[第1実施形態]
図1に示されるように、本実施形態の遊技機10は、ぱちんこ遊技機であって、前面枠10Zを備え、前面枠10Zの内側に設けられたガラス窓10Wを通して、遊技盤11の前面に形成された遊技領域R1が視認可能になっている。
前面枠10Zのうちガラス窓10Wより下方には、上皿26と下皿27が上下2段にして設けられ、下皿27の右側には、発射ハンドル28が備えられている。そして、発射ハンドル28が回動操作されると、上皿26に収容された遊技球が遊技領域R1に向けて弾き出される。本実施形態の例では、前面枠10Zのうち上皿26の上側に、遊技者が操作可能な演出用操作部として、操作ボタン29が設けられている。
遊技領域R1の中央部付近には、表示装置13の表示画面13Gが配置されている。表示画面13Gには、遊技に関する種々の演出が表示される。
遊技領域R1のうち表示画面13Gの下方には、第1の始動入賞部14A、第2の始動入賞部14Bが、上から順に間隔を開けて並べて設けられている。表示画面13Gの右側には、始動ゲート18が設けられ、始動ゲート18の下側には、大入賞部15が設けられている。また、遊技領域R1には、複数の一般入賞部(図示せず)が設けられている。なお、遊技領域R1には、各始動入賞部14A,14B、大入賞部15、一般入賞部、始動ゲート18等の役物以外に、遊技球の流下方向を変化させる障害釘や風車等が配置されている。上述した各始動入賞部14A,14B、第入賞部15、一般入賞部の何れにも入賞しなかった遊技球は、遊技領域Rの下端部に設けられたアウト口(図示せず)に全て取り込まれて遊技領域Rの外に排出され、球回収装置(図示せず)に回収される。
次に、上述した各役物の構成について詳説する。始動ゲート18は、遊技球が1球ずつ通過可能となっていて、始動ゲート18を通過した遊技球は始動ゲート18に内蔵されたゲートセンサ73(図8参照)によって検出され、その検出信号に基づいて、普通図柄当否判定(以下、適宜、普図判定という。)が行われる。普図判定の判定結果は、普通図柄表示装置18X(図8参照)にて、普通図柄が変動表示されてから確定停止表示されることで、その確定停止表示された普通図柄の組み合わせによって報知される。
なお、普通図柄表示装置18Xの変動表示中又は確定停止表示中に始動ゲート18を遊技球が通過した場合、その通過に起因した普通図柄表示装置18Xによる判定結果の報知が、所定の上限回数まで(例えば、4回)まで保留され、その普図判定の判定情報が記憶される。そして、普通図柄表示装置18Xの変動表示が終了して確定停止表示が行われると、所定の確定停止表示時間の経過後、次の保留に基づいて再び普通図柄表示装置18Xが変動表示される。なお、例えば、普通図柄の変動表示の保留数は、表示画面13Gの普通図柄保留表示部(図示せず)にて表示される。
第1の始動入賞部14Aは、遊技盤11から突出した部材の上面に、遊技球が1つずつ入球可能な常時開放の第1始動入賞口を備えた構成になっている。
第2の始動入賞部14Bは、遊技盤11から突出した部材の上面に第2始動入賞口を備えた構成を有している。第2始動入賞口は、通常は、開閉部材14Cにより閉塞されている一方で、上述した普図判定が当りとなったときには、開閉部材14Cが移動して開放され(普図当り遊技が実行され)、これにより、遊技球が第2の始動入賞部14Bに入球可能となる。
各始動入賞部14A,14Bに遊技球が入球すると、その遊技球は、それぞれ第1と第2の始動入賞部センサ71,72(図8参照)によって検出され、その検出信号に基づいて、特別図柄当否判定(以下、適宜、特図判定という。)が行われる。なお、各始動入賞部14A,14Bに遊技球が入球した場合には、例えば、所定個数の遊技球が賞球として上皿26に払い出される。
特図判定の判定結果は、特別図柄表示装置14X(図8参照)にて表示されると共に、表示装置13の表示画面13Gにおいて特別図柄の組み合わせで表示される。具体的には、表示画面13Gでは、特別図柄13A,13B,13Cが、変動表示後に、確定停止表示される。確定停止表示では、特別図柄13A~13Cが特図判定の判定結果を示す組合せで停止表示され、その組み合わせによって判定結果が報知される。
詳細には、表示装置13には、3つの左、中、右の特別図柄13A,13B,13Cが横並びに表示される。各特別図柄13A,13B,13Cには、例えば、「0」~「9」の数字がそれぞれ表記されている。そして、第1の始動入賞部14A又は第2の始動入賞部14Bに遊技球が入球したときに、3つの特別図柄13A,13B,13Cが、上下方向にスクロール表示され(図2(A)参照)、所定時間後に確定停止表示される。そして、特図判定の結果が大当りの場合には、各特別図柄13A,13B,13Cが大当りに対応する特別図柄(例えば、図1に示すように全て同じ図柄(ゾロ目))で確定停止表示され、遊技が大当り遊技に移行する。当否判定結果が外れの場合には、大当りに対応する特別図柄以外の組み合わせの特別図柄で確定停止表示され(図2(D)参照)、大当り遊技ではない通常遊技が続く。なお、当否判定結果には、小当りが設けられていてもよく、この場合、小当りになるときには小当りに対応する特別図柄(大当りと外れに対応する特別図柄以外のもの)が確定停止表示され、遊技が小当り遊技に移行する。
なお、本実施形態の例では、特別図柄13A~13Cは、変動表示してから一部ずつ停止表示され、左側の特別図柄13A、右側の特別図柄13C、中央の特別図柄13B、の順で停止表示される。そして、特別図柄13A~13Cが大当りの特別図柄で確定停止表示される前に、左右の特別図柄13A、13Bが同じ図柄で停止表示されて中央の特別図柄が変動表示されるリーチ状態になることがあり、この場合、リーチ状態とならない場合よりも大当りになり易い。
大入賞部15は、横長矩形の大入賞口を有し、大入賞口は、通常は、可動扉15Tにて閉塞されている。そして、大当り遊技が実行されると、可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒されて大入賞口が開放し、可動扉15Tを案内にして、大入賞口に多くの遊技球が入賞可能となる。ここで、可動扉15Tが、開放されてから閉じるまでの動作をラウンドと称すると、1回の大当り遊技は、所定回数のラウンドが実行されるまで継続する。1回のラウンドは、大入賞口に所定個数の遊技球が入球した場合、又は、大入賞口が開放してから所定時間経過した場合に終了する。大入賞部15に遊技球が入賞すると、例えば、1個の入賞につき所定個数の遊技球が賞球として上皿26に払い出される。なお、例えば、特図判定の結果に小当りが設けられる構成で、小当りとなって小当り遊技が実行される場合にも、可動扉15Tが前側に倒されて大入賞口が開放され、遊技球が大入賞口に入賞可能となる。小当り遊技では、大当り遊技よりも大入賞口の開放期間が短くなっている。
なお、特別図柄13A~13Cの変動表示中もしくは確定停止表示中、又は大当り遊技中に第1の始動入賞部14Aに遊技球が入球した場合、その入球に起因した特図判定(第1の特図判定)の結果の報知は、所定上限回数(本実施形態の例では、4回)まで保留され、その第1の特図判定の判定情報が記憶される。例えば、特図判定の結果報知の保留数は、表示装置13の下端部に位置する特別図柄保留表示部に表示される。特別図柄保留表示部には、左端から保留された順に横一列に保留表示体が並べて表示され、特図判定の保留数が保留表示体の個数により遊技者に報知される。そして、特別図柄13A~13Cの確定停止表示が終了するか又は大当り遊技が終了すると、次の保留に基づいて再び特別図柄13A~13Cが変動表示されると共に、その保留に対応した左端の保留表示体が消滅して(保留数が1つ減り)、それより右側の保留表示体が左側へと移動する。また、第1始動入賞部に遊技球が入球して新たに第1の特図判定の権利が発生すると、新たに出現した保留表示体が、既に表示されている最後尾の保留表示体の右隣に加えて表示される。
また、特別図柄13A~13Cの変動表示中もしくは確定停止表示中、又は大当り遊技の最中に第2の始動入賞部14Bに遊技球が入球した場合にも、その入球に起因した特図判定(第2の特図判定)の結果の報知は、所定上限回数(本実施形態の例では、4回)まで保留され、その第2の特図判定の判定情報が記憶される。この場合も、第1の特図判定の場合と同様であり、第2の特図判定の保留数は、例えば、表示装置13の下端部に表示され、その保留に対応する第2の特図判定の判定結果は、順に報知される(保留が消化される)。
また、例えば、遊技機10では、結果報知が保留された特図判定の判定結果が先読みされて示唆される示唆演出が行われてもよい。例えば、この示唆演出では、保留表示体の表示態様の変化(例えば、色の変化等)により判定結果の示唆が行われてもよい。
