JP2023086688A - 銅/セラミックス接合体、および、絶縁回路基板 - Google Patents

銅/セラミックス接合体、および、絶縁回路基板 Download PDF

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Abstract

Figure 2023086688000001
【課題】厳しい冷熱サイクルを負荷した場合であっても、セラミックス部材における割れの発生を抑制でき、冷熱サイクル信頼性に優れた銅/セラミックス接合体を提供する。
【解決手段】銅又は銅合金からなる銅部材12,13と、セラミックス部材11とを具備し、銅部材12,13とセラミックス部材11とが接合され、セラミックス部材11と銅部材12,13との接合界面において、セラミックス部材11側には活性金属化合物からなる活性金属化合物層21が形成されており、セラミックス部材11には、接合界面からセラミックス部材11の内部側に進展するマイクロクラック25が存在し、マイクロクラック25の少なくとも一部に活性金属化合物が充填されている。
【選択図】図2

Description

この発明は、銅又は銅合金からなる銅部材と、セラミックス部材とが接合されてなる銅/セラミックス接合体、および、セラミックス基板の表面に、銅又は銅合金からなる銅板が接合されてなる絶縁回路基板に関するものである。
パワーモジュール、LEDモジュールおよび熱電モジュールにおいては、絶縁層の一方の面に導電材料からなる回路層を形成した絶縁回路基板に、パワー半導体素子、LED素子および熱電素子が接合された構造とされている。
例えば、風力発電、電気自動車、ハイブリッド自動車等を制御するために用いられる大電力制御用のパワー半導体素子は、動作時の発熱量が多いことから、これを搭載する基板としては、セラミックス基板と、このセラミックス基板の一方の面に導電性の優れた金属板を接合して形成した回路層と、セラミックス基板の他方の面に金属板を接合して形成した放熱用の金属層と、を備えた絶縁回路基板が、従来から広く用いられている。
例えば、特許文献1には、セラミックス基板の一方の面および他方の面に、銅板を接合することにより回路層および金属層を形成した絶縁回路基板が提案されている。この特許文献1においては、セラミックス基板の一方の面および他方の面に、Ag-Cu-Ti系ろう材を介在させて銅板を配置し、加熱処理を行うことにより銅板が接合されている(いわゆる活性金属ろう付け法)。
また、特許文献2においては、銅又は銅合金からなる銅板と、AlN又はAlからなるセラミックス基板とが、AgおよびTiを含む接合材を用いて接合されたパワーモジュール用基板が提案されている。
さらに、特許文献3には、銅又は銅合金からなる銅板と、窒化ケイ素からなるセラミックス基板とが、AgおよびTiを含む接合材を用いて接合されたパワーモジュール用基板が提案されている。
前述のように、Tiを含む接合材を用いて銅板とセラミックス基板とを接合した場合には、活性金属であるTiがセラミックス基板と反応することにより、接合材の濡れ性が向上し、銅板とセラミックス基板との接合強度が向上することになる。
ここで、前述の絶縁回路基板においては、冷熱サイクルを負荷した場合でも、セラミックス基板に割れが発生することを抑制する必要がある。
セラミックス基板の割れを抑制するために、例えば、特許文献4においては、マイクロクラックのないセラミックス基板を用いた絶縁回路基板が開示されている。
また、特許文献5においては、表面粗さを規定したセラミックス基板を用いた絶縁回路基板が開示されている。
特許第3211856号公報 特許第5757359号公報 特開2018-008869号公報 特開2009-280494号公報 特許第5038565号公報
ところで、最近では、絶縁回路基板に搭載される半導体素子の発熱温度が高くなる傾向にあり、絶縁回路基板には、従来にも増して、厳しい冷熱サイクルに耐えることができる冷熱サイクル信頼性が求められている。
ここで、前述のように、Tiを含む接合材を用いて銅板とセラミックス基板とを接合した場合には、接合界面近傍が硬くなり、冷熱サイクル負荷時にセラミックス部材に割れが生じ、冷熱サイクル信頼性が低下するおそれがあった。
また、セラミックス基板のマイクロクラックを低減した特許文献4、および、セラミックス基板の表面粗さを規定した特許文献5に記載された絶縁回路基板においても、厳しい冷熱サイクルを負荷した際に、セラミックス基板の割れを十分に抑制することができないおそれがあった。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、厳しい冷熱サイクルを負荷した場合であっても、セラミックス部材における割れの発生を抑制でき、冷熱サイクル信頼性に優れた銅/セラミックス接合体、および、この銅/セラミックス接合体からなる絶縁回路基板を提供することを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明の態様1の銅/セラミックス接合体は、銅又は銅合金からなる銅部材と、セラミックス部材とが接合されてなる銅/セラミックス接合体であって、前記セラミックス部材と前記銅部材との接合界面において、前記セラミックス部材側には活性金属化合物からなる活性金属化合物層が形成されており、前記セラミックス部材には、前記接合界面から前記セラミックス部材の内部側に進展するマイクロクラックが存在し、このマイクロクラックの少なくとも一部に前記活性金属化合物が充填されていることを特徴としている。
