JP2023091511A - トンネル掘削機 - Google Patents

トンネル掘削機 Download PDF

Info

Publication number
JP2023091511A
JP2023091511A JP2021206291A JP2021206291A JP2023091511A JP 2023091511 A JP2023091511 A JP 2023091511A JP 2021206291 A JP2021206291 A JP 2021206291A JP 2021206291 A JP2021206291 A JP 2021206291A JP 2023091511 A JP2023091511 A JP 2023091511A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
valve
opening
sand
plug member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021206291A
Other languages
English (en)
Inventor
学 斉藤
Manabu Saito
博彦 大林
Hirohiko Obayashi
泰男 井口
Yasuo Iguchi
日出男 水野
Hideo Mizuno
洋志 古賀
Hiroshi Koga
由也 近藤
Yoshiya Kondo
修一 内橋
Shuichi Uchihashi
哲也 今井
Tetsuya Imai
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Jim Technology Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
Jim Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Obayashi Corp, Jim Technology Corp filed Critical Obayashi Corp
Priority to JP2021206291A priority Critical patent/JP2023091511A/ja
Publication of JP2023091511A publication Critical patent/JP2023091511A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

【課題】チャンバ内において隔壁から離隔した位置の掘削土砂を当該掘削土砂の性状に変化を与えることなくサンプリングする。【解決手段】トンネル掘削機1の隔壁13には、土砂サンプリング装置100が設けられており、土砂サンプリング装置100は、固定翼13aの先端部に第1開口21aを有する第1流路21と、第1流路21から分岐し、隔壁13よりも軸方向後方に第2開口22aを有する第2流路22と、第1流路21内に摺動可能に設けられる栓部材31と、栓部材31を、栓部材31の少なくとも前端が第1流路21と第2流路22との分岐位置P1を跨ぐように、第1流路21内で摺動させる移動機構32と、第1流路21のうち分岐位置P1に対して第1開口21a側に設けられ、第1流路21を開閉可能な第1開閉弁41と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、カッタヘッドからチャンバ内に取り込まれた掘削土砂をサンプリングする土砂サンプリング装置を備えたトンネル掘削機に関する。
一般的なトンネル掘削機は、カッタヘッドを回転させ、そのカッタヘッドの前面に装着された複数のカッタビットが前方の地山を掘削し切羽を形成することにより、トンネルを掘削する。地山の掘削(切羽の切削)により生じた掘削土砂は、カッタヘッドに形成された開口部である土砂通過部を通過し、カッタヘッド背面側のチャンバ内に取り込まれる。その後、チャンバ内の掘削土砂は、トンネル掘削機内に設けられたスクリューコンベヤなどの土砂排出装置によって、トンネル延伸方向後方に向けて運搬および排出される。
ここで、トンネル掘削機が泥土圧式シールド掘削機である場合、カッタヘッド前面は、中心部から放射状に延びる複数のカッタスポークで主に構成され、カッタヘッド前面のほとんどが開断面となる。この場合、周方向に相隣接するカッタスポーク間の隙間が土砂通過部となり、当該隙間(土砂通過部)からチャンバ内に掘削土砂が取り込まれる。
一方、トンネル掘削機が泥水式シールド掘削機である場合、地山(切羽)の保持は泥水圧力で行うものの、地山(切羽)の崩落防止のためにカッタ面板を用いることが一般的であるので、カッタヘッド前面は、複数のカッタスポークと、周方向に相隣接するカッタスポーク間の隙間を塞ぐカッタ面板とから構成される。この場合、カッタスポークとカッタ面板の隙間、隣接するカッタ面板同士の隙間、またはカッタ面板の貫通穴として形成された複数のスリットなどが土砂通過部となり、当該スリットなどの土砂通過部からチャンバ内に掘削土砂が取り込まれる。
近年、トンネル掘削機を用いたシールド工事において、地上への影響を最小限に抑えることが、これまで以上に重要視されている。これに対する技術として、カッタヘッドからチャンバに取り込まれた掘削土砂の性状が適切かどうかを確認する技術が求められている。このため、掘削機本体の機内側(隔壁よりも後方側)から、チャンバ内の掘削土砂を採取(サンプリング)するための土砂サンプリング装置が用いられる。例えば、特許文献1には、土砂取出用スクリュー羽根を備えた土砂サンプリング装置を隔壁に取り付け、当該スクリュー羽根の回転によりチャンバ内の掘削土砂をサンプリングすることが記載されている。
特開2004-68250号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来の土砂サンプリング装置では、回転するスクリュー羽根を用いて、チャンバ内の掘削土砂を機内側に取り込む構造であるため、撹拌により掘削土砂の性状が変化してしまい、掘削土砂の性状を正確に把握できないという問題があった。また、当該従来の土砂サンプリング装置では、隔壁に設けられた開口を掘削土砂の取込み口としているため、チャンバ内における隔壁近辺の掘削土砂しか採取することができず、隔壁から前方に離隔した位置の掘削土砂を採取できないという問題もあった。
そこで、本発明は、このような課題に鑑み、チャンバ内において隔壁から離隔した位置の掘削土砂を当該掘削土砂の性状に変化を与えることなくサンプリングすることが可能なトンネル掘削機を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明のトンネル掘削機は、筒状の掘削機本体と、掘削機本体の前端に回転可能に設けられるカッタヘッドと、カッタヘッドよりも掘削機本体の軸方向後方に、カッタヘッドと軸方向に間隔を空けて配置される隔壁と、カッタヘッドと隔壁との間に区画される空間であるチャンバと、隔壁の前面からチャンバに突出する固定翼と、を備え、隔壁には、土砂サンプリング装置が設けられており、土砂サンプリング装置は、固定翼の先端部に第1開口を有する第1流路と、第1流路から分岐し、隔壁よりも軸方向後方に第2開口を有する第2流路と、第1流路内に摺動可能に設けられる栓部材と、栓部材を、栓部材の少なくとも前端が第1流路と第2流路との分岐位置を跨ぐように、第1流路内で摺動させる移動機構と、第1流路のうち分岐位置に対して第1開口側に設けられ、第1流路を開閉可能な第1開閉弁と、を有する。
土砂サンプリング装置は、第2開口を開閉可能な第2開閉弁をさらに備えてもよい。
土砂サンプリング装置は、第2開口に取り付けられるサンプリング箱をさらに備えてもよい。
サンプリング箱は、第2開口に取り付けられた状態において、外部に対して気密に設けられ、サンプリング箱には、第1エア抜き弁が設けられていてもよい。
土砂サンプリング装置は、第1開閉弁が閉鎖された状態において、第1流路のうち第1開閉弁に対して分岐位置側、および、第2流路と連通する開口である洗浄口と、洗浄口を開閉可能な第3開閉弁、または、洗浄口に設けられる逆止弁と、をさらに備えてもよい。
洗浄口は、第2流路の延長線上に配置されてもよい。
