JP2023081423A - 二酸化炭素分離装置、及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本開示は、分離器の性能検出時における結露による分離膜の性能低下を抑制しながら、分離器の性能低下を検出できる二酸化炭素分離装置を提供する。【解決手段】本開示の二酸化炭素分離装置は、分離器の第一空間に二酸化炭素含有ガスを供給する供給ポンプと、分離器の第二空間を減圧して第一空間から第二空間に透過した透過ガスを第二空間から透過ガス流路に流す減圧ポンプと、を動作させることによって、分離膜によって仕切られた分離器の第一空間と第二空間との間に所定の圧力差を発生させ、気化器から分離器に供給する水蒸気量を通常運転時の相対湿度以下となる所定の供給量で供給した状態において、温度調整器によって分離器の温度を変化させた際の透過ガス流量の変化を基に、表示器によって分離器の性能低下を報知するように構成されている。【選択図】図1

Description

本開示は、二酸化炭素分離装置、及びその運転方法に関する。
特許文献1は、分離膜の想定される使用状況よりも高湿条件であり、かつ2成分以上を含む混合ガスを分離膜のガス供給側に供給し、混合ガスに含まれる少なくとも1つのガス成分について、ガス供給側から分離膜のガス透過側に透過するガス透過量を測定することにより分離膜の性能低下を評価する評価方法を開示している。
特開2020-32383号公報
本開示は、分離器の性能検出時における結露による分離膜の性能低下を抑制しながら、分離器の性能低下を精度よく検出できる二酸化炭素分離装置、及びその運転方法を提供する。
本開示における二酸化炭素分離装置は、分離膜によって内部空間が第一空間と第二空間とに仕切られた分離器と、分離器を加熱するように構成された温度調整器と、分離器の温度を検知するように構成された温度検知器と、気化器と、水供給源と、供給ポンプと、減圧ポンプと、透過ガスの流量を検知するように構成された透過ガス流量検知手段と、分離器の性能低下を報知するように構成された報知手段と、制御器と、を備えている。
分離膜は、二酸化炭素を透過し、温度上昇によって二酸化炭素の透過速度が二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素を除く成分に対し増加する特性を有している。
第一空間は、二酸化炭素含有ガス供給流路から二酸化炭素含有ガスが流入し分離膜を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路に流出するように構成され、第二空間は、分離膜を透過した透過ガスが透過ガス流路に流出するように構成されている。
気化器は、内部の水を気化することで水蒸気を発生させて、第一空間、あるいは第二空間に水蒸気を供給するように構成され、第一空間に水蒸気を供給する場合は、二酸化炭素含有ガス供給流路の途中に設けられ、第二空間に水蒸気を供給する場合は、スイープガス供給流路を介して分離器の第二空間に接続されている。水供給源は、気化器の水が枯渇しないように、水を気化器に供給するように構成されている。
供給ポンプは、二酸化炭素含有ガス供給流路、あるいは非透過ガス流路のいずれかの流路に設けられ、第一空間に二酸化炭素含有ガスを流通させるように構成されている。減圧ポンプは、透過ガス流路の途中に設けられ、第二空間を減圧するように構成されている。
制御器は、供給ポンプと減圧ポンプの少なくとも一方を動作させることによって第一空間と第二空間との間に所定の圧力差を発生させて、気化器から供給する水蒸気量を通常運転時の相対湿度以下となる所定の供給量で供給した状態において、温度調整器によって分離器の温度を変化させた際の透過ガス流量検知手段によって検知した透過ガス流量の変化
を基に、報知手段によって分離器の性能低下を報知するように構成されている。
また、本開示における二酸化炭素分離装置の運転方法は、分離膜によって内部空間が第一空間と第二空間とに仕切られた分離器と、供給ポンプと、減圧ポンプと、を備えた二酸化炭素分離装置の運転方法である。
分離膜は、二酸化炭素を透過し、温度上昇によって二酸化炭素の透過速度が二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素を除く成分に対し増加する特性を有している。
第一空間は、二酸化炭素含有ガス供給流路から二酸化炭素含有ガスが流入し分離膜を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路に流出するように構成され、第二空間は、分離膜を透過した透過ガスが透過ガス流路に流出するように構成されている。
供給ポンプは、二酸化炭素含有ガス供給流路、あるいは非透過ガス流路のいずれかに設けられ、第一空間に二酸化炭素含有ガスを流通させるように構成されている。減圧ポンプは、透過ガス流路の途中に設けられ、第二空間を減圧するように構成されている。
そして、供給ポンプと減圧ポンプの少なくとも一方を動作させることによって第一空間と第二空間との間に所定の圧力差を発生させて、分離器に供給するガス中の水蒸気量を通常運転時の相対湿度以下となる所定の供給量で供給した状態において、分離器の温度を変化させた際の透過ガス流量の変化を基に、分離器の性能低下を判定するのである。
本開示における二酸化炭素分離装置、及びその運転方法は、分離器の温度を変えて透過量の変化を検出することにより、二酸化炭素とその他のガスの比率を算出することができる。
これにより、分離膜の結露による一時的、恒久的な性能低下を抑制しながら、濃度検知器を用いずとも分離器の性能低下を精度よく検出することが可能となる。
実施の形態1における二酸化炭素分離装置の構成を示すブロック図 実施の形態1における二酸化炭素分離装置の動作を示すフローチャート 実施の形態1における分離膜に膜欠陥が生じた場合の二酸化炭素濃度、及び透過ガス流量変化倍率の変化を示す特性図 実施の形態1における分離膜の透過因子が減少した場合の二酸化炭素濃度、及び透過ガス流量変化倍率の変化を示す特性図 実施の形態2における二酸化炭素分離装置の構成を示すブロック図 実施の形態2における二酸化炭素分離装置の動作を示すフローチャート 実施の形態2における分離膜に膜欠陥が生じた場合の二酸化炭素濃度、及び透過ガス流量変化倍率の変化を示す特性図 実施の形態2における分離膜に膜欠陥が生じた場合の二酸化炭素濃度、及び透過ガス流量変化倍率の変化を示す特性図
(本開示の基礎になった知見等)
近年、地球温暖化対策として温室効果ガスである二酸化炭素を回収して、地中に貯留するCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)が注目されている。
CCSでは二酸化炭素を超臨界状態で地中に貯留するために、圧縮する必要があり、圧
縮時の消費エネルギー抑制、及び圧縮機器の制約のために、二酸化炭素濃縮ガス中の二酸化炭素は95%以上の濃度であることが求められる。また、大量に発生する排ガス中の二酸化炭素を効率よく処理するために、消費エネルギーを抑制した分離手段が求められている。