本実施形態の例では、遊技状態には、通常状態と、通常状態よりも特図判定で大当りとなる確率が高い確変状態と、が設けられている。本実施形態の例では、確変状態は、次の大当り遊技の開始まで続くが、例えば、特図判定が所定回数行われたときに終了してもよい。また、遊技状態には、通常状態よりも第2の始動入賞部14Bが開放されやすい時短状態が設けられていてもよい。この場合、例えば、遊技状態には、通常状態と、確変状態でないが時短状態である非確変時短状態と、確変状態であるが時短状態でない確変非時短状態と、確変状態で時短状態でもある確変時短状態と、の4つの状態が設けられてもよい。例えば、時短状態は、所定の開始条件が成立すると設定され、このような開始条件としては、例えば、大当り遊技の終了や、特図判定で特定の特別図柄が確定停止表示されることや、非確変状態において特図判定で大当り以外の判定結果(外れ又は小当り)が所定回数連続すること、等が挙げられる。時短状態は、例えば、次の大当り遊技が開始されるか、又は、次の大当り遊技の開始前に特図判定が所定回数行われるか、の何れかの条件が成立すると終了する。なお、上述のように、確変状態が設けられる場合には、例えば、大当りに、確変付き大当りと、確変なし大当りとが設けられる。そして、確変なし大当りとなったときには、その大当り遊技後の遊技状態が、通常状態又は非確変時短状態となるように設定され、確変付き大当りとなったときには、その大当り遊技後の遊技状態が、確変非時短状態又は確変時短状態となるように設定される。
さて、本実施形態の遊技機10では、遊技の進行に応じて、演出等の種々の遊技イベントが行われる。ここで、本実施形態では、遊技イベントの実行に先立って、遊技イベントが行われるタイミングについての示唆が行われることがある。なお、例えば、実行される遊技イベントとしては、表示又は音による演出の他に、遊技状態の切り替え等が挙げられる。遊技状態の切り替えとしては、例えば、通常状態と時短状態との間の切り替え、通常状態と確変状態との間の切り替え、等が挙げられる。
図2に示すように、本実施形態の例では、遊技イベントとして、表示画面13Gにおいて、特図判定の結果が報知される前にその結果を示唆する演出(例えばチャンスアップ演出等の予告演出)が実行される。そして、この演出が行われるタイミングについての示唆が、特図判定で特別図柄がリーチ状態となったときに行われる。
図2~図7には、特別図柄がリーチ状態になったときに実行される演出が示されている。本実施形態では、特別図柄がリーチ状態になってから特図判定の結果の報知が行われるまでの演出パターンとして、演出パターンA(図2)、演出パターンB(図3、図4)、演出パターンC(図5~図7)が設けられていて、特図判定が当り(大当り)であることに対する信頼度が、演出パターンAが最も低く、演出パターンCが最も高くなっている。
演出パターンA~Cでは、特別図柄13A~13Cが変動表示され、左側の特別図柄13Aと、右側の特別図柄13Cが同じ数字の図柄で停止表示(例えば図柄が微動した仮停止表示)されて、リーチ状態になると、表示画面13Gの例えば下部に、時間の進み具合を示す時間軸としてタイムゲージ表示31(所謂、チャンスアップメータ等)が表示される。本実施形態の例では、タイムゲージ表示31は、横方向に延びた帯状をなし、時間が進むにつれて例えば左端から右側へと色が変えられ(図2の斜線部分参照)、右端までの全体の色が変わったときに、特図判定の結果報知が行われるようになっていて、特図判定の結果報知までの時間を示唆している。そして、リーチ状態になってから特図判定の結果報知までの間に何か遊技イベント(例えばカットイン演出等の演出)が行われることを示唆するアイコン40が、タイムゲージ表示31上に表示される(所謂、チャンスアップポイントが表示される)。なお、以下では、特別図柄がリーチ状態になってから特図判定の結果の報知が行われるまで実行される演出(演出パターンA~Cの何れかで実行される演出)を、適宜、タイムゲージ表示演出ということとする。
図2に示すように、演出パターンAでは、特別図柄13A~13Cが変動表示してから(図2(A))、リーチ状態になると(図2(B))、タイムゲージ表示31が表示されると共に、タイムゲージ表示31の途中の第1タイミングを示す位置の上にアイコン40(第1アイコン40A)が1つ表示される。この第1アイコン40Aは、例えば「チェック」等のように遊技者の注意を引き付ける言葉を、第1タイミングを指し示す吹き出し内に記載した画像になっている。これにより、予告演出等の遊技イベントが第1タイミングで実行予定であることが示唆される。そして、時間が経過して第1アイコン40Aが示す第1タイミングに達すると、遊技イベントとしての演出が実行される(図2(C))。例えば、図2(C)の例では、キャラクター画像33が表示されるカットイン演出(第1カットイン演出)が行われる。そして、さらに時間が経過してタイムゲージ表示31の右端までの色が変わると(図2(D))、特別図柄13A~13Cが確定停止表示され、特図判定の結果が報知される。なお、図2(D)の例では、特別図柄13A~13Cが外れ図柄で確定停止表示されているが、例えば、演出パターンAが実行された場合でも、特別図柄13A~13Cが大当り図柄で確定停止表示される場合もある。このように、演出パターンAでは、特図判定の結果報知が行われる前に実行される演出の実行タイミングを示唆することで、結果報知までの間に何か予告演出等が行われことを予期させることが可能となり、特図判定の結果が当りとなることへの遊技者の期待度を高めさせることが可能となる。
図3に示すように、演出パターンBでも、演出パターンAと同様に、特別図柄13A~13Cが変動表示してから(図3(A))、リーチ状態となると(図3(B))、タイムゲージ表示31が表示されると共に、タイムゲージ表示31の途中の第1タイミングを示す位置の上にアイコン40(第1アイコン40A)が1つ表示される。即ち、タイムゲージ表示31と第1アイコン40Aを表示することで、第1の遊技イベントが行われる第1タイミングが近づいていることを示唆する第1の報知が行われる。
そして、時間が経過して第1アイコン40Aが示す第1タイミングに達すると、第1の遊技イベントとしての演出が実行される(図3(C))。ここで、演出パターンBでは、この演出は、操作ボタン29の操作を促す操作促し演出(第1操作促し演出)になっている。例えば、この操作促し演出では、操作ボタン29を表す操作ボタン画像32が表示されると共に、操作ボタン29の操作を促す文字や言葉(例えば「PUSH」、「押せ」等)が表示される。そして、この操作促し演出が開始されてから(即ち、第1タイミングが過ぎてから)所定の第1期間内に操作ボタン29が操作されると、図4(A)に示すように、タイムゲージ表示31において第1タイミングよりも後の第2タイミングを示す位置の上にアイコン40(第2アイコン40B)が1つ表示される。第2アイコン40Bは、例えば「チェック」等のように遊技者の注意を引き付ける言葉が、第2タイミングを指し示す例えば吹き出し内に記載された構成になっている。これにより、予告演出等のさらなる第2の遊技イベントが第2タイミングで実行予定であることが示唆される。即ち、演出パターンBでは、第1アイコン40Aを表示する上記第1の報知を開始した後に、タイムゲージ表示31上に第2アイコン40Bを表示することで、第2の遊技イベントが第1タイミングの後の第2タイミングで行われることを示唆する第2の報知が行われる。なお、操作ボタン29を操作するための上記の第1期間は、第2タイミングよりも前に終了する長さに設定される。
そして、時間が経過して第2アイコン40Bが示す第2タイミングに達すると、第2の遊技イベントとしての演出が実行される(図4(B))。この演出は、例えば、キャラクター画像33が表示されるカットイン演出(第2カットイン演出)になっている。これにより、特図判定で当りとなることへの遊技者の期待感を高めさせることが可能となる。なお、第2アイコン40Bを、第1アイコン40Aとは異なる色(例えば、信頼度が高いことが予期される赤色等)又は柄、その他の態様とすることで、当りとなる期待感を高めさせるようにしてもよい。
さらに時間が経過してタイムゲージ表示31の右端までの色が変わると(図4(C))、特別図柄13A~13Cが確定停止表示され、特図判定の結果が報知される。なお、図4(C)の例では、特別図柄が大当り図柄で確定停止表示されているが、演出パターンBが実行された場合でも、特別図柄13A~13Cが外れ図柄で確定停止表示される場合もある。
なお、演出パターンBにおいて、遊技機10は、第1タイミングで操作促し演出が開始されてから第1期間内に操作ボタン29の操作が行われなかった場合には、第2アイコン40Bが第1期間終了から所定時間経過後に表示される構成(例えば、第2タイミングに初めて表示される構成)となっていてもよいし、第2アイコン40Bが表示されない構成となっていてもよい。後者の場合、第2タイミングで第2の遊技イベントとしての演出が行われてもよいし、行われなくてもよい。
