JP2023081087A - ポリシロキサン系化合物、皮膜形成用組成物、該皮膜形成用組成物を塗工してなる積層体、該積層体を用いてなるタッチパネル、及び、硬化皮膜の形成方法 - Google Patents
ポリシロキサン系化合物、皮膜形成用組成物、該皮膜形成用組成物を塗工してなる積層体、該積層体を用いてなるタッチパネル、及び、硬化皮膜の形成方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】合成時における沈殿の生成を抑制し、ポリシロキサン系化合物単体の硬化皮膜における希アルカリ水溶液に対する溶解性、及び、これを用いた皮膜形成用組成物の硬化皮膜における現像液に対する溶解性にも優れるポリシロキサン系化合物を提供する。【解決手段】分子中に3級アミド結合と、カルボン酸部分及び/又はカルボン酸エステル部分とを有する有機基を含むシラン系化合物(A)に由来する構成単位と、ラジカル重合性不飽和二重結合を有するシラン系化合物(B)に由来する構成単位と、カルボン酸以外の水混和性部位を有するシラン系化合物(C)に由来する構成単位とを含み、上記シラン系化合物(A)に由来する構成単位に対する、上記シラン系化合物(C)に由来する構成単位の比率(C/A)が、0.1~0.8であるポリシロキサン系化合物。【選択図】なし
Description
本発明は、ポリシロキサン系化合物、皮膜形成用組成物、該皮膜形成用組成物を塗工してなる積層体、該積層体を用いてなるタッチパネル、及び、硬化皮膜の形成方法に関する。
スマートフォンやタブレット型PCで利用されるタッチパネルは、パネル表面に触れた指等の位置や動作を検知して、ディスプレイ上の対応する位置に表示されたアイコン等のクリック、画面の拡大や縮小、スクロール等を可能にする装置である。このタッチパネルの指等の位置や動作を検知する手段として、現在のところ、抵抗膜方式と静電容量方式の二つが多用されている。
抵抗膜方式では、指の押圧により起こる電極層間の電圧変動を、また、静電容量方式では、指がパネル表面に接近・接触したときに起こる静電容量の変化を、それぞれセンサー部分で電気信号に変換することにより、指の位置や動きの情報を得る仕組みとなっている。
そして、センサー部分は、電極層や絶縁層等の組み合わせにより構成されている。
そして、センサー部分は、電極層や絶縁層等の組み合わせにより構成されている。
このようなセンサー部分に用いられる絶縁層をフォトリソグラフィー法により形成しようとすると、絶縁層を形成する皮膜形成用組成物としては、露光部の硬化した皮膜と、未露光部の硬化していない皮膜とで、相反する性能が要求される。
すなわち、現像液に晒されたときに、硬化した皮膜は溶解せずに残り、一方、硬化していない皮膜は速やかに溶解して除去される、といった性能が必要になる。
すなわち、現像液に晒されたときに、硬化した皮膜は溶解せずに残り、一方、硬化していない皮膜は速やかに溶解して除去される、といった性能が必要になる。
このような皮膜形成用組成物としては、例えば、特許文献1に、特定の構造を有するシロキサンポリマー、ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物、重合開始剤及び有機溶剤を含有し、pとqとの比が1:0.8~2.4であることを特徴とする皮膜形成用組成物が開示されている。
本発明者は、シロキサンポリマーについて鋭意検討したところ、特許文献1で開示されたシロキサンポリマーでは、合成時に粒子の発生やゲル化が進行する(沈殿が発生する)場合があることや、シロキサンポリマー単体の硬化皮膜が希アルカリ溶液に対する溶解性が低くなることがあり、安定的に生産することが困難である場合があるとの課題を見出した。
また、特許文献1で開示されたシロキサンポリマーを含む皮膜形成用組成物では、硬化物の非露光部位の現像液である希アルカリ水溶液に対する溶解性においても更に改善の余地があることを見出した。
また、特許文献1で開示されたシロキサンポリマーを含む皮膜形成用組成物では、硬化物の非露光部位の現像液である希アルカリ水溶液に対する溶解性においても更に改善の余地があることを見出した。
そこで本発明は、合成時における沈殿の生成を抑制し、ポリシロキサン系化合物単体の硬化皮膜における希アルカリ水溶液に対する溶解性、及び、これを用いた皮膜形成用組成物の硬化皮膜における現像液に対する溶解性にも優れるポリシロキサン系化合物を提供することを目的とする。
本発明のポリシロキサン系化合物は、分子中に3級アミド結合と、カルボン酸部分及び/又はカルボン酸エステル部分とを有する有機基を含むシラン系化合物(A)に由来する構成単位と、ラジカル重合性不飽和二重結合を有するシラン系化合物(B)に由来する構成単位と、カルボン酸以外の水混和性部位を有するシラン系化合物(C)に由来する構成単位とを含み、上記シラン系化合物(A)に由来する構成単位に対する、上記シラン系化合物(C)に由来する構成単位の比率(C/A)が、0.1~0.8である。
また、本発明のポリシロキサン系化合物は、上記シラン系化合物(A)由来する構成単位と上記シラン系化合物(C)に由来する構成単位との合計量に対する、上記シラン系化合物(B)に由来する構成単位の比率[B/(A+C)]が0.8~4.0であることが好ましい。
本発明の皮膜形成用組成物は、ポリシロキサン系化合物、ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物、重合開始剤及び有機溶剤を含有する。
本発明の積層体は、基材上に、上記皮膜形成用組成物の硬化皮膜を有する。
本発明のタッチパネルは、上記積層体を用いてなる。
本発明の硬化皮膜の形成方法は、上記皮膜形成用組成物を基材に塗工する塗工工程、露光部に活性エネルギー線を照射して硬化皮膜を形成する露光工程、及び、未露光部の塗液を現像液で溶解除去する現像工程を有する。
また、本発明のポリシロキサン系化合物は、上記シラン系化合物(A)由来する構成単位と上記シラン系化合物(C)に由来する構成単位との合計量に対する、上記シラン系化合物(B)に由来する構成単位の比率[B/(A+C)]が0.8~4.0であることが好ましい。
本発明の皮膜形成用組成物は、ポリシロキサン系化合物、ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物、重合開始剤及び有機溶剤を含有する。
本発明の積層体は、基材上に、上記皮膜形成用組成物の硬化皮膜を有する。
本発明のタッチパネルは、上記積層体を用いてなる。
本発明の硬化皮膜の形成方法は、上記皮膜形成用組成物を基材に塗工する塗工工程、露光部に活性エネルギー線を照射して硬化皮膜を形成する露光工程、及び、未露光部の塗液を現像液で溶解除去する現像工程を有する。
本発明のポリシロキサン系化合物は、合成時における沈殿の生成を抑制し、ポリシロキサン系化合物単体の硬化皮膜における希アルカリ水溶液に対する溶解性、及び、これを用いた皮膜形成用組成物の硬化皮膜における現像液に対する溶解性にも優れる。
なお、本明細書において、「希アルカリ」とは、pHが10.0~12.5の範囲を意味する。
なお、本明細書において、「希アルカリ」とは、pHが10.0~12.5の範囲を意味する。
<ポリシロキサン系化合物>
本発明のポリシロキサン系化合物は、分子中に3級アミド結合と、カルボン酸部分及び/又はカルボン酸エステル部分とを有する有機基を含むシラン系化合物(A)に由来する構成単位と、ラジカル重合性不飽和二重結合を有するシラン系化合物(B)に由来する構成単位と、カルボン酸以外の水混和性部位を有するシラン系化合物(C)に由来する構成単位とを含み、上記シラン系化合物(A)に由来する構成単位に対する、上記シラン系化合物(C)に由来する構成単位の比率(C/A)が、0.1~0.8である。
本発明のポリシロキサン系化合物は、分子中に3級アミド結合と、カルボン酸部分及び/又はカルボン酸エステル部分とを有する有機基を含むシラン系化合物(A)に由来する構成単位と、ラジカル重合性不飽和二重結合を有するシラン系化合物(B)に由来する構成単位と、カルボン酸以外の水混和性部位を有するシラン系化合物(C)に由来する構成単位とを含み、上記シラン系化合物(A)に由来する構成単位に対する、上記シラン系化合物(C)に由来する構成単位の比率(C/A)が、0.1~0.8である。
[シラン系化合物(A)]
本発明のポリシロキサン系化合物は、分子中に3級アミド結合と、カルボン酸部分及び/又はカルボン酸エステル部分とを有する有機基を含むシラン系化合物(A)に由来する構成単位を含む。
本発明のポリシロキサン系化合物は、分子中に3級アミド結合と、カルボン酸部分及び/又はカルボン酸エステル部分とを有する有機基を含むシラン系化合物(A)に由来する構成単位を含む。
上記シラン系化合物(A)としては、例えば、アミノ基含有シランカップリング剤と、環状カルボン酸無水物との反応により得られる化合物が挙げられる。
上記アミノ基含有シランカップリング剤としては、例えば、N-メチル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-メチル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-ベンジル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-シクロヘキシル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3,3’-ビス(トリメトキシシリル)ジプロピルアミン等の第2級アミノ基を有する化合物が挙げられる。
