JP2023079371A - 転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】遠心力によって保持器に弾性変形が生じても転動体と保持器との干渉を抑制することができる転がり軸受を提供する。【解決手段】内周に外輪軌道面2aを有する外輪2と、外周に内輪軌道面3aを有する内輪3と、外輪軌道面2aと内輪軌道面3aとの間に介在する複数のボール4と、ボール4を保持する複数のポケット部8を有する保持器5を備え、保持器5が、環状の基部6と、基部6の軸線方向端面の周方向に一定の間隔で位置し、前記軸線方向に延びる複数の一対の爪部7とによって構成される転がり軸受1である。保持器5のポケット部8は、基部6と複数の一対の爪部7とによって構成され、複数の一対の爪部7が前記軸線に対して径方向内方に傾いており、ボール4を保持する凹曲面8aを有している。ポケット部ピッチ円Ppは、ボールピッチ円Pbよりも径方向内方に位置している。【選択図】図5
Description
本発明は転がり軸受に関する。
車輪、機械装置の回転軸等を支持するための転がり軸受として深溝玉軸受、アンギュラ玉軸受、ころ軸受等の転がり軸受が広く用いられている。転がり軸受は、主に外輪、前記外輪の内方に位置する内輪、複数の転動体及び保持器から構成されている。前記転がり軸受は、外輪の内周面及び内輪の外周面に形成されている軌道面間に複数の転動体が収容されている。また、前記転がり軸受は、複数の転動体同士を一定のピッチで保持する保持器によって回転自在に保持されている。前記転がり軸受の内部には、外輪、内輪、転動体及び保持器の間の摩擦及び摩耗の低減のために潤滑剤であるグリースが封入されることがある。このような転がり軸受けの保持器において、転動体を保持するポケット部内にグリースを取り込み易くする円筒面部を径方向端部に有するものがある。例えば特許文献1のごとくである。
特許文献1に記載の転がり軸受の保持器は、一対の弾性片と環状部材によって構成されるポケットの内面に、転動面の曲率半径よりも僅かに大きな曲率半径を有する球面部と、この球面部の端縁から連続する円筒面部とを設けている。前記ポケットは、球面部によって転動体における周方向の側面の一部、径方向外方の側面の一部、径方向内方の側面の一部を覆う。前記保持器は、円筒面部によってポケットにおける径方向の開口面積が増大するので、ポケット内への潤滑剤の取り込みが円滑に行うことができる。これにより、特許文献1に記載の転がり軸受は、転動体と保持器との円滑な回転を促進し、転動体と保持器との衝突音の低減を図っている。
特許文献1に記載の転がり軸受は、内輪または外輪の回転に伴って転動体とともに保持器が回転する。前記保持器には、回転速度に応じた遠心力が径方向外方に向かって加わる。前記保持器は、ポケットの一部を構成している一対の弾性片が遠心力によって径方向外方に弾性変形する。前記一対の弾性片が有する球面部のうち転動体の径方向内方を覆う部分は、回転速度が増大するにつれて遠心力の作用により前記転動体に近づく方向に移動する。よって、前記転がり軸受は、外輪または内輪が所定の回転速度を超えると一対の弾性片の径方向内方部分と転動体とが接触する。これにより、特許文献1に記載の転がり軸受は、高速回転時に保持器の摩耗及び発熱等が生じる可能性があった。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、遠心力によって保持器に弾性変形が生じても転動体と保持器との干渉を抑制することができる転がり軸受の提供を目的とする。
本発明の一実施形態にかかる転がり軸受は、内周面に外輪軌道面を有する外輪と、前記外輪の内方に位置し、外周面に内輪軌道面を有する内輪と、前記外輪軌道面と前記内輪軌道面との間に介在する複数の転動体と、前記転動体を保持する複数のポケット部を有する保持器とを備え、前記保持器が、環状の基部と、前記基部の軸線方向端面の周方向に一定の間隔で位置し、前記軸線方向に延びる複数の一対の爪部とによって構成される転がり軸受である。前記保持器の複数のポケット部は、前記基部と前記複数の一対の爪部とによって構成され、前記複数の一対の爪部が前記軸線に対して径方向内方に傾いており、前記転動体を保持する曲面を有している。前記複数のポケット部がそれぞれ有する曲面の曲率中心を通過するポケット部ピッチ円直径は、前記複数の転動体の中心を通過する転動体ピッチ円直径よりも小さい。
上述の構成では、ポケット部における径方向内方の端部と複数の転動体との径方向の隙間は、複数の爪部が径方向内方に傾いていないため、ポケット部ピッチ円と複数の転動体ピッチ円とが一致している場合よりも大きい。前記保持器は、周方向の回転により生じる遠心力によって複数の爪部が径方向外方に弾性変形した場合、複数のポケット部における径方向内方の端部が複数の転動体に近づく。しかし、前記複数の爪部は、径方向外方への弾性変形によりポケット部ピッチ円直径が転動体ピッチ円直径よりも大きくなるまで径方向内方の端部が転動体に接触しない。これにより、遠心力によって保持器に弾性変形が生じても複数の転動体と保持器との干渉を抑制することができる。
