JP7457891B2 - 二酸化炭素分離装置、及びその運転方法 - Google Patents

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Description

本開示は、二酸化炭素分離装置、及びその運転方法に関する。
特許文献1は、二酸化炭素含有ガスを、温度が50℃以上100℃以下であって相対湿度が50%以上で100%未満となるように調節する温度湿度調節装置と、温度湿度調節装置で温度および相対湿度が調節された二酸化炭素含有ガスを、アミン化合物を有する分離膜の一方の面(以下、第1空間)の気圧を分離膜の他方の面(以下、第2空間)の気圧より高くした状態で、第1空間に供給するガス供給部と、ガス体のうち分離膜を透過した透過ガス体から水蒸気を分離して第2空間に供給する加湿部と、を備えるものである。
特開2012-205971号公報
本開示は、分離膜の性能低下を抑制する二酸化炭素分離装置を提供する。
本開示における二酸化炭素分離装置は、分離膜によって内部空間が第1空間と第2空間とに仕切られた分離器と、凝縮器と、気化器と、水供給源と、分離器の温度を検知するように構成された温度検知器と、供給ポンプと、減圧ポンプと、制御器と、を備えている。
分離膜は、膜中の水分含有率が増加すると二酸化炭素の透過速度が増加する特性を有する。
第1空間は、二酸化炭素含有ガス供給流路から二酸化炭素含有ガスが流入して分離膜を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路に流出するように構成されている。
第2空間は、分離膜を透過した透過ガスが透過ガス流路に流出するように構成されている。
凝縮器は、二酸化炭素含有ガス供給流路に設けられ、二酸化炭素含有ガス中の水分を凝縮させて、二酸化炭素含有ガスから凝縮水を除去するように構成されている。
気化器は、凝縮器と熱的に接続され、スイープガス供給流路を介して第2空間と連通する内部の水を気化させて、第2空間に供給するための水蒸気含有ガスを発生させるように構成されている。
水供給源は、気化器の水が枯渇しないように、水を気化器に供給するように構成されている。
供給ポンプは、二酸化炭素含有ガス供給流路または非透過ガス流路のどちらかに設けられ、分離膜の第1空間に二酸化炭素含有ガスを通流させるように構成されている。
減圧ポンプは、透過ガス流路の途中に設けられ、第2空間を減圧して、気化器の内部の
水の気化を促進させるとともに、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素が分離膜を透過し透過ガスが透過ガス流路に流出するのを促進させるように構成されている。
制御器は、停止信号が入力されても、温度検知器で検出される温度が現在の温度より低い所定温度まで下がるまで減圧ポンプを作動させ、温度検知器で検出される温度が所定温度まで下がると減圧ポンプを停止させるように構成されている。
さらに、制御器は、減圧ポンプの停止後に、温度検知器で検出される温度が所定温度より低い温度に低下した場合は、所定温度をその時点の温度より低い値に変更し、温度検知器で検出される温度が変更後の所定温度まで下がるまで減圧ポンプを動作させるように構成されている。
本開示における二酸化炭素分離装置、及びその運転方法は、停止工程において、気化器で発生した低温の水蒸気含有ガスを分離器の第2空間に供給できる。また、気化器と熱的に接続された凝縮器により二酸化炭素含有ガスの温度を下げることができるので、分離器の第1空間に二酸化炭素含有ガスが供給された場合においても、二酸化炭素含有ガスの湿度を結露しない範囲で上げることができる。
そのため、分離膜表面での結露や乾燥による分離膜の恒久的、あるいは一時的な性能低下を抑制することが可能となる。
実施の形態1における二酸化炭素分離装置の構成を示すブロック図 実施の形態1における二酸化炭素分離装置の基本動作を示すフローチャート 実施の形態1における二酸化炭素分離装置の起動動作を示すフローチャート 実施の形態1における二酸化炭素分離装置の一時停止動作を示すフローチャート 実施の形態1における二酸化炭素分離装置の保持動作を示すフローチャート 実施の形態2における二酸化炭素分離装置の構成を示すブロック図 実施の形態2における二酸化炭素分離装置の基本動作を示すフローチャート 実施の形態2における二酸化炭素分離装置の起動動作を示すフローチャート 実施の形態2における二酸化炭素分離装置の一時停止動作を示すフローチャート 実施の形態2における二酸化炭素分離装置の保持動作を示すフローチャート
(本開示の基礎になった知見等)
近年、地球温暖化対策として温室効果ガスである二酸化炭素を回収し、地中に貯留するCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)が注目されている。
CCSでは、二酸化炭素を超臨界状態で地中に貯留する為に、二酸化炭素を圧縮する必要がある。その圧縮時の消費エネルギー抑制、及び圧縮機器の制約の為に、二酸化炭素濃縮ガス中の二酸化炭素は95%以上の濃度であることが求められる。また、大量に発生する排ガス中の二酸化炭素を効率よく処理する為に、消費エネルギーを抑制した分離手段が求められている。
発明者らが本開示に想到するに至った当時、ボイラー排ガスなどの二酸化炭素含有ガス中の二酸化炭素を分離する分野における低消費エネルギーの分離装置として、非透過ガス
と、非透過ガスより二酸化炭素濃度の高い透過ガスに分離する分離膜を用いた分離器を用いた二酸化炭素分離システムがあった。
本装置に使用される分離膜としては、分子サイズの孔が多数存在し、分子サイズによって分離する分子篩膜、膜中に二酸化炭素を溶解し濃度勾配によって拡散移動させる溶解拡散膜、あるいは化学反応により二酸化炭素をイオンとして移動させる促進輸送膜といったものが用いられる。
これらの分離膜のうち、促進輸送膜は、非常に高い二酸化炭素選択性を示し、高濃度の二酸化炭素が得られるものの、分離膜中の水分が反応に関与するため、分離膜の水分含有量が二酸化炭素の透過速度に影響を及ぼし、運転に好適な相対湿度は50%~100%となる。また、膜中の成分との化学反応が関与するため、運転温度も約60℃程度が好適である。
そのため、この二酸化炭素分離システムを好適な条件で運転するためには、分離膜の水分含有量を制御する必要があり、温度湿度調節装置を備えるものが開示されていた。
しかしながら、本装置では、運転温度が気温より高いため、装置停止時には放熱によって温度が下がり、分離器内に存在する湿潤ガスによって分離膜が結露するという課題が生じる。分離膜が結露すると、分離膜の表面に生成した水滴により、分離膜の表面積が減少し、水滴が除去されるまで二酸化炭素の透過速度が低下するという、一時的な性能低下が発生する。
また、分離膜が水溶性の成分で構成されている場合は分離膜表面に生じた液滴により分離膜を構成している成分が溶出し、分離膜に欠陥が生じる、あるいは、分離膜の透過速度が低下するといった、恒久的な性能低下が発生する。