土砂サンプリング装置は、第1開閉弁が閉鎖された状態において、第1流路のうち第1開閉弁に対して分岐位置側、および、第2流路と連通する第2エア抜き弁をさらに備えてもよい。
栓部材の後端は、栓部材の前端の位置によらず、第1流路のうち分岐位置に対して第1開口側と逆側に位置してもよい。
土砂サンプリング装置は、第1流路のうち第1開閉弁に対して分岐位置側、または、第2流路に設けられる密度計をさらに備えてもよい。
移動機構は、栓部材と接続される油圧ジャッキを含んでもよい。
固定翼の先端部は、チャンバ内におけるサンプリング箇所に対応する位置に配置されてもよい。
本発明によれば、チャンバ内において隔壁から離隔した位置の掘削土砂を当該掘削土砂の性状に変化を与えることなくサンプリングすることが可能となる。
本発明の実施形態に係るトンネル掘削機の全体構成を示す断面模式図である。 本発明の実施形態に係る土砂サンプリング装置を示す断面模式図である。 本発明の実施形態に係る土砂サンプリング装置のサンプリング時の状態を示す断面模式図である。 本発明の実施形態に係る土砂サンプリング装置のサンプリング完了後の第1状態を示す断面模式図である。 本発明の実施形態に係る土砂サンプリング装置のサンプリング完了後の第2状態を示す断面模式図である。 本発明の実施形態に係る土砂サンプリング装置の第1開閉弁の近傍を示す拡大図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
<トンネル掘削機の構成>
図1および図2を参照して、本発明の実施形態に係るトンネル掘削機1の構成について説明する。
図1は、トンネル掘削機1の全体構成を示す断面模式図である。なお、図1中の矢印Fはトンネル掘削機1の前方向(つまり、進行方向)を示し、矢印Bはトンネル掘削機1の後方向を示す。図1中の矢印Fは切羽側を向き、矢印Bは坑口側を向く。
トンネル掘削機1は、地盤を掘削可能な土圧式(泥土圧式を含む。)のシールド掘削機である。図1に示すように、トンネル掘削機1は、掘削機本体10を備える。掘削機本体10は、筒状(例えば、円筒状または矩形筒状等)である。掘削機本体10の軸方向は、トンネル掘削機1の前後方向と一致する。
以下では、トンネル掘削機1の軸方向(つまり、掘削機本体10の軸方向)を単に軸方向とも呼び、トンネル掘削機1の径方向(つまり、掘削機本体10の径方向)を単に径方向とも呼び、トンネル掘削機1の周方向(つまり、掘削機本体10の周方向)を単に周方向とも呼ぶ。
掘削機本体10の前端には、カッタヘッド11が設けられる。カッタヘッド11は、略円盤状の回転体である。カッタヘッド11の中心部には、カッタ回転軸12の前端が嵌入されており、カッタヘッド11は、カッタ回転軸12を中心に回転可能に軸支されている。
カッタヘッド11は、外周リング11aと、内周リング11bと、カッタスポーク11cと、フィッシュテールカッタ11dと、カッタビット11eなどを有する。このうち、外周リング11aは、カッタヘッド11の外周部を形成しており、内周リング11bは、外周リング11aよりも径方向内側に配置されている。また、複数のカッタスポーク11cは、カッタヘッド11の前面において、カッタ回転軸12を中心として放射状に配置されている。カッタヘッド11の前面の中心部には、フィッシュテールカッタ11dが装着されている。さらに、カッタスポーク11cの前面には、多数のカッタビット11eが装着されている。なお、フィッシュテールカッタ11dおよびカッタビット11eは、着脱可能であってもよく、着脱可能でなくてもよい。
そして、カッタヘッド11には、上記外周リング11a、内周リング11bおよびカッタスポーク11cの相互の間に、複数の開口部が形成されている。当該開口部は、カッタヘッド11によって地盤(切羽)を掘削した際に発生する掘削土砂を、掘削機本体10内(後述するチャンバ17内)に取り込むための掘削土砂取込口として機能する。
掘削機本体10におけるカッタヘッド11よりも後方には、隔壁13が配置されている。隔壁13は、軸方向(トンネル延伸方向)に対して垂直に配置される板状(例えば、円板状)の壁体であり、隔壁13の外周縁は掘削機本体10の内周面10aに取り付けられる。カッタヘッド11と隔壁13は、軸方向(トンネル延伸方向)に所定間隔を空けて配置される。隔壁13の後方側には、トンネル掘削機1の各種設備が配置されており、隔壁13は、切羽で生じる掘削土砂から当該設備を隔離する。隔壁13の下部には、掘削土砂を排出するための開口部である排出口Vが形成されている。
隔壁13の中心部には、カッタ回転軸12が回転可能に支持されている。さらに、隔壁13には、環状の回転リング14が、カッタ回転軸12を中心として回転可能に支持されている。回転リング14の前部には、複数の連結ビーム15が周方向に所定の間隔で設けられている。複数の連結ビーム15は、カッタヘッド11と回転リング14を連結する。連結ビーム15の前端は、カッタヘッド11の内周リング11bとカッタスポーク11cとの接続部に連結されている。一方、回転リング14の後部には、リングギヤ14aが設けられている。なお、リングギヤ14aは、外歯式であってもよく、内歯式であってもよい。さらに、隔壁13の後方にはカッタ旋回用モータ16が設けられている。このカッタ旋回用モータ16の駆動ギヤ16aは、回転リング14のリングギヤ14aと噛み合っている。
カッタ旋回用モータ16を駆動させることにより、その駆動ギヤ16aの回転がリングギヤ14aから回転リング14および連結ビーム15に伝達される。これにより、カッタヘッド11を、カッタ回転軸12を中心として回転させることができる。この結果、回転するカッタヘッド11の前面を後述するシールドジャッキ19を利用して地盤(切羽)に押し付けて、地盤を掘削することができる。
カッタヘッド11と隔壁13との間には、チャンバ17が画成されている。チャンバ17は、カッタヘッド11の後面と、隔壁13の前面と、掘削機本体10の内周面10aとにより区画された空間(例えば、略円柱状の空間)である。カッタヘッド11による地盤の掘削に伴って発生する掘削土砂は、カッタヘッド11に貫通形成された上記開口部(掘削土砂取込口)を通じて、チャンバ17内に取り込まれる。チャンバ17は、掘削土砂を一時的に蓄えるための空間(室)として機能する。チャンバ17内に取り込まれた掘削土砂は、隔壁13の下部にある排出口Vを通じて、チャンバ17からスクリューコンベヤ18内に排出される。
スクリューコンベヤ18は、掘削機本体10内における隔壁13の後方側に設けられる。スクリューコンベヤ18は、掘削機本体10内において、後方側に向かうにつれて上方に傾斜して配置される。スクリューコンベヤ18の前端の開口部は、隔壁13の排出口Vに接続されている。これにより、スクリューコンベヤ18の内部空間は、隔壁13の排出口Vを通じてチャンバ17と連通する。スクリューコンベヤ18内には、螺旋状の羽根を備えたスクリュー状の回転体であるスクリュー羽根18aが設けられている。スクリュー羽根18aを回転駆動させることで、チャンバ17内に蓄えられた掘削土砂をスクリューコンベヤ18内に取り込んで、掘削機本体10の後方に向けて運搬し、排出することができる。
また、掘削機本体10の隔壁13よりも後方側には、エレクタ装置(図示省略)が設けられる。エレクタ装置は、掘削機本体10の軸方向、径方向および周方向(すなわち、トンネル延伸方向、トンネル径方向およびトンネル周方向)に移動可能に設けられる。エレクタ装置は、覆工部材であるセグメントSを把持可能であり、把持したセグメントSをトンネルTの内壁面(坑壁)に沿って組み立てる。
セグメントSは、掘削されたトンネルTの内壁面に沿った湾曲形状を有する環片である。上記エレクタ装置を駆動させることにより、複数のセグメントSを周方向に沿ってリング状に組み立てることができる。これにより、トンネルTの内壁面が複数のセグメントSにより覆工され、内壁面の崩落を防止できる。
さらに、掘削機本体10内には、複数のシールドジャッキ19が、周方向に相互に間隔を空けて設けられている。各シールドジャッキ19は、掘削機本体10の内周面10aに沿って、掘削機本体10の軸方向に延びるように設けられる。シールドジャッキ19は、例えば、油圧ジャッキであるが、トンネル掘削機1の推力を発生可能であれば、他の種類のジャッキ、アクチュエータ等であってもよい。シールドジャッキ19の後端には、伸縮可能な駆動ロッド19aが設けられている。駆動ロッド19aの先端は、既設のセグメントSの前端面と対向している。シールドジャッキ19の駆動ロッド19aを、後方に向けて伸長し、既設のセグメントSを押圧することにより、掘削機本体10に推進反力(つまり、推力)を付与することができる。すなわち、シールドジャッキ19が既設のセグメントSを押圧したときに発生する推力によって、掘削機本体10は前進可能である。