他の観点によれば、本発明の転がり軸受は、以下の構成を含むことが好ましい。前記保持器は、前記基部の軸線方向両端面のうち前記爪部を有さない基端面から隣り合う前記ポケット部の間の前記先端面までの厚みが、前記基端面から前記複数のポケット部における底面までの厚みよりも大きく、前記基端面から前記複数のポケット部が有する曲面の曲率中心までの長さよりも小さい。転がり軸受の保持器は、基部の軸線方向の厚みがポケット部の底面での厚みよりも厚く、爪部の軸線方向長さの略中央よりも厚くならないように基部の厚みの下限値と上限値とが設定されているので、重量を抑制しつつ、前記複数の爪部を支えるために十分な基部の剛性を有している。よって、前記保持器は、遠心力による複数の爪部の弾性変形量が抑制される。これにより、遠心力によって保持器に弾性変形が生じても複数の転動体と保持器との干渉を抑制することができる。
他の観点によれば、本発明の転がり軸受は、以下の構成を含むことが好ましい。前記保持器は、前記複数のポケット部の曲面が保持器の径方向を長軸とする楕円面に沿う。このように構成することで、転がり軸受の保持器は、複数のポケット部における径方向端部が複数の転動体から径方向に離れるように構成されている。よって、前記複数のポケット部における径方向内方の端部と複数の転動体との径方向の隙間は、複数のポケット部が転動体に沿う曲面を有している場合よりも大きい。これにより、遠心力によって保持器に弾性変形が生じても複数の転動体と保持器との干渉を抑制することができる。
他の観点によれば、本発明の転がり軸受は、以下の構成を含むことが好ましい。前記保持器は、周方向に回転していない場合、前記複数のポケット部における径方向内方の端部から前記複数のポケット部がそれぞれ保持している前記転動体までの前記保持器における径方向の隙間が、前記複数のポケット部における径方向外方の端部から前記複数のポケット部がそれぞれ保持している前記転動体までの前記保持器における径方向の隙間よりも大きい。このように構成することで、転がり軸受の保持器は、複数のポケット部における径方向内方の端部から複数の転動体までの径方向の隙間が前記ポケット部における径方向外方の端部から前記複数の転動体までの径方向の隙間よりも大きくなるように構成されている。よって、前記保持器は、複数の爪部の径方向外方への弾性変形によりポケット部ピッチ円直径が転動体ピッチ円直径よりも大きくなるまで複数のポケット部における径方向内方の端部が複数の転動体に接触しない。これにより、遠心力によって保持器に弾性変形が生じても複数の転動体と保持器との干渉を抑制することができる。
他の観点によれば、本発明の転がり軸受は、以下の構成を含むことが好ましい。前記保持器は、周方向に回転していない場合、前記複数のポケット部における径方向外方の端部と前記複数のポケット部がそれぞれ保持している前記転動体とが接触している。このように構成することで、転がり軸受の保持器は、複数のポケット部の曲面における径方向外方の端部が複数の転動体に接触している。一方、前記複数前記ポケット部の曲面における径方向内方の端部は、転動体から離れている。これにより、遠心力によって複数の爪部が径方向内方に弾性変形しても複数の転動体と保持器との干渉を抑制することができる。
他の観点によれば、本発明の転がり軸受は、以下の構成を含むことが好ましい。前記保持器は、前記複数のポケット部の曲面と前記保持器の内周面とをつなぐ面取り部を有している。このように構成することで、転がり軸受の保持器は、複数のポケット部における径方向内方の開口面積が増大している。よって、前記保持器は、複数のポケット部における径方向内方の端部と複数の転動体との隙間が拡大している。これにより、遠心力によって保持器に弾性変形が生じても複数の転動体と保持器との干渉を抑制することができる。
他の観点によれば、本発明の転がり軸受は、以下の構成を含むことが好ましい。前記保持器は、前記ポケット部の曲面の曲率半径が前記転動体の半径の1.01倍以上であって1.10倍以下である。このように構成することで、転がり軸受の保持器は、複数のポケット部の曲率半径が複数の転動体の曲率半径よりも大きい。よって、前記保持器は、複数のポケット部の曲面と複数の転動体との間に常に隙間が構成される。これにより、遠心力によって保持器に弾性変形が生じても複数の転動体と保持器との干渉を抑制することができる。