前述の課題を解決するために、本発明の態様1の銅/セラミックス接合体は、銅又は銅合金からなる銅部材と、セラミックス部材とを具備し、前記銅部材と前記セラミックス部材とが接合され、前記セラミックス部材と前記銅部材との接合界面において、前記セラミックス部材側には活性金属化合物からなる活性金属化合物層が形成されており、前記セラミックス部材には、前記接合界面から前記セラミックス部材の内部側に進展するマイクロクラックが存在し、前記マイクロクラックの少なくとも一部に前記活性金属化合物が充填されていることを特徴としている。
本発明の態様1の銅/セラミックス接合体によれば、前記セラミックス部材には、接合界面から前記セラミックス部材の内部側に進展するマイクロクラックが存在し、このマイクロクラックの少なくとも一部に前記活性金属化合物が充填されているので、マイクロクラックを起点としたセラミックス割れの発生を抑制でき、冷熱サイクル負荷時のセラミックス部材の割れの発生を抑制することができる。また、マイクロクラックに充填された活性金属化合物のアンカー効果により、セラミックス部材と銅部材との接合強度を向上させることができる。
よって、厳しい冷熱サイクルを負荷した場合であっても、セラミックス部材の割れや接合率の低下を抑制でき、冷熱サイクル信頼性を向上させることができる。
本発明の態様2の銅/セラミックス接合体は、本発明の態様1の銅/セラミックス接合体において、前記活性金属化合物が充填された前記マイクロクラックの前記接合界面からの最大深さHが0.3μm以上3.0μm以下の範囲内とされていることを特徴としている。
本発明の態様2の銅/セラミックス接合体によれば、前記活性金属化合物が充填された前記マイクロクラックの前記接合界面からの最大深さHが0.3μm以上とされているので、マイクロクラックに充填された活性金属化合物のアンカー効果によって接合強度を確実に向上させることができる。また、前記活性金属化合物が充填された前記マイクロクラックの前記接合界面からの最大深さHが3.0μm以下とされているので、このマイクロクラックを起因としたセラミックス部材の割れの発生を確実に抑制することができる。
本発明の態様3の銅/セラミックス接合体は、本発明の態様1または態様2の銅/セラミックス接合体において、前記活性金属化合物が充填された前記マイクロクラックの幅が0.3μm以下であることを特徴としている。
本発明の態様3の銅/セラミックス接合体によれば、前記活性金属化合物が充填された前記マイクロクラックの幅が0.3μm以下に制限されているので、このマイクロクラックを起因としたセラミックス部材の割れの発生を確実に抑制することができる。
本発明の態様4の銅/セラミックス接合体は、本発明の態様1から態様3のいずれか一つの銅/セラミックス接合体において、前記活性金属化合物層の厚さt1が40nm以上600nm以下の範囲内とされていることを特徴としている。
本発明の態様4の銅/セラミックス接合体によれば、前記活性金属化合物層の厚さt1が40nm以上600nm以下の範囲内とされているので、活性金属によってセラミックス部材と銅部材とが確実に強固に接合されているとともに、接合界面が硬くなることがさらに抑制される。
本発明の態様5の銅/セラミックス接合体は、本発明の態様1から態様4のいずれか一つの銅/セラミックス接合体において、前記セラミックス部材と前記銅部材との接合界面において、前記銅部材側にはAg-Cu合金層が形成されており、前記Ag-Cu合金層の厚さt2が1.5μm以上30μm以下の範囲内とされていることを特徴としている。
本発明の態様5の銅/セラミックス接合体によれば、接合材のAgが銅部材と十分に反応してセラミックス部材と銅部材とが確実に強固に接合されているとともに、接合界面が硬くなることがさらに抑制される。
本発明の態様6の絶縁回路基板は、銅又は銅合金からなる銅板と、セラミックス基板とを具備し、前記セラミックス基板の表面に、前記銅板が接合され、前記セラミックス基板と前記銅板との接合界面において、前記セラミックス基板側には活性金属化合物からなる活性金属化合物層が形成されており、前記セラミックス基板には、前記接合界面から前記セラミックス基板の内部側に進展するマイクロクラックが存在し、前記マイクロクラックの少なくとも一部に前記活性金属化合物が充填されていることを特徴としている。
本発明の態様6の絶縁回路基板によれば、前記セラミックス基板には、接合界面から前記セラミックス基板の内部側に進展するマイクロクラックが存在し、このマイクロクラックの少なくとも一部に前記活性金属化合物が充填されているので、マイクロクラックを起点としたセラミックス割れの発生を抑制でき、冷熱サイクル負荷時のセラミックス基板の割れの発生を抑制することができる。また、マイクロクラックに充填された活性金属化合物のアンカー効果により、セラミックス基板と銅板との接合強度を向上させることができる。