図5に示すように、演出パターンCでも、演出パターンA,Bと同様に、特別図柄13A~13Cが変動表示してから(図5(A))、リーチ状態になると(図5(B))、タイムゲージ表示31が表示されると共に、タイムゲージ表示31の途中の第1タイミングを示す位置の上にアイコン40(第1アイコン40A)が1つ表示され、第1の遊技イベントが行われる第1タイミングが近づいていることを示唆する第1の報知が行われる。
そして、時間が経過して第1アイコン40Aが示す第1タイミングに達すると、第1の遊技イベントとしての演出が実行される(図5(C))。ここで、演出パターンCでは、この演出は、演出パターンBと同様に、操作ボタン29の操作を促す操作促し演出(第1操作促し演出)になっている。そして、この操作促し演出が開始されてから(即ち、第1タイミングが過ぎてから)所定期間までの間に操作ボタン29が操作されると、図6(A)に示すように、タイムゲージ表示31において第1タイミングよりも後の第2タイミングを示す位置の上に、演出パターンBと同様のアイコン40(第2アイコン40B)が1つ表示される。これにより、予告演出等のさらなる第2の遊技イベントが第2タイミングで実行予定であることが示唆される。このように、演出パターンCでも、演出パターンBと同様に、上記第1の報知を開始した後に、上記第2の報知が行われる。
そして、時間が経過して第2アイコン40Bが示す第2タイミングに達すると、第2の遊技イベントとしての演出が実行される(図6(B))。この第2タイミングの演出は、例えば、上記第1タイミングでの操作促し演出と同様に、操作ボタン29の操作を促す促し画像(例えば、操作ボタン29を表す操作ボタン画像32と操作を促す文字画像)が表示される操作促し演出(第2操作促し演出)になっている。また、この第2タイミングの演出は、キャラクター画像33が表示されるカットイン演出にもなっている。そして、この演出が開始されてから(即ち、第2タイミングが過ぎてから)所定の第2期間内に操作ボタン29が操作されると、図6(C)に示すように、タイムゲージ表示31において第2タイミングよりも後の第3タイミングを示す位置の上に、さらにアイコン40(第3アイコン40C)が1つ表示される。これにより、予告演出等のさらなる第3の遊技イベントが第3タイミングで実行予定であることが示唆される。このように、演出パターンCでは、上記第1の報知を開始した後に、上記第2の報知が行われ、さらにその後、第2タイミングよりも後の第3タイミングで第3の遊技イベントが行われることを示唆する第3の報知が行われる。なお、操作ボタン29を操作するための上記の第2期間は、第3タイミングよりも前に終了する長さに設定される。
時間が経過して第3アイコン40Cが示す第3タイミングに達すると、第3の遊技イベントとしての演出(第3演出)が実行される(図7(A))。この演出では、キャラクター画像33に加えて、プレゼント等のように成功を意味又はイメージさせるような画像が表示される。このように、大当りを期待させる演出を行うことにより、特図判定の結果が大当りとなることへの遊技者の期待度を一層高めさせることが可能となる。なお、第3アイコン40Cを、第1及び第2アイコン40Bとは異なる色(例えば、より信頼度が高いことが予期される金色等)又は柄、その他の異なる態様とすることで、当りとなる期待感を高めさせるようにしてもよい。
さらに時間が経過してタイムゲージ表示31の右端までの色が変わると(図7(B))、特別図柄13A~13Cが確定停止表示され、特図判定の結果が報知される。なお、図7(B)の例では、特別図柄13A~13Cが大当り図柄で確定停止表示されているが、演出パターンCが実行された場合でも、特別図柄13A~13Cが外れ図柄で確定停止表示される場合があってもよい。
なお、演出パターンCにおいても、遊技機10は、第1タイミングで第1操作促し演出が開始されてから第1期間内に操作ボタン29の操作が行われなかった場合には、第2アイコン40Bが第1期間終了から所定時間経過後に表示される構成(例えば、第2タイミングに初めて表示される構成)となっていてもよいし、第2アイコン40Bが表示されない構成となっていてもよい。後者の場合、第2タイミングで第2の遊技イベントとしての演出が行われてもよいし、行われなくてもよい。また、遊技機10は、第2タイミングで第2操作促し演出が開始されてから第2期間内に操作ボタン29の操作が行われなかった場合には、第3アイコン40Cが第2期間終了から所定時間経過後に表示される構成(例えば、第3タイミングに初めて表示される構成)となっていてもよいし、第3アイコン40Cが表示されない構成となっていてもよい。後者の場合、第3タイミングで第3の遊技イベントとしての演出が行われてもよいし、行われなくてもよい。
上述のように、本実施形態の例では、演出パターンA、演出パターンB、演出パターンCが、この順に特図判定での当り(大当り)に対する信頼度が高くなるように設定されている。従って、本実施形態の例では、リーチ状態となったときの表示装置13の報知により示唆される遊技イベントの追加数(即ち、遊技イベントの実行タイミングを表すアイコン40の追加数)が多くなる程、特図判定で当りとなることに対する信頼度が高くなる。なお、このように遊技イベントの追加数(アイコン40の追加数)が多くなる程、特典の付与について遊技者に有利な結果になり易くなる構成として、例えば、遊技イベントの追加数(アイコン40の追加数)が多くなる程、遊技者に付与される特典が大きくなる構成であってもよい(例えば、大当り遊技でのラウンド数が多くなる構成や、時短状態又は確変状態が特図判定が所定の規定回数に達すると終了する場合にその規定回数が多くなる構成等であってもよい)。
ここで、本実施形態の例では、図4、図6、図7に示すように、タイムゲージ表示31上にアイコン40が追加表示されたときには、その追加表示されたアイコン40には、そのアイコン40までに追加表示されたアイコン40の数が示される。具体的には、演出パターンB,Cにおいて、第2タイミングを示すように追加表示された第2アイコン40Bには、第2アイコン40Bまでに第1アイコン40Aに加えて追加表示されたアイコン40の数である「1」が示される。本実施形態の例では、第2アイコン40Bに「+1」が表記される。また、演出パターンCにおいて、第3タイミングを示すように、追加表示された第3アイコン40Cには、第3アイコン40Cまでに第1アイコン40Aに加えて追加表示されたアイコン40の数である「2」が示される。本実施形態の例では、第3アイコン40Bに「+2」が表記される。このような構成により、追加表示されたアイコン40の数を一目で把握させることが可能となる。例えば、アイコン40の追加数が多くなる程、特典の付与について遊技者に有利な結果になり易くなる構成では、アイコン40の追加数を遊技者に把握させ易くすることができ、遊技者の気持ちを高揚させ易くすることが可能となる。なお、タイムゲージ表示演出で追加表示されるアイコン40の数(遊技イベントの数)は、4つ以上であってもよい。また、アイコン40の表示は、本実施形態の例に限定されるものではない。
なお、第1~第3遊技イベントのうち少なくとも1つの遊技イベント(演出)に、遊技者に付与される特典の有無又は大小を示唆する特典示唆演出が含まれることが好ましい。このように、遊技者に付与される特典についての情報が示唆されることで、遊技イベントへの遊技者の興味を引き付け易くすることが可能となる。特典示唆演出としては、例えば、成功を意味又はイメージさせる成功演出と、失敗を意味又はイメージさせる失敗演出と、があり、何れかの演出を実行することで、特典の有無を示唆してもよい(例えばバトル演出等)。また、例えば、特典示唆演出として、順位を競うレースの演出を実行し、その順位により特典の大小を示唆してもよい。なお、例えば、このような特典示唆演出を、演出パターンBの第2タイミングでの演出として実行してもよいし、演出パターンCの第3タイミングでの演出として実行してもよい。
なお、例えば、特別図柄13A~13Cがリーチ状態になったときの演出として、特図判定での大当りに対する信頼度が互いに異なる演出(例えば、ノーマルリーチとスーパーリーチ)を用意しておき、タイムゲージ表示演出が、信頼度が高い方の演出(例えば、スーパーリーチ)において実行され、信頼度が低い方の演出においては実行されない構成であってもよい。