他の観点によれば、本発明の転がり軸受は、以下の構成を含むことが好ましい。前記保持器は、前記ポケット部ピッチ円直径が前記転動体ピッチ円直径の90パーセントから99.5パーセントの間である。このように構成することで、転がり軸受の保持器は、転動体ピッチ円直径に対するポケット部ピッチ円直径の上限値と下限値とが定められている。よって、前記保持器は、複数のポケット部の曲面と複数の転動体との間に適切な大きさの隙間が構成される。これにより、遠心力によって保持器に弾性変形が生じても複数の転動体と保持器との干渉を抑制することができる。
他の観点によれば、本発明の転がり軸受は、以下の構成を含むことが好ましい。前記保持器は、樹脂材料で構成され、前記樹脂材料のガラス転移温度が120度以上である。このように構成することで、転がり軸受の保持器は、ガラス転移温度が120度以上である樹脂材料によって構成される。これにより、保持器の成形性と耐熱性とを向上させることができる。
他の観点によれば、本発明の転がり軸受は、以下の構成を含むことが好ましい。前記保持器は、射出成型の際に生じるウェルド部が基部に位置する。このように構成することで、転がり軸受の保持器は、射出成型の際に生じるウェルド部が基部に位置するので、ウェルド部による強度低下を抑制することができる。これにより、遠心力によって保持器に弾性変形が生じても複数の転動体と保持器との干渉を抑制することができる。
本発明の一実施形態によれば、遠心力によって保持器に弾性変形が生じても複数の転動体と保持器との干渉を抑制することができる。
(実施形態1)
以下に、図1から図3を用いて、本発明に係る転がり軸受の一実施形態である転がり軸受1について説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る転がり軸受1の構成を示す軸線方向断面図である。図2は、転がり軸受1におけるボール4を保持する保持器5の斜視図である。図3は、転がり軸受1におけるボール4を保持する保持器5の平面図である。
以下に、図1から図3を用いて、本発明に係る転がり軸受の一実施形態である転がり軸受1について説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る転がり軸受1の構成を示す軸線方向断面図である。図2は、転がり軸受1におけるボール4を保持する保持器5の斜視図である。図3は、転がり軸受1におけるボール4を保持する保持器5の平面図である。
図1に示すように、転がり軸受1は、深溝玉軸受である。転がり軸受1は、外輪2、内輪3、保持器5、複数の転動体であるボール4を有する。ここで、軸線方向とは、転がり軸受1の回転軸に沿った方向または保持器5の基部6の軸線方向を示す。径方向とは、転がり軸受1の軸線または保持器5の基部6の軸線に垂直な方向を表す。周方向とは、転がり軸受1または保持器5の回転方向に沿った方向を表す。径方向内方とは、任意の位置を基準として径方向における軸線に近い側を表す。径方向外方とは、任意の位置を基準として径方向における軸線に遠い側を表す。
外輪2は、内輪3に対して相対回転する部材である。外輪2は、円筒状の部材である。外輪2は、例えば、高炭素クロム軸受鋼SUJ2等の軸受鋼または浸炭鋼等から構成される。また、外輪2は、熱処理によって58~62HRC程度の硬化処理が施されている。外輪2の内周面は、複数の転動体が転動する周方向に環状の外輪軌道面2aを有する。外輪軌道面2aは、軸線方向断面視で径方向外方に円弧上に凹む溝である。
内輪3は、外輪2に対して相対回転する部材である。内輪3は、円筒状の部材である。内輪3は、例えば、高炭素クロム軸受鋼SUJ2等の軸受鋼または浸炭鋼等から構成される。また、内輪3は、熱処理によって58~62HRC程度の硬化処理が施されている。内輪3の外周面は、複数の転動体が転動する周方向に環状の内輪軌道面3aを有する。内輪軌道面3aは、軸線方向断面視で径方向内方に円弧上に凹む溝である。内輪3は、外輪2の径方向の内方に位置している。また、内輪3は、内輪軌道面3aが外輪2の外輪軌道面2aと向かい合っている。
転動体であるボール4は、外輪2と内輪3とを互いに回転可能に支持する部材である。ボール4は、球体である。ボール4は、例えば、高炭素クロム軸受鋼SUJ2からなる鋼球、ステンレス鋼球(SUS440C)、セラミック球(Si3N4)等から構成されている。ボール4は、材質により熱処理によって60~64HRC程度の硬化処理が施されている。ボール4は、外輪2の外輪軌道面2aと内輪3の内輪軌道面3aとの間に周方向に並んで複数収容されている。複数のボール4は、外輪軌道面2a及び内輪軌道面3a上を転動可能に構成されている。よって、複数のボール4は、内輪3に対して外輪2を周方向に回転可能に支持している。また、複数のボール4は、外輪2に対して内輪3を周方向に回転可能に支持している。
