JP2023084204A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ビードロックに専用の加工を施すことなく第1ケースのビードロックへの密着を抑制できる、空気入りタイヤの製造方法を提供する。【解決手段】空気入りタイヤの製造方法は、カーカスバンド11の軸方向両側に一対のビード16を組み付けて第1ケース10を形成し、ビードロック32をドラム径方向に拡径させて第1ケース10を一対のシェーピングドラム31の外周上に固定し、一対のシェーピングドラム31をドラム軸方向に互いに近づくように移動させることにより第1ケース10をドラム径方向に膨出させてトレッド23を含む第2ケース20に貼り合わせてグリーンタイヤ100を形成し、グリーンタイヤ100をタイヤ加硫金型内で加硫成型することを含む。グリーンタイヤ100の一対のシェーピングドラム31からの取り外しは、一対のシェーピングドラム31をドラム軸方向に互いに離間させることを含む。【選択図】図5D

Description

本発明は、空気入りタイヤの製造方法に関する。
カーカスバンドの両側部にビードが組み付けられた第1ケースを径方向外側に膨出させてトレッドを含む第2ケースの内周部に結合させてグリーンタイヤを形成し、該グリーンタイヤを加硫成形することによって空気入りタイヤを製造することが知られている。グリーンタイヤを形成するには、第1ケースの両側部それぞれを一対のシェーピングドラムの外周で支持して、一対のシェーピングドラムを互いに近づくように移動させながら第1ケースの内側に流体を供給することにより第1ケースをドラム径方向外側に膨出させる。
シェーピングドラムはドラム径方向に拡径及び縮径可能なビードロックを有している。ビードロックには、周方向に溝状に延びて第1ケースのうちビードが位置する領域を内径側から押圧して固定するロック溝が形成されている。
ビードロックにより第1ケースを固定すると、第1ケースはロック溝のうち溝底面に強く押圧される。さらに、一対のシェーピングドラムを互いに近づくように移動させると、第1ケースはロック溝のうちドラム軸方向外側を構成する溝外側面に強く押圧される。この結果、形成されるグリーンタイヤでは、ビード部が、ビードロックのロック溝における溝底面と溝外側面とに強く密着する場合があり、グリーンタイヤをロック溝から取り外す作業性が悪化し得る。
特許文献1には、第1ケースのビードロックに対する密着を抑制するため、ビードロックのうちビードを支持する領域の外表面に、リッジ加工又は布加工を施し、その上にシリコン加工を施すことが開示されている。
特開2012-35481号公報
特許文献1によれば、ビードロックに対する第1ケースの密着を防止するため、ビードロックに専用の加工を施すことを要する。
本発明は、グリーンタイヤを形成するときにビードロックに専用の加工を施すことなく第1ケースのビードロックへの密着を抑制できる、空気入りタイヤの製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、
円筒状に巻回されたカーカスプライを有するカーカスバンドの軸方向両側に一対のビードを組み付けて、第1ケースを形成し、
前記第1ケースの前記軸方向両側をそれぞれ、一対のシェーピングドラムの外周上で支持し、ここで、前記一対のシェーピングドラムそれぞれには、前記外周の一部を構成しており、ドラム径方向に拡径及び縮径可能であって、前記第1ケースのうち前記ビードが位置する領域を押圧して固定するロック溝を有する、ビードロックを備えており、
前記ビードロックをドラム径方向に拡径させることによって、前記第1ケースを前記一対のシェーピングドラムの前記外周上に固定し、
前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに近づくように移動させることにより前記第1ケースをドラム径方向外側に膨出させて、径方向外側に配置されたトレッドを含む第2ケースに貼り合わせてグリーンタイヤを形成し、
前記グリーンタイヤを前記一対のシェーピングドラムから取り外し、
前記グリーンタイヤをタイヤ加硫金型内で加硫成型すること
を含み、
前記グリーンタイヤの取り外しは、前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させることを含む、空気入りタイヤの製造方法を提供する。
本発明によれば、グリーンタイヤを形成した後、一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させることによって、ロック溝におけるビード部の密着を剥がしやすい。具体的には、一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させることによって、グリーンタイヤのビード部をドラム軸方向内側に傾斜させて、これによってビード部のロック溝における溝外側面への密着を剥がしやすい。よって、グリーンタイヤを一対のシェーピングドラムからの取り外し作業が向上する。
