JP2023085595A - 熱交換素子 - Google Patents

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浩平 松島
Kohei Matsushima
正人 本多
Masato Honda
裕貴 水野
Yuki Mizumo
真司 吉田
Shinji Yoshida
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Abstract

Figure 2023085595000001
【課題】熱交換効率を向上させることが可能な熱交換素子を提供する。
【解決手段】熱交換素子6は、伝熱性を有する伝熱板13と、伝熱板13の一方の面に設けた複数のリブ14とを備える熱交換素子ピース17を積層して排気風路18と給気風路19を1層ずつ交互に構成し、排気風路18を流通する排気流3と給気風路19を流通する給気流4とが伝熱板13を介して熱交換する。伝熱板13の一方の面には、リブ14と伝熱板13との間に挟持され、一方の面において隣接するリブ14まで延在する第一網状部材15aが設けられ、第一網状部材15aは、互いに隣接するリブ14間において、伝熱板13の一方の面との間に第一隙間16aを有して形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、寒冷地等で使用され、室内の空気を室外へ排気する排気流と、室外の空気を室内へ給気する給気流との間で熱交換する熱交換素子に関するものである。
従来、この種の熱交換形換気装置に用いられる熱交換素子の構造として、シール性(空気流路を流れる空気が外に漏れるのを防止するシール機能)の向上による信頼性を確保するため、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。
図13は、従来の熱交換素子101の構造を示す分解斜視図である。
図13に示すように、熱交換素子101は、伝熱性を備えた機能紙103とリブ104で構成された熱交換素子単体102を多数枚積層することによって構成されている。機能紙103の一方の面上には、紙紐105と該紙紐105を機能紙103に接着するホットメルト樹脂106で構成されたリブ104が所定間隔で平行に複数備えられている。このリブ104によって、隣接して積層される一対の機能紙103間に間隙が生じ、空気流路107を形成している。熱交換素子101は、複数の間隙が積層されるように形成され、隣接する間隙におけるそれぞれの空気流路107の送風方向は、互いに直交するように構成されている。これにより、空気流路107を機能紙103毎に交互に給気流と排気流とが通風し、給気流と排気流との間で熱交換が行われる。
特開平11-248390号公報
このような従来の熱交換素子101においては、断面が略円形の紙紐105をホットメルト樹脂106で被包したリブ104を形成し、形成したリブ104をホットメルト樹脂106により機能紙103と接着させることで、機能紙103同士の間隔を維持する構成となっている。しかしながら、近年では、空調機器における省エネルギー性向上が重大視され、本構成における熱交換効率に対して、更なる熱交換効率の向上が求められている。
そこで、本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、熱交換効率を向上させることが可能な熱交換素子を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明に係る熱交換素子は、伝熱性を有する仕切部材と、仕切部材の一方の面に設けた複数の間隔保持部材とを備える単位構成部材を積層して排気風路と給気風路を1層ずつ交互に構成し、排気風路を流通する排気流と給気風路を流通する給気流とが仕切部材を介して熱交換する。仕切部材の一方の面には、間隔保持部材と仕切部材との間に挟持され、一方の面において隣接する間隔保持部材まで延在する第一網状部材が設けられ、第一網状部材は、互いに隣接する間隔保持部材間において、仕切部材の一方の面との間に第一隙間を有して形成されており、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、熱交換効率を向上させることが可能な熱交換素子を得ることができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る熱交換形換気装置の住宅における設置例を示す模式図である。 図2は、熱交換形換気装置の構造を示す模式図である。 図3は、熱交換形換気装置に用いられる熱交換素子の構造を示す分解斜視図である。 図4は、熱交換素子を構成する熱交換素子ピースの構造を示す部分拡大図である。 図5は、熱交換素子の製造方法を説明するための断面図である。 図6は、熱交換素子の製造方法を説明するための断面図である。 図7は、熱交換素子の製造方法を説明するための断面図である。 図8は、熱交換素子を構成する積層した状態の熱交換素子ピースの部分断面図である。 図9は、変形例1に係る熱交換素子を構成する積層した状態の熱交換素子ピースの部分断面図である。 図10は、変形例1に係る熱交換素子の製造方法を説明するための断面図である。 図11は、変形例1に係る熱交換素子の製造方法を説明するための断面図である。 図12は、変形例2に係る熱交換素子を構成する積層した状態の熱交換素子ピースの部分拡大図である。 図13は、従来の熱交換素子の斜視図である。
本発明に係る熱交換素子は、伝熱性を有する仕切部材と、仕切部材の一方の面に設けた複数の間隔保持部材とを備える単位構成部材を積層して排気風路と給気風路を1層ずつ交互に構成し、排気風路を流通する排気流と給気風路を流通する給気流とが仕切部材を介して熱交換する。仕切部材の一方の面には、間隔保持部材と仕切部材との間に挟持され、一方の面において隣接する間隔保持部材まで延在する第一網状部材が設けられ、第一網状部材は、互いに隣接する間隔保持部材間において、仕切部材の一方の面との間に第一隙間を有して形成されている。
