JP2023142336A - 二酸化炭素分離回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本開示は、分離膜の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる二酸化炭素分離回収装置を提供する。【解決手段】本開示における二酸化炭素分離回収装置は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜によって、内部空間が二酸化炭素含有ガス供給流路から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路に流出するように構成された第一空間と、分離膜を透過した透過ガスが透過ガス流路に流出するように構成された第二空間とに仕切られた二酸化炭素分離器と、透過ガス流路に第二空間の圧力が第一空間の圧力よりも低くするポンプとを備え、運転時に分離膜において相対的に結露し易い箇所と相対的に結露し難い箇所とが発生し、相対的に結露し易い箇所の膜厚が相対的に結露し難い箇所の膜厚よりも厚い。【選択図】図1
Description
本開示は、二酸化炭素分離回収装置に関する。
特許文献1は、二酸化炭素分離回収装置を開示する。この二酸化炭素分離回収装置は、第一空間に流入する二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素を分離膜によって、選択的に第二空間に透過させるように構成された二酸化炭素分離器と、第二空間に連通した略密閉構造の空間に設けられた水を貯める貯水部と、第二空間を減圧するポンプと、ポンプの出口から排出されたガスから水分を分離する水分離器と、を備えることによって、分離膜の含水率を上げる。
本開示は、分離膜の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる二酸化炭素分離回収装置を提供する。
本開示における二酸化炭素分離回収装置は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路に流出するように構成された第一空間と、分離膜を透過した透過ガスが透過ガス流路に流出するように構成された第二空間と、に仕切られた二酸化炭素分離器と、透過ガス流路に設けられ、第二空間を減圧することによって第二空間の圧力が第一空間の圧力よりも低くなるように構成されたポンプと、を備える。
そして、運転時に、分離膜において、相対的に結露し易い箇所と相対的に結露し難い箇所とが発生する二酸化炭素分離回収装置であって、分離膜において、相対的に結露し易い箇所の膜厚が、相対的に結露し難い箇所の膜厚よりも厚いことを特徴とする。
アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜に結露水が付着すると、分離膜を構成するアミン化合物と、アミン化合物を保持する基材が流出してしまう。
その結果、分離膜の膜厚が薄くなって、第一空間から分離膜を介して第二空間に移動する二酸化炭素の透過量が減少するとともに、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素以外のガスの移動量が増加して、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度が低下する。
さらに、所定の膜厚より分離膜の膜厚が薄くなると、二酸化炭素以外の移動量が極端に増加し、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度がさらに大きく低下する。
本開示における二酸化炭素分離回収装置は、分離膜において、相対的に結露し易い箇所の膜厚が、相対的に結露し難い箇所の膜厚よりも厚いので、結露水により分離膜に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、分離膜が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時
間を長くすることができる。そのため、分離膜の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
間を長くすることができる。そのため、分離膜の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、特許文献1に開示されたように、第一空間に流入する二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素を分離膜によって、選択的に第二空間に透過させるように構成された二酸化炭素分離器と、第二空間に連通した略密閉構造の空間に設けられた水を貯める貯水部と、第二空間を減圧するポンプと、ポンプの出口から排出されたガスから水分を分離する水分離器と、を備えることによって、分離膜の含水率を上げる技術があった。
発明者らが本開示に想到するに至った当時、特許文献1に開示されたように、第一空間に流入する二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素を分離膜によって、選択的に第二空間に透過させるように構成された二酸化炭素分離器と、第二空間に連通した略密閉構造の空間に設けられた水を貯める貯水部と、第二空間を減圧するポンプと、ポンプの出口から排出されたガスから水分を分離する水分離器と、を備えることによって、分離膜の含水率を上げる技術があった。
これにより、分離膜における二酸化炭素の透過速度を向上させることができる二酸化炭素分離回収装置を提供できる。
一般的に、二酸化炭素分離回収装置の分離膜の膜厚は、二酸化炭素分離器内において、均一に形成されていた。しかしながら、第一空間に流入する二酸化炭素含有ガスに水蒸気も含まれている場合には、「二酸化炭素分離器に流入する際のガス温度の低下により、第一空間の二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側」や、「分離膜を介した二酸化炭素の透過によるガス量の減少により、第一空間の二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側」において、水蒸気の結露が発生し、その結露水により分離膜に含有するアミンの溶出から分離膜が薄膜化してしまい、短時間で分離回収ガスの二酸化炭素濃度が低下するという課題があった。これらの課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで本開示は、分離膜の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる二酸化炭素分離回収装置を提供する。
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
以下、図1、図2を用いて、実施の形態1を説明する。
以下、図1、図2を用いて、実施の形態1を説明する。
[1-1.構成]
図1に示すように、実施の形態1にかかる二酸化炭素分離回収装置10は、二酸化炭素分離器101と、二酸化炭素含有ガス供給流路110と、非透過ガス流路111と、透過ガス流路112と、水蒸気供給流路113と、ポンプ120と、圧力計130と、を備える。
図1に示すように、実施の形態1にかかる二酸化炭素分離回収装置10は、二酸化炭素分離器101と、二酸化炭素含有ガス供給流路110と、非透過ガス流路111と、透過ガス流路112と、水蒸気供給流路113と、ポンプ120と、圧力計130と、を備える。
二酸化炭素分離器101は、その内部空間が、分離膜105により第一空間102と第二空間103とに区画されており、第一空間102に流入する二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素を分離膜105によって選択的に第二空間103に透過させるように構成されている。分離膜105は、第一分離膜105aと第二分離膜105bからなる。
第一空間102の長手方向の一端には、二酸化炭素含有ガス供給流路110の下流側端(出口)が接続されており、第一空間102の長手方向の他端には、非透過ガス流路111の上流側端(入口)が接続されている。
第一空間102には、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが供給される。二酸化炭素含有ガス供給流路110から第一空間102に供給された二酸化炭素含有ガスのうちで分離膜105を透過して第二空間103に移動しなかったガスは、非透過ガス流路111に排出される。
分離膜105は、アミン化合物のモノエタノールアミンを含んだ高分子膜で構成されており、二酸化炭素と水蒸気を選択的に透過する。また、分離膜105は、湿度が高いほど二酸化炭素の透過速度が大きくなる性質をもつ。アミン化合物を保持する基材としては、親水性ポリマーのPVA(ポリビニルアルコール)が使用される。
第一分離膜105aは、二酸化炭素含有ガス供給流路110が接続される側の第一空間102に沿って配置され、第二分離膜105bは、非透過ガス流路111が接続される側の第一空間102に沿って配置されている。
図2に示すように、分離膜105の膜厚は、第二分離膜105bよりも第一分離膜105aの方が厚い。分離膜105の膜厚は一般的に、0.1~50μmである。
第二分離膜105bに面する第二空間103の長手方向の一端には、第二空間103に水蒸気を供給するための水蒸気供給流路113の下流側端(出口)が接続されており、第一分離膜105aに面する第二空間103の長手方向の他端には、第二空間103内の水蒸気と二酸化炭素とを第二空間103から排出するための透過ガス流路112の上流側端(入口)が接続されている。
二酸化炭素分離器101は、二酸化炭素含有ガス供給流路110の下流側端(出口)から非透過ガス流路111の上流側端(入口)に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113の下流側端(出口)から透過ガス流路112の上流側端(入口)に向かって第二空間103を流通する水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、対向流になるように、二酸化炭素含有ガス供給流路110の下流側端(出口)と、非透過ガス流路111の上流側端(入口)と、水蒸気供給流路113の下流側端(出口)と、透過ガス流路112の上流側端(入口)と、が二酸化炭素分離器101に、それぞれ配置されている。
本実施の形態における二酸化炭素含有ガスは、例えば、炭化水素を含む都市ガスの燃焼時に発生する燃焼排ガスである。したがって、二酸化炭素含有ガスは、二酸化炭素の他に水蒸気を含んでいる。