前記グリーンタイヤの取り外しは、前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させた後に、前記ビードロックを縮径させることを含んでもよい。
本構成によれば、まず、グリーンタイヤのビード部について、ロック溝における溝外側面への密着を剥がした後に、溝底面への密着を剥がすことによって、より効率的にグリーンタイヤを一対のシェーピングドラムから取り外すことができる。なお、一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に移動させる前にビードロックを縮径させた場合、ロック溝における溝外側面が強固に密着していると溝底面への密着を剥がし難い場合がある。この場合に、次いで、一対のシェーピングドラムを互いに離間させたとしても、ロック溝における溝底面及び溝外側面への密着を剥がし難い。
前記グリーンタイヤの取り外しは、前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させるとき、該離間によって前記グリーンタイヤのビード部が65°以上75°以下の傾斜角度でドラム軸方向内側に傾斜するように前記一対のシェーピングドラムを移動させてもよい。
本構成によれば、グリーンタイヤのビード部を適度に傾斜させることができるので、該傾斜によるグリーンタイヤを構成する各部材の剥離を抑制しつつ、ロック溝におけるビード部の密着を剥がしやすい。ビード部の傾斜角度が65°未満であるとビード部が過度に傾斜することになり、ビードとカーカスプライとの間の圧着が弱くなり剥離するおそれがある。一方、ビード部の傾斜角度が75°を超えると、ビード部の傾斜量が不足するためロック溝におけるドラム軸方向外側部分への密着を剥がし難い。
前記グリーンタイヤの取り外しは、前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させるとき、1000mm/min以上5000mm/min以下の移動速度で移動させてもよい。
本構成によれば、一対のシェーピングドラムを高速に移動させることによって、ロック溝のドラム軸方向外側部分におけるビード部の密着を剥がしやすい。シェーピングドラムの移動速度が1000mm/min未満であると、ロック溝のドラム軸方向外側部分におけるビード部の密着を剥がし難く、シェーピングドラムの移動速度が5000mm/minを超過すると、グリーンタイヤの変形が追い付かず、ビードとカーカスプライとの間の密着が弱くなり剥離するおそれがある。
前記グリーンタイヤの取り外しは、前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させた後であって前記ビードロックを縮径させる前にドラム軸方向に近接させることを含んでもよい。
本構成によれば、一対のシェーピングドラムを複数回、ドラム軸方向に移動させることによって、ロック溝における溝外側面へのビード部の密着をより一層剥がしやすい。
前記グリーンタイヤの取り外しは、前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させた後にドラム軸方向に近接させた後に、さらに前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させながら前記ビードロックをドラム径方向に縮径させることを含んでもよい。
本構成によれば、一対のシェーピングドラムを複数回、ドラム軸方向に移動させた後にロックドラムを縮径させることによって、ロック溝における溝外側面へのビード部の密着をより確実に剥がしたうえで、溝底面へのビード部の密着を剥がすことができるので、より一層確実にグリーンタイヤのロック溝への密着を解消しやすい。
本発明によれば、グリーンタイヤを形成するときにビードロックに専用の加工を施すことなく第1ケースのビードロックへの密着を抑制できる。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法を示す工程図。 第1ケースを概略的に示す断面図。 第2ケースを概略的に示す断面図。 シェーピングドラムに第1ケースを取り付けた状態を示す図。 シェーピング第1工程を示す図。 シェーピング第2工程を示す図。 シェーピング第3工程を示す図。 シェーピング第4工程を示す図。 シェーピング第5工程を示す図。 グリーンタイヤをシェーピングドラムから取り外す工程を示す図。 シェーピング第6工程を示す図。 シェーピング第7工程を示す図。