図1から図3に示すように、保持器5は、ボール4を保持するものである。保持器5は、例えば、耐油性、耐摩耗性、潤滑性に優れた樹脂材料であるポリアミド46(PA46)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミド9T(PA9T)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等から構成されている。また、補強材として、樹脂の中にグラスファイバ(GF)、カーボンファイバ(CF)が混練されてもよい。保持器5は、外輪軌道面2aと内輪軌道面3aとの間に収容されている複数のボール4を周方向に一定の間隔で保持する。また、保持器5は、複数のボール4の転動によって外輪2と内輪3との間で軸線を回転軸として周方向に回転可能に保持されている。この際、保持器5の軸線は、外輪2または内輪3の軸線と一致している。外輪2と内輪3との間には、摩擦を低減するための潤滑剤であるグリースが注入されていてもよい。
このように構成される転がり軸受1は、外輪2または内輪3のうち一方を固定輪、他方を回転輪として軸受の機能を発揮するように構成されている。転がり軸受1は、外輪2と内輪3とのうち少なくとも一方にトルクが加わると外輪軌道面2aと内輪軌道面3aとの間に介在しているボール4が転動して外輪2と内輪3とが軸線を回転中心として相対回転する。合わせて、複数のボール4と保持器5とは、ボール4の外輪軌道面2aまたは内輪軌道面3a上の移動(いわゆる公転)に伴って軸線を中心として回転する。この際、複数のボール4は、外輪2とボール4との接触点およびボール4と内輪3との接触点を通る円周を含む平面に垂直でボール4の中心を通る直線を回転軸として回転(いわゆる自転)する。
次に、図4から図6を用いて、保持器5について詳細に説明する。図4は、転がり軸受1における保持器5の側面図である。図5は、転がり軸受1におけるボール4を保持する保持器5の拡大平面図である。図6は、転がり軸受1におけるボール4を保持する保持器5の拡大軸線方向断面図である。
図4に示すように、保持器5は、基部6、一対の爪部7及び基部6と一対の爪部7とから構成されるポケット部8を有する冠型の保持器である。
基部6は、爪部7を支持する。基部6は、円環状の部材である。基部6の軸線方向両端面のうち、一方の端面である先端面6aには、一対の爪部7が複数位置している。一対の爪部7は、先端面6aから軸線方向に延びている。一対の爪部7は、先端に向かうにつれて周方向一方に向かう爪部7aと、先端に向かうにつれて周方向他方に向かう爪部7bと、から構成されている。複数の一対の爪部7は、周方向に沿って一定の間隔で位置している。よって、一対の爪部7と一対の爪部7との間は、基部6の先端面6aを構成している。
保持器5は、複数の一対の爪部7と複数の一対の爪部7の間の基部6によってボール4を保持する複数のポケット部8を構成している。複数の一対の爪部7において互いに対向する側面は、ボール4の外周面に沿う球面状の曲面である凹曲面8aをそれぞれ有している。同様に、複数の隣り合う一対の爪部7の間に位置する基部6は、軸線方向の両端面のうち他方の端面である基端面6bに向かってへこんだ凹曲面8aをそれぞれ有している。一対の爪部7における凹曲面8aと、一対の爪部7の間に位置する基部6における凹曲面8aとは、同一の曲率中心Cp(ポケット中心Cp)且つ曲率半径Dpの球面Vsの表面の一部である(図5参照)。つまり、一対の爪部7における凹曲面8aと、一対の爪部7の間に位置する基部6における凹曲面8aとは、連続した1つの凹曲面として構成されている。
保持器5は、基部6の基端面6bから隣り合うポケット部8の間の先端面6aまでの厚みt0が、基端面6bから複数のポケット部8における底面までの厚みt1よりも大きい。また、保持器5は、基端面6bから凹曲面8aの曲率中心Cpであるポケット中心Cpまでの長さt2よりも小さい。よって、基部6は、厚みの上限値を長さt2に制限することによって重量を抑制しつつ、厚みの下限値を厚みt1に制限することで複数のボール4を保持可能な剛性を有する形状を有している。
このように、凹曲面8aを有する複数の一対の爪部7と複数の一対の爪部7の間の基部6とは、ボール4を保持する複数のポケット部8を構成している。一対の爪部7の凹曲面8aは、ポケット部8の側面を構成している。基部6の凹曲面8aは、ポケット部8の底面を構成している。複数のポケット部8は、それぞれ一対の爪部7によって軸線方向に向かうにつれて閉じる方向の凹曲面8aを有している。複数のポケット部8は、一対の爪部7によってボール4に対する軸線方向の移動を抑制している。
図5と図6とに示すように、ポケット部8の凹曲面8aは、所定の曲率中心Cpに位置する所定の曲率半径Dpの球面である球面Vsの一部である。よって、保持器5は、球面Vsの曲率中心をポケット部8の中心であるポケット中心Cpとして、複数のポケット部8のポケット中心Cpを通過するポケット部ピッチ円Ppが定まる。ポケット部ピッチ円Ppは、保持器5の軸線を中心とする円である。ポケット部8は、軸線方向に見てポケット部ピッチ円Ppが一対の爪部7における径方向の略中央を通過するようにポケット中心Cpが位置している。