よって、厳しい冷熱サイクルを負荷した場合であっても、セラミックス基板の割れや接合率の低下を抑制でき、冷熱サイクル信頼性を向上させることができる。
本発明の態様7の絶縁回路基板は、本発明の態様6の絶縁回路基板において、前記活性金属化合物が充填された前記マイクロクラックの前記接合界面からの最大深さHが0.3μm以上3.0μm以下の範囲内とされていることを特徴としている。
本発明の態様7の絶縁回路基板によれば、前記活性金属化合物が充填された前記マイクロクラックの前記接合界面からの最大深さHが0.3μm以上とされているので、マイクロクラックに充填された活性金属化合物のアンカー効果によって接合強度を確実に向上させることができる。また、前記活性金属化合物が充填された前記マイクロクラックの前記接合界面からの最大深さHが3.0μm以下とされているので、マイクロクラックを起点としたセラミックス基板の割れの発生を確実に抑制することができる。
本発明の態様8の絶縁回路基板は、本発明の態様6または態様7の絶縁回路基板において、前記活性金属化合物が充填された前記マイクロクラックの幅Wが0.3μm以下であることを特徴としている。
本発明の態様8の絶縁回路基板によれば、前記活性金属化合物が充填された前記マイクロクラックの幅Wが0.3μm以下に制限されているので、マイクロクラックを起点としたセラミックス基板の割れの発生を確実に抑制することができる。
本発明の態様9の絶縁回路基板は、本発明の態様6から態様8のいずれか一つの絶縁回路基板において、前記活性金属化合物層の厚さt1が40nm以上600nm以下の範囲内とされていることを特徴としている。
本発明の態様9の絶縁回路基板によれば、前記活性金属化合物層の厚さt1が40nm以上600nm以下の範囲内とされているので、活性金属によってセラミックス基板と銅板とが確実に強固に接合されているとともに、接合界面が硬くなることがさらに抑制される。
本発明の態様10の絶縁回路基板は、本発明の態様6から態様9のいずれか一つの絶縁回路基板において、前記セラミックス基板と前記銅板との接合界面において、前記銅板側にはAg-Cu合金層が形成されており、前記Ag-Cu合金層の厚さt2が1.5μm以上30μm以下の範囲内とされていることを特徴としている。
本発明の態様10の絶縁回路基板によれば、接合材のAgが銅板と十分に反応してセラミックス基板と銅板とが確実に強固に接合されているとともに、接合界面が硬くなることがさらに抑制される。
本発明によれば、厳しい冷熱サイクルを負荷した場合であっても、セラミックス部材における割れの発生を抑制でき、冷熱サイクル信頼性に優れた銅/セラミックス接合体、および、この銅/セラミックス接合体からなる絶縁回路基板を提供することができる。
本発明の実施形態に係る絶縁回路基板を用いたパワーモジュールの概略説明図である。 本発明の実施形態に係る絶縁回路基板の回路層および金属層とセラミックス基板との接合界面の拡大説明図である。 本発明の実施形態に係る絶縁回路基板の製造方法のフロー図である。 本発明の実施形態に係る絶縁回路基板の製造方法の概略説明図である。 実施例において活性金属化合物が充填されたマイクロクラックの最大深さHおよび幅Wの概略説明図である。
以下に、本発明の実施形態について添付した図面を参照して説明する。
本実施形態に係る銅/セラミックス接合体は、セラミックスからなるセラミックス部材としてのセラミックス基板11と、銅又は銅合金からなる銅部材としての銅板42(回路層12)および銅板43(金属層13)とを具備する絶縁回路基板10であり、セラミックス基板11と、銅板42(回路層12)および銅板43(金属層13)とが接合されている。図1に、本実施形態である絶縁回路基板10を備えたパワーモジュール1を示す。
このパワーモジュール1は、回路層12および金属層13が配設された絶縁回路基板10と、回路層12の一方の面(図1において上面)に接合層2を介して接合された半導体素子3と、金属層13の他方側(図1において下側)に配置されたヒートシンク5と、を備えている。
半導体素子3は、Si等の半導体材料で構成されている。この半導体素子3と回路層12は、接合層2を介して接合されている。
接合層2は、例えばSn-Ag系、Sn-In系、若しくはSn-Ag-Cu系のはんだ材で構成されている。
ヒートシンク5は、前述の絶縁回路基板10からの熱を放散するためのものである。このヒートシンク5は、銅又は銅合金で構成されており、本実施形態ではりん脱酸銅で構成されている。このヒートシンク5には、冷却用の流体が流れるための流路が設けられている。
なお、本実施形態においては、ヒートシンク5と金属層13とが、はんだ材からなるはんだ層7によって接合されている。このはんだ層7は、例えばSn-Ag系、Sn-In系、若しくはSn-Ag-Cu系のはんだ材で構成されている。