ここで、図1に示すように、カッタヘッド11の後面には、攪拌翼11fが設けられている。攪拌翼11fは、カッタヘッド11の後面からチャンバ17に突出する。図1の例では、2つの攪拌翼11fが、径方向に間隔を空けて配置されている。ただし、攪拌翼11fの設置数および設置位置は、図1の例に限定されない。また、隔壁13の前面には、固定翼13aが設けられている。固定翼13aは、隔壁13の前面からチャンバ17に突出する。固定翼13aは、攪拌翼11fと干渉しないように配置されている。図1の例では、2つの固定翼13aが、径方向に間隔を空けて配置されている。ただし、固定翼13aの設置数および設置位置は、図1の例に限定されない。
上述したように、トンネル掘削機1では、地盤の掘削に伴って発生する掘削土砂が、カッタヘッド11からチャンバ17内に取り込まれる。そして、カッタヘッド11の回転時に、攪拌翼11fは、カッタヘッド11と一体的に回転する。一方、固定翼13aは、隔壁13に対して固定されている。ゆえに、チャンバ17内に取り込まれた掘削土砂は、攪拌翼11fおよび固定翼13aによって、チャンバ17内で攪拌される。トンネル掘削機1では、カッタヘッド11からチャンバ17に取り込まれた掘削土砂の性状が適切かどうかを確認する目的で、チャンバ17内の掘削土砂を採取(サンプリング)するための土砂サンプリング装置100(図2を参照)が隔壁13に設けられている。
以下、図2を参照して、土砂サンプリング装置100の構成について説明する。図2は、土砂サンプリング装置100を示す断面模式図である。具体的には、図2は、隔壁13のうち固定翼13aが設けられている部分を拡大して示す図である。なお、土砂サンプリング装置100は、隔壁13に設置された複数の固定翼13aのうち、いずれの固定翼13aに対して設けられてもよい。また、土砂サンプリング装置100は、1つの固定翼13aに対してのみ設けられてもよく、複数の固定翼13aに対してそれぞれ設けられてもよい。ただし、チャンバ17の所望のサンプリング位置から掘削土砂をサンプリングするために、当該所望のサンプリング位置に対応する隔壁13の径方向位置、および、周方向位置に設置され、対応する長さとした固定翼13aに対して、土砂サンプリング装置100を設けることが好ましい。
図2に示すように、土砂サンプリング装置100は、固定翼13aと、流路形成部材13bと、固定翼13aおよび流路形成部材13b内に形成される流路と、当該流路に付随して設けられる構成要素とを備える。土砂サンプリング装置100は、上記流路として、第1流路21と、第2流路22と、第3流路23とを備え、上記構成要素として、栓部材31と、移動機構32と、第1開閉弁41と、第2開閉弁42と、第3開閉弁43と、サンプリング箱51と、第1エア抜き弁61と、第2エア抜き弁62と、密度計71とを備える。
固定翼13aは、円筒形状を有し、掘削機本体10の軸方向に延在する。固定翼13aの内部空間は、後述する第1流路21の一部に相当する。固定翼13aの先端(前端)は、隔壁13より前方に位置している。固定翼13aの後端は、隔壁13より後方に位置しており、後述する第1開閉弁41を介して流路形成部材13bと接続されている。流路形成部材13bは、後述する第1流路21等の流路を形成するための中空の部材である。なお、固定翼13aおよび流路形成部材13bは、同一部材により一体に形成されてもよく、別部材により別体に形成されてもよい。
第1流路21は、固定翼13aの先端部に第1開口21aを有する。図2の例では、第1流路21は、トンネル掘削機1の軸方向に延在している。第1流路21は、固定翼13aの先端部から隔壁13より後方まで延在している。第1流路21の前側は、固定翼13aの内部に形成され、第1流路21の後側は、流路形成部材13bの内部に形成されている。ただし、第1流路21は、トンネル掘削機1の軸方向に対して傾斜していてもよく、湾曲していてもよい。第1流路21の流路断面の形状は、例えば、円形状である。ただし、第1流路21の流路断面の形状は、円形状以外の形状であってもよい。
第2流路22は、第1流路21から分岐する。図2の例では、第2流路22は、第1流路21のうち隔壁13よりも軸方向後方の分岐位置P1から分岐し、下方に延在した後に湾曲して後方に延在している。第2流路22は、流路形成部材13bの内部に形成されている。ただし、第2流路22の経路は特に限定されず、例えば、第2流路22は、分岐位置P1から下方に延在した後に湾曲していなくてもよく、分岐位置P1から下方以外の方向に延在していてもよい。第2流路22のうち分岐位置P1側と逆側の端部には、第2開口22aが設けられる。このように、第2流路22は、隔壁13よりも軸方向後方に第2開口22aを有する。第2流路22の流路断面の形状は、例えば、円形状である。ただし、第2流路22の流路断面の形状は、円形状以外の形状であってもよい。
第1流路21内には、栓部材31が摺動可能に設けられている。栓部材31の外周面は、第1流路21の内周面と一周に亘って接する。第1流路21の流路断面の形状が円形状である場合、栓部材31は、例えば、円柱形状または円盤形状等である。ただし、栓部材31の形状は、第1流路21の流路断面の形状に応じて適宜変更され得る。図2の例では、栓部材31は、トンネル掘削機1の軸方向に摺動可能となっている。図2の状態は、後述するように、掘削土砂のサンプリングを実行可能な待機状態であり、この状態において、栓部材31は、第1流路21の第1開口21aの近傍に位置する。
栓部材31の移動は、移動機構32によって実現される。移動機構32は、栓部材31を、第1流路21と第2流路22との分岐位置P1を跨いで、第1流路21内で摺動させる。図2の例では、栓部材31は、第1流路21の前端と後端との間で移動可能となっている。また、図2の例では、移動機構32は、栓部材31と接続される油圧ジャッキである。移動機構32は、伸縮可能な駆動ロッド32aを含む。駆動ロッド32aは、流路形成部材13bのうち第1流路21の後端部付近に形成された開口から第1流路21内に挿通されており、第1流路21の軸方向に沿って延在している。駆動ロッド32aの先端(前端)に栓部材31が取り付けられており、駆動ロッド32aが伸縮することによって、栓部材31が第1流路21内を軸方向に摺動する。ただし、移動機構32は、栓部材31を移動させることができる機構であればよく、油圧ジャッキ以外の機構であってもよい。
土砂サンプリング装置100では、栓部材31を移動させることによって、掘削土砂のサンプリングが行われる。掘削土砂のサンプリング時の動作の詳細については、後述する。
第1流路21のうち分岐位置P1に対して第1開口21a側には、第1開閉弁41が設けられる。第1開閉弁41は、隔壁13よりも軸方向後方に配置される。第1開閉弁41は、例えばナイフゲート弁で構成される。第1開閉弁41は、第1流路21を開閉可能である。第1流路21が第1開閉弁41により開放されると、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して第1開口21a側と分岐位置P1側とが連通する状態となる。この状態を第1開閉弁41の開状態とも呼ぶ。一方、第1流路21が第1開閉弁41により閉鎖されると、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して第1開口21a側と分岐位置P1側とが連通せずに遮断された状態となる。この状態を第1開閉弁41の閉状態とも呼ぶ。
図2の例では、第1開閉弁41は、弁体41aを含む。弁体41aは、第1流路21の径方向に移動可能である。図2に示すように、弁体41aが第1流路21を塞いでいない状態が、第1開閉弁41の開状態に相当する。弁体41aが図2の状態から移動して第1流路21を塞いでいる状態(例えば、後述する図4の状態)が、第1開閉弁41の閉状態に相当する。ただし、第1開閉弁41は、第1流路21を開閉可能であればよく、上記の例に限定されない。例えば、第1開閉弁41の弁体41aが、回動することによって、第1流路21を開閉可能であってもよい。
