JP2023085856A - 液位検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リード線の引張り強度を向上させる液位検出装置を提供する。【解決手段】液位検出装置2は、液体の液位を導出するための変位量を検出する検出部60を含む装置本体10aと、少なくとも検出部60と連通するように装置本体10aに一端が接続され、かつ、互いに並列に配置される少なくとも三つのリード線30aと、各々のリード線30aの他端を接続するコネクタ37とを備える。少なくとも三つのリード線30aのうち、並列方向において端に位置する第1リード線31a,33aの長さは、二つの他のリード線に挟まれるように位置する第2リード線32aの長さよりも長い。【選択図】図10
Description
本発明は、液位検出装置に関する。
従来、液体に浮かぶフロートの上下動に追従したアームの変位に基づいて当該液体の液位を検出する液位検出装置がある。特許文献1は、自動車等の車両に搭載される燃料タンク内に取り付けられ、燃料タンクに貯留されている燃料の液位を検出することができる液位検出装置に関する技術を開示している。この液位検出装置では、三つのリード線が装置本体から引き出されている。各々のリード線の他端は、一般には一つのコネクタに接続されている。そして、各々のリード線の長さは、一般には同一である。
例えば、燃料タンク内に液位検出装置を取り付けるとき、作業者は、狭い空間領域でコネクタを持ちながら、当該コネクタを嵌合対象である受け側のコネクタに接続させようとする。そのため、特許文献1に開示されている液位検出装置のように、各々のリード線の長さが同一であると、燃料タンクの内部構造によっては、傾きをもった方向に三つのリード線が引っ張られ、結果として、あるリード線に引張り荷重が集中することもあり得る。このとき、引張り荷重がリード線の引張り強度を超えた場合には、断線が生じるおそれもある。
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、リード線の引張り強度を向上させる液位検出装置を提供することにある。
本発明の態様に係る液位検出装置は、液体の液位を導出するための変位量を検出する検出部を含む装置本体と、少なくとも検出部と連通するように装置本体に一端が接続され、かつ、互いに並列に配置される少なくとも三つのリード線と、各々のリード線の他端を接続するコネクタと、を備え、少なくとも三つのリード線のうち、並列方向において端に位置する第1リード線の長さは、二つの他のリード線に挟まれるように位置する第2リード線の長さよりも長い。
以下、図面を用いて各実施形態に係る液位検出装置について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。また、各実施形態では、同一構成のものには同一の符号を付し、それぞれ対応する関係にある。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る液位検出装置1の斜視図である。図2は、液位検出装置1の要部の分解斜視図である。図3は、軸部21の中心軸を含みつつ鉛直方向に沿って延伸する平面で切断した、液位検出装置1の要部の断面図である。以下、液位検出装置1における「上下」とは、鉛直方向での上方又は下方をいう。
図1は、第1実施形態に係る液位検出装置1の斜視図である。図2は、液位検出装置1の要部の分解斜視図である。図3は、軸部21の中心軸を含みつつ鉛直方向に沿って延伸する平面で切断した、液位検出装置1の要部の断面図である。以下、液位検出装置1における「上下」とは、鉛直方向での上方又は下方をいう。
液位検出装置1は、液体に浮かぶフロート50の上下動に追従したアーム51の変位に基づいて、当該液体の液位(液面位置)を検出する。以下、液位検出装置1は、一例として、自動車等の車両に搭載される燃料タンク内に取り付けられ、燃料タンクの内部に貯留する燃料の液位を検出する。液位検出装置1は、装置本体10と、リード線30と、コネクタ37と、ホルダー40と、フロート50と、アーム51とを備える。
装置本体10は、液位検出装置1における本体部である。装置本体10は、フレーム11と、リードフレーム12と、保持部材13とを備える。以下、装置本体10における「前後」とは、水平方向での前方又は後方をいう。このとき、装置本体10においてホルダー40が支持される方が前面側であり、リードフレーム12等がインサート成形される方が後面側である。
フレーム11は、例えば樹脂製の構造体であり、ホルダー40を回動自在に支持する。フレーム11は、回動凹部20と、軸部21と、係止溝22と、一対の挿通穴23と、ガイド突条24と、第1ストッパー面25aと、第2ストッパー面25bとを有する。
回動凹部20は、フレーム11の前面側に平面視で円形状に設けられ、ホルダー40の一部を回動自在に収容する。軸部21は、回動凹部20の中心に同軸状に設けられる、ホルダー40の回動基準であり、ホルダー40に形成されている軸凹部42と係合する。
係止溝22は、回動凹部20の内周部分に、周方向に渡って設けられ、ホルダー40の鍔部43を回動自在に係止させる。一対の挿通穴23は、回動凹部20の縁部において互いに水平方向で対向する位置に設けられ、それぞれ係止溝22と連通する。ガイド突条24は、回動凹部20の底部に、軸部21の周囲を囲うように設けられ、ホルダー40の回動を案内する。
第1ストッパー面25a及び第2ストッパー面25bは、アーム51と接触してアーム51の揺動を規制することでホルダー40の回動を規制する、一対の第1ストッパーである。一対の第1ストッパーは、フレーム11の前面側で、かつ、回動凹部20の中心よりも下方側に設けられ、互いに間隔をあけて、回動凹部20の外周に沿って対向する。ホルダー40が回動したとき、アーム51は、軸部21と対向する位置よりも先端側で一対の第1ストッパーのいずれかに接触する。これにより、ホルダー40の回動範囲は、角度範囲θに規制される。第1ストッパー面25aは、液位検出装置1が検出し得る液位のうち液位の最大検出位置でアーム51と接触する。つまり、第1ストッパー面25aは、燃料タンク内の燃料の残容量が満タン付近となったときにアーム51が接触する位置にある。第2ストッパー面25bは、液位検出装置1が検出し得る液位のうち液位の最小検出位置でアーム51と接触する。つまり、第2ストッパー面25bは、燃料タンク内の燃料の残容量が空付近となったときにアーム51が接触する位置にある。
また、フレーム11は、回動溝26と、第1補助ストッパー面27aと、第2補助ストッパー面27bとを有してもよい。回動溝26は、二つの挿通穴23同士の間における回動凹部20の上縁部に設けられ、ホルダー40が回動したときに、アーム51の係止端51aの軌道となる。
第1補助ストッパー面27a及び第2補助ストッパー面27bは、アーム51の係止端51aと接触してアーム51の揺動を規制することでホルダー40の回動を規制する、一対の第2ストッパーである。一対の第2ストッパーは、回動溝26の両端に設けられ、互いに間隔をあけて、回動凹部20の縁に沿って対向する。そのため、アーム51は、ホルダー40が回動したとき、軸部21と対向する位置よりも基端側にある係止端51aで一対の第2ストッパーのいずれかに接触する。ここで、一対の第2ストッパーにより規制されるホルダー40の回動範囲は、一対の第1ストッパーにより規制される角度範囲θよりも大きい回動角度に設定されてもよい。第1補助ストッパー面27aは、燃料タンク内の燃料の残容量が満タン付近となったときにアーム51の係止端51aが接触する位置にある。第2補助ストッパー面27bは、燃料タンク内の燃料の残容量が空付近となったときにアーム51の係止端51aが接触する位置にある。アーム51に過荷重が付与されたとき、アーム51が一対の第1ストッパーのいずれかに大きな荷重で接触することで湾曲し、アーム51の係止端51aが一対の第2ストッパーのいずれかにも当接する。これにより、アーム51に作用する過荷重を第1ストッパーだけでなく第2ストッパーにも作用させ、分散させることができる。
更に、フレーム11は、インサート成形部28と、リード線配置部29とを有する。インサート成形部28は、リードフレーム12の一部、ホール素子60及び導電部70の一部などをフレーム11にインサート成形させた領域である。リード線配置部29は、リードフレーム12のうちリード線30を接続する一部をフレーム11の外部に露出させ、かつ、リードフレーム12に接続させるリード線30の先端部分を配置させる。
