JP2023087358A - 誘導性負荷駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スタータスイッチがオンされているときに電源電圧の消費電力が大きくなったとしても信頼性高く誘導性負荷を駆動できるようにした誘導性負荷駆動装置を提供する。【解決手段】昇圧制御部15aは、充電コンデンサ13aの電圧が所定閾値電圧に低下したことを条件として通常時には昇圧電流閾値に達する昇圧電流を充電コンデンサ13aに通電してバッテリ電圧VBの昇圧電圧Vboostを充電コンデンサ13aに生成する。昇圧制御部15aは、車両を起動するスタータスイッチのオン期間、且つ、駆動回路16により定電流駆動を実行する期間である条件を満たす期間では、昇圧電圧Vboostを生成する際の昇圧電流閾値を通常時とは異なる昇圧電流閾値に変更された状態で昇圧制御を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、誘導性負荷を駆動する誘導性負荷駆動装置に関する。
この種の誘導性負荷駆動装置は、電源電圧(例えばバッテリ電圧)を昇圧した昇圧電圧を供給源として誘導性負荷に印加して初期値からピーク電流閾値まで印加して誘導性負荷を駆動した後、電源電圧を電力供給源として誘導性負荷を定電流駆動している。
このとき、昇圧電圧を蓄積する電力蓄積部の電力が消費されることから、昇圧電圧を生成する昇圧制御部は、電力蓄積部の電圧が所定閾値電圧に低下したことを条件として昇圧電流閾値に達する昇圧電流を電力蓄積部に通電して当該電力蓄積部に昇圧電圧を生成している。この種の技術は特許文献1に開示されている。
特開2013-64363号公報
しかしながら、車両を起動するスタータスイッチがオンされているときには、電源電圧の消費電力が大きくなり電源電圧が低下しやすく、昇圧制御部が通常時と同じように電源電圧から昇圧電圧を生成してしまうと、より電源電圧が低下してしまうことになる。この場合、例えば誘導性負荷駆動装置の動作停止条件を満たしてしまう虞があり、誘導性負荷を駆動継続できなくなる虞がある。
本開示の目的は、スタータスイッチがオンされているときに電源電圧の消費電力が大きくなったとしても信頼性高く誘導性負荷を駆動できるようにした誘導性負荷駆動装置を提供することにある。
請求項1記載の発明によれば、昇圧制御部は、充電部の電圧が所定閾値電圧に低下したことを条件として通常時には昇圧電流閾値に達する昇圧電流を充電部に通電して電源電圧の昇圧電圧を充電部に生成する。駆動部は、昇圧電圧を電力供給源として誘導性負荷に印加して初期値からピーク電流閾値に達するまで電流駆動した後、電源電圧を電力供給源として誘導性負荷を定電流駆動する。
昇圧制御部は、車両を起動するスタータスイッチのオン期間、且つ、駆動部により定電流駆動を実行する期間である条件を満たす期間では、昇圧電圧を生成する際の昇圧電流閾値を通常時とは異なる昇圧電流閾値に変更するようにしている。すると、スタータスイッチがオンされているときに電源電圧の消費電力が大きくなったとしても信頼性高く誘導性負荷を駆動できる。
一実施形態における誘導性負荷駆動装置の電気的構成図 昇圧回路及び昇圧制御部の一部の電気的構成図 駆動回路の電気的構成図 スタータスイッチをオンにしたときの各信号変化を概略的に説明するタイムチャート スタータスイッチがオン期間で且つインジェクタを通電制御するときの各信号変化を概略的に説明するタイムチャート スタータスイッチがオンされた直後の電源電圧の変化を概略的に説明するタイムチャート 動作停止条件を満たさない場合の各信号変化を概略的に説明するタイムチャート
以下、誘導性負荷駆動装置の幾つかの実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に示すように、誘導性負荷駆動装置としてのECU10は、Electronic Control Unitの略であり、例えば自動車などの車両に搭載された内燃機関に燃料を噴射供給するソレノイド式の燃料噴射弁2を駆動する電子制御装置として構成される。燃料噴射弁2はインジェクタとも称される。以下では、ディーゼルエンジン制御用のECU10に適用した形態を説明するが、ガソリンエンジン制御用の電子制御装置に適用しても良い。