上記アミノアルコキシシランとしては、原料の入手容易性の観点から、N-フェニル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-メチル-3-アミノプロピルトリエトキシシランが好ましい。
上記環状カルボン酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、無水フタル酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、無水アジピン酸、無水グルタル酸、無水マロン酸、無水イタコン酸、5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物、5-メチル-5-ノルボルネンジカルボン酸無水物、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸無水物、無水イサト酸、無水ジフェン酸、ブチルコハク酸無水物、ヘキシルコハク酸無水物、オクチルコハク酸無水物、2,2-ジメチルコハク酸無水物、アリルコハク酸無水物、2-ブテン-1-イルコハク酸無水物、cis-4-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無水物、ブチルマレイン酸無水物、ペンチルマレイン酸無水物、ヘキシルマレイン酸無水物、オクチルマレイン酸無水物、ブチルグルタル酸無水物、ヘキシルグルタル酸無水物、ヘプチルグルタル酸無水物、オクチルグルタル酸無水物、アルキルシクロヘキサンジカルボン酸無水物、並びに4-n-ブチルフタル酸無水物、ヘキシルフタル酸無水物、及びオクチルフタル酸無水物等のアルキルフタル酸無水物等が挙げられる。
なかでも、原料の入手容易性の観点から、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水イタコン酸、無水トリメリット酸が好ましい。
上記アミノ基含有シランカップリング剤と、環状カルボン酸無水物との反応は特に限定されず、常法により行うことができる。
例えば、上記アミノ基含有シランカップリング剤と、環状カルボン酸無水物とを溶媒中で混合、撹拌すればよい。
例えば、上記アミノ基含有シランカップリング剤と、環状カルボン酸無水物とを溶媒中で混合、撹拌すればよい。
[シラン系化合物(B)]
本発明のポリシロキサン系化合物は、ラジカル重合性不飽和二重結合を有するシラン系化合物(B)に由来する構成単位を含む。
本発明のポリシロキサン系化合物は、ラジカル重合性不飽和二重結合を有するシラン系化合物(B)に由来する構成単位を含む。
上記シラン系化合物(B)としては、アリルシラン化合物や、ビニルアルコキシシラン化合物や、メタくリロイル基含有シラン化合物や、アクリロイル基含有シラン化合物が挙げられる。
上記アリルシラン化合物としては、例えば、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジエトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等の3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルシラン化合物、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン等が挙げられる。
上記ビニルアルコキシシラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ-n-プロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリ-n-ブトキシシラン、ビニルトリイソブトキシシラン、ビニルトリ-sec-ブトキシシラン、ビニルトリ-tert-ブトキシシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン等が挙げられる。
上記シラン系化合物(B)としては、官能基の安定性や原料の入手容易性の観点から、3-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-アクリルオキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
[シラン系化合物(C)]
本発明のポリシロキサン系化合物は、カルボン酸以外の水混和性部位を有するシラン系化合物(C)に由来する構成単位を含む。
上記カルボン酸以外の水混和性部位としては、例えば、グリシドキシ基等のグリコール誘導体や四級アンモニウム等が挙げられる。
本発明のポリシロキサン系化合物は、カルボン酸以外の水混和性部位を有するシラン系化合物(C)に由来する構成単位を含む。
上記カルボン酸以外の水混和性部位としては、例えば、グリシドキシ基等のグリコール誘導体や四級アンモニウム等が挙げられる。
上記シラン系化合物(C)としては、例えば、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
上記シラン系化合物(C)としては、架橋密度と高い加水分解反応性の観点から、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
[その他のシラン系化合物(D)]
本発明のポリシロキサン系化合物は、その他のシラン系化合物(D)に由来する構成単位を有していてもよい。
本発明のポリシロキサン系化合物は、その他のシラン系化合物(D)に由来する構成単位を有していてもよい。
上記シラン系化合物(D)としては、例えば、テトラアルコキシシラン化合物、アルキルトリアルコキシシラン化合物、ジアルキルジアルコキシシラン化合物、シクロアルキルトリアルコキシシラン化合物、芳香族炭化水素含有アルコキシシラン化合物、メルカプト基を有するシラン化合物の群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
上記テトラアルコキシシラン化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン等が挙げられる。
上記アルキルトリアルコキシシラン化合物としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ-n-プロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリ-n-ブトキシシラン、メチルトリイソブトキシシラン、メチルトリ-sec-ブトキシシラン、メチルトリ-tert-ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ-n-プロポキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリ-n-ブトキシシラン、エチルトリイソブトキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、n-プロピルトリ-n-プロポキシシラン、n-プロピルトリイソプロポキシシラン、n-プロピルトリ-n-ブトキシシラン、n-プロピルトリイソブトキシシラン、n-プロピルトリ-sec-ブトキシシラン、n-プロピルトリ-tert-ブトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリ-n-プロポキシシラン、イソプロピルトリイソプロポキシシラン、イソプロピルトリ-n-ブトキシシラン、イソプロピルトリイソブトキシシラン、イソプロピルトリ-sec-ブトキシシラン、イソプロピルトリ-tert-ブトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、3,3,3-トリフルオロプロピル-トリメトキシシラン、トリエトキシ-1H,1H,2H,2H-パーフルオロデシルシラン、トリエトキシ-1H,1H,2H,2H-パーフルオロデシルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
