JP2023089482A - エレベータ保守運転制御装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 特殊操作用の無線リモコンを不要にし、さらに簡素化した上で、保守要員を削減しても容易に安全確保できるエレベータ保守運転制御装置を提供する。【解決手段】 保守作業のため、かごの停止高さを通常運行とは異なる高さに設定可能に駆動機構を制御するエレベータ保守運転制御装置であって、乗り場に配設されてかごを呼ぶ複数の乗り場操作部と、乗り場操作部の操作に応じた指令信号の違いにより、少なくともかごの停止高さを制御可能なコンピュータを有するコントローラと、を備え、コントローラは、所定の乗り場操作部に対して特定の操作されたことを検出すると、保守対象機のかごを乗り場に呼び寄せ、停止高さを、かごの外側直近で上又は下の空間に保守要員が乗り場から移動可能な高さにする、ように保守対象機の駆動機構を制御する。【選択図】 図1
Description
本発明は、エレベータ保守運転制御装置及びその方法に関する。
従来、エレベータの保守作業は、少なくとも2名を要し、しかも、保守作業を開始するまでの操作手順が複雑であった。そこで、保守作業に適するかご高さの設定を無線リモート操作で簡素化したかご操作システムが知られている(例えば、特許文献1)。さらに、かご高さの設定操作手段として、無線リモート装置でなく、操作盤等を、少なくとも、所定階床出入口と、かご内と、かご上と、の何れかに設けた技術も知られている(例えば、特許文献2)。
一方、エレベータの利用者に対する利用制限を緩和させるため、エレベータを通常運行させながら、エレベータに適用可能な保守も望まれていた。例えば、通常運転モード(「通常モード」、「通常運転」又は単に「通常」ともいう)と、保守運転モード(以下、「保守モード」、「保守運転」又は単に「保守」ともいう)と、のモード選択を可能にすることや相互の切替を容易化することである。一方、この切替操作は、公衆の誤操作を防止するため、一般利用者には知られず、建物の管理者や保守作業者だけが知る特殊操作にする必要もある。
このように、公衆の誤操作を防止しながら、しかも通常モードと保守モードとを切替容易にする特殊操作として、公衆用操作手段への長押し操作が知られている(例えば、特許文献3)。また、群管理エレベータにおいて、全体コントローラが長押しされたと判定した場合、保守予定かごを他かごのサービス状況に合わせて移動させるような制御方法も知られている(例えば、特許文献4)。
特許文献1の技術では、ビル高層部(塔屋等)のエレベータ制御盤に付設された無線リモコン送受信部と、保守作業者が所持するリモコンと、のリモコン無線通信を高品質で維持する必要があれば、その無線設備に費やす設備負担が重くなるという課題がある。
特許文献2の技術によれば、保守要員の人数を2人から1人に減らせて、しかも、保守作業の安全確保できる。しかし、保守作業に適するかご高さに設定する操作手段と、保守完了後に通常のかご高さへ復旧させる操作手段の特設を要する課題と、それ以外にも、制御装置の構成に改善余地があった。
特許文献3,4の技術は、通常運転モードと保守運転モードとの切替操作を容易にし、公衆の誤操作を防止する特殊操作であるが、保守要員の必要数を確実に減少できるものではなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、特殊操作用の無線リモコンを不要にし、さらに簡素化した上で、保守要員を削減しても容易に安全確保できるエレベータ保守運転制御装置を提供することにある。
上記課題を解決する本発明は、保守作業のため、かごの停止高さを通常運行とは異なる高さに設定可能に駆動機構を制御するエレベータ保守運転制御装置であって、乗り場に配設されてかごを呼ぶ複数の乗り場操作部と、乗り場操作部の操作に応じた指令信号の違いにより、少なくともかごの停止高さを制御可能なコンピュータを有するコントローラと、を備え、コントローラは、所定の乗り場操作部に対して特定の操作されたことを検出すると、保守対象機のかごを乗り場に呼び寄せ、停止高さを、かごの外側直近で上又は下の空間に保守要員が乗り場から移動可能な高さにする、ように保守対象機の駆動機構を制御する。
