JP2023090167A - 摩擦材用樹脂組成物および摩擦材 - Google Patents

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Abstract

【課題】摩擦力の温度依存性が小さい摩擦材を製造可能な摩擦材用樹脂組成物を提供すること。【解決手段】成分A:フェノール樹脂と、成分B:熱可塑性樹脂およびその架橋体の一方または両方と、を含む摩擦材用樹脂組成物。この摩擦材用樹脂組成物の硬化物を、測定モード:両持ち曲げ、測定温度:-50~300℃、昇温速度:3℃/分、周波数:10Hz、測定雰囲気:窒素の条件で動的粘弾性測定したときの、23℃における損失正接をtanδ23℃とし、200℃における損失正接をtanδ200℃としたとき、tanδ23℃は0.05以上であり、tanδ200℃/tanδ23℃が0.7~1.3である。【選択図】図1

Description

本発明は、摩擦材用樹脂組成物および摩擦材に関する。より具体的には、摩擦材用樹脂組成物と、この摩擦材用樹脂組成物を用いて製造された摩擦材(ブレーキパッド、クラッチ等)に関する。
ブレーキパッドやクラッチなどに使用される摩擦材は、しばしば、熱硬化性の樹脂組成物(摩擦材用樹脂組成物)を硬化させることにより製造される。摩擦材用樹脂組成物としては、フェノール樹脂をバインダーとして用いたものが広く知られている。
一例として、特許文献1には、硬化前の熱硬化性樹脂(フェノール樹脂など)に、チタン酸塩化合物を分散して含有させたことを特徴とする樹脂組成物を用いて、摩擦材を製造することが記載されている。
別の例として、特許文献2には、イオン液体処理リグノセルロース繊維と、熱硬化性樹脂(フェノール樹脂など)とを含む熱硬化性樹脂組成物を用いて、摩擦材を製造することが記載されている。
特開2014-189612号公報 特開2019-137705号公報
ブレーキパッドやクラッチなどに使用される摩擦材に望まれる性質の1つとして、摩擦力の温度依存性が小さいことを挙げることができる。
例えば、車両用のブレーキは、外部環境や使用時の摩擦により、低温にも高温にもなる。摩擦力の温度依存性が小さい摩擦材を用いてブレーキを構成できれば、低温下であっても高温下であっても、ブレーキの「効き方」があまり変わらない特性を有するブレーキを製造することができる。このような特性を有するブレーキは安全性の観点で好ましいものと言える。
しかし、本発明者の予備的検討に基づけば、従来の摩擦材において、摩擦力の温度依存性は比較的大きかった。つまり、従来の摩擦材には、摩擦力の温度依存性を小さくするという点で改善の余地があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的の1つは、摩擦力の温度依存性が小さい摩擦材を製造可能な摩擦材用樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、以下に提供される発明を完成させ、上記課題を解決した。
本発明によれば、
成分A:フェノール樹脂と、
成分B:熱可塑性樹脂およびその架橋体の一方または両方と、
を含む摩擦材用樹脂組成物であって、
当該摩擦材用樹脂組成物の硬化物を、以下[動的粘弾性測定条件]に記載の条件で動的粘弾性測定したときの、23℃における損失正接をtanδ23℃とし、200℃における損失正接をtanδ200℃としたとき、
tanδ23℃が0.05以上であり、
tanδ200℃/tanδ23℃が0.7~1.3である、摩擦材用樹脂組成物
が提供される。
また、本発明によれば、
上記の摩擦材用樹脂組成物の硬化物を備える、摩擦材
が提供される。
本発明の摩擦材用樹脂組成物を用いることで、摩擦力の温度依存性が小さい摩擦材を製造することができる。
実施例1の摩擦材用樹脂組成物の硬化物の、動的粘弾性の測定結果(tanδ-温度曲線)である。 実施例2の摩擦材用樹脂組成物の硬化物の、動的粘弾性の測定結果(tanδ-温度曲線)である。 実施例3の摩擦材用樹脂組成物の硬化物の、動的粘弾性の測定結果(tanδ-温度曲線)である。 比較例1の摩擦材用樹脂組成物の硬化物の、動的粘弾性の測定結果(tanδ-温度曲線)である。 比較例2の摩擦材用樹脂組成物の硬化物の、動的粘弾性の測定結果(tanδ-温度曲線)である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
