JP2023079093A - 長尺部材、ルーバー、および長尺部材の製造方法 - Google Patents

長尺部材、ルーバー、および長尺部材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023079093A
JP2023079093A JP2021192543A JP2021192543A JP2023079093A JP 2023079093 A JP2023079093 A JP 2023079093A JP 2021192543 A JP2021192543 A JP 2021192543A JP 2021192543 A JP2021192543 A JP 2021192543A JP 2023079093 A JP2023079093 A JP 2023079093A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
extruded body
integrally extruded
core material
adhesive layer
twisted portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021192543A
Other languages
English (en)
Inventor
克彦 横田
Katsuhiko Yokota
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurabo Industries Ltd
Kurashiki Spinning Co Ltd
Original Assignee
Kurabo Industries Ltd
Kurashiki Spinning Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurabo Industries Ltd, Kurashiki Spinning Co Ltd filed Critical Kurabo Industries Ltd
Priority to JP2021192543A priority Critical patent/JP2023079093A/ja
Publication of JP2023079093A publication Critical patent/JP2023079093A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Building Awnings And Sunshades (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】木質材に近い風合いおよび触感を有しながら、ねじり部を有する長尺部材を提供する。【解決手段】一体押出成形体20からなり、ねじり部11を有する長尺部材であって、前記一体押出成形体は、管状のアルミ製芯材と、該芯材の表面に形成された接着層と、該接着層の表面に形成され、熱可塑性樹脂および木粉を含有する被覆層とを有し、前記ねじり部は、前記一体押出成形体がその長手方向の軸線周りに回転した形状を有する長尺部材10。【選択図】図1

Description

本発明は、建築用部材等として用いられる長尺部材であって、木質材様の外観を有する一体押出成形体のねじり加工品に関する。
熱可塑性樹脂を用いて木質材を模した押出成形体が、建築用部材や装飾部材等として用いられている。例えば、特許文献1には、アルミ製芯材の外表面にポリオレフィン樹脂および木粉を含有する被覆層を有し、上質な木質感が得られる一体押出成形体が記載されている。特許文献2には、上記一体押出成形体を用いたデザイン性に優れる曲げ加工品が記載されている。
特開2012-066403号公報 国際公開WO2016/006707号公報
近年、特許文献2に記載された曲げ加工品にとどまらず、上質な木質感を備えながら、かつ木質材では実現が難しい形状を有する部材に対する要望が高まっている。本発明は、このような要望を受けてなされたものであり、木質材に近い風合いおよび触感を有しながら、ねじり部を有する長尺部材を提供することを目的とする。
本発明の長尺部材は、一体押出成形体からなり、ねじり部を有する長尺部材であって、前記一体押出成形体は、管状のアルミ製芯材と、該芯材の表面に形成された接着層と、該接着層の表面に形成され、熱可塑性樹脂および木粉を含有する被覆層とを有し、前記ねじり部は、前記一体押出成形体がその長手方向の軸線周りに回転した形状を有する。ここで、アルミにはアルミ合金を含む。