なお、図2の例では、固定翼13aと流路形成部材13bとの間に第1開閉弁41が配置されている。ただし、第1開閉弁41と固定翼13aと流路形成部材13bとの位置関係は、図2の例に限定されない。
第2流路22の第2開口22aには、第2開閉弁42が設けられる。第2開閉弁42は、例えばナイフゲート弁で構成される。第2開閉弁42は、第2開口22aを開閉可能である。また、第2開口22aには、サンプリング箱51が取り付けられる。サンプリング箱51は、掘削土砂のサンプリング時に採取された掘削土砂が貯留される箱である。サンプリング箱51は、第2開口22aに対して着脱可能となっており、サンプリング完了後に第2開口22aから取り外される。第2開口22aが第2開閉弁42により開放されると、第2流路22が第2開口22aを介して第2流路22の外部の空間(図2の例では、サンプリング箱51の内部空間)と連通する状態となる。この状態を第2開閉弁42の開状態とも呼ぶ。一方、第2開口22aが第2開閉弁42により閉鎖されると、第2流路22が第2開口22aを介して第2流路22の外部の空間(図2の例では、サンプリング箱51の内部空間)と連通せず遮断された状態となる。この状態を第2開閉弁42の閉状態とも呼ぶ。
図2の例では、第2開閉弁42は、弁体42aを含む。弁体42aは、第2開口22aの径方向に移動可能である。図2に示すように、弁体42aが第2開口22aを塞いでいる状態が、第2開閉弁42の閉状態に相当する。弁体42aが図2の状態から移動して第2開口22aを塞いでいない状態(例えば、後述する図3の状態)が、第2開閉弁42の開状態に相当する。ただし、第2開閉弁42は、第2開口22aを開閉可能であればよく、上記の例に限定されない。例えば、第2開閉弁42の弁体42aが、回動することによって、第2開口22aを開閉可能であってもよい。
サンプリング箱51は、第2開口22aに取り付けられた状態において、外部に対して気密に設けられている。それにより、掘削土砂のサンプリング時に、サンプリング箱51に送られた掘削土砂がサンプリング箱51から漏れ出ることが抑制される。また、サンプリング箱51には、第1エア抜き弁61が設けられている。第1エア抜き弁61は、サンプリング箱51内の空気を外部に排出するための弁である。後述するように、掘削土砂のサンプリング時に、サンプリング箱51内の空気を第1エア抜き弁61によって外部に排出することで、サンプリング箱51に掘削土砂を円滑に送ることができる。
第3流路23は、第1流路21から分岐する。図2の例では、第3流路23は、第1流路21のうち第2流路22との分岐位置P1から分岐し、上方に延在している。第3流路23は、流路形成部材13bの内部に形成されている。ただし、第3流路23は、上方向と異なる方向に延在してもよく、湾曲していてもよい。また、第3流路23は、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して分岐位置P1側であれば、分岐位置P1以外の位置から分岐していてもよい。また、第3流路23は、第2流路22から分岐していてもよい。上記のように、第3流路23は、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して分岐位置P1側、および、第2流路22と連通していればよい。第3流路23の流路断面の形状は、例えば、円形状である。ただし、第3流路23の流路断面の形状は、円形状以外の形状であってもよい。
第3流路23のうち分岐位置P1側と逆側の端部には、開口である洗浄口23aが設けられる。図2の例では、洗浄口23aは、第2流路22の延長線上に配置されている。洗浄口23aは、第1開閉弁41が閉鎖された状態において、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して分岐位置P1側、および、第2流路22と連通する。第1開閉弁41が閉鎖された状態において、洗浄口23aを介して水等の流体を流路形成部材13b内に供給することによって、土砂サンプリング装置100の洗浄が行われる。なお、土砂サンプリング装置100の洗浄時の動作の詳細については、後述する。
洗浄口23aには、第3開閉弁43が設けられる。第3開閉弁43は、例えばボールバルブで構成される。第3開閉弁43は、洗浄口23aを開閉可能である。洗浄口23aが第3開閉弁43により開放されると、第3流路23が洗浄口23aを介して外部空間と連通する状態となる。この状態を第3開閉弁43の開状態とも呼ぶ。一方、洗浄口23aが第3開閉弁43により閉鎖されると、第3流路23が洗浄口23aを介して外部空間と連通せず遮断された状態となる。この状態を第3開閉弁43の閉状態とも呼ぶ。なお、図示は省略するが、第3開閉弁43は、弁体を有しており、当該弁体が動作することによって洗浄口23aが開閉される。なお、後述するように、洗浄口23aには、第3開閉弁43に替えて逆止弁が設けられてもよい。この逆止弁は、第3流路23内から洗浄口23aを介して外部に向かう流体の流れを阻止し、外部から洗浄口23aを介して第3流路23内に向かう流体の流れを許容する。
第1流路21と第2流路22との分岐位置P1には、第2エア抜き弁62が設けられる。第2エア抜き弁62は、流路形成部材13b内の流路中の空気を外部に排出するための弁である。ただし、第2エア抜き弁62は、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して分岐位置P1側であれば、分岐位置P1以外の位置に設けられていてもよい。また、第2エア抜き弁62は、第2流路22に設けられてもよい。また、第2エア抜き弁62は、第3流路23に設けられてもよい。このように、第2エア抜き弁62は、第1開閉弁41が閉鎖された状態において、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して分岐位置P1側、および、第2流路22と連通する。後述するように、掘削土砂のサンプリング完了後において、第2エア抜き弁62を用いた空気の排出を行うことによって、土砂サンプリング装置100内における水密性の確認を行うことができる。なお、土砂サンプリング装置100内における水密性の確認時の動作の詳細については、後述する。
密度計71は、当該密度計71の設置位置の密度を検出する。図2の例では、密度計71は、第2流路22のうち第2開口22aの近傍に設けられており、第2流路22のうち第2開口22aの近傍の密度を検出する。ただし、密度計71は、第2流路22のうち図2の位置以外の位置に設けられていてもよく、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して分岐位置P1側(つまり、機内側)に設けられてもよい。つまり、密度計71は、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して分岐位置P1側、または、第2流路22に設けられればよい。密度計71の利用方法については、後述する。
<トンネル掘削機の動作>
図2~図6を参照して、本発明の実施形態に係るトンネル掘削機1の動作について説明する。
上述したように、図2の状態は、掘削土砂のサンプリングを実行可能な待機状態である。図2に示すように、待機状態では、第1開閉弁41が開状態となっており、第2開閉弁42が閉状態となっている。また、待機状態では、駆動ロッド32aが伸長してその先端が第1開口21a付近まで到達した状態となっており、栓部材31は、第1流路21内を前進して、第1開口21aの近傍に位置している。図2の例では、栓部材31の前端の軸方向位置が、固定翼13aの先端(前端)の軸方向位置と一致している。それにより、チャンバ17から第1流路21への掘削土砂の進入が栓部材31によって防止される。また、栓部材31より後方の機内の圧力が、大気圧に維持される。なお、図2に示す栓部材31の位置(つまり、第1流路21の先端側に配置されたときの位置)を前進位置とも呼ぶ。栓部材31が前進位置にあるときには、栓部材31により、第1流路21の第1開口21aが閉塞される。
