JP2023088072A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体ウエハにおけるスリップ欠陥の進展を抑制する。【解決手段】支持部を用いて半導体ウエハの下面における被支持部を支持した状態で半導体ウエハをアニールする工程を有する半導体装置の製造方法であって、上面視において被支持部と重なり、且つ、半導体ウエハのエッジから離れた領域に第1不純物を含む不純物領域を形成する領域形成段階と、支持部により半導体ウエハの下面を支持した状態で、半導体ウエハをアニールするアニール段階と、半導体ウエハの下面を含む領域を除去して、不純物領域を除去する除去段階とを備える半導体装置の製造方法を提供する。【選択図】図3

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
従来、シリコン等の半導体ウエハを用いて半導体装置を形成することが知られている(例えば特許文献1-3参照)。
特許文献1 特開平5-62867号公報
特許文献2 特開平9-190954号公報
特許文献3 特開2005-64524号公報
半導体ウエハにおいて、半導体装置が形成される領域の欠陥が少ないことが好ましい。
本発明の一つの態様においては、支持部を用いて半導体ウエハの下面における被支持部を支持した状態で半導体ウエハをアニールする工程を有する半導体装置の製造方法を提供する。製造方法は、上面視において被支持部と重なり、且つ、半導体ウエハのエッジから離れた領域に第1不純物を含む不純物領域を形成する領域形成段階を備えてよい。製造方法は、支持部により半導体ウエハの下面を支持した状態で、半導体ウエハをアニールするアニール段階を備えてよい。製造方法は、半導体ウエハの下面を含む領域を除去して、不純物領域を除去する除去段階を備えてよい。
アニール段階では、複数の支持部により複数の被支持部を支持してよい。領域形成段階では、それぞれの被支持部に対して不純物領域を形成してよい。それぞれの不純物領域は互いに離れていてよい。
領域形成段階で形成した不純物領域は、半導体ウエハの下面に露出していてよい。
製造方法は、半導体ウエハにおける基準点を検出する基準検出段階を備えてよい。領域形成段階において、基準点の位置に基づいて不純物領域を形成する位置を制御してよい。
領域形成段階において、半導体ウエハの厚みに基づいて、不純物領域を形成する範囲、および、不純物領域における不純物濃度の少なくとも一方を制御してよい。
領域形成段階において、半導体ウエハの酸素濃度に基づいて、不純物領域を形成する範囲、および、不純物領域における不純物濃度の少なくとも一方を制御してよい。
領域形成段階において、被支持部の個数に基づいて、不純物領域を形成する範囲、および、不純物領域における不純物濃度の少なくとも一方を制御してよい。
領域形成段階において、半導体ウエハの結晶方位に基づいて、不純物領域を形成する範囲の形状を制御してよい。
領域形成段階において、半導体ウエハの厚み方向における複数の位置に、不純物領域を形成してよい。
領域形成段階において、半導体ウエハの下面からの距離が大きい不純物領域ほど、上面視において広い範囲に形成してよい。
第1不純物は酸素であってよい。
アニール段階の後において、不純物領域の第1不純物の濃度の最大値が1×1018/cm以上であってよい。
アニール段階の後において、不純物領域の第1不純物の濃度が1×1020/cm未満であってよい。
領域形成段階において、半導体ウエハの下面から第1不純物を注入してよい。
アニール段階の後において、不純物領域の深さ方向の幅が100μm以下であってよい。
アニール段階において、1000℃以上で半導体ウエハを加熱してよい。
不純物領域は、半導体ウエハの上面から400μm以上離れていてよい。
領域形成段階において、半導体ウエハの下面に酸化膜を形成し、酸化膜の上にレジスト膜を形成してよい。領域形成段階において、被支持部と対応する位置のレジスト膜に開口を形成してよい。領域形成段階において、開口から第1不純物を注入し、レジスト膜および酸化膜を除去してよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
半導体ウエハ100をアニールする工程を示している。 図1における領域Aを拡大した図である。 本発明の一つの実施形態を説明する図である。 半導体装置の製造方法の一例を示すフローチャートである。 領域形成段階S410、上面側構造形成段階S420およびアニール段階S430を説明する図である。 除去段階S440および下面側構造形成段階S450を説明する図である。 半導体ウエハ100の深さ方向における不純物濃度分布の一例を示している。 領域形成段階S410における処理の一例を示す図である。 不純物領域140の他の構成例を示す図である。 下面23における被支持部102および不純物領域140の配置例を示す図である。 不純物領域140の形状の他の例を示す図である。 下面23における被支持部102および不純物領域140の他の配置例を示す図である。 不純物領域140の形状の他の例を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本明細書においては半導体ウエハの深さ方向と平行な方向における一方の側を「上」、他方の側を「下」と称する。ウエハ、基板、層またはその他の部材の2つの主面のうち、一方の面を上面、他方の面を下面と称する。「上」、「下」の方向は、重力方向または半導体装置の実装時における方向に限定されない。