そして、本実施形態である絶縁回路基板10は、図1に示すように、セラミックス基板11と、このセラミックス基板11の一方の面(図1において上面)に配設された回路層12と、セラミックス基板11の他方の面(図1において下面)に配設された金属層13と、を備えている。
セラミックス基板11は、絶縁性および放熱性に優れた窒化ケイ素(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al)等のセラミックスで構成されている。本実施形態では、セラミックス基板11は、特に放熱性の優れた窒化ケイ素(Si)で構成されている。また、セラミックス基板11の厚さは、例えば、0.2mm以上1.5mm以下の範囲内に設定されており、本実施形態では、0.32mmに設定されている。
回路層12は、図4に示すように、セラミックス基板11の一方の面(図4において上面)に、銅又は銅合金からなる銅板42が接合されることにより形成されている。
本実施形態においては、回路層12は、無酸素銅の圧延板がセラミックス基板11に接合されることで形成されている。
なお、回路層12となる銅板42の厚さは0.1mm以上2.0mm以下の範囲内に設定されており、本実施形態では、0.8mmに設定されている。
金属層13は、図4に示すように、セラミックス基板11の他方の面(図4において下面)に、銅又は銅合金からなる銅板43が接合されることにより形成されている。
本実施形態においては、金属層13は、無酸素銅の圧延板がセラミックス基板11に接合されることで形成されている。
なお、金属層13となる銅板43の厚さは0.1mm以上2.0mm以下の範囲内に設定されており、本実施形態では、0.8mmに設定されている。
ここで、セラミックス基板11と回路層12との接合界面およびセラミックス基板11と金属層13との接合界面においては、図2(a)に示すように、セラミックス基板11側から順に、活性金属化合物層21、Ag-Cu合金層22が形成されている。
ここで、活性金属化合物層21は接合材45で用いる活性金属(Ti,Zr,Nb,Hf)の化合物からなる層である。より具体的には、セラミックス基板が窒化ケイ素(Si)、又は、窒化アルミニウム(AlN)からなる場合には、活性金属化合物層21は、これらの活性金属の窒化物からなる層となり、セラミックス基板がアルミナ(Al)である場合には、活性金属化合物層21は、これらの活性金属の酸化物からなる層となる。
なお、本実施形態では、接合材45が活性金属としてTiを含有し、セラミックス基板11が窒化ケイ素(Si)で構成されているため、活性金属化合物層21は、窒化チタン(TiN)で構成される。
そして、本実施形態である絶縁回路基板10においては、図2(b)に示すように、セラミックス基板11の接合界面(活性金属化合物層21側の表面、セラミックス基板11と活性金属化合物層21との間の界面)からセラミックス基板11の内部側(図2(b)において下側)に向かって進展するマイクロクラック25が存在しており、このマイクロクラック25の少なくとも一部に、活性金属化合物層21を構成する活性金属化合物(本実施形態では、TiN)が充填している。
ここで、本実施形態においては、活性金属化合物が充填されたマイクロクラック25の接合界面からの最大深さHが0.3μm以上3.0μm以下の範囲内とされていることが好ましい。
また、本実施形態においては、活性金属化合物が充填されたマイクロクラック25の幅Wが0.3μm以下とされていることが好ましい。
活性金属化合物が充填されたマイクロクラック25の接合界面からの最大深さHは、マイクロクラック25に充填された活性金属化合物の接合界面からの最大深さHということもできる。
活性金属化合物が充填されたマイクロクラック25の幅Wは、マイクロクラック25に充填された活性金属化合物の幅Wということもできる。
また、接合界面からの最大深さHにおいて、接合界面は、セラミックス基板11と活性金属化合物層21との間の界面である。
さらに、本実施形態においては、セラミックス基板11と回路層12との接合界面およびセラミックス基板11と金属層13との接合界面に形成された活性金属化合物層21の厚さt1が、40nm以上600nm以下の範囲内とされていることが好ましい。
また、本実施形態においては、セラミックス基板11と回路層12との接合界面およびセラミックス基板11と金属層13との接合界面に形成されたAg-Cu合金層22の厚さt2が、1.5μm以上30μm以下の範囲内とされていることが好ましい。
以下に、本実施形態に係る絶縁回路基板10の製造方法について、図3および図4を参照して説明する。
(セラミックス基板表面処理工程S01)
まず、セラミックス基板11の接合面となる表面にホーニング加工を施し、表面からセラミックス基板11の内部側に進展するマイクロクラックを形成する。
ここで、本実施形態におけるホーニング加工の条件を以下に示す。
砥粒:アルミナ(Al)または炭化ケイ素(SiC)
圧力:0.6MPa以上1.2MPa以下
時間:5秒以上30秒以下
(接合材配設工程S02)
次に、回路層12となる銅板42と、金属層13となる銅板43とを準備する。