一方、これを解決するために停止時に空気などの乾燥したガスを導入するパージ操作を行った場合には、分離膜が乾燥し、含水率が低下するため、含水率が回復するまで二酸化炭素の透過速度が低下するという、一時的な性能低下が発生する。
そこで、本開示は、分離膜の乾燥や結露による恒久的、あるいは一時的な性能低下を抑制する二酸化炭素分離装置を提供する。
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
以下、図1を用いて、実施の形態1を説明する。
[1-1.構成]
図1に示すように二酸化炭素分離装置1000は、分離器1と、凝縮器3と、気化器4と、温度検知器5と、供給ポンプ6と、減圧ポンプ7と、二酸化炭素含有ガス供給流路8と、非透過ガス流路9と、透過ガス流路10と、排ガス流路11と、温度調整器12と、スイープガス供給流路13と、制御弁V1と、制御弁V2と、水供給源200と、制御器
C1と、を備える。
分離器1は、分離膜2によって内部空間が第1空間と第2空間とに仕切られている。第1空間の一端には、二酸化炭素含有ガス供給流路8が接続され、第1空間の他端には、非透過ガス流路9が接続されている。第2空間の一端には、透過ガス流路10が接続され、第2空間の他端には、スイープガス供給流路13が接続されている。
二酸化炭素含有ガス供給流路8から分離器1の第1空間に供給された二酸化炭素は、第1空間と第2空間の二酸化炭素の分圧差によって分離膜2中を選択的に透過する。さらにスイープガス供給流路13から分離器1の第2空間に供給される水蒸気含有ガス(スイープガス)によって、分離膜2を透過した二酸化炭素はスイープされ、透過ガス流路10から流出する。
これによって、第1空間から非透過ガス流路9に非透過ガスを流出し、第2空間から透過ガス流路10に非透過ガスより二酸化炭素濃度の高い透過ガスを流出する。
分離膜2は、二酸化炭素を選択的に透過する膜であり、アルカノールアミンの一種であるモノエタノールアミンを含有している。
凝縮器3は、気化器4と熱的に接続され、二酸化炭素含有ガス供給流路8から供給される二酸化炭素含有ガスを冷却し、二酸化炭素含有ガス中の水分を凝縮させる熱交換器であり、凝縮した水を排出する流路(図示せず)を備える。凝縮器3における凝縮は気化器4での水の気化熱により促進される。
気化器4は、凝縮器3と熱的に接続され、内部の水を気化させ、分離器1の第2空間にスイープガス供給流路13を経由して水蒸気含有ガスをスイープガスとして供給する。気化器4における気化は、凝縮器3の凝縮熱と減圧ポンプ7による減圧により促進される。
温度検知器5は、分離器1の温度を検知するように熱電対で構成されている。
供給ポンプ6は、二酸化炭素含有ガス供給流路8に備えられ、二酸化炭素含有ガス供給源100から供給される二酸化炭素含有ガスを、凝縮器3を経て分離器1の第1空間に通流させるポンプである。
減圧ポンプ7は、透過ガス流路10に備えられ、気化器4の内部を減圧して気化器4での水の気化を促進し、分離器1の第2空間を減圧して、気化器4で発生した水蒸気含有ガスがスイープガスとして分離器1の第2空間に供給されるのと、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素が分離膜2を透過するのとを促進し、第2空間と減圧ポンプ7との間の透過ガス流路10を減圧して、透過ガスが第2空間から透過ガス流路10に流出するのを促進し、減圧ポンプ7よりも下流側の透過ガス流路10に接続された二酸化炭素利用機器300または減圧ポンプ7よりも下流側の透過ガス流路10から分岐する排ガス流路11に透過ガスを排出するように構成された、排気速度を調整可能なポンプである
二酸化炭素含有ガス供給流路8は、上流側の端部が二酸化炭素含有ガス供給源100に接続され、下流側の端部が分離器1の第1空間に接続されている。二酸化炭素含有ガス供給流路8は、流路の途中に供給ポンプ6と凝縮器3とを、凝縮器3が供給ポンプ6よりも下流側になるように備えている。
二酸化炭素含有ガス供給流路8は、二酸化炭素含有ガス供給源100から供給されるガスが、供給ポンプ6の供給動作によって、供給ポンプ6から凝縮器3を経て、分離器1の第1空間に供給されるように構成されている。
非透過ガス流路9は、上流側の端部が分離器1の第1空間に接続され、分離器1の第1空間に供給された二酸化炭素含有ガスのうちで分離膜2を透過しなかった二酸化炭素含有ガスである非透過ガスが通流するように構成されている。
透過ガス流路10は、上流側の端部が分離器1の第2空間に接続され、透過ガス流路10に備えられた減圧ポンプ7の減圧動作によって、分離膜2を透過した二酸化炭素含有ガス、及び、スイープガス供給流路13から排出された水蒸気含有ガスが、分離器1の第2空間から透過ガス流路10に流入して、透過ガス流路10を通流するように構成されている。
排ガス流路11は、上流側の端部が減圧ポンプ7よりも下流側の透過ガス流路10に接続された流路であって、停止信号が入力された際に減圧ポンプ7から排出された水蒸気含有ガスを系外に排気するための流路である。
温度調整器12は、分離器1の温度が設定された温度になるように分離器1を加熱できるように構成されたヒーターである。
スイープガス供給流路13は、上流側の端部が気化器4に接続され、下流側の端部が分離器1に接続された流路であって、減圧ポンプ7が減圧動作をしている際に、気化器4で発生した水蒸気含有ガスが、分離器1の第2空間に向かって通流するように構成されている。
制御弁V1は、排ガス流路11の上流側の端部が接続された箇所よりも下流側の透過ガス流路10に設けられ、制御器C1に制御されて、排ガス流路11の上流側の端部が接続された箇所よりも下流側の透過ガス流路10を開放または閉鎖するように構成された開閉弁である。
制御弁V2は、排ガス流路11に設けられ、制御器C1に制御されて、排ガス流路11を開放または閉鎖するように構成された開閉弁である。
水供給源200は、気化器4の内部の水が枯渇しないように、市水をイオン交換し、ポンプによってイオン交換水を気化器4の内部に供給する、イオン交換水供給装置である。
制御器C1は、二酸化炭素分離装置1000の運転を制御する。制御器C1は、信号入出力部(図示せず)と、演算処理部(図示せず)と、制御プログラムを記憶する記憶部(図示せず)とを備える。
制御器C1は、温度検知器5と供給ポンプ6と減圧ポンプ7と温度調整器12と制御弁V1と制御弁V2のそれぞれと電気的に接続され、温度検知器5の検知温度を取得でき、制御器C1の指令により供給ポンプ6と減圧ポンプ7と温度調整器12と制御弁V1と制御弁V2の動作を制御できるように構成されている。
[1-2.動作]
以上のように構成された二酸化炭素分離装置1000について、その動作を図2~図5を参照して詳細に説明する。
[1-2-1.基本動作]
図2は、二酸化炭素分離装置1000の基本動作を示すフローチャートである。
以下の動作は、制御器C1が二酸化炭素分離装置1000(供給ポンプ6と減圧ポンプ7と温度調整器12と制御弁V1と制御弁V2)を制御することによって行われる。
運転開始要求が入ると、制御器C1は、二酸化炭素分離装置1000の起動動作(S000)を行って、二酸化炭素分離装置1000の運転を開始する。