本明細書中、数値範囲の説明における「X~Y」との表記は、特に断らない限り、X以上Y以下のことを表す。例えば、「1~5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換か無置換かを記していない表記は、置換基を有しないものと置換基を有するものの両方を包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有しないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書における「(メタ)アクリル」との表記は、アクリルとメタクリルの両方を包含する概念を表す。「(メタ)アクリレート」等の類似の表記についても同様である。
本明細書における「有機基」の語は、特に断りが無い限り、有機化合物から1つ以上の水素原子を除いた原子団のことを意味する。例えば、「1価の有機基」とは、任意の有機化合物から1つの水素原子を除いた原子団のことを表す。
<摩擦材用樹脂組成物>
本実施形態の摩擦材用樹脂組成物は、成分A:フェノール樹脂と、成分B:熱可塑性樹脂およびその架橋体の一方または両方と、を含む。
本実施形態の摩擦材用樹脂組成物の硬化物を、以下[動的粘弾性測定条件]に記載の条件で動的粘弾性測定したときの、23℃における損失正接をtanδ23℃とし、200℃における損失正接をtanδ200℃としたとき、tanδ23℃は0.05以上であり、tanδ200℃/tanδ23℃は0.7~1.3である。
[動的粘弾性測定条件]
測定モード:両持ち曲げ
測定温度:-50~300℃
昇温速度:3℃/分
周波数:10Hz
測定雰囲気:窒素
ちなみに、上記の動的粘弾性測定に供される硬化物は、例えば、摩擦材用樹脂組成物を熱成形プレス機にセットし、温度150℃、圧力20~40MPa、4分間の条件で加熱圧縮を行い、その後、200℃、5時間の条件で加熱処理(ベーキング) を行うことにより得ることができる。
上記のような摩擦材用樹脂組成物を用いて製造された摩擦材の、摩擦力の温度依存性が小さい理由については、以下のように説明することができる。
念のため述べておくと、以下説明は推測を含む。また、以下説明により本発明は限定されない。
例えばブレーキパッドに用いられる摩擦材は、ローターに「押し当てて」用いられるものである。よって、摩擦材の摩擦力には、摩擦材の、硬さ/柔らかさ、弾性/塑性変形のしやすさなど、摩擦材の「粘弾性」が関係していると考えられる。この考えに基づけば、何らかの粘弾性パラメータの温度変化が小さい摩擦材を製造すれば、摩擦力の温度依存性を小さくすることができると考えられる。
本発明者は、上記考えに基づき、様々な組成の摩擦材の動的粘弾性を、様々な温度下で測定した。測定を通じ、常温付近での損失正接tanδがある程度大きな値であり、かつ、tanδの温度依存性が小さい(温度によるtanδの値の変化が小さい)摩擦材は、摩擦力の温度依存性が小さい傾向を有することを新たに知見した。
この新たな知見に基づき本発明者はさらに検討を進めた。そして、成分A:フェノール樹脂と、成分B:熱可塑性樹脂およびその架橋体の一方または両方と、を含む摩擦材用樹脂組成物において、tanδ23℃が0.05以上であり、かつ、tanδ200℃/tanδ23℃が0.7~1.3となる組成物を新たに設計した(tanδ200℃およびtanδ23℃の定義は上述のとおり)。これにより摩擦力の温度依存性が小さい摩擦材を製造可能とした。
tanδ23℃が0.05以上であり、かつ、tanδ200℃/tanδ23℃が0.7~1.3であることと、効果との関係は、以下のように説明することができる。
tanδとは、貯蔵弾性率に対する損失弾性率の比である。よって、tanδ23℃が0.05以上であるということは、常温付近において、摩擦材が比較的大きな損失弾性率を有するために外力を適度に散逸可能であり、かつ、摩擦材が比較的小さな貯蔵弾性率を有するために外力が保存(貯蔵)されにくいことを意味すると解釈可能である。摩擦材が摩擦材として好ましく機能するためには、摩擦材にかかる外力(外部からのエネルギー)が適度に散逸され、かつ、摩擦材が外力を保存(貯蔵)しにくいことが必要と考えられるから、tanδ23℃が0.05以上である摩擦材は、粘弾性の観点では好ましい摩擦材ということができる。
また、tanδ200℃/tanδ23℃が0.7~1.3である、つまり、23℃と200℃でのtanδの値が大きく変わらないということは、少なくとも粘弾性の観点では23℃と200℃において摩擦材が同じような特性を有する(粘弾性特性が温度により大きく変化しない)ことを意味する。このため、tanδ200℃/tanδ23℃が0.7~1.3であることは、摩擦力の温度依存性が小さいことに対応しているということができる。