球面Vsの一部であるポケット部8の凹曲面8aは、ボール4よりも大きい曲率半径Dpを有する。つまり、ポケット部8の凹曲面8aの曲率半径Dpは、ポケット部8に保持されるボール4の外表面の曲率半径Dbよりも大きい。具体的には、ポケット部8の凹曲面8aの曲率半径Dpは、ボール4の半径である曲率半径Dbの1.01倍以上であって1.10倍以下である。このように凹曲面8aの曲率半径Dpを設定した保持器5は、凹曲面8aの弾性変形、加工誤差、熱変形等による凹曲面8aとボール4の外表面との接触面積の増大を抑制することができる。よって、ポケット部8の凹曲面8aとポケット部8内のボール4の外表面との間には、隙間が生じる。
複数の一対の爪部7は、爪部7の先端に向かうにつれて、径方向内方に位置している。つまり、複数の一対の爪部7は、それぞれ径方向内方に傾斜している。一対の爪部7の径方向内方への傾斜に伴い、ポケット部8のポケット中心Cpは、一対の爪部7が径方向内方に傾斜していない場合のポケット中心Cpよりも径方向内方に位置している。よって、保持器5のポケット部ピッチ円直径PDpは、一対の爪部7が径方向内方に傾斜していない場合のポケット部ピッチ円直径PDpよりも小さい。また、一対の爪部7が径方向内方に傾斜していない場合のポケット部ピッチ円Ppは、外輪2の外輪軌道面2aと内輪3の内輪軌道面3aとの間に周方向に並んで複数収容されているボール4の中心を通過する転動体ピッチ円であるボールピッチ円Pbと一致する。つまり、ポケット部ピッチ円直径PDpは、転動体ピッチ円直径であるボールピッチ円直径PDbよりも小さい。あるいは、複数の一対の爪部7は、径方向内方に傾斜させず、単にポケット部ピッチ円直径PDpをボールピッチ円直径PDbよりも小さくするだけでもよい。具体的には、ポケット部ピッチ円直径PDpは、ボールピッチ円直径PDbの90パーセントから99.5パーセントの間である。ボールピッチ円Pbは、外輪2または内輪3の軸線を中心とする円である。
複数のボール4は、外輪2の外輪軌道面2aと内輪3の内輪軌道面3aとの間に収容されているので外輪2または内輪3の径方向に移動しない。よって、ボールピッチ円直径PDbの大きさは、複数のボール4がボールピッチ円直径PDbと異なるポケット部ピッチ円直径PDpの保持器5によって保持されても変わらない。従って、複数のボール4を保持している保持器5のポケット中心Cpは、ボール4のボール中心Cbに対して径方向内方に位置している。つまり、ポケット部8の凹曲面8aは、ボール4の外表面に対して径方向内方にずれて位置している。
転がり軸受1の外輪2及び内輪3に対して保持器が周方向に回転していない場合、複数のポケット部8における径方向内方の端部から複数のポケット部8がそれぞれ保持しているボール4までの径方向の隙間G1は、複数のポケット部8における径方向外方の端部から複数のポケット部8がそれぞれ保持しているボール4までの径方向の隙間G2よりも大きい。また、ポケット部8における径方向外方の端部は、ポケット部8が保持しているボール4に接触している。よって、ポケット部8の凹曲面8aは、軸線方向に見て径方向外方の端部から径方向内方の端部に向かうにつれてボール4の外周面から径方向に離れている。このように、ポケット部8における径方向内方の端部とボール4との径方向の隙間G1は、ポケット部ピッチ円Ppとボールピッチ円Pbとが一致している場合よりも大きい。また、ポケット部8における径方向外の端部とボール4との径方向の隙間はG2、ポケット部ピッチ円Ppとボールピッチ円Pbとが一致している場合よりも小さい。
次に、図7と図8とを用いて、転がり軸受1が回転している場合における保持器5の状態を説明する。図7は、転がり軸受1におけるボール4を保持する保持器5に遠心力が作用した場合の拡大平面図である。図8は、転がり軸受1におけるボール4を保持する保持器5に遠心力が作用した場合の拡大軸線方向断面図である。転がり軸受1は、外輪2または内輪3の軸線を回転軸とする回転により、複数のボール4が外輪軌道面2a上または内輪軌道面3a上を転動する(図1参照)。
図7と図8とに示すように、複数のボール4の転動に伴い、複数のボール4を保持している保持器5は、転がり軸受1の軸線を回転軸として外輪2または内輪3に対して周方向に回転する。保持器5は、遠心力によって径方向外方に押し広げられる。保持器5は、保持器5の回転速度、軸線から任意の部位までの径方向の距離及び任意の部位の断面2次モーメントによって径方向外方に押し広げられる弾性変形量が定まる。保持器5は、基部6に比べて断面2次モーメントが小さい複数の爪部7の弾性変形量が大きい。