次に、制御器C1は、二酸化炭素分離装置1000の一時停止指令の有無を確認する(S100)。S100の確認の結果、一時停止指令が無ければ、S100をNo側に分岐してS100に戻って、運転を継続する。
S100の確認の結果、一時停止指令が有れば、S100をYes側に分岐して、一時停止動作(S200)を実行する。
次に、制御器C1は、保持動作(S300)を行い、起動指令の有無を確認する(S400)。S400の確認の結果、起動指令が有れば、S400をYes側に分岐して、起動動作(S000)に戻る。
S400の確認の結果、起動指令が無ければ、完全停止指令の有無を確認する(S500)。S500の確認の結果、完全停止指令が無ければ、S500をNo側に分岐して、保持動作(S300)に戻る。
S500の確認の結果、完全停止指令が有れば、S500をYes側に分岐して、二酸化炭素分離装置1000を停止する。
[1-2-2.起動動作]
次に、二酸化炭素分離装置1000の起動動作(S000)について詳細に説明する。
図3は、二酸化炭素分離装置1000の起動動作(S000)を示すフローチャートである。
以下の動作は、制御器C1が二酸化炭素分離装置1000(供給ポンプ6と減圧ポンプ7と温度調整器12と制御弁V1と制御弁V2)を制御することによって行われる。
まず、制御器C1は、制御弁V2を開ける指令を制御弁V2に送り、制御弁V1を閉める指令を制御弁V1に送る(S001)。これにより、制御弁V2が開状態で制御弁V1が閉状態になる。
次に、制御器C1は、分離器1の温度が所定温度T0になるように、温度調整器12を作動させる(S002)。
次に、制御器C1は、分離器1の第2空間側の圧力が20kPaになるように、減圧ポンプ7を作動される(S003)。
これにより、気化器4の内部が減圧され、気化器4の内部の水の気化(蒸発)が促進されて、気化器4の内部で生成された水蒸気含有ガスが、気化器4の内部と分離器1の第2空間との圧力差によって、スイープガス供給流路13を経由して分離器1の第2空間に供給される。
このとき、気化器4の内部が減圧されて内部の水が気化することによって、減圧ポンプ7が作動する前よりも気化器4の温度が低下するが、気化器4は凝縮器3と熱的に接続さ
れているので、気化器4は凝縮器3から熱を奪う(凝縮器3から気化器4へ熱が伝達される)。そして、凝縮器3の温度は、減圧ポンプ7が作動する前よりも低下する。
次に、制御器C1は、二酸化炭素含有ガス供給源100の二酸化炭素含有ガスが凝縮器3を経由して分離器1の第1空間に供給されるように、供給ポンプ6を作動させる(S004)。
このとき、凝縮器3は、気化器4に熱を奪われて(凝縮器3の熱が、気化器4に伝達されて)いるため、凝縮器3の温度が低下しているので、二酸化炭素含有ガスは、凝縮器3を通過する際に、凝縮器3との熱交換により温度が低下して、二酸化炭素含有ガスの湿度が上がり、二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気の一部が凝縮して、凝縮水が二酸化炭素含有ガスから分離(除去)される。
凝縮器3が二酸化炭素含有ガスとの熱交換により得た熱は、凝縮器3から気化器4へ伝達されて、気化器4での水の気化に利用される(気化器4での水の気化を促進する)。
また、湿った状態で分離器1の第1空間に供給された二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素の一部は、第1空間と第2空間の分圧差によって、分離膜2を透過し、第1空間から第2空間に透過した二酸化炭素(透過カス)は、スイープガス供給流路13を経由して分離器1の第2空間に供給された水蒸気含有ガス(スイープガス)と合流して、分離器1の第2空間から透過ガス流路10に流出する。
分離器1の第1空間に供給された二酸化炭素含有ガスのうちで分離膜2を透過しなかった非透過ガスは、分離器1の第1空間から非透過ガス流路9に流出する。
また、湿った状態で分離器1の第1空間に供給された二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気と、スイープガス供給流路13を経由して分離器1の第2空間に供給された水蒸気含有ガス(スイープガス)に含まれる水蒸気とは、膜中の水分含有率が増加すると二酸化炭素の透過速度が増加する特性を有する分離膜2を適度に湿らすのに利用される。
次に、制御器C1は、起動開始から所定起動時間を経過したかを判定し(S005)、所定経過時間を経過していなければ、S005に戻り、S005の判定の結果、所定経過時間を経過していれば、制御弁V1を開け、制御弁V2を閉めることで、排ガス流路11を閉鎖し、排ガス流路11の上流側の端部が接続された箇所よりも下流側の透過ガス流路10を開放して、二酸化炭素利用機器300に透過ガスを供給し(S006)、起動動作を終了する。
[1-2-3.一時停止動作]
次に、二酸化炭素分離装置1000の一時停止動作(S200)について、図4を用いて説明する。
以下の動作は、制御器C1が、温度検知器5の検知温度を取得し、二酸化炭素分離装置1000(供給ポンプ6と減圧ポンプ7と温度調整器12と制御弁V1と制御弁V2)を制御することによって行われる。
まず、制御器C1は、制御弁V2を開ける指令を制御弁V2に送り、制御弁V1を閉める指令を制御弁V1に送る(S201)。これにより、制御弁V2が開状態で制御弁V1が閉状態になり、二酸化炭素利用機器300への透過ガスの供給は停止するが、供給ポンプ6、減圧ポンプ7は停止させない。
次に、制御器C1は、温度調整器12を停止させる(S202)。これにより、分離器1は、気化器4から第2空間に供給される水蒸気含有ガスと、気化器4と熱的に接続された凝縮器3により冷却され凝縮水が分離(除去)されて第1空間に供給される二酸化炭素含有ガスとによって、分離膜2を結露させることなく、同時に分離膜2の湿潤状態を維持しながら冷却される。
この際の気化器4の温度は、分離器1内の分離膜2の温度以下となるが、これは、分離膜2は水を含む一方で、不揮発性の溶質を含むため、沸点上昇の効果によって、気化器4内の水が優先的に気化することによる。
そのため、気化器4から第2空間に供給される水蒸気含有ガスは、分離膜2よりも温度が低く、また、その温度での相対湿度が約100%のガスとなるため、気化器4より相対的に温度の高い分離膜2の表面では結露しない。また、気化器4から第2空間に供給される水蒸気含有ガスは、水蒸気を多量に含むため、分離膜2を乾燥させることもない。
また、第1空間に供給される二酸化炭素含有ガスも、気化器4と熱的に接続された凝縮器3によって冷却され凝縮水が分離(除去)されてから第1空間に供給されるので、第2空間に供給される水蒸気含有ガスと同様に分離膜2の表面で結露しない。また、凝縮器3を経て第1空間に供給される二酸化炭素含有ガスは、水蒸気を多量に含むため、分離膜2を乾燥させることもない。
次に、制御器C1は、温度検知器5から分離器1の現在温度T1を取得して、その現在温度T1より低い所定温度T2を設定する(S203)。