ECU10の電気的構成を説明する。図1に例示したように、ECU10は、昇圧回路13、マイコン14、制御IC15、及び駆動回路16としての電気的構成を備える。マイコン14は、電源電圧としてのバッテリ電圧VBを検出する電源モニタ17のモニタ信号、車両を起動するためのスタータスイッチ18のスイッチ信号、及び、各種のセンサ19から取得されるセンサ信号Sを取得し、マイコン14内のメモリに記憶されたアプリケーションプログラムを実行することで各種制御を並行して行い、燃料噴射弁2を電流駆動する。これにより、内燃機関の燃焼室に燃料を噴射制御する。
マイコン14は、センサ信号Sに基づいて内燃機関に要求される目標トルクを算出し、この目標トルクに基づいて目標となる要求噴射量を算出する。またマイコン14は、この目標となる要求噴射量に基づいて通電指令時間を算出し噴射指令信号TQを生成する。またマイコン14は、電源モニタ17のモニタ信号、スタータスイッチ18のスイッチ信号、及び、センサ信号Sに基づいて、電流閾値を算出しモニタ信号及びスイッチ信号の情報と共に制御IC15に出力する。またマイコン14は、前述した各種のセンサ19から入力されるセンサ信号Sに基づいて各気筒#1~#4に対する噴射開始指示時刻を算出し、この噴射開始指示時刻において噴射指令信号TQを制御IC15に出力する。
制御IC15は、例えばASICによる集積回路装置であり、図示していないが、例えばロジック回路、CPUなどによる制御主体と、RAM、ROM、EEPROMなどのメモリ、コンパレータを用いた比較器などを備え、ハードウェア及びソフトウェアに基づいて各種制御を実行するように構成される。制御IC15は、昇圧回路13を昇圧制御する昇圧制御部15a、及び、入力された電流閾値に基づいて駆動回路16に通電制御する通電制御部15bとしての構成を備える。
昇圧回路13は、昇圧型のDCDCコンバータにより構成されており、図2に一部を例示したように、インダクタL1、スイッチング素子M1、ダイオードD1、電流検出抵抗R1、及び、充電コンデンサ13aを図示形態に接続している。昇圧回路13は、バッテリ電圧VBを入力して昇圧制御部15aの制御に基づいて昇圧動作し、充電部としての充電コンデンサ13aに昇圧電流を印加して昇圧電圧Vboostを充電させる。
また図2に例示したように、昇圧制御部15aは、充電コンデンサ13aに昇圧電流を充電させるために設けられるスイッチング素子M1のオン制御回路15abを備え、さらにスイッチング素子M1のオフ制御回路としてコンパレータCP1を備えている。さらに、昇圧制御部15aは、抵抗R2~R4、スイッチ素子としてのトランジスタTr1、及び、ANDゲートG1を図示形態に接続した昇圧電流閾値Itを生成する回路を接続して構成されている。ANDゲートG1には、スタータスイッチ18のスイッチ信号が入力されると共に、定電流制御中に発生させる定電流制御信号を入力し、これらのオン期間と定電流期間との論理積信号を出力する。
昇圧制御部15aは、バッテリ電圧VBを分圧抵抗R2及びR3により分圧することで所定電圧を生成し、この所定電圧に基づいて昇圧電圧Vboostを生成するよう構成される。この所定電圧は、通常時の昇圧電流閾値に対応した電圧値に設定される。コンパレータCP1は、スイッチング素子M1に流れる昇圧電流が昇圧電流閾値に達したか否かを所定電圧と比較することで判定する。分圧抵抗R2及びR3の一部にはスイッチ素子としてトランジスタTr1が接続されている。
昇圧制御部15aのコンパレータCP1は、ANDゲートG1により生成されるスタータスイッチ18のオン期間と定電流駆動の期間の双方を満たす論理積信号を、トランジスタTr1をオンオフする制御信号とすることで所定電圧の分圧電圧を可変するように構成されている。
トランジスタTr1のオフ状態では、分圧電圧は抵抗R2及びR3の抵抗値比に対応した電圧値となるため比較的高い電圧となる。これに伴い昇圧電流閾値を高く設定できる。
他方、トランジスタTr1のオン状態では、分圧電圧は抵抗R2の抵抗値と抵抗R3及びR4の並列抵抗値との抵抗値比に比例した電圧値となるため比較的低い電圧となる。これに伴い昇圧電流閾値を低く設定できる。これにより、トランジスタTr1をオンオフすることで昇圧電流閾値の値を調整できる。