本明細書では、X軸、Y軸およびZ軸の直交座標軸を用いて技術的事項を説明する場合がある。直交座標軸は、構成要素の相対位置を特定するに過ぎず、特定の方向を限定するものではない。例えば、Z軸は地面に対する高さ方向を限定して示すものではない。なお、+Z軸方向と-Z軸方向とは互いに逆向きの方向である。正負を記載せず、Z軸方向と記載した場合、+Z軸および-Z軸に平行な方向を意味する。
本明細書では、半導体ウエハの上面および下面に平行な直交軸をX軸およびY軸とする。また、半導体ウエハの上面および下面と垂直な軸をZ軸とする。本明細書では、Z軸の方向を深さ方向と称する場合がある。また、本明細書では、X軸およびY軸を含めて、半導体ウエハの上面および下面に平行な方向を、水平方向と称する場合がある。
また、半導体ウエハの深さ方向の中央から上面までの領域を、半導体ウエハの上面側と称する場合がある。同様に、半導体ウエハの深さ方向の中央から下面までの領域を、半導体ウエハの下面側と称する場合がある。
本明細書において「同一」または「等しい」のように称した場合、製造ばらつき等に起因する誤差を有する場合も含んでよい。当該誤差は、例えば10%以内である。
イオンまたは電子等の荷電粒子を所定の加速エネルギーで半導体ウエハに注入した場合、これらの粒子は深さ方向において所定の分布を有する。本明細書では、当該分布のピーク位置を、当該粒子が注入された位置、または、注入された深さ等と称する場合がある。
図1は、半導体装置の製造工程の一例を示す図である。半導体装置は、トランジスタまたはダイオード等の半導体素子を含む。半導体装置は、半導体ウエハ100に形成される。半導体ウエハ100は、シリコン、炭化シリコンまたは窒化ガリウム等の半導体材料で形成されている。半導体ウエハ100は、例えばZ軸方向の上面視で円盤状である。図1では、半導体ウエハ100は、例えばY軸方向の断面視で矩形である。図1では、半導体ウエハ100の端部は面取りされていないが、半導体ウエハ100の端部は面取りされていてもよい。半導体ウエハ100には、複数の半導体装置(半導体チップ)が形成されてよい。半導体ウエハ100をダイシングして個片化することで、複数の半導体装置を製造できる。
図1は、半導体ウエハ100をアニールする工程を示している。例えば半導体装置の製造工程では、半導体ウエハ100に不純物を注入した後に、所定の温度および時間でアニールする場合がある。半導体ウエハ100をアニールすることで、不純物を拡散させ、また、ドナーまたはアクセプタとして活性化させることができる。半導体ウエハ100をアニールする場合、半導体ウエハ100を載置した搬送ボート200を、アニール炉に投入する。搬送ボート200には、複数の半導体ウエハ100が載置されてよい。
図2は、図1における領域Aを拡大した図である。領域Aは、半導体ウエハ100と搬送ボート200とが接触する部分を含む。半導体ウエハ100は、上面21、下面23およびエッジ27を有する。上面21および下面23は、半導体ウエハ100における2つの主面である。つまり上面21および下面23は、半導体ウエハ100において面積が最も大きい2つの面である。エッジ27は、上面21と下面23との間の側面である。
本例の半導体ウエハ100は、下面23の一部が搬送ボート200の支持部110により支持されている。半導体ウエハ100の下面23のうち、搬送ボート200の支持部110と接触する部分を被支持部102と称する。図2の例では支持部110が錐形状を有しており、支持部110と被支持部102とが点で接触している。他の例では、支持部110と被支持部102とが線で接触していてよく、面で接触していてもよい。
半導体ウエハ100の下面23を支持した状態においては、半導体ウエハ100の自重により被支持部102の近傍に応力が発生する。この状態で半導体ウエハ100をアニールすると、被支持部102に欠陥が発生する場合がある。本明細書では、当該欠陥をスリップ120と称する。当該欠陥は、半導体ウエハ100における結晶構造の歪み(つまり結晶欠陥)である。スリップ120は、図2の矢印で示すように、被支持部102から上面21に向かう方向に進展する。
半導体ウエハ100は、半導体素子が形成される素子領域130を含む。本例の素子領域130は、半導体ウエハ100の上面21に接している。素子領域130は、半導体装置として残留する領域である。半導体ウエハ100における素子領域130以外の領域は、製造工程において除去される。例えば半導体ウエハ100は、製造工程における破損等を防ぐために、最終的に製造される半導体装置の半導体基板よりも厚く形成される。製造工程の終盤において、半導体装置の耐圧等に応じて半導体ウエハ100の厚みが調整される。例えば半導体ウエハ100の下面23側を研削することで、半導体ウエハ100の厚みが調整される。図1および図2では、厚みを調整する前の半導体ウエハ100を示している。
上述したスリップ120が素子領域130まで進展すると、半導体素子の特性に影響を与えてしまう。例えば半導体素子の漏れ電流が増大し、また、耐圧が低下する等の影響が生じる場合がある。アニール温度が高いほど、スリップ120が発生および進展しやすくなる。特に、アニール温度が1000℃以上の高温になると、スリップ120の発生が顕著となり、スリップ120が素子領域130まで到達する可能性が高くなる。
一方で、半導体装置の製造工程においては、半導体ウエハ100を高温でアニールする場合が考えられる。例えば半導体ウエハ100の素子領域130に注入した不純物を、注入位置から離れた位置まで拡散させる場合には、アニール温度が高くなる。このような場合、スリップ120が素子領域130に到達する可能性が高まる。低温でアニールすることでスリップ120の発生および進展を抑制できるが、不純物を十分拡散させようとするとアニール時間が長くなってしまい、製造工程のスループットが低下してしまう。