次に、制御器C1は、温度検知器5の検知した分離器1の現在温度T1が所定温度T2に到達したか否かを確認し(S204)、所定温度T2に到達していなければ、到達するまで、S204をNo側に分岐して、S204の確認を繰り返す。
そして、S204において、温度検知器5の検知した分離器1の現在温度T1が所定温度T2に到達すると、S204をYes側に分岐して、制御器C1は、供給ポンプ6、減圧ポンプ7を停止させる(S205)。
次に、制御器C1は、温度検知器5の検知した分離器1の温度変化率が0℃/min以上であるか否かを判定する(S206)。
S206において、温度変化率が0℃/min以上でなければ、S206をNo側に分岐して、制御器C1は、供給ポンプ6、減圧ポンプ7を作動させた(S208)後に、S203に戻って、再度、温度検知器5から分離器1の現在温度T1を取得して、その現在温度T1より低い所定温度T2を設定して、一時停止動作を継続する。
S206において、温度変化率が0℃/min以上であれば、S206をYes側に分岐して、制御器C1は、制御弁V2を閉めて(S207)、一時停止動作を終了して、次工程に移行する。
これにより、分離膜2を結露させずに、また分離膜2の湿潤状態を保ったまま、分離器1の温度を二酸化炭素分離装置1000の筐体内温度より低い温度まで下げることができるので、分離膜2の一時的、あるいは恒久的な性能低下を抑制することができる。
[1-2-4.保持動作]
次に、二酸化炭素分離装置1000の保持動作(S300)について、図5を用いて説
明する。
以下の動作は、制御器C1が、温度検知器5の検知温度を取得し、二酸化炭素分離装置1000(供給ポンプ6と減圧ポンプ7と温度調整器12と制御弁V1と制御弁V2)を制御することによって行われる。
まず、制御器C1は、温度検知器5から分離器1の現在温度T1を取得して、その現在温度T1が所定温度T2より低いか否かを判定し(S301)、現在温度T1が所定温度T2以上であれば、S301をNo側に分岐して、保持動作を終了し次工程に移行する。
S301において、現在温度T1が所定温度T2より低ければ、S301をYes側に分岐して、温度検知器5から取得した現在温度T1を基に、現在温度T1より低い温度に所定温度T2を変更する(S302)。
次に、制御器C1は、制御弁V2を開けて(S303)、供給ポンプ6、減圧ポンプ7を作動させる(S304)。
これにより、気化器4において水の気化により生成された低温の水蒸気含有ガスが分離器1の第2空間に供給され、凝縮器3で冷却され凝縮水が分離(除去)された二酸化炭素含有ガスが分離器1の第1空間に供給され、分離膜2を結露させずに、かつ分離膜2の湿潤状態を保ったままで、分離器1を冷却できる。
次に、制御器C1は、温度検知器5の検知した分離器1の現在温度T1が所定温度T2に到達したか否かを確認し(S305)、所定温度T2に到達していなければ、到達するまで、S305をNo側に分岐して、S305の確認を繰り返す。
そして、S305において、温度検知器5の検知した分離器1の現在温度T1が所定温度T2に到達すると、S305をYes側に分岐して、制御器C1は、供給ポンプ6、減圧ポンプ7を停止させ、制御弁V2を閉める(S306)。
次に、制御器C1は、温度検知器5の検知した分離器1の温度変化率が0℃/min以上であるか否かを判定する(S307)。
S307において、温度変化率が0℃/min以上でなければ、S307をNo側に分岐してS302に戻って、再度、温度検知器5から分離器1の現在温度T1を取得して、その現在温度T1より低い所定温度T2を設定して、保持動作を継続する。
S307において、温度変化率が0℃/min以上であれば、S307をYes側に分岐して、保持動作を終了して、次工程に移行する。
これにより、分離膜2を結露させずに、また分離膜2の湿潤状態を保ったまま、分離器1の温度を、二酸化炭素分離装置1000の筐体内温度より低い温度まで下げることができるので、分離膜2の一時的、あるいは恒久的な性能低下を抑制することができる。
[1-3.効果等]
以上のように、本実施の形態の二酸化炭素分離装置1000は、分離膜2によって内部空間が第1空間と第2空間とに仕切られた分離器1と、凝縮器3と、気化器4と、水供給源200と、分離器1の温度を検知するように構成された温度検知器5と、供給ポンプ6と、減圧ポンプ7と、制御器C1と、を備えている。
分離膜2は、膜中の水分含有率が増加すると二酸化炭素の透過速度が増加する特性を有する。
第1空間は、二酸化炭素含有ガス供給流路8から二酸化炭素含有ガス供給源100の二酸化炭素含有ガスが流入して分離膜2を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路9に流出するように構成されている。
第2空間は、分離膜2を透過した透過ガスが透過ガス流路10に流出するように構成されている。
凝縮器3は、二酸化炭素含有ガス供給流路8に設けられ、二酸化炭素含有ガス中の水分を凝縮させて、二酸化炭素含有ガスから凝縮水を除去するように構成されている。
気化器4は、凝縮器3と熱的に接続され、スイープガス供給流路13を介して第2空間と連通する内部の水を気化させて、第2空間に供給するための水蒸気含有ガスを発生させるように構成されている。
水供給源200は、気化器4の水が枯渇しないように、水を気化器4に供給するように構成されている。
供給ポンプ6は、二酸化炭素含有ガス供給流路8に設けられ、分離膜の第1空間に二酸化炭素含有ガスを通流させるように構成されている。本実施の形態では、供給ポンプ6を二酸化炭素含有ガス供給流路8に設けたが、非透過ガス流路9に供給ポンプ6を設けた場合でも、分離膜の第1空間に二酸化炭素含有ガス供給源100の二酸化炭素含有ガスを通流させることができる。
減圧ポンプ7は、透過ガス流路10の途中に設けられ、第2空間を減圧して、気化器4の内部の水の気化を促進させるとともに、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素が分離膜2を透過し透過ガスが透過ガス流路10に流出するのを促進させるように構成されている。
制御器C1は、停止信号が入力されても、温度検知器5で検出される温度T1が現在の温度T1より低い所定温度T2まで下がるまで減圧ポンプ7を作動させ、温度検知器5で検出される温度T1が所定温度T2まで下がると減圧ポンプ7を停止させるように構成されている。
さらに、制御器C1は、減圧ポンプ7の停止後に、温度検知器5で検出される温度が所定温度T2より低い温度に低下した場合は、所定温度T2をその時点の温度より低い値に変更し、温度検知器5で検出される温度が変更後の所定温度T2まで下がるまで減圧ポンプ7を動作させるように構成されている。
これにより、停止工程において、気化器4で発生した低温の水蒸気含有ガスを分離器1の第2空間に供給できる。また、気化器4と熱的に接続された凝縮器3により二酸化炭素含有ガスの温度を下げることができるので、分離器1の第1空間に二酸化炭素含有ガスが供給された場合においても、二酸化炭素含有ガスの湿度を結露しない範囲で上げることができる。