ポンプ120は、水蒸気供給流路113から第二空間103に供給される水蒸気と、分離膜105を介して第一空間102から流入する二酸化炭素および水蒸気と、を吸い込んで、第二空間103を所定の圧力に減圧する(第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなる)ように、透過ガス流路112の途中に設置されている。
圧力計130は、第二空間103の圧力を検知するために、ポンプ120よりも上流側の透過ガス流路112の途中に設置されている。
二酸化炭素分離器温度検知器125は、二酸化炭素分離器101の温度を検知するための温度センサであり、二酸化炭素分離器101を代表する測定点の温度を検知するように配置されている。
[1-2.動作]
以上のように構成された、本実施の形態の二酸化炭素分離回収装置10について、その動作を、以下説明する。
以上のように構成された、本実施の形態の二酸化炭素分離回収装置10について、その動作を、以下説明する。
二酸化炭素含有ガス供給流路110から第一空間102に、二酸化炭素含有ガスが供給される。本実施の形態では、二酸化炭素含有ガスの流量は20NL/minであり、二酸化炭素含有ガスの温度は80℃であり、二酸化炭素含有ガスの露点は70℃であり、二酸化炭素含有ガスの二酸化炭素濃度は10%である。ここで、流量と濃度の値は、水分を除いた状態での値で示している。
二酸化炭素分離器温度検知器125によって検知される二酸化炭素分離器101の温度が60℃になるように、二酸化炭素分離器101の温度が制御されている。
二酸化炭素分離器101の温度を調節する方法は、二酸化炭素分離器101の周囲にヒータを設置して、ヒータに通電する電力量を調節する方法が好ましいが、二酸化炭素含有ガス供給流路110から第一空間102に流入する二酸化炭素含有ガスの熱によって、二酸化炭素分離器101の温度が60℃になるように、二酸化炭素分離器101を断熱材で覆ってもよい。
二酸化炭素含有ガス供給流路110から第一空間102に流入した二酸化炭素含有ガスは、第一空間102を形成する壁面等と熱交換して、二酸化炭素含有ガスの温度が、二酸化炭素含有ガスの露点の70℃よりも低い温度になることによって、二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気が結露(凝縮)して、その結露水が分離膜105に付着する。
また、第一空間102内の二酸化炭素含有ガスの温度が、第二空間103内のガスの温度よりも高い場合は、第一空間102における分離膜105の近傍の二酸化炭素含有ガスが、分離膜105で冷やされて、分離膜105において結露し易くなる。
本実施の形態の二酸化炭素分離回収装置10では、非透過ガス流路111の下流側端(出口)が大気解放されているために、第一空間102の圧力は、大気圧となっている。
圧力計130で検知される第二空間103の圧力が、10kPaとなるように、ポンプ120を運転する。
水蒸気供給流路113の上流側には、水蒸気を発生させる機構が配置され、ポンプ120によって第二空間103が減圧されるため、水蒸気供給流路113を通って、二酸化炭素分離器101の第二空間103に水蒸気が供給される。本実施の形態の二酸化炭素分離回収装置10において、水蒸気供給流路113から二酸化炭素分離器101の第二空間103に供給される水蒸気の流量は、5NL/minである。
二酸化炭素含有ガス供給流路110から第一空間102に供給された二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素は、第一空間102と第二空間103との二酸化炭素の分圧差により、分離膜105を透過して第二空間103に移動する。
このとき、二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気は、二酸化炭素とともに、第一空間102側から第二空間103側に分離膜105を透過する。
第一空間102に供給された二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素は、分離膜105に含まれるアミン化合物と結びついて分離膜105内を第二空間103側に移動し、分離膜105の第二空間103側でアミン化合物から分離して放出される。
本実施の形態では、二酸化炭素含有ガス供給流路110からの流入口から非透過ガス流路111への流出口に向かって第一空間102を流通するガスと、水蒸気供給流路113からの流入口から透過ガス流路112への流出口に向かって第二空間103を流通するガスとが、対向流となっている。
第一空間102から第二空間103に透過した二酸化炭素と水蒸気は、第二空間103と透過ガス流路112により連通しているポンプ120によって吸引され、ポンプ120の出口から排出される。図示はしないが、二酸化炭素に含有する水蒸気は、ポンプ120の出口側の水分離器で水分を除去され、二酸化炭素を多く含む乾燥したガスが、透過ガス流路112の下流側端から回収ガスとして排出され、分離回収ガスタンクに貯蔵される。
第一空間102に流入した二酸化炭素含有ガスのうちで、分離膜105を透過せず残った非透過ガスは、非透過ガス流路111から排出される。
[1-3.効果等]
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置10は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置10は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105に結露水が付着すると、分離膜105を構成し水に溶けやすいアミン化合物と、アミン化合物を保持する基材が流出してしまう。
その結果、分離膜105の膜厚が薄くなって、第一空間102から分離膜105を介して第二空間103に移動する二酸化炭素の透過量が減少するとともに、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素以外のガスの移動量が増加して、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度が低下する。
さらに、所定の膜厚より分離膜105の膜厚が薄くなると、二酸化炭素以外の移動量が極端に増加し、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度がさらに大きく低下する。
本実施の形態における二酸化炭素分離回収装置10は、分離膜105において、相対的に結露し易い箇所の膜厚が、相対的に結露し難い箇所の膜厚よりも厚いので、結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、分離膜105が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時間を長くすることができる。そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置10は、二酸化炭素含有ガス供給流路110が、第一空間102の長手方向の一端に接続され、非透過ガス流路111が、第一空間102の長手方向の他端に接続され、第一空間102に流入する二酸化炭素含有ガスの露点温度が、第一空間102の温度よりも高く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第一分離膜105a)は、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第二分離膜105b)よりも結露し易く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第一分離膜105a)の膜厚が、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第二分離膜105b)の膜厚よりも厚い構成であってもよい。
これにより、二酸化炭素含有ガスが二酸化炭素分離器101の第一空間102に流入した際に、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側で、ガス温度が低下し、二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気が結露して、その結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、下流側の分離膜105(第二分離膜105b)よりも結露しやすい上流側の分離膜105(第一分離膜105a)の膜厚が、下流側の分離膜105(第二分離膜105b)の膜厚よりも厚いので、分離膜105が必要最低限度の膜厚に薄くなるまでの時間を長くすることができる。
そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置10は、第二空間103に水蒸気を供給する水蒸気供給流路113を、二酸化炭素分離器101に設けてもよい。
これにより、二酸化炭素含有ガス供給流路110から第一空間102に供給される二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気によって、分離膜105の含水率を、二酸化炭素の透過に十分な含水率にすることができない場合であっても、水蒸気供給流路113によって第二空間103に供給する水蒸気によって、分離膜105の含水率を上げることができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置10は、二酸化炭素含有ガス供給流路110の下流側端(出口)から非透過ガス流路111の上流側端(入口)に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113の下流側端(出口)から透過ガス流路112の上流側端(入口)に向かって第二空間103を流通する水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、対向流になるように構成してもよい。
この場合は、第二空間103における二酸化炭素の分圧は、第二空間103におけるガスの流れの上流側より下流側の方が大きくなるので、並行流の場合よりも、第一空間102と第二空間103の二酸化炭素の分圧差が相対的に大きい箇所(第一空間102におけ
る二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側)と二酸化炭素の分圧差が相対的に小さい箇所(第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側)との分圧差の差が小さくなる。
る二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側)と二酸化炭素の分圧差が相対的に小さい箇所(第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側)との分圧差の差が小さくなる。
(変形例)