本発明のルーバーは、上記長尺部材を用いたルーバーであって、前記ねじり部の前記軸線周りの回転数が異なる前記長尺部材を混在させ、または、前記長尺部材とねじり部を有しない前記一体押出成形体を混在させて構成される。
本発明の長尺部材の製造方法は、一体押出成形体からなり、ねじり部を有する長尺部材の製造方法であって、前記一体押出成形体は、管状のアルミ製芯材と、該芯材の表面に形成された接着層と、該接着層の表面に形成され、熱可塑性樹脂および木粉を含有する被覆層とを有し、前記一体押出成形体の長手方向の少なくとも2箇所を、当該長手方向に相対移動可能な第1保持機構および第2保持機構によって保持し、前記第1保持機構と前記第2保持機構を前記一体押出成形体の長手方向の軸線周りに相対的に回転させて、該一体押出成形体にねじり部を形成する。
本発明によれば、上質な木質感を備えながら、かつ木質材では製造することが難しいねじり部を有する長尺部材が得られる。
一実施形態の長尺部材の外観を示す図である。A:正面図、B:側面図。 一実施形態の長尺部材の断面構造を示す図である。A:図1AのSS端面図、B:図2AのXY部分拡大図。 芯材の仕切壁の配置を説明するための図である。A:断面において仕切壁同士の交点がない場合、B:同交点がある場合、C:同交点がない場合。 一実施形態のルーバーの外観を示す図である。 一体押出成形機の構造を示す図である。 ねじり加工方法を説明するための図である。 実施例の長尺部材の外観を示す図である。
本明細書中、一体押出成形とは、被覆層用材料を押し出すと同時に、その層を、送り込まれた芯材に被覆して一体化することを意味し、そのような方法で形成されたものを一体押出成形体という。また、単に「長尺部材」というときは、本発明の一実施形態である長尺部材を意味する。また、長尺部材や一体押出成形体について、単に「断面」というときは、長手方向に垂直な断面のことをいう。
図1を参照して、本実施形態の長尺部材10は、木質材様の一体押出成形体20からなり、一体押出成形体20がその長手方向の軸線Cの周りに回転したねじり部11を有する。一体押出成形体20の長手方向の軸線Cは長尺部材10の長手方向の軸線に一致する。ねじり部11における一体押出成形体の回転数など、長尺部材10の形状の詳細については後述する。
図2を参照して、一体押出成形体20は、断面が長方形の四角柱形状を有する。一体押出成形体の断面形状は、一体押出成形が可能であり、ねじり加工によって外観が変化する形状であれば、特に限定されない。一体押出成形体の断面形状は、好ましくは、正方形を含む長方形である。長尺部材10が与えるデザイン的効果が大きいからである。
一体押出成形体20は、芯材21と、芯材の外表面の全体を被覆する接着層26と、接着層の表面の全体を被覆する被覆層27とを有する。
芯材21は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる。建築用部材に求められる強度と軽量性を両立でき、長尺部材10を建築用部材として施工する際に必要なボルト締結孔やねじ穴などの加工が容易だからである。具体的には、アルミサッシに用いるような押出成形性の良いグレード、例えばJISH4100に規定された合金番号6063や6060のような材質を用いることができる。
図2に示した芯材21は、断面が長方形である管状の周壁22、および周壁の内部空間を断面の長辺方向に分割して、芯材の長手方向に延びる仕切壁23を有する。仕切壁23は、被覆層27を形成する一体押出成形時に樹脂圧力による芯材21の変形を防止する機能を有する。また、本実施形態の仕切壁23は、ねじり加工時に、周壁22の辺の中央部の変形を防止する機能を有する。所要の強度を確保するために周壁22の厚さを増す方法もあるが、周壁の厚さを変えずに仕切壁23を設けることで、結果として芯材を軽くできることがある。芯材21の断面の1辺の長さがある程度以上に長い場合は、仕切壁23を設けることが好ましい。
仕切壁23の数は1枚には限られず、2枚以上であってもよい。例えば、図3Aでは、芯材断面の長辺方向に2枚の仕切壁が設けられている。隣り合う仕切壁23同士の間隔、または隣り合う仕切壁23と周壁22との間隔を仕切壁のスパンPと呼ぶことにすると、仕切壁のスパンPは、好ましくは30mm以下である。仕切壁のない部分がこれより長く続くと、一体押出成形時またはねじり加工時に芯材が変形しやすいからである。一方、仕切壁のスパンPは、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上である。仕切壁23の補強効果、芯材の重量、材料コスト等を考慮すると、仕切壁のスパンPをこれより狭くしても特にメリットがないからである。