本実施形態の摩擦材用樹脂組成物は、適切な素材を用い、適切な製造工程を経ることにより製造することができる。
詳細は追って述べるが、素材については、成分Bとして、室温(23℃)において液状であり、かつ、熱により架橋反応を起こすことができる架橋性基を有する(メタ)アクリル系樹脂を用いることが好ましい。
また、製造工程については、(i)まず、加熱して流動性を示す状態となっている成分Aと、成分Bと、を十分均一に混合して混合物とし、(ii)その後、その混合物を加熱して成分Bの架橋性基を反応させて変性フェノール樹脂組成物を得る、という工程を経ることが好ましい。このような工程により、フェノール樹脂内に成分Bの網目構造が形成される。この網目構造が上述のような粘弾性特性の発現(損失正接の温度変化が小さい)に寄与していると考えられる。
以下、本実施形態の摩擦材用樹脂組成物についてより具体的に説明する。
(成分A:フェノール樹脂)
本実施形態の摩擦材用樹脂組成物は、フェノール樹脂を含む。
使用可能なフェノール樹脂は特に限定されない。フェノール樹脂としては、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを反応させて合成されるものを用いることができる。合成に際して酸触媒を用いるとノボラック型フェノール樹脂を合成することができ、塩基性触媒を用いるとレゾール型フェノール樹脂を合成することができる。
フェノール樹脂の合成に使用可能なフェノール類としては、例えば、フェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール等のクレゾール類、2,3-キシレノール、2,4-キシレノール、2,5-キシレノール、2,6-キシレノール、3,4-キシレノール、3,5-キシレノール等のキシレノール類、o-エチルフェノール、m-エチルフェノール、p-エチルフェノール等のエチルフェノール類、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、p-tert-ブチルフェノール等のブチルフェノール類、p-tert-アミルフェノール、p-オクチルフェノール、p-ノニルフェノール、p-クミルフェノール等のアルキルフェノール類、フルオロフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、ヨードフェノール等のハロゲン化フェノール類、p-フェニルフェノール、アミノフェノール、ニトロフェノール、ジニトロフェノール、トリニトロフェノール等の1価フェノール置換体、及び、1-ナフトール、2-ナフトール等の1価のフェノール類、レゾルシン、アルキルレゾルシン、ピロガロール、カテコール、アルキルカテコール、ハイドロキノン、アルキルハイドロキノン、フロログルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ジヒドロキシナフタリン等の多価フェノール類などが挙げられる。
フェノール樹脂の合成に際しては、1または2以上のフェノール類を用いることができる。
これらのフェノール類の中でも、フェノール、クレゾール類およびビスフェノールAが好ましい。これらフェノール類を用いて合成されたフェノール樹脂は、機械的強度が強い傾向があるため、摩擦材要樹脂組成物に好ましく適用される。
フェノール樹脂の合成に使用可能なアルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n-ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o-トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられる。
フェノール樹脂の合成に際しては、1または2以上のアルデヒド類を用いることができる。
これらのアルデヒド類の中でも、フェノール樹脂合成時の反応性などの点で、ホルムアルデヒドおよびパラホルムアルデヒドが好ましい。
フェノール樹脂の合成において、フェノール類とアルデヒド類との反応モル比としては、フェノール類1モルに対して、アルデヒド類0.50~3.00モルとすることが好ましい。さらに好ましくは、アルデヒド類0.55~2.50モルであり、より好ましくは、アルデヒド類0.60~2.10モルである。
フェノール樹脂の合成において、フェノール類とアルデヒド類との反応モル比を適切に調整することにより、得られるフェノール樹脂への他成分の含浸性が良好となったり、摩擦材としたときに適度な柔軟性を得やすくなったりすることがある。