発明者らが本開示に想到するに至った当時、ボイラー排ガスなどの二酸化炭素含有ガス中の二酸化炭素を分離する分野における低消費エネルギーの分離装置として、非透過ガスと、非透過ガスより二酸化炭素濃度の高い透過ガスに分離する分離膜を用いた分離器を用いた二酸化炭素分離システムがあった。
本装置に使用される分離膜としては、分子サイズの孔が多数存在し、分子サイズによって分離する分子篩膜、膜中に二酸化炭素を溶解し濃度勾配によって拡散移動させる溶解拡散膜、あるいは化学反応により二酸化炭素をイオンとして移動させる促進輸送膜といったものが用いられる。
これらの分離膜は使用時間が延びるに従って、欠陥発生による膜厚の低下による二酸化炭素以外のガスの透過量増加や、二酸化炭素の透過に寄与する物質の分解、減少による二酸化炭素透過量の減少などにより、透過ガスに含まれる二酸化炭素濃度が次第に低下することがあるため、分離膜の性能低下を検知し、交換する必要がある。
通常、二酸化炭素分離装置には二酸化炭素利用機器に供給される透過ガス中の二酸化炭素濃度を検知する濃度検知器が供えられるが、分離膜を複数接続して運転する場合、そのすべてに二酸化炭素濃度検知器を備えることは二酸化炭素分離装置の機器コストを増大させるため、現実的ではない。
そこで、機器コストを低く保ちつつ二酸化炭素利用機器への影響を抑制するためには、濃度検知器を用いず分離膜の性能低下を判定する方法が必要となる。
その方法として、分離膜の想定される使用状況よりも高湿条件であり、かつ2成分以上を含む二酸化炭素含有ガスを分離器の第一空間に供給し、二酸化炭素含有ガスに含まれる少なくとも1つのガス成分について、分離器の第一空間から第二空間に透過する透過ガス流量を測定することにより分離器の性能低下を評価する方法(特許文献1)が提案されている。
この方法は、通常より高湿度で運転することにより、透過ガス中の二酸化炭素濃度の時間による性能低下がより顕著に観測されることを利用しているが、分離膜の一種である促進輸送膜は膜中の水分含有量によって二酸化炭素透過速度が増加するため、運転時に供給される供給ガスは膜の水分含有量を高い値に保つため、高湿度で供給されることが多い。
そのため、従来の方法を用いることにより供給ガス中の水分が分離膜表面で結露する可能性が高まる。供給ガス中の水蒸気が分離膜表面で結露すると、有効膜面積の低下による一時的な透過速度低下や、膜の溶解、透過因子の溶出による恒久的な透過速度低下を引き起こす。そのため、分離器の性能低下を検出することによって、分離膜の二酸化炭素透過速度が低下するという課題があった。
そこで、本開示は、分離器の性能検出時における結露による分離膜の性能低下を抑制しながら、分離器の性能低下を検出できる二酸化炭素分離装置を提供する。
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同
一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
以下、図1を用いて、実施の形態1を説明する。
[1-1.構成]
図1に示すように、二酸化炭素分離装置1000は、分離器1と、気化器3と、温度検知器5と、供給ポンプ6と、減圧ポンプ7と、二酸化炭素含有ガス供給流路8と、非透過ガス流路9と、透過ガス流路10と、排ガス流路11と、温度調整器12と、圧力検知器13と、気化器温度検知器14と、表示器15と、制御弁V1と、制御弁V2と、水供給源200と、制御器C1と、を備える。
分離器1は、二酸化炭素を透過する分離膜2によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路8から二酸化炭素含有ガスが流入し分離膜2を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路9に流出するように構成された第一空間と、分離膜2を透過した透過ガスが透過ガス流路10に流出するように構成された第二空間とに仕切られている。
分離器1の第一空間の長手方向の一端には、供給ポンプ6が設けられた二酸化炭素含有ガス供給流路8の出口が接続され、分離器1の第一空間の長手方向の他端には、非透過ガス流路9の入口が接続されている。
分離器1の第二空間には、減圧ポンプ7が設けられた透過ガス流路10の入口が接続されている。第二空間は、減圧ポンプ7によって減圧される。
供給ポンプ6と減圧ポンプ7が動作しているときに、二酸化炭素含有ガス供給流路8から分離器1の第一空間に供給された二酸化炭素は、第一空間と第二空間の二酸化炭素の分圧差によって分離膜2を選択的に透過する。これによって、第一空間から非透過ガス流路9に非透過ガスが流出し、第二空間から透過ガス流路10に非透過ガスより二酸化炭素濃度の高い透過ガスが流出する。
分離膜2は、二酸化炭素を選択的に透過する膜であり、温度上昇によって二酸化炭素の透過量が、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素以外の成分である窒素より大きく増加する特性を持ち、アルカノールアミンの一種であるモノエタノールアミンとポリビニルアルコールを支持膜であるポリエーテルサルフォン上に塗布したものである。
気化器3は、ヒーター(図示せず)を備えたタンクであり、水供給源200から供給された水を内部に貯留しており、この水を加熱することによって水を気化させる(水から水蒸気を生成する)。気化器3で生成された水蒸気は、二酸化炭素含有ガス供給流路8から供給される二酸化炭素含有ガスと混合されて、分離器1の第一空間に供給されて、分離膜2を適度に湿潤させる。
温度検知器5は、分離器1の温度を検知する熱電対である。
供給ポンプ6は、気化器3よりも上流側の二酸化炭素含有ガス供給流路8に配置され、二酸化炭素含有ガス供給源100から供給される窒素と二酸化炭素を含む二酸化炭素含有ガスを、気化器3を経由して分離器1の第一空間に供給するポンプである。
減圧ポンプ7は、透過ガス流路10に配置され、分離器1の第二空間を減圧し、分離膜2を透過した透過ガスを排出する、排気速度を調整可能なポンプである。
二酸化炭素含有ガス供給流路8は、二酸化炭素含有ガス供給源100の二酸化炭素含有ガスを、供給ポンプ6と気化器3を経て、分離器1の第一空間に供給できるように、二酸化炭素含有ガス供給源100と分離器1の第一空間とを接続する流路であり、二酸化炭素含有ガス供給流路8の途中に、供給ポンプ6と気化器3とが介在している。
非透過ガス流路9は、分離器1の第一空間に供給された二酸化炭素含有ガスのうちで分離膜2を透過しなかった二酸化炭素含有ガスである非透過ガスを分離器1の第一空間から排出できるように分離器1の第一空間に接続された流路である。
供給ポンプ6と減圧ポンプ7が動作しているときに、第一空間において分離膜2を透過しなかった非透過ガスが、分離器1の第一空間から非透過ガス流路9に排出された後に二酸化炭素分離装置1000の外部に排出される。
透過ガス流路10は、分離器1の第一空間に供給された二酸化炭素含有ガスのうちで分離膜2を透過した二酸化炭素含有ガスである透過ガスを分離器1の第二空間から排出して二酸化炭素利用機器300に供給できるように、分離器1の第二空間と二酸化炭素利用機器300とを接続する流路である。