こうした構成によれば、排気風路(または給気風路)には、排気流(または給気流)が流通する方向となる仕切部材の一方の面に第一網状部材が第一隙間を有して配置される。これにより、排気風路(または給気風路)を流通する排気流(または給気流)が、排気風路内(または給気風路内)の仕切部材の表面を沿うように流通する際、排気流(または給気流)が第一網状部材の網部分で妨げられたり、第一網状部材の孔部分を通ったりすることで乱流となり、排気流内(または給気流内)の空気が混ざり合うようになる。この結果、熱交換素子内での熱伝達率が向上する。よって、間隔保持部材と仕切部材の間に第一網状部材を挟んでいない従来の熱交換素子に比べて、熱交換素子としての熱交換効率を向上させることができる。つまり、熱交換効率を向上させることが可能な熱交換素子とすることができる。
また、本発明に係る熱交換素子は、仕切部材の他方の面には、積層された別の単位構成部材における間隔保持部材と仕切部材との間に挟持され、他方の面において隣接する間隔保持部材まで延在する第二網状部材が設けられている。第二網状部材は、互いに隣接する間隔保持部材間において、仕切部材の他方の面との間に第二隙間を有して形成されてもよい。このようにすることで、排気風路(または給気風路)には、排気流(または給気流)が流通する方向となる仕切部材の他方の面に第二網状部材が第二隙間を有して配置される。これにより、排気風路(または給気風路)を流通する排気流(または給気流)が、排気風路内(または給気風路内)の仕切部材の表面を沿うように流通する際、排気流(または給気流)が第二網状部材の網部分で妨げられたり、第二網状部材の孔部分を通ったりすることで乱流となり、排気流内(または給気流内)の空気が混ざり合うようになる。この結果、排気流(または給気流)をより乱しやすくなるため、熱交換素子としての熱交換効率をさらに向上させることができる。
また、本発明に係る熱交換素子では、第一網状部材は、仕切部材の一方の面の全体に亘って形成されることが好ましい。これにより、仕切部材の一方の面の全体に亘って、排気風路(または給気風路)を流通する排気流(または給気流)を乱すことができるため、熱交換素子としての熱交換効率を面内で偏りなく向上させることができる。
また、本発明に係る熱交換素子では、第二網状部材は、仕切部材の他方の面の全体に亘って形成されていることが好ましい。これにより、仕切部材の他方の面の全体に亘って、排気風路(または給気風路)を流通する排気流(または給気流)を乱すことができるため、熱交換素子としての熱交換効率を面内で偏りなく向上させることができる。
また、本発明に係る熱交換素子では、第一網状部材及び前記第二網状部材は、いずれも仕切部材と間隔保持部材との間に設けられた接着部材によって固着されていることが好ましい。これにより、第一網状部材及び第二網状部材は、それぞれの仕切部材上において確実に固定され、第一隙間及び第二隙間と仕切部材との間に一定の隙間を形成することができる。この結果、第一網状部材及び第二網状部材によって排気風路(または給気風路)を流通する排気流(または給気流)を安定して乱すことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず、図1及び図2を参照して、本発明の実施の形態1に係る熱交換素子6を備えた熱交換形換気装置2の概略について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る熱交換素子6を備える熱交換形換気装置2の住宅(家1)における設置例を示す模式図である。図2は、熱交換形換気装置2の構造を示す模式図である。
図1において、家1の屋内には、熱交換形換気装置2が設置されている。熱交換形換気装置2は、家1において、屋内の空気と屋外の空気とを熱交換しながら換気する装置である。
図1に示す通り、排気流3は、図1の黒色矢印のごとく、熱交換形換気装置2を介して家1の屋内から屋外に放出される。排気流3は、家1の屋内から屋外に排出される空気の流れである。また、給気流4は、図1の白色矢印のごとく、熱交換形換気装置2を介して家1の屋外から屋内に取り入れられる空気の流れである。すなわち、給気流4は、家1の屋外から屋内に取り込まれる空気の流れである。例えば、日本の冬季の場合と、排気流3は20℃~25℃であり、給気流4は氷点下に達する場合がある。熱交換形換気装置2は、換気を行うとともに、換気時に排気流3の熱を給気流4へと伝達し、不用な熱の放出を抑制、すなわち排気流3により屋外に排出される熱を給気流4により屋内に取り込むことができる。
熱交換形換気装置2は、図2に示す通り、本体ケース5、熱交換素子6、排気ファン7、内気口8、排気口9、給気ファン10、外気口11、及び給気口12を備えている。本体ケース5は、熱交換形換気装置2の外枠である。本体ケース5の外周には、内気口8、排気口9、外気口11、及び給気口12が形成されている。内気口8は、排気流3を屋内から熱交換形換気装置2に吸い込む吸込口である。排気口9は、排気流3を熱交換形換気装置2から屋外に吐き出す吐出口である。外気口11は、給気流4を屋外から熱交換形換気装置2に吸い込む吸込口である。給気口12は、給気流4を熱交換形換気装置2から屋内に吐き出す吐出口である。
本体ケース5の内部には、熱交換素子6、排気ファン7、及び給気ファン10が取り付けられている。熱交換素子6は、排気流3と給気流4との間で熱交換を行うための部材である。排気ファン7は、排気流3を屋内から内気口8を介して吸い込み、排気口9を介して屋外に吐出する送風機である。給気ファン10は、給気流4を屋外から外気口11を介して吸い込み、給気口12を介して屋内に吐出する送風機である。排気ファン7を駆動することにより屋内から内気口8を介して吸い込まれた排気流3は、熱交換素子6及び排気ファン7を経由し、排気口9を介して屋外に排出される。また、給気ファン10を駆動することにより屋外から外気口11を介して吸い込まれた給気流4は、熱交換素子6及び給気ファン10を経由し、給気口12を介して屋内に供給される。