成分Aは、ノボラック型フェノール樹脂を含んでもよいし、レゾール型フェノール樹脂を含んでもよい。ただし、摩擦力の温度依存性の観点などからは、成分Aは、フェノール樹脂としてノボラック型フェノール樹脂を含むことが好ましい。より好ましくは、成分Aの全体中50質量%以上がノボラック型フェノール樹脂である。さらに好ましくは、成分Aの全体中75質量%以上がノボラック型フェノール樹脂である。さらに好ましくは、成分Aの全体中90質量%以上がノボラック型フェノール樹脂である。特に好ましくは、成分Aの実質的に全てがノボラック型フェノール樹脂である。
フェノール樹脂の重量平均分子量Mwは、例えば100以上20000以下、好ましくは300以上18000以下、より好ましくは500以上15000以下でもよい。Mwを適切に調整することにより、組成物作成時の混練性と、摩擦材製造時の硬化性と、のバランスをより良好とすることができる。
フェノール樹脂は室温(23℃)において固形であることができる。室温で固形であるフェノール樹脂を用いることにより、組成物の輸送性や保管性を高めたり、摩擦材作製時の作業性を高めたりすることができる。もちろん、摩擦力の温度依存性が小さい摩擦材を製造することができる限り、室温で流動性を有するフェノール樹脂を用いてもよい。
成分Aは、1のみのフェノール樹脂を含んでもよいし、2以上のフェノール樹脂を含んでもよい。
(成分B:熱可塑性樹脂/その架橋体)
本実施形態の摩擦材用樹脂組成物は、成分B:熱可塑性樹脂およびその架橋体の一方または両方を含む。
詳細は不明であるが、熱硬化性樹脂である成分A:フェノール樹脂と、熱可塑性樹脂またはその架橋体である成分Bとを併用することにより、幅広い温度領域においてtanδの変化が小さくなると考えられる。特に、成分Bとして適切な熱可塑性樹脂またはその架橋体を用いることで、tanδ200℃/tanδ23℃が0.7~1.3である摩擦材用樹脂組成物を製造しやすくなると考えられる。
成分Bは、(メタ)アクリル系樹脂、および/または、その架橋体を含むことが好ましい。(メタ)アクリル系樹脂は適度な柔軟性・剛直性を有する。このため、(メタ)アクリル系樹脂、および/または、その架橋体を用いることで、tanδ200℃/tanδ23℃が0.7~1.3である摩擦材用樹脂組成物を製造しやすいと考えられる。
成分Bは、熱により架橋反応を起こすことができる架橋性基を有することが好ましい。架橋性基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、加水分解性シリル基(例えばトリアルコキシシリル基)などを挙げることができる。一例として、成分Bは、架橋性基としてヒドロキシ基とアミド基とを含むことが好ましい。また、別の例として、成分Bは、架橋性基としてカルボキシ基を含むことが好ましい。なお、成分Bが架橋性基としてカルボキシ基のみを含む場合には、2つのカルボキシ基から水分子が取れた酸無水物構造を含む架橋構造が形成されると考えられる。
(i)まず、成分Aと、架橋性基を有する成分Bと、を混合して混合物を調製し、(ii)その後、その混合物を加熱して成分Bの架橋反応を進行させる、という手順により、フェノール樹脂と、熱可塑性樹脂の架橋体と、がミクロに絡み合った組成物が得られると考えられる。本発明者の知見によれば、このような樹脂組成物を用いて摩擦材用樹脂組成物を製造することで、特に、tanδ23℃が0.05以上であり、かつtanδ200℃/tanδ23℃が0.7~1.3である摩擦材用樹脂組成物を製造しやすい。そして、このようにして製造された摩擦材用樹脂組成物を用いて作製した摩擦材の、摩擦力の温度依存性は、特に小さくなる傾向がある。
成分Bとしては、特に、室温(23℃)において、無溶剤においても液状である(メタ)アクリル系樹脂、および/または、その架橋体を好ましく挙げることができる。「液状である」とは、流動性を有すると言い換えることもできる。
このような成分Bを成分Aと併用し、かつ、後掲の実施例に記載のような製造方法を採用することで、成分Aと成分Bが極めて均一に混ざり合った摩擦材用樹脂組成物を製造することができると考えられる。そして、このような摩擦材用樹脂組成物を用いることで、特に摩擦力の温度依存性が小さい摩擦材を製造することができる。
成分Bとしてとりわけ好ましいものは、室温(23℃)において、無溶剤においても液状であり、かつ、熱により架橋反応を起こすことができる架橋性基を有する(メタ)アクリル系樹脂、および/または、その架橋体である。