そのため、分離膜2の表面での結露や乾燥による分離膜2の恒久的、あるいは一時的な性能低下を抑制することが可能となる。
また、一時的な性能低下を抑制できることにより、性能が回復するまでの時間が短くなるため、起動時において二酸化炭素利用機器300に供給される二酸化炭素濃度、および二酸化炭素量が短時間で設計通りの値に回復し、装置の起動を早めることが可能となる。
(実施の形態2)
以下、図6を用いて、実施の形態2を説明する。なお、図6において、実施の形態1と同様の要素については、同一符号を付して詳細な説明を省略する場合がある。
[2-1.構成]
図6に示すように二酸化炭素分離装置1100は、分離器1と、凝縮器3と、気化器4と、温度検知器5と、供給ポンプ6と、減圧ポンプ7と、二酸化炭素含有ガス供給流路8と、非透過ガス流路9と、透過ガス流路10と、温度調整器12と、スイープガス供給流路13と、透過ガス還流流路14と、制御弁V1と、制御弁V3と、水供給源200と、情報取得器400と、制御器C2と、を備える。
本実施の形態の二酸化炭素分離装置1100は、図1に示す実施の形態1の二酸化炭素分離装置1000において、排ガス流路11と制御弁V2を削除して、透過ガス還流流路14と制御弁V3と情報取得器400を加えて、制御器C1を制御器C2に置き換えたものに相当する。
透過ガス還流流路14は、制御弁V1より上流側で減圧ポンプ7より下流側の透過ガス流路10と、供給ポンプ6より下流側で凝縮器3より上流側の二酸化炭素含有ガス供給流路8と、を接続する流路であって、減圧ポンプ7より下流側の透過ガス流路10から透過ガス還流流路14に流入した水蒸気含有ガスを、凝縮器3を経由して分離器1の第1空間に供給するための流路である。
制御弁V3は、透過ガス還流流路14の途中に設けられ、制御器C2に制御されて、透過ガス還流流路14を開放または閉鎖するように構成された開閉弁である。
情報取得器400は、インターネットに接続され、気温に関する情報を取得する情報端末である。
制御器C2は、二酸化炭素分離装置1100の運転を制御する。制御器C2は、信号入出力部(図示せず)と、演算処理部(図示せず)と、制御プログラムを記憶する記憶部(図示せず)とを備える。
制御器C2は、温度検知器5と供給ポンプ6と減圧ポンプ7と温度調整器12と情報取得器400と制御弁V1と制御弁V3のそれぞれと電気的に接続され、温度検知器5の検知温度、および情報取得器400が取得した気温に関する情報を取得でき、制御器C2の指令により供給ポンプ6と減圧ポンプ7と温度調整器12と制御弁V1と制御弁V3の動作を制御できるように構成されている。
また、制御器C2の記憶部には、一時停止工程後から再度、起動工程に移行するまでの時間である想定停止時間が記録されている。この想定停止時間は、二酸化炭素分離装置1100の運転を行うことにより学習・更新される。
[2-2.動作]
以上のように構成された二酸化炭素分離装置1100について、その動作を図7~10を参照して詳細に説明する。
[2-2-1.基本動作]
図7は、二酸化炭素分離装置1100の基本動作を示すフローチャートである。
本実施の形態における基本動作は、図2に示す実施の形態1における基本動作のフローチャートの起動動作(S000)を起動動作(S600)に、一時停止動作(S200)を一時停止動作(S700)に、保持動作(S300)を保持動作(S800)を置き換えたものであるので、説明を省略する。
[2-2-2.起動動作]
次に、二酸化炭素分離装置1100の起動動作(S600)について詳細に説明する。
図8は、二酸化炭素分離装置1100の起動動作(S600)を示すフローチャートである。
以下の動作は、制御器C2が二酸化炭素分離装置1100(供給ポンプ6と減圧ポンプ7と温度調整器12と制御弁V1と制御弁V3)を制御することによって行われる。
まず、制御器C2は、制御弁V3を開ける指令を制御弁V3に送り、制御弁V1を閉める指令を制御弁V1に送る(S601)。これにより、制御弁V3が開状態で制御弁V1が閉状態になる。
次に、制御器C2は、分離器1の温度が所定温度T0になるように、温度調整器12を作動させる(S602)。
次に、制御器C2は、分離器1の第2空間側の圧力が20kPaになるように、減圧ポンプ7を作動される(S603)。
これにより、気化器4の内部が減圧され、気化器4の内部の水の気化(蒸発)が促進されて、気化器4の内部で生成された水蒸気含有ガスが、気化器4の内部と分離器1の第2空間との圧力差によって、スイープガス供給流路13を経由して分離器1の第2空間に供給される。
このとき、気化器4の内部が減圧されて内部の水が気化することによって、減圧ポンプ7が作動する前よりも気化器4の温度が低下するが、気化器4は凝縮器3と熱的に接続されているので、気化器4は凝縮器3から熱を奪う(凝縮器3から気化器4へ熱が伝達される)。そして、凝縮器3の温度は、減圧ポンプ7が作動する前よりも低下する。
次に、制御器C2は、二酸化炭素含有ガス供給源100の二酸化炭素含有ガスが凝縮器3を経由して分離器1の第1空間に供給されるように、供給ポンプ6を作動させ、制御弁V1を開け、制御弁V3を閉める(S604)。
このとき、凝縮器3は、気化器4に熱を奪われて(凝縮器3の熱が、気化器4に伝達されて)いるため、凝縮器3の温度が低下しているので、二酸化炭素含有ガスは、凝縮器3を通過する際に、凝縮器3との熱交換により温度が低下して、二酸化炭素含有ガスの湿度が上がり、二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気の一部が凝縮して、凝縮水が二酸化炭素含有ガスから分離(除去)される。
凝縮器3が二酸化炭素含有ガスとの熱交換により得た熱は、凝縮器3から気化器4へ伝達されて、気化器4での水の気化に利用される(気化器4での水の気化を促進する)。
また、湿った状態で分離器1の第1空間に供給された二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素の一部は、第1空間と第2空間の分圧差によって、分離膜2を透過し、第1空間から第2空間に透過した二酸化炭素(透過カス)は、スイープガス供給流路13を経由して分離器1の第2空間に供給された水蒸気含有ガス(スイープガス)と合流して、分離器1の第2空間から透過ガス流路10に流出する。
分離器1の第1空間に供給された二酸化炭素含有ガスのうちで分離膜2を透過しなかった非透過ガスは、分離器1の第1空間から非透過ガス流路9に流出する。
また、湿った状態で分離器1の第1空間に供給された二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気と、スイープガス供給流路13を経由して分離器1の第2空間に供給された水蒸気含有ガス(スイープガス)に含まれる水蒸気とは、膜中の水分含有率が増加すると二酸化炭素の透過速度が増加する特性を有する分離膜2を適度に湿らすのに利用される。
分離器1の第2空間から流出した透過ガスは、透過ガス流路10により二酸化炭素利用機器300に供給される。これで、起動動作を終了する。
[2-2-3.一時停止動作]