上述のように、本実施形態の遊技機10では、第1の報知により、第1の遊技イベントが行われる第1タイミングが近づいていることが示唆されるので、遊技者に期待感を抱かせることができ、遊技の趣向性を高めることが可能となる。また、第1の報知の後に行われる第2の報知によって、別のタイミングで第2の遊技イベントが実行されることが示唆されるので、第1の遊技イベントが予定のタイミングで実行されるだけだと思っていた遊技者に驚きを与えることが可能となり、遊技の趣向性をさらに高めることができる。このように、今までにない遊技機を提供可能となる。
本実施形態では、第2の報知が、遊技者の操作ボタン29の操作に起因して行われるので、特図判定の報知や演出が行われるまでの間待っているだけではなくなり、遊技の趣向性をさらに高めることが可能となる。また、遊技者による操作ボタン29の操作を促す演出が行われるので、遊技者に第2の報知が行われる条件を把握させ易くすることが可能となる。
本実施形態では、タイムゲージ表示演出において、報知により示唆される遊技イベントの追加数が多くなる程、遊技者への特典の付与について遊技者に有利な結果になり易くすることで、報知により示唆される遊技イベントの追加される程、遊技者に期待感を抱かせることが可能となり、報知手段による報知に興味を引き付けることが可能となる。また、遊技者に付与される特典が、大入賞口が解放される大当り遊技が実行されることであり、報知により示唆される遊技イベントの追加数が多くなるほど、信頼度が高くなるので、報知手段による報知に興味をさらに引き付けることが可能となる。
また、タイムゲージ表示演出では、遊技イベントが行われるタイミングになるまでの時間を表す出力が行われるので、遊技イベントが行われるタイミングになるまでの時間を把握させることにより、遊技者のドキドキ感を高め易くすることが可能となる。なお、このような時間を表す出力は、表示であってもよいし、音(例えば音声等)であってもよい。
また、タイムゲージ表示演出では、時間軸上(タイムゲージ表示31上)に遊技イベントが行われるタイミングを表すアイコン40が表示されるので、遊技イベントが行われるタイミングを把握させ易くすることができる。さらに、タイムゲージ表示31上に追加表示されたアイコン40に、そのアイコン40までに追加表示されたアイコン40の数を表す表示を行うので、追加表示されたアイコンの数を一目で把握させることが可能となる。
なお、以下では、遊技機10の電気的な構成、及び、遊技機10の内部処理の詳細について説明する。図8には、遊技機10の電気的な構成が示されている。符号50は、主制御基板50であって、CPU50AとRAM50B及びROM50C、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、このマイクロコンピュータとサブ制御基板52を結ぶ入出力回路を備えると共に、第1始動入賞部センサ71、第2始動入賞部センサ72、ゲートセンサ73、一般入賞部センサ、大入賞部センサ等が接続された中継回路、及び、発射ハンドル28のタッチセンサや払出される賞球を検出する払出センサ等が接続された払出制御基板、と接続される入出力回路も備え、遊技に関わる主制御を行う。CPU50Aは、当否判定部、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、特別判定や普図判定の判定結果に関する乱数等も生成し、制御信号をサブ制御基板52等へ出力(送信)可能に構成されている。RAM50Bは、CPU50Aで生成される各種乱数値用の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、CPU50Aの作業領域を備える。ROM50Cには、CPU50Aが実行するメインプログラムや、制御データ等が書き込まれている他、特別図柄当り及び普通図柄当りの判定値や確変移行抽選の判定値が書き込まれている。
サブ制御基板52は、主制御基板50と同様に、CPU52AとRAM52B、ROM52C、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータ52Mを備える。また、サブ制御基板52は、マイクロコンピュータ52Mと主制御基板50を結ぶ入出力回路を備えると共に、表示制御基板54、ランプ制御回路、演出用操作部29等を結ぶ入出力回路を備えている。CPU52Aは、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ、タイマ等を備え、演算制御を行う他、制御信号を表示制御基板54及びランプ制御回路、音声制御回路等へ出力(送信)可能に構成されている。RAM52Bは、各種データの記憶領域とCPU52Aによる作業領域を有している。ROM52Cには、CPU52Aが実行するメインプログラムや、各種演出の制御データ等が記憶されている。
表示制御基板54は、表示装置13に設けられていて、サブ制御基板52からの制御信号に基づきCPUがROMから所定の表示制御データを読み出し、RAMの記憶領域で制御用データを生成してVDP(図示せず)に出力する。VDPは、CPUからの指令に基づいてROMから必要なデータを読み出し、表示画面13Gで表示する表示画像(特別図柄、大当り遊技演出を含む各種演出、及び確変遊技状態への移行の有無の表示画像等)のマップデータを作成し、VRAMに格納する。VRAMに格納記憶された画像データは、入出力回路に備えるD/A変換回路にてRGB信号に変換されて表示画面13Gに出力される。
なお、主制御基板50、サブ制御基板52、表示制御基板54及びその他の回路(音声制御回路、ランプ制御回路等)は、電源基板60からの電源供給を受けて作動する。
次に、本実施形態の遊技機10の内部処理の例を、図9~図17に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
遊技機10の電源60をオンすると、遊技機10に備えられた主制御基板50がメインプログラムPG1を実行する。図9に示すように、メインプログラムPG1は、まず、CPU等の初期設定を行う(S1)。なお、初期設定(S1)は、主制御回路メインプログラムPG1が、電源オン後の1回目にランされたときだけ実行され、それ以降は実行されない。初期設定(S1)では、各種のフラグ、カウンタ、ステータス等のリセット等も行われる。フラグの初期値は「0」(即ち、「OFF」)であり、カウンタの初期値は「0」であり、ステータスの初期値は「1」である。
初期設定(S1)に次いで、後述する割り込み処理(S5)を実行するまでの残余時間には、以下のステップS2~S4の各処理をループして行う。まず、割り込みを禁止し(S2)、タイマ割り込みが入って来ても割り込み許可となるまで割り込み処理を行わないようにする。続いて、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)を実行する。この処理(S3)では、特別図柄や普通図柄の決定用の乱数カウンタを1加算して更新する。更新したカウンタ値はRAMの更新値記憶領域に逐一記憶する。普通図柄・特別図柄乱数更新処理(S3)が終了すると、割り込みを許可し(S4)、メイン割り込み処理(S5)を実行可能とする。
なお、上述の各乱数カウンタ値は、遊技機10の電源60がオンされたときに0から始まって乱数更新処理(S3,S11(後述))が行われると1加算され、設定された数値範囲の最大値(上限値)に至ると0にされて再び上記加算を繰り返す。
主制御基板50のRAM50Bの乱数記憶領域には、始動入賞部への入賞時に取得される特別図柄関連カウンタ値や、始動ゲート18へ遊技球が通過した時に取得された普通図柄関連カウンタ値を、それぞれ保留の上限値まで記憶可能となっている。そして、乱数記憶領域に記憶された各カウンタ値(乱数値)は、古いものから順に遊技に使用されるようになっている。
メイン割り込み処理(S5)は、例えば、4msec周期で入力する割り込みパルスに従って実行される。そして、メイン割り込み処理(S5)が終了してから、次にメイン割り込み処理(S5)が開始するまでの残余処理期間中に、普通図柄・特別図柄乱数更新処理(S3)による各種カウンタ値の更新処理を複数回に亘って繰り返し実行する。また、割り込み禁止状態のときに割り込みパルスが入力した場合は、割り込み処理(S5)をすぐには開始せず、割り込み許可(S4)となってから開始する。