次に、図3及び図4を参照して熱交換素子6について説明する。図3は、熱交換形換気装置2に用いられる熱交換素子6の構造を示す分解斜視図である。図4は、熱交換素子6を構成する熱交換素子ピース17の構造を示す部分拡大図である。
図3に示すように、熱交換素子6は、複数の熱交換素子ピース17から構成される。各熱交換素子ピース17には、略正方形の伝熱板13の一方の面下に第一網状部材15aを挟んで複数のリブ14が接着されている。第一網状部材15aは、接着された伝熱板13との間に第一隙間16aを有している。熱交換素子6は、積層方向(上下方向)に隣接する熱交換素子ピース17のリブ14の長手方向が互いに直交するように、隣接する熱交換素子ピース17の向きを変えて複数積層するように構成されている。これにより、排気流3が通風する排気風路18と、給気流4が通風する給気風路19とを、熱交換素子ピース17の積層方向において交互に設けることができる。したがって、排気流3と給気流4とが熱交換素子ピース17の積層方向において交互に直交して流れるようになるため、熱交換素子6は、排気流3と給気流4との間で伝熱板13を介して熱交換が可能となる。
熱交換素子ピース17は、熱交換素子6を構成する一つのユニットである。上述のように、熱交換素子ピース17は、略正方形の伝熱板13の一方の面下に第一網状部材15aを介して複数のリブ14を接着されて構成されている。伝熱板13下のリブ14は、長手方向が伝熱板13の一つの端辺から、これに対向する端辺に向かうように形成されている。複数のリブ14のそれぞれは、直線状に形成されている。そして、複数のリブ14は、伝熱板13の面下に所定の間隔で並列配置されている。具体的には、図3に示すように、上下に隣接する2つの熱交換素子ピース17のうち、一方の熱交換素子ピース17を構成する伝熱板13の一方の面の下には、リブ14の長手方向が、この伝熱板13の端辺13aから対向する端辺13c側に向かうように、リブ14が接着されて構成されている。また、他方の熱交換素子ピース17を構成する伝熱板13の一方の面の下には、リブ14の長手方向が、上記一方の熱交換素子ピース17を構成する伝熱板13の端辺13b(端辺13aに垂直である端辺)から対向する端辺13d側に向かうように、リブ14が接着にされて構成されている。
伝熱板13は、伝熱板13を挟んで排気流3と給気流4とが流れたときに熱交換をするための板状の部材である。伝熱板13は、伝熱性を備えた薄いシートであって、気体が透過しない性質のものを用いることができる。伝熱板13は、セルロース繊維をベースとした伝熱紙によって形成され、伝熱性と透湿性と吸湿性とを備えており、熱と水分の交換を行う熱交換素子6を得ることができる。但し、伝熱板13の材質は、これに限定されるものではない。伝熱板13は、例えば、アルミニウム、鉄などの金属製のシート、または、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの樹脂製のシートを用いることで、熱のみを交換する熱交換素子6を得ることができる。さらに、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート等をベースとした透湿樹脂膜、または、セルロース繊維、セラミック繊維、あるいはガラス繊維をベースとした紙材料などを用いることで熱に加え水分の交換を行う熱交換素子6を得ることができる。
第一網状部材15aは、排気風路18を流通する排気流3及び給気風路19が流通する給気流4のそれぞれに、各風路を流通する過程で乱流を生じさせる部材である。第一網状部材15aは、伝熱板13の一方の面下の全面に亘って配置され、伝熱板13とリブ14との間に挟持されるとともに、互いに隣接するリブ14間において第一隙間16aを有して形成される。第一網状部材15aは、図4に示すように、伝熱板13とリブ14との間に挟まれ、第一隙間16aが生じるように挟持部分から隣接するリブ14まで延在しているとも言える。
第一網状部材15aの厚みは、後述するリブ14の厚み、つまり排気風路18及び給気風路19の積層方向の高さよりも薄い。本実施例では、第一網状部材15aの厚みは、伝熱板13の厚みよりも薄いものを用いている。第一網状部材15aの形状は、厚み方向に空気が通る網目状であればよく、平面的に所定寸法の格子状または無作為に空気を通過する穴(孔)が形成されていればよい。第一網状部材15aには、例えば、アルミニウム、鉄などの金属製の平織網、または、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの樹脂製の不織布あるいはナノファイバーを用いることができる。
第一隙間16aは、互いに隣接するリブ14間において、伝熱板13と、この伝熱板13に固着された第一網状部材15aとの間に形成される隙間である。第一隙間16aは、伝熱板13の下面において筒状に形成されている。つまり、第一隙間16aは、排気流3が通風する排気風路18または給気流4が通風する給気風路19に沿って延在している。第一隙間16aは、熱交換素子6の製造過程で第一網状部材15aが伸張することで生じる。
複数のリブ14は、伝熱板13の対向する一対の端辺の間に設けられ、一方の端辺から他方の端辺に向かうように形成されている。リブ14は、伝熱板13を積み重ねるときに伝熱板13間に排気流3または給気流4を通風させるための間隙、即ち排気風路18または給気風路19を形成するための部材である。
複数のリブ14のそれぞれは、図4に示すように、断面が略円形状となっている。リブ14と伝熱板13の固着方法は、例えば、第一網状部材15aを介在させた接着剤41で固着する方法があげられる。
リブ14は、複数の繊維部材40により構成されており、接着剤41を介して第一網状部材15aを挟んで伝熱板13と互いに固着されている。
繊維部材40の材質としては、一定の強度があればよく、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ABS、あるいはポリアミド等の樹脂部材、または、セルロース繊維、セラミック繊維、あるいはガラス繊維をベースとした紙材料、綿、絹、あるいは麻を用いることができる。