本発明によれば、特殊操作用の無線リモコンを不要にし、さらに簡素化した上で、保守要員を削減しても容易に安全確保できるエレベータ保守運転制御装置を提供できる。
以下、図面を参照して実施例について説明する。なお、本装置は、エレベータの機構及び駆動機能に対し、それらを通常運転及び保守運転する制御機能と、それに接続された各種センサ及びスイッチで主要構成される。その中枢を成すコントローラは、コンピュータであり、そのメモリに記憶されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)が実行することにより形成された各種機能部で構成される。なお、このコンピュータは、ワンチップマイコン等でも良い。
図1は、本装置100の概略構成を示す機能ブロック図である。群管理エレベータの管理対象は、複数のエレベータ(かご)である。図1に示すように、本装置100は、群コントローラ101と、その下位で機能するかご別コントローラ102(1)~102(2)と、を備えて主要部が構成される。
図4を用いて後述する群管理エレベータは、ビル階数にエレベータ(かご)数を乗じた数の乗り場側扉11D~43Dと、その乗り場側扉11D~43Dに対応する乗り場呼びボタン(以下、「ホールボタン」、又は「乗り場操作部」ともいう)1A~4Bを有する乗り場11F~43Fと、その乗り場11F~43Fからかご呼びする呼び位置と、かご呼びに対応して動作する複数のかごと、これらの現在かご位置と、を合理的計算に基づいて、各部を制御する。
なお、ここでいう合理的計算とは、群管理エレベータの一般的な動作管理に適する処理をいう。この処理によって、本装置100に限らず、通常動作モードにおいて、最上階及び最下階以外では、昇降動作が逆転して無駄にならないように、呼ばれた階床に近いかごをそこへ移動させるように制御動作する。保守動作モードについては、図2~図4を用いて後述する。
群コントローラ101は、ホールボタン検出部21と、移動指令作成部22と、割当号機判定部23と、を備える。1号機コントローラ102(1)~N号機コントローラ102(N)は、かご位置検出部24と、運転モード判定部25と、運転制御部26と、モータ制御部27と、を備えた同一構成であるが、かご別にそれぞれ独立動作する。
運転モード判定部25は、保守切替スイッチ28が接続されており、その切替え実態を認識し、認識結果を運転制御部26へ入力する。かご位置検出部24は、エンコーダ30により、かご位置を検出するほか、ドアゾーンセンサ29により、かご側と乗り場11F~43F側と双方のドア位置及び開閉状態等が一致しているか否かを検出して、検出結果を運転制御部26へ入力する。
運転制御部26は、上述のような状態信号の入力に基づく合理的計算の結果をモータ制御部27へ出力する。モータ制御部27は駆動信号をインバータ31に与え、インバータ31は駆動電流をモータ32に与えて駆動する。
[群管理]
図2は、図1の本装置100において、群管理の動作手順を示すフローチャートである。図2に示すように、本装置100は、ステップ201~ステップ208の処理を毎秒数回~数10回の頻度で周期的に繰り返し実行する。
図2は、図1の本装置100において、群管理の動作手順を示すフローチャートである。図2に示すように、本装置100は、ステップ201~ステップ208の処理を毎秒数回~数10回の頻度で周期的に繰り返し実行する。
まずステップ201では、ホールボタン1A~4Bが押されたか否かを判定し、Noなら終了するが、Yesならステップ202へ進む。ステップ202では、所定時間として例えば3秒以上に及んでホールボタン1A~4Bが押されたか否かを判定し、Noならステップ207へ進むが、Yesならステップ203へ進む。
ステップ203では、押されたホールボタン1A~4Bに近接する号機は保守モードか否かを判定し、Noならステップ207へ進むが、Yesならステップ204へ進む。保守モードか否かは、図4で後述するように、保守要員が、機械室等の制御盤で、まず1号機を保守するように設定したことによる。
ステップ204では、保守モードの号機(保守対象機)はグループ(バンク)内に1台のみか否かを判定し、Noならステップ207へ進むが、Yesならステップ205へ進む。ステップ204は、1バンク1台ずつ保守する原則が守られているか否かを確認し、Noの場合に通常モードのつもりが保守モードで生じる転落事故等を避ける動作へ移行させている。