二酸化炭素分離器101の分離膜105の代わりに、図2の破線に示す特性を有した、二酸化炭素含有ガス供給流路110の下流側端(出口)から非透過ガス流路111の上流側端(入口)に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側に向かうほど、徐々に分離膜105の膜厚が厚くなり、第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側に向かうほど、徐々に分離膜105の膜厚が薄くなるような分離膜を用いても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
二酸化炭素分離器101の分離膜105の代わりに、図2の破線に示す特性を有した、二酸化炭素含有ガス供給流路110の下流側端(出口)から非透過ガス流路111の上流側端(入口)に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側に向かうほど、徐々に分離膜105の膜厚が厚くなり、第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側に向かうほど、徐々に分離膜105の膜厚が薄くなるような分離膜を用いても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
その他の変形例として、二酸化炭素含有ガスの流量、露点と第一空間102の温度から決まる結露水の量に応じて、第一分離膜105aの第一空間102に面する範囲を変更してもよい。つまり、結露水が多い場合は、第一分離膜105aの範囲を広げ、少ない場合は第一分離膜105aの範囲を狭めてもよい。
(実施の形態2)
以下、図3を用いて、実施の形態2を説明する。
以下、図3を用いて、実施の形態2を説明する。
[2-1.構成]
図3に示すように、実施の形態2にかかる二酸化炭素分離回収装置11は、第二空間103に水蒸気を供給する水蒸気供給流路113が省略されている点で、実施の形態1にかかる二酸化炭素分離回収装置10とは異なる。
図3に示すように、実施の形態2にかかる二酸化炭素分離回収装置11は、第二空間103に水蒸気を供給する水蒸気供給流路113が省略されている点で、実施の形態1にかかる二酸化炭素分離回収装置10とは異なる。
本実施の形態の二酸化炭素分離回収装置11において、実施の形態1にかかる二酸化炭素分離回収装置10と同一構成については、同一符号を付して、重複する説明は、省略する。
[2-2.動作]
以上のように構成された二酸化炭素分離回収装置11の動作は、第二空間103の透過ガス流路112の上流端と接続された一端に対して、その他端側からいかなるガスも供給されない点で、実施の形態1と異なる。
以上のように構成された二酸化炭素分離回収装置11の動作は、第二空間103の透過ガス流路112の上流端と接続された一端に対して、その他端側からいかなるガスも供給されない点で、実施の形態1と異なる。
[2-3.効果等]
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置11は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置11は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105に結露水が付着すると、分離膜105を構成し水に溶けやすいアミン化合物と、アミン化合物を保持する基材が流出してしまう。
その結果、分離膜105の膜厚が薄くなって、第一空間102から分離膜105を介して第二空間103に移動する二酸化炭素の透過量が減少するとともに、二酸化炭素含有ガ
スに含まれる二酸化炭素以外のガスの移動量が増加して、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度が低下する。
スに含まれる二酸化炭素以外のガスの移動量が増加して、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度が低下する。
さらに、所定の膜厚より分離膜105の膜厚が薄くなると、二酸化炭素以外の移動量が極端に増加し、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度がさらに大きく低下する。
本実施の形態における二酸化炭素分離回収装置11は、分離膜105において、相対的に結露し易い箇所の膜厚が、相対的に結露し難い箇所の膜厚よりも厚いので、結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、分離膜105が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時間を長くすることができる。そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置11は、二酸化炭素含有ガス供給流路110が、第一空間102の長手方向の一端に接続され、非透過ガス流路111が、第一空間102の長手方向の他端に接続され、第一空間102に流入する二酸化炭素含有ガスの露点温度が、第一空間102の温度よりも高く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第一分離膜105a)は、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第二分離膜105b)よりも結露し易く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第一分離膜105a)の膜厚が、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第二分離膜105b)の膜厚よりも厚い構成であってもよい。
これにより、二酸化炭素含有ガスが二酸化炭素分離器101の第一空間102に流入した際に、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側で、ガス温度が低下し、二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気が結露して、その結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、下流側の分離膜105(第二分離膜105b)よりも結露しやすい上流側の分離膜105(第一分離膜105a)の膜厚が、下流側の分離膜105(第二分離膜105b)の膜厚よりも厚いので、分離膜105が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時間を長くすることができる。
そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
(実施の形態3)
以下、図4を用いて、実施の形態3を説明する。
以下、図4を用いて、実施の形態3を説明する。
[3-1.構成]
実施の形態3にかかる二酸化炭素分離回収装置12は、実施の形態1にかかる二酸化炭素分離回収装置10に対して、図4に示すように、非透過ガスが流通する非透過ガス流路111の途中に、背圧制御部115が設置されている点が異なる。
実施の形態3にかかる二酸化炭素分離回収装置12は、実施の形態1にかかる二酸化炭素分離回収装置10に対して、図4に示すように、非透過ガスが流通する非透過ガス流路111の途中に、背圧制御部115が設置されている点が異なる。
本実施の形態の二酸化炭素分離回収装置12において、実施の形態1にかかる二酸化炭素分離回収装置10と同一構成については、同一符号を付して、重複する説明は、省略する。
[3-2.動作]
以上のように構成された二酸化炭素分離回収装置12の動作は、非透過ガスが流通する非透過ガス流路111の途中に、背圧制御部115が設置されている点で、実施の形態1
と異なる。
以上のように構成された二酸化炭素分離回収装置12の動作は、非透過ガスが流通する非透過ガス流路111の途中に、背圧制御部115が設置されている点で、実施の形態1
と異なる。
背圧制御部115によって、流通する非透過ガスの流路を絞ることによって、背圧制御部115より上流側のガス圧力を、背圧制御部115が無い場合の圧力よりも高い所定の圧力に上昇させることができる。
これによって、二酸化炭素分離器101の第一空間102の二酸化炭素含有ガスの圧力が上昇することで、二酸化炭素の分圧を上げることができる。
したがって、分離膜105を介して、第一空間102側の二酸化炭素分圧と、第二空間103側の二酸化炭素分圧の差を大きくすることが可能となり、非透過ガス流路111の途中に背圧制御部115が設置されていない場合よりも、分離膜105における二酸化炭素の透過量を増加させることができる。
また、二酸化炭素含有ガスのガス圧力が高いため、第一空間102の下流側での相対湿度は上昇し易くなる。
[3-3.効果等]
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置12は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置12は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105に結露水が付着すると、分離膜105を構成し水に溶けやすいアミン化合物と、アミン化合物を保持する基材が流出してしまう。
その結果、分離膜105の膜厚が薄くなって、第一空間102から分離膜105を介して第二空間103に移動する二酸化炭素の透過量が減少するとともに、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素以外のガスの移動量が増加して、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度が低下する。
さらに、所定の膜厚より分離膜105の膜厚が薄くなると、二酸化炭素以外の移動量が極端に増加し、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度がさらに大きく低下する。
本実施の形態における二酸化炭素分離回収装置12は、分離膜105において、相対的に結露し易い箇所の膜厚が、相対的に結露し難い箇所の膜厚よりも厚いので、結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、分離膜105が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時間を長くすることができる。そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置12は、二酸化炭素含有ガス供給流路110が、第一空間102の長手方向の一端に接続され、非透過ガス流路111が、第一空間102の長手方向の他端に接続され、第一空間102に流入する二酸化炭素含有ガスの露点温度が、第一空間102の温度よりも高く、第一空間102における二酸化炭素含