次に、二酸化炭素分離装置1100の一時停止動作(S700)について、図9を用いて説明する。
以下の動作は、制御器C2が、温度検知器5の検知温度と情報取得器400が取得した気温に関する情報を取得し、二酸化炭素分離装置1100(供給ポンプ6と減圧ポンプ7と温度調整器12と制御弁V1と制御弁V3)を制御することによって行われる。
まず、制御器C2は、制御弁V3を開ける指令を制御弁V3に送り、制御弁V1を閉める指令を制御弁V1に送り、減圧ポンプ7を停止させる(S701)。これにより、制御弁V3が開状態で制御弁V1が閉状態になり、二酸化炭素利用機器300への透過ガスの供給は停止する。一方、減圧ポンプ7は停止させない。
次に、制御器C2は、温度調整器12を停止させる(S702)。これにより、分離器1は、気化器4から第2空間に供給される水蒸気含有ガスと、第2空間から透過ガス流路10に流出してから透過ガス還流流路14を通流して、気化器4と熱的に接続された凝縮器3により冷却され凝縮水が分離(除去)されて第1空間に供給される水蒸気含有ガスとによって、分離膜2を結露させることなく、同時に分離膜2の湿潤状態を維持しながら冷却される。
この際の気化器4の温度は、分離器1内の分離膜2の温度以下となるが、これは、分離膜2は水を含む一方で、不揮発性の溶質を含むため、沸点上昇の効果によって、気化器4内の水が優先的に気化することによる。
そのため、気化器4から第2空間に供給される水蒸気含有ガスは、分離膜2よりも温度が低く、また、その温度での相対湿度が約100%のガスとなるため、気化器4より相対的に温度の高い分離膜2の表面では結露しない。また、気化器4から第2空間に供給される水蒸気含有ガスは、水蒸気を多量に含むため、分離膜2を乾燥させることもない。
また、透過ガス還流流路14と凝縮器3を経て、第1空間に供給される水蒸気含有ガスも、気化器4と熱的に接続された凝縮器3によって冷却され凝縮水が分離(除去)されてから第1空間に供給されるので、第2空間に供給される水蒸気含有ガスと同様に分離膜2の表面で結露しない。また、透過ガス還流流路14と凝縮器3を経て、第1空間に供給さ
れる水蒸気含有ガスは、水蒸気を多量に含むため、分離膜2を乾燥させることもない。
次に、制御器C2は、情報取得器400から一時停止工程に入った時点から想定停止時間を経過した時点までの期間における予想最低気温を取得するとともに、温度検知器5から分離器1の現在温度T1を取得して、予想最低気温および分離器1の現在温度T1より低い所定温度T2を設定する(S703)。
次に、制御器C2は、温度検知器5の検知した分離器1の現在温度T1が所定温度T2に到達したか否かを確認し(S704)、所定温度T2に到達していなければ、到達するまで、S704をNo側に分岐して、S704の確認を繰り返す。
そして、S704において、温度検知器5の検知した分離器1の現在温度T1が所定温度T2に到達すると、S704をYes側に分岐して、制御器C2は、減圧ポンプ7を停止させる(S705)。
次に、制御器C2は、温度検知器5の検知した分離器1の温度変化率が0℃/min以上であるか否かを判定する(S706)。
S706において、温度変化率が0℃/min以上でなければ、S706をNo側に分岐して、制御器C2は、減圧ポンプ7を作動させた(S708)後にS703に戻って、再度、情報取得器400から一時停止工程に入った時点から想定停止時間を経過した時点までの期間における予想最低気温を取得するとともに、温度検知器5から分離器1の現在温度T1を取得して、予想最低気温および分離器1の現在温度T1より低い所定温度T2を設定して、一時停止動作を継続する。
S706において、温度変化率が0℃/min以上であれば、S706をYes側に分岐して、制御器C2は、制御弁V3を閉めて(S707)、一時停止動作を終了して、次工程に移行する。
これにより、分離膜2を結露させずに、また分離膜2の湿潤状態を保ったまま、分離器1の温度を一時停止期間中に想定される二酸化炭素分離装置1100の筐体内温度より低い温度まで下げることができるので、分離膜2の一時的、あるいは恒久的な性能低下を抑制することができる。
[2-2-4.保持動作]
次に、二酸化炭素分離装置1100の保持動作(S800)について、図10を用いて説明する。
以下の動作は、制御器C2が、温度検知器5の検知温度を取得し、二酸化炭素分離装置1100(供給ポンプ6と減圧ポンプ7と温度調整器12と制御弁V1と制御弁V3)を制御することによって行われる。
まず、制御器C2は、温度検知器5から分離器1の現在温度T1を取得して、その現在温度T1が所定温度T2より低いか否かを判定し(S801)、現在温度T1が所定温度T2以上であれば、S801をNo側に分岐して、保持動作を終了し次工程に移行する。
S801において、現在温度T1が所定温度T2より低ければ、S801をYes側に分岐して、温度検知器5から取得した現在温度T1を基に、現在温度T1より低い温度に所定温度T2を変更する(S802)。
次に、制御器C2は、制御弁V3を開けて(S803)、減圧ポンプ7を作動させる(S804)。
これにより、気化器4において水の気化により生成された低温の水蒸気含有ガスが分離器1の第2空間に供給され、第2空間から透過ガス流路10に流出して透過ガス還流流路14を経て、凝縮器3で冷却され凝縮水が分離(除去)された水蒸気含有ガスが分離器1の第1空間に供給され、分離膜2を結露させずに、かつ分離膜2の湿潤状態を保ったままで、分離器1を冷却できる。
次に、制御器C2は、温度検知器5の検知した分離器1の現在温度T1が所定温度T2に到達したか否かを確認し(S805)、所定温度T2に到達していなければ、到達するまで、S805をNo側に分岐して、S805の確認を繰り返す。
そして、S805において、温度検知器5の検知した分離器1の現在温度T1が所定温度T2に到達すると、S805をYes側に分岐して、制御器C2は、減圧ポンプ7を停止させ、制御弁V3を閉める(S806)。
次に、制御器C2は、温度検知器5の検知した分離器1の温度変化率が0℃/min以上であるか否かを判定する(S807)。
S807において、温度変化率が0℃/min以上でなければ、S807をNo側に分岐してS802に戻って、再度、温度検知器5から分離器1の現在温度T1を取得して、その現在温度T1より低い所定温度T2を設定して、保持動作を継続する。
S807において、温度変化率が0℃/min以上であれば、S807をYes側に分岐して、保持動作を終了して、次工程に移行する。
これにより、予想最低気温より筐体内温度が低下しても、分離膜2を結露させずに、また分離膜2の湿潤状態を保ったまま、分離器1の温度を、二酸化炭素分離装置1100の筐体内温度より低い温度まで下げることができるので、分離膜2の一時的、あるいは恒久的な性能低下を抑制することができる。
[2-3.効果等]
以上のように、本実施の形態の二酸化炭素分離装置1100は、分離膜2によって内部空間が第1空間と第2空間とに仕切られた分離器1と、凝縮器3と、気化器4と、水供給源200と、分離器1の温度を検知するように構成された温度検知器5と、供給ポンプ6と、減圧ポンプ7と、流路が制御弁V3により開閉される透過ガス還流流路14と、制御器C2と、を備えている。