また、半導体ウエハ100の直径が300mm以上となると、スリップ120の発生が顕著となり、スリップ120が素子領域130まで到達する可能性が高くなる。これは半導体ウエハ100の自重が大きくなり、被支持部102の近傍の応力が大きくなるためと考えられる。
また、半導体ウエハ100中に最初から含まれる酸素濃度が8×1017/cm以下となると、スリップ120の発生が顕著となり、スリップ120が素子領域130まで到達する可能性が高くなる。これは、酸素濃度が少なくなることによりスリップ120が進展しやすくなるためと考えられる。
図3は、本発明の一つの実施形態を説明する図である。本例においては、半導体ウエハ100を高温(例えば1000℃以上)でアニールする工程より前に、半導体ウエハ100に第1不純物を含む不純物領域140を予め形成する。本明細書では、不純物領域140を形成する不純物を第1不純物と称する。不純物領域140は、半導体ウエハ100の下面23側に配置されている。下面23側とは、半導体ウエハ100の深さ方向の中央と、下面23との間の領域を指す。不純物領域140は、他の領域よりも単位体積当たりの第1不純物の原子濃度(atoms/cm)が局所的に高い領域である。本明細書では、単位体積当たりの不純物の原子濃度を、単に不純物濃度(/cm)と称する場合がある。不純物濃度は、例えばSIMS法(二次イオン質量分析法)等の公知の方法で測定できる。
下面23から不純物領域140に到達したスリップ120は、不純物領域140に含まれる第1不純物により進展が抑制される。例えばシリコン結晶中を進展してきたスリップ120が第1不純物に接触すると、第1不純物を迂回できずに上面21側への進展が抑制されることが考えられる。これにより不純物領域140は、下面23からのスリップ120が、不純物領域140よりも上面21側に進展することを抑制する。
不純物領域140が高濃度に含む第1不純物は例えば酸素である。ただし第1不純物は酸素に限定されない。第1不純物は、スリップ120の進展を抑制または阻害できる元素であればよい。第1不純物は窒素であってよく、水素であってよく、炭素であってよく、他の元素であってもよい。第1不純物は、半導体ウエハを形成する半導体材料とは異なる元素である。
不純物領域140の全体は、素子領域130よりも下面23側に配置される。これにより、スリップ120が素子領域130に到達するのを抑制できる。また、素子領域130よりも下面23側の領域を除去することで、不要な不純物領域140を除去できる。
不純物領域140は、下面23と平行なXY面(すなわち上面視)において、少なくとも被支持部102と重なるように配置されている。不純物領域140は、被支持部102の全体を覆うように配置されることが好ましい。また不純物領域140は、半導体ウエハ100のエッジ27から離れた領域に配置される。XY面における不純物領域140の範囲は、不純物領域140における不純物濃度のピーク値の半値以上の不純物濃度を有する領域を指してよく、ピーク値の10%以上の不純物濃度を有する領域を指してよく、ピーク値の1%以上の不純物濃度を有する領域を指してもよい。複数の支持部110により複数の被支持部102が支持される場合、不純物領域140は複数の被支持部102と重なるように設けられる。不純物領域140は、被支持部102毎にXY面において離散的に配置されてよく、XY面において連続して設けられた1つの不純物領域140が複数の被支持部102を覆っていてもよい。
不純物領域140をエッジ27から離れた領域に配置することで、不純物領域140を形成しない領域を設けられるので、半導体ウエハ100に含まれる第1不純物の総量を抑制できる。これにより、半導体装置の製造工程における半導体ウエハ100の反りを抑制できる。例えば半導体ウエハ100の全面に酸素を注入してアニールすると、アニール中に酸素が析出して半導体ウエハ100が反る場合がある。これに対して不純物領域140を局所的に設けることで、半導体装置の製造工程における半導体ウエハ100の反りを抑制できる。エッジ27と不純物領域140との距離は10mm以上であってよく、20mm以上であってよく、30mm以上であってもよい。
また、不純物領域140を被支持部102毎に離散的に設けることで、XY面における不純物領域140の面積を更に抑制して、第1不純物の総量を更に抑制できる。XY面において不純物領域140が設けられる面積は、半導体ウエハ100の下面23の面積の半分以下であってよく、1/4以下であってよく、1/10以下であってもよい。
図4は、半導体装置の製造方法の一例を示すフローチャートである。本例の製造方法は、領域形成段階S410、アニール段階S430および除去段階S440を備える。製造方法は、上面側構造形成段階S420および下面側構造形成段階S450を更に備えてもよい。本例のアニール段階S430は、上面側構造形成段階S420に含まれている。
図5は、領域形成段階S410、上面側構造形成段階S420およびアニール段階S430を説明する図である。図5等における各段階の説明では、領域Aの近傍の構造を示している。本例の半導体ウエハ100は、N-型のウエハである。つまり、インゴットから切り出した直後の半導体ウエハ100の全体には、リン等のドナーがほぼ均一に分布している。本明細書では、初期の半導体ウエハ100の全体にほぼ均一に分布しているドナーを、バルクドナーと称する場合がある。