有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第一分離膜105a)は、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第二分離膜105b)よりも結露し易く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第一分離膜105a)の膜厚が、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第二分離膜105b)の膜厚よりも厚い構成であってもよい。
有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第一分離膜105a)は、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第二分離膜105b)よりも結露し易く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第一分離膜105a)の膜厚が、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第二分離膜105b)の膜厚よりも厚い構成であってもよい。
これにより、二酸化炭素含有ガスが二酸化炭素分離器101の第一空間102に流入した際に、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側で、ガス温度が低下し、二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気が結露して、その結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、下流側の分離膜105(第二分離膜105b)よりも結露しやすい上流側の分離膜105(第一分離膜105a)の膜厚が、下流側の分離膜105(第二分離膜105b)の膜厚よりも厚いので、分離膜105が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時間を長くすることができる。
そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置12は、第二空間103に水蒸気を供給する水蒸気供給流路113を、二酸化炭素分離器101に設けてもよい。
これにより、二酸化炭素含有ガス供給流路110から第一空間102に供給される二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気によって、分離膜105の含水率を、二酸化炭素の透過に十分な含水率にすることができない場合であっても、水蒸気供給流路113によって第二空間103に供給する水蒸気によって、分離膜105の含水率を上げることができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置12は、二酸化炭素含有ガス供給流路110の下流側端(出口)から非透過ガス流路111の上流側端(入口)に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113の下流側端(出口)から透過ガス流路112の上流側端(入口)に向かって第二空間103を流通する水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、対向流になるように構成してもよい。
この場合は、第二空間103における二酸化炭素の分圧は、第二空間103におけるガスの流れの上流側より下流側の方が大きくなるので、並行流の場合よりも、第一空間102と第二空間103の二酸化炭素の分圧差が相対的に大きい箇所(第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側)と二酸化炭素の分圧差が相対的に小さい箇所(第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側)との分圧差の差が小さくなる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置12は、非透過ガスが流通する非透過ガス流路111の途中に背圧制御部115を設けてもよい。
これによって、二酸化炭素分離器101の第一空間102の二酸化炭素含有ガスの圧力が上昇することで、二酸化炭素の分圧を上げることができる。
したがって、分離膜105を介して、第一空間102側の二酸化炭素分圧と、第二空間103側の二酸化炭素分圧の差を大きくすることが可能となり、非透過ガス流路111の途中に背圧制御部115が設置されていない場合よりも、分離膜105における二酸化炭素の透過量を増加させることができる。
(実施の形態4)
以下、図5を用いて、実施の形態4を説明する。
以下、図5を用いて、実施の形態4を説明する。
[4-1.構成]
実施の形態4にかかる二酸化炭素分離回収装置13は、実施の形態1にかかる二酸化炭素分離回収装置10に対して、図5に示すように、二酸化炭素含有ガス供給流路110から非透過ガス流路111に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113から透過ガス流路112に向かって第二空間103を流通する水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、並行流となっている点が異なる。
実施の形態4にかかる二酸化炭素分離回収装置13は、実施の形態1にかかる二酸化炭素分離回収装置10に対して、図5に示すように、二酸化炭素含有ガス供給流路110から非透過ガス流路111に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113から透過ガス流路112に向かって第二空間103を流通する水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、並行流となっている点が異なる。
本実施の形態の二酸化炭素分離回収装置13において、実施の形態1にかかる二酸化炭素分離回収装置10と同一構成については、同一符号を付して、重複する説明は、省略する。
[4-2.動作]
以上のように構成された二酸化炭素分離回収装置13の動作は、二酸化炭素含有ガス供給流路110から非透過ガス流路111に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113から透過ガス流路112に向かって第二空間103を流通する水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、並行流となっている点において、実施の形態1と異なる。
以上のように構成された二酸化炭素分離回収装置13の動作は、二酸化炭素含有ガス供給流路110から非透過ガス流路111に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113から透過ガス流路112に向かって第二空間103を流通する水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、並行流となっている点において、実施の形態1と異なる。
[4-3.効果等]
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置13は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置13は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105に結露水が付着すると、分離膜105を構成し水に溶けやすいアミン化合物と、アミン化合物を保持する基材が流出してしまう。
その結果、分離膜105の膜厚が薄くなって、第一空間102から分離膜105を介して第二空間103に移動する二酸化炭素の透過量が減少するとともに、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素以外のガスの移動量が増加して、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度が低下する。
さらに、所定の膜厚より分離膜105の膜厚が薄くなると、二酸化炭素以外の移動量が極端に増加し、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度がさらに大きく低下する。
本実施の形態における二酸化炭素分離回収装置13は、分離膜105において、相対的に結露し易い箇所の膜厚が、相対的に結露し難い箇所の膜厚よりも厚いので、結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、分離膜105が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時間を長くすることができる。そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置13は、二酸化炭素含有ガス供給流路110が、第一空間102の長手方向の一端に接続され、非透過ガス流路111が、第一空間102の長手方向の他端に接続され、第一空間102に流入する二酸化炭素含有ガスの露点温度が、第一空間102の温度よりも高く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第一分離膜105a)は、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第二分離膜105b)よりも結露し易く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第一分離膜105a)の膜厚が、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第二分離膜105b)の膜厚よりも厚い構成であってもよい。
これにより、二酸化炭素含有ガスが二酸化炭素分離器101の第一空間102に流入した際に、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側で、ガス温度が低下し、二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気が結露して、その結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、下流側の分離膜105(第二分離膜105b)よりも結露しやすい上流側の分離膜105(第一分離膜105a)の膜厚が、下流側の分離膜105(第二分離膜105b)の膜厚よりも厚いので、分離膜105が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時間を長くすることができる。
そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置13は、第二空間103に水蒸気を供給する水蒸気供給流路113を、二酸化炭素分離器101に設けてもよい。
これにより、二酸化炭素含有ガス供給流路110から第一空間102に供給される二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気によって、分離膜105の含水率を、二酸化炭素の透過に十分な含水率にすることができない場合であっても、水蒸気供給流路113によって第二空間103に供給する水蒸気によって、分離膜105の含水率を上げることができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置13は、二酸化炭素含有ガス供給流路110の下流側端(出口)から非透過ガス流路111の上流側端(入口)に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113の下流側端(出口)から透過ガス流路112の上流側端(入口)に向かって第二空間103を流通する水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、並行流になるように構成してもよい。
この場合は、第二空間103における二酸化炭素の分圧は、第二空間103におけるガスの流れの上流側より下流側の方が大きくなるので、対向流の場合よりも、第一空間102と第二空間103の二酸化炭素の分圧差が相対的に大きい箇所(第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側)と二酸化炭素の分圧差が相対的に小さい箇所(第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側)との分圧差の差が大きくなる。
(実施の形態5)
以下、図6、図7を用いて、実施の形態5を説明する。
以下、図6、図7を用いて、実施の形態5を説明する。
[5-1.構成]
図6に示すように、実施の形態5にかかる二酸化炭素分離回収装置14は、分離膜105が、第三分離膜105cと第四分離膜105dから構成されている点で、実施の形態1にかかる二酸化炭素分離回収装置10とは異なる。
図6に示すように、実施の形態5にかかる二酸化炭素分離回収装置14は、分離膜105が、第三分離膜105cと第四分離膜105dから構成されている点で、実施の形態1にかかる二酸化炭素分離回収装置10とは異なる。
第三分離膜105cは、二酸化炭素含有ガス供給流路110が接続される側の第一空間102に沿って配置され、第四分離膜105dは、非透過ガス流路111が接続される側の第一空間102に沿って配置されている。
図7に示すように、第三分離膜105cの膜厚は、第四分離膜105dの膜厚よりも薄い。
本実施の形態の二酸化炭素分離回収装置14は、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の二酸化炭素含有ガスの露点温度が、二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の第一空間102を構成する部材の温度よりも高く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)は、二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)よりも結露し易い。
本実施の形態の二酸化炭素分離回収装置14において、実施の形態1にかかる二酸化炭素分離回収装置10と同一構成については、同一符号を付して、重複する説明は、省略する。
[5-2.動作]
以上のように構成された二酸化炭素分離回収装置14について、その動作を実施の形態1と異なる点について以下説明する。
以上のように構成された二酸化炭素分離回収装置14について、その動作を実施の形態1と異なる点について以下説明する。
二酸化炭素含有ガス供給流路110から第一空間102に、二酸化炭素含有ガスが供給される。本実施の形態では、二酸化炭素含有ガスの流量は20NL/minであり、二酸化炭素含有ガスの温度は80℃であり、二酸化炭素含有ガスの露点は50℃であり、二酸化炭素含有ガスの二酸化炭素濃度は50%である。ここで、流量と濃度の値は、水分を除いた状態での値で示している。
二酸化炭素含有ガス供給流路110から流入した二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素は、分離膜105を通過して第一空間102から第二空間103に移動する。その結果、第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの下流側では、二酸化炭素含有ガスの露点が上昇し、二酸化炭素分離器101の温度の60℃より高くなることで結露し、結露水が分離膜105に付着する。
[5-3.効果等]
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置14は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置14は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105に結露水が付着すると、分離膜105を構成し水に溶けやすいアミン化合物と、アミン化合物を保持する基材が流出してしまう。
その結果、分離膜105の膜厚が薄くなって、第一空間102から分離膜105を介し
て第二空間103に移動する二酸化炭素の透過量が減少するとともに、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素以外のガスの移動量が増加して、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度が低下する。
て第二空間103に移動する二酸化炭素の透過量が減少するとともに、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素以外のガスの移動量が増加して、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度が低下する。
さらに、所定の膜厚より分離膜105の膜厚が薄くなると、二酸化炭素以外の移動量が極端に増加し、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度がさらに大きく低下する。
本実施の形態における二酸化炭素分離回収装置14は、分離膜105において、相対的に結露し易い箇所の膜厚が、相対的に結露し難い箇所の膜厚よりも厚いので、結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、分離膜105が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時間を長くすることができる。そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置14は、二酸化炭素含有ガス供給流路110が、第一空間102の長手方向の一端に接続され、非透過ガス流路111が、第一空間102の長手方向の他端に接続され、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の二酸化炭素含有ガスの露点温度が、二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の第一空間102を構成する部材の温度よりも高く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)は、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)よりも結露し易く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)の膜厚が、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)の膜厚よりも厚い構成であってもよい。
これにより、第一空間102内を二酸化炭素含有ガスが流通するのに伴い、分離膜105を介して、その一部の二酸化炭素が第二空間103側に透過することで、第一空間102の下流側における二酸化炭素含有ガスの相対湿度が上昇して、二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気が結露して、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)において、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)よりも多量の結露水が発生し、その結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、下流側の分離膜105(第四分離膜105d)の膜厚が、上流側の分離膜105(第三分離膜105c)の膜厚よりも厚いので、分離膜105が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時間を長くすることができる。そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置14は、第二空間103に水蒸気を供給する水蒸気供給流路113を、二酸化炭素分離器101に設けてもよい。
これにより、二酸化炭素含有ガス供給流路110から第一空間102に供給される二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気によって、分離膜105の含水率を、二酸化炭素の透過に十分な含水率にすることができない場合であっても、水蒸気供給流路113によって第二空間103に供給する水蒸気によって、分離膜105の含水率を上げることができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置14は、二酸化炭素含有ガス供給流路110の下流側端(出口)から非透過ガス流路111の上流側端(入口)に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113の下流側端(出口)から透過ガス流路112の上流側端(入口)に向かって第二空間103を流通する
水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、対向流になるように構成してもよい。
水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、対向流になるように構成してもよい。