ただし、待機状態において、栓部材31の前端の軸方向位置が、固定翼13aの先端の軸方向位置よりも後方に位置していてもよい。待機状態において、栓部材31は、少なくとも、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して第1開口21a側に位置すればよい。このように、栓部材31は、分岐位置P1を跨いで、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して第1開口21a側まで摺動可能であればよい。
図3は、土砂サンプリング装置100のサンプリング時の状態を示す断面模式図である。図3に示すように、掘削土砂のサンプリング時には、図2の待機状態に対して、第2開閉弁42が開状態となる。それにより、第2流路22が第2開口22aを介してサンプリング箱51の内部空間と連通する状態となる。
また、サンプリング時には、駆動ロッド32aが図2の待機状態から軸方向後方に収縮し、栓部材31は、図2の前進位置から、分岐位置P1を跨いで第1流路21の後端まで後退する。それにより、チャンバ17とサンプリング箱51の内部空間とが、第1流路21および第2流路22を介して連通する状態となる。なお、図3に示す栓部材31の位置(つまり、第1流路21の後端)を退避位置とも呼ぶ。
栓部材31が移動機構32によって軸方向後方に向けて前進位置から退避位置まで移動する際において、第1流路21のうち栓部材31よりも第1開口21a側に、チャンバ17の圧力よりも低い圧力の空間が生じることによって、チャンバ17内の掘削土砂が第1流路21内に吸引される。ゆえに、図3中で矢印により示すように、チャンバ17内の掘削土砂が、第1開口21aから第1流路21に吸引されて、土砂サンプリング装置100内に取り込まれる。第1流路21に吸引された掘削土砂は、分岐位置P1から第2流路22に送られ、第2流路22を通ってサンプリング箱51に送られる。この際、第1エア抜き弁61による空気の排出が適宜行われる。それにより、サンプリング箱51に掘削土砂が円滑に送られる。このようにして、チャンバ17内の掘削土砂が採取される。
栓部材31が退避位置に位置する場合、栓部材31の前面は、分岐位置P1よりも軸方向後方に位置する。つまり、栓部材31が第2流路22を部分的に塞ぐことがないようになっている。それにより、掘削土砂のサンプリング時における土砂サンプリング装置100内での掘削土砂の流動が円滑化される。
掘削土砂のサンプリング完了後には、掘削土砂が貯留されたサンプリング箱51の回収と、土砂サンプリング装置100を待機状態に戻すための準備とを行うために、土砂サンプリング装置100は、まず第1状態となり、その後、第2状態となる。以下、土砂サンプリング装置100のサンプリング完了後の第1状態および第2状態について説明する。
図4は、土砂サンプリング装置100のサンプリング完了後の第1状態を示す断面模式図である。図4の第1状態では、栓部材31は、サンプリング時と同様に、第1流路21の後端の退避位置に位置している。
図4に示すように、掘削土砂のサンプリング完了後には、図3のサンプリング状態に対して、第1開閉弁41が閉状態となる。それにより、チャンバ17内の掘削土砂は、第1開閉弁41の弁体41aにより堰き止められ、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して後方への掘削土砂の流入が停止する。
また、掘削土砂のサンプリング完了後には、図3の状態に対して、第2開閉弁42が閉状態となる。それにより、第2流路22が第2開口22aを介してサンプリング箱51の内部空間と連通せずに遮断された状態となり、サンプリング箱51への掘削土砂の流入が停止する。この状態で、掘削土砂が貯留されているサンプリング箱51が第2開口22aから取り外され、回収される。なお、サンプリング箱51に、当該サンプリング箱51の開口を塞ぐ蓋部材(あるいは開閉弁)が設けられる場合、サンプリング箱51が第2開口22aから取り外された後に、サンプリング箱51の開口が蓋部材(あるいは開閉弁)によって塞がれる。それにより、サンプリング箱51の回収時に、サンプリング箱51から掘削土砂が漏れ出ることが抑制される。
なお、第1開閉弁41および第2開閉弁42の双方が閉状態となった状態でサンプリング箱51が回収されることが好ましい。これにより、土砂サンプリング装置100内の流路を二重の弁でより確実に閉鎖できるので、サンプリング箱51の回収時における第2開口22aからの掘削土砂の噴発を防止できる。ただし、この例に限定されず、第1開閉弁41および第2開閉弁42のうち第2開閉弁42のみが閉状態となった状態でサンプリング箱51が回収されてもよい。
また、土砂サンプリング装置100に第2開閉弁42は設けられていなくてもよい。その場合、例えば、第1開閉弁41が閉状態となった状態でサンプリング箱51が回収される。それにより、チャンバ17内の掘削土砂が第1開閉弁41の弁体41aにより堰き止められ、サンプリング箱51へ掘削土砂が流入し続けることが防止された状況で、サンプリング箱51を回収できる。また、例えば、土砂サンプリング装置100に第2開閉弁42は設けられない場合、土砂サンプリング装置100が上述した図2の待機状態となった状態で、サンプリング箱51が回収されてもよい。それにより、チャンバ17内の掘削土砂が栓部材31により堰き止められ、サンプリング箱51へ掘削土砂が流入し続けることが防止された状況で、サンプリング箱51を回収できる。なお、サンプリングされる掘削土砂が微量で済む場合等においては、土砂サンプリング装置100にサンプリング箱51が設けられず、第2開口22aから掘削土砂が直接採取されてもよい。
ここで、図4の第1状態において、第3開閉弁43を開状態にし、洗浄口23aを介して水等の流体を流路形成部材13b内に供給することによって、土砂サンプリング装置100の洗浄を行うことができる。例えば、洗浄口23aに水供給配管を接続し、水供給配管から洗浄口23aに水を供給することによって、土砂サンプリング装置100内の掘削土砂の流路が洗浄される。図4の第1状態では、第1流路21のうち第1開閉弁41と退避位置の栓部材31との間の部分を洗浄できる。また、第2流路22も洗浄できる。なお、洗浄口23aに、第3開閉弁43に替えて逆止弁が設けられる場合、当該逆止弁を介して水等の流体を流路形成部材13b内に供給できる。
なお、土砂サンプリング装置100の洗浄において、水以外の流体が洗浄口23aから流路形成部材13b内に供給されてもよい。また、土砂サンプリング装置100の洗浄において、水等の流体に加えて、ゴム球が洗浄口23aから流路形成部材13b内に供給されてもよい。ゴム球を用いて洗浄を行うことによって、流路の内壁に固着した土砂等をより確実に除去することができる。
また、図4の第1状態において、第2エア抜き弁62を開状態にして、第2エア抜き弁62を介して空気を排出させることで、第1開閉弁41の水密性が確保されているか否かの確認を行うことができる。例えば、第2エア抜き弁62を開状態にした時に、第2エア抜き弁62を介して土砂や水等が排出されない場合、チャンバ17から第1流路21を通じて第1開閉弁41を超えて、第1開閉弁41より後方側まで掘削土砂が流入しておらず、第1開閉弁41の水密性が確保されていると判断できる。一方、第2エア抜き弁62を開状態にした時に、第2エア抜き弁62を介して土砂や水等が排出される場合、チャンバ17から第1流路21を通じて第1開閉弁41を超えて、第1開閉弁41より後方側まで掘削土砂が流入しており、第1開閉弁41の水密性が確保されていないと判断できる。
図5は、土砂サンプリング装置100のサンプリング完了後の第2状態を示す断面模式図である。図5に示すように、掘削土砂のサンプリング完了後において、図4の第1状態でサンプリング箱51の回収等が行われた後、駆動ロッド32aが伸長し、栓部材31は、分岐位置P1を跨いで第1流路21のうち第1開閉弁41と分岐位置P1との間の位置まで前進する。
図5の第2状態において、図4の第1状態と同様に、第3開閉弁43を開状態にし、洗浄口23aを介して水等の流体を流路形成部材13b内に供給することによって、土砂サンプリング装置100の洗浄を行うことができる。図5の第2状態では、第1流路21のうち図4の第1状態では洗浄できなかった退避位置(つまり、第1流路21の後端)を洗浄できる。また、図4の第1状態と同様に、第2流路22も洗浄できる。なお、洗浄口23aに、第3開閉弁43に替えて逆止弁が設けられる場合、当該逆止弁を介して水等の流体を流路形成部材13b内に供給できる。