そして、回路層12となる銅板42および金属層13となる銅板43の接合面に、接合材45を塗布し、乾燥させる。ペースト状の接合材45の塗布厚さは、乾燥後で10μm以上50μm以下の範囲内とすることが好ましい。
本実施形態では、スクリーン印刷によってペースト状の接合材45を塗布する。
接合材45は、Agと活性金属(Ti,Zr,Nb,Hf)を含有するものとされている。本実施形態では、接合材45として、Ag-Ti系ろう材(Ag-Cu-Ti系ろう材)を用いている。なお、Ag-Ti系ろう材(Ag-Cu-Ti系ろう材)としては、例えば、Cuを0質量%以上45質量%以下の範囲内、活性金属であるTiを0.5質量%以上20質量%以下の範囲で含み、残部がAgおよび不可避不純物とされた組成のものを用いることが好ましい。
接合材45に含まれるAg粉の比表面積は、0.15m/g以上とすることが好ましく、0.25m/g以上とすることがさらに好ましく、0.40m/g以上とすることがより好ましい。一方、接合材45に含まれるAg粉の比表面積は、1.40m/g以下とすることが好ましく、1.00m/g以下とすることがさらに好ましく、0.75m/g以下とすることがより好ましい。
(積層工程S03)
次に、セラミックス基板11の一方の面(図4において上面)に、接合材45を介して回路層12となる銅板42を積層するとともに、セラミックス基板11の他方の面(図4において下面)に、接合材45を介して金属層13となる銅板43を積層する。
(接合工程S04)
次に、銅板42とセラミックス基板11と銅板43とを加圧した状態で、真空雰囲気の加熱炉内で加熱し、接合材45を溶融する。その後、冷却を行うことにより、溶融した接合材45を凝固させて、回路層12となる銅板42とセラミックス基板11とを接合し、かつセラミックス基板11と金属層13となる銅板43とを接合する。
ここで、接合工程S04における加熱温度(保持温度)は、800℃以上850℃以下の範囲内とすることが好ましい。780℃から保持温度までの昇温工程および保持温度での保持工程における温度積分値の合計は、7℃・h以上3500℃・h以下の範囲内とすることが好ましい。
また、接合工程S04における加圧荷重は、0.029MPa以上2.94MPa以下の範囲内とすることが好ましい。
さらに、接合工程S04における真空度は、1×10-6Pa以上5×10-2Pa以下の範囲内とすることが好ましい。
また、冷却時における冷却速度は、2℃/min以上20℃/min以下の範囲内とすることが好ましい。なお、ここでの冷却速度は保持温度からAg-Cu共晶温度である780℃までの冷却速度である。
以上のように、セラミックス基板表面処理工程S01、接合材配設工程S02、積層工程S03、接合工程S04によって、本実施形態である絶縁回路基板10が製造されることになる。
(ヒートシンク接合工程S05)
次に、絶縁回路基板10の金属層13の他方の面側にヒートシンク5を接合する。
絶縁回路基板10とヒートシンク5とを、はんだ材を介して積層して加熱炉に装入し、はんだ層7を介して絶縁回路基板10とヒートシンク5とをはんだ接合する。
(半導体素子接合工程S06)
次に、絶縁回路基板10の回路層12の一方の面に、半導体素子3をはんだ付けにより接合する。
前述の工程により、図1に示すパワーモジュール1が製出される。
以上のような構成とされた本実施形態の絶縁回路基板10(銅/セラミックス接合体)によれば、セラミックス基板11に接合界面からセラミックス基板11の内部側に進展するマイクロクラック25が存在し、このマイクロクラック25の少なくとも一部に活性金属化合物が充填しているので、マイクロクラック25を起点としたセラミックス割れの発生を抑制でき、冷熱サイクル負荷時のセラミックス基板11の割れの発生を抑制することができる。また、マイクロクラック25に充填された活性金属化合物のアンカー効果により、セラミックス基板11と回路層12および金属層13との接合強度を向上させることができる。
よって、厳しい冷熱サイクルを負荷した場合であっても、セラミックス基板11の割れや回路層12とセラミックス基板11との接合率および金属層13とセラミックス基板11との接合率の低下を抑制でき、冷熱サイクル信頼性を向上させることができる。
ここで、本実施形態の絶縁回路基板10においては、活性金属化合物が充填されたマイクロクラック25の接合界面からの最大深さHが0.3μm以上3.0μm以下の範囲内とされている場合には、マイクロクラック25に充填された活性金属化合物のアンカー効果によってセラミックス基板11と回路層12との接合強度およびセラミックス基板11と金属層13との接合強度を確実に向上させることができるとともに、マイクロクラック25を起点としたセラミックス基板11の割れの発生を確実に抑制することができる。
なお、活性金属化合物が充填されたマイクロクラック25の接合界面からの最大深さHの下限は0.35μm以上であることがより好ましく、0.4μm以上であることがさらに好ましい。一方、活性金属化合物が充填されたマイクロクラック25の接合界面からの最大深さHの上限は2.3μm以下であることがより好ましく、1.8μm以下であることがさらに好ましい。