領域形成段階S410では、半導体ウエハ100の下面23側に不純物領域140を形成する。本例では、半導体ウエハ100の下面23から、酸素イオン等の第1不純物のイオンを注入することで、不純物領域140を形成している。不純物領域140は、上面視において被支持部102と重なり、且つ、半導体ウエハ100のエッジ27から離れた領域である。第1不純物のイオンは、下面23から局所的に注入される。不純物領域140は、下面23から所定の深さ位置において、被支持部102の全体と重なるように形成される。不純物領域140は、半導体ウエハ100の下面23に露出するように形成されてもよい。不純物領域140を形成するZ軸上の位置は、不純物イオンの加速エネルギーにより調整できる。
次に上面側構造形成段階S420において、不純物領域140よりも上面21側に、半導体素子の少なくとも一部の構造(上面側構造と称する場合がある)を形成する。本例の半導体素子はトレンチゲート型のトランジスタである。本例の上面側構造は、エミッタ領域12、ベース領域14およびゲートトレンチ40を含む。図5においては、上面側構造を模式的に示している。エミッタ領域12は、半導体ウエハの上面21に接して設けられたN+型の領域である。ベース領域14は、エミッタ領域12の下に設けられたP型の領域である。ベース領域14よりも下方には、N-型のドリフト領域18が設けられている。ドリフト領域18の不純物濃度は、バルクドナーの濃度とほぼ同一であってよい。つまりドリフト領域18は、エミッタ領域12およびベース領域14等の領域が形成されずに残存した領域であってよい。
ゲートトレンチ40は、半導体ウエハ100の上面21から、ドリフト領域18に達するまで設けられている。ゲートトレンチ40は、ゲート電極44およびゲート絶縁膜42を含む。ゲート電極44は、不純物がドープされたポリシリコン等の導電材料で形成されている。ゲート絶縁膜42は、ゲート電極44と半導体ウエハ100との間に設けられ、これらを電気的に絶縁する。ゲート絶縁膜42は、例えば酸化膜である。ゲートトレンチ40の側面には、エミッタ領域12およびベース領域14が接している。ゲート電極44に所定のゲート電圧が印加されると、ゲートトレンチ40との境界のベース領域14がN型に反転してチャネルが形成される。これにより、エミッタ領域12とドリフト領域18との間に電流が流れる。つまり、トランジスタがオン状態になる。
上面側構造は、層間絶縁膜38およびエミッタ電極52を含んでよい。エミッタ電極52は、アルミニウム等の金属を含む電極である。エミッタ電極52は、エミッタ領域12と接続する。層間絶縁膜38は、ゲート電極44とエミッタ電極52とを電気的に絶縁する。層間絶縁膜38は、半導体ウエハ100の上面21において、ゲートトレンチ40を覆うように設けられてよい。
エミッタ領域12およびベース領域14は、半導体ウエハ100に不純物を注入して、アニール処理することで形成されてよい。当該アニール処理が、アニール段階S430に対応してよい。当該アニール処理では、搬送ボート200の支持部110を用いて半導体ウエハ100の下面23における被支持部102を支持した状態で、半導体ウエハ100をアニールする。
上述したように、アニール段階S430では、半導体ウエハ100の下面23にスリップ120が発生する場合がある。本例においては、スリップ120が発生した場合であっても、不純物領域140によりスリップ120の進展を抑制できる。このため、素子領域130までスリップ120が進展することを抑制できる。
図6は、除去段階S440および下面側構造形成段階S450を説明する図である。除去段階S440においては、半導体ウエハ100の下面23を含む領域を除去する。本例では、半導体ウエハ100の下面23をCMP等の方法で研削する。除去段階S440においては、半導体ウエハ100の下面23を含む領域を除去して、不純物領域140の全体を除去する。例えば、少なくとも不純物領域140の上端に到達するまで、半導体ウエハ100の下面23側を研削する。これにより、スリップ120が発生した領域を除去できる。除去段階S440を行った後、半導体ウエハ100は下面25を有する。下面25は、元の下面23よりも上面21側に配置されている。
下面側構造形成段階S450では、除去段階S440の後において、半導体ウエハ100の下面25側に、半導体素子の少なくとも一部の構造(下面側構造と称する)を形成する。図6に示す半導体素子はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。本例の下面側構造は、コレクタ領域22およびコレクタ電極24を含む。下面側構造は、バッファ領域20を更に含んでもよい。コレクタ領域22は、下面25と接して設けられたP型の領域である。コレクタ電極24は、下面25に設けられた、アルミニウム等の金属を含む電極である。ゲート電極44に印加されるゲート電圧により、エミッタ電極52とコレクタ電極24の間で電流を流すか否かが制御できる。バッファ領域20は、ドリフト領域18とコレクタ領域22との間に設けられたN型の領域である。バッファ領域20のドナー濃度は、ドリフト領域18のドナー濃度よりも高い。バッファ領域20は、ベース領域14とドリフト領域18のPN接合から広がる空乏層が、コレクタ領域22に到達することを抑制するフィールドストップ層として機能する。
図5および図6において説明した例によれば、高温のアニール段階S430を含む製造工程であっても、素子領域130にスリップ120が到達するのを抑制できる。このため、製造工程のスループットを高くしつつ、欠陥の少ない半導体装置を製造できる。
図7は、半導体ウエハ100の深さ方向における不純物濃度分布の一例を示している。図7においては、不純物領域140に注入した酸素等の第1不純物の濃度分布を示しており、他の不純物の濃度は含まれていない。また図7では、アニール段階S430の後における濃度分布を示している。