なお、図5の第2状態での洗浄においても、図4の第1状態での洗浄と同様に、水以外の流体が洗浄口23aから流路形成部材13b内に供給されてもよく、水等の流体に加えて、ゴム球が洗浄口23aから流路形成部材13b内に供給されてもよい。
また、図5の第2状態において、第2エア抜き弁62を開状態にして、第2エア抜き弁62を介して空気が排出される状態にした上で、第1開閉弁41を開状態にすることで、栓部材31の水密性が確保されているか否かの確認を行うことができる。例えば、第1開閉弁41を開状態にした時に、第2エア抜き弁62を介して土砂や水等が排出されない場合、チャンバ17から第1流路21を通じて栓部材31を超えて、栓部材31より後方側まで掘削土砂が流入しておらず、栓部材31の水密性が確保されていると判断できる。一方、第1開閉弁41を開状態にした時に、第2エア抜き弁62を介して土砂や水等が排出される場合、チャンバ17から第1流路21を通じて栓部材31を超えて、栓部材31より後方側まで掘削土砂が流入しており、栓部材31の水密性が確保されていないと判断できる。
なお、上記では、図4の第1状態において、サンプリング箱51の回収が行われる例を説明したが、サンプリング箱51の回収は、図5の第2状態において行われてもよい。また、サンプリング箱51の回収は、第1開閉弁41の水密性の確認より先に行われてもよく後に行われてもよい。また、サンプリング箱51の回収は、栓部材31の水密性の確認より先に行われてもよく後に行われてもよい。
図5の第2状態で栓部材31の水密性の確認等が行われた後、第1開閉弁41が開状態となり、駆動ロッド32aが伸長し、栓部材31が第1流路21の第1開口21aの近傍まで移動することによって、図2の待機状態に戻る。
ここで、図2の待機状態においても、図4の第1状態および図5の第2状態と同様に、第3開閉弁43を開状態にし、洗浄口23aを介して水等の流体を流路形成部材13bおよび固定翼13a内に供給することによって、土砂サンプリング装置100の洗浄を行うことができる。図2の待機状態では、図5の第2状態で洗浄できる箇所に加えて、第1流路21のうち第1開閉弁41より前方の部分も洗浄できる。また、図4の第1状態および図5の第2状態と同様に、第2流路22も洗浄できる。なお、洗浄口23aに、第3開閉弁43に替えて逆止弁が設けられる場合、当該逆止弁を介して水等の流体を流路形成部材13b内に供給できる。
なお、図2の待機状態での洗浄においても、図4の第1状態での洗浄、および、図5の第2状態での洗浄と同様に、水以外の流体が洗浄口23aから流路形成部材13b内に供給されてもよく、水等の流体に加えて、ゴム球が洗浄口23aから流路形成部材13b内に供給されてもよい。
また、図2の待機状態において、第2エア抜き弁62を開状態にして、第2エア抜き弁62を介して空気を排出させることで、栓部材31の水密性が確保されているか否かの確認を行うことができる。例えば、第2エア抜き弁62を開状態にした時に、第2エア抜き弁62を介して土砂や水等が排出されない場合、チャンバ17から第1流路21に栓部材31を超えて掘削土砂が流入しておらず、栓部材31の水密性が確保されていると判断できる。一方、第2エア抜き弁62を開状態にした時に、第2エア抜き弁62を介して土砂や水等が排出される場合、チャンバ17から第1流路21に栓部材31を超えて掘削土砂が流入しており、栓部材31の水密性が確保されていないと判断できる。
なお、上記では、第2エア抜き弁62を水密性の確認のために用いる例を説明した。ただし、第2エア抜き弁62は、栓部材31の移動を円滑化するために用いられてもよい。例えば、栓部材31を後方に移動させる際に、第2エア抜き弁62を開状態にして、第1流路21のうち栓部材31より後方側の圧力を大気圧にすることで、栓部材31の後方への移動を円滑化できる。また、例えば、栓部材31を前進させる際に、第2エア抜き弁62から高圧の空気を第1流路21のうち栓部材31より後方側に供給してもよい。これにより、高圧の空気により栓部材31を背面側から前方に押圧することによって、栓部材31を円滑かつ確実に前進させることができる。
また、上記では、図2の状態が待機状態であり、この状態から図3の状態に移行させることで掘削土砂のサンプリングが行われる例を説明した。ただし、待機状態は図2の例に限定されない。例えば、図5の状態(つまり、第2状態)を待機状態とし、この状態から図3の状態に移行させることで掘削土砂のサンプリングが行われてもよい。
上述したように、土砂サンプリング装置100では、栓部材31が、第1開閉弁41を跨いで第1流路21内を摺動する。ここで、第1流路21のうち第1開閉弁41が設けられる位置において、第1流路21に段差が形成される場合がある。この場合、栓部材31が、第1開閉弁41を跨いで第1流路21内を摺動する際に、そのような段差に当たり損傷したり、栓部材31の円滑な摺動が阻害されるおそれがある。ゆえに、段差による栓部材31の損傷や摺動不具合を抑制する工夫が施されることが好ましい。以下、そのような工夫の例について、図6を参照して説明する。
図6は、土砂サンプリング装置100の第1開閉弁41の近傍を示す拡大図である。図6の例では、第1流路21を区画する部材の内周面のうち第1開閉弁41と隣り合う部分の角部に、当該角部を面取りするためのテーパ部T1が形成されている。具体的には、第1流路21を区画する固定翼13aの内周面の後端と、第1流路21を区画する流路形成部材13bの内周面の前端とに、テーパ部T1が形成されている。それにより、第1流路21を区画する部材と第1開閉弁41との間に段差が形成されることが防止され、栓部材31が、第1開閉弁41を跨いで第1流路21内を摺動する際に、そのような段差に当たり損傷することや、円滑な摺動が阻害されることを抑制できる。ただし、第1流路21を区画する部材の内周面のうち第1開閉弁41と隣り合う部分にテーパ部T1が形成されていなくてもよい。
なお、固定翼13aの第1開口21aは、チャンバ17内の土砂と直接的に接する部分になるので、第1開口21aの周辺部と栓部材31の前面に対しては、硬化肉盛などの耐摩耗処理を施してもよく、また、第1開口21aが掘削土砂の塊などにより閉塞されることのないように、第1開口21aには、第1流路21に取り込む土砂の塊など大きさを規制する規制材を設けてもよい。
なお、上記で説明した土砂サンプリング装置100では、栓部材31は、第1流路21において、水密性の確保の機能(つまり、シール機能)を有する。ゆえに、栓部材31を第1流路21のうち第1開閉弁41に対して分岐位置P1側に移動させた時に、この機能を点検でき、メンテナンスできるようにしてもよい。
なお、土砂サンプリング装置100には、密度計71が設けられなくてもよい。ただし、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して分岐位置P1側(つまり、機内側)、または、第2流路22に密度計71が設けられることにより、密度計71の検出結果を用いて、サンプリング対象の土砂が密度計71の設置位置を通過しているかどうか(あるいは、設置位置に充填されているかどうか)を把握できる。また、土砂サンプリング装置100内に取り込まれた掘削土砂の密度は、その取り扱いの過程で、土水分離や水分の蒸発によって変化する可能性がある。ゆえに、この密度計71の検出結果を用いて、土砂サンプリング装置100内に取り込む過程にある掘削土砂の密度を監視することは有用である。
なお、上記では、移動機構32が、栓部材31を、第1流路21と第2流路22との分岐位置P1を跨いで、第1流路21内で摺動させる例を説明した。つまり、上記の例では、栓部材31の全体(つまり、栓部材31のうち前端から後端までの全ての部分)が、分岐位置P1を跨ぐように第1流路21内を摺動する。ただし、移動機構32は、栓部材31を、栓部材31の少なくとも前端が第1流路21と第2流路22との分岐位置P1を跨ぐように、第1流路21内で摺動させればよい。