リードフレーム12は、一部がフレーム11にインサート成形される導体部である。リードフレーム12は、検出部の検出方式等に基づくリード線30の種類に合わせて、それぞれ独立した板体である複数の端子を含む。本実施形態では、リードフレーム12は、入力端子34と、グランド(GND)端子35と、出力端子36とを含む。入力端子34、グランド端子35及び出力端子36には、各々の機能に合わせて、ホール素子60から延伸するリード62が電気的に接続される。
保持部材13は、フレーム11に設けられているリード線配置部29に組み付けられ、リード線30を保持する。例えば、保持部材13は、リード線30の径に合わせた溝13aをリード線30ごとに有してもよい。保持部材13は、溝13aにリード線30を係合させた状態でリード線配置部29とで溝13aを挟み込むことで、リード線30をリードフレーム12から外れづらくすることができる。
また、装置本体10は、ホルダー40の回転角度を検出する検出部としてのホール素子60と、リード62とを備える。
ホール素子60は、フレーム11の軸部21内に埋め込まれ、電圧が印加された状態で外部から磁界が加えられたときに、ホール素子60を通過する磁束密度に比例したホール電圧を発生させる磁気検出素子である。一方、ホルダー40の内部には、後述するマグネット65が設置されている。液位の変化によりホルダー40が回動すると、マグネット65も回転変位し、ホール素子60とマグネット65の磁束との交差角度が変化して、それに伴い、ホール電圧が変化する。つまり、計測されたホール電圧に基づくことで、ホルダー40の回転角度を検出し、結果として燃料の液位を検出することができる。リード62は、上記のとおり、ホール素子60から延伸して、リードフレーム12に含まれる各端子に電気的に接続される。
また、ホール素子60、リード62、及びリードフレーム12の一部は、複数回のインサート成形により、フレーム11の内部に取り付けられてもよい。例えば、第1段階のインサート成形により、樹脂体63と共にホール素子60やリード62がフレーム11に取り付けられてもよい。その後、第2段階のインサート成形により、リードフレーム12がフレーム11に取り付けられてもよい。樹脂体63は、フレーム11の軸部21の内側に同軸状に埋め込まれる内軸63aを有する。内軸63aは、更にその内側にホール素子60を設置する。ホール素子60及びリード62は、樹脂部材64を用いて樹脂体63の内部に予め埋め込まれてもよい。なお、不図示であるが、樹脂部材64には、ホール素子60の作動に係わるその他の電子部品等が含まれていてもよい。
更に、装置本体10は、フレーム11に少なくとも一部が埋め込まれる導電部70を備える。導電部70については、以下で改めて詳説する。
リード線30は、検出部の検出方式等に基づいて複数設けられ、液位検出装置1と、測定器等の外部機器との間を電気的に接続する。本実施形態では、リード線30は、互いに独立した、電源に係る入力線31と、グランド(GND)線32と、信号に係る出力線33とを含む。入力線31の一端は、リード線配置部29において入力端子34に接続される。グランド線32の一端は、リード線配置部29においてグランド端子35に接続される。出力線33の一端は、リード線配置部29において出力端子36に接続される。
コネクタ37は、入力線31、グランド線32及び出力線33の各々の他端を互いに非接触で接続し、外部機器と電気的に連続する受け側のコネクタに接続される。
ホルダー40は、例えば樹脂製の部材であり、アーム51の基端側を保持し、かつ、燃料の液位の変化に伴うフロート50の上下動に追従したアーム51の変位を回転運動に変換する。以下、ホルダー40における「前後」とは、水平方向での前方又は後方をいう。このとき、アーム51を保持する方が前面側であり、ホルダー40において装置本体10に支持される方が後面側である。ホルダー40は、ホルダー本体41と、アーム保持部46を有する。
ホルダー本体41は、軸凹部42と、一対の鍔部43と、ガイド凹部44とを有する円筒状の部材である。
軸凹部42は、ホルダー本体41の後面側に、かつ、軸部21の中心軸と同軸状に設けられ、フレーム11に設けられている軸部21を回転軸として回転摺動自在に軸部21に係合する。なお、本実施形態では、軸部21の中心軸とは区別して、軸凹部42の中心軸を「回動軸」と表記する。一対の鍔部43は、それぞれ、ホルダー本体41の後縁部から径方向外方へ向かって突出するように設けられる。また、一対の鍔部43は、アーム保持部46に保持されているときのアーム51の延伸方向に沿って互いに反対方向に突出する。ガイド凹部44は、ホルダー本体41の後面側で、かつ、ホルダー本体41に設置されるマグネット65の外周側に設けられ、フレーム11に設けられているガイド突条24を収容する。
ホルダー40をフレーム11に組み付けるとき、作業者は、フレーム11の一対の挿通穴23の位置に一対の鍔部43を合わせた状態で、回動凹部20にホルダー40を嵌め込む。鍔部43が挿通穴23を通過すると、ホルダー40の軸凹部42にフレーム11の軸部21が挿入される。また、ホルダー40のガイド凹部44にフレーム11のガイド突条24が入り込む。次に、作業者は、回動凹部20に嵌め込んだホルダー40を、後述する係止孔47が上方に配置されるように回動させると、鍔部43がフレーム11の係止溝22に入り込み、ホルダー40が回動凹部20から抜けない。なお、ホルダー40がアーム51を保持している状態では、第1ストッパー等によりホルダー40の回動範囲が規制されるので、鍔部43が挿通穴23の位置へ移動することによるホルダー40の回動凹部20からの抜けも抑止される。
アーム保持部46は、アーム51の延伸方向がホルダー40の回動軸に直交する方向となるように、アーム51を保持する。アーム保持部46は、係止孔47を有する。係止孔47は、ホルダー本体41の周縁の一部に、ホルダー40の前後方向で貫通するように設けられ、アーム51の基端側にある係止端51aを係止させる。
また、ホルダー40は、環状のマグネット65を備える。マグネット65は、軸凹部42の内周側に配置されるようにホルダー本体41の内部に設置され、ホール素子60によるホルダー40の回転角度の検出に用いられる変位部材である。この場合、ホルダー40の回動に伴って回転変位するマグネット65の内径側に、ホール素子60が位置する。
フロート50は、液体である燃料に浮かばせられる。つまり、フロート50は、燃料タンク内での燃料の液位の変化に伴って上下動する。
アーム51は、ホルダー40とフロート50とを接続する棒状部材である。アーム51は、先端側でフロート50を支持する。一方、アーム51は、先端側とは反対にあるアーム51の基端側でホルダー40のアーム保持部46に保持される。なお、アーム51は、一つ又は複数の折れ曲がり部を有してもよい。アーム51の基端側の端部は、直角に屈曲された係止端51aである。係止端51aは、アーム保持部46がアーム51を保持している状態では、係止孔47に挿し込まれる。係止孔47に挿し込まれた係止端51aは、フレーム11に設けられている回動溝26内に配置される。
次に、導電部70について詳説する。図4は、装置本体10及びホルダー40を前方の斜め下方から見た液位検出装置1の要部の斜視図である。図4では、アーム51がフレーム11の第2ストッパー面25bに接触している状態が例示されている。図5は、装置本体10からフレーム11を除き、液位の中間検出位置のときのアーム51を例示した導電部70を示す斜視図である。図6は、図5に対応し、液位の最小検出位置のときのアーム51を例示した導電部70を示す斜視図である。図5及び図6では、アーム51は、ホルダー40に保持されていることを想定しつつ、二点鎖線で描画されている。
導電部70は、延伸部71と、第1端部72と、第2端部73とを有する導電性を有する部材である。延伸部71は、導電部70の本体である。第1端部72は、延伸部71の一方の端部であり、リードフレーム12に含まれるグランド端子35に接続される。第2端部73は、延伸部71の他方の端部であり、アーム51に対して接触可能に位置する。導電部70では、延伸部71、第1端部72及び第2端部73のすべてが、例えば金属製の板材で構成される。
