を満たすことができる。
しかしながら、EVのような車両50においては、ユーザの急な予定の変更、または渋滞などの道路状況などの様々な要因によって、予定通りに電力授受を行うことができない場合がある。このような場合、サーバ装置30は、電力会社E1または上位アグリゲータE2から要請されている電力授受の電力調整量を充足させることができないおそれがある。
たとえば、車両50がEVSE40に到着するタイミングが予定より大幅に遅れることが想定される。このような場合において、到着時間差TarrがDRブロック残時間Tdr-Tdsocよりも大きくなってしまうと、サーバ装置30は、DRブロック時間Tdrの中で電力授受時間Tdsocを確保することができない。このようなユーザの行動によって、電力授受における電力調整量が目減りすることがある。
あるいは、車両50がEVSE40を出発するタイミングが予定より大幅に早まることが想定される。このような場合において、出発時間差Tdepが電力授受時間Tdsoc未満になってしまうと、サーバ装置30は、DRブロック時間Tdrの中で電力授受時間Tdsocを確保することができない。このようなユーザの行動によって、電力授受における電力調整量が目減りすることがある。
そこで、実施の形態に係る電力授受システム1において、サーバ装置30は、車両50が電力授受を開始する予定の開始タイミングT1(すなわち、DRブロックの開始タイミング)と車両50がEVSE40に到着する予定の到着タイミングT2との間の到着時間差Tarrと、車両50が電力授受を終了する予定の終了タイミングT4(すなわち、DRブロックの終了タイミング)と車両50がEVSE40を出発する予定の出発タイミングT5との間の出発時間差Tdepとに基づき、車両50のユーザに対して推奨する行動を提案するように構成されている。以下、実施の形態に係る電力授受システム1のサーバ装置30の処理について説明する。
[計算モデル]
図4は、実施の形態に係るサーバ装置30が記憶する計算モデルを説明するための図である。サーバ装置30は、図4に示す計算モデルに対応するデータを記憶装置32に記憶しており、計算モデルを用いて、到着時間差Tarrおよび出発時間差Tdepに基づき車両50のユーザに対して推奨する行動を提案する。
図4に示すように、計算モデルは、横軸に出発時間差Tdepをとり、かつ、縦軸に到着時間差Tarrをとった座標平面によって構成される。サーバ装置30は、計算モデルに入力データを入力することによって、座標平面において、直交座標軸によって分けられる4つの領域のそれぞれに対応する象限1~4を決定するとともに、象限1~4のうちから一の象限を出力する。
入力データは、DRブロック時間に関するDRブロック情報と、ユーザの行動に関するユーザ行動情報と、車両50の充電率に関する充電率情報と、EVSE40に関するEVSE情報と、車両50のバッテリ容量に関するバッテリ情報とを含む。
DRブロック情報は、DRブロックが開始する予定の開始タイミング(開始予定時刻)に関する情報と、DRブロックが終了する終了タイミング(終了予定時刻)に関する情報とを含む。サーバ装置30は、車両50のユーザがDR要請を承諾した後、DRブロック情報を決定する。サーバ装置30は、DRブロック情報に基づき、DRブロック時間Tdrを算出することができる。
ユーザ行動情報は、車両50がEVSE40に到着する予定の到着タイミング(到着予定時刻)に関する情報と、車両50がEVSE40を出発する予定の出発タイミング(出発予定時刻)に関する情報とを含む。サーバ装置30は、DR要請を許諾した車両50に搭載されたナビゲーションシステムが受信する現在または過去のGPS情報を取得し、GPS情報に基づきユーザ行動情報を算出する。また、サーバ装置30は、渋滞情報を取得し、渋滞情報に基づきユーザ行動情報を算出してもよい。サーバ装置30は、ユーザ行動情報に基づき、車両50がEVSE40に到着する到着タイミングを算出するとともに、到着時間差Tarrを算出することができる。また、サーバ装置30は、ユーザ行動情報に基づき、車両50がEVSE40を出発する出発タイミングを算出するとともに、出発時間差Tdepを算出することができる。
充電率情報は、車両50がEVSE40に到着するときのSOCに関する情報と、車両50がEVSE40を出発するときのSOCに関する情報とを含む。サーバ装置30は、車両50から取得したSOCと、DR要請した電力授受における電力調整量とに基づき、充電率情報を算出する。
EVSE情報は、EVSE40の充電電力[kW]または放電電力[kW]に関する情報を含む。サーバ装置30は、EVSE40からEVSE情報を取得する。
バッテリ情報は、車両50のバッテリ130が満タンになる容量[kWh]に関する情報を含む。サーバ装置30は、車両50からバッテリ情報を取得する。サーバ装置30は、充電率情報、EVSE情報、およびバッテリ情報などに基づき、電力授受時間Tdsocを算出することができる。
サーバ装置30は、計算モデルに入力データを入力することによって、座標平面において、直交座標軸によって分けられる4つの領域のそれぞれに対応する象限1~4を決定する。