不純物領域140の第1不純物濃度の最大値をP1とする。本例では、深さ位置Z1に酸素イオン等の第1不純物を注入して不純物領域140を形成している。このため、不純物濃度分布は、深さ位置Z1に頂点を有するピークを示す。本例の最大値P1は、当該ピークの頂点における第1不純物濃度である。
最大値P1は、1×1018/cm以上であることが好ましい。最大値P1を1×1018/cm以上とすることで、アニール温度が1000℃以上の場合でも、スリップ120が素子領域130に到達することを抑制できた。最大値P1は、5×1018/cm以上であってよく、1×1019/cm以上であってもよい。
なお、酸素等の第1不純物は、半導体ウエハ100の全体に分布している場合がある。例えば半導体のインゴットを形成する場合に、インゴットの全体に第1不純物が含まれる。半導体ウエハ100は、当該インゴットから切り出されるので、半導体ウエハ100の全体に第1不純物が含まれる場合がある。一例としてMCZ法で形成したインゴットから切り出した半導体ウエハ100の全体には、4×1017/cm以下の酸素が含まれる。本例では、半導体ウエハ100の全体に分布している第1不純物の濃度をDとする。濃度Dは、半導体ウエハ100の全体における第1不純物の濃度の平均値であってよい。最大値P1は、濃度Dの5倍以上であってよく、10倍以上であってよく、50倍以上であってもよい。本例の濃度Dは、4×1017/cm以下である。不純物領域140を形成しておらず、且つ、酸素の平均濃度が4×1017/cm以下の半導体ウエハでは、スリップ120の進展を抑制できなかった。
なお、不純物領域140の第1不純物の濃度は、1×1020/cm未満であってよい。つまり最大値P1が1×1020/cm未満であってよい。不純物領域140の第1不純物の濃度が高すぎると、第1不純物が素子領域130まで拡散して、半導体装置の特性に影響を与える可能性がある。不純物領域140の第1不純物の濃度は、5×1019/cm以下であってよく、1×1019/cm以下であってもよい。
本例では、半導体ウエハ100の深さ方向における中央位置を、深さ位置Zcとする。深さ位置Z1は、下面23と深さ位置Zcとの間に配置されている。イオン注入により不純物を注入した場合、不純物濃度分布は、深さ位置Z1の近傍を頂点とするピークを有する。当該ピークの深さ方向における半値全幅の範囲を、不純物領域140の深さ方向における幅W1とする。幅W1は、100μm以下であってよい。不純物領域140は、それほど広い深さ範囲に形成せずとも、スリップ120の進展を抑制する効果が得られる。幅W1は、50μm以下であってよく、20μm以下であってよく、10μm以下であってもよい。幅W1は、1μm以上であってよく、2μm以上であってよく、5μm以上であってもよい。幅W1は、半導体ウエハ100の厚みT(上面21から下面23までの距離)の10%以下であってよく、5%以下であってよく、1%以下であってもよい。
不純物領域140と下面23との距離をL1とする。距離L1は100μm以下であってよく、50μm以下であってよく、20μm以下であってもよい。距離L1は0μmであってもよい。つまり不純物領域140は、下面23に露出していてもよい。距離L1を小さくすることで、スリップ120が進展するZ方向の距離を短くできる。
不純物領域140と上面21との距離をL2とする。距離L2は400μm以上であってよい。距離L2を確保することで、素子領域130を確保できる。距離L2は、200μm以上であってもよい。距離L2は、形成すべき素子領域130の厚みによって設定できる。素子領域130と不純物領域140との距離は、0μm以上であってよく、10μm以上であってよく、100μm以上であってもよい。
なお半導体ウエハ100の厚みTが大きいほど、被支持部102における応力が大きくなりスリップ120が発生しやすくなる。また、厚みTが大きいほど、発生したスリップ120がXY面において広がりやすくなる。領域形成段階S410においては、半導体ウエハ100の厚みTに基づいて、不純物領域140における不純物濃度P1を調整してよい。例えば半導体ウエハ100の厚みTが大きいほど、不純物濃度P1を大きくする。これにより、スリップ120の進展を抑制しやすくなる。また、領域形成段階S410においては、半導体ウエハ100の厚みTに基づいて、XY面において不純物領域140を形成する範囲を調整してもよい。例えば半導体ウエハ100の厚みTが大きいほど、不純物領域140を形成する範囲を大きくする。これにより、XY面に広がりつつZ軸方向に進展するスリップ120を、不純物領域140により阻害しやすくなる。不純物領域140のXY面における大きさは、不純物領域140の下面23からの距離に基づいて調整してもよい。例えば下面23からの距離が大きいほど、不純物領域140を大きく形成してよい。これにより、XY面に広がりつつZ軸方向に進展するスリップ120を、不純物領域140により阻害しやすくなる。
また、半導体ウエハ100の全体の酸素濃度Dに応じて、スリップ120の発生しやすさ、および、進展しやすさが変化し得る。領域形成段階S410においては、半導体ウエハ100の全体における酸素濃度Dに基づいて、不純物領域140における不純物濃度P1を調整してもよい。例えば酸素濃度Dが低いほど不純物濃度P1を低くする。不純物濃度P1は、注入する第1不純物のドーズ量により調整できる。これにより、スリップ120の進展を抑制しつつ、第1不純物を過剰に注入することを抑制できる。また、領域形成段階S410においては、半導体ウエハ100の全体における酸素濃度Dに基づいて、XY面において不純物領域140を形成する範囲を調整してもよい。例えば酸素濃度Dが大きいほど、不純物領域140を形成する範囲を大きくする。これにより、スリップ120の進展を抑制しつつ、第1不純物を過剰に注入することを抑制できる。