例えば、栓部材31が上記の例と比べて軸方向に長い長尺部材であり、栓部材31の先端が第1開口21aの近傍に位置している待機状態(上記の例では、図2の状態)において、第1流路21内で栓部材31が分岐位置P1より軸方向前方から軸方向後方までに亘って延在していてもよい。この場合、栓部材31の先端は図2と同じ位置に位置しているものの、栓部材31の後端は第1流路21のうち分岐位置P1に対して第1開口21a側と逆側に位置する。この場合にも、掘削土砂のサンプリング時には、上記の例における図3の状態と同様に、栓部材31の先端は分岐位置P1を跨いで第1流路21のうち分岐位置P1より軸方向後方まで後退する。ゆえに、掘削土砂のサンプリングを行うことができる。
このような栓部材31が長尺部材である例では、栓部材31の後端は、栓部材31の前端の位置によらず、第1流路21のうち分岐位置P1に対して第1開口21a側と逆側に位置する。ここで、栓部材31の断面形状は、上述したように、第1流路21の流路断面の形状に対応する。例えば、第1流路21の流路断面の形状が円形状の場合、栓部材31の断面形状も円形状となる。そして、栓部材31が長尺部材である例において、栓部材31の外径は略一定であり、栓部材31の外周面と第1流路21の内周面との隙間は、軸方向位置によらず略一定である。それにより、掘削土砂のサンプリング時に、栓部材31が軸方向後方に後退する過程で、第1流路21のうち分岐位置P1より軸方向後方において、栓部材31の外周面と第1流路21の内周面との隙間が小さい状態を維持できるので、当該隙間に土砂や異物が侵入することを抑制できる。
<トンネル掘削機の効果>
本発明の実施形態に係るトンネル掘削機1の効果について説明する。
トンネル掘削機1では、隔壁13には、土砂サンプリング装置100が設けられており、土砂サンプリング装置100は、固定翼13aの先端部に第1開口21aを有する第1流路21と、第1流路21から分岐し、隔壁13よりも軸方向後方に第2開口22aを有する第2流路22と、第1流路21内に摺動可能に設けられる栓部材31と、栓部材31を、栓部材31の少なくとも前端が第1流路21と第2流路22との分岐位置P1を跨ぐように、第1流路21内で摺動させる移動機構32と、第1流路21のうち分岐位置P1に対して第1開口21a側に設けられ、第1流路21を開閉可能な第1開閉弁41と、を有する。
それにより、栓部材31を移動機構32によって軸方向後方に向けて退避位置まで移動させることによって、チャンバ17内の掘削土砂を、固定翼13aの先端部に設けられる第1開口21aから吸引し、回収できる。ゆえに、例えば回転するスクリュー羽根を用いて掘削土砂をサンプリングする場合と異なり、チャンバ17内の掘削土砂の性状に変化を与えることなく、当該掘削土砂をサンプリングできる。さらに、サンプリング土砂の取り込み口である第1開口21aが固定翼13aの先端部に設けられることによって、チャンバ17内において隔壁13から離隔した位置の掘削土砂をサンプリングできる。
上記のように、本実施形態に係るトンネル掘削機1によれば、チャンバ17内において隔壁13から離隔した位置の掘削土砂を当該掘削土砂の性状に変化を与えることなくサンプリングすることができる。それにより、カッタヘッド11からチャンバ17に取り込まれた掘削土砂の性状が適切かどうかをより精度良く確認することが可能となる。
好ましくは、トンネル掘削機1では、土砂サンプリング装置100は、第2開口22aを開閉可能な第2開閉弁42をさらに備える。それにより、第2流路22が第2開口22aを介して第2流路22の外部の空間と連通せずに遮断された状態にすることができ、第2流路22の外部の空間への掘削土砂の流入を停止できる。ゆえに、採取された掘削土砂をこの状態で回収できるので、掘削土砂の回収時における安全性を向上できる。
好ましくは、トンネル掘削機1では、土砂サンプリング装置100は、第2開口22aに取り付けられるサンプリング箱51をさらに備える。それにより、掘削土砂のサンプリング時に採取された掘削土砂をサンプリング箱51に貯留させることができる。ゆえに、掘削土砂のサンプリング時に採取された掘削土砂が機内に漏れ出ることが抑制される。また、サンプリング箱51を回収することで、採取された掘削土砂を容易かつ迅速に回収できるので、掘削土砂の回収作業の作業性が向上される。
好ましくは、トンネル掘削機1では、サンプリング箱51は、第2開口22aに取り付けられた状態において、外部に対して気密に設けられ、サンプリング箱51には、第1エア抜き弁61が設けられている。それにより、掘削土砂のサンプリング時に、サンプリング箱51に送られた掘削土砂がサンプリング箱51から漏れ出ることが抑制される。さらに、掘削土砂のサンプリング時に、サンプリング箱51内の空気を第1エア抜き弁61によって外部に排出することで、サンプリング箱51に掘削土砂を円滑に送ることができる。
好ましくは、トンネル掘削機1では、土砂サンプリング装置100は、第1開閉弁41が閉鎖された状態において、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して分岐位置P1側、および、第2流路22と連通する開口である洗浄口23aと、洗浄口23aを開閉可能な第3開閉弁43、または、洗浄口23aに設けられる逆止弁と、をさらに備える。それにより、洗浄口23aを介して水等の流体を第1流路21および第2流路22に供給することによって、土砂サンプリング装置100の洗浄を行うことができる。
好ましくは、トンネル掘削機1では、洗浄口23aは、第2流路22の延長線上に配置される。それにより、洗浄口23aから供給された水等の流体を、第1流路21のみならず、第2流路22にも円滑に供給することができる。ゆえに、第1流路21および第2流路22を適切に洗浄できる。
好ましくは、トンネル掘削機1では、土砂サンプリング装置100は、第1開閉弁41が閉鎖された状態において、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して分岐位置P1側、および、第2流路22と連通する第2エア抜き弁62をさらに備える。それにより、第1開閉弁41の水密性が確保されているか否かの確認、および、栓部材31の水密性が確保されているか否かの確認を行うことができる。さらに、栓部材31の移動を円滑化することができる。
好ましくは、栓部材31の後端は、栓部材31の前端の位置によらず、第1流路21のうち分岐位置P1に対して第1開口21a側と逆側に位置する。それにより、掘削土砂のサンプリング時に、栓部材31が軸方向後方に後退する過程で、第1流路21のうち分岐位置P1より軸方向後方において、栓部材31の外周面と第1流路21の内周面との隙間が小さい状態を維持できるので、当該隙間に土砂や異物が侵入することを抑制できる。
好ましくは、トンネル掘削機1では、土砂サンプリング装置100は、第1流路21のうち第1開閉弁41に対して分岐位置P1側、または、第2流路22に設けられる密度計71をさらに備える。それにより、上述したように、サンプリング対象の土砂が密度計71の設置位置を通過しているかどうか(あるいは、設置位置に充填されているかどうか)の把握、および、土砂サンプリング装置100内に取り込む過程にある掘削土砂の密度の監視を実現できる。
好ましくは、トンネル掘削機1では、移動機構32は、栓部材31と接続される油圧ジャッキを含む。それにより、栓部材31を第1流路21内で摺動させることが適切に実現される。
好ましくは、トンネル掘削機1では、固定翼13aの先端部は、チャンバ17内におけるサンプリング箇所に対応する位置に配置される。上述したように、本実施形態に係るトンネル掘削機1では、第1開口21aが固定翼13aの先端部に設けられることによって、チャンバ17内において隔壁13から離隔した位置の掘削土砂をサンプリングできる。ここで、第1開口21aが設けられる固定翼13aの先端部の位置に応じて、土砂サンプリング装置100によりサンプリングされる掘削土砂のチャンバ17内における位置が変化する。ゆえに、例えば、チャンバ17内におけるサンプリング箇所(つまり、サンプリングしたい掘削土砂が存在する箇所)を含む所定範囲内に、固定翼13aの先端部を配置することによって、所望する位置の掘削土砂をサンプリングできる。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例または修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
例えば、上記では、土圧式(泥土圧式を含む。)のトンネル掘削機1を説明したが、本発明に係るトンネル掘削機は、泥水式であってもよい。