この場合は、第二空間103における二酸化炭素の分圧は、第二空間103におけるガスの流れの上流側より下流側の方が大きくなるので、並行流の場合よりも、第一空間102と第二空間103の二酸化炭素の分圧差が相対的に大きい箇所(第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側)と二酸化炭素の分圧差が相対的に小さい箇所(第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側)との分圧差の差が小さくなる。
(変形例)
二酸化炭素分離器101の分離膜105の代わりに、図7の破線に示す特性を有した、二酸化炭素含有ガス供給流路110の下流側端(出口)から非透過ガス流路111の上流側端(入口)に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側に向かうほど、徐々に分離膜105の膜厚が薄くなり、第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側に向かうほど、徐々に分離膜105の膜厚が厚くなるような分離膜を用いても、実施の形態5と同様の効果を得ることができる。
二酸化炭素分離器101の分離膜105の代わりに、図7の破線に示す特性を有した、二酸化炭素含有ガス供給流路110の下流側端(出口)から非透過ガス流路111の上流側端(入口)に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側に向かうほど、徐々に分離膜105の膜厚が薄くなり、第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側に向かうほど、徐々に分離膜105の膜厚が厚くなるような分離膜を用いても、実施の形態5と同様の効果を得ることができる。
その他の変形例として、二酸化炭素含有ガスの流量、露点、第一空間102の温度、分離膜105を介して第二空間103に移動する二酸化炭素のガス流量から決まる結露水の量に応じて、第四分離膜105dの第一空間102に面する範囲を変更してもよい。つまり、結露水が多い場合は、第四分離膜105dの範囲を広げ、少ない場合は第四分離膜105dの範囲を狭めてもよい。
(実施の形態6)
以下、図8を用いて、実施の形態6を説明する。
以下、図8を用いて、実施の形態6を説明する。
[6-1.構成]
図8に示すように、実施の形態6にかかる二酸化炭素分離回収装置15は、第二空間103に水蒸気を供給する水蒸気供給流路113が省略されている点で、実施の形態5にかかる二酸化炭素分離回収装置14とは異なる。
図8に示すように、実施の形態6にかかる二酸化炭素分離回収装置15は、第二空間103に水蒸気を供給する水蒸気供給流路113が省略されている点で、実施の形態5にかかる二酸化炭素分離回収装置14とは異なる。
本実施の形態の二酸化炭素分離回収装置15において、実施の形態5にかかる二酸化炭素分離回収装置14と同一構成については、同一符号を付して、重複する説明は、省略する。
[6-2.動作]
以上のように構成された二酸化炭素分離回収装置15の動作は、第二空間103の透過ガス流路112の上流端と接続された一端に対して、その他端側からいかなるガスも供給されない点で、実施の形態5と異なる。
以上のように構成された二酸化炭素分離回収装置15の動作は、第二空間103の透過ガス流路112の上流端と接続された一端に対して、その他端側からいかなるガスも供給されない点で、実施の形態5と異なる。
[6-3.効果等]
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置15は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置15は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105に結露水が付着すると、分離膜105を構成し水に溶けやすいアミン化合物と、アミン化合物を保持する基材が流出してしまう。
その結果、分離膜105の膜厚が薄くなって、第一空間102から分離膜105を介して第二空間103に移動する二酸化炭素の透過量が減少するとともに、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素以外のガスの移動量が増加して、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度が低下する。
さらに、所定の膜厚より分離膜105の膜厚が薄くなると、二酸化炭素以外の移動量が極端に増加し、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度がさらに大きく低下する。
本実施の形態における二酸化炭素分離回収装置15は、分離膜105において、相対的に結露し易い箇所の膜厚が、相対的に結露し難い箇所の膜厚よりも厚いので、結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、分離膜105が必要最低限度の膜厚になるまでの時間を長くすることができる。そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置15は、二酸化炭素含有ガス供給流路110が、第一空間102の長手方向の一端に接続され、非透過ガス流路111が、第一空間102の長手方向の他端に接続され、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の二酸化炭素含有ガスの露点温度が、二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の第一空間102を構成する部材の温度よりも高く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)は、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)よりも結露し易く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)の膜厚が、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)の膜厚よりも厚い構成であってもよい。
これにより、第一空間102内を二酸化炭素含有ガスが流通するのに伴い、分離膜105を介して、その一部の二酸化炭素が第二空間103側に透過することで、第一空間102の下流側における二酸化炭素含有ガスの相対湿度が上昇して、二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気が結露して、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)において、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)よりも多量の結露水が発生し、その結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、下流側の分離膜105(第四分離膜105d)の膜厚が、上流側の分離膜105(第三分離膜105c)の膜厚よりも厚いので、分離膜105が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時間を長くすることができる。そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
(実施の形態7)
以下、図9を用いて、実施の形態7を説明する。
以下、図9を用いて、実施の形態7を説明する。
[7-1.構成]
実施の形態7にかかる二酸化炭素分離回収装置16は、実施の形態5にかかる二酸化炭素分離回収装置14に対して、図9に示すように、非透過ガスが流通する非透過ガス流路111の途中に、背圧制御部115が設置されている点が異なる。
実施の形態7にかかる二酸化炭素分離回収装置16は、実施の形態5にかかる二酸化炭素分離回収装置14に対して、図9に示すように、非透過ガスが流通する非透過ガス流路111の途中に、背圧制御部115が設置されている点が異なる。
本実施の形態の二酸化炭素分離回収装置16において、実施の形態5にかかる二酸化炭素分離回収装置14と同一構成については、同一符号を付して、重複する説明は、省略する。
[7-2.動作]
以上のように構成された二酸化炭素分離回収装置16の動作は、非透過ガスが流通する非透過ガス流路111の途中に、背圧制御部115が設置されている点で、実施の形態5と異なる。
以上のように構成された二酸化炭素分離回収装置16の動作は、非透過ガスが流通する非透過ガス流路111の途中に、背圧制御部115が設置されている点で、実施の形態5と異なる。
背圧制御部115によって、流通する非透過ガスの流路を絞ることによって、背圧制御部115より上流側のガス圧力を、背圧制御部115が無い場合の圧力よりも高い所定の圧力に上昇させることができる。
これによって、二酸化炭素分離器101の第一空間102の二酸化炭素含有ガスの圧力が上昇することで、二酸化炭素の分圧を上げることができる。
したがって、分離膜105を介して、第一空間102側の二酸化炭素分圧と、第二空間103側の二酸化炭素分圧の差を大きくすることが可能となり、非透過ガス流路111の途中に背圧制御部115が設置されていない場合よりも、分離膜105における二酸化炭素の透過量を増加させることができる。
また、二酸化炭素含有ガスのガス圧力が高いため、第一空間102の下流側での相対湿度は上昇し易くなる。
[7-3.効果等]
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置16は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置16は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105に結露水が付着すると、分離膜105を構成し水に溶けやすいアミン化合物と、アミン化合物を保持する基材が流出してしまう。
その結果、分離膜105の膜厚が薄くなって、第一空間102から分離膜105を介して第二空間103に移動する二酸化炭素の透過量が減少するとともに、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素以外のガスの移動量が増加して、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度が低下する。
さらに、所定の膜厚より分離膜105の膜厚が薄くなると、二酸化炭素以外の移動量が極端に増加し、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度がさらに大きく低下する。