ここで、ホール素子60やリードフレーム12が、複数回のインサート成形によりフレーム11の内部に取り付けられ得る。そこで、導電部70も、インサート成形によりフレーム11の内部に取り付けられてもよい。この場合、第1端部72は、インサート成形前に、グランド端子35に対して溶接等により予め接合されていてもよい。
本実施形態では、互いに対称形状である二つの導電部70がある。一方の導電部70が有する第2端部73は、図4に示すように、一対の第1ストッパーのうちの第1ストッパー面25aからアーム51の軌道に向けて露出する。また、他方の導電部70が有する第2端部73は、図4に示すように、一対の第1ストッパーのうちの第2ストッパー面25bからアーム51の軌道に向けて露出する。各々の延伸部71は、フレーム11の内部において、その他の構成要素と干渉せず、かつ、フレーム11の外部に露出しない経路で、第1端部72から第2端部73に延伸するように埋め込まれる。つまり、延伸部71の形状は、フレーム11の内部の構造又は形状に基づいて決定される。
このような導電部70では、まず、図5に示すように、燃料の液面が中間検出位置にあるような場合、アーム51は、第1ストッパー面25aから露出する第2端部73、又は、第2ストッパー面25bから露出する第2端部73のいずれとも接触しない。ここで、液位の中間検出位置とは、液位検出装置1が検出し得る液位のうち、おおよそ中間の液位となる位置をいう。中間の液位は、例えば、燃料タンク内の燃料の残容量が満タン時のおおよそ半分となったときに示す液位に相当する。なお、液位の検出位置が、中間検出位置にあるだけでなく、最大検出位置又は最小検出位置にありさえしなければ、アーム51がいずれの第2端部73と接触することはない。
一方、図6に示すように、燃料の液面が最小検出位置にある場合、アーム51は、第2ストッパー面25bから露出する第2端部73と接触する。同様に、不図示であるが、燃料の液面が最大検出位置にある場合、アーム51は、第1ストッパー面25aから露出する第2端部73と接触する。
次に、液位検出装置1の作用について説明する。
まず、液位検出装置1では、基本作用として、燃料の液位の変化に伴うフロート50の上下動に追従してアーム51が揺動し、アーム51が接続されたホルダー40が装置本体10に対して回動する。装置本体10内のホール素子60は、ホルダー40内のマグネット65の磁束の変化を検出し、その検出結果が出力線33を通じて外部機器としての測定部等に送信される。例えば、測定部は、液位検出装置1から送信された出力信号に基づいて液位の測定を行い、必要に応じて、燃料タンク内の燃料切れなどの警告を行う。
ここで、液位検出装置1が自動車の燃料タンク内に取り付けられている場合、自動車の走行時の振動により、燃料が揺動したり、樹脂製の構成部品同士が摺動したりすることで静電気が発生し、アーム51が帯電することもあり得る。これに対して、燃料の残容量が満タン若しくは空となったとき、又は、燃料の残容量が満タン若しくは空のいずれでもなくても、走行時に大きな振動を受けてアーム51の揺動幅が大きくなったとき、アーム51が一対の第1ストッパーのいずれかと接触する。つまり、アーム51は、第1ストッパー面25a又は第2ストッパー面25bから露出する導電部70の第2端部73と接触する。導電部70は、第1端部72を介してグランド端子35に接続されているので、アーム51に留まっていた静電気は、アーム51の第2端部73への接触に伴い、導電部70を通じてグランド線32へ放電される。
次に、液位検出装置1の効果について説明する。
液位検出装置1は、液体に浮かばせるフロート50と、フロート50を先端側で支持するアーム51と、アーム51の基端側を保持し、液体の液位の変化に伴うフロート50の上下動に追従したアーム51の変位を回転運動に変換するホルダー40とを備える。液位検出装置1は、ホルダー40の回動基準となる軸部21を有するフレーム11と、フレーム11に設けられ、ホルダー40の回転角度を検出する検出部と、検出部に接続されたグランド端子35とを備える。また、液位検出装置1は、グランド端子35に接続される第1端部72と、アーム51に対して接触可能に位置する第2端部73とを有し、かつ、フレーム11に少なくとも一部が埋め込まれる導電部70を備える。
ここで、上記例示では、検出部は、ホール素子60に相当する。ただし、液位検出装置1で採用される検出方式は、ホール素子60を利用した方式に限定されるものではなく、ホルダー40の回転角度を検出することができる方式であるならば、他の検出方式が採用されてもよい。
また、液位検出装置1では、フレーム11は、アーム51における軸部21と対向する位置よりも先端側と接触してホルダー40の回動範囲を規制する一対の第1ストッパーを有してもよい。この場合、第2端部73は、一対の第1ストッパーを構成する第1ストッパー面25aと第2ストッパー面25bとの各々からアーム51の軌道に向けて露出してもよい。
液位検出装置1によれば、導電部70は、グランド端子35に接続される第1端部72と、アーム51に対して接触可能に位置する第2端部73とを有する。そのため、アーム51が帯電しても、アーム51が第2端部73と接触したときに、導電部70を通じて、アームに留まっていた静電気をグランド線32に放電させることができる。したがって、アーム51が帯電し、その結果、アーム51からより電位の低い場所へ静電気が流れようとすることに起因した、液位検出装置1の周囲でのスパークの発生を、予め抑えることができる。
また、液位検出装置1によれば、導電部70は、フレーム11に少なくとも一部が埋め込まれる。そのため、液位検出装置1が導電部70を備えたとしても、導電部70を備えない場合と比較して、外形上、大きな相違はない。したがって、例えば、作業者が液位検出装置1を燃料タンク内に取り付けるとき、液位検出装置1の大型化や複雑化から作業性を低下させることがない。
更に、導電部70の第2端部73を第1ストッパー面25a等からアーム51の軌道に向けて露出させる構成によれば、上記説明した効果を簡易的な構造で実現させることができる。また、液位検出装置1の外形に関しても、フレーム11における第1ストッパー面25a等の位置又は構造は、既存の液位検出装置と同等である。したがって、導電部70を新たにフレーム11に設ける場合でも、フレーム11の外形を既存のものから大幅に変更する必要がない。更に、第2端部73が第1ストッパー面25a等に合わせて設けられるので、導電部70がアーム51の揺動を阻害することがない。したがって、導電部70の存在が液位検出装置1の検出結果に影響を及ぼすことがない。
以上のように、本実施形態によれば、コンパクトな外形で周囲でのスパークの発生を抑える液位検出装置1を提供することができる。
また、液位検出装置1では、導電部70は、導電性を有する板材であってもよい。
この液位検出装置1によれば、加工のしやすさ等の面でも簡易的に導電部70を形成することができる。また、導電部70をインサート成形によりフレーム11に埋め込ませる場合、予め導電部70を所望の形状に維持しやすいため、インサート成形時の作業の効率化の点でも有利となり得る。
また、液位検出装置1では、フレーム11は、アーム51における軸部21と対向する位置よりも先端側と接触してホルダー40の回動範囲を規制する一対の第1ストッパーを有してもよい。また、フレーム11は、アーム51における軸部21と対向する位置よりも基端側と接触してホルダー40の回動範囲を規制する一対の第2ストッパーを有してもよい。一対の第2ストッパーにより規制される回動範囲は、一対の第1ストッパーにより規制される回動範囲よりも大きい。この場合、第2端部77は、一対の第2ストッパーを構成する第1補助ストッパー面27aと第2補助ストッパー面27bとの各々からアーム51の軌道に向けて露出してもよい。
上記説明では、一対の第1ストッパーである第1ストッパー面25a及び第2ストッパー面25bに合わせて導電部70の第2端部73を設置する場合を例示した。これに対して、液位検出装置1は、上記のとおり、一対の第1ストッパーに加えて、アーム51の係止端51aが接触し得る、第1補助ストッパー面27a及び第2補助ストッパー面27bからなる一対の第2ストッパーを有する。そこで、第1ストッパー面25a及び第2ストッパー面25bに代えて、第1補助ストッパー面27a及び第2補助ストッパー面27bに合わせて導電部の第2端部を設置することもあり得る。