複数の一対の爪部7は、遠心力によって径方向外方に弾性変形される(矢印参照)。複数の一対の爪部7は、軸線に対する傾きが小さくなる。保持器5の複数のポケット部8は、複数の一対の爪部7の径方向外方への弾性変形により、ポケット中心Cpが径方向外方に移動する。この結果、保持器5のポケット部ピッチ円Ppは、軸線を中心として径方向外方に大きくなる。つまり、ポケット中心Cpは、ボール中心Cbに近づく。
複数のポケット部8の凹曲面8aは、ポケット中心Cpの径方向外方への移動によって径方向外方に移動する。よって、複数のポケット部8における径方向内方の端部は、複数のポケット部8がそれぞれ保持しているボール4の外表面に近づく方向に移動する。一方、複数のポケット部8における径方向外方の端部は、複数のポケット部8がそれぞれ保持しているボール4の外表面から離れる方向に移動する。ボール4の外表面に接触していたポケット部8における径方向外方の端部は、ボール4の外表面から離れる。このように、凹曲面8aとボール4の外表面との間隔は、ポケット中心Cpがボール中心Cbに近づくにつれて均一になる。また、複数のポケット部8における径方向内方の端部は、ポケット部ピッチ円直径PDpがボールピッチ円直径PDbよりも大きくなるまでボール4の外表面に接触しない。
このように構成される転がり軸受1の保持器5は、爪部7が径方向内方に傾くことによりポケット部ピッチ円Ppがボールピッチ円Pbよりも径方向内方に位置している。更に、保持器5は、ポケット部8の曲率半径Dpがボール4の曲率半径Dbよりも大きい。つまり、保持器5の複数のポケット部8における径方向内方の端部から複数のポケット部8がそれぞれ保持しているボール4までの径方向の隙間G1は、複数のポケット部8における径方向外方の端部から複数のポケット部8がそれぞれ保持しているボール4までの径方向の隙間G2よりも大きい。また、保持器5は、ボールピッチ円直径PDbに対するポケット部ピッチ円直径PDpの上限値と下限値とが定められている。よって、転がり軸受1は、ポケット部8の凹曲面8aとボール4の外表面との間に適切な大きさの隙間を有している。この際、複数のポケット部8の凹曲面8aにおける径方向外方の端部が保持しているボール4の外表面にそれぞれ接触している。
転がり軸受1は、軸線を回転軸として回転している場合、回転速度に応じて生じる遠心力によって保持器5の複数の一対の爪部7が径方向外方に弾性変形する。保持器5は、複数の一対の爪部7の径方向外方への弾性変形によりポケット部8における径方向内方の端部がボール4の外表面に近づく。しかし、複数の一対の爪部7は、径方向外方への弾性変形によりポケット部ピッチ円直径PDpがボールピッチ円直径PDbよりも大きくなるまで径方向内方の端部がボール4に接触しない。
また、保持器5は、基部6の先端面6aから基端面6bまでの軸線方向の厚みt0の下限値と上限値とが設定されているので、基部6の重量を抑制しつつ、複数の一対の爪部7を支えるために必要な基部6の剛性を確保している。よって、保持器5は、遠心力による複数の一対の爪部7の弾性変形量が抑制される。これにより、遠心力によって保持器5に弾性変形が生じても複数のボール4と複数の一対の爪部7との干渉を抑制することができる。
(実施形態2)
以下に、図9を用いて、本発明に係る転がり軸受の例示的な実施形態2である転がり軸受1Aについて説明する。図9は、本発明の実施形態2に係る転がり軸受1Aにおけるボール4を保持する保持器5Aの拡大平面図である。以下の説明において、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。
以下に、図9を用いて、本発明に係る転がり軸受の例示的な実施形態2である転がり軸受1Aについて説明する。図9は、本発明の実施形態2に係る転がり軸受1Aにおけるボール4を保持する保持器5Aの拡大平面図である。以下の説明において、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。
図9に示すように、転がり軸受1Aは、保持器5Aを有する。保持器5Aは、基部6、複数の一対の爪部7及びポケット部8Aを有する。ポケット部8Aは、一対の爪部7において互いに対向する側面と、一対の爪部7の間に位置する基部6とにボール4を保持するための凹曲面8Aaを有している。ポケット部8Aの凹曲面8Aaは、楕円面Veの一部を構成している。凹曲面8Aaは、長軸を転がり軸受1Aの径方向とする楕円面Veに基づいて構成されている。よって、凹曲面8Aaは、軸線方向に見て径方向外方の端部から径方向内方の端部に向かうにつれてボール4の外表面から転がり軸受1Aの周方向及び径方向に離れている。