本実施の形態における二酸化炭素分離回収装置16は、分離膜105において、相対的に結露し易い箇所の膜厚が、相対的に結露し難い箇所の膜厚よりも厚いので、結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、分離膜105が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時間を長くすることができる。そのため、分離膜105の平
均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置16は、二酸化炭素含有ガス供給流路110が、第一空間102の長手方向の一端に接続され、非透過ガス流路111が、第一空間102の長手方向の他端に接続され、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の二酸化炭素含有ガスの露点温度が、二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の第一空間102を構成する部材の温度よりも高く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)は、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)よりも結露し易く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)の膜厚が、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)の膜厚よりも厚い構成であってもよい。
これにより、第一空間102内を二酸化炭素含有ガスが流通するのに伴い、分離膜105を介して、その一部の二酸化炭素が第二空間103側に透過することで、第一空間102の下流側における二酸化炭素含有ガスの相対湿度が上昇して、二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気が結露して、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)において、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)よりも多量の結露水が発生し、その結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、下流側の分離膜105(第四分離膜105d)の膜厚が、上流側の分離膜105(第三分離膜105c)の膜厚よりも厚いので、分離膜105が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時間を長くすることができる。そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置16は、第二空間103に水蒸気を供給する水蒸気供給流路113を、二酸化炭素分離器101に設けてもよい。
これにより、二酸化炭素含有ガス供給流路110から第一空間102に供給される二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気によって、分離膜105の含水率を、二酸化炭素の透過に十分な含水率にすることができない場合であっても、水蒸気供給流路113によって第二空間103に供給する水蒸気によって、分離膜105の含水率を上げることができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置16は、二酸化炭素含有ガス供給流路110の下流側端(出口)から非透過ガス流路111の上流側端(入口)に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113の下流側端(出口)から透過ガス流路112の上流側端(入口)に向かって第二空間103を流通する水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、対向流になるように構成してもよい。
この場合は、第二空間103における二酸化炭素の分圧は、第二空間103におけるガスの流れの上流側より下流側の方が大きくなるので、並行流の場合よりも、第一空間102と第二空間103の二酸化炭素の分圧差が相対的に大きい箇所(第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側)と二酸化炭素の分圧差が相対的に小さい箇所(第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側)との分圧差の差が小さくなる。
(実施の形態8)
以下、図10を用いて、実施の形態8を説明する。
以下、図10を用いて、実施の形態8を説明する。
[8-1.構成]
実施の形態8にかかる二酸化炭素分離回収装置17は、実施の形態5にかかる二酸化炭素分離回収装置14に対して、図10に示すように、二酸化炭素含有ガス供給流路110から非透過ガス流路111に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113から透過ガス流路112に向かって第二空間103を流通する水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、並行流となっている点が異なる。
実施の形態8にかかる二酸化炭素分離回収装置17は、実施の形態5にかかる二酸化炭素分離回収装置14に対して、図10に示すように、二酸化炭素含有ガス供給流路110から非透過ガス流路111に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113から透過ガス流路112に向かって第二空間103を流通する水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、並行流となっている点が異なる。
本実施の形態の二酸化炭素分離回収装置17において、実施の形態5にかかる二酸化炭素分離回収装置14と同一構成については、同一符号を付して、重複する説明は、省略する。
[8-2.動作]
以上のように構成された二酸化炭素分離回収装置17の動作は、二酸化炭素含有ガス供給流路110から非透過ガス流路111に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113から透過ガス流路112に向かって第二空間103を流通する水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、並行流となっている点において、実施の形態5と異なる。
以上のように構成された二酸化炭素分離回収装置17の動作は、二酸化炭素含有ガス供給流路110から非透過ガス流路111に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113から透過ガス流路112に向かって第二空間103を流通する水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、並行流となっている点において、実施の形態5と異なる。
[8-3.効果等]
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置17は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
以上のように本実施の形態において、二酸化炭素分離回収装置17は、アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路110から二酸化炭素含有ガスが流入し、分離膜105を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路111に流出するように構成された第一空間102と、分離膜105を透過した透過ガスが透過ガス流路112に流出するように構成された第二空間103と、に仕切られた二酸化炭素分離器101と、透過ガス流路112に設けられ、第二空間103を減圧することによって第二空間103の圧力が第一空間102の圧力よりも低くなるように構成されたポンプ120と、を備える。
アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜105に結露水が付着すると、分離膜105を構成し水に溶けやすいアミン化合物と、アミン化合物を保持する基材が流出してしまう。
その結果、分離膜105の膜厚が薄くなって、第一空間102から分離膜105を介して第二空間103に移動する二酸化炭素の透過量が減少するとともに、二酸化炭素含有ガスに含まれる二酸化炭素以外のガスの移動量が増加して、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度が低下する。
さらに、所定の膜厚より分離膜105の膜厚が薄くなると、二酸化炭素以外の移動量が極端に増加し、分離回収ガスの二酸化炭素の濃度がさらに大きく低下する。
本実施の形態における二酸化炭素分離回収装置17は、分離膜105において、相対的に結露し易い箇所の膜厚が、相対的に結露し難い箇所の膜厚よりも厚いので、結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、分離膜105が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時間を長くすることができる。そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置17は、二酸化炭素含有ガス供給流路110が、第一空間102の長手方向の一端に接続され、非透過ガス流路111が、第一
空間102の長手方向の他端に接続され、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の二酸化炭素含有ガスの露点温度が、二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の第一空間102を構成する部材の温度よりも高く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)は、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)よりも結露し易く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)の膜厚が、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)の膜厚よりも厚い構成であってもよい。