図7は、図5に対応し、液位検出装置1が採用し得る導電部の他の二つの例としての導電部74及び導電部80を示す斜視図である。なお、導電部74と導電部80とを区別するために、導電部80は、二点鎖線で描画されている。また、導電部74及び導電部80以外の構成については、図5に例示の構成と同一であるため、説明を省略する。
導電部74は、上記の導電部70と同様に、延伸部75と、第1端部76と、第2端部77とを有する導電性を有する部材である。ただし、第2端部77は、第1補助ストッパー面27aと第2補助ストッパー面27bとの各々からアーム51の係止端51aの軌道に向けて露出する。また、第2端部77の露出位置に伴い、例えば、延伸部75は、導電部70の延伸部71よりも短くてもよい。係止端51aは、アーム51に過荷重が付与されたときに第1補助ストッパー面27a又は第2補助ストッパー面27bに接触するため、接触頻度は、導電部70の第2端部73が一対の第1ストッパーのいずれかに接触する場合よりも少ない。しかし、係止端51aが一対の第2ストッパーに設けられた第2端部77のいずれかと接触する機会は確保されるため、液位検出装置1がコンパクトな外形で周囲でのスパークの発生を抑えることができる点は同様である。
一方、導電部80は、上記説明した導電部70又は導電部74に代わるものであり、延伸部81と、第1端部82と、第2端部とを有する導電性を有する構造体である。延伸部81は、例えば金属製の配線である。ここで、グランド端子35に接続される延伸部81の一方の端部が第1端部82である点は、導電部70と同様である。これに対して、導電部80での第2端部は、延伸部81の他方の端部それ自体ではなく、延伸部81の他方の端部83が接続されるブロック体84の一部である。ブロック体84は、導電性を有する部材である。
この場合も、互いに対称形状である二つの導電部80がある。一方の導電部80が有するブロック体84の一部は、一対の第1ストッパーのうちの第1ストッパー面25aからアーム51の軌道に向けて露出させてもよい。また、他方の導電部80が有するブロック体84の一部は、一対の第1ストッパーのうちの第2ストッパー面25bからアーム51の軌道に向けて露出させてもよい。更に、ブロック体84の一部を、一対の第2ストッパーを構成する第1補助ストッパー面27a及び第2補助ストッパー面27bから露出させてもよい点については、導電部74と同様である。
このように、液位検出装置1では、導電部80は、第2端部を含む導電性を有する部材と、配線との組み合わせであってもよい。
この液位検出装置1によれば、導電部70が必ずしも板材で形成されずとも、コンパクトな外形で周囲でのスパークの発生を抑える液位検出装置1を簡易的に構成させることができる。
図8は、図3に対応し、液位検出装置1が採用し得る導電部の他の二つの例としての導電部85及び導電部85aを示す概略断面図である。なお、導電部85及び導電部85a以外の構成については、図3に例示の構成と同一であるため、説明を省略する。
導電部85は、上記説明した導電部70に代わるものであり、延伸部86と、第1端部と、第2端部とを有する導電性を有する構造体である。延伸部86は、金属製の板材であっても、金属製の配線であっても構わない。なお、図8では、延伸部86及び第1端部が破線を用いて概略的に示されている。延伸部86が取り得るフレーム11の内部での経路は、例えば、その他の構成要素と干渉せず、かつ、フレーム11の外部に露出しないという条件のもと、様々設定し得る。
そして、導電部85での第2端部は、液位の中間検出位置でアーム51と接触するようにフレーム11からアーム51の軌道に向けて突出する突出部87であってもよい。この場合、突出部87は、第1ストッパー面25aと第2ストッパー面25bとの間でアーム51の軌道に向けて露出する平面としてのアーム対向部11cに設置されてもよい。
一方、導電部85aは、上記説明した導電部85に代わるものであり、延伸部86aと、第1端部と、第2端部とを有する導電性を有する構造体である。延伸部86aは、導電部85の延伸部86と同等である。
そして、導電部85aでの第2端部は、液位の中間検出位置でアーム51と接触するようにフレーム11からアーム51の軌道に向けて突出する突出部87aであってもよい。この場合、突出部87aは、第1補助ストッパー面27aと第2補助ストッパー面27bとの間でアーム51の基端側にある係止端51aの軌道に向けて露出する回動溝26に設置されてもよい。
この液位検出装置1によれば、導電部70等が必ずしも第1ストッパー又は第2ストッパーに設置されるものでなくても、コンパクトな外形で周囲でのスパークの発生を抑える液位検出装置1を簡易的に構成させることができる。また、第2端部としての突出部87等が液位の中間検出位置でアーム51と接触するように設けられるため、液位の最大検出位置や最小検出位置に対応した第1ストッパー等に設けられる場合と比較して、接触頻度が多い。したがって、液位検出装置1の周囲でのスパークの発生をより抑えやすいという利点がある。
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態に係る液位検出装置2の斜視図である。図10は、フロート50及びアーム51の一部を除く、液位検出装置2の平面図である。以下、液位検出装置2における「上下」とは、鉛直方向での上方又は下方をいう。
図9は、第2実施形態に係る液位検出装置2の斜視図である。図10は、フロート50及びアーム51の一部を除く、液位検出装置2の平面図である。以下、液位検出装置2における「上下」とは、鉛直方向での上方又は下方をいう。
液位検出装置2は、液体に浮かぶフロート50の上下動に追従したアーム51の変位に基づいて、当該液体の液位(液面位置)を検出する。以下、液位検出装置2は、一例として、自動車等の車両に搭載される燃料タンク内に取り付けられ、燃料タンクの内部に貯留する燃料の液位を検出する。液位検出装置2は、装置本体10aと、リード線30aと、コネクタ37と、ホルダー40と、フロート50と、アーム51とを備える。
装置本体10aは、液位検出装置2における本体部である。装置本体10aは、フレーム11aと、リードフレーム12と、保持部材13と、ホール素子60とを備える。以下、装置本体10aにおける「前後」とは、水平方向での前方又は後方をいう。このとき、装置本体10aにおいてホルダー40が支持される方が前面側であり、リードフレーム12等がインサート成形される方が後面側である。
フレーム11aは、例えば樹脂製の構造体であり、ホルダー40を回動自在に支持する。フレーム11aは、上部に、リード線配置部29を有する。リード線配置部29は、リードフレーム12のうちリード線30aを接続する一部をフレーム11aの外部に露出させ、かつ、リードフレーム12に接続させるリード線30aの先端部分を配置させる。
リードフレーム12は、一部がフレーム11aにインサート成形される導体部である。リードフレーム12は、検出部の検出方式等に基づくリード線30aの種類に合わせて、それぞれ独立した板体である少なくとも三つの端子を含む。本実施形態では、リードフレーム12は、入力端子34と、グランド(GND)端子35と、出力端子36とを含む。入力端子34、グランド端子35及び出力端子36には、各々の機能に合わせて、検出部としてのホール素子60に電気的に接続される。つまり、リード線30aは、ホール素子60と連通するように装置本体10aに一端が接続される。
保持部材13は、フレーム11aに設けられているリード線配置部29に組み付けられ、リード線30aを保持する。例えば、保持部材13は、リード線30aの径に合わせた溝13aをリード線30aごとに有してもよい。保持部材13は、溝13aにリード線30aを係合させた状態でリード線配置部29とで溝13aを挟み込むことで、リード線30aをリードフレーム12から外れづらくすることができる。
ホール素子60は、ホルダー40の回転角度を検出する磁気検出素子であり、燃料の液位を導出するための変位量を検出する検出部の一例である。