具体的には、サーバ装置30は、計算モデルに対応する座標平面において、横軸にDRブロックが終了する終了タイミングT4から車両50がEVSE40を出発する出発タイミングT5までの時間をとり、縦軸にDRブロックが開始する開始タイミングT1から車両50がEVSE40に到着する到着タイミングT2までの時間をとる。また、サーバ装置30は、座標平面において、座標軸の横軸に直交させて、電力授受時間Tdsocに対応する位置に縦軸を引き、かつ、DRブロック時間Tdrに対応する位置に縦軸を引く。また、サーバ装置30は、座標平面において、座標軸の縦軸に直交させて、DRブロック残時間Tdr-Tdsocに対応する位置に横軸を引き、かつ、DRブロック時間Tdrに対応する位置に横軸を引く。さらに、サーバ装置30は、座標平面において、Tarr=Tdep+(Tdr-Tdsoc)という一次関数に従った斜めの軸を引く。サーバ装置30は、計算モデルに対応する座標平面において、上述のように引いた複数の軸によって、象限1~4の4つの領域を構成することができる。
サーバ装置30は、象限1~4のうちから一の象限を出力する。具体的には、サーバ装置30は、出発時間差Tdepが電力授受時間Tdsoc以上であり、かつ、到着時間差TarrがDRブロック残時間Tdr-Tdsocよりも大きい場合、計算モデルによって象限1を出力する。
すなわち、この例では、車両50がEVSE40を出発するタイミング(図3の出発タイミングT5)については電力授受時間Tdsocを確保することができるため問題ないが、車両50がEVSE40に到着するタイミング(図3の到着タイミングT2)については電力授受時間Tdsocを確保することができない。
サーバ装置30は、計算モデルによって象限1を出力した場合、車両50のユーザに対して、車両50がEVSE40に到着するタイミングを早めることを提案する。サーバ装置30は、このようなユーザに対する提案によって、車両50がEVSE40に到着するタイミングを早めて到着時間差TarrをDRブロック残時間Tdr-Tdsoc以下にすることができるため、電力授受時間Tdsocを確保することができる。
サーバ装置30は、出発時間差Tdepが電力授受時間Tdsoc以上であり、かつ、到着時間差TarrがDRブロック残時間Tdr-Tdsoc以下である場合、計算モデルによって象限2を出力する。
すなわち、この例では、車両50がEVSE40を出発するタイミング(図3の出発タイミングT5)については電力授受時間Tdsocを確保することができるため問題なく、また、車両50がEVSE40に到着するタイミング(図3の到着タイミングT2)についても電力授受時間Tdsocを確保することができるため問題ない。
サーバ装置30は、計算モデルによって象限2を出力した場合、車両50のユーザに対して、電力授受における電力調整量を大きくすることを提案する。たとえば、サーバ装置30は、車両50のユーザに対して、電力授受における目標SOCを上げたり、電力授受開始時(あるいはEVSE40に到着したとき)におけるSOCを下げたりすることを提案する。サーバ装置30は、このようなユーザに対する提案によって、たとえば、電力授受においてEVSE40から充電するために十分なバッテリ130の空き容量を確保することができるため、より確実に電力会社E1(サーバ装置10)または上位アグリゲータE2(サーバ装置20)からの要請に従って電力授受の電力調整量を充足させることができる。
サーバ装置30は、出発時間差Tdepが電力授受時間Tdsoc未満であり、かつ、到着時間差TarrがDRブロック残時間Tdr-Tdsoc以下である場合、計算モデルによって象限3を出力する。
すなわち、この例では、車両50がEVSE40を出発するタイミング(図3の出発タイミングT5)については電力授受時間Tdsocを確保することができないが、車両50がEVSE40に到着するタイミング(図3の到着タイミングT2)については電力授受時間Tdsocを確保することができるため問題ない。
サーバ装置30は、計算モデルによって象限3を出力した場合、車両50のユーザに対して、車両50がEVSE40を出発するタイミングを遅らせることを提案する。サーバ装置30は、このようなユーザに対する提案によって、車両50がEVSE40を出発するタイミングを遅らせて出発時間差Tdepを電力授受時間Tdsoc以上にすることができるため、電力授受時間Tdsocを確保することができる。
サーバ装置30は、出発時間差Tdepが電力授受時間Tdsoc未満であり、かつ、到着時間差TarrがDRブロック残時間Tdr-Tdsocより大きい場合、計算モデルによって象限4を出力する。
すなわち、この例では、車両50がEVSE40を出発するタイミング(図3の出発タイミングT5)については電力授受時間Tdsocを確保することができず、また、車両50がEVSE40に到着するタイミング(図3の到着タイミングT2)についても電力授受時間Tdsocを確保することができない。