接着剤41は、リブ14に接着力を発揮する薬剤が好ましく、例えば、リブ14に紙紐を用いた場合は、親水性の紙に接着性が良好な酢酸ビニル樹脂系の接着剤が挙げられる。また、製造方法に応じて、湿気硬化、圧力硬化、あるいはUV硬化等の硬化方式を選択することができる。ただし、これらの薬剤に限らずリブ14の材質に応じて既知の接着剤及び接着方法を用いることができ、その効果に差異は生じない。
なお、リブ14の断面形状は略円形状としたが、三角形形状、矩形形状、台形形状、又は六角形形状にしてもよい。
次に、図5~図7を参照して、熱交換素子6の製造方法について説明する。図5は、熱交換素子6を構成する熱交換素子ピース17の製造方法を説明するための断面図である。ここで、図5の(a)は、伝熱板13のリブ14の接点となる部分Pに接着剤41を塗布する工程を示す断面図である。図5の(b)は、伝熱板13とリブ14の間に第一網状部材15aを挟んで、伝熱板13に塗布された接着剤41に接合させるリブ14の位置を合わせる工程を示す断面図である。図5の(c)は、リブ14と第一網状部材15aを伝熱板13に塗布された接着剤41に接合させる工程を示す断面図である。
また、図6は、熱交換素子6の製造方法を説明するための断面図である。ここで、図6の(a)は、前層の熱交換素子ピース17aの伝熱板13のリブ14の接点となる部分Pに接着剤41を塗布する工程を示す断面図である。図6の(b)は、伝熱板13に塗布された接着剤41に接合させる後層の熱交換素子ピース17bのリブ14の位置を合わせる工程を示す断面図である。図6の(c)は、リブ14を伝熱板13に塗布された接着剤41に接合させる工程を示す断面図である。
また、図7は、熱交換素子6の製造方法を説明するための断面図である。ここで、図7の(a)は、熱交換素子ピース17を積層した積層体6aを積層方向に圧縮して積層方向に所定の間隔を有する風路を形成する工程を示す断面図である。図7の(b)は、積層体6aを積層方向に圧縮して作り出される熱交換素子6を示す断面図である。
熱交換素子6の製造方法は、伝熱板13の一方の面に複数のリブ14を形成して熱交換素子ピース17を形成する第一工程と、熱交換素子ピース17を1層ずつ交互に積層した積層体6aを形成する第二工程と、積層体6aを積層方向に圧縮することにより積層方向に所定の間隔を有する排気風路18と給気風路19とを形成する第三工程と、を有する。
以下、各工程(第一工程~第三工程)について具体的に説明する。
まず、第一工程では、図5の(a)に示すように、伝熱板13の一方の面の上にそれぞれ所定の間隔を設けて配置する複数のリブ14の接点となる部分Pに接着剤41を塗布する。次に、図5の(b)に示すように、伝熱板13との間に第一網状部材15aを挟むようにして、リブ14を所定の位置に合わせる。リブ14が緩まないように、リブ14の両端を引っ張った状態とする。一方、第一網状部材15aは、接着剤41によって接合する伝熱板13との間に第一隙間16aが生じるように両端を引っ張らず緩んだ状態としている。そして、図5の(c)に示すように、リブ14及び第一網状部材15aを伝熱板13と固着させて熱交換素子ピース17を形成する。このとき、接着剤41は、リブ14と接着するとともに、第一網状部材15aの孔部分に入り込みながら伝熱板13と接着する。また、第一網状部材15aは、緩んだ状態でリブ14部分において伝熱板13と固着されるため、隣接するリブ14間における第一網状部材15aと伝熱板13の間には、第一隙間16aが形成される。その後、接着剤41が固まるまで、積層方向から接着面に対して所定の圧をかけて、接着剤41の隙間に空気が入らないようにする。このようにして、第一工程では、図5の(a)~(c)に示す工程を繰り返して、熱交換素子ピース17を複数枚形成する。なお、複数枚は、熱交換素子6を製造するのに必要な枚数である。
次に、第二工程では、図6の(a)に示すように、前層の熱交換素子ピース17aにおける伝熱板13のリブ14が固着されていない面(伝熱板13の一方の面の反対側の面)の上にそれぞれ所定の間隔を設けて配置する複数のリブ14のそれぞれの接点となる部分Pに接着剤41を塗布する。次に、図6の(b)に示すように、後層の熱交換素子ピース17bのリブ14を所定の位置に合わせる。このとき、前層の熱交換素子ピース17aに対して後層の熱交換素子ピース17bを直交させる。前層の熱交換素子ピース17aに皺がよらないように、前層の熱交換素子ピース17aのリブ14に直交する両辺を引っ張った状態とする。そして、図6の(c)に示すように、リブ14と前層の熱交換素子ピース17aの伝熱板13と固着させる。このとき、図5の(c)に示す工程と同様に、接着剤41が固まるまで、積層方向(上下方向)から接着面に対して所定の圧をかけて、接着剤41の隙間に空気が入らないようにする。そして、こうした工程を1層ずつ交互に向きを変えて繰り返し行って熱交換素子ピース17を全数積層した積層体6aを形成する。
最後に、第三工程では、図7の(a)に示すように、上述した工程で形成した熱交換素子ピース17の積層体6aに対して、熱交換素子ピース17の積層方向(上下方向)から圧着する。接着剤41で接合される伝熱板13及び第一網状部材15aとリブ14との接着位置がずれないように、積層体6aの周囲に障壁を設けて積層方向から均等に圧着する。そして、図7の(b)に示すように、上下の熱交換素子ピース17間を固着して熱交換素子6を形成する。これにより、熱交換素子ピース17の積層方向に所定の間隔(リブ14の高さに相当する間隔)を有する風路(排気風路18、給気風路19)が形成された熱交換素子6が形成される。
次に、図8を参照して、本実施例の熱交換素子6において、排気流3または給気流4に乱流が発生する仕組みについて説明する。図8は、熱交換素子6を構成する積層した状態の熱交換素子ピース17の部分断面図である。
図8に示すように、熱交換素子6を構成する熱交換素子ピース17において、伝熱板13及びリブ14は、第一網状部材15aを間に挟み込んで接着されている。このとき、伝熱板13及びリブ14によって構成される排気風路18(または給気風路19)には、互いに隣接するリブ14間に第一網状部材15aが配置されるとともに、第一網状部材15aと伝熱板13との間に第一隙間16aが形成される。