図8は、領域形成段階S410における処理の一例を示す図である。本例の領域形成段階S410は、酸化膜形成段階S802、レジスト膜形成段階S804、不純物注入段階S806および膜除去段階S808を含む。
酸化膜形成段階S802では、半導体ウエハ100の少なくとも下面23に酸化膜300を形成する。酸化膜300は下面23の全体を覆っている。本例では、半導体ウエハ100の表面全体に酸化膜300を形成する。本例の酸化膜形成段階S802では、拡散炉に半導体ウエハ100を投入して、半導体ウエハ100の全面を熱酸化して酸化膜300を形成する。
次にレジスト膜形成段階S804において、酸化膜300の上にレジスト膜302を形成する。レジスト膜302は、半導体ウエハ100の下面23に形成した酸化膜300に積層する。レジスト膜形成段階S804においては、被支持部102と対応する位置のレジスト膜302に開口304を形成する。開口304は、XY面において被支持部102の全体と重なっている。レジスト膜形成段階S804においては、フォトリソグラフィーにより開口304を形成してよい。なお開口304は、半導体ウエハ100の下面23を露出させなくてよい。つまりレジスト膜形成段階S804においては、酸化膜300が残存するように開口304を形成してよい。
次に不純物注入段階S806において、開口304から第1不純物を注入し、不純物領域140を形成する。不純物注入段階S806においては、酸化膜300内に不純物を注入する深さ位置Z1(図7参照)を設定してよく、酸化膜300と半導体ウエハ100の下面23との境界に不純物を注入する深さ位置Z1を設定してよく、半導体ウエハ100内に不純物を注入する深さ位置Z1を設定してもよい。本例の不純物注入段階S806では、半導体ウエハ100の下面23を含む領域に不純物領域140を形成する。不純物領域140の一部は、酸化膜300内に形成されてもよい。
次に膜除去段階S808において、レジスト膜302および酸化膜300を除去する。このような工程により、半導体ウエハ100に不純物領域140を形成できる。本例の不純物領域140は、半導体ウエハ100の下面23に露出している。不純物領域140は、アニール段階S430により第1不純物が拡散することで、半導体ウエハ100の下面23に露出してもよい。また、酸化膜300を設けることにより、不純物領域140を形成する工程において、半導体ウエハ100を保護できる。また、酸化膜300を介して第1不純物を注入することで、半導体ウエハ100の下面23に汚れ等が付着している場合でも、第1不純物の注入精度を維持しやすくなる。
本例の不純物注入段階S806においては、酸化膜300の膜厚に応じて、第1不純物イオンの加速エネルギーを調整してよい。例えば酸化膜300の膜厚が大きいほど、第1不純物イオンの加速エネルギーを大きくする。これにより、酸化膜300によって半導体ウエハ100を保護しつつ、酸化膜300で覆われている半導体ウエハ100に第1不純物を注入できる。
図9は、不純物領域140の他の構成例を示す図である。図9においては、領域Aの近傍を示している。本例の領域形成段階S410においては、半導体ウエハ100の厚み方向(Z軸方向)における複数の位置に、不純物領域140を形成する。他の構造は、図3から図8において説明したいずれかの例と同様である。図9においては、不純物領域140-1および不純物領域140-2を形成する例を示しているが、3つ以上の不純物領域140を形成してもよい。不純物領域140を形成する深さ位置は、第1不純物イオンの加速エネルギーにより制御できる。
本例によれば、不純物領域140のZ軸方向の幅W1を確保しやすくなる。また、不純物領域140は、スリップ120の進展を抑制する効果の他に、近傍の不要な成分を取り込んで第1不純物と結合させるゲッタリング効果も奏し得る。幅W1を確保することで、ゲッタリング効果を向上させることもできる。ゲッタリング効果とは、半導体ウエハ100内に存在し、金属汚染等を引き起こす不純物を捕獲・固着する効果のことである。
例えば、不純物の種類、または、不純物イオンの加速エネルギーによっては、一つの濃度ピークの半値全幅が小さい場合も考えられる。この場合でも、複数の深さ位置に第1不純物のイオンを注入することで、不純物領域140の幅W1を確保できる。それぞれの深さ位置に注入した第1不純物の濃度ピークは、重なり合っていてよく、離れていてもよい。濃度ピークが離れているとは、2つの頂点の間にある谷部分の濃度が、頂点の濃度の半分未満であることを指す。それぞれの深さ位置における第1不純物の濃度は、それぞれ同一であってよく、異なっていてもよい。また、それぞれの深さ位置には、同一元素の第1不純物を注入してよく、異なる元素の第1不純物を注入してもよい。例えばそれぞれの深さ位置に酸素を注入してよく、いずれかの深さ位置に酸素を注入して、他のいずれかの深さ位置に窒素を注入してもよい。異なる元素の第1不純物を注入することで、多様な成分に対してゲッタリング効果を奏することができる。
また、領域形成段階S410においては、半導体ウエハ100の下面23からのZ軸方向における距離が大きい不純物領域140ほど、XY面(すなわち上面視)において広い範囲に形成してよい。図9の例では、下面23からの距離が大きい不純物領域140-2は、下面23からの距離が小さい不純物領域140-1よりも広い範囲に形成されている。下面23からZ軸方向に離れるほど、被支持部102で発生したスリップ120(図3参照)はXY方向に広がりやすくなる。下面23に近い不純物領域140を小さく形成することで、スリップ120の進展を抑制しつつ、第1不純物のドーズ量を抑制できる。このため、半導体ウエハ100の反りを抑制できる。