また、例えば、上記では、図面を参照して、トンネル掘削機1の各構成要素を説明したが、図面における各構成要素の寸法および位置関係はあくまでも例示に過ぎないので、トンネル掘削機1の各構成要素の寸法および位置関係は図面に示す例に限定されない。また、図面に例示されたトンネル掘削機1に対して構成要素が適宜追加、削除または変更されてもよい。
1 トンネル掘削機
10 掘削機本体
11 カッタヘッド
11a 外周リング
11b 内周リング
11c カッタスポーク
11d フィッシュテールカッタ
11e カッタビット
11f 攪拌翼
12 カッタ回転軸
13 隔壁
13a 固定翼
13b 流路形成部材
14 回転リング
14a リングギヤ
15 連結ビーム
16 カッタ旋回用モータ
16a 駆動ギヤ
17 チャンバ
18 スクリューコンベヤ
18a スクリュー羽根
19 シールドジャッキ
19a 駆動ロッド
21 第1流路
21a 第1開口
22 第2流路
22a 第2開口
23 第3流路
23a 洗浄口
31 栓部材
32 移動機構
32a 駆動ロッド
41 第1開閉弁
41a 弁体
42 第2開閉弁
42a 弁体
43 第3開閉弁
51 サンプリング箱
61 第1エア抜き弁
62 第2エア抜き弁
71 密度計
100 土砂サンプリング装置
P1 分岐位置
S セグメント
T トンネル
T1 テーパ部
V 排出口

Claims (11)

  1. 筒状の掘削機本体と、
    前記掘削機本体の前端に回転可能に設けられるカッタヘッドと、
    前記カッタヘッドよりも前記掘削機本体の軸方向後方に、前記カッタヘッドと前記軸方向に間隔を空けて配置される隔壁と、
    前記カッタヘッドと前記隔壁との間に区画される空間であるチャンバと、
    前記隔壁の前面から前記チャンバに突出する固定翼と、
    を備え、
    前記隔壁には、土砂サンプリング装置が設けられており、
    前記土砂サンプリング装置は、
    前記固定翼の先端部に第1開口を有する第1流路と、
    前記第1流路から分岐し、前記隔壁よりも前記軸方向後方に第2開口を有する第2流路と、
    前記第1流路内に摺動可能に設けられる栓部材と、
    前記栓部材を、前記栓部材の少なくとも前端が前記第1流路と前記第2流路との分岐位置を跨ぐように、前記第1流路内で摺動させる移動機構と、
    前記第1流路のうち前記分岐位置に対して前記第1開口側に設けられ、前記第1流路を開閉可能な第1開閉弁と、
    を有する、
    トンネル掘削機。
  2. 前記土砂サンプリング装置は、前記第2開口を開閉可能な第2開閉弁をさらに備える、
    請求項1に記載のトンネル掘削機。
  3. 前記土砂サンプリング装置は、前記第2開口に取り付けられるサンプリング箱をさらに備える、
    請求項1または2に記載のトンネル掘削機。
  4. 前記サンプリング箱は、前記第2開口に取り付けられた状態において、外部に対して気密に設けられ、
    前記サンプリング箱には、第1エア抜き弁が設けられている、
    請求項3に記載のトンネル掘削機。
  5. 前記土砂サンプリング装置は、
    前記第1開閉弁が閉鎖された状態において、前記第1流路のうち前記第1開閉弁に対して前記分岐位置側、および、前記第2流路と連通する開口である洗浄口と、
    前記洗浄口を開閉可能な第3開閉弁、または、前記洗浄口に設けられる逆止弁と、
    をさらに備える、
    請求項1~4のいずれか一項に記載のトンネル掘削機。
  6. 前記洗浄口は、前記第2流路の延長線上に配置される、
    請求項5に記載のトンネル掘削機。
  7. 前記土砂サンプリング装置は、前記第1開閉弁が閉鎖された状態において、前記第1流路のうち前記第1開閉弁に対して前記分岐位置側、および、前記第2流路と連通する第2エア抜き弁をさらに備える、
    請求項1~6のいずれか一項に記載のトンネル掘削機。
  8. 前記栓部材の後端は、前記栓部材の前端の位置によらず、前記第1流路のうち前記分岐位置に対して前記第1開口側と逆側に位置する、
    請求項1~7のいずれか一項に記載のトンネル掘削機。
  9. 前記土砂サンプリング装置は、前記第1流路のうち前記第1開閉弁に対して前記分岐位置側、または、前記第2流路に設けられる密度計をさらに備える、
    請求項1~8のいずれか一項に記載のトンネル掘削機。
  10. 前記移動機構は、前記栓部材と接続される油圧ジャッキを含む、
    請求項1~9のいずれか一項に記載のトンネル掘削機。
  11. 前記固定翼の先端部は、前記チャンバ内におけるサンプリング箇所に対応する位置に配置される、
    請求項1~10のいずれか一項に記載のトンネル掘削機。
JP2021206291A 2021-12-20 2021-12-20 トンネル掘削機 Pending JP2023091511A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021206291A JP2023091511A (ja) 2021-12-20 2021-12-20 トンネル掘削機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021206291A JP2023091511A (ja) 2021-12-20 2021-12-20 トンネル掘削機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023091511A true JP2023091511A (ja) 2023-06-30

Family

ID=86941867

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021206291A Pending JP2023091511A (ja) 2021-12-20 2021-12-20 トンネル掘削機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023091511A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5769567B2 (ja) シールド掘進機の掘削ビット交換装置
JP2011157683A (ja) 掘削機のビット交換装置
JP4495114B2 (ja) トンネル掘削機及びトンネル掘削工法
JP6650697B2 (ja) トンネル掘削機
JP5729646B2 (ja) シールド掘進機
JP7001521B2 (ja) シールド掘進機及び巨礫の処理方法
JP2023091511A (ja) トンネル掘削機
JP5730163B2 (ja) シールド掘進機の掘削ビット交換装置および掘削ビット交換方法
JP2019183558A (ja) トンネル掘削機
JP5135597B2 (ja) シールド掘削機
JP7428735B2 (ja) トンネル掘削機
JP6444259B2 (ja) シールド掘進機、既設の管状体の撤去方法、既設の管状体の撤去および新しい管状体の敷設方法
JP5968171B2 (ja) 地中接合用掘削設備の受入側シールド掘進機
JP2001140587A (ja) シールド掘進機におけるカッタービット交換装置
JP7104583B2 (ja) シールド掘進機、トンネルの施工方法、及び、スクリューコンベヤ
JP2001323784A (ja) シールド掘進機の岩礫除去装置
JP3509768B2 (ja) 掘進機
JP2023001931A (ja) シールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法
JP2004251042A (ja) トンネル掘削機
JP3606730B2 (ja) シールド掘進機
JP2860450B2 (ja) シールド掘進機
JP2528995Y2 (ja) 管更新用シールド掘進機
JPH10220177A (ja) シールド掘進機
JP2024066596A (ja) 土砂採取装置
JP2015025282A (ja) シールド掘進機における埋設物切断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240523