サーバ装置30は、計算モデルによって象限4を出力した場合、車両50のユーザに対して、車両50がEVSE40を出発するタイミングを遅らせることを提案する。サーバ装置30は、このようなユーザに対する提案によって、車両50がEVSE40を出発するタイミングを遅らせて出発時間差Tdepを電力授受時間Tdsoc以上にすることができるため、電力授受時間Tdsocを確保することができる。さらに、サーバ装置30は、このようなユーザに対する提案によって、象限4から象限1に移行させた後、象限1に対応する提案として、車両50のユーザに対して、車両50がEVSE40に到着するタイミングを早めることを提案する。サーバ装置30は、このようなユーザに対する提案によって、車両50がEVSE40に到着するタイミングを早めて到着時間差TarrをDRブロック残時間Tdr-Tdsoc以下にすることができるため、電力授受時間Tdsocを確保することができる。
あるいは、サーバ装置30は、計算モデルによって象限4を出力した場合、車両50のユーザに対して、車両50がEVSE40に到着するタイミングを早めることを提案する。サーバ装置30は、このようなユーザに対する提案によって、車両50がEVSE40に到着するタイミングを早めて到着時間差TarrをDRブロック残時間Tdr-Tdsoc以下にすることができるため、電力授受時間Tdsocを確保することができる。さらに、サーバ装置30は、このようなユーザに対する提案によって、象限4から象限3に移行させた後、象限3に対応する提案として、車両50のユーザに対して、車両50がEVSE40を出発するタイミングを遅らせることを提案する。このようなユーザに対する提案によって、車両50がEVSE40を出発するタイミングを遅らせて出発時間差Tdepを電力授受時間Tdsoc以上にすることができるため、電力授受時間Tdsocを確保することができる。
なお、サーバ装置30は、ユーザに対する提案によって、象限4から象限1または象限3を経由して象限2に移行させた後、象限2に対応する提案として、車両50のユーザに対して、電力授受における電力調整量を大きくすることを提案してもよい。
[電力授受システムにおいて実行される処理の手順]
図5は、実施の形態に係る電力授受システム1において実行される処理の手順を示すフローチャートである。図5においては、サーバ装置30が実行する処理、ユーザ端末80が実行する処理、およびEMS60が実行する処理が示されている。なお、以下において、ステップを「S」と略す。
図5に示すように、サーバ装置30は、電力会社E1または上位アグリゲータE2からDR要請を受けたか否かを判定する(S301)。サーバ装置30は、DR要請を受けた場合(S301でYES)、電力会社E1または上位アグリゲータE2からのDR要請に応じてDR要請をする車両50の組合せを決定する(S302)。
サーバ装置30は、決定した車両50のユーザのユーザ端末80にDR要請する旨の情報を含むDR要請信号を送信する(S303)。DR要請信号は、たとえば、DRブロックの開始タイミングおよび終了タイミングを示す情報、上げDR/下げDRの区別を示す情報、および、DRで要求される車両50の1台当りの充電電力/放電電力を示す情報などを含む。
一方、ユーザ端末80は、VPP用のアプリにおいて、サーバ装置30からDR要請信号を受信したか否かを判定する(S801)。ユーザ端末80は、サーバ装置30からDR要請信号を受信した場合(S801でYES)、DR要請を許諾するか否かを確認するための画面をディスプレイに表示する(S802)。DR要請を許諾するか否かを確認するための画面は、たとえば、許諾の意思を入力するためのボタンのアイコン画像などを含む。
ユーザ端末80は、サーバ装置30からDR要請信号を受信していない場合(S801でNO)、または、S802の後、DR要請を許諾するか否かを確認するための画面において、DR要請の許諾がされたか否かを判定する(S803)。ユーザ端末80は、DR要請の許諾がされた場合(S803でYES)、DR要請を許諾する旨の情報を含む許諾信号をサーバ装置30に送信する(S804)。
一方、サーバ装置30は、ユーザ端末80から許諾信号を受信したか否かを判定する(S304)。サーバ装置30は、ユーザ端末80から許諾信号を受信した場合(S304でYES)、許諾信号を送信してきたユーザ端末80のユーザおよび車両50などに関する情報をDR要請リストに追加する(S305)。
サーバ装置30は、ユーザ端末80から許諾信号を受信していない場合(S304でNO)、または、S305の後、車両50のユーザに対して推奨する行動を提案する提案タイミングが到来したか否かを判定する(S306)。
サーバ装置30は、提案タイミングが到来した場合(S306でYES)、入力データを取得する(S307)。サーバ装置30は、入力データを計算モデルに入力する(S308)。サーバ装置30は、計算モデルを用いて、入力データに基づき、一の象限を出力する(S309)。たとえば、図4で説明したように、サーバ装置30は、計算モデルに入力データを入力することによって、直交座標軸によって分けられる4つの領域のそれぞれに対応する象限1~4を決定するとともに、象限1~4のうちから一の象限を出力する。サーバ装置30は、決定した一の象限に基づき、車両50のユーザに対して推奨する行動を提案する旨の情報を含む提案信号をユーザ端末80に送信する(S310)。