供給ポンプ6と減圧ポンプ7が動作しているときに、分離膜2を透過して分離器1の第一空間から第二空間に移動した透過ガスが、分離器1の第二空間から透過ガス流路10に排出された後に二酸化炭素分離装置1000の外部の二酸化炭素利用機器300に供給される。
排ガス流路11は、減圧ポンプ7よりも下流側で透過ガス流路10から分岐する流路であり、二酸化炭素分離装置1000の停止時などに透過ガスを系外に排気する。
温度調整器12は、分離器1の温度を制御するヒーターである。
圧力検知器13は、分離器1の第二空間と減圧ポンプ7との間の透過ガス流路10に設けられた圧力センサーである。
気化器温度検知器14は、気化器3の温度を検知する熱電対である。
表示器15は、制御器C1に電気的に接続され、分離膜2の性能低下を報知するLCDパネルである。
制御弁V1は、排ガス流路11が透過ガス流路10から分岐する分岐点よりも下流側の(分岐点と二酸化炭素利用機器300との間の)透過ガス流路10に設けられたバルブである。図1において制御弁V1を示す2つの三角が白抜きの場合は、制御弁V1が閉であることを示し、制御弁V1を示す2つの三角が黒塗りの場合は、制御弁V1が開であることを示している。
制御弁V2は、排ガス流路11に設けられたバルブである。図1において制御弁V2を示す2つの三角が白抜きの場合は、制御弁V2が閉であることを示し、制御弁V2を示す2つの三角が黒塗りの場合は、制御弁V2が開であることを示している。
水供給源200は、気化器3の内部の水が枯渇しないように、市水をイオン交換し、ポンプによってイオン交換水を供給する、イオン交換水供給装置である。
制御器C1は、二酸化炭素分離装置1000の運転を制御する。制御器C1は、信号入出力部(図示せず)と、演算処理部(図示せず)と、制御プログラムを記憶する記憶部(図示せず)とを備える。
制御器C1は、温度検知器5の検知温度と、圧力検知器13の検知圧力と、気化器温度検知器14の検知温度と、を読み取る。また、制御器C1は、気化器3と、供給ポンプ6と、減圧ポンプ7と、温度調整器12と、制御弁V1と、制御弁V2と、を制御器C1の指令により制御して動作させる。
制御器C1は、温度検知器5、圧力検知器13、気化器温度検知器14、気化器3、供給ポンプ6、減圧ポンプ7、温度調整器12、制御弁V1、制御弁V2と電気的に接続されている。
[1-2.動作]
以上のように構成された二酸化炭素分離装置1000について、その動作を、図2を参照して詳細に説明する。
図2は、二酸化炭素分離装置1000の動作を示すフローチャートである。
以下の動作は、制御器C1が二酸化炭素分離装置1000を制御することによって行われる。
まず、運転開始要求が入ると制御器C1は交換フラグがOffであるかを判定し(S001)、交換フラグがOffであれば(S001がYesの場合)、制御弁V2を開、制御弁V1を閉にする(S002)。一方、交換フラグがOnであれば(S001がNoの場合)、分離器1が交換されたか否かの判定を行う(S003)。
S003において、分離器1が交換された場合(S003がYesの場合)、制御器C1は交換フラグをOffにし(S004)、S002に移行する。一方、分離器1が交換されない場合(S003がNoの場合)、再度S003の判定を繰り返す。
これにより、性能が低下した分離器1が交換されるまでは分離器1から透過ガスを二酸化炭素利用機器300に供給しないので、二酸化炭素利用機器300に供給される透過ガス中の二酸化炭素濃度が低いことによる不具合を抑制することが出来る。
S002の次のステップで、制御器C1は、減圧ポンプ7を動作させて、分離器1の第二空間を所定の圧力である20kPaに減圧するように、圧力検知器13の検知圧力を基に、減圧ポンプ7の操作量の制御を開始する(S005)。
次に、制御器C1は、気化器3と供給ポンプ6を動作させて、気化器3の温度を温度検知器5が検知した分離器1の温度に対し2℃低い値にするように制御を開始する(S006)。これにより、通常運転時の分離器1の温度である70℃での相対湿度以下の相対湿度となるように二酸化炭素含有ガスを加湿して分離器1の第一空間に供給することが出来る。
次に、制御器C1は減圧ポンプ7の操作量から透過ガス量を計算して、この値をF1として、同時にその時の温度検知器5の検知温度をT1として、記憶部に保存する(S00
7)。
次に、制御器C1は温度調整器12を動作させて、分離器1の温度を基準温度である70℃にするように、温度検知器5の検知温度を基に温度調整器12の制御を開始し(S008)、分離器1の温度が70℃に到達したか否かを判定する(S009)。
分離器1の温度が基準温度である70℃に到達したら(S009がYesの場合)、制御器C1は減圧ポンプ7の操作量から透過ガス量を計算して、この値をF2として、同時にその時の温度検知器5の検知温度をT2として、記憶部に保存する(S010)。
一方、分離器1の温度が基準温度である70℃に到達しなかった場合(S009がNoの場合)、制御器C1はS009の判定を繰り返す。
S010の次のステップで、制御器C1は(数1)に基づいて、透過ガス流量変化倍率Rを計算する(S011)。
Figure 2023081423000002
ここで、透過ガス流量変化倍率Rによる分離膜2の性能低下検出について説明する。
F1とF2は温度に対し一次の直線上に乗るので、温度Tnにおける透過ガス流量Fnは(数2)で表せる。
Figure 2023081423000003
ここで、aは温度変化による透過ガス流量変化の傾き、bは切片である。
この(数2)を(数1)に代入すると(数3)のように表すことが出来る。
Figure 2023081423000004
このように、基準温度T2が一定であれば、透過ガス流量変化倍率Rはbの増加、あるいはaの減少によって減少する。
図3は、分離膜2に膜欠陥が生じた場合の二酸化炭素濃度、及び透過ガス流量変化倍率Rの変化を示す特性図であり、図4は、分離膜2の透過因子が減少した場合の二酸化炭素濃度、及び透過ガス流量変化倍率Rの変化を示す特性図である。
このように、図3、図4ともに時間経過によって、それぞれの要因で分離膜2の性能低下が進行して、二酸化炭素濃度が低下する。その際に透過ガス流量変化倍率Rも低下するが、これは下記の理由による。
分離膜2を透過する透過ガス流量の温度上昇による増加は、ガス成分によって異なり、二酸化炭素の方が二酸化炭素含有ガスに含まれる他の成分(本実施の形態おいては窒素)より大きい。
ここで、分離膜2を透過するガス成分のそれぞれの温度変化に対する流量変化率に流量を乗じたものの和となり、bは0℃における各ガス種の和となる。
そのため、分離膜2に含まれる透過因子(本実施の形態ではモノエタノールアミン)の分解などにより、分離膜2を透過する二酸化炭素の量が減少することで、二酸化炭素濃度が低下した場合はaとbが減少するが、比率としてはaの方がより大きく減少するため、b/aは増加する。
一方、分離膜2に欠陥が生成するなどにより、二酸化炭素含有ガスに含まれる他の成分の量が増加することで、二酸化炭素濃度が低下した場合にはaとbが増加するが、比率としてはbの方がより大きく増加するため、b/aは増加する。