昇圧制御部15aは、昇圧電圧検出部15aaにより検出される昇圧電圧Vboostが所定の昇圧開始電圧Vbよりも低下したことを条件として昇圧制御を開始する。昇圧制御部15aは満充電電圧Vaに達すると昇圧制御を停止する。昇圧制御を開始すると、昇圧制御部15aは、昇圧制御パルスをスイッチング素子M1に印加することで、昇圧回路13に入力されたバッテリ電圧VBを昇圧制御する。
このときコンパレータOP1は、昇圧制御パルスをスイッチング素子M1に印加する際に、電流検出抵抗R1の電圧を昇圧電流閾値Itに対応した分圧電圧と比較し、電流検出抵抗R1の検出電圧が低いときにはスイッチング素子M1をオンし続けることで当該スイッチング素子M1に通電し昇圧電流閾値Itまで昇圧電流を上昇させると共に、電流検出抵抗R1の検出電圧が分圧電圧より高くなるとスイッチング素子M1をオフすることで、インダクタL1に流れていた昇圧電流を、ダイオードD1を通じて充電コンデンサC1に充電させる。この処理を繰り返すことで昇圧電流を充電コンデンサ13aに印加して昇圧電圧を生成する。
なお、充電コンデンサ13aに隣接して温度センサ20が設置されている。温度センサ20は、充電コンデンサ13aの雰囲気温度を検出し、マイコン14に出力する。マイコン14は、この検出温度に基づいて通常時の昇圧電流閾値Itを変更するか否かを判定し、昇圧電流閾値Itを変更する際には昇圧電流閾値It1~It3(後述参照)を制御IC15に送信する。
昇圧制御部15aは、昇圧回路13の充電コンデンサ13aの昇圧電圧Vboostを昇圧電圧検出部15aaにより検出し、所定閾値電圧相当となる昇圧開始電圧Vbを下回っていれば満充電電圧Vaまで充電させる。この昇圧電圧Vboostは駆動回路16に供給される。
駆動回路16は、バッテリ電圧VB及び昇圧電圧Vboostを入力して動作する駆動部として構成される。駆動回路16は、制御IC15の通電制御部15bの通電制御に基づいて、ソレノイドコイル4に電圧を印加することで、燃料噴射弁2から各気筒#1~#4へ燃料を直接噴射する。駆動回路16は、昇圧電圧Vboostを電力供給源としてソレノイドコイル4に印加して初期値からピーク電流閾値に達するまで電流駆動した後、バッテリ電圧VBを電力供給源としてソレノイドコイル4を定電流駆動するものである。
図3に例示したように、駆動回路16は、ソレノイドコイル4の上流に接続される上流回路16a、16b、ソレノイドコイル4の下流に接続される下流回路16c、電流検出部16e、電圧モニタ部16f、及び、電流モニタ部16gを備える。
2気筒分のソレノイドコイル4の上流側はノードN1で共通接続されており、他の2気筒分のソレノイドコイル4の上流側はノードN2で共通接続されている。上流回路16a、16bは、それぞれノードN1、N2に通電可能に接続されており、それぞれ2気筒分の燃料噴射弁2のソレノイドコイル4に電圧を印加可能に接続されている。上流回路16a、16bは互いに同一構成である。ここでは、上流回路16aの構成を説明し、上流回路16bの構成説明を省略する。
昇圧電圧Vboostの供給ノードとノードN1との間には、MOSFET_M2のドレインソース間が接続されている。MOSFET_M2のソースにはブースト回路BTが接続されており、ブースト回路BTにより昇圧電圧Vboostの供給能力を向上できる。バッテリ電圧VBの供給ノードとノードN1との間には、MOSFET_M3のドレインソース間、ダイオードD2のアノードカソード間が接続されている。ダイオードD2は、昇圧電圧Vboostの逆流防止用に設けられている。
これにより、通電制御部15bが、MOSFET_M2をオンすれば昇圧電圧VboostについてノードN1を通じて2気筒分の燃料噴射弁2のソレノイドコイル4に印加できる。また通電制御部15bが、MOSFET_M3をオンすればバッテリ電圧VBを、ノードN1を通じて2気筒分の燃料噴射弁2のソレノイドコイル4に印加できる。グランドとノードN1との間には還流ダイオードD3が接続されている。
他方、下流回路6cは、燃料噴射する気筒#1~#4を選択するための気筒選択スイッチによるもので、MOSFET_M4により構成される。通電制御部15bは、1又は2のMOSFET_M4を所望のタイミングでオンすることで所望のソレノイドコイル4に通電できる。ソレノイドコイル4の下流側と昇圧電圧Vboostの供給ノードとの間には回生回路16dが構成されている。回生回路16dは、ダイオードD4により構成され、MOSFET_M2~M4をオフしたときに、ソレノイドコイル4に蓄積した余剰電力を充電コンデンサ13aに回生できる。