周壁22の内部に縦横に仕切壁23を設ける場合は、断面において仕切壁23同士が十字に交差する部分(図3Bの24)がないことが好ましい。ねじり加工時に応力が集中して、十字部分24で仕切壁が切れやすいからである。周壁22の内部に縦横に仕切壁23を設ける場合は、縦横の仕切壁23同士が、断面においてT字に接続されることが好ましい(図3Cの25)。
周壁22の厚さは、好ましくは0.8mm以上、より好ましくは1.0mm以上、特に好ましくは1.2mm以上である。周壁22が薄すぎると、芯材21を押出成形によって製造することが難しくなるからである。一方、周壁22の厚さは、好ましくは2.3mm以下、より好ましくは1.9mm以下、特に好ましくは1.8mm以下である。周壁22が厚すぎると、長尺部材10の軽量性が損なわれるからである。
仕切壁23の厚さは、好ましくは0.8mm以上、より好ましくは0.9mm以上、特に好ましくは1.0mm以上である。仕切壁23が薄すぎると、芯材21を押出成形によって製造することが難しくなるからである。一方、仕切壁23の厚さは、好ましくは2.3mm以下、より好ましくは1.9mm以下、特に好ましくは1.8mm以下である。仕切壁23が厚すぎると、長尺部材10の軽量性が損なわれるからである。
芯材21は、接着層26および被覆層27との接着性の向上を目的として、外表面にローレット加工処理および/または陽極酸化処理を行うことが好ましい。ローレット加工処理は、芯材の外表面に溝を形成する加工処理である。これにより接着層26および被覆層27と芯材との接着強度が向上する。ローレット加工は、例えば、芯材の長手方向に沿って溝を形成する。ローレット加工による溝の深さは好ましくは0.03~1.0mmであり、溝のピッチは好ましくは0.03~1.5mmである。溝の形状は、例えば、略三角形状や略円弧状の凸部および凹部が連続するような形状とすることができる。陽極酸化処理は、芯材の表面に金属酸化皮膜を形成する処理である。陽極酸化被膜には表面から厚さ方向に伸びる微細な孔が形成されているので、封孔処理を行わずに用いれば、やはり接着層および被覆層と芯材との接着強度が向上する。ローレット加工処理と陽極酸化処理の両方の処理を行う場合は、ローレット加工を行った後、陽極酸化処理を行うことが好ましい。
接着層26は、芯材21の外表面の全体を被覆し、芯材と被覆層27の間に介在する。後述するように被覆層27は木粉を含むため、ねじり加工時に亀裂や部分的な剥離などの不良が発生しやすい。芯材と被覆層の間に接着層が介在することによって、ねじり加工時の内部応力を吸収して、かかる不良の発生を防止できる。一体押出成形体20を直管状のまま使用する場合は接着層を省略することも可能であるが、本実施形態では、一体押出成形体がねじり加工されるので、接着層26を設ける必要がある。
接着層26の組成は、芯材21と被覆層27とを接着可能であれば特に限定されないが、α-オレフィンとエポキシ基含有不飽和モノマーの共重合体であるエポキシ基含有ポリオレフィン系樹脂を含むことが好ましい。また、無水マレイン酸変性ポリプロピレンも好ましい。α-オレフィンとしては、被覆層に含まれるポリオレフィン系樹脂を構成するα-オレフィンと同様のモノマーが例示できる。エポキシ基含有不飽和モノマーとしては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のグリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でもグリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。接着層26に使用可能なエポキシ基含有ポリオレフィン系樹脂については、特許文献1に詳細な説明がされている。
接着層26を押出成形によって形成する場合は、接着層のエポキシ基含有ポリオレフィン系樹脂は、耐熱性と押出成形性の観点から、融点が50~105℃、特に90~100℃であることが好ましい。一体押出成形の観点から、エポキシ基含有ポリオレフィン系樹脂のMFRは1~20g/10minであることが好ましく、特に3~10g/10minであることがさらに好ましい。
接着層26の厚さは、本発明の目的が達成される限り特に制限されず、接着性、生産性の観点から、また曲げ加工時に接着層に破断、剥離等を生じないために、好ましくは0.05~1.0mmであり、より好ましくは0.1~0.5mmである。
被覆層27は、接着層26の表面の全体を被覆して、一体押出成形体20の外表面の全体、したがって長尺部材10の外表面の全体を構成する。被覆層27は、熱可塑性樹脂、木粉および着色剤を含む。