よって、どちらの場合においても、透過ガス流量変化倍率Rが小さくなるので、二酸化炭素濃度の低下を透過ガス流量変化倍率Rの低下をもって判定することが出来る。これにより、分離器1の性能低下を高精度に判定することが可能となる。
S011の次のステップで、制御器C1は算出した透過ガス流量変化倍率Rが第一変化
率以上であるかを判定する(S012)。ここで、第一変化率は分離膜2の特性によって実験的に求められる値であり、分離器1を交換する際の閾値となる値である。
透過ガス流量変化倍率Rが第一変化率以上である場合(S012がYesの場合)、制御器C1は制御弁V2を閉、制御弁V1を開にして、二酸化炭素利用機器300に透過ガスの供給を開始する(S013)。一方、透過ガス流量変化倍率Rが第一変化率より小さい場合(S012がNoの場合)、制御器C1は交換フラグをOnにし、分離器1の性能が低下していることを表示器15によって報知し(S014)、S016に移行する。
S013の次のステップで、制御器C1は停止指令があるかを判定する(S015)。停止指令がある場合(S015がYesの場合)、制御器C1は制御弁V2を開、制御弁V1を閉にし、二酸化炭素利用機器300への透過ガスの供給を停止する(S016)。一方、停止指令がない場合(S015がNoの場合)、停止指令があるまでS015の判定を繰り返す。
S016の次のステップで、制御器C1は温度調整器12による気化器3の温度制御を停止して、気化器3の温度が低下するまで30分間待機する(S017)。ここで、気化器3の温度が低下するまでの時間として設定した30分は実験的に決定した値である。
次に、制御器C1は、供給ポンプ6、減圧ポンプ7、温度調整器12を停止し(S018)、二酸化炭素分離装置1000を停止する。
[1-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、二酸化炭素分離装置1000は、分離膜2によって内部空間が第一空間と第二空間とに仕切られた分離器1と、分離器1を加熱するように構成された温度調整器12と、分離器1の温度を検知するように構成された温度検知器5と、気化器3と、水供給源200と、供給ポンプ6と、減圧ポンプ7と、分離器1の性能低下を報知するように構成された報知手段としての表示器15と、制御器C1と、を備えている。
分離膜2は、二酸化炭素を透過し、温度上昇によって二酸化炭素の透過速度が二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素を除く成分に対し増加する特性を有している。
分離器1の第一空間は、二酸化炭素含有ガス供給流路8から二酸化炭素含有ガスが流入し分離膜2を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路9に流出するように構成され、分離器1の第二空間は、分離膜2を透過した透過ガスが透過ガス流路10に流出するように構成されている。
気化器3は、二酸化炭素含有ガス供給流路8の途中に設けられ、内部の水を気化することで、水蒸気を発生させて、分離器1の第一空間に水蒸気を供給するように構成されている。水供給源200は、気化器3の水が枯渇しないように、水を気化器3に供給するように構成されている。
供給ポンプ6は、二酸化炭素含有ガス供給流路8に設けられ、分離器1の第一空間に二酸化炭素含有ガスを流通させるように構成されている。減圧ポンプ7は、透過ガス流路10の途中に設けられ、分離器1の第二空間を減圧するように構成されている。
制御器C1は、供給ポンプ6と減圧ポンプ7を動作させることによって分離器1の第一空間と第二空間との間に所定の圧力差を発生させて、気化器3から供給する水蒸気量を通常運転時の相対湿度以下となる所定の供給量で供給した状態において、温度調整器12に
よって分離器1の温度を変化させた際の透過ガス流量の変化を基に、表示器15によって分離器1の性能低下を報知するように構成されている。
これにより、分離器1の温度を変えて、透過量の変化を検出することにより、二酸化炭素濃度検知器を用いなくとも二酸化炭素とその他のガスの比率を算出することができ、また、分離器1に供給するガスの相対湿度を通常運転時の相対湿度以下に保つことで、結露による性能低下を抑制できる。
また、分離膜2の一種である促進輸送膜では、分離膜2の含水率増加に伴い二酸化炭素の透過速度が向上する傾向にあるため、通常運転時の条件は75%~95%程度の高湿度に設定される。そのため、通常運転時に比べ高湿度のガスを供給しようとしても、湿度の変化幅をあまり大きくすることが出来ない。
一方、分離膜2の温度は高い方が二酸化炭素の透過速度が向上するため、通常運転時の温度は60~80℃程度に設定されることが多く、起動停止時を考えると大きな温度差を与えることが可能となる。
さらに、膜厚が薄く、高い透過速度を持つ分離膜2においては、分離膜2中の水は二酸化炭素の透過に係る反応の一部に関与するのみであるが、分離膜2の温度を変化させた場合は、二酸化炭素の透過に係る全反応の反応速度が変化するため、温度変化による透過ガス流量の変化は大きくなる。これらのことから温度を変化させた方が湿度を変化させた場合に比べ、透過ガス流量の変化が大きくなり、精度よく検出することが出来る。
よって、本実施の形態において、二酸化炭素分離装置1000は、分離器1の性能検出時における分離膜2の結露による性能低下を抑制しながら、分離器1の性能低下を精度よく検出することが可能となる。
また、本実施の形態において、二酸化炭素分離装置1000は、制御器C1が、分離器1の温度を基準温度に対し変化させた際に温度差に対する透過ガス流量の変化を基準温度における透過ガス流量で規格化した透過ガス流量変化倍率Rを算出し、その値が第一変化率より小さくなったときに、表示器15によって分離器1の性能低下を報知するように構成されている。
このため、分離膜2の性能低下によってそれぞれ異なる変化を示す、温度に対する透過ガス流量の変化率と、透過ガス流量の絶対値の変化を、透過ガス流量変化倍率Rという一つのパラメータの値の低下のみで判定することが出来る。そのため、分離膜2の性能低下モードによらず、分離器1の性能低下をより高精度に判定することが可能となり、二酸化炭素利用機器300への影響を抑制することが可能となる。
また、本実施の形態において、分離膜2は二酸化炭素を選択に透過する促進輸送膜である。
促進輸送膜は化学反応によって二酸化炭素を透過するため、温度変化による二酸化炭素の透過流量の変化が大きい。そのため、分離器1の性能低下をより高精度に検出することが可能となる。
また、本実施の形態において、二酸化炭素分離装置1000は、分離器1の第二空間と減圧ポンプ7との間の透過ガス流路10に、第二空間の圧力を検出するように構成された圧力検知器13を、さらに備え、減圧ポンプ7は、減圧速度を制御可能に構成されたポンプであって、制御器C1は、第二空間の圧力を一定にするように減圧ポンプ7を制御し、
減圧ポンプ7の制御値から透過ガスの流量を検知するように構成されている。