メイン割り込み処理(S5)について説明する。図10に示すように、メイン割り込み処理(S5)では、まず、コマンド処理(S10)を行う。コマンド処理(S10)では、RAM50Bの出力バッファにセットされた各種コマンドを、対応するサブ制御装置(例えば、表示制御基板54、ランプ制御回路等)に出力する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S11)は、上記したメインプログラムPG1のループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)と同じである。即ち、各種カウンタ値の更新処理は、メイン割り込み処理(S5)の実行期間内と、その残余処理期間(メイン割り込み処理(S5)の終了後、次のメイン割り込み処理(S5)が開始されるまでの期間)の両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S11)に次いで、始動センサ検出処理(S12)が実行される。始動センサ検出処理(S12)では、始動ゲート18、第1の始動入賞部14A、第2の始動入賞部14Bのそれぞれの通過又は入球に応じて(即ち、第1始動入賞部センサ71、第2始動入賞部センサ72、ゲートセンサ73の検出結果に応じて)、対応した保留球数の加算及び当否判定用の乱数取得を行う。
詳細には、始動ゲート18を遊技球が通過した場合に、普通図柄保留球数が上限値(例えば、4個)未満であれば、普通図柄保留球数を1加算し、普通図柄乱数取得処理を実行する。具体的には、RAM50Bの更新値記憶領域から普図判定カウンタ値を乱数として取得してRAM50Bの乱数格納領域に記憶する。そして、取得したカウンタ値に基づき普図判定の判定結果を取得し、その内容を入賞コマンドに設定し、入賞コマンドをRAM50Bの出力バッファにセットする。
また、第1の始動入賞部14Aに遊技球が入賞した場合には、第1の特図判定の保留球数(第1特図保留球数)が上限値未満であれば、第1特図保留球数を1加算し、特図関係乱数取得処理を実行する。具体的には、RAM50Bの更新値記憶領域から、特別図柄関連カウンタ値を取得して、それらをRAM50Bの乱数記憶領域に記憶する。なお、第2の始動入賞部14Bに遊技球が入賞した場合も、第1の始動入賞部14Aに遊技球が入賞した場合と同様の処理が行われる。
図10に示すように、メイン割り込み処理(S5)では、始動センサ検出処理(S12)に次いで、普図判定に関する普通動作処理(S13)が実行される。普通動作処理(S13)が実行されると、特図判定に関する特別動作処理(S14)が実行され、その後、その他の処理(S15)が実行されてから、メイン割り込み処理(S5)が終了する。普通動作処理(S13)では、普通図柄表示装置14X(図8参照)及び第2の始動入賞部14B(開放動作等)等についての処理が実行される。以下、特別動作処理(S14)について詳説する。
図11に示すように、特別動作処理(S14)では、特別図柄表示装置14Xと大入賞部15に関する処理を5段階に分けて、各段階に特別動作ステータス1,2,3,4を割り当てている。図11に示すように、特別動作ステータスが「1」である場合には(S21でYES)、特別図柄待機処理(S22)を行う。特別動作ステータスが「2」である場合には(S21でNO、S23でYES)、特別図柄変動中処理(S24)を実行する。特別動作ステータスが「3」である場合には(S21,S23でNO、S25でYES)、特別図柄確定処理(S26)を実行する。特別動作ステータスが「4」である場合には(S21,S23,S25でNO、S147でYES)、特別役物処理(大当り遊技処理。S28)を実行する。なお、特別動作ステータスは、初期設定では「1」となっている。
図12に示すように、特別図柄待機処理(S22)では、まず、第2の始動入賞部14Bの保留球数(第2特図保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S31)。第2特図保留球数が「0」である場合(S31でYES)、即ち、第2の始動入賞部14Bへの入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1の始動入賞部14Aの保留球数(即ち、第1特図保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S37)。そして、第1特図保留球数も「0」である場合(S37でYES)、即ち、第1の始動入賞部14Aへの入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、画像表示装置13の表示画面13Gを待機画面(客待ち画面)としたか否かを判断し(S43)、そうであれば(S43でYES)、この処理(S22)を終え、そうでなければ(S43でNO)、待機画面設定処理(S44)を行ってから、特別図柄待機処理(S22)を終える。待機画面設定処理(S44)では、所定の待機時間の経過を待って、待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをセットする。
ステップS31において第2特図保留球数が「0」でない場合(NO)、即ち、第2の始動入賞部14Bへの入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(第2の特図判定の保留情報)がある場合には、後述の特図2大当り判定処理(S32)が実行され、その後、特図2変動パターン選択処理(S33)が実行される。
ここで、特図2変動パターン選択処理(S33)では、第2の特図判定の変動パターンの情報が設定される。具体的には、第2の特図判定の変動表示の時間や、確定停止表示する時間等がセットされる。これらの時間は、主制御基板50のマイクロコンピュータに備えられた時間決定テーブルに基づいて設定される。例えば、時間決定テーブルには、上記設定される時間の組について、遊技状態に応じた複数のパターンが用意されていてもよい。
特図2変動パターン選択処理(S33)が終了すると、第2特図保留球数が1減算される(S34)。そして、第2特図保留記憶部における各種カウンタ値の記憶場所が、読み出される側に1つシフトされるとともに、第2特図保留記憶部における保留上限個数に対応する記憶場所(読み出される側から最も遠い記憶場所)がクリアされる(S35)。このようにして、第2の特図判定の保留が保留された順に消化されるようにしている。
次に、特図2変動開始処理(S36)が実行される。この処理(S36)では、特別動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAM50Bの出力バッファにセットして、第2の特図判定の特別図柄の変動表示を開始する。特図2変動開始処理(S36)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンド)には、特図2大当り判定処理(S32)でセットされた特図確定停止図柄データの情報、第2特図判定の判定結果や特図2変動パターン選択処理(S33)でセットされた変動パターンの情報が含まれている。この変動パターンの情報には、上述のように、変動表示の時間や、確定停止時間の情報、リーチ状態となる場合のタイムゲージ表示演出の演出パターン等が含まれている。
また、第2特図保留球数が「0」であるが第1特図保留球数が「0」でない場合(S31でYES、S37でNO)、即ち、第2の特図判定の保留情報はないが、第1の始動入賞部14Aへの入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当り判定処理(S38)及び特図1変動パターン選択処理(S39)を実行する。その後、第1特図保留球数を1減算する(S40)。そして、第1特図保留記憶部における各種カウンタ値の記憶場所を、読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部における保留上限個数に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶場所)をクリアする(S41)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。次に、特図1変動開始処理(S42)を実行する。この処理(S42)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第1の特図判定の特別図柄の変動表示を開始する。特図1変動開始処理(S42)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド)には、特図1大当り判定処理(S38)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S39)でセットされた変動パターンの情報(変動表示時間及び確定停止時間の情報等)等が含まれる。
上述のように、本実施形態では、第1の特図判定の保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S31でYESの場合)に限って行われ、第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化よりも優先される。