リード線30aは、検出部の検出方式等に基づいて少なくとも三つ設けられ、液位検出装置2と、測定器等の外部機器との間を電気的に接続する。本実施形態では、リード線30aは、互いに独立した、電源に係る入力線31aと、グランド(GND)線32aと、信号に係る出力線33aとを含む。入力線31aの一端は、リード線配置部29において入力端子34に接続される。グランド線32aの一端は、リード線配置部29においてグランド端子35に接続される。出力線33aの一端は、リード線配置部29において出力端子36に接続される。
ここで、本実施形態では、少なくとも三つのリード線30aの各々の長さは、図10に示すように同一ではない。この点については、以下で改めて詳説する。
コネクタ37は、入力線31a、グランド線32a及び出力線33aの各々の他端を互いに非接触で接続し、外部機器と電気的に連続する受け側のコネクタに接続される。
ホルダー40は、例えば樹脂製の部材であり、アーム51の基端側を保持し、かつ、燃料の液位の変化に伴うフロート50の上下動に追従したアーム51の変位を回転運動に変換する。ホルダー40の回動範囲は、フレーム11に設けられている第1ストッパー面25a等のストッパーにより、角度範囲θに規制される。ホルダー40は、内部に、環状のマグネットを備える。マグネットは、フレーム11aに設けられているホール素子60によるホルダー40の回転角度の検出に用いられる変位部材である。フロート50は、液体である燃料に浮かばせられる。つまり、フロート50は、燃料タンク内での燃料の液位の変化に伴って上下動する。また、アーム51は、ホルダー40とフロート50とを接続する棒状部材である。アーム51は、先端側でフロート50を支持する。
次に、リード線30aの長さについて詳説する。本実施形態では、入力線31a、グランド線32a及び出力線33aの三つのリード線30aが存在する。ここで、保持部材13に設けられている3つの溝13aによって、三つのリード線30aの配置関係が規定される。入力線31a、グランド線32a及び出力線33aは、装置本体10aに関する上下方向と前後方向との双方に垂直となる方向を並列方向として、互いに並列に、かつ、等間隔に配置される。
また、三つのリード線30aのうち、並列方向において端に位置する第1リード線の長さは、二つの他のリード線に挟まれるように位置する第2リード線の長さよりも長い。本実施形態では、入力線31a及び出力線33aの双方が第1リード線に相当する。一方、入力線31aと出力線33aとに挟まれるように位置するグランド線32aが第2リード線に相当する。したがって、図10に示すように、コネクタ37を装置本体10aから上方向に向けて離間させたとき、グランド線32aが長さLで張った状態となり、入力線31a及び出力線33aがそれぞれ弛んだ状態となる。
図11は、図10に対応した、リード線30aの長さの設定を説明するための概念図である。図11では、第2リード線であるグランド線32aを張ったまま、第1リード線である出力線33aをグランド線32aの側に傾けた状態が例示されている。
ここで、第2リード線すなわちグランド線32aの長さをLと規定する。並列方向の一方の端に位置する第1リード線すなわち出力線33aと、出力線33aの隣に位置するグランド線32aとの間の幅をWと規定する。また、出力線33aがグランド線32aの側に傾いたときの並列方向に対する傾斜角をθAと規定する。この場合、出力線33aの長さは、グランド線32aの長さLよりも、WcosθAで表される延長分の長さLEだけ長く、(L+WcosθA)で表される。このとき、傾斜角θAは、25°<θA<65°の範囲にあるように設定される。又は、傾斜角θAは、45°と設定されてもよい。
なお、ここでは、一方の第1リード線である出力線33aの長さに関して説明したが、他方の第1リード線である入力線31aの長さに関しても、同様に設定し得る。
次に、液位検出装置2の作用について説明する。
図12は、図10に対応した、リード線30aにかかる引張り荷重を説明するための概念図である。図12では、燃料タンク内に液位検出装置2が取り付けられるときにコネクタ37の嵌合対象となる受け側コネクタ100を二点鎖線で例示している。
例えば、作業者が燃料タンク内に液位検出装置2を取り付けるとき、図12に示すように、コネクタ37を持ちながら、装置本体10aの位置に対して斜め上方にある受け側コネクタ100にコネクタ37を接続させる場合を想定する。特に、受け側コネクタ100は、装置本体10aの真上よりも、リード線30aの並列方向に沿って入力線31a側に寄った位置に設けられているものとする。
まず、比較例として、すべてのリード線30aの長さが同一であると仮定すると、作業者がコネクタ37を受け側コネクタ100に接続させようとしたとき、受け側コネクタ100に近い側にある入力線31aは、弛む可能性が高い。しかし、受け側コネクタ100から遠い側にある出力線33aは、並列方向で反対側に設けられている受け側コネクタ100に向かって引っ張られる可能性が高い。したがって、三つのリード線30a全体にかかる引張り荷重Fが、リード線30aの並列方向で一方の端にある出力線33aに集中するおそれがある。
これに対して、本実施形態では、リード線30aの並列方向で一方の端にある出力線33aの長さは、出力線33aの隣に配置されているグランド線32aの長さよりも予め長く設定されている。そのため、受け側コネクタ100から遠い側にある出力線33aが受け側コネクタ100に向かって引っ張られたとしても、図12に示すように、引っ張られる程度は、出力線33aとグランド線32aとで近似する。したがって、三つのリード線30a全体にかかる引張り荷重Fは、出力線33aとグランド線32aとに分散される。
一例として、リード線30aの一本あたりの引張り強度が70Nであると仮定する。上記の比較例の場合では、おおよそ出力線33aの一本のみに引張り荷重Fがかかるため、リード線30a全体の引張り強度も70N程度となる。これに対して、本実施形態の場合では、出力線33aとグランド線32aとの二本に引張り荷重Fが分散されるので、リード線30a全体の引張り強度は、おおよそ2倍の140N程度となる。
なお、ここでは、受け側コネクタ100が装置本体10aの真上よりもリード線30aの並列方向に沿って入力線31a側に寄った位置に設けられる場合を例示した。これに対して、本実施形態では、並列方向に沿って出力線33aの反対側にある入力線31aの長さも、グランド線32aの長さよりも長く設定されている。したがって、受け側コネクタ100が装置本体10aの真上よりもリード線30aの並列方向に沿って出力線33a側に寄った位置に設けられる場合も、同様にリード線30a全体の引張り強度が向上する。
また、液位検出装置2は、装置本体10aの後面側が燃料タンクの内壁面と対向するように燃料タンクの内壁に取り付けられる。このとき、作業者は、リード線30aを燃料タンクの内壁に這わせながら、コネクタ37を受け側コネクタ100に接続する。そのため、液位検出装置2の取り付け時には、リード線30aは、基本的に並列方向に沿って移動することが多いため、上記説明したようなリード線30aの長さ設定が有効となり得る。
次に、液位検出装置2の効果について説明する。
液位検出装置2は、液体の液位を導出するための変位量を検出する検出部を含む装置本体10aを備える。また、液位検出装置2は、少なくとも検出部と連通するように装置本体10aに一端が接続され、かつ、互いに並列に配置される少なくとも三つのリード線30aと、各々のリード線30aの他端を接続するコネクタ37とを備える。少なくとも三つのリード線30aのうち、並列方向において端に位置する第1リード線の長さは、二つの他のリード線に挟まれるように位置する第2リード線の長さよりも長い。
ここで、上記例示では、検出部は、ホール素子60に相当する。ただし、液位検出装置2で採用される検出方式は、ホール素子60を利用した方式に限定されるものではなく、ホルダー40の回転角度を検出することができる方式であるならば、他の検出方式が採用されてもよい。また、上記例示では、第1リード線は、入力線31a及び出力線33aに相当し、第2リード線は、グランド線32aに相当する。
液位検出装置2では、少なくとも三つのリード線30aのうち、並列方向において端に位置する第1リード線の長さが、二つの他のリード線に挟まれるように位置する第2リード線の長さよりも長く設定される。そのため、液位検出装置2によれば、斜め上方に向けてリード線30aが引っ張られたとしても、並列方向において端に位置する第1リード線に引張り荷重を集中させづらい。したがって、少なくとも三つのリード線30a全体にかかる引張り荷重Fを、第1リード線を含む複数のリード線30aに分散させることができるので、結果として、リード線30a全体の引張り強度を向上させることができる。