このため、流量計を備えずとも透過ガス流量を測定することが可能となり、二酸化炭素分離装置の機器コストを低減することが可能となる。
(実施の形態2)
以下、図5を用いて、実施の形態2を説明する。なお、図5に示す二酸化炭素分離装置1100において、図1に示す実施の形態1の二酸化炭素分離装置1000と同一の構成要素については同じ符号を付して重複する説明を省略する。
[2-1.構成]
図5に示すように、二酸化炭素分離装置1100は、分離器101と、気化器31と、スイープガス供給流路4と、温度検知器5と、供給ポンプ6と、減圧ポンプ71と、二酸化炭素含有ガス供給流路8と、非透過ガス流路9と、透過ガス流路10と、排ガス流路11と、温度調整器12と、気化器温度検知器14と、表示器15と、制御弁V1と、制御弁V2と、圧力調整弁V3と、水供給源200と、制御器C2と、を備える。
分離器101は、二酸化炭素を透過する分離膜2によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路8から二酸化炭素含有ガスが流入し分離膜2を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路9に流出するように構成された第一空間と、スイープガス供給流路4から気化器31で生成された水蒸気が流入し分離膜2を透過した透過ガスが透過ガス流路10に流出するように構成された第二空間とに仕切られている。
分離器101の第一空間の長手方向の一端には、供給ポンプ6が設けられた二酸化炭素含有ガス供給流路8の出口が接続され、分離器101の第一空間の長手方向の他端には、非透過ガス流路9の入口が接続されている。
分離器101の第二空間の長手方向の一端には、入口が気化器31に接続されたスイープガス供給流路4の出口が接続され、分離器101の第二空間の長手方向の他端には、減圧ポンプ71が設けられた透過ガス流路10の入口が接続されている。第二空間は、減圧ポンプ71によって減圧される。
供給ポンプ6と減圧ポンプ71と気化器31が動作しているときに、気化器31で生成された水蒸気は、スイープガス供給流路4から分離器101の第二空間に供給されて、分離膜2を適度に湿潤させる。
そして、二酸化炭素含有ガス供給流路8から分離器101の第一空間に供給された二酸化炭素は、第一空間と第二空間の二酸化炭素の分圧差によって分離膜2を選択的に透過する。さらにスイープガス供給流路4から供給される水蒸気を含有するスイープガスによって、分離膜2を透過した二酸化炭素はスイープされ、透過ガス流路10から流出する。
これによって、第一空間から非透過ガス流路9に非透過ガスが流出し、第二空間から透過ガス流路10に非透過ガスより二酸化炭素濃度の高い透過ガスが流出する。
気化器31は、ヒーター(図示せず)を備えたタンクであり、水供給源200から供給された水を内部に貯留しており、この水を加熱することによって水を気化させる(水から水蒸気を生成する)。気化器31で生成された水蒸気を含むスイープガスは、スイープガス供給流路4から分離器101の第二空間に供給される。また、気化器31における水の気化は、減圧ポンプ71による気化器31のタンク内の減圧によって促進される。
スイープガス供給流路4は、気化器31のタンク内と分離器101の第二空間とが連通するように気化器31と分離器101を接続し、気化器31で発生したスイープガスを分離器101に供給する。
減圧ポンプ71は、透過ガス流路10に配置され、気化器31での水の気化を促進し、スイープガスを分離器101の第二空間に供給するとともに、分離器101の第二空間を減圧し、分離膜2を透過した透過ガスを排出するポンプである。
圧力調整弁V3は、分離器101の第二空間と減圧ポンプ71との間の透過ガス流路10に設けられ、減圧ポンプ71による分離器101の第二空間からの排気量を調整することで分離器101の第二空間の圧力を所定の圧力に調整する弁であり、開弁率を制御器C2に伝送する機能も持つ。
制御器C2は、二酸化炭素分離装置1100の運転を制御する。制御器C2は、信号入出力部(図示せず)と、演算処理部(図示せず)と、制御プログラムを記憶する記憶部(図示せず)とを備える。
制御器C2は、温度検知器5の検知温度と、圧力調整弁V3の開弁率と、気化器温度検知器14の検知温度と、を読み取る。また、制御器C2は、気化器31と、供給ポンプ6と、減圧ポンプ71と、温度調整器12と、制御弁V1と、制御弁V2と、を制御器C2の指令により制御して動作させる。
制御器C2は、温度検知器5、圧力調整弁V3、気化器温度検知器14、気化器31、供給ポンプ6、減圧ポンプ71、温度調整器12、制御弁V1,V2と電気的に接続されている。
[2-2.動作]
以上のように構成された二酸化炭素分離装置1100について、その動作を、図6を参照して詳細に説明する。
図6は、二酸化炭素分離装置1100の動作を示すフローチャートである。
以下の動作は、制御器C2が二酸化炭素分離装置1100を制御することによって行われる。
まず、運転開始要求が入ると制御器C2は交換フラグがOffであるかを判定し(S101)、交換フラグがOffであれば(S101がYesの場合)、制御弁V2を開、制御弁V1を閉にする(S102)。一方、交換フラグがOnであれば(S101がNoの場合)、分離器101が交換されたか否かの判定を行う(S103)。
S103において、分離器101が交換された場合(S103がYesの場合)、制御器C2は交換フラグをOffにし(S104)、S102に移行する。一方、分離器101が交換されない場合(S103がNoの場合)、再度S103の判定を繰り返す。
これにより、性能が低下した分離器101が交換されるまでは分離器101から透過ガスを二酸化炭素利用機器300に供給しないので、二酸化炭素利用機器300に供給される透過ガス中の二酸化炭素濃度が低いことによる不具合を抑制することが出来る。
S102の次のステップで、制御器C2は、減圧ポンプ71を動作させて、分離器101の第二空間を所定の圧力である20kPaに減圧するように、圧力調整弁V3を制御す
る(S105)。
次に、制御器C2は、気化器31と供給ポンプ6を動作させて、気化器31の温度を温度検知器5が検知した分離器101の温度に対し2℃低い値にするように制御を開始する(S106)。これにより、通常運転時の分離器101の温度である70℃での相対湿度以下の相対湿度となる量のスイープガスが供給され、分離器101の第二空間に供給することが出来る。
次に、制御器C2は圧力調整弁V3の開弁率から透過ガス量を計算して、この値をF3として、同時にその時の温度検知器5の検知温度をT3として、記憶部に保存する(S107)。
次に、制御器C2は、温度調整器12を動作させて、分離器101の温度を基準温度である70℃にするように、温度検知器5の検知温度を基に温度調整器12の制御を開始し(S108)、分離器101の温度が70℃に到達したか否かを判定する(S109)。
そして、分離器101の温度が基準温度である70℃に到達したら(S109がYesの場合)、制御器C2は圧力調整弁V3の開弁率から透過ガス量を計算して、この値をF4として、同時にその時の温度検知器5の検知温度をT5として、記憶部に保存する(S110)。