以下、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法を示す工程図である。第1ケース形成工程1において形成された第1ケース10(図2参照)と、第2ケース形成工程2において形成された第2ケース20(図3参照)とが、グリーンタイヤ成形工程3において結合されてグリーンタイヤ100(図5F参照)が成形される。次いで、タイヤ加硫工程4において、グリーンタイヤ100を不図示のタイヤ加硫金型で加硫成型することにより空気入りタイヤが製造される。
図2には、第1ドラム5(バンドドラムともいう)の外周に複数のタイヤ構成部材を円筒状に巻き付けることによって形成された第1ケース10が示されている。第1ケース10は、カーカスバンド11と、このドラム軸方向両側に組み付けられた一対のビード16とを有している。
カーカスバンド11は、第1ドラム5の外周に巻き付けられたインナライナ12と、このドラム軸方向両側に巻き付けられた一対のサイドウォール13と、インナライナ12及びサイドウォール13間の境界に巻き付けられた一対のチェーファ14と、一対のサイドウォール13にわたって巻き付けられたカーカスプライ15とを内径側から順に有している。
ビード16は、カーカスバンド11のうちドラム軸方向においてチェーファ14が位置する領域に組み付けられている。ビード16は、円環状のビードコア17と、このタイヤ径方向外周面に連設されたビードフィラー18とを有している。ビードコア17は、鋼線からなるビードワイヤが複数周巻回されてなる環状の集束体をゴムで被覆して構成されている。ビードフィラー18は、ドラム径方向外側に向かってドラム軸方向に幅狭となる三角形状に形成されている。
図3には、第2ドラム6(ベルトドラムともいう)の外周に複数のタイヤ構成部材を巻き付けることによって形成された第2ケース20が示されている。第2ケース20は、第2ドラム6の外周に順に巻き付けられた、ベルト21、補強ベルト22及びトレッド23を有している。ベルト21には、第1ベルト21aと、第1ベルト21aよりも外径側に積層された第2ベルト21bとが含まれている。第1ベルト21aは、第2ベルト21bよりもドラム軸方向に幅広である。
以下、グリーンタイヤ成形工程3について説明する。図4は、シェーピング装置30を概略的に示している。図4には簡略化された第1ケース10及び第2ケース20が併せて示されている。シェーピング装置30は、第1ケース10と第2ケース20とを結合してグリーンタイヤ100を成形する装置である。シェーピング装置30は、ドラム軸方向に間隔を空けて互いに対向する一対のシェーピングドラム31を有している。
一対のシェーピングドラム31は、図示しない駆動手段によって、ドラム軸回りに回転駆動されると共に、互いに近接離間可能に構成されている。各シェーピングドラム31の周部には、該周部の一部を構成しておりドラム軸方向の内側に配設されてドラム径方向に拡径及び縮径可能なビードロック32と、ビードロック32のドラム軸方向の外側に隣接して配設されたターンアップアーム35と、が設けられている。
ビードロック32は、環状体であって、外周部全周にわたって周方向に延びるロック溝33を有している。一対のシェーピングドラム31のドラム軸方向における位置は、第1ケース10を一対のシェーピングドラム31に配置する際にロック溝33がドラム軸方向において第1ケース10のうちビード16が位置する領域に対応して位置するように、調整されている。
ロック溝33はドラム径方向の内側に凹んでおり、溝底面33aと、溝底面33aのドラム軸方向の外側縁部からドラム径方向外側に延びる溝外側面33bと、溝底面33aのドラム軸方向の内側縁部からドラム径方向外側に延びる溝内側面33cとを有している。
ロック溝33の溝幅W1は、ビードコア17及びこの周りに折り返されるカーカスバンド11を含む部分のドラム軸方向における幅W2よりも大きい。溝底面33aと溝外側面33b及び溝内側面33cとを、曲率半径が2mm以上20mm以下の隅Rにより接続してもよい。溝外側面33b及び溝内側面33cは、溝底面33aに対して直交している。ロック溝33の溝深さは、ビードコア17が収まる程度の深さであればよく例えば5mm以上10mm以下である。
ターンアップアーム35は、シェーピングドラム31の外周部に沿って周方向に間隔を空けて複数設けられており、それぞれドラム軸方向に延びている。ターンアップアーム35は、基端部35aがドラム径方向に揺動自在に移動体36に枢支されている。ターンアップアーム35の先端部35bにはローラ37が回転自在に設けられている。
周方向に並ぶ複数のターンアップアーム35の外周には、基端部35a側に環状の弾性リング38が装着されている。弾性リング38によって、複数のターンアップアーム35が、基端部35a周りにおいてドラム径方向内側に付勢されている。
移動体36は、図示しない駆動手段(例えばシリンダ、又はボールネジ等を用いた搬送手段)によってシェーピングドラム31の外周面に沿ってドラム軸方向に移動可能に構成されている。