上記ジアルキルジアルコキシシラン化合物としては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ-n-プロポキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジメチルジ-n-ブトキシシラン、ジメチルジイソブトキシシラン、ジメチルジ-sec-ブトキシシラン、ジメチルジ-tert-ブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジ-n-プロポキシシラン、ジエチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジ-n-ブトキシシラン、ジエチルジイソブトキシシラン、ジエチルジ-sec-ブトキシシラン、ジエチルジ-tert-ブトキシシラン、ジ-n-プロピルジメトキシシラン、ジ-n-プロピルジエトキシシラン、ジ-n-プロピルジ-n-プロポキシシラン、ジ-n-プロピルジイソプロポキシシラン、ジ-n-プロピルジ-n-ブトキシシラン、ジ-n-プロピルジイソブトキシシラン、ジ-n-プロピルジ-sec-ブトキシシラン、ジ-n-プロピルジ-tert-ブトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、ジイソプロピルジ-n-プロポキシシラン、ジイソプロピルジイソプロポキシシラン、ジイソプロピルジ-n-ブトキシシラン、ジイソプロピルジイソブトキシシラン、ジイソプロピルジ-sec-ブトキシシラン、ジイソプロピルジ-tert-ブトキシシラン、ジ-n-ブチルジメトキシシラン、ジ-n-ブチルジエトキシシラン、ジ-n-ブチルジ-n-プロポキシシラン、ジ-n-ブチルジイソプロポキシシラン、ジ-n-ブチルジ-n-ブトキシシラン、ジ-n-ブチルジイソブトキシシラン、ジ-n-ブチルジ-sec-ブトキシシラン、ジ-n-ブチルジ-tert-ブトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジイソブチルジエトキシシラン、ジイソブチルジ-n-プロポキシシラン、ジイソブチルジイソプロポキシシラン、ジイソブチルジ-n-ブトキシシラン、ジイソブチルジイソブトキシシラン、ジイソブチルジ-sec-ブトキシシラン、ジイソブチルジ-tert-ブトキシシラン、ジ-sec-ブチルジメトキシシラン、ジ-sec-ブチルジエトキシシラン、ジ-sec-ブチルジ-n-プロポキシシラン、ジ-sec-ブチルジイソプロポキシシラン、ジ-sec-ブチルジ-n-ブトキシシラン、ジ-sec-ブチルジイソブトキシシラン、ジ-sec-ブチルジ-sec-ブトキシシラン、ジ-sec-ブチルジ-tert-ブトキシシラン、ジ-tert-ブチルジメトキシシラン、ジ-tert-ブチルジエトキシシラン、ジ-tert-ブチルジ-n-プロポキシシラン、ジ-tert-ブチルジイソプロポキシシラン、ジ-tert-ブチルジ-n-ブトキシシラン、ジ-tert-ブチルジイソブトキシシラン、ジ-tert-ブチルジ-sec-ブトキシシラン、ジ-tert-ブチルジ-tert-ブトキシシラン、ジメトキシ-メチル(3,3,3-トリフルオロプロピル)シラン等を挙げることができる。
上記シクロアルキルトリアルコキシシラン化合物としては、シクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、シクロペンチルトリ-n-プロポキシシラン、シクロペンチルトリイソプロポキシシラン、シクロペンチルトリ-n-ブトキシシラン、シクロペンチルトリイソブトキシシラン、シクロペンチルトリ-sec-ブトキシシラン、シクロペンチルトリ-sec-ブトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリ-n-プロポキシシラン、シクロヘキシルトリイソプロポキシシラン、シクロヘキシルトリ-n-ブトキシシラン、シクロヘキシルトリイソブトキシシラン、シクロヘキシルトリ-sec-ブトキシシラン、シクロヘキシルトリ-tert-ブトキシシラン等を挙げることができる。
上記芳香族炭化水素含有アルコキシシラン化合物としては、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ-n-プロポキシシラン、フェニルトリソプロポキシシラン、フェニルトリ-n-n-ブトキシシラン、フェニルトリイソブトキシシラン、フェニルトリ-sec-ブトキシシラン、フェニルトリ-tert-ブトキシシラン、トリメトキシ(p-トリル)シラン、トリエトキシ(p-トリル)シラン、トリメトキシ(4-メトキシフェニル)シラン、トリメトキシ(1-ナフチル)シラン、トリメトキシ(ペンタフルオロフェニル)シラン、ベンジルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
上記メルカプト基を有するシラン化合物が挙げられ、例えば、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリメトキシシラン等のメルカプトアルキルトリアルコキシシラン化合物が挙げられる。
上記シラン系化合物(D)としては、原料の入手容易性の観点から、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシランが好ましい。
<シラン系化合物の含有比率>
本発明のポリシロキサン系化合物において、上記シラン系化合物(A)に由来する構成単位と上記シラン系化合物(C)に由来する構成単位との合計量に対する、上記シラン系化合物(B)に由来する構成単位の比率[B/(A+C)]は、0.8~4.0であることが好ましい。
このような比率(B/(A+C))とすることにより、光重合性とアルカリ溶解性のバランスを両立させることができる。
上記比率[B/(A+C)]は、1.0~3.0であることがより好ましい。
なお、上記比率[B/(A+C)]は、材料として用いる上記シラン系化合物(A)と上記シラン系化合物(C)との合計量に対する、上記シラン系化合物(B)のモル比率[B/(A+C)]により決定することができる。
本発明のポリシロキサン系化合物において、上記シラン系化合物(A)に由来する構成単位と上記シラン系化合物(C)に由来する構成単位との合計量に対する、上記シラン系化合物(B)に由来する構成単位の比率[B/(A+C)]は、0.8~4.0であることが好ましい。
このような比率(B/(A+C))とすることにより、光重合性とアルカリ溶解性のバランスを両立させることができる。
上記比率[B/(A+C)]は、1.0~3.0であることがより好ましい。
なお、上記比率[B/(A+C)]は、材料として用いる上記シラン系化合物(A)と上記シラン系化合物(C)との合計量に対する、上記シラン系化合物(B)のモル比率[B/(A+C)]により決定することができる。
本発明のポリシロキサン系化合物において、上記シラン系化合物(A)に由来する構成単位に対する、上記シラン系化合物(C)に由来する構成単位の比率(C/A)は、0.1~0.8である。
このような比率(C/A)とすることにより、ゲル化反応を進行させることなく溶解レートを向上させることができる。
上記比率(C/A)は、0.2~0.7であることが好ましい。
なお、上記比率(C/A)は、材料として用いる上記シラン系化合物(A)に対する、上記シラン系化合物(C)のモル比率(C/A)により決定することができる。
このような比率(C/A)とすることにより、ゲル化反応を進行させることなく溶解レートを向上させることができる。
上記比率(C/A)は、0.2~0.7であることが好ましい。
なお、上記比率(C/A)は、材料として用いる上記シラン系化合物(A)に対する、上記シラン系化合物(C)のモル比率(C/A)により決定することができる。
本発明のポリシロキサン系化合物において、上記シラン系化合物(A)由来する構成単位に対する、上記シラン系化合物(D)に由来する構成単位の比率(D/A)は、0.5~4.0であることが好ましい。
このような比率(D/A)とすることにより、希アルカリ溶解性と皮膜成形組成物の露光部位における耐薬品性や膜硬度を調整することができる。
Dなお、上記比率(D/A)は、材料として用いる上記シラン系化合物(A)に対する、上記シラン系化合物(D)のモル比率(D/A)により決定することができる。
このような比率(D/A)とすることにより、希アルカリ溶解性と皮膜成形組成物の露光部位における耐薬品性や膜硬度を調整することができる。
Dなお、上記比率(D/A)は、材料として用いる上記シラン系化合物(A)に対する、上記シラン系化合物(D)のモル比率(D/A)により決定することができる。
<ポリシロキサン系化合物の製造方法>
次に、本発明のポリシロキサン系化合物の製造方法について説明する。
本発明のポリシロキサン系化合物の製造方法としては、例えば、適切な容器内で上記シラン系化合物(A)及び上記シラン系化合物(B)、及び、上記シラン系化合物(C)を混合した後、必要に応じて上記シラン系化合物(D)を混合し、水、重合触媒、必要に応じて反応溶媒を添加して加水分解させて縮合させる方法等が利用できる。
上記縮合反応後、上記ポリシロキサン系化合物以外の不要な副生成物を、抽出、脱水、溶媒除去等の方法で除去することにより、上記ポリシロキサン系化合物を得ることができる。
次に、本発明のポリシロキサン系化合物の製造方法について説明する。
本発明のポリシロキサン系化合物の製造方法としては、例えば、適切な容器内で上記シラン系化合物(A)及び上記シラン系化合物(B)、及び、上記シラン系化合物(C)を混合した後、必要に応じて上記シラン系化合物(D)を混合し、水、重合触媒、必要に応じて反応溶媒を添加して加水分解させて縮合させる方法等が利用できる。
上記縮合反応後、上記ポリシロキサン系化合物以外の不要な副生成物を、抽出、脱水、溶媒除去等の方法で除去することにより、上記ポリシロキサン系化合物を得ることができる。
上記水の量としては、容器内に仕込まれたシラン系化合物の全ての加水分解性の置換基の数に対して、水の分子が同じ数になる程度の量が好適である。