一方、分離器101の温度が基準温度である70℃に到達しなかった場合(S109がNoの場合)、制御器C2はS109の判定を繰り返す。
S110の次のステップで、制御器C2は(数4)に基づいて、透過ガス流量変化率rを計算する(S111)。
Figure 2023081423000005
ここで、透過ガス流量変化率rによる分離膜2の性能低下検出について説明する。
F3とF4は温度に対し一次の直線上に乗るので、温度Tnにおける透過ガス流量Fnは(数5)で表せる。
Figure 2023081423000006
ここで、aは温度変化による透過ガス流量変化の傾き、bは切片である。
この(数5)を(数4)に代入すると(数6)のように表すことが出来る。
Figure 2023081423000007
このように、透過ガス流量変化率rはaと一致する。
図7は分離膜2に膜欠陥が生じた場合の二酸化炭素濃度、及び透過ガス流量変化率rの変化を示す特性図であり、図8は分離膜2の透過因子が減少した場合の二酸化炭素濃度、及び透過ガス流量変化率rの変化を示す特性図である。
このように、図7、図8ともに時間経過によってそれぞれの要因で分離膜2の性能低下が進行し、二酸化炭素濃度が低下するが、その際の透過ガス流量変化率rの変化は異なる挙動を示し、図7では増加、図8では減少する。これは下記の理由による。
分離膜2を透過するガス流量の温度上昇による増加の変化率であるaは、分離膜2を透過するガス成分のそれぞれの温度変化に対する流量変化率に、流量を乗じたものの和となる。
分離膜2を透過するガスの拡散係数は温度上昇により増加し、また、二酸化炭素の方が二酸化炭素含有ガスに含まれる他の成分(本実施の形態おいては窒素)より温度変化に対する流量変化率が大きい。
そのため、分離膜2に含まれる透過因子(本実施の形態ではモノエタノールアミン)の分解などにより、分離膜2を透過する二酸化炭素の量が減少することで二酸化炭素濃度が低下した場合はaが減少し、一方、分離膜2に欠陥が生成するなどにより、二酸化炭素含有ガスに含まれる他の成分の量が増加することで二酸化炭素濃度が低下した場合にはaが増加する。
よって、透過ガス流量変化率rの変化によって、分離膜2の性能低下を判定することが出来、また、変化の方向によって性能低下モードを判定できる。
これにより、分離膜2の性能低下を検知できるとともに性能低下要因の解明が容易となり、性能低下要因に応じて二酸化炭素分離装置の運転パラメータを変更できる。
例えば、分離膜2が水によって溶解する膜であり、分離膜2の欠陥生成により性能が低下した場合は、気化器31の水蒸気発生量を下げるなどの対策をとることが出来る。
また、分離膜2の透過因子が二酸化炭素含有ガスに含まれる硫黄酸化物などの酸化性物質によって酸化分解される物質であり、分離膜2の透過因子が減少することで分離膜2の性能が低下した場合には、二酸化炭素含有ガス供給源100にスクラバの設置、あるいはその循環水量を増加させるなどの対策をとることが出来る。
そのため、交換後の分離器101内の分離膜2の性能低下を抑制しながら、二酸化炭素利用機器への影響を抑制することが可能となる。
S111の次のステップで、制御器C2は算出した透過ガス流量変化率rが第二変化率以下であるかを判定する(S112)。ここで、第二変化率は分離膜2の特性によって実験的に求められる値であり、分離膜2の二酸化炭素以外のガスの透過量が増加することにより性能低下する場合における、分離器101を交換する際の閾値となる値である。
S112において、透過ガス流量変化率rが第二変化率より大きい場合(S112がNoの場合)、制御器C2は交換フラグをOnにし、分離器101の性能が分離膜2の二酸化炭素を除くガスの透過量が増加したことにより低下していることを表示器15によって報知し(S115)、S118に移行する。
一方、S112において、透過ガス流量変化率rが第二変化率以下である場合(S112がYesの場合)、制御器C2は透過ガス流量変化率rが第三変化率以上であるかを判定する(S113)。ここで、第二変化率は分離膜2の特性によって実験的に求められる値であり、分離膜2の二酸化炭素の透過量が減少することにより性能低下する場合における、分離器101を交換する際の閾値となる値である。
S113において、透過ガス流量変化率rが第三変化率より小さい場合(S113がNoの場合)、制御器C2は交換フラグをOnにし、分離器101の性能が分離膜2の二酸化炭素の透過量が減少したことにより低下していることを表示器15によって報知し(S116)、S118に移行する。
一方、S113において、透過ガス流量変化率rが第三変化率以上である場合(S113がYesの場合)、制御器C2は制御弁V2を閉、制御弁V1を開にし、二酸化炭素利用機器300に透過ガスの供給を開始する(S114)。
次に、制御器C2は停止指令があるかを判定する(S117)。停止指令がある場合(S117がYesの場合)、制御器C2は制御弁V2を開、制御弁V1を閉にし、二酸化炭素利用機器300への透過ガスの供給を停止する(S118)。一方、停止指令がない場合(S117がNoの場合)、停止指令があるまでS117の判定を繰り返す。
次に、制御器C2は温度調整器12による気化器31の温度制御を停止して、気化器31の温度が低下するまで30分間待機する(S119)。ここで、気化器31の温度が低下するまでの時間として設定した30分は実験的に決定した値である。
次に、制御器C2は供給ポンプ6、減圧ポンプ71、温度調整器12を停止し(S120)、二酸化炭素分離装置1100を停止する。
[2-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、二酸化炭素分離装置1100は、分離膜2によって内部空間が第一空間と第二空間とに仕切られた分離器101と、分離器101を加熱するように構成された温度調整器12と、分離器101の温度を検知するように構成された温度検知器5と、スイープガス供給流路4と、気化器31と、水供給源200と、供給ポンプ6と、減圧ポンプ71と、分離器101の性能低下を報知するように構成された表示器15と、制御器C2と、を備えている。
分離膜2は、二酸化炭素を透過し、温度上昇によって二酸化炭素の透過速度が二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素を除く成分に対し増加する特性を有している。
分離器101の第一空間は、二酸化炭素含有ガス供給流路8から二酸化炭素含有ガスが流入し分離膜2を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路9に流出するように構成され、分離器101の第二空間は、スイープガス供給流路4から水蒸気を含むスイープガスが流入し分離膜2を透過した透過ガスが透過ガス流路10に流出するように構成されている。
気化器31は、スイープガス供給流路4を介して分離器101の第二空間に接続され、内部の水を気化することで、水蒸気を発生させて、分離器101の第二空間に水蒸気を含むスイープガスを供給するように構成されている。水供給源200は、気化器31の水が枯渇しないように、水を気化器31に供給するように構成されている。