そして、排気風路18に排気流3が流通すると、排気流3は、伝熱板13の表面に沿って挿入されている第一網状部材15aの網部分にぶつかったり、第一網状部材15aの孔部分を通過したりすることによって乱れ、乱流となって内部の空気を撹拌する。例えば、第一隙間16aに入り込んだ排気流3は、第一網状部材15aの孔部分を通過して反対側に流出したりする。また、その逆の流れも生じたりする。これによって、内部の空気が混ざり合うので、熱伝達率が向上する。すなわち、熱交換素子6としての熱交換効率を向上させることができる。
なお、図8では、熱交換素子6を流通する気流に排気流3を用いて説明したが、給気流4においても第一網状部材15a及び第一隙間16aを同様に配置する構成を有するため、同様の乱流が生じて内部の空気を撹拌する。その結果、排気流3と同様の作用効果が得られる。
以上、本実施の形態1に係る熱交換素子6によれば、以下の効果を享受することができる。
(1)熱交換素子6は、伝熱性を有する伝熱板13と、伝熱板13の一方の面に設けた複数のリブ14とを備える熱交換素子ピース17を積層して排気風路18と給気風路19を1層ずつ交互に構成し、排気風路18を流通する排気流3と給気風路19を流通する給気流4とが伝熱板13を介して熱交換する。伝熱板13の一方の面には、リブ14と伝熱板13との間に挟持され、一方の面において隣接するリブ14まで延在する第一網状部材15aが設けられ、第一網状部材15aは、互いに隣接するリブ14において、伝熱板13の一方の面との間に第一隙間16aを有して形成した。
こうした構成によれば、排気風路18(または給気風路19)には、排気流3(または給気流4)が流通する方向となる伝熱板13の一方の面に第一網状部材15aが第一隙間16aを有して配置される。これにより、排気風路18(または給気風路19)を流通する排気流3(または給気流4)が、排気風路18内(または給気風路19内)の伝熱板13の表面を沿うように流通する際、排気流3(または給気流4)が伝熱板13の第一網状部材15aの網部分で妨げられたり、第一網状部材15aの孔部分を通ったりすることで乱流となり、排気流3内(または給気流4内)の空気が混ざり合うようになる。この結果、熱交換素子6内での熱伝達率が向上する。よって、リブ14と伝熱板13の間に第一網状部材15aを挟んでいない従来の熱交換素子に比べて、熱交換素子6としての熱交換効率を向上させることができる。つまり、熱交換効率を向上させることが可能な熱交換素子6とすることができる。
(2)熱交換素子6では、第一網状部材15aは、伝熱板13の一方の面の全体に亘って形成した。これにより、伝熱板13の一方の面の全体に亘って、排気風路18(または給気風路19)を流通する排気流3(または給気流4)を乱すことができるため、熱交換素子6としての熱交換効率を面内で偏りなく向上させることができる。
(3)熱交換素子6では、第一網状部材15aは、伝熱板13とリブ14との間に設けられた接着剤41によって固着した。これにより、網状部材15は、位置が固定され、伝熱板13との間に一定の隙間16を保っている。これにより、第一網状部材15aは、伝熱板13上において確実に固定され、第一隙間16aと伝熱板13との間に一定の隙間を形成することができる。この結果、第一網状部材15aによって排気風路18(または給気風路19)を流通する排気流3(または給気流4)を安定して乱すことができる。
(変形例1)
次に、図9を参照して、変形例1に係る熱交換素子6xについて説明する。図9は、変形例1に係る熱交換素子6xを構成する積層した状態の熱交換素子ピース17xの部分断面図である。
変形例1に係る熱交換素子6xは、熱交換素子ピース17xに積層された別の伝熱板13とリブ14との間に挟持され、隣接するリブ14まで延在する第二網状部材15bと、別の伝熱板13と第二網状部材15bとの間に生じる第二隙間16bとがさらに設けられている点で、実施の形態1に係る熱交換素子6と異なる。これ以外の熱交換素子6xの構成、実施の形態1に係る熱交換素子6と同様である。以下、実施の形態1で説明済みの内容は再度の説明を適宜省略し、実施の形態1と異なる点を主に説明する。なお、別の伝熱板13の面上は、伝熱板13の一方の面の反対側の面である他方の面上と同じ意味合いであるので、以下では、「別の伝熱板13の面」を「伝熱板13の他方の面」として説明する。
変形例1に係る熱交換素子6xでは、図8に示した熱交換素子6の構造体に加え、伝熱板13の他方の面上に第二網状部材15b及び第二隙間16bが形成されている。つまり、熱交換素子6xでは、一つの排気風路18内(または一つの給気風路19内)に、第一網状部材15a及び第二網状部材15bが上下に形成され、第一隙間16a及び第二隙間16bがそれぞれ生じている。
第二網状部材15bは、第一網状部材15aと同様、排気風路18を流通する排気流3及び給気風路19が流通する給気流4のそれぞれに、各風路を流通する過程で乱流を生じさせる部材である。第二網状部材15bは、伝熱板13の他方の面上の全面に亘って配置され、伝熱板13とリブ14との間に挟持されるとともに、互いに隣接するリブ14間において第二隙間16bを有して形成される。第二網状部材15bは、図9に示すように、積層された別の伝熱板13とリブ14との間に挟まれ、第二隙間16bが生じるように挟持部分から隣接するリブ14まで延在しているとも言える。
第二網状部材15bの形状、厚み、及び材質は、第一網状部材15aと同じであるので、それらの説明を省略する。
第二隙間16bは、互いに隣接するリブ14間において、積層された別の伝熱板13と、この伝熱板13に固着された第二網状部材15bとの間に形成される隙間である。第二隙間16bは、伝熱板13の上面において筒状に形成されている。つまり、第二隙間16bは。第一隙間16aと同じく、排気流3が通風する排気風路18または給気流4が通風する給気風路19に沿って延在している。第二隙間16bは、熱交換素子6の製造過程で第二網状部材15bが伸張することで生じる。