そして、本発明で利用される主要なシラン系化合物では、加水分解性の置換基を一分子あたり3または4個有することから、その様なシラン系化合物が多く含まれるときは、簡易的に水の量を、容器内に仕込まれたシラン系化合物の全ての分子の数に対して、水の分子の数が3~4倍(モル比率として、シラン系化合物の全量:水=1:3~4)となる程度の量としてもよい。
そして、本発明で利用される主要なシラン系化合物では、加水分解性の置換基を一分子あたり3または4個有することから、その様なシラン系化合物が多く含まれるときは、簡易的に水の量を、容器内に仕込まれたシラン系化合物の全ての分子の数に対して、水の分子の数が3~4倍(モル比率として、シラン系化合物の全量:水=1:3~4)となる程度の量としてもよい。
上記重合触媒としては、例えば、酢酸、塩酸等の酸触媒、アンモニア、トリエチルアミン、シクロヘキシルアミン、水酸化テトラメチルアンモニウム等の塩基触媒を用いることができる。
上記重合触媒の量としては、容器内に仕込まれたシラン系化合物の全ての分子の数に対して、重合触媒の分子の数が0.05~0.2倍(モル比率として、シラン系化合物の全量:重合触媒=1:0.05~0.2)になる程度の量が好ましい。
上記重合触媒の量としては、容器内に仕込まれたシラン系化合物の全ての分子の数に対して、重合触媒の分子の数が0.05~0.2倍(モル比率として、シラン系化合物の全量:重合触媒=1:0.05~0.2)になる程度の量が好ましい。
上記反応溶媒としては、メタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン化合物、酢酸エチル、酢酸-n-プロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル化合物、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル化合物が好ましく、なかでもアルコールやケトンがより好ましく、適度な反応温度を維持できて留去しやすいという観点から、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトンがさらに好ましい。
反応温度としては、60~80℃が好ましく、反応時間としては、反応が充分に進行するよう、概ね、2~24時間であることが好ましい。
反応温度としては、60~80℃が好ましく、反応時間としては、反応が充分に進行するよう、概ね、2~24時間であることが好ましい。
上記ポリシロキサン系化合物は、重量平均分子量(Mw)が、800~1万であることが好ましい。
上記重量平均分子量(Mw)が1000未満であると、皮膜形成用組成物の硬化性が低下することがあり、上記重量平均分子量(Mw)が、1万を超えると、皮膜形成用組成物の溶解性が低下することがある。
上記ポリシロキサン系化合物は、重量平均分子量(Mw)が、1000~5000であることがより好ましい。
上記重量平均分子量(Mw)が1000未満であると、皮膜形成用組成物の硬化性が低下することがあり、上記重量平均分子量(Mw)が、1万を超えると、皮膜形成用組成物の溶解性が低下することがある。
上記ポリシロキサン系化合物は、重量平均分子量(Mw)が、1000~5000であることがより好ましい。
なお、上記重量平均分子量(Mw)としては、上記ポリシロキサン系化合物を溶解させて、0.02質量%の溶液を作製し、フィルター(ジーエルサイエンス社製、GLクロマトディスク、水系25A、孔径0.2μm)を通過させた後、サイズ排除クロマトグラフィー、屈折率検出器から構成されるalliance(日本ウォーターズ社製)を用いて、以下の条件により測定することができる。
カラム:pLgel mixed D(アジレント社製)×2本直列接続
検出器:alliance(日本ウォーターズ社製)
溶離液:THF
流速:1.0ml/min
注入量:100μl
カラム:pLgel mixed D(アジレント社製)×2本直列接続
検出器:alliance(日本ウォーターズ社製)
溶離液:THF
流速:1.0ml/min
注入量:100μl
<皮膜形成用組成物>
本発明の皮膜形成用組成物は、本発明のポリシロキサン系化合物、ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物、重合開始剤及び有機溶剤を含有する。
本発明の皮膜形成用組成物は、本発明のポリシロキサン系化合物、ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物、重合開始剤及び有機溶剤を含有する。
[ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物]
本発明の皮膜形成用組成物は、ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物を含有する。
このような光重合性化合物を含有することにより、架橋密度を高くでき、優れた硬度を硬化皮膜に付与することができる。
本発明の皮膜形成用組成物は、ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物を含有する。
このような光重合性化合物を含有することにより、架橋密度を高くでき、優れた硬度を硬化皮膜に付与することができる。
上記ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物としては、二価以上の水酸基含有化合物と(メタ)アクリル酸とのエステル化合物、例えば、1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ) アクリレート、トリス(2- ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
なかでも、硬化皮膜に硬度を好適に付与する観点から、三官能以上の反応性官能基を有する化合物、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ) アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好ましく、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートがより好ましい。
[重合開始剤]
本発明の皮膜形成用組成物は、重合開始剤を含有する。
本発明の皮膜形成用組成物は、重合開始剤を含有する。
上記重合開始剤としては、後記のフォトリソグラフィー法により硬化皮膜を形成する際に、充分な光硬化反応が得られる光重合開始剤を使用することが好ましい。
このような光重合開始剤としては、例えば、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、カンファーキノン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2-メチル-〔4’-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルフォリノ-1-プロパノン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド等のカルボニル化合物;1,3-ビス(トリクロロメチル)-5-(2’-クロロフェニル)-1,3,5-トリアジン及び2-〔2-(2-フラニル)エチレニル〕-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン等のトリハロメタン類;2,2’-ビス(2-クロロフェニル)4,5,4’,5’-テトラフェニル1,2’-ビイミダゾール等のイミダゾール二量体;2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物等が挙げられる。
これらの光重合開始剤は、単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、任意の光増感剤と組み合わせることもできる。
このような光重合開始剤としては、例えば、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、カンファーキノン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2-メチル-〔4’-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルフォリノ-1-プロパノン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド等のカルボニル化合物;1,3-ビス(トリクロロメチル)-5-(2’-クロロフェニル)-1,3,5-トリアジン及び2-〔2-(2-フラニル)エチレニル〕-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン等のトリハロメタン類;2,2’-ビス(2-クロロフェニル)4,5,4’,5’-テトラフェニル1,2’-ビイミダゾール等のイミダゾール二量体;2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物等が挙げられる。