電流検出部16eは、ソレノイドコイル4から下流回路6cを通じて流れる電流を検出する電流検出抵抗R5により構成され、MOSFET_M4のソースとグランドとの間に直列接続して構成される。制御IC15の電流モニタ部15cは、図示しないが、例えばコンパレータによる比較部及びA/D変換器等を用いて構成され、燃料噴射弁2のソレノイドコイル4に流れる電流について電流検出部16e、電流モニタ部16gを通じてモニタする。
電圧モニタ部16fは、図示しないA/D変換器を用いて構成され、ソレノイドコイル4の下流側の端子電圧をサンプリングし、メモリにサンプリングデータを記憶させる。ソレノイドコイル4の上流側の端子電圧もサンプリングしてメモリに記憶させても良い。
燃料噴射弁2から燃料を噴射させる場合には、通電制御部15bは、駆動回路16を通じて噴射対象となる気筒#1~#4のMOSFET_M4をオンすると共にMOSFET_M2をオンすることで昇圧電圧Vboostをソレノイドコイル4に印加した後、MOSFET_M2をオフしてからMOSFET_M3をオンオフすることでバッテリ電圧VBを印加して定電流制御し通電指令時間Tiを経過したときにMOSFET_M3、M4をオフすることで通電停止する。
次に、電源投入直後からの昇圧制御に係る特徴的な動作を図4及び図5を参照して説明する。イグニッションキーなどの電源スイッチがオンされると、図4のタイミングt0において、ECU10にバッテリ電圧VBが入力される。ECU10にバッテリ電圧VBが入力されると、マイコン14及び制御IC15が起動する。制御IC15は、図4のタイミングt1からスイッチング素子M1をオンオフ制御することで昇圧電流閾値Itを最大値として昇圧回路13に昇圧電流を流しながら充電コンデンサ13aに昇圧電圧Vboostを満充電電圧Vaまで充電させる。図4のタイミングt2参照。
続いて、図5に例示するように、タイミングt3においてスタータスイッチ18がオンされると、バッテリ電圧VBが車両を起動するための様々な構成に供給されることで低下する。ECU10は、入力されるバッテリ電圧VBが所定の動作停止電圧を超えていることを条件として動作し続けるが、保証可能な動作停止電圧以下になると動作保証できずシャットダウンする虞がある。
このため、スタータスイッチ18がオンされた状態で且つ昇圧回路13が昇圧動作してしまうとバッテリ電圧VBが大幅に低下し、ECU10への電力供給が大幅に低下する虞がある。このとき図5のバッテリ電圧VBの破線Bに示すように、バッテリ電圧VBが停止条件電圧閾値Vzを下回ってしまうと、ECU10の動作停止条件を満たし駆動を継続できない虞がある。このため、本実施形態では以下のように昇圧回路13の昇圧制御を実施する。
昇圧制御部15aは、昇圧電圧検出部15aaにより検出される昇圧電圧Vboostが満充電電圧Vaよりも所定電圧低い所定の昇圧開始電圧Vbよりも低下したことを条件として昇圧制御を開始し、満充電電圧Vaに達すると昇圧制御を停止する。このとき、昇圧制御部15aは、スタータスイッチ18のオン期間、且つ、駆動回路16により定電流駆動を実行する期間である条件を満たす期間T1~T3において、昇圧電圧Vboostを生成する際の昇圧電流閾値It1~It3を通常時の昇圧電流閾値Itとは異なる値に変更する。
特に、昇圧制御部15aは、期間T1~T3における昇圧電流閾値It1~It3をスタータスイッチ18のオフ期間の昇圧電流閾値Itよりも小さくすることが望ましい。すると、期間T1~T3中のバッテリ電圧VBに実線で示したように、バッテリ電圧VBが停止条件電圧閾値Vzを下回ることなく正常に動作し続けることができる。
特に、スタータスイッチ18がオンされた後に、駆動回路16が初めて定電流駆動するときに、昇圧制御部15aは、期間T1における昇圧電流閾値It1=0Aとし、駆動回路16が2回目以降に定電流駆動するときには、昇圧制御部15aは、期間T2、T3における昇圧電流閾値It2、It3を通常時の昇圧電流閾値Itよりも小さい値とすることがなお望ましい。図5にはバッテリ電圧VBの変化を簡略的に記載しているが、実際には、スタータスイッチ18がオンされた直後には、バッテリから他の車両用負荷へ電力供給される影響により大電力を消耗しやすく、図6に示すようにオン直後にバッテリ電圧VBが低下しやすい。