保持器5Aは、楕円面Veの長軸と短軸との交点である曲率中心Cpをポケット中心Cpとして、複数のポケット部8Aのポケット中心Cpを通過するポケット部ピッチ円Ppが定まる。ポケット部ピッチ円Ppは、保持器5Aの軸線を中心とする円である。楕円面Veは、長軸及び短軸がボール4の直径よりも大きい楕円面である。つまり、ポケット部8Aの凹曲面8Aaの平均の曲率半径Dpは、ポケット部8Aに保持されるボール4の曲率半径Dbよりも大きい。よって、ポケット部8Aの凹曲面8Aaとポケット部8A内のボール4の表面との間には、隙間が生じる。ポケット部8Aは、軸線方向に見てポケット部ピッチ円Ppが複数の一対の爪部7における径方向の略中央を通過するようにポケット中心Cpが位置している。
このように保持器5Aは、ポケット部8Aにおける径方向内方の端部がボール4から径方向に離れるように構成されている。よって、ポケット部8Aにおける径方向内方の端部とボール4との径方向の隙間G1は、凹曲面8Aaが球面Vs(図5参照)の一部である場合よりも大きい。これにより、遠心力によって保持器5Aに弾性変形が生じてもボール4と保持器5Aとの干渉を更に抑制することができる。
(実施形態3)
以下に、図10を用いて、本発明に係る転がり軸受の例示的な実施形態3である転がり軸受1Bについて説明する。図10は、本発明の実施形態3に係る転がり軸受1Bにおけるボール4を保持する保持器5Bの拡大平面図である。
以下に、図10を用いて、本発明に係る転がり軸受の例示的な実施形態3である転がり軸受1Bについて説明する。図10は、本発明の実施形態3に係る転がり軸受1Bにおけるボール4を保持する保持器5Bの拡大平面図である。
図10に示すように、転がり軸受1Bは、保持器5Bを有する。保持器5Bは、基部6、複数の一対の爪部7及びポケット部8Bを有する。転がり軸受1の保持器5Bは、複数の一対の爪部7と複数の一対の爪部7の間の基部6とからボール4を保持する複数のポケット部8Bを有している。複数のポケット部8Bは、一対の爪部7において互いに対向する側面と、一対の爪部7の間に位置する基部6とにボール4を保持するための凹曲面8Baを有している。複数のポケット部8Bは、それぞれ一対の爪部7に軸線方向に向かうにつれて閉じる凹曲面8Baを有している。
更に、保持器5Bは、複数のポケット部8Bの凹曲面8Baと保持器5Bの内周面とをつなぐ面取り部8Bbを有している。面取り部8Bbは、複数のポケット部8Bにおける径方向内方の端部が径方向内方に向かうにつれて径方向内方の端部の円弧半径が大きくなる斜面である。つまり、面取り部8Bbは、径方向内方に向かうにつれて、複数のポケット部8Bにそれぞれ保持されるボール4の外表面から離れる傾斜面である。よって、保持器5Bは、ポケット部8Bの径方向内方の端部がボール4に接触するために必要な一対の爪部7における径方向外方への弾性変形量が増大する。これにより、遠心力によって保持器5Bに弾性変形が生じても転動体と保持器5Bとの干渉を更に抑制することができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、転がり軸受1、1A、1Bは、深溝玉軸受として構成されている。しかしながら、転がり軸受は、外輪軌道面と内輪軌道面とに収容された複数のボールを保持器で保持する転がり軸受であればよい。転がり軸受は、例えば、アンギュラ玉軸受、車輪用軸受装置でもよい。
上述の実施形態では、転がり軸受1、1A、1Bは、深溝玉軸受として構成されている。しかしながら、転がり軸受は、外輪軌道面と内輪軌道面とに収容された複数のボールを保持器で保持する転がり軸受であればよい。転がり軸受は、例えば、アンギュラ玉軸受、車輪用軸受装置でもよい。
上述の実施形態では、保持器5、5A、5Bは、樹脂によって構成されている。保持器を構成する樹脂は、ガラス転移温度が120度以上の合成樹脂であることが望ましい。これにより、保持器は、回転時の昇温による軟化が抑制される。よって、転がり軸受は、昇温時に遠心力によって保持器に弾性変形が生じても転動体と保持器との干渉を抑制することができる。
上述の実施形態では、保持器5、5A、5Bは、樹脂によって構成されている。保持器は、射出成型によって形成されてもよい。この場合、保持器は、ウェルド部が基部に位置するように射出成形されることが望ましい。保持器は、爪部に比べて強度が高い基部にウェルド部が位置するので、ウェルド部による爪部の強度低下を抑制することができる。
上述の実施形態では、保持器5、5A、5Bの複数の一対の爪部7は、径方向内方に傾斜している。しかしながら、保持器は、爪部が径方向内方に傾斜していない状態で、ポケット部の凹曲面が長軸を径方向とする楕円面の一部から構成されていてもよい。保持器は、爪部が遠心力によって径方向外方に弾性変形してもポケット部の径方向内方の端面がボールに接触し難い。これにより、転がり軸受は、遠心力によって保持器に弾性変形が生じても転動体と保持器との干渉を抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