また、本実施形態の絶縁回路基板10においては、活性金属化合物が充填されたマイクロクラック25の幅Wが0.3μm以下である場合には、マイクロクラック25を起点としたセラミックス基板11の割れの発生を確実に抑制することができる。
なお、活性金属化合物が充填されたマイクロクラック25の幅Wの上限は0.27μm以下であることがより好ましく、0.25μm以下であることがさらに好ましい。一方、活性金属化合物が充填されたマイクロクラック25の幅Wの下限に特に制限はないが、0.02μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましい。
また、本実施形態の絶縁回路基板10において、活性金属化合物層21の厚さt1が40nm以上600nm以下の範囲内とされている場合には、活性金属によってセラミックス基板11と回路層12および金属層13とが確実に強固に接合されているとともに、接合界面が硬くなることがさらに抑制される。
なお、活性金属化合物層21の厚さt1の下限は70nm以上であることがより好ましく、100nm以上であることがさらに好ましい。一方、活性金属化合物層21の厚さt1の上限は500nm以下であることがより好ましく、300nm以下であることがさらに好ましい。
さらに、本実施形態の絶縁回路基板10において、セラミックス基板11と回路層12との接合界面およびセラミックス基板11と金属層13との接合界面にAg-Cu合金層22が形成されており、このAg-Cu合金層22の厚さt2が1.5μm以上30μm以下の範囲内とされている場合には、接合材45に含まれるAgが、回路層12となる銅板42および金属層13となる銅板43と十分に反応してセラミックス基板11と回路層12および金属層13とが確実に強固に接合されているとともに、接合界面が硬くなることがさらに抑制される。
なお、Ag-Cu合金層22の厚さt2の下限は3μm以上であることがより好ましく、5μm以上であることがさらに好ましい。一方、Ag-Cu合金層22の厚さt2の上限は25μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることがさらに好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的要件を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、絶縁回路基板に半導体素子を搭載してパワーモジュールを構成するものとして説明したが、これに限定されることはない。例えば、絶縁回路基板の回路層にLED素子を搭載してLEDモジュールを構成してもよいし、絶縁回路基板の回路層に熱電素子を搭載して熱電モジュールを構成してもよい。
また、本実施形態の絶縁回路基板では、セラミックス基板として、窒化ケイ素(Si)で構成されたものを例に挙げて説明したが、これに限定されることはなく、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)等の他のセラミックス基板を用いたものであってもよい。
さらに、本実施形態では、接合材に含まれる活性金属としてTiを例に挙げて説明したが、これに限定されることはなく、Ti,Zr,Hf,Nbから選択される1種又は2種以上の活性金属を含んでいればよい。なお、これらの活性金属は、水素化物として含まれていてもよい。
また、本実施形態では、銅板の接合面に接合材を配設するものとして説明したが、これに限定されることはなく、セラミックス基板と銅板の間に接合材が配設されていればよく、セラミックス基板の接合面に接合材を配設してもよい。
さらに、本実施形態においては、回路層を、無酸素銅の圧延板をセラミックス基板に接合することにより形成するものとして説明したが、これに限定されることはなく、銅板を打ち抜いた銅片を回路パターン状に配置された状態でセラミックス基板に接合されることによって回路層を形成してもよい。この場合、それぞれの銅片において、前述のようなセラミックス基板との界面構造を有していればよい。
以下に、本発明の効果を確認すべく行った確認実験の結果について説明する。
まず、表1記載のセラミックス基板(40mm×40mm)を準備した。なお、AlN板およびAl板の厚さは0.635mmとし、Si板の厚さは0.32mmとした。
そして、セラミックス基板の接合面に、表2に示す条件でホーニング処理を実施し、マイクロクラックを形成した。
また、回路層および金属層となる銅板として、無酸素銅からなり、表1に示す厚さの37mm×37mmの銅板を準備した。
回路層および金属層となる銅板に、表1に示すAg粉および活性金属粉を含む接合材を、乾燥後の目標厚さが表1に示す値となるように塗布した。
なお、接合材としてペースト材を用い、Ag,Cu,活性金属の量は表1の通りとした。
また、Ag粉のBET値(比表面積)は、以下のように測定した。比表面積/細孔径測定装置(QUANTACHRROME社製AUTOSORB-1)を用い、前処理として150℃で30分加熱しながら真空脱気を行い、次いでN吸着量を液体窒素の温度77Kで測定し、BET多点法でBET値を測定した。