次に、図10及び図11を参照して、熱交換素子6xの製造方法について説明する。図10は、熱交換素子6xの製造方法を説明するための断面図である。ここで、図10の(a)は、前層の熱交換素子ピース17aの伝熱板13のリブ14の接点となる部分Pに接着剤41を塗布する工程を示す断面図である。図10の(b)は、前層の熱交換素子ピース17aの伝熱板13と後層の熱交換素子ピース17bのリブ14の間に第二網状部材15bを挟んで、伝熱板13に塗布された接着剤41に接合させる後層の熱交換素子ピース17bのリブ14の位置を合わせる工程を示す断面図である。図10の(c)は、リブ14と第二網状部材15bを伝熱板13に塗布された接着剤41に接合させる工程を示す断面図である。
また、図11は、熱交換素子6xの製造方法を説明するための断面図である。ここで、図11の(a)は、熱交換素子ピース17xを積層した積層体6bを積層方向に圧縮して積層方向に所定の間隔を有する風路を形成する工程を示す断面図である。図11の(b)は、積層体6bを積層方向に圧縮して作り出される熱交換素子6xを示す断面図である。
熱交換素子6xの製造方法は、伝熱板13の一方の面に複数のリブ14を形成して熱交換素子ピース17xを形成する第一工程と、熱交換素子ピース17xを1層ずつ交互に積層した積層体6bを形成する第二工程と、積層体6bを積層方向に圧縮することにより積層方向に所定の間隔を有する排気風路18と給気風路19とを形成する第三工程と、を有する。
以下、各工程(第一工程~第三工程)について具体的に説明する。
まず、第一工程では、実施の形態1で上述した通り、図5の(a)~(c)に示す工程を繰り返して、熱交換素子ピース17xを複数枚形成する。なお、複数枚は、熱交換素子6xを製造するのに必要な枚数である。
次に、第二工程では、図10の(a)に示すように、前層の熱交換素子ピース17aにおける伝熱板13のリブ14が固着されていない面(伝熱板13の一方の面の反対側の面)の上にそれぞれ所定の間隔を設けて配置する複数のリブ14のそれぞれの接点となる部分Pに接着剤41を塗布する。次に、図10の(b)に示すように、第二網状部材15bを前層の熱交換素子ピース17aの伝熱板13との間に挟むようにして、後層の熱交換素子ピース17bのリブ14を所定の位置に合わせる。このとき、前層の熱交換素子ピース17aに対して後層の熱交換素子ピース17bを直交させる。前層の熱交換素子ピース17aに皺がよらないように、前層の熱交換素子ピース17aのリブ14に直交する両辺を引っ張った状態とする。一方、第二網状部材15bは、接着剤41によって接合する伝熱板13との間に第二隙間16bが生じるように両端を引っ張らず緩んだ状態としている。そして、図10の(c)に示すように、リブ14及び第二網状部材15bを前層の熱交換素子ピース17aの伝熱板13と固着させる。このとき、接着剤41は、リブ14と接着するとともに、第二網状部材15bの孔部分に入り込みながら伝熱板13と接着する。また、第二網状部材15bは、緩んだ状態でリブ14部分において伝熱板13と固着されるため、隣接するリブ14間における第二網状部材15bと伝熱板13の間には、第二隙間16bが形成される。その後、接着剤41が固まるまで、積層方向(上下方向)から接着面に対して所定の圧をかけて、接着剤41の隙間に空気が入らないようにする。そして、こうした工程を1層ずつ交互に向きを変えて繰り返し行って熱交換素子ピース17xを全数積層した積層体6bを形成する。
最後に、第三工程では、図11の(a)に示すように、上述した工程で形成した熱交換素子ピース17xの積層体6bに対して、熱交換素子ピース17xの積層方向(上下方向)から圧着する。接着剤41で接合される伝熱板13及び第二網状部材15bとリブ14との接着位置がずれないように、積層体6bの周囲に障壁を設けて積層方向から均等に圧着する。そして、図11の(b)に示すように、上下の熱交換素子ピース17x間を固着して熱交換素子6xを形成する。これにより、熱交換素子ピース17xの積層方向に所定の間隔(リブ14の高さに相当する間隔)を有する風路(排気風路18、給気風路19)が形成された熱交換素子6xが形成される。
次に、図9を参照して、排気流3または給気流4に乱流が発生する仕組みについて説明する。
図9に示すように、熱交換素子ピース17xにおいて、伝熱板13及びリブ14は、第一網状部材15aを間に挟んで接着されるとともに、積層された別の伝熱板13及びリブ14は、第二網状部材15bを間に挟んで接着されている。このとき、伝熱板13及びリブ14によって構成される排気風路18(または給気風路19)には、互いに隣接するリブ14間に第一網状部材15a及び第二網状部材15bが配置されるとともに、第一網状部材15aと伝熱板13との間及び第二網状部材15bと別の伝熱板13との間に第一隙間16a及び第二隙間16bがそれぞれ形成される。
そして、排気風路18に排気流3が流通すると、実施の形態1で上述した通り、排気流3は、伝熱板13の表面に沿って挿入されている第一網状部材15aの網部分にぶつかったり、第一網状部材15aの孔部分を通過したりすることによって乱れ、乱流となって内部の空気を撹拌する。さらに、排気流3は、伝熱板13の表面に沿って挿入されている第二網状部材15bの網部分にぶつかったり、第一網状部材15aの孔部分を通過したりすることによって乱れ、乱流となって内部の空気を撹拌する。例えば、第二隙間16bに入り込んだ排気流3は、第二網状部材15bの網部分を通過して反対側に流出したりする。また、その逆の流れも生じたりする。
変形例1では、これらによって、内部の空気が混ざり合うので、熱伝達率が向上する。すなわち、熱交換素子6xとしての熱交換効率を向上させることができる。
なお、図9では、熱交換素子6xを流通する気流に排気流3を用いて説明したが、給気流4においても第一網状部材15a及び第二網状部材15b、並びに、第一隙間16a及び第二隙間16bを同様にそれぞれ配置する構成を有するため、同様の作用効果を有する。
以上、変形例1に係る熱交換素子6xによれば、以下の効果を享受することができる。