このため、昇圧制御部15aは、図5に示すように、スタータスイッチ18がオンされた直後の最初に定電流制御する期間T1における昇圧電流閾値It1を0Aとして昇圧制御を実行しないようにすることで、スタータスイッチ18がオンされた後の直後に大電力を消費する場合にも対応できるようになる。
また電源モニタ17により検出されるバッテリ電圧VBが、通常時の昇圧制御を実施してもECU10の動作停止条件を満たさない所定閾値以上と検出される場合には、前述した期間T1~T3における昇圧電流閾値を通常時の昇圧電流閾値Itに設定しても良い。
例えば、図7に示すように、電源モニタ17からバッテリ電圧VBを検出した検出電圧Vsを取得した結果、たとえスタータスイッチ18のオン期間中で且つ定電流制御を実施する期間T4の間に昇圧制御しても、バッテリ電圧VBが停止条件電圧閾値Vzを下回らないと判断できれば、通常時の昇圧電流閾値Itに設定したまま昇圧制御を実施するようにしても良い。
このとき、電源モニタ17によるバッテリ電圧VBの検出を、ピーク電流閾値に達するまでソレノイドコイル4を電流駆動するときに実施しても良い。検出電圧Vs2参照。また、定電流駆動する期間T4の間に実施するようにしても良い。実際にマイコン14が、昇圧電流閾値Itをどのように設定して昇圧制御するか決定するタイミングにより近いタイミングでバッテリ電圧VBの状態を検出しているため信頼性高く制御できる。また、定電流駆動する期間T1~T3、又はT4の間にバッテリ電圧VBの検出を実施した結果、マイコン14が、ECU10の動作停止条件を満たすと判定したときにはリアルタイムに昇圧電流閾値Itを低下、例えばゼロにすると良い。
マイコン14は、温度センサ20により検出される充電コンデンサ13aの雰囲気温度により、定電流駆動する期間T1~T3における昇圧電流閾値Itを可変するか否かを決定すると良い。例えば、所定よりも低温となることが検出されている場合に、昇圧電流閾値Itを前述同様に低く変更するようにしても良い。
本実施形態によれば、車両を起動するスタータスイッチ18のオン期間、且つ、駆動回路16により定電流駆動を実行する期間である条件を満たす期間T1~T3では、昇圧電圧を生成する際の昇圧電流閾値Itを通常時の昇圧電流閾値Itとは異なる昇圧電流閾値It1~It3に変更するようにしている。このため、ECU10が動作停止条件を満たすことなくソレノイドコイル4の駆動を継続でき、スタータスイッチ18がオンされているときでも信頼性高くソレノイドコイル4を駆動できる。
(他の実施形態)
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができ、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。例えば以下に示す変形又は拡張が可能である。
誘導性負荷にはソレノイドコイル4を適用したが他の誘導性負荷を適用しても良い。昇圧電流閾値Itを変更する主体は、マイコン14であっても制御IC15であっても良い。マイコン14及び制御IC15を一体化して構成しても良い。
燃料噴射弁2のソレノイドコイル4へ通電される電流がピーク電流閾値に達してから1回だけ駆動回路16により定電流駆動する形態に適用した形態を示したが、これに限定されるものではない。例えば、インジェクタ電流がピーク電流閾値に達してから二段階以上、段階的に異なる定電流値を用いて段階的に駆動回路16により定電流駆動する場合にも適用できる。この場合、ピーク電流閾値に達してから最初の定電流値で定電流制御するときに適用することがより望ましい。
本開示に記載のマイコン14、制御IC15による手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することにより提供された専用コンピュータにより実現されても良い。或いは、本開示に記載のマイコン14、制御IC15及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によりプロセッサを構成することにより提供された専用コンピュータにより実現されても良い。