熱可塑性樹脂としては、好ましくはポリオレフィン樹脂を用いる。ポリオレフィン樹脂の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体が挙げられる。ポリオレフィン樹脂を用いる理由は、屋外で使用した場合に耐候性に優れるからである。好ましいポリオレフィン樹脂はポリエチレンおよびポリプロピレンであり、特に好ましいポリオレフィン樹脂は、後述するサンディング加工後の木質感が優れるポリプロピレンである。
ポリオレフィン樹脂は不飽和カルボン酸により変性されていることが好ましい。木粉との相溶性を改善できるからである。不飽和カルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸、イタコン酸、マレイン酸およびフマル酸等の不飽和ジカルボン酸、ならびにそれらの誘導体が挙げられる。好ましい不飽和カルボン酸は不飽和ジカルボン酸およびその無水物であり、例えば、マレイン酸、および無水マレイン酸である。不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン樹脂における不飽和カルボン酸の含有量は、当該不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン樹脂の全モノマーに対して0.1~15重量%が好ましい。
あるいは、上記ポリオレフィン樹脂または不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン樹脂とは別成分として不飽和カルボン酸が含有されてもよい。目的は、上記不飽和カルボン酸変性と同じく、ポリオレフィン樹脂と木粉との相溶性を改善するためである。好ましい不飽和カルボン酸は不飽和ジカルボン酸およびその無水物であり、例えば、マレイン酸および無水マレイン酸である。ポリオレフィン樹脂の別成分として含有される不飽和カルボン酸の含有量は、ポリオレフィン樹脂100重量部に対して0.2~10重量部が好ましい。
ポリオレフィン樹脂は、融点が165℃以下、特に125~165℃であることが好ましい。一体押出成形のやり易さの点から、ポリオレフィン樹脂のMFR(メルトフローレート)は3~25g/10minであることが好ましく、3~15g/10minであることがさらに好ましい。融点は公知の示差走査熱量分析によって測定できる。MFRは190℃、荷重2.16kgfにおける値であり、JISK7210に基づいて測定できる。
被覆層27はポリオレフィン以外の樹脂を含有していてもよい。他の樹脂としては、例えば、アクリルニトリルブタジエンスチレン樹脂が挙げられる。被覆層がポリオレフィン以外の樹脂を含有する場合、全樹脂に占めるポリオレフィン樹脂の割合が90重量%以上であることが好ましい。より好ましくは、被覆層27の樹脂成分はポリオレフィン樹脂のみからなる。
被覆層27は、優れた外観および触感を付与するため、木粉を含む。木粉としては、スギ、ヒノキ、ベイツガ等の木材、ならびにそのような木材の端材および廃材を粉砕したもの、おが屑等がよく用いられる。木粉の粒径は10~500メッシュのものを用いることができ、より好ましい粒径は60~100メッシュ程度である。木粉として端材および廃材を粉砕したものを用いると、環境負荷が低減されるので好ましい。
木粉の含有量は熱可塑性樹脂100重量部に対して、好ましくは5~50重量部、より好ましくは10~40重量部である。
被覆層27は、木質材様などの色を付与するため、着色剤を含む。着色剤としては、公知の無機系または有機系の顔料が使用可能である。着色剤の含有量は熱可塑性樹脂100重量部に対して2~8重量部が好ましい。
被覆層27には、種々の物性を高めるために、従来から合成樹脂に用いられる添加剤、例えば、充填剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、艶消し剤、マイカ粉粒体、有機繊維、バーミキュライト粉体、ガラスチップ、古紙粉体、陶磁器粉体等が含有されてもよい。充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、タルク等が使用可能である。充填剤以外の添加剤の含有量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して、好ましくは5重量部以下である。充填剤の含有量は熱可塑性樹脂100重量部に対して、好ましくは40重量部以下、より好ましくは5~20重量部である。