次に、セラミックス基板の一方の面に、回路層となる銅板を積層した。また、セラミックス基板の他方の面に、金属層となる銅板を積層した。
この積層体を、積層方向に加圧した状態で加熱し、Ag-Cu液相を発生させた。このとき、加圧荷重を0.294MPaとし、780℃以上850℃以下の範囲内における温度積分値を表2の通りとした。
そして、加熱した積層体を冷却することにより、回路層となる銅板とセラミックス基板とを接合し、かつ金属層となる金属板とセラミックス基板とを接合し、絶縁回路基板(銅/セラミックス接合体)を得た。
得られた絶縁回路基板(銅/セラミックス接合体)について、活性金属化合物が充填されたマイクロクラックの有無、活性金属化合物が充填されたマイクロクラックの接合界面からの最大深さH、活性金属化合物が充填されたマイクロクラックの幅W、活性金属化合物の面積率、活性金属化合物層の厚さt1、Ag-Cu合金層の厚さt2、冷熱サイクル信頼性を、以下のようにして評価した。
(活性金属化合物層)
回路層とセラミックス基板との接合界面、および、セラミックス基板と金属層との接合界面の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)(カールツァイスNTS社製ULTRA55)を用いて、加速電圧1.8kVにて倍率30000倍で観察し、エネルギー分散型X線分析法により、N、O及び活性金属元素の元素マッピングをそれぞれ5視野取得した。活性金属元素とNまたはOが同一領域に存在する場合に活性金属化合物層が有ると判断した。
それぞれ5視野、計10視野で観察を行い、活性金属元素とNまたはOが同一領域に存在する範囲の面積を、測定した領域の幅で割って得られた数値の平均値を「活性金属化合物層の厚さt1」として表2に記載した。
(活性金属化合物が充填されたマイクロクラックの評価)
回路層とセラミックス基板との接合界面の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)(カールツァイスNTS社製ULTRA55)を用いて倍率10000倍で観察し、10視野の写真を撮影した。また、撮影した10視野において、エネルギー分散型X線分析法により、O及び活性金属元素の元素マッピングを取得し、活性金属元素とNまたはOが共に存在する部分を活性金属化合物として特定した。活性金属化合物が充填されていないマイクロクラックはSEM写真にて確認できるが、元素マッピングにおいては、活性金属化合物が充填されていない限り、マイクロクラックそのものを特定することは困難である。このため、前述のように算出された「活性金属化合物層の厚さt1」に対して、セラミックス基板の内部側へ0.3×t1以上の長さで活性金属化合物が入り込んだ部分を「活性金属化合物が充填されたマイクロクラック」とした。観察した10視野のうち、8視野以上で「活性金属化合物が充填されたマイクロクラック」が観察された場合を、「○」(活性金属化合物が充填されたマイクロクラックが有る)と評価した。これ以外を「×」(活性金属化合物が充填されたマイクロクラックが無い)と評価した。
そして、活性金属化合物が充填されたマイクロクラックの接合界面からの最大深さH、および、活性金属化合物が充填されたマイクロクラックの幅Wを、表2に示す。
最大深さHは、以下のように測定された。各視野において観察された「活性金属化合物が充填されたマイクロクラック」において、クラックの活性金属化合物層側の端の2点(P1,P2)を結んだ直線の中点(P3)から、充填されている活性金属化合物のセラミックス基板側に向かって積層方向に沿った最も長い距離を最大深さHとした。各観察された「活性金属化合物が充填されたマイクロクラック」の最大深さHの平均値を表2に示した(図5参照)。
幅Wは、以下のように測定された。各視野において観察された「活性金属化合物が充填されたマイクロクラック」において、中点(P3)からセラミックス基板側に向かって積層方向に沿って引いた線分のうち、最大深さHを示す部分の中間点において、活性金属化合物層とセラミックス基板の積層方向と垂直な方向の仮想線を引き、クラックの両端間(仮想線とクラックとが交わる2点間)の距離を幅Wとした。各観察された「活性金属化合物が充填されたマイクロクラック」の幅Wの平均値を表2に示した(図5参照)。
(Ag-Cu合金層)
回路層とセラミックス基板との接合界面、および、セラミックス基板と金属層との接合界面の断面を、EPMA装置(JEOL社製JXA―8230)を用いて、加速電圧15.0kVにて、Ag,Cu,活性金属の各元素マッピングを取得した。それぞれ5視野で各元素マッピングを取得した。
それぞれ5視野、計10視野で観察を行い、Ag+Cu+活性金属=100質量%としたとき、Ag濃度が15質量%以上である領域をAg-Cu合金層とし、その面積を求めて、測定領域の幅で割った値(面積/測定領域の幅)を求めた。その値の平均値をAg-Cu合金層の厚さt2として表2に記載した。
(冷熱サイクル信頼性)
前述の絶縁回路基板を、セラミックス基板の材質に応じて、下記の冷熱サイクルを負荷し、SAT検査によりセラミックス割れの有無を判定した。評価結果を表2に示す。