以上のように、本実施形態によれば、リード線30aの引張り強度を向上させる液位検出装置2を提供することができる。
なお、上記説明では、三つのリード線30aが存在する場合について例示したが、検出部の検出方式の相違や、その他の機能を発揮する電子部品の付加などの条件によっては、四つ以上のリード線30aが存在してもよい。例えば、四つのリード線30aが存在する場合には、互いに隣り合う二つの第2リード線が存在することになる。
また、液位検出装置2では、第2リード線の長さをLとし、並列方向の一方の端に位置する第1リード線と、当該第1リード線の隣に位置する第2リード線との間の幅をWとする。また、第1リード線が第2リード線の側に傾いたときの並列方向に対する傾斜角をθAとする。このとき、第1リード線の長さは、(L+WcosθA)で表され、傾斜角は、25°<θA<65°の範囲にあってもよい。
この液位検出装置2によれば、自動車等の車両に搭載される一般的な燃料タンクの内部構造における、装置本体10aの取り付け位置に対する受け側コネクタ100の設置位置に鑑みて、上記の効果を奏し得る。
また、液位検出装置2では、傾斜角は、45°であってもよい。
この液位検出装置2によれば、自動車等の車両に搭載される一般的な燃料タンクの内部構造における、装置本体10aの取り付け位置に対する受け側コネクタ100の設置位置に鑑みて、上記の効果をより確実に奏し得る。
(第3実施形態)
図13は、第3実施形態に係る液位検出装置3の斜視図である。図14は、軸部21の中心軸AXを含みつつ鉛直方向に沿って延伸する平面で切断した、液位検出装置3の要部の断面図である。以下、液位検出装置3における「上下」とは、鉛直方向での上方又は下方をいう。
図13は、第3実施形態に係る液位検出装置3の斜視図である。図14は、軸部21の中心軸AXを含みつつ鉛直方向に沿って延伸する平面で切断した、液位検出装置3の要部の断面図である。以下、液位検出装置3における「上下」とは、鉛直方向での上方又は下方をいう。
液位検出装置3は、液体に浮かぶフロート50の上下動に追従したアーム51の変位に基づいて、当該液体の液位(液面位置)を検出する。以下、液位検出装置3は、一例として、自動車等の車両に搭載される燃料タンク内に取り付けられ、燃料タンクの内部に貯留する燃料の液位を検出する。液位検出装置3は、装置本体10bと、リード線30と、コネクタ37と、ホルダー40と、フロート50と、アーム51とを備える。
装置本体10bは、液位検出装置3における本体部である。装置本体10bは、フレーム11bと、リードフレーム12と、保持部材13とを備える。以下、装置本体10bにおける「前後」とは、水平方向での前方又は後方をいう。このとき、装置本体10bにおいてホルダー40が支持される方が前面側であり、リードフレーム12等がインサート成形される方が後面側である。
フレーム11bは、例えば樹脂製の構造体であり、ホルダー40を回動自在に支持する。フレーム11bは、回動凹部20と、軸部21と、係止溝22と、一対の挿通穴23と、ガイド突条24と、第1ストッパー面25aと、第2ストッパー面25bと、アーム対向部11cとを有する。
回動凹部20は、フレーム11bの前面側に平面視で円形状に設けられ、ホルダー40の一部を回動自在に収容する。軸部21は、回動凹部20の中心に同軸状に設けられる、ホルダー40の回動基準であり、ホルダー40に形成されている軸凹部42と係合する。
係止溝22は、回動凹部20の内周部分に、周方向に渡って設けられ、ホルダー40の鍔部43を回動自在に係止させる。また、係止溝22は、軸部21の中心軸AXに沿った方向で互いに対向する二つの側壁22aを有する。一対の挿通穴23は、回動凹部20の縁部において互いに水平方向で対向する位置に設けられ、それぞれ係止溝22と連通する。ガイド突条24は、回動凹部20の底部に、軸部21の周囲を囲うように設けられ、ホルダー40の回動を案内する。
第1ストッパー面25a及び第2ストッパー面25bは、アーム51と接触してアーム51の揺動を規制することでホルダー40の回動を規制する、一対のストッパーである。一対のストッパーは、フレーム11bの前面側で、かつ、回動凹部20の中心よりも下方側に設けられ、互いに間隔をあけて、回動凹部20の外周に沿って対向する。ホルダー40が回動したとき、アーム51は、軸部21よりも先端側で一対のストッパーのいずれかに接触する。これにより、ホルダー40の回動範囲は、角度範囲θに規制される。第1ストッパー面25aは、液位検出装置3が検出し得る液位のうち液位の最大検出位置でアーム51と接触する。つまり、第1ストッパー面25aは、燃料タンク内の燃料の残容量が満タン付近となったときにアーム51が接触する位置にある。第2ストッパー面25bは、液位検出装置3が検出し得る液位のうち液位の最小検出位置でアーム51と接触する。つまり、第2ストッパー面25bは、燃料タンク内の燃料の残容量が空付近となったときにアーム51が接触する位置にある。
アーム対向部11cは、アーム51の軌道に面する位置に設けられる、フレーム11bの外周面の一部である。ここで、アーム51の軌道とは、図13に示すようにホルダー40の回動範囲である角度範囲θを移動範囲としてアーム51が移動するときに、アーム51が位置し得る領域をいう。また、アーム51の軌道に面する位置とは、軸部21の中心軸AXに沿う方向で、アーム51の軌道と面することが可能な位置をいう。本実施形態では、アーム対向部11cは、軸部21の中心軸AXとは垂直で、かつ、第1ストッパー面25aと第2ストッパー面25bとの間でアーム51の軌道に向けて露出する平面に相当する。アーム対向部11cに関する第1間隔G1等については、以下で改めて詳説する。
更に、フレーム11bは、インサート成形部28と、リード線配置部29とを有する。インサート成形部28は、リードフレーム12の一部、ホール素子60の一部などをフレーム11bにインサート成形させた領域である。リード線配置部29は、リードフレーム12のうちリード線30を接続する一部をフレーム11bの外部に露出させ、かつ、リードフレーム12に接続させるリード線30の先端部分を配置させる。
リードフレーム12は、一部がフレーム11bにインサート成形される導体部である。リードフレーム12は、検出部の検出方式等に基づくリード線30の種類に合わせて、それぞれ独立した板体である複数の端子を含む。本実施形態では、リードフレーム12は、入力端子と、グランド(GND)端子35と、出力端子とを含む。入力端子、グランド端子35及び出力端子には、各々の機能に合わせて、ホール素子60から延伸するリード62が電気的に接続される。なお、図13及び図14では、入力端子及び出力端子は不図示である。
保持部材13は、フレーム11bに設けられているリード線配置部29に組み付けられ、リード線30を保持する。例えば、保持部材13は、リード線30の径に合わせた溝13aをリード線30ごとに有してもよい。保持部材13は、溝13aにリード線30を係合させた状態でリード線配置部29とで溝13aを挟み込むことで、リード線30をリードフレーム12から外れづらくすることができる。
また、装置本体10bは、ホルダー40の回転角度を検出する検出部としてのホール素子60と、リード62とを備える。
ホール素子60は、フレーム11bの軸部21内に埋め込まれ、電圧が印加された状態で外部から磁界が加えられたときに、ホール素子60を通過する磁束密度に比例したホール電圧を発生させる磁気検出素子である。一方、ホルダー40の内部には、後述するマグネット65が設置されている。液位の変化によりホルダー40が回動すると、マグネット65も回転変位し、ホール素子60とマグネット65の磁束との交差角度が変化して、それに伴い、ホール電圧が変化する。つまり、計測されたホール電圧に基づくことで、ホルダー40の回転角度を検出し、結果として燃料の液位を検出することができる。リード62は、上記のとおり、ホール素子60から延伸して、リードフレーム12に含まれる各端子に電気的に接続される。