上述の特図2大当り判定処理(S32)、特図1大当り判定処理(S38)では、判定値として、特別図柄関連乱数カウンタ値を読み出す。詳細には、特図2大当り判定処理(S32)では、RAM50Bの第2特図保留記憶部(詳細には、第2の特図判定の保留の1つ目)に記憶されている特別図柄関連乱数カウンタ値(始動入賞部センサ検出処理(S12)で取得された特別図柄関連乱数カウンタ値)を読み出す。また特図1大当り判定処理(S38)では、RAM50Bの第1特図保留記憶部(詳細には、第1特図判定の保留の1つ目)に記憶されている特別図柄関連乱数カウンタ値(S12で取得されたもの)を読み出す。 次に、大当り判定テーブルに従って大当りか外れかを判定する。判定結果が大当りであれば、大当りフラグをONし、当り種別乱数を判定して大当り図柄をセットする。その後、この処理(S32、S38)を終える。判定結果が外れである場合には、外れ図柄をセットし、その後、この処理(S32、S38)を終了する。なお、遊技機10は、特図判定の当否判定を、S32やS38で行う代わりに、S12で行うように構成することもできる。
図13に示すように、特別図柄変動中処理(S24)では、まず、変動表示の開始から、所定の変動時間が経過したか否かが判断される(S51)。変動時間が経過していなければ(S51でNO)、当該変動がリーチ状態となる変動(リーチ図柄変動)であるかが判断される(S56)。リーチ図柄変動でない場合には、特別図柄変動中処理(S24)を終了する。一方、S56において、当該変動がリーチ図柄変動である場合には、リーチ図柄が表示中か(特別図柄がリーチ状態で表示中か)否かが判断される(S57)。リーチ図柄が表示中であれば(S57でYES)、後述のリーチ演出処理(S60)を実行してから、特別図柄変動中処理(S24)を終える。リーチ図柄が変動中でない場合には(S57でNO)、リーチ図柄の表示タイミングになっているか(特別図柄をリーチ状態で表示させるタイミングになっているか)否かが判断される(S58)。リーチ図柄の表示タイミングになっていない場合(S58でNO)、特別図柄変動中処理(S24)を終える。リーチ図柄の表示タイミングになっている場合(S58でYES)、リーチ図柄を表示する処理(S59)が行われ、特別図柄がリーチ状態で表示される。そして、この処理(S59)の後、特別図柄変動中処理(S24)を終える。
一方、S51において変動時間が経過していれば(YES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S52)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S53)。そして、特別図柄13A~13Cの変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当り図柄、外れ図柄又は小当り図柄)で確定停止表示させる(S54)。その後、その他の処理(S55)を実行してから、特別図柄変動中処理(S24)を終える。
図14に示すように、リーチ演出処理(S60)では、まずタイムゲージ表示31が表示中か否かが判断される(S61)。タイムゲージ表示31が表示されていない場合には(S61でNO)、タイムゲージ表示31と第1アイコン40Aを表示させる処理(S62)を行い、その後、リーチ演出処理(S60)を終える。
一方、タイムゲージ表示31が表示中である場合には(S61でYES)、第1タイミングに到達しているか否かが判断される(S63)。第1タイミングに到達していない場合には(S63でNO)、リーチ演出処理(S60)を終える。第1タイミングに到達している場合には(S63でYES)、実行される演出パターンが演出パターンAであるか否かが判断される(S63)。演出パターンAでない場合には(S67でNO)、後述の演出パターンB,C処理を実行し、リーチ演出処理(S60)を終える。一方、演出パターンAの場合には(S64でYES)、第1カットイン演出(図2(C))が実行されているか否かが判断される(S65)。第1カットイン演出が実行されている場合には(S65でYES)、リーチ演出処理(S60)を終える。第1カットイン演出が実行されていない場合には(S65でNO)、第1カットイン演出を実行させる処理(S66)を実行してから、リーチ演出処理(S60)を終える。
図15に示すように、上述の演出パターンB,C処理(S67)では、まず第1操作促し演出が実行されているか否かが判断され(S71)、実行されていない場合には(S71でNO)、第1操作促し演出を実行させる処理(S72)を行い、その後、演出パターンB,C処理(S67)を終える。第1操作促し演出が実行されている場合には(S71でYES)、第2タイミングに到達しているか否かが判断される(S73)。
第2タイミングに到達していない場合(S73でNO)、第2アイコン40Bが表示されているか否かが判断され(S74)、表示されている場合には(S74でYES)、演出パターンB,C処理(S67)を終える。第2アイコン40Bが表示されていない場合には(S74でNO)、第1操作期間中か否かが判断され(S75)、第1操作期間中でない場合には(S75でNO)、演出パターンB,C処理(S67)を終える。第1操作期間中である場合には(S75でYES)、操作ボタン29が操作されたか否かが判断される(S76)。操作ボタン29が操作されている場合には(S76でYES)、第2アイコン40Bを表示させる処理(S77)を行ってから、演出パターンB,C処理(S67)を終える。操作ボタン29が操作されていない場合には(S76でNO)、S77の処理を行わずに、演出パターンB,C処理(S67)を終える。なお、操作ボタン29の操作の有無は、サブ制御基板52からの情報で得られる。
一方、S73で第2タイミングに到達している場合(S73でYES)も、第2アイコン40Bが表示されているか否かがが判断される(S78)。第2アイコン40Bが表示されていない場合には(S78でNO)、第2アイコン40Bを表示させる処理(S79)を行ってから、ステップS80に進む。第2アイコン40Bが表示されている場合には(S78でYES)、S79の処理を行わずに、ステップS80へと進む。
S80では、実行される演出パターンが演出パターンBであるか否かが判断される。演出パターンBでない場合、即ち、演出パターンCである場合(S80でNO)、後述の演出パターンC処理(S83)を実行してから、演出パターンB,C処理(S67)を終える。一方、演出パターンBの場合(S80でYES)、第2カットイン演出が実行されているか否かが判断される(S81)。第2カットイン演出が実行されていない場合には(S81でNO)、第2カットイン演出を実行させる処理(S82)を行ってから、演出パターンB,C処理(S67)を終える。第2カットイン演出が実行されている場合には(S81でYES)、S82の処理を行わずに、演出パターンB,C処理(S67)を終える。
図16に示すように、上述の演出パターンC処理(S83)では、まず第2操作促し演出が実行されたか否かが判断され(S84)、実行されていない場合には(S84でNO)、第2操作促し演出を実行させる処理(S85)を行い、その後、演出パターンC処理(S83)を終える。第2操作促し演出が実行されている場合には(S84でYES)、第3タイミングに到達しているか否かが判断される(S86)。
第3タイミングに到達していない場合(S86でNO)、第3アイコン40Cが表示されているか否かが判断され(S87)、表示されている場合には(S87でYES)、演出パターンC処理(S83)を終える。第3アイコン40Cが表示されていない場合には(S87でNO)、第2操作期間中か否かが判断され(S88)、第2操作期間中でない場合には(S88でNO)、演出パターンC処理(S83)を終える。第2操作期間中である場合には(S88でYES)、操作ボタン29が操作されたか否かが判断される(S89)。操作ボタン29が操作されている場合には(S89でYES)、第3アイコン40Cを表示させる処理(S90)を行ってから、演出パターンC処理(S83)を終える。操作ボタン29が操作されていない場合には(S89でNO)、S90の処理を行わずに、演出パターンC処理(S83)を終える。
一方、S86で第3タイミングに到達している場合(S86でYES)も、第3アイコン40Cが表示されているか否かがが判断される(S91)。第3アイコン40Cが表示されていない場合には(S91でNO)、第3アイコン40Cを表示させる処理(S92)を行ってから、ステップS93に進む。第3アイコン40Cが表示されている場合には(S91でYES)、S92の処理を行わずに、ステップS93へと進む。