空間102の長手方向の他端に接続され、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の二酸化炭素含有ガスの露点温度が、二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の第一空間102を構成する部材の温度よりも高く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)は、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)よりも結露し易く、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)の膜厚が、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)の膜厚よりも厚い構成であってもよい。
これにより、第一空間102内を二酸化炭素含有ガスが流通するのに伴い、分離膜105を介して、その一部の二酸化炭素が第二空間103側に透過することで、第一空間102の下流側における二酸化炭素含有ガスの相対湿度が上昇して、二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気が結露して、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の分離膜105(第四分離膜105d)において、第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の分離膜105(第三分離膜105c)よりも多量の結露水が発生し、その結露水により分離膜105に含まれるアミン化合物と基材が流出しても、下流側の分離膜105(第四分離膜105d)の膜厚が、上流側の分離膜105(第三分離膜105c)の膜厚よりも厚いので、分離膜105が必要最低限度の膜厚まで薄くなるまでの時間を長くすることができる。そのため、分離膜105の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置17は、第二空間103に水蒸気を供給する水蒸気供給流路113を、二酸化炭素分離器101に設けてもよい。
これにより、二酸化炭素含有ガス供給流路110から第一空間102に供給される二酸化炭素含有ガスに含まれる水蒸気によって、分離膜105の含水率を、二酸化炭素の透過に十分な含水率にすることができない場合であっても、水蒸気供給流路113によって第二空間103に供給する水蒸気によって、分離膜105の含水率を上げることができる。
本実施の形態のように、二酸化炭素分離回収装置17は、二酸化炭素含有ガス供給流路110の下流側端(出口)から非透過ガス流路111の上流側端(入口)に向かって第一空間102を流通する二酸化炭素含有ガスの流れと、水蒸気供給流路113の下流側端(出口)から透過ガス流路112の上流側端(入口)に向かって第二空間103を流通する水蒸気の流れとが、分離膜105を間に挟んで、並行流になるように構成してもよい。
この場合は、第二空間103における二酸化炭素の分圧は、第二空間103におけるガスの流れの上流側より下流側の方が大きくなるので、対向流の場合よりも、第一空間102と第二空間103の二酸化炭素の分圧差が相対的に大きい箇所(第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側)と二酸化炭素の分圧差が相対的に小さい箇所(第一空間102における二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側)との分圧差の差が大きくなる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1~8を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1~8で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1~8を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1~8で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
本実施の形態1~8では、分離膜105として、アミン化合物のモノエタノールアミンを含んだ高分子膜を用いた。しかし、分離膜105は、二酸化炭素を選択的に透過しやすいものであれば良く、アミン化合物のモノエタノールアミンに限定されない。また、アミン化合物を保持する基材として、PVA(ポリビニルアルコール)を用いた。しかし、基材は、アミン化合物を保持しやすいものであれば良く、PVA(ポリビニルアルコール)に限定されない。
分離膜105として、他のアミン化合物からなる分離膜、イオン液体を含んだ分離膜、アルカリ炭酸塩を含んだ分離膜を用いた場合は、高い二酸化炭素の透過速度が得られる。
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、分離膜の平均膜厚が同じでも、長時間にわたり分離回収ガスの二酸化炭素の濃度を維持することができる二酸化炭素分離回収装置に適用可能である。具体的には、炭化水素を燃焼させる構成の水素製造装置、燃料電池発電システムや、燃焼器などの燃焼排ガスから二酸化炭素を回収する用途に、本開示は適用可能である。
10,11,12,13,14,15,16,17 二酸化炭素分離回収装置
101 二酸化炭素分離器
102 第一空間
103 第二空間
105 分離膜
105a 第一分離膜
105b 第二分離膜
105c 第三分離膜
105d 第四分離膜
110 二酸化炭素含有ガス供給流路
111 非透過ガス流路
112 透過ガス流路
113 水蒸気供給流路
115 背圧制御部
120 ポンプ
125 二酸化炭素分離器温度検知器
130 圧力計
101 二酸化炭素分離器
102 第一空間
103 第二空間
105 分離膜
105a 第一分離膜
105b 第二分離膜
105c 第三分離膜
105d 第四分離膜
110 二酸化炭素含有ガス供給流路
111 非透過ガス流路
112 透過ガス流路
113 水蒸気供給流路
115 背圧制御部
120 ポンプ
125 二酸化炭素分離器温度検知器
130 圧力計
Claims (3)
- アミン化合物を含有して二酸化炭素を選択的に透過する分離膜によって、内部空間が、二酸化炭素含有ガス供給流路から二酸化炭素含有ガスが流入し、前記分離膜を透過しなかった非透過ガスが非透過ガス流路に流出するように構成された第一空間と、前記分離膜を透過した透過ガスが透過ガス流路に流出するように構成された第二空間と、に仕切られた二酸化炭素分離器と、
前記透過ガス流路に設けられ、前記第二空間を減圧することによって前記第二空間の圧力が前記第一空間の圧力よりも低くなるように構成されたポンプと、
を備え、運転時に、前記分離膜において、相対的に結露し易い箇所と相対的に結露し難い箇所とが発生する二酸化炭素分離回収装置であって、
前記分離膜において、相対的に結露し易い箇所の膜厚が、相対的に結露し難い箇所の膜厚よりも厚いことを特徴とする二酸化炭素分離回収装置。 - 前記二酸化炭素含有ガス供給流路が、前記第一空間の一端に接続され、
前記非透過ガス流路が、前記第一空間の他端に接続され、
前記第一空間に流入する前記二酸化炭素含有ガスの露点温度は、前記第一空間の温度よりも高く、
前記第一空間における前記二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の前記分離膜は、前記二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の前記分離膜よりも結露し易く、
前記第一空間における前記二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の前記分離膜の膜厚が、前記二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の前記分離膜の膜厚よりも厚いことを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素分離回収装置。 - 前記二酸化炭素含有ガス供給流路が、前記第一空間の一端に接続され、
前記非透過ガス流路が、前記第一空間の他端に接続され、
前記第一空間における前記二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の前記二酸化炭素含有ガスの露点温度は、前記二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の前記第一空間を構成する部材の温度よりも高く、
前記第一空間における前記二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の前記分離膜は、前記二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の前記分離膜よりも結露し易く、
前記第一空間における前記二酸化炭素含有ガスの流れ方向の下流側の前記分離膜の膜厚が、前記二酸化炭素含有ガスの流れ方向の上流側の前記分離膜の膜厚よりも厚いことを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素分離回収装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022049196A JP2023142336A (ja) | 2022-03-25 | 2022-03-25 | 二酸化炭素分離回収装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022049196A JP2023142336A (ja) | 2022-03-25 | 2022-03-25 | 二酸化炭素分離回収装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023142336A true JP2023142336A (ja) | 2023-10-05 |
Family
ID=88205776
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2022049196A Pending JP2023142336A (ja) | 2022-03-25 | 2022-03-25 | 二酸化炭素分離回収装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023142336A (ja) |
-
2022
- 2022-03-25 JP JP2022049196A patent/JP2023142336A/ja active Pending
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