被覆層27は、好ましくはいわゆる非発泡体または発泡倍率5倍以下、特に2倍以下の低発泡体であり、より好ましくは非発泡体である。
被覆層27の表面は、サンディング加工されていることが好ましい。このサンディング加工は、一体押出成形体20の表面を押出方向に沿って、やすり、紙やすり、砂などを用いて荒らすものである。サンディング加工を行うことによって、被覆層27の表面に微細な凹凸、特に筋状の溝が形成され、木材調の外観とすることができる。
被覆層27の表面は、単色調に限らず、着色剤を複数種用いて木目模様等を表現するようなものでもよく、さらには木目模様などを印刷してもよい。
図1に戻って、長尺部材10の全体寸法は、特に限定されるものではなく、木質材からなる建築材料と同様の大きさとすることができる。長尺部材10の太さは、断面が長方形である場合は、その短辺が好ましくは10~60mm、より好ましくは15~40mmであって、その長辺が好ましくは150mm以下である。断面が長方形でない一般の場合は、断面の輪郭を挟む平行な2本の直線の距離を幅として、最小の幅が好ましくは10~60mm、より好ましくは15~40mmであって、最大の幅が好ましくは150mm以下である。長尺部材10の長さは、好ましくは300~3000mm、より好ましくは500~2000mmである。
ねじり部11は、長尺部材10の全体または長さ方向の一部を占める。一体押出成形体20をその軸線Cの周りに360°回転させた場合を1回転として、その回転数を「ねじり部の回転数」ということにすれば、ねじり部の回転数は自然数であることが好ましい。これにより、長尺部材の両端の回転角度が等しくなり、建築用部材として用いる場合に施工が容易になる。
また、ねじり部の回転の密度は、ねじり部の長さ1mあたりの回転数が1回転以上、2回転以下であることが好ましい。ねじり部の外観のデザイン的効果が大きいからである。
図4に、一実施形態のルーバー(目隠し材)を示す。ルーバーは、上記実施形態の長尺部材10の建築用部材としての用途の一例である。図4のルーバー30は、長尺部材10と直管状の一体押出成形体20を垂直に立てて横方向に並べ、上下を上桟31と下桟32で挟んで構成されている。長尺部材両端のねじり部11でない部分は、それぞれ上桟31と下桟32に嵌め込まれて隠れている。長尺部材を用いてルーバーを構成する場合、ねじり部の回転数が異なるものを混在させることによって、あるいは図4に示したように長尺部材とねじり部を有しない一体押出成形体を混在させることによって、優れた美観を与えることができる。このように長尺部材10を建築用部材として用いると、その形状が見る人の意表を突く効果が特に大きいので好ましい。
次に、本実施形態の長尺部材10の製造方法を説明する。
一体押出成形体20は以下の方法で製造できる。図5に示す一体押出成形機40は、2台の押出機41、43を備え、ダイ42、44の開口に芯材21を挿通して一方向(図5の左方向)へ送りながら、各ダイにおいて芯材をそれぞれ接着層26、被覆層27で順次被覆していく。
接着層26は、押出機41から押し出された接着層組成物がダイ42内で芯材21の表面を被覆して形成される。なお、接着層を形成する方法は、一体押出成形による他、芯材の表面に予めスプレー、浸漬などによって接着剤を塗布してもよい。
被覆層27の原料は、熱可塑性樹脂ペレット、木粉および着色剤を含む原料混合物を用いる。接着層26で被覆された芯材21をダイ44の開口に挿通し、押出機43で混練された原料混合物を、ダイ44内で接着層26上に押し出すことによって、被覆層27が形成される。
次いで、一体押出成形体20は冷却されて、被覆層27が硬化する。一体押出成形体の表面はサンディング加工処理され、所要の寸法に切断される。一体押出成形体の表面には、木目調等の模様を印刷してもよい。以上によって、直管状の一体押出成形体20が作製される。なお、ねじり加工後は、サンディング加工が極めて困難になることから、ねじり加工前にサンディング加工することが必要である。
一体押出成形体20は、次にねじり加工される。図6を参照して、一体押出成形体の両端を第1保持機構51および第2保持機構52によって保持する。第1保持機構および第2保持機構は、芯材21の開口に嵌合する嵌合部53を当該開口に挿入して、一体押出成形体を保持する。第1保持機構51を一体押出成形体の軸線Cの周りに回転させて、ねじり部11を形成する。ねじり加工を行うには、第1保持機構と第2保持機構を軸線Cの周りに相対的に回転させればよいので、例えば、第1保持機構と第2保持機構の両方を、互いに反対方向に回転させてもよい。