図5A~図5Fを参照して、グリーンタイヤ成形工程3について説明する。図5Aに示されるように、シェーピング第1工程として、ビードロック32を拡径させることによって、第1ケース10のうちビード16が位置する領域をロック溝33により内径側から支持する。これによって、第1ケース10がビード16においてビードロック32のロック溝33に固定される。このとき、図5Aの拡大図に示されるように、第1ケース10は、ロック溝33の溝底面33aに対してドラム径方向に密着している。
次に図5Bに示されるように、シェーピング第2工程として、一対のシェーピングドラム31をドラム軸方向に互いに近づくように移動させながら第1ケース10の内側に流体(例えば圧縮空気)を供給することによって、第1ケース10を一対のビード16間においてタイヤ径方向外側に膨出させて、第1ケース本体部10Aを形成し、第1ケース本体部10Aを径方向外側に配置された第2ケース20の内周面に貼り合わせる。このとき、不図示のトレッドステッチャーによって第2ケース20を第1ケース本体部10Aに対して押し付けて、両者をドラム径方向に圧着させる。
このとき、図5Bの拡大図に示されるように、第1ケース10は、ロック溝33において溝外側面33bによってドラム軸方向内側に押圧されるので、第1ケース10は、ロック溝33の溝外側面33bに対してドラム軸方向に密着している。すなわち、第1ケース10は、ロック溝33の溝底面33a及び溝外側面33bに対して密着している。
次に、図5Cに示されるように、シェーピング第3工程として、移動体36をドラム軸方向の内側に移動させることによって、複数のターンアップアーム35は、基端部35aがドラム軸方向内側へ移動すると共に、先端部35bのローラ37が第1ケース本体部10Aの両側部に沿ってドラム径方向外側に移動する。ターンアップアーム35のローラ37によって、第1ケース10のうちビード16よりもドラム軸方向外側に位置する第1ケース側部10Bが、ビード16を起点としてドラム軸方向内側に折り返されて第1ケース本体部10Aの両側部に圧着させられる。
これによって、第1ケース10と第2ケース20とが結合されたグリーンタイヤ100が形成される。図示は省略するが、グリーンタイヤ100が形成された後、移動体36をドラム軸方向外側に移動させることによって、ターンアップアーム35は先端部35bがシェーピングドラム31の外周上に位置する初期位置に戻る。グリーンタイヤ100においては、ビード16及びこの周りに折り返された第1ケース10により構成されるビード部110が、ロック溝33において、溝底面33a及び溝外側面33bにおいて強く密着している。
次に、図5Dに示されるように、シェーピング第4工程として、一対のシェーピングドラム31をドラム軸方向外側へ互いに離間するように移動させる。具体的には、一対のシェーピングドラム31を、それぞれのロック溝33における溝外側面33b間の離間距離がL1となるようにドラム軸方向外側へ移動させる。この結果、グリーンタイヤ100のうちビード部110がドラム径方向外側に向かってドラム軸方向内側に傾斜するので、ロック溝33の溝外側面33bにおけるビード部110のドラム軸方向の密着が剥がれ若しくは緩和される。
ここで、離間距離L1は、グリーンタイヤ100のビード部110が、ドラム径方向外側に向かってドラム幅方向内側に65°以上75°以下の傾斜角度Xで傾斜するように、以下の式(1)により算出される。式(1)において、B1は第1ベルト21aのベルト幅であり、H1は第1ケース10のドラム径方向への膨出高さである。また、式(1)において、第1ベルト21aのベルト幅B1に基づいて第2ケース20の内周面におけるドラム軸方向の幅寸法を推定するために、ベルト幅B1にサイドウォール13の肉厚を考慮して20mmを加えている。
Figure 2023084204000002
また、好ましくは、一対のシェーピングドラム31は、1000mm/min以上5000mm/min以下の移動速度でドラム軸方向外側に離間するように構成されている。このときの、一対のシェーピングドラム31のドラム軸方向外側への移動量は、例えば8mm以上20mm以下である。
次に、図5Eに示されるように、シェーピング第5工程として、ビードロック32を縮径させる。これによって、ロック溝33の溝底面33aにおけるビード部110のドラム径方向の密着が剥がれ若しくは緩和される。
最後に、図5Fに示されるように、グリーンタイヤ100を一対のシェーピングドラム31から取り外す。このとき、グリーンタイヤ100のビード部110のロック溝33に対する密着が解消されているので、グリーンタイヤ100を一対のシェーピングドラム31から容易に取り外すことができる。
上記実施形態に係るグリーンタイヤ成形工程3によれば、次の効果が発揮される。