ステップ205では、保守モードの号機はホールボタン1A~4Bが押された階にいるか否かを判定し、Noならステップ207へ進むが、Yesならステップ206へ進む。ステップ206では、保守モードの号機に移動指令を送信し、それにより一連の処理を終了する。ステップ205でNoの場合も転落事故等を避ける動作へ移行させている。
一方、ステップ207では、通常モードに割当可能な号機はあるか否かを判定し、Noなら終了し、Yesならステップ208へ進む。ステップ208では、適切な号機に割当信号を送信し(通常の割当制御)、それにより一連の処理を終了する。
[保守モード]
図3は、図1の本装置100において、保守モードの動作手順を示すフローチャートであり、換言すると、本発明の実施形態に係るエレベータ保守運転制御方法(以下、「本方法」)を示している。図3に示すように、ステップ301では、移動指令を受信したか否かを判定し、Noなら終了し、Yesならステップ302へ進む。
図3は、図1の本装置100において、保守モードの動作手順を示すフローチャートであり、換言すると、本発明の実施形態に係るエレベータ保守運転制御方法(以下、「本方法」)を示している。図3に示すように、ステップ301では、移動指令を受信したか否かを判定し、Noなら終了し、Yesならステップ302へ進む。
なお、図3における移動指令とは、異なる階へのかご移動でなく、保守作業するために、一つの階で乗り場に対してかごの高さを適切に調整するための指令である。保守に最適なかご高さとは、作業手が、乗り場11F~43Fの何れかで保守対象機近くから、かごの上方に乗るか又は最下階からピットに潜り込むために好適な高さをいう。
ステップ302では、かごは戸開可能エリア内にいるか否かを判定し、Noならステップ306へ進むが、Yesならステップ303へ進む。ステップ302,306は、かごを保守に最適な高さへ移動する前に、まず一般利用者が乗降り可能な戸開可能エリア内に停止している状態にする。
ステップ303では、かごが停止している階床が最下階か否かを判定し、Noならステップ305へ進むが、Yesならステップ304へ進む。ステップ304では、作業者が不図示のピットに潜入可能な隙間を空ける高さまでかごを上昇させ、それにより一連の処理を終了する。
一方のステップ305では、作業者が乗りかごの上に搭乗し易い位置まで、乗りかごを下降させる。それにより一連の処理を終了する。他方のステップ306では、戸開可能エリアまでかごを移動させ、それにより一連の処理を終了する。
なお、保守要員は、保守対象機を異なる階へ移動させる必要がある場合、かご近くの呼びボタン(ホールボタン)を再び長押しすれば、ステップ301,302,306の手順によって、保守専用のかご高さを戸開可能エリアまでかごを移動できる。
そうすると、保守要員は、一般利用者と同様に、乗り場からかごへ乗り込んで操作手となれる。操作手は、かご内の操作ボタンにより、通常移動の操作と、特殊移動の操作と、適宜に対応できる。
図4は、図1の本装置100において、群管理による保守モードの動作(本方法)を説明するためのビル正面断面図である。図4に示す4階建てのビルは、1号機~3号機の群管理エレベータを備えている。
[群管理の構成]
階床毎のエレベータ乗り場11F~43Fでは、等間隔に並ぶ3台分の乗り場側扉11D~43Dの合間それぞれに1つずつで、1階床に2組のホールボタン1A,1B(1階)~4A,4B(4階)が配設されている。
階床毎のエレベータ乗り場11F~43Fでは、等間隔に並ぶ3台分の乗り場側扉11D~43Dの合間それぞれに1つずつで、1階床に2組のホールボタン1A,1B(1階)~4A,4B(4階)が配設されている。
すなわち、ホールボタン1A,1B(1階)と同等に、ホールボタン2A,2B(2階)と、ホールボタン3A,3B(3階)と、ホールボタン4A,4B(4階)と、各階床毎2個×4階床=合計8組が配設されて群管理に寄与する。
ただし、最下層乗り場11F~13Fの合間には、上昇予定の上向き矢印のボタン1A,1Bのみが配設される。逆に、最上層乗り場41F~43Fの合間には、下降予定の下向き矢印のボタン4A,4Bのみが配設される。