これらの光重合開始剤は、単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、任意の光増感剤と組み合わせることもできる。
[有機溶剤]
本発明の皮膜形成用組成物は、有機溶剤を含有する。
本発明の皮膜形成用組成物は、有機溶剤を含有する。
上記有機溶剤としては、アルコール類、多価アルコール類とその誘導体、ケトン系有機溶剤、エステル系有機溶剤等の有機溶剤を用いることができる。
上記アルコール類としては、メタノール、エタノール、n-プロピルアルコール-n-、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec-ブチルアルコール等の低級アルコールが挙げられる。
上記多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、ジエチレングリコール、及びジプロピレングリコール等が挙げられる。
上記多価アルコール類の誘導体として、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、プロピレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコール-n-プロピルエーテル、ジプロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコール-n-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールイソブチルエーテル等のグリコールモノエーテル類が挙げられる。
また、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ-n-プロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ-n-プロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート等のグリコールモノエーテルアシレート類が挙げられる。
また、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ-n-プロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ-n-プロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート等のグリコールモノエーテルアシレート類が挙げられる。
上記ケトン系有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチル-n-プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル-n-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等を挙げられる。
上記エステル系有機溶剤としては、酢酸エチル、酢酸-n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸-n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸-n-アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸-n-プロピル等が挙げられる。
上記有機溶剤は、単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記ポリシロキサン系化合物の溶解性及び塗工適性の面から、多価アルコール類の誘導体やエステル系有機溶剤が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、プロピレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸-n-プロピル、酢酸イソプロピルがより好ましい。
上記ポリシロキサン系化合物の溶解性及び塗工適性の面から、多価アルコール類の誘導体やエステル系有機溶剤が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、プロピレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸-n-プロピル、酢酸イソプロピルがより好ましい。
[その他の材料]
本発明の皮膜形成用組成物は、本発明の効果を低下させない範囲において、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム等の金属のキレート化合物、カルボジイミド系、イソシアネート系、エポキシ基やチオール基等の架橋性官能基を有する架橋剤、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤、芳香族炭化水素系、アミノ化合物系、ニトロ化合物系、キノン類、キサントン類等の光増感剤、ハイドロキノン、メトキノン、ヒンダードアミン系、ヒンダードフェノール系、ジ-t-ブチルハイドロキノン、4-メトキシフェノール、ブチルヒドロキシトルエン、ニトロソアミン塩等の重合抑制剤、無機金属酸化物、有機微粒子等の充填剤等を添加することができる。
本発明の皮膜形成用組成物は、本発明の効果を低下させない範囲において、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム等の金属のキレート化合物、カルボジイミド系、イソシアネート系、エポキシ基やチオール基等の架橋性官能基を有する架橋剤、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤、芳香族炭化水素系、アミノ化合物系、ニトロ化合物系、キノン類、キサントン類等の光増感剤、ハイドロキノン、メトキノン、ヒンダードアミン系、ヒンダードフェノール系、ジ-t-ブチルハイドロキノン、4-メトキシフェノール、ブチルヒドロキシトルエン、ニトロソアミン塩等の重合抑制剤、無機金属酸化物、有機微粒子等の充填剤等を添加することができる。
[皮膜形成用組成物における各材料の含有量]
上記ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物は、上記ポリシロキサン系化合物100質量部に対して、10~50質量部含有することが好ましい。
上記ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物の含有量が、上記ポリシロキサン系化合物100質量部に対して10質量部未満であると、硬化皮膜の硬化性や透光性基材やITO電極との密着性が不充分となることがあり、上記ポリシロキサン系化合物100質量部に対して50質量部を超えると、硬化していない皮膜の現像液に対する溶解性が不充分となることがある。
上記ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物は、上記ポリシロキサン系化合物100質量部に対して、10~50質量部含有することが好ましい。
上記ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物の含有量が、上記ポリシロキサン系化合物100質量部に対して10質量部未満であると、硬化皮膜の硬化性や透光性基材やITO電極との密着性が不充分となることがあり、上記ポリシロキサン系化合物100質量部に対して50質量部を超えると、硬化していない皮膜の現像液に対する溶解性が不充分となることがある。
上記重合開始剤は、上記ポリシロキサン系化合物と上記ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する重合性単量体との合計量を100質量部としたとき、0.5~40質量部含有することが好ましい。
上記重合開始剤の含有量が、0.5質量部未満であると、光重合性が低下して、フォトリソグラフィー法の露光部に未反応成分が残存することがあり、40質量部を超えると、皮膜形成用組成物の保存安定性が低下する可能性がある。
上記重合開始剤は、上記ポリシロキサン系化合物と上記ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する重合性単量体との合計量を100質量部としたとき、1~20質量部であることがより好ましい。
上記重合開始剤の含有量が、0.5質量部未満であると、光重合性が低下して、フォトリソグラフィー法の露光部に未反応成分が残存することがあり、40質量部を超えると、皮膜形成用組成物の保存安定性が低下する可能性がある。
上記重合開始剤は、上記ポリシロキサン系化合物と上記ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する重合性単量体との合計量を100質量部としたとき、1~20質量部であることがより好ましい。
[皮膜形成用組成物の製造方法]
本発明の皮膜形成用組成物の製造方法としては、適切な容器内に有機溶剤を仕込み、例えば、高速攪拌機等で撹拌しながら、上記ポリシロキサン系化合物、上記ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物、上記重合開始剤及び必要に応じて等のその他の材料を仕込んで混合する方法が利用できる。