(1)グリーンタイヤ100を形成した後、一対のシェーピングドラム31をドラム軸方向に互いに離間させることによって、ロック溝33におけるビード部110の密着を剥がしやすい。具体的には、一対のシェーピングドラム31をドラム軸方向に互いに離間させることによって、グリーンタイヤ100のビード部110をドラム軸方向内側に傾斜させて、これによってビード部110のロック溝33における溝外側面33bへの密着を剥がしやすい。よって、グリーンタイヤ100を一対のシェーピングドラム31からの取り外し作業が向上する。
(2)グリーンタイヤ100は、一対のシェーピングドラム31をドラム軸方向に互いに離間させた後にビードロック32を縮径させることにより一対のシェーピングドラム31から取り外される。その結果、グリーンタイヤ100のビード部110について、ロック溝33における溝外側面33bへの密着を剥がした後に、溝底面33aの密着を剥がすことによって、より効率的にグリーンタイヤ100を一対のシェーピングドラム31から取り外すことができる。
なお、一対のシェーピングドラム31をドラム軸方向に移動させる前にビードロック32を縮径させた場合、ロック溝33における溝外側面33bが強固に密着しているとき溝底面33aの密着を剥がし難い場合がある。この場合に、次いで、一対のシェーピングドラム31を互いに離間させたとしても、ロック溝33における溝底面33aの密着を剥がし難い。
(3)一対のシェーピングドラム31をドラム軸方向に互いに離間させるとき、該離間によってグリーンタイヤ100のビード部110が65°以上75°以下の傾斜角度Xでドラム軸方向内側へ傾斜するように、一対のシェーピングドラム31を移動させる。その結果、グリーンタイヤ100のビード部110を適度に傾斜させることができるので、該傾斜によるグリーンタイヤ100を構成する各部材の剥離が抑制される。
ビード部110の傾斜角度Xが65°未満であると、ビード部110が過度に傾斜することになり、ビード部110とカーカスプライ15との間の圧着が弱くなり剥離するおそれがある。一方、ビード部110の傾斜角度Xが75°を超えると、ビード部110の傾斜量が不足するためロック溝33における溝外側面33bへのビード部110の密着を剥がし難い。
(4)一対のシェーピングドラム31を1000mm/min以上5000mm/min以下の移動速度でドラム軸方向の外側へ移動させることによって、ロック溝33における溝外側面33bへのビード部110の密着を剥がしやすい。
シェーピングドラム31の移動速度が1000mm/min未満であるとロック溝33における溝外側面33bへのビード部110の密着を剥がし難い。一方、シェーピングドラム31の移動速度が5000mm/minを超過するとグリーンタイヤ100の変形が追い付かず、ビード16とカーカスプライ15との間の圧着が弱くなり剥離するおそれがある。
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
上記実施形態では、グリーンタイヤ100を形成した後、一対のシェーピングドラム31を1回だけドラム軸方向外側へ移動させた後に、ビードロック32を縮径させるようにしたがこれに限らない。
例えば、図5Dに示される状態に続いてすなわち一対のシェーピングドラム31を互いに離間させた後に、図6Aに示されるように、シェーピング第6工程として、一対のシェーピングドラム31を互いに近づくようにドラム軸方向内側に移動させてもよい。さらに、図6Bに示されるように、シェーピング第7工程として、一対のシェーピングドラム31を互いに離間するようにドラム軸方向外側に移動させつつビードロック32を縮径させてもよい。
一対のシェーピングドラム31を複数回、ドラム軸方向に移動させることによって、ロック溝33における溝外側面33bへのビード部110の密着をより一層剥がしやすい。
また、一対のシェーピングドラム31を複数回、ドラム軸方向に移動させた後にビードロック32を縮径させることによって、ロック溝33における溝外側面33bへのビード部110の密着をより確実に剥がしたうえで、ロック溝33における溝底面33aへのビード部110の密着を剥がすことができるので、より一層確実にグリーンタイヤ100のビード部110のロック溝33への密着を解消しやすい。
さらにまた、一対のシェーピングドラム31の2回目のドラム軸方向外側への移動と同時に、ビードロック32を縮径させることによって、これらを別々に実施する場合に比して、グリーンタイヤ成形工程3のサイクルタイムを短縮できる。
この他、グリーンタイヤ100を形成した後に、一対のシェーピングドラム31を、ドラム軸方向の外側、内側、外側、内側、外側に移動させる等、ドラム軸方向に2往復以上移動させてもよい。
上記実施形態では、第1ケース10としてカーカスプライ15がビード16の周りで折り返されていないものを例にとって説明したが、カーカスプライ15がビード16の周りで折り返されている第1ケースにも本発明を同様に適用できる。