また、ホール素子60、リード62、及びリードフレーム12の一部は、複数回のインサート成形により、フレーム11bの内部に取り付けられてもよい。例えば、第1段階のインサート成形により、樹脂体63と共にホール素子60やリード62がフレーム11bに取り付けられてもよい。その後、第2段階のインサート成形により、リードフレーム12がフレーム11bに取り付けられてもよい。樹脂体63は、フレーム11bの軸部21の内側に同軸状に埋め込まれる内軸63aを有する。内軸63aは、更にその内側にホール素子60を設置する。ホール素子60及びリード62は、樹脂部材64を用いて樹脂体63の内部に予め埋め込まれてもよい。なお、不図示であるが、樹脂部材64には、ホール素子60の作動に係わるその他の電子部品等が含まれていてもよい。
リード線30は、検出部の検出方式等に基づいて複数設けられ、液位検出装置3と、測定器等の外部機器との間を電気的に接続する。本実施形態では、リード線30は、互いに独立した、電源に係る入力線31と、グランド(GND)線32と、信号に係る出力線33とを含む。入力線31の一端は、リード線配置部29において入力端子に接続される。グランド線32の一端は、リード線配置部29においてグランド端子35に接続される。出力線33の一端は、リード線配置部29において出力端子に接続される。
コネクタ37は、入力線31、グランド線32及び出力線33の各々の他端を互いに非接触で接続し、外部機器と電気的に連続する受け側のコネクタに接続される。
ホルダー40は、例えば樹脂製の部材であり、アーム51の基端側を保持し、かつ、燃料の液位の変化に伴うフロート50の上下動に追従したアーム51の変位を回転運動に変換する。以下、ホルダー40における「前後」とは、水平方向での前方又は後方をいう。このとき、アーム51を保持する方が前面側であり、ホルダー40において装置本体10bに支持される方が後面側である。ホルダー40は、ホルダー本体41と、アーム保持部46を有する。
ホルダー本体41は、軸凹部42と、一対の鍔部43と、ガイド凹部44とを有する円筒状の部材である。
軸凹部42は、ホルダー本体41の後面側に、かつ、軸部21の中心軸AXと同軸状に設けられ、フレーム11bに設けられている軸部21を回転軸として回転摺動自在に軸部21に係合する。なお、本実施形態では、軸部21の中心軸AXとは区別して、軸凹部42の中心軸を「回動軸」と表記する。一対の鍔部43は、それぞれ、ホルダー本体41の後縁部から径方向外方へ向かって突出するように設けられる。また、一対の鍔部43は、アーム保持部46に保持されているときのアーム51の延伸方向に沿って互いに反対方向に突出する。ガイド凹部44は、ホルダー本体41の後面側で、かつ、ホルダー本体41に設置されるマグネット65の外周側に設けられ、フレーム11bに設けられているガイド突条24を収容する。
ホルダー40をフレーム11bに組み付けるとき、作業者は、フレーム11bの一対の挿通穴23の位置に一対の鍔部43を合わせた状態で、回動凹部20にホルダー40を嵌め込む。鍔部43が挿通穴23を通過すると、ホルダー40の軸凹部42にフレーム11bの軸部21が挿入される。また、ホルダー40のガイド凹部44にフレーム11bのガイド突条24が入り込む。次に、作業者は、回動凹部20に嵌め込んだホルダー40を、後述する係止孔47が上方に配置されるように回動させると、鍔部43がフレーム11bの係止溝22に入り込み、ホルダー40が回動凹部20から抜けない。なお、ホルダー40がアーム51を保持している状態では、第1ストッパー面25a等によりホルダー40の回動範囲が規制されるので、鍔部43が挿通穴23の位置へ移動することによるホルダー40の回動凹部20からの抜けも抑止される。
アーム保持部46は、アーム51の延伸方向がホルダー40の回動軸に直交する方向となるように、アーム51を保持する。アーム保持部46は、係止孔47を有する。係止孔47は、ホルダー本体41の周縁の一部に、ホルダー40の前後方向で貫通するように設けられ、アーム51の基端側にある係止端51aを係止させる。
また、ホルダー40は、環状のマグネット65を備える。マグネット65は、軸凹部42の内周側に配置されるようにホルダー本体41の内部に設置され、ホール素子60によるホルダー40の回転角度の検出に用いられる変位部材である。この場合、ホルダー40の回動に伴って回転変位するマグネット65の内径側に、ホール素子60が位置する。
フロート50は、液体である燃料に浮かばせられる。つまり、フロート50は、燃料タンク内での燃料の液位の変化に伴って上下動する。
アーム51は、ホルダー40とフロート50とを接続する棒状部材である。アーム51は、先端側でフロート50を支持する。一方、アーム51は、先端側とは反対にあるアーム51の基端側でホルダー40のアーム保持部46に保持される。なお、アーム51は、一つ又は複数の折れ曲がり部を有してもよい。アーム51の基端側の端部は、直角に屈曲された係止端51aである。係止端51aは、アーム保持部46がアーム51を保持している状態では、係止孔47に挿し込まれる。
次に、フレーム11bに設けられるアーム対向部11cについて詳説する。通常時、アーム51の延伸方向は、軸部21の中心軸AXに対しておおよそ垂直である。このとき、アーム対向部11cと、アーム51の軌道との間には、軸部21の中心軸AXに沿う方向で第1間隔G1となる隙間(クリアランス)が形成される。つまり、通常時は、アーム51は、アーム対向部11cと接触しない。ここで、「通常時」とは、アーム51に対して、フロート50の上下動以外で、意図しない外力が加えられていないときをいう。
一方、通常時、ホルダー40の鍔部43は、フレーム11bに設けられている係止溝22の側壁22aに対しておおよそ平行である。このとき、係止溝22の側壁22aと、鍔部43との間には、軸部21の中心軸AXに沿う方向で第2間隔G2となる隙間(クリアランス)が形成される。この隙間の大きさは、製造時の寸法のばらつき、使用時の温度変化、又は、経年劣化などを予め考慮して設定される。一例として、液位検出装置3が一般的な自動車の燃料タンク内に取り付けられるものである場合、本実施形態において第2間隔G2で表される隙間は、0.3mm程度である。
図15は、第1間隔G1と第2間隔G2との関係を説明するために、図14の要部を拡大した断面図である。本実施形態では、フレーム11bとアーム51との間の隙間に関する第1間隔G1は、フレーム11bとホルダー40との間の隙間に関する第2間隔G2よりも小さい。
ここで、第1の想定として、アーム51が、外部から液位検出装置3の前面側に向かってくる方向で外力FAを受けて傾いた場合を想定する。この場合、軸部21の中心軸AXから、アーム51が傾いたときにアーム対向部11cと接触する第1接触点P1までの距離をL1とすると、アーム51が外力FAを受けて傾いたときの第1最大角θ1は、tanθ1=G1/L1の関係を満たす。
一方、アーム51が外力FAを受けて傾くと、アーム51を保持しているホルダー40も傾き、つまり、ホルダー40の一部位である鍔部43も、係止溝22の側壁22aに対して傾く。ここで、第2の想定として、第1間隔G1が比較的大きく設定されており、アーム51が外力FAを受けて傾いたとしても、アーム対向部11cと接触しない場合を想定する。この場合、一方の鍔部43が係止溝22の一方の側壁22aに第2接触点P2で接触し、第2接触点P2を基点としてホルダー40が傾くことで、他方の鍔部43が係止溝22の他方の側壁22aに接触する。そして、一方の鍔部43の最外端から他方の鍔部43の最外端までの距離をL2とすると、ホルダー40すなわち鍔部43の第2最大角θ2は、tanθ2=G2/L2の関係を満たす。
上記の第1及び第2の想定を考慮すると、本実施形態における第1間隔G1と第2間隔G2との関係として、第1最大角θ1は、前記第2最大角θ2よりも小さい。例えば、液位検出装置3が一般的な自動車の燃料タンク内に取り付けられるものである場合、第2最大角θ2は、1.5°程度である。
次に、液位検出装置3の作用について説明する。
まず、液位検出装置3では、基本作用として、燃料の液位の変化に伴うフロート50の上下動に追従してアーム51が揺動し、アーム51が接続されたホルダー40が装置本体10bに対して回動する。装置本体10b内のホール素子60は、ホルダー40内のマグネット65の磁束の変化を検出し、その検出結果が出力線33を通じて外部機器としての測定部等に送信される。例えば、測定部は、液位検出装置3から送信された出力信号に基づいて液位の測定を行い、必要に応じて、燃料タンク内の燃料切れなどの警告を行う。