なお、本発明の皮膜形成用組成物の製造方法は、上記方法に限定されるものではなく、各材料の仕込みの順番は任意であってよい。
また、固形の状態の材料は、有機溶剤に可溶であれば、仕込みの前に予め溶解させておいてもよく、有機溶剤中に直接または分散剤等を利用して分散可能であれば、仕込みの前に予め分散させておいてもよい。
本発明の皮膜形成用組成物の製造方法としては、適切な容器内に有機溶剤を仕込み、例えば、高速攪拌機等で撹拌しながら、上記ポリシロキサン系化合物、上記ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物、上記重合開始剤及び必要に応じて等のその他の材料を仕込んで混合する方法が利用できる。
なお、本発明の皮膜形成用組成物の製造方法は、上記方法に限定されるものではなく、各材料の仕込みの順番は任意であってよい。
また、固形の状態の材料は、有機溶剤に可溶であれば、仕込みの前に予め溶解させておいてもよく、有機溶剤中に直接または分散剤等を利用して分散可能であれば、仕込みの前に予め分散させておいてもよい。
<硬化皮膜の形成方法>
本発明の硬化皮膜の形成方法は、本発明の皮膜形成用組成物を基材に塗工する塗工工程、露光部に活性エネルギー線を照射して硬化皮膜を形成する露光工程、及び、未露光部の塗液を現像液で溶解除去する現像工程を有する。
本発明の硬化皮膜の形成方法は、本発明の皮膜形成用組成物を基材に塗工する塗工工程、露光部に活性エネルギー線を照射して硬化皮膜を形成する露光工程、及び、未露光部の塗液を現像液で溶解除去する現像工程を有する。
上記塗工工程における塗工方法、上記露光工程における露光部に照射する活性エネルギー線及びその照射方法、及び、露光部の塗液を除去する現像液は、従来のフォトリソグラフィー法で用いられているもの及び方法を適宜選択して用いることができる。
例えば、皮膜形成用組成物の不揮発成分の濃度が25%となるように希釈し、スピンコーターを用いて塗工し、80℃で3分間等の条件で加熱(プリベーク)処理した後、マスクアライナーを用いて、100mJ/cm2の照射条件でテストパターンを焼き付け処理し、現像液に1分間浸漬した後、150℃で30分間等の条件で加熱(ポストベーク)処理することで硬化皮膜を得ることができる。
例えば、皮膜形成用組成物の不揮発成分の濃度が25%となるように希釈し、スピンコーターを用いて塗工し、80℃で3分間等の条件で加熱(プリベーク)処理した後、マスクアライナーを用いて、100mJ/cm2の照射条件でテストパターンを焼き付け処理し、現像液に1分間浸漬した後、150℃で30分間等の条件で加熱(ポストベーク)処理することで硬化皮膜を得ることができる。
上記プリベークの条件としては、80~100℃、1~3分間で処理をすることが好ましい。
上記照射条件としては、20~120mJ/cm2であることが好ましい。
上記ポストベークの条件としては、120~180℃、30~60分間の条件で処理をすることが好ましい。
上記照射条件としては、20~120mJ/cm2であることが好ましい。
上記ポストベークの条件としては、120~180℃、30~60分間の条件で処理をすることが好ましい。
また、上記基材としては、タッチパネルに用いられるガラス基材、プラスチック基材として従来公知のものを適宜用いることができ、表面に透明電極が形成された基材であってもよい。
なお、表面に透明電極を有する場合には、透明電極が形成された面上に、本発明の皮膜形成用組成物の硬化皮膜を形成することが好ましい。
上記基材上に、本発明の皮膜形成用組成物の硬化皮膜を有することを特徴とする積層体もまた、本発明の一態様である。
なお、表面に透明電極を有する場合には、透明電極が形成された面上に、本発明の皮膜形成用組成物の硬化皮膜を形成することが好ましい。
上記基材上に、本発明の皮膜形成用組成物の硬化皮膜を有することを特徴とする積層体もまた、本発明の一態様である。
また、本発明の積層体を用いてなることを特徴とするタッチパネルもまた、本発明の一態様である。
タッチパネルを構成する材料としては、本発明の積層体を用いることを除いては、従来公知のものを適宜用いることができる。
タッチパネルを構成する材料としては、本発明の積層体を用いることを除いては、従来公知のものを適宜用いることができる。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味するものである。
ポリシロキサン系化合物の合成に用いるシラン系化合物(A)~(D)として、以下のものを準備した。
<シラン系化合物(A)の作製>
シラン系化合物(A)として、シラン系化合物(A-1)~(A-5)を準備した。
シラン系化合物(A-1)~(A-5)の合成に用いた材料は以下の通りである。
(アミノ基含有シランカップリング剤)
N-フェニル-アミノプロピルトリエトキシシラン(Am-1)
N-メチル-アミノプロピルトリエトキシシラン(Am-2)
アミノプロピルトリエトキシシラン(Am-3)
(環状カルボン酸無水物)
無水マレイン酸(Ac-1)
無水コハク酸(Ac-2)
無水グルタル酸(Ac-3)
無水イタコン酸(Ac-4)
シラン系化合物(A)として、シラン系化合物(A-1)~(A-5)を準備した。
シラン系化合物(A-1)~(A-5)の合成に用いた材料は以下の通りである。
(アミノ基含有シランカップリング剤)
N-フェニル-アミノプロピルトリエトキシシラン(Am-1)
N-メチル-アミノプロピルトリエトキシシラン(Am-2)
アミノプロピルトリエトキシシラン(Am-3)
(環状カルボン酸無水物)
無水マレイン酸(Ac-1)
無水コハク酸(Ac-2)
無水グルタル酸(Ac-3)
無水イタコン酸(Ac-4)
[シラン系化合物(A-1)の合成]
メチルエチルケトン19.6gに溶解させた無水マレイン酸(Ac-1)2.00gに、30℃を超えない様にN-フェニル-アミノプロピルトリメトキシシラン(Am-1)5.21gを15分かけゆっくりと滴下撹拌させた。
滴下終了後、HNO3水溶液(0.045mol/L)9.00gを加え、15分撹拌させ、シラン系化合物(A-1)の溶液を作製した。
メチルエチルケトン19.6gに溶解させた無水マレイン酸(Ac-1)2.00gに、30℃を超えない様にN-フェニル-アミノプロピルトリメトキシシラン(Am-1)5.21gを15分かけゆっくりと滴下撹拌させた。
滴下終了後、HNO3水溶液(0.045mol/L)9.00gを加え、15分撹拌させ、シラン系化合物(A-1)の溶液を作製した。
[シラン系化合物(A-2)~(A-5)の合成]
表1に記載のアミノ基含有シランカップリング剤及び環状カルボン酸無水物を用い、上記シラン系化合物(A-1)の合成と同様のモル比率となるように各材料を配合したこと以外は、上記シラン系化合物(A-1)と同様にしてシラン系化合物(A-2)~(A-5)の溶液を作製した。
表1に記載のアミノ基含有シランカップリング剤及び環状カルボン酸無水物を用い、上記シラン系化合物(A-1)の合成と同様のモル比率となるように各材料を配合したこと以外は、上記シラン系化合物(A-1)と同様にしてシラン系化合物(A-2)~(A-5)の溶液を作製した。
シロキサンポリマーの合成には以下の材料を用いた。
<シラン系化合物(B)>
3-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン
ビニルトリメトキシシラン
<シラン系化合物(C)>
3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
<その他のシラン系化合物(D)>
テトラエトキシシラン
フェニルトリメトキシシラン
メチルトリエトキシシラン
3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン
3-トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物
<シラン系化合物(B)>
3-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン
ビニルトリメトキシシラン
<シラン系化合物(C)>
3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
<その他のシラン系化合物(D)>
テトラエトキシシラン
フェニルトリメトキシシラン
メチルトリエトキシシラン
3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン
3-トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物
(実施例1)
シラン系化合物(A-1)の溶液に対し、フェニルトリエトキシシラン2.69g、メチルトリエトキシシラン2.42g、テトラエトキシシラン2.82g、3-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン11.8g、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.60g、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.33g、及び、メトキノン0.050gを加え、30分還流させた。