(4)熱交換素子6xでは、伝熱板13の他方の面には、積層された別の熱交換素子ピース17xにおけるリブ14と伝熱板13との間に挟持され、他方の面において隣接するリブ14まで延在する第二網状部材15bが設けられている。第二網状部材15bは、互いに隣接するリブ14間において、伝熱板13の他方の面との間に第二隙間16bを有して形成した。
こうした構成によれば、排気風路18(または給気風路19)には、排気流3(または給気流4)が流通する方向となる伝熱板13の他方の面に第二網状部材15bが第二隙間16bを有して配置される。これにより、排気風路18(または給気風路19)を流通する排気流3(または給気流4)が、排気風路18内(または給気風路19内)の伝熱板13の表面を沿うように流通する際、排気流3(または給気流4)が第二網状部材15bの網部分で妨げられたり、第二網状部材15bの孔部分を通ったりすることで乱流となり、排気流3内(または給気流4内)の空気が混ざり合うようになる。この結果、排気流3(または給気流)をより乱しやすくなるため、熱交換素子6xとしての熱交換効率をさらに向上させることができる。
(5)熱交換素子6xでは、第二網状部材15bは、伝熱板13の他方の面の全体に亘って形成した。これにより、伝熱板13の他方の面の全体に亘って、排気風路18(または給気風路19)を流通する排気流3(または給気流4)を乱すことができるため、熱交換素子6xとしての熱交換効率を面内で偏りなく向上させることができる。
(6)熱交換素子6xでは、第一網状部材15a及び前記第二網状部材15bは、いずれも伝熱板13とリブ14との間に設けられた接着剤41によって固着した。これにより、第一網状部材15a及び第二網状部材15bは、それぞれの伝熱板13上において確実に固定され、第一隙間16a及び第二隙間16bと各伝熱板13との間に一定の隙間を形成することができる。この結果、第一網状部材15a及び第二網状部材15bによって排気風路18(または給気風路19)を流通する排気流3(または給気流4)を安定して乱すことができる。
(変形例2)
次に、図12を参照して、変形例2に係る熱交換素子6zについて説明する。図9は、変形例1に係る熱交換素子6xを構成する積層した状態の熱交換素子ピース17zの部分断面図である。
変形例2に係る熱交換素子6zは、熱交換素子6xのリブ14に代えて、熱交換素子6zの積層方向の表面に凹凸を成形したリブ14zを用いる点で変形例1と異なる。これ以外の熱交換素子6zの構成は、変形例1に係る熱交換素子6xと同様である。以下、実施の形態1で説明済みの内容は再度の説明を適宜省略し、変形例1と異なる点を主に説明する。
図12に示すように、変形例2に係る熱交換素子6zでは、熱交換素子ピース17zにおいて、伝熱板13及びリブ14zは、第一網状部材15cを間に挟んで接着されるとともに、積層された別の伝熱板13及びリブ14zは、第二網状部材15dを間に挟んで接着されている。このとき、伝熱板13及びリブ14zによって構成される排気風路18(または給気風路19)には、互いに隣接するリブ14z間に第一網状部材15c及び第二網状部材15dが配置されるとともに、第一網状部材15cと伝熱板13との間及び第二網状部材15dと別の伝熱板13との間に第一隙間16c及び第二隙間16dがそれぞれ形成される。
リブ14zは、伝熱板13に接合する表面部分に凹凸形状を有して構成される。リブ14zは、第一網状部材15c及び第二網状部材15dのそれぞれの孔部分にリブ14zの凸部が入り込み、凸部分が貫通した状態で、接着剤41によって各伝熱板13と固着されている。つまり、リブ14zは、第一網状部材15c及び第二網状部材15dのそれぞれに引っかかるように形成されているため、第一網状部材15c及び第二網状部材15dをより強固に固定することができる。
第一網状部材15cは、第一網状部材15aに対応する部材である。つまり、第一網状部材15cは、伝熱板13の一方の面上の全面に亘って配置され、伝熱板13とリブ14zとの間に挟持されるとともに、互いに隣接するリブ14z間において第一隙間16cを有して形成される。第一網状部材15cは、第一網状部材15cを貫通したリブ14zの凸部分によって位置(高さ)が規定されるので、第一網状部材15aとは異なり、伝熱板13に対して一定の間隔を有して配置されている。
第一隙間16cは、互いに隣接するリブ14z間において、伝熱板13と、この伝熱板13に固着された第一網状部材15cとの間に一定の間隔で形成される隙間である。第一隙間16cは、伝熱板13の下面において筒状に形成されている。
第二網状部材15dは、第二網状部材15bに対応する部材である。つまり、第二網状部材15dは、別の伝熱板13の他方の面上の全面に亘って配置され、別の伝熱板13とリブ14zとの間に挟持されるとともに、互いに隣接するリブ14z間において第二隙間16d有して形成される。第二網状部材15dは、第二網状部材15dを貫通したリブ14zの凸部分によって位置(高さ)が規定されるので、第二網状部材15dとは異なり、別の伝熱板13に対して一定の間隔を有して配置されている。
第二隙間16dは、互いに隣接するリブ14z間において、別の伝熱板13と、この伝熱板13に固着された第二網状部材15dとの間に一定の間隔で形成される隙間である。第二隙間16dは、第一隙間16cと同様、別の伝熱板13の下面において筒状に形成されている。
なお、熱交換素子6zは、上述した熱交換素子6xの製造方法における第一工程から第三工程を行う際、各工程においてリブ14に代えてリブ14zを用いることで製造されるので、詳細な説明は省略する。
変形例2に係る熱交換素子6zでは、排気風路18に排気流3が流通すると、変形例1で上述した通り、排気流3は、伝熱板13の表面に沿って挿入されている第一網状部材15cの網部分にぶつかったり、第一網状部材15cの孔部分を通過したりすることによって乱れ、乱流となって内部の空気を撹拌する。さらに、排気流3は、別の伝熱板13の表面に沿って挿入されている第二網状部材15dの網部分にぶつかったり、第二網状部材15dの孔部分を通過したりすることによって乱れ、乱流となって内部の空気を撹拌する。排気風路18を流通する給気流4においても同様である。これらによって、内部の空気が混ざり合うので、熱伝達率が向上する。すなわち、熱交換素子6zとしての熱交換効率を向上させることができる。