S93では、第3演出(図7(A)参照)が実行されているか否かが判断される。第3演出が実行されていない場合には(S93でNO)、第3演出を実行させる処理(S94)を行ってから、演出パターンC処理(S83)を終える。第3演出が表示されている場合には(S93でYES)、S94の処理を行わずに、演出パターンC処理(S83)を終える。
図17示すように、特別図柄確定処理(S26)では、まず、特別図柄13A~13Cの確定停止表示時間が経過したか否かを判定する(S101)。特別図柄13A~13Cの確定停止時間が経過していない場合は(S101でNO)、特別図柄確定処理(S26)を終える。一方、確定停止時間が経過している場合は(S101でYES)、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S102)。大当りフラグがONであれば(S102でYES)、特別動作ステータスを「4」にセットする(S103)。そして、設定リセット処理(S104)を実行する。この設定リセット処理により、大当り遊技の実行中は非時短状態に制御される。その後、大当り遊技を開始するために、大当りのオープニングコマンドがセットされて(S105)、大当り遊技のオープニングを開始させる処理(S106)が行われる。S106の後に、当選した大当り図柄の種別に応じた大入賞部15の開放パターンをセットする(S107)。
一方、ステップS102において、大当りフラグがONでなければ(S102でNO)、特別動作ステータスを「1」にセットし(S108)、その後、特別図柄確定処理(S26)を終える。
図11に示す特別役物処理(S28)は、大当り遊技の実行のための処理である。この処理では、大当り遊技の終了条件が成立しているか(例えば、所定回数のラウンドが終了したか)が判断される。終了条件が成立していないときには、ラウンドに応じた開放条件に基づいて大入賞部15の開放動作の処理が行われる。一方、大当り遊技の終了条件が成立している場合には、特別動作ステータスが「1」にセットされ、特別役物処理(S28)が終了する。以上が、メインプログラムPG1が実行される本実施形態の遊技機10の内部処理の説明である。
[第2実施形態]
第2実施形態では、遊技イベントが行われることが示唆される遊技イベント示唆演出として、上記第1実施形態におけるタイムゲージ表示演出とは異なる演出が実行可能となっている。本実施形態の遊技機では、時短状態が、大当り遊技の終了時以外にも開始可能となっている。具体的には、非確変状態において、次の大当りが開始される前に、特図判定での外れ(詳細には外れ又は小当り)が所定の規定回数連続すると、遊技状態が時短状態に設定される(所謂、遊タイムになる)。そして、図18に示すように、遊タイムが始まるまでの特図判定での上記外れの連続回数(以下、適宜、「遊タイムまでの残り回転数」という。)が、表示画面13Gに表示される。例えば、「遊タイムまで残り○○回転」といった表示が行われる。
特図判定で外れになると、表示画面13Gに表示された遊タイムまでの残り回転数が、1つずつ減らされる(図18(A)から図18(B)への変化を参照)。本実施形態では、このように、遊タイムまでの残り回転数が減ることで、遊タイムの開始という遊技イベントが行われるタイミング(第1タイミング)が近づいていることを示唆する第1の報知が行われる。
ここで、本実施形態の例では、遊タイムまでの残り回転数として表示画面13Gに表示される回転数(以下、適宜、表示回転数)は、最初に表示されるときには、実際の遊タイムまでの残り回転数よりも大きくなっている。例えば、図18に示す例では、表示回転数が300から表示開始されて、上記外れが連続する度に表示回転数が1つずつ減っていき、残り100になったら(図18(B))、次に上記外れになった場合に、表示回転数が実際の遊タイムまでの残り回転数と同じ50に一気に減らされる(図18(C))。これにより、遊技者は、遊タイムの開始タイミングが早まることが知らされることとなる。即ち、本実施形態では、遊タイムの開始という遊技イベントが、上記第1タイミングとは別の第2タイミングで行われることを示唆する第2の報知が行われる。
本実施形態の遊技機によっても、第1の報知により、遊技イベントが行われるタイミングが近づいていることが示唆されるので、遊技者に期待感を抱かせることができ、遊技の趣向性を高めることが可能となる。また、第1の報知の後に行われる第2の報知によって、別のタイミングで遊技イベントが実行されることが示唆されるので、遊技者に驚きを与えることが可能となり、遊技の趣向性をさらに高めることができる。特に、遊技イベントの実行タイミングが早まることが報知されるので、遊技の趣向性を一層高めることが可能となる。このように、今までにない遊技機を提供可能となる。
なお、本実施形態の遊技機も、第2の報知が、遊技者の操作ボタン29の操作に起因して行われる構成としてもよいし、所定領域に遊技球が到達したことに起因して行われる構成としてもよい。この場合、例えば、図18の例において、表示回転数が100になったときに、遊技者の操作に基づく所定のミッションを所定期間内に達成することを促す演出を行い、その所定期間内に、上記ミッションが達成されたか否かにより、表示回転数を一気に減らす構成が考えられる。これらの構成によれば、特図判定の報知や演出が行われるまでの間待っているだけではなくなり、遊技の趣向性をさらに高めることが可能となる。
[第3実施形態]
第3実施形態の遊技機では、タイムゲージ表示演出が、タイムゲージ表示31上に表示されるアイコン40の位置が移動する構成になっている。図19に示すように、本実施形態でも、表示画面13Gにおいて特別図柄13A~13Cの変動表示が行われてから(図19(A))、リーチ状態になると、タイムゲージ表示31の途中の第1タイミングを示す位置の上に、アイコン40が表示され(図19(B))、何か遊技イベントが行われることが示唆される。そして、時間が経過して、上記第1タイミングに達する前に、アイコン40が、タイムゲージ表示31のうち第1タイミングよりも後の第2タイミングを示す位置の上に移動する。そして、第2タイミングに達すると、カットイン演出等の予告演出が行われる(図20(A))。その後、タイムゲージ表示31の色が右端まで変わると、特別図柄13A~13Cの確定停止表示が行われる(図20(B))。
なお、このようにアイコン40の位置が移動させる演出を行うにあたって、操作ボタン29等の操作を促す演出を実行し、操作が行われた場合に、アイコン40の位置を移動させるようにしてもよい。また、本実施形態の遊技機において、最終的に表示されたアイコン40により示されるタイミングが後になる程、大当りに対する信頼度が高くなるように構成してもよい。このようにすれば、タイムゲージ表示31においてアイコン40が示すタイミングが後になる程、遊技者に期待感を抱かせることが可能となり、タイムゲージ表示演出に最後まで遊技者の興味を引き付けることが可能となる。なお、例えば、アイコン40が、それまでよりも後のタイミングを示すように移動したときには、アイコン40の色をより信頼度が高いことを示す色(例えば赤色等)に変化させてもよい。
図21には、本実施形態の遊技機のタイムゲージ表示演出の別の例が示されている。同図の例では、特別図柄13A~13Cが変動表示され(図21(A))、リーチ状態になってタイムゲージ表示31とアイコン40が表示されてから(図21(B))、時間が経過すると、アイコン40が最初に表示されたときに示すタイミングよりも、早いタイミングを示すように、アイコン40の位置が移動する(図21(C))。これにより、これから行われる遊技イベントの実行タイミングが、早まることが示唆され、遊技イベントが待ちきれない遊技者の気持ちを高ぶらせることが可能となり、趣向性の向上を図ることが可能となる。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、遊技者に付与される特典であって、遊技イベントとしての演出によって有無又は大小が示唆される特典が、大入賞部15が開放される大当り遊技が実行されることであったが、第2始動入賞部14B(入賞口)が開放される普図当り遊技が実行されることであってもよい。この場合、例えば、普通図柄の変動表示中に、表示部等でタイムゲージ表示演出を実行してもよい。
(2)遊技イベントとしての演出は、表示による演出だけでなく、例えば、音による演出であってもよいし、可動部材の動作による演出であってもよい。
(3)上記実施形態の遊技機を、時短状態(例えば遊タイム等)が、次の大当りの開始前に特図判定の回数(回転数)が規定回数に達したときに終了する構成とし、その規定回数までの特図判定の残りの回数(残りの回転数)を、表示画面13Gに表示する構成としてもよい。この場合、表示画面13Gに最初は、実際の残りの回転数よりも小さい回転数を表示しておき、後で(例えば、実際の又は表示される残りの回転数が所定回数に達したとき等に)、実際の残りの回転数を表示する(即ち、表示される回転数を一気に増やす)ように構成してもよい。この構成によれば、時短状態の残りが少なくなってきたと思っていた遊技者に期待を抱かせることが可能となり、趣向性の向上を図ることが可能となる。