分離膜2は、膜中の水分含有率が増加すると二酸化炭素の透過速度が増加する特性を有する。
第1空間は、二酸化炭素含有ガス供給流路8から二酸化炭素含有ガス供給源100の二酸化炭素含有ガスが流入して分離膜2を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路9に流出するように構成されている。
第2空間は、分離膜2を透過した透過ガスが透過ガス流路10に流出するように構成されている。
凝縮器3は、二酸化炭素含有ガス供給流路8に設けられ、二酸化炭素含有ガス中の水分
を凝縮させて、二酸化炭素含有ガスから凝縮水を除去するように構成されている。
気化器4は、凝縮器3と熱的に接続され、スイープガス供給流路13を介して第2空間と連通する内部の水を気化させて、第2空間に供給するための水蒸気含有ガスを発生させるように構成されている。
水供給源200は、気化器4の水が枯渇しないように、水を気化器4に供給するように構成されている。
供給ポンプ6は、二酸化炭素含有ガス供給流路8に設けられ、分離膜の第1空間に二酸化炭素含有ガスを通流させるように構成されている。本実施の形態では、供給ポンプ6を二酸化炭素含有ガス供給流路8に設けたが、非透過ガス流路9に供給ポンプ6を設けた場合でも、分離膜の第1空間に二酸化炭素含有ガス供給源100の二酸化炭素含有ガスを通流させることができる。
減圧ポンプ7は、透過ガス流路10の途中に設けられ、第2空間を減圧して、気化器4の内部の水の気化を促進させるとともに、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素が分離膜2を透過し透過ガスが透過ガス流路10に流出するのを促進させるように構成されている。
透過ガス還流流路14は、減圧ポンプ7より下流側の透過ガス流路10と凝縮器3より上流側の二酸化炭素含有ガス供給流路8とを接続する流路であって、減圧ポンプ7より下流側の透過ガス流路10から透過ガス還流流路14に流入した水蒸気含有ガスを、凝縮器3を経由して分離器1の第1空間に供給するための流路である。
制御器C2は、停止信号が入力されても、温度検知器5で検出される温度T1が現在の温度T1より低い所定温度T2まで下がるまで減圧ポンプ7を作動させ、温度検知器5で検出される温度T1が所定温度T2まで下がると減圧ポンプ7を停止させるように構成されている。
さらに、制御器C2は、減圧ポンプ7の停止後に、温度検知器5で検出される温度が所定温度T2より低い温度に低下した場合は、所定温度T2をその時点の温度より低い値に変更し、温度検知器5で検出される温度が変更後の所定温度T2まで下がるまで減圧ポンプ7を動作させるように構成されている。
さらに、制御器C2は、運転中は制御弁V3を閉め、停止信号が入力されると制御弁V3を開けるように構成されている。
これにより、停止工程において、気化器4で発生した低温の水蒸気含有ガスを分離器1の第2空間に供給し、分離器1の熱を奪った後に、第2空間から透過ガス流路10に流出した水蒸気含有ガスを、透過ガス還流流路14を経て凝縮器3に供給して、凝縮器3において分離膜2が結露しないように湿度と温度を調節してから、分離器1の第1空間に供給することができる。
そのため、停止工程において、二酸化炭素含有ガス供給流路8から供給されるガスに水蒸気が含まれていない場合においても、分離膜2の表面での結露や乾燥による分離膜2の恒久的、あるいは一時的な性能低下を抑制することが可能となる。
また、一時的な性能低下を抑制できることにより、性能が回復するまでの時間が短くなるため、起動時において二酸化炭素利用機器300に供給される二酸化炭素濃度、および
二酸化炭素量が短時間で設計通りの値に回復し、装置の起動を早めることが可能となる。
また、本実施の形態のように、二酸化炭素分離装置1100は、気温に関連する情報を取得する情報取得器400をさらに備え、制御器C2は、情報取得器400が取得した気温に関連する情報に基づいて所定温度T2を決定してもよい。
これにより、次回起動時までに想定される最低温度に基づいて所定温度T2を決定することが可能となるので、外気温が低下する場合に間欠的に動作する減圧ポンプ7の動作回数を減少させることが可能となる。
減圧ポンプ7を間欠的に動作させると、冷却した分離器1が停止時に外気によって加熱されるため、エネルギーのロスが大きい。このため、減圧ポンプ7の動作時間を短縮することが可能となり、消費エネルギーを低減することが可能となる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1~2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1~2で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
本実施の形態1~2では、分離膜2の一例として、アルカノールアミンの一種であるモノエタノールアミンを含んだ促進輸送膜を説明した。分離膜2は、二酸化炭素を選択的に透過する、あるいは原料ガス中に二酸化炭素と共存する不純物ガスを選択的に透過するものであり、分離膜2の水分含有量の減少によって二酸化炭素の透過速度増加するものであれば良い。
よって、分離膜2に含むアミン化合物はモノエタノールアミンに限定されず、別の種類のアミンであってもよい。また、分離膜2の表面への結露による表面積の減少は、分離膜2の種類によらず発生するため、分離膜2の水分含有量と二酸化炭素の透過速度が関係しない膜であっても、分離膜2の表面への結露による一時的な性能低下を抑制することは可能となる。
本実施の形態1~2では、完全停止指令があった場合、二酸化炭素利用機器を停止するのみであったが、完全停止中に分離膜2への結露を抑制するため、分離器1、および二酸化炭素含有ガス供給流路8に空気などの乾燥ガスを供給し、分離器1内に滞留した湿潤ガスをパージするパージラインを設けてもよい。
これにより、完全停止中においても分離膜2への結露を抑制することができ、恒久的な性能低下を抑制することが可能となる。
また、完全停止指令があった際に二酸化炭素含有ガス供給源100から供給される二酸化炭素含有ガスの露点が分離器1の現在温度T1、好ましくは停止期間中に想定される最低気温より低い場合には、完全停止信号が入力されたのちに一定時間、供給ポンプ6を動作させ、乾燥した二酸化炭素含有ガスを供給し、二酸化炭素含有ガスを用いてパージを行ってもよい。
これにより、新たにパージラインを設けることなく、分離器1をパージすることができるので、機器のコストを上げることなく完全停止期間における分離器1の結露を抑制する
ことが可能となる。
また、本実施の形態2では制御弁V1、制御弁V3の2つの開閉弁を備えていたが、流路を切り替える三方弁であってもよい。
これにより、制御弁の数を減らし、制御が簡単になるとともに機器コストおよび消費エネルギーを下げることが可能となる。