不純物領域140-1は、下面23に露出していてよい。XY面において、不純物領域140-2の面積は、不純物領域140-1の1.2倍以上であってよく、1.5倍以上であってよく、2倍以上であってもよい。
図10は、下面23における被支持部102および不純物領域140の配置例を示す図である。なお不純物領域140は、下面23に露出していてよく、露出していなくてもよい。図10では、不純物領域140を下面23に投影した位置を示している。
本例の半導体ウエハ100は、アニール段階S430等において複数の支持部110(図3参照)により支持される複数の被支持部102を有する。領域形成段階S410では、それぞれの被支持部102に対して不純物領域140を形成する。図10に示すように、それぞれの不純物領域140は、対応する被支持部102の全体を覆うように形成されている。また、それぞれの不純物領域140は、互いに離れて配置されている。
半導体ウエハ100は、位置決めのための基準点104を有してよい。基準点104は、半導体ウエハ100のエッジに設けられたノッチ(切り欠き)であってよい。ただし基準点104はノッチに限定されない。基準点104は、半導体ウエハ100の画像から検出できるものであればよい。
製造方法は、基準点104を検出する基準検出段階を備えてよい。基準検出段階では、半導体ウエハ100の画像から基準点104を検出する。領域形成段階S410において、基準点104の位置に基づいて不純物領域140を形成する位置を制御してよい。基準点104に対する被支持部102の相対位置は、製造装置等に予め設定されていることが好ましい。
不純物領域140は、XY面において矩形であってよい。不純物領域140は、例えばオープンフレーム露光を用いて形成されてよい。オープンフレーム露光では、半導体ウエハ100に塗布したレジスト膜上にマスクを形成せずに、レジスト膜を所定のパターンに露光する。また、例えば、光を透過するパターンが形成されたレチクルを用いて光の形状を成形して、レジスト膜を露光してもよい。当該レジスト膜に形成された開口を介して第1不純物を注入することで不純物領域140を形成する。
図11は、不純物領域140の形状の他の例を示す図である。本例の不純物領域140は、XY面において円形状を有する。不純物領域140は、例えばレジストマスクを用いて形成されてよい。つまり半導体ウエハ100に塗布したレジスト膜上に所定のパターンのスクを形成して、レジスト膜を露光してよい。
図12は、下面23における被支持部102および不純物領域140の他の配置例を示す図である。図10および図11においては被支持部102および不純物領域140が4個ずつ配置されていたが、本例の半導体ウエハ100には、被支持部102および不純物領域140が3個ずつ配置されている。
領域形成段階S410においては、下面23における被支持部102の個数に基づいて、不純物領域140を形成する範囲、および、不純物領域140における不純物濃度の少なくとも一方を制御してよい。被支持部102の個数に応じて、1つの被支持部102に加わる半導体ウエハ100の重さが変動する。このため、被支持部102の個数に応じて、1つの被支持部102におけるスリップ120の発生のしやすさ、または、スリップ120の進展のしやすさが変化する場合がある。被支持部102の個数に応じて不純物領域140の大きさ、または、不純物濃度を制御することで、適切な大きさ及び不純物濃度を有する不純物領域140を形成できる。領域形成段階S410では、被支持部102の個数が少ないほど、それぞれの不純物領域140を大きくし、または、不純物濃度を高くしてよい。
図13は、不純物領域140の形状の他の例を示す図である。図10から図12の例においては、不純物領域140のXY面での形状は正多角形または正円である。本例の不純物領域140は、XY面のいずれかの方向に長手(または長軸)を有してよい。例えば不純物領域140は長方形である。
XY面においてスリップ120が進展しやすい方向が存在する場合、領域形成段階S410では、当該方向に長手を有する不純物領域140を形成してよい。スリップ120が進展しやすい方向は、過去の製造実績等から検出してよく、他の条件から推定してもよい。例えば、結晶方位に応じて、スリップ120が進展しやすい方向は異なり得る。領域形成段階S410では、半導体ウエハ100の結晶方位に基づいて、不純物領域140の形状を制御してよい。
また、スリップ120が進展しやすい方向が複数存在する場合、不純物領域140は、XY面の複数の方向に長手を有してよい。例えば不純物領域140は、XY面において十字形状(すなわち直交する2つの長方形)を有してよい。半導体ウエハ100が結晶面方位(100)を持つシリコンウエハの場合、不純物領域140は、直交する結晶方位(001)および(010)の2つの方向に長手を有する十字形状であってよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
12・・・エミッタ領域、14・・・ベース領域、18・・・ドリフト領域、20・・・バッファ領域、21・・・上面、22・・・コレクタ領域、23・・・下面、24・・・コレクタ電極、25・・・下面、27・・・エッジ、38・・・層間絶縁膜、40・・・ゲートトレンチ、42・・・ゲート絶縁膜、44・・・ゲート電極、52・・・エミッタ電極、100・・・半導体ウエハ、102・・・被支持部、104・・・基準点、110・・・支持部、120・・・スリップ、130・・・素子領域、140・・・不純物領域、200・・・搬送ボート、300・・・酸化膜、302・・・レジスト膜、304・・・開口