(4)図22(A)に示すように、表示画面13の表示又は音によりカウントダウンを行う演出を実行し、カウントダウンが0になったときに、何かの遊技イベント(例えば演出等)が行われることを示唆してもよい。この場合、カウントダウンの途中で、カウントダウンされる時間を、一気に減らすか又は一気に増やして、遊技イベントが、最初に示唆されたタイミングとは別のタイミングで行われることが示唆されてもよい(図22(B)から図22(C)への変化を参照)。
(5)上記実施形態では、タイムゲージ表示演出において、遊技イベントの追加数(アイコン40の追加数)が多くなる程、特典の付与について遊技者にとって有利な結果になり易くなっていたが、最も遅いタイミングを示すアイコン40が表示された演出パターン程、特典の付与について遊技者にとって有利な結果になり易い構成となっていてもよい。
(6)タイムゲージ表示演出において、第1又は第2操作促し演出が実行されてから所定期間内に操作ボタン29が操作されたときに、抽選が行われて、その抽選で当りになった場合に第2アイコン40B又は第3アイコン40Cが表示されるようにしてもよい。なお、操作促し演出で操作を促される操作部は、操作ボタン29に限定されるものではなく、例えば、操作レバーやハンドル等であってもよい。
(7)タイムゲージ表示演出において、第2の報知又は第3の報知が、上記実施形態では操作ボタン29の操作が所定期間内に行われると実行されていたが、所定領域へ遊技球が入球するというミッションが所定期間内に達成されると行われる構成であってもよい。この場合も、このミッションを達成することを促す演出(遊技イベント)が行われてもよい。
(8)タイムゲージ表示演出において、タイムゲージ表示31の進みの速さ(左端から右端まで色が変わる速さ)を途中から変更する(速くする又は遅くする)ことで、アイコン40が示すタイミングに到達するまでの時間が途中から変わるように見せてもよい。この場合、アイコン40の位置を変更しなくても、遊技イベントが行われるタイミングが変更されたように見せることが可能となる。
(9)タイムゲージ表示演出を、タイムゲージ表示31の所定のタイミングを示すアイコン40を移動せずに、所定条件の成立(例えば操作ボタン29の操作や、所定領域への遊技球の入球、又は、所定時間の経過等)により、アイコン40の色を、大当りに対する信頼度が高まる印象を抱かせる色(例えば赤や金)に変化させるように構成してもよい。
(10)タイムゲージ表示演出において、第1アイコン40Aを、タイムゲージ表示31と同時に表示してもよいし、タイムゲージ表示31よりも後(例えば、第1タイミングが訪れる前)に表示してもよい。
(11)タイムゲージ表示演出において、複数のアイコン40が追加表示される順番は、対応する遊技イベントの実行順でなくてもよい。
(12)第1と第2の報知が行われる構成(例えば、タイムゲージ表示31やアイコン40が表示される演出を実行する構成)を、スロットマシンに適用してもよい。
<付記>
以下、上記実施形態から抽出される特徴群について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下では、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、これら特徴群は、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
例えば、以下の特徴群は、遊技機に関し、「従来から、遊技機では遊技の進行に応じて演出等の遊技イベントが行われる(例えば、特開2017-018522号公報(段落[0018]等)参照)。」という」という背景技術について、「上述した従来の遊技機に対して、今までにない遊技機の登場が望まれる。」という課題をもって想到されたものと考えることができる。
[特徴1]
第1の遊技イベントが行われる第1タイミングが近づいていることを示唆する第1の報知を開始した後に、前記第1の遊技イベント又は第2の遊技イベントが前記第1タイミングとは別の第2タイミングで行われることを示唆する第2の報知を行う報知手段(表示装置13)を備える遊技機。
[特徴2]
遊技者が操作可能な操作部(操作ボタン29)を備え、
前記第2の報知は、前記操作部の操作が行われるか又は所定領域へ遊技球が入球する、いうミッションが所定期間内に達成されると行われる特徴1に記載の遊技機。
[特徴3]
前記第2の報知では、前記第2の遊技イベントが行われることが示唆され、
前記第1の遊技イベントには、前記ミッションを達成することを促す演出が含まれる特徴2に記載の遊技機。
[特徴4]
前記報知手段は、前記第1の遊技イベントを含む複数の遊技イベントが行われることを示唆する報知を、前記遊技イベント毎に行い、
少なくとも1つの前記遊技イベントには、遊技者に付与される特典の有無又は大小を示唆する特典示唆演出が含まれる特徴1から3の何れか1の特徴に記載の遊技機。
[特徴5]
前記遊技イベントは、演出であり、
前記報知により示唆される前記遊技イベントの追加数が多くなる程、前記特典の付与について遊技者に有利な結果になり易くなっている特徴4に記載の遊技機。
[特徴6]
前記特典は、当否判定で当りとなって入賞口が開放される特典遊技が実行されることであり、
前記報知により示唆される前記遊技イベントの追加数が多くなる程、前記当否判定の判定結果が当りになることに対する信頼度が高くなる特徴4又は5に記載の遊技機。
[特徴7]
前記報知手段は、前記遊技イベントが行われるタイミングになるまでの時間を表す出力を行う特徴1から6の何れか1の特徴に記載の遊技機。
[特徴8]
前記報知手段が行う前記出力には、時間軸上に、前記遊技イベントが行われるタイミングを示すアイコンを表示することが含まれる特徴7に記載の遊技機。
[特徴9]
前記報知手段は、前記第1の遊技イベントを含む複数の遊技イベントが行われることを示唆する報知を、それら遊技イベントの実行順に前記遊技イベント毎に行い、前記報知において、前記アイコンを前記時間軸上に追加表示すると共に、その追加表示する前記アイコンには、そのアイコンまでに追加表示された前記アイコンの数を示す特徴8に記載の遊技機。
特徴1では、第1の報知により、第1の遊技イベントが行われる第1タイミングが近づいていることが示唆されるので、遊技者に期待感を抱かせることができ、遊技の趣向性を高めることが可能となる。また、第1の報知の後に行われる第2の報知によって、第1の遊技イベントの実行タイミングが変更されることが示唆されるか、又は、別のタイミングで第2の遊技イベントが実行されることが示唆されるので、第1の遊技イベントが予定のタイミングで実行されるだけだと思っていた遊技者に驚きを与えることが可能となると共に、さらに期待感を抱かせることが可能となり、趣向性のさらなる向上を図ることが可能となる。このように、特徴1によれば、今までにない遊技機を提供可能となる。
特徴2では、第2の報知が、遊技者の操作に起因して所定のミッションが達成されると行われるので、遊技の趣向性をさらに高めることが可能となる。
特徴3では、遊技者によるミッション達成を促す演出が行われるので、遊技者にミッションを把握させ易くすることが可能となる。
特徴4では、遊技イベントとして、遊技者に付与される特典についての情報が示唆されるので、遊技イベントへの遊技者の興味を引き付け易くすることが可能となる。
特徴5では、報知により示唆される遊技イベントの追加される程、遊技者に期待感を抱かせることが可能となり、報知手段による報知に興味を引き付けることが可能となる。
特徴6では、特典が、入賞口が解放される特典遊技が実行されることであり、報知により示唆される遊技イベントの追加数が多くなるほど、信頼度が高くなるので、報知手段による報知に興味をさらに引き付けることが可能となる。
特徴7では、遊技イベントが行われるタイミングになるまでの時間を把握させることで、遊技者のドキドキ感を高め易くすることが可能となる。
特徴8では、時間軸上に遊技イベントが行われるタイミングを表すアイコンが表示されるので、遊技イベントが行われるタイミングを把握させ易くすることができる。
特徴9では、追加表示されたアイコンの数を一目で把握させることが可能となる。
なお、本明細書及び図面には、特許請求の範囲に含まれる技術の具体例が開示されているが、特許請求の範囲に記載の技術は、これら具体例に限定されるものではなく、具体例を様々に変形、変更したものも含み、また、具体例から一部を単独で取り出したものも含む。