成分Bの具体例としては、綜研化学社製の無溶剤液状機能性アクリルポリマー「アクトフロー」シリーズ、品番としてはUMM-1001、UT-1001、CB-3060、CB-3098、CBB-3098、NE-1000、NE-3000、東亜合成社製の無溶剤型アクリルポリマー「ARUFON」シリーズ、品番としてはUH-2000、UC-3000、UG-4000、UF-5000、カネカ社製の末端反応型液状アクリル樹脂などを挙げることができる。このシリーズのポリマーは、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、加水分解性シリル基などの架橋性基を、ポリマーの末端または側鎖に有する。
成分Bは、シリコンゴム(VMQ)、ニトリル-ブタジエンゴム(NBR)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、エチレン-プロピレンゴム(EPDM)、アクリルゴム(ACM)、フッ素系ゴム(FKM)などのゴムであることもできる。ただし、これらのゴムは、フェノール樹脂と均一に混合することが難しい場合がある。よって、製造適性という点で、成分Bとしてゴムを用いないか、またはゴムを用いるとしても少量とすることが好ましい。ここで「少量」とは、例えば摩擦材用樹脂組成物の不揮発成分全体を基準として1質量%以下であることをいう。
成分Bは、(メタ)アクリル系樹脂および/またはその架橋体を1種のみ含んでもよいし、2種以上含んでもよい。
(成分Aと成分Bの量比)
成分A100質量部に対する成分Bの量は、例えば5~50質量部、好ましくは7~45質量部、より好ましくは10~40質量部、さらに好ましくは10~35質量部である。成分Aと成分Bの量比を適切に調整することにより、得られる摩擦材の摩擦力の温度依存性をより小さくしたり、摩擦材の各種性能をより高めたりすることができる場合がある。
(硬化剤)
本実施形態の摩擦材用樹脂組成物は、好ましくは硬化剤を含む。硬化剤は、熱などの外部刺激により組成物を硬化させることが可能なものであれば特に限定されない。
好ましい硬化剤としては、ヘキサメチレンテトラミン(ヘキサミンと表記されることもある)を挙げることができる。ヘキサメチレンテトラミンを硬化剤として用いることで、最終的に得られる摩擦材の機械的強度や摩耗特性をより高めやすい傾向がある。
硬化剤を用いる場合、1のみの硬化剤を用いてもよいし、2以上の硬化剤を用いてもよい。
硬化剤を用いる場合、その量は特に限定されないが、摩擦材用樹脂組成物の固形分100質量部に対して、5質量部以上20質量部以下であることが好ましく、7質量部以上18質量部以下であることがより好ましい。適度に多い量の硬化剤を用いることで、フェノール樹脂を十分に架橋させることができる。また、硬化剤の量が多すぎないことにより、摩擦材製造時のガス発生量を低減することができる。
(硬化触媒)
本実施形態の摩擦材用樹脂組成物は、硬化促進の目的で硬化触媒を含んでもよい。
硬化触媒としては例えば有機酸を挙げることができる。有機酸の例としては、安息香酸、サリチル酸などの芳香族カルボン酸、フタル酸などのジカルボン酸、などを挙げることができる。
また、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどの有機ホスフィン化合物も挙げることができる。
硬化触媒としては、さらに、無機塩基性化合物、有機塩基性化合物である塩基性化合物などを挙げることもできる。
無機塩基性化合物は、アルカリ金属の水酸化物、及び/またはアルカリ土類金属の水酸化物あることが好ましく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化アルミニウムを用いることがさらに好ましい。
有機塩基性化合物は、脂肪族または脂環族の第一級、第二級または第三級アミン、芳香環を有する脂肪族アミン、芳香族アミン、複素環式アミン、含窒素芳香複素環化合物、イミダゾ-ル類、スルフェンアミド類、チアゾ-ル類、アゾ化合物などの複素環式化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上であることが好ましい。中でも、摩擦材の機械的強度が向上する点で、2-メチルイミダゾ-ル、2-フェニルイミダゾール、2,4-ジアミノ-6-[2'-メチルイミダゾリル-(1')]-エチル-s-トリアジン、ジアザビシクロウンデセン等の含窒素芳香複素環化合物が好ましい。
硬化触媒を用いる場合、1のみの硬化触媒を用いてもよいし、2以上の硬化触媒を用いてもよい。