供給ポンプ6は、二酸化炭素含有ガス供給流路8に設けられ、分離器101の第一空間に二酸化炭素含有ガスを流通させるように構成されている。減圧ポンプ71は、透過ガス流路10の途中に設けられ、分離器101の第二空間と気化器31とを減圧するように構成されている。
制御器C2は、供給ポンプ6と減圧ポンプ71を動作させることによって分離器101の第一空間と第二空間との間に所定の圧力差を発生させて、気化器31から供給する水蒸気量を通常運転時の相対湿度以下となる所定の供給量で供給した状態において、温度調整器12によって分離器101の温度を変化させた際の透過ガス流量の変化を基に、表示器15によって分離器101の性能低下を報知するように構成されている。
これにより、分離器101の温度を変えて、透過ガス量の変化を検出することにより、二酸化炭素濃度検知器を用いなくとも二酸化炭素とその他のガスの比率を算出することができ、また、分離器101に供給するガスの相対湿度を通常運転時の相対湿度以下に保つことで、結露による性能低下を抑制できる。
また、分離膜2の一種である促進輸送膜では、分離膜2の含水率増加に伴い二酸化炭素の透過速度が向上する傾向にあるため、通常運転時の条件は75%~95%程度の高湿度に設定される。そのため、通常運転時に比べ高湿度のガスを供給しようとしても、湿度の変化幅をあまり大きくすることが出来ない。
一方、分離膜2の温度は高い方が二酸化炭素の透過速度が向上するために、通常運転時の温度は60~80℃程度に設定されることが多く、起動停止時を考えると大きな温度差を与えることが可能となる。
さらに、膜厚が薄く、高い透過速度を持つ分離膜2においては、分離膜2中の水は二酸化炭素の透過に係る反応の一部に関与するのみであるが、分離膜2の温度を変化させた場合は、二酸化炭素の透過に係る全反応の反応速度が変化するため、温度変化による透過ガス流量の変化は大きくなる。
これらのことから温度を変化させた方が湿度を変化させた場合に比べ、透過ガス流量の変化が大きくなり、精度よく検出することが出来る。
よって、本実施の形態において、二酸化炭素分離装置1100は、分離器101の性能検出時における分離膜2の結露による性能低下を抑制しながら、分離器101の性能低下を精度よく検出することが可能となる。
また、本実施の形態において、二酸化炭素分離装置1100は、制御器C2が、分離器
101の温度を変化させた際の透過ガス流量の温度に対する変化量である透過ガス流量変化率が第二変化量より大きくなったときに分離膜2の二酸化炭素含有ガス中の二酸化炭素以外のガスの透過量が増加したと判定して分離器101の性能低下の状態を報知し、透過ガス流量変化率が第二変化量より小さい第三変化量より小さくなったときに分離膜2の二酸化炭素の透過量が低下したと判定して分離器101の性能低下の状態を報知するように構成されている。
これにより、分離器101の性能低下とその要因を報知できる。さらに分離器101の性能低下要因に応じて二酸化炭素分離装置1100の運転パラメータを変更できるので、交換後の分離器101の性能低下を抑制しながら、二酸化炭素利用機器300への影響を抑制することが可能となる。
また、本実施の形態において、二酸化炭素分離装置1100は、分離器101の第二空間と減圧ポンプ71との間の透過ガス流路10に、分離器101の第二空間の圧力を制御するように構成された圧力調整弁V3を、さらに備え、制御器C2は、分離器101の第二空間の圧力を一定にするように、圧力調整弁V3を制御し、圧力調整弁V3の開弁率から透過ガスの流量を検知するように構成されている。
これにより、流量計を備えずとも透過ガス流量を測定することが可能となり、二酸化炭素分離装置1100の機器コストを低減することが可能となる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1~2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1~2で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
本実施の形態1~2では、分離膜2の一例として、アルカノールアミンの一種であるモノエタノールアミンを含んだ促進輸送膜を説明した。分離膜2は、二酸化炭素を温度上昇によって二酸化炭素の透過速度が二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素を除く成分に対し増加する透過するものであれば良い。
よって、分離膜2に含むアミン化合物はモノエタノールアミンに限定されず、別の種類のアミンであってもよいし、促進輸送膜に限定されるものではなく、イオン液体膜やガラス状高分子膜、ゴム状高分子膜、セラミック膜などであってもよい。
本実施の形態1~2では、分離膜2が劣化したと想定した場合に透過ガス流量変化倍率Rや、透過ガス流量変化率rで検出できると説明したが、それに限るものではなく、分離器の機械的な破損に対しても検出できる。
例えば、分離器内部の分離膜の封止部が破損するなどにより第一空間と第二空間との間にガスリークがあった場合、分離器に亀裂が発生する等により第一空間からガスが漏洩した場合や、第二空間に空気が混入した場合においても、分離器温度の変化に対する透過ガス流量の変化率が低下するため、検出できる。
本実施の形態1~2では、交換フラグがOnになった場合、二酸化炭素分離装置を停止する、あるいは起動しないよう制御したが、二酸化炭素分離装置内に複数の分離器を備える装置であれば、性能が低下した分離器を切り離すなどして、運転を継続してもよい。
これにより、二酸化炭素利用機器への透過ガス供給を停止することなく、二酸化炭素濃度を維持できるので、二酸化炭素利用機器の影響を抑制することが出来る。
本実施の形態1~2では、温度調整器による分離器の加熱開始前の透過ガス流量を用いて、透過ガス流量変化倍率R、あるいは透過ガス流量変化率rを算出したが、これに限定されるものではなく、所定の温度を設定し、その温度における流量を測定してもよい。
これにより、温度変化による透過ガス流量変化の傾きが温度域によって大きく異なる場合においても、正確に分離膜の性能低下を検出できる。
また、本実施の形態1~2では、透過ガス流路10における排ガス流路11が分岐する分岐点の下流側に、制御弁V1、制御弁V2の2つのバルブを備えていたが、2つのバルブの代わりに、透過ガス流路10における排ガス流路11が分岐する分岐点に、そのまま透過ガス流路10に流すか排ガス流路11に流すかを切り替える三方弁を設けてもよい。
これにより、制御弁の数を減らし、制御が簡単になるとともに機器コストおよび消費エネルギーを下げることが可能となる。
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、分離膜によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガスが流入し分離膜を透過しなかった非透過ガスが流出するように構成された第一空間と、分離膜を透過した透過ガスが流出するように構成された第二空間とに仕切られた分離器を用いて、二酸化炭素含有ガスから二酸化炭素を回収し、安定した濃度の二酸化炭素濃縮ガスを生成する二酸化炭素分離装置に適用可能である。