一方、液位検出装置3の使用時に、アーム51に対して、上記の第1間隔G1と第2間隔G2との関係の説明で例示したような、意図しない外力FAが加えられることもあり得る。アーム51が外力FAを受けて傾くと、アーム51を保持しているホルダー40も傾く。ここで、ホール素子60はフレーム11bの軸部21内に設けられ、マグネット65はホルダー40内に設けられているので、ホルダー40の回動基準となる軸部21に対してホルダー40が傾くと、ホール素子60とマグネット65との配置関係が変化する。したがって、ホルダー40の傾きが大きくなると、ホール素子60に印加される磁束密度が正常時よりも変化し、出力誤差を生じさせるおそれがある。
例えば、フレーム11bとホルダー40との係合構造では、フレーム11bに設けられている係止溝22に対して、ホルダー40に設けられている一対の鍔部43が係合することで、ホルダー40がフレーム11bに保持される。そのため、比較例として、上記の第2の想定として例示したように、第1間隔G1が比較的大きく設定されている場合には、アーム51は、外力FAを受けて傾いたとしてもアーム対向部11cとは接触しない。その結果、ホルダー40は、一方の鍔部43が係止溝22の一方の側壁22aに第2接触点P2で接触し、他方の鍔部43が係止溝22の他方の側壁22aに接触するように傾くことになる。ホルダー40の傾き姿勢に起因した出力誤差としては、ホルダー40がこのような傾き姿勢となったときに、発生し得る出力誤差が最大となるとみなすことができる。
これに対して、本実施形態では、フレーム11bとアーム51との間の隙間に関する第1間隔G1が、フレーム11bとホルダー40との間の隙間に関する第2間隔G2よりも小さくなるように、アーム対向部11cの位置が設定されている。そのため、アーム51は、外力FAを受けて傾くと、ホルダー40の傾き姿勢が、発生し得る出力誤差が最大となる傾き姿勢となる前に、アーム対向部11cと接触する。つまり、アーム51を保持するホルダー40は、発生し得る出力誤差が最大となる姿勢にまで傾きづらくなるので、ホルダー40の傾き姿勢に起因する出力誤差は、極力抑えられる。
次に、液位検出装置3の効果について説明する。
液位検出装置3は、液体に浮かばせるフロート50と、フロート50を先端側で支持するアーム51と、アーム51の基端側を保持し、液体の液位の変化に伴うフロート50の上下動に追従したアーム51の変位を回転運動に変換するホルダー40とを備える。液位検出装置3は、ホルダー40の回動基準である軸部21を有するフレーム11bを備える。また、液位検出装置3は、軸部21に設けられ、ホルダー40の回転角度を検出する磁気検出素子と、ホルダー40に設けられ、磁気検出素子に磁界を加えるマグネット65とを備える。ホルダー40は、軸部21に回転摺動自在に係合する軸凹部42と、軸凹部42の中心軸に延伸方向が直交する方向となるようにアーム51を保持するアーム保持部46とを有する。また、ホルダー40は、アーム保持部46でのアーム51の延伸方向に沿って互いに反対方向に突出する一対の鍔部43を有する。フレーム11bは、軸部21の中心軸に沿った方向で互いに対向する二つの側壁22aを有して鍔部43を回動自在に係止する係止溝22と、アーム51の軌道に面する位置に設けられるアーム対向部11cとを有する。アーム対向部11cとアーム51の軌道との間の第1間隔G1は、係止溝22の側壁22aと鍔部43との間の第2間隔G2よりも小さい。
ここで、上記例示では、磁気検出素子は、ホール素子60に相当する。
この液位検出装置3によれば、アーム対向部11cとアーム51の軌道との間の第1間隔G1が係止溝22の側壁22aと鍔部43との間の第2間隔G2よりも小さく設定されている。そのため、上記説明したとおり、アーム51が外力FAを受けて傾いたとしても、フレーム11bとホルダー40との係合関係上、発生し得る出力誤差が最大となる傾き姿勢となる前に、アーム対向部11cと接触する。したがって、アーム51を保持するホルダー40は、発生し得る出力誤差が最大となる姿勢にまで傾きづらくなるので、ホルダー40の傾き姿勢に起因する出力誤差を抑えることができる。
以上のように、本実施形態によれば、出力誤差を抑える液位検出装置3を提供することができる。
また、液位検出装置3では、第1間隔をG1とし、軸部21の中心軸AXから、アーム51が傾いたときにアーム対向部11cと接触する第1接触点P1までの距離をL1とする。このとき、アーム51が外力FAを受けて傾いたときの第1最大角θ1がtanθ1=G1/L1の関係を満たすと想定する。また、第2間隔をG2とし、一方の鍔部43の最外端から他方の鍔部43の最外端までの距離をL2とする。このとき、一方の鍔部43が係止溝22の一方の側壁22aに接触し、他方の鍔部43が係止溝22の他方の側壁22aに接触する場合を想定したときの第2最大角θ2がtanθ2=G2/L2の関係を満たすと想定する。この場合、第1最大角θ1は、第2最大角θ2よりも小さくてもよい。
この液位検出装置3によれば、フレーム11bやホルダー40の各部の寸法を考慮した第1最大角θ1と第2最大角θ2との関係から第1間隔G1及び第2間隔G2を導き出すことができる。したがって、ホルダー40の傾き姿勢に起因する出力誤差を抑えるという上記の効果をより確実に奏することができる。
以上、各実施形態を説明したが、実施形態はこれらに限定されるものではなく、実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
2 液位検出装置
10a 装置本体
30a リード線
31a 入力線
32a グランド線
33a 出力線
37 コネクタ
60 ホール素子
10a 装置本体
30a リード線
31a 入力線
32a グランド線
33a 出力線
37 コネクタ
60 ホール素子
Claims (3)
- 液体の液位を導出するための変位量を検出する検出部を含む装置本体と、
少なくとも前記検出部と連通するように前記装置本体に一端が接続され、かつ、互いに並列に配置される少なくとも三つのリード線と、
各々の前記リード線の他端を接続するコネクタと、を備え、
少なくとも三つの前記リード線のうち、並列方向において端に位置する第1リード線の長さは、二つの他の前記リード線に挟まれるように位置する第2リード線の長さよりも長い、液位検出装置。 - 前記第2リード線の長さをLとし、
前記並列方向の一方の端に位置する前記第1リード線と、当該第1リード線の隣に位置する前記第2リード線との間の幅をWとし、
前記第1リード線が前記第2リード線の側に傾いたときの前記並列方向に対する傾斜角をθAとすると、
前記第1リード線の長さは、(L+WcosθA)で表され、
前記傾斜角は、25°<θA<65°の範囲にある、請求項1に記載の液位検出装置。 - 前記傾斜角は、45°である、請求項2に記載の液位検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021200141A JP2023085856A (ja) | 2021-12-09 | 2021-12-09 | 液位検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2021200141A JP2023085856A (ja) | 2021-12-09 | 2021-12-09 | 液位検出装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2023085856A true JP2023085856A (ja) | 2023-06-21 |
Family
ID=86776021
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2021200141A Pending JP2023085856A (ja) | 2021-12-09 | 2021-12-09 | 液位検出装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2023085856A (ja) |
-
2021
- 2021-12-09 JP JP2021200141A patent/JP2023085856A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240917 |