その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)62.0gを加え、副反応生成物であるメタノール、エタノール、及び水を留去することにより、固形分濃度25%の実施例1のポリシロキサン系化合物溶液を作製した。
シラン系化合物(A-1)の溶液に対し、フェニルトリエトキシシラン2.69g、メチルトリエトキシシラン2.42g、テトラエトキシシラン2.82g、3-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン11.8g、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.60g、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.33g、及び、メトキノン0.050gを加え、30分還流させた。
その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)62.0gを加え、副反応生成物であるメタノール、エタノール、及び水を留去することにより、固形分濃度25%の実施例1のポリシロキサン系化合物溶液を作製した。
(実施例2~6、比較例1~5)
表1に記載の組成に変更したこと以外は、実施例1と同様の合成法により、固形分濃度25%の実施例2~6、比較例1~5のポリシロキサン系化合物溶液を合成した。
表1に記載の組成に変更したこと以外は、実施例1と同様の合成法により、固形分濃度25%の実施例2~6、比較例1~5のポリシロキサン系化合物溶液を合成した。
<ポリシロキサン系化合物の評価>
(沈殿の生成)
合成後のポリシロキサン系化合物溶液の状態を目視で評価した。
<評価基準>
〇:沈殿の生成なし
×:沈殿の生成あり
(沈殿の生成)
合成後のポリシロキサン系化合物溶液の状態を目視で評価した。
<評価基準>
〇:沈殿の生成なし
×:沈殿の生成あり
(アルカリ溶解性)
実施例及び比較例のポリシロキサン系化合物を、400rpm、60秒間の塗工条件で市販の50mm角のソーダガラス基材に塗工した。
次いで、80℃で3分間加熱(プリベーク)処理した後、0.045質量%のKOH溶液(pH=11.87)、0.02質量%のKOH溶液(pH=11.43)、1.0質量%のK2CO3溶液(pH=11.27)及び0.024質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)溶液(pH=11.58)に浸漬させ、溶解性を評価した。
<評価基準>
◎:溶解レートが1.5μm/min以上
〇:溶解レートが1.0μm/min以上、1.5μm/min未満
△:溶解レートが1.0μm/min未満
×:不溶
実施例及び比較例のポリシロキサン系化合物を、400rpm、60秒間の塗工条件で市販の50mm角のソーダガラス基材に塗工した。
次いで、80℃で3分間加熱(プリベーク)処理した後、0.045質量%のKOH溶液(pH=11.87)、0.02質量%のKOH溶液(pH=11.43)、1.0質量%のK2CO3溶液(pH=11.27)及び0.024質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)溶液(pH=11.58)に浸漬させ、溶解性を評価した。
<評価基準>
◎:溶解レートが1.5μm/min以上
〇:溶解レートが1.0μm/min以上、1.5μm/min未満
△:溶解レートが1.0μm/min未満
×:不溶
(ポリシロキサン系化合物の重量平均分子量(Mw)の測定)
実施例及び比較例の加水分解縮合物溶液の溶媒を減圧留去した後、THFに溶解させて、0.02質量%の溶液を作製した。
次いで、フィルター(ジーエルサイエンス社製、GLクロマトディスク、水系25A、孔径0.2μm)を通過させた後、サイズ排除クロマトグラフィー、屈折率検出器から構成されるalliance(日本ウォーターズ社製)を用いて、以下の条件で測定した。
カラム:pLgelmixedD(アジレント社製)×2本直列接続
検出器:alliance(日本ウォーターズ社製)
溶離液:THF
流速:1.0ml/min
注入量:100μl
実施例及び比較例の加水分解縮合物溶液の溶媒を減圧留去した後、THFに溶解させて、0.02質量%の溶液を作製した。
次いで、フィルター(ジーエルサイエンス社製、GLクロマトディスク、水系25A、孔径0.2μm)を通過させた後、サイズ排除クロマトグラフィー、屈折率検出器から構成されるalliance(日本ウォーターズ社製)を用いて、以下の条件で測定した。
カラム:pLgelmixedD(アジレント社製)×2本直列接続
検出器:alliance(日本ウォーターズ社製)
溶離液:THF
流速:1.0ml/min
注入量:100μl
<皮膜形成用組成物の作製>
皮膜形成用組成物の作製に用いる材料として、以下のものを準備した。
皮膜形成用組成物の作製に用いる材料として、以下のものを準備した。
<ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物>
トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリアクリレート(THITA、東京化成工業社製)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA、東京化成工業社製)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PTA、東京化成工業社製)
<光重合開始剤>
ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド(Irgacure819、BASF社製)
<その他の材料>
4-メトキシフェノール(重合抑制剤、4-MeOPh、東京化成工業社製)
BYK-310(シリコーン系界面活性剤、BYK(株)社製)
トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリアクリレート(THITA、東京化成工業社製)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA、東京化成工業社製)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PTA、東京化成工業社製)
<光重合開始剤>
ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド(Irgacure819、BASF社製)
<その他の材料>
4-メトキシフェノール(重合抑制剤、4-MeOPh、東京化成工業社製)
BYK-310(シリコーン系界面活性剤、BYK(株)社製)
(実施例7)
高速撹拌装置を備えた容器内に、実施例1で作製したポリシロキサン系化合物溶液(固形分濃度25%)を100質量部、THITAを15質量部、DPHAを5質量部、PTAを15質量部、Irgacure819を10質量部、4-MeOPhを0.1質量部、BYK-310を0.6質量部、及び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を135質量部加えて撹拌し、実施例7の皮膜形成用組成物を作製した。
高速撹拌装置を備えた容器内に、実施例1で作製したポリシロキサン系化合物溶液(固形分濃度25%)を100質量部、THITAを15質量部、DPHAを5質量部、PTAを15質量部、Irgacure819を10質量部、4-MeOPhを0.1質量部、BYK-310を0.6質量部、及び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を135質量部加えて撹拌し、実施例7の皮膜形成用組成物を作製した。
(実施例8~12、比較例6~10)
ポリシロキサン系化合物溶液の種類を表3に記載のように変更したこと以外は、実施例7と同様にして皮膜形成用組成物を作製した。
ポリシロキサン系化合物溶液の種類を表3に記載のように変更したこと以外は、実施例7と同様にして皮膜形成用組成物を作製した。
(評価用試験ピースの作製)
実施例7~12及び比較例6、8及び9の皮膜形成用組成物を、スピンコーター(MS-A100、ミカサ製)を用いて、400rpm、60秒間の塗工条件で市販の50mm角のソーダガラス基材に塗工した。
次いで、80℃で2分間加熱(プリベーク)処理した後、マスクアライナー(PLA-501FA、キヤノン製)を用いて、200mJ/cm2の照射条件でテストパターンを焼き付け処理し、80℃で1分間加熱を行った。
露光・焼成処理をした硬化皮膜を0.045質量%KOH溶液中(pH=11.87)に1分間浸漬した後、230℃で30分間加熱(ポストベーク)処理し、非露光部位の溶解性、露光部位のエロージョン、耐薬品性、及び、鉛筆硬度の評価用試験ピースを作製した。
実施例7~12及び比較例6、8及び9の皮膜形成用組成物を、スピンコーター(MS-A100、ミカサ製)を用いて、400rpm、60秒間の塗工条件で市販の50mm角のソーダガラス基材に塗工した。