具体的には、炭化水素を燃料とする水素製造装置、ボイラーなどの排ガス中の二酸化炭素を濃縮し、工業原料とする二酸化炭素分離回収装置などに、本開示は適用可能である。
1,101 分離器
2 分離膜
3,31 気化器
4 スイープガス供給流路
5 温度検知器
6 供給ポンプ
7,71 減圧ポンプ
8 二酸化炭素含有ガス供給流路
9 非透過ガス流路
10 透過ガス流路
11 排ガス流路
12 温度調整器
13 圧力検知器
14 気化器温度検知器
15 表示器
100 二酸化炭素含有ガス供給源
200 水供給源
300 二酸化炭素利用機器
1000,1100 二酸化炭素分離装置
V1 制御弁
V2 制御弁
V3 圧力調整弁
C1 制御器
C2 制御器

Claims (7)

  1. 二酸化炭素を透過する分離膜によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路から前記二酸化炭素含有ガスが流入し前記分離膜を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路に流出するように構成された第一空間と、前記分離膜を透過した透過ガスが透過ガス流路に流出するように構成された第二空間とに仕切られた分離器と、
    前記分離器を加熱するように構成された温度調整器と、
    前記分離器の温度を検知するように構成された温度検知器と、
    内部の水を気化することで水蒸気を発生させて、前記第一空間、あるいは前記第二空間に水蒸気を供給するように構成された気化器と、
    前記気化器の水が枯渇しないように、水を前記気化器に供給するように構成された水供給源と、
    前記二酸化炭素含有ガス供給流路、あるいは前記非透過ガス流路のいずれかの流路に設けられ、前記第一空間に前記二酸化炭素含有ガスを流通させるように構成された供給ポンプと、
    前記透過ガス流路の途中に設けられ、前記第二空間を減圧するように構成された減圧ポンプと、
    前記透過ガスの流量を検知するように構成された透過ガス流量検知手段と、
    前記分離器の性能低下を報知するように構成された報知手段と、
    制御器と、を備え、
    前記分離膜は、温度上昇によって二酸化炭素の透過速度が二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素を除く成分に対し増加する特性を有し、
    前記気化器は、前記第一空間に水蒸気を供給する場合は、前記二酸化炭素含有ガス供給流路の途中に設けられ、前記第二空間に水蒸気を供給する場合は、スイープガス供給流路を介して前記分離器の第二空間に接続され、
    前記制御器は、前記供給ポンプと前記減圧ポンプの少なくとも一方を動作させることによって前記第一空間と前記第二空間との間に所定の圧力差を発生させて、前記気化器から供給する水蒸気量を通常運転時の相対湿度以下となる所定の供給量で供給した状態において、前記温度調整器によって前記分離器の温度を変化させた際の前記透過ガス流量検知手段によって検知した前記透過ガス流量の変化を基に、前記報知手段によって前記分離器の性能低下を報知するように構成された、二酸化炭素分離装置。
  2. 前記制御器は、前記分離器の温度を基準温度に対し変化させた際に温度差に対する透過ガス流量の変化を基準温度における透過ガス流量で規格化した透過ガス流量変化倍率が、第一変化率より小さくなったときに、前記報知手段によって前記分離器の性能低下を報知するように構成された、請求項1記載の二酸化炭素分離装置。
  3. 前記制御器は、前記分離器の温度を変化させた際の前記透過ガス流量の温度に対する変化量である透過ガス流量変化率が、第二変化量より大きくなったときに、前記分離膜の前記二酸化炭素含有ガス中の二酸化炭素以外のガスの透過量が増加したと判定して前記分離器の性能低下を報知し、前記透過ガス流量の変化量が、第二変化量より小さい第三変化量より小さくなったときに、前記分離膜の二酸化炭素の透過量が低下したと判定して前記分離器の性能低下を報知するように構成された、請求項1記載の二酸化炭素分離装置。
  4. 前記分離膜は、二酸化炭素を選択的に透過する促進輸送膜であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の二酸化炭素分離装置。
  5. 前記第二空間と前記減圧ポンプとの間の前記透過ガス流路、あるいは前記第二空間に設けられ、前記第二空間の圧力を検出するように構成された圧力検知器を、さらに備え、
    前記減圧ポンプは、減圧速度を制御可能に構成されたポンプであって、
    前記制御器は、前記第二空間の圧力を一定にするように前記減圧ポンプを制御し、前記減圧ポンプの制御値から前記透過ガスの流量を検知する、請求項1から4のいずれか1項に記載の二酸化炭素分離装置。
  6. 前記第二空間と前記減圧ポンプとの間の前記透過ガス流路に設けられ、前記第二空間の圧力を制御するように構成された圧力調整弁を備え、
    前記制御器は、前記第二空間の圧力を一定にするように前記圧力調整弁を制御し、前記圧力調整弁の開弁率から前記透過ガスの流量を検知する、請求項1から4のいずれか1項に記載の二酸化炭素分離装置。
  7. 二酸化炭素を透過し、温度上昇によって二酸化炭素の透過速度が二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素を除く成分に対し増加する分離膜によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路から前記二酸化炭素含有ガスが流入し前記分離膜を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路に流出するように構成された第一空間と、前記分離膜を透過した透過ガスが透過ガス流路に流出するように構成された第二空間とに仕切られた分離器と、
    前記二酸化炭素含有ガス供給流路、あるいは前記非透過ガス流路のいずれかの流路に設けられ、前記第一空間に前記二酸化炭素含有ガスを流通させるように構成された供給ポンプと、
    前記透過ガス流路の途中に設けられ、前記第二空間を減圧するように構成された減圧ポンプと、を備えた二酸化炭素分離装置の運転方法であって、
    前記供給ポンプと前記減圧ポンプの少なくとも一方を動作させることによって前記第一空間と前記第二空間との間に所定の圧力差を発生させて、前記分離器に供給するガス中の水蒸気量を通常運転時の相対湿度以下となる所定の供給量で供給した状態において、前記分離器の温度を変化させた際の前記透過ガス流量の変化を基に、前記分離器の性能低下を判定する、二酸化炭素分離装置の運転方法。
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