硬化触媒を用いる場合、その量は特に限定されないが、摩擦材用樹脂組成物の固形分100質量部に対して、0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.5質量部以上5質量部以下であることがより好ましい。硬化触媒の量が適度に多いことにより、硬化を十分に促進する効果を得ることができる。一方、硬化触媒の量が多すぎないことにより、摩擦材の製造時に良好な成形性が得られ、最終的な摩擦材の機械的強度を高められる傾向がある。
(フィラー)
本実施形態の摩擦材用樹脂組成物は、好ましくはフィラーを含む。
フィラーとしては、繊維基材や充填材が挙げられる。
繊維基材としては、例えば、無機繊維であるスチール繊維、銅繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、チタン酸カリウム繊維や、有機繊維であるアラミド繊維などが挙げられる。
充填材としては、例えば、無機充填材である炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸バリウム、雲母、アブレーシブ、カリオン、タルク、有機充填材であるカシューダスト、ラバーダストや、潤滑材であるグラファイト、三流化アンチモン、二硫化モリブデン、二硫化亜鉛などが挙げられる。また、これらは単独又は複数を組み合わせて使用することができる。
フィラーを用いる場合、1のみのフィラーを用いてもよいし、2以上のフィラーを用いてもよい。
フィラーを用いる場合、その量は特に限定されないが、摩擦材用樹脂組成物の固形分100質量部に対して、好ましくは50~97質量部、より好ましくは70~95質量部である。50質量部以上のフィラーを用いることで、フィラーを用いることの効果を確実に得ることができる。一方、97質量部以下のフィラーを用いることで、諸性能の低下を抑えつつフィラーを用いることの効果を得ることができる。
(その他成分)
本実施形態の摩擦材用樹脂組成物は、上述した成分以外の成分を含んでもよいし、含まなくてもよい。
(粘弾性特性について補足)
本実施形態の摩擦材用樹脂組成物については、その硬化物のtanδ23℃が0.05以上であり、tanδ200℃/tanδ23℃が0.7~1.3であればよいが、これら以外の粘弾性特性を満たすことにより、より一層の性能向上を図れる場合がある。
ちなみに、tanδ23℃の値は、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.055以上である。
また、tanδ23℃の上限は特に制限されず、前述した本発明者らの知見に基づけば、tanδ23℃は大きな値であっても特に問題はないと考えられる。ただし、材料設計のしやすさなどの観点で、tanδ23℃は例えば0.12以下、好ましくは0.10以下である。
また、tanδ200℃/tanδ23℃の値は、好ましくは0.7~1.3、より好ましくは0.8~1.2である。
本実施形態の摩擦材用樹脂組成物の硬化物を、上述の<動的粘弾性測定条件>に記載の条件で動的粘弾性測定すると、tanδ-温度曲線が得られる(縦軸:tanδ、横軸:温度)。本実施形態においては、このtanδ-温度曲線が、-50~50℃の間に極大を有することが好ましく、-45~45℃の間に極大を有することがより好ましい。
tanδ-温度曲線が-50~50℃の間に極大を有するということは、tanδの測定温度範囲の-50~300℃のうち、50~300℃の比較的高温の領域においてはtanδ-温度曲線が比較的フラットであると言い換えることができる。つまり、tanδ-温度曲線が-50~50℃の間に極大を有するということは、高温領域においてtanδの温度依存性が特に小さいことに対応する。
tanδ-温度曲線が-50~50℃の間に極大を有する、すなわち高温領域においてtanδの温度依存性が小さいことは、特に高温領域において摩擦力が一定であることが安全上好ましいブレーキパッドなどの摩擦材において好ましい特性であるといえる。
(製造方法)
本実施形態の摩擦材用樹脂組成物は、好ましくは以下のような手順で製造することができる。適切な製造手順・製造条件を採用することにより、tanδ23℃が0.05以上であり、tanδ200℃/tanδ23℃が0.7~1.3である摩擦材用樹脂組成物を製造しやすい。
(i)まず、成分Aと、成分Bと、を混合して混合物を調製する。混合は、成分Aが加熱されて流動性を示す条件下で行うことが好ましい。後掲の実施例では、低分子フェノールとアルデヒドから合成された直後のフェノール樹脂を170℃において成分Bと混合している。
(ii)成分Bが架橋性基を有する場合には、上記混合物を、架橋反応が進行する温度で加熱して、成分Bの架橋反応を進行させる。これにより変性フェノール樹脂組成物を得る。