また、中層乗り場21F~33Fの合間には上下それぞれの矢印ボタン2A~3Bの各1対ずつが配設されている。中層乗り場21F~33Fにおいて、利用者は、上下それぞれの矢印ボタンの何れか一方を押すことにより、上昇するか下降するかを選択し、その意思を図1に示した群コントローラ101のホールボタン検出部21へ伝える。
なお、群コントローラ101には、中層乗り場21F~33Fの1つにおいて、相反する意思を持つ複数の利用者により、上下両方の矢印ボタンが概ね同時、又は順次押された場合にも、合理的に対応できるような運行管理プログラムが備えられている。
[従来装置での保守作業]
従来装置において、かご上部に乗って保守作業する場合、まず、保守要員が、機械室に配設されたエレベータ制御盤の運転モード切替スイッチを操作して保守運転モードに設定する。この設定操作は、本装置100でも同様に行う。
従来装置において、かご上部に乗って保守作業する場合、まず、保守要員が、機械室に配設されたエレベータ制御盤の運転モード切替スイッチを操作して保守運転モードに設定する。この設定操作は、本装置100でも同様に行う。
つぎに、従来装置において、2名の保守要員の一方が操作手となり、かご内部に乗り込んで操作し、かごを必要な階(例えば作業階)まで移動させ、かつ、通常利用状態と異なる特殊な高さに設定する。
ここで、特殊な高さに設定されたかごは、かご側扉と乗り場側扉と、それぞれのドアゾーンが不一致なため、かごの内外での通行は不可能である。したがって、何れかの乗り場11Fに待機していた他方の保守要員が作業手となり、かご上部に乗り込んで作業に着手する。このとき、従来装置では、2名の保守要員のうち1名で、操作手と作業手の一人二役を演じることはできなかった。
また、ピットを点検する場合、まず、一方の保守要員が操作手となり、通常運転モードで、自分が現在位置する階床からホールボタン1A~4Bを操作して呼んだかごに乗り込んで最下階の乗り場11Fへ移動する。
つぎに、操作手は、乗り場11Fからそこに到達したかごを、特殊操作で通常より少し高い位置に停止させ、一般利用者がかごに乗り込めないようにするとともに、乗り場11Fからピット内に潜入できる程度の隙間を形成する。このとき、乗り場11Fに待機していた他方の保守要員が作業手となり、ピット内に潜入して作業に着手する。
ここで、従来装置において、保守要員が1名だけならば、ドアゾーン不一致のため多少は通行困難であっても、かごから乗り場11Fへ出た後、かご床と階床との隙間を通ってピット内に潜入し、ピット内の保守作業に従事することによって、一人二役もできないことはない。そうであっても、従来装置では、保守作業を開始するまでに、複雑な操作手順を要した。
[本装置での保守作業]
本装置100は、特殊操作用の無線リモコンを不要にし、保守作業に適するかご高さの設定を簡素化するとともに、保守要員を削減しても容易に安全確保できるようにしたものである。
本装置100は、特殊操作用の無線リモコンを不要にし、保守作業に適するかご高さの設定を簡素化するとともに、保守要員を削減しても容易に安全確保できるようにしたものである。
また、本装置100は、通常利用に平行して実施可能な保守等を目指すとともに、通常と保守とのモード選択や相互の切替を容易化する。この切替操作は、公衆の誤操作を防止するため、利用者に知られず建物の管理者や保守作業者だけが知る特殊操作にする。
本装置100の特徴的な機能は、つぎのとおりである。保守要員がホールボタン1Aを長押し(図2のステップ202:YES)すると、長押ししたホールボタン1A近くの1号機(ステップ205:YES)に移動指令送信(ステップ206)される。すなわち、保守要員が保守モードにしたい1号機は、ホールボタン1Aが押された階にいることが、本装置100に認識される。なお、1号機は、通常運転から保守運転へとモードを切り替えても良い。
また、ホールボタン2A,3A,4Aの何れかを長押し(図2のステップ202:YES)しても、長押ししたホールボタンが押された階でその近くに1号機(ステップ205:NO)がいないことが、本装置100に認識される。その結果、本装置100は、2号機又は3号機に(ステップ207)、通常運転させようと割当信号送信(ステップ208)する。