AlN,Alの場合:-40℃×10min←→150℃×10minの条件で冷熱サイクルを500サイクルまで行った。50サイクル毎にSAT検査を行った。
Siの場合:-40℃×5min←→150℃×5minの条件で冷熱サイクルを2000サイクルまで行った。200サイクル毎にSAT検査を行った。
Figure 2023086688000002
Figure 2023086688000003
比較例1~6においては、「活性金属化合物が充填されたマイクロクラック」の評価が×であり、冷熱サイクル時に割れが発生し、冷熱サイクル信頼性に劣っていた。
これに対して、本発明例1~8においては、「活性金属化合物が充填されたマイクロクラック」の評価が○であり、冷熱サイクル時に割れが発生せず、冷熱サイクル信頼性に優れていた。
以上の確認実験の結果から、本発明例によれば、厳しい冷熱サイクルを負荷した場合であっても、セラミックス部材における割れの発生を抑制でき、冷熱サイクル信頼性に優れた絶縁回路基板(銅/セラミックス接合体)を提供可能であることが確認された。
10 絶縁回路基板(銅/セラミックス接合体)
11 セラミックス基板(セラミックス部材)
12 回路層(銅部材)
13 金属層(銅部材)
21 活性金属化合物層
22 Ag-Cu合金層
25 マイクロクラック

Claims (10)

  1. 銅又は銅合金からなる銅部材と、セラミックス部材とを具備し、前記銅部材と前記セラミックス部材とが接合され、
    前記セラミックス部材と前記銅部材との接合界面において、前記セラミックス部材側には活性金属化合物からなる活性金属化合物層が形成されており、
    前記セラミックス部材には、前記接合界面から前記セラミックス部材の内部側に進展するマイクロクラックが存在し、前記マイクロクラックの少なくとも一部に前記活性金属化合物が充填されていることを特徴とする銅/セラミックス接合体。
  2. 前記活性金属化合物が充填された前記マイクロクラックの前記接合界面からの最大深さHが0.3μm以上3.0μm以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1に記載の銅/セラミックス接合体。
  3. 前記活性金属化合物が充填された前記マイクロクラックの幅が0.3μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の銅/セラミックス接合体。
  4. 前記活性金属化合物層の厚さt1が40nm以上600nm以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の銅/セラミックス接合体。
  5. 前記セラミックス部材と前記銅部材との接合界面において、前記銅部材側にはAg-Cu合金層が形成されており、
    前記Ag-Cu合金層の厚さt2が1.5μm以上30μm以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の銅/セラミックス接合体。
  6. 銅又は銅合金からなる銅板と、セラミックス基板とを具備し、前記セラミックス基板の表面に、前記銅板が接合され、
    前記セラミックス基板と前記銅板との接合界面において、前記セラミックス基板側には活性金属化合物からなる活性金属化合物層が形成されており、
    前記セラミックス基板には、前記接合界面から前記セラミックス基板の内部側に進展するマイクロクラックが存在し、前記マイクロクラックの少なくとも一部に前記活性金属化合物が充填されていることを特徴とする絶縁回路基板。
  7. 前記活性金属化合物が充填された前記マイクロクラックの前記接合界面からの最大深さHが0.3μm以上3.0μm以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項6に記載の絶縁回路基板。
  8. 前記活性金属化合物が充填された前記マイクロクラックの幅が0.3μm以下であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の絶縁回路基板。
  9. 前記活性金属化合物層の厚さt1が40nm以上600nm以下の範囲内とされていることを特徴とすることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の絶縁回路基板。
  10. 前記セラミックス基板と前記銅板との接合界面において、前記銅板側にはAg-Cu合金層が形成されており、
    前記Ag-Cu合金層の厚さt2が1.5μm以上30μm以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の絶縁回路基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2023033472A (ja) * 2016-08-30 2023-03-10 株式会社三洋物産 遊技機

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