一方、ユーザ端末80は、サーバ装置30から提案信号を受信したか否かを判定する(S805)。ユーザ端末80は、サーバ装置30から提案信号を受信した場合(S805でYES)、サーバ装置30によって提案された行動を示す画面をディスプレイに表示する(S806)。これにより、車両50のユーザは、ユーザ端末80に表示されたサーバ装置30からの提案に従って、EVSE40に到着するタイミングを早めたり、EVSE40を出発するタイミングを遅らせたりといったように行動することができる。
なお、サーバ装置30は、ユーザ端末80に限らず、車両50のナビゲーションシステムに対して、提案信号を送信してもよい。この場合、ユーザは、車両50のナビゲーションシステムにおけるディスプレイに表示されたサーバ装置30からの提案に従って、EVSE40に到着するタイミングを早めたり、EVSE40を出発するタイミングを遅らせたりといったように行動することができる。
ユーザ端末80は、サーバ装置30から提案信号を受信していない場合(S805でNO)、または、S806の後、実行する処理を呼出元の上位処理に戻す。
サーバ装置30は、S310の後、DRブロックの開始タイミングが到来し、車両50がEVSE40に接続された状態でDR要請を実行することができるか否かを判定する(S311)。サーバ装置30は、DR要請を実行することができる場合(S311でYES)、DR要請を実行させるための情報を含むDR信号を、電力授受の準備が完了している車両50が接続されたEVSE40に対応するEMS60に送信する(S312)。
サーバ装置30は、DR要請を実行することができない場合(S311でNO)、または、S312の後、実行する処理を呼出元の上位処理に戻す。
一方、DR要請を許諾した車両50に対応するEMS60は、サーバ装置30からDR信号を受信したか否かを判定する(S601)。EMS60は、サーバ装置30からDR信号を受信した場合(S601でYES)、DR信号に応じて車両50のバッテリ130の充電または放電するように、EVSE40および車両50を制御する(S602)。
たとえば、DR信号で示されるDR要請が上げDRである場合、EMS60は、DR信号で示される電力調整量に従って車両50に対する充電を開始するための信号を、EVSE40および車両50に送信する。これにより、指定された電力調整量を充足させるように車両50に対する充電が開始される。
また、DR信号で示されるDR要請が下げDRである場合、EMS60は、DR信号で示される電力調整量に従って車両50から放電を開始するための信号を、EVSE40および車両50に送信する。これにより、指定された電力調整量を充足させるように車両50からの放電が開始される。
EMS60は、サーバ装置30からDR信号を受信していない場合(S601でNO)、または、S602の後、呼出元の上位処理に戻す。
このように、電力授受システム1によれば、車両50が電力授受を開始する予定の開始タイミングと車両50がEVSE40に到着する予定の到着タイミングとの間の到着時間差Tarrと、車両50が電力授受を終了する予定の終了タイミングと車両50がEVSE40を出発する予定の出発タイミングとの間の出発時間差Tdepとに基づき、車両50のユーザに対して推奨する行動を提案することができる。これにより、電力授受システム1は、車両50がEVSE40に到着するタイミング、または車両50がEVSE40を出発するタイミングが電力授受のシナリオ通りでない場合でも、車両50のユーザに対して推奨する行動を提案することによって、車両50を用いてシナリオ通りに電力授受を行うことができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電力授受システム、10,20,20A,20B,30,30A,30B サーバ装置、11 発電所、12 送配電設備、13 スマートメータ、31 制御装置、32 記憶装置、33 通信装置、41 制御部、42 充電ケーブル、43 コネクタ、44 電源回路、50,50A,50B,50C 車両、80 ユーザ端末、110 インレット、120 充放電器、130 バッテリ、180 通信機器、E1 電力会社、E2 上位アグリゲータ、E3 下位アグリゲータ、PG 電力系統。

Claims (1)

  1. 電力授受を行う電力授受システムであって、
    車両と、
    前記車両と電力授受を行う電力授受設備と、
    前記電力授受設備と前記車両との間の前記電力授受を制御するサーバ装置とを備え、
    前記サーバ装置は、前記車両が前記電力授受を開始する予定タイミングと前記車両が前記電力授受設備に到着する予定タイミングとの間の時間と、前記車両が前記電力授受を終了する予定タイミングと前記車両が前記電力授受設備を出発する予定タイミングとの間の時間とに基づき、前記車両のユーザに対して推奨する行動を提案する、電力授受システム。
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