逆に、3号機を保守対象機に指定した場合、ホールボタン1B,2B,3B,4Bの何れかを長押しすると、その押されたホールボタン1B~4Bに近くない1号機は、保守モードでない(図2のステップ203:NO)ことが、本装置100に認識される。
その結果、本装置100は、1号機又は2号機に、通常運転させようと割当信号送信する。このように、本装置100は、保守対象機に指定されているのは何号機か?ホールボタン1A~4Bの何れが長押しされているか?長押しされたホールボタンの近くに保守対象機が停止しているか?を認識して、該当号機を保守と通常と、何れのモードにするかを適切に判定し、そのように振る舞わせる。
なお、2号機を保守対象機に指定する場合、2号機に対して均等な近さの、ホールボタン1A~4Aと、ホールボタン1B~4Bと、のどちらの指示を優先するかは、サービスマニュアルの規定等により保守要員に周知させておけば良い。
また、ホールボタン1A~4Aは、1号機と2号機のどちらを優先的に指定するかも、類似の規定周知で足りる。ホールボタン1B~4Bは、2号機と3号機のどちらを優先的に指定するかも同様である。これらは、長押し時間の長さを変えることで区別しても良い。なお、乗り場操作部1A~4Aは、ホールボタンを押す方式以外にも、人の指等が触れるか、それに近い行為に反応するセンサ類であって、通常より操作時間が長いか否かを判別できれば本装置100に適用できる。
以下、本装置100の構成、作用及び効果をより明確に説明する。
[1]図1に示す本装置100は、乗り場11F~43Fに配設されてかごを呼ぶ複数の乗り場操作部(ホールボタン)1A~4Bと、乗り場操作部1A~4Bの操作に応じた指令信号の違いにより、少なくともかごの停止高さを制御可能なコンピュータを有するコントローラと、を備える。コントローラは、保守作業のため、かごの停止高さを通常運行とは異なる保守モードの高さに設定可能に、モータ32その他の駆動機構を制御する。この停止高さは、かごの外側直近で上又は下の空間に、保守要員が図4に示す乗り場11F~43Fから移動可能な高さである。
[1]図1に示す本装置100は、乗り場11F~43Fに配設されてかごを呼ぶ複数の乗り場操作部(ホールボタン)1A~4Bと、乗り場操作部1A~4Bの操作に応じた指令信号の違いにより、少なくともかごの停止高さを制御可能なコンピュータを有するコントローラと、を備える。コントローラは、保守作業のため、かごの停止高さを通常運行とは異なる保守モードの高さに設定可能に、モータ32その他の駆動機構を制御する。この停止高さは、かごの外側直近で上又は下の空間に、保守要員が図4に示す乗り場11F~43Fから移動可能な高さである。
例えば、かごの外側上部の空間に保守要員が乗り場11F~43Fから移動可能な停止高さとは、かごの屋根を乗り場11F~33Fそれぞれの階床に近づけた高さである。また、かごの床を乗り場11F~13Fの階床からある程度持ち上げた高さで停止させると、かごの外側下部の空間、すなわちピットに保守要員が乗り場11F~13Fから潜入可能となる。
かご内に配設されている保守専用ボタンは、通常は施錠されて一般利用者の操作を禁止し、保守時のみ操作手1名が開錠して操作する。従来装置であれば、操作手とは別の作業手が、乗り場11F~43Fの何れかで保守対象機(保守号機)の近くから、かごの上方に乗るか又は最下階からピットに潜り込む。このため、保守要員数は少なくとも2名となった。
省力化のため、上記操作手が作業手を兼務しようにも、保守高さ位置という変則状態で停止させたかごから乗り場11F~43Fへは、脱出が困難である。特に、上下乗り場11F~13F,41F~43Fに対する中間の高さにかごを停止させると、かごの扉は昇降路の内壁で塞がれる。
そこで、本装置100において、コントローラは、所定の乗り場操作部に対して特定の操作されたことを検出すると、保守対象機のかごを乗り場に呼び寄せ、停止高さを、かごの外側直近で上又は下の空間に保守要員が乗り場から移動可能な高さにする。すなわち、1名の作業要員が乗り場11F~43Fの乗り場操作部1A~4Bの何れかを特定の操作(長押し)することで、保守モードに設定された1台だけが呼ばれた階の保守高さ位置へ到着できるようにした。それから、先ほどの操作手が乗り場11F~43Fの1つから、かごの上方に乗るか又は最下階からピットに潜り込んで作業手になれば良い。