1、1A、1B 転がり軸受
2 外輪
2a 外輪軌道面
3 内輪
3a 内輪軌道面
4 ボール
5、5A、5B 保持器
6 基部
6a 先端面
6b 基端面
7 一対の爪部
8 ポケット部
8a 凹曲面
Dp ポケット部の曲率半径
Db ボールの曲率半径
Cp ポケット中心
Cb ボール中心
Pp ポケット部ピッチ円
Pb ボールピッチ円
PDp ポケット部ピッチ円直径
PDb ボールピッチ円直径
2 外輪
2a 外輪軌道面
3 内輪
3a 内輪軌道面
4 ボール
5、5A、5B 保持器
6 基部
6a 先端面
6b 基端面
7 一対の爪部
8 ポケット部
8a 凹曲面
Dp ポケット部の曲率半径
Db ボールの曲率半径
Cp ポケット中心
Cb ボール中心
Pp ポケット部ピッチ円
Pb ボールピッチ円
PDp ポケット部ピッチ円直径
PDb ボールピッチ円直径
Claims (10)
- 内周面に外輪軌道面を有する外輪と、
前記外輪の内方に位置し、外周面に内輪軌道面を有する内輪と、
前記外輪軌道面と前記内輪軌道面との間に介在する複数の転動体と、
前記転動体を保持する複数のポケット部を有する保持器と、を備え、
前記保持器が、環状の基部と、前記基部の軸線方向端面の周方向に一定の間隔で位置し、前記軸線方向に延びる複数の一対の爪部とによって構成される転がり軸受であって、
前記保持器の複数のポケット部は、
前記基部と前記複数の一対の爪部とによって構成され、前記複数の一対の爪部が前記軸線に対して径方向内方に傾いており、前記転動体を保持する曲面を有し、
前記複数のポケット部がそれぞれ有する曲面の曲率中心を通過するポケット部ピッチ円直径は、
前記複数の転動体の中心を通過する転動体ピッチ円直径よりも小さい、
転がり軸受。 - 請求項1に記載の転がり軸受において、
前記保持器は、
前記基部の軸線方向両端面のうち前記爪部を有さない基端面から隣り合う前記ポケット部の間の先端面までの厚みが、前記基端面から前記複数のポケット部における底面までの厚みよりも大きく、前記基端面から前記複数のポケット部が有する曲面の曲率中心までの長さよりも小さい、
転がり軸受。 - 請求項1または2に記載の転がり軸受において、
前記保持器は、
前記複数のポケット部の曲面が保持器の径方向を長軸とする楕円面に沿う、
転がり軸受。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の転がり軸受において、
前記保持器は、
周方向に回転していない場合、前記複数のポケット部における径方向内方の端部から前記複数のポケット部がそれぞれ保持している前記転動体までの前記保持器における径方向の隙間が、前記複数のポケット部における径方向外方の端部から前記複数のポケット部がそれぞれ保持している前記転動体までの前記保持器における径方向の隙間よりも大きい、
転がり軸受。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の転がり軸受において、
前記保持器は、
周方向に回転していない場合、前記複数のポケット部における径方向外方の端部と前記複数のポケット部がそれぞれ保持している前記転動体とが接触している、
転がり軸受。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の転がり軸受において、
前記保持器は、
前記複数のポケット部の曲面と前記保持器の内周面とをつなぐ面取り部を有している、
転がり軸受。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の転がり軸受において、
前記保持器は、
前記ポケット部の曲面の曲率半径が前記転動体の半径の1.01倍以上であって1.10倍以下である、
転がり軸受。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の転がり軸受において、
前記保持器は、
前記ポケット部ピッチ円直径が前記転動体ピッチ円直径の90パーセントから99.5パーセントの間である、
転がり軸受。 - 請求項1から8のいずれか一項に記載の転がり軸受において、
前記保持器は、
ガラス転移温度が120度以上である樹脂材料によって構成される、
転がり軸受。 - 請求項9に記載の転がり軸受において、
前記保持器は、
射出成型の際に生じるウェルド部が基部に位置する、
転がり軸受。
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JP2021192816A JP2023079371A (ja) | 2021-11-29 | 2021-11-29 | 転がり軸受 |
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