(iii)上記(i)で得た混合物または上記(ii)で得た変性フェノール樹脂組成物(室温程度の温度で固形となっているもの)と、硬化剤と、を、粉砕しながら混合する。これにより樹脂-硬化剤混合物を得る。
(iv)上記(iii)で得た樹脂-硬化剤混合物と、フィラー等とを混合する。これにより摩擦材用樹脂組成物を得る。
<摩擦材>
上述の摩擦材用樹脂組成物を用いて、摩擦材(ブレーキパッド、クラッチ等)を製造することができる。
摩擦材の製造は、通常、熱プレス機を用いて行うことができる。つまり、上述の摩擦材用樹脂組成物を金型に入れ、押圧しながら加熱することで摩擦材を製造することができる。加熱・加圧の条件は、例えば130~250℃、10~50MPaで1~10分間とすることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
本発明の実施態様を、実施例および比較例に基づき詳細に説明する。念のため述べておくと、本発明は実施例のみに限定されない。
以下の実施例1~3および比較例1~2において、「部」は、特に断らない限り、質量部を意味する。
(実施例1)
まず、反応容器内でフェノール1000部と37%ホルマリン水溶液690部とを混合した。次に、反応容器内に触媒として蓚酸10部を添加し、そして100℃で2時間反応させた。これにより反応混合物を得た。続いて反応混合物の温度が130℃になるまで常圧蒸留で脱水した。その後、未反応フェノールを除去するために、反応容器内を0.9kPaまで徐々に減圧しながら、反応混合物の温度が170℃になるまで加熱して減圧蒸留を行った。
上記減圧蒸留の後、反応容器内に、ヒドロキシ基・アミド基含有アクリルポリマー(23℃において液状)224部を添加し、続いて0.9kPaのまま温度が220℃になるまで、攪拌しながら減圧蒸留を行った。このようにして得られた混合物(フェノール樹脂とアクリルポリマーとが極めて均一に混ざりあっている)を、220℃で3時間反応させて、アクリルポリマーを架橋させた。このようにして、変性フェノール樹脂Aを1200部得た。
その後、得られた変性フェノール樹脂900部と、ヘキサメチレンテトラミン100部と、を粉砕混合した。これにより樹脂-硬化剤混合物Aを1000部得た。
(実施例2)
添加するアクリルポリマーを、綜研化学社製のカルボキシ基含有液状アクリルポリマー(CBB-3098)とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。これにより、樹脂-硬化剤混合物Bを1000部得た。
(実施例3)
添加するアクリルポリマーを、カルボキシ基を有し、架橋構造を含むアクリルエラストマーに変更したこと、また、220℃で3時間の架橋反応工程を省いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。これにより、樹脂-硬化剤混合物Cを1000部得た。
(比較例1)
アクリルポリマーを添加せず、220℃で3時間の架橋反応工程を省いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。これにより、樹脂-硬化剤混合物Dを1000部得た。
(比較例2)
220℃で3時間の架橋反応工程を省いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。これにより、樹脂-硬化剤混合物Eを1000部得た。
<摩擦材用樹脂組成物の製造>
以下を仕込み混合して、摩擦材用樹脂組成物を得た。
・結合剤:18体積%の樹脂-硬化剤混合物(上記樹脂-硬化剤混合物A~Eのいずれか)
・繊維基材:2体積%のアラミド繊維(DU PONT社製、ケブラー(登録商標))
・無機充填材:40体積%の炭酸カルシウム(三共精粉株式会社製、炭酸カルシウム) および40体積%の硫酸バリウム(堺化学工業株式会社製、簸性硫酸バリウム)
<測定・評価用の硬化物(試験片)の作成>
得られた摩擦材用樹脂組成物を、熱成形プレス機にセットして、温度150℃、圧力20~40MPa、4分間の条件で加熱圧縮した。その後、200℃、5時間の条件で加熱処理(ベーキング) を行った。これにより摩擦材用樹脂組成物の硬化物を得た。得られた硬化物を2mm厚×10mm幅×40mm長にカットし、測定・評価用の試験片とした。
<動的粘弾性測定>
上記試験片を、動的粘弾性測定装置にセットし、以下測定条件で、動的粘弾性に関するデータを取得した。
測定モード:両持ち曲げ
測定温度:-50~300℃
昇温速度:3℃/分
周波数:10Hz
測定雰囲気:窒素