第1保持機構51および第2保持機構52は、一体押出成形体20の長手方向に相対移動可能である。一体押出成形体は、ねじるに従って全長が短くなるので、それに合わせて第2保持機構52を第1保持機構51に向けて近づけていく。
なお、図6では、第1保持機構51と第2保持機構52は、芯材21の内側に嵌合部53を嵌合させて一体押出成形体20を保持したが、保持方法はこれには限られない。例えば、長尺部材10の施工時に、ねじり加工のために保持した箇所が隠れる場合などで、保持する箇所の被覆層27が潰れても構わない場合は、一体押出成形体を外側から掴んで保持してもよい。
図1に示したような断面が略長方形状で中空のアルミニウム合金製芯材を押出成形により製造した。芯材には、ローレット加工により長手方向に延びる溝(ピッチ0.5mm、深さ0.1mm)を形成した後、アルマイト処理(硫酸法、封孔処理せず)により酸化皮膜を形成した。
接着層には、エポキシ基含有ポリオレフィン系樹脂として、ボンドファースト(登録商標)7B(住友化学株式会社製、エチレン-グリシジルメタクリレート-酢酸ビニル(共重合比(重量比)83:12:5)、MFR7g/10min、融点95℃)を用いた。
被覆層には、マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(マレイン酸含有量約2重量%、融点150℃、MFR約10g/min)100重量部に、木粉(粒径100メッシュ以下)10重量部、ライトブラウン着色剤5.2重量部、充填剤(タルク)15重量部を混合して用いた。
図5に示したような共押出式の一体押出成形機を用いて、押出機41に接着層組成物を、押出機43に被覆層原料を投入し、上記実施形態の方法によって一体押出成形体を製造した。芯材は接着層用のダイ42への挿入直前に約100℃に予備加熱した。押出条件は次の通りであった。
・接着層用押出機41:40φ、一軸押出機(押出温度約140℃)
・被覆層用押出機43:50φ、一軸押出機(押出温度約165℃)
一体押出成形後に成形体を水冷ジャケット(図示せず)で冷却し、成形体の進行方向と反対向きに回転する粒度#100のベルトサンダーで表面にサンディング加工を行った。以上により、直管状の一体押出成形体が得られた。
次いで、上記実施形態の方法で、一体押出成形体をねじり加工した。これにより、ねじり部の長さが1.8mで、ねじり部の回転数が1回、2回、3回、および4回の実施例の長尺部材を作製した。
図7に、作製した実施例の長尺部材と、ねじり加工をしていない比較例の一体押出成形体を示す。
本発明は、上記の実施形態や実施例に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の変形が可能である。
本発明の長尺部材は、建築用化粧材、手摺り、防犯用面格子、ルーバー等の建築用部材;家具、什器、照明器具等の造作物;各種の装飾物;鑑賞の用に供されるオブジェ等の立体造形作品などの部材として有用である。
10 長尺部材
11 ねじり部
20 一体押出成形体
21 芯材
22 周壁
23 仕切壁
24 断面における仕切壁の十字部
25 断面における仕切壁のT字部
26 接着層
27 被覆層
30 ルーバー
31 上桟
32 下桟
40 一体押出成形機
41 押出機(接着層用)
42 ダイ(接着層用)
43 押出機(被覆層用)
44 ダイ(被覆層用)
51 第1保持機構
52 第2保持機構
53 嵌合部
C 一体押出成形体の長手方向の軸線
P 仕切壁のスパン

Claims (5)

  1. 一体押出成形体からなり、ねじり部を有する長尺部材であって、
    前記一体押出成形体は、管状のアルミ製芯材と、該芯材の表面に形成された接着層と、該接着層の表面に形成され、熱可塑性樹脂および木粉を含有する被覆層とを有し、
    前記ねじり部は、前記一体押出成形体がその長手方向の軸線周りに回転した形状を有する、
    長尺部材。
  2. 前記ねじり部は、前記一体押出成形体が前記軸線周りに自然数回だけ回転した形状を有する、
    請求項1に記載の長尺部材。
  3. 前記ねじり部は、前記軸線周りの長さ1mあたりの回転数が1回転以上、2回転以下である、
    請求項1または2に記載の長尺部材。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載された長尺部材を用いたルーバーであって、
    前記ねじり部の前記軸線周りの回転数が異なる前記長尺部材を混在させ、または、前記長尺部材とねじり部を有しない前記一体押出成形体を混在させて構成された、
    ルーバー。
  5. 一体押出成形体からなり、ねじり部を有する長尺部材の製造方法であって、