また、本実施の形態2では情報取得器400はインターネットに接続し、気温に関する情報を取得する情報端末であったが、これに限るものではなく、例えば、郵便番号などで地域を指定する入力機であり、制御器C2の記憶部に格納された地域、季節ごとの気温に関する情報を選択するというものであってもよい。
これにより、インターネットに接続できない地域であっても気温に関する情報を取得することが可能となり、減圧ポンプ7の動作回数を減少させることが可能となり、消費エネルギーを低減することが可能となる。
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、二酸化炭素含有ガスから二酸化炭素を回収し、安定した濃度の二酸化炭素濃縮ガスを生成する二酸化炭素分離装置に適用可能である。具体的には、炭化水素を燃料とする水素製造装置、ボイラーなどの排ガス中の二酸化炭素を濃縮し、工業原料とする二酸化炭素分離回収装置などに、本開示は適用可能である。
1 分離器
2 分離膜
3 凝縮器
4 気化器
5 温度検知器
6 供給ポンプ
7 減圧ポンプ
8 二酸化炭素含有ガス供給流路
9 非透過ガス流路
10 透過ガス流路
11 排ガス流路
12 温度調整器
13 スイープガス供給流路
14 透過ガス還流流路
100 二酸化炭素含有ガス供給源
200 水供給源
300 二酸化炭素利用機器
400 情報取得器
1000 二酸化炭素分離装置
1100 二酸化炭素分離装置
V1 制御弁
V2 制御弁
V3 制御弁
C1 制御器
C2 制御器

Claims (4)

  1. 膜中の水分含有率が増加すると二酸化炭素の透過速度が増加する特性を有する分離膜によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路から二酸化炭素含有ガスが流入して前記分離膜を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路に流出するように構成された第1空間と、前記分離膜を透過した透過ガスが透過ガス流路に流出するように構成された第2空間とに仕切られた分離器と、
    前記二酸化炭素含有ガス供給流路に設けられ、前記二酸化炭素含有ガス中の水分を凝縮させて、前記二酸化炭素含有ガスから凝縮水を除去するように構成された凝縮器と、
    前記凝縮器と熱的に接続され、スイープガス供給流路を介して前記第2空間と連通する内部の水を気化させて、前記第2空間に供給するための水蒸気含有ガスを発生させるように構成された気化器と、
    前記気化器の水が枯渇しないように、水を前記気化器に供給するように構成された水供給源と、
    前記分離器の温度を検知するように構成された温度検知器と、
    前記二酸化炭素含有ガス供給流路または前記非透過ガス流路のどちらかに設けられ、前記分離膜の前記第1空間に前記二酸化炭素含有ガスを通流させるように構成された供給ポンプと、
    前記透過ガス流路の途中に設けられ、前記第2空間を減圧して、前記気化器の内部の水の気化を促進させるとともに、前記二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素が前記分離膜を透過し前記透過ガスが前記透過ガス流路に流出するのを促進させるように構成された減圧ポンプと、
    制御器と、を備える二酸化炭素分離装置であって
    前記制御器は、前記二酸化炭素分離装置を停止する停止信号が入力されても、前記温度検知器で検出される温度が現在の温度より低い所定温度まで下がるまで前記減圧ポンプを作動させ、前記温度検知器で検出される温度が前記所定温度まで下がると前記減圧ポンプを停止させ、前記減圧ポンプの停止後に、前記温度検知器で検出される温度が前記所定温度より低い温度に低下した場合は、前記所定温度をその時点の温度より低い値に変更し、前記温度検知器で検出される温度が変更後の前記所定温度まで下がるまで前記減圧ポンプを動作させるように構成された、二酸化炭素分離装置。
  2. 前記減圧ポンプより下流側の前記透過ガス流路と前記凝縮器より上流側の二酸化炭素含有供給ガス流路とを接続し、制御弁により開閉される透過ガス還流流路をさらに備え、
    前記制御器は、運転中は前記制御弁を閉め、前記停止信号が入力されると前記制御弁を開けるように前記制御弁を制御するように構成された、請求項1記載の二酸化炭素分離装置。
  3. 気温に関連する情報を取得する情報取得器をさらに備え、
    前記制御器は、前記情報取得器が取得した気温に関連する情報に基づいて前記所定温度を決定するように構成された、請求項1または2記載の二酸化炭素分離装置。
  4. 膜中の水分含有率が増加すると二酸化炭素の透過速度が増加する特性を有する分離膜によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路から二酸化炭素含有ガスが流入して前記分離膜を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路に流出するように構成された第1空間と、前記分離膜を透過した透過ガスが透過ガス流路に流出するように構成された第2空間とに仕切られた分離器と、
    前記二酸化炭素含有ガス供給流路に設けられ、前記二酸化炭素含有ガス中の水分を凝縮させることによって、前記二酸化炭素含有ガスから凝縮水を除去するように構成された凝縮器と、
    前記凝縮器と熱的に接続され、スイープガス供給流路を介して前記第2空間と連通する内部の水を気化させて、前記第2空間に供給するための水蒸気含有ガスを発生させるように構成された気化器と、
    前記気化器の水が枯渇しないように、水を前記気化器に供給するように構成された水供給源と、
    前記分離器の温度を検知するように構成された温度検知器と、
    前記二酸化炭素含有ガス供給流路または前記非透過ガス流路のどちらかに設けられ、前記分離膜の前記第1空間に前記二酸化炭素含有ガスを通流させるように構成された供給ポンプと、
    前記透過ガス流路の途中に設けられ、前記第2空間を減圧して、前記気化器の内部の水の気化を促進させるとともに、前記二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素が前記分離膜を透過し前記透過ガスが前記透過ガス流路に流出するのを促進させるように構成された減圧ポンプと、を備えた二酸化炭素分離装置の運転方法であって、
    前記二酸化炭素分離装置を停止する停止信号が入力されても、前記温度検知器で検出される温度が現在の温度より低い所定温度まで下がるまで前記減圧ポンプを作動させ、前記温度検知器で検出される温度が前記所定温度まで下がると前記減圧ポンプを停止させ、
    前記減圧ポンプの停止後に、前記温度検知器で検出される温度が前記所定温度より低い温度に低下した場合は、前記所定温度をその時点の温度より低い値に変更し、前記温度検知器で検出される温度が変更後の前記所定温度まで下がるまで前記減圧ポンプを動作させることを特徴とする、二酸化炭素分離装置の運転方法。
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