ロック溝33の溝外側面33bにグリーンタイヤ100のビード部110が密着するのを防止する密着防止構造を形成してもよい。密着防止構造としては、種々の構造を採用することができるが、例えば、ドラム周方向に延びておりドラム軸方向内側に突出する1つの凸条を形成してもよく、又は同心状に配置された複数の凸条を形成してもよい。
1 第1ケース形成工程
2 第2ケース形成工程
3 グリーンタイヤ成形工程
4 タイヤ加硫工程
5 第1ドラム
6 第2ドラム
10 第1ケース
11 カーカスバンド
15 カーカスプライ
16 ビード
17 ビードコア
18 ビードフィラー
20 第2ケース
21a 第1ベルト
23 トレッド
30 シェーピング装置
31 シェーピングドラム
32 ビードロック
33 ロック溝
33a 溝底面
33b 溝外側面
35 ターンアップアーム
100 グリーンタイヤ
110 ビード部
X 傾斜角度

Claims (6)

  1. 円筒状に巻回されたカーカスプライを有するカーカスバンドの軸方向両側に一対のビードを組み付けて、第1ケースを形成し、
    前記第1ケースの前記軸方向両側をそれぞれ、一対のシェーピングドラムの外周上で支持し、ここで、前記一対のシェーピングドラムそれぞれには、前記外周の一部を構成しており、ドラム径方向に拡径及び縮径可能であって、前記第1ケースのうち前記ビードが位置する領域を押圧して固定するロック溝を有する、ビードロックを備えており、
    前記ビードロックをドラム径方向に拡径させることによって、前記第1ケースを前記一対のシェーピングドラムの前記外周上に固定し、
    前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに近づくように移動させることにより前記第1ケースをドラム径方向外側に膨出させて、径方向外側に配置されたトレッドを含む第2ケースに貼り合わせてグリーンタイヤを形成し、
    前記グリーンタイヤを前記一対のシェーピングドラムから取り外し、
    前記グリーンタイヤをタイヤ加硫金型内で加硫成型すること
    を含み、
    前記グリーンタイヤの取り外しは、前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させることを含む、空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記グリーンタイヤの取り外しは、前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させた後に、前記ビードロックを縮径させることを含む、
    請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記グリーンタイヤの取り外しは、前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させるとき、該離間によって前記グリーンタイヤのビード部が65°以上75°以下の傾斜角度でドラム軸方向内側へ傾斜するように前記一対のシェーピングドラムを移動させる、
    請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記グリーンタイヤの取り外しは、前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させるとき、1000mm/min以上5000mm/min以下の移動速度で移動させる、
    請求項1~3のいずれか1つに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記グリーンタイヤの取り外しは、前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させた後であって前記ビードロックを縮径させる前にドラム軸方向に近接させることを含む、
    請求項1~4のいずれか1つに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 前記グリーンタイヤの取り外しは、前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させた後にドラム軸方向に近接させた後に、さらに前記一対のシェーピングドラムをドラム軸方向に互いに離間させながら前記ビードロックをドラム径方向に縮径させることを含む、
    請求項5に記載の空気入りタイヤの製造方法。
JP2021198238A 2021-12-07 2021-12-07 空気入りタイヤの製造方法 Pending JP2023084204A (ja)

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