つまり、従来装置で保守要員が1人ならば、通常と異なる高さで止めたかごの内から外に出る困難を生じたが、本装置100では解消される。このような本装置100によれば、ただ1名の保守要員でも操作手と作業手とを兼務できるので、従来装置では2人がかりのところを1人で足りる程度に負担軽減できる。
また、本装置100によれば、通常運転モードと、保守運転モードと、のモード選択や相互の切替を簡素かつ容易化できる。すなわち、本装置100は、特殊操作用の無線リモコンを不要にして簡素化し、たとえ1人で保守作業に従事しても容易に安全確保できる。
[2]上記[1]において、所定の乗り場操作部は、複数のうちで、例えば保守対象機1号機に近い乗り場操作部1Aであり、特定の操作は、例えば3秒以上の長押しであると良い。
[3]上記[1]において、コントローラは、特定の操作によって保守操作を可能にすると、なお好ましい。この特定の操作は、乗り場11F~43Fの乗り場操作部(ホールボタン)1A~4Bの1つを所定時間以上操作(長押し)する特殊操作であって、一般利用者には知られず、建物の管理者や保守作業者だけが保守操作するために知る特殊操作なので、公衆の誤操作を防止できる。
[3]上記[1]において、コントローラは、特定の操作によって保守操作を可能にすると、なお好ましい。この特定の操作は、乗り場11F~43Fの乗り場操作部(ホールボタン)1A~4Bの1つを所定時間以上操作(長押し)する特殊操作であって、一般利用者には知られず、建物の管理者や保守作業者だけが保守操作するために知る特殊操作なので、公衆の誤操作を防止できる。
[4]上記[1]において、本装置100の保守対象は、複数台のかごを有して群管理されるエレベータであり、保守対象機に近いホールボタンの例えば1Aを、所定時間として例えば3秒以上押し続けた場合に、保守対象機として1号機のみを当該乗り場11Fに呼び寄せるように、制御構成されることが好ましい。
これによれば、乗り場操作部(ホールボタン)1Aを押して、その近くの1号機のみを保守対象機として、乗り場11Fに呼び寄せる。その一方で、ホールボタン1Aから遠い3号機と、近くとも選ばれなかった2号機と、を通常運行できる。したがって、本装置100によれば、エレベータの利用者に対する利用制限を低減し、通常利用と平行して実施可能な保守が実現できる。
[5]上記[1]において、本装置100の停止高さは、予め設定された高さであり、呼び寄せられたかごを予め設定された高さに向けて低速移動させるように、制御構成されることが好ましい。
このような本装置100は、保守作業に都合良く、しかも一般利用者に保守中であることを明示できるので、一般利用者が間違ってかごに乗り込むことを阻止できる。
[6]上記[5]において、本装置100は、呼び寄せられた保守対象機のかごが予め設定された高さに保持された状態で、保守対象機に近いホールボタンを再度、特定の操作として、例えば3秒以上押し続けた場合、保守対象機のかごが通常の高さに戻る。
本装置100は、このように、乗り場11F~43Fの乗り場操作部(ホールボタン)1A~4Bの1つを長押しする特殊操作によって、簡単に通常と保守とのモード切替ができるため、異なる階床で行う別工程の保守作業も、迅速に対応できる。
例えば、最上階でのかご上作業を終了した後に、最下層でのピット作業する場合も、作業手が、乗り場へ移動してホールボタンを特定の操作として、再度3秒以上押し続ければ、通常モードに復帰させられるので、一般利用者と同様にかごに乗って移動できる。
1A~4B ホールボタン(乗り場操作部)、11D~43D 乗り場側扉、11F~43F 乗り場、21 ホールボタン検出部、22 移動指令作成部、23 割当号機判定部、24 かご位置検出部、25 運転モード判定部、26 運転制御部、27 モータ制御部、28 保守切替スイッチ、29 ドアゾーンセンサ、30 エンコーダ、31 インバータ、32 モータ、100 エレベータ保守運転制御装置(本装置)、101 群コントローラ、102(1~N) (1~N号機の)コントローラ
Claims (12)