参考のため、各実施例および比較例のtanδ-温度曲線を、図1~5に示す。
(比較例1については、測定の都合上、室温以上の温度領域での測定とした。)
<性能評価>
都合上、25℃および100℃での試験片の硬度を測定することにより、摩擦力の温度依存性を評価した。
前述のように、例えばブレーキパッドに用いられる摩擦材は、ローターに「押し当てて」用いられるものである。よって、25℃と100℃で硬度が同程度であるならば、23℃と100℃において、摩擦材がローターに押し当てられたときの「力のかかり方」が同様であると考えることができる。つまり、25℃と100℃での試験片の硬度変化が小さいならば、摩擦力の温度依存性が小さいということができる。
具体的には、ロックウェル硬度計を使用し、JIS Z 2245に従って、25℃と100℃で、試験片の硬度(HRR)を求めた。
各種情報をまとめて表1に示す。
Figure 2023090167000002
表1に示されるとおり、tanδ23℃が0.05以上であり、かつ、tanδ200℃/tanδ23℃が0.7~1.3である、実施例1~3の摩擦材用樹脂組成物の硬化物(摩擦材)の、硬度の温度依存性は、比較的小さかった。つまり、実施例1~3の摩擦材用樹脂組成物を用いることで、摩擦力の温度依存性が小さい摩擦材を製造することができることが示された(硬度と摩擦力の関係については上述の通り)。
一方、tanδ23℃が0.05未満であり、かつ、tanδ200℃/tanδ23℃が0.7未満である比較例1の摩擦材用樹脂組成物の硬化物(摩擦材)の、硬度の温度依存性は、実施例1~3に比べて大きかった。また、tanδ23℃が0.7未満である比較例2の摩擦材用樹脂組成物の硬化物(摩擦材)の、硬度の温度依存性も、実施例1~3に比べて大きかった。
ちなみに、実施例1と比較例2の対比(使用素材は同じだが製法が異なる)から、適切な素材の選択に加え、適切な「製法」を採用することが、tanδ23℃が0.05以上であり、かつ、tanδ200℃/tanδ23℃が0.7~1.3である摩擦材用樹脂組成物を製造するために望ましいことが理解される。

Claims (8)

  1. 成分A:フェノール樹脂と、
    成分B:熱可塑性樹脂およびその架橋体の一方または両方と、
    を含む摩擦材用樹脂組成物であって、
    当該摩擦材用樹脂組成物の硬化物を、以下[動的粘弾性測定条件]に記載の条件で動的粘弾性測定したときの、23℃における損失正接をtanδ23℃とし、200℃における損失正接をtanδ200℃としたとき、
    tanδ23℃が0.05以上であり、
    tanδ200℃/tanδ23℃が0.7~1.3である、摩擦材用樹脂組成物。
    [動的粘弾性測定条件]
    測定モード:両持ち曲げ
    測定温度:-50~300℃
    昇温速度:3℃/分
    周波数:10Hz
    測定雰囲気:窒素
  2. 請求項1に記載の摩擦材用樹脂組成物であって、
    前記動的粘弾性測定により得られるtanδ-温度曲線が、-50~50℃の間に極大を有する、摩擦材用樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の摩擦材用樹脂組成物であって、
    前記成分Aが、ノボラック型フェノール樹脂を含む、摩擦材用樹脂組成物。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の摩擦材用樹脂組成物であって、
    前記成分Bが、(メタ)アクリル系樹脂、および/または、その架橋体を含む、摩擦材用樹脂組成物。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の摩擦材用樹脂組成物であって、
    前記成分A100質量部に対する前記成分Bの量が5~50質量部である、摩擦材用樹脂組成物。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の摩擦材用樹脂組成物であって、
    さらに硬化剤を含む、摩擦材用樹脂組成物。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の摩擦材用樹脂組成物であって、
    さらにフィラーを含む、摩擦材用樹脂組成物。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の摩擦材用樹脂組成物の硬化物を備える、摩擦材。
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