次いで、80℃で2分間加熱(プリベーク)処理した後、マスクアライナー(PLA-501FA、キヤノン製)を用いて、200mJ/cm2の照射条件でテストパターンを焼き付け処理し、80℃で1分間加熱を行った。
露光・焼成処理をした硬化皮膜を0.045質量%KOH溶液中(pH=11.87)に1分間浸漬した後、230℃で30分間加熱(ポストベーク)処理し、非露光部位の溶解性、露光部位のエロージョン、耐薬品性、及び、鉛筆硬度の評価用試験ピースを作製した。
(非露光部位の溶解性)
評価用試験ピースの非露光部位の溶解レートを測定し、以下の基準で評価した。
また、上記評価用試験ピースの作製において、0.045質量%KOH溶液中(pH=11.87)を、0.02質量%のKOH溶液(pH=11.43)、1.0質量%のK2CO3溶液(pH=11.27)及び0.024質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)溶液(pH=11.58)に変更した非露光部位の溶解レートを測定し、以下の基準で評価した。
<評価基準>
◎:溶解レートが1.5μm/min以上
〇:溶解レートが1.0μm/min以上,1.5μm/min未満
△:溶解レートが1.0μm/min未満
×:不溶
評価用試験ピースの非露光部位の溶解レートを測定し、以下の基準で評価した。
また、上記評価用試験ピースの作製において、0.045質量%KOH溶液中(pH=11.87)を、0.02質量%のKOH溶液(pH=11.43)、1.0質量%のK2CO3溶液(pH=11.27)及び0.024質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)溶液(pH=11.58)に変更した非露光部位の溶解レートを測定し、以下の基準で評価した。
<評価基準>
◎:溶解レートが1.5μm/min以上
〇:溶解レートが1.0μm/min以上,1.5μm/min未満
△:溶解レートが1.0μm/min未満
×:不溶
(露光部位のエロージョンの評価基準)
評価用試験ピースの露光部位のエロージョンについて、以下の基準で評価した。
また、上記評価用試験ピースの作製において、0.045質量%KOH溶液中(pH=11.87)を、0.02質量%のKOH溶液(pH=11.43)、1.0質量%のK2CO3溶液(pH=11.27)及び0.024質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)溶液(pH=11.58)に変更した露光部位のエロージョンを評価した。
なお、各実施例及び比較例について、上記のように4種類の現像液を用いて評価を行ったが、現像液の種類に関わらず同じ評価であったため、表3では1つにまとめて表記した。
<評価基準>
〇:(現像液浸漬部位/現像液非浸漬部位)×100≧90%
△:90%>(現像液浸漬部位/現像液非浸漬部位)×100>80%
評価用試験ピースの露光部位のエロージョンについて、以下の基準で評価した。
また、上記評価用試験ピースの作製において、0.045質量%KOH溶液中(pH=11.87)を、0.02質量%のKOH溶液(pH=11.43)、1.0質量%のK2CO3溶液(pH=11.27)及び0.024質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)溶液(pH=11.58)に変更した露光部位のエロージョンを評価した。
なお、各実施例及び比較例について、上記のように4種類の現像液を用いて評価を行ったが、現像液の種類に関わらず同じ評価であったため、表3では1つにまとめて表記した。
<評価基準>
〇:(現像液浸漬部位/現像液非浸漬部位)×100≧90%
△:90%>(現像液浸漬部位/現像液非浸漬部位)×100>80%
(耐薬品性評価)
作製した評価用試験ピースをアルカリ溶液として1.0質量%のKOH溶液、酸溶液として5.0質量%HNO3溶液、有機アミン溶液としてN-メチルピロリドンに1時間浸漬処理を行った。
その後、ASTM D-3359-08標準試験条件に基づいて、カッターにより塗膜をカットした後、表面にテープを貼り付け、剥離する方法により耐化学性を確認した。薬液処理後のカット/テープの試験において、塗膜の剥離が発生する程度を標準試験法に基づいて0B~5Bに規定し、最も優れた性能を有するものを5Bとし、以下の基準で評価した。
<評価基準>
5B:剥離0%
4B:5%未満の剥離(ただし、剥離0%は含まない)
3B:5%以上15%未満の剥離
2B:15%以上35%未満の剥離
1B:35%以上65%未満の剥離
0B:65%以上の剥離
作製した評価用試験ピースをアルカリ溶液として1.0質量%のKOH溶液、酸溶液として5.0質量%HNO3溶液、有機アミン溶液としてN-メチルピロリドンに1時間浸漬処理を行った。
その後、ASTM D-3359-08標準試験条件に基づいて、カッターにより塗膜をカットした後、表面にテープを貼り付け、剥離する方法により耐化学性を確認した。薬液処理後のカット/テープの試験において、塗膜の剥離が発生する程度を標準試験法に基づいて0B~5Bに規定し、最も優れた性能を有するものを5Bとし、以下の基準で評価した。
<評価基準>
5B:剥離0%
4B:5%未満の剥離(ただし、剥離0%は含まない)
3B:5%以上15%未満の剥離
2B:15%以上35%未満の剥離
1B:35%以上65%未満の剥離
0B:65%以上の剥離
(鉛筆硬度)
作製した評価用試験ピースについて、JIS K 5400-5-4に基づいて、鉛筆[三菱鉛筆(株)、ユニ]硬度を測定した。
作製した評価用試験ピースについて、JIS K 5400-5-4に基づいて、鉛筆[三菱鉛筆(株)、ユニ]硬度を測定した。
実施例1~6の本発明のポリシロキサン系化合物は、ポリシロキサン系化合物単体の被膜及び硬化皮膜の非露光部位は種々の希アルカリ溶液に対して容易に溶解して速やかに除去することが可能であることを確認した。
また、実施例1~6の本発明のポリシロキサン系化合物を用いた実施例7~12の皮膜形成用組成物は、非露光部位は溶解性に優れており、露光部位はエロージョン、耐薬品性及び鉛筆硬度の評価に優れた硬化皮膜を形成できることが確認された。
一方、比較例1、2のポリシロキサン系化合物は、合成時に粒子の発生やゲル化が進行し、生成物の安定供給を困難とする結果が得られた。
さらに、比較例1、3、4、及び、比較例6、8及び9の結果から、比較例のポリシロキサン系化合物は、希アルカリ溶液に対する溶解は乏しく、硬化皮膜のパターニングが困難であった。
なお、比較例2及び5は、成膜せずに評価することができなかった。
また、実施例1~6の本発明のポリシロキサン系化合物を用いた実施例7~12の皮膜形成用組成物は、非露光部位は溶解性に優れており、露光部位はエロージョン、耐薬品性及び鉛筆硬度の評価に優れた硬化皮膜を形成できることが確認された。
一方、比較例1、2のポリシロキサン系化合物は、合成時に粒子の発生やゲル化が進行し、生成物の安定供給を困難とする結果が得られた。
さらに、比較例1、3、4、及び、比較例6、8及び9の結果から、比較例のポリシロキサン系化合物は、希アルカリ溶液に対する溶解は乏しく、硬化皮膜のパターニングが困難であった。
なお、比較例2及び5は、成膜せずに評価することができなかった。
本発明のポリシロキサン系化合物は、合成時における沈殿の生成を抑制し、ポリシロキサン系化合物単体の硬化皮膜における希アルカリ水溶液に対する溶解性、及び、これを用いた皮膜形成用組成物の硬化皮膜における現像液に対する溶解性にも優れるため、タッチパネル等の透光性基板に塗工する皮膜として好適に用いることができる。
Claims (6)
- 分子中に3級アミド結合と、カルボン酸部分及び/又はカルボン酸エステル部分とを有する有機基を含むシラン系化合物(A)に由来する構成単位と、
ラジカル重合性不飽和二重結合を有するシラン系化合物(B)に由来する構成単位と、
カルボン酸以外の水混和性部位を有するシラン系化合物(C)に由来する構成単位とを含み、
前記シラン系化合物(A)に由来する構成単位に対する、前記シラン系化合物(C)に由来する構成単位の比率(C/A)が、0.1~0.8であるポリシロキサン系化合物。 - 前記シラン系化合物(A)由来する構成単位と前記シラン系化合物(C)に由来する構成単位との合計量に対する、前記シラン系化合物(B)に由来する構成単位の比率[B/(A+C)]が0.8~4.0である請求項1に記載のポリシロキサン系化合物。
- 請求項1又は2に記載のポリシロキサン系化合物、ラジカル重合性不飽和二重結合を二つ以上有する光重合性化合物、重合開始剤及び有機溶剤を含有する皮膜形成用組成物。
- 基材上に、請求項3に記載の皮膜形成用組成物の硬化皮膜を有する積層体。
- 請求項4に記載の積層体を用いてなるタッチパネル。
- 請求項3に記載の皮膜形成用組成物を基材に塗工する塗工工程、露光部に活性エネルギー線を照射して硬化皮膜を形成する露光工程、及び、未露光部の塗液を現像液で溶解除去する現像工程を有する硬化皮膜の形成方法。
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