- 保守作業のため、かごの停止高さを通常運行とは異なる高さに設定可能に駆動機構を制御するエレベータ保守運転制御装置であって、
乗り場に配設されて前記かごを呼ぶ複数の乗り場操作部と、
該乗り場操作部の操作に応じた指令信号の違いにより、少なくとも前記かごの停止高さを制御可能なコンピュータを有するコントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
所定の乗り場操作部に対して特定の操作されたことを検出すると、保守対象機のかごを前記乗り場に呼び寄せ、
前記停止高さを、前記かごの外側直近で上又は下の空間に保守要員が乗り場から移動可能な高さにする、
ように前記保守対象機の前記駆動機構を制御する、
エレベータ保守運転制御装置。 - 前記所定の乗り場操作部は、複数のうちで前記保守対象機に近い乗り場操作部であり、
前記特定の操作は、長押しである、
請求項1に記載のエレベータ保守運転制御装置。 - 前記コントローラは、
前記特定の操作によって保守操作を可能とし、
請求項1に記載のエレベータ保守運転制御装置。 - 保守対象は、複数台のかごを有して群管理されるエレベータであり、
前記保守対象機に近い乗り場操作部を所定時間以上操作された場合に、前記保守対象機のかごのみを前記乗り場に呼び寄せる、
請求項1に記載のエレベータ保守運転制御装置。 - 前記停止高さは、予め設定された高さであり、
前記呼び寄せられた前記かごを前記予め設定された高さに向けて低速移動させる、
請求項1に記載のエレベータ保守運転制御装置。 - 前記呼び寄せられた前記保守対象機の前記かごが前記予め設定された高さに保持された状態で、
前記保守対象機に近い前記乗り場操作部を再度特定の操作された場合に、前記保守対象機のかごを通常の高さに戻す、
請求項5に記載のエレベータ保守運転制御装置。 - 保守作業のため、かごの停止高さを通常運行とは異なる高さに設定可能に駆動機構を制御するエレベータ保守運転制御方法であって、
コンピュータを有するコントローラは、
乗り場に配設されて前記かごを呼ぶ乗り場操作部の操作に応じた指令信号の違いにより、少なくとも前記かごの停止高さを制御可能であり、
複数の乗り場操作部のうち、所定の乗り場操作部に対して特定の操作されたことを検出すると、保守対象機のかごを当該乗り場に呼び寄せ、
前記停止高さを、前記かごの外側直近で上又は下の空間に保守要員が乗り場から移動可能な高さにする、
ように前記保守対象機の前記駆動機構を制御する、
エレベータ保守運転制御方法。 - 前記所定の乗り場操作部は、複数のうちで前記保守対象機に近い乗り場操作部であり、
前記特定の操作は、長押しである、
請求項7に記載のエレベータ保守運転制御方法。 - 前記コントローラは、
前記特定の操作によって保守操作を可能とする、
請求項7に記載のエレベータ保守運転制御方法。 - 保守対象は、複数台のかごを有して群管理されるエレベータであり、
前記保守対象機に近い乗り場操作部を所定時間以上操作された場合に、前記保守対象機のかごのみを前記乗り場に呼び寄せる、
請求項7に記載のエレベータ保守運転制御方法。 - 前記停止高さは、予め設定された高さであり、
前記呼び寄せられた前記かごを前記予め設定された高さに向けて低速移動させる、
請求項7に記載のエレベータ保守運転制御方法。 - 前記呼び寄せられた前記保守対象機の前記かごが前記予め設定された高さに保持された状態で、
前記保守対象機に近い前記乗り場操作部を再度特定の操作された場合に、前記保守対象機のかごを通常の高さに戻す、
請求項11に記載のエレベータ保守運転制御方法。
Priority Applications (2)
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JP2021203996A JP2023089482A (ja) | 2021-12-16 | 2021-12-16 | エレベータ保守運転制御装置及びその方法 |
CN202211437368.5A CN116265365A (zh) | 2021-12-16 | 2022-11-16 | 电梯保养运转控制装置以及其方法 |
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