以上、変形例2に係る熱交換素子6zによれば、以下の効果を享受することができる。
(7)熱交換素子6zでは、伝熱板13の一方の面には、リブ14zと伝熱板13との間に挟持され、一方の面において隣接するリブ14zまで延在する第一網状部材15cが設けられ、第一網状部材15cは、互いに隣接するリブ14zにおいて、伝熱板13の一方の面との間に第一隙間16cを有して形成した。また、熱交換素子6zでは、積層された熱交換素子ピース17zにおける別の伝熱板13の他方の面には、リブ14zと別の伝熱板13との間に挟持され、他方の面において隣接するリブ14zまで延在する第二網状部材15dが設けられ、第二網状部材15bは、互いに隣接するリブ14z間において、別の伝熱板13の他方の面との間に第二隙間16dを有して形成した。
こうした構成によれば、排気風路18(または給気風路19)には、排気流3(または給気流4)が流通する方向となる各伝熱板13の表面に第一網状部材15c及び第二網状部材15dが第一隙間16c及び第二隙間16dを有してそれぞれ配置される。これにより、排気風路18(または給気風路19)を流通する排気流3(または給気流4)が、排気風路18内(または給気風路19内)の伝熱板13の表面を沿うように流通する際、排気流3(または給気流4)が第一網状部材15cまたは第二網状部材15dの網部分で妨げられたり、第一網状部材15cまたは第二網状部材15dの孔部分を通ったりすることで乱流となり、排気流3内(または給気流4内)の空気が混ざり合うようになる。この結果、排気流3(または給気流)をより乱しやすくなるため、熱交換素子6zとしての熱交換効率をさらに向上させることができる。
以上で使用した文言に関し、本実施の形態及び各変形例に係る伝熱板13は請求項の「仕切部材」、リブ14、リブ14x及びリブ14zは請求項の「間隔保持部材」に相当する。また、熱交換素子ピース17、熱交換素子ピース17x、及び熱交換素子ピース17zは請求項の「単位構成部材」、接着剤41は請求項の「接着部材」に相当する。また、熱交換素子6、熱交換素子6x、及び熱交換素子6zは請求項の「熱交換素子」に相当する。また、排気風路18は請求項の「排気風路」、給気風路19は請求項の「給気風路」に相当する。また、第一網状部材15a及び第一網状部材15cは請求項の「第一網状部材」、第二網状部材15b及び第二網状部材15dは請求項の「第二網状部材」に相当する。また、第一隙間16a及び第一隙間16cは請求項の「第一隙間」、第二隙間16b及び第二隙間16dは請求項の「第二隙間」に相当する。
以上のように、本実施の形態に係る熱交換素子は、風路(排気風路または給気風路)を流通する気流(排気流または給気流)に対して、乱流を生じさせるので、風路内での熱伝達率が向上し、熱交換効率を向上させることができるものであって、熱交換形換気装置等に用いる熱交換素子として有用である。
1 家
2 熱交換形換気装置
3 排気流
4 給気流
5 本体ケース
6 熱交換素子
6a 積層体
6b 積層体
6x 熱交換素子
6z 熱交換素子
7 排気ファン
8 内気口
9 排気口
10 給気ファン
11 外気口
12 給気口
13 伝熱板
13a 端辺
13b 端辺
13c 端辺
13d 端辺
14 リブ
14x リブ
14z リブ
15a 第一網状部材
15b 第二網状部材
15c 第一網状部材
15d 第二網状部材
16a 第一隙間
16b 第二隙間
16c 第一隙間
16d 第二隙間
17 熱交換素子ピース
17a 前層の熱交換素子ピース
17b 後層の熱交換素子ピース
17x 熱交換素子ピース
17z 熱交換素子ピース
18 排気風路
19 給気風路
40 繊維部材
41 接着剤
101 熱交換素子
102 熱交換素子単体
103 機能紙
104 リブ
105 紙紐
106 ホットメルト樹脂
107 空気流路
P 接点となる部分

Claims (5)

  1. 伝熱性を有する仕切部材と、前記仕切部材の一方の面に設けた複数の間隔保持部材とを備える単位構成部材を積層して排気風路と給気風路を1層ずつ交互に構成し、前記排気風路を流通する排気流と前記給気風路を流通する給気流とが前記仕切部材を介して熱交換する熱交換素子であって、
    前記仕切部材の前記一方の面には、前記間隔保持部材と前記仕切部材との間に挟持され、前記一方の面において隣接する前記間隔保持部材まで延在する第一網状部材が設けられ、
    前記第一網状部材は、互いに隣接する前記間隔保持部材間において、前記仕切部材の前記一方の面との間に隙間を有して形成されていることを特徴とする熱交換素子。
  2. 前記仕切部材の他方の面には、積層された別の前記単位構成部材における前記間隔保持部材と前記仕切部材との間に挟持され、前記他方の面において隣接する前記間隔保持部材まで延在する第二網状部材が設けられ、
    前記第二網状部材は、互いに隣接する前記間隔保持部材間において、前記仕切部材の前記他方の面との間に隙間を有していることを特徴とする請求項1に記載の熱交換素子。
  3. 前記第一網状部材は、前記仕切部材の前記一方の面の全体に亘って形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換素子。
  4. 前記第二網状部材は、前記仕切部材の前記他方の面の全体に亘って形成されていることを特徴とする請求項3に記載の熱交換素子。
  5. 前記第一網状部材及び前記第二網状部材は、いずれも前記仕切部材と前記間隔保持部材との間に設けられた接着部材によって固着されていることを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の熱交換素子。
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