若しくは、本開示に記載のマイコン14、制御IC15及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路により構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより実現されても良い。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていても良い。
また、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、本発明の一つの態様として前述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。前述実施形態の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略した態様も実施形態と見做すことが可能である。また、特許請求の範囲に記載した文言によって特定される発明の本質を逸脱しない限度において、考え得るあらゆる態様も実施形態と見做すことが可能である。
本開示は、前述した実施形態に準拠して記述したが、本開示は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本発明の範畴や思想範囲に入るものである。
図面中、1は電子制御装置(誘導性負荷駆動装置)、4はソレノイドコイル(誘導性負荷)、13aは充電コンデンサ(充電部)、15aは昇圧制御部、16は駆動回路(駆動部)、Tr1はトランジスタ(スイッチ素子)を示す。

Claims (9)

  1. 充電部(13a)の電圧が所定閾値電圧に低下したことを条件として通常時には昇圧電流閾値に達する昇圧電流を前記充電部に通電して電源電圧の昇圧電圧を前記充電部に生成する昇圧制御部(15a)と、
    前記昇圧電圧を電力供給源として誘導性負荷(4)に印加して初期値からピーク電流閾値に達するまで電流駆動した後、前記電源電圧を電力供給源として前記誘導性負荷を定電流駆動する駆動部(16)と、を備え、
    前記昇圧制御部は、車両を起動するスタータスイッチのオン期間、且つ、前記駆動部により定電流駆動を実行する期間である条件を満たす期間では、前記昇圧電圧を生成する際の昇圧電流閾値を前記通常時とは異なる昇圧電流閾値に変更された状態で昇圧制御を実行する誘導性負荷駆動装置。
  2. 前記昇圧制御部は、前記充電部を充電するための昇圧電流が前記昇圧電流閾値に達したか否かを当該昇圧電流閾値に対応した所定電圧と比較することで判定すると共に、電圧を分圧抵抗(R2、R3)により分圧することで前記所定電圧を生成するよう構成され、
    前記分圧抵抗の一部をオンオフするスイッチ素子(Tr1)を備え、
    前記スタータスイッチのオン期間と前記定電流駆動の期間の双方を満たす論理積信号を、前記スイッチ素子をオンオフする制御信号とすることで前記所定電圧の分圧電圧を可変する請求項1記載の誘導性負荷駆動装置。
  3. 前記期間における前記昇圧電流閾値を、前記スタータスイッチのオフ期間よりも小さい昇圧電流閾値とする請求項1記載の誘導性負荷駆動装置。
  4. 前記期間における前記昇圧電流閾値を0Aとして昇圧制御を実行しないようにした請求項1記載の誘導性負荷駆動装置。
  5. 前記電源電圧を検出する電源モニタ(17)を接続して構成され、
    前記電源モニタにより検出される検出電圧が、通常時の昇圧制御を実施しても動作停止条件を満たさない所定閾値以上と検出される場合、前記期間における前記昇圧電流閾値を前記通常時の昇圧電流閾値に設定する請求項1記載の誘導性負荷駆動装置。
  6. 前記電源モニタによる電源電圧の検出を、前記ピーク電流閾値に達するまで電流駆動するときに実施する請求項5記載の誘導性負荷駆動装置。
  7. 前記電源モニタによる電源電圧の検出を、前記定電流駆動する期間(T4)に実施する請求項5記載の誘導性負荷駆動装置。
  8. 前記スタータスイッチがオンされた後に前記駆動部が初めて定電流駆動するときには、前記期間における前記昇圧電流閾値を0Aとし、前記駆動部が2回目以降に定電流駆動するときには、前記期間における前記昇圧電流閾値を前記通常時よりも小さい昇圧電流閾値とする請求項1記載の誘導性負荷駆動装置。
  9. 前記充電部の雰囲気温度により前記期間における前記昇圧電流閾値を可変するか否かを決定する請求項1記載の誘導性負荷駆動装置。
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