Claims (18)

  1. 支持部を用いて半導体ウエハの下面における被支持部を支持した状態で前記半導体ウエハをアニールする工程を有する半導体装置の製造方法であって、
    上面視において前記被支持部と重なり、且つ、前記半導体ウエハのエッジから離れた領域に第1不純物を含む不純物領域を形成する領域形成段階と、
    前記支持部により前記半導体ウエハの前記下面を支持した状態で、前記半導体ウエハをアニールするアニール段階と、
    前記半導体ウエハの前記下面を含む領域を除去して、前記不純物領域を除去する除去段階と
    を備える半導体装置の製造方法。
  2. 前記アニール段階では、複数の前記支持部により複数の前記被支持部を支持し、
    前記領域形成段階では、それぞれの前記被支持部に対して前記不純物領域を形成し、
    それぞれの前記不純物領域は互いに離れている
    請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記領域形成段階で形成した前記不純物領域は、前記半導体ウエハの前記下面に露出している
    請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記半導体ウエハにおける基準点を検出する基準検出段階を更に備え、
    前記領域形成段階において、前記基準点の位置に基づいて前記不純物領域を形成する位置を制御する
    請求項1から3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記領域形成段階において、前記半導体ウエハの厚みに基づいて、前記不純物領域を形成する範囲、および、前記不純物領域における不純物濃度の少なくとも一方を制御する
    請求項1から4のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記領域形成段階において、前記半導体ウエハの酸素濃度に基づいて、前記不純物領域を形成する範囲、および、前記不純物領域における不純物濃度の少なくとも一方を制御する
    請求項1から5のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記領域形成段階において、前記被支持部の個数に基づいて、前記不純物領域を形成する範囲、および、前記不純物領域における不純物濃度の少なくとも一方を制御する
    請求項1から6のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記領域形成段階において、前記半導体ウエハの結晶方位に基づいて、前記不純物領域を形成する範囲の形状を制御する
    請求項1から7のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記領域形成段階において、前記半導体ウエハの厚み方向における複数の位置に、前記不純物領域を形成する
    請求項1から8のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記領域形成段階において、前記半導体ウエハの前記下面からの距離が大きい前記不純物領域ほど、上面視において広い範囲に形成する
    請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記第1不純物は酸素である
    請求項1から10のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記アニール段階の後において、前記不純物領域の前記第1不純物の濃度の最大値が1×1018/cm以上である
    請求項1から11のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記アニール段階の後において、前記不純物領域の前記第1不純物の濃度が1×1020/cm未満である
    請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記領域形成段階において、前記半導体ウエハの前記下面から前記第1不純物を注入する
    請求項1から13のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記アニール段階の後において、前記不純物領域の深さ方向の幅が100μm以下である
    請求項1から14のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  16. 前記アニール段階において、1000℃以上で前記半導体ウエハを加熱する
    請求項1から15のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  17. 前記不純物領域は、前記半導体ウエハの上面から400μm以上離れている
    請求項1から16のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  18. 前記領域形成段階において、前記半導体ウエハの前記下面に酸化膜を形成し、前記酸化膜上にレジスト膜を形成し、前記被支持部と対応する位置の前記レジスト膜に開口を形成し、前記開口から前記第1不純物を注入し、前記レジスト膜および前記酸化膜を除去する
    請求項1から17のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
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