    前記一体押出成形体は、管状のアルミ製芯材と、該芯材の表面に形成された接着層と、該接着層の表面に形成され、熱可塑性樹脂および木粉を含有する被覆層とを有し、
    前記一体押出成形体の長手方向の少なくとも2箇所を、当該長手方向に相対移動可能な第1保持機構および第2保持機構によって保持し、
    前記第1保持機構と前記第2保持機構を前記一体押出成形体の長手方向の軸線周りに相対的に回転させて、該一体押出成形体にねじり部を形成する、
    長尺部材の製造方法。
JP2021192543A 2021-11-26 2021-11-26 長尺部材、ルーバー、および長尺部材の製造方法 Pending JP2023079093A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021192543A JP2023079093A (ja) 2021-11-26 2021-11-26 長尺部材、ルーバー、および長尺部材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021192543A JP2023079093A (ja) 2021-11-26 2021-11-26 長尺部材、ルーバー、および長尺部材の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023079093A true JP2023079093A (ja) 2023-06-07

Family

ID=86646134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021192543A Pending JP2023079093A (ja) 2021-11-26 2021-11-26 長尺部材、ルーバー、および長尺部材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023079093A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6599862B2 (ja) 曲げ加工品
CN101168311B (zh) 一种新型复合材料及其制备方法
WO2012039369A1 (ja) 一体押出成形体および建築用部材
WO2005063479A1 (ja) 耐候性合成木材
US20140227485A1 (en) Composite profile and producing method thereof
JP2023079093A (ja) 長尺部材、ルーバー、および長尺部材の製造方法
JP3673084B2 (ja) 木質系abs樹脂組成物及びそれを用いた成形品
JP2023079099A (ja) 一体押出成形体およびその製造方法
JP4278943B2 (ja) セルロース系粉体含有押出形材及びその製造方法
JP5209961B2 (ja) 木質系被覆層形成用組成物及び木質系成形品
JP7381413B2 (ja) 一体押出成形体およびその製造方法
CN1070767C (zh) 代替胶合板用的热塑性高分子复合板
CN1270097A (zh) 固体表面层压板的制备方法及制得的层压板
WO2022124286A1 (ja) 一体押出成形体
JP2001113583A (ja) 二層構造を有するポリオレフィン系樹脂製丸棒、及びその製造方法
FI75178C (fi) Profillist, vilken omfattar en kaernprofil av foerstaerkt plast och ett omhoeljet av plast som omger kaernprofilen.
DE19859456A1 (de) Laminierte Folie, Verfahren zu ihrer Herstellung und mit ihr hergestellte laminierte Struktur
JP2001205751A (ja) 熱可塑性複合材料成形体及びその製造方法
JP4030834B2 (ja) 積層体
JPH02202445A (ja) みかげ調合成樹脂板およびその製造方法
JP4426607B2 (ja) 積層体
JP4829712B2 (ja) 合成木材
JP5248882B2 (ja) 建築用部材
JP2000033676A (ja) 積層フィルム又は積層シート、その製造方法、積層構造体及びその用途
TW199902B (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240607